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特開2022-185188給電システム、制御装置、給電装置、給電方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185188
(43)【公開日】2022-12-14
(54)【発明の名称】給電システム、制御装置、給電装置、給電方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/3209 20190101AFI20221207BHJP
   G06F 1/26 20060101ALI20221207BHJP
   G06F 1/3234 20190101ALI20221207BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20221207BHJP
【FI】
G06F1/3209
G06F1/26 306
G06F1/3234
H02J1/00 306K
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021092696
(22)【出願日】2021-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】吉川 英明
【テーマコード(参考)】
5B011
5G165
【Fターム(参考)】
5B011DA00
5B011EA10
5B011HH02
5B011LL11
5G165BB06
5G165DA01
5G165FA01
5G165GA04
5G165HA09
5G165JA09
5G165KA11
5G165LA03
(57)【要約】
【課題】受電装置に対する適切な省電力制御を行うことが可能な給電システム、制御装置、給電装置、制御方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】本開示にかかる給電システム100は、給電装置130と、給電装置130に接続されて給電装置130から受電する1又は複数の第1の受電装置140Aと、少なくとも第1の受電装置140Aを制御する制御装置120と、を備える。制御装置120は、給電装置130から受電する第2の受電装置140Dを給電装置130に新たに接続する場合に、給電装置130から第2の受電装置140Dへの電力供給が可能であるか否かを判定する判定部121と、給電装置130から第2の受電装置140Dへの電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、第1の受電装置140Aに対する省電力制御を開始する省電力制御部122と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電装置と、
前記給電装置に接続されて前記給電装置から受電する1又は複数の第1の受電装置と、
少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記給電装置から受電する第2の受電装置を前記給電装置に新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を有する
給電システム。
【請求項2】
給電装置と、
前記給電装置に接続されて前記給電装置から受電する1又は複数の第1の受電装置と、
少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記給電装置は、
前記給電装置から受電する第2の受電装置を前記給電装置に新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部における判定の結果を前記制御装置に送信する送信部と、を有し、
前記制御装置は、
前記判定の結果を前記給電装置から受信する受信部と、
前記判定部において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を有する
給電システム。
【請求項3】
前記省電力制御部は、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始した後、前記給電装置と前記第2の受電装置とを接続処理し、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給を開始する
請求項1又は2に記載の給電システム。
【請求項4】
前記第1の受電装置は複数存在し、
前記省電力制御部は、複数の前記第1の受電装置のそれぞれにおける通信量に基づいて、少なくとも1つの前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する
請求項1~3のいずれか1項に記載の給電システム。
【請求項5】
前記省電力制御部は、複数の前記第1の受電装置のそれぞれで使用する周波数帯ごとの通信量に基づいて、少なくとも1つの前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する
請求項4に記載の給電システム。
【請求項6】
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を備える
制御装置。
【請求項7】
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かの判定の結果を前記給電装置から受信する受信部と、
前記給電装置において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を備える
制御装置。
【請求項8】
給電する1又は複数の第1の受電装置に加え、第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部における判定の結果を、少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置に送信する送信部と、を備え、
前記制御装置は、前記判定の結果を受信し、前記判定部において前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する
給電装置。
【請求項9】
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始するステップと、を備える
制御方法。
【請求項10】
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始するステップと、をコンピュータに実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、給電システム、制御装置、給電装置、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
Ethernet(登録商標)の配線に使用されるケーブルを利用して電力を供給する技術として、PoE(Power over Ethernet)が知られている。関連する技術として、例えば、特許文献1は、IEEE802.3af規格に準拠したPoE給電に対応する給電ハブを備えた基地局システムを開示する。特許文献1が開示する給電ハブは、一端に、単独LANケーブルを介して無線装置を接続し、他端に、共通LANケーブルを介して制御装置を接続する。この給電ハブは、無線装置と制御装置との間においてデータを中継し、また、無線装置に対して電力を供給する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-236108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1が開示するような基地局システムにおいて、給電ハブに接続する複数の無線装置における最大消費電力の和が、給電ハブによって供給可能な最大電力を上回る場合がある。このような場合、電力の供給を受けられない無線装置が存在することとなる。例えば、既存の無線LANアクセスポイントに加えて、新規に無線LANアクセスポイントを追加するような場合には、追加された無線LANアクセスポイントへの電力供給が停止し、無線LANを提供できないエリアが生じるおそれがある。このような場合、運用上致命的な問題となることがある。
【0005】
このような問題を解決するため、特許文献1が開示する基地局システムでは、制御装置が、無線装置でのチャネルの割当状況に基づいて、複数の無線装置での消費電力を推定し、推定した消費電力が大きくなると、複数の無線装置での動作を制限する。例えば、推定した消費電力がしきい値1より大きい場合、制御装置は、変調方式を変更する。また、推定した消費電力がしきい値2より大きい場合、制御装置は、発呼及び着呼の制限を行う。このようにすることで、複数の無線装置の動作を制限して消費電力を抑制する。
【0006】
しかし、特許文献1が開示する基地局システムでは、推定された消費電力と所定のしきい値とを比較して複数の無線装置での動作を制限するため、実際の運用状態に応じた制御を行うことはできない。例えば、実際には、複数の無線装置の一部又は全部において動作の制限が不要であるにも拘らず、複数の無線装置に対して一律に動作の制限を行うため、制限が過剰となる場合がある。
【0007】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、受電装置に対する適切な省電力制御を行うことが可能な給電システム、制御装置、給電装置、制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示にかかる給電システムは、
給電装置と、
前記給電装置に接続されて前記給電装置から受電する1又は複数の第1の受電装置と、
少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記給電装置から受電する第2の受電装置を前記給電装置に新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を有する。
【0009】
本開示にかかる給電システムは、
給電装置と、
前記給電装置に接続されて前記給電装置から受電する1又は複数の第1の受電装置と、
少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記給電装置は、
前記給電装置から受電する第2の受電装置を前記給電装置に新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部における判定の結果を前記制御装置に送信する送信部と、を有し、
前記制御装置は、
前記判定の結果を前記給電装置から受信する受信部と、
前記判定部において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を有する。
【0010】
本開示にかかる制御装置は、
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を備える。
【0011】
本開示にかかる制御装置は、
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かの判定の結果を前記給電装置から受信する受信部と、
前記給電装置において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を備える。
【0012】
本開示にかかる給電装置は、
給電する1又は複数の第1の受電装置に加え、第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部における判定の結果を、少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置に送信する送信部と、を備え、
前記制御装置は、前記判定の結果を受信し、前記判定部において前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する。
【0013】
本開示にかかる制御方法は、
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始するステップと、を備える。
【0014】
本開示にかかる制御方法は、
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かの判定の結果を前記給電装置から受信するステップと、
前記給電装置において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始するステップと、を備える。
【0015】
本開示にかかる制御方法は、
給電する1又は複数の第1の受電装置に加え、第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおける判定の結果を、少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置に送信するステップと、を備え、
前記制御装置は、前記判定の結果を受信し、前記判定するステップにおいて前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する。
【0016】
本開示にかかるプログラムは、
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0017】
本開示にかかるプログラムは、
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かの判定の結果を前記給電装置から受信するステップと、
前記給電装置において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0018】
本開示にかかるプログラムは、
給電する1又は複数の第1の受電装置に加え、第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおける判定の結果を、少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置に送信するステップと、をコンピュータに実行させ、
前記制御装置は、前記判定の結果を受信し、前記判定するステップにおいて前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する。
【発明の効果】
【0019】
本開示にかかる給電システム、制御装置、給電装置、制御方法及びプログラムによれば、受電装置に対する適切な省電力制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態1にかかる給電システムの構成を示すブロック図である。
図2】実施形態2にかかる給電システムの構成を示すブロック図である。
図3】実施形態2にかかる無線LANコントローラの構成を示すブロック図である。
図4】実施形態2にかかる供給電力情報を示す図である。
図5】PoEの規格におけるクラスを示す図である。
図6】実施形態2にかかる通信量情報を示す図である。
図7】実施形態2にかかる供給電力情報を示す図である。
図8】実施形態2にかかる供給電力情報を示す図である。
図9】実施形態2にかかる無線LANコントローラの処理を示すフローチャートである。
図10】実施形態3にかかる給電システムの構成を示すブロック図である。
図11】実施形態4にかかる給電システムの構成を示すブロック図である。
図12】実施形態4にかかる無線LANコントローラの構成を示すブロック図である。
図13】実施形態4にかかる無線LANコントローラの処理を示すフローチャートである。
図14】ハードウエア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<実施形態1>
以下、図面を参照して本開示の実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる給電システム100の構成を示すブロック図である。給電システム100は、給電装置130と、給電装置130に接続されて給電装置130から受電する1又は複数の第1の受電装置140Aと、少なくとも第1の受電装置140Aを制御する制御装置120と、を備える。図1において、第1の受電装置140Aは、1つのみ示されているが、第1の受電装置140Aは、複数あってよい。
【0022】
制御装置120は、判定部121及び省電力制御部122を備えている。判定部121は、給電装置130から受電する第2の受電装置140Dを給電装置130に新たに接続する場合に、給電装置130から第2の受電装置140Dへの電力供給が可能であるか否かを判定する。省電力制御部122は、判定部121において給電装置130から第2の受電装置140Dへの電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、第1の受電装置140Aに対する省電力制御を開始する。
【0023】
本実施形態にかかる給電システム100では、既に給電装置130から受電している第1の受電装置140Aに加え、第2の受電装置140Dが新たに接続される場合、判定部121において、第2の受電装置140Dへの給電が可能であるか否かを判定する。当該給電が可能でない場合、省電力制御部122は、当該給電が可能となるように、第1の受電装置140Aに対する省電力制御を開始する。このように、第1の受電装置140Aに対する適切な省電力制御を行うことで、第2の受電装置140Dは、給電装置130から受電することが可能となる。
【0024】
<実施形態2>
実施形態2は、上述した実施形態1の具体例である。図2は、本実施形態にかかる給電システム1の構成を示すブロック図である。
【0025】
給電システム1は、PoEスイッチ30、PoEスイッチ30に接続されてPoEスイッチ30から受電する無線LANアクセスポイント40A~40C、及び、無線LANコントローラ10を備える。
【0026】
無線LANコントローラ10、PoEスイッチ30、及び無線LANアクセスポイント40A~40Cのそれぞれは、ネットワーク20を介して相互に接続されている。ネットワーク20は、有線であっても無線であってもよい。ネットワーク20は、例えばインターネットなどであってよい。
【0027】
PoEスイッチ30は、実施形態1の給電装置130に相当するものである。PoEスイッチ30は、PoE規格に基づいて動作する給電装置である。これに限らず、PoEスイッチ以外の給電装置が用いられていてもよい。PoEスイッチ30は、IEEE802.3af又はIEEE802.3atなどのシーケンスに従って動作する。PoEスイッチ30は、これらのPoE規格に対応するLANケーブルを用いて、ポート31A~31Cを介して無線LANアクセスポイント40A~40Cとそれぞれ接続されている。PoEスイッチ30は、無線LANアクセスポイント40A~40Cからの給電要求に応じ、無線LANアクセスポイント40A~40Cに電力を供給する。
【0028】
無線LANアクセスポイント40A~40Cは、実施形態1の第1の受電装置140Aに相当するものである。また、無線LANアクセスポイント40Dは、実施形態1の第2の受電装置140Dに相当するものである。
【0029】
無線LANアクセスポイント40A~40Cは、対応するPoEスイッチ30のポート31A~31Cにそれぞれ接続されている。無線LANアクセスポイント40A~40Cは、PoEスイッチ30から供給される電力で動作している。無線LANアクセスポイント40A~40Cは、例えば、図示しない携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末、又はその他様々な種類の機器と無線LANによって通信可能なように構成されている。
【0030】
ここでは、既に動作している無線LANアクセスポイント40A~40Cに加え、新たに無線LANアクセスポイント40DをPoEスイッチ30に接続し、無線LANアクセスポイント40Dに対しても給電を行う場合を用いて説明を行う。尚、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの給電が開始された場合、無線LANアクセスポイント40Dは、無線LANアクセスポイント40A~40Cと同様に動作可能であってよい。
【0031】
尚、図2において、無線LANコントローラ10とPoEスイッチ30とは別々に示されているが、これに限られない。無線LANコントローラ10は、例えばPoEスイッチ30に搭載されていてもよいし、PoEスイッチ30と一体となって形成されていてもよい。また、無線LANコントローラ10とPoEスイッチ30とは、ネットワーク20を介することなく、接続されていてもよい。
【0032】
また、PoEスイッチ30は複数あってもよい。また、予めPoEスイッチ30に接続される無線LANアクセスポイントは、3つに限られない。新たにPoEスイッチ30に接続される無線LANアクセスポイントは、1つに限られない。PoEスイッチ30が有するポートの数などに応じて任意の数の無線LANアクセスポイントが接続されてよい。
【0033】
続いて、図3を用いて無線LANコントローラ10の構成を説明する。同図は、無線LANコントローラ10の構成を示すブロック図である。無線LANコントローラ10は、演算部11、メモリ15、及びポート18を備えている。
【0034】
無線LANコントローラ10は、実施形態1の制御装置120に相当するものである。無線LANコントローラ10は、少なくとも無線LANアクセスポイント40A~40Cを制御する。ここでは、無線LANコントローラ10は、無線LANアクセスポイント40A~40C及びPoEスイッチ30を制御する。また、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの給電が可能となった場合、無線LANコントローラ10は、無線LANアクセスポイント40Dを制御してよい。
【0035】
演算部11は、供給電力監視部111、通信量監視部112、及び省電力制御部117を備えている。演算部11は、メモリ15及びポート18に接続されている。
【0036】
供給電力監視部111は、実施形態1の判定部121に相当するものである。供給電力監視部111は、PoEスイッチ30から受電する無線LANアクセスポイント40DをPoEスイッチ30に新たに接続する場合に、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給が可能であるか否かを判定する。
【0037】
供給電力監視部111は、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40A~40Cへの供給電力を監視し、監視により取得した情報を供給電力情報151としてメモリ15に格納する。例えば、無線LANアクセスポイント40A~40CがPoEスイッチ30に接続されているとき、供給電力監視部111は、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40A~40Cのそれぞれへの供給電力をメモリ15に格納する。
【0038】
また、供給電力監視部111は、無線LANアクセスポイント40A~40Cへの供給電力が、PoEスイッチ30の最大供給電力を超過しているか否かの情報を取得し、取得した情報を供給電力情報151としてメモリ15に格納する。
【0039】
ここで、図4を用いて、供給電力情報151の一例を説明する。図4は、PoEスイッチ30に無線LANアクセスポイント40Dを接続する前における、PoEスイッチ30の供給電力情報151aを示す図である。
【0040】
図4上段に示すように、供給電力情報151aは、PoEスイッチ30の各ポート31A~31Dにおける最大供給電力と、実際の供給電力の情報とを含んでいる。また、図4下段に示すように、供給電力情報151aは、PoEスイッチ30の最大供給電力、供給電力の合計、供給可能電力、及び最大供給電力超過の有無の情報を含んでいる。供給電力情報151aには、これらの情報の一部のみが含まれていてもよいし、他の情報が含まれていてもよい。
【0041】
同図に示すように、ここでは、PoEスイッチ30の最大供給電力が70Wであるものとする。また、PoEスイッチ30のポート31A~31Cにおける供給電力は、それぞれ12W、25W、23Wである。したがって、同図におけるポート31A~31Cにおける供給電力の合計は60Wである。PoEスイッチ30の供給可能電力は、最大供給電力70Wと供給電力の合計60Wとの差である10Wとなる。
【0042】
ここで、図5に示すように、PoEの規格IEEE802.3af及びIEEE802.3atでは、給電側機器(PSE、Power sourcing equipment)が1回線で供給可能な電力毎に、規格がクラス分けされている。また、クラス毎に、受電側機器(PD、Powered device)で受電可能な最大電力が定められている。したがって、無線LANアクセスポイント40A~40Cへの供給電力が変わらない場合、ここではクラス1(最大供給電力が4.0W)又はクラス2(最大供給電力が7.0W)の機器でなければPoEスイッチ30に追加することができないこととなる。本実施形態では、後述するように、無線LANアクセスポイント40Dがクラス1及びクラス2のいずれでもない場合(例えば、クラス0)であっても、PoEスイッチ30に追加することが可能である。
【0043】
図3に戻り説明を続ける。通信量監視部112は、無線LANアクセスポイント40A~40Cにアクセスし、無線LANアクセスポイント40A~40Cの無線部及び有線部の通信量を監視し、取得した情報を通信量情報152としてメモリ15に格納する。通信量情報152は、無線LANアクセスポイント40A~40Cのそれぞれが行う通信における通信量を示す情報である。また、通信量情報152は、無線LANアクセスポイント40A~40Cのそれぞれの通信に関する設定内容を示す設定情報を含んでいてよい。
【0044】
ここで、図6を用いて、通信量情報152の一例を説明する。図6は、PoEスイッチ30に無線LANアクセスポイント40Dを接続する前における、PoEスイッチ30の通信量情報152aを示す図である。同図に示すように、通信量情報152aは、無線LANアクセスポイント40A~40Cのそれぞれにおける無線部及び有線部の情報を含んでいる。また、通信量情報152aは、無線部及び有線部のそれぞれにおける通信量及び設定情報を含んでいる。通信量情報152aには、これらの情報の一部のみが含まれていてもよいし、他の情報が含まれていてもよい。
【0045】
ここでは、通信量情報152aは、無線LANアクセスポイント40A~40Cにおける無線部(バンド)の通信量と、有線部(アップリンクポート)の通信量を含んでいる。無線部及び有線部の通信量は、例えば、理論上の最大スループットに対する実際のスループットの比率を平均値で示したものなどであってよい。また、これ以外の方法を用いて通信量が求められてもよい。
【0046】
図3に戻り説明を続ける。省電力制御部117は、実施形態1の省電力制御部122に相当する。省電力制御部117は、供給電力監視部111でPoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように無線LANアクセスポイント40A~40Cに対する省電力制御を開始する。
【0047】
ここで、省電力制御は、省電力制御の開始前と比べて、無線LANアクセスポイント40A~40Cの消費電力が小さくなるような制御を示している。省電力制御の例として、例えば省電力制御部117は、無線LANアクセスポイント40A~40CがMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)通信で使用するアンテナの数を減らすように制御を行ってよい。また、省電力制御部117は、無線LANアクセスポイント40A~40Cにおいて、アップリンクポートの速度を低下させるように制御を行ってもよい。また、省電力制御部117は、無線LANアクセスポイント40A~40Cの動作を停止するような制御を行ってもよい。これらに限らず、省電力制御部117は、無線LANアクセスポイント40A~40Cの消費電力が小さくなるような種々の制御を、省電力制御として行ってよい。
【0048】
省電力制御部117は、無線LANアクセスポイント40A~40Cの一部に対して省電力制御を行ってもよいし、これらの全てに対して省電力制御を行ってもよい。無線LANアクセスポイント40A~40Cのうち、少なくとも1つに対する省電力制御を行うことで、PoEスイッチ30の供給電力を少なくすることができる。
【0049】
また、省電力制御部117は、無線LANアクセスポイント40A~40Cのそれぞれにおける通信量に基づいて、省電力制御を行ってよい。例えば、省電力制御部117は、無線LANアクセスポイント40A~40Cのそれぞれで使用する周波数帯ごとの通信量に基づいて、省電力制御を行ってよい。
【0050】
省電力制御部117は、省電力制御を行った結果、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの給電が可能となった場合、PoEスイッチ30と無線LANアクセスポイント40Dとの接続処理を行う。具体的には、省電力制御部117は、PoEスイッチ30に対して無線LANアクセスポイント40Dの再接続要求を行い、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの給電が開始されるように処理を行う。
【0051】
メモリ15は、無線LANアクセスポイント40A~40C及びPoEスイッチ30から取得された情報を格納する。メモリ15は、例えば上述した供給電力情報151及び通信量情報152を格納する。
【0052】
ポート18は、演算部11がPoEスイッチ30及び無線LANアクセスポイント40A~40Dにアクセスするために、ネットワーク20に接続される。
【0053】
続いて、PoEスイッチ30に無線LANアクセスポイント40Dを追加するときに、無線LANコントローラ10が行う処理について説明する。既に説明したように、無線LANアクセスポイント40A~40Cは、PoEスイッチ30からの受電で既に動作しているものとする。
【0054】
供給電力監視部111は、ネットワーク20を経由してPoEスイッチ30にアクセスし、供給電力情報151を取得し、メモリ15に格納する。また、通信量監視部112は、ネットワーク20を経由して無線LANアクセスポイント40A~40Cにアクセスし、通信量情報152を取得し、メモリ15に格納する。
【0055】
供給電力監視部111及び通信量監視部112は、所定の時間間隔でPoEスイッチ30の及び無線LANアクセスポイント40A~40Cを監視し、メモリ15にそれぞれ情報を格納してもよい。ここでは、図4を用いて説明した供給電力情報151aと、図6を用いて説明した通信量情報152aがメモリ15に格納されているものとして説明を行う。
【0056】
図4に示すように、PoEスイッチ30の最大供給電力は70Wである。PoEスイッチ30は、無線LANアクセスポイント40A~40Cに対して合計60Wの電力を供給している。PoEスイッチ30の供給可能電力は10Wであるので、図5に示すように、PoEスイッチ30に追加する機器がクラス1又はクラス2であれば問題なく給電が可能である。
【0057】
ここで、無線LANアクセスポイント40Dは、クラス0(最大供給電力15.4W)の機器であるものとする。この場合、PoEスイッチ30に無線LANアクセスポイント40Dを接続すると、PoEスイッチ30の最大供給電力を超過することとなる。したがって、供給電力監視部111は、無線LANアクセスポイント40Dがポート31Dに接続されたことを検出すると、供給電力情報151aを参照し、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給が可能ではないと判定する。
【0058】
供給電力監視部111は、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給が可能ではない旨をメモリ15に格納する。供給電力監視部111は、例えば、図4下段に示すように、「最大供給電力超過」が「有」である旨を供給電力情報151aとして格納する。
【0059】
供給電力監視部111は、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給が可能でないと判定した場合、無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給を停止するようPoEスイッチ30を制御する。供給電力監視部111は、電力供給が開始されていない場合、電力供給を開始しないように制御してもよい。
【0060】
省電力制御部117は、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給が可能となるように、無線LANアクセスポイント40A~40Cに対する省電力制御を開始する。省電力制御部117は、図6に示す通信量情報152aを参照し、無線LANアクセスポイント40A~40Cの通信量又は設定情報に基づいて、省電力制御を行ってよい。ここでは、省電力制御部117は、通信量が少ない順に無線LANアクセスポイント40A~40Cへの省電力制御を行う。
【0061】
まず、省電力制御部117は、通信量情報152aを参照し、最も少ない通信量となっているバンドを検出する。図6においては、無線LANアクセスポイント40Bの2.4GHzのバンドの通信量が最も少なくなっている。省電力制御部117は、まず初めに、無線LANアクセスポイント40Bの2.4GHzのバンドにおけるMIMOの使用アンテナ数を、4×4から3×3へと設定変更する。このように縮退運用を行うことで、無線LANアクセスポイント40Bの省電力化を実施することができる。
【0062】
供給電力監視部111は、再度、PoEスイッチ30へアクセスし、PoEスイッチ30の供給電力量及び最大供給電力超過状態を確認し、その情報を供給電力情報151としてメモリ15に格納する。
【0063】
供給電力監視部111は、再度、供給電力情報151を参照し、省電力制御後の供給電力が最大供給電力を超過しているか否かを判定する。省電力制御後の供給電力が最大供給電力を超過している場合、省電力制御部117は、さらに供給電力が少なくなるように、省電力制御を行う。
【0064】
例えば、省電力制御部117は、2番目に通信量の少ない無線LANアクセスポイント40CのW52/W53のバンドおけるMIMOの使用アンテナ数を4×4から3×3へ設定変更する。また同時に、省電力制御部117は、無線LANアクセスポイント40Cのアップリンクポートを5GBASE-Tから2.5GBASE-Tへ設定変更するなどしてもよい。このようにすることで、より省電力効果の高い縮退運用を行うことができる。
【0065】
供給電力監視部111は、再度PoEスイッチ30へアクセスし、PoEスイッチ30の供給電力量及び最大供給電力超過状態を確認し、その情報を供給電力情報151としてメモリ15に格納する。最大供給電力を超過する状態が解消されない場合、省電力制御部117は、再度、無線部及び有線部の設定を変更することで省電力制御を行う。供給電力監視部111及び省電力制御部117は、PoEスイッチ30において最大供給電力を超過した状態が解消するまで、上述した処理を繰り返す。
【0066】
このように、省電力制御部117が、無線LANアクセスポイント40A~40Cの通信量に基づいて省電力制御を行うことで、実際には使用されていない機能に対する電力の消費を効果的に削減することができる。実際の稼働状態に応じた給電状態となるように無線LANアクセスポイント40A~40Cを設定変更することで、無線LANアクセスポイント40Dへの給電電力を確保することが可能となる。
【0067】
尚、上述の説明では、無線LANアクセスポイント40A~40Cの通信量に応じて省電力制御の順序を決定したが、これに限られない。例えば、省電力制御部117は、予め設定された順序に従い、省電力制御を行ってもよい。また、無線LANアクセスポイント40A~40Cのうち、省電力制御の対象としないものがあってもよいし、省電力制御を行う優先度が設けられてもよい。また、無線部と有線部とで省電力制御を行う優先度が設けられてもよい。また、無線LANアクセスポイント40A~40Cの動作が不安定とならないよう、所定の閾値などを設けて省電力制御が行われてもよい。
【0068】
図7は、上述した無線LANアクセスポイント40B及び無線LANアクセスポイント40Cに対する省電力制御を行った後に取得された供給電力情報151bを示す図である。無線LANアクセスポイント40B及び40Cの縮退運用を行ったことで、ポート31B及び31Cへの供給電力が減少している。また、無線LANアクセスポイント40A~40Cへの供給電力は、それぞれ12W、22W、20Wとなり、供給電力の合計は、縮退運用前の60Wから54Wに減少している。これにより、PoEスイッチ30の供給可能電力は16Wとなり、図7下段に示すように、「最大供給電力超過」は「無」に変化している。
【0069】
省電力制御部117は、供給電力情報151bを参照してPoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給が可能であることを判定すると、PoEスイッチ30と無線LANアクセスポイント40Dとの接続処理を行う。
【0070】
省電力制御部117は、PoEスイッチ30に対してポート31Dへの再接続を要求する。PoEスイッチ30は、省電力制御部117からの再接続要求に応じて、ポート31Dの再接続を実行する。このようにすることで、省電力制御部117は、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給を開始させることができる。
【0071】
図8は、PoEスイッチ30に無線LANアクセスポイント40Dを接続した後に取得された供給電力情報151cを示す図である。上述したように、供給電力監視部111がPoEスイッチ30の供給電力を監視し、省電力制御部117が無線LANアクセスポイント40A~40Cの動作条件を動的に制御することで、PoEスイッチ30の供給電力を最適化することができる。
【0072】
続いて、図9に示すフローチャートを用いて、無線LANコントローラ10が行う処理を説明する。まず、無線LANコントローラ10は、PoEスイッチ30に無線LANアクセスポイント40Dが接続されたことを検出して、処理を開始する。
【0073】
供給電力監視部111(図3を参照)は、供給電力情報151を参照し、無線LANアクセスポイント40A~40Dへの供給電力の合計がPoEスイッチ30の最大供給電力を超過するか否かを判定する(S10)。
【0074】
無線LANアクセスポイント40A~40Dへの供給電力の合計がPoEスイッチ30の最大供給電力を超過しない場合(S10のNO)、供給電力監視部111は、ステップS10の処理を繰り返し、PoEスイッチ30の供給電力を監視する。
【0075】
無線LANアクセスポイント40A~40Dへの供給電力の合計がPoEスイッチ30の最大供給電力を超過する場合(S10のYES)、PoEスイッチ30から無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給を行うことができない。そのため、供給電力監視部111は、無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給を停止し、次の処理に進む。
【0076】
省電力制御部117は、通信量情報152を参照し、無線LANアクセスポイント40A~40Cの通信量及び設定情報に基づいて、省電力制御を実行する(S11)。
【0077】
例えば、省電力制御部117は、無線LANアクセスポイント40A~40Cのうち、最も通信量の少ないバンドを検出する。ここでは、省電力制御部117は、無線LANアクセスポイント40Bの2.4GHzのバンドの通信量が最も少なくなっていることを検出する。省電力制御部117は、無線LANアクセスポイント40Bの2.4GHzのバンドにおけるMIMOの使用アンテナ数を4×4から3×3へと設定変更する。
【0078】
供給電力監視部111は、再度PoEスイッチ30へアクセスし、PoEスイッチ30の供給電力量及び最大供給電力超過状態を確認し、供給電力情報151をメモリ15に格納する。
【0079】
供給電力監視部111は、省電力制御後の供給電力が最大供給電力を超過しているか否かを判定する(S12)。省電力制御後の供給電力が最大供給電力を超過している場合(S12のYES)、省電力制御部117は、ステップS11に戻り、さらに供給電力が小さくなるように、省電力制御を行う(S11)。
【0080】
例えば、省電力制御部117は、2番目に通信量の少ない無線LANアクセスポイント40CのW52/W53のバンドおけるMIMOの使用アンテナ数を4×4から3×3へ設定変更する。また同時に、省電力制御部117は、無線LANアクセスポイント40Cの有線部を5GBASE-Tから2.5GBASE-Tへ設定変更するなどしてもよい。省電力制御部117は、省電力制御後の供給電力が最大供給電力を超過しないようになるまで、省電力制御を繰り返す。
【0081】
省電力制御後の供給電力が最大供給電力を超過していない場合(S12のNO)、省電力制御部117は、PoEスイッチ30に対しポート31Dの再接続を要求する(S13)。PoEスイッチ30は、省電力制御部117からの再接続要求に応じて、ポート31Dの再接続を実行する。
【0082】
このような処理により、PoEスイッチ30への無線LANアクセスポイント40Dの追加が完了する。PoEスイッチ30は、無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給を開始することができる。
【0083】
以上説明したように、本実施形態にかかる給電システム1によれば、供給電力監視部111が、PoEスイッチ30における供給電力を監視し、供給電力情報151をメモリ15に格納する。また、通信量監視部112が、無線LANアクセスポイント40A~40Cにおける通信量及び設定情報を監視し、通信量情報152をメモリ15に格納する。供給電力監視部111は、無線LANアクセスポイント40Dの追加によりPoEスイッチ30の供給電力が最大供給電力を超過するか否かを確認することで、無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給が可能か否かを判定する。
【0084】
供給電力監視部111において無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給が可能でないと判定されると、省電力制御部117は、当該電力供給が可能となるように、無線LANアクセスポイント40A~40Cに対する省電力制御を開始する。省電力制御部117は、通信量情報152を参照し、無線LANアクセスポイント40A~40Cのそれぞれにおける通信量に基づいて、無線LANアクセスポイント40A~40Cに対する省電力制御を行う。
【0085】
このようにすることで、無線LANアクセスポイント40A~40Cは、実際の運用状態に合った動作状態で稼働することが可能となる。例えば、設置時における初期設定のまま無線LANアクセスポイント40A~40Cを動作させているような場合、実際の運用に対して過剰な電力を供給し、多くの電力を消費していることがある。無線LANコントローラ10が無線LANアクセスポイント40A~40Cの動作条件を動的に制御することで、PoEスイッチ30から給電される電力を適切に利用することができる。そのため、無線LANアクセスポイント40A~40Cへの供給電力を最適化することができる。
【0086】
この結果、PoEスイッチ30と無線LANアクセスポイント40Dとを接続し、無線LANアクセスポイント40Dへの給電を可能とすることができる。したがって、無線LANアクセスポイント40Dが追加できないことで、無線LAN提供エリアが制限されるという問題を解消することができる。
【0087】
本実施形態にかかる給電システム1は、比較的給電能力の低いPoEスイッチに無線LANアクセスポイントを増設するような場合に、特に有効である。例えば、給電能力の低いPoEスイッチを給電能力の高いPoEスイッチに交換するよりも、早期に無線LANアクセスポイントを増設することが可能となる。
【0088】
また、本実施形態にかかる給電システム1は、無線LANアクセスポイント40A~40C対する縮退運用を行うことで、無線LANアクセスポイント40Dと接続するポート31Dの電源供給を停止させる必要がない。そのため、PoEスイッチ30の給電状態を維持することができる。したがって、例えば受電側の装置が電源供給を必要としない時間をスケジューリングすることで給電を維持するようなシステムと異なり、不定期に使用する無線LANアクセスポイントに対しても適用することができる。
【0089】
また、本実施形態にかかる給電システム1では、PoEスイッチ30及び無線LANアクセスポイント40A~40Cの状況を、無線LANコントローラ10が監視し、情報を取得する。例えば、PoEスイッチ30と無線LANアクセスポイント40A~40Cとの間で、独自のフレームなどを用いた情報の送受信を行う必要がないため、一般的なPoE受電の無線LANアクセスポイントに適用することができる。
【0090】
<実施形態3>
図10は、本実施形態にかかる給電システム100aの構成を示すブロック図である。給電システム100aは、給電装置130と、給電装置130に接続されて給電装置130から受電する1又は複数の第1の受電装置140Aと、少なくとも第1の受電装置140Aを制御する制御装置120と、を備える。図10において、第1の受電装置140Aは、1つのみ示されているが、第1の受電装置140Aは、複数あってよい。
【0091】
給電装置130は、判定部131及び送信部132を備えている。判定部131は、給電装置130から受電する第2の受電装置140Dを給電装置130に新たに接続する場合に、給電装置130から第2の受電装置140Dへの電力供給が可能であるか否かを判定する。送信部132は、判定部131における判定の結果を制御装置120に送信する。
【0092】
制御装置120は、受信部123と及び省電力制御部122を備えている。受信部123は、判定部131における判定の結果を給電装置130から受信する。省電力制御部122は、判定部131において給電装置130から第2の受電装置140Dへの電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、第1の受電装置140Aに対する省電力制御を開始する。
【0093】
本実施形態にかかる給電システム100aでは、既に給電装置130から受電している第1の受電装置140Aに加え、第2の受電装置140Dが新たに接続される場合、給電装置130の判定部131において、第2の受電装置140Dへの給電が可能であるか否かを判定する。送信部132は、判定部131における判定の結果を制御装置120に送信する。
【0094】
制御装置120の受信部123は、判定部131における判定の結果を給電装置130から受信する。当該給電が可能でない場合、省電力制御部122は、当該給電が可能となるように、第1の受電装置140Aに対する省電力制御を開始する。このように、第1の受電装置140Aに対する適切な省電力制御を行うことで、第2の受電装置140Dは、給電装置130から受電することが可能となる。
【0095】
<実施形態4>
実施形態4は、上述した実施形態3の具体例である。図11は、本実施形態にかかる給電システム1aの構成を示すブロック図である。実施形態2にかかる給電システム1では、無線LANコントローラ10がPoEスイッチ30にアクセスすることで、PoEスイッチ30の供給電力が最大供給電力を超過するか否かを監視した。これと異なり、本実施形態にかかる給電システム1aでは、PoEスイッチ30aの供給電力が最大供給電力を超過するか否かの判定をPoEスイッチ30aが行い、判定の結果を無線LANコントローラ10aに送信する構成を備えている。
【0096】
給電システム1aは、PoEスイッチ30a、PoEスイッチ30aに接続されてPoEスイッチ30aから受電する無線LANアクセスポイント40A~40C、及び、無線LANコントローラ10aを備えている。
【0097】
PoEスイッチ30aは、ポート31A~31Dに加え、判定部33及び送信部35を備えている。ポート31A~31Dは、実施形態2のポート31A~31Dとそれぞれ同様の構成であるので詳細な説明を省略する。
【0098】
判定部33は、実施形態3の判定部131に相当するものである。判定部33は、無線LANアクセスポイント40DをPoEスイッチ30aに新たに接続する場合に、PoEスイッチ30aから無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給が可能であるか否かを判定する。
【0099】
送信部35は、実施形態3の送信部132に相当するものである。送信部35は、判定部33における判定の結果を無線LANコントローラ10aに送信する。
【0100】
図12は、無線LANコントローラ10aの構成を示すブロック図である。無線LANコントローラ10aは、演算部11、メモリ15、及びポート18に加え、受信部19を備えている。
【0101】
受信部19は、実施形態3の受信部123に相当するものである。受信部19は、判定部33における判定の結果をPoEスイッチ30aから受信する。演算部11は、供給電力監視部111、通信量監視部112、及び省電力制御部117aを備えている。省電力制御部117aは、判定部33においてPoEスイッチ30aから無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように無線LANアクセスポイント40A~40Cに対する省電力制御を開始する。受信部19及び省電力制御部117a以外の構成については、図3を用いて説明した無線LANコントローラ10の構成と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0102】
続いて、図13に示すフローチャートを用いて、無線LANコントローラ10aが行う処理を説明する。まず、無線LANコントローラ10aは、PoEスイッチ30aに無線LANアクセスポイント40Dが接続されたことを検出して、処理を開始する。
【0103】
ここで、PoEスイッチ30aの判定部33(図11を参照)は、PoEスイッチ30aから無線LANアクセスポイント40Dへの電力供給が可能であるか否かを判定する。具体的には、無線LANアクセスポイント40A~40Dへの供給電力の合計がPoEスイッチ30aの最大供給電力を超過するか否かを判定する。無線LANアクセスポイント40A~40Dへの供給電力の合計がPoEスイッチ30aの最大供給電力を超過する場合、送信部35は、その旨を無線LANコントローラ10aに送信する。また、送信部35は、PoEスイッチ30aの供給電力の状態を送信する。PoEスイッチ30aは、最大供給電力を超過するか否かの情報、及び無線LANアクセスポイント40A~40Cへの供給電力の情報を、PoEスイッチ30aが備えるメモリ(不図示)に格納してもよい。
【0104】
図13に戻り説明を続ける。無線LANコントローラ10aの受信部19(図12を参照)は、PoEスイッチ30aから、最大供給電力を超過する旨の通知を受信する(S20)。供給電力監視部111は、受信部19において受信された通知を、供給電力情報151としてメモリ15に格納する。供給電力情報151は、図4を用いて一例を説明したものと同様であるので説明を省略する。
【0105】
無線LANコントローラ10aは、実施形態2と同様に、以降のステップS21~S23の処理を行う。ステップS21~S23は、図9におけるステップS11~S13とそれぞれ対応しているため詳細な説明を省略する。
【0106】
本実施形態にかかる給電システム1aによれば、実施形態2と同様の効果を奏することができる。また、給電システム1aでは、無線LANコントローラ10aからのアクセスによらず、PoEスイッチ30aが自発的に無線LANコントローラ10aに対して、供給電力超過の旨を通知する。このようにすることで、無線LANコントローラ10aがPoEスイッチ30aにアクセスする場合と比較して、PoEスイッチ30aにおける供給電力の超過を検出するまでの処理時間を短縮することができる。したがって、無線LANアクセスポイント40Dの運用を、早期に開始することが可能となる。
【0107】
<ハードウエアの構成例>
無線LANコントローラ10及び10a、PoEスイッチ30及び30a、及び無線LANアクセスポイント40A~40Dの各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、無線LANコントローラ10等の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
【0108】
図14は、無線LANコントローラ10等を実現するコンピュータ900のハードウエア構成を例示するブロック図である。コンピュータ900は、無線LANコントローラ10等を実現するために設計された専用のコンピュータであってもよいし、汎用のコンピュータであってもよい。コンピュータ900は、スマートフォンやタブレット端末などといった可搬型のコンピュータであってもよい。
【0109】
例えば、コンピュータ900に対して所定のアプリケーションをインストールすることにより、コンピュータ900で、無線LANコントローラ10等の各機能が実現される。上記アプリケーションは、無線LANコントローラ10等の機能構成部を実現するためのプログラムで構成される。
【0110】
コンピュータ900は、バス902、プロセッサ904、メモリ906、ストレージデバイス908、入出力インタフェース910、及びネットワークインタフェース912を有する。バス902は、プロセッサ904、メモリ906、ストレージデバイス908、入出力インタフェース910、及びネットワークインタフェース912が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ904などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0111】
プロセッサ904は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、又は FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの種々のプロセッサである。メモリ906は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。ストレージデバイス908は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又は ROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。メモリ906及びストレージデバイス908の少なくとも一方は、メモリ15(図3又は図12を参照)として用いられてよい。
【0112】
入出力インタフェース910は、コンピュータ900と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース910には、キーボードなどの入力装置や、ディスプレイ装置などの出力装置が接続される。
【0113】
ネットワークインタフェース912は、コンピュータ900をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、LAN(Local Area Network)であってもよいし、WAN(Wide Area Network)であってもよい。
【0114】
ストレージデバイス908は、無線LANコントローラ10等の各機能構成部を実現するプログラム(前述したアプリケーションを実現するプログラム)を記憶している。プロセッサ904は、このプログラムをメモリ906に読み出して実行することで、無線LANコントローラ10等の各機能構成部を実現する。
【0115】
プロセッサの各々は、アルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又はそれ以上のプログラムを実行する。このプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0116】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0117】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
給電装置と、
前記給電装置に接続されて前記給電装置から受電する1又は複数の第1の受電装置と、
少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記給電装置から受電する第2の受電装置を前記給電装置に新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を有する
給電システム。
(付記2)
給電装置と、
前記給電装置に接続されて前記給電装置から受電する1又は複数の第1の受電装置と、
少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記給電装置は、
前記給電装置から受電する第2の受電装置を前記給電装置に新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部における判定の結果を前記制御装置に送信する送信部と、を有し、
前記制御装置は、
前記判定の結果を前記給電装置から受信する受信部と、
前記判定部において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を有する
給電システム。
(付記3)
前記省電力制御部は、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始した後、前記給電装置と前記第2の受電装置とを接続処理し、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給を開始する
付記1又は2に記載の給電システム。
(付記4)
前記第1の受電装置は複数存在し、
前記省電力制御部は、複数の前記第1の受電装置のそれぞれにおける通信量に基づいて、少なくとも1つの前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する
付記1~3のいずれか1項に記載の給電システム。
(付記5)
前記省電力制御部は、複数の前記第1の受電装置のそれぞれで使用する周波数帯ごとの通信量に基づいて、少なくとも1つの前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する
付記4に記載の給電システム。
(付記6)
前記給電装置は、PoE(Power over Ethernet(登録商標))規格に基づいて動作するPoEスイッチであり、
前記第1及び第2の受電装置は、無線LANアクセスポイントである
付記1~5のいずれか1項に記載の給電システム。
(付記7)
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を備える
制御装置。
(付記8)
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かの判定の結果を前記給電装置から受信する受信部と、
前記給電装置において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を備える
制御装置。
(付記9)
前記省電力制御部は、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始した後、前記給電装置と前記第2の受電装置とを接続処理し、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給を開始する
付記7又は8に記載の制御装置。
(付記10)
給電する1又は複数の第1の受電装置に加え、第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部における判定の結果を、少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置に送信する送信部と、を備え、
前記制御装置は、前記判定の結果を受信し、前記判定部において前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する
給電装置。
(付記11)
前記給電装置は、PoE(Power over Ethernet(登録商標))規格に基づいて動作するPoEスイッチであり、
前記第1及び第2の受電装置は、無線LANアクセスポイントである
付記10に記載の給電装置。
(付記12)
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始するステップと、を備える
制御方法。
(付記13)
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かの判定の結果を前記給電装置から受信するステップと、
前記給電装置において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始するステップと、を備える
制御方法。
(付記14)
給電する1又は複数の第1の受電装置に加え、第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおける判定の結果を、少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置に送信するステップと、を備え、
前記制御装置は、前記判定の結果を受信し、前記判定するステップにおいて前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する
制御方法。
(付記15)
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始するステップと、をコンピュータに実行させる
プログラム。
(付記16)
接続された1又は複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かの判定の結果を前記給電装置から受信するステップと、
前記給電装置において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始するステップと、をコンピュータに実行させる
プログラム。
(付記17)
給電する1又は複数の第1の受電装置に加え、第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおける判定の結果を、少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置に送信するステップと、をコンピュータに実行させ、
前記制御装置は、前記判定の結果を受信し、前記判定するステップにおいて前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する
プログラム。
【符号の説明】
【0118】
1、1a、100、100a 給電システム
10、10a 無線LANコントローラ
11 演算部
15 メモリ
18 ポート
19、123 受信部
20 ネットワーク
30、30a PoEスイッチ
31A~31D ポート
33、121、131 判定部
35、132 送信部
40、40A~40D 無線LANアクセスポイント
111 供給電力監視部
112 通信量監視部
117、117a、122 省電力制御部
120 制御装置
130 給電装置
140A 第1の受電装置
140D 第2の受電装置
151、151a~151c 供給電力情報
152、152a 通信量情報
900 コンピュータ
902 バス
904 プロセッサ
906 メモリ
908 ストレージデバイス
910 入出力インタフェース
912 ネットワークインタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-09-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電装置と、
前記給電装置に接続されて前記給電装置から受電する複数の第1の受電装置と、
少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記給電装置から受電する第2の受電装置を前記給電装置に新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を有し、
前記省電力制御部は、複数の前記第1の受電装置のそれぞれで使用する周波数帯ごとの通信量に基づいて、少なくとも1つの前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する
給電システム。
【請求項2】
給電装置と、
前記給電装置に接続されて前記給電装置から受電する複数の第1の受電装置と、
少なくとも前記第1の受電装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記給電装置は、
前記給電装置から受電する第2の受電装置を前記給電装置に新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部における判定の結果を前記制御装置に送信する送信部と、を有し、
前記制御装置は、
前記判定の結果を前記給電装置から受信する受信部と、
前記判定部において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、を有し、
前記省電力制御部は、複数の前記第1の受電装置のそれぞれで使用する周波数帯ごとの通信量に基づいて、少なくとも1つの前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する
給電システム。
【請求項3】
前記省電力制御部は、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始した後、前記給電装置と前記第2の受電装置とを接続処理し、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給を開始する
請求項1又は2に記載の給電システム。
【請求項4】
接続された複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、
を備え
前記省電力制御部は、複数の前記第1の受電装置のそれぞれで使用する周波数帯ごとの通信量に基づいて、少なくとも1つの前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始す
制御装置。
【請求項5】
接続された複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かの判定の結果を前記給電装置から受信する受信部と、
前記給電装置において前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する省電力制御部と、
を備え
前記省電力制御部は、複数の前記第1の受電装置のそれぞれで使用する周波数帯ごとの通信量に基づいて、少なくとも1つの前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始す
制御装置。
【請求項6】
給電する複数の第1の受電装置に加え、第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部における判定の結果が、前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、複数の前記第1の受電装置のそれぞれで使用する周波数帯ごとの通信量に基づいて、少なくとも1つの前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する制御装置に、前記判定部における判定の結果を送信する送信部と、を備える
給電装置。
【請求項7】
前記省電力制御部は、前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始した後、前記給電装置と前記第2の受電装置とを接続処理し、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給を開始する
請求項4又は5に記載の制御装置。
【請求項8】
接続された複数の第1の受電装置に給電する給電装置に、前記給電装置から受電する第2の受電装置を新たに接続する場合に、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能であるか否かを判定
記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給が可能でないと判定された場合、当該電力供給が可能となるように、複数の前記第1の受電装置のそれぞれで使用する周波数帯ごとの通信量に基づいて、少なくとも1つの前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始する
給電方法。
【請求項9】
前記第1の受電装置に対する省電力制御を開始した後、前記給電装置と前記第2の受電装置とを接続処理し、前記給電装置から前記第2の受電装置への電力供給を開始する
請求項8に記載の給電方法。
【請求項10】
コンピュータに請求項8又は9に記載の給電方法を実行させるプログラム。