(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185266
(43)【公開日】2022-12-14
(54)【発明の名称】自動駐車システム及び自動駐車システムの制御方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/14 20060101AFI20221207BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20221207BHJP
G06Q 50/30 20120101ALI20221207BHJP
B60W 30/06 20060101ALI20221207BHJP
【FI】
G08G1/14 A
G08G1/09 F
G06Q50/30
B60W30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021092819
(22)【出願日】2021-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100187311
【弁理士】
【氏名又は名称】小飛山 悟史
(74)【代理人】
【識別番号】100161425
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 鉄平
(72)【発明者】
【氏名】菅野 達也
(72)【発明者】
【氏名】鶴岡 仙之
(72)【発明者】
【氏名】今津 貴雅
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
3D241BA21
3D241BA22
3D241BA32
3D241BB03
3D241BC01
3D241BC02
3D241CA00
3D241CC01
3D241CC08
3D241CC17
3D241CE04
3D241DB02Z
3D241DB05Z
3D241DB12Z
3D241DC33Z
3D241DC35Z
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC14
5H181CC27
5H181KK07
5H181KK08
5L049CC42
(57)【要約】
【課題】駐車エリアから出庫車両を出庫させる際、出庫車両とは異なる車両属性を有する他の車両の退避の不要化を図り、車両の入れ替えに要する時間の低減を図ることができる自動駐車システム及び自動駐車システムの制御方法を提供する。
【解決手段】駐車場は、複数の駐車スペースが縦列方向及び並列方向に並設された駐車エリアを有する。自動駐車システムは、自動駐車対象車両の車両属性を取得する。車両属性に基づいて、駐車エリアの少なくとも一部のエリアである駐車サブエリアを車両属性に応じて設定する。駐車サブエリア内の駐車スペースの位置情報に基づいて、駐車サブエリア内で自動駐車対象車両を駐車させる駐車スペースの優先順位を設定する。駐車サブエリア内の駐車スペースの空き情報及び優先順位に基づいて、自動駐車対象車両を駐車させる目標となる駐車スペースである目標駐車スペースを決定する。目標駐車スペースに自動駐車対象車両を駐車させる。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の駐車スペースが縦列方向及び並列方向に並設された駐車エリアを有する駐車場において自動運転車両に指示を行うことにより自動駐車対象車両を前記駐車スペースに駐車させる駐車場管制サーバを備える自動駐車システムであって、
前記駐車場管制サーバは、
前記自動駐車対象車両の車両属性を取得する車両属性取得部と、
前記車両属性に基づいて、前記駐車エリアの少なくとも一部のエリアである駐車サブエリアを前記車両属性に応じて設定するサブエリア設定部と、
前記駐車サブエリア内の前記駐車スペースの位置情報に基づいて、前記駐車サブエリア内で前記自動駐車対象車両を駐車させる前記駐車スペースの優先順位を設定する優先順位設定部と、
前記駐車サブエリア内の前記駐車スペースの空き情報及び前記優先順位に基づいて、前記自動駐車対象車両を駐車させる目標となる前記駐車スペースである目標駐車スペースを決定する駐車スペース決定部と、
前記目標駐車スペースに前記自動駐車対象車両を駐車させる車両指示部と、
を備える、自動駐車システム。
【請求項2】
前記自動駐車対象車両は、利用者に対して貸し出される共用車両であり、
前記車両属性取得部は、前記自動駐車対象車両の車種及び車両クラスを前記車両属性として取得し、
前記サブエリア設定部は、前記駐車エリア内で互いに重複しないように前記自動駐車対象車両の車種又は車両クラスごとの前記駐車サブエリアを設定する、請求項1に記載の自動駐車システム。
【請求項3】
前記自動駐車対象車両は、利用者に対して貸し出される共用車両であり、
前記車両属性取得部は、前記自動駐車対象車両の車種及び車両クラスを含む第1車両属性と、前記自動駐車対象車両の車種及び車両クラスを含まない第2車両属性と、を前記車両属性として取得し、
前記サブエリア設定部は、前記第1車両属性を有する前記自動駐車対象車両の前記駐車サブエリアである第1サブエリアと、前記第2車両属性を有する前記自動駐車対象車両の前記駐車サブエリアである第2サブエリアとを、前記駐車エリア内で互いに重複しないように設定し、
前記駐車スペース決定部は、前記第2サブエリア内の前記駐車スペースの空き情報及び前記優先順位に基づいて、前記第2車両属性を有する前記自動駐車対象車両の前記目標駐車スペースを決定する、請求項1又は2に記載の自動駐車システム。
【請求項4】
複数の駐車スペースが縦列方向及び並列方向に並設された駐車エリアを有する駐車場において自動運転車両に指示を行うことにより自動駐車対象車両を前記駐車スペースに駐車させる駐車場管制サーバを備える自動駐車システムの制御方法であって、
前記自動駐車対象車両の車両属性を取得する車両属性取得ステップと、
前記車両属性に基づいて、前記駐車エリアの少なくとも一部のエリアである駐車サブエリアを前記車両属性に応じて設定するサブエリア設定ステップと、
前記駐車サブエリア内の前記駐車スペースの位置情報に基づいて、前記駐車サブエリア内で前記自動駐車対象車両を駐車させる前記駐車スペースの優先順位を設定する優先順位設定ステップと、
前記駐車サブエリア内の前記駐車スペースの空き情報及び前記優先順位に基づいて、前記自動駐車対象車両を駐車させる目標となる前記駐車スペースである目標駐車スペースを決定する駐車スペース決定ステップと、
前記目標駐車スペースに前記自動駐車対象車両を駐車させる車両指示ステップと、
を備える、自動駐車システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動駐車システム及び自動駐車システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、2台以上の自動運転車両を縦列に駐車させる自動駐車において、各駐車スペースの長さに対応した駐車スペース長情報と各駐車スペースに駐車している全ての自動運転車両の全長の合計に対応した全長合計情報とに基づいて、入庫する自動運転車両の駐車スペースと駐車位置とが選択される技術が知られている(例えば、特開2017-182230号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、本技術分野では、駐車エリアの駐車スペースを効率よく利用する観点で、例えば駐車エリアの奥側の駐車スペースから車両を順次詰めて駐車する駐車手法が注目されている。この駐車手法では、出庫の対象となる車両属性を有する出庫車両を出庫させる際、出庫車両の出庫方向(例えば車両前方)に他の車両属性を有する車両が駐車している場合、当該他の車両属性を有する車両を一旦退避させる必要がある。このような他の車両属性を有する車両の退避を伴う車両の入れ替えには時間を要するため、1台当たりの駐車(入庫及び出庫)に要する時間の効率を高めるためには、改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、複数の駐車スペースが縦列方向及び並列方向に並設された駐車エリアを有する駐車場において自動運転車両に指示を行うことにより自動駐車対象車両を駐車スペースに駐車させる駐車場管制サーバを備える自動駐車システムであって、駐車場管制サーバは、自動駐車対象車両の車両属性を取得する車両属性取得部と、車両属性に基づいて、駐車エリアの少なくとも一部のエリアである駐車サブエリアを車両属性に応じて設定するサブエリア設定部と、駐車サブエリア内の駐車スペースの位置情報に基づいて、駐車サブエリア内で自動駐車対象車両を駐車させる駐車スペースの優先順位を設定する優先順位設定部と、駐車サブエリア内の駐車スペースの空き情報及び優先順位に基づいて、自動駐車対象車両を駐車させる目標となる駐車スペースである目標駐車スペースを決定する駐車スペース決定部と、目標駐車スペースに自動駐車対象車両を駐車させる車両指示部と、を備える。
【0006】
本発明の一態様に係る自動駐車システムによれば、車両属性取得部によって取得された自動駐車対象車両の車両属性に基づいて、サブエリア設定部によって、駐車サブエリアが車両属性に応じて設定される。駐車サブエリア内の駐車スペースの位置情報に基づいて、優先順位設定部によって、駐車サブエリア内で自動駐車対象車両を駐車させる駐車スペースの優先順位が設定される。当該駐車サブエリア内の駐車スペースの空き情報及び優先順位に基づいて、駐車スペース決定部によって、目標駐車スペースが決定される。これにより、互いに同種の車両属性の自動駐車対象車両が同じ駐車サブエリア内に順次駐車される。その結果、例えば、ある車両属性を有する出庫車両を出庫させる際に、この出庫車両の出庫方向に他の車両属性を有する車両が駐車している可能性を低減することができる。したがって、駐車エリアから出庫車両を出庫させる際、出庫車両とは異なる車両属性を有する他の車両の退避の不要化を図り、車両の入れ替えに要する時間の低減を図ることができる。
【0007】
一実施形態において、自動駐車対象車両は、利用者に対して貸し出される共用車両であり、車両属性取得部は、自動駐車対象車両の車種及び車両クラスを車両属性として取得し、サブエリア設定部は、駐車エリア内で互いに重複しないように自動駐車対象車両の車種又は車両クラスごとの駐車サブエリアを設定してもよい。この場合、出庫車両とは異なる車種又は車両クラスの他の車両の退避の不要化を図ることができる。
【0008】
一実施形態において、自動駐車対象車両は、利用者に対して貸し出される共用車両であり、車両属性取得部は、自動駐車対象車両の車種及び車両クラスを含む第1車両属性と、自動駐車対象車両の車種及び車両クラスを含まない第2車両属性と、を車両属性として取得し、サブエリア設定部は、第1車両属性を有する自動駐車対象車両の駐車サブエリアである第1サブエリアと、第2車両属性を有する自動駐車対象車両の駐車サブエリアである第2サブエリアとを、駐車エリア内で互いに重複しないように設定し、駐車スペース決定部は、第2サブエリア内の駐車スペースの空き情報及び優先順位に基づいて、第2車両属性を有する自動駐車対象車両の目標駐車スペースを決定してもよい。この場合、第1車両属性又は第2車両属性のいずれか一方の車両属性を有する出庫車両を出庫させる際、他方の車両属性を有する車両の退避を省くことができる。
【0009】
本発明の他の態様は、複数の駐車スペースが縦列方向及び並列方向に並設された駐車エリアを有する駐車場において自動運転車両に指示を行うことにより自動駐車対象車両を駐車スペースに駐車させる駐車場管制サーバを備える自動駐車システムの制御方法であって、自動駐車対象車両の車両属性を取得する車両属性取得ステップと、車両属性に基づいて、駐車エリアの少なくとも一部のエリアである駐車サブエリアを車両属性に応じて設定するサブエリア設定ステップと、駐車サブエリア内の駐車スペースの位置情報に基づいて、駐車サブエリア内で自動駐車対象車両を駐車させる駐車スペースの優先順位を設定する優先順位設定ステップと、駐車サブエリア内の駐車スペースの空き情報及び優先順位に基づいて、自動駐車対象車両を駐車させる目標となる駐車スペースである目標駐車スペースを決定する駐車スペース決定ステップと、目標駐車スペースに自動駐車対象車両を駐車させる車両指示ステップと、を備える。
【0010】
本発明の他の態様に係る自動駐車システムの制御方法によれば、車両属性取得ステップにおいて取得された自動駐車対象車両の車両属性に基づいて、サブエリア設定ステップにおいて、駐車サブエリアが車両属性に応じて設定される。駐車サブエリア内の駐車スペースの位置情報に基づいて、優先順位設定ステップにおいて、駐車サブエリア内で自動駐車対象車両を駐車させる駐車スペースの優先順位が設定される。当該駐車サブエリア内の駐車スペースの空き情報及び優先順位に基づいて、駐車スペース決定ステップにおいて、目標駐車スペースが決定される。これにより、互いに同種の車両属性の自動駐車対象車両が同じ駐車サブエリア内に順次駐車されるため、例えば当該車両属性を有する出庫車両を出庫させる際に、出庫車両の出庫方向に他の車両属性を有する車両が駐車している可能性を低減することができる。したがって、駐車エリアから出庫車両を出庫させる際、出庫車両とは異なる車両属性を有する他の車両の退避の不要化を図り、車両の入れ替えに要する時間の低減を図ることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る自動駐車システム及び自動駐車システムの制御方法によれば、駐車エリアから出庫車両を出庫させる際、出庫車両とは異なる車両属性を有する他の車両の退避の不要化を図り、車両の入れ替えに要する時間の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】一実施形態に係る自動駐車システムを説明するための図である。
【
図2】駐車場管制サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】駐車場管制サーバの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】
図4における目標駐車スペースの一例を示す図である。
【
図7】
図6における目標駐車スペースの一例を示す図である。
【
図8】駐車サブエリアの更に他の例を示す図である。
【
図9】
図8における目標駐車スペースの一例を示す図である。
【
図10】自動運転車両の一例を示すブロック図である。
【
図11】入庫処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図11のサブエリア設定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図11の優先順位設定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】
図11の駐車スペース決定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図4の駐車サブエリアの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、一実施形態に係る自動駐車システムを説明するための図である。
図1に示す自動駐車システム[AVPS:Automated Valet Parking System]1は、駐車場[Parking place]における自動バレーパーキング[Automated Valet Parking]を行うためのシステムである。
【0015】
自動バレーパーキングとは、駐車場における降車場でユーザ(乗員)が降りた無人の車両(自動駐車対象車両)を駐車場側からの指示に応じて駐車場内の目標駐車スペースに自動で駐車させるサービスである。目標駐車スペースとは、自動駐車対象車両を駐車させる目標となる駐車スペース[Parking space]である。自動駐車対象車両は、自動駐車システム1による自動駐車の対象となる車両である。自動駐車対象車両には、例えば、利用者に対して貸し出される共用車両が含まれる。共用車両としては、例えば、レンタカー及びカーシェアリングといった貸し出しサービス用の車両、公用車、社用車又は営業車など一定の台数が用意された業務用車両などが挙げられる。自動駐車対象車両には、個人により保有及び使用される個人保有車両が含まれてもよい。個人により保有には、例えば、個人の購入による保有、個人へのリースによる保有などを意味する。個人保有車両の使用者は、車両を保有する者に限定されない。
【0016】
自動バレーパーキングには、自動運転車両が駐車場側からの指示に従って目標ルートを自走で自動走行し、目標駐車スペースに自走で自動駐車する第1の形態が含まれる。目標ルートとは、自動運転車両2が目標駐車スペースに到達するために走行する駐車場内のルートである。第1の形態では、自動運転車両2は、それ自体が自動駐車対象車両となる。以下、本実施形態では、第1の形態の自動運転車両の自動バレーパーキングを例に説明する。
【0017】
自動バレーパーキングでは、自動運転車両2の自動走行と自動運転車両2の自動駐車とが行われる。自動走行とは、駐車場の走行路上を目標ルートに沿って目標駐車スペースに向かって走行させる車両制御である。自動駐車とは、目標駐車スペースに対して自動運転車両2を駐車させる車両制御である。
【0018】
自動駐車システム1は、自動運転車両2を駐車させた後、乗員からの出庫要求[Pick up request]に応じて駐車中の自動運転車両2の出庫を行う。自動駐車システム1は、出庫対象の自動運転車両2を乗車場の駐車枠(待機枠)に設定された乗車用の目標駐車スペースに向かって自動走行させ、乗車用の目標駐車スペースに対して自動駐車させることで、乗員の到着まで待機させる。
【0019】
なお、駐車場は、自動バレーパーキング専用の駐車場であってもよく、自動バレーパーキングの対象外である一般車両用の駐車場を兼ねていてもよい。一般車両用の駐車場の一部を自動バレーパーキング専用のエリアとして用いてもよい。駐車場は、屋内駐車場であってもよく屋外駐車場であってもよい。
【0020】
駐車場は、少なくとも1つの駐車エリアを有している。駐車エリアでは、複数の駐車枠(駐車スペース)が縦列方向及び並列方向に並設されている。縦列方向は、駐車エリアにおいて駐車スペースに対して車両が進入又は退出する方向に対応する方向である。縦列方向は、例えば、駐車エリアにおいて駐車枠の長手方向に対応する方向である。並列方向は、駐車エリアにおいて駐車スペースに対して車両が進入又は退出する方向に交差する方向である。並列方向は、例えば、駐車エリアにおいて駐車枠の短手方向に対応する方向である。
【0021】
[自動駐車システムの構成]
以下、自動駐車システム1の構成について図面を参照して説明する。
図1に示されるように、自動駐車システム1は駐車場管制サーバ10を備えている。駐車場管制サーバ10は駐車場を管理するためのサーバである。
【0022】
駐車場管制サーバ10は、自動運転車両2と通信可能に構成されている。自動運転車両2について詳しくは後述する。駐車場管制サーバ10は、駐車場に設けられていてもよく、駐車場から離れた施設に設けられていてもよい。駐車場管制サーバ10は、異なる場所に設けられた複数のコンピュータから構成されていてもよい。駐車場管制サーバ10は、駐車場センサ3及び駐車場地図データベース4と接続されている。
【0023】
駐車場センサ3は、駐車場内の状況を認識するためのセンサである。駐車場センサ3には、例えば駐車場内の自動運転車両2の位置を検出するための監視カメラが含まれている。監視カメラは、駐車場の天井や壁に設けられ、駐車場内の自動運転車両2を撮像する。監視カメラは、撮像画像を駐車場管制サーバ10に送信する。
【0024】
駐車場センサ3には、駐車枠内に駐車車両が存在するか否か(駐車枠が満車であるか空車であるか)を検出するための空車センサが含まれてもよい。空車センサは、駐車枠ごとに設けられてもよく、天井などに設けられて複数の駐車枠を一台で監視可能に構成されていてもよい。空車センサの構成は特に限定されず、周知の構成を採用することができる。空車センサは、圧力センサであってもよく、電波を用いるレーダセンサ又はソナーセンサであってもよく、カメラであってもよい。空車センサは、駐車枠における空車情報を駐車場管制サーバ10に送信する。
【0025】
駐車場地図データベース4は、駐車場地図情報を記憶するデータベースである。駐車場地図情報には、駐車場における駐車枠の位置情報及び駐車場における走行路の情報が含まれている。駐車場地図情報には、例えば、縦列方向に駐車枠が並ぶ個数である縦個数の情報が含まれている。駐車場地図情報には、並列方向に駐車枠が並ぶ個数である横個数の情報が含まれていてもよい。駐車場地図情報には、駐車場ごとに駐車サービス形態(後述)及び車両属性の情報が含まれていてもよい。例えば、駐車サービス形態が共用車両の保管である駐車場(後述)の駐車場地図情報には、共用車両である自動駐車対象車両の車両属性が含まれている。駐車サービス形態が個人保有車両の一時的な留め置きである駐車場(後述)の駐車場地図情報には、個人保有車両である自動駐車対象車両の車両属性が含まれていてもよい。また、駐車場地図情報には、自動運転車両2が位置認識に用いられるランドマークの位置情報が含まれていてもよい。ランドマークには、白線、ポール、セーフティコーン、駐車場の柱などのうち少なくとも一つが含まれる。
【0026】
駐車場管制サーバ10のハードウェア構成について説明する。
図2は、駐車場管制サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2に示されるように、駐車場管制サーバ10は、プロセッサ10a、記憶部10b、通信部10c、及びユーザインターフェイス10dを備えた一般的なコンピュータとして構成されている。
【0027】
プロセッサ10aは、各種オペレーティングシステムを動作させて駐車場管制サーバ10を制御する。プロセッサ10aは、制御装置、演算装置、レジスタなどを含むCPU[Central Processing Unit]などの演算器である。プロセッサ10aは、記憶部10b、通信部10c、及びユーザインターフェイス10dを統括する。記憶部10bは、例えばROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]、HDD[Hard Disk Drive]、SSD[Solid State Drive]のうち少なくとも一つを含む記録媒体である。
【0028】
通信部10cは、ネットワークを介した無線通信を行うための通信デバイスである。通信部10cには、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカードなどを用いることができる。駐車場管制サーバ10は、通信部10cを用いて自動運転車両2と通信を行う。ユーザインターフェイス10dは、駐車場管制サーバ10の管理者などに対する駐車場管制サーバ10の入出力部である。ユーザインターフェイス10dは、ディスプレイ、スピーカなどの出力器、及び、タッチパネルなどの入力器を含む。
【0029】
次に、駐車場管制サーバ10の機能的構成について説明する。
図3は、駐車場管制サーバの機能的構成の一例を示す図である。
図3に示されるように、駐車場管制サーバ10は、車両情報取得部11、駐車サービス形態取得部12、車両属性取得部13、サブエリア設定部14、優先順位設定部15、駐車スペース決定部16、駐車計画生成部17、及び車両指示部18を有する。
【0030】
車両情報取得部11は、駐車場内の自動運転車両2との通信により自動運転車両2の車両情報を取得する。車両情報には、自動運転車両2の識別情報及び駐車場における自動運転車両2の位置情報が含まれる。識別情報は、個々の自動運転車両2を特定できる情報であればよい。識別情報は、ID番号[Identification Number]であってもよく、車両番号であってもよく、自動バレーパーキングの予約番号などであってもよい。
【0031】
車両情報には、識別情報とは別に車両番号が含まれていてもよい。車両情報には、入庫予約時刻などの入庫予約情報が含まれていてもよく、出庫予定時刻が含まれていてもよい。車両情報には、自動運転車両2の旋回半径、大きさ、車幅などの車体情報が含まれていてもよく、自動運転車両2の自動運転機能に関する情報が含まれていてもよい。自動運転機能に関する情報には自動運転機能のバージョン情報が含まれていてもよい。
【0032】
車両情報には、自動運転車両2の走行状態及び外部環境の認識結果が含まれていてもよい。走行状態及び外部環境の認識については後述する。車両情報には、自動運転車両2の残りの走行可能距離又は残燃料の情報が含まれていてもよい。車両情報には、自動運転車両2が自動走行モードであるか自動駐車モードであるかの区別が含まれていてもよい。
【0033】
車両情報取得部11は、自動バレーパーキングの間、自動運転車両2から車両情報を継続的に取得する。車両情報取得部11は、自動運転車両2が駐車中となった場合、車両情報の取得を中断してもよく、定期的に車両情報を取得してもよい。
【0034】
車両情報取得部11は、取得した車両情報に基づいて、自動バレーパーキング中の自動運転車両2の状況を認識する。自動運転車両2の状況には、駐車場内における自動運転車両2の位置が含まれる。自動運転車両2の状況には、自動運転車両2の車速が含まれてもよく、自動運転車両2のヨーレートが含まれてもよく、自動運転車両2と周囲の他車両との距離が含まれてもよい。
【0035】
駐車サービス形態取得部12は、駐車場地図情報に基づいて駐車サービス形態を取得する。駐車サービス形態は、駐車場管制サーバ10による管理の対象となる駐車場で提供される駐車サービスの形態である。駐車サービス形態には、駐車により共用車両を保管する駐車サービスの形態と、駐車により個人保有車両を一時的に留め置く駐車サービスの形態と、が含まれる。共用車両を駐車する形態の駐車サービスが提供される駐車場としては、例えば、レンタカー及びカーシェアリングといった貸し出しサービス用の車両を駐車する駐車場、及び、社用車又は営業車を駐車する駐車場などが挙げられる。個人保有車両を駐車する形態の駐車サービスが提供される駐車場としては、例えば、大型ショッピングモールに併設された駐車場などが挙げられる。駐車サービス形態取得部12は、例えば、駐車場管制サーバ10が管理する駐車場に対応する駐車場地図データベース4の駐車場地図情報に基づいて、駐車サービス形態が、駐車により共用車両を保管する駐車サービスの形態及び駐車により個人保有車両を一時的に留め置く駐車サービスの形態のいずれであるかを取得する。
【0036】
車両属性取得部13は、自動駐車対象車両の車両属性を取得する。車両属性取得部13は、例えば、駐車場内の自動運転車両2との通信により自動駐車対象車両の車両属性を取得する。車両属性取得部13は、自動駐車対象車両の車種及び車両クラスを含む車両属性(第1車両属性)を取得する。
【0037】
車両属性は、駐車エリアにおける目標駐車スペースを決定するために用いられる自動駐車対象車両の分類に関する情報である。自動駐車対象車両が共用車両である場合の車両属性としては、例えば、自動駐車対象車両の車種及び車両クラスが含まれる。
【0038】
車種は、自動駐車対象車両の車名による分類に相当する。車両クラスは、自動駐車対象車両の車格、特徴又は用途による分類に相当する。車両クラスとしては、例えばレンタカー及びカーシェアリングの場合、コンパクトカークラス、スタンダードクラス、ラグジュアリー(高級車)クラス、エコロジークラス、SUVクラス、及び商用車クラスなどが挙げられる。車両クラスの別の例としては、例えば業務用車両の場合、要人又は役員などを乗せる公用車又は社用車と、客先営業用車とで分類されてもよいし、客先営業用車が更に軽自動車及び普通車などで分類されてもよい。
【0039】
その他、自動駐車対象車両が貸し出しサービス用の車両である場合、車両属性として、料金クラス(例えばエコノミークラス)が含まれてもよい。なお、自動駐車対象車両が個人保有車両である場合の車両属性として、自動駐車対象車両が福祉用途であるか否かが含まれてもよい。福祉用途は、例えば、自動駐車対象車両が車椅子対応車両であることを意味してもよい。
【0040】
車両属性取得部13は、自動駐車対象車両の車種及び車両クラスを含まない車両属性(第2車両属性)を取得してもよい。具体例として自動駐車対象車両がレンタカー及びカーシェアリング用の共用車両である場合、車種及び車両クラスを含まない車両属性を有する自動駐車対象車両としては、主たる車種及び車両クラスではない分類(例えば「その他」)として扱われる車両が挙げられる。自動駐車対象車両が業務用の共用車両である場合、車種及び車両クラスを含まない車両属性を有する自動駐車対象車両としては、単に業務用の敷地内を移動するための連絡用車両などが挙げられる。自動駐車対象車両が個人保有車両である場合、車種及び車両クラスを含まない車両属性を有する自動駐車対象車両として、例えば、個人保有車両であって福祉用途ではない一般的な自家用車が挙げられる。
【0041】
サブエリア設定部14は、自動駐車対象車両の車両属性に基づいて、駐車サブエリアを車両属性に応じて設定する。駐車サブエリアは、駐車エリアの少なくとも一部のエリアであって、駐車エリアにおける自動駐車対象車両を駐車させる位置を車両属性に応じた仮想的な領域で分割するように設定されるエリアである。
【0042】
サブエリア設定部14は、駐車サービス形態が共用車両の保管であるか否かを判定してもよい。サブエリア設定部14は、例えば、駐車サービス形態が共用車両の保管であるか、或いは、駐車サービス形態が個人保有車両の一時的な留め置きであるかを判定する。駐車サービス形態が個人保有車両の一時的な留め置きである場合については後述する。
【0043】
サブエリア設定部14は、駐車サービス形態が共用車両の保管であると判定した場合、自動駐車対象車両の車両属性に基づいて、駐車サブエリアを車両属性に応じて設定する。サブエリア設定部14は、例えば、自動駐車対象車両の車種又は車両クラスごとの駐車サブエリアを設定する。
【0044】
サブエリア設定部14は、駐車サービス形態が共用車両の保管であると判定した場合、更に、駐車場地図情報に基づいて、当該駐車エリアに駐車される自動駐車対象車両の車両属性が自動駐車対象車両の車種及び車両クラスを含むか否かを判定(第1車両属性であるか否かを判定)してもよい。サブエリア設定部14は、車両属性が第1車両属性であると判定した場合、第1車両属性を有する自動駐車対象車両の駐車サブエリアである第1サブエリアを設定してもよい。サブエリア設定部14は、車両属性が第1車両属性であると判定した場合、自動駐車対象車両の車種又は車両クラスごとの駐車サブエリアを設定する。サブエリア設定部14は、車両属性が第1車両属性ではないと判定した場合、車両属性が第2車両属性であると判定し、第2車両属性を有する自動駐車対象車両の駐車サブエリアである第2サブエリアを設定してもよい。
【0045】
図4は、駐車サブエリアの一例を示す図である。
図5は、
図4における目標駐車スペースの一例を示す図である。
図4及び
図5には、駐車サブエリアSA1,SA2,SA3を含む駐車エリアPA1が示されている。駐車エリアPA1において、縦列方向は、図中の矢印Aが指す方向である。駐車エリアPA1では、複数の駐車枠が縦列方向及び並列方向に並設されている。駐車エリアPA1では、縦列方向に3個の駐車枠が並ぶ列が、並列方向に8列並んでいる。
【0046】
図5に示されるように駐車エリアPA1において、複数の自動運転車両2は、一例として、矢印Aが指す方向を車両前方として駐車している。各自動運転車両2は、矢印Aが指す方向側から矢印Aが指す方向とは反対方向(奥側)に向かってバックで進入して、奥側から順に詰めて駐車する。このような駐車手法は、いわゆる「すし詰め駐車」とも呼ばれることがある。なお、このような駐車手法は、奥側から順に詰めて自動運転車両2が駐車されればよく、矢印Aが指す方向から奥側に向かって自動運転車両2が前進で進入してもよい。なお、駐車エリアの縦列方向において、奥側とは反対側を進入部側と称する。進入部とは、駐車エリアにおける自動運転車両2が進入する部分を意味する。
【0047】
図4の例では、自動運転車両(自動駐車対象車両)2は、例えばレンタカーなどの貸し出しサービス用の車両であり、駐車エリアPA1の駐車サービス形態は、共用車両の保管である。ここでは、駐車エリアPA1には、車両クラスがコンパクトカークラスである自動運転車両2と、車両クラスがスタンダードクラスである自動運転車両2と、車種及び車両クラスを含まない車両属性の自動運転車両2と、が保管されるものとする。
【0048】
図4の例では、車両クラスがコンパクトカークラスである自動運転車両2について、サブエリア設定部14は、駐車サービス形態が共用車両の保管であると判定し、且つ、車両属性が第1車両属性であると判定する。サブエリア設定部14は、車両クラスがコンパクトカークラスである自動運転車両2について、第1サブエリアである駐車サブエリアSA1を設定する。同様に、車両クラスがスタンダードクラスである自動運転車両2について、サブエリア設定部14は、駐車サービス形態が共用車両の保管であると判定し、且つ、車両属性が第1車両属性であると判定する。サブエリア設定部14は、車両クラスがスタンダードクラスである自動運転車両2について、第1サブエリアである駐車サブエリアSA2を設定する。駐車サブエリアSA1,SA2は、駐車エリアPA1内で互いに重複していない。すなわち、
図4に示されるように、サブエリア設定部14は、駐車サービス形態が共用車両の保管であると判定した場合、自動駐車対象車両2の車種又は車両クラスごとの駐車サブエリアSA1,SA2を駐車エリアPA1内で互いに重複しないように設定する。
【0049】
一方、車種及び車両クラスを含まない車両属性の自動運転車両2について、サブエリア設定部14は、駐車サービス形態が共用車両の保管であると判定し、且つ、車両属性が第2車両属性であると判定する。サブエリア設定部14は、車種及び車両クラスを含まない車両属性の自動運転車両2について、第2サブエリアである駐車サブエリアSA3を設定する。
図4の例では、第2サブエリアである駐車サブエリアSA3は、第1サブエリアである駐車サブエリアSA1,SA2を駐車エリアPA1の全体から除いた部分に対応する。
【0050】
優先順位設定部15は、駐車サブエリア内の駐車スペースの位置情報に基づいて、駐車スペースの優先順位を設定する。駐車スペースの優先順位とは、ある駐車エリアにおいて、当該駐車エリアに設定された駐車サブエリア内で自動運転車両2(自動駐車対象車両)を優先的に駐車させる位置(目標駐車スペース)を表す優先順位である。駐車スペースの優先順位は、後述の駐車スペース決定部16が目標駐車スペースを決定するために用いられる。
【0051】
優先順位設定部15は、駐車サブエリアの奥側から進入部側に向かって、優先順位を順次設定する。優先順位設定部15は、例えば、並列方向に設けられた複数の駐車スペースに対して並列方向に沿って順に設定すると共に、駐車エリアの進入部に対する遠方側から進入部側に向かって順に設定する。つまり、優先順位設定部15は、駐車場の縦列方向の奥側の列から、まず当該列について並列方向に沿って駐車スペースに優先順位を設定し、当該列の全ての駐車スペースについて優先順位を設定したら、次の列(進入部側に隣接する列)について並列方向に沿って駐車スペースに優先順位を設定する。
【0052】
より詳しくは、優先順位設定部15は、例えば、駐車サブエリア内の駐車スペースの位置情報と縦個数と対象番号Nとに基づいて、当該駐車サブエリアの奥側の優先順位が当該駐車サブエリアの進入部側の優先順位よりも高くなるように、駐車スペースの優先順位を設定する。対象番号Nは、優先順位を設定する対象となる駐車サブエリア内の列である対象列を示す番号である。対象番号Nは、例えば、駐車場の縦列方向の一番奥の列を1として、奥側から進入部側に向かって1ずつ大きくなる番号とすることができる。なお、対象番号Nは、形式的に付与される数字であるため、例えば駐車場の縦列方向の進入部側から奥側に向かって大きくなる番号としてもよい。この場合、優先順位設定部15は、対象番号Nが大きい順に優先順位を設定してもよい。
【0053】
優先順位設定部15は、駐車場地図情報に予め記憶された縦個数を取得する。優先順位設定部15は、例えば
図4のように、駐車エリアにおける縦列方向の縦個数が、並列方向に隣り合う複数の列について互いに同一(駐車エリアが長方形状)である場合、各駐車エリアにおける縦列方向に駐車枠が並ぶ個数を縦個数として取得する。
【0054】
具体的な一例として、
図4に示されるように、優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA1について、縦個数を3と取得し、対象番号Nを1に設定することで対象番号Nをリセットする。優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA1について、対象番号Nが1である最も奥の列において、並列方向に沿って駐車スペースに対してA1,A2と順に設定する。優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA1について、対象番号Nが2である奥から2つ目の列において、並列方向に沿って駐車スペースに対してA3,A4と順に設定する。優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA1について、対象番号Nが3である奥から3つ目の列において、並列方向に沿って駐車スペースに対してA5,A6と順に設定する。優先順位設定部15は、対象番号Nが縦個数と等しい列の駐車スペースに対する設定を終えると、優先順位の設定を終了する。
【0055】
同様に、優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA2について、対象番号Nが1である最も奥の列において、並列方向に沿って駐車スペースに対してB1,B2,B3と順に設定する。優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA2について、対象番号Nが2である奥から2つ目の列において、並列方向に沿って駐車スペースに対してB4,B5,B6と順に設定する。優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA2について、対象番号Nが3である奥から3目の列において、並列方向に沿って駐車スペースに対してB7,B8,B9と順に設定する。優先順位設定部15は、対象番号Nが縦個数と等しい列の駐車スペースに対する設定を終えると、優先順位の設定を終了する。なお、優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA3についても、駐車サブエリアSA1,SA2と同様に優先順位を設定してもよい。
【0056】
駐車スペース決定部16は、駐車サブエリア内の駐車スペースの空き情報及び優先順位に基づいて、自動駐車対象車両を駐車させる目標となる駐車スペースである目標駐車スペースを決定する。駐車スペース決定部16は、例えば、駐車場センサ3の検出結果から認識した駐車場内の駐車枠の空車状況に基づいて、サブエリア内の駐車スペースの空き情報を取得する。駐車スペース決定部16は、入庫する自動運転車両2の車両属性に対応する駐車サブエリアにおいて、空いている駐車スペースのうち最も優先順位が高い駐車スペースを目標駐車スペースとして決定する。駐車スペース決定部16は、第1及び第2駐車サブエリア内の駐車スペースの空き情報及び優先順位に基づいて、第1及び第2車両属性を有する自動駐車対象車両を駐車させる目標となる駐車スペースである目標駐車スペースを、それぞれ決定してもよい。駐車スペース決定部16は、入庫する自動駐車対象車両の車種又は車両クラスに対応する第1駐車サブエリアにおいて、第1駐車サブエリア内の駐車スペースの空き情報及び優先順位に基づいて、目標駐車スペースを決定してもよい。
【0057】
具体的には、
図5の例では、駐車スペース決定部16は、入庫する自動運転車両2Xの車両属性がスタンダードクラスの車両クラスであるとすると、自動運転車両2Xの車両属性に対応するサブエリアとして駐車サブエリアSA2を特定する。駐車スペース決定部16は、
図5のハッチング付きの駐車スペースに示されるように、駐車サブエリアSA2において、空いている駐車スペース(優先順位B4~B9)のうち最も優先順位が高い駐車スペース(優先順位B4)を目標駐車スペースとして決定する。
【0058】
ここで、駐車エリアにおける駐車枠の配置は、
図4及び
図5の例に限定されない。
図6は、駐車サブエリアの他の例を示す図である。
図7は、
図6における目標駐車スペースの一例を示す図である。
図6及び
図7では、
図4及び
図5の駐車サブエリアSA2に代えて、駐車枠の数が異なる駐車サブエリアSA4が示されている。駐車エリアPA2における駐車サブエリアSA4では、縦列方向の縦個数が、並列方向に隣り合う複数の列について一部で異なっている。駐車サブエリアSA4では、長方形の内部の一部の駐車枠が省かれている。
【0059】
図6の例では、優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA4において、縦列方向で最も多い駐車枠の個数である3を縦個数として取得してもよい。優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA4について、対象番号Nを1に設定することで対象番号Nをリセットする。優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA4について、対象番号Nが1である最も奥の列において、並列方向に沿って駐車スペースに対してB1,B2,B3と順に設定する。優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA4について、対象番号Nが2である奥から2つ目の列において、並列方向に沿って駐車スペースに対してB4,B5と順に設定してもよい。優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA4について、対象番号Nが3である奥から3つ目の列において、並列方向に沿って駐車スペースに対してB6と順に設定してもよい。
【0060】
図7の例では、駐車スペース決定部16は、入庫する自動運転車両2Xの車両属性がスタンダードクラスの車両クラスであるとすると、自動運転車両2Xの車両属性に対応するサブエリアとして駐車サブエリアSA4を特定する。駐車スペース決定部16は、
図7のハッチング付きの駐車スペースに示されるように、駐車サブエリアSA4において、空いている駐車スペース(優先順位B5,B6)のうち最も優先順位が高い駐車スペース(優先順位B5)を目標駐車スペースとして決定する。
【0061】
ところで、サブエリア設定部14は、駐車サービス形態が個人保有車両の一時的な留め置きであると判定した場合、個人保有車両の駐車サブエリアを駐車エリアの全体として設定してもよい。この場合、例えばショッピングモールなどの駐車エリアの全体を対象として、個人保有車両を自動的に駐車させることができる。
【0062】
図8は、駐車サブエリアの更に他の例を示す図である。
図9は、
図8における目標駐車スペースの一例を示す図である。
図8及び
図9には、駐車サブエリアSA5を含む駐車エリアPA3が示されている。駐車サブエリアSA5は、駐車エリアPA3の全体として設定されている。優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA3について、縦個数を3と取得し、対象番号Nを1に設定することで対象番号Nをリセットする。優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA3について、対象番号Nが1である最も奥の列において、並列方向に沿って駐車スペースに対して1,2,3,・・・,8と順に設定してもよい。優先順位設定部15は、駐車サブエリアSA3について、対象番号Nが2である奥から2つ目の列において、並列方向に沿って駐車スペースに対して9,10,11,・・・と順に設定してもよい。
【0063】
図9の例では、駐車スペース決定部16は、入庫する自動運転車両2Xに対応するサブエリアとして駐車サブエリアSA5を特定してもよい。駐車スペース決定部16は、
図9のハッチング付きの駐車スペースに示されるように、駐車サブエリアSA5において、空いている駐車スペース(優先順位3,4,5,7,・・・)のうち最も優先順位が高い駐車スペース(優先順位3)を目標駐車スペースとして決定してもよい。
【0064】
駐車計画生成部17は、駐車スペース決定部16で決定した目標駐車スペースと車両情報取得部11の取得した車両情報とに基づいて、自動運転車両2の駐車に関する走行計画である駐車計画を生成する。駐車計画には、駐車スペース決定部16で決定した目標駐車スペースと目標駐車スペースまでの目標ルートとが含まれる。駐車計画生成部17は、例えば駐車場に入場した自動運転車両2から入庫要求を受領した場合に、駐車スペース決定部16で決定した目標駐車スペースに自動運転車両2を駐車させる駐車計画の生成を開始する。入庫要求は、自動運転車両2ではなく、乗員のユーザ端末から行われてもよい。
【0065】
駐車計画生成部17は、車両情報取得部11の取得した自動運転車両2の位置情報、駐車スペース決定部16で決定された目標駐車スペースの位置情報、及び駐車場地図データベース4の駐車場地図情報に基づいて、自動運転車両2の現在の位置から目標駐車スペースに向かう目標ルートを設定する。
【0066】
駐車計画生成部17は、駐車場内の走行路上に目標ルートを設定する。目標ルートは必ずしも最短距離である必要はなく、他の自動運転車両2の目標ルートと干渉しない又は干渉の少ないルートが優先的に選択されてもよい。目標ルートの設定方法は特に限定されず、周知の様々な手法を採用することができる。
【0067】
また、駐車計画生成部17は、自動運転車両2の車速計画を生成してもよい。駐車計画生成部17は、目標ルート上(走行路上)に予め設定された設定位置ごとに目標車速を演算し、設定位置の位置情報と目標車速を含む車速計画を伝えることで自動運転車両2の車速をコントロールしてもよい。設定位置は、例えば走行路に対して一定間隔で仮想的に設定される。設定位置は、走行路の交差点に設定されていてもよい。駐車計画生成部17は、他の自動運転車両2や一般車両の走行状況を踏まえて設定位置における目標車速を更新してもよい。
【0068】
或いは、駐車計画生成部17は、車速計画を生成することなく、自動運転車両2の位置の変化に応じた目標車速を適宜指示する態様であってもよい。駐車計画生成部17は、車速上限だけ自動運転車両2に指示して、車速調整を自動運転車両2に任せる態様であってもよい。
【0069】
車両指示部18は、自動バレーパーキングを行う自動運転車両2に対して指示を行う。車両指示部18は、駐車計画生成部17で生成された駐車計画に従って、目標駐車スペースに至るための目標ルート及び目標車速等を自動運転車両2に配信し、自動運転車両2(自動駐車対象車両)を目標駐車スペースに駐車させるように自動運転車両2を制御する。
【0070】
以上のように構成された自動駐車システム1では、例えば、自動運転車両2を駐車させた後、乗員からの出庫要求に応じて駐車中の自動運転車両2の出庫が行われる。ここで、例えば
図5の駐車サブエリアSA2において、複数の自動運転車両2は、奥側から順に詰めて駐車している。
図5の例において、例えば、優先順位B4の目標駐車スペースに自動運転車両2Xが駐車した後に、車両クラスがスタンダードクラスの自動運転車両2が出庫車両とされたとする。仮に、進入部側に位置する自動運転車両2の車両属性が、奥側に位置する自動運転車両2の車両属性と異なっている場合には、進入部側に位置する自動運転車両2を一旦退避させる必要が生じてしまう。この点、本実施形態では、駐車サブエリアSA2に駐車している複数の自動運転車両2は車両クラスがスタンダードクラスであり、同種の車両属性とされているため、奥側(優先順位B1の駐車スペース)に位置する自動運転車両2ではなく、進入部側(優先順位B4の駐車スペース)に位置する自動運転車両2を出庫車両とすることができる。このように、車両クラスがスタンダードクラスである出庫車両を駐車エリアPA1から出庫させる際、出庫車両とは異なる車両属性を有する車両クラスがコンパクトカークラス又は「その他」である他の車両の退避の不要化を図ることができる。その結果、自動運転車両2の入れ替えに要する時間の低減を図ることができる。
【0071】
[自動運転車両の構成]
続いて、本実施形態に係る自動運転車両2(自動駐車システム1から自動駐車に関する指示を受け取る自動運転車両)の構成の一例について説明する。
図10は、自動運転車両2の一例を示すブロック図である。なお、本実施形態において自動運転車両2は自動駐車システム1に含まれない。
【0072】
図10に示されるように、自動運転車両2は、一例として、自動運転ECU20を有している。自動運転ECU20は、CPU、ROM、RAMなどを有する電子制御ユニットである。自動運転ECU20では、例えば、ROMに記録されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。自動運転ECU20は、複数の電子ユニットから構成されていてもよい。
【0073】
自動運転ECU20は、GPS受信部21、外部センサ22、内部センサ23、通信部24、及び、アクチュエータ25と接続されている。
【0074】
GPS受信部21は、複数のGPS衛星から信号を受信することにより、自動運転車両2の位置(例えば自動運転車両2の緯度及び経度)を測定する。GPS受信部21は、測定した自動運転車両2の位置情報を自動運転ECU20へ送信する。GPS受信部21に代えてGNSS[Global Navigation Satellite System]受信部を用いてもよい。
【0075】
外部センサ22は、自動運転車両2の外部環境を検出する車載センサである。外部センサ22は、カメラを少なくとも含む。カメラは、自動運転車両2の外部環境を撮像する撮像機器である。カメラは、例えば自動運転車両2のフロントガラスの裏側に設けられ、車両前方を撮像する。カメラは、自動運転車両2の外部環境に関する撮像情報を自動運転ECU20へ送信する。カメラは、単眼カメラであってもよく、ステレオカメラであってもよい。カメラは、複数台設けられていてもよく、自動運転車両2の前方の他、左右の側方及び後方を撮像してもよい。
【0076】
外部センサ22は、レーダセンサを含んでもよい。レーダセンサは、電波(例えばミリ波)又は光を利用して自動運転車両2の周辺の物体を検出する検出機器である。レーダセンサには、例えば、ミリ波レーダ又はライダー[LiDAR:Light Detection And Ranging]が含まれる。レーダセンサは、電波又は光を自動運転車両2の周辺に送信し、物体で反射された電波又は光を受信することで物体を検出する。レーダセンサは、検出した物体情報を自動運転ECU20へ送信する。また、外部センサ22は、自動運転車両2の外部の音を検出するソナーセンサを含んでもよい。
【0077】
内部センサ23は、自動運転車両2の走行状態を検出する車載センサである。内部センサ23は、車速センサ、加速度センサ、及びヨーレートセンサを含んでいる。車速センサは、自動運転車両2の速度を検出する検出器である。車速センサとしては、自動運転車両2の車輪又は車輪と一体に回転するドライブシャフトなどに対して設けられ、各車輪の回転速度を検出する車輪速センサを用いることができる。車速センサは、検出した車速情報(車輪速情報)を自動運転ECU20に送信する。
【0078】
加速度センサは、自動運転車両2の加速度を検出する検出器である。加速度センサは、例えば、自動運転車両2の前後方向の加速度を検出する前後加速度センサを含んでいる.加速度センサは、自動運転車両2の横加速度を検出する横加速度センサを含んでいてもよい。加速度センサは、例えば、自動運転車両2の加速度情報を自動運転ECU20に送信する。ヨーレートセンサは、自動運転車両2の重心の鉛直軸周りのヨーレート(回転角速度)を検出する検出器である。ヨーレートセンサとしては、例えばジャイロセンサを用いることができる。ヨーレートセンサは、検出した自動運転車両2のヨーレート情報を自動運転ECU20へ送信する。
【0079】
通信部24は、自動運転車両2の外部との無線通信を制御する通信デバイスである。通信部24は、駐車場管制サーバ10との通信により各種情報の送信及び受信を行う。通信部24は、例えば、駐車場管制サーバ10に車両情報を送信すると共に、駐車場管制サーバ10から自動バレーパーキングのために必要な情報(例えば目標ルート沿いのランドマークの情報)を取得する。
【0080】
アクチュエータ25は、自動運転車両2の制御に用いられる機器である。アクチュエータ25は、駆動アクチュエータ、ブレーキアクチュエータ、及び操舵アクチュエータを少なくとも含む。駆動アクチュエータは、自動運転ECU20からの制御信号に応じてエンジンに対する空気の供給量(例えばスロットル開度)を制御し、自動運転車両2の駆動力を制御する。なお、自動運転車両2がハイブリッド車である場合には、エンジンに対する空気の供給量の他に、動力源としてのモータに自動運転ECU20からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。自動運転車両2が電気自動車である場合には、動力源としてのモータに自動運転ECU20からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。これらの場合における動力源としてのモータは、アクチュエータ25を構成する。
【0081】
ブレーキアクチュエータは、自動運転ECU20からの制御信号に応じてブレーキシステムを制御し、自動運転車両2の車輪へ付与する制動力を制御する。ブレーキシステムとしては、例えば、液圧ブレーキシステムを用いることができる。操舵アクチュエータは、電動パワーステアリングシステムのうち操舵トルクを制御するアシストモータの駆動を自動運転ECU20からの制御信号に応じて制御する。これにより、操舵アクチュエータは自動運転車両2の操舵トルクを制御する。
【0082】
次に、自動運転ECU20の機能的構成の一例について説明する。自動運転ECU20は、外部環境認識部31、走行状態認識部32、車両位置認識部33、車両情報提供部34、及び自動運転制御部35を有している。
【0083】
外部環境認識部31は、外部センサ22(カメラの撮像画像又はレーダセンサの検出した物体情報)の検出結果に基づいて、自動運転車両2の外部環境を認識する。外部環境には、自動運転車両2に対する周囲の物体の相対位置が含まれる。外部環境には、自動運転車両2に対する周囲の物体の相対速度及び移動方向が含まれていてもよい。外部環境認識部31は、パターンマッチングなどにより、他車両及び駐車場の柱などの物体を認識する。外部環境認識部31は、駐車場のゲート、駐車場の壁、ポール、セーフティコーンなどを認識してもよい。また、外部環境認識部31は、白線認識により駐車場における走行境界[driving boundaries]を認識してもよい。
【0084】
走行状態認識部32は、内部センサ23の検出結果に基づいて、自動運転車両2の走行状態を認識する。走行状態には、自動運転車両2の車速、自動運転車両2の加速度、自動運転車両2のヨーレートが含まれる。具体的に、走行状態認識部32は、車速センサの車速情報に基づいて、自動運転車両2の車速を認識する。走行状態認識部32は、加速度センサの車速情報に基づいて、自動運転車両2の加速度を認識する。走行状態認識部32は、ヨーレートセンサのヨーレート情報に基づいて、自動運転車両2の向きを認識する。
【0085】
車両位置認識部33は、通信部24を通じて駐車場管制サーバ10から取得した駐車場地図情報と外部環境認識部31の認識した外部環境とに基づいて、駐車場内における自動運転車両2の位置を認識する。
【0086】
車両位置認識部33は、駐車場地図情報に含まれる駐車場内のランドマークの位置情報と外部環境認識部31の認識した自動運転車両2に対するランドマークの相対位置とに基づいて、駐車場内における自動運転車両2の位置を認識する。ランドマークとしては、駐車場に固定して設けられた物体を用いることができる。
【0087】
その他、車両位置認識部33は、内部センサ23の検出結果に基づいて、デッドレコニングにより自動運転車両2の位置を認識してもよい。また、車両位置認識部33は、駐車場に設けられたビーコンとの通信により自動運転車両2の位置を認識してもよい。
【0088】
車両情報提供部34は、通信部24を通じて駐車場管制サーバ10に車両情報を提供する。車両情報提供部34は、例えば一定時間ごとに車両位置認識部33の認識した駐車場内における自動運転車両2の位置の情報を含む車両情報を駐車場管制サーバ10に提供する。車両情報には、自動運転車両2認識した外部状況及び/又は走行状態が含まれていてもよい。
【0089】
自動運転制御部35は、自動運転車両2の自動運転を実行する。自動運転制御部35は、例えば、目標ルート、自動運転車両2の位置、自動運転車両2の外部環境、及び自動運転車両2の走行状態に基づいて、自動運転車両2の進路[trajectory]を生成する。進路は自動運転の走行計画に相当する。進路には、自動運転で車両が走行する経路[path]と自動運転における車速計画とが含まれる。
【0090】
経路は、自動駐車システムに指示された目標ルート上において自動運転中の車両が走行する予定の軌跡である。経路は、例えば目標ルート上の位置に応じた自動運転車両2の操舵角変化のデータ(操舵角計画)とすることができる。目標ルート上の位置とは、例えば目標ルートの進行方向において所定間隔(例えば1m)毎に設定された設定縦位置である。操舵角計画とは、設定縦位置毎に目標操舵角が関連付けられたデータとなる。自動運転制御部35は、例えば目標ルートに沿って駐車場の走行路の中央を通るように進路を生成する。
【0091】
自動運転制御部35は、自動バレーパーキングにおいて駐車場管制サーバ10の駐車計画生成部17から駐車計画(目標駐車スペース及び目標ルート)を指示された場合は駐車計画に従って自動運転を行う。自動運転制御部35は、駐車計画に位置に応じた操舵角計画や車速計画が含まれていない場合は、自動運転車両2側で操舵角計画及び車速計画を生成して自動走行を実現する。
【0092】
自動運転制御部35は、目標駐車スペース付近の到着した場合、停止して駐車場管制サーバ10からの指示を待つ。自動運転制御部35は、駐車場管制サーバ10に対して目標駐車スペース付近への到着を通知してもよい。
【0093】
或いは、自動運転制御部35は、予め設定された自動駐車開始条件に基づいて、目標駐車スペースに対する自動駐車を開始すること(自動走行モードから自動駐車モードに切り換わること)を駐車場管制サーバ10に通知してもよい。自動駐車開始条件は、目標駐車スペースに対する自動駐車を実行するため条件とすることができる。自動駐車開始条件は、例えば自動運転車両2が目標駐車スペースから一定距離以内に停止したことであってもよく、自動運転車両2の外部センサ22により目標駐車スペースを適切に認識できたことを条件としてもよい。
【0094】
[自動駐車システムの制御方法]
次に、本実施形態に係る自動駐車システム1の制御方法(駐車場管制サーバ10の処理)の一例について説明する。
図11は、入庫処理の一例を示すフローチャートである。入庫処理は、例えば自動運転車両2からの要求により自動運転車両2を入庫させるための自動バレーパーキングが開始されたときに行われる。
【0095】
図11に示されるように、自動駐車システム1の駐車場管制サーバ10は、S01として、駐車サービス形態取得部12により駐車サービス形態の取得を行う(駐車サービス形態取得ステップ)。駐車サービス形態取得部12は、例えば、駐車場管制サーバ10が管理する駐車場に対応する駐車場地図データベース4の駐車場地図情報に基づいて、駐車サービス形態が、駐車により共用車両を保管する駐車サービスの形態及び駐車により個人保有車両を一時的に留め置く駐車サービスの形態のいずれであるかを取得する。
【0096】
S02において、駐車場管制サーバ10は、車両属性取得部13により車両属性の取得を行う(車両属性取得ステップ)。車両属性取得部13は、例えば、駐車場内の自動運転車両2との通信により自動駐車対象車両の車両属性を取得する。
【0097】
S03において、駐車場管制サーバ10は、サブエリア設定部14によりサブエリアの設定を行う(サブエリア設定ステップ)。駐車場管制サーバ10は、S03の処理の一例として、具体的には
図12の処理を実行する。
図12は、
図11のサブエリア設定処理の一例を示すフローチャートである。
【0098】
図12に示されるように、駐車場管制サーバ10は、S11として、サブエリア設定部14により、駐車サービス形態が共用車両の保管であるか否かを判定する(駐車サービス形態特定ステップ)。駐車場管制サーバ10は、サブエリア設定部14が駐車サービス形態が共用車両の保管であると判定した場合(S11:YES)、S12の処理に移行する。駐車場管制サーバ10は、サブエリア設定部14が駐車サービス形態が共用車両の保管であると判定しなかった場合(S11:NO)、S15の処理に移行する。
【0099】
S12において、駐車場管制サーバ10は、サブエリア設定部14により、車両属性が第1車両属性であるか否かを判定する(車両属性特定ステップ)。駐車場管制サーバ10は、サブエリア設定部14が、車両属性が第1車両属性であると判定した場合(S12:YES)、S13の処理に移行する。駐車場管制サーバ10は、サブエリア設定部14が、車両属性が第1車両属性であると判定しなかった場合(S12:NO)、S14の処理に移行する。
【0100】
S13において、駐車場管制サーバ10は、サブエリア設定部14により、車種又は車両クラスごとの駐車サブエリアを設定する。その後、駐車場管制サーバ10は、今回の
図12の処理を終了し、
図11に戻りS04の処理を行う。
【0101】
S14において、駐車場管制サーバ10は、サブエリア設定部14により、駐車サブエリアを駐車エリアの全体として設定する。その後、駐車場管制サーバ10は、今回の
図12の処理を終了し、
図11に戻りS04の処理を行う。
【0102】
S15において、駐車場管制サーバ10は、サブエリア設定部14により、駐車サブエリアを駐車エリアの全体として設定する。その後、駐車場管制サーバ10は、今回の
図12の処理を終了し、
図11に戻りS04の処理を行う。
【0103】
図11のS04において、駐車場管制サーバ10は、優先順位設定部15により駐車スペースの優先順位の設定を行う(優先順位設定ステップ)。駐車場管制サーバ10は、S04の処理の一例として、具体的には
図13の処理を実行する。
図13は、
図11の優先順位設定処理の一例を示すフローチャートである。
【0104】
図13に示されるように、駐車場管制サーバ10は、S21として、優先順位設定部15により、駐車サブエリアの縦個数の取得を行う。優先順位設定部15は、例えば、駐車場地図情報に予め記憶された縦個数を取得する。
【0105】
S22において、駐車場管制サーバ10は、優先順位設定部15により、対象列を示す対象番号Nのリセットを行う。優先順位設定部15は、例えば、対象番号Nを1に設定することで対象番号Nをリセットする。
【0106】
S23において、駐車場管制サーバ10は、優先順位設定部15により、奥からN番目の対象列において並列方向に設けられた複数の駐車スペースに対して並列方向に沿って優先順位の設定を行う。優先順位設定部15は、例えばNが1である場合、
図4,6,8に示されるように、奥から1番目の対象列の複数の駐車スペースに対して、並列方向に沿って優先順位(例えばA1,A2及びB1,B2,B3等)を設定する。
【0107】
S24において、駐車場管制サーバ10は、優先順位設定部15により、対象番号Nが縦個数に等しいか否かを判定する。駐車場管制サーバ10は、対象番号Nが縦個数に等しいと優先順位設定部15が判定しなかった場合(S24:NO)、S25の処理に移行する。S25において、駐車場管制サーバ10は、優先順位設定部15により、対象番号Nのインクリメントを行う。優先順位設定部15は、例えば、対象番号Nに1を加算することで対象番号Nをインクリメントさせる。その後、駐車場管制サーバ10は、S23の処理に移行し、対象番号Nが縦個数に等しくなるまで、インクリメントさせた対象番号Nについての優先順位の設定を繰り返し行う。
【0108】
一方、駐車場管制サーバ10は、対象番号Nが縦個数に等しいと優先順位設定部15が判定した場合(S24:YES)、今回の
図13の処理を終了し、
図11に戻りS05の処理を行う。
【0109】
図11のS05において、駐車場管制サーバ10は、駐車スペース決定部16により目標駐車スペースの決定を行う(駐車スペース決定ステップ)。駐車場管制サーバ10は、S05の処理の一例として、具体的には
図14の処理を実行する。
図14は、
図11の駐車スペース決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0110】
図14に示されるように、駐車場管制サーバ10は、S31として、駐車スペース決定部16により、サブエリア内の駐車スペースの空き情報の取得を行う。駐車スペース決定部16は、例えば、駐車場センサ3の検出結果から認識した駐車場内の駐車枠の空車状況に基づいて、サブエリア内の駐車スペースの空き情報を取得する。
【0111】
S32において、駐車場管制サーバ10は、駐車スペース決定部16により、サブエリア内で空いている駐車スペースのうち最も優先順位が高い駐車スペースを目標駐車スペースとして決定する。駐車スペース決定部16は、例えば、
図5,7,9のハッチング付きの駐車スペースに示されるように、自動駐車対象車両の車両属性に対応するサブエリア(
図5のSA2,
図7のSA4,
図9のSA5)を特定する。駐車スペース決定部16は、例えば、特定したサブエリア内で空いている駐車スペースのうち最も優先順位が高い駐車スペース(
図5のB4,
図7のB5,
図9の3)を目標駐車スペースとして決定する。その後、駐車場管制サーバ10は、今回の
図14の処理を終了し、
図11に戻りS06の処理を行う。
【0112】
S06において、駐車場管制サーバ10は、駐車計画生成部17により駐車計画の生成を行う(駐車計画生成ステップ)。駐車計画生成部17は、駐車スペース決定部16で決定した目標駐車スペースと車両情報取得部11の取得した車両情報とに基づいて、自動運転車両2の駐車に関する走行計画である駐車計画を生成する。
【0113】
S07において、駐車場管制サーバ10は、車両指示部18により自動運転車両2への指示を行う(車両指示ステップ)。車両指示部18は、駐車計画生成部17で生成された駐車計画に従って、自動運転車両2が目標駐車スペースに至るための目標ルート及び目標車速等を自動運転車両2に配信する。これにより、車両指示部18は、駐車スペース決定部16により決定された目標駐車スペースに自動運転車両2(自動駐車対象車両)を駐車させる。その後、駐車場管制サーバ10は、
図11の処理を終了する。
【0114】
以上説明した自動駐車システム1によれば、車両属性取得部13によって取得された自動運転車両2(自動駐車対象車両)の車両属性に基づいて、サブエリア設定部14によって、駐車サブエリアが車両属性に応じて設定される。駐車サブエリア内の駐車スペースの位置情報に基づいて、優先順位設定部15によって、駐車サブエリア内で自動運転車両2を駐車させる駐車スペースの優先順位が設定される。当該駐車サブエリア内の駐車スペースの空き情報及び優先順位に基づいて、駐車スペース決定部16によって、目標駐車スペースが決定される。これにより、互いに同種の車両属性の自動運転車両2が同じ駐車サブエリア内に順次駐車される。
図5の例では、駐車サブエリアSA1に対応する車両属性と同種の車両属性の自動運転車両2が駐車サブエリアSA1内に順次駐車される。駐車サブエリアSA2に対応する車両属性と同種の車両属性の自動運転車両2が駐車サブエリアSA2内に順次駐車される。その結果、例えば、ある車両属性を有する出庫車両を出庫させる際に、この出庫車両の出庫方向に他の車両属性を有する車両が駐車している可能性を低減することができる。したがって、駐車エリアから出庫車両を出庫させる際、出庫車両とは異なる車両属性を有する他の車両の退避の不要化を図り、車両の入れ替えに要する時間の低減を図ることができる。
【0115】
上記実施形態では、自動運転車両2は、利用者に対して貸し出される共用車両である。車両属性取得部13は、自動運転車両2の車種及び車両クラスを車両属性として取得する。サブエリア設定部14は、駐車エリア内で互いに重複しないように自動運転車両2の車種又は車両クラスごとの駐車サブエリアを設定する。
図4の例では、自動運転車両2の車種又は車両クラスごとの駐車サブエリアSA1,SA2が、駐車エリアPA1内で互いに重複しないように設定されている。これにより、出庫車両の車種又は車両クラスに対応する駐車サブエリアに、出庫車両とは異なる車種又は車両クラスの他の車両が駐車されている可能性を低減することができる。よって、出庫車両を出庫させる際、車種又は車両クラスが出庫車両と同種の自動運転車両2が縦列方向の奥側とは反対側(進入部側)にも位置している場合、進入部側の自動運転車両2を出庫させればよい。したがって、出庫車両とは異なる車種又は車両クラスの他の車両の退避の不要化を図ることができる。
【0116】
上記実施形態では、自動運転車両2は、利用者に対して貸し出される共用車両である。車両属性取得部13は、自動運転車両2の車種及び車両クラスを含む第1車両属性と、自動運転車両2の車種及び車両クラスを含まない第2車両属性と、を車両属性として取得する。サブエリア設定部14は、第1車両属性を有する自動運転車両2の駐車サブエリアである第1サブエリアと、第2車両属性を有する自動運転車両2の駐車サブエリアである第2サブエリアとを、駐車エリア内で互いに重複しないように設定する。駐車スペース決定部16は、第2サブエリア内の駐車スペースの空き情報及び優先順位に基づいて、第2車両属性を有する自動運転車両2の目標駐車スペースを決定する。
図4の例では、第1サブエリアは駐車サブエリアSA1,SA2であり、第2サブエリアは駐車サブエリアSA3である。駐車サブエリアSA1,SA2は、駐車サブエリアSA3とは駐車エリアPA1内で互いに重複しないように設定されている。これにより、第2車両属性を有する車両が駐車サブエリアSA1,SA2に駐車されていない状態とすることができる。よって、駐車サブエリアSA1,SA2に駐車されている第1車両属性を有する出庫車両を出庫させる際、第2車両属性を有する車両の退避を伴う車両の入れ替えを省くことができる。同様に、第1車両属性を有する車両が駐車サブエリアSA3に駐車されていない状態とすることができる。よって、駐車サブエリアSA3に駐車されている第2車両属性を有する出庫車両を出庫させる際、第1車両属性を有する車両の退避を省くことができる。
【0117】
自動駐車システム1の制御方法によれば、車両属性取得ステップにおいて取得された自動運転車両2(自動駐車対象車両)の車両属性に基づいて、サブエリア設定ステップにおいて、駐車サブエリアが車両属性に応じて設定される。駐車サブエリア内の駐車スペースの位置情報に基づいて、優先順位設定ステップにおいて、駐車サブエリア内で自動運転車両2を駐車させる駐車スペースの優先順位が設定される。当該駐車サブエリア内の駐車スペースの空き情報及び優先順位に基づいて、駐車スペース決定ステップにおいて、目標駐車スペースが決定される。これにより、互いに同種の車両属性の自動運転車両2が同じ駐車サブエリア内に順次駐車される。
図5の例では、駐車サブエリアSA1に対応する車両属性と同種の車両属性の自動運転車両2が駐車サブエリアSA1内に順次駐車される。駐車サブエリアSA2に対応する車両属性と同種の車両属性の自動運転車両2が駐車サブエリアSA2内に順次駐車される。そのため、例えば、ある車両属性を有する出庫車両を出庫させる際に、この出庫車両の出庫方向に他の車両属性を有する車両が駐車している可能性を低減することができる。したがって、駐車エリアから出庫車両を出庫させる際、出庫車両とは異なる車両属性を有する他の車両の退避の不要化を図り、車両の入れ替えに要する時間の低減を図ることができる。
【0118】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。
【0119】
上記実施形態において、
図4の例では、第2サブエリアである駐車サブエリアSA3は、第1サブエリアである駐車サブエリアSA1,SA2を駐車エリアPA1の全体から除いた部分に対応したが、これに限定されない。例えば、
図15に示されるように、第2サブエリアは、駐車エリアPA1の全体に相当する駐車サブエリアSA6として設定されてもよい。この場合、例えば、レンタカーの他の拠点に属する車両属性が「その他」の自動運転車両2が当該駐車エリアPA1に乗り捨てられた場合など、第2車両属性の自動運転車両2が一時的に増加して駐車サブエリアSA1,SA2の駐車枠を間借りするといった柔軟な運用を取ることができる。
【0120】
上記実施形態において、
図4の例では、駐車サブエリアSA1,SA2は、駐車サブエリアSA3とは駐車エリアPA1内で互いに重複しないように設定されていたが、駐車サブエリアSA1,SA2が互いに重複していてもよい。この場合、例えば、レンタカーの他の拠点に属するコンパクトカークラスの自動運転車両2が当該駐車エリアPA1に乗り捨てられた場合など、コンパクトカークラスの自動運転車両2が一時的に増加してスタンダードクラスの駐車サブエリアSA2の駐車枠を間借りするといった柔軟な運用を取ることができる。
【0121】
上記実施形態において、
図4の例では、サブエリア設定部14は、駐車場地図情報に基づいて、駐車サブエリアSA1,SA2の領域を設定したが、例えば上述の柔軟な運用を取る場合のように、駐車場地図情報に加えて、或いは駐車場地図情報に代えて、自動運転車両2の車両属性及び特定の車両属性を有する自動運転車両2の入庫台数などに基づいて、駐車サブエリアの領域を可変に設定してもよい。
【0122】
上記実施形態において、
図4の例では、サブエリア設定部14は、第1車両属性及び第2車両属性の両方を対象として、自動駐車対象車両の駐車サブエリアを設定したが、第1車両属性及び第2車両属性のいずれか一方を対象として、自動駐車対象車両の駐車サブエリアを設定してもよい。
【0123】
上記実施形態では、縦個数及び横個数は、必ずしも駐車場地図情報に含まれていなくてもよい。この場合、縦個数及び横個数は、例えば駐車場センサ3等の検出結果に基づいて取得されてもよい。
【0124】
上記実施形態では、自動運転車両が駐車場側からの指示に従って目標ルートを自走で自動走行し、目標駐車スペースに自走で自動駐車するという、第1の形態の自動運転車両の自動バレーパーキングを例に説明したが、この例に限定されない。つまり、自動駐車対象車両そのものに自動運転で自走させることは、必須ではない。より詳しくは、自動運転車両の自動バレーパーキングには、自動運転車両2の自動運転機能を有する運搬ロボットが自動駐車対象車両を自動運転で運ぶように駐車場管制サーバ10が運搬ロボットを制御することで、自動駐車対象車両を目標駐車スペースに運んで駐車させる自動駐車が実現される第2の形態が含まれてもよい。第2の形態では、自動運転車両2以外の車両が自動駐車対象車両となる。つまり、自動運転車両2には、駐車場管制サーバ10による自動運転制御を実行可能に構成され且つ自動駐車対象車両を運搬可能に構成された運搬ロボットが含まれてもよい。この場合、自動駐車対象車両は、自動運転車両2の自動運転機能を有していなくてもよい。このような運搬ロボットは、例えば、自動駐車対象車両を持ち上げて保持できるリフト機構を備えることができる。
【0125】
第2の形態の自動バレーパーキングでは、自動運転車両2としての運搬ロボットの自動走行と自動駐車とが行われる。第2の形態の自動走行では、例えば、自動運転車両2としての運搬ロボットが、自動駐車対象車両を保持した状態で、駐車場の走行路上を目標ルートに沿って目標駐車スペースに向かって走行させられる。第2の形態の自動駐車では、自動運転車両2としての運搬ロボットが、保持していた自動駐車対象車両を、目標駐車スペースに対して駐車させる。
【0126】
第2の形態では、車両情報には、自動駐車対象車両の車種が含まれていてもよく、識別情報とは別に車両番号が含まれていてもよい。車両情報には、自動駐車対象車両の入庫予約時刻などの入庫予約情報が含まれていてもよく、出庫予定時刻が含まれていてもよい。第2の形態では、車両情報取得部11は、自動バレーパーキングの間、自動駐車対象車両から車両情報を必ずしも継続的に取得しなくてもよい。車両情報取得部11は、自動バレーパーキングを開始する際に自動駐車対象車両から車両情報を取得し、この車両情報を記憶して用いてもよい。第2の形態では、駐車計画生成部17は、駐車スペース決定部16で決定した目標駐車スペースと車両情報取得部11の取得した車両情報とに基づいて、自動駐車対象車両を駐車させる運搬ロボットに対して、自動運転車両2としての自動走行及び自動駐車に関する走行計画である駐車計画を生成してもよい。
【符号の説明】
【0127】
1…自動駐車システム、2,2X…自動運転車両(自動駐車対象車両)、10…駐車場管制サーバ、13…車両属性取得部、14…サブエリア設定部、15…優先順位設定部、16…駐車スペース決定部、18…車両指示部、PA1,PA2,PA3…駐車エリア、SA1,SA2,SA3,SA4,SA5,SA6…駐車サブエリア。