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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184970
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】遠隔操作システム
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20221206BHJP
   F24F 11/54 20180101ALI20221206BHJP
   F24F 11/58 20180101ALI20221206BHJP
   F24F 11/50 20180101ALI20221206BHJP
   F24F 11/526 20180101ALI20221206BHJP
   F24F 11/62 20180101ALI20221206BHJP
   F24F 11/80 20180101ALI20221206BHJP
   F24F 11/89 20180101ALI20221206BHJP
【FI】
H04Q9/00 351
H04Q9/00 301D
F24F11/54
F24F11/58
F24F11/50
F24F11/526
F24F11/62
F24F11/80
F24F11/89
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148818
(22)【出願日】2022-09-20
(62)【分割の表示】P 2017190970の分割
【原出願日】2017-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(72)【発明者】
【氏名】下田 和博
(72)【発明者】
【氏名】福冨 達也
(72)【発明者】
【氏名】加納 廣人
(72)【発明者】
【氏名】奥 航太
(57)【要約】
【課題】遠隔操作システムにおいて、使い勝手を維持しつつ、機能ユニットが設けられた部屋内に居る人が不快になってしまうことを抑制すること。
【解決手段】本発明に係る遠隔操作システムは、所定の部屋に設けられる機能ユニットと、前記所定の部屋外から、前記機能ユニットを遠隔操作可能なリモコンと、前記所定の部屋内の人体の有無、または、前記機能ユニットの部品の着脱状態の少なくとも一方を検知する検知手段と、前記リモコンから受信した信号に基づいて前記機能ユニットを制御する制御部と、を備える遠隔操作システムにおいて前記制御部は、前記検知手段によって、人体が検知されている、もしくは、前記部品の解除が検知されているときは、前記リモコンからの指令を無効とし、前記検知手段によって、人体が検知されていない、もしくは、前記部品の装着が検知されているときは、前記リモコンからの指令を有効とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の部屋に設けられる機能ユニットと、
前記所定の部屋外から、前記機能ユニットを遠隔操作可能なリモコンと、
前記所定の部屋内の人体の有無、または、前記機能ユニットの部品の着脱状態の少なくとも一方を検知する検知手段と、
前記リモコンから受信した信号に基づいて前記機能ユニットを制御する制御部と、
を備える遠隔操作システムにおいて
前記制御部は、
前記検知手段によって、人体が検知されている、もしくは、前記部品の解除が検知されているときは、前記リモコンからの指令を無効とし、
前記検知手段によって、人体が検知されていない、もしくは、前記部品の装着が検知されているときは、前記リモコンからの指令を有効とする
遠隔操作システム。
【請求項2】
前記制御部は、
前記検知手段によって、人体が検知されている、もしくは、前記検知手段によって前記部品の解除が検知されているときに、前記リモコンからの信号を受信すると、
前記検知手段によって、人体が検知されなくなったとき、もしくは、前記部品の装着が検知されたとき、前記信号に基づいて前記機能ユニットを駆動する
ことを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記検知手段によって人体が検知されなくなったとき、もしくは、前記部品の装着が検知されてから所定時間経過後に、前記機能ユニットを駆動する
ことを特徴とする請求項2に記載の遠隔操作システム。
【請求項4】
前記リモコンは、前記検知手段による検知結果を、報知する報知手段を有する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遠隔操作システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔操作システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、浴室や洗面所に設置されている機能ユニット(例えば、浴室暖房乾燥機や、洗面所暖房機、給湯機、浴槽洗浄装置)を、浴室や洗面所等から離れたリビングや台所等から遠隔操作できるリモコンが従来から知られている。
このリモコンは、リビングや台所等から、機能ユニットを遠隔操作できるため、浴室や洗面所に設置されている機能ユニットを操作する際に、使用者が浴室や洗面所、その近傍まで行かなくてもよい。
【0003】
また、下記特許文献1には、浴室及び洗面所に設置されている浴室空調ユニットや洗面所空調ユニットを、リビングから遠隔操作できるリモコン(コントローラ)を備えた浴室空調システムが提案されている。特許文献1に記載された浴室空調システムは、浴室空調ユニットが運転動作中の際には遠隔操作のリモコンからの操作が無効とされることで、入浴者が入浴中に、遠隔操作できるリモコンから思わぬ運転操作をされ、不快な思いをすることを防ぐことができるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-22240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の遠隔操作システムにおいては、浴室空調ユニットが運転動作中の際には、遠隔操作できるリモコンからの操作が無効とされる。そのため、浴室空調ユニットが運転動作中であっても遠隔のリモコンの操作を行いたい場合、例えば、浴室空調ユニットの設定を変更した場合、その都度、浴室空調ユニットの運転を停止させなければならず、使い勝手が悪くなってしまうといった懸念がある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、使い勝手を維持しつつ、機能ユニットが設けられた部屋内に居る人が不快になってしまうことを抑制する遠隔操作システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る遠隔操作システムによれば、所定の部屋に設けられる機能ユニットと、前記所定の部屋外から、前記機能ユニットを遠隔操作可能なリモコンと、前記所定の部屋内の人体の有無、または、前記機能ユニットの部品の着脱状態の少なくとも一方を検知する検知手段と、前記リモコンから受信した信号に基づいて前記機能ユニットを制御する制御部と、を備える遠隔操作システムにおいて前記制御部は、前記検知手段によって、人体が検知されている、もしくは、前記部品の解除が検知されているときは、前記リモコンからの指令を無効とし、前記検知手段によって、人体が検知されていない、もしくは、前記部品の装着が検知されているときは、前記リモコンからの指令を有効とする。
【0008】
この構成によれば、検知手段による検知結果に基づいて、リモコンからの指令を無効もしくは有効とするため、より正確なタイミングでリモコン操作の制約を行うことができる。そのため、リモコンの使い勝手を維持しつつ、機能ユニットが設けられる所定の部屋内の人が不快になってしまうことを抑制することができる。
【0009】
また、本発明の一態様に係る遠隔操作システムにおいて、好ましくは、前記制御部は、前記検知手段によって、人体が検知されている、もしくは、前記検知手段によって前記部品の解除が検知されているときに、前記リモコンからの信号を受信すると、前記検知手段によって、人体が検知されなくなったとき、もしくは、前記部品の装着が検知されたとき、前記信号に基づいて前記機能ユニットを駆動する。
【0010】
この構成によれば、制御部は、検知手段によって人体が検知されている、もしくは、部品の解除が検知されているときにリモコンからの信号を受信しても、機能ユニットを駆動せず、リモコンが信号を受信してから、人体が検知されなくなったとき、もしくは、部品の装着が検知されたときに、信号に基づいて機能ユニットを駆動する。そのため、使用者はリモコンを再操作する必要がなく、リモコンの使い勝手が向上するとともに、機能ユニットが設けられる所定の部屋内の人が不快になってしまうことを抑制することができる。
【0011】
また、本発明の一態様に係る遠隔操作システムにおいて、好ましくは、前記制御部は、前記検知手段によって人体が検知されなくなったとき、もしくは、前記部品の装着が検知されてから所定時間経過後に、前記機能ユニットを駆動する。
【0012】
この構成によれば、リモコンの信号を受信後、検知手段によって人体が検知されなくなってから、もしくは、部品の装着が検知されてから所定時間経過後に、機能ユニットを駆動する。言い換えると、検知手段による人体の非検知もしくは部品の装着検知後すぐに機能ユニットが駆動しない。そのため、機能ユニットが設けられる所定の部屋内の人が不快になってしまうことを確実に抑制することができる。
【0013】
また、本発明の一態様に係る遠隔操作システムにおいて、好ましくは、前記リモコンは、前記検知手段による検知結果を、報知する報知手段を有する。
【0014】
この構成によれば、リモコンが検知手段による検知結果を報知する報知手段を有しているので、リモコンの操作者は、所定の部屋の状況を知ることができ、リモコンの操作が可能か否かを所定の部屋に確認しにいく必要がなく、リモコンの使い勝手が向上する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、使い勝手を維持しつつ、機能ユニットが設けられた部屋内に居る人が不快になってしまうことを抑制する遠隔操作システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第一実施形態に係る遠隔操作システムを模式的に示す図である。
図2】本発明の第一実施形態に係る遠隔操作システムの要部構成を表すブロック図である。
図3】本発明の第一実施形態に係る遠隔操作システムの制御を表すフローチャートである。
図4】本発明の第二実施形態に係る遠隔操作システムの制御を表すフローチャートである。
図5】本発明の第三実施形態に係る遠隔操作システムの制御を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0018】
まず、図1及び図2を参照して、本発明の第一実施形態に係る遠隔操作システムについて説明する。
【0019】
図1は、本発明の第一実施形態に係る遠隔操作システムを模式的に示す図である。また、図2は、本発明の第一実施形態に係る遠隔操作システムの要部構成を表すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、本発明の第一実施形態に係る遠隔操作システム1は、機能ユニット20と、リモコン40と、を備える。
【0021】
機能ユニット20は、所定の部屋である浴室2や洗面所3、トイレ室4に少なくとも1つ設けられる。機能ユニット20は、複数設けられてもよい。リモコン40は、機能ユニット20を動作させる電波式のリモコンであり、所定の部屋外であるリビング5等から操作可能に構成されている。
【0022】
リモコン40は、例えば所定の部屋の外部に設置される。リモコン40は、例えばリビング5やキッチン(図示せず)に設置される。なお、リモコン40は、持ち運び可能であってもよい。
【0023】
図2に示すように、機能ユニット20は、空調機器21、給湯器22、照明23、掃除機器24、浴槽排水栓25を含む。なお、図1には、機能ユニット20として、浴室2及び洗面所3、トイレ室の空調機器21のみが図示されている。
【0024】
空調機器21は、浴室2や洗面所3、トイレ室4の例えば天井に設けられる。空調機器21は、温風を吹き出して室内を暖める暖房機能、風を吹き出して衣類や室内を乾燥させる乾燥機能、及び、室内を換気する換気機能、の少なくともいずれかを有する。空調機器21は、例えば浴室換気暖房乾燥機、洗面所暖房乾燥機、トイレ換気装置である。空調機器21は換気扇でもよい。
【0025】
給湯機22は、例えば浴室2の外部に設けられ、浴槽や浴室2内の水栓装置に湯を供給する。照明23は、浴室2や洗面所3、トイレ室4の例えば天井等に設けられる照明である。
【0026】
掃除機器24は、浴室2の内部に設けられる。掃除機器24は、例えば、浴槽の内壁に洗剤や水(湯)を散布する機器である。また掃除機器24は、浴室2の床(洗い場)に水や除菌水等を散布する機器でもよい。
【0027】
浴槽排水栓25は、浴槽に設けられる。浴槽排水栓25が開くことで、浴槽内の水や湯が排出される。
【0028】
また、遠隔操作システム1は、リモコン40から受信した信号に基づいて機能ユニット20の動作を制御する制御部30と、所定の部屋内の人体の有無を検知する人体検知センサ50と、機能ユニット20の着脱状態を検知する部品着脱センサ60とを備える。人体検知センサ50または部品着脱センサ60の少なくとも一方が検知手段としての機能を果たす。
【0029】
制御部30は、例えばマイコンなどを含む回路装置である。制御部30からの信号に基づいて、機能ユニット20は動作することができる。制御部30は、受信部31と、判定部32、駆動指令部33と、を有する。
【0030】
受信部31は、リモコン40からの電波(無線信号)を受信するアンテナ等の受信モジュールである。使用者がリモコン40に設けられたスイッチやボタン等を操作すると、リモコン40は、使用者の操作に応じて電波(無線信号)を送信する。受信部31は、リモコン40から送信された信号を受信すると、機能ユニット20の操作に関する信号を判定部32へ送信する。
なお、リモコン40と制御部30との間の通信は、有線通信であってもよい。
【0031】
判定部32は、機能ユニット20の操作に関する信号を受信部31から受信すると、人体検知センサ50または部品着脱センサ60の少なくとも一方の検知結果に基づいて、前記リモコン40からの指令信号の有効とするか、無効とするかを判定する。判定した結果に関する信号を駆動指令部33及びリモコン40へ送信する。駆動指令部33は、判定部32からの信号を受信すると、機能ユニット20の動作を制御する信号を機能ユニット20へ送信する。機能ユニット20は、駆動指令部33からの信号に基づいて動作する。
なお、制御部30と機能ユニット20との通信は、有線通信であっても無線通信(例えば電波通信)であってもよい。
【0032】
人体検知センサ50は、例えば電波センサであり、所定の部屋内である浴室2や、洗面所3、に電波を放射し、放射した電波の反射波に基づいて、部屋内の人体の有無を検知する。人体検知センサ50の検知結果は、制御部30の判定部32に送信される。なお、電波の放射タイミングは、常時行ってもよいが、消費電力の観点から、リモコン40が操作されたときに検知を行うことが好ましい。なお、人体検知センサ50は、人体の有無を検知できればよく、電波センサ以外のセンサ、例えば赤外線センサや圧力センサ等であってもよい。
【0033】
部品着脱センサ60は、機能ユニット20の部品の着脱状態を検知するセンサであり、部品着脱センサ60の検知結果は、制御部30の判定部32に送信される。例えば、空調機器21の部品であるファンやグリル(図示せず)、照明23の部品であるライト等の着脱状態を検知する。
【0034】
なお、人体検知センサ50及び部品着脱センサ60と、制御部30と、の間の通信は、有線通信であっても無線通信(例えば電波通信)であってもよい。
また、制御部30、人体検知センサ50、部品着脱センサ60は、機能ユニット20にそれぞれ設けられていてもよいし、特定のユニットのみに設けられていてもよい。
【0035】
リモコン40は、報知手段41を有している。リモコン40は、制御部30の判定部32から送信される、人体検知センサ50や部品着脱センサ60の検知結果を受信すると、報知手段41によって、リモコン40の使用者に検知結果を報知する。なお、人体検知センサ50や部品着脱センサ60の検知結果には、判定部32による判定結果が含まれていてもよい。
【0036】
次に、図3を参照して、本発明の第一実施形態に係る遠隔操作システムの制御について説明する。
【0037】
図3は、本発明の第一実施形態に係る遠隔操作システムの制御を表すフローチャートである。
【0038】
図3に示すように、機能ユニット20の電源が投入される等によって、第一実施形態に係る遠隔操作システム1の制御が開始されると、リモコン40が操作されたか否かを判断する(ステップS101)。具体的には、使用者が所望の機能ユニット20を操作するためにリモコン40を操作し、制御部30の受信部31が、リモコン40からの操作信号が送信されたかを判断する。
制御部30の受信部31がリモコン40からの操作信号を受信し、判定部32が受信部31から信号を受け取ると、人体検知センサ50によって所定の部屋(例えば浴室2や洗面所3、トイレ室4)の人体の有無を検知する。そして、判定部32によって、人体検知センサ50が人体を検知したか否かを判定する(ステップS102)。
【0039】
続いて、判定部32が、人体検知センサ50の検知結果に基づいて、人体が検知されていると判定すると、リモコン40からの操作信号を無効と判定する(ステップS103)。リモコン40からの操作信号を無効と判定すると、制御部30から機能ユニット20へは駆動指令信号は送信されない。
また操作信号を無効と判定すると、制御部30の判定部32からリモコン40へ、人体検知センサ50による検知結果(人体あり)に関する信号を送る。リモコン40は、判定部32からの信号を受け取ると、人体検知センサ50による検知結果(人体あり)を報知手段41によってリモコン40の使用者に報知する(ステップS104)。報知手段41は、例えば音声情報や視覚情報によって、使用者に報知される。
なお、報知手段41による報知は、人体検知センサ50の検知結果(人体あり)でもよいし、操作信号が無効と判定された結果を報知してもよい。
【0040】
ステップS104において、リモコン40の報知手段41から人体検知センサ50による検知結果(人体あり)が報知されると、人体検知センサ50によって所定の部屋(例えば浴室2や洗面所3、トイレ室4)の人体の有無を検知する。そして、判定部32によって、人体検知センサ50が人体を検知したか否かを判定する(ステップS105)。そして、ステップS105において、判定部32が、人体検知センサ50の検知結果に基づいて、人体がいないと判定すると、人体がいないと判定されてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS106)。
【0041】
一方で、ステップS102において、判定部32が、人体検知センサ50の検知結果に基づいて、人体がいないと判定する、もしくは、ステップS106において、所定時間が経過したと判定されると、リモコン40からの指令信号を有効と判定する(ステップS107)。換言すると、リモコン40が操作されたときに、使用者が動作させたい機能ユニット20が設けられている所定の部屋内に人体がいないと判定されたとき、もしくは、使用者が動作させたい機能ユニット20が設けられている所定の部屋内において、人体が検知されなくなってから所定時間が経過したとき、操作信号を有効と判定する。
【0042】
続いて、判定部32によって、リモコン40からの操作信号を有効と判定すると、制御部30の判定部32からリモコン40へ、人体検知センサ50による検知結果(人体なし)に関する信号を送る。リモコン40は、判定部32からの信号を受け取ると、人体検知センサ50による検知結果(人体なし)を報知手段41によってリモコン40の使用者に報知する(ステップS104)。なお、報知手段41による報知は、人体検知センサ50の検知結果(人体なし)でもよいし、操作信号が有効と判定された結果を報知してもよい。
【0043】
続いて、ステップS108において、リモコン40の報知手段41から人体検知センサ50による検知結果(人体なし)が報知されると、判定部32から駆動指令部33へ信号が送信され、駆動指令部33から所定の機能ユニット20へ駆動指令信号が送られ、所定の機能ユニット20は、駆動指令信号に基づいて駆動する(ステップS109)。
【0044】
このように、本発明の一態様に係る遠隔操作システム1によれば、人体検知センサ50による検知結果に基づいて、リモコン40からの指令を無効もしくは有効とするため、より正確なタイミングでリモコン40の制約を行うことができる。そのため、リモコン40の使い勝手を維持しつつ、機能ユニット20が設けられる所定の部屋内の人が不快になってしまうことを抑制することができる。また、、人体検知センサ50による検知結果に基づいて、リモコン40からの指令を無効もしくは有効とするので、使用者が所定の部屋内にいる場合は、リモコンからの指令を無効とできるため、安全性をより向上させることができる。
【0045】
また、本発明の一態様に係る遠隔操作システム1によれば、制御部30は、人体検知センサ50によって人体が検知されているときにリモコン40からの信号を受信しても、機能ユニット20を駆動せず、リモコン40が信号を受信してから人体が検知されなくなったときに、リモコン40からの操作信号に基づいて機能ユニット20を駆動する。そのため、使用者はリモコン40を再操作する必要がなく、リモコン40の使い勝手が向上するとともに、機能ユニット20が設けられる所定の部屋内の人が不快になってしまうことを抑制することができる。
【0046】
さらに、本発明の一態様に係る遠隔操作システム1によれば、リモコン40からの操作信号を受信後、人体検知センサ50によって人体が検知されなくなってから所定時間経過後に、機能ユニット20を駆動する。言い換えると、人体検知センサ50による人体の非検知後すぐに機能ユニット20が駆動しない。そのため、機能ユニット20が設けられる所定の部屋内の人が不快になってしまうことを確実に抑制することができる。
【0047】
また、本発明の一態様に係る遠隔操作システム1によれば、リモコン40が人体検知センサ50による検知結果を報知する報知手段41を有しているので、リモコン40の操作者は、所定の部屋の状況を知ることができ、リモコン40の操作が可能か否かを所定の部屋に確認しにいく必要がなく、リモコン40の使い勝手が向上する。
【0048】
次に、図4を参照して、本発明の第ニ実施形態に係る遠隔操作システムの制御について説明する。なお、前述した実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、説明は省略する。
【0049】
図4は、本発明の第ニ実施形態に係る遠隔操作システムの制御を表すフローチャートである。
【0050】
図4に示すように、機能ユニット20の電源が投入される等によって、第ニ実施形態に係る遠隔操作システム1の制御が開始されると、リモコン40が操作されたか否かを判断する(ステップS201)。具体的には、使用者が所望の機能ユニット20を操作するためにリモコン40を操作し、制御部30の受信部31が、リモコン40からの操作信号が送信されたかを判断する。
制御部30の受信部31がリモコン40からの操作信号を受信し、判定部32が受信部31から信号を受け取ると、部品着脱センサ60によって、使用者が所望の機能ユニット20の部品の着脱状態を検知する。そして、判定部32によって、部品着脱センサ60が機能ユニット20の部品が解除されているか否かを判定する(ステップS202)。
【0051】
続いて、判定部32が、部品着脱センサ60の検知結果に基づいて、部品が解除されていると判定すると、リモコン40からの操作信号を無効と判定する(ステップS203)。リモコン40からの操作信号を無効と判定すると、制御部30から機能ユニット20へは駆動指令信号は送信されない。
また操作信号を無効と判定すると、制御部30の判定部32からリモコン40へ、部品着脱センサ60による検知結果(部品が解除されている)に関する信号を送る。リモコン40は、判定部32からの信号を受け取ると、部品着脱センサ50による検知結果(部品が解除されている)を報知手段41によってリモコン40の使用者に報知する(ステップS204)。報知手段41は、例えば音声情報や視覚情報によって、使用者に報知される。
なお、報知手段41による報知は、部品着脱センサ60の検知結果(部品が解除されている)でもよいし、操作信号が無効と判定された結果を報知してもよい。
【0052】
ステップS204において、リモコン40の報知手段41から部品着脱センサ60による検知結果(部品が解除されている)が報知されると、部品着脱センサ60によって、使用者が所望の機能ユニット20の部品の着脱状態を検知する。そして、判定部32によって、部品着脱センサ60が機能ユニット20の部品が解除されているか否かを判定する(ステップS205)。そして、ステップS205において、判定部32が、部品着脱センサ60の検知結果に基づいて、部品が装着されていると判定すると、部品が装着されていると判定されてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS206)。
【0053】
一方で、ステップS202において、判定部32が、部品着脱センサ60の検知結果に基づいて、部品が装着されている、もしくは、ステップS206において、所定時間が経過したと判定されると、リモコン40からの指令信号を有効と判定する(ステップS207)。換言すると、リモコン40が操作されたときに、使用者が動作させたい機能ユニット20の部品が装着されていると判定されたとき、もしくは、使用者が動作させたい機能ユニット20の部品が装着されてから所定時間が経過したとき、操作信号を有効と判定する。
【0054】
続いて、判定部32によって、リモコン40からの操作信号を有効と判定すると、制御部30の判定部32からリモコン40へ、部品着脱センサ60による検知結果(部品が装着されている)に関する信号を送る。リモコン40は、判定部32からの信号を受け取ると、部品着脱センサ60による検知結果(部品が装着されている)を報知手段41によってリモコン40の使用者に報知する(ステップS204)。なお、報知手段41による報知は、部品着脱センサ60による検知結果(部品が装着されている)でもよいし、操作信号が有効と判定された結果を報知してもよい。
【0055】
続いて、ステップS208において、リモコン40の報知手段41から部品着脱センサ60による検知結果(部品が装着されている)が報知されると、判定部32から駆動指令部33へ信号が送信され、駆動指令部33から所定の機能ユニット20へ駆動指令信号が送られ、所定の機能ユニット20は、駆動指令信号に基づいて駆動する(ステップS209)。
【0056】
このように、本発明の一態様に係る遠隔操作システム1によれば、部品着脱センサ60による検知結果に基づいて、リモコン40からの指令を無効もしくは有効とするため、より正確なタイミングでリモコン40の制約を行うことができる。そのため、リモコン40の使い勝手を維持しつつ、機能ユニット20が設けられる所定の部屋内の人が不快になってしまうことを抑制することができる。
【0057】
また、本発明の一態様に係る遠隔操作システム1によれば、制御部30は、部品着脱センサ60によって部品の解除が検知されているときにリモコン40からの信号を受信しても、機能ユニット20を駆動せず、リモコン40が信号を受信してから部品の装着が検知されたときに、リモコン40からの操作信号に基づいて機能ユニット20を駆動する。そのため、使用者はリモコン40を再操作する必要がなく、リモコン40の使い勝手が向上するとともに、機能ユニット20が設けられる所定の部屋内の人が不快になってしまうことを抑制することができる。
【0058】
さらに、本発明の一態様に係る遠隔操作システム1によれば、リモコン40からの操作信号を受信後、部品着脱センサ60によって部品の装着が検知されてから所定時間経過後に、機能ユニット20を駆動する。言い換えると、部品着脱センサ60による部品の装着検知後すぐに機能ユニット20が駆動しない。そのため、機能ユニット20が設けられる所定の部屋内の人が不快になってしまうことを確実に抑制することができる。
【0059】
次に、図5を参照して、本発明の第三実施形態に係る遠隔操作システムの制御について説明する。なお、前述した実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、説明は省略する。
【0060】
図5は、本発明の第三実施形態に係る遠隔操作システムの制御を表すフローチャートである。
【0061】
図5に示すように、機能ユニット20の電源が投入される等によって、第三実施形態に係る遠隔操作システム1の制御が開始されると、リモコン40が操作されたか否かを判断する(ステップS301)。具体的には、使用者が所望の機能ユニット20を操作するためにリモコン40を操作し、制御部30の受信部31が、リモコン40からの操作信号が送信されたかを判断する。
制御部30の受信部31がリモコン40からの操作信号を受信し、判定部32が受信部31から信号を受け取ると、人体検知センサ50によって所定の部屋(例えば浴室2や洗面所3、トイレ室4)の人体の有無を検知する。そして、判定部32によって、人体検知センサ50が人体を検知したか否かを判定する(ステップS302)。
【0062】
続いて、判定部32が、人体検知センサ50の検知結果に基づいて、人体が検知されていると判定すると、リモコン40からの操作信号を無効と判定する(ステップS304)。リモコン40からの操作信号を無効と判定すると、制御部30から機能ユニット20へは駆動指令信号は送信されない。
【0063】
一方で、判定部32が、人体検知センサ50の検知結果に基づいて、人体がいないと判定すると、部品着脱センサ60によって、使用者が所望の機能ユニット20の部品の着脱状態を検知する。そして、判定部32によって、部品着脱センサ60が機能ユニット20の部品が解除されているか否かを判定する(ステップS303)。判定部32が、部品着脱センサ60の検知結果に基づいて、部品が解除されていると判定すると、リモコン40からの操作信号を無効と判定する(ステップS304)。リモコン40からの操作信号を無効と判定すると、制御部30から機能ユニット20へは駆動指令信号は送信されない。
【0064】
ステップS304において、操作信号を無効と判定すると、制御部30の判定部32からリモコン40へ、人体検知センサ50による検知結果(人体あり)、もしくは、部品着脱センサ60による検知結果(部品が解除されている)に関する信号を送る。リモコン40は、判定部32からの信号を受け取ると、人体検知センサ50による検知結果(人体あり)、もしくは、部品着脱センサ50による検知結果(部品が解除されている)を報知手段41によってリモコン40の使用者に報知する(ステップS305)。報知手段41は、例えば音声情報や視覚情報によって、使用者に報知される。
なお、報知手段41による報知は、人体検知センサ50による検知結果(人体あり)、もしくは、部品着脱センサ60の検知結果(部品が解除されている)でもよいし、操作信号が無効と判定された結果を報知してもよい。
【0065】
続いて、ステップS305において、リモコン40の報知手段41から人体検知センサ50による検知結果(人体あり)が報知されると、人体検知センサ50によって所定の部屋(例えば浴室2や洗面所3、トイレ室4)の人体の有無を検知する。そして、判定部32によって、人体検知センサ50が人体を検知したか否かを判定する(ステップS306)。
そして、ステップS306において、判定部32が、人体検知センサ50の検知結果に基づいて、人体がいないと判定すると、部品着脱センサ60によって、使用者が所望の機能ユニット20の部品の着脱状態を検知し、判定部32によって、部品着脱センサ60が機能ユニット20の部品が解除されているか否かを判定する(ステップS307)。
換言すると、人体検知センサ50による所定の部屋(例えば浴室2や洗面所3、トイレ室4)の人体の有無、および、部品着脱センサ60による使用者が所望の機能ユニット20の部品の着脱状態を検知する。
【0066】
続いて、ステップS307において、判定部32が、部品着脱センサ60の検知結果に基づいて、部品が装着されていると判定すると、人体がいないと判定されてから、もしくは、部品が装着されていると判定されてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS308)。
【0067】
一方で、ステップS303において、判定部32が、部品着脱センサ60の検知結果に基づいて、部品が装着されている、もしくは、ステップS308において、所定時間が経過したと判定されると、リモコン40からの指令信号を有効と判定する(ステップS309)。
【0068】
続いて、ステップS309において、判定部32によって、リモコン40からの操作信号を有効と判定すると、制御部30の判定部32からリモコン40へ、人体検知センサ50による検知結果(人体なし)及び部品着脱センサ60による検知結果(部品が装着されている)に関する信号を送る。リモコン40は、判定部32からの信号を受け取ると、人体検知センサ50による検知結果(人体なし)及び部品着脱センサ60による検知結果(部品が装着されている)を報知手段41によってリモコン40の使用者に報知する(ステップS310)。なお、報知手段41による報知は、人体検知センサ50の検知結果(人体なし)及び部品着脱センサ60による検知結果(部品が装着されている)でもよいし、操作信号が有効と判定された結果を報知してもよい。
【0069】
続いて、ステップS310において、リモコン40の報知手段41から人体検知センサ50による検知結果(人体なし)及び部品着脱センサ60による検知結果(部品が装着されている)が報知されると、判定部32から駆動指令部33へ信号が送信され、駆動指令部33から所定の機能ユニット20へ駆動指令信号が送られ、所定の機能ユニット20は、駆動指令信号に基づいて駆動する(ステップS311)。
【0070】
このように、本発明の一態様に係る遠隔操作システム1によれば、人体検知センサ50及び部品着脱センサ60による検知結果に基づいて、リモコン40からの指令を無効もしくは有効とするため、より正確なタイミングでリモコン40の制約を行うことができる。
そのため、リモコン40の使い勝手を維持しつつ、機能ユニット20が設けられる所定の部屋内の人が不快になってしまうことを抑制することができる。
【0071】
また、本発明の一態様に係る遠隔操作システム1によれば、制御部30は、人体検知センサ50によって人体が検知されているとき、または、部品着脱センサ60によって部品の解除が検知されているときにリモコン40からの信号を受信しても、機能ユニット20を駆動せず、リモコン40が信号を受信してから人体が検知されなくなったとき、及び、リモコン40が信号を受信してから部品の装着が検知されたときに、リモコン40からの操作信号に基づいて機能ユニット20を駆動する。そのため、使用者はリモコン40を再操作する必要がなく、リモコン40の使い勝手が向上するとともに、機能ユニット20が設けられる所定の部屋内の人が不快になってしまうことを抑制することができる。
【0072】
さらに、本発明の一態様に係る遠隔操作システム1によれば、リモコン40からの操作信号を受信後、人体検知センサ50によって人体が検知されなくなってから、もしくは、部品着脱センサ60によって部品の装着が検知されてから所定時間経過後に、機能ユニット20を駆動する。言い換えると、人体検知センサ50による人体の非検知後または部品着脱センサ60による部品の装着検知後すぐに機能ユニット20が駆動しない。そのため、機能ユニット20が設けられる所定の部屋内の人が不快になってしまうことを確実に抑制することができる。
【0073】
また、本発明の一態様に係る遠隔操作システム1によれば、リモコン40が人体検知センサ50による検知結果もしくは着脱検知センサ60を報知する報知手段41を有しているので、リモコン40の操作者は、所定の部屋の状況を知ることができ、リモコン40の操作が可能か否かを所定の部屋に確認しにいく必要がなく、リモコン40の使い勝手が向上する。
【0074】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0075】
例えば、所定の部屋が浴室2や洗面所3、トイレ室4である構成を説明したが、所定の部屋外から操作可能な操作システムであればよく、所定の部屋をリビング5、所定の部屋外を浴室2や、洗面所3、トイレ室4としてもよい。この場合、リビング5に設けられる機能ユニットとしては、例えば、照明やキッチンに設けられる水栓の給湯器や浄水器等が挙げられる。
【符号の説明】
【0076】
1 遠隔操作システム
2 浴室
3 洗面所
4 トイレ
5 リビング
20 機能ユニット
21 空調機器
22 給湯器
23 照明
24 掃除機器
25 浴槽排水栓
30 制御部
31 受信部
32 判定部
33 駆動指令部
40 リモコン
50 人体検知センサ
60 部品着脱センサ
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の部屋に設けられる機能ユニットと、
前記所定の部屋外から、前記機能ユニットを遠隔操作可能なリモコンと、
前記所定の部屋内の人体の有無、または、前記機能ユニットの部品の着脱状態の少なくとも一方を検知する検知手段と、
前記リモコンから受信した信号に基づいて前記機能ユニットを制御する制御部と、を備える遠隔操作システムにおいて
前記所定の部屋は、浴室または洗面所であり、
前記制御部は、前記検知手段によって、人体が検知されている、もしくは、前記部品の解除が検知されているときは、前記リモコンからの指令を無効とし、
前記検知手段によって、人体が検知されていない、もしくは、前記部品の装着が検知されているときは、前記リモコンからの指令を有効とする遠隔操作システム。
【請求項2】
前記制御部は、
前記検知手段によって、人体が検知されている、もしくは、前記検知手段によって前記部品の解除が検知されているときに、前記リモコンからの信号を受信すると、
前記検知手段によって、人体が検知されなくなったとき、もしくは、前記部品の装着が検知されたとき、前記信号に基づいて前記機能ユニットを駆動する
ことを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記検知手段によって人体が検知されなくなったとき、もしくは、前記部品の装着が検知されてから所定時間経過後に、前記機能ユニットを駆動する
ことを特徴とする請求項2に記載の遠隔操作システム。
【請求項4】
前記リモコンは、前記検知手段による検知結果を、報知する報知手段を有する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遠隔操作システム。