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特開2022-184485画像形成装置、情報処理装置、及び勤怠管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184485
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】画像形成装置、情報処理装置、及び勤怠管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20221206BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221206BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20221206BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20221206BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20221206BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
G06Q10/06
B41J29/38 203
B41J29/00 Z
B41J29/42 F
G03G21/00 386
H04N1/00 C
H04N1/00 127Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021092368
(22)【出願日】2021-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】若槻 未緒
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
5L049
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AS02
2C061CL10
2C061CQ04
2C061CQ05
2C061CQ23
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HJ07
2C061HJ08
2C061HK11
2C061HK19
2C061HN04
2C061HN15
2H270KA59
2H270KA60
2H270NA03
2H270NA06
2H270NC05
2H270NC13
2H270NC14
2H270NC16
2H270NC20
2H270QA13
2H270QA35
2H270QA37
2H270QA48
2H270QA58
2H270QB14
2H270QB19
2H270QB20
2H270QB21
2H270QB24
2H270ZC03
2H270ZC04
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB17
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC34
5C062AF06
5C062AF12
5L049AA10
(57)【要約】
【課題】
複雑化した勤怠管理に対応するために要するユーザーの手間を省くとともに、PCが不足している職場においても複雑化した勤怠管理に容易に対応できるようにする。
【解決手段】
画像形成装置1の制御部10は、カードリーダー22を介して入力されたユーザーIDと認証情報とが一致する場合であって、勤務予定情報50が示す、ユーザーIDが入力された日付における予定勤務地と、画像形成装置1Aの設置場所とが一致しない場合に、第1警告画面90を表示部15に表示させる。情報処理装置2の制御部30は、通信部34を介して、画像形成装置1A,1Bから出退勤情報60,130を取得し、出退勤情報60,130及び在宅勤務情報14を用いて、予め定められた条件にしたがって管理表150等を生成して出力する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
ユーザーによって情報が入力される入力部と、
予め定められた認証情報をユーザーごとに予め記憶する記憶部と、
前記入力部を介して入力された前記情報と前記認証情報とが一致する場合に、前記ユーザーの出退勤日時を記録する第1制御部と、を備える画像形成装置であって、
前記記憶部はさらに、前記画像形成装置の設置場所を予め記憶しており、
前記第1制御部は、前記入力部を介して入力された前記情報と前記認証情報とが一致する場合に、ユーザーごとに予め設定されている、予定勤務地及び予定勤務時間を日付ごとに示す勤務予定情報と、前記画像形成装置の設置場所及び前記出退勤日時のうちの少なくともいずれかと、を参照して、両者が一致しない場合に、前記勤務予定情報を変更するための申請を促すための警告画面を前記表示部に表示させ、両者が一致する場合に、前記警告画面を前記表示部に表示させない、画像形成装置。
【請求項2】
前記第1制御部は、前記入力部を介して入力された前記情報と前記認証情報とが一致する場合であって、前記情報が入力された日付における前記ユーザーについての前記予定勤務地と、前記画像形成装置の設置場所とが一致しない場合に、前記警告画面を前記表示部に表示させる、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1制御部は、前記入力部を介して入力された前記情報と前記認証情報とが一致する場合であって、前記情報が入力された日付における前記ユーザーについての前記勤務予定情報が示す予定出勤時刻と、前記ユーザーについて記録された実際の出勤時刻との差が予め定められた時間以上である場合に、前記警告画面を前記表示部に表示させる、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1制御部は、前記入力部を介して入力された前記情報と前記認証情報とが一致する場合に、前記勤務予定情報から、前記ユーザーについての予定勤務地が前記画像形成装置の設置場所と一致する日付を抽出し、抽出された前記日付のうちに、前記ユーザーについての前記予定勤務時間と前記出退勤日時とが一致しない日付がある場合に、前記警告画面を前記表示部に表示させる、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1制御部は、抽出された前記日付のうちに、前記ユーザーについての前記勤務予定情報が示す予定退勤時刻と、前記ユーザーについて記録された実際の退勤時刻との差が予め定められた時間以上である日付がある場合に、前記一致しない日付があると判定する、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
ユーザーの指示が入力される操作部と、
ネットワークを介して外部装置と通信を行なう第1通信部と、
画像を記録媒体に形成する画像形成部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記操作部を介して、電子メールによる前記申請を行なうための指示を受付けると、前記通信部に対し、前記申請を行なうための電子メールを予め定められた送信先に送信させ、前記操作部を介して、前記記録媒体による申請を行なうための指示を受付けると、前記画像形成部に対し、前記申請を行なうための画像を前記記録媒体に形成させる、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
ネットワークを介して、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像形成装置の複数と通信を行なう第2通信部と、
前記第2通信部を介して、複数の前記画像形成装置のそれぞれにおいて記録された前記出退勤日時を取得し、取得された複数の前記出退勤日時を用いて、予め定められた条件にしたがって管理表を生成して出力する第2制御部と、を備える、情報処理装置。
【請求項8】
前記第2制御部は、前記第2通信部を介して、前記管理表を示す電子メールを予め定められた送信先に送信させることで前記出力を行なう、請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像形成装置の複数と、請求項7又は請求項8に記載の情報処理装置とを含む勤怠管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、情報処理装置、及び勤怠管理システムに関し、特に、ユーザーの勤怠管理を行なうための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーの勤怠管理を行なうための技術が知られている。例えば、特許文献1及び特許文献2は、ユーザー認証が行なわれた日時に基づき、ユーザーの出退勤日時を管理する画像形成装置を開示している。特許文献3は、IC(Integrated Circuit)カードの検知時間及び検知回数を用いて認証処理及び出退勤処理のうちのいずれを行なうかを判断するとともに、出退勤処理を行なう場合に、検知回数を用いて出退勤処理の種別を特定する画像形成装置を開示している。
【0003】
また、ユーザーの勤怠情報を利用する技術が知られている。例えば、特許文献4は、勤務地情報と拠点情報とに基づいて会議当日の勤務地が通常勤務する拠点と異なるユーザーがいるか否かを判断し、当該ユーザーがいると判断した場合に、会議室の近くの画像形成装置に、会議の出席者の数から上記判断がなされたユーザーの数をデクリメントした印刷部数の会議資料を印刷させる技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-133631号公報
【特許文献2】特開2010-86155号公報
【特許文献3】特開2012-141766号公報
【特許文献4】特開2019-191673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コロナ禍に伴う働き方改革により、在宅勤務及びサテライトオフィス勤務等のリモートワーク化が進み、各企業の従業員は複雑化した勤怠管理に対応することが求められている。例えば、従業員は、勤務地変更の都度、PC(Personal Computer)等によって申請書を作成して上長に提出しなければならず、手間がかかる。上長においても、従業員の勤務予定、実際の勤務状況、及び、提出された申請書の内容等を把握して、勤務予定と実際の勤務状況とに矛盾が生じているか否かを確認したり、PC等によって勤怠管理表を作成したりする必要があり、多くの手間を要する。さらに、PCが不足している職場では、このような複雑化した勤怠管理に対応しきれないという問題がある。
【0006】
特許文献1乃至特許文献3に開示されている技術は、単に勤怠管理を行なうための技術であるため、上記した問題を解決できない。特許文献4に開示されている技術は、ユーザーの勤怠情報を利用して会議資料の印刷の無駄を省くための技術であるため、特許文献4の技術によっても、上記した問題を解決できない。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、複雑化した勤怠管理に対応するために要するユーザーの手間を省くとともに、PCが不足している職場においても複雑化した勤怠管理に容易に対応できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一局面に係る画像形成装置は、表示部と、ユーザーによって情報が入力される入力部と、予め定められた認証情報をユーザーごとに予め記憶する記憶部と、入力部を介して入力された情報と認証情報とが一致する場合に、ユーザーの出退勤日時を記録する第1制御部と、を備える。記憶部はさらに、画像形成装置の設置場所を予め記憶している。第1制御部は、入力部を介して入力された情報と認証情報とが一致する場合に、ユーザーごとに予め設定されている、予定勤務地及び予定勤務時間を日付ごとに示す勤務予定情報と、画像形成装置の設置場所及び出退勤日時のうちの少なくともいずれかと、を参照して、両者が一致しない場合に、勤務予定情報を変更するための申請を促すための警告画面を表示部に表示させ、両者が一致する場合に、警告画面を表示部に表示させない。
【0009】
本発明の他の一局面に係る情報処理装置は、ネットワークを介して、上記した画像形成装置の複数と通信を行なう第2通信部と、第2通信部を介して、複数の画像形成装置のそれぞれにおいて記録された出退勤日時を取得し、取得された複数の出退勤日時を用いて、予め定められた条件にしたがって管理表を生成して出力する第2制御部と、を備える。
【0010】
本発明の他の一局面に係る勤怠管理システムは、上記した画像形成装置の複数と、上記した情報処理装置とを含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、画像形成装置は、出退勤日時の記録を行なうだけでなく、警告画面の表示も行なうので、ユーザーは、勤務予定の変更が必要であることを容易に知ることができ、勤務予定と実際の勤務状況とに矛盾が生じているか否かを確認するための手間を省くことができる。また、情報処理装置は、複数の画像形成装置から取得された出退勤日時を用いて管理表を生成して出力するので、ユーザーは、勤務予定と実際の勤務状況とに矛盾が生じているか否かを確認したり、管理表を作成したりするための手間を省くことができる。
【0012】
したがって、複雑化した勤怠管理に対応するためのユーザーの手間を省くことができる。さらに、画像形成装置が設置されていれば、PCが不足している職場においても、複雑化した勤怠管理に容易に対応することができるようになる。これによって、リモートワークをより一層促進できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】勤怠管理システムの構成を示す図である。
図2】画像形成装置の構造を示す正面断面図である。
図3】画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
図4】情報処理装置の内部構成を示すブロック図である。
図5】勤務予定情報の一例を示す図である。
図6】出退勤情報の一例を示す図である。
図7】第1警告処理を示すフローチャートである。
図8】第2警告処理を示すフローチャートである。
図9】第1警告画面の一例を示す図である。
図10】選択画面の一例を示す図である。
図11】第2警告画面の一例を示す図である。
図12】管理表生成処理を示すフローチャートである。
図13】出退勤情報の他の一例を示す図である。
図14】在宅勤務情報の一例を示す図である。
図15】管理表の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置及び情報処理装置について図面を参照して説明する。図1は、勤怠管理システム3の構成を示す図である。図1を参照して、勤怠管理システム3は、画像形成装置1A,1Bと、情報処理装置2と、を含む。本実施形態において、画像形成装置1Aは本社に設置されており、画像形成装置1Bはサテライトオフィスに設置されているものとする。
【0015】
以下、画像形成装置1A,1Bを総称する場合、単に「画像形成装置1」と記す。なお、勤怠管理システム3が含む画像形成装置1の数は2つに限定されず、3つ以上であってもよい。
【0016】
[画像形成装置1の構成]
図2は、画像形成装置1の構造を示す正面断面図である。図3は、画像形成装置1の内部構成を示すブロック図である。図2及び図3を参照して、画像形成装置1は、コピー機能、送信機能、プリンター機能、及びファクシミリ機能等の複数の機能を備えるカラー複合機である。
【0017】
画像形成装置1の筐体には、画像形成装置1の様々な機能を実現するための複数の機器が収容されている。例えば、画像形成装置1の筐体には、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、及び給紙部14等が収容されている。
【0018】
画像形成装置1は、制御ユニット100を含む。制御ユニット100は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を含む。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。制御ユニット100は、ROM又はHDD18に記憶されている制御プログラムが上記プロセッサーによって実行されることにより、制御部10として機能する。
【0019】
制御部10は、画像形成装置1の全体制御を司る。より詳細には、制御部10は、画像形成装置1の各部の動作、及び、ネットワークを介して接続されている情報処理装置2等との通信を制御する。制御部10は、特許請求の範囲における第1制御部の一例である。なお、制御部10は、上記制御プログラムに基づく動作によらず、ロジック回路により構成されていてもよい。
【0020】
制御部10は、カードリーダー22を介して入力されたユーザーID(Identification)と予め定められた認証情報とが一致する場合に、一致したユーザーIDに対応するユーザーの出退勤日時を記録する。制御部10はまた、後述する第1警告プログラム及び第2警告プログラムのそれぞれにしたがって動作することで、上記入力されたユーザーIDと認証情報とが一致する場合に、ユーザーごとに予め設定されている、予定勤務地及び予定勤務時間を日付ごとに示す勤務予定情報と、画像形成装置1の設置場所及び上記出退勤日時とを参照して、両者が一致しない場合に、勤務予定情報を変更するための申請を促すための警告画面を表示部15に表示させ、両者が一致する場合に、上記した警告画面を表示部15に表示させない第1警告処理及び第2警告処理のそれぞれを実行する。
【0021】
制御ユニット100は、原稿搬送部6、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、給紙部14、表示部15、操作部16、搬送部17、HDD18、画像処理部19、画像メモリー20、ファクシミリ通信部21、カードリーダー22、及び通信部23等と電気的に接続されている。
【0022】
画像読取部11は、原稿台に載置されている原稿を搬送する原稿搬送部6と、原稿搬送部6によって搬送されてくる原稿又はプラテンガラス7に載置されている原稿を光学的に読み取るスキャナーと、を含むADF(Auto Document Feeder)である。画像読取部11は、光照射部により原稿を照射し、その反射光をCCD(Charge-Coupled Device)センサーで受光することによって、原稿を読取って、原稿画像を示す画像データを生成する。
【0023】
画像形成部12は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、及び転写装置を含む。画像形成部12は、画像読取部11によって生成された画像データ、又は、通信部23を介して入力された画像データ等に基づいて、搬送部17によって搬送路Tに沿って搬送されてくる記録紙Pに、トナー像によって構成されている画像を形成する。
【0024】
定着部13は、画像形成部12によってトナー像が形成された記録紙Pを加熱及び加圧することによってトナー像を記録紙Pに定着させる。定着部13によってトナー像が定着された記録紙Pは、排出トレイ8に排出される。
【0025】
給紙部14は、手差しトレイ、及び複数の給紙カセットを備える。給紙部14は、複数の給紙カセットのいずれかに収容されている記録紙P、又は手差しトレイに載置されている記録紙をピックアップローラーによって一枚ずつ引出して、搬送路Tに給紙する。
【0026】
表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ等によって構成される表示装置である。表示部15は、制御部10の制御にしたがって、画像形成装置1によって実行可能な各機能についての各種の画面を表示する。
【0027】
操作部16は、各処理の実行開始を指示するためのスタートキー等の複数のハードキーを含む。操作部16はまた、表示部15の表示領域に重ねて配置されるタッチパネル16Aを含む。ユーザーは、操作部16を介して、画像形成装置1によって実行可能な各機能についての指示等の各種の情報を入力する。
【0028】
搬送部17は、搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等と、搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等と接続されている搬送モーターとを含む。制御部10は、搬送モーターを駆動させて搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等を回転させることによって、画像形成部12及び排出トレイ8に向けて、給紙部14によって給紙された記録紙Pを搬送路Tに沿って搬送させる。
【0029】
HDD18は、画像読取部11によって生成された画像データ等の各種データを記憶するための大容量の記憶装置である。HDD18は、画像形成装置1の一般的な動作を実現するための各種制御プログラムを記憶する。HDD18は、上記した各種制御プログラムの1つとして、本発明の一実施形態に係る第1警告プログラムを実行するための第1警告プログラムと、第2警告プログラムを実行するための第2警告プログラムと、を記憶している。HDD18は、特許請求の範囲における記憶部の一例である。
【0030】
HDD18は、ユーザーを識別するためのユーザーIDをユーザーごとに認証情報として予め記憶している。本実施形態では、HDD18は、認証情報の1つとして、「ABC」というユーザーIDを記憶しているものとする。HDD18はまた、ユーザー名及び電子印鑑をユーザーIDに対応付けてユーザーごとに予め記憶している。
【0031】
HDD18は、予定勤務地及び予定勤務時間を日付ごとに示す勤務予定情報と、出退勤日時を記録するための出退勤情報とを、ユーザーIDに対応付けてユーザーごとに予め記憶している。本実施形態では、HDD18は、「ABC」というユーザーIDに対応付けて、図5に示す勤務予定情報50と、図6に示す出退勤情報60とを記憶しているものとする。
【0032】
HDD18は、画像形成装置1の設置場所を予め記憶している。本実施形態では、画像形成装置1AのHDD18は、画像形成装置1Aの設置場所として「本社」を記憶し、画像形成装置1BのHDD18は、画像形成装置1Bの設置場所として「サテライトオフィス」を記憶しているものとする。
【0033】
HDD18は、予め定められた電子メールアドレスを予め記憶している。本実施形態では、HDD18は、上長としての予め定められた課の課長が所有するPC(Personal Computer)を送信先として示す電子メールアドレスを記憶しているものとする。
【0034】
画像処理部19は、画像読取部11によって生成された画像データに対して、必要に応じて画像処理を実行する。画像メモリー20は、画像読取部11によって生成された画像データを一時的に記憶する領域を含む。ファクシミリ通信部21は、公衆回線への接続を行ない、公衆回線を介して画像データの送受信を行なう。
【0035】
カードリーダー22は、制御回路、及び内蔵アンテナ等を含む非接触型の情報読取装置である。カードリーダー22は、内蔵アンテナを介して電波を発信してIC(Integrated Circuit)カードと通信を行なうことで、ICカードに記録されているユーザーIDを読取る。カードリーダー22は、特許請求の範囲における入力部の一例である。
【0036】
通信部23は、LAN(Local Area Network)ボード等の通信モジュールを含む。制御部10は、通信部23を介して、ネットワークを介して接続されている情報処理装置2等の外部装置とデータ通信を行なう。通信部23は、特許請求の範囲における第1通信部の一例である。
【0037】
画像形成装置1の各部には電源が接続されており、当該電源から電力が供給されることによって、画像形成装置1の各部が動作する。
【0038】
[情報処理装置2の構成]
図4は、情報処理装置2の内部構成を示すブロック図である。図4を参照して、情報処理装置2は、例えばサーバー装置である。情報処理装置2は、制御ユニット300を備える。制御ユニット300は、プロセッサー、RAM及びROM等を含む。プロセッサーは、例えば、CPU、MPU、又はASIC等である。
【0039】
制御ユニット300は、ROM又はHDD33に記憶されている制御プログラムが上記プロセッサーによって実行されることにより、制御部30として機能する。制御部30は、情報処理装置2の全体制御を司る。より詳細には、制御部30は、情報処理装置2の各部の動作、及び、ネットワークを介して接続されている画像形成装置1A,1Bとの通信を制御する。制御部30は、特許請求の範囲における第2制御部の一例である。なお、制御部30は、上記制御プログラムに基づく動作によらず、ロジック回路により構成されていてもよい。
【0040】
制御部30はまた、後述する生成プログラムにしたがって動作することによって、通信部34を介して、画像形成装置1A,1Bのそれぞれにおいて記録された出退勤情報を取得し、取得された出退勤情報等を用いて、予め定められた条件にしたがって管理表を生成する管理表生成処理を実行する。
【0041】
操作部31は、文字の入力等を行なうためのキーボードと、ポインティングデバイスであるマウスと、を含む。ユーザーは、操作部31を用いて、情報処理装置2が実行可能な各種機能についての指示等を入力する。
【0042】
表示部32は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等によって構成される表示装置である。表示部32は、制御部30の制御にしたがって、情報処理装置2における処理結果等を示す各種の画面を表示する。
【0043】
HDD33は、画像データ等の各種データを記憶するための大容量の記憶装置である。HDD33は、情報処理装置2の一般的な動作を実現するための各種制御プログラムを記憶する。HDD33は、上記した各種制御プログラムの1つとして、本発明の一実施形態に係る管理表生成処理を実行するための生成プログラムを記憶している。
【0044】
HDD33は、在宅勤務についての出退勤日時を記録するための在宅勤務情報を、ユーザーIDに対応付けてユーザーごとに予め記憶している。制御部30は、通信部34を介して、ネットワークに接続されている各ユーザーのPCから送信されてくる指示を受付けると、当該指示に応じて、在宅勤務情報を生成してHDD33に記憶させる。
【0045】
HDD33は、画像形成装置1のIP(Internet Protocol)アドレスと、画像形成装置1の設置場所とを対応付けて予め記憶している。本実施形態では、HDD33は、画像形成装置1AのIPアドレスと「本社」とを対応付けて記憶し、画像形成装置1BのIPアドレスと「サテライトオフィス」とを対応付けて記憶しているものとする。
【0046】
HDD33は、予め定められた電子メールアドレスを記憶する。本実施形態では、HDD33は、上記した上長が所有するPCを送信先として示す電子メールアドレスを記憶しているものとする。
【0047】
通信部34は、LANボード等の通信モジュールを含む。制御部30は、通信部34を介して、ネットワークを介して接続されている画像形成装置1A,1B等の外部装置とデータ通信を行なう。通信部34は、特許請求の範囲における第2通信部の一例である。
【0048】
情報処理装置2の各部には電源が接続されており、当該電源から電力が供給されることによって、情報処理装置2の各部が動作する。
【0049】
[画像形成装置1の動作]
図7は、第1警告処理を示すフローチャートである。図8は、第2警告処理を示すフローチャートである。図9は、第1警告画面の一例を示す図である。図10は、選択画面の一例を示す図である。図11は、第2警告画面の一例を示す図である。
【0050】
以下、図7乃至図11等を参照して、第1警告処理及び第2警告処理の実行時等における画像形成装置1の動作について説明する。なお、以下の説明では、画像形成装置1Aの動作を代表して説明するが、画像形成装置1Bにおいても同様の動作が実行される。また、以下の説明において、画像形成装置1は、電源が投入されている状態であるものとする。
【0051】
(1)出勤日時記録時の動作
予め定められた課の課員であるユーザーは、2021年4月9日の午前8時40分に本社に出勤して、「ABC」というユーザーIDが記録されているICカードを、画像形成装置1Aのカードリーダー22に近づけたものとする。画像形成装置1Aの制御部10は、カードリーダー22を介してユーザーIDが入力されると、入力されたユーザーIDが、HDD18に認証情報として予め記憶されているユーザーIDと一致するか否かを判定する。
【0052】
この場合、制御部10は、入力されたユーザーIDと認証情報とが一致すると判定して、画像形成装置1Aへのログインを許可する。このような状況で、ユーザーは、画像形成装置1Aのタッチパネル16Aを用いて、出勤日時を記録するための出勤記録指示を入力したものとする。画像形成装置1Aの制御部10は、タッチパネル16Aを介して出勤記録指示を受付けると、HDD18に予め記憶されている、入力されたユーザーIDに対応する出退勤情報に、ユーザーIDが入力された日時、すなわちログイン日時を出勤日時として記録する。
【0053】
この場合、制御部10は、「ABC」というユーザーIDに対応付けてHDD18に記憶されている出退勤情報60に、「2021年4月9日午前8時40分」を示す出勤日時を記録する。なお、制御部10は、入力されたユーザーIDと認証情報とが一致しない場合、画像形成装置1へのログインを許可することなく、ログイン不可であることを示すエラーメッセージを表示部15に表示させる。
【0054】
(2)第1警告処理実行時の動作
制御部10は、上記のようにして、入力されたユーザーIDと認証情報とが一致すると判定した場合、図7に示す第1警告処理の実行を開始する。第1警告処理において、制御部10はまず、HDD18に記憶されている勤務予定情報及び画像形成装置1Aの設置場所を参照して、入力されたユーザーIDに対応する勤務予定情報が示す、当該ユーザーIDが入力された日付における予定勤務地と、画像形成装置1Aの設置場所とが一致するか否かを判定する(ステップS11)。
【0055】
この場合、「ABC」というユーザーIDに対応する勤務予定情報50が示す「2021年4月9日」における予定勤務地は「サテライトオフィス」であり、画像形成装置1Aの設置場所は「本社」であるので、制御部10は、予定勤務地と設置場所とが一致しないと判定し(ステップS11にてNO)、図9に示すように、表示部15に、ユーザーIDが入力された日付についての勤務予定情報を変更するための申請を促すための第1警告画面90を表示させる(ステップS12)。
【0056】
この場合、制御部10は、表示部15に対し、勤務予定情報変更の申請を行なうための第1指示を入力するためのソフトキー91と、勤務予定情報変更の申請を行なわないための第2指示を入力するためのソフトキー92とを、第1警告画面90に表示させる。なお、制御部10は、予定勤務地と設置場所とが一致すると判定した場合(ステップS11にてYES)、第1警告処理を終了する。
【0057】
ステップS12の処理後、制御部10は、ソフトキー91又はソフトキー92がタッチされるまで、第1指示を受付けていないと判定する処理(ステップS13にてNO)、及び、第2指示を受付けていないと判定する処理(ステップS14にてNO)を繰返す。このような状況で、ユーザーは、ソフトキー91をタッチしたものとする。
【0058】
タッチパネル16Aがソフトキー91に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、第1指示を受付けたと判定し(ステップS13にてYES)、図10に示すように、表示部15に、申請方法を選択するための選択画面101を表示させる(ステップS15)。この場合、制御部10は、表示部15に対し、電子メールによる申請を行なうための第3指示を入力するためのソフトキー102と、紙媒体による申請を行なうための第4指示を入力するためのソフトキー103とを、選択画面101に表示させる。
【0059】
なお、ユーザーがソフトキー92をタッチして、タッチパネル16Aがソフトキー92に対するタッチ操作を検知した場合、制御部10は、第2指示を受付けたと判定し(ステップS14にてYES)、第1警告処理を終了する。
【0060】
ステップS15の処理後、制御部10は、ソフトキー102又はソフトキー103がタッチされるまで、第3指示を受付けていないと判定する処理(ステップS16にてNO)、及び、第4指示を受付けていないと判定する処理(ステップS17にてNO)を繰返す。このような状況で、ユーザーは、ソフトキー102をタッチしたものとする。
【0061】
タッチパネル16Aがソフトキー102に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、第3指示を受付けたと判定し(ステップS16にてYES)、通信部23に対し、ユーザーIDが入力された日付における予定勤務地を変更するための申請を行なうための第1電子メールを、HDD18に予め記憶されている電子メールアドレス宛てに送信させる(ステップS18)。
【0062】
この場合、制御部10は、「2021年4月9日」における予定勤務地を「本社」に変更するための第1申請書データ(以下、単に「第1申請書」と記す。)を生成する。このとき、制御部10は、「ABC」というユーザーIDに対応付けてHDD18に記憶されているユーザー名及び電子印鑑を第1申請書に付す。制御部10は、第1申請書を第1電子メールに添付して、通信部23に対し、上長(すなわち、予め定められた課の課長)の電子メールアドレス宛てに送信させる。ステップS18の処理後、制御部10は、第1警告処理を終了する。
【0063】
一方、ユーザーがソフトキー103をタッチし、タッチパネル16Aがソフトキー103に対するタッチ操作を検知した場合、制御部10は、第4指示を受付けたと判定し(ステップS17にてYES)、上記した第1申請書を生成して、画像形成部12等に対し、第1申請書を示す画像を記録紙Pに形成させる(ステップS19)。ステップS19の処理後、制御部10は、第1警告処理を終了する。
【0064】
上長は第1電子メール又は第1申請書を示す画像が形成された記録紙Pの提出を受付けると、画像形成装置1Aの操作部16を用いて、申請内容にしたがって勤務予定情報50を変更するための指示を入力する。画像形成装置1Aの制御部10は、操作部16を介して上記指示を受付けると、勤務予定情報50における「2021年4月9日」の予定勤務地を「本社」に変更する。
【0065】
(3)第2警告処理実行時の動作
制御部10は、上記のようにして、入力されたユーザーIDと認証情報とが一致すると判定した場合、第1警告処理と併行して、図8に示す第2警告処理の実行を開始する。第2警告処理において、制御部10はまず、HDD18に記憶されている、入力されたユーザーIDに対応する勤務予定情報から、予定勤務地が画像形成装置1Aの設置場所と一致する日付を抽出する(ステップS21)。この場合、制御部10は、勤務予定情報50から、予定勤務地が「本社」となっている日付である「2021年4月5日」、「2021年4月6日」、及び「2021年4月8日」を抽出する。
【0066】
ステップS21の処理後、制御部10は、HDD18に記憶されている、入力されたユーザーIDに対応する勤務予定情報及び出退勤情報を参照して、抽出された日付のうちに、予定勤務時間と出退勤日時とが一致しない日付があるか否かを判定する(ステップS22)。例えば、制御部10は、抽出された日付のうちに、出退勤時刻が出退勤情報に記録されていない日付がある場合、又は、抽出された日付のうちに、出退勤時刻に含まれていない予定勤務時間が存在する日付がある場合に、上記一致しない日付があると判定する。制御部10はまた、抽出された日付のうちに、予定退勤時刻と、出退勤情報に記録された実際の退勤時刻との差が予め定められた時間(例えば、15分)以上である日付がある場合(例えば、予定退勤時刻が18時30分であり、実際の退勤時刻が17時30分である場合)に、上記一致しない日付があると判定する。
【0067】
この場合、「2021年4月6日」に対応する出退勤時刻が出退勤情報60に記録されていないので、制御部10は、予定勤務時間と出退勤日時とが一致しない日付があると判定し(ステップS22にてYES)、図11に示すように、表示部15に、当該一致しない日付についての勤務予定情報を変更するための申請を促すための第2警告画面110を表示させる(ステップS23)。
【0068】
この場合、制御部10は、表示部15に対し、第1指示を入力するためのソフトキー111と、第2指示を入力するためのソフトキー112とを、第2警告画面110に表示させる。なお、制御部10は、予定勤務時間と出退勤日時とが一致しない日付がないと判定した場合(ステップS22にてNO)、第2警告処理を終了する。
【0069】
ステップS23の処理後、制御部10は、ソフトキー111又はソフトキー112がタッチされるまで、第1指示を受付けていないと判定する処理(ステップS24にてNO)、及び、第2指示を受付けていないと判定する処理(ステップS25にてNO)を繰返す。このような状況で、ユーザーは、ソフトキー111をタッチしたものとする。
【0070】
タッチパネル16Aがソフトキー111に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、第1指示を受付けたと判定し(ステップS24にてYES)、選択画面101を表示部15に表示させる(ステップS26)。なお、ユーザーがソフトキー112をタッチして、タッチパネル16Aがソフトキー112に対するタッチ操作を検知した場合、制御部10は、第2指示を受付けたと判定し(ステップS25にてYES)、第2警告処理を終了する。
【0071】
ステップS26の処理後、制御部10は、ソフトキー102又はソフトキー103がタッチされるまで、第3指示を受付けていないと判定する処理(ステップS27にてNO)、及び、第4指示を受付けていないと判定する処理(ステップS28にてNO)を繰返す。このような状況で、ユーザーは、ソフトキー102をタッチしたものとする。
【0072】
タッチパネル16Aがソフトキー102に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、第3指示を受付けたと判定し(ステップS27にてYES)、通信部23に対し、上記一致しない日付における予定勤務地及び予定勤務時間のうちの少なくともいずれかを変更するための申請を行なうための第2電子メールを、HDD18に予め記憶されている電子メールアドレス宛てに送信させる(ステップS29)。
【0073】
この場合、制御部10は、操作部16を介して入力されるユーザーの指示にしたがって、「2021年4月6日」における予定勤務地を「サテライトオフィス」に変更するための第2申請書データ(以下、単に「第2申請書」と記す。)を生成する。このとき、制御部10は、「ABC」というユーザーIDに対応付けてHDD18に記憶されているユーザー名及び電子印鑑を第2申請書に付す。制御部10は、第2申請書を第2電子メールに添付して、通信部23に対し、上長の電子メールアドレス宛てに送信させる。ステップS29の処理後、制御部10は、第2警告処理を終了する。
【0074】
一方、ユーザーがソフトキー103をタッチし、タッチパネル16Aがソフトキー103に対するタッチ操作を検知した場合、制御部10は、第4指示を受付けたと判定し(ステップS28にてYES)、上記した第2申請書を生成して、画像形成部12等に対し、第2申請書を示す画像を記録紙Pに形成させる(ステップS30)。ステップS30の処理後、制御部10は、第2警告処理を終了する。
【0075】
上長は第2電子メール又は第2申請書を示す画像が形成された記録紙Pの提出を受付けると、画像形成装置1Aの操作部16を用いて、申請内容にしたがって勤務予定情報50を変更するための指示を入力する。画像形成装置1Aの制御部10は、操作部16を介して上記指示を受付けると、勤務予定情報50における「2021年4月6日」の予定勤務地を「サテライトオフィス」に変更する。
【0076】
(4)退勤日時記録時の動作
予め定められた課の課員であるユーザーは、2021年4月9日の午後18時00分に、「ABC」というユーザーIDが記録されているICカードを、画像形成装置1Aのカードリーダー22に近づけたものとする。画像形成装置1Aの制御部10は、カードリーダー22を介してユーザーIDが入力されると、入力されたユーザーIDが、HDD18に認証情報として予め記憶されているユーザーIDと一致するか否かを判定する。
【0077】
この場合、制御部10は、入力されたユーザーIDと認証情報とが一致すると判定して、画像形成装置1Aへのログインを許可する。このような状況で、ユーザーは、画像形成装置1Aのタッチパネル16Aを用いて、退勤日時を記録するための退勤記録指示を入力したものとする。
【0078】
画像形成装置1Aの制御部10は、タッチパネル16Aを介して退勤記録指示を受付けると、HDD18に予め記憶されている、入力されたユーザーIDに対応する出退勤情報に、ユーザーIDが入力された日時、すなわちログイン日時を退勤日時として記録する。この場合、制御部10は、「ABC」というユーザーIDに対応付けてHDD18に記憶されている出退勤情報60に、「2021年4月9日午後18時00分」を示す退勤日時を記録する。
【0079】
[情報処理装置2の動作]
図12は、管理表生成処理を示すフローチャートである。図13は、出退勤情報の他の一例を示す図である。図14は、在宅勤務情報の一例を示す図である。図15は、管理表の一例を示す図である。以下、図12乃至図15等を参照して、管理表生成処理の実行時における情報処理装置2の動作について説明する。なお、以下の説明において、情報処理装置2は、電源が投入されている状態であるものとする。
【0080】
情報処理装置2の制御部30は、一般的な時計機能を用いて現在の日時を監視し、現在の日時が予め定められた日時になると、図12に示す管理表生成処理の実行を開始する。予め定められた日時は特に限定されないが、この場合、制御部30は、毎週日曜日の午後12時を、予め定められた日時として設定しているものとする。
【0081】
管理表生成処理において、制御部30はまず、通信部34を介して、ネットワークに接続されている画像形成装置1A,1Bのそれぞれにおいて記録された出退勤情報を取得する(ステップS31)。この場合、制御部30は、「ABC」というユーザーIDについて、画像形成装置1Aから出退勤情報60を取得し、画像形成装置1Bから図13に示す出退勤情報130を取得したものとする。
【0082】
ステップS31の処理後、制御部30は、取得された出退勤情報と、HDD33に記憶されている在宅勤務情報とを用いて、予め定められた条件にしたがって、管理表データ(以下、単に「管理表」と記す。)を生成する(ステップS32)。ここで、HDD33は、「ABC」というユーザーIDに対応付けて、図14に示す在宅勤務情報140を記憶しているものとする。
【0083】
この場合、制御部30は、予め定められた条件として、直近の月曜日から日曜日までのユーザーごとの勤務地及び出退勤日時という条件を設定しているものとする。制御部30は、例えば、「ABC」というユーザーIDについて、出退勤情報60,130と、在宅勤務情報140とを用いて、図15に示す管理表150を生成する。なお、制御部30は、画像形成装置1A,1BのIPアドレスに基づいて画像形成装置1A,1Bの設置場所を特定し、特定された設置場所を勤務地として管理表150に記録する。
【0084】
ステップS32の処理後、制御部30は、生成された管理表を電子メールに添付して、通信部34に対し、予め定められた電子メールアドレス宛てに送信させる(ステップS33)。この場合、制御部30は、通信部34に対し、管理表150等が添付された電子メールを、上長の電子メールアドレス宛てに送信させる。ステップS33の処理後、制御部30は、管理表生成処理を終了する。
【0085】
上記実施形態によれば、制御部10は、入力されたユーザーIDと認証情報とが一致する場合に、出退勤日時を記録する。制御部10は、第1警告処理において、カードリーダー22を介して入力されたユーザーIDと認証情報とが一致する場合であって、勤務予定情報50が示す、ユーザーIDが入力された日付における予定勤務地と、画像形成装置1Aの設置場所とが一致しない場合に、第1警告画面90を表示部15に表示させる。
【0086】
制御部10はまた、第2警告処理において、カードリーダー22を介して入力されたユーザーIDと認証情報とが一致する場合に、勤務予定情報50から、予定勤務地が画像形成装置1Aの設置場所と一致する日付を抽出し、抽出された日付のうちに、予定勤務時間と出退勤日時とが一致しない日付がある場合に、第2警告画面110を表示部15に表示させる。
【0087】
情報処理装置2の制御部30は、管理表生成処理において、通信部34を介して、画像形成装置1A,1Bのそれぞれにおいて記録された出退勤情報60,130を取得し、取得された出退勤情報60,130及び在宅勤務情報140を用いて、予め定められた条件にしたがって管理表150等を生成し、通信部34に、管理表150等が添付された電子メールを、上長の電子メールアドレス宛てに送信させる。
【0088】
このように、画像形成装置1は、出退勤日時の記録を行なうだけでなく、第1警告画面90又は第2警告画面110の表示も行なうので、課員は、勤務予定の変更が必要であることを容易に知ることができ、勤務予定と実際の勤務状況とに矛盾が生じているか否かを確認するための手間を省くことができる。また、情報処理装置2は、画像形成装置1A,1Bから取得された出退勤情報60,130を用いて管理表150等を生成して出力するので、上長は、勤務予定と実際の勤務状況とに矛盾が生じているか否かを確認したり、管理表を作成したりするための手間を省くことができる。
【0089】
したがって、複雑化した勤怠管理に対応するためのユーザーの手間を省くことができる。さらに、画像形成装置1が設置されていれば、PCが不足している職場においても、複雑化した勤怠管理に容易に対応することができるようになる。これによって、リモートワークをより一層促進できるようになる。
【0090】
また上記実施形態によれば、第1警告処理において、制御部10は、操作部16を介して第3指示を受付けると、通信部23に対し、第1電子メールを上長の電子メールアドレス宛てに送信させ、操作部16を介して第4指示を受付けると、画像形成部12等に対し、第1申請書を示す画像を記録紙Pに形成させる。第2警告処理において、制御部10は、操作部16を介して第3指示を受付けると、通信部23に対し、第2電子メールを上長の電子メールアドレス宛てに送信させ、操作部16を介して第4指示を受付けると、画像形成部12等に対し、第2申請書を示す画像を記録紙Pに形成させる。
【0091】
このように、画像形成装置1は、勤務予定情報を変更するための申請を行なうので、課員は、申請書を作成して上長に提出するための手間を省くことができる。したがって、複雑化した勤怠管理に対応するためのユーザーの手間をさらに省くことができる。
【0092】
(第1変形例)
上記実施形態では、情報処理装置2の制御部30は、予め定められた条件にしたがって、予め定められた期間における勤務地及び出退勤日時を示す管理表をユーザーごとに生成したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部30は、予め定められた期間における勤務地又は出退勤日時のみを示す管理表をユーザーごとに生成してもよいし、予め定められた期間における本社以外の外部勤務地ごとに、勤務したユーザーの割合を示す管理表を生成してもよい。
【0093】
制御部30はまた、予め定められた条件にしたがって、予め定められたグループについて、予め定められた期間における当該グループに属するユーザーについての勤務地及び出退勤日時のうちの少なくともいずれか1つを示す管理表を生成してもよいし、予め定められた期間における外部勤務地ごとに、勤務した当該グループに属するユーザーの割合を示す管理表を生成してもよい。
【0094】
この場合、HDD33は、例えば、予め定められた課に属する複数の課員それぞれのユーザーIDからなる複数のユーザーIDを示すグループ情報を予め記憶しており、制御部30は、当該グループ情報に基づいて、予め定められたグループを特定する。
【0095】
(第2変形例)
上記実施形態では、情報処理装置2の制御部30は、通信部34に、生成された管理表150が添付された電子メールを、上長の電子メールアドレス宛てに送信させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、例えば通信部34を介して画像形成装置1Aから送信された要求を受付けた場合に、通信部34に、上記した電子メールを要求元の画像形成装置1A宛てに送信させてもよい。画像形成装置1Aの制御部10は、通信部23を介して上記した電子メールを受付けると、操作部16を介して受付けたユーザーの指示にしたがって、管理表150を表示部15に表示させたり、画像形成部12等に記録紙Pに管理表150を形成させたりする。
【0096】
(その他の変形例)
上記実施形態では、画像形成装置1の制御部10は、ユーザーIDが入力された日付における予定勤務地と、画像形成装置1Aの設置場所とが一致しない場合等に、警告画面を表示部15に表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。制御部10は、勤務予定情報と、画像形成装置1の設置場所及び出退勤日時のうちの少なくともいずれかと、を参照して、両者が一致しない場合に警告画面を表示部15に表示させればよく、例えば、ユーザーIDが入力された日付における出勤勤刻が予定勤務時間の開始時間よりも遅い場合に、警告画面を表示部15に表示させてもよい。
【0097】
また上記実施形態では、情報処理装置2の制御部30が管理表生成処理を実行したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、画像形成装置1Aの制御部10が管理表生成処理を実行してもよい。この場合、画像形成装置1Aの制御部10が特許請求の範囲における第2制御部として機能し、通信部23が特許請求の範囲における第2通信部として機能する。
【0098】
したがって、制御部10は、通信部23を介して、画像形成装置1Bにおいて記録された出退勤情報130と、情報処理装置2において記録された在宅勤務情報140とを取得し、取得された出退勤情報130及び在宅勤務情報140と、HDD18に記憶されている出退勤情報60とを用いて、予め定められた条件にしたがって管理表150等を生成する。
【0099】
また上記実施形態では、画像形成装置1の制御部10は、第3指示又は第4指示を受付けたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、第3指示及び第4指示の両方を受付け可能に構成されていてもよい。制御部10は、第3指示及び第4指示の両方を受付けた場合、ステップS18の処理と、ステップS19の処理とを実行する。
【0100】
また上記実施形態では、画像形成装置1の制御部10は、カードリーダー22に入力されたユーザーIDを用いてログイン認証を行なったが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、操作部16を介して入力されたユーザーID及びパスワードと、HDD18に認証情報として予め記憶されているユーザーID及びパスワードが一致するか否かを判定することで、ログイン認証を行なってもよい。
【0101】
また上記実施形態では、情報処理装置2の制御部30は、現在の日時が予め定められた日時になったときに、管理表生成処理の実行を開始したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部30は、操作部31又は通信部34を介して管理表を生成するための指示を受付けたときに、管理表生成処理の実行を開始してもよい。
【0102】
また上記実施形態では、画像形成装置1の制御部10は、予定勤務地と設置場所とが一致しない場合、又は、予定勤務時間と出退勤日時とが一致しない日付がある場合に、申請書を電子メール又は紙媒体により出力したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、予定勤務地と設置場所とが一致する場合、又は、予定勤務時間と出退勤日時とが一致しない日付がない場合であっても、操作部16を介して申請書を出力するための指示を受付けた場合には、申請書を電子メール又は紙媒体により出力可能に構成されていてもよい。
【0103】
また上記実施形態では、HDD18が勤務予定情報を記憶したが、本発明はそのような実施形態に限定されず、HDD33が勤務予定情報を記憶していてもよい。この場合、画像形成装置1の制御部10は、必要に応じて、通信部23を介して情報処理装置2から勤務予定情報を取得する。
【0104】
また上記実施形態では、カードリーダー22として非接触型の情報読取装置が用いられたが、本発明はそのような実施形態に限定されず、接触型の情報読取装置が用いられてもよい。
【0105】
また上記実施形態では、制御部10は、予定勤務地と設置場所とが一致すると判定した場合(ステップS11にてYES)、第1警告処理を終了したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、予定勤務地と設置場所とが一致すると判定した場合に、入力されたユーザーIDに対応する勤務予定情報が示す、当該ユーザーIDが入力された日付における予定出勤時刻と、出退勤情報に記録された実際の出勤時刻との差が予め定められた時間(例えば、15分)以上である場合に、予定出勤時刻を変更するための申請を促すための警告画面を表示部15に表示させ、上記差が予め定められた時間未満である場合に、第1警告処理を終了してもよい。
【0106】
これによって、課員は、予定出勤時刻の変更が必要であることを容易に知ることができ、予定出勤時刻と実際の出勤時刻とに矛盾が生じているか否かを確認するための手間を省くことができる。
【0107】
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、画像形成装置1としてカラー複合機を用いているが、これは一例に過ぎず、モノクロ複合機、コピー機、又はファクシミリ装置等の他の画像形成装置が用いられてもよい。
【0108】
図1乃至図15を用いて示した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0109】
1 画像形成装置
2 情報処理装置
3 勤怠管理システム
10 制御部
12 画像形成部
16 操作部
15 表示部
18 HDD
22 カードリーダー
23 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15