(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184983
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】無駄のない自動販売機
(51)【国際特許分類】
G07F 11/00 20060101AFI20221206BHJP
G07F 11/42 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
G07F11/00 A
G07F11/00 102
G07F11/42
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022150150
(22)【出願日】2022-09-21
(62)【分割の表示】P 2019531928の分割
【原出願日】2017-11-17
(31)【優先権主張番号】15/382,042
(32)【優先日】2016-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】エマド・ジャファ
(72)【発明者】
【氏名】シュエジュン・リー
(72)【発明者】
【氏名】オビディウ・ブトナル
(72)【発明者】
【氏名】クラウディウ・イオヴ
(72)【発明者】
【氏名】マリウス・ミハイラ
(72)【発明者】
【氏名】ヨーゼフ・サンドル
(72)【発明者】
【氏名】アンドレイ・スミトコ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】販売製品を落下させずに、販売製品を消費者に提示する自動販売機を提供する。
【解決手段】2つの水平送りねじと、垂直送りねじと、第1及び第2のモータと、棚と、送出カップと、送出エリアと、を含む。第1及び第2のモータは、それぞれ、水平送りねじ及び垂直送りねじを駆動する。垂直送りねじは、水平送りねじに沿って水平に移動する。棚は、製品を収容し、棚上に製品を保持するために移動可能なゲートを有する。送出カップは、垂直送りねじに沿って垂直に移動し、ソレノイド及びプランジャを有する。ソレノイドは、プランジャを作動させ、これは、ゲートを開いて、製品を送出カップ上に分配する。送出エリアの外側ドアは、閉じたときに送出エリアを販売機の外側から隔離し、かつ開いたときに自動販売機の外側からの製品へのアクセスを提供する。送出カップと送出エリアとの間の機械的相互作用は、外側ドアを開く。
【選択図】
図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機であって、
2つの水平送りねじと、
前記2つの水平送りねじに連結され、かつそれらを駆動するように構成された第1のモータと、
前記2つの水平送りねじに沿って水平に移動するように構成された垂直送りねじと、
前記垂直送りねじに連結され、かつそれらを駆動するように構成された第2のモータと、
販売製品を収容する棚であって、前記棚が、前記棚上に前記販売製品を保持するように構成された移動可能なゲートを有する、棚と、
前記垂直送りねじに連結され、かつ前記垂直送りねじに沿って垂直に移動するように構成された送出カップであって、前記送出カップが、ソレノイド及びプランジャを有し、前記ソレノイドが、前記プランジャを作動させるように構成され、前記プランジャが、前記ゲートを開いて前記販売製品を前記送出カップ上に分配するように構成されている、送出カップと、
外側ドアを有する送出エリアであって、前記外側ドアが、閉位置にあるときに、前記送出エリアを前記自動販売機の外部から隔離し、かつ開位置にあるときに、開口部を通して前記自動販売機の前記外部から前記販売製品へのアクセスを提供するように構成されている、送出エリアと、を備え、
前記送出カップと前記送出エリアとの間の機械的相互作用が、前記外側ドアを前記開位置に移動させるように構成されている、自動販売機。
【請求項2】
前記第1のモータが、前記第2のモータに隣接して配設され、前記第1及び第2のモータが、前記自動販売機の格納スペースの外側に配設されている、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
透明な前パネルを更に備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項4】
前記送出カップが、前記棚に面し、かつ前記販売製品を受容するように構成された開放側を有する容器を含む、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項5】
前記送出カップと前記送出エリアとの間の前記機械的相互作用が、前記開放側が前記開口部と整列するように前記送出カップを回転させるように構成されている、請求項4に記載の自動販売機。
【請求項6】
前記機械的相互作用が、前記送出カップを回転させ、かつ同時に前記外側ドアを開くように構成されている、請求項5に記載の自動販売機。
【請求項7】
ラック及びピニオンギヤを更に備え、
前記機械的相互作用が、前記ラック及び前記ピニオンギヤとの間の相互作用を含む、請求項6に記載の自動販売機。
【請求項8】
前記ゲートが、前板に機械的にリンクされた2つの側部ゲートを備え、
前記プランジャが、前記前板を押して、前記2つの側部ゲートを開くように構成されている、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項9】
前記2つの側部ゲートを閉じるように構成されたばねを更に備える、請求項8に記載の自動販売機。
【請求項10】
前記ゲートが完全に開いたときを検出し、かつ前記ソレノイドに信号を提供するように構成された光学センサを更に備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項11】
前記棚が、平坦である、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項12】
前記送出カップ上に配設された超音波センサを更に備え、前記超音波センサが、前記送出カップ内の販売製品を検出するように構成されている、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項13】
自動販売機であって、
外部本体と、
前記外部本体内の格納スペースであって、前記格納スペースが、販売製品を格納するように構成された、格納スペースと、
X方向及びY方向に移動可能な送出システムであって、前記送出システムが、開放側を有する容器、及び前記容器に機械的にリンクされたピニオンギヤを有する、送出システムと、
ラック、外側ドア、及び前記外側ドアに機械的にリンクされ、かつスロットを通って突出する突起を有する、送出エリアと、を備え、
前記外側ドアが、閉位置で前記送出エリアを前記外部本体の外側から隔離し、かつ開位置で前記外部本体の外側からの販売製品へのアクセスを提供するように構成され、
前記送出システムの表面が、前記送出システムが前記販売製品を前記送出エリア内に移動させる際に、前記スロットに沿って前記突起を押し、それによって、前記外側ドアを前記閉位置から前記開位置に移動させるように構成され、
前記ラックが、前記送出システムが前記販売製品を前記送出エリア内に移動させる際に、前記ピニオンギヤと相互作用し、それによって、前記開放側が、前記外側ドアが前記開位置にあるときに形成された開口部に面するように、前記容器を回転させるように構成されている、自動販売機。
【請求項14】
前記スロットが、湾曲されており、前記外側ドアが、回転様式で移動する、請求項13に記載の自動販売機。
【請求項15】
前記送出エリアと前記格納スペースとの間に内側ドアを更に備え、前記送出システムが、前記内側ドアを機械的に開くように構成されている、請求項13に記載の自動販売機。
【請求項16】
自動販売機から消費者に製品を販売するための方法であって、
送出カップを移動させて、前記送出カップを、前記製品を収容する棚と整列させることと、
時限パルス用のソレノイドを作動させることによって、前記棚のゲートを開くことと、
前記製品を前記送出カップ内に受容することと、
前記製品が前記消費者に直立様式で提示されるように、前記送出カップを送出エリア内に移動させることと、を含み、
前記送出カップを前記送出エリア内に移動させることが、外側ドアを機械的に開いて、前記送出エリアへのアクセスを可能にし、かつ前記送出カップを機械的に回転させて、前記製品への前記消費者アクセスを提供し、
前記自動販売機が、透明な前パネルを備える、方法。
【請求項17】
前記時限パルス後に前記ゲートをばねで閉じることを更に含み、前記時限パルスが、1つの製品のみが前記棚から分配されることを可能にする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記送出エリアに対して内側ドアを係止解除し、かつ開くことを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記製品が前記消費者によって取り出された後、前記送出カップを前記送出エリアから除去することを更に含み、
前記送出カップを前記送出エリアから除去することが、前記外側ドアを閉じ、かつ前記内側ドアを閉じて係止する、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記透明な前パネルが、ガラスを含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、概して、販売機、より具体的には、販売製品を落下させずに、販売製品を消費者に提示する自動販売機に関する。
【背景技術】
【0002】
自動販売機は、製品(例えば、ボトル、缶、箱等の中の飲料)を格納し、かつ消費者に送出するために使用される。これまでの自販売機は、消費者が、例えば、蝶番式ドアを開けて、製品を取り出す受け取りスペースに製品を落下させることによって、製品を送出するものが多い。他の自動販売機は、製品を落下させないが、これらの自動販売機は、高レベルの修理及びメンテナンスを必要とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
いくつかの実施形態では、自動販売機は、2つの水平送りねじと、第1及び第2のモータと、垂直送りねじと、棚と、送出カップと、送出エリアと、を含む。いくつかの実施形態では、第1のモータは、2つの水平送りねじに連結され、それらを駆動する。いくつかの実施形態では、垂直送りねじは、2つの水平送りねじに沿って水平に移動する。いくつかの実施形態では、第2のモータは、垂直送りねじに連結され、それらを駆動する。いくつかの実施形態では、棚は、販売製品を収容し、かつ棚上に販売製品を保持する移動可能なゲートを有する。いくつかの実施形態では、送出カップは、垂直送りねじに連結され、垂直送りねじに沿って垂直に移動する。いくつかの実施形態では、送出カップは、ソレノイド及びプランジャを有する。いくつかの実施形態では、ソレノイドは、プランジャを作動させ、プランジャは、ゲートを開いて、販売製品を送出カップ上に分配する。いくつかの実施形態では、送出エリアは、外側ドアを有する。いくつかの実施形態では、外側ドアは、閉位置にあるときに、送出エリアを自動販売機の外部から隔離し、開位置にあるときに、開口部を通して自動販売機の外部からの販売製品へのアクセスを提供する。いくつかの実施形態では、送出カップと送出エリアとの間の機械的相互作用は、外側ドアを開位置に移動させる。
【0004】
いくつかの実施形態では、第1のモータは、第2のモータに隣接して配設されている。いくつかの実施形態では、第1及び第2のモータは、自動販売機の格納スペースの外側に配設されている。いくつかの実施形態では、自動販売機は、透明な前パネルを含む。
【0005】
いくつかの実施形態では、送出カップは、棚に面し、かつ販売製品を受容する開放側を有する容器を含む。いくつかの実施形態では、送出カップと送出エリアとの間の機械的相互作用は、開放側が開口部と整列するように送出カップを回転させる。いくつかの実施形態では、機械的相互作用は、送出カップを回転させ、かつ同時に外側ドアを開く。いくつかの実施形態では、自動販売機はまた、ラック及びピニオンギヤを含む。いくつかの実施形態では、機械的相互作用は、ラックとピニオンギヤとの間の相互作用を含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、ゲートは、前板に機械的にリンクされた2つの側部ゲートを備える。いくつかの実施形態では、プランジャは、前板を押して、2つの側部ゲートを開く。いくつかの実施形態では、自動販売機はまた、2つの側部ゲートを閉じるばねを含む。いくつかの実施形態では、自動販売機はまた、ゲートが完全に開いたときを検出し、かつソレノイドに信号を提供する光学センサを含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、棚は、平坦である。いくつかの実施形態では、自動販売機はまた、送出カップ上に配設された超音波センサを含む。いくつかの実施形態では、超音波センサは、送出カップ内の販売製品を検出する。
【0008】
いくつかの実施形態では、自動販売機は、外部本体と、外部本体内の格納スペースと、送出システムと、送出エリアと、を含む。いくつかの実施形態では、格納スペースは、販売製品を格納する。いくつかの実施形態では、送出システムは、X方向及びY方向に移動可能である。いくつかの実施形態では、送出システムは、開放側を有する容器と、容器に機械的にリンクされたピニオンギヤと、を有する。いくつかの実施形態では、送出エリアは、ラックと、外側ドアと、外側ドアに機械的にリンクされ、かつスロットを通って突出する突起と、を有する。いくつかの実施形態では、外側ドアは、閉位置で送出エリアを外部本体の外側から隔離し、かつ開位置で外部本体の外側からの販売製品へのアクセスを提供する。いくつかの実施形態では、送出システムの表面は、送出システムが販売製品を送出エリア内に移動させる際に、スロットに沿って突起を押し、それによって、外側ドアを閉位置から開位置に移動させる。いくつかの実施形態では、ラックは、送出システムが販売製品を送出エリア内に移動させる際に、ピニオンギヤと相互作用し、それによって、開放側が、外側ドアが開位置にあるときに形成された開口部に面するように、容器を回転させる。
【0009】
いくつかの実施形態では、スロットは、湾曲されており、外側ドアは、回転様式で移動する。いくつかの実施形態では、自動販売機はまた、送出エリアと格納スペースとの間に内側ドアを含む。いくつかの実施形態では、送出システムは、内側ドアを機械的に開く。
【0010】
いくつかの実施形態では、自動販売機から消費者に製品を販売するための方法は、送出カップを移動させて、送出カップを、製品を収容する棚と整列させることと、時限パルス用のソレノイドを作動させることによって、棚のゲートを開くことと、製品を送出カップ内に受容することと、製品が消費者に直立様式で提示されるように、送出カップを送出エリア内に移動させることと、を含む。いくつかの実施形態では、送出カップを送出エリア内に移動させることは、外側ドアを機械的に開いて、送出エリアへのアクセスを可能にし、かつ送出カップを機械的に回転させて、製品への消費者アクセスを提供する。いくつかの実施形態では、自動販売機は、透明な前パネルを含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、方法はまた、時限パルス後にゲートをばねで閉じることを含む。いくつかの実施形態では、時限パルスは、1つの製品のみが棚から分配されることを可能にする。いくつかの実施形態では、本方法はまた、内側ドアを送出エリアに対して係止解除し、かつ開くことを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、方法はまた、製品が消費者によって取り出された後、送出カップを送出エリアから除去することを含む。いくつかの実施形態では、送出カップを送出エリアから除去することは、外側ドアを閉じ、内側ドアを閉じて係止する。いくつかの実施形態では、透明な前パネルは、ガラスを含む。
【0013】
本発明の実施例に関する更なる特徴及び利点、並びに本発明の様々な実施例の構造及び作動について、添付図面を参照しながら、以下で詳細に説明する。本発明は、本明細書に記載される特定の実施例に限定されないことに注意されたい。そのような実施例は、例示目的だけのために本明細書に提示されている。追加の実施例は、本明細書に含まれた様々な教示に基づけば、当業者にとって明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
添付図面は、本発明の中に組み込まれ、本明細書の一部を形成し、本発明の実施例を例示し、本説明と共に、更に本発明の諸原理を説明し、かつ当業者が本発明を作り上げ、そして使用することを可能にする役割を果たす。
【0015】
【
図1】いくつかの実施形態による、自動販売機の斜視図を示す。
【0016】
【
図2】いくつかの実施形態による、自動販売機用の送出システムの斜視図を示す。
【0017】
【
図3】いくつかの実施形態による、自動販売機用の送出システムの一部分の拡大図を示す。
【0018】
【
図4】いくつかの実施形態による、自動販売機用の送出システムの一部分の拡大図を示す。
【0019】
【
図5】いくつかの実施形態による、自動販売機用の送出システムの一部分の拡大図を示す。
【0020】
【
図6】いくつかの実施形態による、自動販売機用の送出システムの一部分の拡大図を示す。
【0021】
【
図7】いくつかの実施形態による、自動販売機用の送出システムの一部分の拡大図を示す。
【0022】
【
図8】いくつかの実施形態による、自動販売機用の送出カップの斜視図を示す。
【0023】
【
図9】いくつかの実施形態による、自動販売機用の送出カップの斜視図を示す。
【0024】
【
図10】いくつかの実施形態による、自動販売機用の送出カップの一部分の内部図を示す。
【0025】
【
図11】いくつかの実施形態による、自動販売機用の棚の斜視図を示す。
【0026】
【
図12】いくつかの実施形態による、自動販売機用の製品プッシャの斜視図を示す。
【0027】
【
図13】いくつかの実施形態による、自動販売機用の棚の底面図を示す。
【0028】
【
図14】いくつかの実施形態による、自動販売機用の棚の上面図を示す。
【0029】
【
図15】いくつかの実施形態による、自動販売機用の棚の上面図を示す。
【0030】
【
図16】いくつかの実施形態による、自動販売機用の棚の斜視図を示す。
【0031】
【
図17】いくつかの実施形態による、自動販売機用の送出エリアの斜視図を示す。
【0032】
【
図18A】いくつかの実施形態による、閉構成にある自動販売機用の送出エリアの斜視図を示す。
【0033】
【
図18B】いくつかの実施形態による、開構成にある自動販売機用の送出エリアの斜視図を示す。
【0034】
【
図19】いくつかの実施形態による、自動販売機用の送出エリアの内部図を示す。
【0035】
【
図20A】いくつかの実施形態による、自動販売機の送出エリアに進入する送出カップの動作を示す。
【
図20B】いくつかの実施形態による、自動販売機の送出エリアに進入する送出カップの動作を示す。
【
図20C】いくつかの実施形態による、自動販売機の送出エリアに進入する送出カップの動作を示す。
【
図20D】いくつかの実施形態による、自動販売機の送出エリアに進入する送出カップの動作を示す。
【
図20E】いくつかの実施形態による、自動販売機の送出エリアに進入する送出カップの動作を示す。
【
図20F】いくつかの実施形態による、自動販売機の送出エリアに進入する送出カップの動作を示す。
【
図20G】いくつかの実施形態による、自動販売機の送出エリアに進入する送出カップの動作を示す。
【0036】
【
図21】いくつかの実施形態による、自動販売機の送出エリアの正面図を示す。
【0037】
【
図22】いくつかの実施形態による、自動販売機用のドアの斜視図を示す。
【0038】
【
図23】いくつかの実施形態による、自動販売機用のドアの部分内部図を示す。
【0039】
【
図24】いくつかの実施形態による、自動販売機用のドアの部分内部図を示す。
【0040】
【
図25】いくつかの実施形態による、自動販売機用の冷却ユニットの上面図を示す。
【0041】
【
図26】いくつかの実施形態による、自動販売機内の冷却ユニットの斜視図を示す。
【0042】
実施形態の特徴及び利点は、図面と併せて以下に述べる詳細な説明から明らかになり、図面では、同様の参照符号は、全体を通して対応する要素を特定する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以降、添付図面に図示されるような本発明の実施例を参照して、本発明を詳細に説明する。「一実施例(one embodiment)」、「実施例(an embodiment)」、「例示的実施例(an exemplary embodiment)」等の言及は、記載された実施例が特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施例が特定の特徴、構造、又は特性を必ずしも含むわけではないことを示す。更に、このような語句は、必ずしも同一の実施例に言及するものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性が実施例に関連して記載される場合、明確に記載されているかどうかにかかわりなく、他の実施例に関連するこのような特徴、構造、又は特性への影響は、当業者の知見内であるものとする。
【0044】
自動販売機は、製品(例えば、ボトル、缶、箱等の中の飲料)を格納し、かつ消費者に送出するために使用される。これまでの自動販売機は、消費者が、例えば、蝶番式ドアを開けて、製品を取り出す受け取りスペースに製品を落下させることによって、製品を送出するものが多い。しかしながら、製品の落下を見る及び/又は聞くことは、消費者にとって不快であり得る。加えて、いくつかの製品(例えば、炭酸飲料)を落下させることは、製品を開けたときに揮発させ得る。製品を落下させるのではなく、製品を消費者に提示することは、製品の品質が向上させ、使い勝手がより良好になるであろう。
【0045】
いくつかの自動販売機は、製品を落下させないが、これらの自動販売機は、高レベルの修理及びメンテナンスを必要とする。したがって、製品を消費者に提示するが、他の自動販売機の複雑性を低減する自動販売機(即ち、無駄のない自動販売機)を提供することが望ましい。更に、自動販売機は、様々な形状(例えば、円筒形、正方形)及びサイズの製品を収容する一方で、単純な製品装填も提供することが望ましい。
【0046】
したがって、いくつかの実施形態では、無駄のない自動販売機は、格納システム、送出システム、及び送出エリアを備える。これらの構成要素は、互いに相互作用して、全く落下させずに、消費者に販売製品を分配、輸送、及び提示する。いくつかの実施例において、この相互作用は、主として、機械的であるので、自動販売機が簡素化し、修理やメンテナンスの必要性が低減する。
【0047】
いくつかの実施例において、格納システムは、モジュール式である。いくつかの実施例において、格納システムは、1つ以上の棚を備える。いくつかの実施例において、複数の棚は、グリッド状の製品格納エリアを形成する。いくつかの実施例では、各棚は、販売製品を分配するように構成される。例えば、各棚は、販売製品を分配するためのばね式製品プッシャ等の機構を含み得る。別の例として、各棚は、重力が販売製品を棚から出るように補助及び/又は引き込むように、下向きに傾斜させられてもよい。いくつかの実施形態では、各棚は、平坦である。いくつかの実施例において、各棚は、自動販売機が、販売製品を分配する準備ができるまで、販売製品を棚に保持するゲートを備える。
【0048】
いくつかの実施形態では、送出システムは、X-Y機構及び送出カップを備える。いくつかの実施形態では、X-Y機構は、送出カップをX方向及びY方向に移動させ、送出カップが棚の隣に位置付けられて、販売製品を受容し、次いで、送出エリアに再配置されて、販売製品を消費者に提示することを可能にする。いくつかの実施形態では、X-Y機構は、送りねじ及びナットアセンブリを含む。
【0049】
いくつかの実施形態では、送出カップは、X-Y機構に連結され、販売製品を支持するための台を備える。いくつかの実施形態では、送出カップは、棚と通信する。いくつかの実施形態では、送出カップは、棚と通信して、送出カップを適切に配置する。いくつかの実施形態では、送出カップは、棚と相互作用してゲートを開き、販売製品のうちの1つが送出カップ上又はその中に分配されることを可能にする。例えば、送出カップは、ゲートを開くためのアクチュエータを含み得る。いくつかの実施形態では、送出カップは、プランジャを作動させるソレノイドの使用によってゲートを開く。
【0050】
いくつかの実施形態では、送出エリアは、消費者が販売製品を取り出すための取り出し場所を含む。いくつかの実施形態では、送出エリアは、送出エリアを自動販売機の外側から隔離する外側ドアを備える。いくつかの実施形態では、送出カップは、送出カップが送出エリアに進入する際に送出エリアと機械的に相互作用して、販売製品へのアクセスを消費者に提供し、したがって、販売製品を消費者に提示する。いくつかの実施形態では、機械的相互作用は、送出カップを回転させ、内側ドアを開き、内側ドアを係止解除し、及び/又は送出エリアの外側ドアを開く。いくつかの実施形態では、機械的相互作用は、ピニオンギヤとラックとの間の相互作用を含む。いくつかの実施形態では、機械的相互作用は、押出面とスロットを通って突出する突起との間の相互作用を含む。いくつかの実施形態では、機械的相互作用は、突起と係止機構との間の相互作用を含む。いくつかの実施形態では、機械的相互作用は、内側ドアに対する直接の力を含む。
【0051】
販売製品としては、ボトル入り飲料水、エネルギー飲料、炭酸ソフトドリンク、ミルク、ジュース、スポーツ飲料などの飲料、並びに、チップ、グラノーラバー、エネルギーバー、サンドイッチ、アイスクリームバー、キャンディー、他のスナックなどの食品が挙げられ得る。販売製品は、異なるサイズ、形状、及びスタイルで包装され得る。したがって、飲料が主に本明細書に考察されるが、開示される原理は、他の種類の販売製品にも同様に適用される。本明細書に開示される無駄のない自動販売機は、あらゆる環境(例えば、学校のキャンパス、店舗、モール、オフィス等)で使用され得る。
【0052】
これらの及び他の実施例は、図面を参照しながら、以下で考察する。しかしながら、当業者であれば、これら図面に関して本明細書で提供する詳細な説明は、単に説明目的のみであり、限定的と解釈すべきではないことを理解しているであろう。
【0053】
いくつかの実施形態では、自動販売機10は、例えば、
図1に示されるように、外部本体14を備える。外部本体14は、複数の部品(サイドパネル、後パネル、前パネル、上部パネル、又は底部パネル等)から作製されてもよく、又は本発明から逸脱せずに当該技術分野において公知の任意の方法によって構造化されてもよい。いくつかの実施形態では、自動販売機10は、前パネル16を含む。いくつかの実施形態では、前パネル16は、透明である。いくつかの実施形態では、前パネル16は、ガラス(例えば、単一又は二重化された)である。いくつかの実施形態では、前パネル16は、透明プラスチックである。いくつかの実施形態では、前パネル16は、消費者が自動販売機10内に格納された販売製品12を見ることを可能にするようにサイズ決め及び形状決めされている。
【0054】
いくつかの実施形態では、自動販売機10は、ユーザインターフェース18を備える。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース18は、例えば、所望される販売製品12を選択するか、又は情報(暗証番号等)を入力するために使用され得るキーパッド及び/又はタッチスクリーンを含む。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース18は、決済機構を含む。例えば、ユーザインターフェース18は、通貨受領エリア(例えば、紙幣及び/又は硬化スロット)、カードリーダ(例えば、クレジットカード、デビットカード、IDカード等のためのスワイプによる)、及び非接触決済機構(例えば、RFID、QRコード(登録商標)、NFC、Bluetooth(登録商標)等に基づく機構)のうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース18は、紙幣及び/又は硬化返却等の決済返却機構を含む。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース18は、前パネル16に隣接して配設されている。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース18は、プラスチックカバー19によって取り囲まれる。
【0055】
いくつかの実施形態では、自動販売機10は、1つ以上の販売製品12を販売するために使用される。いくつかの実施形態では、販売製品12は、各々、同一種類の製品(例えば、ボトル入りの水)であってもよい。いくつかの実施形態では、自動販売機10は、様々な販売製品12(例えば、ボトル入りの水、ソフトドリンクの異なる風味、ジュース等)を含み得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、自動販売機10は、格納スペース20を含む。例えば、格納スペース20は、外部本体14内に位置し得る。いくつかの実施形態では、格納スペース20は、前パネル16を通して視認可能なスペースを含む。いくつかの実施形態では、自動販売機10は、格納スペース20内に販売製品12を格納する。例えば、自動販売機10は、格納スペース20内の複数の棚300上に販売製品12を格納し得る。いくつかの実施形態では、各棚300は、特定の種類の販売製品12に対して専用であってもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、自動販売機10は、送出エリア400を備える。いくつかの実施形態では、送出エリア400は、販売製品12を消費者に提示するように構成されている。いくつかの実施形態では、送出エリア400は、プラスチックカバー19によって取り囲まれる。いくつかの実施形態では、送出エリア400は、ユーザインターフェース18に隣接して(例えば、その下に)配設されている。いくつかの実施形態では、送出エリア400は、外側ドア410を含む。外側ドア410は、閉じたとき、送出エリア400を自動販売機10の外側から隔離し得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、例えば、
図2に示されるように、自動販売機10は、販売製品12を棚300から送出エリア400に輸送するための送出システム100を備える。いくつかの実施形態では、送出システム100は、前パネル16と棚300との間に配設されている。いくつかの実施形態では、送出システム100は、X-Y機構及び送出カップ200を備える。いくつかの実施形態では、送出システム100のX-Y機構は、送出カップ200を格納スペース20内のその平面内の任意の位置に移動させ、したがって、送出カップ200が複数の棚300のいずれかに隣接して位置付けられ、かつ送出エリア400内に位置付けられることを可能にするように構成されている。
【0059】
いくつかの実施形態では、送出システム100のX-Y機構は、支持ブラケット102を介して自動販売機10に取り付けられる。いくつかの実施形態では、支持ブラケット102は、X-Y機構の角に配設され得る。いくつかの実施形態では、X-Y機構は、自動販売機10内でX-Y機構を固設するための追加の支持を提供する、支持棒104を備える。いくつかの実施形態では、支持棒104は、自動販売機10の頂部付近に配設され得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、送出システム100のX-Y機構は、送りねじ及びナットアセンブリのシステムを含む。いくつかの実施形態では、ナットアセンブリは、送りねじに沿って移動されることになる要素(例えば、送出カップ200、別の送りねじ等)に送りねじを取り付ける構成要素(例えば、ブラケット)を備える。構成要素は、送りねじが回転する際に、構成要素が送りねじに沿って移動するように、内部部分に螺合され得る。以下、この関係をナット構成と称される。
【0061】
いくつかの実施形態では、X-Y機構は、底部水平送りねじ105、上部水平送りねじ110、及び垂直送りねじ120を備える。いくつかの実施形態では、底部水平送りねじ105は、自動販売機10の底部付近に配設されている。いくつかの実施形態では、底部水平送りねじ105は、前パネル16の底部の下に配設されて、消費者の視界から外される。いくつかの実施形態では、上部水平送りねじ110は、自動販売機10の上部付近に配設されている。いくつかの実施形態では、上部水平送りねじ110は、前パネル16の上部の上に配設されて、消費者の視界から外される。いくつかの実施形態では、上部水平送りねじ110は、モータ114に連結され、モータ114によって駆動される(
図3参照)。いくつかの実施形態では、モータ114は、モータボックス130内に配設されている。いくつかの実施形態では、モータ114は、DCモータを含む。いくつかの実施形態では、底部水平送りねじ105もまた、モータ114に連結され、モータ114によって駆動される。いくつかの実施形態では、底部水平送りねじ105は、モータ114に間接的に連結されている。
【0062】
いくつかの実施形態では、上部水平送りねじ110の動きは、伝達棒112を介して底部水平送りねじ105に伝達される。例えば、
図4に示すように、伝達ギヤ111は、上部水平送りねじ110に連結され得、伝達ギヤ113は、伝達棒112に連結され得る。伝達ギヤ111は、上部水平送りねじ110が回転すると、伝達棒112も回転するように伝達ギヤ113と係合し得る。
図6に示されるように、伝達ギヤ109は、伝達棒112に連結され得、伝達ギヤ107は、底部水平送りねじ105に連結され得る。伝達ギヤ109は、伝達棒112が回転すると、底部水平送りねじ105も回転するように、伝達ギヤ107と係合し得る。いくつかの実施形態では、上部水平送りねじ110及び底部水平送りねじ105は、同一速度で回転する。例えば、伝動ギヤ111と伝達ギヤ113との間のギヤ比は、1:1であり得、伝達ギヤ109と伝達ギヤ107との間のギヤ比もまた、1:1であり得る。いくつかの実施形態では、伝達棒112は、送出エリア400とは反対側の自動販売機10の側部に配設されている。いくつかの実施形態では、伝達棒112は、前パネル16の左側に配設されて、消費者の視界から外される。
【0063】
いくつかの実施形態では、垂直送りねじ120は、例えば、
図5及び
図7に示されるように、上部水平送りねじ110及び底部水平送りねじ105にナット構成で連結され、それにより、垂直送りねじ120は、上部水平送りねじ110及び底部水平送りねじ105が回転すると、上部水平送りねじ110及び底部水平送りねじ105に沿って移動する。いくつかの実施形態では、垂直送りねじ120は、モータ124に連結される(
図2及び
図3参照)。いくつかの実施形態では、垂直送りねじ120は、伝達棒122を介して間接的にモータ124に連結されている。例えば、
図5に示されるように、伝達ギヤ121は、伝達棒122に連結され得、伝達ギヤ123は、垂直送りねじ120に連結され得る。伝達ギヤ121は、伝達棒122が回転すると、垂直送りねじ120も回転するように伝達ギヤ123と係合し得る。いくつかの実施形態では、伝達棒122は、上部水平送りねじ110に隣接して配設されている。したがって、いくつかの実施形態では、伝達棒122は、前パネル16の上部の上に配設されて、消費者の視界から外される。いくつかの実施形態では、伝達棒122は、正方形である。
【0064】
いくつかの実施形態では、モータ124は、モータ114に隣接して配設されている。いくつかの実施形態では、モータ124は、モータボックス130内に配設されている。いくつかの実施形態では、モータ124は、DCモータを含む。いくつかの実施形態では、モータボックス130は、モータボックス130が取り外された状態で
図3に示されるように遮音体132を備える。いくつかの実施形態では、遮音体132は、消費者によって聞き取られるモータ114及び124のノイズを低減し得る。いくつかの実施形態では、モータボックス130は、消費者の視界から外れるように配設されている。例えば、モータボックス130は、右上の角(即ち、前パネル16の縁の右及び/又は上に配設され得る。したがって、いくつかの実施形態では、モータボックス130は、格納スペース20の外側に配設され得る。いくつかの実施形態では、モータ114及び124は、コントローラによって制御される。例えば、モータ114及び124は、コントローラから信号を受信して、送出カップ200をX方向に一定量、Y方向に一定量移動させ得る。コントローラからの信号は、ユーザインターフェース18を介した消費者による特定の販売製品12の選択に基づき得る。コントローラは、モータ114及び124の両方を制御する単一コントローラであってもよく、又はモータ114及び124を別個に制御する2つの別個のコントローラであってもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、支持ビーム140は、垂直送りねじ120に連結されている。いくつかの実施形態では、支持ビーム140は、垂直送りねじ120に追加の構造的支持を提供するように動作する。いくつかの実施形態では、支持ビーム140は、X-Y機構の部分を消費者の視界から外すために隠すように動作する(例えば、垂直送りねじ120、電気接続、ブラケット等)。
【0066】
いくつかの実施形態では、送出システム100の送出カップ200は、例えば、
図2及び
図8に示されるように、垂直送りねじ200にナット構成で連結され、それにより、垂直送りねじ120が回転すると、送出カップ200が垂直送りねじ120に沿って移動する。したがって、送出カップ200は、垂直送りねじ120が回転すると、Y方向に移動し得、上部水平送りねじ110及び底部水平送りねじ105が回転すると、X方向に移動し得る(垂直送りねじ120及び支持ビーム140と共に)。したがって、送出カップ200は、モータ114及び124を制御するコントローラによって受信された信号に基づいて、棚300のいずれか及び送出エリア400に正確かつ確実に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、送出カップ200を正確に配置するために、送りねじ及びナットアセンブリのシステムの代わりに、他の種類のX-Y機構が使用されてもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、送出カップ200は、棚300から販売製品12を受容し、販売製品12を送出エリア400に輸送するように構成されている。いくつかの実施形態では、送出カップ200は、棚300と相互作用するように構成されている。いくつかの実施形態では、送出カップ200は、棚300と通信してもよく、逆もまた同様である。例えば、棚300は、送出カップ200が適切な場所に到着したことを示す信号を送出カップ200に送信し得る。別の例として、送出カップ200は、送出カップ200が販売製品12を受容する準備ができているという信号を棚300に送信し得る。送出カップ200と棚300との間の信号は、例えば、RFID、NFC、又はBluetooth(登録商標)技術を利用し得る。いくつかの実施形態では、送出カップ200は、棚300に販売製品12を分配させるアクチュエータを含み得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、機械的アクチュエータを含む。
【0068】
いくつかの実施形態では、送出カップ200は、送出エリア400と相互作用するように構成されている。いくつかの実施形態では、送出カップ200と送出エリア400との間の相互作用は、消費者が、送出エリア400内の販売製品12に容易にアクセスすることを可能にする。いくつかの実施形態では、送出カップ200と送出エリア400との間の相互作用は、外側ドア410を開く。いくつかの実施形態では、送出カップ200は、送出エリア400と機械的に相互作用するように構成されている。いくつかの実施形態では、送出カップ200と送出エリア400との間の機械的相互作用は、外側ドア410を開かせる。いくつかの実施形態では、送出カップ200と送出エリア400との間の機械的相互作用は、消費者に販売製品12へのより良好なアクセスを提供する、送出エリア400及び/又は送出カップ200の他の構成要素の運動を結果としてもたらす。いくつかの実施形態では、送出カップ200と送出エリア400との間の機械的相互作用は、消費者に販売製品12を効果的に提示する。
【0069】
いくつかの実施形態では、例えば、
図8~
図10に示されるように、送出カップ200は、容器210及び台220を備える。いくつかの実施形態では、容器210は、透明であり、消費者が、販売製品12が送出エリア400に輸送される際に販売製品12を見ることを可能にする。いくつかの実施形態では、容器210は、開放側212を有する。いくつかの実施形態では、開放側212は、棚300に面するように構成されている。いくつかの実施形態では、容器210は、台220に対して回転するように構成されている。例えば、以下でより完全に説明されるように、容器210は、開放側212が消費者に向かって面し、したがって、販売製品12への消費者のアクセスを容易にするように、送出エリア400に進入する際に180度回転し得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、台220は、容器210を支持する。いくつかの実施形態では、台220は、販売製品12への消費者のアクセスを容易にする特徴を含む。これらの特徴は、押出面222、突起224、及び/又はピニオンギヤ226(
図10参照)を含み得る。いくつかの実施形態では、押出面222は、以下により完全に説明されるように、外側ドア410を開き得る。いくつかの実施形態では、突起224は、以下により完全に説明されるように、送出エリア400の内側ドア420を係止解除し得る。いくつかの実施形態では、ピニオンギヤ226は、以下により完全に説明されるように、送出エリア400のラック430と相互作用して、容器210を回転させ得る。したがって、いくつかの実施形態では、ピニオンギヤ226は、ピニオンギヤ226の回転が容器210の回転に結び付けられるように、容器210に連結されている。
【0071】
いくつかの実施形態では、送出カップ200は、販売製品12が送出カップ200内にあるか否かを検知するセンサ230を備える(即ち、センサ230は、送出カップ200内の販売製品12の存在又は不在を検知することができる)。いくつかの実施形態では、センサ230は、超音波センサを含む。いくつかの実施形態では、容器210は、センサ230による販売製品12の検知を容易にする孔214を含む。いくつかの実施形態では、容器210は、センサ230が、販売製品12が棚300から受容されたときに(即ち、180度回転する前に)検知することができ、かつ販売製品12が送出エリア400内で消費者によって取り出されたときに(即ち、180度回転した後に)検知することができるように、両側に2つの孔214を含む。
【0072】
いくつかの実施形態では、送出カップ200の運動は、販売製品12(又はその不在)を検知するセンサ230に基づき得る。例えば、送出カップ200は、販売製品12の不在(消費者が販売製品12を取り出したことを示す)を検知するまで、送出エリア400内に留まり得る。別の例として、送出カップ200は、販売製品12を検知する(販売製品12が送出エリア400に輸送される準備ができていることを示す)まで、棚300の傍に留まり得る。いくつかの実施形態では、センサ230の代わりに、異なる種類のセンサが、同一又は異なる位置で使用されてもよい。例えば、圧力センサが、容器210及びその中の任意のものの重量によって、販売製品12の存在を検知するために使用されてもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、送出カップ200は、棚300からの販売製品12の分配を容易にする特徴を含む。例えば、上で考察されたように、送出カップ200及び棚300は、送出カップ200が棚300に対して適切に位置付けられていることを通信するために信号を送信し得る。いくつかの実施形態では、送出カップ200は、アクチュエータを備え得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、販売製品12を分配するために棚300に信号を送信し得る。いくつかの実施形態では、信号は、RFID、NFC、又はBluetooth(登録商標)技術を介して送信され得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、機械的アクチュエータを含み得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、例えば、
図10に示される、ソレノイド240及びプランジャ242を含む。いくつかの実施形態では、ソレノイド240は、プランジャ242を作動させる。いくつかの実施形態では、プランジャ242が作動されたとき、プランジャ242は、棚300と相互作用して、以下により完全に説明されるように、棚300が1つの販売製品12を送出カップ200内に分配することを可能にする。いくつかの実施形態では、ソレノイド240は、時限パルスに対して、プランジャ242を作動させる。
【0074】
いくつかの実施形態では、例えば、
図11に示されるように、棚300は、製品格納エリア305、製品プッシャ310、及びゲート320を備える。
図11は、1つの棚300のみを示すが、自動販売機10は、複数の棚300を収容してもよい。いくつかの実施形態では、棚300は、モジュール式である。いくつかの実施形態では、棚300は、グリッド内に位置付けられてもよい(即ち、隣接する棚300が一列に、かつ棚300の複数の列が垂直に配置される)。いくつかの実施形態では、製品格納エリア305は、異なる形状及びサイズを有する様々な販売製品12を受容するように構成されている。いくつかの実施形態では、販売製品12は、製品プッシャ310に対して、かつゲート320を通して、販売製品を押すことによって、製品格納エリア305内に装填される。
【0075】
いくつかの実施形態では、製品プッシャ310は、例えば、
図12に示されるように、摺動部材312を介して棚300に沿って摺動するように構成されている。いくつかの実施形態では、例えば、
図13に示されるように、摺動部材312は、棚300のレール302に沿って摺動し得る。
図12に示されるように、製品プッシャ310は、棚300の前部分に付勢され得る。販売製品12が製品格納エリア305内に挿入されたとき、製品プッシャ310は、棚300の後部に向かって押されている。いくつかの実施形態では、製品プッシャ310は、ばね式であり、したがって、販売製品12を製品格納エリア305から押し出そうとする。例えば、製品プッシャ310は、ばね314を用いて棚300の前部に付勢され得る(
図14及び
図15参照)。いくつかの実施形態では、ばね314は、定荷重ばねを含む。製品プッシャ310が棚300の前にあるとき、ばね314は、完全に巻き上げられ得る。販売製品12が製品格納エリア305内に挿入されると、製品プッシャ310が押し戻され、したがって、ばね314を広げる。広がったばね314は、製品プッシャ310に力を及ぼし、これは、販売製品12を押す。いくつかの実施形態では、棚300は、平坦又は水平であり、例えば、棚300は、床又は基部自動販売機10に対して平行であり得る。いくつかの実施形態では、棚300は、送出カップ200に向かって(即ち、自動販売機10の前に向かって)下に角度付けられる。したがって、重力もまた、販売製品12に力を及ぼして、それらを製品格納エリア305から外に移動させ得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、ゲート320は、製品格納エリア305内に販売製品12を保持するように動作する。いくつかの実施形態では、ゲート320は、2つの側部ゲート320を含む(
図11、
図14~
図16参照)。ゲート320は、自動販売機10内に格納される最小販売製品12に基づいてサイズ決めされ得る。したがって、ゲート320は、製品格納エリア305内に任意のサイズの販売製品12を保持し得る。いくつかの実施形態では、2つの側部ゲート320は、棚300の側部に配設されている。例えば、1つの側部ゲート320が、棚300の各側部に配設され得る。いくつかの実施形態では、2つの側部ゲート320が、棚300の各側部から部分的に内側のみに延在する。いくつかの実施形態では、棚300は、製品格納エリア305内の販売製品12のサイズを決定する、光学センサ等のセンサを含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、ゲート320は、蝶番式である。いくつかの実施形態では、ゲート320は、閉位置にばね負荷されている。例えば、
図13に示されるように、ばね325が、ゲート320を閉位置に維持するために棚300に含められ得る。いくつかの実施形態では、ゲート320は、前板322、底板324、及び側部ロッド326に機械的にリンクされる(
図13及び
図16参照)。いくつかの実施形態では、前板322は、送出カップ200に面する棚300の前側の底部に配設されている。いくつかの実施形態では、前板322は、棚300内に押し込まれるように構成されている。いくつかの実施形態では、送出カップ200のプランジャ242は、前板322を棚300内に押し込むように構成されている。いくつかの実施形態では、前板322が押されると、底板324及び側部ロッド326もまた、押し戻される。いくつかの実施形態では、側部ロッド326は、スロット329内で摺動する。いくつかの実施形態では、リンク328は、側部ロッド326をゲート320と接続する。したがって、側部ロッド326がスロット329内で摺動して戻ると、リンク328が引き戻され、したがって、ゲート320を揺動させて開く。
【0078】
いくつかの実施形態では、前板322が解放されるとすぐに、前板322が、ばね325によって及ぼされる力に起因して、その元の位置に戻る。いくつかの実施形態では、ゲート320は、棚300から分配される1つの販売製品12に対して十分な長さだけ開いたままになる。いくつかの実施形態では、ソレノイド240の時限パルスは、1つの販売製品12が棚300から分配されることを可能にするために十分に長い。いくつかの実施形態では、時限パルスの時間の長さは、可変であり、販売製品12のサイズに基づき得る。いくつかの実施形態では、時限パルスの時間の長さは、サイズにかかわらず、各販売製品12に対して同一である。いくつかの実施形態では、時限パルスは、1秒未満(例えば、0.2~0.5秒)未満である。いくつかの実施形態では、棚300は、ゲート320が完全に開いたときを検知するように構成された光学センサを備える。いくつかの実施形態では、光学センサは、ソレノイド240に信号を送信するように構成されている。いくつかの実施形態では、時限パルスは、ソレノイド240が、ゲート320が完全に開かれているという信号を受信したときに、開始する。同様のタイミング又は時限パルスは、アクチュエータがソレノイド及びプランジャ構成ではない実施形態において発生してもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、送出カップ200が棚300から販売製品12を受容した後、送出カップ200は販売製品12を送出エリア400に輸送する。いくつかの実施形態では、送出エリア410は、消費者が販売製品12を取り出し得るエリアを含む。いくつかの実施形態では、例えば、
図17に示されるように、送出エリア400は、外側ドア410及び内側ドア420を備える。
【0080】
いくつかの実施形態では、外側ドア410は、外側ドア410が閉じられたとき(即ち、閉構成450(
図18A参照)において)、送出エリア400を自動販売機10の外部から隔離するドアを備える。いくつかの実施形態では、外側ドア410が開かれたとき(即ち、開構成460(
図18B参照)において)、開口部462が形成され、販売製品12が取り出されることができるように、消費者が送出エリア400にアクセスすることを可能にする。いくつかの実施形態では、外側ドア410は、送出カップ420と機械的に相互作用することによって、閉構成450から開構成460に移動する。いくつかの実施形態では、外側ドア410は、摺動して開く。いくつかの実施形態では、外側ドア410は、回転して開く。いくつかの実施形態では、外側ドア410は、
図18Aに示されるように、方向452に開く。いくつかの実施形態では、外側ドア410は、底板412及び上板414を備える。いくつかの実施形態では、底板412及び上板414は、回転可能なアタッチメントによって外側ドア410を送出エリア400に接続する。いくつかの実施形態では、アタッチメントは、外側ドア410を閉構成450にあるように付勢するようにばね負荷される。
【0081】
いくつかの実施形態では、例えば、
図19に示されるように、底板412は、送出エリア400内に突出する突起440を含む。いくつかの実施形態では、突起440は、スロット442を通って突出する。いくつかの実施形態では、スロット442は、湾曲されている。いくつかの実施形態では、送出カップ200の押出面222は、スロット442に沿って突起440を押すように構成されている。いくつかの実施形態では、突起440がスロット442に沿って移動すると、外側ドア410が開く。
【0082】
いくつかの実施形態では、例えば、
図19に示されるように、ラック430は、固定された様式で送出エリア400内に配設されている。いくつかの実施形態では、送出カップ200のピニオンギヤ226は、送出カップ200が送出エリア400に進入すると、ラック430と相互作用するように構成されている。ラック430の歯は、ピニオンギヤ226の歯と係合することができ、したがって、送出カップ200が送出エリア400内に移動し続ける際に、ピニオンギヤ226を回転させる。いくつかの実施形態では、ピニオンギヤ226の回転は、容器210を回転させ、したがって、販売製品12を消費者に提示する。いくつかの実施形態では、ピニオンギヤ226とラック430との間の相互作用、並びに押出面222と突起440との間の相互作用は、ほぼ同時に生じる。例えば、これらの相互作用は、同時であってもよく、又はこれらの相互作用は、タイミングが少なくとも部分的に重複してもよい。したがって、いくつかの実施形態では、外側ドア410が開くと(消費者が送出エリア400内で視認することを可能にする)、容器210が回転する。これらの組み合わされた動きは、販売製品12を消費者に提示する効果又は使い勝手に加えられてもよい。例えば、外側ドア410が少なくとも部分的に開かれた後、消費者は、消費者に販売製品12を提示するために、容器210の回転が終了することを視認することができる。いくつかの実施形態では、販売製品12は、容器210の回転と共に回転する。
【0083】
いくつかの実施形態では、内側ドア420は、自動販売機10の格納スペース20から送出エリア400を隔離する。いくつかの実施形態では、内側ドア420は、蝶番式ドアを含む。いくつかの実施形態では、内側ドア420は、
図18Aに示されるように、方向454に送出エリア400内に開く。いくつかの実施形態では、内側ドア420は、送出カップ200によって押されて開く。いくつかの実施形態では、内側ドア420は、係止される。例えば、内側ドア420は、例えば、
図19に示されるように、係止機構422を含み得る。いくつかの実施形態では、係止機構422は、内側ドア420が方向454に内向きに開くことを阻止する。いくつかの実施形態では、係止機構422は、内側ドア420を係止解除するために押し下げられ得る。いくつかの実施形態では、送出カップ200の突起224は、送出カップ200が送出エリア400に進入すると、係止機構422と相互作用するように構成されている。いくつかの実施形態では、突起224は、送出カップ200の残部よりもより遠く(即ち、送出エリア400により近く)に延在する。したがって、突起224は、送出カップ200が内側ドア420を押して内側ドア420を開く前に、係止機構422を押し下げることによって、内側ドア420を係止解除し得る。いくつかの実施形態では、内側ドア420は、他の機構を介して係止解除されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、内側ドア420は、送出カップ200が接近したときに、それ自体を係止解除するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、送出カップ200は、送出カップが送出エリア400に接近したとき、例えば、RFID、Bluetooth(登録商標)、NFC等の無線通信技術を使用して、信号を内側ドア420に送信し得る。他の相互作用又は機構もまた、使用され得る。
【0084】
いくつかの実施形態では、内側ドア420は、送出エリア400内から開かれることができない。いくつかの実施形態では、内側ドア420は、盗難を防止するために、破壊耐性ドアとして作用する。いくつかの実施形態では、内側ドア420は、人が係止機構422を押し下げて内側ドア420を係止解除することを防止する、水平棚424を含む(
図20A及び
図20B参照)。
【0085】
販売製品12が消費者に提示されるように、内側ドア420を係止解除して開き、容器210を回転させる、送出カップ200と送出エリア400との間の相互作用は、
図20A~
図20Gに示される。いくつかの実施形態では、送出カップ200は、送出カップ進入方向470に移動して、送出エリア400に進入し、送出カップ退出方向472に移動して、送出エリア400を出る。いくつかの実施形態では、内側ドア420は、
図20Aに示されるように、閉位置に係止される。いくつかの実施形態では、水平棚424は、人が内側ドア420を係止解除することを防止し得る。いくつかの実施形態では、送出カップ200が内側ドア420に接近すると、送出カップ200は、内側ドア420を係止解除する(例えば、突起224、無線通信、又は他の機構を介して)。いくつかの実施形態では、送出カップ200は、
図20Bに示されるように、内側ドア420を押して開くことを開始する。いくつかの実施形態では、送出カップ200が、
図20Cに示されるように、送出エリア400に進入すると、ピニオンギヤ426(
図20Cでは見えない)が、ラック430と相互作用する。いくつかの実施形態では、
図20D~
図20Gに示されるように、送出カップ200が送出エリア400に進入し続ける際のピニオンギヤ426とラック430との間の相互作用は、容器210を、送出カップを開く回転方向480に回転させる。いくつかの実施形態では、可能な全回転は、180度を含む。いくつかの実施形態では、送出カップを開く回転方向480は、開放側212が棚300に向かって面する状態(即ち、消費者から離れて)から、消費者に向かって面する状態に回転することを可能にする(
図20G参照)。いくつかの実施形態では、送出カップ200が送出エリア400から引き出されると、ピニオンギヤ426とラック430との間の相互作用が、送出カップ200を、送出カップを閉じる回転方向482に回転させる。
【0086】
したがって、自動販売機10は、販売製品12を洗練されているが単純な様式で消費者に提示するために使用され得る。いくつかの実施形態では、消費者は、ユーザインターフェース18(例えば、キーパッド、タッチスクリーン、及び/又は決済機構)を介して販売製品12に対する支払い、及びその選択を行うことができる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース18は、キーパッド又はタッチスクリーン、決済システム(紙幣、硬貨、カード等)、硬貨及び/又は紙幣返却、ディスプレイスクリーン、及び他の同様の構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース18での販売製品12の選択は、モータ114及び124を制御するコントローラに通信され得る。いくつかの実施形態では、コントローラへの通信に基づいて、モータ114及び124は、送出カップ200がX方向及びY方向に移動して、選択された販売製品12の適切な棚300に到達するように、上部水平送りねじ110、底部水平送りねじ105、及び垂直送りねじ120を回転させるように動作する。
【0087】
いくつかの実施形態では、送出カップ200は、事前設定された場所に移動して、販売製品12を受容する。いくつかの実施形態では、自動販売機10は、モータ114及び124のコントローラからの制御に基づいて、送出カップ200が正しい場所にあるときを知る。いくつかの実施形態では、自動販売機10は、送出カップ200と棚300との間の通信(例えば、RFID、Bluetooth(登録商標)、NFC等の無線通信技術)に基づいて、送出カップ200が正しい場所にあるときを知る。
【0088】
いくつかの実施形態では、送出カップ200は、棚300のゲート320を作動させて、1つの販売製品12を分配させる(例えば、無線通信技術を介して、又はソレノイド240及びプランジャ242等の機械的アクチュエータを介して)。いくつかの実施形態では、ゲート320は、1つの販売製品12が棚300から分配されることを可能にするために十分に長い時限パルスに基づいて開いたままになる。
【0089】
いくつかの実施形態では、送出カップ200は、販売製品12が送出カップ200内にあるときを検知する(例えば、超音波センサ等のセンサ230を介して、又は圧力センサを介して)。いくつかの実施形態では、送出カップ200は、販売製品12が送出カップ200上に装填されたという通信をモータ114及び124のコントローラに送信する。いくつかの実施形態では、選択された販売製品12が送出カップ200内に装填された後、コントローラは、送出カップ200がX方向及びY方向に移動して送出エリア400に到達するように、モータ114及び124を駆動して、上部水平送りねじ110、底部水平送りねじ105、及び垂直送りねじ120を回転させる。いくつかの実施形態では、送出カップ200は、送出エリア400と相互作用して、内側ドア420を係止解除して開き、外側ドア410を開き、容器210を回転させる(例えば、上記の機構を用いて)。いくつかの実施形態では、これらの相互作用の組み合わせは、消費者に販売製品12を提示し、消費者に選択された販売製品12を取り出すためのアクセスを提供する。
【0090】
いくつかの実施形態では、販売製品12は、直立様式で消費者に提示される。いくつかの実施形態では、販売製品12は、落下せずに、消費者に提示される。いくつかの実施形態では、販売製品12は、消費者が外側ドア410を開けること、又は(例えば、販売製品12を選択及び支払うために)ユーザインターフェース18以外の自動販売機10のいかなる態様も手動で開くか、若しくは押すことを必要とせずに、消費者に提示される。いくつかの実施形態では、販売製品12は、販売製品12を回転させることによって消費者に提示される。
【0091】
いくつかの実施形態では、送出カップ200は、販売製品12が送出カップ200から取り出されたときを検知する(例えば、超音波センサ等のセンサ230を介して、又は圧力センサを介して)。いくつかの実施形態では、送出カップ200は、製品12が取り出されたという信号をモータ114及び124のコントローラに送信する。いくつかの実施形態では、販売製品12が取り出された後、コントローラは、送出カップ200がX方向及びY方向に移動して開始位置に戻るように、モータ114及び124を駆動して、上部水平送りねじ110、底部水平送りねじ105、及び垂直送りねじ120を回転させる。いくつかの実施形態では、送出カップ200が送出エリア400を出ると、外側ドア410が閉じられ、容器210が、その開始位置に戻るように回転し、内側ドア420が閉じられて係止される。
【0092】
いくつかの実施形態では、消費者が所定の時間経過後に販売製品12を取り出さない場合、コントローラは、送出カップ200がX方向及びY方向に移動して、その開始位置に戻るように、モータ114及び124を駆動して、上部水平送りねじ110、底部水平送りねじ105、及び垂直送りねじ120を回転させてもよい。これが起こったとき、自動販売機10は、販売製品12が取り出されていないことを表示し得る(例えば、ユーザインターフェース18を介して)。自動販売機10に接近する次の消費者(このメッセージを見る)は、ユーザインターフェース18を使用して、別の販売製品12が選択される前に、自動販売機10に、装填された販売製品12を上記の様式で分配させることができる。
【0093】
いくつかの実施形態では、例えば、
図21に示されるように、送出エリア400は、例えば、手存在センサ490等の取り出しセンサ490を備える。手存在センサ490は、消費者の取り出しが進行している間、例えば、消費者の手が送出エリア400内にある間、送出カップ200が移動を開始しないことを確実にし得る。例えば、センサ230が販売製品12を検知しない(即ち、販売製品12が取り出されたことを検知する)場合、送出カップ200は、上記のように、開始位置に戻ることを開始し得る。同様に、所定の時間経過後、販売製品12が取り出されていない場合であっても、送出カップ200は、上記のように、開始位置に戻ることを開始し得る。しかしながら、手存在センサ490が、これらの状況のいずれかにおいて送出エリア400内の消費者の手を検知する場合、送出カップ200が開始位置に戻ることは、消費者の手が送出エリア400内でもはや検知されなくなるまで遅延される。
【0094】
いくつかの実施形態では、手存在センサ490は、レーザ発光器492及び受光器494を含む。いくつかの実施形態では、レーザ発光器492及び受光器494は、消費者の手が少しでも送出エリア400内にある場合、消費者の手が検知されるように、送出エリア400の前部分に配設される。
図21は、受光器494の上に配設されたレーザ発光器492を示しているが、いくつかの実施形態では、レーザ発光器492及び受光器494は、反対の位置(即ち、レーザ発光器492が受光器494の下)であってもよい。いくつかの実施形態では、手存在センサ490は、送出エリア400の各側に2つの対向する鏡496、498を備える。いくつかの実施形態では、レーザ発光器492は、光束495を送信し、これは、受光器494が光束495を受光するまで、鏡496、498間で前後に反射される。消費者の手が送出エリア400に進入したとき、手が光束495を阻止するため、光束495が受光器494に到達せず、したがって、手存在センサ490が、消費者の手が送出エリア400内にあるときを決定することを可能にする。いくつかの実施形態では、レーザ発光器492、受光器494、及び鏡496、498は、手が送出エリア400への入口に沿った任意の点で検知されることを確実にするように位置付けられ、かつ角度付けられる。
【0095】
いくつかの実施形態では、自動販売機10は、例えば、
図22に示されるように、前ドア30を備える。いくつかの実施形態では、ドア30は、開いたとき、格納スペース20及び自動販売機の電気系統へのアクセスを提供する。いくつかの実施形態では、ドア30は、棚300を販売製品12によって再装填するか、棚300を調整するか、又は自動販売機10の他のメンテナンス又は修理のために開かれ得る。いくつかの実施形態では、ドア30は、蝶番式ドアを含む。いくつかの実施形態では、ドア30は、前パネル16を含む。いくつかの実施形態では、ドア30は、プラスチックカバー19を含む。いくつかの実施形態では、プラスチックカバー19は、ユーザインターフェース18を収容する。いくつかの実施形態では、ドア30は、モジュール式であり、したがって、同一ドア30が、異なるユーザインターフェース18(例えば、キーパッド対タッチスクリーン)を含む自動販売機に使用されることを可能にする。
【0096】
いくつかの実施形態では、ドア30は、例えば、
図23及び
図24に示されるように、ローラ32を含む。いくつかの実施形態では、ローラ32は、ドア30の内側フレーム上に配設されている。いくつかの実施例では、ローラ32は、ドア30の底部分に配設されている。いくつかの実施形態では、ローラ32は、ドア30に固定的に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、ローラ32は、ドア30が閉じられたときに、
図24に示されるように、外部本体14の底部分に配設されたブラケット34上に載置される。いくつかの実施形態では、この構成は、ドア30が閉じられるたびに、正確な閉位置及び適切な封止を実現するようにドア30を整列するために役立ち得る。
【0097】
いくつかの実施形態では、自動販売機10は、
図25に示されるように、独立冷却ユニット500を備える。いくつかの実施形態では、冷却ユニット500は、高温側510及び低温側520を含む。いくつかの実施形態では、高温側510及び低温側520は、高温及び低温空気の混合を防止するように封止されている。いくつかの実施形態では、冷却ユニット500は、高温側510及び低温側520を分離するための断熱壁515を備える。
【0098】
いくつかの実施形態では、高温側510は、凝縮器512、圧縮機514、及びファン516を備える。いくつかの実施形態では、空気は、給気口502を介して高温側510内に入り、排気口504を介して高温側510を出る。いくつかの実施形態では、低温側520は、蒸発器522及びファン524を備える。いくつかの実施形態では、低温空気506は、低温側520から格納スペース20に流入して、販売製品12を冷却する。いくつかの実施形態では、高温空気508は、格納スペース20から低温側520に戻る。
【0099】
いくつかの実施形態では、販売機10は、
図26に示されるように、冷却ユニット500の上に配設されたカバーパネル530を備える。いくつかの実施形態では、カバーパネル530は、自動販売機10に取り付いて、低温空気506を格納スペース20内に運び、かつ高温空気508を格納スペース20から冷却ユニット500内に戻すように運ぶ、ダクトを形成する。
【0100】
いくつかの実施形態では、冷却ユニット500が独立であるため、冷却ユニット500は、メンテナンス、修理、又は交換のために、容易に取り外され、かつ挿入され得る。いくつかの実施形態では、冷却ユニット500は、販売製品12を適切な温度に維持するように動作する。
【0101】
「発明の概要」及び「要約」のセクションではなく、「発明を実施するための形態」のセクションは、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約」のセクションは、本発明者(ら)によって想到されるような、本発明(複数可)の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得るが、本発明(複数可)及び添付の特許請求の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
【0102】
これまでに、特定機能の実施、及びこれらの関係を例示する機能的ビルディングブロックを使って、本発明(複数可)について説明してきた。こうした機能的ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。特定の機能及びこれらの関係が適切に行われる限り、代替の境界を定義することができる。
【0103】
特定実施形態の前述の説明により、本発明(複数可)の一般的な性質が完全に明らかになり、他者が、当業者の知識を適用することによって、過度の試行錯誤をすることなく、本発明(複数可)の一般的な概念を逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に修正及び/又は適合させることができる。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示や指導に基づいて、開示の実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、それ故、本明細書の用語法や表現法は、教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0104】
本発明(複数可)の広がり及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、下記「特許請求の範囲」及びこれらの等価物に従ってのみ規定されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売機であって、
販売製品を輸送するように構成された送出カップと、
外側ドアを有する送出エリアであって、前記外側ドアは、閉位置にあるときに、前記送出エリアを前記販売機の外部から隔離し、開位置にあるときに、開口部を通して前記販売機の前記外部からの前記販売製品へのアクセスを提供する送出エリアとを有し、
前記送出カップと前記送出エリアとの間の機械的相互作用は、前記外側ドアを前記開位置に移動させるように構成された、販売機。
【請求項2】
透明な前パネルを有する、請求項1に記載の販売機。
【請求項3】
前記送出カップは、前記販売製品を収容する棚に面し且つ前記販売製品を受容する開放側を有する容器を含むように構成されている、請求項1に記載の販売機。
【請求項4】
前記送出カップと前記送出エリアとの間の機械的相互作用は、前記開放側が前記開口部と整列するように前記送出カップを回転させるように構成されている、請求項3に記載の販売機。
【請求項5】
前記機械的相互作用は、前記送出カップを回転させ且つ同時に前記外側ドアを開くように構成されている、請求項4に記載の販売機。
【請求項6】
ラックとピニオンギヤを有し、
前記機械的相互作用は、前記ラックと前記ピニオンギヤとの間の相互作用を含む、請求項4に記載の販売機。
【請求項7】
前記送出カップ上に配設された超音波センサを含み、
前記超音波センサは、前記送出カップ内の販売製品を検出するように構成されている、請求項1に記載の販売機。
【請求項8】
販売機から消費者に製品を販売する方法であって、前記方法は、
前記製品が消費者に直立様式で提示されるように、前記製品を含む送出カップを送出エリア内に移動させることを含み、
前記送出カップを前記送出エリア内に移動させることは、外側ドアを機械的に開いて、前記販売機の外部から前記送出エリアへの消費者のアクセスを可能にし且つ前記送出カップを機械的に回転させて前記製品への消費者のアクセスを提供する、方法。
【請求項9】
内側ドアを前記送出エリアに対して係止解除し且つ開くことを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記製品が前記消費者によって取り出された後、前記送出カップを前記送出エリアから除去し、
前記送出カップを前記送出エリアから除去することは、前記外側ドアを閉じ且つ前記内側ドアを閉じてロックする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
2つの水平送りねじと、
前記2つの水平送りねじを駆動するように連結されて構成された第1のモータと、
ナット構成で前記2つの水平送りねじに連結され、前記2つの水平送りねじに沿って水平に移動するように構成された垂直送りねじと、
前記垂直送りねじに連結され且つ前記垂直送りねじを駆動するように構成された第2のモータと、
ナット構成で前記垂直送りねじに連結され且つ前記垂直送りねじに沿って垂直に移動するように構成された送出カップであって、前記送出カップは、販売製品を受け取り、前記販売製品を送出エリアに輸送するように構成された送出カップと、を有する、販売機。
【請求項12】
透明前パネルを有する、請求項11に記載の販売機。
【請求項13】
前記2つの水平送りねじは、前記透明前パネルの上部の上に配置された上部水平送りねじと、前記透明前パネルの底部の下に配置された底部水平送りねじを有する、請求項12に記載の販売機。
【請求項14】
伝達棒を有し、
前記上部水平送りねじの動作が前記伝達棒を介して前記底部水平送りねじに伝達される、請求項13に記載の販売機。
【請求項15】
前記第1のモータは、前記第2のモータに隣接して配置されている、請求項11に記載の販売機。
【請求項16】
前記第1のモータと前記第2のモータは、前記販売機の格納スペースの外側に配設される、請求項11に記載の販売機。
【請求項17】
遮音材を備えたモータボックスを有し、
前記第1のモータと前記第2のモータは前記モータボックス内に配置されている、請求項11に記載の販売機。
【請求項18】
前記垂直送りねじに連結された支持ビームを有する、請求項11に記載の販売機。
【請求項19】
前記支持ビームは、前記垂直送りねじを隠すように構成されている、請求項18に記載の販売機。
【請求項20】
前記支持ビームは、前記垂直送りねじに構造的支持を提供するように構成されている、請求項18に記載の販売機。
【外国語明細書】