IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ファイザー・インクの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185022
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】RSV Fタンパク質突然変異体
(51)【国際特許分類】
   C07K 14/135 20060101AFI20221206BHJP
   A61K 39/155 20060101ALI20221206BHJP
   C12N 15/45 20060101ALN20221206BHJP
【FI】
C07K14/135
A61K39/155
C12N15/45 ZNA
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154365
(22)【出願日】2022-09-28
(62)【分割の表示】P 2020214835の分割
【原出願日】2016-12-09
(31)【優先権主張番号】62/387,270
(32)【優先日】2015-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/421,184
(32)【優先日】2016-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BRIJ
2.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】593141953
【氏名又は名称】ファイザー・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100133927
【弁理士】
【氏名又は名称】四本 能尚
(74)【代理人】
【識別番号】100147186
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 眞紀
(74)【代理人】
【識別番号】100174447
【弁理士】
【氏名又は名称】龍田 美幸
(74)【代理人】
【識別番号】100185960
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 理愛
(72)【発明者】
【氏名】イェ チェ
(72)【発明者】
【氏名】フイリップ ラルフ ドーミッツァー
(72)【発明者】
【氏名】アレクセイ ヴァチェスラヴォヴィッチ グリベンコ
(72)【発明者】
【氏名】ルーク デビッド ハンドケ
(72)【発明者】
【氏名】アッヴァリ クリシュナ プラサド
(72)【発明者】
【氏名】シャヤン キ
(72)【発明者】
【氏名】マーク エドワード ルッペン
(72)【発明者】
【氏名】キ ソン
(72)【発明者】
【氏名】ケーナ アン スワンソン
(72)【発明者】
【氏名】シュリーニヴァース コダーリ
(72)【発明者】
【氏名】シン クー
(72)【発明者】
【氏名】カリアン スウイーニー エファーレン
(72)【発明者】
【氏名】ピン カイ
(72)【発明者】
【氏名】クリスティン レイチェル トンプキンズ
(72)【発明者】
【氏名】ローナ デル ピラル ヌーニェス
(57)【要約】      (修正有)
【課題】増強した免疫原性又は向上した融合前形態の安定性などの、向上した特性を有するRSV Fタンパク質に由来する免疫原、及びこのような免疫原を含む組成物、例えばワクチンを提供する。
【解決手段】F1ポリペプチド及びF2ポリペプチドを含み、野生型RSV Fタンパク質のアミノ酸配列に対する少なくとも1つのアミノ酸突然変異を含む、野生型RSV Fタンパク質の突然変異体であって、アミノ酸突然変異が、55C及び188C、103C及び148C、142C及び371C、190I並びに486Sからなる群から選択され、野生型RSV Fタンパク質の突然変異体が、野生型RSV Fタンパク質に対して又は野生型Fタンパク質を含むウイルスに対して免疫原性である、突然変異体を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
F1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含み、野生型RSV Fタンパク質のアミノ酸配列に対する少なくとも1つのアミノ酸突然変異を含む、野生型RSV Fタンパク質の突然変異体であって、前記アミノ酸突然変異が、55Cおよび188C、103Cおよび148C、142Cおよび371C、190Iならびに486Sからなる群から選択され、前記野生型RSV Fタンパク質の突然変異体が、野生型RSV Fタンパク質に対してまたは野生型Fタンパク質を含むウイルスに対して免疫原性である、突然変異体。
【請求項2】
アミノ酸突然変異が、103Cおよび148C、190Iならびに486Sである、請求項1に記載の突然変異体。
【請求項3】
(i)請求項1または2に記載のRSV Fタンパク質突然変異体、および(ii)薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物。
【請求項4】
ワクチンである、請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
有効量の請求項4に記載のワクチンを含む、ヒトにおけるRSV感染の低減剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2015年12月23日に出願された米国仮特許出願第62/387,270号および2016年11月11日に出願された米国仮特許出願第62/421、184号に対する優先権を主張する。前述の各出願の内容全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、全体としてワクチンに、具体的には呼吸器合胞体ウイルスに対するワクチンに関する。
【背景技術】
【0003】
呼吸器合胞体ウイルス、またはRSVは、肺および気道に感染する呼吸器ウイルスである。RSVは、世界中の乳児における重篤なウイルス性下気道疾患の主な原因であり、高齢者における呼吸器疾患の重要な原因である。しかし、RSV感染を予防するためのワクチンは承認されていない。
【0004】
RSVは、パラミクソウイルス科(Paramyxoviridae)のメンバーである。そのゲノムは、9つの構造タンパク質(3つの糖タンパク質および6つの内部タンパク質)および2つの非構造タンパク質を含む11個のタンパク質をコードする、一本鎖のネガティブセンスRNA分子からなる。構造タンパク質は、3つの膜貫通表面糖タンパク質:付着タンパク質G、融合タンパク質F、および低分子疎水性SHタンパク質を含む。RSVには2つのサブタイプ、AおよびBがある。これらはG糖タンパク質が主に異なるが、F糖タンパク質の配列は、2つのサブタイプ間で、より保存されている。
【0005】
成熟F糖タンパク質は、3つの一般ドメイン:細胞外ドメイン(ED)、膜貫通ドメイン(TM)、および細胞質尾部(CT)を有する。CTは、単一のパルミトイル化されたシステイン残基を含有する。
【0006】
ヒトRSVのF糖タンパク質は、N末端にシグナルペプチド配列(アミノ酸1~25)を含有する、574アミノ酸からなる単一のポリペプチド前駆体(「F0」または「F0前駆体」と呼ぶ)として、mRNAから最初に翻訳される。翻訳の際、シグナルペプチドは、小胞体内でシグナルペプチダーゼによって除去される。F0前駆体の残りの部分(すなわち、残基26~574)は、2つの多塩基部位(アミノ酸109/110および136/137)で細胞プロテアーゼ(特に、フーリン)によってさらに切断され得、pep27と呼ばれる27アミノ酸からなる介在配列(アミノ酸110~136)を除去し、F1(C末端部分、アミノ酸137~574)およびF2(N末端部分、アミノ酸26~109)と呼ばれる2つの連結した断片を生じさせる。F1は、そのN末端に疎水性融合ペプチドを含有し、また2つの7残基反復領域(HRAおよびHRB)を含有する。HRAは融合ペプチドのそばにあり、HRBはTMドメインのそばにある。F1およびF2断片は、2つのジスルフィド結合を介して互いに連結している。シグナルペプチド配列を有さない未切断のF0タンパク質またはF1-F2ヘテロ二量体のいずれかは、RSV Fプロトマーを形成し得る。3つのこのようなプロトマーは組み合わさって最終的なRSV Fタンパク質複合体を形成し、これは3つのプロトマーのホモ三量体である。
【0007】
サブタイプAおよびBのFタンパク質は、アミノ酸配列が約90パーセント同一である。AサブタイプのF0前駆体ポリペプチドの配列の例を配列番号1で示し(A2株、GenBank GI:138251、Swiss Prot P03420)、BサブタイプのF0前駆体ポリペプチドの配列の例を配列番号2で示す(18537株、GenBank GI:138250、Swiss Prot P13843)。配列番号1および配列番号2は共に、574アミノ酸の配列である。配列番号1および配列番号2のシグナルペプチド配列もまた、アミノ酸1~25として報告されている(GenBankおよびUniProt)。両配列において、TMドメインは、およそアミノ酸530から550であるが、525~548という報告もある。細胞質尾部は、アミノ酸548または550で開始し、アミノ酸574で終わり、パルミトイル化されたシステイン残基は、アミノ酸550に位置する。
【0008】
RSVサブユニットワクチンのために調査された主要な抗原の1つはFタンパク質である。RSV Fタンパク質三量体は、ビリオン膜と宿主細胞膜との間の融合を媒介し、また、シンシチウムの形成を促進する。宿主細胞の膜と融合する前のビリオンにおいて、F分子の最大の集団は、TMドメインがウイルスエンベロープ内に固定された、ロリポップ形状の構造を形成する[Dormitzer,P.R.、Grandi,G.、Rappuoli,R.、Nature Reviews Microbiol、10、807、2012]。この立体構造は、融合前立体構造と呼ばれる。融合前RSV Fは、オリゴマーの状態の間を区別することなく、モノクローナル抗体(mAb)D25、AM22、およびMPE8によって認識される。融合前F三量体は、mAb AM14によって特異的に認識される[Gilman MS、Moin SM、Mas Vら、Characterization of a prefusion-specific antibody that recognizes a quaternary,cleavage-dependent epitope on the RSV fusion glycoprotein.PLoS Pathogens、11(7)、2015]。RSVが細胞内に侵入する間、Fタンパク質は、融合前状態(本明細書において「融合前F」と呼ばれ得る)から、中間体の広がった構造を介して、融合後状態(「融合後F」)に再編成される。この再編成の間、融合前分子のC末端コイルドコイルは、その3つの構成要素鎖に解離し、これは次いで、球状頭部の周りを包み、3つのさらなるへリックスと合わさって、融合後の6ヘリックスバンドルを形成する。融合前RSV F三量体は、温度の上昇などの苛酷さが次第に増す化学的または物理的条件に置かれると、構造的変化を起こす。まず、三量体構造が失われ(分子内で少なくとも局所的に)、次いで、融合後形態に再編成され、次いで、ドメインが変性する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ウイルスの侵入を防ぐために、F特異的な中和抗体は、ウイルスエンベロープが細胞膜と融合する前に、おそらく、ビリオン上のFの融合前立体構造、または場合によっては広がった中間体上に結合しなくてはならない。したがって、融合前形態のFタンパク質は、所望のワクチン抗原として好ましい立体構造であると見なされる[Ngwuta,J.O.、Chen,M.、Modjarrad,K.、Joyce,M.G.、Kanekiyo,M.、Kumar,A.、Yassine,H.M.、Moin,S.M.、Killikelly,A.M.、Chuang,G.Y.、Druz,A.、Georgiev,I.S.、Rundlet,E.J.、Sastry,M.、Stewart-Jones,G.B.、Yang.Y.、Zhang,B.、Nason,M.C.、Capella,C.、Peeples,M.、Ledgerwood,J.E.、Mclellan,J.S.、Kwong,P.D.、Graham,B.S.、Science Translat.Med.、14、7、309(2015)]。トリトンX-100、トリトンX-114、NP-40、Brij-35、Brij-58、Tween 20、Tween 80、オクチルグルコシド、オクチルチオグルコシド、SDS、CHAPS、CHAPSOなどの界面活性剤での膜からの抽出、または細胞外ドメインとしての発現、物理的もしくは化学的ストレス、または保存の際に、F糖タンパク質は融合後形態に容易に変換される[McLellan JS、Chen M、Leung SらStructure of RSV fusion glycoprotein trimer bound to a pre-fusion-specific neutralizing antibody.Science 340、1113~1117(2013);Chaiwatpongsakorn,S.、Epand,R.F.、Collins,P.L.、Epand R.M.、Peeples,M.E.、J Virol.85(8):3968~77(2011);Yunus,A.S.、Jackson T.P.、Crisafi,K.、Burimski,I.、Kilgore,N.R.、Zoumplis,D.、Allaway,G.P.、Wild,C.T.、Salzwedel,K.Virology.2010年1月20日、396(2):226~37]。したがって、ワクチン抗原としての融合前Fの調製は、依然として困難である。中和抗体および防御抗体は、ウイルスの侵入に干渉することによって機能するため、融合後特異的抗体のみを誘起するF抗原は、融合前特異的抗体を誘起するF抗原としては効果的でないと予想されるという仮説が立てられる。したがって、融合前形態(または場合によっては広がった中間体形態)のFタンパク質免疫原を含有するFワクチンを利用することがさらに望ましいと考えられる。これまでの試みでは、RSVワクチンの承認をサポートするために十分なレベルの保護を誘起することを臨床で実証したRSVワクチンは得られていない。したがって、対応する未変性RSV Fタンパク質と比較して増強した免疫原性または向上した融合前形態の安定性などの、向上した特性を有するRSV Fタンパク質に由来する免疫源、および、このような免疫原を含む組成物、例えばワクチンが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一部の態様では、本発明は、対応する野生型RSV Fタンパク質のアミノ酸配列に対する、アミノ酸配列において導入された突然変異を呈し、かつ野生型RSV Fタンパク質に対してまたは野生型Fタンパク質を含むウイルスに対して免疫原性である、野生型RSV Fタンパク質の突然変異体を提供する。突然変異体におけるアミノ酸突然変異には、野生型RSV Fタンパク質に対する、アミノ酸の置換、欠失、または付加が含まれる。
【0011】
一部の実施形態では、本開示は、導入されたアミノ酸突然変異が、野生型RSV Fタンパク質内の一対のアミノ酸残基の、一対のシステインへの突然変異(「操作されたジスルフィド突然変異」)である、野生型RSV Fタンパク質の突然変異体を提供する。導入されたシステイン残基対によって、融合前立体構造などのタンパク質の立体構造またはオリゴマー状態を安定化させるシステイン残基間のジスルフィド結合の形成が可能になる。このような突然変異の具体的な対の例には、55Cおよび188C、155Cおよび290C、103Cおよび148C、ならびに142Cおよび371C、例えば、S55CおよびL188C、S155CおよびS290C、T103CおよびI148C、ならびにL142CおよびN371Cが含まれる。
【0012】
さらに他の実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、1つまたは複数の間隙充填突然変異であるアミノ酸突然変異を含む。間隙充填を目的として置き換えられ得るアミノ酸の例には、低分子脂肪族アミノ酸(例えば、Gly、Ala、およびVal)または低分子極性アミノ酸(例えば、SerおよびThr)、および融合前立体構造では埋没しているが融合後立体構造では溶媒に曝露されるアミノ酸が含まれる。置き換えアミノ酸の例には、高分子脂肪族アミノ酸(Ile、Leu、およびMet)または高分子芳香族アミノ酸(His、Phe、Tyr、およびTrp)が含まれる。一部の具体的な実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、
(1)55位、62位、155位、190位、または290位のSの、I、Y、L、H、またはMでの置換、
(2)54位、58位、189位、219位、または397位のTの、I、Y、L、H、またはMでの置換、
(3)151位のGの、AまたはHでの置換、
(4)147位または298位のAの、I、L、H、またはMでの置換、
(5)164位、187位、192位、207位、220位、296位、300位、または495位のVの、I、Y、Hでの置換、および
(6)106位のRの、Wでの置換
からなる群から選択される間隙充填突然変異を含む。
【0013】
一部の特定の実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、T54H、S190I、およびV296Iからなる群から選択される少なくとも1つの間隙充填突然変異を含む。
【0014】
さらに他の実施形態では、本開示は、フォールディングした構造で互いに近接しているタンパク質内残基の間のイオン反発を減少させるかまたはイオン引力を増大させる静電気的突然変異を含むRSV Fタンパク質突然変異体を提供する。いくつかの実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、RSV F三量体の別のプロトマーの酸性残基Glu487およびAsp489を用いて反発性のイオン相互作用を低減させるかまたは引力性のイオン相互作用を増大させる、静電気的置換を含む。一部の具体的な実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、
(1)82位、92位、または487位のEの、D、F、Q、T、S、L、またはHによる置換、
(2)315位、394位、または399位のKの、F、M、R、S、L、I、Q、またはTによる置換、
(3)392位、486位、または489位のDの、H、S、N、T、またはPによる置換、および
(4)106位または339位のRの、F、Q、N、またはWによる置換
からなる群から選択される静電気的突然変異を含む。
【0015】
さらに他の実施形態では、本開示は、操作されたジスルフィド突然変異、間隙充填突然変異、および静電気的突然変異から選択される2つ以上の異なるタイプの突然変異の組合せを含む、RSV Fタンパク質突然変異体を提供する。一部の特定の実施形態では、本発明は、対応する野生型RSV Fタンパク質に対する突然変異の組合せを含む、野生型RSV Fタンパク質の突然変異体であって、突然変異の組合せが、
(1)T103C、I148C、S190I、およびD486Sの組合せ、
(2)T54H、S55C、L188C、D486Sの組合せ、
(3)T54H、T103C、I148C、S190I、V296I、およびD486Sの組合せ、
(4)T54H、S55C、L142C、L188C、V296I、およびN371Cの組合せ、
(5)S55C、L188C、およびD486Sの組合せ、
(6)T54H、S55C、L188C、およびS190Iの組合せ、
(7)S55C、L188C、S190I、およびD486Sの組合せ、
(8)T54H、S55C、L188C、S190I、およびD486Sの組合せ、
(9)S155C、S190I、S290C、およびD486Sの組合せ、
(10)T54H、S55C、L142C、L188C、V296I、N371C、D486S、E487Q、およびD489Sの組合せ、ならびに
(11)T54H、S155C、S190I、S290C、およびV296Iの組合せ
からなる群から選択される、突然変異体を提供する。
【0016】
別の態様では、本発明は、本明細書において記載されるRSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸分子を提供する。一部の他の具体的な実施形態では、本開示は、
(1)配列番号8のヌクレオチド配列、
(2)配列番号9のヌクレオチド配列、
(3)配列番号10のヌクレオチド配列、
(4)配列番号11のヌクレオチド配列、
(5)配列番号12のヌクレオチド配列、
(6)配列番号13のヌクレオチド配列、
(7)配列番号14のヌクレオチド配列、
(8)配列番号15のヌクレオチド配列、
(9)配列番号16のヌクレオチド配列、
(10)配列番号17のヌクレオチド配列、および
(11)配列番号18のヌクレオチド配列
からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、RSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸分子を提供する。
【0017】
別の態様では、本発明は、(1)本開示において記載されるRSV Fタンパク質突然変異体、または(2)このようなRSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸分子またはベクターを含む組成物を提供する。一部の特定の実施形態では、組成物は、本開示によって提供されるRSV Fタンパク質突然変異体および薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物である。さらに他の特定の実施形態では、医薬組成物はワクチンである。
【0018】
本開示はまた、RSV Fタンパク質突然変異体、このようなRSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸、またはこのようなRSV Fタンパク質突然変異体を発現させるためのベクター、またはRSV Fタンパク質突然変異体もしくは核酸を含む組成物の使用に関する。一部の特定の実施形態では、本開示は、RSV Fタンパク質突然変異体、RSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸、またはRSV Fタンパク質突然変異体を発現するベクターを含む、ワクチンなどの、有効量の医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるRSV感染を予防する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施例で記載するRSV Fタンパク質突然変異体の一部の構築のために使用される前駆体ポリペプチド鋳型のアミノ酸配列(配列番号3)を示す図である。前駆体ポリペプチドは、シグナル配列(残基1~25)、F2ポリペプチド(残基26~109)、pep27配列(残基110~136)、F1ポリペプチド(残基137~513)、T4フィブリチン由来三量化ドメイン(フォールドン(foldon)、残基518~544)、トロンビン認識配列(残基547~552)、ヒスチジンタグ(残基553~558)、Streptag II(561~568)、およびリンカー配列(残基514~517、545~546、および559~560)を含む。これはまた、配列番号1で示す未変性RSV F配列に対する3つの天然の置換(P102A、I379V、およびM447V)を含む。フーリンの切断部位は、RARRおよびKKRKRRで示される。
図2A】非還元条件下での、選択された融合前F突然変異体(pXCS847、pXCS851、およびpXCS852)のドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)およびウェスタンブロット分析を示す図である。
図2B】分析用超遠心機を使用する沈降速度実験から計算された、選択された突然変異体(pXCS847、pXCS851、およびpXCS852)の沈降係数分布を示すグラフである。
図3A】特異的部位突然変異を有する例示的な修飾されたRSV Fタンパク質の円二色性分光法(CD)スペクトルを示すグラフである。設計された突然変異体の遠紫外(UV)CDスペクトルによって二次構造の完全性が確認され、近UV CDスペクトルによって三次構造の完全性が確認される。
図3B】特異的部位の突然変異を有する例示的な修飾されたRSV Fタンパク質の円二色性分光法(CD)スペクトルを示すグラフである。設計された突然変異体の遠紫外(UV)CDスペクトルによって二次構造の完全性が確認され、近UV CDスペクトルによって三次構造の完全性が確認される。
図4】2つの異なるモノクローナル抗体(mAb)D25およびAM14を2つの温度(50℃および60℃)で使用する、精製DS-Cav1の時間依存的ストレス試験を示すグラフである。
図5】精製DS-Cav1を用いる示差走査熱量測定(DSC)実験(実施例8)を示すグラフである。実験は、設計された融合前F突然変異体について記載したように行った。実線-試料の最初のDSCスキャン、破線-最初のスキャンで使用した同一試料の反復スキャン。DSCピークは反復スキャンの間に大きく回復し、このことは、DSCによって検出される立体構造の遷移が可逆的であることを示す。
図6A】60℃でストレスを受けたDS-Cav1の遠UV CDスペクトル(実施例8)を示すグラフである。CDスペクトルは、設計された融合前RSV F突然変異体について上記に記載したように(実施例6)記録した。DS-Cav1は、60℃で最大2時間のインキュベーション後に、既定の遠UV CDスペクトルを保持し、これは、全体的なタンパク質アンフォールディングがその間に起こっていないことを示す。
図6B】60℃でストレスを受けたDS-Cav1の近UV CDスペクトル(実施例8)を示すグラフである。CDスペクトルは、設計された融合前RSV F突然変異体について上記に記載したように(実施例6)記録した。
図7A】融合前F三量体特異的AM14エピトープの保存によって判定される、熱ストレス耐性のタンパク質濃度依存性を示すグラフである(実施例8)。
図7B】融合前F特異的D25エピトープの保存によって判定される、熱ストレス耐性のタンパク質濃度依存性を示すグラフである(実施例8)。タンパク質試料を連続希釈し、50℃のストレスに1時間曝した。対照(無ストレス)試料と比較した、ストレス後に残っているD25の反応性を、ELISAアッセイで評価した。
図8】アジュバントとしてのリン酸アルミニウムを伴ってまたは伴わずに、DS-Cav1、野生型F、または突然変異体pXCS852、pXCS855、pXCS830、pXCS853、pXCS780、pXCS898、pXCS851、pXCS874、pXCS881、pXCS738、もしくはpXCS847で免疫化したマウスの中和抗体応答を示すグラフである。結果は、1群あたり10匹のマウスから得た50%幾何平均力価(GMT)として報告される。各散布図は、1群当たり全部で10匹での、個々のマウスの応答を反映する。各群内の線は、幾何平均50%中和抗体力価を示す。「野生型F」は、野生型F細胞外ドメイン組換え構築物を指す。
図9A】操作された融合前Fタンパク質突然変異体によって誘起される中和抗体力価と操作された融合前Fタンパク質突然変異体の安定性との間の相関を説明するグラフである。Y軸-0.25μgの抗原およびアジュバントなし、または0.025μgの抗原および0.1mg/mlのAlPO4アジュバントでのマウスの免疫化によって誘起された中和抗体力価(データは表12に示す)。X軸-熱ストレス後の残りのAM14反応性によって規定される、操作された突然変異体の安定性(データは表8Bに示す)。
図9B】操作された融合前Fタンパク質突然変異体によって誘起される中和抗体力価と操作された融合前Fタンパク質突然変異体の安定性との間の相関を説明するグラフである。Y軸-0.25μgの抗原およびアジュバントなし、または0.025μgの抗原および0.1mg/mlのAlPO4アジュバントでのマウスの免疫化によって誘起された中和抗体力価(データは表12に示す)。X軸-熱ストレス後の残りのAM14反応性によって規定される、操作された突然変異体の安定性(データは表8Bに示す)。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示は、RSV Fタンパク質突然変異体、RSV Fタンパク質突然変異体を含む免疫原性組成物、RSV Fタンパク質突然変異体を生産するための方法、RSV Fタンパク質突然変異体を含む組成物、およびRSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸に関する。
【0021】
A.定義
用語「101F」は、配列番号30のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインおよび配列番号31のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、US2006/0159695A1において記載されている抗体を指す。
【0022】
本明細書において用いる場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈から別段のことが明らかに示されない限り、単数形および複数形の両方を指す。例えば、用語「抗原」は単数または複数の抗原を含み、「少なくとも1つの抗原」という表現に等しいと見なすことができる。
【0023】
用語「アジュバント」は、(それがワクチン自体の標的抗原ではないが)ワクチン内の抗原に対する身体の免疫応答を増強、加速、または延長させ得る物質を指す。アジュバントは、ワクチン組成物内に含まれ得るか、またはワクチンと別々に投与され得る。
【0024】
用語「投与」は、選択された経路による対象内への物質または組成物の導入を指す。投与は、局所的または全身的であり得る。例えば、選択された経路が筋肉内である場合、組成物(開示された免疫原を含む組成物など)は、対象の筋肉内への組成物の導入によって投与される。
【0025】
用語「AM14」は、配列番号24のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインおよび配列番号25のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、WO2008/147196A2において記載されている抗体を指す。
【0026】
用語「AM22」は、配列番号26のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインおよび配列番号27のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、WO2011/043643A1において記載されている抗体を指す。
【0027】
用語「抗原」は、抗体によって認識され得る分子を指す。抗原の例には、免疫細胞によって認識されるものなどの、抗原決定基を含有するポリペプチド、ペプチド、脂質、多糖、および核酸が含まれる。
【0028】
用語「保存的な置換」は、化学的に類似のアミノ酸でのアミノ酸の置換を指す。機能的に類似のアミノ酸をもたらす保存的なアミノ酸置換は、当技術分野において周知である。以下の6つの群は、それぞれ、互いにとって保存的な置換であるアミノ酸を含有する。
1)アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、
2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)、
3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、
4)アルギニン(R)、リジン(K)、
5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、および
6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)。
【0029】
用語「D25」は、配列番号22のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインおよび配列番号23のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、WO2008/147196A2において記載されている抗体を指す。
【0030】
参照ポリヌクレオチドの「縮重変異体」という用語は、参照ポリヌクレオチドとヌクレオチド配列は異なるが参照ポリヌクレオチドによってコードされるものと同一のポリペプチド配列をコードする、ポリヌクレオチドを指す。20の天然アミノ酸があり、そのほとんどは、2つ以上のコドンによって特定される。例えば、コドンCGU、CGC、CGA、CGG、AGA、およびAGGは全て、アミノ酸アルギニンをコードする。したがって、タンパク質コード配列内でアルギニンが特定される全ての位置で、コドンは、コードされるタンパク質を改変することなく、記載された対応するコドンのいずれかに改変され得る。遺伝子コードの縮重に起因して、多くの機能的に同一な核酸が、あらゆる所与のポリペプチドをコードする。
【0031】
用語「DS-Cav1」は、McLellanら、Science、342(6158)、592~598、2013において記載されているアミノ酸配列を有するある種のRSV Fタンパク質を指す。
【0032】
用語「有効量」は、所望の応答を生じさせるために十分な作用物質の量を指す。例えば、これは、ウイルス複製を阻害するため、またはウイルス感染の表立った症候をある程度改変するために必要な量であり得る。
【0033】
用語「エピトープ」(または「抗原決定基」または「抗原性部位」)は、抗体、B細胞受容体、またはT細胞受容体が結合または応答する抗原の領域を指す。エピトープは、二次、三次、もしくは四次のタンパク質フォールディングが並置する連続するアミノ酸または不連続なアミノ酸から形成され得る。連続するアミノ酸から形成されたエピトープは、典型的には、変性溶媒への曝露で保持されるが、一方、高次のフォールディングによって形成されたエピトープは、典型的には、変性溶媒での処理で失われる。
【0034】
用語「F0ポリペプチド」(F0)は、シグナルポリペプチド配列、F1ポリペプチド配列、pep27ポリペプチド配列、およびF2ポリペプチド配列から構成される、RSV Fタンパク質の前駆体ポリペプチドを指す。稀な例外を除いて、既知のRSV株のF0ポリペプチドは、574アミノ酸からなる。
【0035】
用語「F1ポリペプチド」(F1)は、成熟RSV Fタンパク質のポリペプチド鎖を指す。未変性F1は、RSV F0前駆体のおよそ残基137~574を含み、(N末端からC末端まで)細胞外領域(およそ残基137~524)、膜貫通ドメイン(およそ残基525~550)、および細胞質ドメイン(およそ残基551~574)から構成される。本明細書において用いる場合、この用語は、未変性F1ポリペプチド、および、未変性配列からの修飾(例えば、アミノ酸の置換、挿入、または欠失)、例えば、F突然変異体を安定化させるようにまたはF突然変異体の免疫原性を増強させるように設計された修飾を含むF1ポリペプチドの両方を包含する。
【0036】
用語「F2ポリペプチド」(F2)は、成熟RSV Fタンパク質のポリペプチド鎖を指す。未変性F2は、RSV F0前駆体のおよそ残基26~109を含む。本明細書において用いる場合、この用語は、未変性F2ポリペプチド、および、未変性配列からの修飾(例えば、アミノ酸の置換、挿入、または欠失)、例えば、F突然変異体を安定化させるようにまたはF突然変異体の免疫原性を増強させるように設計された修飾を含むF2ポリペプチドの両方を包含する。未変性RSV Fタンパク質では、F2ポリペプチドは、2つのジスルフィド結合によってF1ポリペプチドに連結して、F2-F1ヘテロ二量体を形成する。用語「フォールドン」または「フォールドンドメイン」は、三量体を形成し得るアミノ酸配列を指す。このようなフォールドンドメインの一例は、配列GYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFL(配列番号40)を有する、バクテリオファージT4フィブリチンに由来するペプチド配列である。用語「哺乳動物」は、哺乳綱(Mammalia)クラスのあらゆる動物種を指す。哺乳動物の例には、ヒト、サルなどの非ヒト霊長類、ラット、マウス、モルモットなどの実験動物、ネコ、イヌ、ウサギ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、およびブタなどの家畜、ならびに、ライオン、トラ、ゾウなどの捕らえられた野生動物などが含まれる。
【0037】
用語「糖タンパク質」は、ポリペプチド側鎖に共有結合的に付加されたオリゴ糖鎖(グリカン)を含有するタンパク質を指す。糖質は、翻訳時修飾または翻訳後修飾においてタンパク質に付加され、これはグリコシル化として知られている。用語「グリコシル化部位」は、グリカンの付加を受ける、タンパク質などのポリペプチドの表面上のアミノ酸配列を指す。N連結型グリコシル化部位は、NX(S/T)のトリプレット配列であり、ここで、Nはアスパラギン、Xはプロリンを除くあらゆる残基、(S/T)はセリンまたはスレオニン残基である。グリカンは、多糖またはオリゴ糖である。グリカンはまた、糖タンパク質、糖脂質、またはプロテオグリカンなどの複合糖質の糖質部分を指すためにも使用され得る。
【0038】
用語「宿主細胞」は、その中でベクターが増殖し得、そのDNAまたはRNAが発現される細胞を指す。細胞は原核細胞または真核細胞であり得る。
【0039】
用語「同一」またはパーセント「同一性」は、2つ以上の核酸配列またはポリペプチド配列の文脈において、最大の対応となるように比較およびアラインされた場合に、同一であるか、または特定のパーセンテージの同一のアミノ酸残基もしくはヌクレオチドを有する、2つ以上の配列または部分配列を指す。比較のために配列をアラインメントする方法は、当技術分野において周知である。アラインメントされると、同一のヌクレオチドまたはアミノ酸残基が両配列に存在する位置の数を数えることによって、マッチ数が決定される。配列同一性パーセントは、マッチ数を、同定された配列で示される配列の長さによって、または分節的な長さ(同定された配列で示される配列からの100の連続ヌクレオチドまたはアミノ酸残基など)によって除し、その後、得られた値に100を乗じることによって決定される。例えば、1166のマッチを有するペプチド配列は、1554アミノ酸を有する試験配列とアラインされた場合、試験配列に75.0パーセント同一である(1166÷1554×100=75.0)。
【0040】
比較のための配列の最適なアラインメントは、例えば、SmithおよびWaterman、Adv.Appl.Math.2:482、1981のローカル相同性アルゴリズムによって、NeedlemanおよびWunsch、Mol.Biol.48:443、1970の相同性アラインメントアルゴリズムによって、PearsonおよびLipman、Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 85:2444、1988の類似性探索方法によって、これらのアルゴリズムのコンピュータ化された実行(Wisconsin Genetics Software Package、Genetics Computer Group、575 Science Dr.、Madison、WIのGAP、BESTFIT、FASTA、およびTFASTA)によって、または、手動のアラインメントおよび目視検査(例えば、Sambrookら(Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第4版、Cold Spring Harbor,New York、2012)およびAusubelら(Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley And Sons、New York、補遺(through supplement)104、2013)を参照されたい)によって行うことができる。
【0041】
用語「免疫原性の」は、物質の、アジュバントの存在下または不存在下で動物において特定の抗原に対する免疫応答を生じさせる、誘起する、刺激する、または誘発する能力を指す。
【0042】
用語「免疫応答」は、限定はしないが、自然免疫応答(例えば、Toll受容体シグナル伝達カスケードの活性化)、細胞介在性免疫応答(例えば、抗原特異的T細胞などのT細胞、および免疫系の非特異的細胞によって媒介される応答)、ならびに液性免疫応答(例えば、血漿、リンパ、および/または組織液内への抗体の生成および分泌などの、B細胞によって媒介される応答)を含む、宿主哺乳動物の免疫系の1つまたは複数の細胞の、刺激(免疫原など)に対するあらゆる検出可能な応答を指す。免疫応答の例には、Toll様受容体活性化、リンホカイン(例えばサイトカイン(例えば、Th1、Th2、もしくはTh17型サイトカイン)またはケモカイン)の発現または分泌、マクロファージ活性化、樹状細胞活性化、T細胞(例えば、CD4+またはCD8+T細胞)活性化、NK細胞活性化、B細胞活性化(例えば、抗体の生成および/または分泌)、MHC分子への免疫原(例えば、抗原(例えば、免疫原性ポリペプチド))の結合、細胞傷害性Tリンパ球(「CTL」)応答の誘発、B細胞応答(例えば、抗体産生)の誘発、および免疫系細胞(例えば、T細胞およびB細胞)の増加(例えば、細胞集団の増殖)、ならびにプロセシングおよび抗原提示細胞による抗原の提示の増大における変化(増加)が含まれる。用語「免疫応答」はまた、脊椎動物の免疫系の1つまたは複数の構成成分によるインビトロでの特定の物質(抗原または免疫原など)に対するあらゆる検出可能な応答を包含する。用語「免疫原」は、本明細書において以下に規定するような免疫原性の化合物、組成物、または物質を指す。
【0043】
用語「免疫原性組成物」は、免疫原を含む組成物を指す。
【0044】
用語「MPE8」は、配列番号28のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインおよび配列番号29のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、Cortiら[Corti,D.、Bianchi,S.、Vanzetta,F.、Minola,A.、Perez,L.、Agatic,G.、Lanzavecchia,A.Cross-neutralization of four paramyxoviruses by a human monoclonal antibody.Nature、501(7467)、439~443(2013)]において記載されている抗体を指す。野生型RSV Fタンパク質の「突然変異体」、RSV Fタンパク質の「突然変異体」、「RSV Fタンパク質突然変異体」、または「修飾されたRSV Fタンパク質」という用語は、野生型Fタンパク質に対する導入された突然変異を呈し、野生型Fタンパク質に対して免疫原性である、ポリペプチドを指す。
【0045】
用語「突然変異」は、参照タンパク質またはポリペプチドのアミノ酸配列と比較した、タンパク質またはポリペプチドのアミノ酸配列におけるアミノ酸残基の欠失、付加、または置換を指す。本明細書および特許請求の範囲の全体を通して、タンパク質配列内の1つの特定の位置でのアミノ酸の置換は、「(野生型タンパク質内のアミノ酸残基)(アミノ酸位置)(操作されたタンパク質内のアミノ酸残基)」という表記を使用して言及される。例えば、Y75Aという表記は、参照タンパク質のアミノ酸配列の第75位のチロシン(Y)残基の、アラニン(A)残基による置換(参照タンパク質の突然変異体における)を指す。異なる野生型配列の間で、同一の位置のアミノ酸残基にばらつきがある場合では、位置番号の前にあるアミノ酸コードは、「75A」などのように、表記が省略され得る。
【0046】
用語「未変性の」または「野生型の」タンパク質、配列、またはポリペプチドは、選択的突然変異によって人工的に修飾されていない、天然に存在するタンパク質、配列、またはポリペプチドを指す。
【0047】
用語「pep27ポリペプチド」または「pep27」は、RSV Fタンパク質の成熟の間にF0前駆体から切除される27アミノ酸のポリペプチドを指す。pep27の配列には、Fタンパク質の成熟の間に細胞プロテアーゼによって切断されてF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを生じる、2つのフーリン切断部位が隣接している。
【0048】
用語「薬学的に許容できる担体」は、活性成分と組み合わされると活性成分と適合し、対象、特に哺乳動物に投与されると毒性反応またはそうでなければ望ましくない反応を生じさせない、材料または組成物を指す。薬学的に許容できる担体の例には、溶媒、界面活性剤、懸濁剤、緩衝剤、滑沢剤、乳化剤、吸収剤、分散媒体、被覆剤、および安定剤が含まれる。
【0049】
用語「融合前特異的抗体」は、融合前立体構造のRSV F糖タンパク質に特異的に結合するが、融合後立体構造のRSV Fタンパク質には結合しない抗体を指す。例示的な融合前特異的抗体には、D25、AM22、5C4、MPE8、およびAM14抗体が含まれる。
【0050】
用語「融合前三量体特異的抗体」は、融合前三量体立体構造のRSV F糖タンパク質に特異的に結合するが、融合後立体構造、または三量体でもない融合前立体構造のRSV Fタンパク質には結合しない抗体を指す。例示的な融合前三量体特異的抗体は、AM14抗体である。「融合前三量体特異的抗体」は、「融合前特異的抗体」のサブセットである。
【0051】
用語「初回-追加ワクチン接種」は、免疫応答を誘発するための、対象への第1の免疫原性組成物(初回ワクチン)の投与、その後の第2の免疫原性組成物(追加ワクチン)の投与を含む、免疫療法レジメンを指す。初回ワクチンおよび追加ワクチンは、典型的には同一の免疫原を含有し、同一または類似の形式とする。しかし、これらはまた、異なる形式、例えば、一方ではベクターの形態で、他方では裸DNAプラスミドの形態とし得る。当業者には、初回ワクチンの投与と追加ワクチンの投与との間の適切な時間間隔が理解されよう。さらに、初回ワクチン、追加ワクチン、または初回ワクチンおよび追加ワクチンの両方は、さらに、アジュバントを含む。
【0052】
用語「融合前立体構造」は、(i)RSV Fタンパク質もしくは突然変異体が単量体もしくは三量体の形態である場合には抗体D25によって、または(ii)RSV Fタンパク質突然変異体が三量体の形態である場合には抗体AM14が特異的に結合し得る、RSV Fタンパク質または突然変異体がとる立体構造を指す。融合前三量体の立体構造は、融合前立体構造のサブセットである。
【0053】
用語「融合後立体構造」は、D25、AM22、またはAM14が特異的に結合しない、RSV Fタンパク質がとる立体構造を指す。未変性Fタンパク質は、ウイルスエンベロープと宿主細胞膜とが融合した後に融合後立体構造をとる。RSV Fタンパク質はまた、融合事象の背景以外に、例えば、膜から抽出された場合、細胞外ドメインとして発現された場合、または保存の際などに、熱および低い重量モル浸透圧濃度などのストレス条件下で、融合後立体構造をとり得る。
【0054】
用語「可溶性タンパク質」は、水溶液中に溶解し得、溶解したままでいられる、タンパク質を指す。タンパク質の溶解度は、水ベースの液体内のタンパク質の濃度、液体の緩衝条件、液体内の他の溶質の濃度、例えば塩およびタンパク質の濃度、ならびに液体の温度に応じて変化し得る。
【0055】
用語「特異的に結合する」は、所与の標的分子への抗体の結合の文脈において、他の試験対象の物質とのその結合よりも高い親和性で、抗体が標的分子に結合することを指す。例えば、融合前立体構造のRSV Fタンパク質に特異的に結合する抗体は、融合後立体構造のRSV Fタンパク質への結合よりも高い親和性で融合前立体構造のRSV Fタンパク質に結合する抗体である。
【0056】
用語「治療有効量」は、症候および/または障害の潜在的原因を予防する、治療する(防止を含む)、低減および/または改善するのに十分な作用物質の量を指す。
【0057】
用語「ワクチン」は、対象において予防的または治療的免疫応答を誘起し得る免疫源を含む医薬組成物を指す。典型的には、ワクチンは、病原体、例えばウイルス病原体の抗原に対する抗原特異的な免疫応答を誘起する。
【0058】
用語「ベクター」は、外来核酸分子を輸送または移送し得る核酸分子を指す。この用語は、発現ベクターおよび転写ベクターの両方を包含する。用語「発現ベクター」は、標的細胞においてインサートを発現し得るベクターを指し、インサートの発現を駆動するエンハンサー配列、プロモーター配列、およびターミネーター配列などの制御配列を一般に含有する。用語「転写ベクター」は、転写され得るが翻訳され得ないベクターを指す。転写ベクターは、それらのインサートを増幅するために使用される。外来核酸分子は、「インサート」または「導入遺伝子」と呼ばれる。ベクターは一般に、インサート、および、ベクターの骨格としての役割を果たす、より大きな配列からなる。ベクターの構造または由来源に基づいて、主なタイプのベクターには、プラスミドベクター、コスミドベクター、ファージベクター、例えばラムダファージ、ウイルスベクター、例えばアデノウイルス(Ad)ベクター、および人工染色体が含まれる。
【0059】
B.RSV Fタンパク質突然変異体
一部の態様では、本発明は、対応する野生型RSV Fタンパク質のアミノ酸配列に対する、アミノ酸配列において導入された突然変異を呈し、かつ野生型RSV Fタンパク質に対してまたは野生型Fタンパク質を含むウイルスに対して免疫原性である、野生型RSV Fタンパク質の突然変異体を提供する。ある特定の実施形態では、RSV F突然変異体は、ある特定の有利な特徴、例えば、対応する野生型Fタンパク質と比較して増大した免疫原性特性、または、突然変異体の融合前立体構造もしくは突然変異体の融合前三量体立体構造における向上した安定性を有する。さらに他の実施形態では、本開示は、本明細書において記載される1つまたは複数の導入された突然変異を呈し、抗体D25または抗体AM14から選択される融合前特異的抗体に結合する、RSV F突然変異体を提供する。
【0060】
RSV Fタンパク質突然変異体における導入されたアミノ酸突然変異には、アミノ酸の置換、欠失、または付加が含まれる。一部の実施形態では、突然変異体のアミノ酸配列における唯一の突然変異は、野生型RSV Fタンパク質に対するアミノ酸置換である。
【0061】
異なるRSVサブタイプ由来の多くの未変性RSV Fタンパク質のアミノ酸配列、ならびにこのようなタンパク質をコードする核酸配列は、当技術分野において公知である。例えば、いくつかのサブタイプA、B、およびウシRSV F0前駆体タンパク質の配列は、配列番号1、2、4、6、および81~270で示される。
【0062】
未変性RSV Fタンパク質は、RSVサブタイプにわたる顕著な配列保存を示す。例えば、RSVサブタイプAおよびBは90%の配列同一性を共有し、RSVサブタイプAおよびBはそれぞれ、F0前駆体分子にわたって、ウシRSV Fタンパク質と81%の配列同一性を有する。RSVサブタイプ内では、F0配列の同一性はさらに高く、例えば、RSV A、B、およびウシサブタイプのそれぞれの内では、RSV F0前駆体タンパク質は、約98%の配列同一性を有する。ほぼ全ての同定されたRSV F0前駆体配列は、C末端細胞質尾部の長さに典型的には起因して長さがわずかに異なるが、574アミノ酸長からなる。様々な未変性RSV Fタンパク質にわたる配列同一性は、当技術分野において公知である(例えば、WO2014/160463を参照されたい)。Fタンパク質の配列保存のレベルをさらに説明するために、代表的なRSV A株およびRSV B株のF0前駆体ポリペプチド配列の間の非コンセンサスアミノ酸残基を、それぞれ表17および18に示す(表中、非コンセンサスアミノ酸は、ClustalX(バージョン2)でRSV A株の選択されたFタンパク質配列のアラインメントを行って同定された)。
【0063】
RSV F配列がかなり保存されていることを考慮して、当業者であれば、異なる未変性RSV F配列間のアミノ酸位置を容易に比較して、異なるRSV株とサブタイプとの間の対応するRSV Fアミノ酸位置を同定することができる。例えば、ほぼ全ての同定された未変性RSV F0前駆体タンパク質にわたって、フーリン切断部位は、同一のアミノ酸位置にある。したがって、株およびサブタイプにわたる未変性RSV Fタンパク質配列の保存によって、RSV Fタンパク質内の特定の位置でのアミノ酸の比較のための、参照RSV F配列の使用が可能になる。本開示の目的では(文脈から別段のことが示されない限り)、RSV Fタンパク質のアミノ酸位置は、配列番号1で示すF0前駆体ポリペプチドの配列(GenInfo識別子GI 138251およびSwiss Prot識別子P03420に対応する、RSV A2株の完全長未変性F前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列)を参照して示される。しかし、例えば、配列番号1と比較してさらなるアミノ酸残基が付加または除去されている場合には、異なるRSV F0配列が異なる番号付け系を有し得ることに留意されたく、またこのことは当業者に理解されよう。したがって、特異的なアミノ酸残基がそれらの番号によって参照される場合、記載は、所与のアミノ酸配列の最初から数えてその番号付けされた位置に正確に位置しているアミノ酸のみに限定されず、ありとあらゆるRSV F配列内の同等の/対応するアミノ酸残基も、これらの残基が同一の正確な番号付けされた位置になくても、例えば、RSV配列が配列番号1よりも短いもしくは長くても、または配列番号1と比較して挿入もしくは欠失を有していても、意図されることを理解されたい。
【0064】
B-1.RSV Fタンパク質突然変異体の構造
本開示によって提供されるRSV Fタンパク質突然変異体は、F1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、突然変異体は、三量化ドメインをさらに含む。一部の実施形態では、F1ポリペプチドまたはF2ポリペプチドのいずれかは、本明細書において以下に詳述する少なくとも1つの導入された修飾(例えば、アミノ酸置換)を含む。一部の他の実施形態では、F1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドのそれぞれは、本明細書において以下に詳述する少なくとも1つの導入された修飾(例えば、アミノ酸置換)を含む。
【0065】
B-1(a).RSV F突然変異体のF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチド
一部の実施形態では、突然変異体は、2つの個別のポリペプチド鎖、すなわち、F1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV Fタンパク質の成熟形態である。一部の他の実施形態では、F2ポリペプチドは、1つまたは2つのジスルフィド結合によってF1ポリペプチドに連結して、F2-F1ポリペプチドヘテロ二量体を形成する。さらに他の実施形態では、RSV F突然変異体は、F2ポリペプチドがペプチド結合またはペプチドリンカーによってF1ポリペプチドに連結している、一本鎖タンパク質の形態である。2つポリペプチド鎖を共に繋ぐためのあらゆる適切なペプチドリンカーを使用することができる。このようなリンカーの例には、G、GG、GGG、GS、およびSAIGリンカー配列が含まれる。リンカーは、完全長pep27配列またはその断片でもあり得る。
【0066】
突然変異体のF1ポリペプチド鎖は、対応する野生型RSV Fタンパク質の完全長F1ポリペプチドと同一の長さであり得る。しかしこれは、欠失、例えば、完全長F1ポリペプチドのC末端からの1から60までのアミノ酸残基の欠失も有し得る。RSV F突然変異体の完全長F1ポリペプチドは、未変性RSV F0前駆体アのミノ酸位置137~574に対応し、(N末端からC末端で)細胞外領域(残基137~524)、膜貫通ドメイン(残基525~550)、および細胞質ドメイン(残基551~574)を含む。未変性F1ポリペプチド配列におけるアミノ酸残基514以降(amino acid residues 514 onwards)は、本明細書において提供されるRSV F突然変異体のF1ポリペプチドにおいて任意の配列であり、したがって、突然変異体のF1ポリペプチドには存在しないこともあることに留意されたい。
【0067】
一部の実施形態では、RSV F突然変異体のF1ポリペプチドは、細胞質ドメイン全体を欠く。他の実施形態では、F1ポリペプチドは、細胞質ドメインおよび膜貫通ドメイン全体の一部または全体を欠く。一部の具体的な実施形態では、突然変異体は、510位、511位、512位、513位、514位、515位、520位、525位、または530位から574位のアミノ酸残基が存在しないF1ポリペプチドを含む。典型的には、フォールドンなどの三量化ドメインに連結した突然変異体では、アミノ酸514から754が存在しないこともある。したがって、一部の具体的な実施形態では、アミノ酸残基514から574が突然変異体のF1ポリペプチドには存在しない。さらに他の具体的な実施形態では、RSV F突然変異体のF1ポリペプチドは、未変性F0ポリペプチド配列のアミノ酸残基137~513、例えば、配列番号1、2、4、6、および81~270で示されるF0前駆体配列のいずれかを含むかまたはそれからなる。
【0068】
他方、RSV F突然変異体のF1ポリペプチドは、フォールドンなどの三量化ドメインへのC末端連結を含み得る。本明細書において開示されるRSV F突然変異体の配列の多くは、免疫応答の誘発などのRSV Fタンパク質の機能に必須ではない、トロンビン切断部位(LVPRGS)などのプロテアーゼ切断部位の配列、6×Hisタグ(HHHHHH)およびStreptag II(WSHPGFEK)などのタンパク質タグ、またはリンカー配列(例えばGGおよびGS)(図1を参照されたい)を含む。当業者にはこのような配列が認識され、また、適切である場合には、これらの配列が、開示されたRSV F突然変異体に含まれないことが理解されよう。
【0069】
本開示によって提供されるRSV F突然変異体では、F2ポリペプチド鎖は、対応する野生型RSV Fタンパク質の完全長F2ポリペプチドと同一の長さのものであり得る。これはまた、欠失、例えば、F2ポリペプチドのN末端またはC末端から1、2、3、4、5、6、7、または8アミノ酸残基の欠失を有し得る。
【0070】
F0形態の突然変異体(すなわち、部分的または完全長pep27を有するまたは有さないF1ポリペプチドに繋がれたF2ポリペプチドを含む一本鎖ポリペプチド)またはF1-F2ヘテロ二量体形態は、プロトマーを形成し得る。突然変異体はまた、同一のプロトマーの3つを含む、三量体の形態であり得る。さらに、突然変異体は、グリコシル化されたタンパク質(すなわち、糖タンパク質)またはグリコシル化されていないタンパク質であり得る。F0形態の突然変異体は、シグナルペプチド配列を含んでいてもよいし、欠いていてもよい。
【0071】
1つまたは複数の突然変異が導入されたRSV Fタンパク質突然変異体のF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドは、限定はしないが、A2 OntarioおよびBuenos Airesを含むRSVサブタイプA株およびサブタイプB株、またはあらゆる他のサブタイプのFタンパク質アミノ酸配列を含む、当技術分野において公知であるかまたは将来発見されるあらゆる野生型RSV Fタンパク質の形態であり得る。一部の実施形態では、RSV F突然変異体は、RSV AウイルスのF1および/またはF2ポリペプチド、例えば、1つまたは複数の突然変異が導入された配列番号1、2、4、6、および81~270のいずれか1つで示されるRSV F0前駆体タンパク質のF1および/またはF2ポリペプチドを含む。一部の他の実施形態では、RSV F突然変異体は、RSV BウイルスのF1および/またはF2ポリペプチド、例えば、1つまたは複数の突然変異が導入された配列番号2および211~263のいずれか1つで示されるRSV F0前駆体タンパク質のF1および/またはF2ポリペプチドを含む。さらに他の実施形態では、RSV F突然変異体は、RSVウシウイルスのF1および/またはF2ポリペプチド、例えば、1つまたは複数の突然変異が導入された配列番号264~270のいずれか1つで示されるRSV F0前駆体タンパク質のF1および/またはF2ポリペプチドを含む。
【0072】
一部の実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、F1ポリペプチド、F2ポリペプチド、および本明細書において以下に記載する1つまたは複数の導入されたアミノ酸突然変異を含み、ここで、F1ポリペプチドは、350個の連続するアミノ酸を含み、配列番号1、4、および81~210の配列のいずれかのアミノ酸137~513に少なくとも90、95、98、または99パーセント同一であり、F2ポリペプチドは、70個の連続するアミノ酸を含み、配列番号1、4、および81~210の配列のいずれかのアミノ酸26~109に少なくとも90、95、98、または99パーセント同一であり、RSV Fタンパク質突然変異体は、単量体または三量体としての融合前立体構造で安定化している。一部の実施形態では、F1ポリペプチドは、350個の連続するアミノ酸を含み、配列番号2、6、および211~263の配列のいずれかのアミノ酸137~513に少なくとも90、95、98、または99パーセント同一であり、F2ポリペプチドは、70個の連続するアミノ酸を含み、配列番号2、6、および211~263の配列のいずれかのアミノ酸26~109に少なくとも90、95、98、または99パーセント同一であり、一部の他の実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、融合前三量体立体構造で安定化している。
【0073】
B-1(b)三量化ドメイン
いくつかの実施形態では、本開示によって提供されるRSV F突然変異体は、三量化ドメインに連結している。一部の実施形態では、三量化ドメインは、3つのF1/F2ヘテロ二量体の三量体の形成を促進する。
【0074】
可溶性タンパク質の安定な三量体の形成を促進するいくつかの外因性多量体化ドメインは、当技術分野において公知である。本開示によって提供される突然変異体に連結し得る、このような多量体化ドメインの例には、(1)GCN4ロイシンジッパー(Harburyら 1993 Science 262:1401~1407)、(2)肺サーファクタントタンパク質の三量化モチーフ(Hoppeら 1994、FEB S Lett 344:191~195)、(3)コラーゲン(McAlindenら 2003、Biol Chem 278:42200~42207)、および(4)ファージT4フィブリチンフォールドン(Miroshnikovら 1998、Protein Eng 11:329~414)が含まれる。一部の実施形態では、フォールドンドメインは、F1ポリペプチドのC末端でF突然変異体に連結している。具体的な実施形態では、フォールドンドメインは、アミノ酸配列GYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFL(配列番号40)などのT4フィブリチンフォールドンドメインである。
【0075】
典型的には、多量体化ドメインは、F1ポリペプチドに対してC末端に位置している。これは、F1ポリペプチド鎖に直接繋がれ得る。多量体化ドメインは、アミノ酸リンカーなどのリンカー、例えば、配列GG、GS、またはSAIGを介して、F1ポリペプチドに接続されていてもよい。リンカーはまた、より長いリンカーでもあり得る(例えば、反復配列GGを含む)。本開示によって提供される突然変異体において使用され得る、多くの立体構造上中性のリンカーが、当技術分野において公知である。一部の実施形態では、フォールドンドメインを含むF突然変異体は、F1ポリペプチドからフォールドンドメインを除去するためのプロテアーゼ切断部位、例えば、F1ポリペプチドとフォールドンドメインとの間のトロンビン部位を含む。
【0076】
B-2.RSV Fタンパク質突然変異体における導入された突然変異
本開示によって提供されるRSV F突然変異体は、F1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含み、ここで、(1)F1ポリペプチドもしくは(2)F2ポリペプチドのいずれか、または(3)F1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドの両方は、対応する未変性Fタンパク質のアミノ酸配列に対する1つまたは複数の導入されたアミノ酸突然変異を含む。RSV F突然変異体へのこのようなアミノ酸突然変異の導入によって、増強した免疫原性、向上した安定性、または、突然変異体のある特定の所望の物理的形態もしくは立体構造の形成もしくは向上した安定性などの有利な特性が、突然変異体に付与される。このような導入されたアミノ酸突然変異は、「操作されたジスルフィド結合突然変異」、「間隙充填突然変異」、または「静電気的突然変異」と呼ばれ、本明細書において以下に詳述される。あらゆるさらなる突然変異を含むRSV F突然変異体もまた、突然変異体の免疫原性特性がさらなる突然変異によって不都合な影響を実質的に受けない限り、本発明に包含される。
【0077】
B-2(a)操作されたジスルフィド結合突然変異
一部の実施形態では、本開示によって提供されるRSV F突然変異体は、1つまたは複数の操作されたジスルフィド結合突然変異を含む。用語「操作されたジスルフィド結合突然変異」は、野生型RSV Fタンパク質内の一対のアミノ酸残基の、一対のシステイン残基への突然変異を指す。導入されたシステイン残基対によって、導入されたシステイン残基間のジスルフィド結合の形成が可能になり、このジスルフィド結合は、融合前立体構造などのタンパク質の立体構造またはオリゴマー状態を安定化させるために役立つ。突然変異体の融合前立体構造を安定化させるために、システインへの突然変異のための残基対は、融合前立体構造では近接しているが融合後立体構造内では遠位にあるべきである。このような残基は、当技術分野において公知の適切な方法によって、例えば、融合前立体構造におけるRSV Fの結晶構造の目視検査、または、コンピュータ計算によるタンパク質設計ソフトウェア(BioLuminate(商標)[BioLuminate、Schrodinger LLC、New York、2015]、Discovery Studio(商標)[Discovery Studio Modeling Environment、Accelrys、San Diego、2015]、MOE(商標)[Molecular Operating Environment、Chemial Computing Group Inc.、Montreal、2015]、およびRosetta(商標)[Rosetta、University of Washington、Seattle、2015]など)を使用する、より定量的な選択によって、同定することができる。好ましくは、残基対(例えば、ベータ炭素)間の距離は、融合前立体構造では8Å未満であるが、融合後立体構造では20Åより大きい。
【0078】
一部の実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、ただ1つの操作されたジスルフィド突然変異(「単一の操作されたジスルフィド突然変異」)を含む。一部の他の実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、RSV Fタンパク質突然変異体が融合前立体構造である場合には操作されたジスルフィド突然変異のシステイン残基の各対が適切に位置している、少なくとも2つの操作されたジスルフィド突然変異を含む(「二重の操作されたジスルフィド突然変異」)。
【0079】
一部の具体的な実施形態では、本開示は、表1および4~6で示される例示的な突然変異体のいずれかにある同一の導入された突然変異を含む、少なくとも1つの操作されたジスルフィド結合突然変異を含むRSV F突然変異体を提供する。表1および4~6で示される例示的なRSV F突然変異体は、102位、379位、および447位に3つの天然の置換を有するRSV A2株の同一の未変性F0配列(配列番号3)に基づく。突然変異体のそれぞれにおける同一の導入された突然変異を、あらゆる他のRSVサブタイプまたは株の未変性F0ポリペプチド配列に行って、配列番号1、2、4、6、および81~270のいずれかで示される未変性F0ポリペプチド配列などの異なるRSV F突然変異体を得ることができる。あらゆる他のRSVサブタイプまたは株の未変性F0ポリペプチド配列に基づき、かつ、操作されたジスルフィド突然変異のいずれかを含む、RSV F突然変異体もまた、本発明の範囲内である。一部の特定の実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、55Cおよび188C、155Cおよび290C、103Cおよび148C、ならびに142Cおよび371C、例えばS55CおよびL188C、S155CおよびS290C、T103CおよびI148C、またはL142CおよびN371Cからなる群から選択される少なくとも1つの操作されたジスルフィド突然変異を含む。
【0080】
一部の実施形態では、本開示は、アミノ酸突然変異が、RSV Fタンパク質のHRB領域(およそアミノ酸476~524)内の一対のアミノ酸残基の、一対のシステインへの突然変異である、RSV Fタンパク質突然変異体を提供する。導入されたシステイン残基対によって、三量体の2つの隣接したF2-F1突然変異体プロトマーのシステイン残基間のジスルフィド結合の形成が可能になる。三量体内の2つのプロトマーを連結するジスルフィドは、三量体状態の突然変異体を安定化させるために役立つ。このような突然変異の具体的な対の例には、508Cおよび509C、515Cおよび516C、522Cおよび523C、例えば、K508CおよびS509C、N515CおよびV516C、またはT522CおよびT523Cが含まれる。一部の実施形態では、RSV F突然変異体は、(1)HRB領域内の少なくとも一対のシステイン突然変異、および(2)本明細書において上記に記載した操作されたジスルフィド結合突然変異、本明細書において以下に記載する間隙充填突然変異、本明細書において以下に記載する静電気的突然変異、またはこれらの突然変異のいずれかの組合せから選択される、HRB領域の外側の少なくとも1つの導入された突然変異を含む。
【0081】
B-2(b)間隙充填突然変異。
他の実施形態では、本開示は、1つまたは複数の間隙充填突然変異を含むRSV F突然変異体を提供する。用語「間隙充填突然変異」は、成熟RSV Fタンパク質の内部間隙を充填することが期待されるアミノ酸による、野生型RSV Fタンパク質のアミノ酸残基の置換を指す。1つの適用では、このような間隙充填突然変異は、RSV Fタンパク質突然変異体の融合前立体構造の安定化に寄与する。RSV Fタンパク質の融合前立体構造内の間隙は、当技術分野において公知の方法によって、例えば、融合前立体構造のRSV Fの結晶構造の目視検査によって、または、コンピュータ計算によるタンパク質設計ソフトウェア(BioLuminate(商標)[BioLuminate、Schrodinger LLC、New York、2015]、Discovery Studio(商標)[Discovery Studio Modeling Environment、Accelrys、San Diego、2015]、MOE(商標)[Molecular Operating Environment、Chemial Computing Group Inc.、Montreal、2015]、およびRosetta(商標)[Rosetta、University of Washington、Seattle、2015]など)を使用することによって、同定することができる。間隙充填突然変異のために置き換えられるアミノ酸には、典型的には、低分子脂肪族アミノ酸(例えば、Gly、Ala、およびVal)または低分子極性アミノ酸(例えば、SerおよびThr)が含まれる。これらにはまた、融合前立体構造では埋没しているが融合後立体構造では溶媒に曝露されるアミノ酸が含まれ得る。置き換えアミノ酸は、高分子脂肪族アミノ酸(Ile、Leu、およびMet)または高分子芳香族アミノ酸(His、Phe、Tyr、およびTrp)であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、T54H突然変異を含む。
【0082】
一部の具体的な実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、
(1)55位、62位、155位、190位、または290位のSの、I、Y、L、H、またはMでの置換、
(2)54位、58位、189位、219位、または397位のTの、I、Y、L、H、またはMでの置換、
(3)151位のGの、AまたはHでの置換、
(4)147位または298位のAの、I、L、H、またはMでの置換、
(5)164位、187位、192位、207位、220位、296位、300位、または495位のVの、I、Y、Hでの置換、および
(6)106位のRの、Wでの置換
からなる群から選択される1つまたは複数の間隙充填突然変異を含む。
【0083】
一部の具体的な実施形態では、本開示は、表2、4、および6で示される突然変異のいずれかにおける間隙充填突然変異を含む、1つまたは複数の間隙充填突然変異を含むRSV F突然変異体を提供する。表2、4、および6で示されるRSV F突然変異体は、102位、379位、および447位に3つの天然の置換を有するRSV A2株の同一の未変性F0配列(配列番号3)に基づく。突然変異体のそれぞれにおける同一の導入された突然変異を、あらゆる他のRSVサブタイプまたは株の未変性F0ポリペプチド配列にも行って、配列番号1、2、4、6、および81~270のいずれかで示される未変性F0ポリペプチド配列などの異なるRSV F突然変異体を得ることができる。あらゆる他のRSVサブタイプまたは株の未変性F0ポリペプチド配列に基づき、かつ、1つまたは複数の間隙充填突然変異のいずれかを含む、RSV F突然変異体もまた、本発明の範囲内である。一部の特定の実施形態では、本開示によって提供されるRSV Fタンパク質突然変異体は、T54H、S190I、およびV296Iからなる群から選択される少なくとも1つの間隙充填突然変異を含む。
【0084】
B-2(c)静電気的突然変異。
さらに他の実施形態では、本開示は、1つまたは複数の静電気的突然変異を含むRSV Fタンパク質突然変異体を提供する。用語「静電気的突然変異」は、フォールディングした構造で互いに近接するタンパク質内の残基間のイオン反発を減少させるかまたはイオン引力を増大させる、野生型RSV Fタンパク質に導入されたアミノ酸突然変異を指す。水素結合はイオン引力の特殊なケースであるため、静電気的突然変異は、このような近接した残基間の水素結合を増大させ得る。一実施例では、静電気的突然変異は、三量体の安定性を向上させるために導入することができる。一部の実施形態では、静電気的突然変異は、その融合前立体構造ではRSV F糖タンパク質に近接しているがその融合後立体構造では近接していない残基間の反発性のイオン相互作用を減少させるため、または引力性のイオン相互作用(水素結合を潜在的に含む)を増大させるために導入される。例えば、融合前立体構造では、RSV F糖タンパク質三量体の1つのプロトマーの酸性側鎖Asp486は三量体の界面に位置し、別のプロトマーの2つの他の酸性側鎖Glu487とAsp489との間で構造的に挟まれる。他方、融合後立体構造では、酸性側鎖Asp486は三量体の表面に位置し、溶媒に曝露される。いくつかの実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、RSV F三量体の別のプロトマーの酸性残基Glu487およびAsp489との反発性のイオン相互作用を低減させるかまたは引力性のイオン相互作用を増大させる、静電気的なD486S置換を含む。典型的には、静電気的突然変異の導入によって、RSV Fタンパク質の融合前立体構造または融合前三量体立体構造の融解温度(Tm)が上昇する。
【0085】
融合前立体構造または融合前三量体立体構造における好ましくない静電気的相互作用は、当技術分野において公知の方法によって、例えば、融合前立体構造もしくは融合前三量体立体構造のRSV Fの結晶構造の目視検査によって、またはコンピュータ計算によるタンパク質設計ソフトウェア(BioLuminate(商標)[BioLuminate、Schrodinger LLC、New York、2015]、Discovery Studio(商標)[Discovery Studio Modeling Environment、Accelrys、San Diego、2015]、MOE(商標)[Molecular Operating Environment、Chemial Computing Group Inc.、Montreal、2015.]、およびRosetta(商標)[Rosetta、University of Washington、Seattle、2015]など)を使用することによって、同定することができる。
【0086】
一部の具体的な実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、
(1)82位、92位、または487位のEの、D、F、Q、T、S、L、またはHによる置換、
(2)315位、394位、または399位のKの、F、M、R、S、L、I、Q、またはTによる置換、
(3)392位、486位、または489位のDの、H、S、N、T、またはPによる置換、および
(4)106位または339位のRの、F、Q、N、またはWによる置換
からなる群から選択される少なくとも1つの静電気的突然変異を含む。
【0087】
一部の具体的な実施形態では、本開示は、表3、5、および6で示される突然変異体のいずれかにおける静電気的突然変異を含む、1つまたは複数の静電気的突然変異を含むRSV F突然変異体を提供する。表3、5、および6で示されるRSV F突然変異体は、102位、379位、および447位に3つの天然の置換を有するRSV A2株の同一の未変性F0配列(配列番号3)に基づく。突然変異体のそれぞれにおける同一の導入された突然変異を、あらゆる他のRSVサブタイプまたは株の未変性F0ポリペプチド配列にも行って、配列番号1、2、4、6、および81~270のいずれかで示される未変性F0ポリペプチド配列などの異なるRSV F突然変異体を得ることができる。あらゆる他のRSVサブタイプまたは株の未変性F0ポリペプチド配列に基づき、かつ、1つまたは複数の静電気的突然変異のいずれかを含む、RSV F突然変異体もまた、本発明の範囲内である。一部の特定の実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、突然変異D486Sを含む。
【0088】
B-2(d)操作されたジスルフィド結合突然変異、間隙充填突然変異、および静電気的突然変異の組合せ。
別の態様では、本開示は、それぞれ本明細書において上記に記載した、操作されたジスルフィド結合突然変異、間隙充填突然変異、および静電気的突然変異から選択される2つ以上の異なるタイプの突然変異の組合せを含む、RSV Fタンパク質突然変異体を提供する。
【0089】
一部の実施形態では、突然変異体は、少なくとも1つの操作されたジスルフィド結合突然変異および少なくとも1つの間隙充填突然変異を含む。一部の具体的な実施形態では、RSV F突然変異体は、表4で示される突然変異の組合せを含む。
【0090】
一部のさらなる実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、少なくとも1つの操作されたジスルフィド突然変異および少なくとも1つの静電気的突然変異を含む。一部の具体的な実施形態では、RSV F突然変異体は、表5で示される突然変異の組合せを含む。
【0091】
さらに他の実施形態では、RSV Fタンパク質突然変異体は、少なくとも1つの操作されたジスルフィド突然変異、少なくとも1つの間隙充填突然変異、および少なくとも1つの静電気的突然変異を含む。一部の具体的な実施形態では、RSV F突然変異体は、表6で示される突然変異の組合せを含む。
【0092】
一部の特定の実施形態では、本発明は、
(1)T103C、I148C、S190I、およびD486Sの組合せ、
(2)T54H、S55C、L188C、D486Sの組合せ、
(3)T54H、T103C、I148C、S190I、V296I、およびD486Sの組合せ、
(4)T54H、S55C、L142C、L188C、V296I、およびN371Cの組合せ、
(5)S55C、L188C、およびD486Sの組合せ、
(6)T54H、S55C、L188C、およびS190Iの組合せ、
(7)S55C、L188C、S190I、およびD486Sの組合せ、
(8)T54H、S55C、L188C、S190I、およびD486Sの組合せ、
(9)S155C、S190I、S290C、およびD486Sの組合せ、
(10)T54H、S55C、L142C、L188C、V296I、N371C、D486S、E487Q、およびD489Sの組合せ、ならびに
(11)T54H、S155C、S190I、S290C、およびV296Iの組合せ
からなる群から選択される突然変異の組合せを含むRSV F突然変異体を提供する。
【0093】
一部の具体的な実施形態では、本開示は、表4、5、および6で示される突然変異体のいずれかにおける突然変異の組合せを含む、導入された突然変異の組合せを含むRSV F突然変異体を提供する。表4、5、および6で示されるRSV F突然変異体は、102位、379位、および447位に3つの天然の置換を有するRSV A2株の同一の未変性F0配列(配列番号3)に基づく。突然変異体のそれぞれにおける同一の導入された突然変異を、あらゆる他のRSVサブタイプまたは株の未変性F0ポリペプチド配列にも行って、配列番号1、2、4、6、および81~270のいずれかで示される未変性F0ポリペプチド配列などの異なるRSV F突然変異体を得ることができる。あらゆる他のRSVサブタイプまたは株の未変性F0ポリペプチド配列に基づき、かつ、突然変異の組合せのいずれかを含む、RSV F突然変異体もまた、本発明の範囲内である。
【0094】
一部の他の特定の実施形態では、本発明は、103位(103C)および148位(148C)のシステイン(C)、190位のイソロイシン(I)(190I)、ならびに486位のセリン(S)(486S)を含み、かつ、
(1)配列番号41のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号42のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(2)配列番号41のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号42のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(3)配列番号43のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号44のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(4)配列番号43のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号44のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(5)配列番号45のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号46のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(6)配列番号45のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号46のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(7)配列番号47のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号48のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(8)配列番号47のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号48のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(9)配列番号49のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号50のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(10)配列番号49のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号50のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(11)配列番号279のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号280のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(12)配列番号279のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号280のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(13)配列番号281のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号282のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(14)配列番号281のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号282のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(15)配列番号283のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号284のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(16)配列番号283のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号284のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(17)配列番号285のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号286のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(18)配列番号285のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号286のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(19)配列番号287のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号288のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(20)配列番号287のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号288のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(21)配列番号289のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号290のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、ならびに
(22)配列番号289のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号290のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド
からなる群から選択されるF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV F突然変異体を提供する。
【0095】
一部の他の特定の実施形態では、本発明は、54位のヒスチジン(H)、103位および148位のシステイン(C)、190位および296位のイソロイシン(I)、ならびに486位のセリン(S)を含み、かつ、
(1)配列番号51のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号52のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(2)配列番号51のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号52のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(3)配列番号53のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号54のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(4)配列番号53のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号54のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(5)配列番号55のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号56のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(6)配列番号55のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号56のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(7)配列番号57のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号58のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(8)配列番号57のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号58のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(9)配列番号59のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号60のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(10)配列番号59のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号60のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(11)配列番号291のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号292のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(12)配列番号291のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号292のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(13)配列番号293のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号294のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(14)配列番号293のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号294のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(15)配列番号295のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号296のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(16)配列番号295のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号296のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(17)配列番号297のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号298のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(18)配列番号297のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号298のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(19)配列番号299のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号300のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(20)配列番号299のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号300のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(21)配列番号301のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号302のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、ならびに
(22)配列番号301のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号302のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド
からなる群から選択されるF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV F突然変異体を提供する。
【0096】
一部の他の特定の実施形態では、本発明は、54位のヒスチジン(H)、55位および188位のシステイン(C)、ならびに486位のセリン(S)を含み、かつ、
(1)配列番号61のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号62のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(2)配列番号61のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号62のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(3)配列番号63のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号64のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(4)配列番号63のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号64のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(5)配列番号65のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号66のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(6)配列番号65のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号66のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(7)配列番号67のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号68のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(8)配列番号67のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号68のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(9)配列番号69のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号70のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(10)配列番号69のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号70のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(11)配列番号303のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号304のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(12)配列番号303のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号304のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(13)配列番号305のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号306のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(14)配列番号305のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号306のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(15)配列番号307のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号308のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(16)配列番号307のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号308のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(17)配列番号309のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号310のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(18)配列番号309のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号310のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(19)配列番号311のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号312のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(20)配列番号311のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号312のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(21)配列番号313のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号314のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、ならびに
(22)配列番号313のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号314のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド
からなる群から選択されるF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV F突然変異体を提供する。
【0097】
一部の他の特定の実施形態では、本発明は、54位のヒスチジン(H)、55位および188位のシステイン(C)、190位のイソロイシン(I)(190I)、ならびに486位のセリン(S)を含み、かつ、
(1)配列番号71のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号72のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(2)配列番号71のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号72のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(3)配列番号73のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号74のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(4)配列番号73のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号74のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(5)配列番号75のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号76のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(6)配列番号75のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号76のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(7)配列番号77のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号78のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(8)配列番号77のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号78のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(9)配列番号79のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号80のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(10)配列番号79のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号80のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(11)配列番号315のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号316のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(12)配列番号315のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号316のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(13)配列番号317のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号318のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(14)配列番号317のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号318のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(15)配列番号319のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号320のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(16)配列番号319のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号320のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(17)配列番号321のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号322のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(18)配列番号321のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号322のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(19)配列番号323のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号324のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(20)配列番号323のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号324のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(21)配列番号325のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号326のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、ならびに
(22)配列番号325のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号326のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド
からなる群から選択されるF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV F突然変異体を提供する。
【0098】
本開示によって提供される例示的なRSV F突然変異体のF2ポリペプチドおよびF1ポリペプチドのアミノ酸配列を、表19~22に示す。
【0099】
いくつかの実施形態では、フォールドンドメインは、本明細書において上記に記載したRSV F突然変異体に連結しており、ここで、フォールドンドメインはF1ポリペプチドのC末端に連結し、配列番号40のアミノ酸配列を含む。
【0100】
本開示によって提供されるRSV Fタンパク質突然変異体は、当技術分野において公知である通常の方法によって、例えば、適切なベクターを使用する組換え宿主系における発現によって、調製することができる。適切な組換え宿主細胞には、例えば、昆虫細胞、哺乳動物細胞、鳥類細胞、細菌、および酵母細胞が含まれる。適切な昆虫細胞の例には、例えば、Sf9細胞、Sf21細胞、Tn5細胞、Schneider S2細胞、およびHigh Five細胞(親イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)BTI-TN-5B1-4細胞株(Invitrogen)から派生したクローン単離体)が含まれる。適切な哺乳動物細胞の例には、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ヒト胚腎臓細胞(せん断されたアデノウイルス5型のDNAによって典型的には形質転換された、HEK293細胞またはExpi293細胞)、NIH-3T3細胞、293-T細胞、Vero細胞、およびHeLa細胞が含まれる。適切な鳥類細胞には、例えば、ニワトリ胚性幹細胞(例えば、EBx.RTM.細胞)、ニワトリ胚線維芽細胞、ニワトリ胚生殖細胞、ウズラ線維芽細胞(例えば、ELL-O)、およびアヒル細胞が含まれる。バキュロウイルス-ベクター化型の系などの適切な昆虫細胞発現系は、当業者に公知であり、例えば、SummersおよびSmith、Texas Agricultural Experiment Station Bulletin No.1555(1987)において記載されている。バキュロウイルス/昆虫細胞発現系のための材料および方法は、とりわけInvitrogen、San Diego Califから、キットの形態で市販されている。鳥類細胞発現系もまた当業者に公知であり、例えば、米国特許第5,340,740号、米国特許第5,656,479号、米国特許第5,830,510号、米国特許第6,114,168号、および米国特許第6,500,668号において記載されている。同様に、細菌および哺乳動物細胞発現系もまた当技術分野において公知であり、例えば、Yeast Genetic Engineering(Barrら編、1989)Butterworths、Londonにおいて記載されている。
【0101】
昆虫細胞または哺乳動物細胞における組換えタンパク質の発現のための多くの適切なベクターは当技術分野において周知であり、従来的なものである。適切なベクターは、限定はしないが以下の1つまたは複数を含む、多くの構成成分を含有し得る:複製起点、選択マーカー遺伝子、1つもしくは複数の発現制御エレメント、例えば転写制御エレメント(例えば、プロモーター、エンハンサー、ターミネーター)、および/または1つもしくは複数の翻訳シグナル、ならびに、選択された宿主細胞(例えば、哺乳動物由来の、または異種の哺乳動物もしくは非哺乳動物種由来の)における分泌経路を標的化するためシグナル配列またはリーダー配列。例えば、昆虫細胞における発現では、pFastBac(Invitrogen)などの適切なバキュロウイルス発現ベクターを使用して、組換えバキュロウイルス粒子が生産される。バキュロウイルス粒子は増幅され、昆虫細胞に感染して組換えタンパク質を発現させるために使用される。哺乳動物細胞における発現では、所望の哺乳動物宿主細胞(例えば、チャイニーズハムスター卵巣細胞)における構築物の発現を駆動するベクターが使用される。
【0102】
RSV Fタンパク質突然変異体ポリペプチドは、あらゆる適切な方法を使用して精製することができる。例えば、免疫親和性クロマトグラフィーによってRSV Fタンパク質突然変異体ポリペプチドを精製するための方法は、当技術分野において公知である。Ruiz-Arguelloら、J.Gen.Virol.、85:3677~3687(2004)。沈殿、ならびに疎水性相互作用クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、キレート化クロマトグラフィー、およびサイズ排除クロマトグラフィーなどの様々なタイプのクロマトグラフィーを含む、所望のタンパク質を精製するための適切な方法は、当技術分野において周知である。適切な精製スキームは、これらのまたは他の適切な方法の2つ以上を使用して作ることができる。必要に応じて、RSV Fタンパク質突然変異体ポリペプチドは、エピトープタグまたはヒスチジン(HIS)タグなどの、精製を容易にする「タグ」を含み得る。このようなタグ付けされたポリペプチドは、例えば馴化培地から、キレート化クロマトグラフィーまたは親和性クロマトグラフィーによって都合良く精製することができる。
【0103】
C.RSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸
別の態様では、本発明は、本明細書において上記に記載したRSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸分子を提供する。これらの核酸分子には、DNA配列、cDNA配列、およびRNA配列が含まれる。RSV F突然変異体のF2ポリペプチドのみまたはF1ポリペプチドのみをコードする核酸分子もまた、本発明に包含される。核酸分子は、発現ベクターなどのベクター内に組み込むことができる。
【0104】
一部の実施形態では、核酸分子は、適切な細胞内で発現すると開示されたRSV F突然変異体にプロセシングされる前駆体F0ポリペプチドをコードする。一部の実施形態では、核酸分子は、適切な細胞内で発現すると開示されたRSV F突然変異体にプロセシングされる前駆体F0ポリペプチドをコードし、ここで、前駆体F0ポリペプチドは、N末端からC末端で、シグナルペプチド、F2ポリペプチド、Pep27ポリペプチド、およびF1ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、Pep27ポリペプチドは、配列番号1、2、4、6、および81~270のいずれか1つの110位~136位で示されるアミノ酸配列を含み、ここで、アミノ酸位置は、配列番号1のアミノ酸配列に対応する。一部の実施形態では、シグナルペプチドは、配列番号1、2、4、6、および81~270のいずれか1つの1位~25位で示されるアミノ酸配列を含み、ここで、アミノ酸位置は、配列番号1の参照のアミノ酸配列に対応する。
【0105】
一部の実施形態では、核酸分子は、
(1)少なくとも1つの操作されたジスルフィド突然変異を含む突然変異体、
(2)少なくとも1つの間隙充填突然変異を含む突然変異体、
(3)少なくとも1つの静電気的突然変異を含む突然変異体、
(4)少なくとも1つの操作されたジスルフィド突然変異および少なくとも1つの間隙充填突然変異を含む突然変異体、
(5)少なくとも1つの操作されたジスルフィド突然変異および少なくとも1つの静電気的突然変異を含む突然変異体、
(6)少なくとも1つの間隙充填突然変異および少なくとも1つの静電気的突然変異を含む突然変異体、ならびに
(7)少なくとも1つの操作されたジスルフィド突然変異、ならびに少なくとも1つの静電気的突然変異、少なくとも1つの間隙充填突然変異、および少なくとも1つの静電気的突然変異を含む突然変異体
からなる群から選択される突然変異体をコードする。
【0106】
一部の具体的な実施形態では、本開示は、
(1)置換103C、148C、190I、および486Sの組合せを含む突然変異体、
(2)置換54H、55C、188C、および486Sの組合せを含む突然変異体、
(3)置換54H、103C、148C、190I、296I、および486Sの組合せを含む突然変異体、
(4)置換54H、55C、142C、188C、296I、および371Cの組合せを含む突然変異体、
(5)アミノ酸置換55C、188C、および486Sの組合せを含む突然変異体、
(6)アミノ酸置換54H、55C、188C、および190Iの組合せを含む突然変異体、
(7)アミノ酸置換55C、188C、190I、および486Sの組合せを含む突然変異体、
(8)アミノ酸置換54H、55C、188C、190I、および486Sの組合せを含む突然変異体、
(9)アミノ酸置換155C、190I、290C、および486Sの組合せを含む突然変異体、
(10)アミノ酸置換54H、55C、142C、188C、296I、371C、486S、487Q、および489Sの組合せを含む突然変異体、ならびに
(11)アミノ酸置換54H、155C、190I、290C、および296Iの組合せを含む突然変異体
からなる群から選択される突然変異体をコードする核酸分子を提供する。
【0107】
一部の特定の実施形態では、核酸分子は、103位(103C)および148位(148C)のシステイン(C)、190位のイソロイシン(I)(190I)、ならびに486位のセリン(S)(486S)を含み、かつ、
(1)配列番号41のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号42のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(2)配列番号41のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号42のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(3)配列番号43のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号44のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(4)配列番号43のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号44のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(5)配列番号45のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号46のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(6)配列番号45のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号46のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(7)配列番号47のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号48のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(8)配列番号47のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号48のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(9)配列番号49のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号50のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(10)配列番号49のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号50のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(11)配列番号279のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号280のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(12)配列番号279のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号280のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(13)配列番号281のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号282のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(14)配列番号281のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号282のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(15)配列番号283のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号284のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(16)配列番号283のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号284のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(17)配列番号285のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号286のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(18)配列番号285のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号286のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(19)配列番号287のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号288のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(20)配列番号287のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号288のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(21)配列番号289のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号290のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、ならびに
(22)配列番号289のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号290のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド
からなる群から選択されるF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV F突然変異体をコードする。
【0108】
一部の他の特定の実施形態では、核酸分子は、54位のヒスチジン(H)、103位および148位のシステイン(C)、190位および296位のイソロイシン(I)、ならびに486位のセリン(S)を含み、かつ、
(1)配列番号51のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号52のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(2)配列番号51のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号52のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(3)配列番号53のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号54のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(4)配列番号53のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号54のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(5)配列番号55のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号56のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(6)配列番号55のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号56のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(7)配列番号57のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号58のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(8)配列番号57のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号58のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(9)配列番号59のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号60のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(10)配列番号59のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号60のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(11)配列番号291のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号292のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(12)配列番号291のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号292のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(13)配列番号293のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号294のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(14)配列番号293のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号294のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(15)配列番号295のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号296のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(16)配列番号295のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号296のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(17)配列番号297のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号298のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(18)配列番号297のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号298のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(19)配列番号299のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号300のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(20)配列番号299のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号300のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(21)配列番号301のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号302のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、ならびに
(22)配列番号301のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号302のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド
からなる群から選択されるF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV F突然変異体をコードする。
【0109】
一部の他の特定の実施形態では、核酸分子は、54位のヒスチジン(H)、55位および188位のシステイン(C)、ならびに486位のセリン(S)を含み、かつ、
(1)配列番号61のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号62のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(2)配列番号61のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号62のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(3)配列番号63のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号64のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(4)配列番号63のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号64のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(5)配列番号65のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号66のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(6)配列番号65のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号66のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(7)配列番号67のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号68のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(8)配列番号67のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号68のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(9)配列番号69のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号70のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(10)配列番号69のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号70のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(11)配列番号303のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号304のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(12)配列番号303のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号304のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(13)配列番号305のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号306のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(14)配列番号305のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号306のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(15)配列番号307のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号308のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(16)配列番号307のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号308のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(17)配列番号309のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号310のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(18)配列番号309のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号310のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(19)配列番号311のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号312のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(20)配列番号311のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号312のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(21)配列番号313のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号314のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、ならびに
(22)配列番号313のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号314のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド
からなる群から選択されるF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV F突然変異体をコードする。
【0110】
一部の他の特定の実施形態では、核酸分子は、54位のヒスチジン(H)、55位および188位のシステイン(C)、190位のイソロイシン(I)(190I)、ならびに486位のセリン(S)を含み、かつ、
(1)配列番号71のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号72のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(2)配列番号71のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号72のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(3)配列番号73のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号74のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(4)配列番号73のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号74のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(5)配列番号75のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号76のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(6)配列番号75のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号76のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(7)配列番号77のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号78のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(8)配列番号77のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号78のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(9)配列番号79のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号80のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(10)配列番号79のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号80のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(11)配列番号315のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号316のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(12)配列番号315のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号316のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(13)配列番号317のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号318のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(14)配列番号317のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号318のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(15)配列番号319のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号320のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(16)配列番号319のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号320のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(17)配列番号321のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号322のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(18)配列番号321のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号322のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(19)配列番号323のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号324のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(20)配列番号323のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号324のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(21)配列番号325のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号326のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、ならびに
(22)配列番号325のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号326のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド
からなる群から選択されるF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV F突然変異体をコードする。
【0111】
一部の具体的な実施形態では、本開示は、
(1)配列番号19のアミノ酸26~513を含む突然変異体、
(2)配列番号20のアミノ酸26~513を含む突然変異体、および
(3)配列番号21のアミノ酸26~513を含む突然変異体
からなる群から選択される突然変異体をコードする核酸分子を提供する。
【0112】
一部の他の具体的な実施形態では、本開示は、
(1)配列番号8のヌクレオチド76~1539を含むヌクレオチド配列、
(2)配列番号9のヌクレオチド76~1539を含むヌクレオチド配列、
(3)配列番号10のヌクレオチド76~1539を含むヌクレオチド配列、
(4)配列番号11のヌクレオチド76~1539を含むヌクレオチド配列、
(5)配列番号12のヌクレオチド76~1539を含むヌクレオチド配列、
(6)配列番号13のヌクレオチド76~1539を含むヌクレオチド配列、
(7)配列番号14のヌクレオチド76~1539を含むヌクレオチド配列、
(8)配列番号15のヌクレオチド76~1539を含むヌクレオチド配列、
(9)配列番号16のヌクレオチド76~1539を含むヌクレオチド配列、
(10)配列番号17のヌクレオチド76~1539を含むヌクレオチド配列、および
(11)配列番号18のヌクレオチド76~1539を含むヌクレオチド配列
からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、RSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸分子、またはその縮重変異体を提供する。
【0113】
D.RSV Fタンパク質突然変異体を含む組成物、RSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸を含む組成物
別の態様では、本発明は、(1)本開示において記載されるRSV Fタンパク質突然変異体、または(2)このようなRSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸分子もしくはベクター、を含む組成物を提供する。
【0114】
一部の実施形態では、組成物は、対象におけるRSVのFタンパク質に対する免疫応答を誘起し得る免疫原性組成物である。一部の特定の実施形態では、免疫原性組成物は、本開示によって提供されるRSV Fタンパク質突然変異体および薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物である。
【0115】
さらに他の実施形態では、医薬組成物はワクチンである。ワクチン内の免疫原性構成成分は、(1)本開示において記載されるRSV Fタンパク質突然変異体、(2)このようなRSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸、または(3)このようなRSV Fタンパク質突然変異体を発現させるためのベクターであり得る。
【0116】
一部の特定の実施形態では、ワクチンは、103位(103C)および148位(148C)のシステイン(C)、190位のイソロイシン(I)(190I)、ならびに486位のセリン(S)(486S)を含み、かつ、
(1)配列番号41のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号42のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(2)配列番号41のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号42のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(3)配列番号43のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号44のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(4)配列番号43のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号44のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(5)配列番号45のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号46のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(6)配列番号45のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号46のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(7)配列番号47のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号48のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(8)配列番号47のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号48のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(9)配列番号49のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号50のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(10)配列番号49のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号50のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(11)配列番号279のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号280のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(12)配列番号279のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号280のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(13)配列番号281のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号282のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(14)配列番号281のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号282のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(15)配列番号283のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号284のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(16)配列番号283のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号284のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(17)配列番号285のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号286のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(18)配列番号285のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号286のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(19)配列番号287のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号288のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(20)配列番号287のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号288のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(21)配列番号289のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号290のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、ならびに
(22)配列番号289のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号290のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド
からなる群から選択されるF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV F突然変異体を含む。
【0117】
一部の他の特定の実施形態では、ワクチンは、54位のヒスチジン(H)、103位および148位のシステイン(C)、190位および296位のイソロイシン(I)、ならびに486位のセリン(S)を含み、かつ、
(1)配列番号51のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号52のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(2)配列番号51のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号52のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(3)配列番号53のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号54のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(4)配列番号53のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号54のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(5)配列番号55のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号56のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(6)配列番号55のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号56のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(7)配列番号57のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号58のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(8)配列番号57のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号58のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(9)配列番号59のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号60のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(10)配列番号59のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号60のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(11)配列番号291のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号292のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(12)配列番号291のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号292のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(13)配列番号293のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号294のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(14)配列番号293のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号294のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(15)配列番号295のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号296のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(16)配列番号295のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号296のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(17)配列番号297のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号298のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(18)配列番号297のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号298のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(19)配列番号299のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号300のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(20)配列番号299のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号300のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(21)配列番号301のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号302のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、ならびに
(22)配列番号301のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号302のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド
からなる群から選択されるF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV F突然変異体を含む。
【0118】
一部の他の特定の実施形態では、ワクチンは、54位のヒスチジン(H)、55位および188位のシステイン(C)、ならびに486位のセリン(S)を含み、かつ、
(1)配列番号61のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号62のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(2)配列番号61のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号62のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(3)配列番号63のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号64のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(4)配列番号63のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号64のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(5)配列番号65のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号66のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(6)配列番号65のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号66のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(7)配列番号67のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号68のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(8)配列番号67のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号68のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(9)配列番号69のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号70のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(10)配列番号69のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号70のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(11)配列番号303のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号304のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(12)配列番号303のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号304のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(13)配列番号305のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号306のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(14)配列番号305のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号306のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(15)配列番号307のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号308のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(16)配列番号307のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号308のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(17)配列番号309のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号310のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(18)配列番号309のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号310のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(19)配列番号311のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号312のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(20)配列番号311のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号312のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(21)配列番号313のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号314のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、ならびに
(22)配列番号313のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号314のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド
からなる群から選択されるF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV F突然変異体を含む。
【0119】
一部の他の特定の実施形態では、ワクチンは、54位のヒスチジン(H)、55位および188位のシステイン(C)、190位のイソロイシン(I)(190I)、ならびに486位のセリン(S)を含み、かつ、
(1)配列番号71のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号72のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(2)配列番号71のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号72のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(3)配列番号73のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号74のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(4)配列番号73のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号74のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(5)配列番号75のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号76のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(6)配列番号75のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号76のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(7)配列番号77のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号78のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(8)配列番号77のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号78のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(9)配列番号79のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号80のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(10)配列番号79のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号80のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(11)配列番号315のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号316のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(12)配列番号315のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号316のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(13)配列番号317のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号318のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(14)配列番号317のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号318のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(15)配列番号319のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号320のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(16)配列番号319のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号320のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(17)配列番号321のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号322のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(18)配列番号321のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号322のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(19)配列番号323のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号324のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(20)配列番号323のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号324のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、
(21)配列番号325のアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号326のアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド、ならびに
(22)配列番号325のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF2ポリペプチド、および配列番号326のアミノ酸配列に少なくとも97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を含むF1ポリペプチド
からなる群から選択されるF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、RSV F突然変異体を含む。
【0120】
一部の実施形態では、医薬組成物などの組成物またはワクチンは、2つ以上の異なるRSV F突然変異体を含む。2つ以上の異なるRSV F突然変異体は、同一の導入されたアミノ酸突然変異を含み得るが、異なるRSV株またはサブタイプのF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む。2つ以上の異なるRSV F突然変異体は、異なる導入されたアミノ酸突然変異を含み得る。
【0121】
一部の実施形態では、組成物は、突然変異体の一方がRSVサブタイプAのF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含み、他方の突然変異体がRSVサブタイプBのF1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含む、同一の導入されたアミノ酸突然変異を含む2つの異なる突然変異体を含む。一部の具体的な実施形態では、2つの異なる突然変異体は、
(1)アミノ酸置換103C、148C、190I、および486Sの組合せ、
(2)アミノ酸置換54H、55C、188C、および486Sの組合せ、
(3)アミノ酸置換54H、103C、148C、190I、296I、および486Sの組合せ、
(4)アミノ酸置換54H、55C、142C、188C、296I、および371Cの組合せ、
(5)アミノ酸置換55C、188C、および486Sの組合せ、
(6)アミノ酸置換54H、55C、188C、および190Iの組合せ、
(7)アミノ酸置換55C、188C、190I、および486Sの組合せ、
(8)アミノ酸置換54H、55C、188C、190I、および486Sの組合せ、
(9)アミノ酸置換155C、190I、290C、および486Sの組合せ、
(10)アミノ酸置換54H、55C、142C、188C、296I、371C、486S、487Q、および489Sの組合せ、ならびに
(11)アミノ酸置換54H、155C、190I、290C、および296Iの組合せ
からなる群から選択されるアミノ酸置換の同一の組合せを含む。
【0122】
免疫原性構成成分に加えて、ワクチンは、アジュバントなどの免疫調節剤をさらに含み得る。適切なアジュバントの例には、水酸化アルミニウムおよび/またはリン酸アルミニウムなどのアルミニウム塩、MF59などのスクアレン-水エマルジョンを含む油エマルジョン組成物(または水中油型組成物)(例えば、WO90/14837を参照されたい)、例えばQS21などのサポニン製剤、および免疫刺激複合体(ISCOMS)(例えば、米国特許第5,057,540号、WO90/03184、WO96/11711、WO2004/004762、WO2005/002620を参照されたい)、細菌または微生物誘導体、その例を挙げると、モノホスホリルリピドA(MPL)、3-O-脱アシル化型MPL(3dMPL)、CpG-モチーフ含有オリゴヌクレオチド、ADP-リボシル化細菌毒素、またはそれらの突然変異体、例えば大腸菌(E.coli)易熱性エンテロトキシンLT、コレラ毒素CTなどが含まれる。例えば、目的の抗原へのC4結合タンパク質(C4bp)のオリゴマー化ドメインの融合体をコードする異種核酸を使用することによって、ベクターによってコードされたアジュバントを使用することも可能である(例えば、Solabomiら、2008、Infect Immun 76:3817~23)。ある特定の実施形態では、この組成物は、アジュバントとして、0.05~5mgの濃度、例えば用量当たり0.075~1.0mgのアルミニウム含有量で、例えば水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、リン酸アルミニウムカリウム、またはその組合せの形態のアルミニウムを含む。
【0123】
E.RSV Fタンパク質突然変異体、核酸分子、および組成物の使用
本開示はまた、RSV Fタンパク質突然変異体、RSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸、またはRSV Fタンパク質突然変異体を発現させるためのベクター、またはRSV Fタンパク質突然変異体もしくは核酸を含む組成物の使用に関する。
【0124】
いくつかの実施形態では、本開示は、有効量のRSV Fタンパク質突然変異体、RSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸分子、またはRSV Fタンパク質突然変異体もしくは核酸分子を含む組成物を対象に投与することを含む、対象においてRSVに対する免疫応答を誘起させる方法を提供する。
【0125】
一部の特定の実施形態では、本開示は、RSV Fタンパク質突然変異体、RSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸、またはRSV Fタンパク質突然変異体を発現させるためのベクターを含む、ワクチンなどの有効量の医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるRSV感染を予防する方法を提供する。一部の実施形態では、対象はヒトである。一部の特定の実施形態では、ヒトは乳児などの小児である。一部の他の特定の実施形態では、ヒトは女性であり、特に妊婦である。
【0126】
組成物は、アジュバントの投与を伴ってまたは伴わずに対象に投与することができる。対象に投与される有効量は、対象においてRSV Fタンパク質などのRSV抗原に対する免疫応答を誘起するために十分な量である。治療に選択され得る対象には、RSVへの曝露または曝露の可能性を理由として、RSV感染を発症するリスクがある対象が含まれる。ほぼ全てのヒトが2歳までにRSVに感染するため、出生コホート全体が、免疫化のための関連する集団として含まれる。これは、例えば、出生から6カ月齢まで、6カ月齢から5歳まで、抗体の受動移入によってその乳児を保護するために妊婦(または妊娠可能年齢の女性)において、新生児またはまだ子宮内にいる胎児の家族において、および50歳を超える対象において、のいずれかの時点で免疫化レジメンを開始することによって行うことができる。重篤な症候(例えば、入院を要する)を伴うRSV感染のリスクが最も高い対象には、未熟児、気管支肺異形成を有する小児、および先天的心疾患を有する小児が含まれる。
【0127】
医薬組成物などの、本開示によって提供される組成物の投与は、標準的な投与経路を使用して行うことができる。非限定的な実施形態には、非経口投与、例えば、皮内、筋肉内、皮下、経皮、粘膜、または経口投与が含まれる。
【0128】
1回の投与の間に対象に与えられる組成物の総用量は、熟練医師では分かるであろうが、変化し得る。
【0129】
ワクチン組成物の1つまたは複数の、1回または複数回の追加投与を提供することも可能である。追加ワクチン接種が実施される場合、典型的には、このような追加ワクチン接種は、対象に組成物を初めて投与した(これは、このような場合では「初回ワクチン接種」と呼ぶ)後、1週間から10年の間の、好ましくは2週間から6カ月の間をあけて同一の対象に投与される。代替的な追加投与レジメンでは、異なるベクター、例えば1つもしくは複数のアデノウイルス、または他のベクター、例えばAnkaraの修飾型ワクシニアウイルス(MVA)、またはDNA、またはタンパク質を、初回ワクチン接種後に、対象に投与することも可能である。例えば、本明細書の組換えウイルスベクターを初回投与として、そしてRSV Fタンパク質を含む組成物を追加投与として投与することが可能である。
【0130】
ある特定の実施形態では、投与は、1回の初回投与および少なくとも1回の追加投与を含む。ある特定の他の実施形態では、投与は毎年行われる。さらに他の実施形態では、投与は、インフルエンザワクチンと一緒に毎年行われる。
【0131】
本開示によって提供されるワクチンは、1つまたは複数の他のワクチンと一緒に使用することができる。例えば、成人では、ワクチンは、インフルエンザワクチン、プレベナー、破傷風ワクチン、ジフテリアワクチン、および百日咳ワクチンと一緒に使用することができる。小児での使用では、本開示によって提供されるワクチンは、小児患者に指示されているあらゆる他のワクチンと共に使用することができる。
【0132】
【表1-1】
【0133】
【表1-2】
【0134】
【表2】
【0135】
【表3-1】
【0136】
【表3-2】
【0137】
【表3-3】
【0138】
【表3-4】
【0139】
【表4-1】
【0140】
【表4-2】
【0141】
【表4-3】
【0142】
【表4-4】
【0143】
【表5-1】
【0144】
【表5-2】
【0145】
【表5-3】
【0146】
【表5-4】
【0147】
【表5-5】
【0148】
【表5-6】
【0149】
【表6-1】
【0150】
【表6-2】
【0151】
【表6-3】
【0152】
【表6-4】
【0153】
【表7】
【実施例0154】
F.実施例
本発明を、以下の例示的な実施例によってさらに説明する。実施例は本発明を決して限定するものではない。実施例は本発明を明らかにするためだけのものである。
【0155】
(実施例1)
RSV Fタンパク質突然変異体の設計および調製
1A:フォールドンドメインを有するRSV F突然変異体
この実施例は、フィブリチンフォールドン三量化ドメインおよび導入されたアミノ酸突然変異、例えば、操作されたジスルフィド結合突然変異、間隙充填突然変異、静電気的突然変異、またはそれらの組合せを含む、様々なRSV Fタンパク質突然変異体の設計および調製を説明する。pXCS501、pXCS601などの固有の識別子によってそれぞれが同定されている例示的なRSV F突然変異体を、表1~6に示す。これらの突然変異体のそれぞれは、配列番号3で示されるアミノ酸配列に基づいて設計および調製され、これもまた図1で説明する。配列番号3の配列のアミノ酸残基1~513は、配列番号3の配列におけるP102A、I379V、およびM447Vという3つの天然の置換を除いて、配列番号1で示される未変性RSV A2のF0前駆体ポリペプチドのアミノ酸残基1~513に同一である。したがって、これらの例示的なF突然変異体のアミノ酸配列は、表1~6で列挙される各突然変異体について記載される導入されたアミノ酸突然変異を除いて同一である。これらのRSV Fタンパク質突然変異体のそれぞれは、2つの個別のポリペプチド鎖を含む。一方のポリペプチド鎖であるF2ポリペプチドは、記載される導入された突然変異を除いて、配列番号3のアミノ酸26~109を含む。他方のポリペプチド鎖は、SAIGリンカー(残基514~517)を介してフォールドン三量化ドメイン(残基518~544)に連結したF1ポリペプチド(残基137~513)を含む。配列番号3のシグナルペプチド(残基1~25)およびpep27(残基110~136)を、発現プロセスの間にF0前駆体から切断した。これらの例示的なRSV F突然変異体の発現および精製のためのプロセスを、実施例2および3で記載する。
【0156】
1B:フォールドンドメインを有さないRSV F突然変異体
フォールドンドメインを欠くRSV F突然変異体、pXCS899を、配列番号3のF0前駆体配列のアミノ酸514~544が欠失していることを除いて、上記の実施例1Aで記載したものと同一の方法で調製した。pXCS899の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列を、配列番号271で示す。
【0157】
【表8-1】
【0158】
【表8-2】
【0159】
【表8-3】
【0160】
【表8-4】
【0161】
【表9-1】
【0162】
【表9-2】
【0163】
【表10-1】
【0164】
【表10-2】
【0165】
【表11-1】
【0166】
【表11-2】
【0167】
【表11-3】
【0168】
【表11-4】
【0169】
【表12】
【0170】
【表13-1】
【0171】
【表13-2】
【0172】
【表13-3】
【0173】
(実施例2)
RSV F突然変異体発現ベクターの構築
天然の置換P102A、I379V、およびM447Vを有する、配列番号1で示される未変性RSV A2 F0ポリペプチドをコードする核酸分子を、標準的な分子生物学技術を使用して突然変異させて、所望の導入されたアミノ酸突然変異を有するRSV F突然変異体の前駆体ポリペプチドをコードした。前駆体ポリペプチドの構造および構成成分を図1および配列番号3に示す。前駆体ポリペプチドは、シグナルペプチド(残基1~25)、F2ポリペプチド(残基26~109)、pep27ポリペプチド(残基110~136)、F1ポリペプチド(残基137~513)、T4フィブリチンフォールドン(残基518~544)、トロンビン認識配列(547~552)、精製タグ(HISタグ(残基553~558))、StrepタグII(残基561~568)、およびリンカー配列(残基514~517、545、546、559、および560)を含む。
【0174】
配列番号3のタンパク質配列を、DNA2.0(Menlo Park、CA)による哺乳動物コドンの最適化および合成にかけた。合成された遺伝子産物を、アンピシリン耐性の代わりにカナマイシン耐性をコードするように、またCMVプロモーターの代わりにCAGプロモーター[Niwa,H.、Yamamura,K.、およびMiyazaki,J.、Efficient selection for high-expression transfectants with a novel eukaryotic vector.Gene、108(2)、193~199、1991]をコードするように修飾されている、市販されている発現ベクターpcDNA3.1/Zeo(+)(ThermoFisher Scientific、Waltham、MA)に導入した。突然変異誘発性のオリゴヌクレオチドを、QuikChange Primer Designアルゴリズム(Agilent Technologies、Santa Clara、CA)で設計し、全てのオリゴヌクレオチドは、Integrated DNA Technologies(Coralville、IA)から購入した。ヌクレオチドの置換、挿入、および欠失を、QuikChange Lightning Multi Site-Directed Mutagenesis Kit(Agilent Technologies)で組み込んだ。元のプラスミド鋳型をDpnIで消化した後、突然変異生成したF対立遺伝子を、ハイフィデリティQ5 DNAポリメラーゼ(New England Biolabs、Ipswich、MA)またはPrimeSTAR HS(Premix)DNAポリメラーゼ(Takara/Clontech、Mountain View、CA)を使用してポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって再増幅し、得られた生成物を、NEBuilder HiFi DNA Assembly Kit(New England Biolabs)またはGibson Assembly Master Mix(New England Biolabs)を用いて、哺乳動物発現ベクター内に挿入した。目的の配列の存在をDNA配列決定によって確認した。Expi293細胞へのトランスフェクションのためのプラスミドDNAを、QIAprep Spin MiniPrep Kit(Qiagen、Valencia、CA)、またはEndoFree Plasmid Mega Kit(Qiagen)で精製した。全ての市販のキットまたは試薬について、手順は、製造業者のプロトコールに従って実施した。
【0175】
(実施例3)
RSV Fタンパク質突然変異体の発現および精製
RSV Fタンパク質突然変異体の評価のためのタンパク質を、実施例2で記載したように組み立ておよび調製されたDNA構築物の、Expi293F細胞(ThermoFisher、Waltham、MA)への一過性トランスフェクションによって生産した。一過性トランスフェクションは、製造業者のプロトコールに従って行った。
【0176】
澄明化した細胞培養物を、タンジェンシャルフロー濾過を使用して5~10倍に濃縮し、その後、緩衝液を、Ni-IMACカラムでの捕捉に適した緩衝液に交換した。可溶性Fタンパク質を含有する馴化細胞培養培地を、Ni-IMACカラムにロードした。生成物を、増大濃度のイミダゾールを使用して溶出した。生成物を含有する画分をプールし、次いで、Strep-Tactinカラム(IBA Life Sciences、Goettingen、Germany)にロードした。生成物を、増大濃度のデスチオビオチンを使用してStrep-Tactinカラムから溶出した。生成物を含有する画分をプールし、最終保存緩衝液内に透析した。粗培養上清および精製タンパク質を、本明細書において記載するインビトロおよびインビボアッセイに使用した。
【0177】
(実施例4)
RSV Fタンパク質突然変異体の安定性
設計されたRSV Fタンパク質突然変異体の安定性を、ストレス試験および保存安定性実験によって評価した。熱ストレス試験の間、設計された突然変異体の粗培養上清を1時間、50℃または60℃でインキュベートし、ELISAアッセイにおいて、融合前特異的なモノクローナル抗体D25および融合前三量体特異的抗体AM14で調べた。ストレスを受けた試料および無ストレス試料の抗体反応性の比率を、ストレス耐性パラメータとして規定する。突然変異体の安定性が高いほど、ストレス耐性が高いと予想される。保存安定性アッセイの間、4℃での保存の1週間後の粗培養上清における融合前抗体の反応性を、新鮮な培養上清の反応性と比較した。活性比率を、突然変異体の保存安定性として規定する。
【0178】
結果を表7A~7Cおよび8A~8Cに提示する。ストレス耐性を、ストレス後に残っている、融合前特異的mAbの部分的(fractional)反応性として計算した(「NR」-反応性は検出されず、「ND」-未判定)。個々の操作されたジスルフィド突然変異体、間隙充填突然変異体、および静電気的突然変異体のスクリーニングから同定された、最も大きな安定化をもたらすアミノ酸置換(熱ストレス後に残っているD25の反応性によって規定される融合前安定性)を、組合せ突然変異体に組み合わせた。これらの組合せ突然変異体も熱ストレスに曝し、2つのモノクローナル抗体、D25(融合前特異的)およびAM14(融合前三量体特異的)で調べた。AM14抗体によって認識される融合前三量体特異的な第4級エピトープ(quaternary epitope)は、D25エピトープよりも熱ストレスに対して有意により感受性である(表8B)。AM14の有意な反応性は、組合せ突然変異体のいずれによっても、60℃のストレス後に保持されず、しかし、突然変異体のほとんどが、60℃の熱ストレス後にD25の反応性を保持した。この所見は、AM14抗体が融合前構造の喪失、特に融合前三量体状態の喪失のはるかに正確な指標であることの重要な証拠を提供する。
【0179】
【表14-1】
【0180】
【表14-2】
【0181】
【表15】
【0182】
【表16】
【0183】
【表17】
【0184】
【表18-1】
【0185】
【表18-2】
【0186】
【表19】
【0187】
(実施例5)
モノクローナル抗体のパネルで評価された、RSV Fタンパク質突然変異体の立体構造完全性。
この研究の目的は、融合前三量体立体構造を含むRSV-F融合前立体構造および会合の構造的完全性を維持するRSV Fタンパク質突然変異体を同定することであった。各突然変異体を、2つの部位Φ特異的および融合前特異的mAb(AM22およびD25)、同様に融合前特異的である、部位IIに近いエピトープに結合する1つのmAb(MPE8)、融合前Fおよび融合後Fの両方に結合する1つの部位II特異的mAb(パリビズマブ、Synagis(登録商標))、1つの融合前三量体特異的mAb(AM14)、ならびに融合前Fおよび融合後Fの両方に結合する部位IV特異的抗体(101F)を含む参照mAbのパネルに対して試験した。融合前立体構造で維持されたRSV Fタンパク質突然変異体は、試験した参照抗体の全てに結合すると予想された。
【0188】
リアルタイムな生体分子相互作用の動態を測定するOCTET HTX(ForteBio、Pall Corporation、Port Washington、NY)機器を使用して、各突然変異体についての抗体反応性を評価した。実験は、ウェル当たり最終容積200μLを有する96ウェル黒色プレート(Greiner Bio-One、Monroe、NC)中で、30℃の温度で、1000rpmで撹拌しながら行った。抗HISバイオセンサーチップを、リン酸緩衝溶液(PBS)、2%ウシ血清アルブミン(BSA)、0.05%Tween 20(PBT)中で10分平衡させ、その後、結合の測定を開始した。HISタグ付けされた突然変異タンパク質を、抗HISバイオセンサーによって5分捕捉した。ベースラインをPBT中で3分確立し、その後、PBT中の20nMの抗体との会合ステップを10分行った。全抗体の解離を、ベースラインの確立に使用したものと同一のウェル内で20分行った。OCTETデータ分析ソフトウェア(バージョン8.2、Pall Corp.)を、会合ステップおよび解離ステップの曲線にあてはめ、ならびに1:1の可逆的結合相互作用の仮定に基づいて、動態分析に使用した。突然変異体のそれぞれと様々な参照モノクローナル抗体との結合応答(nmシフト)を表9Aおよび9Bに提示する。応答値<0.10は陰性であると見なされ、このアッセイの検出限界(LOD)である。≧0.10の値は陽性と見なされ、個々の突然変異体への抗体結合を示した。変動する結合の程度が、突然変異体にわたり、また各抗体で観察された。しかし、組合せ突然変異体の大部分には101FおよびSynagisが結合し、一方、例えばpXCS735およびpXCS776などの突然変異体は、少なくとも1つの融合前特異的mAbへの結合の喪失を示した。結合の喪失は、無傷の融合前立体構造の喪失を示した。
【0189】
【表20-1】
【0190】
【表20-2】
【0191】
【表21-1】
【0192】
【表21-2】
【0193】
(実施例6)
選択された融合前RSV F突然変異体の分子量およびサイズ分布の分析。
安定化した融合前F突然変異体をSDS-PAGEによって分析し、その後、RSV F特異的なモノクローナル抗体L4を用いるウェスタンブロットによって分析した[Walsh EE、Cote PT、Fernie BFら Analysis of the Respiratory Syncytial Virus Fusion Protein Using Monoclonal and Polyclonal Antibodies.J.Gen.Virol.76:505~513、1986.]。図2Aは、代表的な突然変異体pXCS847、pXCS851、およびpXCS852、ならびにDS-Cav1のSDS-PAGE移動性プロファイルを示す。全ての場合で、単量体RSV F突然変異体について予想される55から60kDaの間の見かけの分子量を有する主要なバンドが、非還元条件下で存在した。DS-Cav1と突然変異体pXCS847、pXCS851、pXCS852との間で観察された移動性におけるわずかな変化は、個々のジスルフィド結合の性質、ならびに、その結果としての、非フォールディング状態のタンパク質の全体的なコンパクトさ、およびSDSへのアクセス可能性に対する影響に起因し得る。
【0194】
図2Bは、未変性条件下の溶液における突然変異体pXCS847、pXCS851、pXCS852、およびDS-Cav1の分子量およびサイズ分布を説明する。分子量およびサイズ分布を、分析用超遠心機を使用する沈降速度分析から推定した。精製タンパク質を35,000rpm、20℃で遠心分離し、試料セルにわたるUV吸光度を280nmでモニタリングした。セル内の沈査種の全てで摩擦比が同一であると仮定して、データを連続c(s)分布にフィッティングした。全てのタンパク質は、約7.6Sの沈降係数および約180kDaの見かけの分子量で沈降し、このことは、精製タンパク質が溶液中で三量体であることを示す。そのアミノ酸組成から計算されたRSV F三量体の予想分子量は、171kDaである。
【0195】
(実施例7)
設計されたRSV Fタンパク質突然変異体の二次構造および三次構造の完全性を特徴付けするための円二色性分光法。
遠および近UV CDスペクトルの両方を、ペルチェ式6ポジション温度制御型セルホルダーを備えたJasco J-810自動記録分光偏光計で記録した。遠UV CDスペクトルを、1mmの長方形石英セル内で、1×PBS中、pH7.4で0.10~0.12mg/mlのタンパク質濃度で、200から260nmの間で0.1nmごとに100nm/分で、3nmのバンド幅で記録した。各試料について5つのスペクトルを回収し、平均した。近UV CDスペクトルを、1cmの長方形石英セル内で、1×PBS中、pH7.4で0.4~0.5mg/mlのタンパク質濃度で、250から320nmの間で0.1nmごとに100nm/分で、3nmのバンド幅で記録した。各試料についても5つのスペクトルを回収し、平均した。データを、緩衝液ベースラインの寄与について補正し、確立された関係性を使用して、平均残基楕円率(遠UV CD)またはモル楕円率(近UV CD)のいずれかに対して正規化した。
【0196】
結果を図3Aおよび3Bに示す。遠および近UV CDの両方のデータは、全てのタンパク質が、良く規定された二次構造および三次構造を保持していることを示す。さらに、遠および近UV CDスペクトルの明らかな類似性は、突然変異体の全体的な二次構造および三次構造が類似しており、タンパク質の構造的完全性が保存されていることを示す。
【0197】
(実施例8)
設計されたRSV Fタンパク質突然変異体の構造的安定性
精製RSV Fタンパク質突然変異体の構造的安定性を、示差走査熱量測定(DSC)を使用して特徴付けした。DSC実験を、VP-DSCマイクロカロリメータ(MicroCal、Northampton、MA)で行った。タンパク質濃度を分光測光法によって決定し、光散乱の寄与について補正した。1×PBS中、pH7.4の0.2~0.5mg/mLのタンパク質試料(1.0~2.4マイクロモル濃度の三量体濃度)を、10℃から80℃で90℃/時間、8秒の応答時間および5分のプレスキャン平衡で、スキャンした。サーモグラムで見られた遷移数に応じて、熱容量プロファイルを、DSCの製造業者によって提供されているOrigin 7.0ソフトウェアを使用して、2または3状態アンフォールディングモデルにフィッティングさせた。第1の観察可能な遷移の融解温度を、各突然変異体の融解温度とする。
【0198】
DSCデータは、設計された突然変異体のほとんど全てがDS-Cav1よりも安定であることを示す(表10)。全ての突然変異体(pXCS738を除く)の融解温度(各実験における第1の観察可能なDSCピークのDSC最大値として規定される、表10)はDS-Cav1よりも高く、最大で18℃高い。DSCデータは、実施例1で記載したコンピュータ計算によるタンパク質設計によって、有意により安定であり融合前立体構造も保持するRSV F突然変異体が成功裏に生産されたことを示す(Octetデータ、実施例5)。
【0199】
【表22】
【0200】
(実施例9)
融合前三量体立体構造の喪失のメカニズム。
融合前立体構造の喪失をもたらす特異的な構造的経路を特徴付けするために、本発明者らは、精製DS-Cav1を熱ストレス試験にかけた。精製糖タンパク質(1×PBS中、pH7.4で0.5mg/ml)を50℃および60℃で30、60、および120分インキュベートした。融合前特異的mAbであるD25および融合前三量体特異的mAbであるAM14の、ストレスを受けたタンパク質への結合を、実施例4に記載したELISA実験を介して評価した。タンパク質の構造的完全性を、実施例7および8でそれぞれ記載したCDおよびDSCを介して特徴付けした。結果を図4~6に示す。
【0201】
ストレスを受けた試料の相対的なAM14の反応性およびD25の反応性を図4に示す。DS-Cav1のD25の反応性およびAM14の反応性の両方は、50℃で最大2時間のインキュベーションの後にほぼ不変のままである。逆に、両方の融合前特異的抗体への反応性は、60℃での処理の間に徐々に喪失する。さらに、AM14の反応性はD25の反応性よりも速く喪失し、このことは、第4級融合前AM14エピトープがD25エピトープよりも早く崩壊することを示す。結果は、融合前三量体立体構造の喪失を検出するためのプローブとしてのAM14抗体の利点を際立たせている。
【0202】
無ストレスDS-Cav1のDSC評価(図5)は、タンパク質が50℃から60℃の間で可逆の立体構造遷移を受けることを示す。この遷移は、不可逆的な、融合前立体構造の喪失に対応しない。さらに、この遷移は、DS-Cav1が規定された遠および近UV CDスペクトルを保持するため(図6Aおよび6B)、タンパク質の全体的なアンフォールディングに起因するものではなく、このことは、タンパク質がこれらの条件下でフォールディングされたままであることを示す。観察されたDSC遷移の説明として最も可能性の高いものは、タンパク質の四次構造の可逆の喪失、すなわち、融合前三量体の少なくとも局所的な解離である。この解離は、融合前立体構造の喪失に向かう最初のステップに必要であり、それは、AM14の反応性もD25の反応性も、その遷移が起こる前にほとんど喪失していないためである(図4、ELISAデータ)。これらのデータによって、融合前立体構造の安定性のためには三量体の完全性が重要であることが強調される。三量体の完全性は、第4級エピトープ特異的抗体AM14に対する反応性によってのみ確認することができ、部位Φ特異的抗体D25に対する反応性では確認できない。
【0203】
これらのデータは、融合前立体構造の喪失が以下の経路を介して生じることを示唆する。
【0204】
【数1】
【0205】
ゆっくりとかつ不可逆的に融合前立体構造を喪失し(3U)、最終的には凝集し、高分子量種(Un)を形成する未変性単量体(3N)に、可逆的に解離する未変性三量体(N)。次に、三量体の解離は、DS-Cav1が熱ストレスに対するタンパク質濃度依存性の耐性を示すであろうことを意味する。つまり、総タンパク質濃度の低下は三量体の解離を促進し、これが次いで、融合前立体構造の喪失を加速させる。逆に、安定化した融合前F突然変異体(例えば、851)は、十分に安定となっていれば、それらのストレス耐性の濃度依存性をほとんどないし全く示さない。図7Aおよび7Bは、この仮説を裏付けるさらなる実験的証拠を示す。タンパク質試料を連続希釈し、50℃のストレスに1時間曝した。対照(無ストレス)試料に関して、ストレス後に残っているAM14およびD25の反応性を、ELISAアッセイで評価した。DS-Cav1のストレス耐性は、AM14抗体の反応性(図7A)またはD25抗体の反応性(図7B)のいずれかによって判定したところ、タンパク質濃度に対する明白な依存性を示す。逆に、安定化した突然変異体pXCS851およびpXCS898のストレス耐性は、同一のタンパク質濃度範囲にわたって、広く不変のままである。
【0206】
(実施例10)
融合前立体構造で安定化したRSV Fタンパク質突然変異体は、マウスにおいて中和抗体応答を誘起する。
メスBalb/cマウスを、アジュバントとして用量当たり0.1mgのリン酸アルミニウムを伴ってまたは伴わずに、0.025μgまたは0.25μgのDS-Cav1、野生型F、F突然変異体pXCS852、pXCS855、pXCS830、pXCS853、pXCS780、pXCS898、pXCS851、pXCS874、pXCS881、pXCS738、またはpXCS847のいずれかで免疫化した。免疫化は、筋肉内に、0週目および3週目に行った(表11)。投与前(0週目)および投与後2(PD2、5週目)の血清を、[Eyles JE、Johnson JE、Megati Sら Nonreplicating vaccines can protect african green monkeys from the Memphis 37 strain of respiratory syncytial virus.J Inf Dis.208(2):319~29、2013.]の記載をわずかに修正して、RSVサブファミリーA中和アッセイで評価した。簡潔に述べると、中和抗体力価を、感染単位を50%低減させる血清希釈係数として決定した。結果を、1群あたり10頭のマウスから得た幾何平均力価として報告する。ウイルス中和が検出不可能である血清を、力価20に割り当てた。50%幾何平均力価の倍増を、各群内の、免疫化前の力価に対する投与後2(PD2)の力価の比率として報告する。
【0207】
【表23】
【0208】
試験した全ての突然変異体は、マウスにおいて2回の免疫化の後に中和抗体応答を誘起した(表12)。全体的に、抗体力価は、突然変異体852、830、851、および847で、両抗原用量で一貫してより高く、このことは、これらの突然変異体が、安定化したRSV融合前F糖タンパク質の、より免疫原性の形態であったことを実証する(表12および13、図8)。
【0209】
【表24】
【0210】
【表25】
【0211】
PD2 50%中和抗体力価と、それらの対応する突然変異体のインビトロでの特徴付けデータとの比較は、PD2中和抗体力価とAM14熱ストレス耐性との間の相関を示す(図9)。この結果は、融合前三量体状態に特異的なAM14結合が、突然変異体の免疫原性と相関することを示唆する。
【0212】
(実施例11)
HRB領域における導入されたシステイン突然変異を含むRSV F突然変異体
11A.HRB領域における導入された突然変異を含むRSV F突然変異体の調製
HRB領域(F0ポリペプチドのおよそアミノ酸476~524)における導入されたシステイン突然変異を含む代表的なRSV F突然変異体を表14に示し、この表中で、各突然変異体内のこの領域における具体的な突然変異が示されている。HRB領域内の突然変異に加えて、これらの突然変異体の各々はまた、導入された突然変異S55C、L188C、T54H、およびD486Sも含む。これらの突然変異体は、実施例1~3に記載した方法に類似の方法によって調製した。簡潔に述べると、545アミノ酸からなる前駆体ポリペプチドを、(1)残基104から144の間の41アミノ酸が欠失していることを除いて配列番号1の配列のアミノ酸1~529、(2)HRB領域の外側の導入された突然変異(S55C、L188C、T54H、およびD486S)、(3)トロンビンプロテアーゼ認識配列、(4)フォールドンドメイン、(5)HISタグ、(6)Streptag II、(7)リンカー配列、ならびに(8)記載した導入されたシステイン突然変異、を含む各突然変異体について調製した。アミノ酸1~25を含むシグナルペプチドを、発現プロセスの間に前駆体から切断した。フォールドンドメインもまた突然変異体から切断し、これは、発現プロセスの後に、500ug/mlのウシアルファ-トロンビン(HTI)で一晩、室温で消化することによって達成した。
【0213】
【表26】
【0214】
11B.HRB領域における導入されたシステイン突然変異を含むRSV F突然変異体の安定性
表14で示したRSV F突然変異体の安定性を、実施例8および実施例4で記載した方法に従って評価した。結果をそれぞれ表15および16に提示する。
【0215】
【表27】
【0216】
【表28】
【0217】
生配列(raw sequences)表
配列番号1.未変性RSV A2の完全長F0のアミノ酸配列(GenBank GI:138251、Swiss Prot P03420)
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYTSVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPPTNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVLTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEINLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGMDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSDEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLHNVNAGKSTTNIMITTIIIVIIVILLSLIAVGLLLYCKARSTPVTLSKDQLSGINNIAFSN
【0218】
配列番号2.未変性RSV Bの完全長F0のアミノ酸配列(18537株、GenBank GI:138250、Swiss Prot P13843)
MELLIHRSSAIFLTLAVNALYLTSSQNITEEFYQSTCSAVSRGYFSALRTGWYTSVITIELSNIKETKCNGTDTKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQNTPAANNRARREAPQYMNYTINTTKNLNVSISKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGIAVSKVLHLEGEVNKIKNALLSTNKAVVSLSNGVSVLTSKVLDLKNYINNRLLPIVNQQSCRISNIETVIEFQQMNSRLLEITREFSVNAGVTTPLSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSSNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPIYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNIKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQADTCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVSLCNTDIFNSKYDCKIMTSKTDISSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKLEGKNLYVKGEPIINYYDPLVFPSDEFDASISQVNEKINQSLAFIRRSDELLHNVNTGKSTTNIMITTIIIVIIVVLLSLIAIGLLLYCKAKNTPVTLSKDQLSGINNIAFSK
【0219】
配列番号3.フォールドンを有するRSV A2 F細胞外ドメイン
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYTSVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVLTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSDEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
【0220】
配列番号4:RSV RSVA/Homo sapiens/USA/LA2_21/2013 F(Ontario)未変性アミノ酸配列(GenBank GI:AHX57185):
MELPILKTNAITTILAAVTLCFASSQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYTSVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPAANSRARRELPRFMNYTLNNTKNTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGIAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVLTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSSNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNIDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSDEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLHNVNAGKSTTNIMITTIIIVIIVILLALIAVGLLLYCKARSTPVTLSKDQLSGINNIAFSN
【0221】
配列番号5:フォールドンを有するRSV RSVA/Homo sapiens/USA/LA2_21/2013 F細胞外ドメイン:
MELPILKTNAITTILAAVTLCFASSQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYTSVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPAANSRARRELPRFMNYTLNNTKNTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGIAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVLTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSSNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNIDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSDEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
【0222】
配列番号6:RSV RSVB/Homo sapiens/PER/FPP00592/2011F(Buenos Aires)未変性アミノ酸配列(GenBank GI:AHV80758):
MELLIHRSSAIFLTLAINALYLTSSQNITEEFYQSTCSAVSRGYFSALRTGWYTSVITIELSNIKETKCNGTDTKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQNTPAANNRARREAPQYMNYTINTTKNLNVSISKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGIAVSKVLHLEGEVNKIKNALLSTNKAVVSLSNGVSVLTSKVLDLKNYINNQLLPIVNQQSCRISNIETVIEFQQKNSRLLEITREFSVNAGVTTPLSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSSNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPIYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNIKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQADTCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVSLCNTDIFNSKYDCKIMTSKTDISSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKLEGKNLYVKGEPIINYYDPLVFPSDEFDASISQVNEKINQSLAFIRRSDELLHNVNTGKSTTNIMITAIIIVIIVVLLSLIAIGLLLYCKAKNTPVTLSKDQLSGINNIAFSK
【0223】
配列番号7:フォールドンを有するRSV RSVB/Homo sapiens/PER/FPP00592/2011F細胞外ドメイン:
MELLIHRSSAIFLTLAINALYLTSSQNITEEFYQSTCSAVSRGYFSALRTGWYTSVITIELSNIKETKCNGTDTKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQNTPAANNRARREAPQYMNYTINTTKNLNVSISKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGIAVSKVLHLEGEVNKIKNALLSTNKAVVSLSNGVSVLTSKVLDLKNYINNQLLPIVNQQSCRISNIETVIEFQQKNSRLLEITREFSVNAGVTTPLSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSSNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPIYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNIKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQADTCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVSLCNTDIFNSKYDCKIMTSKTDISSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKLEGKNLYVKGEPIINYYDPLVFPSDEFDASISQVNEKINQSLAFIRRSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
【0224】
配列番号8:pXCS738の前駆体ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列:
atggaacttctgatcctgaaagccaacgcgattaccactatcctgactgccgtcaccttctgcttcgcatcgggacagaacattaccgaggagttctaccagtccacctgttcggcggtgtccaagggttacctctcggccctgagaactggctggtaccactgtgtgattactatcgagctgagcaacatcaaggagaacaagtgcaatggaacggacgcgaaggtcaagctgattaagcaggaactcgataagtacaagaacgccgtgaccgagctccagctgctgatgcaatcgacccctgccactaacaacagagctcgccgggaactgccgcgcttcatgaattacaccctcaacaacgcgaagaaaaccaacgtgaccctgtccaagaagcgcaagcggaggttcctgggattcctgtgtggcgtgggctccgcaatcgcatccggagtggccgtgtccaaagtgctgcatctggagggggaagtgaacaagatcaagtccgccctcctgtcaactaataaggcggtggtgtccctgagcaacggagtcagcgtgtgtacatccaaggtcctggacctcaagaactacatcgacaagcagctgttgcccatcgtcaacaagcagtcatgctcgattagcaatatcgaaaccgtgattgagttccagcagaagaacaacagactgctcgaaattacccgggagttttccgtgaacgccggagtgaccactcctgtgtccacctacatgcttacgaactccgaactgctcagcctcatcaacgatatgccgatcactaacgaccagaagaagttgatgagcaacaatgtgcagatcgtgcgccaacagtcctactcaatcatgtcaattatcaaggaggaaatcctcgcctatgtggtgcaattgcctctgtacggagtcatcgacacaccctgctggaagctgcacactagcccactctgtacgaccaacaccaaggaaggttccaacatctgcctgactaggaccgatcggggctggtattgcgataatgctgggtccgtgagcttcttcccgcaagccgagacttgcaaagtgcagtcaaaccgcgtgttctgtgacaccatgtgtagcctgaccctgccatccgaagtcaacctctgcaacgtggacatctttaacccgaaatacgactgcaagattatgacctccaagaccgacgtcagcagctctgtcatcactagcctgggagctattgtgtcctgctacggaaagaccaaatgcactgcctcgaacaagaacagaggcatcatcaagaccttcagcaacggctgtgactacgtgtccaacaagggagtggacaccgtgtccgtcgggaacaccctgtactacgtgaacaagcaggaggggaagtcgctctacgtcaagggggaaccgattatcaatttctacgaccccctggtgttcccttccgacgagttcgatgcctccatatcccaagtcaacgagaagatcaaccagtctcttgccttcatccggaagtcggacgaactgctgtccgccatcggtggctatattccggaagcccccagggatggacaggcctacgtgcggaaggatggagaatgggtgcttttgtccaccttcctgggcggtctggtgccccgcggctcacaccatcatcaccaccacggttcgtggtcccaccctcaatttgagaagtga
[関連する構成成分(bp座標):シグナル配列:1~75、pep27:328~408、F1:409~1539、F2:76~327、フォールドン:1552~1632、トロンビン認識配列:1639~1656、Hisタグ:1657~1674、Streptag II:1681~1704、リンカー配列:1540~1551、1633~1638、1675~1680、P102A(天然の置換):304~306、I379V(天然の置換):1135~1137、M447V(天然の置換):1339~1341、T54H:160~162、S55C:163~165、L142C:424~426、L188C:562~564、V296I:886~888、N371C:1111~1113]
【0225】
配列番号9:pXCS780の前駆体ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列:
atggaacttctgatcctgaaagccaacgcgattaccactatcctgactgccgtcaccttctgcttcgcatcgggacagaacattaccgaggagttctaccagtccacctgttcggcggtgtccaagggttacctctcggccctgagaactggctggtacacctgtgtgattactatcgagctgagcaacatcaaggagaacaagtgcaatggaacggacgcgaaggtcaagctgattaagcaggaactcgataagtacaagaacgccgtgaccgagctccagctgctgatgcaatcgacccctgccactaacaacagagctcgccgggaactgccgcgcttcatgaattacaccctcaacaacgcgaagaaaaccaacgtgaccctgtccaagaagcgcaagcggaggttcctgggattcctgttgggcgtgggctccgcaatcgcatccggagtggccgtgtccaaagtgctgcatctggagggggaagtgaacaagatcaagtccgccctcctgtcaactaataaggcggtggtgtccctgagcaacggagtcagcgtgtgtacatccaaggtcctggacctcaagaactacatcgacaagcagctgttgcccatcgtcaacaagcagtcatgctcgattagcaatatcgaaaccgtgattgagttccagcagaagaacaacagactgctcgaaattacccgggagttttccgtgaacgccggagtgaccactcctgtgtccacctacatgcttacgaactccgaactgctcagcctcatcaacgatatgccgatcactaacgaccagaagaagttgatgagcaacaatgtgcagatcgtgcgccaacagtcctactcaatcatgtcaattatcaaggaggaagtgctcgcctatgtggtgcaattgcctctgtacggagtcatcgacacaccctgctggaagctgcacactagcccactctgtacgaccaacaccaaggaaggttccaacatctgcctgactaggaccgatcggggctggtattgcgataatgctgggtccgtgagcttcttcccgcaagccgagacttgcaaagtgcagtcaaaccgcgtgttctgtgacaccatgaacagcctgaccctgccatccgaagtcaacctctgcaacgtggacatctttaacccgaaatacgactgcaagattatgacctccaagaccgacgtcagcagctctgtcatcactagcctgggagctattgtgtcctgctacggaaagaccaaatgcactgcctcgaacaagaacagaggcatcatcaagaccttcagcaacggctgtgactacgtgtccaacaagggagtggacaccgtgtccgtcgggaacaccctgtactacgtgaacaagcaggaggggaagtcgctctacgtcaagggggaaccgattatcaatttctacgaccccctggtgttcccttcctccgagttcgatgcctccatatcccaagtcaacgagaagatcaaccagtctcttgccttcatccggaagtcggacgaactgctgtccgccatcggtggctatattccggaagcccccagggatggacaggcctacgtgcggaaggatggagaatgggtgcttttgtccaccttcctgggcggtctggtgccccgcggctcacaccatcatcaccaccacggttcgtggtcccaccctcaatttgagaagtga
[関連する構成成分(bp座標):シグナル配列:1~75、pep27:328~408、F1:409~1539、F2:76~327、フォールドン:1552~1632、トロンビン認識配列:1639~1656、Hisタグ:1657~1674、Streptag II:1681~1704、リンカー配列:1540~1551、1633~1638、1675~1680、P102A(天然の置換):304~306、I379V(天然の置換):1135~1137、M447V(天然の置換):1339~1341、S55C:163~165、L188C:562~564、D486S:1456~1458]
【0226】
配列番号10:pXCS830の前駆体ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列:
atggaacttctgatcctgaaagccaacgcgattaccactatcctgactgccgtcaccttctgcttcgcatcgggacagaacattaccgaggagttctaccagtccacctgttcggcggtgtccaagggttacctctcggccctgagaactggctggtaccactgtgtgattactatcgagctgagcaacatcaaggagaacaagtgcaatggaacggacgcgaaggtcaagctgattaagcaggaactcgataagtacaagaacgccgtgaccgagctccagctgctgatgcaatcgacccctgccactaacaacagagctcgccgggaactgccgcgcttcatgaattacaccctcaacaacgcgaagaaaaccaacgtgaccctgtccaagaagcgcaagcggaggttcctgggattcctgttgggcgtgggctccgcaatcgcatccggagtggccgtgtccaaagtgctgcatctggagggggaagtgaacaagatcaagtccgccctcctgtcaactaataaggcggtggtgtccctgagcaacggagtcagcgtgtgtacaatcaaggtcctggacctcaagaactacatcgacaagcagctgttgcccatcgtcaacaagcagtcatgctcgattagcaatatcgaaaccgtgattgagttccagcagaagaacaacagactgctcgaaattacccgggagttttccgtgaacgccggagtgaccactcctgtgtccacctacatgcttacgaactccgaactgctcagcctcatcaacgatatgccgatcactaacgaccagaagaagttgatgagcaacaatgtgcagatcgtgcgccaacagtcctactcaatcatgtcaattatcaaggaggaagtgctcgcctatgtggtgcaattgcctctgtacggagtcatcgacacaccctgctggaagctgcacactagcccactctgtacgaccaacaccaaggaaggttccaacatctgcctgactaggaccgatcggggctggtattgcgataatgctgggtccgtgagcttcttcccgcaagccgagacttgcaaagtgcagtcaaaccgcgtgttctgtgacaccatgaacagcctgaccctgccatccgaagtcaacctctgcaacgtggacatctttaacccgaaatacgactgcaagattatgacctccaagaccgacgtcagcagctctgtcatcactagcctgggagctattgtgtcctgctacggaaagaccaaatgcactgcctcgaacaagaacagaggcatcatcaagaccttcagcaacggctgtgactacgtgtccaacaagggagtggacaccgtgtccgtcgggaacaccctgtactacgtgaacaagcaggaggggaagtcgctctacgtcaagggggaaccgattatcaatttctacgaccccctggtgttcccttccgacgagttcgatgcctccatatcccaagtcaacgagaagatcaaccagtctcttgccttcatccggaagtcggacgaactgctgtccgccatcggtggctatattccggaagcccccagggatggacaggcctacgtgcggaaggatggagaatgggtgcttttgtccaccttcctgggcggtctggtgccccgcggctcacaccatcatcaccaccacggttcgtggtcccaccctcaatttgagaagtga
[関連する構成成分(bp座標):シグナル配列:1~75、pep27:328~408、F1:409~1539、F2:76~327、フォールドン:1552~1632、トロンビン認識配列:1639~1656、Hisタグ:1657~1674、Streptag II:1681~1704、リンカー配列:1540~1551、1633~1638、1675~1680、P102A(天然の置換):304~306、I379V(天然の置換):1135~1137、M447V(天然の置換):1339~1341、T54H:160~162、S55C:163~165、L188C:562~564、S190I:568~570]
【0227】
配列番号11:pXCS847の前駆体ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列:
atggaacttctgatcctgaaagccaacgcgattaccactatcctgactgccgtcaccttctgcttcgcatcgggacagaacattaccgaggagttctaccagtccacctgttcggcggtgtccaagggttacctctcggccctgagaactggctggtacaccagcgtgattactatcgagctgagcaacatcaaggagaacaagtgcaatggaacggacgcgaaggtcaagctgattaagcaggaactcgataagtacaagaacgccgtgaccgagctccagctgctgatgcaatcgacccctgcctgtaacaacagagctcgccgggaactgccgcgcttcatgaattacaccctcaacaacgcgaagaaaaccaacgtgaccctgtccaagaagcgcaagcggaggttcctgggattcctgttgggcgtgggctccgcatgtgcatccggagtggccgtgtccaaagtgctgcatctggagggggaagtgaacaagatcaagtccgccctcctgtcaactaataaggcggtggtgtccctgagcaacggagtcagcgtgctgacaatcaaggtcctggacctcaagaactacatcgacaagcagctgttgcccatcgtcaacaagcagtcatgctcgattagcaatatcgaaaccgtgattgagttccagcagaagaacaacagactgctcgaaattacccgggagttttccgtgaacgccggagtgaccactcctgtgtccacctacatgcttacgaactccgaactgctcagcctcatcaacgatatgccgatcactaacgaccagaagaagttgatgagcaacaatgtgcagatcgtgcgccaacagtcctactcaatcatgtcaattatcaaggaggaagtgctcgcctatgtggtgcaattgcctctgtacggagtcatcgacacaccctgctggaagctgcacactagcccactctgtacgaccaacaccaaggaaggttccaacatctgcctgactaggaccgatcggggctggtattgcgataatgctgggtccgtgagcttcttcccgcaagccgagacttgcaaagtgcagtcaaaccgcgtgttctgtgacaccatgaacagcctgaccctgccatccgaagtcaacctctgcaacgtggacatctttaacccgaaatacgactgcaagattatgacctccaagaccgacgtcagcagctctgtcatcactagcctgggagctattgtgtcctgctacggaaagaccaaatgcactgcctcgaacaagaacagaggcatcatcaagaccttcagcaacggctgtgactacgtgtccaacaagggagtggacaccgtgtccgtcgggaacaccctgtactacgtgaacaagcaggaggggaagtcgctctacgtcaagggggaaccgattatcaatttctacgaccccctggtgttcccttcctccgagttcgatgcctccatatcccaagtcaacgagaagatcaaccagtctcttgccttcatccggaagtcggacgaactgctgtccgccatcggtggctatattccggaagcccccagggatggacaggcctacgtgcggaaggatggagaatgggtgcttttgtccaccttcctgggcggtctggtgccccgcggctcacaccatcatcaccaccacggttcgtggtcccaccctcaatttgagaagtga
[関連する構成成分(bp座標):シグナル配列:1~75、pep27:328~408、F1:409~1539、F2:76~327、フォールドン:1552~1632、トロンビン認識配列:1639~1656、Hisタグ:1657~1674、Streptag II:1681~1704、リンカー配列:1540~1551、1633~1638、1675~1680、P102A(天然の置換):304~306、I379V(天然の置換):1135~1137、M447V(天然の置換):1339~1341、T103C:307~309、I148C:442~444、S190I:568~570、D486S:1456~1458]
【0228】
配列番号12:pXCS851の前駆体ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列:
atggaacttctgatcctgaaagccaacgcgattaccactatcctgactgccgtcaccttctgcttcgcatcgggacagaacattaccgaggagttctaccagtccacctgttcggcggtgtccaagggttacctctcggccctgagaactggctggtaccacagcgtgattactatcgagctgagcaacatcaaggagaacaagtgcaatggaacggacgcgaaggtcaagctgattaagcaggaactcgataagtacaagaacgccgtgaccgagctccagctgctgatgcaatcgacccctgcctgtaacaacagagctcgccgggaactgccgcgcttcatgaattacaccctcaacaacgcgaagaaaaccaacgtgaccctgtccaagaagcgcaagcggaggttcctgggattcctgttgggcgtgggctccgcatgtgcatccggagtggccgtgtccaaagtgctgcatctggagggggaagtgaacaagatcaagtccgccctcctgtcaactaataaggcggtggtgtccctgagcaacggagtcagcgtgctgacaatcaaggtcctggacctcaagaactacatcgacaagcagctgttgcccatcgtcaacaagcagtcatgctcgattagcaatatcgaaaccgtgattgagttccagcagaagaacaacagactgctcgaaattacccgggagttttccgtgaacgccggagtgaccactcctgtgtccacctacatgcttacgaactccgaactgctcagcctcatcaacgatatgccgatcactaacgaccagaagaagttgatgagcaacaatgtgcagatcgtgcgccaacagtcctactcaatcatgtcaattatcaaggaggaaatcctcgcctatgtggtgcaattgcctctgtacggagtcatcgacacaccctgctggaagctgcacactagcccactctgtacgaccaacaccaaggaaggttccaacatctgcctgactaggaccgatcggggctggtattgcgataatgctgggtccgtgagcttcttcccgcaagccgagacttgcaaagtgcagtcaaaccgcgtgttctgtgacaccatgaacagcctgaccctgccatccgaagtcaacctctgcaacgtggacatctttaacccgaaatacgactgcaagattatgacctccaagaccgacgtcagcagctctgtcatcactagcctgggagctattgtgtcctgctacggaaagaccaaatgcactgcctcgaacaagaacagaggcatcatcaagaccttcagcaacggctgtgactacgtgtccaacaagggagtggacaccgtgtccgtcgggaacaccctgtactacgtgaacaagcaggaggggaagtcgctctacgtcaagggggaaccgattatcaatttctacgaccccctggtgttcccttcctccgagttcgatgcctccatatcccaagtcaacgagaagatcaaccagtctcttgccttcatccggaagtcggacgaactgctgtccgccatcggtggctatattccggaagcccccagggatggacaggcctacgtgcggaaggatggagaatgggtgcttttgtccaccttcctgggcggtctggtgccccgcggctcacaccatcatcaccaccacggttcgtggtcccaccctcaatttgagaagtga
[関連する構成成分(bp座標):シグナル配列:1~75、pep27:328~408、F1:409~1539、F2:76~327、フォールドン:1552~1632、トロンビン認識配列:1639~1656、Hisタグ:1657~1674、Streptag II:1681~1704、リンカー配列:1540~1551、1633~1638、1675~1680、P102A(天然の置換):304~306、I379V(天然の置換):1135~1137、M447V(天然の置換):1339~1341、T54H:160~162、T103C:307~309、I148C:442~444、S190I:568~570、V296I:886~888、D486S:1456~1458]
【0229】
配列番号13:pXCS852の前駆体ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列:
atggaacttctgatcctgaaagccaacgcgattaccactatcctgactgccgtcaccttctgcttcgcatcgggacagaacattaccgaggagttctaccagtccacctgttcggcggtgtccaagggttacctctcggccctgagaactggctggtaccactgtgtgattactatcgagctgagcaacatcaaggagaacaagtgcaatggaacggacgcgaaggtcaagctgattaagcaggaactcgataagtacaagaacgccgtgaccgagctccagctgctgatgcaatcgacccctgccactaacaacagagctcgccgggaactgccgcgcttcatgaattacaccctcaacaacgcgaagaaaaccaacgtgaccctgtccaagaagcgcaagcggaggttcctgggattcctgttgggcgtgggctccgcaatcgcatccggagtggccgtgtccaaagtgctgcatctggagggggaagtgaacaagatcaagtccgccctcctgtcaactaataaggcggtggtgtccctgagcaacggagtcagcgtgtgtacatccaaggtcctggacctcaagaactacatcgacaagcagctgttgcccatcgtcaacaagcagtcatgctcgattagcaatatcgaaaccgtgattgagttccagcagaagaacaacagactgctcgaaattacccgggagttttccgtgaacgccggagtgaccactcctgtgtccacctacatgcttacgaactccgaactgctcagcctcatcaacgatatgccgatcactaacgaccagaagaagttgatgagcaacaatgtgcagatcgtgcgccaacagtcctactcaatcatgtcaattatcaaggaggaagtgctcgcctatgtggtgcaattgcctctgtacggagtcatcgacacaccctgctggaagctgcacactagcccactctgtacgaccaacaccaaggaaggttccaacatctgcctgactaggaccgatcggggctggtattgcgataatgctgggtccgtgagcttcttcccgcaagccgagacttgcaaagtgcagtcaaaccgcgtgttctgtgacaccatgaacagcctgaccctgccatccgaagtcaacctctgcaacgtggacatctttaacccgaaatacgactgcaagattatgacctccaagaccgacgtcagcagctctgtcatcactagcctgggagctattgtgtcctgctacggaaagaccaaatgcactgcctcgaacaagaacagaggcatcatcaagaccttcagcaacggctgtgactacgtgtccaacaagggagtggacaccgtgtccgtcgggaacaccctgtactacgtgaacaagcaggaggggaagtcgctctacgtcaagggggaaccgattatcaatttctacgaccccctggtgttcccttcctccgagttcgatgcctccatatcccaagtcaacgagaagatcaaccagtctcttgccttcatccggaagtcggacgaactgctgtccgccatcggtggctatattccggaagcccccagggatggacaggcctacgtgcggaaggatggagaatgggtgcttttgtccaccttcctgggcggtctggtgccccgcggctcacaccatcatcaccaccacggttcgtggtcccaccctcaatttgagaagtga
[関連する構成成分(bp座標):シグナル配列:1~75、pep27:328~408、F1:409~1539(未変性RSV F配列を含むのみ)、F2:76~327、フォールドン:1552~1632、トロンビン認識配列:1639~1656、Hisタグ:1657~1674、Streptag II:1681~1704、リンカー配列:1540~1551、1633~1638、1675~1680、P102A(天然の置換):304~306、I379V(天然の置換):1135~1137、M447V(天然の置換):1339~1341、T54H:160~162、S55C:163~165、L188C:562~564、D486S:1456~1458]
【0230】
配列番号14:pXCS853の前駆体ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列:
atggaacttctgatcctgaaagccaacgcgattaccactatcctgactgccgtcaccttctgcttcgcatcgggacagaacattaccgaggagttctaccagtccacctgttcggcggtgtccaagggttacctctcggccctgagaactggctggtacacctgtgtgattactatcgagctgagcaacatcaaggagaacaagtgcaatggaacggacgcgaaggtcaagctgattaagcaggaactcgataagtacaagaacgccgtgaccgagctccagctgctgatgcaatcgacccctgccactaacaacagagctcgccgggaactgccgcgcttcatgaattacaccctcaacaacgcgaagaaaaccaacgtgaccctgtccaagaagcgcaagcggaggttcctgggattcctgttgggcgtgggctccgcaatcgcatccggagtggccgtgtccaaagtgctgcatctggagggggaagtgaacaagatcaagtccgccctcctgtcaactaataaggcggtggtgtccctgagcaacggagtcagcgtgtgtacaatcaaggtcctggacctcaagaactacatcgacaagcagctgttgcccatcgtcaacaagcagtcatgctcgattagcaatatcgaaaccgtgattgagttccagcagaagaacaacagactgctcgaaattacccgggagttttccgtgaacgccggagtgaccactcctgtgtccacctacatgcttacgaactccgaactgctcagcctcatcaacgatatgccgatcactaacgaccagaagaagttgatgagcaacaatgtgcagatcgtgcgccaacagtcctactcaatcatgtcaattatcaaggaggaagtgctcgcctatgtggtgcaattgcctctgtacggagtcatcgacacaccctgctggaagctgcacactagcccactctgtacgaccaacaccaaggaaggttccaacatctgcctgactaggaccgatcggggctggtattgcgataatgctgggtccgtgagcttcttcccgcaagccgagacttgcaaagtgcagtcaaaccgcgtgttctgtgacaccatgaacagcctgaccctgccatccgaagtcaacctctgcaacgtggacatctttaacccgaaatacgactgcaagattatgacctccaagaccgacgtcagcagctctgtcatcactagcctgggagctattgtgtcctgctacggaaagaccaaatgcactgcctcgaacaagaacagaggcatcatcaagaccttcagcaacggctgtgactacgtgtccaacaagggagtggacaccgtgtccgtcgggaacaccctgtactacgtgaacaagcaggaggggaagtcgctctacgtcaagggggaaccgattatcaatttctacgaccccctggtgttcccttcctccgagttcgatgcctccatatcccaagtcaacgagaagatcaaccagtctcttgccttcatccggaagtcggacgaactgctgtccgccatcggtggctatattccggaagcccccagggatggacaggcctacgtgcggaaggatggagaatgggtgcttttgtccaccttcctgggcggtctggtgccccgcggctcacaccatcatcaccaccacggttcgtggtcccaccctcaatttgagaagtga
[関連する構成成分(bp座標):シグナル配列:1~75、pep27:328~408、F1:409~1539、F2:76~327、フォールドン:1552~1632、トロンビン認識配列:1639~1656、Hisタグ:1657~1674、Streptag II:1681~1704、リンカー配列:1540~1551、1633~1638、1675~1680、P102A(天然の置換):304~306、I379V(天然の置換):1135~1137、M447V(天然の置換):1339~1341、S55C:163~165、L188C:562~564、S190I:568~570、D486S:1456~1458]
【0231】
配列番号15:pXCS855の前駆体ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列:
atggaacttctgatcctgaaagccaacgcgattaccactatcctgactgccgtcaccttctgcttcgcatcgggacagaacattaccgaggagttctaccagtccacctgttcggcggtgtccaagggttacctctcggccctgagaactggctggtaccactgtgtgattactatcgagctgagcaacatcaaggagaacaagtgcaatggaacggacgcgaaggtcaagctgattaagcaggaactcgataagtacaagaacgccgtgaccgagctccagctgctgatgcaatcgacccctgccactaacaacagagctcgccgggaactgccgcgcttcatgaattacaccctcaacaacgcgaagaaaaccaacgtgaccctgtccaagaagcgcaagcggaggttcctgggattcctgttgggcgtgggctccgcaatcgcatccggagtggccgtgtccaaagtgctgcatctggagggggaagtgaacaagatcaagtccgccctcctgtcaactaataaggcggtggtgtccctgagcaacggagtcagcgtgtgtacaatcaaggtcctggacctcaagaactacatcgacaagcagctgttgcccatcgtcaacaagcagtcatgctcgattagcaatatcgaaaccgtgattgagttccagcagaagaacaacagactgctcgaaattacccgggagttttccgtgaacgccggagtgaccactcctgtgtccacctacatgcttacgaactccgaactgctcagcctcatcaacgatatgccgatcactaacgaccagaagaagttgatgagcaacaatgtgcagatcgtgcgccaacagtcctactcaatcatgtcaattatcaaggaggaagtgctcgcctatgtggtgcaattgcctctgtacggagtcatcgacacaccctgctggaagctgcacactagcccactctgtacgaccaacaccaaggaaggttccaacatctgcctgactaggaccgatcggggctggtattgcgataatgctgggtccgtgagcttcttcccgcaagccgagacttgcaaagtgcagtcaaaccgcgtgttctgtgacaccatgaacagcctgaccctgccatccgaagtcaacctctgcaacgtggacatctttaacccgaaatacgactgcaagattatgacctccaagaccgacgtcagcagctctgtcatcactagcctgggagctattgtgtcctgctacggaaagaccaaatgcactgcctcgaacaagaacagaggcatcatcaagaccttcagcaacggctgtgactacgtgtccaacaagggagtggacaccgtgtccgtcgggaacaccctgtactacgtgaacaagcaggaggggaagtcgctctacgtcaagggggaaccgattatcaatttctacgaccccctggtgttcccttcctccgagttcgatgcctccatatcccaagtcaacgagaagatcaaccagtctcttgccttcatccggaagtcggacgaactgctgtccgccatcggtggctatattccggaagcccccagggatggacaggcctacgtgcggaaggatggagaatgggtgcttttgtccaccttcctgggcggtctggtgccccgcggctcacaccatcatcaccaccacggttcgtggtcccaccctcaatttgagaagtga
[関連する特徴(bp座標):シグナル配列:1~75、pep27:328~408、F1:409~1539、F2:76~327、フォールドン:1552~1632、トロンビン認識配列:1639~1656、Hisタグ:1657~1674、Streptag II:1681~1704、リンカー配列:1540~1551、1633~1638、1675~1680、P102A(天然の置換):304~306、I379V(天然の置換):1135~1137、M447V(天然の置換):1339~1341、T54H:160~162、S55C:163~165、L188C:562~564、S190I:568~570、D486S:1456~1458]
【0232】
配列番号16:pXCS874の前駆体ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列:
atggaacttctgatcctgaaagccaacgcgattaccactatcctgactgccgtcaccttctgcttcgcatcgggacagaacattaccgaggagttctaccagtccacctgttcggcggtgtccaagggttacctctcggccctgagaactggctggtacaccagcgtgattactatcgagctgagcaacatcaaggagaacaagtgcaatggaacggacgcgaaggtcaagctgattaagcaggaactcgataagtacaagaacgccgtgaccgagctccagctgctgatgcaatcgacccctgccactaacaacagagctcgccgggaactgccgcgcttcatgaattacaccctcaacaacgcgaagaaaaccaacgtgaccctgtccaagaagcgcaagcggaggttcctgggattcctgttgggcgtgggctccgcaatcgcatccggagtggccgtgtaaagtgctgcatctggagggggaagtgaacaagatcaagtccgccctcctgtcaactaataaggcggtggtgtccctgagcaacggagtcagcgtgctgacaatcaaggtcctggacctcaagaactacatcgacaagcagctgttgcccatcgtcaacaagcagtcatgctcgattagcaatatcgaaaccgtgattgagttccagcagaagaacaacagactgctcgaaattacccgggagttttccgtgaacgccggagtgaccactcctgtgtccacctacatgcttacgaactccgaactgctcagcctcatcaacgatatgccgatcactaacgaccagaagaagttgatgagcaacaatgtgcagatcgtgcgccaacagtcctactcaatcatgtgcattatcaaggaggaagtgctcgcctatgtggtgcaattgcctctgtacggagtcatcgacacaccctgctggaagctgcacactagcccactctgtacgaccaacaccaaggaaggttccaacatctgcctgactaggaccgatcggggctggtattgcgataatgctgggtccgtgagcttcttcccgcaagccgagacttgcaaagtgcagtcaaaccgcgtgttctgtgacaccatgaacagcctgaccctgccatccgaagtcaacctctgcaacgtggacatctttaacccgaaatacgactgcaagattatgacctccaagaccgacgtcagcagctctgtcatcactagcctgggagctattgtgtcctgctacggaaagaccaaatgcactgcctcgaacaagaacagaggcatcatcaagaccttcagcaacggctgtgactacgtgtccaacaagggagtggacaccgtgtccgtcgggaacaccctgtactacgtgaacaagcaggaggggaagtcgctctacgtcaagggggaaccgattatcaatttctacgaccccctggtgttcccttcctccgagttcgatgcctccatatcccaagtcaacgagaagatcaaccagtctcttgccttcatccggaagtcggacgaactgctgtccgccatcggtggctatattccggaagcccccagggatggacaggcctacgtgcggaaggatggagaatgggtgcttttgtccaccttcctgggcggtctggtgccccgcggctcacaccatcatcaccaccacggttcgtggtcccaccctcaatttgagaagtga
[関連する特徴(bp座標):シグナル配列:1~75、pep27:328~408、F1:409~1539、F2:76~327、フォールドン:1552~1632、トロンビン認識配列:1639~1656、Hisタグ:1657~1674、Streptag II:1681~1704、リンカー配列:1540~1551、1633~1638、1675~1680、P102A(天然の置換):304~306、I379V(天然の置換):1135~1137、M447V(天然の置換):1339~1341、S155C:463~465、S190I:568~570、S290C:868~870、D486S:1456~1458]
【0233】
配列番号17:pXCS881の前駆体ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列:
atggaacttctgatcctgaaagccaacgcgattaccactatcctgactgccgtcaccttctgcttcgcatcgggacagaacattaccgaggagttctaccagtccacctgttcggcggtgtccaagggttacctctcggccctgagaactggctggtaccactgtgtgattactatcgagctgagcaacatcaaggagaacaagtgcaatggaacggacgcgaaggtcaagctgattaagcaggaactcgataagtacaagaacgccgtgaccgagctccagctgctgatgcaatcgacccctgccactaacaacagagctcgccgggaactgccgcgcttcatgaattacaccctcaacaacgcgaagaaaaccaacgtgaccctgtccaagaagcgcaagcggaggttcctgggattcctgtgtggcgtgggctccgcaatcgcatccggagtggccgtgtccaaagtgctgcatctggagggggaagtgaacaagatcaagtccgccctcctgtcaactaataaggcggtggtgtccctgagcaacggagtcagcgtgtgtacatccaaggtcctggacctcaagaactacatcgacaagcagctgttgcccatcgtcaacaagcagtcatgctcgattagcaatatcgaaaccgtgattgagttccagcagaagaacaacagactgctcgaaattacccgggagttttccgtgaacgccggagtgaccactcctgtgtccacctacatgcttacgaactccgaactgctcagcctcatcaacgatatgccgatcactaacgaccagaagaagttgatgagcaacaatgtgcagatcgtgcgccaacagtcctactcaatcatgtcaattatcaaggaggaaatcctcgcctatgtggtgcaattgcctctgtacggagtcatcgacacaccctgctggaagctgcacactagcccactctgtacgaccaacaccaaggaaggttccaacatctgcctgactaggaccgatcggggctggtattgcgataatgctgggtccgtgagcttcttcccgcaagccgagacttgcaaagtgcagtcaaaccgcgtgttctgtgacaccatgtgtagcctgaccctgccatccgaagtcaacctctgcaacgtggacatctttaacccgaaatacgactgcaagattatgacctccaagaccgacgtcagcagctctgtcatcactagcctgggagctattgtgtcctgctacggaaagaccaaatgcactgcctcgaacaagaacagaggcatcatcaagaccttcagcaacggctgtgactacgtgtccaacaagggagtggacaccgtgtccgtcgggaacaccctgtactacgtgaacaagcaggaggggaagtcgctctacgtcaagggggaaccgattatcaatttctacgaccccctggtgttcccttccagccagttcagtgcctccatatcccaagtcaacgagaagatcaaccagtctcttgccttcatccggaagtcggacgaactgctgtccgccatcggtggctatattccggaagcccccagggatggacaggcctacgtgcggaaggatggagaatgggtgcttttgtccaccttcctgggcggtctggtgccccgcggctcacaccatcatcaccaccacggttcgtggtcccaccctcaatttgagaagtga
[関連する特徴(bp座標):シグナル配列:1~75、pep27:328~408、F1:409~1539、F2:76~327、フォールドン:1552~1632、トロンビン認識配列:1639~1656、Hisタグ:1657~1674、Streptag II:1681~1704、リンカー配列:1540~1551、1633~1638、1675~1680、P102A(天然の置換):304~306、I379V(天然の置換):1135~1137、M447V(天然の置換):1339~1341、T54H:160~162、S55C:163~165、L142C:424~426、L188C:562~564、V296I:886~888、N371C:1111~1113、D486S:1456~1458、E487Q:1459~1461、D489S:1465~1467]
【0234】
配列番号18:pXCS898の前駆体ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列:
atggaacttctgatcctgaaagccaacgcgattaccactatcctgactgccgtcaccttctgcttcgcatcgggacagaacattaccgaggagttctaccagtccacctgttcggcggtgtccaagggttacctctcggccctgagaactggctggtaccacagcgtgattactatcgagctgagcaacatcaaggagaacaagtgcaatggaacggacgcgaaggtcaagctgattaagcaggaactcgataagtacaagaacgccgtgaccgagctccagctgctgatgcaatcgacccctgccactaacaacagagctcgccgggaactgccgcgcttcatgaattacaccctcaacaacgcgaagaaaaccaacgtgaccctgtccaagaagcgcaagcggaggttcctgggattcctgttgggcgtgggctccgcaatcgcatccggagtggccgtgtgtaaagtgctgcatctggagggggaagtgaacaagatcaagtccgccctcctgtcaactaataaggcggtggtgtccctgagcaacggagtcagcgtgctgacaatcaaggtcctggacctcaagaactacatcgacaagcagctgttgcccatcgtcaacaagcagtcatgctcgattagcaatatcgaaaccgtgattgagttccagcagaagaacaacagactgctcgaaattacccgggagttttccgtgaacgccggagtgaccactcctgtgtccacctacatgcttacgaactccgaactgctcagcctcatcaacgatatgccgatcactaacgaccagaagaagttgatgagcaacaatgtgcagatcgtgcgccaacagtcctactcaatcatgtgcattatcaaggaggaaatcctcgcctatgtggtgcaattgcctctgtacggagtcatcgacacaccctgctggaagctgcacactagcccactctgtacgaccaacaccaaggaaggttccaacatctgcctgactaggaccgatcggggctggtattgcgataatgctgggtccgtgagcttcttcccgcaagccgagacttgcaaagtgcagtcaaaccgcgtgttctgtgacaccatgaacagcctgaccctgccatccgaagtcaacctctgcaacgtggacatctttaacccgaaatacgactgcaagattatgacctccaagaccgacgtcagcagctctgtcatcactagcctgggagctattgtgtcctgctacggaaagaccaaatgcactgcctcgaacaagaacagaggcatcatcaagaccttcagcaacggctgtgactacgtgtccaacaagggagtggacaccgtgtccgtcgggaacaccctgtactacgtgaacaagcaggaggggaagtcgctctacgtcaagggggaaccgattatcaatttctacgaccccctggtgttcccttccgacgagttcgatgcctccatatcccaagtcaacgagaagatcaaccagtctcttgccttcatccggaagtcggacgaactgctgtccgccatcggtggctatattccggaagcccccagggatggacaggcctacgtgcggaaggatggagaatgggtgcttttgtccaccttcctgggcggtctggtgccccgcggctcacaccatcatcaccaccacggttcgtggtcccaccctcaatttgagaagtga
[関連する特徴(bp座標):シグナル配列:1~75、pep27:328~408、F1:409~1539、F2:76~327、フォールドン:1552~1632、トロンビン認識配列:1639~1656、Hisタグ:1657~1674、Streptag II:1681~1704、リンカー配列:1540~1551、1633~1638、1675~1680、P102A(天然の置換):304~306、I379V(天然の置換):1135~1137、M447V(天然の置換):1339~1341、T54H:160~162、S155C:463~465、S190I:568~570、S290C:868~870、V296I:886~888]
【0235】
配列番号19:pXCS847の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列:
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYTSVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPACNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSACASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVLTIKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
[関連する特徴(アミノ酸残基座標):シグナル配列(最終産物には存在しない):1~25、pep27(最終産物には存在しない):110~136、F1:137~513、F2:26~109、フォールドン:518~544、トロンビン認識配列:547~552、Hisタグ:553~558、Streptag II:561~568、P102A(天然の置換)、I379V(天然の置換)、M447V(天然の置換)、T103C、I148C、S190I、D486S]
【0236】
配列番号20:pXCS851の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列:
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHSVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPACNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSACASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVLTIKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEILAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
[関連する特徴(アミノ酸残基座標):シグナル配列(最終産物には存在しない):1~25、pep27(最終産物には存在しない):110~136、F1:137~513、F2:26~109、フォールドン:518~544、トロンビン認識配列:547~552、Hisタグ:553~558、Streptag II:561~568、P102A(天然の置換)、I379V(天然の置換)、M447V(天然の置換)、T54H、T103C、I148C、S190I、V296I、D486S]
【0237】
配列番号21:pXCS852の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列:
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
[関連する特徴(アミノ酸残基座標):シグナル配列(最終産物には存在しない):1~25、pep27(最終産物には存在しない):110~136、F1:137~513(未変性RSV F配列を含むのみ)、F2:26~109、フォールドン:518~544、トロンビン認識配列:547~552、Hisタグ:553~558、Streptag II:561~568、P102A(天然の置換)、I379V(天然の置換)、M447V(天然の置換)、T54H(導入された突然変異)、S55C(導入された突然変異)、L188C(導入された突然変異)、D486S(導入された突然変異)]
【0238】
配列番号22:抗体D25の重鎖可変ドメインのアミノ酸配列:
QVQLVQSGAEVKKPGSSVMVSCQASGGPLRNYIINWLRQAPGQGPEWMGGIIPVLGTVHYAPKFQGRVTITADESTDTAYIHLISLRSEDTAMYYCATETALVVSTTYLPHYFDNWGQGTLVTVSS
【0239】
配列番号23:抗体D25の軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列:
DIQMTQSPSSLSAAVGDRVTITCQASQDIVNYLNWYQQKPGKAPKLLIYVASNLETGVPSRFSGSGSGTDFSLTISSLQPEDVATYYCQQYDNLPLTFGGGTKVEIKR
【0240】
配列番号24:抗体AM14の重鎖可変ドメインのアミノ酸配列:
EVQLVESGGGVVQPGRSLRLSCAASGFSFSHYAMHWVRQAPGKGLEWVAVISYDGENTYYADSVKGRFSISRDNSKNTVSLQMNSLRPEDTALYYCARDRIVDDYYYYGMDVWGQGATVTVSS
【0241】
配列番号25:抗体AM14の軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列:
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDIKKYLNWYHQKPGKVPELLMHDASNLETGVPSRFSGRGSGTDFTLTISSLQPEDIGTYYCQQYDNLPPLTFGGGTKVEIKRTV
【0242】
配列番号26:抗体AM22の重鎖可変ドメインのアミノ酸配列
QVQLVQSGAEVKKPGATVKVSCKISGHTLIKLSIHWVRQAPGKGLEWMGGYEGEVDEIFYAQKFQHRLTVIADTATDTVYMELGRLTSDDTAVYFCGTLGVTVTEAGLGIDDYWGQGTLVTVSS
【0243】
配列番号27:抗体AM22の軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列
EIVLTQSPGTLSLSPGERATLSCRASQIVSRNHLAWYQQKPGQAPRLLIFGASSRATGIPVRFSGSGSGTDFTLTINGLAPEDFAVYYCLSSDSSIFTFGPGTKVDFK
【0244】
配列番号28:抗体MPE8の重鎖可変ドメインのアミノ酸配列:
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGFTFSSYSMNWVRQAPGKGLEWVSSISASSSYSDYADSAKGRFTISRDNAKTSLFLQMNSLRAEDTAIYFCARARATGYSSITPYFDIWGQGTLVTVSS
【0245】
配列番号29:抗体MPE8の軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列:
QSVVTQTPSVSGAPGQRVTISCTGSSSNIGAGYDVHWYQQLPGTAPKLLIYDNNNRPSGVPDRFSASKSGTSASLAITGLQAEDEADYYCQSYDRNLSGVFGTGTKVTVL
【0246】
配列番号30:抗体101Fの重鎖可変ドメインのアミノ酸配列:
QVTLKESGPGILQPSQTLSLTCSFSGFSLSTSGMGVSWIRQPSGKGLEWLAHIYWDDDKRYNPSLKSRLTISKDTSRNQVFLKITSVDTADTATYYCARLYGFTYGFAYWGQGTLVTVSA
【0247】
配列番号31:抗体101Fの軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列:
DIVLTQSPASLAVSLGQRATIFCRASQSVDYNGISYMHWFQQKPGQPPKLLIYAASNPESGIPARFTGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAATYYCQQIIEDPWTFGGGTKLEIK
【0248】
配列番号32:pXCS738の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列:
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLCGVGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEILAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMCSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSDEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
[関連する特徴(アミノ酸残基座標):シグナル配列(最終産物には存在しない):1~25、pep27(最終産物には存在しない):110~136、F1:137、F2:26~109、フォールドン:518~544、トロンビン認識配列:547~552、Hisタグ:553~558、Streptag II:561~568、リンカー配列:514~517、545~546、559~560、P102A(天然の置換)、I379V(天然の置換)、M447V(天然の置換)、T54H(導入された突然変異)、S55C(導入された突然変異)、L142C(導入された突然変異)、L188C(導入された突然変異)、V296I(導入された突然変異)、N371C(導入された突然変異)]
【0249】
配列番号33:pXCS780の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列:
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYTCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
[関連する特徴(アミノ酸残基座標):シグナル配列(最終産物には存在しない):1~25、pep27(最終産物には存在しない):110~136、F1:137~513、F2:26~109、フォールドン:518~544、トロンビン認識配列:547~552、Hisタグ:553~558、Streptag II:561~568、リンカー配列:514~517、545~546、559~560、P102A(天然の置換)、I379V(天然の置換)、M447V(天然の置換)、S55C(導入された突然変異)、L188C(導入された突然変異)、D486S(導入された突然変異)]
【0250】
配列番号34:pXCS830の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列:
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTIKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSDEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
[関連する特徴(アミノ酸残基座標):シグナル配列(最終産物には存在しない):1~25、pep27(最終産物には存在しない):110~136、F1:137~513、F2:26~109、フォールドン:518~544、トロンビン認識配列:547~552、Hisタグ:553~558、Streptag II:561~568、リンカー配列:514~517、545~546、559~560、P102A(天然の置換)、I379V(天然の置換)、M447V(天然の置換)、T54H(導入された突然変異)、S55C(導入された突然変異)、L188C(導入された突然変異)、S190I(導入された突然変異)]
【0251】
配列番号35:pXCS853の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列:
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYTCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTIKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
[関連する特徴(アミノ酸残基座標):シグナル配列(最終産物には存在しない):1~25、pep27(最終産物には存在しない):110~136、F1:137~513、F2:26~109、フォールドン:518~544、トロンビン認識配列:547~552、Hisタグ:553~558、Streptag II:561~568、リンカー配列:514~517、545~546、559~560、P102A(天然の置換)、I379V(天然の置換)、M447V(天然の置換)、S55C(導入された突然変異)、L188C(導入された突然変異)、S190I(導入された突然変異)、D486S(導入された突然変異)]
【0252】
配列番号36:pXCS855前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列:
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTIKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
[関連する特徴(アミノ酸残基座標):シグナル配列(最終産物には存在しない):1~25、pep27(最終産物には存在しない):110~136、F1:137~513、F2:26~109、フォールドン:518~544、トロンビン認識配列:547~552、Hisタグ:553~558、Streptag II:561~568、リンカー配列:514~517、545~546、559~560、P102A(天然の置換)、I379V(天然の置換)、M447V(天然の置換)、T54H(導入された突然変異)、S55C(導入された突然変異)、L188C(導入された突然変異)、S190I(導入された突然変異)、D486S(導入された突然変異)]
【0253】
配列番号37:pXCS874の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列:
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYTSVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGVAVCKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVLTIKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMCIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
[関連する特徴(アミノ酸残基座標):シグナル配列(最終産物には存在しない):1~25、pep27(最終産物には存在しない):110~136、F1:137~513、F2:26~109、フォールドン:518~544、トロンビン認識配列:547~552、Hisタグ:553~558、Streptag II:561~568、リンカー配列:514~517、545~546、559~560、P102A(天然の置換)、I379V(天然の置換)、M447V(天然の置換)、S155C(導入された突然変異)、S190I(導入された突然変異)、S290C(導入された突然変異)、D486S(導入された突然変異)]
【0254】
配列番号38:pXCS881の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列:
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLCGVGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEILAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMCSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSQFSASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
[関連する特徴(アミノ酸残基座標):シグナル配列(最終産物には存在しない):1~25、pep27(最終産物には存在しない):110~136、F1:137~513、F2:26~109、フォールドン:518~544、トロンビン認識配列:547~552、Hisタグ:553~558、Streptag II:561~568、リンカー配列:514~517、545~546、559~560、P102A(天然の置換)、I379V(天然の置換)、M447V(天然の置換)、T54H(導入された突然変異)、S55C(導入された突然変異)、L142C(導入された突然変異)、L188C(導入された突然変異)、V296I(導入された突然変異)、N371C(導入された突然変異)、D486S(導入された突然変異)、E487Q(導入された突然変異)、D489S(導入された突然変異)]
【0255】
配列番号39:pXCS898の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列:
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHSVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGVAVCKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVLTIKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMCIIKEEILAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSDEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
[関連する特徴(アミノ酸残基座標):シグナル配列(最終産物には存在しない):1~25、pep27(最終産物には存在しない):110~136、F1:137~513、F2:26~109、フォールドン:518~544、トロンビン認識配列:547~552、Hisタグ:553~558、Streptag II:561~568、リンカー配列:514~517、545~546、559~560、P102A(天然の置換)、I379V(天然の置換)、M447V(天然の置換)、T54H(導入された突然変異)、S155C(導入された突然変異)、S190I(導入された突然変異)、S290C(導入された突然変異)、V296I(導入された突然変異)]
【0256】
配列番号40:T4フィブリチンフォールドンのアミノ酸配列:
GYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFL
【0257】
配列番号271.pXCS899の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATNNRARRELPRFMNYTLNNAKKTNVTLSKKRKRRFLGFLLGVGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLGGLVPRGSHHHHHHGSWSHPQFEK
【0258】
配列番号272.pXCS1106の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRCCDELLHNVNAGKSTTNIMITTLVPRGSGGSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGHHHHHHGSWSHPQFEK
【0259】
配列番号273.pXCS1107の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLHCCNAGKSTTNIMITTLVPRGSGGSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGHHHHHHGSWSHPQFEK
【0260】
配列番号274.pXCS1108の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLHNVNAGKSCCNIMITTLVPRGSGGSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGHHHHHHGSWSHPQFEK
【0261】
配列番号275.pXCS1109の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRCCDELLHCCNAGKSTTNIMITTLVPRGSGGSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGHHHHHHGSWSHPQFEK
【0262】
配列番号276.pXCS1110の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRCCDELLHNVNAGKSCCNIMITTLVPRGSGGSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGHHHHHHGSWSHPQFEK
【0263】
配列番号277.pXCS1111の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRKSDELLHCCNAGKSCCNIMITTLVPRGSGGSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGHHHHHHGSWSHPQFEK
【0264】
配列番号278.pXCS1112の前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列
MELLILKANAITTILTAVTFCFASGQNITEEFYQSTCSAVSKGYLSALRTGWYHCVITIELSNIKENKCNGTDAKVKLIKQELDKYKNAVTELQLLMQSTPATGSAIASGVAVSKVLHLEGEVNKIKSALLSTNKAVVSLSNGVSVCTSKVLDLKNYIDKQLLPIVNKQSCSISNIETVIEFQQKNNRLLEITREFSVNAGVTTPVSTYMLTNSELLSLINDMPITNDQKKLMSNNVQIVRQQSYSIMSIIKEEVLAYVVQLPLYGVIDTPCWKLHTSPLCTTNTKEGSNICLTRTDRGWYCDNAGSVSFFPQAETCKVQSNRVFCDTMNSLTLPSEVNLCNVDIFNPKYDCKIMTSKTDVSSSVITSLGAIVSCYGKTKCTASNKNRGIIKTFSNGCDYVSNKGVDTVSVGNTLYYVNKQEGKSLYVKGEPIINFYDPLVFPSSEFDASISQVNEKINQSLAFIRCCDELLHCCNAGKSCCNIMITTLVPRGSGGSAIGGYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLGGHHHHHHGSWSHPQFEK
図1
図2-1】
図2-2】
図3-1】
図3-2】
図4
図5
図6-1】
図6-2】
図7-1】
図7-2】
図8
図9-1】
図9-2】
【配列表】
2022185022000001.app
【手続補正書】
【提出日】2022-10-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】配列表
【補正方法】変更
【補正の内容】
【配列表】
2022185022000001.xml
【手続補正書】
【提出日】2022-10-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
F1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含み、野生型RSV Fタンパク質のアミノ酸配列に対する少なくとも1つのアミノ酸突然変異を含む、野生型RSV Fタンパク質の突然変異体であって、前記アミノ酸突然変異が、
(i)55Cおよび188C、103Cおよび148C、または142Cおよび371Cのシステイン突然変異の対、ならびに
(ii)190Iおよび486Sからなる群から選択される1つまたは複数の突然変異を含み、
ここでアミノ酸位置は配列番号1によって番号付けされており、
前記野生型RSV Fタンパク質の突然変異体が、野生型RSV Fタンパク質に対してまたは野生型Fタンパク質を含むウイルスに対して免疫原性である、突然変異体。
【請求項2】
アミノ酸突然変異が、103Cおよび148C、190Iならびに486Sである、請求項1に記載の突然変異体。
【請求項3】
(i)請求項1または2に記載のRSV Fタンパク質突然変異体、および(ii)薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物。
【請求項4】
ワクチンである、請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
有効量の請求項4に記載のワクチンを含む、ヒトにおけるRSV感染の低減剤。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
F1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドを含み、野生型RSV Fタンパク質のアミノ酸配列に対する少なくとも1つのアミノ酸突然変異を含む、野生型RSV Fタンパク質の突然変異体であって、前記アミノ酸突然変異が、
(i)55Cおよび188C、103Cおよび148C、または142Cおよび371Cのシステイン突然変異の対、ならびに
(ii)190Iおよび486Sからなる群から選択される1つまたは複数の突然変異であり
ここでアミノ酸位置は配列番号1によって番号付けされており、
前記野生型RSV Fタンパク質の突然変異体が、野生型RSV Fタンパク質に対してまたは野生型Fタンパク質を含むウイルスに対して免疫原性である、突然変異体。
【請求項2】
アミノ酸突然変異が、103Cおよび148C、190Iならびに486Sである、請求項1に記載の突然変異体。
【請求項3】
(i)請求項1または2に記載のRSV Fタンパク質突然変異体、および(ii)薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物。
【請求項4】
ワクチンである、請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
有効量の請求項4に記載のワクチンを含む、ヒトにおけるRSV感染の低減剤。