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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184608
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】シフト操作装置
(51)【国際特許分類】
   B60K 20/04 20060101AFI20221206BHJP
   B60K 20/00 20060101ALI20221206BHJP
   G05G 1/30 20080401ALI20221206BHJP
   G05G 1/44 20080401ALI20221206BHJP
   G05G 1/42 20080401ALI20221206BHJP
   B60K 20/02 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
B60K20/04 Z
B60K20/00 B
G05G1/30 Z
G05G1/44
G05G1/42
B60K20/02 G
B60K20/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021092554
(22)【出願日】2021-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】390005430
【氏名又は名称】株式会社ホンダアクセス
(74)【代理人】
【識別番号】100154380
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100081972
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 豊
(72)【発明者】
【氏名】清水 隆彦
(72)【発明者】
【氏名】村山 貴洋
【テーマコード(参考)】
3D040
3J070
【Fターム(参考)】
3D040AA01
3D040AA14
3D040AC29
3D040AC65
3D040AC73
3D040AD02
3D040AD06
3J070AA33
3J070BA51
3J070CA03
3J070CB02
3J070CC04
3J070CC07
3J070CC24
3J070CC34
3J070CC35
3J070CE04
3J070DA01
3J070EA22
(57)【要約】
【課題】足の操作によりシフトレバーを容易に操作することが可能なシフト操作装置を提供する。
【解決手段】シフト操作装置100は、シフトレバー1と、第1位置から第2位置へのシフトレバー1の操作を禁止するように作動するロック機構2と、シフトレバー1のシフト位置の変更指令およびロック機構2の解除指令を、運転者の足の第1操作および第2操作によりそれぞれ入力する足シフト部50と、足シフト部50の第1操作の操作力および第2操作の操作力を、シフトレバー1およびロックピンにそれぞれ伝達する伝達部3と、を備える。足シフト部50は、載置面と略平行に延在する第1軸線を中心として回動可能に設けられるとともに、第2軸線を中心として回動可能に設けられたペダルを備え、第1操作は、第1軸線を中心とした回動操作であり、第2操作は、第2軸線を中心とした回動操作である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1位置と第2位置とを含む複数のシフト位置に移動可能に設けられた車両用のシフトレバーと、
前記第1位置から前記第2位置への前記シフトレバーの操作を禁止するように作動するとともに、解除部の操作により前記作動が解除されるように構成されたロック機構と、
前記シフトレバーのシフト位置の変更指令および前記ロック機構の解除指令を、運転者の足の第1操作および第2操作によりそれぞれ入力する足シフト指令部と、
前記足シフト指令部の前記第1操作の操作力および前記第2操作の操作力を、前記シフトレバーおよび前記解除部にそれぞれ伝達する伝達部と、を備え、
前記足シフト指令部は、運転者の足が載置される載置面を有するペダルを備え、
前記ペダルは、前記ペダルの前後方向中央部よりも後方に位置して前記載置面と略平行に延在する第1軸線を中心として回動可能に設けられるとともに、前記第1軸線と異なる方向に延在する第2軸線を中心として回動可能にまたは前記第2軸線に沿ってスライド可能に設けられ、
前記第1操作は、前記第1軸線を中心とした回動操作であり、前記第2操作は、前記第2軸線を中心とした回動操作または前記第2軸線に沿ったスライド操作であることを特徴とするシフト操作装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシフト操作装置において、
前記ペダルは、前記載置面の上方を覆うように設けられたフックを有することを特徴とするシフト操作装置。
【請求項3】
請求項2に記載のシフト操作装置において、
前記載置面から前記フックまでの高さは、63mm以上かつ70mm以下であることを特徴とするシフト操作装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のシフト操作装置において、
前記ペダルの回動中心である前記第2軸線は、前記ペダルの前後方向中央部よりも後方に位置することを特徴とするシフト操作装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のシフト操作装置において、
前記ペダルは、前記載置面の側端部から上方に突設された側壁を有することを特徴とするシフト操作装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のシフト操作装置において、
前記足シフト指令部は、前記シフトレバーが前記第1位置に位置するとき、前記ペダルの最上部が乗降用の車両ドアの開口部よりも下方に位置するように設けられることを特徴とするシフト操作装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のシフト操作装置において、
前記ペダルは、前記第1軸線を中心にして回動可能に設けられた第1ペダルと、前記第2軸線を中心として前記第1ペダルの上面に沿って回動可能に設けられた第2ペダルと、を有することを特徴とするシフト操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足によってシフトレバーを操作するシフト操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置として、従来、上肢を使わずに下股だけで車両の運転操作を可能にした装置が知られている(例えば非特許文献1参照)。この非特許文献1記載の装置では、車両ドアの開口部近傍のフロアに略棒状のレバーが設けられ、運転者がこのレバーを右足の甲に引っ掛けて操作することにより、シフト操作を行うように構成される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】モーターファン「ホンダ:テックマチックシステム/フランツシステム」https://motor-fan.jp/tech/10011054(令和3年4月9日閲覧)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、シフトレバーには、押圧ボタンなどが操作されない限り、シフトレバーの操作を禁止するロック機構を有するものがある。このようなシフトレバーを操作する場合には押圧ボタンの操作が同時に必要になるが、この操作を、上記非特許文献1記載の装置のように略棒状のレバーを介して足で行うことは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様であるシフト操作装置は、第1位置と第2位置とを含む複数のシフト位置に移動可能に設けられた車両用のシフトレバーと、第1位置から第2位置へのシフトレバーの操作を禁止するように作動するとともに、解除部の移動により作動が解除されるように構成されたロック機構と、シフトレバーのシフト位置の変更指令およびロック機構の解除指令を、運転者の足の第1操作および第2操作によりそれぞれ入力する足シフト指令部と、足シフト指令部の第1操作の操作力および第2操作の操作力を、シフトレバーおよび解除部にそれぞれ伝達する伝達部と、を備える。足シフト指令部は、運転者の足が載置される載置面を有するペダルを備える。ペダルは、ペダルの前後方向中央部よりも後方に位置して載置面と略平行に延在する第1軸線を中心として回動可能に設けられるとともに、第1軸線と異なる方向に延在する第2軸線を中心として回動可能にまたは第2軸線に沿ってスライド可能に設けられ、第1操作は、第1軸線を中心とした回動操作であり、第2操作は、第2軸線を中心とした回動操作または第2軸線に沿ったスライド操作である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、足の操作によりシフトレバーを容易に操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係るシフト操作装置の全体構成を示す斜視図。
図2】本発明の実施形態に係るシフト操作装置を有する車両の運転席の要部構成を示す平面図。
図3図1の要部構成を示す斜視図。
図4図1の要部拡大図。
図5A】本発明の実施形態に係るシフト操作装置を構成する足シフト部を左斜め前方から見た斜視図であり、シフトレバーのP位置に相当する図。
図5B】本発明の実施形態に係るシフト操作装置を構成する足シフト部を左斜め前方から見た斜視図であり、シフトレバーのB位置に相当する図。
図6A】本発明の実施形態に係るシフト操作装置を構成する足シフト部を右斜め後方から見た斜視図であり、シフトレバーのP位置に相当する図。
図6B】本発明の実施形態に係るシフト操作装置を構成する足シフト部を右斜め後方から見た斜視図であり、シフトレバーのB位置に相当する図。
図7】本発明の実施形態に係るシフト操作装置を構成する足シフト部の一部である解除ペダルの構成を示す斜視図。
図8】本発明の実施形態に係るシフト操作装置を構成する足シフト部を車両内側から図。
図9A】本発明の実施形態に係るシフト操作装置を構成する足シフト部の動作の一例を示す側面図であり、シフトレバーのP位置に対応する図。
図9B】本発明の実施形態に係るシフト操作装置を構成する足シフト部の動作の一例を示す側面図であり、シフトレバーのB位置に対応する図。
図10】本発明の実施形態に係るシフト操作装置を構成する足シフト部の動作の一例を示す平面図であり、足のサイズが小さい運転者による使用例を示す図。
図11】本発明の実施形態に係るシフト操作装置を構成する足シフト部の動作の一例を示す平面図であり、足のサイズが大きい運転者による使用例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1図11を参照して本発明の一実施形態について説明する。本発明の実施形態に係るシフト操作装置は、上肢の不自由な運転者が、足の操作によって車両を運転操作することを可能にする装置であり、特に自動変速機のシフトレバーを足で操作可能に構成される。
【0009】
すなわち、上肢の不自由な運転者により、足の操作によって車両が運転操作される場合であっても、同一の車両を他の運転者が運転操作することがある。このため、車両には、シフトレバーの操作によって駆動される変速機構がそのまま残され、シフトレバーが手で操作するだけでなく足によっても操作可能となるようにシフト操作装置は足操作機構を追加的に有する。
【0010】
図1は、本発明の実施形態に係るシフト操作装置100の全体構成を示す斜視図であり、シフト操作装置100が車両に搭載された状態を示す図である。なお、以下では、図示のように前後方向(車両長さ方向)、左右方向(車幅方向)および上下方向(車両高さ方向)を定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。図1には、車両のボディの一部、すなわち運転席の乗降用のドアが取り付けられるサイドシル101が示される。
【0011】
図1に示すように、シフト操作装置100は、複数のシフト位置へ移動可能に設けられたシフトレバー1と、シフトレバー1の所定シフト位置からの移動を禁止するロック機構2と、運転者の足の操作によりシフトレバー1のシフト位置の変更を指令する足シフト部50と、足シフト部50の操作をシフトレバー1に伝達する伝達部3と、を備える。すなわち、通常のシフト操作装置に、足操作機構として足シフト部50と伝達部3とを追加することで、シフト操作装置100が構成される。
【0012】
図2は、運転席の要部構成を示す平面図であり、より詳しくは、車両を所定高さで水平方向に切断した状態を示す図である。図2に示すように、運転席には、前後方向にスライド可能にシート102が設けられる。運転者は、ドア103を開放した後、サイドシル101をまたいでシート102に着座する。なお、ドア103は、前端部が回動可能に支持されたヒンジ式ドアである。ドア103は前後方向にスライドするスライド式ドアであってもよい。シート102の左側、すなわち車両の左右方向中央部には、シフトレバー1が設けられる。足シフト部50は、運転者の右足で操作されるようにサイドシル101の左側にサイドシル101に隣接して配置される。足シフト部50の左前方には、ブレーキペダル104とアクセルペダル(不図示)とが左右に並んで配置される。
【0013】
図1に示すように、シフトレバー1は、フロアに固定された筐体4の内部に前後方向に移動可能に支持される。なお、筐体4は、周囲がカバーによって覆われるが、図1ではカバーの図示を省略する。シフトレバー1は、上下方向に延在して上部が筐体4から突出するレバー部10と、レバー部10の頂部に設けられたノブ11とを有する。図示は省略するが、筐体4内には、レバー部10を所定の回動位置であるP位置(パーキング位置)、R位置(リバース位置)、N位置(ニュートラル位置)、D位置(ドライブ位置)およびB位置(ブレーキ位置)に保持するデテントプレートが設けられる。P位置(Pレンジ)は、シフトレバー1が最も前方に移動した位置であり、シフトレバー1の後方へ移動に伴い、シフト位置がP位置から、R位置、N位置、D位置およびB位置へと順次切り換わる。シフトレバー1の動きは、例えば図示しないケーブルを介して、車両前方に搭載された自動変速機に伝達される。
【0014】
図3は、図1の要部構成を示す斜視図である。図3に示すように、ロック機構2は、レバー部10から左方に突設されたロックピン20を有する。なお、通常のシフト操作装置では、ロックピン20は短尺に構成されるが、足シフト部50を有するシフト操作装置100においては、ロックピン20が長尺に構成される。ロックピン20は、レバー部10に沿って上下動可能に設けられる。例えば、ロックピン20は、レバー部10に沿って上下動するシャフトの側面から突設される。ロックピン20が上昇すると、すなわちロック位置に移動すると、ロックピン20が筐体4内の所定部品(例えばデテントプレート)に接触し、シフトレバー1の所定のシフト位置への移動が阻止される。例えば、P位置からR位置、R位置からP位置、およびN位置からR位置への移動が阻止される。
【0015】
一方、ロックピン20が下降すると、すなわちアンロック位置に移動すると、ロックピン20が上記所定部品から離間するため、シフトレバー1のP位置からR位置、R位置からP位置、N位置からR位置、およびD位置からB位置への移動が可能となる。ロックピン20またはロックピン20が突設されるシャフトは、ばねにより上方に付勢される。このためロックピン20は、初期状態ではロック位置に位置する。ノブ11の前側には、押圧式のロック解除ボタン12が設けられ、ロック解除ボタン12が押圧操作されると、その操作に連動してシャフトが下降し、ロックピン20がアンロック位置に移動する。
【0016】
図1に示すように、伝達部3は、シフトレバー1と足シフト部50とを接続する一対のワイヤ、すなわちシフトワイヤ31と解除ワイヤ32とを有する。これらワイヤ31,32は、シフトレバー1から前方に延びた後、右方に屈曲し、さらに後方に屈曲してフロアに沿って配策され、足シフト部50に接続される。ワイヤ31,32は、断面略円筒形状のアウタと、アウタの内部にアウタに沿って移動可能に設けられたインナとをそれぞれ有する。各ワイヤ31,32のアウタは、ワイヤクランプ33によりフロアから支持される。シフトワイヤ31のアウタの端部は、シフトレバー1の前方においてブラケット34により支持される。
【0017】
図4は、ワイヤ31,32の端部の構成を示す図1の要部拡大図である。なお、図4では、シフトレバー1と筐体4の図示を省略する。図4に示すように、シフトワイヤ31のインナの端部は、アブソーバー35を介して中間アーム36に接続される。アブソーバー35は例えば前後方向に伸縮可能なコイルスプリングにより構成される。中間アーム36には、左右方向に延在する軸部37aを支点にして前後方向に回動可能に支持された回動アーム37が連結される。回動アーム37の上端部には、右方に略水平に延在する水平部37bが形成され、その水平部37bの右端部に、シフトレバー1のレバー部10を前後方向から挟み込むようにレバー部37cが設けられる。これにより、軸部37aを支点にした回動アーム37の回動によってシフトレバー1が前後に駆動される。
【0018】
すなわち、シフトワイヤ31のインナの先端部が前方(図4の矢印A1方向)に引っ張られると、アブソーバー35,中間アーム36および回動アーム37を介して、シフトレバー1が前方に移動する。例えば最前部であるP位置に移動する。一方、シフトワイヤ31のインナの先端部が後方(図4の矢印A2方向)に押し込まれると、アブソーバー35,中間アーム36および回動アーム37を介して、シフトレバー1が後方に移動する。例えば最後部であるB位置に移動する。なお、シフトワイヤ31にはアブソーバー35が接続されるので、シフトワイヤ31に作用する衝撃を吸収できる。
【0019】
解除ワイヤ32のアウタの先端部は、水平部37bの下方に略水平に延設された回動アーム37のプレート37dにより支持される。解除ワイヤ32のインナの先端部(上端部)は、回動アーム37の水平部37bよりも上方に突出し、その突出部に略リング状の端末部32aが設けられる。端末部32aの右方には、上端部が回動アーム37に支持されたばね32bが配置される。端末部32aの孔には、ばね32bの下端部を経由して、図3のロックピン20の左端部が挿入される。
【0020】
これにより、解除ワイヤ32の端末部32aが下方に(矢印B1方向)に引っ張られると、ロックピン20がアンロック位置に移動し、シフトレバー1のP位置からR位置等への移動が可能となる。一方、解除ワイヤ32の端末部32aがばね32bの付勢力により上方(矢印B2方向)に引っ張られると、ロックピン20がロック位置に移動し、シフトレバー1のP位置からR位置等への移動が禁止される。
【0021】
本実施形態では、シフトワイヤ31のA1方向およびA2方向の移動量に応じて、シフトレバー1をP位置とB位置との間の任意のシフト位置に移動することができる。また、解除ワイヤ32のB1方向およびB2方向の移動により、ロック解除ボタン12が操作されたときと同様、ロックピン20をロック位置とアンロック位置とに移動することができる。シフトワイヤ31と解除ワイヤ32の移動は、以下のように足シフト部50の操作によって実現可能である。
【0022】
図5A図5Bは、それぞれ足シフト部50を左斜め前方から見た斜視図であり、図6A図6Bは、それぞれ足シフト部を右斜め後方から見た斜視図である。なお、図5A図6Aは、シフトワイヤ31が図4の矢印A1方向に最大に引っ張られたシフトレバー1のP位置に相当し、図5B図6Bは、シフトワイヤ31が図4の矢印A2方向に最大に押し込まれたシフトレバー1のB位置に相当する。
【0023】
図5A図6Bに示すように、足シフト部50は、ボルトを介してフロアに固定されるベース51と、ベース51に支持されるペダル60とを有する。ペダル60は、シフトペダル61と、シフトペダル61の上面に重ねて配置された解除ペダル62とを有する。シフトペダル61の後部の上面および左右側面は、全体が略コ字状態を呈する樹脂製のカバー63により覆われる。なお、図6A図6Bでは、カバー63の図示を省略する。図7は、解除ペダル62の単体の斜視図である。図7に示すように、解除ペダル62は、乗員の靴族に対応した形状であるペダル部620Aと、ペダル部620Aの後部に連なって後方および下方に延設されたカバー部620Bとを有する。図7には、ペダル部620Aとカバー部620Bとの境界線を点線で示す。カバー部620Bは、シフトペダル61の後部の上面および左右側面の全体を覆うように設けられる。なお、以下では、カバー部620Bの内側の形状を示すため、便宜上、解除ペダル62としてペダル部620Aのみを示し、カバー部620Bの図示を省略する。
【0024】
ベース51は、前後方向に延在する平面視略矩形板状に構成される。より詳しくは、ベース51は、フロアに沿って略水平に延設された前プレート部52と、前プレート部52の後縁に連なり、前プレート部52よりも上方において略水平に延設された後プレート部53とを有する。前プレート部52は、後プレート部53よりも右方に突出するとともに、図6A図6Bに示すように、その右端部は下方かつ右方に段付き状に屈曲して延設される。前プレート部52の右端部の上面には、左右一対のブラケット521,522が突設される。左側のブラケット521は段付き部の上方に、右側のブラケット522は段付き部の下方に設けられる。ブラケット521にはシフトワイヤ31のアウタが支持され、ブラケット522には解除ワイヤ32のアウタが支持される。
【0025】
図6Aに示すように、シフトペダル61は、前後方向に延在するペダル部611と、ペダル部611の後端部の左右側面から下方に延在するフレーム部612とを有する。右側のフレーム部612は、下方に延在した後、右方に屈曲し、さらに下方に屈曲して延在し、その下端部は、後プレート部53の右側面に対向して配置される。シフトペダル61の前部の右側面には、略円弧形状の板状のフック64が設けられる。フック64は、右方に延在した後、上方に屈曲して延在し、さらに左方に延在する。解除ペダル62の上面は載置面620を形成し、載置面620とフック64との間に左方から運転者の右足が挿入される。フック64は、基端部(下端部)から先端部(上端部)にかけて幅(前後方向長さ)が短く形成される。
【0026】
後プレート部53の後端部の上面には、上方に向けてブラケット531が突設される。ブラケット531の上端部には、左右方向の軸線CL1に沿って延在する軸部65を支点にして左右一対のフレーム部612が回転可能に支持される。これにより、シフトペダル61が後端の軸部65を支点にして上下方向に回動可能となる。シフトペダル61の右側のフレーム部612の下端部には、連結具66を介してシフトワイヤ31のインナの端部が接続される。
【0027】
ペダル60の上方および下方への最大回動量は、図示しないストッパにより制限される。図6Aに示すように、ペダル60の前端部が下方に最大に踏み込まれた状態では、右側のフレーム部612の下端部が後方に移動し、シフトワイヤ31のインナが図6Aの矢印A1方向に引っ張られる。一方、図6Bに示すように、ペダル60の前端部が上方に最大に持ち上げられた状態では、右側のフレーム部612の下端部が前方に移動し、シフトワイヤ31のインナが図6Bの矢印A2方向に押し込まれる。
【0028】
図6Aに示すように、解除ペダル62は、シフトペダル61の後部に、軸線CL2に沿って延在する軸部67を支点にして回動可能に支持される。軸線CL2は、シフトペダル61の上面に対し直交する方向に延びる。より詳しくは、軸線CL2は、解除ペダル62の前後方向中央部よりも後方であり、かつ、軸線CL1よりも前方に位置する。図5Bに示すように、解除ペダル62(図7のペダル部620A)の載置面620には、滑り止め用の凹凸部621が設けられる。解除ペダル62の上面の前側右端部には、上方に向けて壁部622が突設される。壁部622は、解除ペダル62の右縁部に沿って前後方向に延設され、壁部622に運転者の右足の右側面が当接される。
【0029】
解除ペダル62には、連結機構70を介して解除ワイヤ32のインナが連結される。連結機構70は、互いに連結された複数の板部材(第1板部材71,第2板部材72,第3板部材73)を有するリンク機構により構成される。第1板部材71は、連結具66の下方および後プレート部53の下方を通り、左右方向に延在し、第1板部材71の右端部に、解除ワイヤ32のインナの端部が連結される。第1板部材71は、上下方向に延在する軸部74を支点にして後プレート部53に回動可能に軸支される。第1板部材71の左方には、後プレート部53の下方に第2板部材72が配置される。第2板部材72は前後方向に延在し、その前端部は第1板部材71の左端部の連結部75に回動可能に連結される。
【0030】
第1板部材71の後方には、後プレート部53の上方に、第1板部材71と略平行に第3板部材73が配置される。第2板部材72の後端部は、第3板部材73の左端部の連結部76に連結される。連結部76は、後プレート部53を貫通するとともに、後プレート部53に前後方向に延設されたスリット孔に沿って前後方向に移動可能に設けられる。第3板部材73は、連結部76から後プレート部53の左右方向中央部にかけて右方に延在した後、上方かつ前方に屈曲して延在する。第3板部材73の左端部の後端部は、後プレート部53を貫通して上下方向に延在する軸部77を支点にして回動可能に支持される。第3板部材73の前端部には係合溝73aが設けられる。
【0031】
解除ペダル62の底面には、軸線CL2よりも前方において、シフトペダル61を貫通して下方に向けてロッド部62aが突設される。ロッド部62aは、第3板部材73の係合溝73aに係合される。解除ペダル62の壁部622が右方に押動されて、解除ペダル62が軸線CL2を支点にして右方に回動すると、第3板部材73が軸部77を支点にして回動され、第3板部材73の左端部(連結部76)が前方に移動する。これにより、第2板部材72を介して第1板部材の左端部(連結部75)が前方に移動し、第1板部材71が軸部74を支点にして回動する。その結果、解除ワイヤ32のインナが後方(図5Bの矢印B1方向)に引っ張られる。
【0032】
図6Aに示すように、解除ペダル62の右端部には、壁部622の後方に、下方に向けてばね受け623が突設される。ばね受け623の下端部は、シフトペダル61の底面よりも下方に位置し、その下端部にコイルばね624の一端部が連結される。コイルばね624の他端部は、シフトペダル61の底面に連結される。これにより、解除ペダル62には、コイルばね624により常時、壁部622を左方に付勢するような付勢力が作用する。
【0033】
足シフト部50の動作を説明する。図6Aに示すように、ペダル60が最大に踏み込まれた状態では、シフトペダル61のフレーム部612の下端部が後方に移動し、シフトワイヤ31が後方(図6Aの矢印A1方向)に引っ張られる。このため、図1のシフトレバー1が前方に移動し、シフト位置がP位置となる。この状態では、シフトレバー1の位置が、ロック機構2によりロックされる。このため、運転者が、解除ペダル62を回動操作させずに解除ペダル62の上方のフック64を介してペダル全体を引き上げようとしても、シフトレバー1は動かない。
【0034】
図6Aにおいて、運転者が解除ペダル62の壁部622を右方に押動すると、解除ペダル62が軸線CL2を中心として右方に回動する。これにより、連結機構70を介して第1板部材71の右端部が後方に移動し、解除ワイヤ32が後方(図6Aの矢印B1方向)に引っ張られる。このため、図3のロックピン20が下方に移動し、ロック機構2が解除される。すなわち、解除ペダル62の右方への回動操作により、シフトレバー1のロック解除ボタン12が操作されたときと同一の状態となる。なお、この場合の解除ペダル62の回動量は、シフトペダル61に取り付けられたストッパにより制限される。
【0035】
解除ペダル62が右方に回動された状態では、フック64に足の甲を引っ掛けて、ペダル60を引き上げることが可能であり、これにより図6Bに示すようにシフトペダル61のフレーム部612の下端部が前方に移動し、シフトワイヤ31が前方(図6Bの矢印A2方向)に移動する。その結果、図1のシフトレバー1が後方に移動し、シフト位置が例えばB位置となる。運転者は、ペダル60の操作量を調整することにより、シフトレバー1をP位置とB位置との間の任意のシフト位置、すなわちR位置、N位置およびD位置のいずれかに移動することができる。運転者が解除ペダル62を右方に回動操作した後、右方への回動操作をやめると、解除ペダル62はコイルばね624(図6A)の付勢力により元の位置に戻る。
【0036】
図8は、足シフト部50を車両内側(左側)から見た図である。なお、図8では、ドア103が半分程度開放されている。図8は、ペダル60の前側が最大に踏み込まれた状態であり、シフトレバー1(図1)のP位置の操作に対応する。足シフト部50のペダル60の上面(載置面620)からフック64の底面までの高さHは、所定範囲(例えば63mm~70mm)に設定される。この範囲は、各種の靴がペダル60の上面とフック64との間に容易に挿入可能となる寸法である。なお、高さHの代表例は68mmである。
【0037】
シフトレバー1のP位置は、運転者が車両に乗降するときのシフトレバー1の位置であるが、ペダル60の上面からフック64までの高さHを上述した値に設定することで、図8に示すように、足シフト部50の上端部(フック64の上端部)がサイドシル101よりも下方に位置するようになる。これにより、運転者は足シフト部50に足を引っ掛けることなく、容易に車両に乗降することができる。
【0038】
図9A図9Bは、足シフト部50の操作の一例を示す側面図である。図9Aは、運転者がペダル60を最大に踏み込んだ状態を示し、このとき靴110とフック64との間に隙間が生じる。一方、図9Bは、運転者がフック64を介してペダル60を最大に引き上げた状態を示し、このとき靴110とペダル60の上面との間に隙間が生じる。図9Aは踵よりもつま先が下方に位置し、図9Bは踵よりもつま先が上方に位置する。図9A図9Bのいずれにおいても、足首の角度は大きすぎず、かつ、小さすぎない。このため、運転者は、図9A図9Bとの間で容易にペダル60を操作することができ、その結果、シフトレバー1をP位置とB位置との間の任意のシフト位置に容易に移動することができる。
【0039】
図10図11は、それぞれ足シフト部50の操作の一例を示す平面図である。なお、図10では靴のサイズが例えば200mmであり、図11では例えば320mmである。すなわち、図10は、足のサイズが小さい運転者による使用例が、図11は、足のサイズが大きい運転者による使用例が示される。解除ペダル62が右方に回動する前の初期状態では、図10(a),図11(a)に示すように、靴110のつま先がやや左右方向内側(左側)を向いている。このとき、ロックピン20(図3)はロック位置に位置する。
【0040】
この状態から軸線CL2を中心にして解除ペダル62を右方に回動すると、図10(b),図11(b)に示すように、靴110のつま先が前方を向くようになる。このとき、ロックピン20はアンロック位置に位置する。このように足の靴110のサイズの違いによる影響を受けることなく、運転者が靴110のつま先の角度をわずかに変えるだけで、ロックピン20をロック位置からアンロック位置に移動することができる。したがって、解除ペダル62を回動しながら、フック64を介してシフトペダル61を上方に引き上げることで、シフト位置をP位置からR位置等へ切り換えることができる。これにより足によるシフト操作が容易である。
【0041】
なお、図示は省略するが、ブレーキペダル104(図2)にはブレーキペダル104を踏み込み状態(オン状態)に保持する保持機構が設けられる。このため、ブレーキのオンを条件としてシフト位置の変更が許容されるような構成において、ブレーキをオン状態に保持した状態で、運転者はブレーキペダル104から右足を離した後、右足によりシフト操作を行うことができる。
【0042】
本実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)シフト操作装置100は、P位置とR位置とを含む複数のシフト位置に移動可能に設けられる車両用のシフトレバー1と、P位置からR位置へのシフトレバー1の操作を禁止するように作動するとともに、ロックピン20の移動により作動が解除されるように構成されたロック機構2と、シフトレバー1のシフト位置の変更指令およびロック機構2の解除指令を、運転者の足の操作により入力する足シフト部50と、足シフト部50の操作による操作力を、シフトレバー1およびロックピン20にそれぞれ伝達する伝達部3と、を備える(図1)。足シフト部50は、運転者の足が載置される載置面620を有するペダル60を備える(図6A)。ペダル60は、ペダル60の前後方向中央部よりも後方に位置して載置面620と略平行に延在する軸線CL1を中心として回動可能に設けられるとともに、載置面620と交差する軸線CL2を中心として回動可能に設けられる(図6A)。ペダル60は、軸線CL1を中心とした上下方向の回動操作によりシフト位置の変更を指令し、軸線CL2を中心とした左右方向の回動操作によりロック機構2の解除を指令するように構成される(図6A)。
【0043】
このように、互いに異なる方向に延びる軸線CL1,CL2を支点にしてペダル60を回動可能に設けることで、シフト位置の変更指令とロック機構2の解除指令とを、同一のペダル60の操作によってそれぞれ入力することができる。このため、足の操作によりシフトレバー1を容易に操作することができる。特に、ロック機構2を解除しながら、シフト位置をP位置からR位置等へ容易に切り換えることができる。
【0044】
(2)ペダル60は、載置面620の上方を覆うように設けられたフック64を有する(図6A)。これにより、フック64を介してペダル60を上方に引き上げることができる。このため、運転者は、踏み込み操作によって下方に回動されたペダル60を、上方に容易に戻すことができ、ペダル60の回動量を変更することができる。
【0045】
(3)載置面620からフック64までの高さHは、例えば63mm以上かつ70mm以下に設定される(図8)。これにより、運転者の種々のタイプの靴110を、ペダル60の上面とフック64との間に容易に挿入することができる。また、フック64の高さを上記のように制限することで、ペダル60の上端部をサイドシル101の上端面よりも下方に位置させることができ、運転者の車両への乗降が容易である。
【0046】
(4)軸線CL2は、ペダル60の前後方向中央部よりも後方に位置する(図6A)。これにより、運転者は足の踵を支点にしたペダル60の回動操作により、容易にシフト操作を行うことができる。
【0047】
(5)ペダル60は、運転者の足の右側端部によって軸線CL2を中心とした回動力が付与されるように、載置面620から上方に突設された壁部622を有する(図5B)。これにより運転者は軸線CL2を中心としたペダル60の横方向の回動操作を容易に行うことができる。
【0048】
(6)足シフト部50は、シフトレバー1がP位置に位置するとき、ペダル60の最上部が乗降用のドア103の開口部であるサイドシル101の上面よりも下方に位置するように設けられる(図8)。シフトレバー1は乗降時にP位置に切り換えられるため、この状態でペダル60の最上部がサイドシル101の上面よりも下方に位置することで、運転者は車両に容易に乗降することができる。
【0049】
(7)ペダル60は、軸線CL1を中心にして回動可能に設けられたシフトペダル61と、軸線CL2を中心としてシフトペダル61の上面に沿って回動可能に設けられた解除ペダル62と、を有する(図6A)。このようにペダル60を上下一対のペダル61,62によって構成することで、ペダル60を異なる二方向(上下方向、左右方向)に回動操作するように容易に構成することができる。
【0050】
本実施形態は種々の形態に変形することができる。以下、いくつかの変形例について説明する。上記実施形態では、ロック機構2の解除により、シフトレバー1がP位置(第1位置)からR位置(第2位置)へ移動可能となるようにしたが、ロック機構の解除により操作可能となる第1位置と第2位置とは上述したものに限らない。例えばN位置からR位置への移動にもロック機構2の解除が必要であり、この場合、N位置が第1位置、R位置が第2位置となる。シフトレバー1がL位置(ロー位置)等、他の位置に切換可能に構成されてもよい。すなわち、第1位置と第2位置とを含む複数のシフト位置に移動可能に構成されるのであれば、シフトレバーの構成はいかなるものでもよい。シフトレバーが、車両のフロアではなくインストルメントパネルの中央部に設けられてもよい。
【0051】
上記実施形態では、ロック解除ボタン12の押圧操作によって解除部としてのロックピン20を操作するようにした。より詳しくは、ロックピン20が下方へ移動することで、ロック機構2の作動が解除されて、シフトレバー1が第1位置から第2位置へ移動可能となるようにしたが、解除部の構成は上述したものに限らない。ロック機構2がロックピン20を有するのではなく、解除部の操作により移動する他のロック部材(例えば回動可能なロック部材)を有するものでもよい。上記実施形態では、足シフト部50(足シフト指令部)の操作を、伝達部3を介してシフトレバー1とロックピン20とに伝達するようにしたが、伝達部の構成は上述したものに限らない。伝達部3のワイヤが、フロアにおけるシート102の支持部に隣接するように配策されてもよい。
【0052】
上記実施形態では、足シフト部50が軸線CL1(第1軸線)を中心にして回動可能に設けられたシフトペダル61(第1ペダル)と、軸線CL2(第2軸線)を中心にして回動可能に設けられた解除ペダル62(第2ペダル)とを有するようにした。より詳しくは、ペダル60の載置面620と略平行である左右方向の軸線CL1と、載置面620に対し交差する上下方向の軸線CL2とを中心としてペダル60を回動可能に設けたが、第1軸線と第2軸線の方向は上述したものに限らない。
【0053】
例えば解除ペダル62を、シフトペダル61の上面に沿って前後方向にスライド可能に設け、解除ペダル62の前方または後方への移動により、ロック機構2が解除されるようにしてもよい。この場合、第2軸線の方向は前後方向となる。したがって、シフト位置の変更指令を入力するための第1軸線を中心とした回動操作(第1操作)は、上下方向の回動操作以外でもよく、ロック機構の解除指令を入力するための第2操作は、第2軸線を中心とした左右方向の回動操作以外でもよい。すなわち、第2操作は、第2軸線を中心とした他の方向の回動操作、または第2軸線に沿ったスライド操作であってもよい。
【0054】
上記実施形態では、ペダル60の載置面620の上方を覆うようにペダル60にフック64を設けた。すなわちペダル60の右端部からフック64を延設したが、ペダルの前端部から後方にかけてフックを延設するようにしてもよく、フックの形状は上述したものに限らない。上記実施形態では、ペダル60の載置面620からフック64までの高さHを63mm以上かつ70mm以下の範囲で設定したが、高さHをこの範囲よりも大きい値または小さい値に設定してもよい。但し、その場合でも、シフトレバー1がP位置に位置するときに、ペダル60の最上部が車両ドア103の開口部よりも下方(サイドシル101の上面よりも下方)に位置するように設けられることが好ましい。上記実施形態では、ペダル60の載置面620の右端部に上方に向けて壁部622を突設したが、側壁の構成は上述したものに限らない。解除ペダル62を前後方向にスライド可能に設ける場合には、解除ペダル62の前端部または後端部に側壁を突設してもよい。
【0055】
上記実施形態では、シフト操作装置を、運転席が右側に位置する車両に適用したが、本発明のシフト操作装置は、運転席が左側に位置する車両においても同様に適用することができる。また、本発明のシフト操作装置は、乗用車やトラック等の各種車両に適用することができる。
【0056】
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能であり、変形例同士を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0057】
1 シフトレバー、2 ロック機構、3 伝達部、20 ロックピン、50 足シフト部、60 ペダル、61 シフトペダル、62 解除ペダル、64 フック、100 シフト操作装置、101 サイドシル、620 載置面、622 壁部、CL1,CL2 軸線
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11