(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185123
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】給食管理システム及びその運営方法
(51)【国際特許分類】
G16H 20/60 20180101AFI20221206BHJP
【FI】
G16H20/60
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164199
(22)【出願日】2022-10-12
(62)【分割の表示】P 2020545028の分割
【原出願日】2018-11-08
(31)【優先権主張番号】10-2017-0151469
(32)【優先日】2017-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】520168181
【氏名又は名称】キム,デ フン
【氏名又は名称原語表記】KIM, Dae Hoon
(74)【代理人】
【識別番号】100166545
【弁理士】
【氏名又は名称】折坂 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】キム,デ フン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】給食対象となるユーザーが摂取した食物及びこれと関連したカスタマイズ情報を提供し、給食で発生する残飯を管理できるようにした給食管理システム及びその運営方法を提供する。
【解決手段】給食管理システムの運営方法であって、スキャナー装置を用いて給食対象者であるユーザーと食前及び食後の給食用トレイを識別し、識別することによって給食量及び残飯量を獲得し、これに基づいてユーザー達の残飯情報及びこれと連携した有用な情報を提供する。
【効果】ユーザー達が自分の食習慣、栄養状態などを容易に判断することができ、ユーザー達が自ら残飯を減少させようとする試みを誘導できる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給食対象であるユーザーのIDカードをスキャニングすることによってユーザーを識別する第1スキャナー;
認識コードをスキャニングすることによって給食用トレイを識別し、前記ユーザーに提供された食事前の給食用トレイに対する食前の映像を獲得する第2スキャナー;
食事後の給食用トレイをスキャニングし、識別された給食用トレイを通じて前記ユーザーの食事後の給食用トレイに対する食後の映像を獲得する第3スキャナー;及び
前記第1乃至第3スキャナーを制御し、獲得された食事前後の映像に基づいて前記ユーザーに対する摂取情報を生成する管理サーバー;を含む給食管理システム。
【請求項2】
前記管理サーバーは、
前記ユーザーを給食対象者として登録し、登録されたユーザー達の食習慣及び栄養状態のうちいずれか一つを含む栄養情報を提供するユーザー管理部;
給食施設を登録し、登録された給食施設の運営と関連した運営情報を提供する給食施設管理部;
前記第1乃至第3スキャナーと連結され、獲得されたスキャニングデータを受信する装置制御部;
前記装置制御部が受信したスキャニングデータに対応して前記摂取情報を生成する映像処理部;及び
前記ユーザーの個人情報及び給食施設の運営情報を保存するデータベース;を含む、請求項1に記載の給食管理システム。
【請求項3】
前記ユーザー管理部は、
前記ユーザーの個人情報を生成、更新又は削除する個人情報処理モジュール;
一定期間の間の摂取情報に基づいて前記ユーザーの食習慣を判断し、これを前記栄養情報に反映する食習慣判断モジュール;及び
前記栄養情報に対応して前記ユーザーの現在の栄養状態を推定する栄養状態推定モジュール;を含む、請求項2に記載の給食管理システム。
【請求項4】
前記給食施設管理部は、
前記運営情報を生成、更新又は削除する給食施設管理モジュール;
給食施設に納品される多数の食材料に対して、栄養士の検収結果による検収情報を生成する食材料検収モジュール;及び
前記栄養士の入力による献立表を生成する献立生成モジュール;を含む、請求項2に記載の給食管理システム。
【請求項5】
前記映像処理部は、
食事後の給食用トレイを撮影した食後の映像を前処理する前処理モジュール;
映像保存所から前記食前の映像を受け取って前記食後の映像と比較する比較モジュール;
前記比較モジュールによる比較結果によって残飯情報を生成する残飯推定モジュール;
及び
前記残飯情報に対応して前記摂取情報を生成し、数値、テキスト又はグラフの形態に出力する摂取情報生成モジュール;を含む、請求項2に記載の給食管理システム。
【請求項6】
前記第3スキャナーは、一つ以上のセンサーとさらに連結され、
前記映像処理部は、
前記センサーからセンシング値を受け取り、センシング値に基づいて前記残飯情報を補正する補正値を生成する補正モジュールをさらに含む、請求項5に記載の給食管理システム。
【請求項7】
前記管理サーバーは、
前記栄養情報を参照して、各ユーザーに対するカスタマイズされた食品又は医療機器広告情報、献立推薦情報又はその他の付加情報を提供する広告管理部を含む、請求項2に記載の給食管理システム。
【請求項8】
前記第2及び第3スキャナーは、
胴体;
前記胴体の一側に垂直に連結される支持部;
前記支持部の上部に結合され、前記給食用トレイが載置される据置台;及び
前記胴体の一側に前記据置台の上部に向かうように設置され、給食用トレイ上の食物を撮影するカメラ;を含む、請求項1に記載の給食管理システム。
【請求項9】
前記据置台は、
下部が前記支持部上に設置される一つ以上のロードセルによって支持及び結合される、請求項8に記載の給食管理システム。
【請求項10】
前記据置台は、
上部に載置された給食用トレイの温度を感知する一つ以上の温度センサーが実装される、請求項8に記載の給食管理システム。
【請求項11】
前記管理サーバーは、
ユーザー別摂取情報による一人当たりの食物量に対する給食費を差等を設けて算出する給食費管理部を含む、請求項2に記載の給食管理システム。
【請求項12】
前記管理サーバーは、
情報通信網を介して保険連携サービス、ユーザーモニタリングサービス又は医療連携サービスを提供する一つ以上の外部システムと連動する外部システム連携部を含む、請求項2に記載の給食管理システム。
【請求項13】
請求項1に記載の給食管理システムの運営方法であって、
給食対象であるユーザーのIDカードをスキャニングすることによってユーザーを識別する段階;
食事前の給食用トレイの認識コードをスキャニングすることによって給食用トレイを識別し、前記ユーザーの給食用トレイに対する食前の映像を獲得する段階;
食事後の給食用トレイをスキャニングし、識別された給食用トレイを通じて前記ユーザーの給食用トレイに対する食後の映像を獲得する段階;及び
獲得された食前の映像及び食後の映像に基づいて食事量に対応する摂取情報を生成する段階;を含む給食管理システムの運営方法。
【請求項14】
前記摂取情報を生成する段階以降、
前記摂取情報をディスプレイ部を通じて表示する段階;及び
前記摂取情報に対応してクーポンを出力する段階;を含む、請求項13に記載の給食管理システムの運営方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給食管理システムに関連するものであり、給食対象となるユーザーが摂取した食物及びこれと関連したカスタマイズ情報を提供し、給食で発生する残飯を管理できるようにした給食管理システム及びその運営方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、学校、企業及びその他の集団給食施設で食事の配給を受ける学生、会社員又は給食対象者達は、同一の食堂内で一食以上食べる場合が多い。特に、学生達は、週末を除いた一週間のほとんどの昼食を学校内の給食施設で食べることになるため、成長期の学生達に各種栄養素をバランスよく摂取できるようにする環境を提供しなければならない。
【0003】
しかし、小学校低学年のように自分の食事量を摂ることに未だに慣れていない学生達は、ご飯をしっかり食べない場合が多く、また、偏食する学生達は、全般的におかずをバランスよく食べない場合が多いので、ちゃんとした栄養が摂れているかどうかを判断できる方法がなく、これは、小学校高学年においても同様であると言える。
【0004】
特に、小学生の場合、親達は子供達の偏食に対して相当の管理・監督を要求していると言える。また、学生達の食習慣と関連して、食事速度、食事量、食べ残す習慣などを改善するための案を模索している。
【0005】
また、企業のカフェテリアをよく利用する会社員達も、自分の食習慣を確認して管理しようとし、給食制度を運営する病院などでも、看護師達が入院患者の食物摂取量を正確に把握しようとするが、現在、正確なデータ基盤の食習慣情報を提供できるサービスは存在していない実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、本発明は、学校、企業及び病院などで集団給食を提供する給食施設において、残飯量に基づいて関連した摂取情報などの有用な情報を給食対象者に提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の実施形態に係る給食管理システムは、給食対象であるユーザーのIDカードをスキャニングしユーザーを識別する第1スキャナーと、認識コードをスキャニングすることによって給食用トレイを識別し、前記ユーザーに提供された食事前の給食用トレイに対する食前の映像を獲得する第2スキャナーと、食事後の給食用トレイをスキャニングし、識別された給食用トレイを通じて前記ユーザーの食事後の給食用トレイに対する食後の映像を獲得する第3スキャナーと、前記第1乃至第3スキャナーを制御し、獲得された食事前後の映像に基づいて前記ユーザーに対する摂取情報を生成する管理サーバーとを含み得る。
【0008】
前記管理サーバーは、前記ユーザーを給食対象者として登録し、登録されたユーザー達の食習慣及び栄養状態のうちいずれか一つを含む栄養情報を提供するユーザー管理部と、給食施設を登録し、登録された給食施設の運営と関連した運営情報を提供する給食施設管理部と、前記第1乃至第3スキャナーと連結され獲得されたスキャニングデータを受信する装置制御部と、前記装置制御部が受信したスキャニングデータに対応して前記摂取情報を生成する映像処理部と、前記ユーザーの個人情報及び給食施設の運営情報を保存するデータベースとを含み得る。
【0009】
前記ユーザー管理部は、前記ユーザーの個人情報を生成、更新又は削除する個人情報処理モジュールと、一定期間の間の摂取情報に基づいて前記ユーザーの食習慣を判断し、これを前記栄養情報に反映する食習慣判断モジュールと、前記栄養情報に対応して前記ユーザーの現在の栄養状態を推定する栄養状態推定モジュールとを含み得る。
【0010】
前記給食施設管理部は、前記運営情報を生成、更新又は削除する給食施設管理モジュールと、給食施設に納品される多数の食材料に対して、栄養士の検収結果による検収情報を生成する食材料検収モジュールと、前記栄養士の入力による献立表を生成する献立生成モジュールとを含み得る。
【0011】
前記映像処理部は、食事後の給食用トレイを撮影した食後の映像を前処理する前処理モジュールと、映像保存所から前記食前の映像を受け取って前記食後の映像と比較する比較モジュールと、前記比較モジュールによる比較結果によって残飯情報を生成する残飯推定モジュールと、前記残飯情報に対応して前記摂取情報を生成し、これを数値、テキスト又はグラフの形態に出力する摂取情報生成モジュールとを含み得る。
【0012】
前記第3スキャナーは、一つ以上のセンサーとさらに連結され、前記映像処理部は、前記センサーからセンシング値を受け取り、センシング値に基づいて前記残飯情報を補正する補正値を生成する補正モジュールをさらに含み得る。
【0013】
前記管理サーバーは、前記栄養情報を参照して、各ユーザーに対するカスタマイズされた食品又は医療機器広告情報、献立推薦情報又はその他の付加情報を提供する広告管理部を含み得る。
【0014】
前記第2及び第3スキャナーは、胴体と、前記胴体の一側に垂直に連結される支持部と、前記支持部の上部に結合され、前記給食用トレイが載置される据置台と、前記胴体の一側に前記据置台の上部に向かうように設置され、給食用トレイ上の食物を撮影するカメラとを含み得る。
【0015】
前記据置台は、下部が前記支持部上に設置される一つ以上のロードセルによって支持されたり、これに結合され得る。
【0016】
前記据置台には、上部に載置された給食用トレイの温度を感知する一つ以上の温度センサーが実装され得る。
【0017】
前記管理サーバーは、ユーザー別摂取情報による一人当たりの食物量に対する給食費に差等を設けた状態で給食費を算出する給食費管理部を含み得る。
【0018】
前記管理サーバーは、情報通信網を介して保険連携サービス、ユーザーモニタリングサービス又は医療連携サービスを提供する一つ以上の外部システムと連動し得る。
【0019】
また、上述した課題を解決するための本発明の他の様態の実施形態に係る給食管理システムの運営方法として、給食対象であるユーザーのIDカードをスキャニングすることによってユーザーを識別する段階と、食事前の給食用トレイの認識コードをスキャニングすることによって給食用トレイを識別し、前記ユーザーの給食用トレイに対する食前の映像を獲得する段階と、食事後の給食用トレイをスキャニングし、識別された給食用トレイを通じて前記ユーザーの給食用トレイに対する食後の映像を獲得する段階と、獲得された食前の映像及び食後の映像に基づいて残飯情報を算出し、前記残飯情報に対応する摂取情報を生成する段階とを含み得る。
【0020】
前記摂取情報を生成する段階以降、食事による摂取情報を表示する段階と、前記摂取情報に対応してクーポンを出力する段階とを含み得る。
【発明の効果】
【0021】
本発明の実施形態によると、スキャナー装置を用いて給食対象者であるユーザーと食前及び食後の給食用トレイを識別することによって給食量及び残飯量を獲得し、これに基づいてユーザー達の摂取情報及びこれと連携した有用な情報を提供することによって、ユーザー達が自分の食習慣、栄養状態などを容易に判断することができ、ユーザー達が自ら残飯を減少させようとする試みを誘導できるという効果がある。
【0022】
また、本発明の実施形態によると、給食対象者のみならず、給食施設管理者、栄養士などがシステムを通じて獲得した残飯情報などを活用して、給食対象者達の栄養摂取情報のみならず、食物性向及び食事行態などを把握することができ、その結果を給食に反映することによって食事の質を改善し、残飯の縮小を誘導できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施形態に係る給食管理システムが適用された給食施設の構成を模式化した図である。
【
図2a】本発明の実施形態に係る給食管理システムの管理サーバーの構造を示した図である。
【
図2b】本発明の実施形態に係る給食管理システムと外部システムとの連携構造を示した図である。
【
図3a】本発明の実施形態に係る給食管理システムの管理サーバーを構成するユーザー管理部及び給食施設管理部の構造を示した図である。
【
図3b】本発明の実施形態に係る給食管理システムの管理サーバーを構成するユーザー管理部及び給食施設管理部の構造を示した図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る給食管理システムの管理サーバーの構成部のうち映像処理部の構成を示した図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る給食管理システムの運営方法を示した図である。
【
図6a】本発明の実施形態に係る給食管理システムの残飯情報を生成するための映像分析方法を示した図である。
【
図6b】本発明の実施形態に係る給食管理システムの残飯情報を生成するための映像分析方法を示した図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る給食管理システムで用いるスキャナーの構造を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明を説明する前に、明細書全体にわたって一つの部分が一つの構成要素を「備える」又は「含む」としたとき、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。また、明細書に記載の「…部(Unit)」及び「…モジュール(Module)」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの結合で具現され得る。
【0025】
また、本明細書における「実施形態」という用語は、例示、事例又は図解の役割をするものを意味するが、発明の対象は、そのような例によって制限されない。また、「含む」、「備える」、及び「有する」などの他の類似する用語が使用されているが、これらの用語は、特許請求の範囲で使用される場合、任意の追加的な構成要素又は他の構成要素を排除しない開放的な転換語(Transition word)として、「含む(Comprising)」という用語と類似する方式で包括的に使用される。
【0026】
本明細書で説明した多様な技法は、ハードウェア又はソフトウェアと共に具現されたり、適切な場合、これらの全ての組み合わせと共に具現され得る。本明細書で使用した「部(Unit)」、「モジュール(Module)」及び「システム(System)」などの用語は、同様に、コンピューター関連エンティティ(Entity)、すなわち、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア又は実行時のソフトウェアと等価なものとして取り扱うことができる。例えば、プログラムモジュールは、一つのコンポーネントと等価なもの或いは二つ以上のコンポーネントの組み合わせで構成され得る。また、本発明において、サーバー又は端末機で実行されるアプリケーションプログラム及びハードウェアの全ては、モジュール単位で構成可能であり、一つの物理的メモリに記録されたり、二つ以上のメモリと記録媒体との間に分散されて記録され得る。
【0027】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態に係る給食管理システム及びその運営方法を説明する。
【0028】
図1は、本発明の実施形態に係る給食管理システムが適用された給食施設の構成を模式化した図である。
【0029】
図1を参照すると、本発明の実施形態に係る給食管理システムは、給食対象であるユーザーのIDカードをスキャニングすることによってユーザーを識別する第1スキャナー100と、認識コードをスキャニングすることによって給食用トレイを識別し、ユーザーに提供された食事前の給食用トレイに対する食前の映像を獲得する第2スキャナー110と、食事後の給食用トレイをスキャニングし、識別された給食用トレイを通じてユーザーの食事後の給食用トレイに対する食後の映像を獲得する第3スキャナー120と、前記第1乃至第3スキャナーを制御し、獲得された食事前後の映像に基づいて摂取情報を生成する管理サーバー200とを含み得る。
【0030】
本発明の実施形態に係る給食管理システムは、学校の構内食堂で多数の学生達に配食を提供する所定の給食施設1に設置可能であり、複数のスキャニング装置と、これと連結され、表示手段を有する管理サーバー200とからなり得る。
【0031】
第1スキャナー100は、給食対象者を識別する役割をするものであって、ユーザーが所持したIDカードをスキャニングし、その結果を管理サーバー200に伝送することによって、管理サーバー200が、保存された個人情報を参照して該当のユーザーが給食対象者であることを判別できるようにする。ここで、前記IDカードは、学生証、名札及び社員証であり得る。また、設計者の意図によって、IDカードを利用することなく、カメラを通じて撮影されたユーザーの顔に対する顔面認識技法を通じてユーザーを識別する方式も適用され得る。
【0032】
ここで、ユーザーの登校又は出勤システムと連携して、登校又は出勤時に毎日該当のユーザーの姿を撮影してデータベースに保存し、後ほどで給食進行のためにユーザーを識別するときにデータベースを参照し、ユーザーの顔、靴、衣裳又はヘアーなどにビジョン認識技術を適用することによってユーザーを識別するときの正確度を改善する。
【0033】
又は、スキャニング方式ではなく、ユーザーが所持した携帯用端末機と通信を行い、該当のユーザーを認識する方式が適用されてもよい。
【0034】
第2スキャナー110は、配食口を通じて食物が盛られた食事前の給食用トレイ6をスキャニングし、その映像を管理サーバー200に提供することができる。このとき、食事前の給食用トレイ6の一側に形成された認識コードも共にスキャニングすることによって、その情報を受信した管理サーバー200は、各給食用トレイを区別し、各給食用トレイに盛られた食物の量、すなわち、ユーザー別給食量を判断できるようになる。前記認識コードは、バーコード又はQRコード(登録商標)などに具現され得る。
【0035】
第3スキャナー120は、食器返却口を通じて残飯を処理する前に、残飯が盛られた食事後の給食用トレイ7をスキャニングし、その映像を管理サーバー200に提供することができる。ここで、食事後の給食用トレイ7の認識コードをスキャニングすることによって、その情報を受信した管理サーバー200は、該当の給食用トレイ7のユーザー及びユーザー別残飯量を判断できるようになる。その後、管理サーバー200は、給食量及び残飯量に基づいて残飯情報を算出することによって摂取情報を生成できるようになる。
【0036】
管理サーバー200は、給食施設1の一側、好ましくは、給食施設1の出口付近に設置可能であり、搭載されたディスプレイ部210を通じて各ユーザー別に生成された摂取情報を表示することができる。
【0037】
このような管理サーバー200は、ネットワークを介して各スキャナー100~130と連結可能であり、各スキャナー100~130から伝送されるIDカードのスキャニング結果、給食用トレイの認識結果及び食事前後の給食用トレイに対する映像などを通じて該当のユーザー及びその摂取情報を生成及び提供するようになる。
【0038】
特に、本発明の実施形態に係る給食管理システムでは、各ユーザー別摂取情報を、スキャナーを通じて獲得した映像に映像処理技法を適用して定量化し、これを数値、テキスト及びグラフなどの形態に提供することができる。このような管理サーバー200の構成部に対しては後で詳細に説明する。
【0039】
上述した構造により、本発明の実施形態に係る給食管理システムは、給食施設に設置され、ユーザーを確認し、食事前後の給食用トレイに対してスキャニングしたイメージを用いて給食量及び残飯量を獲得し、これに基づいて摂取情報を生成し、これと連携した各種栄養と関連した情報を提供することによって、ユーザー達が自分の食習慣などを容易に確認することができる。
【0040】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る給食管理システムに含まれる管理サーバーを説明する。
【0041】
図2aは、本発明の実施形態に係る給食管理システムの管理サーバーの構造を示した図である。以下の説明において、本発明の管理サーバーを構成する各構成部は、コンピューターによって実行可能なプログラムの形態に具現可能であり、コンピューターによって読み書き可能な記録媒体に記録され、管理サーバーに搭載され得る。
【0042】
図2aを参照すると、本発明の管理サーバー200は、ユーザー別残飯情報を表示するディスプレイ部210と、ユーザーを給食対象者として登録し、登録されたユーザー達の食習慣及び栄養状態のうちいずれか一つを含む栄養情報を提供するユーザー管理部220と、給食施設を登録し、登録された給食施設の運営と関連した運営情報を提供する給食施設管理部230と、第1乃至第3スキャナーと連結され、獲得されたスキャニングデータを受信する装置制御部240と、装置制御部240が受信したスキャニングデータに対応して残飯情報及び摂取情報を生成する映像処理部250と、ユーザーの個人情報及び給食施設の運営情報を保存するデータベース260とを含み得る。
【0043】
ディスプレイ部210は、管理サーバー200で各ユーザー別に生成した摂取情報を画面上に表示することができる。食事を完了したユーザーは、給食用トレイの返却後、給食施設を離れる前に、出口に配置された管理サーバー200のディスプレイ部210に表示された自分に対する摂取情報を確認することができる。
【0044】
ここで、ディスプレイ部210は、他の構成部とは別途の装置に具現可能であり、別途の場所に位置した管理サーバー200の本体とネットワークを介して連結され、残飯情報を表示する形態に具現されてもよく、又は、管理サーバー200でディスプレイ部210が省略され、所持したモバイル端末又は電子メールを通じてユーザー達が前記残飯情報を受け取る形態に具現されてもよい。
【0045】
ユーザー管理部220は、給食対象者の個人情報を管理する機能を提供することができる。本発明の給食管理システムによるサービスを受けようとするユーザーは、予め管理サーバー200に登録されていなければならなく、スキャナーから伝送されるIDカードの認識結果とデータベースに保存された個人情報とを比較し、給食対象者としての登録有無を判断することができる。
【0046】
また、ユーザー管理部220は、登録されたユーザーに対して食習慣及び栄養状態と関連した栄養情報を管理及び提供することができ、このような機能を具現するためのユーザー管理部220の構成に対しては後で詳細に説明する。
【0047】
給食施設管理部230は、本発明の給食管理システムが設置された給食施設に対する各種情報を管理する機能を提供することができる。このような給食施設管理機能は、給食施設の最大に配食可能な人員、所属された栄養士と関連した情報、日、週及び月単位の献立に対する情報などの生成、更新、削除及び確認を含むことができ、これは、システム運営者権限を有するユーザーに提供され得る。
【0048】
装置制御部240は、管理サーバー200と連結されたスキャナーの制御機能を提供することができる。管理サーバー200は、一つ以上のスキャナーと連結され、それからユーザー及び給食用トレイに対する情報を受信することができ、装置制御部240は、所定の通信モジュール及びコントローラを含み、ネットワークを介して各スキャナーと連結され、これらの各スキャナーを制御し、必要な情報を受信することができる。
【0049】
映像処理部250は、スキャナーから受信した食事前後の給食用トレイに対する映像を映像処理技法を通じて分析することによってユーザー別給食量及び残飯量を算出し、これに基づいて摂取情報を生成することができる。
【0050】
データベース260は、管理サーバー200の各構成部が提供する機能を行うための個人情報、給食施設情報などを保存することができる。また、データベース260には、管理サーバー200を駆動するための各種設定値が保存され得る。
【0051】
また、本発明の実施形態に係る管理サーバー200は、ユーザーに残飯情報を提供する主要機能の他にも、収益発生のための付加機能をさらに提供する広告管理部270をさらに含み得る。
【0052】
一例として、広告管理部270は、データベース260に保存された個人情報に基づいて個人の好みを考慮した食品、摂取栄養成分を考慮した健康補助食品、食習慣の分析を通じた医療機器、及び個人の好みを反映した食堂及びメニューなどに関する広告をディスプレイ部210を通じて表示したり、ユーザーのモバイル端末機に提供することができる。このような広告管理部270が提供する機能は、給食管理システム運営者の収益モデルになる。
【0053】
また、本発明の実施形態によって派生する収益モデルとして、献立管理プログラム、摂取情報、栄養情報、疾病確率、特化された健康常識、及びおかずに対するレシピ提供などの「プレミアムサービス」を導出することができる。
【0054】
また、広告管理部270は、共益的機能を有し、食事前に残飯縮小に対する広報又は自覚を高めるためのメッセージをユーザーに提供することができる。一例として、給食施設に訪問したユーザー達のために、残飯量の減少時に環境保護の効果があるというメッセージをディスプレイ部を通じて表示することができる。
【0055】
また、給食費管理部280は、給食対象者の配食量によって給食費に差等を設けた状態で給食費を請求できるようにする機能を提供するものであって、給食費管理部280は、一人当たりの給食費に対して差等を設けて請求手続きを行うものであって、残飯別、配食した食物量別に給食費を調整し、各給食対象者別に互いに異なる給食費が策定されるように管理することができる。
【0056】
このために、給食費管理部280は、映像処理部250から算出された給食量及び残飯量を各給食対象者別に取り合わせ、給食費に差等を設けた状態で給食費を算出することによってデータベース260に累積して保存し、決算時にその給食費用内容を提供することができる。
【0057】
このような給食費管理部280は、米国、ヨーロッパなどのように配食量によって給食の価格を策定する国家で本発明の給食管理システムを導入するときに有用な機能を提供するようになる。
【0058】
一方、本発明の実施形態に係る管理サーバー200は、外部システムとの連携を通じて多様な形態の有用なサービスを提供することができ、外部システムと連動して各種サービスを提供する外部システム連携部290をさらに含み得る。
【0059】
このような外部システムの連携サービスとしては、保険連携サービス、ユーザーモニタリングサービス及び医療連携サービスなどがある。
【0060】
図2bは、本発明の実施形態に係る給食管理システムと外部システムとの連携構造を示した図であって、
図2bを共に参照すると、本発明の実施形態に係る給食管理システムの管理サーバー200は、情報通信網を介して多様な形態の連携サービスを提供する各システムと連動し得る。
【0061】
各給食施設の管理サーバー200は、保険会社サーバー300と連動することができ、登録された給食施設を運営する企業、学校又は学院などで会員達に対する団体保険を加入するときの保険連携サービスであって、その保険料に対する割引適用を要請することができる。各管理サーバー200は、給食対象者別摂取情報をヘルスケア情報として保険会社サーバー300に提供することによって、保障性保険などで保険料割引の根拠を提示するようになる。
【0062】
また、管理サーバー200は、政府機関サーバー400と連動することができ、各給食施設別給食対象者達の摂取情報を政府機関サーバー400に提供することによって、政府機関サーバー400は、給食施設別不良給食の有無、配食量の検査、残飯量の過多発生及び栄養成分不足配食の発生などをモニタリングすることができる。また、政府機関サーバー400は、登録された保護者の情報受信端末450に各給食施設から提供される食前及び食後の写真を伝送するサービスを運営することによって、該当の給食施設の給食品質の信頼度を向上できるようにする。
【0063】
また、管理サーバー200は、医療機関サーバー500と連動することができ、各給食施設別給食対象者達の摂取情報を医療機関サーバー500に提供することによって、医療機関サーバー500は、摂取情報に基づいて該当の給食対象者が病院で診断を受けるときに参考資料として活用できるようにする。このような医療機関との連携サービスは、蓄積された摂取情報に基づいた給食対象者の食習慣による疾病発生確率を算出し、処方情報を提供する疾病予防サービスに拡張され得る。
【0064】
上述した構造により、本発明の実施形態に係る給食管理システムは、連結された複数のスキャナーを通じてユーザーを識別し、残飯情報を生成し、これを画面を通じて表示することによって、給食施設のユーザー達が自分の食習慣、一例として、好む食材料、味、平均食事量、速度などを容易に確認することができる。
【0065】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る給食管理システムに含まれる構成部のうち、発明の主要機能を具現するユーザー管理部、給食施設管理部、及び映像処理部に対する構成をより詳細に説明する。
【0066】
図3a及び
図3bは、本発明の実施形態に係る給食管理システムの管理サーバーを構成するユーザー管理部及び給食施設管理部の構造を示した図で、
図4は、本発明の実施形態に係る給食管理システムの管理サーバーの構成部のうち映像処理部の構成を示した図である。
【0067】
まず、
図3aを参照すると、本発明の管理サーバーのユーザー管理部220は、一つ以上の機能に対応するモジュールで構成され得る。また、このような各モジュールは、給食対象者に限定して、システム内のユーザーに既に発給されたIDカードを用いてシステム内の登録有無を確認したり、登録されたユーザー達の個人情報を管理する個人情報処理モジュール221と、各種情報を参照して個人の食習慣を判断する食習慣判断モジュール222と、現在の各ユーザー別栄養状態を算出する栄養状態推定モジュール223とを含み得る。
【0068】
個人情報処理モジュール221は、本発明の給食管理システムに登録されたユーザー達の個人情報を管理する機能を具現するものであって、システム運営者は、給食対象者に対する名前、連絡先及び住所などを入力することによってユーザーアカウントを生成することができ、個人情報処理モジュールは、そのアカウントごとにユーザーの食習慣、好む食物、アレルギーの保有有無、現在の栄養状態などの入力を受けることによって個人情報を生成及び保存することができる。
【0069】
食習慣判断モジュール222は、ユーザーの給食内訳に対応して各ユーザーに対する食習慣を判断し、その情報を保存することができる。ユーザーが給食施設を利用するとき、食習慣判断モジュール222は、毎回の給食内訳によってそれぞれの給食時に提供された食物の種類、食事時間及び残飯量に関する情報を用いてユーザーの食習慣を判断するようになる。このような食習慣の判断結果は個人情報に反映され得る。
【0070】
栄養状態推定モジュール223は、ユーザーの給食内訳に対応して各ユーザーの現在の栄養状態を推定し、これを栄養情報として保存することができる。栄養状態推定モジュール223は、ユーザーが一定期間内に給食施設を利用した内訳、及び利用時に生成された残飯情報によってユーザーが摂取した食物及び食物量を算出することができ、これに基づいてユーザーの現在の栄養状態を分析することによって栄養情報を生成することができる。このような栄養情報は、食習慣情報と共に個人情報に反映され得る。
【0071】
また、
図3bを参照すると、本発明の管理サーバーの給食施設管理部230は、一つ以上のモジュールを含むことができ、本発明のシステムに設置される場所である給食施設と関連した情報を管理する給食施設管理モジュール231と、その給食施設に納品される食材料に対する検収と関連した手続きを進行する食材料検収モジュール232と、週単位の献立スケージュル情報を生成及び提供する献立生成モジュール233とを含み得る。
【0072】
給食施設管理モジュール231は、本発明の給食管理システムが設置された給食施設に対する情報管理機能を提供するものであって、給食施設の最大に配食可能な人員及び所属された栄養士と関連した情報を生成、更新及び削除することができる。
【0073】
食材料検収モジュール232は、給食施設に納品される食材料に対する検収手続き機能を提供することができる。給食施設には、日単位で調理のための各食材料が納品され得る。また、給食施設に所属された栄養士達は、食材料の受領、検収及び倉庫積載の手続き進行による過程を管理サーバーに入力し、これを後ほどで確認することができる。これによって、食材料検収モジュール232が提供する機能は、栄養士権限を有するアカウントにのみ制限的に提供され得る。
【0074】
献立生成モジュール233は、システムに登録された栄養士達が給食施設で配給する食物に対する献立を生成できるようにする機能を提供することができる。栄養士達は、毎月初に1週間単位で給食者達の栄養状態を考慮して献立を作り、献立生成モジュール233が提供するUIを介して献立を入力することによって献立情報を生成することができ、このような献立情報は、1週間単位で管理サーバー200及びこれと連結されたウェブサイトなどに掲示される。
【0075】
一方、本発明の実施形態に係る給食管理システムは、給食施設に設置される一つ以上のスキャナーを通じてユーザーのIDカードをスキャニングすることによって給食対象者であることを識別するだけでなく、食事前後の給食用トレイをスキャニングすることによって給食量及び残飯量を獲得し、これに基づいて残飯情報を生成することができる。
【0076】
特に、本発明の実施形態では、スキャナーを通じて獲得したイメージに対して映像処理技法を適用することによってより正確な摂取情報を提供することができ、管理サーバーは、前記映像処理技法を適用するための映像処理部を含み得る。
【0077】
図4を参照すると、本発明の管理サーバーに含まれる映像処理部250は、食事後の給食用トレイを撮影した食後の映像を前処理する前処理モジュール251と、映像保存所253から前記食前の映像を受け取って前記食後の映像と比較する比較モジュール252と、比較モジュール252による比較結果によって残飯情報を生成する残飯推定モジュール254と、前記残飯情報に対応して数値、テキスト又はグラフの形態の摂取情報を生成及び出力する摂取情報生成モジュール255とを含み得る。
【0078】
前処理モジュール251は、スキャナーから食事前後の給食用トレイを撮影した映像を比較のために一定の大きさに変換し、ノイズを除去することによって映像に対する前処理を行うことができる。食前の映像は、映像保存所に識別された給食用トレイ別に保存可能であり、その後、食後の映像が入力されると、これを前処理した後で比較モジュール252に提供するようになる。
【0079】
比較モジュール252は、前処理された食前の映像と食後の映像を数値化して比較することができる。映像が階調値を有する複数の画素で構成されており、比較モジュール252は各画素の階調値の差を計算して比較することができる。
【0080】
映像保存所253は、前処理された食前の映像を給食用トレイ別に保存することができ、比較モジュール252の要請によって食後の映像に対応する食前の映像を提供することができる。
【0081】
映像保存所253に保存された各映像は、比較手続きが行われたり一定時間が経過すると自動的に削除され得る。
【0082】
残飯推定モジュール254は、食前の映像及び食後の映像に対応して給食量及び残飯量を判断し、その差の演算を通じて残飯情報を算出することができる。スキャナーから入力される映像における灰色又は白色に対応し、映像の各側端と連結される部分を給食用トレイに対応する部分と判断することができ、比較モジュールは、食前の映像に比べて食後の映像における灰色又は白色領域の増加面積によって残飯情報を算出することができる。
【0083】
また、残飯推定モジュール254は、映像に基づいてご飯の体積、汁の高さ、おかずの体積の減少量を推定したり、映像全体の明るさ分布をヒストグラム化し、二つのヒストグラムの差によって食物の変動程度を算出することができる。
【0084】
摂取情報生成モジュール255は、残飯推定モジュール254によって算出された残飯情報によって、数値、テキスト及びグラフ形態の資料である摂取情報を生成することができる。このような摂取情報は、個人情報に累積して記録可能であり、管理サーバーのディスプレイ部を通じて画面に表示されたり、ネットワークを介してユーザーの端末機に伝送され得る。
【0085】
また、本発明の実施形態に係る映像処理部250は、変動程度の推定時、その正確度を高めるための補正手段をさらに含み得る。
【0086】
補正モジュール256は、各スキャナーに設置される一つ以上のセンサーからセンシング値を受け取り、残飯推定モジュール254によって算出された食物の変動程度にセンシング値を一定比率で反映することによって残飯情報を補正することができる。
【0087】
すなわち、スキャナーには温度センサー及びロードセルなどの重さ感知センサーが搭載可能であり、補正モジュール256は、感知された給食用トレイの温度及び重さを活用して補正値を生成することによって残飯情報を補正するようになる。
【0088】
一例として、食事前後の給食用トレイの温度差が大きくない場合は、特に汁などの食物の摂取がほとんど発生しないと判断することができ、また、食事前後の給食用トレイの重さ差が大きくない場合は、食事量が非常に少ないと判断することができる。
【0089】
食事に含まれた汁、ご飯、おかずの種類を認識するにおいて、キムチの場合は、30℃以上を超えないことが一般的であるので、判断基準から除外したり、汁の場合は、40℃以下である場合を除外するように、判断に対する補正を行うことができる
【0090】
補正モジュール256は、各センサーから提供されるセンサー値に対して多様な場合の数が設定されることによって補正値を生成することができる。
【0091】
上述した構造により、本発明の実施形態に係る管理サーバーは、給食対象者及び給食施設に対する管理機能を提供すると同時に、給食対象者達に残飯量及び食物摂取量による摂取情報、及びこれによる摂取栄養成分などに対する情報を提供することができる。
【0092】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る給食管理システムの運営方法を説明する。
【0093】
図5は、本発明の実施形態に係る給食管理システムの運営方法を示した図である。以下の説明において、各段階別主体は、別途の記載がないとしても、上述した本発明の給食管理システムをなす複数のスキャナー及び管理サーバー、及びこれらを構成する構成部である。
【0094】
図5を参照すると、本発明の実施形態に係る給食管理システムの運営方法は、第1乃至第3スキャナー及び管理サーバーを含む給食管理システムの運営方法であって、給食対象であるユーザーのIDカードをスキャニングすることによってユーザーを識別する段階(S100)と、食事前の給食用トレイの認識コードをスキャニングすることによって給食用トレイを識別し、ユーザーの給食用トレイに対する食前の映像を獲得する段階(S110)と、食事後の給食用トレイをスキャニングし、識別された給食用トレイを通じてユーザーの給食用トレイに対する食後の映像を獲得する段階(S120)と、獲得された食前の映像及び食後の映像に基づいて残飯情報を算出し、残飯情報に対応する摂取情報を生成する段階(S130)とを含み得る。
【0095】
給食対象であるユーザーのIDカードをスキャニングすることによってユーザーを識別する段階(S100)は、給食施設に設置された第1スキャナーが、ユーザーが提示したIDカードをスキャニングし、その情報を管理サーバーに伝送し、管理サーバーが、該当のIDカードのユーザーが給食対象者であることを識別する段階である。
【0096】
次に、食事前の給食用トレイの認識コードをスキャニングすることによって給食用トレイを識別し、ユーザーの給食用トレイに対する食前の映像を獲得する段階(S110)は、正常なユーザー、すなわち、給食対象者として識別されたユーザーが給食用トレイを選んでから配食を受けると、第2スキャナーが、その給食用トレイに備えられた認識コードをスキャニングすると同時に、給食用トレイに盛られた食物をスキャニングすることによって食事前の給食用トレイの映像を生成し、その情報を管理サーバーに伝送する段階と、管理サーバーが認識コードのスキャニング結果によって該当の給食用トレイを識別し、食前の映像を獲得する段階とからなり得る。ここで、食前の映像は、管理サーバーの映像処理部によって処理され、給食量を算出するのに利用可能である。
【0097】
食事後の給食用トレイをスキャニングし、識別された給食用トレイを通じてユーザーの給食用トレイに対する食後の映像を獲得する段階(S120)は、給食用トレイ別に管理サーバーの映像処理部が食事後の給食用トレイに対する映像である食後の映像を獲得する段階である。このような食後の映像は、残飯量を算出するのに利用可能である。
【0098】
その後、獲得された食前の映像及び食後の映像に基づいて残飯情報を算出し、残飯情報に対応する摂取情報を生成する段階(S130)は、前記S110段階及びS120段階で算出した給食量及び残飯量の差を通じて実際の食事量に対応する残飯情報及び摂取情報を生成する段階である。
【0099】
特に、S130段階では、映像処理部が給食量と残飯量との差によって残飯情報を算出することによって、このような残飯情報は、該当のユーザーの実際の食事量を示すと見ることができる。また、本発明では、このような残飯情報に基づいてユーザーの食物摂取量に対する摂取情報を生成し、これを数値、テキスト及びグラフなどの形態に出力することによってユーザーに有用な摂取情報を提供するようになる。
【0100】
また、図示していないが、S130段階以降、食事による摂取情報を表示する段階と、前記摂取情報に対応してクーポンを出力する段階とをさらに含み得る。このような段階により、摂取情報を通じて利用者の正確な摂取量を判断することができ、その摂取量に対する摂取情報を利用者に供給することによってカロリー及び栄養情報を提供し、残飯を減少させるための多様な特典としてコーヒークーポン補償などを提供することができる。
【0101】
すなわち、本発明の実施形態によると、給食供給者には、利用者達の正確且つ具体的な好む食物及び食物別摂取量を知らせることによって給食の質を改善し、残飯を減少させるための改善に役立つ情報を提供することができる。
【0102】
上述した段階により、本発明の実施形態に係る給食管理システムの運営方法は、給食用トレイの映像を取得する段階によって給食対象者達の実際の食事量による摂取情報を提供することができ、ユーザーは、このような摂取情報を直接確認することによって自分の食習慣を確認及び管理できるようになる。
【0103】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る給食管理システムで給食提供前後の残飯情報を生成する方法を詳細に説明する。以下の段階で、実行主体は、別途の記載がないとしても、映像処理部及びその比較モジュールである。
【0104】
図6a及び
図6bは、本発明の実施形態に係る給食管理システムの残飯情報を生成するための映像分析方法を示した図である。
【0105】
まず、
図6aを参照すると、給食用トレイを認識する段階(S200)は、映像処理部の比較モジュールが、スキャナーが撮影した配食が完了した給食用トレイを認識する段階である。より詳細には、給食用トレイ内のご飯、汁、おかず及び容器がそれぞれ盛られる各区域を給食用トレイに形成された境界面を通じて区画し、給食用トレイの方向を認識することによって、食物が盛られる区域を確定するようになる。
【0106】
次に、給食用トレイ上の食物を分類する段階(S210)は、比較モジュールが、給食用トレイ内に区画された区域別に食物の種類を認識する段階であって、イメージセンサー、すなわち、スキャナーによって獲得された映像を、機械学習のための複数の食物関連学習映像に対する知識データベースに蓄積された学習映像と比較することによって、各区域別映像認識結果と該当日のメニューとをマッチングさせることによって食物を判断するようになる。
【0107】
このとき、マッチング成功率が80%を超える場合は、結果を映像保存所に直ぐ保存し、マッチング成功率が80%以下である場合は、定義されていない食物に分類し、結果を映像保存所に保存するようになる。
【0108】
食物の境界面に沿って領域を設定する段階(S220)は、区域別に食物の境界面を正確に設定する段階である。このとき、温度、色相及び形態などが考慮され得る。一例として、給食用トレイ内の食物のうち、ザラダとキムチとの間を正確に分ける食物境界面を設定するようになる。
【0109】
次に、領域別にメニューによって材料を認識する段階(S230)は、区域別メニューが認識された状態で食物境界面が設定されることによって、食物境界面がなす領域内の食物の材料を識別する段階である。
【0110】
一例として、第1区域から第5区域まで区画された給食用トレイに対して、第1区域にザラダが盛られると仮定すると、第1区域のザラダの材料であるキャベツ、ブロッコリー、キュウリ及びニンジンなどをそれぞれ識別する。このようなS230段階でも、機械学習及び映像比較手続きを行うことができる。このとき、第1区域に同一の量のサラダが盛られると仮定したとしても、給食用トレイ別に認識される材料の量は異なり得る。
【0111】
続いて、食物の体積を計算する段階(S240)は、スキャナーに含まれた3Dセンサーを通じて獲得された情報を用いて食物別境界面を基準にして各食物別体積を認識する段階である。上述した3Dセンサーは、被写体に対する深さ値(depth)を測定することができ、これを通じて食物境界面内の食物の高さを抽出し、境界面及び高さを用いて体積を算出することによって食物の量を計算するようになる。
【0112】
上述した各段階により、映像処理部は、獲得した食前の映像を保存した後、食事が完了した給食用トレイを再び撮影した食後の映像を用いて残飯情報を生成することができる。
【0113】
図6bを参照すると、給食用トレイを認識する段階(S300)は、映像処理部の比較モジュールが、スキャナーが撮影した配食が完了した給食用トレイを認識し、給食用トレイの境界面に沿って区域を確定する段階である。
【0114】
給食用トレイ上の食物の境界面に沿って領域を設定する段階(S310)は、区域別に食物の境界面を正確に設定する段階である。
【0115】
続いて、領域別食物の体積を計算する段階(S320)は、食物別境界面を基準にしてスキャナーに含まれた3Dセンサーを用いて獲得された情報によって各食物別体積を認識する段階である。このようなS320段階において、比較モジュールは、食前の映像に比べて食物の体積が5%以下であると判断されると、該当区域のメニューの残飯量が0%であると見なし、他の区域に対する食物の体積量を算出し、食物の体積が5%を超えると判断されると、以下のS330段階を行うようになる。
【0116】
食物を分類し、これを食前の食物とマッチングする段階(S330)は、機械学習のための知識データベースの学習映像を用いてメニュー内の材料を認識し、前記S310段階及びS320段階で算出された体積量に基づいてメニュー別及び材料別残飯量を計算することによって残飯情報を生成する段階である。
【0117】
一方、上述した給食システムの運営方法で摂取情報を生成するためには、食事前後の給食用トレイをスキャニングし、食物の量を把握することによって給食量、残飯量などを獲得するようになる。以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る給食管理システムで用いるスキャナーの構造を説明する。
【0118】
図7は、本発明の実施形態に係る給食管理システムで用いるスキャナーの構造を示した図である。
【0119】
図7を参照すると、本発明の実施形態に係るスキャナー120は、胴体121と、胴体121の一側に垂直に連結される支持部122と、支持部122の上部に結合され、前記給食用トレイが載置される据置台123と、胴体121の一側に据置台123の上部に向かうように設置され、給食用トレイ7上の食物を撮影するステレオカメラ124とを含み得る。
【0120】
胴体121は、スキャナー120の外観をなし、給食施設の配食口付近に固定される形態で設置され得る。胴体121の一側には所定高さで支持部122が連結され得る。
【0121】
支持部122は、側方に一定の長さだけ突出し、上から見たときに長方形の形状に形成され得る。このような支持部122は、上部に配置される据置台123を下部で支持するようになる。
【0122】
据置台123には、食事前後の給食用トレイが載置され得る。このような据置台123は、給食用トレイが後述するステレオカメラ124のレンズと対向するように支持部122上に固定・結合され得る。
【0123】
特に、据置台123の下部は、支持部122上に設置される一つ以上のロードセル125によって支持されたり、これに結合可能であり、このようなロードセル125は、据置台123及びその上部に載置される給食用トレイ7の重さを感知し、これを管理サーバーに伝送することができる。
【0124】
また、据置台123の一側には、上部に載置された給食用トレイの温度を感知する一つ以上の温度センサー(図示せず)が実装され得る。また、このような温度センサーによって感知された温度は管理サーバーに伝送され、管理サーバーは、上述した重さと共に、現在測定された給食用トレイに盛られた食物の重さ及び温度を、給食量、残飯量又は変動程度を算出するための補正値として利用可能である。
【0125】
ステレオカメラ124は、胴体121上に設置され、支持部122と所定距離だけ離隔する位置に配置されることによって、据置台123上の給食用トレイ7の全領域がスキャニングできる位置に設置され得る。
【0126】
このようなステレオカメラ124は、レンズが据置台123に対向するように設置され、食事前後の給食用トレイをそれぞれ撮影し、食前の給食用トレイの映像及び食後の給食用トレイの映像を管理サーバーに伝送するようになる。
【0127】
以上の説明に多くの事項が具体的に記載されているが、これは、本発明の範囲を限定するものではなく、好適な実施形態の例示として解釈しなければならない。よって、本発明は、説明した実施形態によって定めるものではなく、特許請求の範囲及び特許請求範囲と均等なものによって定めなければならない。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給食用トレイをスキャニングしてユーザーに提供される食事前の前記給食用トレイに対する食前の映像を獲得する第1スキャナー;
食事が前記ユーザーに提供された後に、前記給食用トレイをスキャニングして前記ユーザーの食事後の給食用トレイに対する食後の映像を獲得する第2スキャナー;及び
獲得された食事前後の映像に基づいて前記ユーザーに対する摂取情報を生成する管理サーバー;を含み、
前記管理サーバーは、
前記給食用トレイの各区域を区画し、
前記第1スキャナーによって獲得された映像を、機械学習のための知識データベースに蓄積された複数の食物関連学習と比較して前記食前の映像を認識し、
前記給食用トレイの各区域について、前記給食用トレイの各区域に対する映像認識結果と予め定められたメニューとをマッチングした結果に基づいて食物の種類を判断する給食管理システム。
【請求項2】
予め定められた前記メニューは、前記管理サーバーにより提供される献立情報から生成される、請求項1に記載の給食管理システム。
【請求項3】
前記管理サーバーは、前記第1スキャナーが獲得した食前の映像における前記給食用トレイを認識し、給食用トレイの方向に基づいて、食物が盛られる区域を確定する、請求項2に記載の給食管理システム。
【請求項4】
前記給食用トレイの各区域の食物の種類を認識することについて、前記管理サーバーが、各区域におけるの映像認識結果と当日のメニューとをマッチングした結果に基づいて前記食物の種類を判断する場合、前記マッチングの成功率が所定の割合を超えた場合には、前記映像認識結果を映像記憶所に保存し、前記マッチングの成功率が所定の割合以下の場合には、当該食物を未定義の食物として分類し、映像認識結果を前記映像記憶所に保存する、請求項3に記載の給食管理システム。
【請求項5】
前記管理サーバーは、食前の映像を給食用トレイ別に格納する映像記憶所を備える、請求項1に記載の給食管理システム。
【請求項6】
前記管理サーバーは、
登録されたユーザーの食習慣および栄養状態の1つを含む栄養情報を参照して、各ユーザーに対するカスタマイズされた食品又は食習慣の分析に基づく医療機器広告情報、献立推薦情報又はその他の付加情報を提供する広告管理部を含む、請求項2に記載の給食管理システム。
【請求項7】
前記管理サーバーは、
情報通信網を介して保険連携サービス、ユーザーモニタリングサービス又は医療連携サービスを提供する一つ以上の外部システムと連動する外部システム連携部を含む、請求項1に記載の給食管理システム。
【請求項8】
前記第2スキャナーは、一つ以上のセンサーとさらに連結され、
前記管理サーバーは、
少なくとも1つの前記センサーからセンシング値を受け取り、前記センシング値に基づいて残飯情報を補正する補正値を生成するように構成された補正モジュールをさらに含み、
前記補正値は、前記食物の変動程度に前記センシング値を一定比率で反映することによって生成される、請求項7に記載の給食管理システム。
【請求項9】
第1スキャナーによりユーザーに提供される食事前の給食用トレイをスキャニングして、ユーザーに提供される食事前の前記給食用トレイに対する食前の映像を獲得する段階;
管理サーバーにより、前記給食用トレイの各区域を区画し、前記第1スキャナーによって獲得された映像を、機械学習のための知識データベースに蓄積された複数の食物関連学習と比較して前記食前の映像を認識し、前記給食用トレイの各区域について、前記給食用トレイの各区域に対する映像認識結果と予め定められたメニューとをマッチングした結果に基づいて食物の種類を判断する段階;及び
第2スキャナーにより、食事が前記ユーザーに提供された後の前記給食用トレイをスキャニングして、食事が前記ユーザーに提供された後の給食用トレイに対する食後の映像を獲得する段階;を含む、給食管理システムの運営方法。
【請求項10】
予め定められた前記メニューは、前記管理サーバーにより提供される献立情報から生成される、請求項9に記載の運営方法。
【請求項11】
前記管理サーバーが、前記第1スキャナーが獲得した食前の映像における前記給食用トレイを認識し、給食用トレイの方向に基づいて、食物が盛られる区域を確定する、請求項10に記載の運営方法。
【請求項12】
前記給食用トレイの各区域の食物の種類を認識することについて、前記管理サーバーが、各区域におけるの映像認識結果と当日のメニューとをマッチングした結果に基づいて前記食物の種類を判断する場合、前記マッチングの成功率が所定の割合を超えた場合には、前記映像認識結果を映像記憶所に保存し、前記マッチングの成功率が所定の割合以下の場合には、当該食物を未定義の食物として分類し、映像認識結果を前記映像記憶所に保存する、請求項9に記載の運営方法。
【請求項13】
前記管理サーバーは、食前の映像を給食用トレイ別に格納する映像記憶所を備える、請求項9に記載の運営方法。