(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022018457
(43)【公開日】2022-01-27
(54)【発明の名称】半導体装置の製造方法および半導体装置中間体
(51)【国際特許分類】
H01L 21/56 20060101AFI20220120BHJP
H01L 23/02 20060101ALI20220120BHJP
H01L 23/08 20060101ALI20220120BHJP
【FI】
H01L21/56 R
H01L23/02 F
H01L23/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020121570
(22)【出願日】2020-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】390022471
【氏名又は名称】アオイ電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102314
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 阿佐子
(74)【代理人】
【識別番号】100123984
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 晃伸
(72)【発明者】
【氏名】黒羽 淳史
(72)【発明者】
【氏名】中村 嘉孝
(72)【発明者】
【氏名】小山 貴士
(72)【発明者】
【氏名】近藤 研二
【テーマコード(参考)】
5F061
【Fターム(参考)】
5F061AA01
5F061BA03
5F061FA01
(57)【要約】
【課題】機能領域への異物の付着の抑制が可能であり、かつ、生産性がよい半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、機能領域および接続パッドが形成された半導体素子20を準備することと、半導体素子の機能領域に対応する表面上に金属保護膜を形成することと、半導体素子の裏面を基板上に配置することと、半導体素子の接続パッドと、基板に設けられた接続端子とを接続導体により電気的に接続することと、半導体素子、接続導体、半導体素子の接続パッドおよび接続端子を封止樹脂により封止することと、金属保護膜を除去することと、を含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面側に機能領域および機能領域の外側に接続パッドが形成された半導体素子を準備することと、
前記半導体素子の前記機能領域に対応する前記表面上に金属保護膜を形成することと、
前記半導体素子の、前記表面と反対側の裏面を基板上に配置することと、
前記半導体素子の前記接続パッドと、前記基板に設けられた接続端子とを接続導体により電気的に接続することと、
前記半導体素子、前記接続導体、前記半導体素子の接続パッドおよび前記接続端子を樹脂により封止することと、
前記金属保護膜を除去することと、を含む半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記金属保護膜を除去することは、前記半導体素子、前記接続導体、前記半導体素子の接続パッドおよび前記接続端子を樹脂により封止した後に、ウエットエッチングにより行うことを含む半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法において、
前記金属保護膜を形成することは、前記半導体素子の前記表面の全面にフォトレジストを形成することと、
前記半導体素子の前記機能領域上に対応する前記フォトレジストの部分を除去することと、
前記半導体素子の前記表面の、前記フォトレジストが除去された領域に前記金属保護膜を形成することと、を含む半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記半導体素子を準備することは、前記半導体素子の前記裏面側を除去して、前記半導体素子の厚さを薄くすることを含む半導体装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1から4までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記金属保護膜を形成することは、前記金属保護膜と前記半導体素子との間に、導通可能な金属膜を含む中間層を形成することを含む半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記半導体素子の、前記表面と反対側の裏面を基板上に配置することと、前記半導体素子の前記接続パッドと、前記基板に設けられた接続端子とを接続導体により電気的に接続することと、の間に、前記基板上に前記接続端子を形成することを含む半導体装置の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の半導体装置の製造方法において、
前記半導体素子、前記接続導体、前記半導体素子の接続パッドおよび前記接続端子を樹脂により封止した後、前記基板を剥離することを含む半導体装置の製造方法。
【請求項8】
請求項1から7までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記半導体素子、前記接続導体、前記半導体素子の接続パッドおよび前記接続端子を樹脂により封止することは、
前記半導体素子の前記機能領域に対応する前記表面上に金属保護膜が形成され、前記半導体素子の前記接続パッドおよび前記接続端子が前記接続導体により電気的に接続された半導体構成体を、前記基板上に複数配置することと、複数の前記半導体構成体が配置された前記基板上で、同時に樹脂成型を行うことを含む半導体装置の製造方法。
【請求項9】
表面側に機能領域および機能領域の外側に接続パッドが形成された半導体素子と、
前記半導体素子の前記機能領域に対応する前記表面上に形成された金属保護膜と、
を備える半導体装置中間体。
【請求項10】
請求項9に記載の半導体装置中間体において、
さらに、前記金属保護膜と前記半導体素子との間に、導通可能な金属膜を含む中間層を有する半導体装置中間体。
【請求項11】
請求項9または10に記載の半導体装置中間体において、
さらに、前記半導体素子と、接続端子と、前記接続端子と前記半導体素子の前記接続パッドとを電気的に接続する接続導体と、前記接続端子、前記接続導体、および前記半導体素子の前記接続パッドおよび前記接続端子を封止する樹脂とを備える半導体装置中間体。
【請求項12】
請求項9から11までのいずれか一項に記載の半導体装置中間体において、
前記半導体素子の裏面側に接着された基板を、さらに備える半導体装置中間体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法および半導体装置中間体に関する。
【背景技術】
【0002】
フォトセンサ、温度センサ等のセンサ機能を有する半導体素子は、ウエハからのダイシング、ワイヤーボンディングおよび樹脂成形等の組付け工程を経て半導体装置として構成される。樹脂成形は、ワイヤーボンディング部を含む半導体素子のセンサ機能領域の外側を封止するように行うが、樹脂注入時に半導体素子上面と金型との隙間から封止樹脂がセンサ機能領域上に漏れて、センサ機能を低下させる恐れがある。このため、半導体素子のセンサ機能領域上のみに、保護膜としてフォトレジストを形成しておき、ワイヤーボンディング、樹脂成形等の組付け工程を終えた後、フォトレジストを除去することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された方法では、半導体素子の機能領域上のみに保護膜としてのフォトレジストを形成した後、樹脂成形等によりボンディングワイヤ等を封止する樹脂が形成される。つまり、保護膜としてのフォトレジストの全周側面は、樹脂により密着または圧接されて覆われている。このため、フォトレジストを剥離する溶剤が、フォトレジストの層内部に浸透し難く、フォトレジストの剥離に時間がかかり、生産性が低いものであった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、半導体装置の製造方法は、表面側に機能領域および機能領域の外側に接続パッドが形成された半導体素子を準備することと、前記半導体素子の前記機能領域に対応する前記表面上に金属保護膜を形成することと、前記半導体素子の、前記表面と反対側の裏面を基板上に配置することと、前記半導体素子の前記接続パッドと、前記基板に設けられた接続端子とを接続導体により電気的に接続することと、前記半導体素子、前記接続導体、前記半導体素子の接続パッドおよび前記接続端子を樹脂により封止することと、前記金属保護膜を除去することと、を含む。
本発明の第2の態様によれば、半導体装置中間体は、表面側に機能領域および機能領域の外側に接続パッドが形成された半導体素子と、前記半導体素子の前記機能領域に対応する前記表面上に形成された金属保護膜と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、機能領域への封止樹脂の付着を防止するための保護膜を、短時間で除去することが可能となり、生産性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本発明の半導体装置の第1の実施形態を示し、厚さ方向に切断した側面断面図である。
【
図2】
図2(A)~(D)は、
図1に図示された半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【
図3】
図3(A)~(D)は、
図2に続く半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【
図4】
図4(A)~(D)は、
図3に続く半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【
図5】
図5(A)~(C)は、
図4に続く半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【
図6】
図6は、本発明の半導体装置の第2の実施形態を示し、厚さ方向に切断した側面断面図である。
【
図7】
図7(A)~(D)は、
図6に図示された半導体装置の、
図3(D)以降の製造工程を説明するための断面図である。
【
図8】
図8(A)~(C)は、
図6に図示された半導体装置の、
図7(D)以降の製造工程を説明するための断面図である。
【
図9】
図9は、本発明の半導体装置の変形例を示す、厚さ方向に切断した側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
-第1の実施形態-
以下、
図1~
図5を参照して、本発明の半導体装置の製造方法および半導体装置中間体の第1の実施形態を説明する。なお、以下に示す図面において、各部材の形状や、長さ、幅、厚さなどを含めたサイズは、発明の構成を明確にするため、適宜、実際とは異なる形状、サイズおよび比率で示されている。従って、図示された各部材の形状および長さ、幅、厚さ等を含むサイズの比率は、同一部材の同一要素や他の部材の同一要素と対比して斟酌されるべきではない。
図1は、本発明の半導体装置の第1の実施形態を示し、厚さ方向に切断した側面断面図である。
半導体装置10は、半導体素子20と、複数の接続端子31と、ボンディングワイヤ32と、封止樹脂40とを備えている。
【0009】
半導体素子20は、フォトセンサ、温度センサ、湿度センサ、圧力センサ等のセンサ機能を有する素子である。半導体素子20は、半導体基板であるウエハをダイシングして得られたベアーの半導体チップであり、一面(おもて面)20a側には、機能領域21が設けられ、機能領域21の外側には複数の信号入出力用の接続パッド22が設けられている。機能領域21は、フォトセンサであれば受光部、温度センサであれば温度検出部等のセンシング素子が形成された領域である。接続パッド22は、例えば、アルミニウム等により形成されている。半導体素子20の一面20aに対向する他面(裏面)20bには、半導体素子20の他面20bとほぼ同じ面積を有するダイアタッチフィルム等の接着材111が接着されている。
【0010】
接続端子31は、半導体素子20の外周側面を囲んで複数配列されている。換言すると、上面視において、たとえば、半導体素子20の対向する二つの側面に沿って複数の接続端子31が配置されている。各接続端子31は、半導体素子20の外周側面から離間して配置されている。接続端子31は、例えば、銅、ニッケル等の導電性金属部材により単層、あるいは複数層に形成されており、後述するように、めっき等により形成される。接続端子31は、リードフレームにより構成してもよい。
各接続端子31と半導体素子20の接続パッド22は、ボンディングワイヤ32により電気的に接続されている。ボンディングワイヤ32は、金または銅等により形成されている。
【0011】
半導体素子20、接続端子31、半導体素子20の接続パッド22およびボンディングワイヤ32は、封止樹脂40により封止されている。封止樹脂40は、半導体素子20の機能領域21を露出する開口部41を有している。つまり、
図1では左右のボンディングワイヤ32間、半導体素子20と接続端子31との間、および
図1では左右の接続端子31間を含む半導体素子20の機能領域21よりも外周側の領域全体は、封止樹脂40により封止されており、半導体素子20の機能領域21は、封止樹脂40の開口部41から露出している。但し、各接続端子31の一面31aは、封止樹脂40から露出している。また、半導体素子20の他面20bに接着されている接着材111の一面111aは、封止樹脂40から露出している。各接続端子31の一面31a、接着材111の一面111aは、封止樹脂40の底面とほぼ同一平面上に配置されている。
【0012】
-半導体装置の製造方法-
図2(A)~(D)、
図3(A)~(D)、
図4(A)~(D)および
図5(A)~(C)を参照して、
図1に示す半導体装置の製造方法を説明する。
[工程1]
図2(A)は、第1の実施形態の工程1を示す図である。
ウエハ100を用意する。ウエハ100には、
図1に示す半導体素子20を形成するための半導体素子形成領域20R(
図2(C)参照)がn個、平面視でマトリクス状に配列されている。n個の半導体素子形成領域20R1~20Rnの各半導体素子領域20R内には、
図1に図示される機能領域21および複数の接続パッド22が形成されており、これらの機能領域21および複数の接続パッド22は、ウエハ100の一面100a側に配列されている。
ウエハ100の一面100aに保護テープ112を貼り付け、ウエハ100の一面100aに対向する他面100b側を砥石115で研削および/または研磨して、ウエハ100の厚さを薄くする。加工が終了したら、保護テープ112を剥離する。
【0013】
[工程2]
図2(B)は、第1の実施形態の工程2を示す図である。
ウエハ100の一面100a全面に、スパッタまたは蒸着によりバリア層121およびシード層122を形成する。バリア層121は、シード層122の金属粒子が拡散するのを防止するための、シード層122の下地となる層である。
また、シード層122は、バリア層121よりも金属保護膜51との密着性が良好な材料により形成されている。実施形態では、バリア層121に直接に金属保護膜51を形成せず、バリア層121にシード層122を形成し、シード層122に金属保護膜51を形成するので、シード層122は金属保護膜51と密着性が良い材料を用いる。
金属保護膜51が銅の場合、例えば、バリア層121をTi、シード層122をCu(銅)とすることができる。バリア層121を、Ta、TaN、TiW、Cr等とし、シード層122を、Ni、Pd等としてもよい。また、金属保護膜51は、銅以外の、Au、Ag、Pd等としてもよい。
上記では、バリア層121およびシード層122を、2層構造とする場合で例示したが、3層以上の構造としてもよい。また、バリア層121としての材料とシード層122としての材料が合金化された一層の合金層としてもよい。本明細書では、1層構造でも複数層構造でも、バリア層121の機能およびシード層122の機能を有する材料の層を、中間層123とする。
【0014】
[工程3]
図2(C)は、第1の実施形態の工程3を示す図である。
図2(C)~(D)、
図3(A)~(D)では、隣接する2つの半導体素子形成領域20R1または20R2における工程を示す図として図示するが、これらの工程は、ウエハ100の他の半導体素子形成領域20R3~20Rn(不図示)についても同様である。以下では、半導体素子形成領域に単なる符号20Rを付して説明する。
シード層122上にフォトレジスト131を形成する。フォトレジスト131は、シード層122全面に塗布し、周知のフォトリソグラフィ技術を用いて、換言すれば、フォトレジスト131を露光、現像して、各半導体素子形成領域20Rの機能領域21以外の領域を覆う形状に形成する。すなわち、半導体素子形成領域20Rの機能領域21は、フォトレジスト131の開口131aから露出しており、半導体素子形成領域20Rの他の領域は、フォトレジスト131により覆われている。
【0015】
[工程4]
図2(D)は、第1の実施形態の工程4を示す図である。
各半導体素子形成領域20Rの機能領域21上に形成されたシード層122上に、例えば、めっき等により金属保護膜51を形成する。スパッタ、蒸着等により金属保護膜51を形成してもよい。金属保護膜51は、上述したように、銅系金属により形成することができる。金属保護膜51を、Au、Ag、Pd等、銅以外の金属材料により形成してもよい。金属保護膜51の厚さ、例えば、150μm~250μm程度とする。但し、この厚さは、単に、一例として示すだけであり、任意の厚さとすることができる。本実施形態では、ウエハ100の一面100a全面に中間層123が形成されているので、中間層123を電流路として電解めっきにより、金属保護膜51を開口131aのみに形成することができ、金属保護膜51の厚さを厚く形成する場合でも、生産性を効率的にすることができる。
【0016】
[工程5]
図3(A)は、第1の実施形態の工程5を示す図である。
フォトレジスト131を除去する。これにより、フォトレジスト131により覆われていた金属保護膜51周囲のシード層122が露出する。
【0017】
[工程6]
図3(B)は、第1の実施形態の工程6を示す図である。
ウエハ100上に露出する中間層123、すなわち、シード層122およびバリア層121を、エッチング液により除去する。中間層123を除去することにより、各半導体素子形成領域20Rの接続パッド22が露出する。接続パッド22は、シード層122およびバリア層121とは異なる材料、例えばアルムニウム等により形成されているため、中間層123をエッチングする際、エッチング液により悪影響を受けることはない。シード層122およびバリア層121の除去は、スパッタ等のドライエッチングとしてもよい。
工程6までの製造工程にて
図3(B)に示す第1半導体装置中間体10Mが製作される。この第1半導体装置中間体10Mでは、ウエハ100の各半導体素子形成領域20Rの機能領域21として利用される領域の面に中間層123および金属保護膜51が形成され、金属保護膜51の外側に接続パッド22が露出されている。
【0018】
[工程7]
図3(C)は、第1の実施形態の工程7を示す図である。
第1半導体装置中間体10Mのウエハ100の他面100bに、接着材111を貼り付ける。そして、接着材111が貼り付けられた第1半導体装置中間体10Mを、ダイシングテープ132に貼り付ける。
【0019】
[工程8]
図3(D)は、第1の実施形態の工程8を示す図である。
第1半導体装置中間体10Mのウエハ100を、半導体素子形成領域20R毎に切断する。第1半導体装置中間体10Mそれ自体はダイシングテープ132で一体化された状態を保持する。ウエハ100の切断は、各半導体素子形成領域20Rの外周をブレード133により切断することにより行う。ブレード133による切断は、ダイシングテープ132の厚さ方向の一部を残すように行う。工程8により、各半導体素子形成領域20Rごとに第1半導体構成体10Pが製作される。すなわち、第1半導体構成体10Pは、半導体素子形成領域20R内に1つの半導体素子20を有する。
【0020】
[工程9]
図4(A)は、第1の実施形態の工程9を示す図である。
第1半導体構成体10Pを、ダイシングテープ132から、1つずつピックアップして支持体134上に搭載する。支持体134上には、複数個の第1半導体構成体10Pを上面視でマトリクス状に配列するが、
図4(A)~(D)および
図5(A)~(C)では、1つの半導体装置10を形成する工程を示す図として図示する。
支持体134は、例えば、SUS(ステンレス)で形成されている。支持体134として、SUS以外の他の材料、ガラス等を用いてもよい。
支持体134上の、第1半導体構成体10Pの周囲に、複数の接続端子31を形成する。接続端子31は、めっき等により、各接続パッド22に対応して形成する。接続端子31をリードフレームにより形成してもよい。接続端子31は、例えば、Cu(銅)により形成されている。接続端子31を、Cu以外の金属、Al、Ni、Au、Ag等により形成してもよい。
【0021】
[工程10]
図4(B)は、第1の実施形態の工程10を示す図である。
半導体素子20の接続パッド22と接続端子31をボンディングワイヤ32により電気的に接続する。これにより、第2半導体構成体10Qが構成される。第2半導体構成体10Qは、半導体素子20と、半導体素子20の機能領域21上に形成された中間層123と、中間層123上に形成された金属保護膜51と、金属保護膜51の外周に形成された接続端子31と、接続端子31と半導体素子20の接続パッド22を電気的に接続するボンディングワイヤ32とを備えている。
【0022】
[工程11]
図4(C)は、第1の実施形態の工程11を示す図である。
第2半導体構成体10Qが形成されたウエハ100を金型(図示せず)内に収容し、樹脂成形により封止樹脂40を形成する。
上金型(図示せず)の内面に離型用フィルム135を収納して金型のキャビティ内に樹脂を注入する。これにより、ボンディングワイヤ32間、半導体素子20と接続端子31との間、および各接続端子31間を含む半導体素子20の機能領域21よりも外周側の領域全体が、封止樹脂40により封止される。このとき、金属保護膜51と離型用フィルム135との間に樹脂が侵入しないように、離型用フィルム135は金属保護膜51に密着させておくことが好ましい。金属保護膜51上に樹脂が形成されると、その除去に手間がかかる。また、離型用フィルム135は金属保護膜51に密着させておくことにより、金属保護膜51周囲の封止樹脂40の上面に凹凸ができたり、封止樹脂40の厚さがばらついたりするのを抑制することができる。
工程11までの製造工程にて
図4(C)に示す第2半導体装置中間体10Nが製作される。第2半導体装置中間体10Nは、複数の第2半導体構成体10Qと、第2半導体構成体10Q間を含む各第2半導体構成体10Qの外周に設けられた封止樹脂40とが設けられた構造を有する。
【0023】
[工程12]
図4(D)は、第1の実施形態の工程12を示す図である。
第2半導体装置中間体10Nを、離型用フィルム135から剥離しながら金型から取り出す。そして、第2半導体装置中間体10Nから支持体134を剥離する。支持体134をエッチングにより除去してもよい。
【0024】
[工程13]
図5(A)は、第1の実施形態の工程13を示す図である。
第2半導体装置中間体10Nの各半導体素子20の機能領域21上に形成された金属保護膜51を除去する。金属保護膜51の除去は、ウエットエッチングでもドライエッチングでもよい。
【0025】
[工程14]
図5(B)は、第1の実施形態の工程14を示す図である。
第2半導体装置中間体10Nの各半導体素子20の機能領域21上に形成されたシード層122およびバリア層121を除去する。シード層122およびバリア層121の除去は、ウエットエッチングでもドライエッチングでもよい。
工程14までの製造工程にて
図5(B)に示す第3半導体装置中間体10Xが製作される。第3半導体装置中間体10Xでは、接続パッド22が接続端子31とボンディングワイヤ32により電気的に接続された複数個の半導体素子20が、各半導体素子20間を含む周囲を封止樹脂40により封止されている。
【0026】
[工程15]
図5(C)は、第1の実施形態の工程15を示す図である。
第3半導体装置中間体10Xを、半導体装置10の外形サイズに切断する。第3半導体装置中間体10Xの切断は、半導体素子20に接着された接着材111側と反対側の封止樹脂40の一面40aをダイシングテープ132aに接着した状態で、ブレード133aにより切断することにより行う。
この後、
図5(C)に図示される半導体装置10をダイシングテープ132aから引き剥がすことにより、
図1に図示される半導体装置10を得ることができる。
本発明の第1の実施形態によれば、下記の効果を奏する。
【0027】
(1)半導体装置10の製造方法は、表面側に機能領域21および機能領域21の外側に接続パッド22が形成された半導体素子20を準備すること(準備工程)と、半導体素子20の機能領域21に対応する一面20a上に金属保護膜51を形成すること(形成工程)と、半導体素子20の、一面20aと反対側の他面20bを支持体(基板)134上に配置すること(配置工程)と、半導体素子20の接続パッド22と、支持体(基板)134に設けられた接続端子31とをボンディングワイヤ(接続導体)32により電気的に接続すること(接続工程)と、ボンディングワイヤ32、半導体素子20の接続パッド22および接続端子31を封止樹脂(樹脂)40により封止すること(封止工程)と、金属保護膜51を除去すること(工程)と、を含む。この方法によれば、半導体素子20の機能領域21の一面20aが、金属保護膜51により覆われた状態で、ワイヤーボンディング工程および樹脂封止工程等が行われ、これらの工程が終了した後、金属保護膜51を剥離するので、機能領域21上への封止樹脂(樹脂)40の付着を防止することができる。
【0028】
本実施形態の方法を、半導体素子20の機能領域21を覆う保護膜としてフォトレジストを用いる方法の場合と対比する。保護膜の除去は、本実施形態の
図4(D)に図示されるように、その周側面に封止樹脂40が密着、あるいはその周側面が封止樹脂により圧接された状態で、保護膜に溶剤を浸透させることで膨張させ、機能領域21上から除去する工程となる。この工程において、保護膜としてフォトレジトを用いた場合には、封止樹脂40が、保護膜の周側面に密着または圧接されているため、溶剤が、フォトレジストの裏面側まで浸透しにくくなる。溶剤が、フォトレジストの裏面側に浸透しにくいと、フォトレジストが膨潤しにくくなり、剥離に時間がかかることになる。
【0029】
これに対し、保護膜を金属膜により形成する本実施形態の方法では、金属膜を表面側から熔解させていけばよく、保護膜への溶剤の浸透を待つ必要はない。このため、金属保護膜51の除去に要する時間を短時間とすることができ、半導体装置10の生産性を向上することができる。また、保護膜としてフォトレジストを用いた場合には、フォトレジスト裏面側など溶剤の浸透が不完全な個所が部分的に残渣として残る可能性があり、機能領域21に形成された素子の動作・作用に悪影響が生じる可能性がある。金属保護膜51を用いる本実施形態の方法では、短時間で十分に金属保護膜51を除去することが可能となるので、金属保護膜51の除去残りが生じるリスクが低減し、半導体装置10の信頼性を向上することができる。
【0030】
(2)金属保護膜51を除去すること、すなわち除去工程は、ボンディングワイヤ32、半導体素子20の接続パッド22およびボンディングワイヤ32を封止樹脂40により封止した後に、ウエットエッチングにより金属保護膜51を除去する工程を含む。金属保護膜51をウエットエッチングにより除去することにより、ドライエッチングの場合よりも生産性を向上することができる。
【0031】
(3)半導体素子20の、一面20aと反対側の他面20bを支持体134上に配置すること、すなわち配置工程と、半導体素子20の接続パッド22と、支持体134に設けられた接続端子31とをボンディングワイヤ32により電気的に接続すること、すなわち接続工程と、の間に、支持体134上に接続端子31を形成する端子形成工程こと、すなわち端子形成工程を含むことができる。半導体素子20の接続パッド22が接続される接続端子31を、回路パターンを有していない支持体134上に形成するので、回路基板が不要となり、コストを低減することができる。また、半導体素子20の接続パッド22と接続端子31とをボンディングワイヤ32より電気的に接続した後、支持体134を剥離することも可能であり、このようにすることで支持体134の厚さ分、半導体装置10の厚さを薄くすることができる。
【0032】
(4)接続端子31は、めっきにより形成することができ、このようにすることにより、接続端子31を、それぞれの接続端子がフレーム枠に連結されることなく独立した、自由度の高い配置にすることが出来る。
【0033】
(5)ボンディングワイヤ32、半導体素子20の接続パッド22および接続端子31を封止樹脂40により封止すること、すなわち封止工程は、第2半導体構成体10Qを、支持体134上に複数配置した状態で、樹脂成形により複数の第2半導体構成体10Qに対して同時に行うことができる。第2半導体構成体10Qでは、半導体素子20の機能領域21に対応する一面20a上に金属保護膜51が形成され、半導体素子20の接続パッド22および接続端子31がボンディングワイヤ32により電気的に接続されている。複数の第2半導体構成体10Qに対して同時に封止樹脂40を形成するので、樹脂封止工程を能率的に行うことが可能となる。
【0034】
(6)
図3(B)に示す第1半導体装置中間体10Mは、一面20a側に機能領域21および機能領域21の外側に接続パッド22が形成された半導体素子20と、半導体素子20の機能領域21に対応する一面20a上に形成された金属保護膜51と、を備える。このような、第1半導体装置中間体10Mは、金属保護膜51の除去を短時間に行うことが可能であり、生産性を向上することができる。また、短時間で十分に金属保護膜51を除去することが可能となるので、金属保護膜51を確実に除去することができ、半導体装置10の信頼性を向上することができる。また、第1半導体中間体10Mに、さらに、接続端子31、接続端子31と半導体素子20の接続パッド22とを電気的に接続するボンディングワイヤ32と、接続端子31、ボンディングワイヤ32および半導体素子20の接続パッド22および接続端子31を封止する封止樹脂40とを設けた第2半導体装置中間体10Nも、第1半導体装置中間体10Mと同様な効果を奏する。
【0035】
-第2の実施形態-
図6および
図7を参照して、本発明の半導体装置の製造方法および半導体装置中間体の第2の実施形態を説明する。
図6は、本発明の半導体装置の第2の実施形態を示し、厚さ方向に切断した側面断面図である。
第2の実施形態の半導体装置10Aは、接続端子61が設けられた回路基板60を有する構造である点で、回路基板60を有していない第1の実施形態の半導体装置10と相違する。
【0036】
半導体装置10Aは、半導体素子20と、ボンディングワイヤ32と、封止樹脂40と、複数の接続端子61を有する回路基板60とを備えている。
半導体素子20は、第1の半導体素子20と同一であり、一面(おもて面)20a側に、機能領域21と、複数の接続パッド22を有する。
回路基板60は、一面20aにCu(銅)等の導電性金属箔を積層し、エッチングによりパターニングして形成された複数の接続端子61を有する。接続端子61は、めっきにより形成してもよい。
【0037】
半導体素子20の他面20bには、半導体素子20の他面20bとほぼ同じ面積を有する接着材111が接着されている。接着材111は、回路基板60に接着されている。すなわち、半導体素子20は、接着材111を介して回路基板60に接着されている。
各接続端子61と半導体素子20の接続パッド22は、ボンディングワイヤ32により電気的に接続されている。
【0038】
半導体素子20、接続端子61、半導体素子20の接続パッド22およびボンディングワイヤ32は、封止樹脂40により封止されている。封止樹脂40は、半導体素子20の機能領域21を露出する開口部41を有している。
図6において左右のボンディングワイヤ32間、半導体素子20と接続端子61との間、および
図6で左右の接続端子61間を含む半導体素子20の機能領域21よりも外周側の領域全体は、封止樹脂40により封止されており、半導体素子20の機能領域21は、封止樹脂40の開口部41から露出している。
【0039】
図2(A)~(D)、
図3(A)~(D)、
図7(A)~(D)および
図8(A)~(C)を参照して、
図6に示す半導体装置の製造方法を説明する。
【0040】
[工程1]~[工程8]
工程1~工程8は、それぞれ、
図2(A)~(D)、
図3(A)~(D)に図示される第1の実施形態と同様である。
すなわち、
図3(D)は、第2の実施形態の半導体装置10Aの工程8が完了した状態を示す。
【0041】
[工程9]
図7(A)は、第2の実施形態の工程9を示す図である。
第1半導体構成体10Pを、ダイシングテープ132から、1つずつピックアップして回路基板60上に搭載する。回路基板60上には、平面視で複数個の第1半導体構成体10Pをマトリクス状に配列するが、
図7(A)~(D)および
図8(A)~(C)では、1つの半導体装置10Aを形成する工程を示す図として図示する。
【0042】
[工程10]
図7(B)は、第2の実施形態の工程10を示す図である。
半導体素子20の接続パッド22と接続端子61をボンディングワイヤ32により電気的に接続する。これにより、第2半導体構成体10QAが構成される。第2半導体構成体10QAは、半導体素子20と、半導体素子20機能領域21上に形成された中間層123と、中間層123上に形成された金属保護膜51と、金属保護膜51の外周に形成された接続端子61と、接続端子61と半導体素子20の接続パッド22を電気的に接続するボンディングワイヤ32とを備えている。
【0043】
[工程11]
図7(C)は、第2の実施形態の工程11を示す図である。
第2半導体構成体10QAが形成されたウエハ100を金型(図示せず)内に収容し、樹脂成形により封止樹脂40を形成する。
上金型(図示せず)の内面に離型用フィルム135を収納して金型のキャビティ内に樹脂を注入する。これにより、
図7において左右のボンディングワイヤ32間、半導体素子20と接続端子61との間、および
図7において左右の接続端子61間を含む半導体素子20の機能領域21よりも外周側の領域全体が、封止樹脂40により封止される。
工程11までの製造工程にて
図7(C)に示す第2半導体装置中間体10Lが製作される。第2半導体装置中間体10Lは、回路基板60と、回路基板60上に形成された複数の第2半導体構成体10QAと、第2半導体構成体10QA間を含む各第2半導体構成体10QAの外周に封止樹脂40が設けられた構造を有する。
【0044】
[工程12]
図7(D)は、第2の実施形態の工程12を示す図である。
回路基板60上に複数の第2半導体構成体10QAが形成され、各第2半導体構成体10QA間が封止樹脂40により封止された第2半導体装置中間体Lを、離型用フィルム135から剥離しながら金型から取り出す。
【0045】
[工程13]
図8(A)は、第2の実施形態の工程13を示す図である。
各半導体素子20上に形成された金属保護膜51を除去する。金属保護膜51の除去は、ウエットエッチングでもドライエッチングでもよい。
【0046】
[工程14]
図8(B)は、第2の実施形態の工程14を示す図である。
各半導体素子20上に形成されたシード層122およびバリア層121を除去する。シード層122およびバリア層121の除去は、ウエットエッチングでもドライエッチングでもよい。
工程14までの製造工程にて
図8(B)に示す第2半導体装置中間体10Yが製作される。第2半導体装置中間体10Yでは、回路基板60上に複数の半導体素子20が搭載され、各半導体素子20の接続パッド22と接続端子61とがボンディングワイヤ32により電気的に接続され、各半導体素子20間を含む周囲を封止樹脂40により封止されている。
【0047】
[工程15]
図8(C)は、第2の実施形態の工程15を示す図である。
第2半導体装置中間体10Yを、半導体装置10Aの外形サイズに切断する。第2半導体装置中間体10Yの切断は、半導体素子20に接着された接着材111側と反対側の封止樹脂40の一面40aをダイシングテープ132aに接着した状態で、ブレード133aで切断することにより行う。回路基板60と封止樹脂40との切断は、異なるブレードを用いたり、異なる工程で行ったりしてもよい。
この後、ダイシングテープ132aから引き剥がすことにより、
図6に図示される半導体装置10Aを得ることができる。
【0048】
第2の実施形態においても、半導体素子20の機能領域21上に金属保護膜51を形成し、ワイヤーボンディング工程および樹脂封止工程等が完了した後、金属保護膜51を除去する。金属保護膜51の除去は、ウエットエッチングで行うことができる。半導体素子20は、機能領域21および接続パッド22を有する半導体素子形成領域20Rがマトリクス状に配列されたウエハ100を切断して形成することができる。従って、第2の実施形態においても、第1の実施形態との効果(1)~(3)と同様な効果を奏する。
【0049】
また、第2の実施形態においても、ボンディングワイヤ32、半導体素子20の接続パッド22および接続端子61を封止樹脂40により封止すること、すなわち封止工程は、樹脂成形により回路基板60上に配置した複数の第2半導体構成体10QAに対して同時に行うことができる。第2半導体構成体10QAは、半導体素子20の機能領域21に対応する一面20a上に金属保護膜51が形成され、半導体素子20の接続パッド22および接続端子61がボンディングワイヤ32により電気的に接続されている。
このため、第2の実施形態においても、樹脂封止工程を能率的に行うことが可能であり、第1の実施形態の効果(6)と同様な効果を奏する。
【0050】
-変形例1-
図9は、本発明の半導体装置の変形例を示す、厚さ方向に切断した側面断面図である。
図9に図示される半導体装置10Bは、回路基板60が、外部接続端子62を有することと、封止樹脂40の開口部41を覆う保護部材70を備えている点で、第2の実施形態として示す半導体装置10Aと異なる。
【0051】
回路基板60は、接続端子61が形成された面と反対側の面に形成された外部接続端子62を有する。回路基板60には、接続端子61と外部接続端子62を電気的に接続するスルーホール63が形成されている。半導体装置10Bに外部接続端子62を設けることにより、外部装置との接続が容易となる。外部接続端子62上にはんだ等の導電接合材(図示せず)を設けてもよい。また、外部接続端子62を設けず、スルーホール63に、直接、導電接合材を接合してもよい。
【0052】
保護部材70は、封止樹脂40とほぼ同じ外形サイズを有する板状またはシート状の部材である。保護部材70は、半導体素子20を保護する機能を備える。また、保護部材70は、半導体素子20が発する光および/または外部からの光を透過させる機能を兼用する。半導体素子20がフォトセンサ機能を備えるものである場合、保護部材70は、透明なガラス板または透明なシート状部材により構成される。半導体素子20の機能領域21から赤、緑、青、または赤外線等の特定の波長の光が発される場合には、保護部材70は、特定の波長の光のみを透過するフィルタ機能を有する部材により形成される。また、保護部材70は、特定の波長の光のみを遮断するフィルタ機能を有する部材により形成することもできる。
なお、図示はしないが、第1の実施形態に示す半導体装置10においても、保護部材70を設けるようにしてもよい。
【0053】
-変形例2-
上記各実施形態では、半導体装置10、10A、10Bは、1個の半導体素子20を有する構造として例示した。しかし、半導体装置10、10A、10Bが複数個の半導体素子20を有する構造としてもよい。その場合、半導体装置10、10A、10Bに含まれる半導体素子20は、異なる機能および/または異なる形状を有していてもよい。また、半導体装置10、10A、10Bは、半導体素子20の他に、センサや、抵抗・コンデンサ・コイル等の受動素子を有するものであってもよい。
【0054】
-変形例3-
上記第2の実施形態において、
図7(A)に示す工程9では、第1半導体構成体10Pを回路基板60上に搭載し、回路基板60上に接続端子61を形成すること、として例示した。しかし、工程9は、回路基板60に替えて、ダイパッド部と接続端子31がフレーム枠と連結部で連結されたリードフレームとし、第1半導体構成体10Pをダイパッド部に搭載するようにしてもよい。
【0055】
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0056】
10、10A、10B 半導体装置
10M 第1半導体装置中間体(半導体装置中間体)
10N、10L 第2半導体装置中間体
10P 第1半導体構成体
10Q、10QA 第2半導体構成体(半導体構成体)
20 半導体素子
20a 一面(表面)
20b 他面(裏面)
20R 半導体素子形成領域
21 機能領域
22 接続パッド
31 接続端子
32 ボンディングワイヤ(接続導体)
40 封止樹脂(樹脂)
51 金属保護膜
60 回路基板(基板)
61 接続端子
115 砥石
121 バリア層
122 シード層(導通可能な金属膜)
123 中間層
131 フォトレジスト
131a 開口
134 支持体(基板)