IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 青島海爾洗衣机有限公司の特許一覧 ▶ ハイアールアジアインターナショナル株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-洗濯機 図1
  • 特開-洗濯機 図2
  • 特開-洗濯機 図3
  • 特開-洗濯機 図4
  • 特開-洗濯機 図5
  • 特開-洗濯機 図6
  • 特開-洗濯機 図7
  • 特開-洗濯機 図8
  • 特開-洗濯機 図9
  • 特開-洗濯機 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184539
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 33/04 20060101AFI20221206BHJP
   G07F 17/20 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
D06F33/04
G07F17/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021092462
(22)【出願日】2021-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】307036856
【氏名又は名称】アクア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137486
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 雅直
(74)【代理人】
【識別番号】100129377
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬川 耕司
(72)【発明者】
【氏名】大西 勝司
【テーマコード(参考)】
3B167
3E048
【Fターム(参考)】
3B167AA15
3B167AC21
3B167AE03
3B167AE04
3B167AE05
3B167BA29
3B167HA11
3B167HA34
3B167KB01
3B167LA23
3B167LC30
3B167LE10
3B167LG05
3E048AA01
(57)【要約】
【課題】洗濯機の蓋に設けた蓋ロック装置のセキュリティを向上する。
【解決手段】本発明の洗濯機は、筐体に開閉可能に設けられた蓋と、蓋を閉状態に維持するロック状態と蓋を開放可能にするロック解除状態とに切換え得る蓋ロック装置と、操作部と、操作部から入力された暗証番号を記憶する暗証番号記憶手段と、ロック解除コードを記憶するロック解除コード記憶手段と、操作部から暗証番号が入力された場合に蓋ロック装置をロック状態に維持し、且つ、ロック状態において暗証番号記憶手段に記憶された暗証番号またはロック解除コード記憶手段に記憶されたロック解除コードが操作部から入力された場合に蓋ロック装置をロック解除状態に切り替える制御手段とを備え、ロック解除コードが入力されることにより蓋ロック装置がロック状態からロック解除状態に切り替えられたときに、ロック解除コード記憶手段に記憶されるロック解除コードが自動的に更新される。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体に開閉可能に設けられた蓋と、
前記蓋を閉状態に維持するロック状態と前記蓋を開放可能にするロック解除状態とに切換え得る蓋ロック装置と、
操作部と、
前記操作部から入力された暗証番号を記憶する暗証番号記憶手段と、
ロック解除コードを記憶するロック解除コード記憶手段と、
前記操作部から暗証番号が入力された場合に前記蓋ロック装置をロック状態に維持し、且つ、ロック状態において前記暗証番号記憶手段に記憶された暗証番号または前記ロック解除コード記憶手段に記憶されたロック解除コードが前記操作部から入力された場合に前記蓋ロック装置をロック解除状態に切り替える制御手段とを備え、
前記ロック解除コードが入力されることにより前記蓋ロック装置がロック状態からロック解除状態に切り替えられたときに、前記ロック解除コード記憶手段に記憶されるロック解除コードが自動的に更新されることを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
前記ロック解除コード記憶手段に記憶されるロック解除コードを自動的に更新する際の更新規則は、複数の更新規則の中から選択可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記暗証番号記憶手段に記憶された暗証番号と、前記ロック解除コード記憶手段に記憶されたロック解除コードとが同一である場合には、
前記ロック解除コードが入力されることにより前記蓋ロック装置がロック状態からロック解除状態に切り替えられたときに、前記ロック解除コード記憶手段に記憶されるロック解除コードが自動的に更新されないことを特徴とする請求項1または2に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばコインランドリーに設置された洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の洗濯機が設置されたコインランドリーは、無人の状態で運用されるのが一般的である。利用者は、洗濯を開始してから乾燥が終了するまで、その場で待っている場合は少なく、別の場所で時間を費やした後、洗濯が終了した洗濯物を回収することが多い。そのため、コインランドリーと別の場所で時間を費やしている間に、洗濯物が盗難される可能性がある。
【0003】
そこで、洗濯物の盗難を防止するために、洗濯機の蓋に盗難防止機構を設けることが考えられる。盗難防止機構としては、利用者用の操作部を備え、操作部のテンキーから暗証番号を入力させて蓋をロックし、利用者が暗証番号を入力したときに蓋のロックを解除するものがある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-68701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
利用者が蓋のロックを解除するためには、利用者自身が設定した暗証番号を操作部のテンキーから入力する必要があるが、その暗証番号を利用者が忘れてしまう場合がある。その場合、利用者は、蓋のロックを解除することができず、洗濯が終了した洗濯物を回収することができない。
【0006】
そのような場合に、洗濯機の管理者が、直接、設置場所へ出向いて、蓋のロックを解除することが考えられるが、管理者が出向く不便や多くの時間を費やしてしまう不便がある。また、その間、利用者は、洗濯物の取出しを待たなければならず、多くの時間を費やしてしまう不便がある。
【0007】
そのような事態を想定して、洗濯機の管理者は、洗濯機に対してロック解除コードを設定することが考えられる。ロック解除コードは、暗証番号の代わりに操作部のテンキーから入力することで蓋のロックを解除するためのものである。よって、仮に利用者が設定した暗証番号を忘れた場合、利用者は洗濯機の管理者に対してロック解除コードを問い合わせて、そのロック解除コードを操作部のテンキーから入力することで蓋のロックを解除することができる。そのため、管理者がコインランドリーに出向く必要がなくなり、利便性が向上する。
【0008】
しかしながら、その場合、管理者が設定したロック解除コードを第三者に公開することとなり、管理者がロック解除コードの設定を変更しない限り、その第三者は、管理者と同様に、何時でも蓋のロックを解除することができる。その結果、洗濯機の蓋に設けたロック手段のセキュリティが低下してしまう。
【0009】
そこで、本発明は、洗濯機の蓋に設けたロック手段のセキュリティが低下するのを防止することが可能な洗濯機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の洗濯機は、筐体に開閉可能に設けられた蓋と、前記蓋を閉状態に維持するロック状態と前記蓋を開放可能にするロック解除状態とに切換え得る蓋ロック装置と、操作部と、前記操作部から入力された暗証番号を記憶する暗証番号記憶手段と、ロック解除コードを記憶するロック解除コード記憶手段と、前記操作部から暗証番号が入力された場合に前記蓋ロック装置をロック状態に維持し、且つ、ロック状態において前記暗証番号記憶手段に記憶された暗証番号または前記ロック解除コード記憶手段に記憶されたロック解除コードが前記操作部から入力された場合に前記蓋ロック装置をロック解除状態に切り替える制御手段とを備え、前記ロック解除コードが入力されることにより前記蓋ロック装置がロック状態からロック解除状態に切り替えられたときに、前記ロック解除コード記憶手段に記憶されるロック解除コードが自動的に更新されることを特徴とする。
【0011】
本発明の洗濯機において、前記ロック解除コード記憶手段に記憶されるロック解除コードを自動的に更新する際の更新規則は、複数の更新規則の中から選択可能に構成されることが好適である。
【0012】
本発明の洗濯機において、前記暗証番号記憶手段に記憶された暗証番号と、前記ロック解除コード記憶手段に記憶されたロック解除コードとが同一である場合には、前記ロック解除コードが入力されることにより前記蓋ロック装置がロック状態からロック解除状態に切り替えられたときに、前記ロック解除コード記憶手段に記憶されるロック解除コードが自動的に更新されないことが好適である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の洗濯機では、ロック解除コードが入力されることにより蓋ロック装置がロック状態からロック解除状態に切り替えられたときに、ロック解除コードが自動的に更新されるため、管理者がロック解除コードを第三者に公開した場合でも、洗濯機の蓋に設けた蓋ロック装置のセキュリティが低下してしまうのを防止できる。
【0014】
本発明の洗濯機では、管理者がロック解除コードの更新規則を変更することにより、洗濯機の蓋に設けた蓋ロック装置のセキュリティを向上することができる。
【0015】
本発明の洗濯機では、利用者が設定した暗証番号と管理者が設定したロック解除コードとが一致している場合に、管理者が設定したロック解除コードが意図しないで更新されるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施の形態に係る洗濯機1の概略構成を示す縦断面図である。
図2図1の洗濯機1の操作部を説明する図である。
図3図1の洗濯機1の制御ブロック図である。
図4】ロック解除コードを設定する処理の流れを示すフローチャートである。
図5】ロック解除コードの更新規則を設定する処理の流れを示すフローチャートである。
図6】自動解除時間を設定する処理の流れを示すフローチャートである。
図7】洗濯機1の蓋2Aの施錠制御の処理の流れを示すフローチャートである。
図8】開始ロック制御の処理の流れを示すフローチャートである。
図9】運転中ロック制御の処理の流れを示すフローチャートである。
図10】暗証番号の受付制御の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態の洗濯機1について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る洗濯機1の模式的な断面図である。
【0018】
洗濯機1は、縦型洗濯機であり、洗濯機本体としての筐体2を有し、筐体2の内部には有底円筒形状の外槽3が図示しない複数の吊棒により吊支されている。外槽3の内部には、周囲に多数の通水孔を有する内槽5が、その底壁に固定された支持軸5aを中心に回転自在に軸支されている。内槽5の底部には、撹拌翼6が支持軸5aに嵌挿された内軸6aを中心に回転自在に設けられている。
【0019】
外槽2の下面に取り付けられたモータ10の回転駆動力は、モータ軸10aに固定された小プーリ11a、大プーリ11b、Vベルト11cなどから成る伝達機構と、クラッチ機構12及びトルクモータ13aを含む動力切換機構13とを介して、支持軸5aと内軸6aとに伝達される。
【0020】
筐体2の上部後方には、外部の水道栓に接続された給水管15が配設され、給水バルブ15aが開放されると、給水管15を通して導入された水が外槽3内に注がれる。一方、外槽3の底部には、排水管16が接続され、排水管16は、排水バルブ16aにより開閉される。
【0021】
筐体2の上面に開口した洗濯物の投入口2aには、開閉自在の蓋2Aが設けられている。筐体2内の上部前方には、蓋2Aの開放を禁止すべく施錠するための蓋ロック装置20が設けられている。蓋ロック装置20は、蓋2Aを閉状態に維持するロック状態と蓋2Aを開放可能にするロック解除状態とに切換え得る。また、蓋ロック装置20は、蓋2Aが閉状態及び開状態の何れであるかを検知することができる。
【0022】
また、筐体2の上面には、操作部30が設けられている。操作部30は、図2に示すように、洗濯機1に対して種々の操作を行うためのものであり、テンキー31、蓋ロック解除キー32などが設けられている。また、操作部30には、蓋ロック装置20がロック状態であるときに点灯される蓋ロックLED33と、暗証番号を入力可能なときに点滅する入力LED34とが設けられている。
【0023】
テンキー31は、利用者が暗証番号を入力するために使用され、0~9の番号に対応した複数の番号キー31aと、番号キー31aにより暗証番号が入力された後で操作される設定キー31bとを含んでいる。なお、テンキー31は、洗濯機1の管理者がロック解除コードを設定する場合や、利用者が設定した暗証番号を忘れた場合に管理者に問い合わせたロック解除コードを入力する際にも使用される。
【0024】
蓋ロック解除キー32は、蓋ロック装置20がロック状態であるときに、利用者がロック状態を解除するときに使用される。
【0025】
図3は、本実施形態の洗濯機1の制御ブロック図である。洗濯機1の制御部50は、図3に示すように、例えば、マイクロコンピュータなどで構成されており、CPUと、洗濯機1の動作を制御するプログラムが格納されたROMと、上記プログラムを実行する際に用いられるデータ等が一時的に記憶されるRAMとを備えている。洗濯機1の運転動作は、制御部50によって制御される。
【0026】
制御部50は、暗証番号記憶部51と、ロック解除コード記憶部52と、更新規則記憶部53と、自動解除時間記憶部54とを有している。
【0027】
暗証番号記憶部51は、洗濯機1の利用者が操作部30を操作することにより3桁の暗証番号を入力した場合に、その暗証番号を記憶する。暗証番号記憶部51に記憶された暗証番号は、利用者により蓋ロック装置20のロック状態が解除された場合にクリアされる。
【0028】
ロック解除コード記憶部52は、利用者が設定した暗証番号を忘れた場合に備えて、洗濯機1の管理者により予め設定されるロック解除コードを記憶する。ロック解除コードとしては、暗証番号と同様に3桁の数が使用される。
【0029】
更新規則記憶部53は、洗濯機1の管理者により予め設定されるロック解除コードの更新規則を記憶する。すなわち、本実施形態の洗濯機1では、ロック解除コードにより蓋ロック装置20のロック状態が解除された場合に、ロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードが、その更新規則にしたがって自動的に更新される。
【0030】
本実施形態では、更新規則記憶部53に記憶されるロック解除コードの更新規則として、+0(更新しない)、+123、+456、+789の何れかを選択可能である。例えば、+123が選択された場合、ロック解除コード記憶部52に記憶されるロック解除コードが、それまでのロック解除コードに対して123が加算された数に更新される。なお、それまでのロック解除コードに対して123が加算された数が4桁である場合、その下3桁の数に更新される。
【0031】
自動解除時間記憶部54は、洗濯機1の管理者により予め設定される自動解除時間を記憶する。すなわち、本実施形態の洗濯機1は、運転終了後、暗証番号を入力可能な状態を示す入力LED34の点滅が開始されて、自動解除時間記憶部54に記憶された自動解除時間が経過しても、暗証番号の入力がないと蓋ロック装置20のロック状態が自動的に解除される。本実施形態では、自動解除時間記憶部54に設定される自動解除時間として、30分、60分、6時間、12時間、自動解除なしの何れかを選択可能である。
【0032】
制御部50には、種々の運転設定などを行うための操作部30と、蓋2Aを閉状態または開放状態に切り替える蓋ロック装置20とが接続されている。
【0033】
したがって、制御部50は、洗濯機1の運転開始時において、利用者により操作部30から暗証番号が入力されると、その暗証番号を暗証番号記憶部51に記憶するとともに、蓋ロック装置20をロック状態に切り替える。
【0034】
また、制御部50は、洗濯機1の運転終了後または操作部30の蓋ロック解除キー32が操作された場合において、利用者により操作部30から暗証番号が入力されて、その暗証番号が暗証番号記憶部51に記憶された暗証番号と一致しているときに、蓋ロック装置20をロック状態からロック解除状態に切り替える。
【0035】
また、制御部50は、蓋ロック装置20がロックされた状態において、利用者により操作部30からロック解除コードが入力されて、そのロック解除コードがロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードと一致しているときに、蓋ロック装置20をロック状態からロック解除状態に切り替える。
【0036】
また、制御部50は、洗濯機1の運転終了後、暗証番号を入力可能なことを示す入力LED34の点滅が開始されて、自動解除時間記憶部54に記憶された自動解除時間が経過しても暗証番号の入力がない場合に、蓋ロック装置20をロック状態からロック解除状態に切り替える。
【0037】
さらに、制御部50は、蓋ロック装置20のロック状態において、操作部30からロック解除コードが入力されてロック解除した場合に、ロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードを自動的に更新する。
【0038】
また、制御部50は、蓋ロック装置20がロック状態である場合に蓋ロックLED33を点灯させ、テンキー31により暗証番号を入力可能である場合に入力LED34を点滅させる。
【0039】
(ロック解除コードの設定)
洗濯機1の管理者によりロック解除コードが設定される処理について、図4に基づいて説明する。なお、管理者は、操作部30を操作することにより、ロック解除コードの設定を行うモードに切り替えた後で、ロック解除コードの設定を行う。
【0040】
<ステップS1>
ステップS1において、制御部50は、管理者により操作部30から入力されたロック解除コードの入力を受け付ける。その後、ステップS2に進む。
【0041】
<ステップS2>
ステップS2において、制御部50は、ロック解除コードの入力が完了したか否かを判定する。制御部50によりロック解除コードの入力が完了してないと判定された場合、ステップS1に戻る。制御部50によりロック解除コードの入力が完了したと判定された場合、ステップS3に進む。
【0042】
<ステップS3>
ステップS3において、制御部50は、ステップS1で入力されたロック解除コードをロック解除コード記憶部52に記憶して、処理を終了する。
【0043】
(ロック解除コードの更新規則の設定)
洗濯機1の管理者によりロック解除コードの更新規則が設定される処理について、図5に基づいて説明する。なお、管理者は、操作部30を操作することにより、ロック解除コードの更新規則の設定を行うモードに切り替えた後で、ロック解除コードの更新規則の設定を行う。
【0044】
<ステップS101>
ステップS101において、制御部50は、ロック解除コードの更新規則として、+0(更新なし)が選択されたか否かを判定する。制御部50により+0(更新なし)が選択されたと判定された場合、ステップS105に進む。制御部50により+0(更新なし)が選択されていないと判定された場合、ステップS102に進む。
【0045】
<ステップS102>
ステップS102において、制御部50は、ロック解除コードの更新規則として、それまでのロック解除コードに対して123を加算して更新する方法が選択されたか否かを判定する。制御部50により123を加算して更新する方法が選択されたと判定された場合、ステップS105に進む。制御部50により123を加算して更新する方法が選択されていないと判定された場合、ステップS103に進む。
【0046】
<ステップS103>
ステップS103において、制御部50は、ロック解除コードの更新規則として、それまでのロック解除コードに対して456を加算して更新する方法が選択されたか否かを判定する。制御部50により456を加算して更新する方法が選択されたと判定された場合、ステップS105に進む。制御部50により456を加算して更新する方法が選択されていないと判定された場合、ステップS104に進む。
【0047】
<ステップS104>
ステップS104において、制御部50は、ロック解除コードの更新規則として、それまでのロック解除コードに対して789を加算して更新する方法を選択する。その後、ステップS105に進む。
【0048】
<ステップS105>
ステップS105において、制御部50は、ステップS101~S104の何れかで選択されたロック解除コードの更新規則を更新規則記憶部53に記憶して、処理を終了する。
【0049】
(自動解除時間の設定)
洗濯機1の管理者により自動解除時間が設定される処理について、図6に基づいて説明する。なお、管理者は、操作部30を操作することにより、自動解除時間の設定を行うモードに切り替えた後で、自動解除時間の設定を行う。
【0050】
<ステップS201>
ステップS201において、制御部50は、蓋ロック装置20のロック状態が自動的に解除されるまでの時間として30分が選択されたか否かを判定する。制御部50により30分が選択されたと判定された場合、ステップS206に進む。制御部50により30分が選択されていないと判定された場合、ステップS202に進む。
【0051】
<ステップS202>
ステップS202において、制御部50は、蓋ロック装置20のロック状態が自動的に解除されるまでの時間として60分が選択されたか否かを判定する。制御部50により60分が選択されたと判定された場合、ステップS206に進む。制御部50により60分が選択されていないと判定された場合、ステップS203に進む。
【0052】
<ステップS203>
ステップS203において、制御部50は、蓋ロック装置20のロック状態が自動的に解除されるまでの時間として6時間が選択されたか否かを判定する。制御部50により6時間が選択されたと判定された場合、ステップS206に進む。制御部50により6時間が選択されていないと判定された場合、ステップS204に進む。
【0053】
<ステップS204>
ステップS204において、制御部50は、蓋ロック装置20のロック状態が自動的に解除されるまでの時間として12時間が選択されたか否かを判定する。制御部50により12時間が選択されたと判定された場合、ステップS206に進む。制御部50により12時間が選択されていないと判定された場合、ステップS205に進む。
【0054】
<ステップS205>
ステップS205において、制御部50は、蓋ロック装置20のロック状態が自動的に解除されるまでの時間として無限時間(ロックを自動的に解除しない)を選択する。その後、ステップS206に進む。
【0055】
<ステップS206>
ステップS206において、制御部50は、ステップS201~S205の何れかで選択された自動解除時間を自動解除時間記憶部54に記憶して、処理を終了する。
【0056】
以下、洗濯機1の管理者によりロック解除コードの更新規則及び自動解除時間が設定された後の洗濯機1の制御について説明する。なお、ロック解除コードの更新規則として、それまでのロック解除コードに対して123を加算して更新する方法が設定されるとともに、自動解除時間が12時間に設定された場合について説明する。
【0057】
(施錠制御)
洗濯機1の運転が行われる際の蓋2Aについての施錠制御について、図7に基づいて説明する。
【0058】
<ステップS301>
ステップS301において、制御部50は、利用者により洗濯脱水槽3内に洗濯物が投入されて蓋2Aが閉じられたことを検出する。
【0059】
<ステップS302>
ステップS302において、制御部50は、利用者により設定された運転に応じた料金が投入されたか否かを繰り返し判定する。制御部50により運転に応じた料金が投入されたと判定された場合、ステップS303に進む。
【0060】
<ステップS303>
ステップS303において、制御部50は、洗濯機1の運転を開始する。
【0061】
<ステップS304>
ステップS304において、制御部50は、開始ロック制御を行う。その後、ステップS305に進む。開始ロック制御については、後で詳細に説明する。
【0062】
<ステップS305>
ステップS305において、制御部50は、洗濯機1の運転が終了したか否かを判定する。制御部50により洗濯機1の運転が終了していないと判定された場合、ステップS306に進む。制御部50により洗濯機1の洗濯運転が終了したと判定された場合、ステップS307に進む。
【0063】
<ステップS306>
ステップS306において、制御部50は、運転中ロック制御を行う。その後、ステップS305に戻る。運転中ロック制御については、後で詳細に説明する。
【0064】
<ステップS307>
ステップS307において、制御部50は、蓋ロックフラグ無しであるか(暗証番号により蓋2Aがロックされていないか)否かを判定する。制御部50により蓋ロックフラグ無しであると判定された場合、処理を終了する。制御部50により蓋ロックフラグ無しでない(暗証番号により蓋2Aがロックされている)と判定された場合、ステップS308に進む。
【0065】
<ステップS308>
ステップS308において、制御部50は、暗証番号の受付制御を行う。その後、ステップS309に進む。暗証番号の受付制御については、後で詳細に説明する。
【0066】
<ステップS309>
ステップS309において、制御部50は、暗証番号の入力完了フラグ有りであるか否か(利用者により入力された暗証番号が暗証番号記憶部51に記憶された暗証番号と一致したか)を判定する。制御部50により入力完了フラグ有りであると判定された場合、ステップS310に進む。制御部50により入力完了フラグ有りでない(利用者により入力された暗証番号が暗証番号記憶部51に記憶された暗証番号と一致しない)と判定された場合、ステップS312に進む。
【0067】
<ステップS310>
ステップS310において、制御部50は、利用者により設定されて暗証番号記憶部51に記憶された暗証番号をクリアする。その後、ステップS311に進む。
【0068】
<ステップS311>
ステップS311において、制御部50は、蓋ロック装置20をロック状態からロック解除状態に切り替えて、蓋ロックLED33を消灯して、処理を終了する。
【0069】
<ステップS312>
ステップS312において、制御部50は、洗濯機1の運転終了後、自動解除時間として設定された12時間が経過したか否かを判定する。制御部50により12時間が経過したと判定された場合、ステップS310に進む。制御部50により12時間が経過していないと判定された場合、ステップS308に戻る。
【0070】
(開始ロック制御)
上述したステップS304の開始ロック制御の処理について、図8に基づいて説明する。
【0071】
<ステップS401>
ステップS401において、制御部50は、運転開始時から60秒が経過したか否かを判定する。なお、洗濯機1では、運転開始後60秒以内に暗証番号の入力を受け付けるように予め設定されている。制御部50により運転開始時から60秒が経過していないと判定された場合、ステップS402に進む。制御部50により運転開始時から60秒が経過したと判定された場合、ステップS406に進む。
【0072】
<ステップS402>
ステップS402において、制御部50は、入力LED34を点滅させて、暗証番号を入力可能なことを表示し、暗証番号の入力を受け付ける。
【0073】
<ステップS403>
ステップS403において、制御部50は、暗証番号の入力が完了したか否かを判定する。制御部50により暗証番号の入力が完了したと判定された場合、ステップS404に進む。制御部50により暗証番号の入力が完了していないと判定された場合、ステップS401に戻る。
【0074】
<ステップS404>
ステップS404において、制御部50は、利用者により入力された暗証番号を暗証番号記憶部51に記憶させる。その後、ステップS405に進む。
【0075】
<ステップS405>
ステップS405において、制御部50は、蓋ロック装置20を蓋ロック状態にして、蓋ロックLED33を点灯して、処理を終了する。
【0076】
<ステップS406>
ステップS406において、制御部50は、蓋ロック装置20を蓋ロック解除状態にして(蓋ロックフラグ無しにして)、蓋ロックLED33を消灯して、処理を終了する。
【0077】
(運転中ロック制御)
上述したステップS306の運転中ロック制御の処理について、図9に基づいて説明する。
【0078】
<ステップS501>
ステップS501において、制御部50は、蓋ロックフラグ無しであるか(暗証番号により蓋2Aがロックされていないか)否かを判定する。制御部50により蓋ロックフラグ無しであると判定された場合、処理を終了する。制御部50により蓋ロックフラグ無しでない(暗証番号により蓋2Aがロックされている)と判定された場合、ステップS502に進む。
【0079】
<ステップS502>
ステップS502において、制御部50は、蓋ロック装置20を蓋ロック状態に維持するとともに、蓋ロックLED33の点灯を維持して、処理を終了する。その後、ステップS503に進む。
【0080】
<ステップS503>
ステップS503において、制御部50は、蓋ロック解除キー32が操作されたか否かを判定する。制御部50により蓋ロック解除キー32が操作されていないと判定された場合、処理を終了する。制御部50により蓋ロック解除キー32が操作されたと判定された場合、ステップS504に進む。
【0081】
<ステップS504>
ステップS504において、制御部50は、暗号番号の受付制御を行う。その後、ステップS505に進む。暗証番号の受付制御については、後で詳細に説明する。
【0082】
<ステップS505>
ステップS505において、制御部50は、暗号番号の入力完了フラグ有りであるか(入力された暗証番号が暗号番号記憶部51に記憶された暗証番号と一致したか)否かを判定する。制御部50により入力完了フラグ有りであると判定された場合、ステップS506に進む。制御部50により入力完了フラグ有りでない(入力された暗証番号が暗号番号記憶部51に記憶された暗証番号と一致しない)と判定された場合、ステップS510に進む。
【0083】
<ステップS506>
ステップS506において、制御部50は、蓋ロック装置20を蓋ロック状態から蓋ロック解除状態に切り替えて、蓋ロックLED33を消灯する。その後、ステップS507に進む。
【0084】
<ステップS507>
ステップS507において、制御部50は、蓋2Aが開放されたか否かを判定する。制御部50により蓋2Aが開放されたと判定された場合、ステップS508に進む。制御部50により蓋2Aが開放されていないと判定された場合、ステップS511に進む。
【0085】
<ステップS508>
ステップS508において、制御部50は、蓋2Aが閉じられたか否かを繰り返し判定する。制御部50により蓋2Aが閉じられたと判定された場合、ステップS509に進む。
【0086】
<ステップS509>
ステップS509において、制御部50は、蓋ロック装置20を蓋ロック解除状態から蓋ロック状態に切り替えて、蓋ロックLED33を点灯して、処理を終了する。
【0087】
<ステップS510>
ステップS510において、制御部50は、30秒が経過したか否かを判定する。なお、洗濯機1では、ステップS503において、蓋ロック解除キー32が操作された後30秒以内に暗証番号の入力を受け付けるように予め設定されている。制御部50により30秒が経過していないと判定された場合、ステップS504に戻る。制御部50により30秒が経過したと判定された場合、ステップS509に進む。
【0088】
<ステップS511>
ステップS511において、制御部50は、30秒が経過したか否かを判定する。なお、洗濯機1では、ステップS506において、蓋ロック装置20が蓋ロック解除状態に切り替えられた後30秒以内に蓋2Aが開放されない場合、蓋ロック装置20を蓋ロック状態に切り替えるように予め設定されている。制御部50により30秒が経過していないと判定された場合、ステップS507に戻る。制御部50により30秒が経過したと判定された場合、ステップS509に進む。
【0089】
(暗証番号の受付制御)
上述したステップS308の暗証番号の受付制御の処理について、図10に基づいて説明する。
【0090】
<ステップS601>
ステップS601において、制御部50は、暗証番号を入力可能なことを示すために入力LED34を点滅させて、暗証番号の入力を受け付ける。その後、ステップS602に進む。
【0091】
<ステップS602>
ステップS602において、制御部50は、ステップS601で入力された暗証番号が暗証番号記憶部51に記憶された暗証番号と一致するか否かを判定する。制御部50により暗証番号記憶部51に記憶された暗証番号と一致すると判定された場合、ステップS605に進む。制御部50により暗証番号記憶部51に記憶された暗証番号と一致しないと判定された場合、ステップS603に進む。
【0092】
<ステップS603>
ステップS603において、制御部50は、ステップS601で入力された暗証番号がロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードと一致するか否かを判定する。制御部50によりロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードと一致しないと判定された場合、処理を終了する。制御部50によりロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードと一致すると判定された場合、ステップS604に進む。
【0093】
<ステップS604>
ステップS604において、制御部50は、ロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードに対して123を加算して、ロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードを更新する。その後、ステップS605に進む。
【0094】
<ステップS605>
ステップS605において、制御部50は、暗証番号の入力完了フラグ有りにして、処理を終了する。入力完了フラグ有りであることは、利用者により入力された暗証番号が暗証番号記憶部51に記憶された暗証番号と一致したこと、または、利用者により入力されたロック解除コードがロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードと一致したことを示す。
【0095】
なお、本実施形態の洗濯機1において、管理者が予め設定したロック解除コードは、利用者がロック解除コードを入力することにより蓋ロック装置20がロック状態からロック解除状態に切り替えられる度に自動的に更新されるが、その更新回数は、制御部50に記憶されるようになっている。そのため、管理者は、制御部50に記憶された更新回数と、管理者が予め設定したロック解除コードの更新規則とに基づいて、ロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードを把握することができる。仮にロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードが分からなくなった場合、管理者は、ロック解除コードを再設定すればよい。
【0096】
本実施形態の洗濯機1は、筐体2に開閉可能に設けられた蓋2Aと、蓋2Aを閉状態に維持するロック状態と、蓋2Aを開放可能にするロック解除状態とに切換え得る蓋ロック装置20と、操作部30と、操作部30から入力された暗証番号を記憶する暗証番号記憶手段である暗証番号記憶部51と、ロック解除コードを記憶するロック解除コード記憶手段であるロック解除コード記憶部52と、操作部30から暗証番号が入力された場合に蓋ロック装置20をロック状態に維持し、且つ、ロック状態において暗証番号記憶部51に記憶された暗証番号またはロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードが操作部30から入力された場合に蓋ロック装置20をロック解除状態に切り替える制御手段である制御部50とを備え、ロック解除コードが入力されることにより蓋ロック装置20がロック状態からロック解除状態に切り替えられたときに、ロック解除コード記憶部52に記憶されるロック解除コードが自動的に更新される。
【0097】
これにより、本実施形態の洗濯機1では、ロック解除コードが入力されることにより蓋ロック装置20がロック状態からロック解除状態に切り替えられたときに、ロック解除コードが自動的に更新されるため、管理者がロック解除コードを第三者に公開した場合でも、洗濯機1の蓋2Aに設けた蓋ロック装置20のセキュリティが低下してしまうのを防止できる。
【0098】
本実施形態の洗濯機1において、ロック解除コード記憶部52に記憶されるロック解除コードを自動的に更新する際の更新規則は、複数の更新規則の中から選択可能に構成される。
【0099】
これにより、本実施形態の洗濯機1では、管理者がロック解除コードの更新規則を変更することにより、洗濯機1の蓋2Aに設けた蓋ロック装置20のセキュリティを向上することができる。
【0100】
本実施形態の洗濯機1において、暗証番号記憶部51に記憶された暗証番号と、ロック解除コード記憶部52に記憶されたロック解除コードとが同一である場合には、ロック解除コードが入力されることにより蓋ロック装置20がロック状態からロック解除状態に切り替えられたときに、ロック解除コード記憶部52に記憶されるロック解除コードが自動的に更新されない。
【0101】
これにより、本実施形態の洗濯機1では、利用者が設定した暗証番号と管理者が設定したロック解除コードとが一致している場合に、管理者が設定したロック解除コードが意図しないで更新されるのを防止することができる。
【0102】
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0103】
例えば上記実施形態では、ロック解除コード記憶部52に記憶されるロック解除コードの更新方法の例を示したが、ロック解除コードの更新方法は任意である。
【0104】
上記実施形態では、洗濯機1が縦型洗濯機である場合について説明したが、それに限られない。本発明の洗濯機は、ドラム型洗濯機でもよい。本発明は、水平軸または水平方向に対して傾く傾斜軸を中心に回転可能なドラムと、蓋を閉状態に維持するロック状態または蓋を開放可能にするロック解除状態とを取り得る蓋ロック装置とを有するドラム式洗濯機に適用可能である。
【符号の説明】
【0105】
1 洗濯機
2 筐体
2A 蓋
20 蓋ロック装置
30 操作部
50 制御部(制御手段)
51 暗証番号記憶部(暗証番号記憶手段)
52 ロック解除コード記憶部(ロック解除コード記憶手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10