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特開2022-184697アクチュエータ、カメラモジュール及び電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184697
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】アクチュエータ、カメラモジュール及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20210101AFI20221206BHJP
   G02B 7/04 20210101ALI20221206BHJP
   G02B 7/28 20210101ALI20221206BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20221206BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G02B7/04 Z
G02B7/28 Z
H04N5/225 700
H04N5/225 100
H04N5/232 480
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021214911
(22)【出願日】2021-12-28
(31)【優先権主張番号】202110604807.6
(32)【優先日】2021-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】王輝
(72)【発明者】
【氏名】王彬
【テーマコード(参考)】
2H044
2H151
2K005
5C122
【Fターム(参考)】
2H044BF00
2H151FA60
2K005CA02
2K005CA23
2K005CA25
2K005CA40
2K005CA45
2K005CA53
5C122EA41
5C122GE05
5C122GE11
5C122GE22
5C122HA82
(57)【要約】
【課題】本開示は、アクチュエータ、カメラモジュール及び電子機器を提供する。
【解決手段】アクチュエータは、第1のレンズ及び流体レンズと組み立てられるように構成されるベースと、前記ベースに固定接続されるステータアセンブリと、前記流体レンズに接続されるように構成されるフォーカスムーバアセンブリと、前記第1のレンズに接続されるように構成される手ぶれ防止ムーバアセンブリと、を含み、前記ステータアセンブリと相互作用することにより、前記フォーカスムーバアセンブリは、前記ベースの第1の方向に移動して、前記流体レンズの曲率を調整することができ、前記ステータアセンブリと相互作用することにより、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリは、前記第1の方向に垂直な平面内を並進して、前記第1のレンズを連れて移動させることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクチュエータであって、
第1のレンズ及び流体レンズと組み立てられるように構成されるベースと、
前記ベースに固定接続されるステータアセンブリと、
前記流体レンズに接続されるように構成されるフォーカスムーバアセンブリと、
前記第1のレンズに接続されるように構成される手ぶれ防止ムーバアセンブリと、を含み、
前記ステータアセンブリと相互作用することにより、前記フォーカスムーバアセンブリは、前記ベースの第1の方向に移動して、前記流体レンズの曲率を調整することができ、前記ステータアセンブリと相互作用することにより、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリは、前記第1の方向に垂直な平面内を並進して、前記第1のレンズを連れて移動させることができる、
ことを特徴とするアクチュエータ。
【請求項2】
前記フォーカスムーバアセンブリは、前記第1の方向回りに前記ステータアセンブリの外側に設けられ、前記手ぶれ防止ムーブアセンブリは、前記第1の方向回りに前記ステータアセンブリの内側に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項3】
前記ステータアセンブリは、第1の作用部材を含み、前記フォーカスムーバアセンブリは、第2の作用部材を含み、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリは、第3の作用部材を含み、前記第1の作用部材と前記第2の作用部材との相互作用により、前記フォーカスムーバアセンブリは前記第1の方向に移動し、前記第1の作用部材と前記第3の作用部材との相互作用により、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリは前記第1の方向に垂直な平面内を並進し、
前記第1の作用部材は、ステータ磁性体を含み、前記第2の作用部材は、フォーカスコイルを含み、前記第3の作用部材は、手ぶれ防止コイルを含み、
又は、前記第1の作用部材は、ステータコイルを含み、前記第2の作用部材は、フォーカス磁性体を含み、前記第3の作用部材は、手ぶれ防止磁性体を含む、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアクチュエータ。
【請求項4】
前記ステータアセンブリは、
前記ベースに固定接続される環状のブラケットをさらに含み、
前記第1の作用部材は、前記環状のブラケットの周方向に沿って前記環状のブラケットに設けられる、
ことを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ。
【請求項5】
前記第1の作用部材は、ステータ磁性体を含み、複数の前記ステータ磁性体は、前記環状のブラケットの周方向に沿って前記環状のブラケットに設けられ、
各前記ステータ磁性体の、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリに面する側がすべて第1の極性であり、前記フォーカスムーバアセンブリに面する側がすべて第2の極性である、
ことを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ。
【請求項6】
前記第3の作用部材は、手ぶれ防止コイルを含み、各ステータ磁性体は、1つまたは複数の手ぶれ防止コイルに対応して設けられ、前記手ぶれ防止コイルの中心軸線方向及び前記ステータ磁性体の極性配列方向はそれぞれ、前記第1の方向に垂直である、
ことを特徴とする請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項7】
複数の前記ステータ磁性体のうち少なくとも2つのステータ磁性体の極性配列方向が互いに直交する、
ことを特徴とする請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項8】
前記第2の作用部材は、フォーカスコイルを含み、前記フォーカスコイルの中心軸線方向は、前記第1の方向に平行であり、前記ステータ磁性体の極性配列方向は、前記第1の方向に垂直である、
ことを特徴とする請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項9】
前記環状のブラケットは、環状の磁気伝導性ブラケットを含む、
ことを特徴とする請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項10】
前記環状のブラケットは、周方向に沿って間隔をあけて設けられた複数の切り抜き領域を含み、前記複数の切り抜き領域は、複数の前記ステータ磁性体に一対一で対応して設けられる、
ことを特徴とする請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項11】
前記第1の作用部材は、ステータコイルを含み、前記ステータコイルの中心軸線方向及び前記環状のブラケットの中心軸線方向の両方は、前記第1の方向に平行である、
ことを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ。
【請求項12】
前記フォーカスムーバアセンブリは、第1の取り付け座と第1の接続シートとを含み、
前記第1の取り付け座は、前記ベース内に設けられ、かつ第1の貫通部を含み、前記ステータアセンブリは、前記第1の貫通部に設けられ、前記第2の作用部材は、前記第1の取り付け座の周方向に沿って前記第1の取り付け座に接続され、
前記第1の接続シートは、前記第1の方向に沿って前記第1の取り付け座に接続され、かつ前記流体レンズに接続されるように構成される、
ことを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ。
【請求項13】
第1の弾性シートと第2の弾性シートとをさらに含み、
前記第1の弾性シートは、前記第1の取り付け座の周方向に沿って前記ベースと前記第1の取り付け座との間に設けられ、かつ前記ベース及び前記第1の取り付け座にそれぞれ接続され、
前記第2の弾性シートは、前記第1の取り付け座の周方向に沿って前記ベースと前記第1の取り付け座との間に設けられ、かつ前記ベース及び前記第1の取り付け座にそれぞれ接続され、前記第2の弾性シートと前記第1の弾性シートとは前記第1の方向に沿って設けられる、
ことを特徴とする請求項12に記載のアクチュエータ。
【請求項14】
前記手ぶれ防止ムーバアセンブリは、第2の取り付け座を含み、
前記第2の取り付け座は、前記ベース内に設けられ、かつ第2の貫通部を含み、前記第2の貫通部は、前記第1のレンズと組み立てられるように構成され、前記第3の作用部材は、前記第2の取り付け座の周方向に沿って前記第2の取り付け座の前記ステータアセンブリに面する側に設けられ、又は、複数の第3の作用部材は、前記第2の取り付け座の周方向に沿って間隔をあけて前記第2の取り付け座の前記ステータアセンブリに面する側に設けられる、
ことを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ。
【請求項15】
前記手ぶれ防止ムーバアセンブリは、
前記第2の取り付け座の第1の端に接続される第2の接続シートと、
一端が前記第2の接続シートに接続され、他端が前記ベースの第2の端に接続され、前記第1の端と前記第2の端とが前記第1の方向に沿って対向して設けられるサスペンションワイヤと、をさらに含み、
前記サスペンションワイヤの前記第1の方向における剛性は、前記サスペンションワイヤの第2の方向における剛性より大きく、前記第2の方向は、前記第1の方向に垂直な方向である、
ことを特徴とする請求項14に記載のアクチュエータ。
【請求項16】
前記アクチュエータは、ホール磁性体とホールセンサとをさらに含み、
前記ホールセンサと前記ホール磁性体とは、一対一で対応して設けられ、かつ前記ホールセンサ及び前記ホール磁性体の一方は、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリに接続され、他方は前記ベースに接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項17】
シールドカバーをさらに含み、
前記ホール磁性体は前記シールドカバー内に設けられ、前記シールドカバー及び前記ホール磁性体の両方は、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリ又は前記ベースに接続される、
ことを特徴とする請求項16に記載のアクチュエータ。
【請求項18】
前記アクチュエータは、複数のホール磁性体を含み、各ホール磁性体の極性配列方向は、前記第1の方向に平行であり、前記複数のホール磁性体のうち少なくとも2つのホール磁性体の延長方向が直交し、又は、
前記アクチュエータは、複数のホール磁性体を含み、各ホール磁性体の極性配列方向は、前記第1の方向に垂直であり、前記複数のホール磁性体のうち少なくとも2つのホール磁性体の極性配列方向が直交する、
ことを特徴とする請求項16に記載のアクチュエータ。
【請求項19】
前記ベースは、カバーとベースプレートとを含み、
前記カバーは、取り付けキャビティを含み、前記フォーカスムーバアセンブリ、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリ及び前記ステータアセンブリはすべて、前記取り付けキャビティ内に設けられ、前記カバーはさらに前記流体レンズに接続されるように構成され、
前記ベースプレートが前記カバーに組み立てられて前記取り付けキャビティの一端を封止し、前記ベースプレートが前記ステータアセンブリに固定接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項20】
前記カバーは、前記カバーの前記ベースプレートとは反対側に設けられた複数の固定台を含み、前記複数の固定台は、前記取り付けキャビティの周方向に沿って配置され、前記固定台は、前記流体レンズと組み立てられるように構成される、
ことを特徴とする請求項19に記載のアクチュエータ。
【請求項21】
請求項1~20のいずれか1項に記載のアクチュエータと、
前記アクチュエータのベースに組み立てられる流体レンズと、
前記アクチュエータの手ぶれ防止ムーバアセンブリに接続される第1のレンズと、を含む、
ことを特徴とするカメラモジュール。
【請求項22】
前記流体レンズは、固定枠、ダイヤフラム及び可動シートを含み、前記ダイヤフラムは、前記固定枠に接続され、前記固定枠と前記ダイヤフラムとの間に液体が設けられ、前記可動シートは、前記ダイヤフラムに接続され、前記可動シートは、前記フォーカスムーバアセンブリに接続される、
ことを特徴とする請求項21に記載のカメラモジュール。
【請求項23】
請求項21又は22に記載のカメラモジュールを含む、
ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末技術分野に関し、特に、アクチュエータ、カメラモジュール及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の発展に伴い、端末機器の撮像機能及び画質に対するユーザの要求がますます高くなる。カメラの画質効果を向上させるために、通常、カメラにフォーカス機能及び手ぶれ防止機能を配置することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、関連技術における不足を解消するように、アクチュエータ、カメラモジュール及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例の第1の態様では、カメラモジュールに適用されるアクチュエータであって、
第1のレンズ及び流体レンズと組み立てられるように構成されるベースと、
前記ベースに固定接続されるステータアセンブリと、
前記流体レンズに接続されるように構成されるフォーカスムーバアセンブリと、
前記第1のレンズに接続されるように構成される手ぶれ防止ムーバアセンブリと、を含み、
前記ステータアセンブリと相互作用することにより、前記フォーカスムーバアセンブリは、前記ベースの第1の方向に移動して、前記流体レンズの曲率を調整することができ、前記ステータアセンブリと相互作用することにより、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリは、前記第1の方向に垂直な平面内にを並進して、前記第1のレンズを連れて移動させることができるアクチュエータが提供される。
【0005】
選択可能に、前記フォーカスムーバアセンブリは、前記第1の方向回りに前記ステータアセンブリの外側に設けられ、前記手ぶれ防止ムーブアセンブリは、前記第1の方向回りに前記ステータアセンブリの内側に設けられる。
【0006】
選択可能に、前記ステータアセンブリは、第1の作用部材を含み、前記フォーカスムーバアセンブリは、第2の作用部材を含み、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリは、第3の作用部材を含み、前記第1の作用部材と前記第2の作用部材との相互作用により、前記フォーカスムーバアセンブリは前記第1の方向に移動し、前記第1の作用部材と前記第3の作用部材との相互作用により、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリは前記第1の方向に垂直な平面内を並進し、
前記第1の作用部材は、ステータ磁性体を含み、前記第2の作用部材は、フォーカスコイルを含み、前記第3の作用部材は、手ぶれ防止コイルを含み、
又は、前記第1の作用部材は、ステータコイルを含み、前記第2の作用部材は、フォーカス磁性体を含み、前記第3の作用部材は、手ぶれ防止磁性体を含む。
【0007】
選択可能に、前記ステータアセンブリは、
前記ベースに固定接続される環状のブラケットをさらに含み、
前記第1の作用部材は、前記環状のブラケットの周方向に沿って前記環状のブラケットに設けられる。
【0008】
選択可能に、前記第1の作用部材は、ステータ磁性体を含み、複数の前記ステータ磁性体は、前記環状のブラケットの周方向に沿って前記環状のブラケットに設けられ、
各前記ステータ磁性体の、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリに面する側がすべて第1の極性であり、前記フォーカスムーバアセンブリに面する側がすべて第2の極性である。
【0009】
選択可能に、前記第3の作用部材は、手ぶれ防止コイルを含み、各ステータ磁性体は、1つまたは複数の手ぶれ防止コイルに対応して設けられ、前記手ぶれ防止コイルの中心軸線方向及び前記ステータ磁性体の極性配列方向はそれぞれ、前記第1の方向に垂直である。
【0010】
選択可能に、複数の前記ステータ磁性体のうち少なくとも2つのステータ磁性体の極性配列方向が互いに直交する。
【0011】
選択可能に、前記第2の作用部材は、フォーカスコイルを含み、前記フォーカスコイルの中心軸線方向は、前記第1の方向に平行であり、前記ステータ磁性体の極性配列方向は、前記第1の方向に垂直である。
【0012】
選択可能に、前記環状のブラケットは、環状の磁気伝導性ブラケットを含む。
【0013】
選択可能に、前記環状のブラケットは、周方向に沿って間隔をあけて設けられた複数の切り抜き領域を含み、前記複数の切り抜き領域は、複数の前記ステータ磁性体に一対一で対応して設けられる。
【0014】
選択可能に、前記第1の作用部材は、ステータコイルを含み、前記ステータコイルの中心軸線方向及び前記環状のブラケットの中心軸線方向の両方は、前記第1の方向に平行である。
【0015】
選択可能に、前記フォーカスムーバアセンブリは、第1の取り付け座と第1の接続シートとを含み、
前記第1の取り付け座は、前記ベース内に設けられ、かつ第1の貫通部を含み、前記ステータアセンブリは、前記第1の貫通部に設けられ、前記第2の作用部材は、前記第1の取り付け座の周方向に沿って前記第1の取り付け座に接続され、
前記第1の接続シートは、前記第1の方向に沿って前記第1の取り付け座に接続され、かつ前記流体レンズに接続されるように構成される。
【0016】
選択可能に、
第1の弾性シートと第2の弾性シートとをさらに含み、
前記第1の弾性シートは、前記第1の取り付け座の周方向に沿って前記ベースと前記第1の取り付け座との間に設けられ、かつ前記ベース及び前記第1の取り付け座にそれぞれ接続され、
前記第2の弾性シートは、前記第1の取り付け座の周方向に沿って前記ベースと前記第1の取り付け座との間に設けられ、かつ前記ベース及び前記第1の取り付け座にそれぞれ接続され、前記第2の弾性シートと前記第1の弾性シートとは、前記第1の方向に沿って設けられる。
【0017】
選択可能に、手ぶれ防止ムーバアセンブリは、第2の取り付け座を含み、
前記第2の取り付け座は、前記ベース内に設けられ、かつ前記第2の貫通部を含み、前記第2の貫通部は、前記第1のレンズと組み立てられるように構成され、前記第3の作用部材は、前記第2の取り付け座の周方向に沿って前記第2の取り付け座の前記ステータアセンブリに面する側に設けられ、又は、複数の第3の作用部材は、前記第2の取り付け座の周方向に沿って間隔をあけて前記第2の取り付け座の前記ステータアセンブリに面する側に設けられる。
【0018】
選択可能に、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリは、
前記第2の取り付け座の第1の端に接続される第2の接続シートと、
一端が前記第2の接続シートに接続され、他端が前記ベースの第2の端に接続され、前記第1の端及び前記第2の端が前記第1の方向に沿って対向して設けられるサスペンションワイヤと、をさらに含み、
前記サスペンションワイヤの前記第1の方向における剛性は、前記サスペンションワイヤの第2の方向における剛性よりも大きく、前記第2の方向は、前記第1の方向に垂直な方向である。
【0019】
選択可能に、前記アクチュエータは、ホール磁性体とホールセンサとをさらに含み、
前記ホールセンサと前記ホール磁性体とは、一対一で対応して設けられ、かつ前記ホールセンサ及び前記ホール磁性体の一方は、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリに接続され、他方は、前記ベースに接続される。
【0020】
選択可能に、シールドカバーをさらに含み、
前記ホール磁性体は、前記シールドカバー内に設けられ、前記シールドカバー及び前記ホール磁性体の両方は、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリ又は前記ベースに接続される。
【0021】
選択可能に、前記アクチュエータは、複数のホール磁性体を含み、各ホール磁性体の極性配列方向は、前記第1の方向に平行であり、前記複数のホール磁性体のうち少なくとも2つのホール磁性体の延長方向が直交し、又は、
前記アクチュエータは、複数のホール磁性体を含み、各ホール磁性体の極性配列方向は、前記第1の方向に垂直であり、前記複数のホール磁性体のうち少なくとも2つのホール磁性体の極性配列方向が直交する。
【0022】
選択可能に、前記ベースは、カバーとベースプレートとを含み、
前記カバーは、取り付けキャビティを含み、前記フォーカスムーバアセンブリ、前記手ぶれ防止ムーバアセンブリ及び前記ステータアセンブリはすべて、前記取り付けキャビティ内に設けられ、前記カバーは、さらに前記流体レンズに接続されるように構成され、
前記ベースプレートが前記カバーに組み立てられて前記取り付けキャビティの一端を封止し、前記ベースプレートが前記ステータアセンブリに固定接続される。
【0023】
選択可能に、前記カバーは、カバーの前記ベースプレートとは反対側に設けられた複数の固定台を含み、前記複数の固定台は、前記取り付けキャビティの周方向に沿って配置され、前記固定台は、前記流体レンズと組み立てられるように構成される。
【0024】
本開示の実施例の第2の態様では、
いずれかの上記実施例に記載のアクチュエータと、
前記アクチュエータのベースに組み立てられる流体レンズと、
固体レンズを含みかつ前記アクチュエータの手ぶれ防止ムーバアセンブリに接続される第1のレンズと、を含むカメラモジュールが提供される。
【0025】
選択可能に、
前記流体レンズは、固定枠、ダイヤフラム及び可動シートを含み、前記ダイヤフラムは、前記固定枠に接続され、前記固定枠と前記ダイヤフラムとの間に液体が設けられ、前記可動シートは、前記ダイヤフラムに接続され、前記可動シートは、前記フォーカスムーバアセンブリに接続される。
【0026】
本開示の実施例の第3の態様では、いずれかの上記カメラモジュールを含む電子機器が提供される。
【発明の効果】
【0027】
本開示の実施例にて提供される技術的解決手段は、以下の有益な効果を有する。
上記実施例から分かるように、本開示の技術的解決手段において、フォーカスムーバアセンブリとステータアセンブリとの相互作用により、流体レンズの曲率を変化させてフォーカスの目的を達成することができ、手ぶれ防止ムーバアセンブリとステータアセンブリとの相互作用により、第1のレンズの位置パラメータを調整することで第1のレンズと流体レンズとの間の相対位置関係を変更することができ、それにより光学的手ぶれ防止の目的を達成し、カメラモジュールのフォーカス機能及び手ぶれ防止機能を互いに独立して実現することができ、関連技術に比べてフォーカス過程と手ぶれ防止過程との間の相互影響を回避することができ、画像品質の向上に役立つ。
【0028】
以上の一般的な説明及び後続する詳細説明は単なる例示的かつ解釈的なものであり、本開示を限定するものではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
ここでの図面は、明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本開示に係る実施例を示し、明細書とともに本開示の原理を説明するために用いられる。
図1】例示的な一実施例に係るカメラモジュールの上面図である。
図2図1におけるカメラモジュールの概略横断面図である。
図3図1におけるカメラモジュールの概略分解図である。
図4】例示的な一実施例に係るステータアセンブリの概略分解図である。
図5図4におけるステータアセンブリのステータ磁性体とフォーカスコイル及び手ぶれ防止コイルとの位置関係図である。
図6】例示的な一実施例に係るフォーカスムーバアセンブリの概略分解図である。
図7】例示的な一実施例に係る流体レンズの概略構造図である。
図8】例示的な一実施例に係るカメラモジュールの部分的概略分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
ここで、例示的な実施例について詳細に説明し、その例を図面において表示する。以下の説明が図面にかかわる場合、特に断りのない限り、異なる図における同じの数字は同一又は類似の要素を表す。以下の例示的な実施例において説明される実施形態は、本発明に一致するすべての実施形態を示すものではない。逆に、それらは、特許請求の範囲に詳しく記載されるような、本開示のいくつかの方面に一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0031】
本開示で使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定するものではない。本開示及び添付の特許請求の範囲で使用される単数形の「一種」、「前記」及び「当該」は、文脈において他の意味が明確に指示されない限り、複数形を含むことも意図している。また、本明細書で使用される用語の「及び/又は」は、1つまたは複数の関連する列挙項目のいずれか又はあらゆる可能な組み合わせを含むことを意味していることを理解されたい。
【0032】
本開示において、第1、第2、第3などの用語を用いて様々な情報を説明することがあるが、これらの情報はこれらの用語に限定されるものではないことを理解されたい。これらの用語は、同じ種類の情報を互いに区別するためにのみ使用される。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、第1の情報を第2の情報と呼んでもよく、同様に、第2の情報を第1の情報と呼んでもよい。文脈に応じて、本明細書で使用される「であれば」という語は、「…のとき」、「…の場合」又は「決定することに応答して」と解釈されてもよい。
【0033】
関連技術において、等しくない作用力によりカメラにおける液体レンズを押圧することで、液体レンズの変形により焦点調整を実現することができるとともに、作用力が異なるので、液体レンズの各領域の変形程度が異なり、その結果、入射光線の透過経路を調整することができ、手ぶれ防止を実現することができる。
【0034】
しかしながら、関連技術において、液体レンズの変形により手ぶれ防止とフォーカスを同時に実現するため、場合によっては、フォーカス効果が高いが、手ぶれ防止効果が理想的ではなく、又は手ぶれ防止効果が高いが、フォーカスを実現できないことが不可避的であり、カメラの手ぶり防止効果とフォーカス効果を両立させることが難しい。
【0035】
図1は、例示的な一実施例に係るカメラモジュール100の上面図であり、図2は、図1におけるカメラモジュール100の概略横断面図であり、図3は、図1におけるカメラモジュール100の概略分解図である。図1図3に示すように、当該カメラモジュール100は、アクチュエータ1と、流体レンズ2と、第1のレンズ3とを含んでもよい。当該第1のレンズ3は、流体レンズ2とは異なる通常な固体レンズであり、例えば当該第1のレンズ3は固定焦点レンズを含んでもよく、流体レンズ2内の流体は、液体金属、ゲル、液体及びガスなどの流体を含んでもよいが、これらに限定されない。流体レンズ2内の流体が液体である場合、当該流体レンズ2は液体レンズである。当該アクチュエータ1は、ベース11を含んでもよく、第1のレンズ3及び流体レンズ2の両方はベース11に組み立てられてもよい。例えば、図1の実施例において、当該第1のレンズ3及び流体レンズ2は、ベース11の第1の方向に沿って設けられてもよく、すなわち図2に示すように、第1のレンズ3及び流体レンズ2は、図2における矢印Aで示される方向に沿ってベース11に組み立てられてもよく、当該第1の方向はカメラモジュール100の光軸方向に対応してもよい。
【0036】
カメラモジュール100の撮像効果を向上させるために、アクチュエータ1によりオートフォーカス及び光学的手ぶれ防止を実現し、鮮明に撮像するという目的を達成することができることが理解できる。当該需要に基づき、本開示の技術的解決手段において、アクチュエータ1は、ステータアセンブリ12と、フォーカスムーバアセンブリ13と、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14とをさらに含んでもよい。そのうち、当該ステータアセンブリ12は、ベース11内に組み立てられ、かつベース11に固定接続されてもよく、フォーカスムーバアセンブリ13及び手ぶれ防止ムーバアセンブリ14もベース11内に設けられ、ステータアセンブリ12とは異なるのは、フォーカスムーバアセンブリ13及び手ぶれ防止ムーバアセンブリ14が、オートフォーカス及び光学的手ぶれ防止の目的を達成するために、ベース11に対して移動することができることである。
【0037】
一例として、ステータアセンブリ12とフォーカスムーバアセンブリ13との相互作用により、フォーカスムーバアセンブリ13に作用する、第1の方向における作用力を生成することができ、これにより、フォーカスムーバアセンブリ13は、ベース11の第1の方向に移動することができ、そして流体レンズ2を押圧することにより、流体レンズ2内の流体を流して、流体レンズ2の曲率を調整するという目的を達成し、フォーカスを実現することができる。また、ステータアセンブリ12と手ぶれ防止ムーバアセンブリ14との間の相互作用により、当該手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、第1の方向に垂直な平面内を並進することができ、これにより、第1のレンズ3を連れて移動させて、カメラモジュール100の手ぶれ防止を実現することができる。
【0038】
上記実施例から分かるように、本開示の技術的解決手段において、フォーカスムーバアセンブリ13とステータアセンブリ12との相互作用により、流体レンズ2の曲率を変化させてフォーカスの目的を達成することができる。手ぶれ防止ムーバアセンブリ14とステータアセンブリ12との相互作用により、第1のレンズ3の位置を調整して第1のレンズ3と流体レンズ2との間の相対位置関係を変更することができ、それにより光学的手ぶれ防止の目的を達成することができる。カメラモジュール100のフォーカス機能及び手ぶれ防止機能を互いに独立して実現することができ、関連技術に比べてフォーカス過程と手ぶれ防止過程との間の相互影響を回避することができ、画像品質の向上に役立つ。
【0039】
本開示の技術的解決手段において、フォーカスムーバアセンブリ13は、第1の方向回りにステータアセンブリ12の外側に設けられてもよく、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、第1の方向回りにステータアセンブリ12の内側に設けられてもよく、また、第1のレンズ3は、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の、ステータアセンブリ12とは反対側に設けられる。これに基づき、フォーカスムーバアセンブリ13と、ステータアセンブリ12と、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14と、第1のレンズ3とを多層の「包囲するリング」の形で組み立てることにより、カメラモジュール100全体の高さを低くすることができ、当該カメラモジュール100が配置された電子機器の内部のレイアウトが容易になる。当然のことながら、本開示で提供される実施例では、「包囲するリング」の形を例として説明したが、他の実施例では、フォーカスムーバアセンブリ13及びステータアセンブリ12は第1の方向に設けられ、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14はステータアセンブリ12の内側に設けられてもよいし、フォーカスムーバアセンブリ13はステータアセンブリ12の外側に設けられ、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14及びステータアセンブリ12は第1の方向に設けられてもよく、全体としてフォーカスムーバアセンブリ13の第1の方向における移動、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の、光軸に垂直な平面内における並進を実現すればよく、本開示はこれについて限定しない。同様に、いくつかの実施例では、第1のレンズ3及び手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、第1の方向に沿って設けられてもよく、本開示はこれについて限定しない。本開示の実施例では、同一のステータアセンブリ12とフォーカスムーバアセンブリ13及び手ぶれ防止ムーバアセンブリ14との相互作用を例として説明したが、他のいくつかの可能な実施例では、フォーカスムーバアセンブリ13及び手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、異なるステータアセンブリ12と相互作用してもよい。
【0040】
図2及び図3に示すように、第1の方向は、カメラモジュール100の光軸方向であり、フォーカスムーバアセンブリ13は、ステータアセンブリ12の外側に設けられるとともに、ステータアセンブリ12を取り囲んでいる。一方、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、ステータアセンブリ12の内側に設けられるとともに、ステータアセンブリ12によって取り囲まれている。
前述したステータアセンブリ12とフォーカスムーバアセンブリ13との相互作用、ステータアセンブリ12と手ぶれ防止ムーバアセンブリ14との相互作用について、一例として、ステータアセンブリ12は第1の作用部材を含み、フォーカスムーバアセンブリ13は第2の作用部材を含み、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は第3の作用部材を含んでもよい。第1の作用部材と第2の作用部材との相互作用により、フォーカスムーバアセンブリ13が第1の方向に移動するように駆動され、第1の作用部材と第3の作用部材との相互作用により、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14が第1の方向に垂直な平面内を並進するように駆動される。ここで、第1の作用部材、第2の作用部材及び第3の作用部材は様々な構造を含んでもよく、以下、これについて例示的に説明する。
【0041】
いくつかの可能な実施例において、第1の作用部材は、ステータ磁性体を含み、フォーカスムーバアセンブリ13の第2の作用部材は、フォーカスコイル131を含んでもよく、当該フォーカスコイル131及び流体レンズ2は、第1の方向に沿って設けられ、カメラモジュール100は、フォーカス命令を受信すると、フォーカスコイル131に通電することができ、フォーカスコイル131は、ステータアセンブリ12のステータ磁性体と相互作用して、第1の方向に沿った作用力を生成することができ、当該作用力により、フォーカスムーバアセンブリ13が流体レンズ2に向かって移動するように駆動され、そして流体レンズ2を押圧して変形させ、流体レンズ2の曲率を変化させ、フォーカスの目的を達成すことができる。手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の第3の作用部材は、手ぶれ防止コイルを含んでもよく、当該手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、さらに第1のレンズ3と組み立てられ、カメラモジュール100は、手ぶれ防止命令を受信すると、手ぶれ防止コイルに通電することができ、手ぶれ防止コイルとステータアセンブリ12のステータ磁性体との相互作用により第1の方向に垂直な作用力を生成し、当該作用力により手ぶれ防止ムーバアセンブリ14がベース11に対して、第1の方向に垂直な平面内を並進するように駆動される、これにより、第1のレンズ3と流体レンズ2との間の相対位置関係を調整し、撮影時にユーザの手ぶれによる画像ボケを補正し、光学的手ぶれ防止の目的を達成することができる。
【0042】
他の可能な実施例において、ステータアセンブリ12の第1の作用部材はステータコイルを含み、フォーカスムーバアセンブリ13の第2の作用部材はフォーカス磁性体を含み、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の第3の作用部材は手ぶれ防止磁性体を含んでもよい。フォーカス磁性体の磁気誘導線方向、手ぶれ防止磁性体のN極とS極、及びステータコイル内の電流方向を適切に設定することにより、ステータコイルとフォーカス磁性体との相互作用時に、フォーカスムーバアセンブリ13を第1の方向に移動するように駆動することができ、ステータコイルと手ぶれ防止磁性体との相互作用により、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14を第1の方向に垂直な平面内を並進するように駆動することができる。
【0043】
一例として、ステータアセンブリ12は、第1の作用部材と、ベース11に固定接続される環状のブラケット121とを含んでもよく、第1の作用部材は環状のブラケット121の周方向に沿って環状のブラケット121に設けられる。
【0044】
一例として、フォーカスムーバアセンブリは、第2の作用部材、第1の取り付け座132及び第1の接続シート133を含み、当該第1の取り付け座132はベース11内に設けられ、当該第1の取り付け座132は第1の貫通部1321を含み、ステータアセンブリ12は当該第1の貫通部1321内に設けられ、第2の作用部材は、第1の取り付け座132の周方向に沿って第1の取り付け座132の外側に設けられ、第1の接続シート133は第1の方向に沿って第1の取り付け座132に接続され、第1の接続シート133は、流体レンズに接続されるように構成されてもよい。
【0045】
一例として、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、第3の作用部材及び第2の取り付け座145を含み、当該第2の取り付け座145はベース11内に設けられ、当該第2の取り付け座145はステータアセンブリ12の内側に設けられ、当該第2の取り付け座145は第2の貫通部1451を含み、第1のレンズ3は、当該第2の貫通部1451内に設けられるとともに第2の取り付け座145に組み立てられてもよい。第3の作用部材は、第2の取り付け座145の周方向に沿って、第2の取り付け座145のステータアセンブリ12に面する側に設けられてもよい。
例えば、1つの第3の作用部材全体は、第2の取り付け座145の周方向に沿って、第2の取り付け座145のステータアセンブリ12に面する側に設けられている。
又は、複数の第3の作用部材は、第2の取り付け座145の周方向に沿って間隔をあけて第2の取り付け座145のステータアセンブリ12に面する側に設けられてもよい。一例として、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、第2の接続シート146及びサスペンションワイヤ147を含んでもよく、当該第2の接続シート146は第2の取り付け座145の第1の端に接続され、サスペンションワイヤ147は、一端が第2の接続シート146に接続され、他端がベース11の第2の端に接続されてもよく、当該第1の端及び第2の端はベース11の第1の方向に沿って設けられる。
【0046】
本開示の実施例を詳細に説明するために、以下、第1の作用部材がステータ磁性体を含み、第2の作用部材がフォーカスコイルを含み、第3の作用部材が手ぶれ防止コイルを含むことを例として説明する。一例として、第1の作用部材の数は複数(2つ以上)であってもよく、すなわちステータ磁性体の数は複数であってもよい。複数のステータ磁性体は、環状のブラケット121の周方向に沿って環状のブラケット121に設けられ、例えば、当該第1の作用部材の数は4つであってもよく、すなわち、当該例においてステータ磁性体の数は4つであってもよい。
一例として、第1の作用部材が1つであり、即ち、1つのステータ磁性体であってもよい。ステータ磁性体がフォーカスコイル131及び手ぶれ防止コイルとそれぞれ相互作用して、上記フォーカスムーバアセンブリ13及び手ぶれ防止ムーバアセンブリ14をそれぞれ移動させることができればよい。
【0047】
図4に示すように、ステータアセンブリ12は、環状のブラケット121を含んでもよく、ステータ磁性体の数は4つであり、第1のステータ磁性体122と、第2のステータ磁性体123と、第3のステータ磁性体124と、第4のステータ磁性体125とを含んでもよい。当該第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124、及び第4のステータ磁性体125は、環状のブラケット121の周方向に沿って当該環状のブラケット121に設けられる。フォーカスムーバアセンブリ13は環状のブラケット121の外側に位置し、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は環状のブラケット121の内側に位置する。これに基づき、図5に示すように、フォーカスコイル131は環状のブラケット121の外側に位置し、手ぶれ防止コイルは環状のブラケット121の内側に位置し、当該第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124、及び第4のステータ磁性体125の、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14に面する側がすべて第1の極性であり、フォーカスムーバアセンブリ13に面する側がすべて第2の極性であってもよい。
【0048】
ここで、第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124、及び第4のステータ磁性体125はそれぞれフォーカスコイル131と相互作用して第1の方向に沿った作用力を生成して、フォーカスムーバアセンブリ13の移動を実現することができる。さらに、当該第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124、及び第4のステータ磁性体125はそれぞれ手ぶれ防止コイルと相互作用して第1の方向に垂直な作用力を生成して、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の並進を駆動することもできる。本開示で提供される実施例では、ステータアセンブリ12が第1のステータ磁性体122と、第2のステータ磁性体123と、第3のステータ磁性体124と、第4のステータ磁性体125と、を含むことのみを例として説明したが、他の実施例では、当該ステータアセンブリ12は他の数のステータ磁性体を含むものであってもよく、本開示はこれについて限定しない。
【0049】
一例として、当該環状のブラケット121は、環状の磁気伝導性ブラケットを含んでもよく、第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124、及び第4のステータ磁性体125が環状の磁気伝導性ブラケットに間隔をあけて設けられるため、各ステータ磁性体の磁性は両端に向かって延びることができ、環状の磁気伝導性ブラケットのステータ磁性体が設置されない部分にも磁性を有するようになり、かつフォーカスコイル131と相互作用することができ、フォーカスムーバアセンブリ13に第1の方向に沿って作用する作用力の均一性を増加させることができる。
【0050】
いくつかの可能な実施例において、当該環状のブラケット121は、周方向に沿って間隔をあけて設けられた複数の切り抜き領域1211を含んでもよく、複数の切り抜き領域1211は、複数のステータ磁性体に一対一で対応して設けられる。一例として、当該複数の切り抜き領域1211は第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124、及び第4のステータ磁性体125に一対一で対応して設けられ、これにより、ステータ磁性体と手ぶれ防止コイルとの間に遮蔽物が存在することによる手ぶれ防止効果への影響を回避することができる。ステータアセンブリ12が他の数のステータ磁性体を含む場合、当該ステータ磁性体は環状のブラケット121における切り抜き領域1211に一対一で対応して設けられてもよい。
一例として、1つのステータ磁性体を設けた別の実施例において、1つのステータ磁性体に対応する1つの切り抜き領域1211を設けてもよい。
【0051】
本開示の技術的解決手段を分かりやすくするために、以下、第1の極性がS極であり、第2の極性がN極であることを例として、フォーカス機能及び手ぶれ防止機能の実現についてそれぞれ例示的に説明する。
【0052】
カメラモジュール100のフォーカス機能については、各ステータ磁性体のフォーカスアセンブリに面する側がN極であり、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14に面する側がS極であってもよいため、第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124、及び第4のステータ磁性体125の磁気誘導線はすべて、当該磁性体の、フォーカスムーバアセンブリに面する側から手ぶれ防止ムーバアセンブリ14に面する側へ向かい、フォーカスコイル131の中心軸線方向は第1の方向に平行であり、第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124及び第4のステータ磁性体125の極性配列方向は第1の方向に垂直である。ここで、極性配列方向はステータ磁性体のN極とS極の配列方向であり、フォーカスコイル131は、通電線材を中心軸線方向(すなわち図5における矢印Bで示される方向)回りに複数回巻きつけることによって形成されてもよく、したがって、フォーカスコイル131内の通電電流はフォーカスコイル131の中心軸線方向回りに流れる。これに基づき、フォーカス命令を受信すると、フォーカスコイル131が通電され、左手の法則にしたがって、当該フォーカスコイル131が、第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124、及び第4のステータ磁性体125とそれぞれ作用して、それぞれ第1の方向に沿って上向きの作用力を生成することにより、フォーカスムーバアセンブリ13全体が流体レンズ2に向かって移動するように駆動され、そして流体レンズ2を押圧して、流体レンズ2の曲率を調整し、フォーカスの目的を達成することができる。又は、フォーカスコイル131内の電流方向を調整することにより、当該フォーカスコイル131が第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124、及び第4のステータ磁性体125とそれぞれ作用して、それぞれ第1の方向に沿って下向きの作用力を生成することことにより、フォーカスムーバアセンブリ13を復帰させ、流体レンズ2の変形を復元させる。
ステータ磁性体のN極及びS極の配置方向は、例えば、ステータ磁性体のN極からS極までの配置方向であってもよいし、ステータ磁性体のS極からN極までの配置方向であってもよい。
【0053】
図6に示すように、当該フォーカスムーバアセンブリ13は、第1の取り付け座132及び第1の接続シート133をさらに含んでもよく、当該第1の取り付け座132はベース11内に設けられ、当該第1の取り付け座132は第1の貫通部1321を含み、ステータアセンブリ12は当該第1の貫通部1321内に設けられ、フォーカスコイル131は、第1の取り付け座132の周方向に沿って第1の取り付け座132の外側に設けられてもよい。それにより、フォーカスコイル131は第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124及び第4のステータ磁性体125に対応して設けられてもよい。当然のことながら、フォーカスコイル131と、第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124、及び第4のステータ磁性体125との間の相互作用により生成された作用力を強くするために、当該第1の取り付け座132は複数の開口をさらに含んでもよく、第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124、及び第4のステータ磁性体125はそれぞれ対応する開口に対応して設けられてもよい。それにより、フォーカスコイル131と、第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124及び第4のステータ磁性体125との間に他の遮蔽物が存在せず、フォーカスムーバアセンブリ13を第1の方向に移動するように駆動する作用力が強くなる。
【0054】
当該第1の接続シート133は第1の方向に沿って第1の取り付け座132に設けられ、かつ当該第1の接続シート133は流体レンズ2に接続されるように構成されてもよく、これにより、フォーカスムーバアセンブリ13は流体レンズ2に向かって移動する時、第1の接続シート133を介して液体レンズに作用して、流体レンズ2の曲率を変化させることができる。例えば、図7に示すように、当該流体レンズ2は、固定枠21、ダイヤフラム22及び可動シート23を含み、当該ダイヤフラム22は固定枠21に接続され、ダイヤフラム22と固定枠21との間に液体が設置され、可動シート23はダイヤフラム22に接続され、可動シート23は第1の接続シート133にさらに接続されてもよい。これにより、第1の接続シート133が流体レンズ2に向かって移動する時、第1の接続シート133により可動シート23を押して移動させ、固定枠21とダイヤフラム22との間の液体を流して、流体レンズ2の曲率を調整することができる。
【0055】
当然のことながら、後続の、フォーカスムーバアセンブリ13と固定子アセンブリ12との相互作用により再度フォーカスするために、フォーカスムーバアセンブリ13によるフォーカスが完了した後、又は撮影が完了した後、当該フォーカスムーバアセンブリ13を復帰させる必要がある。そのため、フォーカスムーバアセンブリ13を復帰させるために、当該アクチュエータ1は、第1の弾性シート15及び第2の弾性シート16をさらに含んでもよく、当該第1の弾性シート15は、第1の取り付け座132の周方向に沿ってベース11と第1の取り付け座132との間に設けられ、当該第1の弾性シート15は第1の取り付け座132及びベース11にそれぞれ固定接続されてもよく、例えば溶接して固定されてもよい。同様に、第2の弾性シート16は、第1の取り付け座132の周方向に沿ってベース11と第1の取り付け座132との間に設けられるとともに、当該第1の取り付け座132及びベース11にそれぞれ固定接続されてもよく、例えば溶接して固定されてもよい。ここで、当該第1の弾性シート15及び第2の弾性シート16は第1の方向に沿って設けられ、かつ第1の方向において当該第1の弾性シート15と第2の弾性シート16との間に一定の間隔距離が存在する。これに基づき、第1の弾性シート15及び第2の弾性シート16の作用によりフォーカスムーバアセンブリ13をステータアセンブリ12とベース11との間にフローティングさせることができる。フォーカスムーバアセンブリ13が第1の方向に沿って流体レンズ2に向かって移動する時、第1の弾性シート15及び第2の弾性シート16を変形させるため、フォーカスコイル131が停電した後、フォーカスコイル131は外力の作用を受けなくなり、第1の弾性シート15及び第2の弾性シート16の作用で位置復帰することができる。また、第1の弾性シート15及び第2の弾性シート16の作用により、フォーカスが完了するたびにフォーカスムーバアセンブリ13を同じ位置に復帰させることができる。また、第1の弾性シート15及び第2の弾性シート16の作用により、第1の方向に垂直な平面内におけるフォーカスムーバアセンブリ13の移動を制限することができる。
【0056】
カメラモジュール100の手ぶれ防止機能については、例示的な説明として、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、ステータアセンブリ12のステータ磁性体と相互作用する手ぶれ防止コイルを含んでもよい。本開示で提供される実施例において、相変わらずステータ磁性体は第1のステータ磁性体122と、第2のステータ磁性体123と、第3のステータ磁性体124と、第4のステータ磁性体125とを含むことを例とし、それに対応して、手ぶれ防止コイルは第1の手ぶれ防止コイル141と、第2の手ぶれ防止コイル142と、第3の手ぶれ防止コイル143と、第4の手ぶれ防止コイル144とを含んでもよく、第1の手ぶれ防止コイル141は第1のステータ磁性体122に対応して設けられ、第2の手ぶれ防止コイル142は第2のステータ磁性体123に対応して設けられ、第3の手ぶれ防止コイル143は第3のステータ磁性体124に対応して設けられ、第4の手ぶれ防止コイル144は第4のステータ磁性体125に対応して設けられ、かつ各手ぶれ防止コイルの中心軸線方向は第1の方向に垂直であり、すなわち各手ぶれ防止コイルの中心軸線方向(すなわち図5における矢印Cで示される方向)は対応するステータ磁性体の極性配列方向に平行であり、各手ぶれ防止コイル内の通電電流は手ぶれ防止コイルの中心軸線方向回りに流れる。これに基づき、いずれかの手ぶれ防止コイルが通電されると、当該手ぶれ防止コイルの周囲に磁界を発生することができ、各手ぶれ防止コイル内の電流方向を制御することにより、手ぶれ防止コイルのステータ磁性体122に面する側をS極又はN極にすることができる。第1のステータ磁性体122、第2のステータ磁性体123、第3のステータ磁性体124及び第4のステータ磁性体125の、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14に面する側はすべてS極であるため、当該手ぶれ防止コイルとステータ磁性体との間に反発力又は吸引力が発生し、これにより、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14を駆動して、第1の方向に垂直な平面内において当該手ぶれ防止コイルに対応するステータ磁性体から離反させるか、又は第1の方向に垂直な平面内において手ぶれ防止ムーバアセンブリ14を吸引して、いずれかの当該手ぶれ防止コイルに対応するステータ磁性体に近づける方向に向かって並進させる。一例として、複数のステータ磁性体の磁界における手ぶれ防止コイルの通電、停電、電流方向及び電流の大きさを制御することにより、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14に作用する作用力の大きさ及び方向を調整することができるため、各方向において補正することができ、手ぶれ防止機能の実用性を向上させることができる。
【0057】
当然のことながら、上記実施例では、手ぶれ防止コイルとステータ磁性体とが一対一で対応して設けられることのみを例として説明したが、他の実施例では、発生する作用力の方向を同じくするために、単一のステータ磁性体が複数の手ぶれ防止コイルに対応し、同一のステータ磁性体に対応する複数の手ぶれ防止コイル内の通電電流の方向が同じであるようにしてもよい。上記実施例において、第1のステータ磁性体122と第3のステータ磁性体124とは対向して設けられ、第2のステータ磁性体123と第4のステータ磁性体125とは対向して設けられ、かつ2つずつのステータ磁性体の極性配列方向は互いに直交し、これにより、第1の方向に垂直な平面に平行でありかつ互いに直交する作用力を生成することができ、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14を第1の方向に垂直な平面内において各方向に向かって並進できるように駆動することができ、各方向における手ぶれ補正を実現する。他のいくつかの可能な実施例において、複数のステータ磁性体には、極性配列方向が直交するステータ磁性体が少なくとも一組存在してもよく、これにより第1の方向に垂直な平面に平行でありかつ直交する作用力を生成することができ、同様に各方向における手ぶれ補正を実現することができ、具体的には必要に応じて設計することができ、本開示はこれについて限定しない。
ここでは、直交は垂直として解釈されてもよく、二者は、何の矛盾もなく相互置換することができる。
【0058】
図8に示すように、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は第2の取り付け座145を含み、当該第2の取り付け座145はベース11内に設けられ、当該第2の取り付け座145はステータアセンブリ12の内側に設けられ、当該第2の取り付け座145は第2の貫通部1451を含み、第1のレンズ3は当該第2の貫通部1451内に設けられるとともに第2の取り付け座145に組み立てられ、第1の手ぶれ防止コイル141、第2の手ぶれ防止コイル142、第3の手ぶれ防止コイル143及び第4の手ぶれ防止コイル144は、第2の取り付け座145の周方向に沿って間隔をあけて第2の取り付け座145の外側に設けられてもよい。これにより、当該第1の手ぶれ防止コイル141、第2の手ぶれ防止コイル142、第3の手ぶれ防止コイル143及び第4の手ぶれ防止コイル144がそれぞれ、ステータアセンブリ12におけるステータ磁性体に対応できる。一例として、当該手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、第2の接続シート146とサスペンションワイヤ147をさらに含み、当該第2の接続シート146は第2の取り付け座145の第1の端に接続され、サスペンションワイヤ147は、一端が第2の接続シート146に接続され、他端がベース11の第2の端に接続され、当該第1の端と第2の端はベース11の第1の方向に沿って設けられてもよい。これにより、当該サスペンションワイヤ147は第1の方向に沿って設けることができるとともに、第1の方向におけるサスペンションワイヤ147の剛性は、第1の方向に垂直な第2の方向におけるサスペンションワイヤ147の剛性よりみ大きい。これにより、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14が相互作用して作用力を生成する時に、第1の方向に垂直な方向におけるサスペンションワイヤ147の剛性が低いため、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、第1のレンズ3を連れて第2の方向に平行な平面内を移動させることができ、第1の方向におけるサスペンションワイヤ147の剛性が高いため、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14と第1のレンズ3との第1の方向における移動を減少させ、フォーカス機能への干渉を減少させることができる。
【0059】
手ぶれ防止機能に対する閉ループ制御を実現するために、本開示で提供される実施例において、当該アクチュエータ1は、ホール磁性体とホールセンサとをさらに含んでもよく、当該ホール磁性体とホールセンサとは一対一で対応して設けられ、かつ当該ホールセンサ及びホール磁性体の一方は手ぶれ防止ムーバアセンブリ14に接続され、他方はベース11に接続されてもよい。これにより、後続にホールセンサにより検出される磁界強度変化に基づいて、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の位置及び変位を算出し、さらに、現在手ぶれ補正が完了したか否かを決定することができる。一例として、本開示で提供される実施例を例とし、当該ホール磁性体は第1のホール磁性体17及び第2のホール磁性体18を含んでもよく、当該第1のホール磁性体17及び第2のホール磁性体18の両方は手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の第2の取り付け座145に接続され、第1のホール磁性体17及び第2のホール磁性体18の極性配列方向は第1の方向に平行であり、当該第1のホール磁性体17と第2のホール磁性体18との延長方向は直交してもよい。これにより、ホールセンサは直交方向において手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の変位を検出して、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の座標位置を取得することができる。
【0060】
ホールセンサは、ベース11に接続される第1のホールセンサ19及び第2のホールセンサ110をさらに含んでもよく、第1のホール磁性体17は第1のホールセンサ19に対応して設けられ、第2のホール磁性体18は第2のホールセンサ110に対応して設けられる。手ぶれ防止ムーバアセンブリ14が移動する時に、第1のホール磁性体17と第1のホールセンサ19との間、第2のホール磁性体18と第2のホールセンサ110との間の相対位置関係が変化し、第1のホールセンサ19及び第2のホールセンサ110は、検出した磁界強度変化に基づいて、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14のリアルタイムな位置を取得することができ、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の変位制御を実現し、手ぶれ防止機能の精度を向上させることができる。ホール磁性体によるステータアセンブリ12への干渉を低減するために、当該アクチュエータ1は、シールドカバーをさらに含み、ホール磁性体は当該シールドカバー内に設けられ、かつ当該シールドカバー及びホール磁性体の両方は、ベース11又は手ぶれ防止ムーバアセンブリ14に接続されてもよい。例えば、本開示の実施例において、シールドカバーは、第1のシールドカバー120と第2のシールドカバー130とを含んでもよく、第1のシールドカバー120及び第2のシールドカバー130の両方は第2の取り付け座145に接続され、第1のホール磁性体17は当該第1のシールドカバー120内に設けられかつ第2の取り付け座145に接続され、第2のホール磁性体18は当該第2のシールドカバー130内に設けられかつ第2の取り付け座145に接続されてもよい。
【0061】
なお、上記実施例では、アクチュエータ1が第1のホール磁性体17と、第2のホール磁性体18と、第1のホールセンサ19と、第2のホールセンサ110とを含むことを例として説明したが、他の実施例では、当該アクチュエータ1は他の数のホール磁性体と他の数のホールセンサとを含み、かつ当該ホールセンサとホール磁性体とは一対一で対応して設けられてもよい。アクチュエータ1が複数のホール磁性体を含む場合、当該複数のホール磁性体の極性配列方向はすべて第1の方向に平行であり、そのうち少なくとも2つのホール磁性体の延長方向が直交してもよい。これにより直交方向において手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の変位を検出して、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の座標位置を取得することができる。上記実施例では、直交方向において手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の変位を検出するために、当該複数のホール磁性体の極性配列方向はすべて第1の方向に平行であり、そのうち少なくとも2つのホール磁性体の延長方向が直交するという技術的解決手段が提供されるが、他の実施例では、当該アクチュエータ1に含まれる複数のホール磁性体のそれぞれの極性配列方向はすべて第1の方向に垂直であり、そのうち少なくとも2つのホール磁性体の極性配列方向が垂直であり、これにより、同様に、直交方向において手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の変位を検出することができる。上記実施例では、いずれも、ホール磁性体が第2の取り付け座145に接続され、ホールセンサがベース11に接続されることを例として説明したが、他の実施例では、ホール磁性体がベース11に接続されてもよく、例えばホール磁性体がベース11に直接固定接続され又はベース11に間接的に固定接続され、例えばホール磁性体が環状のブラケット121に接続され、環状のブラケット121がベース11に接続され、ホールセンサが第2の取り付け座145に接続されてもよく、本開示はこれについて限定しない。
【0062】
上記実施例は、第1の作用部材がステータ磁性体を含み、第2の作用部材がフォーカスコイルを含み、第3の作用部材が手ぶれ防止コイルを含むことを例として説明した。第1の作用部材がステータコイルを含み、第2の作用部材がフォーカス磁性体を含み、第3の作用部材が手ぶれ防止磁性体を含む実施例について、ステータアセンブリ12のステータコイルは、環状のブラケット121の周方向に沿って当該環状のブラケット121のフォーカスムーバアセンブリ13に面する側に設けられ、当該フォーカス磁性体は第1の取り付け座132の周方向に沿ってステータコイルの外側に設けられ、手ぶれ防止磁性体は第2の取り付け座145の周方向に沿ってステータコイルの内側に設けられてもよい。ここで、当該フォーカス磁性体は、環状の磁性体、又はステータコイルの外側に周設された複数のブロック状の磁性体を含んでもよく、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、ステータコイルの内側に周設された複数の手ぶれ防止磁性体を含んでもよい。これに基づき、フォーカス磁性体のN極とS極、手ぶれ防止磁性体のN極とS極、及びステータコイル内の電流方向を適切に設定することにより、第1の方向に移動して流体レンズ2を押圧するようにフォーカスムーバアセンブリ13を駆動し、第1の方向に垂直な平面内を移動するように手ぶれ防止ムーバアセンブリ14を駆動することができる。当該実施例では、フォーカスムーバアセンブリ13の他の構造及び手ぶれ防止ムーバアセンブリ14の他の構造は、前記実施例を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0063】
上記各実施例において、当該ベース11は、カバー111と、カバー111に組み立てられたベースプレート112とを含んでもよく、当該カバー111は取り付けキャビティ1112を含み、ステータアセンブリ12、フォーカスムーバアセンブリ13及び手ぶれ防止ムーバアセンブリ14は、すべて当該取り付けキャビティ1112内に設けられる。また、当該カバー111は、さらに流体レンズ2に接続されるように構成することができ、当該ベースプレート112はカバー111に組み立てられることにより、取り付けキャビティ1112の一端を封止することができる。ステータアセンブリ12の固定を実現するために、当該ベースプレート112はさらにステータアセンブリ12に接続されてもよい。例えば、当該ベースプレート112は取り付け柱1122を含み、ステータアセンブリ12の環状のブラケット121は取り付け孔を含んでもよく、当該取り付け孔は取り付け柱1122と組み立てられることにより、ベースプレート112とステータアセンブリ12との組み立てを実現する。当然のことながら、他の実施例では、ベースプレート112は取り付け孔を含み、ステータアセンブリ12の環状のブラケット121は取り付け柱1122を含んでもよく、本開示はこれについて限定しない。
【0064】
一例として、流体レンズ2はカバー111に接続され、カバー111は、カバー111のベースプレート112とは反対側に設けられた複数の固定台1111を含み、当該複数の固定台1111は取り付けキャビティ1112の周方向に配置されてもよい。流体レンズ2とベース11との組み立てを実現するために、固定台1111は流体レンズ2の固定枠21に接続されてもよく、複数の固定台1111の共同作用により、流体レンズ2の力受けの均一性を向上させ、流体レンズ2自体の取り付けによる変形を回避することができる。第1のレンズ3は当該ベースプレート112に近接して設けられ、ベースプレート112は取り付け溝1121を含み、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14におけるホール磁性体と相互作用するホールセンサは、当該取り付け溝1121内に設けられてもよい。当然のことながら、手ぶれ防止ムーバアセンブリ14がホールセンサを含む場合、取り付け溝1121によりホール磁性体及び対応するシールドカバーを固定してもよく、具体的には必要に応じて設計することができ、本開示はこれについて限定しない。フォーカスコイル131及び手ぶれ防止コイルに給電するために、当該ベースプレート112は、プラスチック製の蓋(図示せず)と、当該プラスチック製の蓋に設けられた金属端子(図示せず)とを含んでもよく、当該金属端子はフォーカスコイル131及び手ぶれ防止コイルと直接導通し又は間接的に導通して、給電又は停電を実現することができる。プラスチック製の蓋により絶縁させ、短絡リスクを低減することができ、取り付け溝1121及び取り付け柱1122の両方は、当該プラスチック製の蓋に設けられてもよい。
【0065】
本開示の技術的解決手段に基づいて、本開示は電子機器をさらに提供し、当該電子機器は上記実施例に記載のカメラモジュール100を1つまたは複数含んでもよく、カメラモジュール100により画像情報を取得することができ、また、フォーカス機能及び手ぶれ防止機能がそれぞれ独立して実現できるため、2つの機能間の干渉を低減することができる。
【0066】
当業者は、明細書を考慮し、ここで開示された開示を実施すると、本開示の他の実施態様を容易に想到し得る。本開示は本開示のいずれかの変形、用途又は適応的変化をカバーすることを意図しており、これらの変形、用途又は適応的変化は本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない本技術分野における周知の知識又は慣用技術手段を含む。明細書及び実施例は単なる例示的なものとして見なされ、本開示の真の範囲及び趣旨は特許請求の範囲によって示される。
【0067】
本開示は、以上に記載されかつ図面において示された正確な構造に限定されるものではなく、その範囲から逸脱せず、様々な補正及び変更を行うことができる。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって定義される。
図1
図2
図3
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図7
図8