(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185172
(43)【公開日】2022-12-14
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20221207BHJP
F21V 21/30 20060101ALI20221207BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V21/30 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021092659
(22)【出願日】2021-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 哲也
(57)【要約】
【課題】大型化を抑制することが可能な照明器具を得る。
【解決手段】照明器具は、光源ユニットと、被取付部に取り付けられ、光源ユニットを保持するアームと、を備え、アームは、第1方向において光源ユニットと対向して配置され、第1方向と直交する第2方向に延びる第1端部と、第1方向および第2方向と直交する第3方向に延びる第2端部とを有する、主面部と、主面部の第1端部に接続され、主面部の第1端部から第1方向に沿って光源ユニットに向かう方向に突出して配置され、光源ユニットを保持する縦部と、主面部の第2端部に接続され、主面部の第2端部から第1方向に沿って光源ユニットに向かう方向に突出して配置され、被取付部に固定される側部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源ユニットと、
被取付部に取り付けられ、前記光源ユニットを保持するアームと、
を備え、
前記アームは、
第1方向において前記光源ユニットと対向して配置され、前記第1方向と直交する第2方向に延びる第1端部と、前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向に延びる第2端部とを有する、主面部と、
前記主面部の前記第1端部に接続され、前記主面部の前記第1端部から前記第1方向に沿って前記光源ユニットに向かう方向に突出して配置され、前記光源ユニットを保持する縦部と、
前記主面部の前記第2端部に接続され、前記主面部の前記第2端部から前記第1方向に沿って前記光源ユニットに向かう方向に突出して配置され、前記被取付部に固定される側部と、
を有する、
照明器具。
【請求項2】
前記被取付部と前記アームとの間に配置される連結部材を備え、
前記連結部材は、
前記アームの前記主面部と対向して配置され、前記被取付部に固定される連結部材第一面部と、
前記連結部材第一面部の前記第3方向に延びる第一面部第1端部に接続され、前記第一面部第1端部から前記第1方向に沿って前記光源ユニットに向かう方向に突出して配置され、前記アームの前記側部と係合する連結部材第二面部と、
を有し、
前記アームの前記側部は、前記連結部材を介して、前記被取付部に固定される、
請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記連結部材第二面部は、
前記第一面部第1端部に接続され、前記第3方向に延びる第二面部第1端部と、
前記第二面部第1端部に対向して配置された自由端を構成し、前記第3方向に延びる第二面部第2端部と、
前記第二面部第1端部から前記第二面部第2端部に向かって前記第1方向に沿って形成された第1スリットと、
前記第1スリットに連通し、前記第3方向に沿って形成された第2スリットと、
を有する、
請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記アームの前記主面部は、
前記第2端部から前記第2方向に沿って前記主面部から離れる方向に突出して配置され、前記連結部材の前記連結部材第二面部に形成された前記第1スリットおよび前記第2スリットに挿通可能な突出部を有する、
請求項3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記連結部材第二面部は、
前記第二面部第1端部から前記第二面部第2端部に向かって前記第1方向に沿って形成された第3スリットと、
前記第3スリットに連通し、前記第3方向に沿って形成された第4スリットと、
を有し、
前記アームの前記側部は、前記第3スリットおよび前記第4スリットに挿通可能な仮止め材が固定される孔を有する、
請求項3または4に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、被取付部に取り付けられるアームを備えた照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天井などに設けられた被取付部にボルトなどによって取り付けられるU字形状のアームを有する支持部と、そのアームに揺動自在に取り付けられた光源ユニットとを備えた照明器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された従来の照明器具においては、U字形状のアームの中央部分が被取付部にネジ止めされる。しかしながら、アームの下方には、光源ユニットが設けられている。アームの中央部分と光源ユニットの上面部とは対向している。
【0005】
そのため、アームを被取付部にネジ止めする際には、電動ドライバなどの工具を、アームの中央部分と光源ユニットの上面部との間のスペースに入れて作業する必要がある。
【0006】
よって、従来の照明器具は、アームの中央部分と光源ユニットとの間に、電動ドライバなどの工具を挿入するための作業スペースを設ける必要がある。そのため、照明器具の上下方向の寸法が大きくなってしまい、照明器具が大型化する可能性があった。
【0007】
本開示はかかる課題を解決するためになされたものであり、大型化を抑制することが可能な照明器具を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る照明器具は、光源ユニットと、被取付部に取り付けられ、前記光源ユニットを保持するアームと、を備え、前記アームは、第1方向において前記光源ユニットと対向して配置され、前記第1方向と直交する第2方向に延びる第1端部と、前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向に延びる第2端部とを有する、主面部と、前記主面部の前記第1端部に接続され、前記主面部の前記第1端部から前記第1方向に沿って前記光源ユニットに向かう方向に突出して配置され、前記光源ユニットを保持する縦部と、前記主面部の前記第2端部に接続され、前記主面部の前記第2端部から前記第1方向に沿って前記光源ユニットに向かう方向に突出して配置され、前記被取付部に固定される側部と、を有するものである。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る照明器具によれば、アームが、第1方向において光源ユニットに対向する主面部と、主面部の第2端部から第1方向に沿って光源ユニットに向かう方向に突出して配置されて被取付部に固定される側部と、を有している。そのため、側部を被取付部に固定する際に、側部に対して電動ドライバなどの工具を第2方向に配置できる作業スペースを、側部の外側に確保することができる。その結果、アームの主面部と光源ユニットとの間に、電動ドライバなどの工具を挿入するためのスペースを確保する必要がなくなり、照明器具の大型化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1に係る照明器具を上方向Z1側から視た斜視図である。
【
図2】
図1に示す照明器具を下方向Z2側から視た分解斜視図である。
【
図3】
図1に示す照明器具に設けられた光源ユニットを上方向Z1側から視た斜視図である。
【
図4】
図1に示す照明器具に設けられたアームを上方向Z1側から視た斜視図である。
【
図5】
図1に示す照明器具に設けられた連結部材を上方向Z1側から視た斜視図である。
【
図6】
図5に示す連結部材を下方向Z2側から視た斜視図である。
【
図7】実施の形態1に係る照明器具を露出ボックスに取り付ける際の取付方法を説明する説明図である。
【
図8】実施の形態1に係る照明器具を露出ボックスに取り付ける際の取付方法を説明する説明図である。
【
図9】実施の形態1に係る照明器具を露出ボックスに取り付ける際の取付方法を説明する説明図である。
【
図10】実施の形態1に係る照明器具を露出ボックスに取り付ける際の取付方法を説明する説明図である。
【
図11】実施の形態1に係る照明器具を露出ボックスに取り付ける際の取付方法を説明する説明図である。
【
図12】実施の形態1に係る照明器具を露出ボックスに取り付ける際の取付方法を説明する説明図である。
【
図13】実施の形態1に係る照明器具におけるアーム取付ねじの取付方法を示す側面図である。
【
図14】実施の形態1に係る照明器具の変形例の構成を示す正面図である。
【
図15】
図14に示す照明器具に設けられた連結部材を下方向Z2側から視た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示に係る照明器具の実施の形態について図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の実施の形態およびその変形例に示す構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含むものである。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。なお、各図面では、各構成部材の相対的な寸法関係または形状等が実際のものとは異なる場合がある。
【0012】
実施の形態1.
照明器具として、室内の天井または壁に設けられている露出ボックスなどの被取付部に取り付けて使用するタイプのものがある。実施の形態1に係る照明器具は、そのような被取付部に取り付けられるタイプの照明器具である。実施の形態1に係る照明器具は、大型化の抑制が可能な構成を有している。
【0013】
以下、実施の形態1に係る照明器具1について説明する。照明器具1が取り付けられる被取付部は天井または壁に配置されるが、実施の形態1では、被取付部が天井に配置されている場合を例に挙げて説明する。また、実施の形態1では、被取付部が露出ボックスである場合を例に挙げて説明する。
【0014】
なお、以下の説明において方向を表す用語を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は照明器具1の構成を限定するものではない。方向を表す用語としては、例えばX方向、Y方向、Z方向がある。X方向、Y方向、および、Z方向は互いに直交している。
【0015】
X方向は、
図1に示すX軸の方向であり、照明器具1の巾方向を示す。X方向は、巾方向X、または、第3方向と呼ばれることがある。
Y方向は、
図1に示すY軸の方向であり、照明器具1の奥行方向を示す。Y方向は、奥行方向Y、または、第2方向と呼ばれることがある。
Z方向は、
図1に示すZ軸の方向であり、照明器具1の上下方向を示す。Z方向は、上下方向Z、または、第1方向と呼ばれることがある。Z方向は、例えば、鉛直方向である。また、Z方向の上方向を上方向Z1と呼び、Z方向の下方向を下方向Z2と呼ぶ。
【0016】
[照明器具1の構成]
以下、
図1~
図6を用いて、照明器具1の各部の構成について説明する。
図1は、実施の形態1に係る照明器具を上方向Z1側から視た斜視図である。
図2は、
図1に示す照明器具を下方向Z2側から視た分解斜視図である。
図3は、
図1に示す照明器具に設けられた光源ユニットを上方向Z1側から視た斜視図である。
図4は、
図1に示す照明器具に設けられたアームを上方向Z1側から視た斜視図である。
図5は、
図1に示す照明器具に設けられた連結部材を上方向Z1側から視た斜視図である。
図6は、
図5に示す連結部材を下方向Z2側から視た斜視図である。
【0017】
図1および
図2に示すように、照明器具1は、露出ボックス100に取り付けられる。露出ボックス100は、室内空間の天井に固定されている。照明器具1は、図示しない外部電源から電力が供給されて被照射部に対して光を発する光源ユニット10と、露出ボックス100に取り付けられ、光源ユニット10を回転可能に保持するアーム20とを備えている。また、照明器具1は、アーム20と露出ボックス100とを連結する連結部材30を備える。なお、被照射部は、室内空間である。
【0018】
[光源ユニット10の構成]
光源ユニット10は、外部電源から電力が供給されて発光するものである。光源ユニット10は、
図2または
図3に示すように、カバー11と、ベース12と、放熱部13と、固定部14と、天板部15とを備える。
【0019】
カバー11は、図示しない発光部を保護するカバーである。カバー11は、有底筒状に形成されている。さらに具体的には、カバー11は、
図2に示すように、上部が開口したドーム型の形状を有している。カバー11は発光部を覆うようにベース12に取り付けられる。すなわち、発光部はカバー11内に収容される。カバー11は、ポリカーボネートまたはアクリルなどの透光性のある樹脂を用いて成形される。カバー11は、発光部から発生される光を拡散透過するものである。
【0020】
ベース12は、円板状の板状部材である。ベース12の下方向Z2側の主面(すなわち、ベース12の下面)に、発光部とカバー11とが取り付けられる。また、ベース12の上方向Z1側の主面(すなわち、ベース12の上面)には、
図3に示すように、放熱部13と固定部14とが取り付けられる。
【0021】
放熱部13は、板状部材である。放熱部13は、
図3に示すように、複数個設けられている。放熱部13は、ベース12の上面に配置されている。放熱部13は、ベース12の上面から、上方向Z1側へ突出するように設けられている。放熱部13は、平板状の形状であってもよいが、例えば、
図3に示すように、断面がコの字形状になるように折り曲げ加工されていてもよい。その場合、水平方向に配置される中央部13aがベース12の上面に配置される。また、中央部13aに隣接して配置された2つの側部13bが、中央部13aの両端から上方向Z1側へ突出するように設けられる。放熱部13は、アルミ合金を用いて成形される。放熱部13は、発光部が発生した熱を受け、空気中に放熱するものである。すなわち、放熱部13は、ヒートシンクとして機能する。なお、放熱部13は、アルミ合金を用いて成形されていると説明したが、アルミ合金以外の材質でもよく、熱伝導率の高い材質であれば任意の材質でよい。
【0022】
固定部14は、矩形の板状部材であり、
図1および
図2に示すように、アーム20に保持されるものである。固定部14は、
図3に示すように、複数個設けられている。固定部14は、ベース12の上面に配置されている。固定部14は、下方向Z2側にベース12が取り付けられ、上方向Z1側に天板部15が取り付けられるものである。固定部14は、のべ4個設けられている。そのうちの2個の固定部14は、巾方向Xにおいて、互いに対向するように配置されている。
図1では、巾方向Xに対向するこれらの2個の固定部14が、アーム20に保持されている。固定部14は、光源ユニット取付ねじ16によってアーム20に取り付けられる。また、4個の固定部14のうち残りの2個の固定部14は、奥行方向Yにおいて、互いに対向するように配置されている。奥行方向Yに対向するこれらの2個の固定部14は、必ずしも設ける必要はない。固定部14は、1枚の板金を折り曲げて成形してもよく、あるいは、押出成形などの成形方法によって成形されたものでもよい。
【0023】
天板部15は、
図3に示すように、円板状の板状部材であり、固定部14の上方向Z1側の端部に取り付けられる。天板部15は、ねじ106によって、各固定部14に取り付けられる。天板部15は、光源ユニット10の剛性を向上させる部材である。天板部15は、上下方向Zにおいて、放熱部13を挟んで、ベース12と対向して配置されている。
【0024】
[アーム20の構成]
アーム20は、板状部材であり、U字形状に折り曲げ加工されている。アーム20は、光源ユニット10を回転可能に保持するものである。アーム20は、光源ユニット10の固定部14に、光源ユニット取付ねじ16によって取り付けられる。光源ユニット10は、光源ユニット取付ねじ16を軸にして、アーム20に対して回転可能である。これにより、ユーザーは、光源ユニット10の照射方向を調整することができる。アーム20は、
図2および
図4に示すように、主面部21と、縦部22と、側部23とを有している。アーム20は、1枚の板金を折り曲げて成形したものでもよく、あるいは、押出成形などの成形方法を用いて成形したものでもよい。いずれの場合においても、主面部21と、縦部22と、側部23とは、一体成型されている。
【0025】
主面部21は、矩形の板状部材であり、長手方向が巾方向X(第3方向)に延びている。主面部21の長手方向の長さは、長さL3である。また、主面部21の短手方向の長さは、長さW1である。
図1に示すように、アーム20が光源ユニット10に取り付けられた状態において、主面部21は、光源ユニット10の天板部15と対向している。主面部21の中央部には、
図4に示すように、図示しないケーブルが挿通されるケーブル用孔211が形成されている。また、主面部21には、複数の挿通孔212が形成されている。それらの挿通孔212は、例えば、ケーブル用孔211の周囲に配置される。挿通孔212には、
図1に示すように、連結部材30を露出ボックス100に取り付ける露出ボックス取付ねじ104が挿通される。挿通孔212は、短径と長径とを有する楕円形状に形成されている。挿通孔212の短径は、露出ボックス取付ねじ104のネジ頭の外径より大きい。また、挿通孔212の長径は、
図5に示す後述する長さL4と同じか、長さL4より長い。主面部21は、奥行方向Y(第2方向)に延びる第1端部214と、巾方向X(第3方向)に延びる第2端部215とを有する。
図4に示すように、主面部21の奥行方向Yにおける第2端部215のそれぞれに、突出部213が設けられている。突出部213のそれぞれは、主面部21の第2端部215のそれぞれから、奥行方向Yに沿って主面部21から離れる方向へ突出するように設けられている。2つの突出部213は、互いに対向する位置に配置されている。突出部213は、主面部21の巾方向Xにおける中央部に配置されている。主面部21において、2つの突出部213の間には、上述したケーブル用孔211が配置されている。
【0026】
縦部22は、矩形の板状部材であり、主面部21の巾方向Xにおける端部である第1端部214のそれぞれに接続されている。縦部22は、主面部21の第1端部214のそれぞれから、下方向Z2側へ突出するように設けられている。縦部22の短手方向の長さW2は、主面部21の短手方向の長さW1と同じである。但し、主面部21の短手方向の長さW1は一律ではなくてもよく、
図4に示すように、主面部21の中央部の長さW1-1が、他の部分の長さW1よりも大きくなっていてもよい。なお、実施の形態1では、主面部21と縦部22との間に、主面部21と縦部22とを連結する連結部24がさらに設けられている。連結部24は、曲率を有する曲面から構成されている。連結部24は、主面部21と縦部22とを滑らかに連結させるために設けられている。なお、主面部21と縦部22との間の連結部24は必ずしも設ける必要はなく、主面部21と縦部22とが直接連結されていてもよい。以下では、連結部24が設けられている場合を例に挙げて説明する。縦部22の一端22aは連結部24を介して主面部21の第1端部214に連結され、縦部22の他端22bは自由端である。他端22bは、先端部が丸みを帯びるようにU字型に形成されている。他端22bの先端部は、例えば半円形状である。
図1に示すように、縦部22は、巾方向Xにおいて、光源ユニット10を挟むように配置される。このとき、縦部22の他端22bの内側の面は、光源ユニット10の固定部14と対向する。縦部22は、光源ユニット取付ねじ16によって、固定部14に回転可能に取り付けられる。そのため、縦部22には、
図4に示すように、光源ユニット取付ねじ16が挿通される光源ユニット取付ねじ用孔221が形成されている。なお、上述したように、主面部21と縦部22との間の連結部24は必ずしも設ける必要はなく、主面部21と縦部22とが直接連結されていてもよい。その場合には、アーム20の巾方向Xの長さL1は、主面部21の長さL3と同じになる。
【0027】
側部23は、矩形の板状部材であり、主面部21の奥行方向Yにおける端部である第2端部215のそれぞれに接続されている。すなわち、
図2に示すように、側部23は、のべ2個設けられている。各側部23の中央部には、
図4に示すように、スリット232が設けられている。スリット232は、アームスリットと呼ばれることがある。上述した主面部21の突出部213は、側部23のスリット232の上端部に配置されている。突出部213は、巾方向Xにおいて、スリット232内に収まるように形成されている。なお、スリット232は必ずしも設ける必要はない。上述したように、アーム20は、1枚の板金を折り曲げて成形するか、あるいは、押出成形などの成形方法を用いて成形される。そのため、スリット232は、突出部213を形成する際に、自然に形成されるものである。そのため、他の成形方法でアーム20を成型した場合に、スリット232が形成されなかった場合には、あえてスリット232を形成する必要はない。
【0028】
側部23の巾方向Xの長さは、長さL2である。長さL2は、主面部21の長さL3より短く、且つ、主面部21の挿通孔212の長径より長い。側部23は、主面部21の第2端部215のそれぞれから、下方向Z2に沿って、光源ユニット10に向かう方向に突出して配置されている。側部23の一端23aは主面部21の第2端部215に連結され、側部23の他端23bは自由端である。側部23は、アーム取付ねじ103によって、連結部材30に取り付けられるものである。すなわち、側部23は、連結部材30を介して、被取付部である露出ボックス100に固定される。側部23には、アーム取付ねじ103が挿入されるアーム取付ねじ用孔231が形成されている。
【0029】
[連結部材30の構成]
連結部材30は、
図5および
図6に示すように、板状部材である。連結部材30は、被取付部である露出ボックス100とアーム20との間に配置される。連結部材30は、連結部材第一面部31と、連結部材第二面部32とを備えている。連結部材30は、1枚の板金を折り曲げて成形したものでもよく、押出成形などの成形方法で成形したものでもよい。いずれの場合においても、連結部材第一面部31と連結部材第二面部32とは、一体成型されている。
【0030】
連結部材第一面部31は、矩形の板状部材である。連結部材第一面部31は、板状形状を有し、アーム20の主面部21と対向するように配置される。連結部材第一面部31は、露出ボックス100に取り付けられる。具体的には、連結部材第一面部31は、
図2に示すように、露出ボックス取付ねじ104によって、露出ボックス100の下方向Z2側を覆うように取り付けられる。
図5および
図6に示すように、連結部材第一面部31には、図示しないケーブルが挿通される露出ボックスケーブル用孔311が形成されている。また、連結部材第一面部31には、露出ボックス取付ねじ104が挿通される露出ボックス取付ねじ用孔312が形成されている。露出ボックスケーブル用孔311は、連結部材第一面部31の中央部に配置されている。露出ボックス取付ねじ用孔312は、のべ4個設けられている。それらの露出ボックス取付ねじ用孔312は、露出ボックスケーブル用孔311の周囲に配置されている。
図1に示すように、連結部材30にアーム20が取り付けられた状態で、連結部材第一面部31の下面は、上下方向Zにおいて、アーム20の主面部21の上面と対向する。連結部材第一面部31の巾方向Xの長さは、上述したアーム20の側部23の巾方向Xの長さL2と同じである。また、連結部材第一面部31の奥行方向Yの長さW3は、上述したアーム20の主面部21の奥行方向Yの長さW1-1(
図4参照)より、アーム20の板厚の分だけ若干大きい。この理由は、アーム20が連結部材30内に挿入されるため、連結部材30がアーム20より若干大きく形成されているためである。
【0031】
連結部材第二面部32は、矩形の板状部材である。
図5に示すように、連結部材第二面部32は、連結部材第一面部31の奥行方向Yにおける端部313に接続されている。端部313は、巾方向Xに延びている。連結部材第一面部31の端部313は、第一面部第1端部と呼ばれることがある。連結部材第二面部32は、端部313から、上下方向Zに沿って、光源ユニット10に向かう方向に(すなわち、下方向Z2に向かって)突出して配置されている。連結部材第二面部32の第1端部32aは連結部材第一面部31の端部313に連結され、連結部材第二面部32の第2端部32bは自由端である。連結部材第二面部32の第1端部32aは、巾方向Xに延びており、第二面部第1端部と呼ばれることがある。連結部材第二面部32の第2端部32bは、巾方向Xに延びており、第二面部第2端部と呼ばれることがある。連結部材第二面部32の第1端部32aと第2端部32bとは互いに対向している。
図6に示すように、連結部材第二面部32は、のべ2個設けられている。連結部材第二面部32の巾方向Xの長さは、上述したアーム20の側部23の巾方向の長さL2と同じである。
【0032】
連結部材第二面部32のそれぞれには、
図5および
図6に示すように、第1スリット322と第2スリット323とが形成されている。第1スリット322と第2スリット323とは、L字型を形成するように互いに直交している。第1スリット322と第2スリット323については、後述する。
図2に示すように、連結部材第二面部32に、アーム20の側部23が取り付けられる。具体的には、連結部材第二面部32のそれぞれに対して、奥行方向Yにおいて、2つの側部23が対向して配置され、アーム取付ねじ103によって、連結部材第二面部32のそれぞれが側部23に取り付けられる。連結部材第二面部32のそれぞれには、
図6に示すように、アーム取付ねじ103が挿通されるアーム取付孔321が形成されている。
【0033】
連結部材第二面部32に形成された第1スリット322は、
図5および
図6に示すように、連結部材第二面部32の第2端部32bから第1端部32aに向かって、上下方向Zに沿って形成されている。以下では、第1スリット322の上方向Z1側の端部を第1端部322aと呼び、第1スリット322の下方向Z2側の端部を第2端部322bと呼ぶ。第1スリット322は、第2端部322bのスリット巾が、第1スリット322の他の部分に比べて、巾方向Xに広くなるように形成されている。具体的には、第1スリット322の第2端部322bの両端の角を、丸みを帯びて形成することで、巾方向Xに広くしている。このようにした理由は、アーム20の突出部213が、第1スリット322の第2端部322bから挿通しやすくするためである。
【0034】
連結部材第二面部32に形成された第2スリット323は、
図5に示すように、第1スリット322の第1端部322aから巾方向Xに沿って形成されている。第1スリット322と第2スリット323とは連通しており、L字型に直交している。第2スリット323は、連結部材第二面部32の第1端部32aに配置されている。第2スリット323は、連結部材第一面部31の端部313と連結部材第二面部32の第1端部32aとの接続部分に配置されている。第2スリット323の巾方向Xの長さは、長さL4である。アーム20を連結部材30に取り付ける際に、アーム20の突出部213を、まず、第1スリット322の第2端部322bに対して下方向Z2側から挿入する。その後、第1スリット322をガイドにして、アーム20の突出部213を上方向Z1側に向かって移動させる。アーム20の突出部213が第1スリット322の上方向Z1側の第1端部322aに当接した段階で、今度は、第2スリット323をガイドにして、アーム20の突出部213を巾方向Xに沿って、長さL4だけ移動させる。これにより、アーム20の突出部213が第2スリット323に係合して、アーム20が連結部材30に仮置きされる。このように、第2スリット323は、アーム20の突出部213が第2スリット323に挿通された状態において、アーム20を連結部材30に仮置きさせることができる。第2スリット323は、アーム20を連結部材30に仮置きした状態で、奥行方向Yにおいて、連結部材第二面部32のアーム取付孔321から、アーム20の側部23に形成されたアーム取付ねじ用孔231を露出させるように形成されている。これにより、アーム取付ねじ103を、連結部材30のアーム取付孔321から、アーム20のアーム取付ねじ用孔231に向かって挿入することができる。
【0035】
[露出ボックス100の構成]
次に、露出ボックス100の構成について説明する。露出ボックス100は、
図1および
図2に示すように、有底筒状に形成された部材である。露出ボックス100の上方向Z1側の端部(すなわち、上端部)は閉塞している。さらに具体的に言えば、露出ボックス100は、例えば、有底円筒形状を有している。露出ボックス100は、天井などに設けられ、ケーブルなどが収納されるものである。露出ボックス100の下方向Z2側の端部(すなわち、下端部)には、
図2に示すように、ねじ孔102と開口部101とが形成されている。ねじ孔102には、連結部材30の露出ボックス取付ねじ用孔312を介して、露出ボックス取付ねじ104が螺合される。開口部101には、図示しないケーブルが挿通される。さらに、露出ボックス100には、巾方向Xにおける両端面から突出するようにケーブル用筒105が設けられている。ケーブル用筒105には、図示しないケーブルが挿通される。なお、露出ボックス100は、円筒形状であると説明したが、角筒形状でもよく、箱型形状でもよい。
【0036】
以上が、実施の形態1に係る照明器具1および露出ボックス100の構成である。なお、照明器具1において、連結部材30は必ずしも設ける必要はなく、照明器具1を露出ボックス100に直接取り付けるようにしてもよい。但し、その場合には、露出ボックス100に、連結部材30の連結部材第二面部32に相当する部材、すなわち、下方向Z2側に突出し、且つ、アーム取付孔321が形成された部材を設けておく必要がある。
【0037】
[照明器具1の取付方法]
次に、
図7~
図12を用いて、実施の形態1に係る照明器具1を露出ボックス100に取り付ける際の取付方法について説明する。
図7~
図12は、実施の形態1に係る照明器具を露出ボックスに取り付ける際の取付方法を説明する説明図である。
図7~
図12は、それぞれ、照明器具1の下方向Z2側から視た斜視図である。なお、
図7~
図12においては、図を簡略化させるために、光源ユニット10については図示を省略している。また、
図7は、露出ボックス100と連結部材30とが取付前の別々の状態を示している。
図8は、露出ボックス100に連結部材30が取り付けられた状態を示している。
図9は、連結部材30とアーム20とが取付前の別々の状態を示している。
図10は、アーム20の突出部213が連結部材30の第1スリット322に挿通された状態を示している。
図11は、アーム20が連結部材30に仮置きされた状態を示している。
図12は、アーム20が連結部材30に取り付けられた状態を示している。
【0038】
図7では、連結部材30が露出ボックス100に取り付けられる前の状態であり、すなわち、連結部材30と露出ボックス100とが別々の状態である。このとき、上下方向Zにおいて、露出ボックス100と連結部材30の連結部材第一面部31とは対向している。はじめに、作業者は、
図7の状態から、連結部材30を上方向Z1に持ち上げる。その状態で、電動ドライバなどの工具を用いて、
図8に示すように、露出ボックス取付ねじ104によって、連結部材30を露出ボックス100に取り付ける。このとき、連結部材30は、光源ユニット10が取り付けられたアーム20とは別々の状態であるため、連結部材30の下方向Z2側に、電動ドライバなどの工具を用いて連結部材30を取り付けるための作業スペース201を確保することができる。
【0039】
次に、
図8の状態において、作業者は、光源ユニット10が取り付けられたアーム20を用意し、
図9に示すように、上下方向Zにおいて連結部材第一面部31とアーム20の主面部21とが対向するように、アーム20を配置する。このとき、アーム20の主面部21に設けられた突出部213は、連結部材第二面部32の第1スリット322の第2端部322bの真下の位置に配置される。
【0040】
次に、
図9の状態において、作業者は、
図9の矢印Aで示すように、突出部213を第1スリット322に挿通させるように、アーム20を上方向Z1側へ移動させる。なお、第1スリット322の下方向Z2側の端部である第2端部322bは巾方向Xにおいて広がっているため、突出部213は第1スリット322に挿通しやすくなっている。
【0041】
次に、
図10の矢印Bで示すように、作業者は、突出部213を第1スリット322から第2スリット323へ挿通させる。これにより、突出部213が第2スリット323に係合することで、アーム20の側部23と連結部材第二面部32とが係合して、アーム20が連結部材30に仮置きされる。
【0042】
なお、
図4を用いて上述したように、アーム20の主面部21に形成された挿通孔212は楕円形に形成されており、挿通孔212の短径は、露出ボックス取付ねじ104のねじ頭の外径より大きい。そのため、
図10の状態において、露出ボックス取付ねじ104は、アーム20の主面部21に形成された挿通孔212に挿通している。よって、アーム20は、主面部21と露出ボックス取付ねじ104とが干渉せずに連結部材30に取り付けることができる。
【0043】
次に、
図11の状態において、作業者は、電動ドライバなどの工具を用いて、奥行方向Yにおいて、アーム取付ねじ103を、連結部材30に設けられたアーム取付孔321を介して、アーム20の側部23に形成されたアーム取付ねじ用孔231に挿入する。この状態で、アーム取付ねじ用孔231を締結することで、
図12に示すように、アーム20を連結部材30に取り付けることができる。
【0044】
以上が、実施の形態1に係る照明器具1の取付方法である。
【0045】
次に、実施の形態1に係る照明器具1のアーム取付ねじ103の取付方法について
図13を用いてさらに詳細に説明する。
図13は、実施の形態1に係る照明器具におけるアーム取付ねじの取付方法を示す側面図である。
【0046】
図13は、連結部材30が露出ボックス100に取り付けられ、さらに、光源ユニット10が取り付けられたアーム20が連結部材30に仮置きされた状態を示している。すなわち、
図13の状態は、上述した
図11の状態に該当する。
【0047】
図13の状態において、作業者は、上述した
図11で説明したように、奥行方向Yにおいて、電動ドライバなどの工具を用いて、アーム取付ねじ103を、アーム20の側部23のアーム取付ねじ用孔231にねじ込んで締結させる。このとき、
図13に示すように、アーム20の側部23の外側には、作業スペース200が確保されている。そのため、作業者は、作業がしやすく、作業スペース200において、容易に電動ドライバなどの工具を用いて、アーム取付ねじ103をアーム取付ねじ用孔231に締結させることができる。
【0048】
従来の照明器具は、上述したように、アームを露出ボックスに直接取り付けていた。そのため、アームと光源ユニットとが近接して配置されていると、アームに取り付けられた光源ユニットが邪魔して、電動ドライバなどの工具をアームと光源ユニットとの間に挿入することが難しかった。そこで、従来の照明器具においては、アームと光源ユニットとの間に、電動ドライバなどの工具を挿入するための作業スペースを設ける必要があった。その結果、照明器具の上下方向の寸法が大きくなってしまい、照明器具が大型化する可能性があった。
【0049】
しかしながら、実施の形態1に係る照明器具1においては、アーム20を露出ボックス100に直接取り付けずに、連結部材30を用いてアーム20を取り付けている。連結部材30には、光源ユニット10が取り付けられていないため、
図7および
図8に示すように、連結部材30の下方には、作業スペース201を確保することができる。これにより、作業者は、作業がしやすく、作業スペース201において、容易に電動ドライバなどの工具を用いて、露出ボックス取付ねじ104によって、連結部材30を露出ボックス100に取り付けることができる。
【0050】
さらに、実施の形態1に係る照明器具1のアーム20に、主面部21の奥行方向Yにおける端部である第2端部215から下方向Z2に突出した側部23を設けている。これにより、
図13を用いて説明したように、側部23の外側に、作業スペース200が確保される。
【0051】
よって、実施の形態1の照明器具1は、アーム20の主面部21と光源ユニット10との間に作業スペースを確保する必要がないため、照明器具1の大型化を抑制することができる。
【0052】
以上が、実施の形態1に係る照明器具1のアーム取付ねじ103の取付方法である。
【0053】
[照明器具1の効果]
次に、実施の形態1に係る照明器具1の効果について説明する。
【0054】
実施の形態1に係る照明器具1は、光源ユニット10とアーム20とを備える。アーム20は、光源ユニット10と対向している主面部21と、主面部21の第1端部214から下方向Z2側へ突出するように設けられた縦部22とを有している。縦部22には、光源ユニット10が取り付けられる。さらに、アーム20には、主面部21の第2端部215から下方向Z2側へ突出するように設けられた側部23を有している。実施の形態1の照明器具1は、
図13に示すように、アーム20の側部23の外側に、アーム20を取り付けるための電動ドライバなどの工具400を配置できる作業スペース200を確保することができる。その結果、アーム20と光源ユニット10との間に作業スペースを確保する必要がなくなり、照明器具1の大型化を抑制させることができる。また、作業者は、作業スペース200を利用して、
図13に示すように、電動ドライバなどの工具400を、上下方向Zに直交する奥行方向Yからアクセスさせることができる。そのため、照明器具1の取り付けおよび取り外しの作業がしやすく、作業性を向上させることができる。
【0055】
また、実施の形態1の照明器具1は、アーム20を露出ボックス100に直接取り付けずに、連結部材30を用いてアーム20を取り付けている。連結部材30は、アーム20の主面部21と対向している連結部材第一面部31と、連結部材第一面部31の端部313から下方向Z2側へ突出するように設けられた連結部材第二面部32とを有する。連結部材第二面部32には、アーム20の側部23がアーム取付ねじ103により取り付けられる。このように、実施の形態1では、露出ボックス100に対してアーム20を取り付ける際に、互いに直交する連結部材第一面部31と連結部材第二面部32とを有する連結部材30を用いている。これにより、
図2に示すように、上下方向Zに形成されたねじ孔102を有する露出ボックス100に対してアーム20を取り付ける際に、アーム20の側部23の外側に、作業スペース200を確保することができる。よって、実施の形態1の照明器具1は、取り付けおよび取り外しの作業が容易になるとともに、照明器具1の大型化を抑制させることができる。
【0056】
実施の形態1に係る照明器具1においては、アーム20の主面部21に、主面部21の第2端部215から、奥行方向Yに沿って、主面部21から離れる方向へ突出するように設けられた突出部213が設けられている。また、連結部材30の連結部材第二面部32には、上下方向Zに延びた第1スリット322と、巾方向Xに延びて第1スリット322に連通している第2スリット323とが設けられている。
【0057】
実施の形態1に係る照明器具1においては、アーム20の主面部21に設けられた突出部213を、連結部材第二面部32の第1スリット322から第2スリット323に向かって挿入することで、アーム20を連結部材30に仮置きさせることができる。よって、実施の形態1に係る照明器具1は、取り付けおよび取り外しの作業性を向上させることができる。
【0058】
実施の形態1に係る照明器具1においては、アーム20に側部23を設けている。もし、仮に、アーム20に側部23が設けられていないとすると、連結部材30の連結部材第二面部32に対して、アーム20の側部23の代わりに、アーム20の縦部22を取り付けることになる。巾方向Xにおける主面部21の長さL3(
図4参照)および巾方向Xにおけるアーム20の長さL1(
図4参照)は、光源ユニット10の大きさによって変化するため、縦部22同士の間の距離も、光源ユニット10の大きさによって変化する。そのため、縦部22に取り付ける連結部材30の大きさも、光源ユニット10の大きさに合わせて変化させる必要がある。その結果、連結部材30を、光源ユニット10ごとに、光源ユニット10の大きさに合わせて成型しなければならない。
【0059】
しかしながら、実施の形態1の照明器具1においては、アーム20に側部23を設けており、側部23を連結部材30の連結部材第二面部32に取り付けている。
図4に示す主面部21の長さW1またはW1-1は、光源ユニット10の大きさにかかわらず、ほぼ同じである。そのため、連結部材30の奥行方向Yの長さに或る程度の余裕を持たせておけば、光源ユニット10の大きさにかかわらず、同じ大きさの連結部材30を用いることができる。このように、実施の形態1の照明器具1においては、連結部材30の大きさを光源ユニット10の大きさによって変化させる必要がないため、さまざまな大きさの光源ユニット10に対して、同じ大きさの連結部材30を適用させることができる。
【0060】
以上が、実施の形態1の照明器具1の効果である。
【0061】
[実施の形態1の変形例]
次に、実施の形態1に係る照明器具1の変形例について、
図14および
図15を用いて説明する。
図14は、実施の形態1に係る照明器具の変形例の構成を示す正面図である。
図15は、
図14に示す照明器具に設けられた連結部材を下方向Z2側から視た斜視図である。
【0062】
実施の形態1に係る照明器具1と変形例との違いは、変形例においては、連結部材30の代わりに、連結部材30Aを用いている点である。連結部材30Aは、実施の形態1で示した連結部材30と基本的に同じ構成を有している。連結部材30と連結部材30Aとの違いは、連結部材30Aにおいては、連結部材第二面部32の代わりに、連結部材第二面部32Aが設けられている点である。
図15に示すように、連結部材第二面部32Aには、第一のねじ孔用スリット324と第二のねじ孔用スリット325とが形成されている。連結部材第二面部32Aの他の構成は、連結部材第二面部32と同じである。第一のねじ孔用スリット324と第二のねじ孔用スリット325とは、奥行方向Yにおいて、アーム20の側部23に設けられたアーム取付ねじ用孔231を露出させるものである。
【0063】
他の構成については、実施の形態1と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
【0064】
なお、変形例における連結部材第二面部32Aは、実施の形態1における連結部材第二面部32と基本的に同じものである。符号を「32A」としている理由は、変形例では、第一のねじ孔用スリット324と第二のねじ孔用スリット325とが設けられている点が異なるためである。
【0065】
第一のねじ孔用スリット324は、連結部材第二面部32Aの下方向Z2側の第2端部32bから上方向Z1側の第1端部32a側に向かって、上下方向Zに沿って形成されている。第一のねじ孔用スリット324は、第1スリット322に平行に配置されている。第一のねじ孔用スリット324の上下方向Zの長さは、第1スリット322の上下方向Zの長さより短い。第一のねじ孔用スリット324は、第3スリットと呼ばれることがある。
【0066】
第二のねじ孔用スリット325は、第一のねじ孔用スリット324の上方向Z1側の端部から、巾方向Xに沿って形成されたスリットである。第一のねじ孔用スリット324と第二のねじ孔用スリット325とは連通している。また、第一のねじ孔用スリット324と第二のねじ孔用スリット325とは、L字型を形成するように互いに直交している。第二のねじ孔用スリット325は、第2スリット323に平行に配置されている。第二のねじ孔用スリット325の巾方向Xの長さは、第2スリット323の巾方向Xの長さL4と同じである。第二のねじ孔用スリット325は、第4スリットと呼ばれることがある。
【0067】
上述した
図4に示すように、アーム20の側部23には、アーム取付ねじ用孔231が設けられている。アーム取付ねじ用孔231の1つに、仮止め材として、アーム取付ねじ103を螺合させる。この状態で、アーム20を連結部材30内に挿入させる。このとき、アーム20の突出部213は連結部材30の第1スリット322に挿入され、仮止め材としてアーム20のアーム取付ねじ用孔231に螺合されたアーム取付ねじ103は第一のねじ孔用スリット324に挿入される。その後、アーム20の突出部213が連結部材30の第2スリット323に挿入されると、アーム20のアーム取付ねじ用孔231に螺合されたアーム取付ねじ103は、第二のねじ孔用スリット325に挿入される。この状態を
図14に示す。このように、第二のねじ孔用スリット325に、仮止め材としてアーム取付ねじ用孔231に螺合したアーム取付ねじ103を挿入することで、アーム20を連結部材30Aに仮置きさせることができる。
【0068】
その後、上述した
図11に示した作業と同様に、仮止め材としてのアーム取付ねじ103が螺合されていない他のアーム取付ねじ用孔231に、アーム取付ねじ103を締結させることで、アーム20を連結部材30Aに固定することができる。
【0069】
このように、変形例では、アーム20の突出部213を第2スリット323に挿入するとともに、アーム20のアーム取付ねじ用孔231に螺合されたアーム取付ねじ103を第二のねじ孔用スリット325に挿入する。これにより、アーム20を連結部材30Aに仮置きさせる。そのため、仮置きの状態をより安定させることができる。
【0070】
なお、上記変形例では、アーム20のアーム取付ねじ用孔231を、仮止め材が固定される孔として用いたが、仮止め材を固定させる孔をアーム取付ねじ用孔231とは別個に設けるようにしてもよい。また、上記変形例では、アーム取付ねじ103を仮止め材として用いたが、他の部材を仮止め材として用いるようにしてもよい。
【0071】
また、上記変形例では、アーム取付ねじ用孔231の1つに、仮止め材として、アーム取付ねじ103を螺合させる場合について説明したが、その場合に限らず、アーム取付ねじ用孔231の1つに、仮止め材として、アーム取付ねじ103を螺合させてもよい。ただし、いずれの場合においても、仮止め材としてのアーム取付ねじ103を螺合させるアーム取付ねじ用孔231は、連結部材30の第一のねじ孔用スリット324および第二のねじ孔用スリット325に対応する位置に配置されているものである。
【符号の説明】
【0072】
1 照明器具、10 光源ユニット、11 カバー、12 ベース、13 放熱部、13a 中央部、13b 側部、14 固定部、15 天板部、16 光源ユニット取付ねじ、20 アーム、21 主面部、22 縦部、22a 一端、22b 他端、23 側部、23a 一端、23b 他端、24 連結部、30 連結部材、30A 連結部材、31 連結部材第一面部、32 連結部材第二面部、32A 連結部材第二面部、32a 第1端部(第二面部第1端部)、32b 第2端部(第二面部第2端部)、100 露出ボックス(被取付部)、101 開口部、102 ねじ孔、103 アーム取付ねじ、104 露出ボックス取付ねじ、105 ケーブル用筒、106 ねじ、200 作業スペース、201 作業スペース、211 ケーブル用孔、212 挿通孔、213 突出部、214 第1端部、215 第2端部、221 光源ユニット取付ねじ用孔、231 アーム取付ねじ用孔、232 スリット、311 露出ボックスケーブル用孔、312 露出ボックス取付ねじ用孔、313 端部(第一面部第1端部)、321 アーム取付孔、322 第1スリット、322a 第1端部、322b 第2端部、323 第2スリット、324 第一のねじ孔用スリット(第3スリット)、325 第二のねじ孔用スリット(第4スリット)、400 工具、X 巾方向(第3方向)、Y 奥行方向(第2方向)、Z 上下方向(第1方向)、Z1 上方向、Z2 下方向。