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特開2022-185001観戦システム、観戦システム用のコンピュータプログラム、及び観戦システムの制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185001
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】観戦システム、観戦システム用のコンピュータプログラム、及び観戦システムの制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/86 20140101AFI20221206BHJP
   A63F 13/5375 20140101ALI20221206BHJP
   A63F 13/44 20140101ALI20221206BHJP
   H04L 67/131 20220101ALI20221206BHJP
   G06F 3/04817 20220101ALI20221206BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/5375
A63F13/44
H04L67/131
G06F3/04817
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022152128
(22)【出願日】2022-09-26
(62)【分割の表示】P 2019238010の分割
【原出願日】2019-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(72)【発明者】
【氏名】千葉 茂
(72)【発明者】
【氏名】平井 純貴
(72)【発明者】
【氏名】井上 快
(72)【発明者】
【氏名】酒井 昭
(72)【発明者】
【氏名】進邦 嗣郎
(72)【発明者】
【氏名】金原 俊明
(72)【発明者】
【氏名】上原 和彦
(57)【要約】
【課題】複数の観戦ユーザ同士の操作に対応して発揮される効果に関連性をもたせる。
【解決手段】ゲーム映像が複数の観戦ユーザの表示装置(24)に配信される観戦システム(100)は、複数の観戦ユーザによる観者操作を受け入れる操作受入手段(111)と、観者操作に対応する操作効果を制御する効果制御手段(113)とを備え、操作受入手段は、観者操作の案内指示として、観者操作が行われるべき操作タイミングを案内する案内画像を表示装置に表示させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム映像が複数の観戦ユーザの表示装置に配信される観戦システムであって、
前記複数の観戦ユーザによる観者操作を受け入れる操作受入手段と、
前記観者操作に対応する操作効果を制御する効果制御手段とを備え、
前記操作受入手段は、前記観者操作の案内指示として、前記観者操作が行われるべき操作タイミングを案内する案内画像を前記表示装置に表示させる、観戦システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観戦ユーザによる観者操作を受け入れる観戦システム、観戦システム用のコンピュータプログラム、及び観戦システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1のゲームシステムにおいては、ゲーム管理サーバの観戦用ゲーム画面生成部が、生成した観戦用ゲーム画面を、配信用のストリーミングサーバへ送信する。そして、生成された観戦用ゲーム画面は、ストリーミングサーバから複数の観戦プレイヤ端末に配信される。さらに、ゲーム管理サーバの観戦プレイヤ指示受付部は、観戦プレイヤによるゲームに関する指示を受け付ける。そして、観戦プレイヤ指示受付部は、観戦プレイヤによるアクションの指示を受け付けると、受け付けた指示をゲーム制御部に伝達する。その後、ゲーム制御部は、指示されたアクションを実行し、ゲームに反映させる。
【0003】
また、特許文献1のゲームシステムにおいては、観戦管理サーバの観戦画面生成部が、観戦プレイヤ端末において表示される観戦画面を生成する。さらに、観戦プレイヤ端末は、ミニゲームを観戦管理サーバから取得し、取得したミニゲームを実行する。そして、観戦プレイヤ端末は、ミニゲームの実行結果を観戦管理サーバへ送信し、観戦管理サーバは、ミニゲームの実行結果をゲーム管理サーバへ送信する。その後、ゲーム管理サーバは、ミニゲームの実行結果に応じて、ゲームプレイヤー端末のプレイヤが実行しているゲームに影響を与える。当該ミニゲームにおいては、観戦プレイヤがゲームプレイヤーを応援しているような演出を行うことができる。
【0004】
また、特許文献2のライブ動画を配信するためのシステムにおいては、動画配信サーバの動画配信制御部が、複数の視聴者の各々による、ライブ動画の配信者に対するアイテムの入力を受け付ける。さらに、動画配信制御部は、視聴者によるアイテムの入力が所定のコンボ条件を充足するか否かを判定する。そして、動画配信制御部は、所定のコンボ条件を充足する場合にコンボを発生させる。当該コンボの発生に応じて、動画配信制御部は、配信者に対して利益をもたらすような価値を付与する。また、特許文献2のシステムにおいて、視聴者用画面は、コメント入力領域と、「いいね」ボタンと、アイテム入力ボタンとを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015-77291号公報
【特許文献2】特許第6511217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
配信される映像を観戦する観戦ユーザは、自らの操作に対応して、配信される映像に影響するような効果を発揮させることを望むことがある。例えば、観戦ユーザは、ゲーム映像が配信される場合には、ゲームをプレイしているプレイヤを応援するために、拍手の音声及び応援メッセージの画像等の演出をゲーム映像と同時に出力させることを望むことがある。この場合、観戦ユーザは、それぞれ操作を行うため、各操作に対応する演出もそれぞれのタイミングで出力される。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることが困難である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る観戦システムは、ゲーム映像が複数の観戦ユーザの表示装置に配信される観戦システムであって、前記複数の観戦ユーザによる観者操作を受け入れる操作受入手段と、前記観者操作に対応する操作効果を制御する効果制御手段とを備え、前記操作受入手段は、前記観者操作の案内指示として、前記観者操作が行われるべき操作タイミングを案内する案内画像を前記表示装置に表示させる。
【0008】
また、本発明の一態様に係る観戦システム用のコンピュータプログラムは、コンピュータを備え、ゲーム映像が複数の観戦ユーザの表示装置に配信される観戦システム用のコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、前記複数の観戦ユーザによる観者操作を受け入れる操作受入手段と、前記観者操作に対応する操作効果を制御する効果制御手段として機能させ、前記操作受入手段は、前記観者操作の案内指示として、前記観者操作が行われるべき操作タイミングを案内する案内画像を前記表示装置に表示させる。
【0009】
また、本発明の一態様に係る観戦システムの制御方法は、ゲーム映像が複数の観戦ユーザの表示装置に配信される観戦システムの制御方法であって、前記複数の観戦ユーザによる観者操作を受け入れ、前記観者操作に対応する操作効果を制御し、前記観者操作の案内指示として、前記観者操作が行われるべき操作タイミングを案内する案内画像を前記表示装置に表示させる。
【0010】
これにより、複数の観戦ユーザ同士の操作に対応して発揮される効果に関連性をもたせることができる。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることができ、観戦ユーザの視聴意欲が向上される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】観戦システムの概略全体図。
図2】観戦システムの概略ブロック図。
図3】第1実施形態における視聴画面の概略説明図。
図4】観戦画面の概略説明図。
図5】第1実施形態における処理のフローチャート。
図6】第2実施形態における視聴画面の概略説明図。
図7】第2実施形態における処理のフローチャート。
図8】第3実施形態における視聴画面の概略説明図。
図9】第3実施形態における処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態において説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置は任意に設定でき、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されない。
【0013】
[第1実施形態]
図1に示すように、ゲーム映像が複数の観戦ユーザの表示装置に配信される観戦システム100は、管理サーバ10を備えている。また、観戦システム100は、ゲーム映像を視聴するための再生端末20と、ゲーム映像を配信する配信サーバ30と、ゲームサーバ60と、ゲーム装置の一例としてのゲーム端末70とを備えている。再生端末20は、所定のネットワーク50を介して管理サーバ10に接続可能である。一例として、観戦ユーザは、ゲーム大会の会場、又はユーザの自宅等において再生端末20を使用する。また、ゲーム端末70は、ゲームサーバ60に所定のネットワーク50を介して接続可能である。一例として、ゲームをプレイするユーザは、ゲーム大会の会場、又は店舗等の所定の施設においてゲーム端末70を使用する。
【0014】
管理サーバ10、配信サーバ30、及びゲームサーバ60は、複数のコンピュータとしてのサーバユニットが組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによって、管理サーバ10、配信サーバ30、及びゲームサーバ60が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して、管理サーバ10、配信サーバ30、及びゲームサーバ60が論理的に構成されてもよい。
【0015】
管理サーバ10は、再生端末20又は再生端末20のユーザに対して、観戦ユーザにゲーム映像を視聴させる観戦サービスを管理する。観戦サービスは、ネットワーク50を介して再生端末20用のプログラム或いはデータを配信し、更新する配信サービスを含んでいる。管理サーバ10は、この配信サービスを通じて、各再生端末20にゲーム映像の視聴に必要な各種のプログラム或いはデータを適宜に配信する。
【0016】
例えば、管理サーバ10は、ネットワーク50を介して再生端末20のユーザにWebサービスを提供する。当該Webサービスは、再生端末20を介して観戦サービスを提供する場合に、観戦サービスを通じて再生される映像を配信する映像配信サービスを含んでいる。なお、Webサービスは、映像に関する各種の情報を提供する情報提供サービス、ユーザによる情報発信、交換、及び共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等の他のサービスを含んでいてもよい。
【0017】
配信サーバ30は、再生端末20又は再生端末20のユーザに対して、管理サーバ10を介してゲーム映像を配信するサービスを提供する。一例として、配信サーバ30は、ゲームサーバ60が生成したゲーム映像を、管理サーバ10を介して再生端末20に配信する。当該ゲーム映像は、配信サーバ30が配信するゲーム画面を含んでおり、管理サーバ10により管理される観戦画面と同時に表示される。なお、配信サーバ30は、ゲームサーバ60から受信した映像以外の映像を配信してもよい。一例として、配信サーバ30は、ゲームをプレイするユーザが作成したゲーム映像を配信してもよい。この場合、配信サーバ30は、ユーザがアップロードしたゲーム映像を、管理サーバ10を介して再生端末20へ配信する。
【0018】
ゲームサーバ60は、ゲーム端末70又はゲーム端末70のユーザに対して、ゲーム装置用の各種サービスを提供する。このサービスは、ネットワーク50を介してゲーム端末70用のプログラム或いはデータを配信し、更新する配信サービスを含んでいる。ゲームサーバ60は、この配信サービスを通じて、各ゲーム端末70にゲームサービスの提供に必要な各種のプログラム或いはデータを適宜に配信する。
【0019】
ゲームサーバ60は、一例として、スポーツゲーム用のサービスを提供する。例えば、ゲームサーバ60は、スポーツゲームとして、野球選手を育成する育成パートと、育成した野球選手が所属するチームを相手チームと対戦させる対戦パートとを含む野球ゲーム用のサービスを提供する。なお、ゲームサーバ60は、FPS(ファーストパーソン・シューティング)ゲーム、TPS(サードパーソン・シューティング)ゲーム、RTS(リアルタイム・ストラテジー)ゲーム、MOBA(マルチプレイ・オンライン・バトルアリーナ)ゲーム、MMORPG(マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲーム)、格闘ゲーム、レーシングゲーム、パズルゲーム、トレーディングカードゲーム、及びオンライン・ストラテジーゲーム等の他のゲーム用のサービスを提供してもよい。以下では、ゲームサーバ60が野球ゲーム用のサービスを提供する場合を例に挙げて説明する。
【0020】
また、ゲームサーバ60が提供するゲーム装置用のサービスは、ゲーム端末70からユーザのユーザ識別情報をゲームサーバ60が受け取って、ユーザを認証するサービスを含んでいてもよい。また、ゲーム装置用のサービスは、ゲーム画面の映像、又は認証したユーザのプレイ結果を含むプレイデータを、ゲーム端末70からゲームサーバ60が受け取って保存するサービスを含んでいてもよい。さらに、ゲーム装置用のサービスは、ゲームサーバ60が保存するプレイデータを、ゲーム端末70に提供するサービスを含んでいてもよい。その他に、ゲーム装置用のサービスは、ネットワーク50を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際に、ゲームサーバ60がユーザ同士をマッチングするサービスを含んでいてもよい。また、ゲーム装置用のサービスは、ゲームサーバ60がユーザから料金を徴収するサービスを含んでいてもよい。
【0021】
ネットワーク50は、管理サーバ10、配信サーバ30、及びゲームサーバ60に対して、ゲーム端末70及び再生端末20をそれぞれ接続できるように構成されている。一例として、ネットワーク50は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成されている。具体的には、LAN52が、管理サーバ10、配信サーバ30、及びゲームサーバ60のそれぞれと、インターネット51とを接続している。そして、WANとしてのインターネット51とLAN52とが、ルータ53を介して接続されている。再生端末20及びゲーム端末70も、インターネット51に接続されるように構成されている。管理サーバ10、配信サーバ30、及びゲームサーバ60と、再生端末20及びゲーム端末70とは、LAN52に代えて又は加えてインターネット51により、相互に接続されていてもよい。
【0022】
再生端末20及びゲーム端末70は、ネットワーク接続が可能であるコンピュータ装置である。例えば、再生端末20及びゲーム端末70は、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ54、及び携帯電話(スマートフォンを含む)のようなモバイル端末装置55を含む。その他にも、据置型の家庭用ゲーム装置、携帯型ゲーム装置、及び携帯型タブレット端末装置等の各種のコンピュータ装置が、再生端末20及びゲーム端末70に含まれる。再生端末20及びゲーム端末70は、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、管理サーバ10及びゲームサーバ60が提供する種々のサービスをユーザに享受させることができる。具体的に、再生端末20は、映像再生用のソフトウェアを通じてゲーム映像の表示端末として機能する。また、ゲーム端末70は、ゲーム装置用のソフトウェアを通じてゲーム装置として機能する。なお、再生端末20及びゲーム端末70は、アーケードゲーム機であってもよい。
【0023】
一例として、観戦システム100においては、ゲームサーバ60が、ゲーム端末70にゲームサービスを提供する。そして、ゲームサーバ60は、ゲーム端末70によってプレイされているゲームのゲーム映像、又はゲーム画面等を撮影して作成されたゲーム映像を記録する。ゲーム映像は、ゲームをプレイするユーザ又はゲームを観戦する観客を撮影した映像等の、ゲームに関連する映像であってもよい。ゲームサーバ60は取得又は作成したゲーム映像を、配信サーバ30に送信する。そして、配信サーバ30は、受信したゲーム映像を配信する。管理サーバ10は、配信サーバ30が配信するゲーム映像に、観戦画面を合成して、再生端末20に提供する。
【0024】
ゲーム映像を観戦する観戦ユーザは、再生端末20を用いて観者操作を入力することができる。そして、管理サーバ10は、観者操作に対応する効果である操作効果を、ゲーム映像とともに再生端末20に出力させる。例えば、観戦ユーザが、応援メッセージを表示させる操作ボタンをタッチすると、管理サーバ10は、当該操作を観者操作として受け入れる。そして、管理サーバ10は、ゲーム映像に応援メッセージを合成して、再生端末20に表示させる。なお、管理サーバ10、配信サーバ30、及びゲームサーバ60の少なくとも二つを、一台のサーバに設けることができる。例えば、管理サーバ10を、配信サーバ30としても機能させることができる。さらに、ゲームサーバ60を、管理サーバ10及び配信サーバ30としても機能させることができる。
【0025】
配信される映像を観戦する観戦ユーザは、自らの操作に対応して、配信される映像に影響するような効果を発揮させることを望むことがある。例えば、観戦ユーザは、ゲーム映像が配信される場合には、ゲームをプレイしているプレイヤを応援するために、拍手の音声及び応援メッセージの画像等の演出をゲーム映像と同時に出力させることを望むことがある。この場合、観戦ユーザは、それぞれ操作を行うため、各操作に対応する演出もそれぞれのタイミングで出力される。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることが困難である。
【0026】
そこで、第1実施形態においては、複数の観戦ユーザのそれぞれによる観者操作の入力の相互関係が評価され、評価結果に応じて操作効果が変化する。これにより、複数の観戦ユーザ同士の操作に対応して発揮される効果に関連性をもたせることができる。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることができ、観戦ユーザの視聴意欲が向上される。
【0027】
[観戦システムの制御系]
次に、図2を参照して観戦システム100の制御系について説明する。まず、管理サーバ10は、サーバ制御部11、サーバ記憶部12、及び不図示の通信部を備えている。サーバ制御部11は、配信サーバ30から受信したゲーム映像に観戦画面を合成して再生端末20に送信するための各種制御を実行する。また、サーバ記憶部12は、管理サーバ10の制御プログラムと、観戦サービスを提供するための観戦プログラムPGと、観戦画面を作成するために用いられる観戦用データODとを記憶する。
【0028】
配信サーバ30は、配信制御部31、配信記憶部32、及び不図示の通信部を備えている。配信制御部31は、ゲームサーバ60から受信したゲーム映像を配信するための各種制御を実行する。また、配信記憶部32は、配信サーバ30の制御プログラムと、ゲームサーバ60から受信したゲーム映像とを記憶する。ゲーム映像の配信は、各ユーザに一斉に配信する形式であればよく、リアルタイムでの映像配信(ライブ配信)の形式であっても、リアルタイムでなく、例えば編集された映像を配信する形式であってもよい。
【0029】
ゲームサーバ60は、ゲーム制御部61、ゲーム記憶部62、及び不図示の通信部を備えている。ゲーム制御部61は、ゲーム端末70にゲームサービスを提供するための各種制御を実行する。さらに、ゲーム制御部61は、ゲーム画面の映像を記録してゲーム記憶部62に記憶させ、ゲーム映像として配信サーバ30にアップロードする。また、ゲーム記憶部62は、ゲームサーバ60の制御プログラムと、ユーザに関連する情報であるユーザデータと、ゲームに関連する情報であるゲームデータとを記憶する。一例として、ユーザデータは、ユーザ識別情報、及びユーザの個人情報等を含んでいる。また、ゲームデータは、画像データ、BGMデータ、及びユーザのプレイデータといった各種のデータを含んでいる。プレイデータは、ユーザのプレイ履歴(過去の実績)等の各ユーザに固有の内容を次回以降に引き継ぐためデータである。
【0030】
サーバ制御部11、配信制御部31、及びゲーム制御部61は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、プロセッサの動作に必要な内部メモリと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。一例として、これらのプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro-Processing Unit)であり、所定のプログラムに基づいて、装置全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。
【0031】
サーバ記憶部12、配信記憶部32、及びゲーム記憶部62は、コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体を含んだ記憶装置である。そして、サーバ記憶部12、配信記憶部32、及びゲーム記憶部62は、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM(Random Access Memory)、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を含む。プロセッサは、ROM又はHDDに記憶された制御プログラムに従って、種々の演算、制御、及び判断等の処理動作を実行できる。なお、サーバ記憶部12、配信記憶部32、及びゲーム記憶部62は、一の記憶装置に全てのデータを保持してもよいし、複数の記憶装置にデータを分散して記憶してもよい。
【0032】
サーバ制御部11、配信制御部31、及びゲーム制御部61には、装置の入力状態、設定状態、計測結果、及び各種情報を表示する表示装置が、有線接続又は無線接続されている。また、サーバ記憶部12、配信記憶部32、及びゲーム記憶部62には、所定の指令及びデータを入力するキーボード若しくは各種スイッチを含む操作装置が、有線接続又は無線接続されている。なお、サーバ制御部11、配信制御部31、及びゲーム制御部61は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、CF(Compact Flash)カード、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行うこともできる。
【0033】
再生端末20は、再生制御部21、再生記憶部22、操作装置としての操作部23、表示装置としての表示部24、音声出力装置としてのスピーカ25、及び不図示の通信部を備えている。再生記憶部22は、再生端末20の制御プログラムと、ゲーム映像の再生プログラムとを記憶する。再生制御部21は、再生端末20を制御するとともに、再生プログラムを実行することによって、ゲーム映像を表示部24に表示させる。また、操作部23は、コントローラ、又はタッチパネル等の操作装置であり、観戦ユーザによる観者操作の入力を受け付ける。また、表示部24は、テレビ、ディスプレイ、又はタッチパネル等の表示装置であり、ユーザが視聴するゲーム映像を表示する。スピーカ25は、ゲーム映像の再生に伴い、ゲーム音声などの関連する音声を出力する。なお、操作部23、表示部24、及びスピーカ25は、再生端末20と一体であってもよく、別体であってもよい。
【0034】
ゲーム端末70は、端末制御部71、端末記憶部72、ゲーム操作部73、ゲーム表示部74、及び不図示の通信部を備えている。端末記憶部72は、ゲーム端末70の制御プログラムと、ゲームプログラムとを記憶する。端末制御部71は、ゲーム端末70を制御するとともに、ゲームプログラムを実行することによって、ユーザにゲームをプレイさせる。また、ゲーム操作部73は、コントローラ、又はタッチパネル等の操作装置であり、ユーザによるゲーム操作の入力を受け付ける。ゲーム表示部74は、ディスプレイ、又はタッチパネル等の表示装置であり、ユーザがプレイするゲームのゲーム画面を表示する。ゲーム操作部73及びゲーム表示部74は、ゲーム端末70と一体であってもよく、別体であってもよい。さらに、ゲーム端末70は、不図示の音声出力装置を備えている。なお、端末制御部71は、ゲームプログラムを実行することによって、ゲームの進行を制御するが、ゲーム制御部61と協働してゲームの進行を制御してもよい。例えば、ゲーム制御部61がゲームの少なくとも一部の進行を制御し、端末制御部71は、その結果をゲーム表示部74に表示させてもよい。また、サーバ制御部11は、ゲーム端末70からプレイデータを収集し、収集したプレイデータを管理する。さらに、サーバ制御部11は、ゲーム端末70から、ゲーム映像やゲーム映像を再構成するためのキー情報等を収集する。
【0035】
再生制御部21及び端末制御部71は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、プロセッサの動作に必要な内部メモリと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。一例として、これらのプロセッサは、CPU、又はMPUであり、所定のプログラムに基づいて、装置全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。なお、再生制御部21及び端末制御部71は、CD、DVD、CFカード、及びUSBメモリ等の可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行うこともできる。
【0036】
再生記憶部22及び端末記憶部72は、コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体を含んだ記憶装置である。そして、再生記憶部22及び端末記憶部72は、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM、HDD及びSSD等の記憶装置を含む。プロセッサは、ROM又はHDDに記憶された制御プログラムに従って、種々の演算、制御、及び判別等の処理動作を実行できる。なお、再生記憶部22及び端末記憶部72は、一の記憶装置に全てのデータを保持してもよいし、複数の記憶装置にデータを分散して記憶してもよい。
【0037】
[管理サーバ]
管理サーバ10のサーバ制御部11は、操作受入手段としての操作受入部111、評価手段としての評価部112、効果制御手段としての効果制御部113、対価受入手段としての対価受入部114、画面生成手段としての画面生成部115、及び配信手段としての配信部116を、論理的装置として備えている。これらの論理的装置は、サーバ制御部11のハードウェア資源と、ソフトウェア資源としての観戦プログラムPGとの組合せによって実現される。
【0038】
操作受入部111は、再生端末20に入力された複数の観戦ユーザによる観者操作を受け入れる。そのために、操作受入部111は、観者操作が行われるべき操作タイミング及び操作位置の少なくとも一方を案内する案内指示を実行する。具体的に、操作受入部111は、観者操作の案内指示として、再生端末20の表示部24に案内画像を表示させる。これにより、異なる観戦ユーザによる観者操作の入力タイミングを揃えることができるので、観者操作に対応して発揮される操作効果の発揮タイミングをなるべく揃えさせることができる。また、観者操作の入力タイミングが揃う結果に応じて、評価部112による評価結果を高くすることができる。一例として、図3は、ゲーム映像とともに表示される観戦画面において、操作案内欄OG1に案内画像GI1が表示されている状態を示している。案内画像GI1は、操作位置OP1に向かって時間の経過とともに移動する。
【0039】
そして、観戦ユーザは、案内画像GI1が操作位置OP1に到達して両者が重なるタイミングで、操作位置OP1をタッチする。これにより、操作受入部111は、再生端末20の操作部23から、観者操作の入力タイミング及び入力位置を取得する。なお、操作受入部111は、表示部24に表示させることに代えて又は加えて、操作タイミング及び操作位置OP1を示す音声をスピーカ25に出力させるか、又は操作タイミングを示す他の態様(例えば振動等)の出力を再生端末20に実行させてもよい。
【0040】
また、操作受入部111は、案内画像GI1によって、操作位置のみを案内してもよい。例えば、応援歌が演奏されているときに、観戦ユーザが案内画像GI1によって指示される操作位置OP1を所望のタイミングでタッチすると、手拍子の音声が出力される。この場合、操作位置OP1をタッチするタイミングは、観戦ユーザが任意に判断することになる。手拍子のタイミング等の操作タイミングが多数の観戦ユーザに知られていれば、操作受入部111は、操作タイミングの案内を省略できる。この場合、観戦ユーザが任意に判断しても、複数の観戦ユーザによる観者操作の入力タイミングを揃えることができる。
【0041】
また、操作受入部111は、観者操作の案内指示を実行するために、操作ボタンとしての案内画像GI2を表示する入力欄IFを表示部24に表示させる。一例として、図3の入力欄IFには、「応援」、「応援300Pt」、及び「応援5000Pt」の文字列を含む複数の案内画像GI2が表示されている。操作タイミングを案内するため、操作受入部111は、応援メッセージを表示するタイミングで、操作ボタンを表示させる。図3の例において、操作受入部111は、ピッチャーが投球動作を行うタイミングで、操作ボタンを表示させる。観戦ユーザが操作ボタンをタッチすると、操作受入部111は、観者操作の入力を受け入れ、所定のメッセージが効果画像として表示される。
【0042】
評価部112は、複数の観戦ユーザのそれぞれによる観者操作の入力の相互関係を評価する。相互関係は、一例として、複数の観戦ユーザの入力タイミングが相互に近接している関係である。具体的に、評価部112は、複数の観戦ユーザによる観者操作の入力タイミングを比較して、相互関係を評価する。また、評価部112は、操作受入部111による案内指示に対応する基準タイミングに基づいて、複数の観戦ユーザによる観者操作の入力タイミングを比較する。これにより、基準タイミングに基づいて、複数の観戦ユーザによる観者操作の入力タイミングを合わさせることができる。
【0043】
一例として、案内指示に対応する基準タイミングは、案内指示によって案内される操作タイミングである。代替的に、基準タイミングは、拍手をすべきタイミング等の、操作位置をタッチすることが予定されているタイミングであり、案内指示に対応して設定されている。なお、評価部112は、一回の観者操作を、他の観者操作と比較して評価してもよく、複数の観者操作同士を比較して評価してもよい。さらに、評価部112は、一人の観戦ユーザによる観者操作を、他の観戦ユーザによる観者操作と比較して評価してもよい。また、評価部112は、一人の観戦ユーザによる複数回の観者動作の中から特定された観者操作同士を比較して評価してもよい。
【0044】
評価部112は、ゲーム映像の再生開始時点、又は操作受入部111が指示する操作タイミングを基準として、入力タイミングを特定できる。例えば、観者操作がゲーム映像の再生開始時点から10分経過した時に入力された場合、評価部112は、入力タイミングが10分経過時であると特定する。また、観者操作が操作タイミングから1秒後時に入力された場合、評価部112は、入力タイミングが1秒後であると特定する。同様に、観者操作が操作タイミングの1秒前に入力された場合、評価部112は、入力タイミングが1秒前であると特定する。
【0045】
一例として、評価部112は、複数の観戦ユーザのそれぞれの観者操作の入力タイミングを操作受入部111から取得する。そして、評価部112は、入力タイミングが同時であるか、又は所定の時間的範囲に含まれる複数の観者操作を、近接する関係にあると評価する。さらに、評価部112は、近接する関係にある観者操作の数に応じて相互関係を評価する。その結果、近接している観者操作の数が所定の基準値より多い場合、評価部112は、高い評価(図3のGOOD)を評価結果として決定する。一方、近接している観者操作の数が所定の基準値より少ない場合、評価部112は、低い評価(図3のPOOR)を評価結果として決定する。この場合、評価部112は、複数のレベルに分けて観者操作の入力の相互関係を評価する。また、評価部112は、所定の時間的範囲内に入力された観者操作の数の合計に対する、近接する関係にある観者操作の数の割合に基づいて、評価結果を決定してもよい。さらに、評価部112は、相互関係を数値によって評価してもよく、累積された評価結果が所定の値に達した場合に、高い評価を評価結果として決定してもよい。
【0046】
なお、所定の時間的範囲は、例えば、所定の基準から0秒から30秒の範囲である。この場合、評価部112は、最初の入力タイミングを基準として、その後30秒以内に入力された観者操作を、近接する観者操作と判定する。もしくは、評価部112は、操作タイミングを基準として、その前後15秒間に入力された観者操作を、近接する観者操作と判定する。さらに、評価部112は、複数の観者操作の入力タイミングの、中央値又は平均値を基準としてもよい。
【0047】
また、評価部112は、評価結果をゲーム映像とともに再生端末20に出力させる。図3の例では、評価部112は、評価結果欄ER1において、評価結果として「GOOD」を示すように、評価と連動して変位する針の画像を、図3中右方向に向くように表示部24に表示させている。代替的に、評価部112は、評価結果を示す文字列、数字、及び画像等を表示させてもよい。さらに、評価部112は、表示部24に表示させることに代えて又は加えて、評価結果を示す音声をスピーカ25に出力させるか、又は評価結果を示す他の態様(例えば振動等)の出力を再生端末20に実行させてもよい。
【0048】
効果制御部113は、観者操作に対応する操作効果を再生端末20に出力させる。一例として、効果制御部113は、操作効果を表示部24に表示させるか、又はスピーカ25に音声出力させる。具体的に、効果制御部113は、評価結果に基づいて、ゲーム映像と同時に操作効果として効果画像の表示を実行する。当該効果画像は、「ファイト」及び「GOOD」等の文字列、メガホン、楽器及び風船等の画像、及びその他の画像である。また、効果制御部113は、ゲーム映像と重ねて効果画像を表示させてもよく、ゲーム映像と重ならないように効果画像を表示させてもよい。また、効果制御部113は、評価結果に基づいて、ゲーム映像と同時に操作効果として効果音声の出力を実行する。当該効果音声は、応援歌、応援曲、楽器の演奏音、手拍子、拍手、歓声、「ファイト」等の掛け声、及びその他の音声である。
【0049】
なお、効果制御部113は、操作効果として、観戦ユーザからのメッセージ、観者操作の入力数に応じて変化して応援の度合いを示すメータ、又はアニメーションを表示させてもよい。また、効果制御部113は、ゲーム映像に重ねて操作効果を表示する場合、ゲーム映像の特定の部分、例えば、ゲーム映像に含まれる大型ディスプレイの画像に重ねて操作効果を表示してもよい。さらに、効果制御部113は、操作効果を表示させるワイプ画像をゲーム映像に重ねて表示させてもよい。なお、効果制御部113は、操作効果として、ブーイングを示す文字列、画像又は音声等の、ゲーム映像に対して否定的な効果を発揮させてもよい。
【0050】
さらに、効果制御部113は、評価部112による相互関係の評価結果に基づいて変化するように、観者操作に対応する操作効果を制御する。また、効果制御部113は、評価部112による評価結果が所定条件を満たした場合に、操作効果を変化させる。具体的に、効果制御部113は、効果画像の表示態様、又は効果音声の出力態様が変化するように操作効果を制御する。例えば、効果制御部113は、多数の観者操作の入力タイミングが近接して高い評価結果となった場合には、画像、音声、又は振動等による操作効果を強調するように変化させる。具体的に、効果制御部113は、画像を大きく、多く、濃く又は明るく表示させたり、画像を点滅又は大きく動かしたりする。または、効果制御部113は、音声の音量を大きくしたり、音声を繰り返したりする。もしくは、効果制御部113は、振動を大きくしたり、振動を繰り返したりする。さらに、効果制御部113は、特別な演出を追加で出力させてもよい。例えば、効果制御部113は、演出映像を表示させてもよい。
【0051】
図3の例では、効果制御部113が効果画像EI1として、メガホンの小さい画像、及び「ファイト」の小さい文字列を表示させている。さらに、効果制御部113は、効果画像EI1に対して強調されている効果画像EI2として、メガホンの大きい画像、及び「ファイト」の大きい文字列を表示させている。さらに、効果制御部113は、効果画像EI3,EI4として、メッセージを表示させている。また、効果画像を表示するとともに、若しくは効果画像を表示させずに効果音声を出力させてもよい。例えば、効果制御部113は、効果画像EI1とともに、「ファイト」の小さい声をスピーカ25に出力させてもよい。さらに、効果制御部113は、より強調されている効果音声として、効果画像EI2とともに、「ファイト」の大きい声をスピーカ25に出力させてもよい。
【0052】
一例として、操作効果を変化させるための所定条件は、高い評価結果となった場合、高い評価結果が所定時間継続した場合、及び高い評価結果を所定回数達成した場合等に満たされる。さらに、所定条件は、対価受入部114が対価の支払いが完了したと判断した場合に、満たされてもよい。ここで、効果制御部113は、予め変化した操作効果を発揮させてもよいし、既に発揮されている操作効果を変化させてもよい。例えば、効果制御部113は、予め強調された効果画像を表示させてもよいし、表示している効果画像を強調されるように変化させてもよい。また、対価の支払いが完了したことによって所定条件が満たされる場合には、対価の額に応じて変化の程度を異ならせてもよい。例えば、対価の額が大きい場合には強調の程度をより強くし、対価の額が小さい場合には強調の程度をより弱くしてもよい。対価の額に応じて変化の程度を異ならせる場合、観者一人が支払った対価の額に応じて、観者ごとに変化させてもよいし、複数の観者が支払った対価の額の合計に応じて変化させることとしてもよい。
【0053】
対価受入部114は、観者操作に対する対価の支払いを受け入れる。一例として、対価受入部114は、観戦ユーザが入力欄IFの操作ボタンを選択すると、対価の支払いが発生すると判断する。そして、対価受入部114は、観者操作に対する対価の支払画面(不図示)を、再生端末20の表示部24に表示させる。観戦ユーザは、支払画面を介して、表示された観者操作の中から選択したい観者操作を選択する。そして、再生端末20は、選択された観者操作を識別する固有の課金対象情報を含む決済情報を不図示の決済サーバに送信する。決済サーバは、課金対象情報に対応する課金対象対価を消費させる決済処理を行い、決済処理の結果を再生端末20及び管理サーバ10に送信する。
【0054】
決済が完了すると、再生端末20は、決済処理の結果を表示部24に表示させる。また決済が完了して対価が支払われた場合、対価受入部114は、対価の支払いが完了したと判断して、支払いの完了を効果制御部113に通知する。そして、効果制御部113は、観者操作に対応する操作効果を発揮させる。図3の例では、効果制御部113が、対価が支払われた観者操作に対応する操作効果として、効果画像EI4を表示させている。なお、観戦ユーザは、代用貨幣、仮想通貨、暗号資産、電子マネー、及びポイント等の消費媒体を用いて対価を支払うことができる。また、消費媒体は予め購入しておくこともでき、観者操作の入力後又は入力前に購入することもできる。
【0055】
観者操作には、対価の消費を条件とする操作と、対価を要しない操作とが含まれる。対価の消費を条件とする観者操作を行うことによって、操作効果を発揮させること、又は操作効果を変化させることができる。図3の例で、観戦ユーザは、入力欄IFに表示された「応援」の文字列を含む操作ボタンを選択して、対価を要しない観者操作を実行できる。この場合、効果制御部113は、通常の効果画像としてメッセージ「Aさんからの応援」を表示する。また、観戦ユーザは、入力欄IFに表示された「応援」の文字列を含む操作ボタンを選択する対価を要しない観者操作を実行したのちに、対価として例えば300Ptを支払うことができる。もしくは、観戦ユーザは、入力欄IFに表示された「応援300Pt」の文字列を含む操作ボタンを選択して、対価の消費を条件とする観者操作を実行できる。この場合、効果制御部113は、通常の効果画像を変化させ、支払われた対価「300Pt」をさらに表示する。なお、効果制御部113は、他の態様で操作効果を変化させてもよく、例えば、メッセージを強調表示してもよい。
【0056】
効果制御部113は、観者操作に対して対価が支払われた場合に、効果画像の表示態様又は効果音声の出力態様を変化させるように、操作効果を制御してもよい。例えば、効果制御部113は、対価が支払われた場合には、画像、音声、又は振動等による操作効果を強調するように変化させる。図3の例では、入力欄IFに表示された操作ボタンに対する観戦ユーザの操作を操作受入部111が受け入れると、効果制御部113が、効果画像EI4として、強調されたメッセージを表示させる。
【0057】
このとき、対価が支払われた場合には、効果制御部113は、効果画像が強調されるように、その表示態様を変化させる。図3の例では、効果制御部113が、効果画像EI3に対して強調されている効果画像EI4として、「5000Pt」の大きい文字列を表示させている。または、効果制御部113は、対価が支払われた場合に、対価の額に応じて効果画像の表示態様又は効果音声の出力態様を変化させてもよい。図3の例では、効果制御部113が、対価の額を表示するように、効果画像の表示態様を変化させている。さらに、メッセージを入力する領域を設ける場合、効果制御部113は、観戦ユーザが操作部23を介して入力したメッセージを表示させてもよい。
【0058】
画面生成部115は、操作受入部111、評価部112、効果制御部113、及び対価受入部114から画像等の各種データを取得して、ゲーム映像と同時に表示される観戦画面を生成する。観戦画面は、画像又は映像として生成される。例えば、画面生成部115は、MPEG形式等の各種のフォーマットで観戦画面を生成する。図3の例では、画面生成部115が、ゲーム映像の表示領域PBと、不図示のコントロール領域と、観戦画面(図4)とを含んでいる。図4に示すように、観戦画面は、効果画像EI1,EI2,EI3、評価結果欄ER1、操作案内欄OG1、及び入力欄IFを含んでいる。
【0059】
画面生成部115は、ゲーム映像に生成した観戦画面を重ね合わせて配置する。一例として、ゲーム映像の表示領域を含む下レイヤーに、観戦画面を含む上レイヤーを重ね合わせる。上レイヤーは、ゲーム映像の表示を邪魔しないように透明な画像として構成される。そして、上レイヤーには、効果画像EI1,EI2,EI3、評価結果欄ER1、操作案内欄OG1、及び入力欄IFのそれぞれを表示するタイミングで、各画像が表示される。例えば、観者操作が入力されると、上レイヤーに効果画像EI1,EI2,EI3が表示される。または、観戦ユーザが所定の操作をした場合に、上レイヤーに効果画像EI1,EI2,EI3、評価結果欄ER1、操作案内欄OG1、又は入力欄IFが表示されてもよい。代替的に、画面生成部115は、ゲーム映像と重ならないように観戦画面を配置してもよい。
【0060】
配信部116は、観戦サービスを提供するために、ゲーム映像と観戦画面とを再生端末20へ配信する。一例として、配信部116は、観戦ユーザがアクセスするWebページに、ゲーム映像と観戦画面とを表示する。
【0061】
[観戦システムによる処理フロー]
図5を参照して観戦システム100による処理フローについて説明する。観戦システム100は、所定の開始条件が満たされると処理を開始する。例えば、観戦システム100は、ライブ配信する場合、撮影が開始すると処理を開始する。
【0062】
管理サーバ10のサーバ制御部11は、配信サーバ30からゲーム映像を取得する(S101)。そして、画面生成部115は、操作受入部111から操作案内欄OG1を表示するためのデータを取得し、さらに評価部112から評価結果欄ER1を表示するためのデータを取得して、観戦画面を生成する(S102)。続いて、配信部116は、ゲーム映像と観戦画面とを再生端末20へ配信する(S103)。そして、再生端末20は、表示部24にゲーム映像及び観戦画面を表示させる。
【0063】
観者操作を受け入れるタイミング、例えば、対戦パートが配信されるタイミングに到達すると、操作受入部111は、観者操作を受け入れるための操作受入処理を実行し(S104)、操作案内欄OG1に案内画像GI1を表示して操作タイミング及び操作位置OP1を案内する。さらに、操作受入部111は、入力欄IFに案内画像GI2を表示する。そのために、画面生成部115は、案内画像GI1,GI2が表示されるように、観戦画面を生成する。そして、配信部116は、生成された観戦画面を配信する。
【0064】
なお、操作受入部111は、ゲーム映像に含まれる音声、ゲームの状況、再生開始からの経過時間、時刻、又はゲーム映像をアップロード若しくは配信する者によって付加されたタイミング情報を利用して、観者操作を受け入れるタイミングを特定してもよい。また、観者操作を受け入れるタイミングは、例えば七回裏が開始するとき、対戦相手に勝っているとき若しくは負けているとき、得点が追加されたとき、及びゲームキャラクタが登場するとき等の、ゲームの状況が変化したタイミングであってもよい。
【0065】
操作受入処理において、操作受入部111は、サーバ記憶部12が記憶している観戦用データODを利用する。一例として、観戦用データODは、画像データと、音楽データと、シーケンスデータとを含んでいる。画像データは、例えば、案内画像GI1,GI2に加えて、アイコン、各種オブジェクト、及び背景等のデータを含んでいる。また、音楽データは、楽音、楽曲、及び効果音等のデータを含んでいる。そして、シーケンスデータは、操作手順を定義したデータであり、例えば、案内画像GI1の表示タイミング、案内画像GI1の種類、及び操作タイミング等のデータを含んでいる。
【0066】
そして、操作受入部111は、操作位置OP1に向かって移動する案内画像GI1によって、操作タイミングと操作位置OP1とを案内する。例えば、図3の例では、操作受入部111が、シーケンスデータから、複数の操作位置OP1のそれぞれをタッチすべき操作タイミングを読み出す。そして、操作受入部111は、案内画像GI1の移動速度の情報を参照しながら、案内画像GI1を出現位置に出現させるタイミングを逆算して決定する。その後、操作受入部111は、参照した移動速度に従って案内画像GI1を操作位置OP1に向かって移動させる。そして、観戦ユーザが操作位置OP1をタッチすると、操作受入部111は、観者操作の入力タイミング及び入力位置を取得する。なお、観戦ユーザが操作位置OP1をタッチする行為は、本明細書では対価を要しない観者操作としているが、対価を要する観者操作であってもよい。
【0067】
観戦ユーザが応援を行うための観者操作として入力欄IFの操作ボタンをタッチせず、例えば操作位置OP1をタッチした場合、対価受入部114は、対価の支払いが発生するとは判断しない(S105でNO)。そして、評価部112は、複数の観戦ユーザのそれぞれによる観者操作の入力の相互関係を評価する(S106)。また、効果制御部113は、評価部112による相互関係の評価結果を参照して、所定の条件を満たすか否かを判断する(S107)。所定の条件を満たす場合(S107でYES)、効果制御部113は、操作効果を変化させ(S108)、例えば、強調した操作効果を発揮させる。一方、所定の条件を満たさない場合(S107でNO)、効果制御部113は、通常の操作効果を発揮させる(S109)。
【0068】
その後、ゲーム映像が最後まで再生された等の理由によって配信を終了する場合(S110でYES)、観戦システム100は処理を終了する。一方、配信を継続する場合(S110でNO)、観戦システム100は処理を繰り返す。なお、効果制御部113は、操作効果を発揮又は変化させるために、サーバ記憶部12が記憶している観戦用データODを利用する。一例として、観戦用データODは、効果画像の画像データと、効果音声の音楽データとを含んでいる。
【0069】
また、操作受入処理において、操作受入部111は、観戦ユーザが入力欄IFの操作ボタンをタッチすると、観者操作の入力位置に応じて、選択された操作ボタンとして観者操作の種類を取得する。対価受入部114は、操作受入部111から観者操作の種類を取得して、対価の支払いが発生する可能性があると判断する(S105でYES)。そして、対価受入部114は、支払画面を表示部24に表示させる。さらに、対価受入部114は、決済処理を経て対価の支払いが完了したか否かを判断する(S111)。そして、対価受入部114は、対価の支払いが完了したと判断すると(S111でYES)、支払いの完了を効果制御部113に通知する。
【0070】
このように対価が支払われた場合、効果制御部113は、操作効果を変化させ(S112)、例えば、強調した操作効果を発揮させる。一方、対価が支払われていない場合(S111でNO)、例えば、観戦ユーザが対価を要しない種類の観者操作を選択した場合、操作受入部111から取得した観者操作の種類に応じて、効果制御部113は、通常の操作効果を発揮させる(S113)。その後、ゲーム映像が最後まで再生された等の理由によって配信を終了する場合(S110でYES)、観戦システム100は処理を終了する。一方、配信を継続する場合(S110でNO)、観戦システム100は処理を繰り返す。
【0071】
以上、説明した第1実施形態によれば、複数の観戦ユーザ同士の操作に対応して発揮される効果に関連性をもたせることができる。すなわち、複数の観戦ユーザのそれぞれによる観者操作の入力の相互関係が評価され、評価結果に応じて操作効果が変化する。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることができ、観戦ユーザの視聴意欲が向上される。また、相互関係が高い評価を受ける場合、例えば、複数の観戦ユーザのそれぞれによる観者操作の入力が近接する場合には、操作効果が変化して、例えば応援内容が強調される。そのため、観戦ユーザは、応援行為による効果が向上するという報酬を得ることができる。これにより、連帯して応援行為を行う動機を、観戦ユーザに与えることができる。さらに、複数の観戦ユーザが一体となって応援行為を行ったかのような疑似体験を、観戦ユーザに提供できる。
【0072】
なお、観戦ユーザが対価を支払った場合、ゲーム映像の配信者、観戦ユーザ、ゲームのプレイヤ、又はゲームをプレイするチームに対して、特典が付与されてもよい。例えば、観戦ユーザが支払った対価の少なくとも一部が、特典として、ゲームのプレイヤに付与されるために利用されてもよい。また、観戦ユーザが支払った対価の額に応じて、ゲームを有利に進めるための特典がゲームのプレイヤに付与されてもよい。ゲームを有利に進めるための特典は、例えば、ゲームのキャラクタを育成する際に消費される経験点、及びゲームのキャラクタの能力の向上である。これらの特典の内容は、管理サーバ10からゲームサーバ60に提供される対価の額の情報に基づいて、ゲーム制御部61が決定できる。なお、対価の少なくとも一部が特典として付与される場合として、対価として直接的に付与される場合の他、ゲーム内で通用する通貨等に変換して付与される場合がある。
【0073】
さらに、評価部112による評価結果に応じて、ゲーム映像の配信者、観戦ユーザ、ゲームのプレイヤ、又はゲームをプレイするチームに対して、特典が付与されてもよい。例えば、高い評価結果が得られた場合には、ゲームを有利に進めるための特典がゲームのプレイヤに付与されてもよい。ゲームサーバ60は、管理サーバ10から評価部112による評価結果を取得して、評価結果に応じて特典の内容を決定できる。
【0074】
また、効果制御部113は、観者操作と同時に操作効果を発揮させてもよく、又は観者操作から所定の時間が経過したときに操作効果を発揮させてもよい。さらに、効果制御部113は、所定条件を満たした場合の操作効果を、条件を満たしたタイミングと同時に発揮させてもよく、又は条件を満たしたタイミングから所定の時間が経過したときに発揮させてもよい。加えて、効果制御部113は、ゲームの進行状況と関連付けて操作効果を発揮させてもよい。例えば、案内画像GI1によって案内した操作タイミングに入力された複数の観者操作を、予め評価部112が評価しておき、効果制御部113は、評価結果に応じた操作効果を、ゲームの進行状況によって定められた特定のタイミングで発揮してもよい。一例として、特定のタイミングは、野球ゲームにおける、七回表の終了後から七回裏の開始前のタイミングであり、効果制御部113は、当該タイミングで風船を飛ばす操作効果を表示させる。
【0075】
[第2実施形態]
続いて、図6及び図7を参照して第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態の説明においては、第1実施形態との相違点について主に説明し、既に説明した構成要素については同じ参照番号を付し、その説明を省略することがある。特に説明した場合を除き、同じ参照符号を付した構成要素は略同一の動作及び機能を奏し、その作用効果も略同一である。
【0076】
配信される映像を観戦する観戦ユーザは、自らの操作に対応して、配信される映像に影響するような効果を発揮させることを望むことがある。例えば、観戦ユーザは、ゲーム映像が配信される場合には、ゲームをプレイしているプレイヤを応援するために、拍手の音声及び応援メッセージの画像等の演出をゲーム映像と同時に出力させることを望むことがある。この場合、観戦ユーザは、それぞれ操作を行うため、各操作に対応する演出もそれぞれのタイミングで出力される。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることが困難である。
【0077】
そこで、第2実施形態において、操作受入部111は、主位的操作を受け入れた場合に従属的操作を受け入れる。これにより、複数の観戦ユーザが連帯して、主位的操作による操作効果と従属的操作による操作効果とによって構成される応援行為を実現できる。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることができ、観戦ユーザの視聴意欲が向上される。
【0078】
第2実施形態の操作受入部111は、観者操作として、対価の消費を条件とする主位的操作を受け入れるとともに、主位的操作を受け入れた場合には、観者操作として従属的操作を受け入れる。図6の例では、主位的操作が、5000Ptの対価の消費を条件として応援歌を出力させる観者操作である。また、従属的操作が、300Ptの対価の消費を条件として掛け声の音声を出力させる観者操作と、対価を要せず太鼓の音を出力させる観者操作である。
【0079】
操作受入部111は、主位的操作の案内指示として、操作ボタンでもある案内画像GI3を入力欄IFに表示させる。一例として、図6の入力欄IFには、「応援歌5000Pt」の文字列を含む案内画像GI3が表示されている。操作受入部111が表示させる「5000Pt」の文字列は、消費される対価の額を示している。さらに、操作受入部111は、観戦ユーザからの主位的操作を受け入れた場合には、従属的操作の案内指示として、操作ボタンでもある案内画像GI4,GI5を入力欄IFに表示させる。一例として、図6の入力欄IFには、「掛け声300Pt」の文字列を含む案内画像GI4と、「太鼓」の文字列を含む案内画像GI5とが表示されている。
【0080】
操作受入部111は、主位的操作を受け入れた場合に従属的操作の案内指示を表示させる。一例として、操作受入部111は、受け入れた主位的操作に関連付けられた従属的操作をサーバ記憶部12から取得する。そして、操作受入部111は、関連付けられている従属的操作の案内画像を、表示部24に表示させる。代替的に、操作受入部111は、主位的操作を受け入れた場合に、主位的操作を実行した観戦ユーザの観戦画面に選択ボタンを表示させてもよい。当該観戦ユーザは、選択ボタンをタッチすることによって、主位的操作と関連付ける従属的操作を選択できる。そして、操作受入部111は、観戦ユーザが関連付けた従属的操作の案内画像を、表示部24に表示させる。このようにして、操作受入部111は、主位的操作を受け入れた場合に、従属的操作の案内指示を実行できる。その結果、操作受入部111は、主位的操作を受け入れた場合に、従属的操作を受け入れることができる。代替的に、操作受入部111は、主位的操作を受け入れていない場合には、表示されている従属的操作の案内画像を選択しても、従属的操作を受け入れないように構成されていてもよい。
【0081】
さらに、操作受入部111は、従属的操作の案内指示として、判定ラインLと協働して従属的操作が行われるべき操作タイミングを案内する案内画像GI6を表示部24に表示させる。そして、操作受入部111は、案内指示である案内画像GI6によって、従属的操作の操作タイミングを指示する。図6の例では、操作受入部111は、操作案内欄OG2において、判定ラインLを図6中左から右に向かって時間の経過とともに移動させる。そして、従属的操作を行う観戦ユーザは、判定ラインLが各案内画像GI6に到達して両者が重なるタイミングで、案内画像GI4,GI5をタッチする。これにより、操作受入部111は、再生端末20の操作部23から、入力操作として入力タイミング及び入力位置を取得する。代替的に、ユーザがタッチする位置は、案内画像GI6と判定ラインLとが重なる位置、他のボタン画像、及び表示部24の任意の位置に設定されてもよい。例えば、ユーザがタッチする位置が案内画像GI6と判定ラインLとが重なる位置である場合、観戦ユーザは当該重なる位置へのタッチを開始する前に案内画像GI4または案内画像GI5のいずれかをタッチして、行おうとする観者操作が対価を発生させるものか否かを設定しておくようにすることができる。すなわち、案内画像GI4がタッチされて設定されていれば、応援期間(例えば1曲の応援歌の演奏が終了するまで)になされた最初の当該重なる位置へのタッチ操作で対価を発生させ、その後の当該重なる位置へのタッチ操作では対価を発生させないようにしてもよい。また、いずれの案内画像GI4,GI5もタッチされていない状態で当該重なる位置がタッチされた場合は、デフォルトとして対価を発生させないようにしてもよい。
【0082】
評価部112は、複数の観戦ユーザのそれぞれによる従属的操作に対応するの入力の相互関係を評価する。さらに、評価部112は、近接する関係にある従属的操作の数に応じて相互関係を評価する。図6の例では、評価部112が、近接する関係にある従属的操作の数に対応するポイントを評価結果として累積させる。そして、評価部112は、評価結果欄ER2において、評価結果をゲーム映像とともに再生端末20に表示させている。評価部112は、累積された評価結果が所定の値に達した場合に、高い評価を評価結果として決定する。
【0083】
効果制御部113は、主位的操作及び従属的操作に対応する操作効果を表示部24に表示させるか、又はスピーカ25に音声出力させる。図6の例では、効果制御部113は、観戦ユーザが主位的操作として案内画像GI3を選択すると、応援歌の音声をスピーカ25に出力させる。ここで、効果制御部113は、応援歌の歌詞をさらに表示部24に表示させてもよい。また、効果制御部113は、観戦ユーザが従属的操作として案内画像GI5を選択すると、太鼓の演奏音の音声をスピーカ25に出力させる。さらに、効果制御部113は、観戦ユーザが従属的操作として案内画像GI4を選択すると、掛け声(例えば選手の名前の掛け声)の音声をスピーカ25に出力させる。従属的操作が選択された場合、効果制御部113は、音声を示す画像(例えば、太鼓の音を示す「ドン」の文字列、及び掛け声を示す「アオイ」の文字列)をさらに表示部24に表示させてもよい。
【0084】
従属的操作は、特別な演出を実行するための操作であってもよい。例えば、操作受入部111は、従属的操作の案内指示として「風船」の文字列を含む案内画像を表示させる。そして、観戦ユーザが当該案内画像をタッチすると、効果制御部113は、風船を飛ばす演出画像を表示させる。これにより、応援歌の音声出力と、演出画像の表示という異なる態様の複数の操作効果を、複数の観戦ユーザが協力して発揮させることができる。そのため、観戦ユーザは、異なる態様の複数の操作効果によって構成される応援を連帯して実行できる。
【0085】
さらに、効果制御部113は、評価部112による相互関係の評価結果に基づいて変化するように、従属的操作に対応する操作効果を制御する。また、効果制御部113は、評価部112による評価結果が所定条件を満たした場合に、従属的操作に対応する操作効果を変化させる。図6の例では、累積された評価結果であるシンクロポイントが所定の値に達した場合、評価部112が、高い評価を評価結果として決定する。高い評価が決定されると、効果制御部113は、変化した操作効果として、特別な演出を追加で出力させる。例えば、効果制御部113は、出力されていた応援歌を再び繰り返す。これにより、観戦ユーザは、再び従属的操作の入力が可能となる。
【0086】
対価受入部114は、観者操作に対する対価の支払いを受け入れる。一例として、対価受入部114は、観戦ユーザが入力欄IFの操作ボタンを選択すると、対価の支払いが発生すると判断する。そして、対価受入部114は、観者操作に対する対価の支払画面(不図示)を、再生端末20の表示部24に表示させる。決済が完了して対価が支払われれた場合、対価受入部114は、対価の支払いが完了したと判断して、支払いの完了を効果制御部113に通知する。
【0087】
ここで、効果制御部113は、従属的操作に対して対価が支払われた場合に、効果画像の表示態様又は効果音声の出力態様を変化させるように、従属的操作の操作効果を制御する。例えば、効果制御部113は、対価が支払われた従属的操作に対応する操作効果として、太鼓の演奏音、又は掛け声の音声を強調して、より大きく出力させる。また、効果制御部113は、特別な演出として、出力されていた応援歌を再び繰り返してもよい。これにより、観戦ユーザは、再び従属的操作の入力が可能となる。
【0088】
画面生成部115は、操作受入部111、評価部112、効果制御部113、及び対価受入部114から画像等の各種データを取得して、ゲーム映像と同時に表示される観戦画面を生成する。図6の例では、画面生成部115が、評価結果欄ER2と、操作案内欄OG2と、入力欄IFとを含む観戦画面を生成している。
【0089】
[観戦システムによる処理フロー]
図7を参照して第2実施形態の観戦システム100による処理フローについて説明する。なお、図7においては、既に説明した処理の一部について、説明の便宜上フローの図示を省略している。
【0090】
観戦システム100は、所定の開始条件が満たされると処理を開始する。そして、管理サーバ10のサーバ制御部11は、配信サーバ30からゲーム映像を取得する(S201)。そして、画面生成部115は、操作受入部111から操作案内欄OG2を表示するためのデータを取得し、さらに評価部112から評価結果欄ER2を表示するためのデータを取得して、観戦画面を生成する(S202)。続いて、配信部116は、ゲーム映像と観戦画面とを再生端末20へ配信する(S203)。これにより、再生端末20は、表示部24にゲーム映像及び観戦画面を表示させる。
【0091】
主位的操作を受け入れるタイミングに到達すると、操作受入部111は、操作受入処理を実行し(S204)、入力欄IFに案内画像GI3を表示する。また、画面生成部115は、案内画像GI3が表示されるように、観戦画面を生成する。そして、配信部116は、生成された観戦画面を配信する。例えば、主位的操作を受け入れるタイミングは、対戦パートが配信されるタイミング、七回裏が開始するタイミング、及び試合が終了するタイミング等である。
【0092】
操作受入処理において、操作受入部111は、観戦ユーザが入力欄IFの操作ボタンをタッチすると、観者操作の入力位置に応じて、選択された操作ボタンとして観者操作の種類を取得する。対価受入部114は、操作受入部111から観者操作の種類を取得して、主位的操作であると判断すると(S205でYES)、対価の支払いが発生すると判断する。そして、対価受入部114は、支払画面を表示部24に表示させる。さらに、対価受入部114は、決済処理を経て対価の支払いが完了したか否かを判断する(S206)。そして、対価受入部114は、対価の支払いが完了したと判断すると(S206でYES)、支払いの完了を効果制御部113に通知する。
【0093】
対価が支払われた場合、効果制御部113は、主位的操作の操作効果を発揮させる(S207)。例えば、効果制御部113は、応援歌の曲をスピーカ25に出力させる。一方、主位的操作ではない場合(S205でNO)、例えば、入力欄IFの操作ボタンをタッチする以外の観者操作を行った場合、効果制御部113は、通常の操作効果を発揮させる。その後、ゲーム映像が最後まで再生された等の理由によって配信を終了する場合には(S211でYES)、観戦システム100は処理を終了する。一方、配信を継続する場合(S211でNO)、観戦システム100は処理を繰り返す。また、対価が支払われていない場合(S206でNO)も同様である。すなわち、観戦システム100は、配信を終了する場合には(S211でYES)処理を終了する一方、配信を継続する場合には(S211でNO)処理を繰り返す。
【0094】
また、主位的操作に対する対価が支払われた場合、操作受入部111は、操作案内欄OG2に案内画像GI6を表示して従属的操作の操作タイミングを案内する(S208)。さらに、操作受入部111は、入力欄IFに案内画像GI4,GI5を表示して、従属的操作の操作位置を案内する(S208)。また、画面生成部115は、案内画像GI4,GI5が表示されるように、観戦画面を生成する。そして、配信部116は、生成された観戦画面を配信する。
【0095】
操作受入部111は、観戦ユーザが入力欄IFの案内画像GI4,GI5をタッチすると、観者操作の入力位置に応じて、選択された観者操作の種類を取得する。そして、操作受入部111から取得した観者操作の種類に応じて、効果制御部113は、従属的操作の操作効果を発揮させる(S210)。ここで、効果制御部113は、従属的操作に対して対価が支払われた場合には、効果画像の表示態様又は効果音声の出力態様を変化させるように操作効果を制御してもよい。
【0096】
また、操作受入処理において、操作受入部111は、サーバ記憶部12が記憶している観戦用データODを利用する。図6の例では、操作受入部111は、判定ラインL及び案内画像GI6によって、従属的操作の操作タイミングを案内する。そして、観戦ユーザが入力欄IFの案内画像GI4,GI5をタッチすると、操作受入部111は、観者操作の入力タイミング及び入力位置を取得する。また、評価部112は、複数の観戦ユーザのそれぞれによる観者操作の入力の相互関係を評価する。
【0097】
そして、効果制御部113は、評価部112による相互関係の評価結果を参照して、所定の条件を満たすか否かを判断する。所定の条件を満たす場合、例えば累積したシンクロポイントが所定の値に到達した場合、効果制御部113は、従属的操作の操作効果を変化させて発揮させる(S210)。一方、所定の条件を満たさない場合、効果制御部113は、通常の操作効果を発揮させる(S210)。その後、ゲーム映像が最後まで再生された等の理由によって配信を終了する場合(S211でYES)、観戦システム100は処理を終了する。一方、配信を継続する場合(S211でNO)、観戦システム100は処理を繰り返す。
【0098】
以上、説明した第2実施形態によれば、複数の観戦ユーザ同士の操作に対応して発揮される効果に関連性をもたせることができる。すなわち、操作受入部111は、主位的操作を受け入れた場合に従属的操作を受け入れる。これにより、複数の観戦ユーザが連帯して、主位的操作による操作効果と従属的操作による操作効果とによって構成される応援行為を実現できる。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることができ、観戦ユーザの視聴意欲が向上される。さらに、複数の観戦ユーザが一体となって応援行為を行ったかのような疑似体験を、観戦ユーザに提供できる。
【0099】
なお、第2実施形態においては、評価部112が観者操作の入力の相互関係を評価してもよく、評価しなくてもよい。また、従属的操作は、主位的操作を実行した観戦ユーザが実行してもよい。例えば、主位的操作を実行した観戦ユーザが、他のユーザとともに従属的操作を実行してもよい。代替的に、操作受入部111は、主位的操作を実行した観戦ユーザからの従属的操作を受け入れないように構成されてもよい。例えば、操作受入部111は、主位的操作を実行した観戦ユーザが視聴している観戦画面においては、従属的操作の入力欄IFを表示させなくともよい。また、複数の観戦ユーザによる主位的操作が重複した場合、操作受入部111は、最も早く管理サーバ10が受信した主位的操作のみを受け入れてもよい。この場合、後続の主位的操作に対しては、エラーを示す画像が表示されてもよい。さらに、主位的操作が重複した場合、操作受入部111は、最も早く受信された主位的操作から所定時間以内に到達した複数の主位的操作を受け入れてもよい。この場合、対価受入部114は、受け入れられた主位的操作を入力した複数の観戦ユーザの人数で、主位的操作に対する対価を等分して得られた額を、各観戦ユーザに請求してもよい。なお、主位的操作の重複とは、主位的操作を受信して、当該主位的操作に対応する操作効果(例えば応援歌の演奏)が終了していない状態において、更にいずれかの観戦ユーザによる主位的操作を受信することをいう。
【0100】
[第3実施形態]
続いて、図8及び図9を参照して第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態の説明においては、第1及び第2実施形態との相違点について主に説明し、既に説明した構成要素については同じ参照番号を付し、その説明を省略することがある。特に説明した場合を除き、同じ参照符号を付した構成要素は略同一の動作及び機能を奏し、その作用効果も略同一である。
【0101】
配信される映像を観戦する観戦ユーザは、自らの操作に対応して、配信される映像に影響するような効果を発揮させることを望むことがある。例えば、観戦ユーザは、ゲーム映像が配信される場合には、ゲームをプレイしているプレイヤを応援するために、拍手の音声及び応援メッセージの画像等の演出をゲーム映像と同時に出力させることを望むことがある。この場合、観戦ユーザは、それぞれ操作を行うため、各操作に対応する演出もそれぞれのタイミングで出力される。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることが困難である。
【0102】
第3実施形態において、操作受入部111は、観者操作の案内指示として、観者操作が行われるべき操作タイミングを案内する案内画像を表示部24に表示させる。これにより、複数の観戦ユーザ同士の操作に対応して発揮される効果に関連性をもたせることができる。すなわち、異なる観戦ユーザによる観者操作の入力タイミングを揃えることができるので、観者操作に対応して発揮される操作効果の発揮タイミングをなるべく揃えさせることができる。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることができ、観戦ユーザの視聴意欲が向上される。
【0103】
さらに、演出が不規則に出力されると、ゲーム映像を視聴する観戦ユーザに煩雑な印象を与え、視聴意欲を低下させてしまう。そこで、第3実施形態においては、効果制御部113が、観者操作の入力タイミングに基づいて、操作効果を発揮させる。これにより、観者操作に対応して発揮される操作効果の発揮タイミングをなるべく揃えさせることができる。そのため、ゲーム映像を視聴する観戦ユーザに煩雑な印象を与えることを抑制できる。
【0104】
操作受入部111は、観者操作の案内指示として、観者操作が行われるべき操作タイミングを案内する案内画像を表示部24に表示させる。図8の例では、操作受入部111が、操作タイミングを案内する案内画像GI7として、「風船」の文字列を含む画像を表示させている。また、操作受入部111は、風船を飛ばす操作効果を発揮させる観者操作の案内指示として、入力欄IFに「赤風船」の文字列を含む案内画像GI8と、「青風船」の文字列を含む案内画像GI8とを表示させている。観戦ユーザは、目標となる操作タイミングに案内画像GI8をタッチすることによって、操作効果を発揮させることができる。例えば、操作受入部111は、七回裏の開始時に応援歌をスピーカ25から出力させる。そして、操作受入部111は、応援歌が終了するタイミングを操作タイミングとして、案内画像GI7と判定ラインL2とが協働することによって観戦ユーザに案内する。
【0105】
一例として、操作受入部111は、サーバ記憶部12が記憶している観戦用データODを利用して操作タイミングを案内する。操作受入部111は、観戦用データODのシーケンスデータから、案内画像GI8をタッチすべき操作タイミングを読み出す。そして、操作受入部111は、判定ラインL2の移動速度の情報を参照しながら、案内画像GI7を出現位置に出現させるタイミングを逆算して決定する。その後、操作受入部111は、参照した移動速度に従って、判定ラインL2を図8中左から右に案内画像GI7へ向かって移動させる。
【0106】
観戦ユーザは、案内された操作タイミングに合わせて、自らが応援するチームのチームカラーの風船を飛ばす。例えば、チームカラーが赤である場合、観戦ユーザは、判定ラインL2が案内画像GI7に到達する(重なる)タイミングで、「赤風船」の文字列を含む案内画像GI8をタッチする。そして、操作受入部111は、観者操作の入力タイミング及び入力位置を取得する。観戦ユーザが案内指示に従うことにより、異なる観戦ユーザによる観者操作の入力タイミングをなるべく揃えることができる。図8に示すように、多数の観戦ユーザの観者操作のタイミングが同じような時期に集中すれば、多数の風船の効果画像EI5が同じタイミングで表示される。また、操作受入部111は、他の態様で案内指示を行ってもよい。例えば、応援歌の演奏中において特定のタイミングで拍手することが決まっている場合、操作受入部111は、拍手の音を出力させる観者操作の操作タイミングを案内してもよい。なお、案内画像GI8に代えて、予め観戦ユーザに応援するチームを設定させ、色を含まない「風船」の文字列を含む操作ボタンを表示させてもよい。この場合、観戦ユーザが操作ボタンをタッチすると、設定された応援チームに応じた色の風船が表示されてもよい。これにより、観戦ユーザによる操作ミスを防止でき、観戦ユーザが操作を誤って、相手チームを応援してしまうことを防止できる。
【0107】
さらに、操作受入部111は、観者操作として、対価の消費を条件とする主位的操作を受け入れてもよい。図8の例では、応援歌を出力させるために案内画像GI3を選択する操作が、主位的操作である。そして、操作受入部111は、主位的操作を受け入れた場合には、観者操作として従属的操作を受け入れる。図8の例では、風船を飛ばす画像を表示させるために案内画像GI8を選択する操作が、従属的操作である。そして、操作受入部111は、主位的操作に対応する操作効果が実行されている期間における従属的操作の操作タイミングを案内する。図8の例では、操作受入部111が、主位的操作に対応する操作効果として応援歌の音声が出力されている期間において、従属的操作の操作タイミングを案内する案内画像GI7を表示させる。なお、この場合、応援歌の音声は、自動的には出力されず、主位的操作の受け入れを条件として出力される。
【0108】
なお、観戦ユーザが従属的操作の操作タイミングを設定してもよい。例えば、主位的操作を行った観戦ユーザは、従属的操作の操作タイミングを示す特定情報(一例として、応援歌の開始からの経過時間)を再生端末20から入力する。サーバ制御部11は、入力された特定情報に基づいて、シーケンスデータに従属的操作の操作タイミングを示すためのデータを挿入する。操作受入部111は、このシーケンスデータを参照することによって、主位的操作を行った観戦ユーザが入力したタイミングで、判定ラインL2が案内画像GI7に到達するように、案内指示を行う。
【0109】
評価部112は、複数の観戦ユーザのそれぞれによる観者操作の入力の相互関係を評価する。さらに、評価部112は、近接する関係にある観者操作の数に応じて相互関係を評価する。図8の例では、評価部112が、近接する関係にある観者操作の数に対応するポイントを評価結果として累積させる。そして、評価部112は、評価結果欄ER2において、評価結果をゲーム映像とともに再生端末20に表示させている。評価部112は、累積された評価結果が所定の値に達した場合に、高い評価を評価結果として決定する。
【0110】
効果制御部113は、観者操作の入力タイミングに基づいて、操作効果を発揮させる。具体的に、効果制御部113は、観者操作に対応する操作効果を表示部24に表示させるか、又はスピーカ25に音声出力させる。図8の例では、効果制御部113が、操作効果として効果画像EI5を表示させている。なお、図8の例では、効果制御部113が、風船が飛ぶ様子を表すように効果画像EI5を表示させている。同時に、効果制御部113は、風船が飛ぶときの演出音として、笛の音をスピーカ25に出力させてもよい。
【0111】
さらに、効果制御部113は、評価部112による評価結果が所定条件を満たした場合に、観者操作に対応する操作効果を変化させる。図8の例では、累積された評価結果であるシンクロポイントが所定の値に達した場合、評価部112が、高い評価を評価結果として決定する。高い評価が決定されると、効果制御部113は、変化した操作効果として、特別な演出を追加で出力させる。例えば、効果制御部113は、表示される風船の数を増加させる。
【0112】
これにより、複数の観戦ユーザのそれぞれによる観者操作の入力が強く関連する場合、例えば、近接する関係にある観者操作が多い場合には、効果制御部113が、所定の操作効果を発揮させるか、又はより大きい操作効果を発揮させる。そのために、操作受入部111は、観者操作の操作タイミングを案内する案内画像を表示部24に表示させる。これにより、複数の観戦ユーザを、近接するタイミングで操作するように誘導できる結果、複数の観戦ユーザのそれぞれによる観者操作の入力の関連性を強めることができる。一方、各観戦ユーザの観者操作が、案内された操作タイミングとの比較によって評価される場合、各観戦ユーザは他の観戦ユーザと観者操作の入力タイミングを合わせることができない。そのため、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることが困難となる。
構成とは異なる。
【0113】
[観戦システムによる処理フロー]
図9を参照して第3実施形態の観戦システム100による処理フローについて説明する。なお、図9においては、既に説明した処理の一部について、説明の便宜上フローの図示を省略している。
【0114】
観戦システム100は、所定の開始条件が満たされると処理を開始する。そして、管理サーバ10のサーバ制御部11は、配信サーバ30からゲーム映像を取得する(S301)。そして、画面生成部115は、操作受入部111から操作案内欄OG2を表示するためのデータを取得し、さらに評価部112から評価結果欄ER2を表示するためのデータを取得して、観戦画面を生成する(S302)。続いて、配信部116は、ゲーム映像と観戦画面とを再生端末20へ配信する(S303)。これにより、再生端末20は、表示部24にゲーム映像及び観戦画面を表示させる。
【0115】
観者操作を受け入れるタイミングが近づくと、操作受入部111は、操作受入処理を実行する(S304)。図8の例では、操作受入部111が、観者操作の操作タイミングを案内する案内画像GI7を表示部24に表示させ、バーに向かって移動させる。例えば、案内画像GI7がバーに到達するタイミングは、応援歌が終了するタイミングである。さらに、操作受入部111は、入力欄IFに案内画像GI8を表示する。また、画面生成部115は、案内画像GI7,GI8が表示されるように、観戦画面を生成する。そして、配信部116は、生成された観戦画面を配信する。なお、操作受入部111が主位的操作を受け入れる場合、S304のステップに代えて、図7に示すS204からS209のステップが実行される。
【0116】
操作受入処理において、操作受入部111は、観戦ユーザが入力欄IFの操作ボタンをタッチすると、観者操作の入力タイミング及び入力位置を取得する。そして、評価部112は、複数の観戦ユーザのそれぞれによる観者操作の入力の相互関係を評価する(S305)。そして、効果制御部113は、評価部112による相互関係の評価結果を参照して、所定の条件を満たすか否かを判断する(S306)。所定の条件を満たす場合(S306でYES)、効果制御部113は、操作効果を変化させ(S307)、例えば、強調した操作効果を発揮させる。一方、所定の条件を満たさない場合(S306でNO)、効果制御部113は、通常の操作効果を発揮させる(S308)。その後、ゲーム映像が最後まで再生された等の理由によって配信を終了する場合(S309でYES)、観戦システム100は処理を終了する。一方、配信を継続する場合(S309でNO)、観戦システム100は処理を繰り返す。
【0117】
以上、説明した第3実施形態によれば、複数の観戦ユーザ同士の操作に対応して発揮される効果に関連性をもたせることができる。すなわち、操作受入部111は、観者操作の案内指示として、観者操作の操作タイミングを案内する案内画像を表示部24に表示させる。これにより、複数の観戦ユーザが連帯して、入力タイミングを揃えた観者操作による複数の操作効果によって構成される応援行為を実現できる。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることができ、観戦ユーザの視聴意欲が向上される。さらに、複数の観戦ユーザが一体となって応援行為を行ったかのような疑似体験を、観戦ユーザに提供できる。また、観者操作に対応して発揮される操作効果の発揮タイミングをなるべく揃えさせることができる。そのため、ゲーム映像を視聴する観戦ユーザに煩雑な印象を与えることを抑制できる。
【0118】
なお、第3実施形態において、主位的操作は、対価の消費を条件とせずに実行可能であってもよい。すなわち、観戦ユーザが、対価を支払わずに主位的操作を実行できてもよい。この場合であっても、観者操作に対応して発揮される操作効果の発揮タイミングをなるべく揃えさせることができる。また、評価部112は、観者操作の入力の相互関係を評価しなくてもよい。さらに、効果制御部113は、評価部112による評価結果に関わらず、効果画像の表示態様又は効果音声の出力態様として同一の操作効果を発揮させてもよい。
【0119】
以上、各実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、各実施形態及び各変形形態は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
【0120】
例えば、評価部112は、各観戦ユーザによる観者操作の入力タイミングを評価してもよい。すなわち、評価部112は、操作受入部111による案内指示に対応する基準タイミングに基づいて、各観戦ユーザによる観者操作を評価してもよい。例えば、基準タイミングは、操作タイミングである。この場合、効果制御部113は、評価部112による評価結果に基づいて、効果画像の表示態様又は効果音声の出力態様が変化するように操作効果を制御してもよい。さらに、効果制御部113は、各観戦ユーザに配信される映像に影響するように操作効果を制御してもよく、全観戦ユーザに配信される映像に影響するように操作効果を制御してもよい。
【0121】
一例として、操作受入部111は、各観戦ユーザによる観者操作の入力タイミング及び入力位置を取得する。そして、評価部112は、取得された入力タイミング及び入力位置と、案内画像によって案内される操作タイミング及び操作位置との比較に基づいて、観者操作を評価する。そして、評価部112は、両者の差が所定の範囲内であると判断すると、評価結果が高くなるように観者操作を評価する。例えば、評価部112は、各観戦ユーザのポイントを加点する。効果制御部113は、評価部112による評価結果が所定の条件を満たすと、操作効果を発揮するか又は操作効果を変化させる。
【0122】
また、上述の説明においては、管理サーバ10が、配信されるゲーム映像に観戦画面を合成していた。しかし、再生端末20に予めダウンロードされたプログラムを実行することにより、再生制御部21が、観戦画面のフレーム等の固定的部分を表示させてもよい。この場合、観戦ユーザの応援メッセージ、又は観者操作による操作効果等の流動的部分は、管理サーバ10若しくは配信サーバ30が配信してもよい。さらに、ゲームサーバ60、配信サーバ30、及び管理サーバ10のそれぞれは、異なるシステムに属していてもよく、異なる管理者によって運営されていてもよい。例えば、管理サーバ10は、ゲーム映像を外部から取得して、これに観戦画面を合成して配信するように構成されてもよい。この場合、管理サーバ10は、ゲームサーバ60からゲームの進行状況の情報を随時受け取ってもよく、観者操作を受け入れ可能とする受入タイミングを通知する信号をゲームサーバ60から受け取ってもよい。または、ゲームの進行状況の情報又は受入タイミングを通知する信号を、ゲームの進行状況を監視するオペレータが入力してもよい。
【0123】
以下、上述した各実施形態及び各変形例から導き出される各種の態様を記載する。なお、各態様の理解を容易にするため、添付図面に図示された参照符号を付記する。ただし、参照符号は、本発明を図示の形態に限定する意図で付記するものではない。
【0124】
ゲーム映像が複数の観戦ユーザの表示装置(24)に配信される観戦システム(100)は、前記複数の観戦ユーザによる観者操作を受け入れる操作受入手段(111)と、前記観者操作に対応する操作効果を制御する効果制御手段(113)とを備え、前記操作受入手段は、前記観者操作の案内指示として、前記観者操作が行われるべき操作タイミングを案内する案内画像を前記表示装置に表示させる。
また、コンピュータ(11)を備え、ゲーム映像が複数の観戦ユーザの表示装置(24)に配信される観戦システム(100)用のコンピュータプログラムは、前記コンピュータを、前記複数の観戦ユーザによる観者操作を受け入れる操作受入手段(111)と、前記観者操作に対応する操作効果を制御する効果制御手段(113)として機能させ、前記操作受入手段は、前記観者操作の案内指示として、前記観者操作が行われるべき操作タイミングを案内する案内画像を前記表示装置に表示させる。
また、ゲーム映像が複数の観戦ユーザの表示装置(24)に配信される観戦システム(100)の制御方法は、前記複数の観戦ユーザによる観者操作を受け入れ、前記観者操作に対応する操作効果を制御し、前記観者操作の案内指示として、前記観者操作が行われるべき操作タイミングを案内する案内画像を前記表示装置に表示させる。
【0125】
これにより、複数の観戦ユーザ同士の操作に対応して発揮される効果に関連性をもたせることができる。その結果、複数の観戦ユーザが連帯して、入力タイミングを揃えた観者操作による複数の操作効果によって構成される応援行為を実現できる。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることができ、観戦ユーザの視聴意欲が向上される。さらに、複数の観戦ユーザが一体となって応援行為を行ったかのような疑似体験を、観戦ユーザに提供できる。
【0126】
前記効果制御手段(113)は、前記観者操作の入力タイミングに基づいて、前記操作効果を発揮させる。
【0127】
これにより、観者操作に対応して発揮される操作効果の発揮タイミングをなるべく揃えさせることができる。そのため、ゲーム映像を視聴する観戦ユーザに煩雑な印象を与えることを抑制できる。
【0128】
観戦システム(100)は、前記複数の観戦ユーザのそれぞれによる前記観者操作の入力の相互関係を評価する評価手段(112)をさらに備え、前記効果制御手段(113)は、前記相互関係の評価結果に基づいて変化するように、前記観者操作に対応する前記操作効果を制御する。
【0129】
これにより、相互関係が高い評価を受ける場合、例えば、複数の観戦ユーザのそれぞれによる観者操作の入力が近接する場合には、操作効果が変化して、例えば応援内容が強調される。そのため、観戦ユーザは、応援行為による効果が向上するという報酬を得ることができる。その結果、連帯して応援行為を行う動機を、観戦ユーザに与えることができる。さらに、複数の観戦ユーザが一体となって応援行為を行ったかのような疑似体験を、観戦ユーザに提供できる。
【0130】
観戦システム(100)は、前記観者操作に対する対価の支払いを受け入れる対価受入手段(114)をさらに備える。
また、前記操作受入手段(111)は、前記観者操作として、対価の消費を条件とする主位的操作を受け入れるとともに、前記主位的操作を受け入れた場合には、前記観者操作として従属的操作を受け入れ、前記操作受入手段(111)は、前記主位的操作に対応する前記操作効果が実行されている期間における前記従属的操作が行われるべき操作タイミングを案内する。
また、前記効果制御手段(113)は、前記観者操作に対して前記対価が支払われた場合に、効果画像の表示態様又は効果音声の出力態様を変化させるように、前記操作効果を制御する。
【0131】
これにより、複数の観戦ユーザが連帯して、主位的操作による操作効果と従属的操作による操作効果とによって構成される応援行為を実現できる。そのため、観戦ユーザは、他の観戦ユーザとの連帯感を得ることができ、観戦ユーザの視聴意欲が向上される。さらに、複数の観戦ユーザが一体となって応援行為を行ったかのような疑似体験を、観戦ユーザに提供できる。
【符号の説明】
【0132】
11 :サーバ制御部(コンピュータ)
24 :表示部(表示装置)
100 :観戦システム
111 :操作受入部(操作受入手段)
112 :評価部(評価手段)
113 :効果制御部(効果制御手段)
114 :対価受入部(対価受入手段)
PG :観戦プログラム(コンピュータプログラム)
図1
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図9