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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022018540
(43)【公開日】2022-01-27
(54)【発明の名称】デモ機の管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20220120BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020121713
(22)【出願日】2020-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】597033731
【氏名又は名称】株式会社オーツカ光学
(74)【代理人】
【識別番号】100092864
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100098154
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 克彦
(72)【発明者】
【氏名】大塚 太土
(72)【発明者】
【氏名】遠山 繁樹
(72)【発明者】
【氏名】広瀬 裕
(72)【発明者】
【氏名】平野 健一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】製品を顧客が購入する前に試用する際のデモ機貸出工程を改善するためのデモ機の管理システムを提供する。
【解決手段】デモ機の管理システムは、ユーザーUからの貸出依頼を受け付ける受付部門10に備えた受付端末11と、デモ機Dの保管、貸出、受取およびメンテナンスを行う倉庫部門20に備えた倉庫端末21と、デモ機Dの個体毎にレコードを作成した管理データベース31を有するとともに受付端末11および倉庫端末21とネットワークNを介して接続可能なサーバー30と、からなる。受付端末11から管理データベース31に入力された貸出依頼情報を倉庫端末21により確認することで、倉庫部門20はユーザーUにデモ機Dの貸出を行うとともに倉庫端末21から貸出入力を管理データベース31に行い、倉庫部門20がユーザーUから返却されたデモ機Dを受け取った際に倉庫端末21により管理データベース31に返却入力を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーにデモ機の貸出を行うためのデモ機の管理システムであって、
前記ユーザーからの貸出依頼情報を含んだ貸出依頼を受け付ける受付部門に備えた受付端末と、
前記デモ機の保管、貸出、受取およびメンテナンスを行う倉庫部門に備えた倉庫端末と、
前記デモ機の管理データベースを有するとともに前記受付端末および前記倉庫端末とネットワークを介して接続可能なサーバーと、からなり、
前記受付端末から前記管理データベースに入力された前記貸出依頼情報を前記倉庫端末により確認することで、前記倉庫部門は前記ユーザーに前記デモ機の貸出を行うとともに前記倉庫端末から貸出入力を前記管理データベースに行い、前記倉庫部門が前記ユーザーから前記デモ機を返却された際に前記倉庫端末により前記管理データベースに返却入力を行うことを特徴とするデモ機の管理システム。
【請求項2】
前記管理データベースは前記デモ機の個体毎にレコードが作成されており、且つ以下の工程を順に実行することを特徴とする請求項1記載のデモ機の管理システム。
A.前記貸出依頼を受け付けた際、前記受付部門は前記受付端末から前記管理データベース内の前記貸出依頼情報に該当するデモ機のレコードに予約入力を行う。
B.前記予約入力がされた際、前記倉庫部門は前記倉庫端末によりそれを確認して前記該当するデモ機のレコードに貸出入力を行うとともに、前記倉庫部門内の前記デモ機を前記ユーザーへ出荷する。
C.前記ユーザーが試用を終え、前記デモ機が前記倉庫部門へと返却された際、前記倉庫部門によりメンテナンスを行うとともに、前記倉庫端末により前記該当するデモ機のレコードに返却入力を行う。
D.前記返却入力がされた際、前記受付部門は前記受付端末によりそれを確認して前記該当するデモ機のレコードを初期状態に戻す。
【請求項3】
前記管理データベースは前記デモ機の個体毎にレコードが作成されており、且つ以下の工程を順に実行することを特徴とする請求項1記載のデモ機の管理システム。
A.前記貸出依頼を受け付けた際、前記受付部門は前記受付端末から前記管理データベース内の前記貸出依頼情報に該当するデモ機のレコードに予約入力を行う。
B.前記予約入力がされた際、前記倉庫部門は前記倉庫端末によりそれを確認して前記該当するデモ機のレコードに貸出入力を行うとともに、前記倉庫部門内の前記デモ機を前記ユーザーへ出荷する。
C.前記ユーザーが試用を終え、前記デモ機が前記倉庫部門へと返却された際、前記倉庫部門によりメンテナンスを行うとともに、前記倉庫端末により前記該当するデモ機のレコードに返却入力を行い、初期状態に戻す。
【請求項4】
ユーザーにデモ機の貸出を行うためのデモ機の管理システムであって、
前記デモ機の保管、貸出、受取およびメンテナンスを行う倉庫部門に備えた倉庫端末と、
前記デモ機の管理データベースを有するとともに前記倉庫端末とネットワークを介して接続可能なサーバーと、からなり、
前記ユーザーが端末を用いて入力することにより前記ネットワークを介して前記管理データベースに反映された貸出依頼情報を前記倉庫端末により確認することで、前記倉庫部門は前記ユーザーに前記デモ機の貸出を行うとともに前記倉庫端末から貸出入力を前記管理データベースに行い、前記倉庫部門が前記ユーザーから前記デモ機を返却された際に前記倉庫端末により前記管理データベースに返却入力を行うことを特徴とするデモ機の管理システム。
【請求項5】
前記管理データベースは前記デモ機の個体毎にレコードが作成されており、且つ以下の工程を順に実行することを特徴とする請求項4記載のデモ機の管理システム。
A.前記ユーザーは、貸出依頼情報を含んだ貸出依頼を前記ネットワークに接続された端末を用いて入力し、前記貸出依頼は前記ネットワークを介して前記サーバーへ送信され、前記管理データベース内の前記貸出依頼情報に該当するデモ機のレコードに予約入力がされる。
B.前記予約入力がされた際、前記倉庫部門は前記倉庫端末によりそれを確認して前記該当するデモ機のレコードに貸出入力を行うとともに、前記倉庫部門内の前記デモ機を前記ユーザーへ出荷する。
C.前記ユーザーが試用を終え、前記デモ機が前記倉庫部門へと返却された際、前記倉庫部門によりメンテナンスを行うとともに、前記倉庫端末により前記該当するデモ機のレコードに返却入力を行い、初期状態に戻す。
【請求項6】
前記受付部門または前記倉庫部門の中に、もしくはそれらと独立してコールセンターを備え、前記コールセンターは、前記ユーザーとの相互の連絡手段を有するとともに、前記ネットワークを介して前記サーバーに接続可能であるコールセンター端末を有することを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載のデモ機の管理システム。
【請求項7】
前記サーバーが更に顧客データベースを有しており、
前記倉庫部門が前記ユーザーから返却された前記デモ機を受け取った後、前記受付部門または前記倉庫部門は、前記ユーザーに対して質問を含む連絡を行うとともに、前記顧客データベースへ前記質問への回答を含めた前記連絡の内容に応じた顧客情報を入力することを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載のデモ機の管理システム。
【請求項8】
前記サーバーが更に顧客データベースを有しており、
前記倉庫部門が前記ユーザーから返却された前記デモ機を受け取った後、前記コールセンターは、前記ユーザーに対して質問を含む連絡を行うとともに、前記顧客データベースへ前記質問への回答を含めた前記連絡の内容に応じた顧客情報を入力することを特徴とする請求項6記載のデモ機の管理システム。
【請求項9】
前記顧客データベースに蓄積した前記顧客情報を、営業・生産・開発のうち少なくとも1つの業務に利用することを特徴とする請求項7または8記載のデモ機の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば検査機器、測定機器、電気製品、乗り物、その他の製品を顧客が購入する前に試用する際のデモ機貸出工程を改善するためのデモ機の管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、業務用・個人用を問わずあらゆる製品について、ユーザーは購入を決定する前に価格や性能の検討、または他社製品との比較などを行って最終的な購入の意思決定をすることが一般的であるが、特に検査機器、測定機器等の専門性の高い製品については、価格もさることながら、ユーザーの使用用途に合致するか否かが重要であって、ユーザーは実際に製品を購入する前に試用を希望することがある。
【0003】
その試用の際に用いるデモ機の貸出については、各製品のメーカーまたは取扱店などがデモ機の貸出を希望するユーザーの要望に応じて都度手配するものであったが、試用はその多くが無償での対応をしており、直接の利益に繋がることは少ないものの、将来の受注にも繋がる営業的側面を備えた重要な業務ではあるが、専用の部門を設置してこの対応を行うことは稀であった。
【0004】
従って、前記各製品のメーカーまたは取扱店などの従業員が別の業務としてその対応にあたる必要があり、顧客とのやりとり、デモ機の貸出・返却の手配、およびデモ機のメンテナンスを毎回行うことから、試用の需要が大きくなるにつれて負担も増しているのが現状である。
【0005】
これに対し、例えば、特開2002-7911号公報(特許文献1)に示すようなデモ機貸出システムが知られている。この従来発明によれば、インターネットを通じてユーザーがメーカーごとのデモ機の貸出情報を閲覧でき、しかも貸出手続ができるウェブサイトを提供するものであって、ユーザーは、前記ウェブサイトを通じて横断的に各メーカーのデモ機を貸出情報も含めて確認したうえでデモ機の貸出手続きができるものとされている。
【0006】
前記従来発明は、データベースに登録した各メーカーの提供するデモ機を横断的に利用可能としたことによる、主にユーザー側の利便性に着目したものであって、メーカー側の利便性としては、メーカーが独自にデモ機の貸出を受け付ける必要が無くなる点、貸出情報が明示されるため人気度が可視化される点など、実際にユーザーにデモ機を受け渡すよりも、その前段階である受付段階においての利便性に限られている。
【0007】
従って、受付段階が効率化されたとしても、その後の作業はメーカーが独自に受け付けた場合と相違ないため、メーカー側にとって、全体として見た時に十分な効率化が出来ているとは言い難い。
【0008】
そこで、デモ機の貸し出しを行うメーカーまたは取扱店にとって、その負担を軽減できるような仕組みが求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002-7911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、製品を顧客が購入する前に試用する際のデモ機貸出工程を改善するための仕組みを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するためになされた本願の第1の発明であるデモ機の管理システムは、
ユーザーにデモ機の貸出を行うためのデモ機の管理システムであって、
前記ユーザーからの貸出依頼情報を含んだ貸出依頼を受け付ける受付部門に備えた受付端末と、
前記デモ機の保管、貸出、受取およびメンテナンスを行う倉庫部門に備えた倉庫端末と、
前記デモ機の管理データベースを有するとともに前記受付端末および前記倉庫端末とネットワークを介して接続可能なサーバーと、からなり、
前記受付端末から前記管理データベースに入力された前記貸出依頼情報を前記倉庫端末により確認することで、前記倉庫部門は前記ユーザーに前記デモ機の貸出を行うとともに前記倉庫端末から貸出入力を前記管理データベースに行い、前記倉庫部門が前記ユーザーから前記デモ機を返却された際に前記倉庫端末により前記管理データベースに返却入力を行うことを特徴とする。
【0012】
本願の第2の発明であるデモ機の管理システムは、
前記管理データベースは前記デモ機の個体毎にレコードが作成されており、且つ以下の工程を順に実行することを特徴とする。
A.前記貸出依頼を受け付けた際、前記受付部門は前記受付端末から前記管理データベース内の前記貸出依頼情報に該当するデモ機のレコードに予約入力を行う。
B.前記予約入力がされた際、前記倉庫部門は前記倉庫端末によりそれを確認して前記該当するデモ機のレコードに貸出入力を行うとともに、前記倉庫部門内の前記デモ機を前記ユーザーへ出荷する。
C.前記ユーザーが試用を終え、前記デモ機が前記倉庫部門へと返却された際、前記倉庫部門によりメンテナンスを行うとともに、前記倉庫端末により前記該当するデモ機のレコードに返却入力を行う。
D.前記返却入力がされた際、前記受付部門は前記受付端末によりそれを確認して前記該当するデモ機のレコードを初期状態に戻す。
【0013】
本願の第3の発明であるデモ機の管理システムは、
前記管理データベースは前記デモ機の個体毎にレコードが作成されており、且つ以下の工程を順に実行することを特徴とする。
A.前記貸出依頼を受け付けた際、前記受付部門は前記受付端末から前記管理データベース内の前記貸出依頼情報に該当するデモ機のレコードに予約入力を行う。
B.前記予約入力がされた際、前記倉庫部門は前記倉庫端末によりそれを確認して前記該当するデモ機のレコードに貸出入力を行うとともに、前記倉庫部門内の前記デモ機を前記ユーザーへ出荷する。
C.前記ユーザーが試用を終え、前記デモ機が前記倉庫部門へと返却された際、前記倉庫部門によりメンテナンスを行うとともに、前記倉庫端末により前記該当するデモ機のレコードに返却入力を行い、初期状態に戻す。
【0014】
本願の第4の発明であるデモ機の管理システムは、
ユーザーにデモ機の貸出を行うためのデモ機の管理システムであって、
前記デモ機の保管、貸出、受取およびメンテナンスを行う倉庫部門に備えた倉庫端末と、
前記デモ機の管理データベースを有するとともに前記倉庫端末とネットワークを介して接続可能なサーバーと、からなり、
前記ユーザーが端末を用いて入力することにより前記ネットワークを介して前記管理データベースに反映された貸出依頼情報を前記倉庫端末により確認することで、前記倉庫部門は前記ユーザーに前記デモ機の貸出を行うとともに前記倉庫端末から貸出入力を前記管理データベースに行い、前記倉庫部門が前記ユーザーから前記デモ機を返却された際に前記倉庫端末により前記管理データベースに返却入力を行うことを特徴とする。
【0015】
本願の第5の発明であるデモ機の管理システムは、
前記管理データベースは前記デモ機の個体毎にレコードが作成されており、且つ以下の工程を順に実行することを特徴とする。
A.前記ユーザーは、貸出依頼情報を含んだ貸出依頼を前記ネットワークに接続された端末を用いて入力し、前記貸出依頼は前記ネットワークを介して前記サーバーへ送信され、前記管理データベース内の前記貸出依頼情報に該当するデモ機のレコードに予約入力がされる。
B.前記予約入力がされた際、前記倉庫部門は前記倉庫端末によりそれを確認して前記該当するデモ機のレコードに貸出入力を行うとともに、前記倉庫部門内の前記デモ機を前記ユーザーへ出荷する。
C.前記ユーザーが試用を終え、前記デモ機が前記倉庫部門へと返却された際、前記倉庫部門によりメンテナンスを行うとともに、前記倉庫端末により前記該当するデモ機のレコードに返却入力を行い、初期状態に戻す。
【0016】
本願の第6の発明であるデモ機の管理システムは、
前記受付部門または前記倉庫部門の中に、もしくはそれらと独立してコールセンターを備え、前記コールセンターは、前記ユーザーとの相互の連絡手段を有するとともに、前記ネットワークを介して前記サーバーに接続可能であるコールセンター端末を有することを特徴とする。
【0017】
本願の第7の発明であるデモ機の管理システムは、
前記サーバーが更に顧客データベースを有しており、
前記倉庫部門が前記ユーザーから返却された前記デモ機を受け取った後、前記受付部門または前記倉庫部門は、前記ユーザーに対して質問を含む連絡を行うとともに、前記顧客データベースへ前記質問への回答を含めた前記連絡の内容に応じた顧客情報を入力することを特徴とする。
【0018】
本願の第8の発明であるデモ機の管理システムは、
前記サーバーが更に顧客データベースを有しており、
前記倉庫部門が前記ユーザーから返却された前記デモ機を受け取った後、前記コールセンターは、前記ユーザーに対して質問を含む連絡を行うとともに、前記顧客データベースへ前記質問への回答を含めた前記連絡の内容に応じた顧客情報を入力することを特徴とする。
【0019】
本願の第9の発明であるデモ機の管理システムは、
前記顧客データベースに蓄積した前記顧客情報を、営業・生産・開発のうち少なくとも1つの業務に利用することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明であるデモ機の管理システムによれば、デモ機として試用させたい製品のメーカーや取扱店は、デモ機を倉庫部門に移管するだけでよく、管理データベースにより連携する受付部門および倉庫部門、あるいはコールセンターによってユーザーとのやりとりからデモ機の保管、貸出、受取およびメンテナンスにわたって総合的に業務を行うことが可能となるため、メーカーや取扱店の負担を大幅に軽減するとともにユーザーにとっても迅速なレスポンスを期待できる、非常に効率的な仕組みを提供するものである。
【0021】
加えて、有料の貸し出しを行うリース事業やレンタル事業と異なり、デモ機が基本的に無償で貸し出すものであり、メンテナンスして繰り返し使用するものであるという点に着目して、管理データベースにおける返却対象のデモ機と紐付けた単一のレコードを常に用いて予約入力・貸出入力・返却入力を行うことができるととともに、不良品交換時も前記単一のレコードを引き継いで使用することができるため、前述のリース事業やレンタル事業におけるデータベースのように過去のレコードを残しつつ貸出の都度レコードを新設する必要がなく、管理データベースは常にデモ機の台数に等しい最低限のレコード数となり軽量に保つことができる。
【0022】
更に、本発明であるデモ機の管理システムが顧客データベースを有しており、ユーザーに対してフィードバックを目的とした連絡を行うものである場合、貸出フローと一体的な流れで、デモ機を試用したユーザーの意見を集め、後の営業活動へ活かすことが可能となる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明であるデモ機の管理システムの第1の実施形態を示す説明図。
図2図1に示した実施の形態における管理データベースの構造を示す説明図。
図3図1に示した実施の形態における貸出フローの説明図。
図4図3の貸出フローの各段階における管理データベースの状態を示す説明図。
図5図1に示した実施の形態における異なる貸出フローの説明図。
図6】本発明であるデモ機の管理システムの第2の実施形態を示す説明図。
図7図6に示した実施の形態における貸出フローの説明図。
図8】本発明であるデモ機の管理システムの第3の実施形態を示す説明図。
図9図8に示した実施の形態における貸出フローの説明図。
図10】本発明であるデモ機の管理システムの第4の実施形態を示す説明図。
図11】本発明であるデモ機の管理システムの第5の実施形態を示す説明図。
図12図11に示した実施の形態における貸出フローの説明図。
図13図11に示した実施の形態におけるユーザーからの貸出依頼を受け付けるための申請フォームを例示する説明図。
図14】本発明であるデモ機の管理システムの第6の実施形態を示す説明図。
図15】本発明であるデモ機の管理システムの第7の実施形態を示す説明図。
図16図15に示した実施の形態における貸出フローの説明図。
図17】本発明であるデモ機の管理システムの第8の実施形態を示す説明図。
図18図17に示した実施の形態における貸出フローの説明図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
尚、本明細書におけるユーザーとはデモ機の試用を希望する者を指すものであり、個人・法人を問わない。また、本明細書におけるデモ機とは業務用・個人用を問わず、例えば検査機器、測定機器、電気製品、乗り物、その他のあらゆる製品を指すものである。
【0025】
図1は本発明であるデモ機の管理システム100の第1の実施形態を説明する図である。
この図に示すように、デモ機の管理システム100は、ユーザーUからの貸出依頼情報を含んだ貸出依頼を受け付ける受付部門10に備えた受付端末11と、デモ機Dの保管、貸出、受取およびメンテナンスを行う倉庫部門20に備えた倉庫端末21と、前記デモ機Dの個体毎に作成されたレコードを含む管理データベース31を有し、前記受付端末11および前記倉庫端末21とネットワークNを介して接続可能なサーバー30と、からなる。
【0026】
そして、前記受付端末11から前記管理データベース31に入力された貸出依頼情報を前記倉庫端末21により確認することで、前記倉庫部門20は前記ユーザーUに前記デモ機Dの貸出を行うとともに前記倉庫端末21から貸出依頼情報を前記管理データベース31に入力し、前記倉庫部門20が前記ユーザーUから返却された前記デモ機Dを受け取った際に前記倉庫端末21により前記管理データベース31に返却情報を入力するものである。
【0027】
ここで、貸出依頼情報とは、ユーザーからの貸出依頼に含まれる、氏名または会社名・住所・連絡先・試用を希望するデモ機・試用を希望する期間その他の貸出に必要となる情報を指すものである。
【0028】
使用するデモ機は、デモ機として試用させたい製品のメーカーや取扱店が前記倉庫部門20に管理委託するものである。
【0029】
前記受付部門10および前記倉庫部門20は、本実施の形態においては前記メーカーや取扱店と異なる組織であるが、前記メーカーや取扱店と同一の組織内であってもよい。
【0030】
図2は本実施の形態における前記管理データベース31の構造を示す説明図である。
この図に示すように、前記管理データベース31はカラムとして識別番号,機種名,状態,返却予定,貸出回数が設定されており、デモ機の個体毎にレコードを作成するものである。また、その他にユーザー名,ユーザー住所などをカラムとして設けてもよい(図示せず)。
【0031】
識別番号は、デモ機の個体毎に任意の番号を付与して記入する欄であり、重複しないようなものであれば命名規則については問わない。
【0032】
機種名は、デモ機の機種毎の名称や型番などを記入する欄である。
【0033】
状態は、このレコードに紐づいたデモ機の状態を記入する欄であり、貸出・予約・返却・在庫など、実際の所在に応じて前記受付端末11または前記倉庫端末21によって入力するものである。
【0034】
返却予定は、このレコードに紐づいたデモ機の返却予定を記入する欄であり、前記受付端末11または前記倉庫端末21によって入力するものである。
【0035】
貸出回数は、このレコードに紐づいたデモ機の貸出の都度記入する欄であり、前記受付端末11または前記倉庫端末21によって入力するものである。
【0036】
尚、本実施の形態では単一メーカーのデモ機を取り扱うものであるが、例えば複数メーカーのデモ機を取り扱う場合は、カラムにメーカー名を増設してもよく、それによって判別を容易にすることができる(図示せず)。
【0037】
図3は本実施の形態におけるデモ機の貸出フローを示す説明図であり、図4は前記図3の貸出フローの各段階における管理データベース31の状態を示す説明図である。
これら図に示すように、前記受付端末11および前記倉庫端末21の間で、前記管理データベース31を介してデモ機Dの状態を共有するとともに、前記ユーザーUと前記倉庫部門20の間でデモ機Dの授受を行うものである。
【0038】
以下、デモ機の貸出フローの詳細について説明する。
【0039】
前記ユーザーUは、例えばウェブサイト上の申請フォームを利用した連絡、メールによる連絡、電話・FAXによる連絡その他の連絡手段によりデモ機の貸出依頼を前記受付部門10に対して行い、前記受付部門10はその貸出依頼を受ける(ステップS001)。
【0040】
前記ユーザーUから貸出依頼がされた際、前記受付部門10は、前記受付端末11により前記管理データベース31内の前記貸出依頼に該当するデモ機Dのレコードに予約入力を行い、前記該当するデモ機Dのレコードにおける状態のカラムを「予約」とする。(ステップS002,図4(a)参照)。
【0041】
前記予約入力がされた際、前記倉庫部門20は、前記倉庫端末21によりそれを確認する(ステップS003)。
【0042】
次に、前記倉庫部門20は、前記倉庫端末21により前記管理データベース31内の前記該当するデモ機Dのレコードに貸出入力を行い、前記該当するデモ機Dのレコードにおける状態のカラムを「貸出」とする。(ステップS004,図4(b)参照)。
【0043】
そして、前記倉庫部門20は、前記該当するデモ機Dを前記ユーザーUへ出荷する(ステップS005)。
【0044】
前記貸出入力がされた際、前記受付部門10は、前記受付端末11により前記管理データベース31内の前記該当するデモ機Dのレコードに返却予定日および貸出回数を記入する(ステップS006,図4(c)参照)
【0045】
もし、返却期限を過ぎても貸出したデモ機Dが前記ユーザーUから返却されない場合、前記受付部門10は、前記ユーザーUへ返却の督促を行う(ステップS007)。
【0046】
前記ユーザーUが試用を終え、貸出したデモ機Dが返却された際、前記倉庫部門20は、前記倉庫端末21により前記管理データベース31内の前記該当するデモ機のレコードに返却入力を行い、前記該当するデモ機Dのレコードにおける状態のカラムを「返却」とする。(ステップS008,図4(d)参照)
【0047】
その後、返却されたデモ機Dは、前記倉庫部門20によりメンテナンスが行われる(ステップS009)。
【0048】
前記返却入力がされた際、前記受付部門10は、前記受付端末11により前記管理データベース31内の前記該当するデモ機Dのレコードにおける状態のカラムを初期状態(在庫)に戻し、デモ機の貸出フローを終了する(ステップS010,図4(e)参照)。
【0049】
ここで、デモ機Dのレコードにおける状態のカラムを初期状態(在庫)に戻す際、貸出回数のカラムやその他のカラムについてリセットする必要はない。
【0050】
前述したデモ機の貸出フローにおいて、メンテナンス時に破損・故障が確認された場合は、修理による改善を図るが、もし改善されず不良品となってしまった場合は、新たな良品と交換することによって代替するものとする。その際は、貸出回数もリセットする。
【0051】
本実施の形態においては、不良品となってしまったデモ機と、交換した良品のデモ機とで同一のレコードを引き継いで使用することで、データベースのレコード数を増やすことがないため、データベースの軽量化を図ることができるため特に望ましいが、不良品となってしまったデモ機のレコードに処分する旨を記載し、交換した良品のデモ機のレコードを新たに作成するものとしてもよい。
【0052】
尚、本実施の形態におけるサーバー30は、システム部門(図示せず)により管理されているクラウドサーバーを用いるものであるが、前記受付端末11および前記倉庫端末21とネットワークNを介して接続可能なサーバーであれば種類を問わず、物理サーバーであってもよい。また、その管理についても、システム部門を設けないものとしてもよく、例えば前記受付部門10が行うものであっても、前記倉庫部門20が行うものであってもよい。
【0053】
図5は異なる貸出フローを示す説明図である。
前記図5に示した貸出フローは、前記ユーザーUが試用を終え、貸出したデモ機Dが前記倉庫部門20に返却された際、前記倉庫部門20が、前記倉庫端末21により前記管理データベース31内の前記該当するデモ機Dのレコードを初期状態(在庫)に戻し、デモ機の貸出フローを終了する(ステップS008)点において、前記図3に示した貸出フローと異なる。
【0054】
なお、返却されたデモ機Dは、前記図3に示した貸出フローと同様に前記倉庫部門20によりメンテナンスが行われる(ステップS009)。
【0055】
このように、返却されたデモ機Dを受け取った前記倉庫部門20が直接前記該当するデモ機Dのレコードを初期状態(在庫)に戻す場合、工程数の削減が可能となり効率化を図ることができる。
【0056】
図6は本発明であるデモ機の管理システムの第2の実施形態を説明する図であり、図7はその貸出フローを示す説明図である。
これらの図に示すように、デモ機の管理システム200は、ユーザーUからの貸出依頼を受け付ける受付部門10に備えた受付端末11と、デモ機Dの出納管理およびメンテナンスを行う倉庫部門20に備えた倉庫端末21と、前記デモ機Dの個体毎に作成されたレコードを含む管理データベース31を有し、前記受付端末11および前記倉庫端末21とネットワークNを介して接続可能なサーバー30と、からなる点においては前記デモ機の管理システム100と同様であるが、前記サーバー30が更に顧客データベース32を有している点において異なる。
【0057】
前述のように、前記デモ機の管理システム100においては、前記ユーザーUが試用を終え、貸出したデモ機Dが返却された際、前記倉庫部門20は前記倉庫端末21を介して前記管理データベース31に返却入力を行い、前記受付部門10は、前記受付端末11により前記管理データベース31内の前記デモ機Dのレコードを初期状態(在庫)に戻し、デモ機の貸出フローを終了するものである。
【0058】
それに対し、このデモ機の管理システム200は、前記ユーザーUが前記倉庫部門20に前記デモ機Dを返却した後、前記受付部門10は前記ユーザーUに対して質問を含む連絡を行うとともに、前記顧客データベース32へ前記質問への回答を含めた前記連絡の内容に応じた顧客情報を入力するものである。
【0059】
すなわち、前記ユーザーUに対して、試用したデモ機Dの評価、不満や要望、その他の質問事項を設けた連絡をメール・手紙その他の連絡手段にて行い、前記顧客情報として、前記質問事項への回答と前記ユーザーの氏名(または名称)および住所を含む情報を前記顧客データベース32へと入力するものである。
【0060】
前記管理データベース32はカラムとしてユーザー名、ユーザー住所、および質問事項への回答が設定されており、ユーザー毎にレコードを作成するものである(図示せず)。
【0061】
前記ユーザーUへの質問事項を設けた連絡は、例えばデモ機Dの返却後ただちに行ってもよく、数日後や1週間後など所定の期間の経過後に行うものとしてもよい。
【0062】
図8は本発明であるデモ機の管理システムの第3の実施形態を説明する図であり、図9はその貸出フローを示す説明図である。
これらの図に示すように、デモ機の管理システム300は、全体の構成としては前記デモ機の管理システム200とほぼ同様であるが、前記ユーザーUのサポートを行うコールセンター40を有している点において異なる。
【0063】
前記コールセンター40は、本実施の形態においては前記メーカーや取扱店と異なる組織であって、前記ユーザーUとメール・SNS・電話などを用いて相互に連絡を行い、前記ユーザーUからの問い合わせ等に応答するものであり、前記ネットワークNに接続可能なコールセンター端末41を備えている。
【0064】
なお、前記コールセンター40による前記ユーザーUとの連絡は、前記貸出依頼の前後どちらであってもよい。すなわち、前記貸出依頼が前記ユーザーUからなされる前に問い合わせ等を受け付けること、前記貸出依頼が前記ユーザーからなされた後に問い合わせ等を受け付けることができる。そして、その両方であってもよいことは勿論である。
【0065】
前記コールセンター端末41を用い、前記ユーザーUからの質問・要望等に基づいて、必要に応じて前記ネットワークNを介して前記受付部門10、前記倉庫部門20、および前記サーバー30に接続して、連絡や情報の提供、或いはデータの入力を行うこともできる。
【0066】
このデモ機の管理システム300によれば、前記ユーザーUとの連絡を一括して前記コールセンター40が受け付けることが可能であり、例えば貸出依頼の受付や、デモ機返却後の前記ユーザーUに対する質問を含む連絡についても前記受付部門10に代わって行うことが可能であるため、前記受付部門10の負担の軽減や、全体の効率化を図ることができる。
【0067】
また、図10は本発明であるデモ機の管理システムの第4の実施形態を説明する図であり、このデモ機の管理システム400のように、前記図1に示したデモ機の管理システムの第1の実施形態に対して前記コールセンター40を加えるものとしてもよい。
【0068】
図11は本発明であるデモ機の管理システムの第5の実施形態を説明する図であり、図12はその貸出フローを示す説明図である。
これらの図に示すように、デモ機の管理システム500は、全体の構成としては前記デモ機の管理システム100とほぼ同様であるが、前記受付部門10を不要としたものであり、例えばウェブサイト上の申請フォームなどを用い、デモ機の貸出依頼が前記ユーザーUからネットワークNを介して前記管理データベース31へと直接反映される。
【0069】
本実施の形態における貸出フローについて詳細に説明すると、前記ユーザーUは、前記ネットワークNに接続された端末51を用いて、ウェブサイト上の申請フォームを開き、貸出依頼情報を含んだ貸出依頼を入力する。この時の前記端末51は、例えば前記ユーザーUの所有するパソコンやスマートフォンなど任意の端末が使用可能である。
【0070】
そうすると、前記貸出依頼は前記ネットワークNを介して前記サーバー30へ送信され、前記管理データベース31内の前記貸出依頼情報に該当するデモ機Dのレコードに予約入力がされる。
【0071】
続いて、前記予約入力がされた際、前記倉庫部門20は前記倉庫端末21によりそれを確認して前記該当するデモ機Dのレコードに貸出入力を行うとともに、前記倉庫部門内の前記デモ機Dを前記ユーザーUへ出荷する。
【0072】
そして、前記ユーザーUが試用を終え、前記デモ機Dが前記倉庫部門20へと返却された際、前記倉庫部門20によりメンテナンスを行うとともに、前記倉庫端末21により前記該当するデモ機Dのレコードを初期状態(在庫)に戻し、貸出フローを終了する。
【0073】
図13はウェブサイト上に設けた申請フォームの一例を示す説明図である。
このように、例えば会社名,担当者名,郵便番号,住所,電話番号,メールアドレス,希望機種,使用目的および備考を記入する欄を設けることで、貸出依頼情報として必要な情報を入力させてサーバー30へ送信し、取得することができる。
【0074】
このとき、入力されたデータを例えばCSV形式などの所定の区切りを行ったファイル形式に整形して送信することで、容易かつ自動的に管理データベース31への貸出依頼の反映を行うことができる。
【0075】
この実施形態によれば、ユーザーUからの貸出依頼の受付を自動化し、倉庫端末21を有する倉庫部門20と管理データベース31を有するサーバー30のみで実施可能であるため、最も省力化を図ることができる。
【0076】
なお、図14に示すように、前記サーバー30が更に顧客データベース32を有するデモ機の管理システム600としてもよい。前記顧客データベース32についての詳しい説明は前述しているため省略する。
【0077】
図15は本発明であるデモ機の管理システムの第7の実施形態を説明する図であり、図16はその貸出フローを示す説明図である。
これらの図に示すように、デモ機の管理システム700は、全体の構成としては前記図11に示した前記デモ機の管理システム500とほぼ同様であるが、前記倉庫部門20および前記サーバー30とは別途にコールセンター40を有するものである。
【0078】
前記コールセンター40は、本実施の形態においては前記メーカーや取扱店と異なる組織であって、前記ユーザーUとメール・SNS・電話などを用いて相互に連絡を行い、前記ユーザーUからの問い合わせ等に応答するものであり、前記ネットワークNに接続可能なコールセンター端末41を備えている。
【0079】
なお、前記コールセンター40による前記ユーザーUとの連絡は、前記貸出依頼の前後どちらであってもよい。すなわち、前記貸出依頼が前記ユーザーUからなされる前に問い合わせ等を受け付けること、前記貸出依頼が前記ユーザーからなされた後に問い合わせ等を受け付けることができる。そして、その両方であってもよいことは勿論である。
【0080】
前記コールセンター端末41を用い、前記ユーザーUからの質問・要望等に基づいて、必要に応じて前記ネットワークNを介して前記倉庫部門20、および前記サーバー30に接続して、連絡や情報の提供、或いはデータの入力を行うこともできる。
【0081】
このデモ機の管理システム700によれば、ユーザーUからの貸出依頼の受付を自動化し、受付部門10を不要としつつも、ユーザーUとの相互の連絡を行うコールセンター40を有することで、デモ機のメーカーや取扱店の負担を大幅に軽減するとともに、ユーザーUに対してより懇切丁寧なサービスを提供することができる。
【0082】
図17は本発明であるデモ機の管理システムの第8の実施形態を説明する図であり、図18はその貸出フローを示す説明図である。
これらの図に示すように、デモ機の管理システム800は前記サーバー30が更に顧客データベース32を有するものとしてもよい。
【0083】
このデモ機の管理システム800は、前記ユーザーUが前記倉庫部門20に前記デモ機Dを返却した後、前記コールセンター40は前記ユーザーUに対して質問を含む連絡を行うとともに、前記顧客データベース32へ前記質問への回答を含めた前記連絡の内容に応じた顧客情報を入力するものである。
【0084】
すなわち、前記ユーザーUに対して、試用したデモ機Dの評価、不満や要望、その他の質問事項を設けた連絡をメール・手紙その他の連絡手段にて行い、前記顧客情報として、前記質問事項への回答と前記ユーザーの氏名(または名称)および住所を含む情報を前記顧客データベース32へと入力するものである。
【0085】
前記管理データベース32はカラムとしてユーザー名、ユーザー住所、および質問事項への回答が設定されており、ユーザー毎にレコードを作成するものである(図示せず)。
【0086】
前記ユーザーUへの質問事項を設けた連絡は、例えばデモ機Dの返却後ただちに行ってもよく、数日後や1週間後など所定の期間の経過後に行うものとしてもよい。
【0087】
以上のように、本発明であるデモ機の管理システムによれば、デモ機として試用させたい製品のメーカーや取扱店は、デモ機を倉庫部門に移管するだけでよく、管理データベースにより連携する受付部門および倉庫部門、あるいはコールセンターによってユーザーとのやりとりからデモ機の保管、出納管理およびメンテナンスにわたって総合的に業務を行うことが可能となるため、メーカーや取扱店の負担を大幅に軽減するとともにユーザーにとっても迅速なレスポンスを期待できる、非常に効率的な仕組みを提供するものである。
【0088】
加えて、有料の貸し出しを行うリース事業やレンタル事業と異なり、デモ機が基本的に無償で貸し出すものであり、メンテナンスして繰り返し使用するものであるという点に着目して、管理データベースにおける返却対象のデモ機と紐付けた単一のレコードを常に用いて予約入力・出荷入力・返却入力を行うことができるととともに、不良品交換時も前記単一のレコードを引き継いで使用することができるため、前述のリース事業やレンタル事業におけるデータベースのように過去のレコードを残しつつ貸出の都度レコードを新設することなく、管理データベースは常にデモ機の台数に等しい最低限のレコード数となり軽量に保つことができる。
【0089】
更に、本発明であるデモ機の管理システムが顧客データベースを有しており、ユーザーに対してフィードバックを目的とした連絡を行うものである場合、貸出フローと一体的な流れで、デモ機を試用したユーザーの意見を集め、後の営業活動へ活かすことが可能となる利点を有する。
【符号の説明】
【0090】
10 受付部門、11 受付端末、20 倉庫部門、21 倉庫端末、30 サーバー、31 管理データベース、32 顧客データベース、40 コールセンター、41 コールセンター端末、51 端末、100,200,300,400,500,600,700,800 デモ機の管理システム、D デモ機、N ネットワーク、U ユーザー
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