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特開2022-184470情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184470
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20221206BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021092344
(22)【出願日】2021-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(72)【発明者】
【氏名】春口 敦郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC24
(57)【要約】      (修正有)
【課題】店舗の混雑情報としてより適切な情報をユーザ端末に提供する情報処理装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】空席管理サーバ、管理端末及びユーザ端末がネットワークを介して相互接続している空港管理システムにおいて、、施設の空き状況を示すステータスに対応する空き情報を管理する空席管理サーバ10は、一以上の施設の空き情報を記憶する記憶装置14と、各端末からのリクエストに応じて、空き情報を表示する表示施設を検索する検索部と、表示施設の空き情報を端末に出力する出力部とを有する。出力部は、記憶装置に記憶された施設の最新の空き情報が、施設の現在時刻を含む営業時間中に送信された空き情報であるとみなせる場合は、記憶装置に記憶された最新の空き情報を出力し、施設の現在時刻を含まない営業時間中に送信された空き情報であるとみなせる場合は、記憶手段に記憶された最新の空き情報を施設の空き情報として出力しない。
【選択図】図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の空き状況を示すステータスに対応する空き情報を管理する情報処理装置であって、
一以上の施設の空き情報を記憶する記憶手段と、
端末からのリクエストに応じて、空き情報を表示する表示施設を検索する検索手段と、
前記表示施設の空き情報を前記端末に出力する出力手段と、を有し、
前記出力手段は、前記記憶手段に記憶された前記施設の最新の空き情報が、前記施設の現在時刻を含む営業時間中に送信された空き情報であるとみなせる場合には、前記記憶手段に記憶された最新の空き情報を出力し、前記施設の現在時刻を含まない営業時間中に送信された空き情報であるとみなせる場合には、前記記憶手段に記憶された最新の空き情報を前記施設の空き情報として出力しないようにする、情報処理装置。
【請求項2】
さらに、前記施設の空き情報を管理する管理手段を有し、
前記記憶手段は、前記施設の営業時間を示す営業時間情報を記憶し、
前記管理手段は、前記施設の営業時間情報に基づいて、前記施設の営業時間が終了したら前記施設の空き情報を更新する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記施設の営業時間の開始時の空き情報のデフォルト設定を記憶し、
前記管理手段は、前記施設の営業時間が終了したら、前記記憶手段が記憶する前記施設の空き情報を前記デフォルト設定に更新し、
前記出力手段は、前記記憶手段が記憶する前記施設の空き情報を出力する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記管理手段は、前記施設の営業時間が終了したら、前記記憶手段が記憶する前記施設の空き情報を削除する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
さらに、前記記憶手段に記憶された前記施設の空き情報が、現在時刻を含む営業時間中に送信された情報か否かを判定する判定手段を有し、
前記出力手段は、前記判定手段の結果に応じて前記施設の空き情報を送信する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記判定手段は、前記記憶手段に記憶された前記施設の空き情報が、前日の日付である場合には、現在時刻を含まない営業時間中に送信された情報であるとみなす、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
さらに、前記記憶手段に記憶された前記施設の空き情報が、現在時刻から所定の時間遡った時間内に送信された情報か否かを判定し、
前記出力手段は、前記判定手段が前記記憶手段に記憶された前記施設の空き情報が、現在時刻から所定の時間遡った時間内に送信された情報ではないと判定した場合には、前記記憶手段に記憶された前記施設の空き情報を送信しない、請求こう1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータを請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
施設の空き状況を示すステータスに対応する空き情報を記憶し、管理する情報処理方法であって、
端末からのリクエストに応じて、前記空き情報を表示する表示施設を検索し、
前記施設の前の営業時間中に送信された空き情報であるとみなせる場合には、前記施設の空き状況を示すステータスを前記施設の空き情報として前記端末には出力せず、前記施設の今の営業時間中に送信された空き情報であるとみなせる場合には、前記施設の空き状況を示すステータスを前記施設の空き情報として前記端末に出力する、情報処理方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗を利用しようとするユーザのユーザ端末に、店舗の混雑情報(空き情報)を配信するシステムがある。特許文献1には、サーバ装置と通信可能に接続された満席スイッチおよび空席スイッチを店舗に配布し、店舗のスタッフが店舗内の混雑状況に対応するスイッチを押し下げることで、店舗の混雑状況をサーバ装置に送信する方法を示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-082946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら店舗のスタッフによって混雑情報を端末に入力することでサーバ装置に店舗の混雑情報を送信する方法では、混雑情報の入力を忘れてしまうなどにより必ずしも最新の混雑情報が更新されない場合があった。
そこで、本開示は、店舗の最新の混雑情報として不正確な情報が配信されることを抑制し、店舗の混雑情報としてより適切な情報をユーザ端末に提供する技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本開示は、施設の空き状況を示すステータスに対応する空き情報を管理する情報処理装置であって、一以上の施設の空き情報を記憶する記憶手段と、端末からのリクエストに応じて、空き情報を表示する表示施設を検索する検索手段と、前記表示施設の空き情報を前記端末に出力する出力手段と、を有し、前記出力手段は、前記記憶手段に記憶された前記施設の最新の空き情報が、前記施設の現在時刻を含む営業時間中に送信された空き情報であるとみなせる場合には、前記記憶手段に記憶された最新の空き情報を出力し、前記施設の現在時刻を含まない営業時間中に送信された空き情報であるとみなせる場合には、前記記憶手段に記憶された最新の空き情報を前記施設の空き情報として出力しないようにすることを特徴とする。
【0006】
本開示に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本開示の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。
本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味に於いても限定するものではない。
【発明の効果】
【0007】
本開示の技術によれば、店舗の混雑情報としてより適切な情報をユーザ端末に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る空席管理システムの構成を示す図である。
図2A】空席管理サーバのハードウェア構成を示す図である。
図2B】空席管理サーバの機能構成を示す図である。
図3A】基本情報テーブルを示す図である。
図3B】空き情報テーブルを示す図である。
図4A】管理端末のハードウェア構成を示す図である。
図4B】管理端末の機能構成を示す図である。
図5A】ユーザ端末のハードウェア構成を示す図である。
図5B】ユーザ端末の機能構成を示す図である。
図6】店舗情報の管理に関するシーケンス図である。
図7】基本情報を設定するための表示画面の図である。
図8】空き情報を入力するための表示画面の図である。
図9】空席管理サーバが実行するリセット処理のフローチャートである。
図10】空席管理サーバが実行する空き情報配信処理のフローチャートである。
図11】ユーザ端末が実行する表示制御処理のフローチャートである。
図12】表示店舗の決定処理のフローチャートである。
図13】営業開始時のデフォルト空き情報を設定するための表示画面の図である。
図14】空席管理サーバが実行するリセット処理のフローチャートである。
図15】空席管理サーバが実行する空き情報配信処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態について、図面を参照して説明する。同一の構成については、同じ符号を付して説明する。尚、以下の実施形態は本開示の技術を必ずしも限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のものとは限らない。
【0010】
[第1の実施形態]
<空席管理システム1の構成例>
第1の実施形態では、席やテーブルが設置され飲食が提供される店舗に新たな利用客が利用可能な空席(又は空きテーブル)があるか否かを示す空き状況を示す空き情報を管理し、ユーザ端末に配信するシステムについて説明する。なお、空き状況とは、店舗を利用者の多さによって変動する混雑具合を示すステータスであり、「混雑状況」ということもできる。
【0011】
図1は、第1の実施形態に係る空席管理システム1を示す構成図である。空席管理システム1は、店舗の空き状況を示す情報(空き情報)を管理するシステムであり、空席管理サーバ10、管理端末20及びユーザ端末30を有する。管理端末20は、例えば、店舗40内で操作されるスマートフォン又はタブレットなどのコンピュータデバイスである。管理端末20は、店舗40に関する基本情報(店名、住所など)を設定したり、店舗40の店員が目視で確認した空き状態を入力したりできるように構成されている。管理端末20は、事前に店舗40に対応する端末として設定されている。ユーザ端末30は、例えば、スマートフォン又はタブレットなどのコンピュータデバイスであり、当該空席管理システム1が提供するサービスのユーザの端末である。
【0012】
空席管理サーバ10は、店舗40外に設置されており、管理端末20から受信する空き情報を管理するサーバである。空席管理サーバ10は、管理端末20から受け取った空き情報にしたがってデータベースを更新することにより、店舗40ごとの最新の空席状態をデータベース上で管理する。空席管理サーバ10、管理端末20及びユーザ端末30は、例えばインターネットなどのネットワーク50を介して相互接続されている。図1においては、管理端末20を保有する2つの店舗40が示されているが、これらの店舗の数は3つ以上であってもよい。
【0013】
店舗40の空き情報を閲覧しようとしているユーザは、ユーザ端末30を介して、店舗40の空き情報を空席管理サーバ10に対して照会することができる。空席管理サーバ10はその照会に応答し、ユーザ端末30の現在位置又はユーザによる地図上の指定位置に応じてデータベースの店舗40に関するレコードを検索することにより、ユーザ端末30に空き情報を送信する店舗群を特定し、当該店舗群に含まれる各店舗の空き情報を取得する。空席管理サーバ10は、取得した空き情報を、照会に対するレスポンスとしてユーザ端末30へ返信する。ユーザ端末30は、空席管理サーバ10から受信した空き情報を地図上に表示する。
【0014】
<空席管理サーバ10の構成例>
図2Aは、空席管理サーバ10のハードウェア構成図である。空席管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11(情報処理装置)、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、記憶装置14及び通信装置15を備える。CPU11は、後述するプログラムを実行することにより、空席管理サーバ10が提供する機能を実現する。ROM12及びRAM13は、CPU11が用いるデータを保持する。記憶装置14は、後述するプログラム及びデータベースを格納する。通信装置15は、ネットワーク50を介して管理端末20及びユーザ端末30と通信する。
【0015】
図2Bは、空席管理サーバ10の機能ブロック図である。空席管理サーバ10は、CPU11が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU11の内部メモリに展開されて構成される機能)として、受信部111、管理部112、検索部113、判定部114及び出力部115を有する。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載するが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU11であるため、CPU11を動作主体とすることもできる。
【0016】
記憶装置14は、記憶部としての店舗データベース141を格納している。店舗データベース141は、事前に登録された店舗に関する基本情報を含む基本情報データベース142と、店舗40の空き情報を含む空き情報データベースと143とを管理する。店舗データベース141の構成については後述する。
受信部111は、通信装置15を介して、店舗40の管理端末20から空き情報を受信する。また、受信部111は、通信装置15を介してユーザ端末30から空き情報の照会リクエストを受信する。管理部112は、受信部111が受信した空き情報とともに送信される店舗ID(識別情報)に基づいて店舗を特定し、店舗データベース141における空き情報を更新する。
【0017】
検索部113は、ユーザ端末30から、店舗の空き情報の照会リクエストと、現在の位置情報(基準位置)とを受信すると、位置情報に応じて、ユーザ端末30に空き情報を送信すべき店舗群を特定する。照会リクエストとしては、ユーザ端末30の現在位置に基づくリクエストの他、特定の指定場所(例えば、ユーザは東京駅周辺にいるが、渋谷駅周辺)にある店舗の照会リクエスト、特定の種類(例えば、和食やフランス料理などの料理ジャンル、価格帯)を指定した照会リクエスト、特定の店舗を指定した照会リクエスト(この場合、ユーザは、特定の店舗の空き情報が知りたいケース)などの形態とすることもできる。
【0018】
出力部115は、通信装置15を介して、検索部113で特定された店舗群の各店舗の空き情報をユーザ端末30に送信する。空き情報を受信したユーザ端末30は、表示用UI(ユーザインタフェース)を構築し、当該空き情報を表示する。
【0019】
図3Aは、店舗データベース141に格納されている基本情報データベース142を示す図である。基本情報データベース142は、ユーザが店舗を検索するとき用いる属性情報を含む基本情報を管理するデータテーブルであり、例えば、店舗ID1421、店舗の名称1422、ジャンル1423(属性情報)、店舗紹介1424、住所1425、緯度経度1426、電話番号1427、営業時間1428及び管理端末ID1429を構成項目として有している。基本情報データベース142の1つのレコードは、1つの店舗の基本情報を管理する。管理端末20を保有する店舗40の基本情報は、例えば、管理端末20に入力された情報を基に基本情報データベース142に登録することもできるし、空席管理システム1のサービスの提供者が予め登録することもできる。
【0020】
ここでは、店舗ID1421、管理端末ID1429や緯度経度1426は、事前に空席管理システム1のサービスの提供者が予め登録しておくものとする。店舗ID1421は、店舗データベース141内で各店舗を識別するための識別情報である。緯度経度1426は、店舗の位置を緯度経度によって示すデータであり、同じ施設の同じフロアであっても、店舗の位置が異なる場合は異なる緯度経度の値が登録されている場合もある。管理端末ID1429は、店舗40が管理する管理端末20を識別するための情報である。
【0021】
図3Bは、店舗データベース141に格納されている空き情報データベース143を示す図である。空き情報データベース143は、店舗ごとの最新の空席状態を管理するデータテーブルであり、例えば、店舗ID1431、空き情報1432、受信日時1433及び管理端末ID1434を構成項目として有している。空き情報データベース143の1つのレコードは、1つの店舗の空席状態を管理する。
【0022】
店舗ID1431は、基本情報データベース142の店舗ID1421と対応するデータであり、ある店舗の店舗ID1421と店舗ID1431とは同一である。空き情報1432は、店舗40内の管理端末20から送信されてきた空き状況を示すデータである。本実施形態においては、空き情報1432は、「空あり」、「やや混雑」又は「満席」のうちいずれかのステータスであるものとする。別の形態として、空き情報1432は、空席がある場合は「0」、混雑している場合は「1」、満席の場合は「2」のように数字で示されていてもよい。
【0023】
受信日時1433は、空席管理サーバ10が管理端末20から空き情報を受信した日時とする。なお、管理端末20が空き情報を送信するときに送信日時とともに空席管理サーバ10に送信するようにし、受信日時1433の代わりに当該送信日時を記憶するようにしてもよい。管理端末ID1434は、基本情報データベース142の管理端末ID1429と同一である。
【0024】
店舗データベース141は、例えばレコードの内容を記述したデータを記憶装置14内に格納することによって構成できる。なお、本実施形態では基本情報データベース142及び空き情報データベース143はテーブル形式で表されているが、この形式に限らず、各データが紐付けされていればどのような形式で構築してもよい。したがって、単に、空席管理データあるいは空席管理情報と称することも可能である。
【0025】
<管理端末20の構成例>
図4Aは、管理端末20のハードウェア構成図である。管理端末20は、CPU21、表示装置22、入力装置23及び通信装置24を備える。CPU21は、管理端末20が備える各部を制御する。通信装置24は、ネットワーク50を介して空席管理サーバ10と通信し、空席管理サーバ10から、空き情報及び基本情報を入力するためのGUI画面を受信する。表示装置22は、空席管理サーバ10から受信したGUI画面を表示する。入力装置23は、店員が管理端末20に対する操作指示を入力するために用いるインターフェースである。例えばタッチパネルなどによって、表示装置22及び入力装置23を一体的に構成することもできる。
【0026】
図4Bは、管理端末20の機能ブロック図である。管理端末20は、CPU21が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU21の内部メモリに展開されて構成される機能)として、記憶部211、通信制御部212、設定部213及び表示制御部214を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載するが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU21であるため、CPU21を動作主体とすることもできる。
【0027】
記憶部211は、CPU21の内部メモリとして機能する。通信制御部212は、通信装置24を介して、空席管理サーバ10との通信を行う。具体的には、通信制御部212は、空席管理サーバ10からGUI画面を受信する。設定部213は、店舗40の店員が入力装置23及びGUI画面を介して入力した空き情報及び基本情報を受け付ける。通信制御部212は、入力された空き情報及び基本情報と、管理端末IDとを、空席管理サーバ10に送信する。管理端末IDとは、管理端末20自身の識別情報である。表示制御部214は、表示装置22の表示を制御する。具体的には、表示制御部214は、空席管理サーバ10から受信したGUI画面を表示装置22に表示する。
【0028】
<ユーザ端末30の構成例>
図5Aは、ユーザ端末30のハードウェア構成図である。ユーザ端末30は、CPU31(情報処理装置)、表示装置32、入力装置33及び通信装置34を備える。CPU31は、ユーザ端末30が備える各部を制御する。通信装置34は、ネットワーク50を介して空席管理サーバ10と通信し、店舗の空き情報の照会リクエストを送信して、空席管理サーバ10から空き情報を受信する。表示装置32は、空席管理サーバ10から受信した店舗の空き情報や、空き情報を入力するためのGUI画面(投稿画面)を画面表示する。入力装置33は、ユーザがユーザ端末30に対する操作指示を入力するために用いるインターフェースである。例えばタッチパネルなどによって、表示装置32及び入力装置33を一体的に構成することもできる。
【0029】
図5Bは、ユーザ端末30の機能ブロック図である。ユーザ端末30は、CPU31が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU31の内部メモリに展開されて構成される機能)として、記憶部311、通信制御部312、生成部313及び表示制御部314を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載するが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU31であるため、CPU31を動作主体とすることもできる。
【0030】
記憶部311は、CPU31の内部メモリとして機能する。通信制御部312は、通信装置34を介して、空席管理サーバ10との通信を行う。具体的には、通信制御部312は、ユーザが入力装置33を介して空き情報の照会の指示を入力すると、空席管理サーバ10に照会リクエストを送信する。また、通信制御部312は、空席管理サーバ10から基本情報及び空き情報を受信する。
【0031】
生成部313は、ユーザ端末30の位置情報及びユーザによって指定された地図の拡大率に応じて、記憶部311から地図情報(地図データ)を読み込む。また、生成部313は、空席管理サーバ10から受信した空き情報に対応するテキストデータあるいはマークデータ(空席「0」に対応するテキスト/マーク、混雑「1」に対応するテキスト/マーク、満席「2」に対応するテキスト/マーク)を記憶部311から読み出し、地図上に重畳することで表示画像を生成する。
【0032】
表示制御部314は、表示装置32の表示を制御する。具体的には、表示制御部314は、生成部313が生成した表示画像を表示装置32に表示する。通信制御部312は、空き情報の照会リクエストを位置情報とともに空席管理サーバ10に送信したり、空席管理サーバ10から店舗群の空き情報を取得する。
【0033】
<店舗情報の登録>
図6は、管理端末20から送信される店舗情報(店舗の基本情報及び空き情報)を空席管理サーバ10に登録するシーケンス図である。なお、以下の図では各工程(ステップ)を「S」と表記することとする。
【0034】
S601において管理端末20の設定部213は、基本情報の入力を受け付ける。ここで管理端末20上には、表示制御部214によって図7に示す基本情報を入力するための画面(GUI画面)を表示される。店舗40の店員は、図7に示すGUI画面を介して、店舗名、ジャンル、紹介文、住所、電話番号、営業時間(開始時間及び終了時間)を入力する。
【0035】
S602において通信制御部212は、入力された店舗の基本情報を管理端末IDとmともに空席管理サーバ10に送信する。S603において空席管理サーバ10の管理部112は、受信部111が受信した店舗の基本情報を、受信した管理端末IDを参照して基本情報データベース142に登録する。
【0036】
また、S604において管理端末20の設定部213は、空き情報の入力を受け付ける。ここで管理端末2ー0上には、表示制御部214によって図8に示す空き情報を入力するためのGUI画面が表示されている。店舗40の店員が、店内の利用者による利用状況を目視により確認し、「空きあり」「やや混雑」「満席」のいずれかを選択(タップ)すると、S605において通信制御部212は、選択された空き情報を空席管理サーバ10に送信する。S606において空席管理サーバの管理部112は、受信部111が受信した店舗の空き情報により、空き情報データベース143を更新する。
【0037】
なお、図6は、管理端末20において基本情報、空き情報が順に設定登録された場合のシーケンス図であるが、基本情報が設定されるたびに空き情報が送信されることを意味するものではない。実際には、基本情報を送信した後、店舗の基本情報に変更がない限り、空き情報が繰り返し空席管理サーバ10に送信されることになる。
【0038】
<空席管理サーバ10のリセット処理>
本実施形態において空席管理サーバ10は、各店舗40の営業時間が終了するタイミングで、店舗40の空き情報を削除するリセット処理を実行する。図9は、空席管理サーバ10が実行するリセット処理のフローチャートである。空席管理サーバ10は、図9に示すフローチャートを実現するプログラムを読み出して実行する。
【0039】
S901において管理部112は、現在時刻が店舗40の営業終了時間に達したことを検知すると、S902に進み、管理部112は空き情報データベース143を参照して店舗40の空き情報及び受信日時を削除する。これにより、営業終了とともに空き情報がリセットされ、前の営業時間中に入力された空き情報が次の営業開始以降に引き継がれてしまうことを防ぐ。
【0040】
<空席管理サーバ10の空き情報配信処理>
次に空席管理サーバ10が実行する、ユーザ端末30への空き情報配信処理を説明する。図10は、空席管理サーバ10の空き情報配信処理のフローチャートである。空席管理サーバ10は、図10に示すフローチャートを実現するプログラムを読み出して実行する。
【0041】
まずS1001において受信部111がユーザ端末30から空き情報の照会リクエストを受信する。なおここでは、照会リクエストには、ユーザ端末30の現在の位置情報(例えば、GPSから取得した緯度経度情報)が含まれているとする。
次にS1002において検索部113は、照会リクエストに含まれている位置情報を取得する。S1003において検索部113は、ユーザ端末30の位置情報からユーザ端末30の現在位置を特定し、基本情報データベース142の緯度経度1426を参照して、上記位置情報に応じて、ユーザ端末30に空き情報を送信すべき店舗群を特定する。具体的には、検索部113は、ユーザ端末30の現在位置から所定距離範囲(例えば、現在位置から半径5kmの範囲)内にある店舗群を表示店舗群として決定するものとする。
【0042】
S1004において判定部114は、S1003において決定された表示店舗群のうち処理対象とする店舗を1つ選択し、S1005において判定部114は基本情報データベース142を参照して、処理対象店舗の基本情報を取得する。
S1006において判定部114は、取得した基本情報に含まれる営業時間を示す情報(営業時間情報)に基づいて、現在時刻が処理対象店舗の営業時間内に含まれるか否かを判定する。判定部114が現在時刻は営業時間中であると判定した場合には、S1007に進み、現在時刻は営業時間中ではないと判定した場合にはS1008に進む。
【0043】
S1007において判定部114は、処理対象店舗の現在の空き情報として、空き情報データベース143に記憶された処理対象店舗の空き情報を取得する。また、S1008において判定部114は、処理対象店舗の現在のステータスを示す空き情報として、空き情報データベース143に記憶された処理対象店舗の空き情報の代わりに、「営業時間外」を設定する。S1009において判定部114は、表示店舗群の中に未処理店舗があるか否かを判定し、未処理店舗があればS1004に戻り、全ての店舗に対して処理を実行していればS1010に進む。
【0044】
S1010において出力部115は、各店舗についてS1005において取得した基本情報と、S1007またはS1008で設定された店舗の空き情報とを含む店舗情報を、照会リクエストを送信してきたユーザ端末30に送信する。
【0045】
<ユーザ端末30の空き情報処理>
図11は、ユーザ端末30における空き情報の表示制御処理のフローチャートである。ユーザ端末30は、図11に示すフローチャートを実現するプログラムを実行することにより、図11に示す動作を実行する。
S1101において生成部313は、基準位置を示す情報(位置情報)を取得する。ここでは生成部313は、ユーザ端末30の位置情報(GPSデータ)を取得する。S1102において生成部313は、位置情報を含む照会リクエストを生成し、照会リクエストを空席管理サーバ10に送信する。なお空席管理サーバ10は、照会リクエストを受信すると、図10に示した上述の処理を実行する。
【0046】
S1103において生成部313は、ステップS1102で取得した位置情報及びユーザによって指定された地図の拡大率に応じて、記憶部311から地図情報(地図画像)を読み込む。なお、ここでは地図の拡大率はユーザによって指定されるものとしたが、事前に設定された所定の拡大率の地図を読み込むようにしてもよい。
【0047】
S1104において生成部313は、空席管理サーバ10から取得した表示店舗群に含まれる店舗それぞれの店舗情報(基本情報及び空き情報)を取得する。
【0048】
S1103において生成部313は、各店舗の空き情報に基づいて表示画像を生成する。まず生成部313は、記憶部311に格納されている表示用ピンのオブジェクトデータを取得し、各店舗の空き情報に応じて表示用ピンデータを生成する。例えば、表示用ピンのオブジェクトデータ(例えばアイコン画像を表すもの)に、空き情報に対応するテキストデータを重畳することにより、各店舗の表示用ピンデータが生成される。たとえば、表示用ピンのアイコン画像中に「空きあり」、「やや混雑」又は「満席」のテキストが含まれる。別の形態では、テキストデータを用いず、店舗のピンの色を空き情報に応じて色分けしたり、絵柄により表現することができる。さらに、生成部313は、各店舗の緯度経度に基づいて、各店舗の表示用ピンデータを地図画像に配置する。
【0049】
S1109において表示制御部314は、S1103において生成部313により生成された表示画像を表示装置32の表示画面に表示させる。
【0050】
<地図上でのUI表示例>
第1の実施形態による、ユーザ端末30の表示装置32の表示画面に表示される表示画像の例を説明する。図12(a)は、本実施形態においてユーザ端末30に表示される表示画像の例である。表示画像1200において、各店舗の空き情報に対応するピンが、各店舗の位置に配置されている。ただし、一部の店舗は、「空きあり」「やや混雑」「満席」などの空き情報を示すステータスでも、「営業時間外」でもなく、テキストデータのない白色のピンが配置されている。これは、営業時間内であるが、営業時間中に店舗40の管理端末20から送信された空き状況を示す情報(「空きあり」「やや混雑」「満席」のいずれか)がない店舗であることを示している。
【0051】
本実施形態では、営業時間の終了時には空き情報が削除されるため、前の営業時間中に送信された空き情報が次の営業時間に反映されることはない。ただし、現在時刻を含む次の営業時間になっても店舗40の管理端末20から空き情報が送信されない場合には、空き情報データベース143に記憶された店舗40の空き情報は空欄であるため、S1007において送信される空き情報は空欄になる。この場合、図12(a)の表示画像1200に示すように、他のピントは異なる白色でテキストを含まないピンが設置される。
なお、本実施形態では地図上にピン表示する表示画像としたが、図12(b)のように各店舗の空き情報を含む店舗情報をリスト形式で表示するようにしてもよい。
【0052】
以上の通り、本実施形態において、店舗の店員が気づいた時など手動で店舗内の空き情報が空席管理サーバ10に送信されるシステムにおいて、営業時間が終了するタイミングで空き情報がリセットされる。これにより、次の営業時間が開始する前に、過去の営業時間中に送信された空き情報はキャンセルされているため、過去の営業時間に入力された空き情報が次の営業時間に引き継がれてしまい、誤った空き情報がユーザ端末30に配信されることを防ぐことができる。過去の営業時間の終了前の空き状況と、次の営業時間の開始直後の空き状況が偶然一致する可能性もあるが、異なっている場合には誤った情報をユーザ端末20に配信することになってしまう。また、店員が営業時間中には定期的に空き情報を設定登録することが望ましいが、自動で空き状況を検出する方式とは異なり、店員による入力方式では空き情報の設定登録し忘れが生じうる。そこで本実施形態は、営業時間の終了時には、その終了した営業時間の空き情報を示すステータスであった空き情報を一旦キャンセルすることで、ユーザ端末30に誤った空き情報が現在の店舗の空き情報として配信されるリスクを低減することができる。
【0053】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、営業終了時に店舗の空き情報をキャンセルする方法について説明した。第2の実施形態では、事前に営業開始時のデフォルトの空き情報を設定しておき、店舗の営業終了時には店舗の空き情報をデフォルトの空き情報に書き換える方法について説明する。以下では主に、第1の実施形態と異なる点について説明する。
【0054】
図13は、店舗40の管理端末20に表示される基本情報を入力するための表示画面である。本実施形態においては、さらに、営業時間を開始した時点におけるデフォルトの空き情報を設定することができる。ここで、デフォルトの空き情報として選択できるステータスは、管理端末20が空席管理サーバ10に送信可能な空き状況のステータスと同じである。店舗の店員は管理端末20を操作することによって、営業開始時の空き情報を事前に設定しておくことができる。管理端末20の設定部213が、営業時開始時のデフォルトのステータス(以下、初期空き情報とする)を受け付けると、通信制御部212は、空席管理サーバ10に初期空き情報を送信する。空席管理サーバ10の管理部112は、受信部111が受信した初期空き情報を基本情報データベース143に記憶しておく。
【0055】
図14は、第2の実施形態における空席管理サーバ10が実行する空き情報のリセット処理のフローチャートである。
S901において管理部112は、現在時刻が店舗40の営業終了時間に達したことを検知すると、S1401において管理部112は、基本情報データベース143を参照し、処理中の店舗40に関して初期空き情報が設定されているか否かを判定する。YESの場合はS1402に進み、NOの場合はS1403に進む。
【0056】
S1402において管理部112は、処理中の店舗40に関して営業開始時のデフォルトが設定されているので、空き情報データベース143に記憶された処理中の店舗40の空き情報を、設定された営業開始時のデフォルトの初期空き情報により、受信日時とともに更新する。S1403において管理部112は、S902と同様空き情報データベース143を参照して店舗40の空き情報及び受信日時を削除する。
【0057】
以上で第2の実施形態における空席管理サーバ10のリセット処理を終了する。このように第2の実施形態では、現在時刻を含む営業時間中に配信される空き情報は、前回の営業終了後に店舗40の管理端末20から送信された空き情報、または、事前に登録された初期空き情報がユーザ端末30に送信されることになる。初期空き情報が更新される日時は営業時間終了直後であり、次の営業時間開始前後のタイミングではないものの、店舗40の営業時間の開始時の空き状況は推測しやすいため、事前にデフォルトの空き情報を設定しておくことで、空席管理サーバ10は、店舗の最新の空き情報として前の営業時間の終了前の空き状況ではなく、より適切な空き情報を配信できる。なお、店舗の空き情報が初期空き情報に更新された後に、店舗40の管理端末20から空き情報が空席管理サーバ10に送信された場合には、最新の空き情報がユーザ端末30に配信されることになる。
【0058】
以上本実施形態の処理により、店舗40に関して、現在時刻を含む営業時間中ではなく過去の営業時間中に管理端末20から送信された空き情報が、一度営業を終了した次の営業時間にも引き継がれることなく、さらに店舗40の店員が管理端末20から営業時間の開始前後で空き情報を配信し忘れてしまっていても、今の営業時間により適した所望の空き情報が店舗40のリアルタイムな空き情報としてユーザ端末30に送信される。
【0059】
[第3の実施形態]
上述の実施形態では、空席管理サーバ10が店舗40の営業終了時に店舗40の空き情報に対してリセット処理することで、前の営業時間に配信された空き情報が今の営業時間中の空き情報として配信されることがないようにした。第3の実施形態では、空席管理サー10は営業終了時のリセット処理はせずに、店舗の空き情報を配信する際に、空き情報データベース143に記憶された空き情報が今の営業時間中に送信された情報であるか否かを判定する方法について説明する。
【0060】
図15は、第3の実施形態における空席管理サーバ10の空き情報配信処理のフローチャートである。本実施形態では、S1001~S1006は第1の実施形態と同様である。
【0061】
S1006において判定部114が、現在時刻が処理対象店舗の営業時間内に含まれると判定した場合、さらにS1501に進み、S1501において判定部114は、現在時刻を含む営業時間の開始以降に、処理対象店舗の管理端末20から送信された空き情報が空き情報データベース143に記憶されているか否かを判定する。判定部114は、空き情報データベース143を参照し、記憶された空き情報の受信日時が、現在時刻を含む営業の開始時間の後か否かを判定する。S1501において今の営業開始後に送信された空き情報があるとみなした場合、S1007に進み、S1501において営業開始後に送信された空き情報がないとみなした場合にはS1502に進む。
【0062】
S1007において判定部114は、処理対象店舗の現在の空き情報として、空き情報データベース143に記憶された処理対象店舗の空き情報を取得する。一方S1502において判定部114は、処理対象店舗は営業中ではあるが空き情報データベース143に記憶された処理対象店舗の空き情報は現在時刻を含む営業時間中に送信されたものではなく過去の営業時間中に送信された空き情報であるとみなし、空き情報データベース143に記憶された処理対象店舗の最新の空き情報ではなく、空き状況を示すステータスの代わりに「営業中」であることを示す情報を空き情報として設定する。S1009およびS1010の処理は第1の実施形態と同様である。
【0063】
以上のように、空席管理サーバ10は、ユーザ端末30に店舗の空き情報を配信する際に、空き情報データベース143に記憶された最新の空き情報が、現在時刻を含む営業時間内に送信された情報であるか否かを判定し、現在時刻を含む営業時間内に送信された情報である場合にのみ空き情報データベース143に記憶された最新の空き情報を配信することで、より信用性の高い空き情報をユーザ端末30に配信することができる。
【0064】
<第3の実施形態の変形例>
なお上述の第3の実施形態では、空席管理サーバ10は空き情報データベース143に記憶された最新の空き情報が、現在時刻を含む営業時間内に送信された情報であるか否かを判定することとしたが、これに限らない。例えば、より簡易的な方法として、空席管理サーバ10における判定部114は、空き情報データベース143に記憶された最新の空き情報が、現在時刻から過去に遡って所定の時間(例えば30分)内に送信された情報であるか否かを判定するようにしてもよい。この場合、空席管理サーバ10は、営業時間の開始直後には、前の営業時間中に送信された空き情報を配信してしまう可能性があるものの、その時間を最大でも所定の時間内に収めることができ、前の営業時間中に送信された空き情報を翌営業中に配信し続けてしまうことを回避することができる。あるいは第3の実施形態の変形例として、空席管理サーバ19は、店舗の営業時間情報を管理する機能や現在時刻が営業中であるか否かを判定する機能を省略してもよい。第3の実施形態では、営業時間終了時のリセット処理を実行しないため、営業時間情報は必須の構成ではなく、S1006やS1008の処理を省略しても、営業時間が開始される前に送信された空き情報が長時間、リアルタイムな空き情報として配信され続けることは防止することができる。
【0065】
また、空席管理サーバ10の判定部114は例えば、空き情報データベース143に記憶された最新の空き情報の受信日時の日付が、現在の日にちであるか否かを判定することにより、店舗の空き情報が、現在時刻を含む営業時間中に送信された空き情報であるとみなせるか否かを判定するようにしてもよい。特に店舗40の営業時間が日付が変わるタイミングを含まない場合、空き情報を受信した日にちが当日の日にちであるか否かを判定するのみで、空き情報が過去の営業時間中に送信された情報であるかどうかを判定することができる。
[その他の実施形態]
【0066】
上述の第1および第2の実施形態では、店舗40の営業時間情報を登録する例として、1つの開始時間と終了時間とを設定する場合について説明した。しかしながら、さらに、曜日ごとの営業時間(開始時間および終了時間)や定休日を空席管理サーバ10に設定できるようにしてもよい。
【0067】
また、上述の第1及び第2の実施形態では、空き情報データベース143に記憶された空き情報を削除、または更新することとしたが、例えば、施設ごとの空き情報の履歴として別のテーブルに受信日時とともに空き情報を記憶することとしてもよい。上述の説明では、空き情報データベース143は、施設の最新の空き情報のみを管理するためのデータベースであり、最新の空き情報を削除したり更新することで、過去の営業時間に送信された空き情報が今の空き情報として使用されることがないようにした。
【0068】
また上述の実施形態では、店舗40の管理端末20について、空席管理サーバ10は端末ID1437を事前に店舗40の管理端末20として設定しておくこととし、空き情報1432と連動して端末ID1437も更新されることはないとした。例えば、店舗の店員がGUI画面を介して空き情報を入力する前に、店舗40のアカウント情報を用いたログインをした場合に限り、管理端末20から空き情報を送信できるようにしてもよい。この場合、空席管理サーバ10は、店舗40に対応するアカウント情報(例えば、メールアドレスとパスワードなど)を管理し、端末ID1437を事前に設定する必要はない。また、複数の管理端末20を用いて空き情報を送信した場合には、店舗40に対応する端末ID1437がその都度更新されることになる。
【0069】
また、上述の実施形態では、飲食店の空き情報を例に説明したが、これに限らない。例えば、飲食店以外にも映画館やスポーツスタジアム、駐車場などの施設の空き情報にも、本実施形態の技術を適用できる。また、本実施形態の空席管理システム1は、席を提供されないが人の多さが変動するような施設における利用者の混雑状況を管理してもよい。具体的には、例えばスーパーマーケット、スポーツジム、自治体や銀行の窓口、温泉施設などの混雑状況を示す情報を管理してもよい。この場合、例えば、空席管理サーバ10は、「空いている」「やや混雑」「混雑」のいずれかによって表される混雑情報を管理し、配信する。
【0070】
また、上述の実施形態では、店舗の空き情報を示すステータスとして、「空きあり」「やや混雑」「満席」の3つの選択肢から選択されることとした。しかしながら、4つ以上のステータスを選択肢としてもよいし、例えば「n分待ち」や「受付終了」、「貸切」などのステータスを空き情報の選択肢としてもよい。
【0071】
以上の実施形態において、ユーザ端末30は必ずしもユーザが携帯する端末でなくともよい。例えば特定場所に設置されているコンピュータなどの通信デバイスをユーザ端末30として用いてもよい。例えば人通りが多い場所に固定設置されているデジタルサイネージ端末をユーザ端末30として構成してもよい。この場合は必ずしもデジタルサイネージ端末が空席管理サーバ10に位置情報を含む照会リクエストを送信する必要はなく、常に事前に設定された特定の店舗の空き情報をリクエストすることもできる。
【0072】
以上の通り、本開示の技術は、上述の実施形態の1つ以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークまたは記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し作動させる処理によって実現することができる。また、1以上の機能を実現する回路によって実現しても良い。
【0073】
本開示は、上述した実施形態に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば、上述した実施形態は、本開示を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備える必要はない。また、ある実施形態の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。また、各実施形態の構成の一部について、他の実施形態の構成の一部を追加、削除又は置換することもできる。
【符号の説明】
【0074】
1…空席管理システム
10…空席管理サーバ
20…管理端末
30…ユーザ端末
40…店舗
50…ネットワーク

図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2022-07-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の空き状況を示すステータスに対応する空き情報を管理する情報処理装置であって、
一以上の施設の空き情報を記憶する記憶手段と、
端末からのリクエストに応じて、空き情報を表示する表示施設を検索する検索手段と、
前記表示施設の空き情報を前記端末に出力する出力手段と、を有し、
前記出力手段は、前記記憶手段に記憶された前記施設の最新の空き情報が、前記施設の現在時刻を含む営業時間中に送信された空き情報であるとみなせる場合には、前記記憶手段に記憶された最新の空き情報を出力し、前記施設の現在時刻を含営業時間に送信された空き情報を前記施設の空き情報として出力しないようにする、情報処理装置。
【請求項2】
さらに、前記施設の空き情報を管理する管理手段を有し、
前記記憶手段は、前記施設の営業時間を示す営業時間情報を記憶し、
前記管理手段は、前記施設の営業時間情報に基づいて、前記施設の営業時間が終了したら前記施設の空き情報を更新する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記施設の営業時間の開始時の空き情報のデフォルト設定を記憶し、
前記管理手段は、前記施設の営業時間が終了したら、前記記憶手段が記憶する前記施設の空き情報を前記デフォルト設定に更新し、
前記出力手段は、前記記憶手段が記憶する前記施設の空き情報を出力する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記管理手段は、前記施設の営業時間が終了したら、前記記憶手段が記憶する前記施設の空き情報を削除する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
さらに、前記記憶手段に記憶された前記施設の空き情報が、現在時刻を含む営業時間中に送信された情報か否かを判定する判定手段を有し、
前記出力手段は、前記判定手段の結果に応じて前記施設の空き情報を送信する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記判定手段は、前記記憶手段に記憶された前記施設の空き情報が、前日の日付である場合には、現在時刻を含まない営業時間中に送信された情報であるとみなす、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
さらに、前記記憶手段に記憶された前記施設の空き情報が、現在時刻から所定の時間遡った時間内に送信された情報か否かを判定し、
前記出力手段は、前記判定手段が前記記憶手段に記憶された前記施設の空き情報が、現在時刻から所定の時間遡った時間内に送信された情報ではないと判定した場合には、前記記憶手段に記憶された前記施設の空き情報を送信しない、請求1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータを請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
施設の空き状況を示すステータスに対応する空き情報を記憶し、管理する情報処理方法であって、
端末からのリクエストに応じて、前記空き情報を表示する表示施設を検索し、
前記施設の今の営業時間中に送信された空き情報であるとみなせる場合には、前記施設の空き状況を示すステータスを前記施設の空き情報として前記端末に出力し、今の営業時間外に送信された空き情報を前記施設の空き情報として出力しないようにする、情報処理方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
上記課題を解決するために本開示は、施設の空き状況を示すステータスに対応する空き情報を管理する情報処理装置であって、一以上の施設の空き情報を記憶する記憶手段と、端末からのリクエストに応じて、空き情報を表示する表示施設を検索する検索手段と、前記表示施設の空き情報を前記端末に出力する出力手段と、を有し、前記出力手段は、前記記憶手段に記憶された前記施設の最新の空き情報が、前記施設の現在時刻を含む営業時間中に送信された空き情報であるとみなせる場合には、前記記憶手段に記憶された最新の空き情報を出力し、前記施設の現在時刻を含営業時間に送信された空き情報を前記施設の空き情報として出力しないようにすることを特徴とする。