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特開2022-185421情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185421
(43)【公開日】2022-12-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20221207BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20221207BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20221207BHJP
【FI】
G06F3/12 355
H04N1/00 127B
H04N1/00 350
G06F3/12 304
G06F3/12 305
G06F3/12 336
G06F3/12 354
H04M1/00 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021093101
(22)【出願日】2021-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】角田 章
【テーマコード(参考)】
5C062
5K127
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AA37
5C062AB17
5C062AB22
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC34
5K127BA03
5K127BB22
5K127BB33
5K127DA11
5K127GA04
(57)【要約】
【課題】お気に入りとして設定された設定情報を他の機器でも使用可能にすることが可能な情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】画像形成装置12Aに固有の情報をお気に入りとして予め設定した設定情報を用いて画像形成装置12Bに携帯端末装置14から処理を要求する際に、画像形成装置12Bで設定情報のパラメータの変更が必要で変更候補が1つの場合は、変更候補の値にパラメーを変更し、変更候補が複数の場合は、処理の実行前に変更候補をユーザに選択させ、選択された変更候補の値にパラメータを変更する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、前記プロセッサは、
第1機器に固有の情報をお気に入りとして予め設定した設定情報を用いて前記第1機器とは異なる第2機器に処理を要求する際に、
前記第2機器で前記設定情報のパラメータの変更が必要で変更候補が1つの場合は、前記変更候補の値に前記パラメータを変更し、
前記変更候補が複数の場合は、前記処理の実行前に前記変更候補をユーザに選択させ、選択された前記変更候補の値に前記パラメータを変更する処理を行う情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記第2機器と予め定めた近距離通信が確立した場合に、前記設定情報に関連する関連情報を前記第2機器から取得して前記パラメータの変更の要否を検出する処理を行う請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記変更候補がない場合、前記第2機器に対して前記設定情報のパラメータを新規に設定する処理を行う請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記設定情報がユーザ毎に予め定めた領域に情報を保存する処理である場合、前記設定情報のパラメータを新規に設定する処理として、ユーザに対応する前記予め定めた領域を新規に作成する処理を行う請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記変更候補がなく、かつ前記設定情報のパラメータを新規に設定する権限がない場合は、予め定めた代替処理を行う請求項1~4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記設定情報がユーザ毎に予め定めた領域に情報を保存する処理である場合、前記代替処理として、保存対象の情報を自装に送信する処理を行う請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記第2機器に設けられた検知部への接触又は接近を検知し、前記検知部への接触又は接近が検知された場合に、変更された前記パラメータを用いて処理の実行を前記第2機器に要求する処理を行う請求項1~6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
請求項1~7の何れか1項に記載の情報処理装置と、
前記設定情報を用いた処理の要求を受付けて処理を実行するデバイスと、
を含む情報処理システム。
【請求項9】
コンピュータに、
第1機器に固有の情報をお気に入りとして予め設定した設定情報を用いて前記第1機器とは異なる第2機器に処理を要求する際に、
前記第2機器で前記設定情報のパラメータの変更が必要で変更候補が1つの場合は、前記変更候補の値に前記パラメータを変更し、
前記変更候補が複数の場合は、前記処理の実行前に前記変更候補をユーザに選択させ、選択された前記変更候補の値に前記パラメータを変更する処理を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の印刷に関わる設定値の組み合わせを含む複合設定を用いて、デバイス装置に対する印刷設定を行う情報処理装置が提案されている。詳細には、複合設定に含まれる印刷に関わる設定値を編集する編集手段と、前記編集手段により編集された設定値を含む複合設定を記憶する記憶手段と、前記記憶手段により記憶される複合設定を外部ファイルとして出力する出力手段と、を備える情報処理装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、印刷に関わる複数の設定内容を一括して変更するための複合設定であって、異なるデバイス環境下で生成された前記複合設定をインポートする指示を受け付ける受付手段と、前記指示を受け付けたことに応じて、前記複合設定に対応する設定内容で印刷を実行することが可能であるか否かを、印刷装置の状態情報を基に確認する確認手段と、前記複合設定に対応する設定内容で印刷を実行することが不可能であることが確認された場合は、コンフリクトが発生しない状態へと修正された前記複合設定をインポートする情報処理装置が提案されている。
【0004】
特許文献3には、複合設定が複数のデバイス装置に対して利用可能である場合に、指定されたデバイス装置に利用する前記複合設定を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された前記複合設定を用いて指定された前記デバイス装置に対する出力設定を行う場合に、当該デバイス装置において、当該複合設定の各設定項目の内容で出力を行えるかを当該デバイス装置の機能に応じて判断する情報処理装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-310831号公報
【特許文献2】特開2012-138106号公報
【特許文献1】特開2000-242597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
機器に固有の情報を使用する処理をお気に入りとして設定情報を設定している場合に、他の機器では同じお気に入りの設定のままでは使用できないことがあった。
【0007】
そこで、本発明では、お気に入りとして設定された設定情報を他の機器でも使用可能にすることが可能な情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、第1機器に固有の情報をお気に入りとして予め設定した設定情報を用いて前記第1機器とは異なる第2機器に処理を要求する際に、前記第2機器で前記設定情報のパラメータの変更が必要で変更候補が1つの場合は、前記変更候補の値に前記パラメータを変更し、前記変更候補が複数の場合は、前記処理の実行前に前記変更候補をユーザに選択させ、選択された前記変更候補の値に前記パラメータを変更する処理を行う。
【0009】
また、第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記第2機器と予め定めた近距離通信が確立した場合に、前記設定情報に関連する関連情報を前記第2機器から取得して前記パラメータの変更の要否を検出する処理を行う。
【0010】
また、第3態様に係る情報処理装置は、第1態様又は第2対象に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記変更候補がない場合、前記第2機器に対して前記設定情報のパラメータを新規に設定する処理を行う。
【0011】
また、第4態様に係る情報処理装置は、第3態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記設定情報がユーザ毎に予め定めた領域に情報を保存する処理である場合、前記設定情報のパラメータを新規に設定する処理として、ユーザに対応する前記予め定めた領域を新規に作成する処理を行う。
【0012】
また、第5態様に係る情報処理装置は、第1態様~第4態様の何れか1の態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記変更候補がなく、かつ前記設定情報のパラメータを新規に設定する権限がない場合は、予め定めた代替処理を行う。
【0013】
また、第6態様に係る情報処理装置は、第5態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記設定情報がユーザ毎に予め定めた領域に情報を保存する処理である場合、前記代替処理として、保存対象の情報を自装に送信する処理を行う。
【0014】
また、第7態様に係る情報処理装置は、第1態様~第6態様の何れか1の態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記第2機器に設けられた検知部への接触又は接近を検知し、前記検知部への接触又は接近が検知された場合に、変更された前記パラメータを用いて処理の実行を前記第2機器に要求する処理を行う。
【0015】
また、第8態様に係る情報処理システムは、第1態様~第7態様の何れか1の態様に係る情報処理装置と、前記設定情報を用いた処理の要求を受付けて処理を実行するデバイスと、を含む。
【0016】
さらに、第9態様に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、第1機器に固有の情報をお気に入りとして予め設定した設定情報を用いて前記第1機器とは異なる第2機器に処理を要求する際に、前記第2機器で前記設定情報のパラメータの変更が必要で変更候補が1つの場合は、前記変更候補の値に前記パラメータを変更し、前記変更候補が複数の場合は、前記処理の実行前に前記変更候補をユーザに選択させ、選択された前記変更候補の値に前記パラメータを変更する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0017】
第1態様によれば、お気に入りとして設定された設定情報を他の機器でも使用可能にすることが可能な情報処理装置を提供できる。
【0018】
第2態様によれば、第2機器に近づくだけで、お気に入りとして設定された設定情報を第2機器で使用可能にすることが可能となる。
【0019】
第3態様によれば、変更候補がなくても、お気に入りとして設定された設定情報を他の機器で使用可能にすることが可能となる。
【0020】
第4態様によれば、変更候補がなくてもユーザ毎に予め定めた領域に情報を保存する処理を実行することが可能となる。
【0021】
第5態様によれば、変更候補がなく、かつ前記設定情報のパラメータを新規に設定する権限がない場合であっても、代替処理による処理が可能となる。
【0022】
第6態様によれば、設定情報がユーザ毎に予め定めた領域に情報を保存する処理の代わりに、保存対象の情報を自装置に送信することが可能となる。
【0023】
第7態様によれば、所望の機器以外への処理要求を抑制できる。
【0024】
第8態様によれば、お気に入りとして設定された設定情報を他の機器でも使用可能にすることが可能な情報処理システムを提供できる。
【0025】
第9態様によれば、お気に入りとして設定された設定情報を他の機器でも使用可能にすることが可能な情報処理プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示す図である。
図2】本実施形態に係る情報処理システムにおける画像形成装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係る情報処理システムにおける携帯端末装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る情報処理システムにおいて、携帯端末装置で「お気に入り」設定を用いた処理例を説明するための図である。
図5】本実施形態に係る情報処理システムにおいて、ジョブを実行してお気に入り設定を登録する際に、携帯端末装置で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6】お気に入り設定が登録された後に、お気に入り設定を行った画像形成装置以外の他の画像形成装置でお気に入り設定を用いてジョブを実行する場合に携帯端末装置で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】パラメータ設定要求処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】本実施形態に係る情報処理システムの画像形成装置で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示す図である。
【0028】
本実施形態に係る情報処理システム10は、情報処理装置としての携帯端末装置14と、デバイスとしての画像形成装置12とを含んで構成されている。
【0029】
携帯端末装置14は、画像形成装置12と近距離通信により通信可能とされ、携帯端末装置14から画像形成装置12の操作が可能とされている。例えば、携帯端末装置14としては、タブレット端末やスマートフォン等が一例として適用される。また、近距離通信としては、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等が一例として適用される。
【0030】
画像形成装置12は、ファクシミリ機能、画像読取機能、画像形成機能、複写機能、画像情報等を格納する格納機能、及び画像情報等を送信する送信機能等の複数の機能を有する画像形成装置が一例として適用される。また、画像形成装置12は、図1では、画像形成装置12Aと画像形成装置12Bの2台を示すが、2台に限るものではなく、1台でもよいし、3台以上であってもよい。また、以下の説明では、画像形成装置12Aと画像形成装置12Bを区別しない場合には画像形成装置12と称する。また、携帯端末装置14についても図1では、1台を示すが、1台に限るものではなく、2台以上でもよく、各ユーザが所持するものが適用され得る。
【0031】
また、携帯端末装置14と画像形成装置12との通信は、近距離通信として説明するが、図1の点線で示すように、携帯電話網等の無線基地局や各種ネットワーク(例えば、LAN、WAN、イーサネット(登録商標)等)の通信回線16を介して通信を行う形態としてもよい。
【0032】
図2は、本実施形態に係る情報処理システム10における画像形成装置12の電気系の要部構成を示すブロック図である。
【0033】
本実施形態に係る画像形成装置12は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)20A、ROM(Read Only Memory)20B、及びRAM(Random Access Memory)20Cを含むコントロール・ユニット20を備えている。CPU20Aは、画像形成装置12の全体の動作を司る。RAM20Cは、CPU20Aによる各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる。ROM20Bは、各種制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶される。そして、画像形成装置12は、コントロール・ユニット20の各部がシステムバス42によって電気的に接続されている。
【0034】
一方、本実施形態に係る画像形成装置12は、各種のデータやアプリケーション・プログラム等を記憶するHDD(hard disk drive)26を備えている。また、画像形成装置12は、ユーザインタフェース22に接続され、ユーザインタフェース22のディスプレイへの各種の操作画面等の表示を制御する表示制御部28を備えている。また、画像形成装置12は、ユーザインタフェース22に接続され、ユーザインタフェース22を介して入力される操作指示を検出する操作入力検出部30を備えている。そして、画像形成装置12では、HDD26、表示制御部28、および操作入力検出部30がシステムバス42に電気的に接続されている。なお、本実施形態に係る画像形成装置12では、記憶部としてHDD26を適用しているが、これに限らず、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部を適用してもよい。
【0035】
また、本実施形態に係る画像形成装置12は、原稿読取部44による光学的な画像の読み取り動作、及び原稿搬送部による原稿送り動作を制御する読取制御部32と、画像形成部24による画像形成処理、及び搬送部25による画像形成部24への用紙の搬送を制御する画像形成制御部34と、を備えている。また、画像形成装置12は、通信回線16に接続された他の外部装置と通信データの送受信、及び携帯端末装置14と近距離通信による通信データの送受信を行う通信回線I/F(インタフェース)部36と、を備えている。また、画像形成装置12は、図示しない電話回線に接続され、当該電話回線に接続されているファクシミリ装置とファクシミリデータの送受信を行うファクシミリI/F(インタフェース)部38を備えている。また、画像形成装置12は、ファクシミリI/F部38を介したファクシミリデータの送受信を制御する送受信制御部40を備えている。そして、画像形成装置12では、送受信制御部40、読取制御部32、画像形成制御部34、通信回線I/F部36、及びファクシミリI/F部38がシステムバス42に電気的に接続されている。
【0036】
以上の構成により、本実施形態に係る画像形成装置12は、CPU20Aにより、RAM20C、ROM20B、及びHDD26へのアクセスを各々実行する。また、画像形成装置12は、CPU20Aにより、表示制御部28を介したユーザインタフェース22のディスプレイ22Aへの操作画面、各種のメッセージ等の情報の表示の制御を実行する。また、画像形成装置12は、CPU20Aにより、読取制御部32を介した原稿読取部44及び原稿搬送部の作動の制御を実行する。また、画像形成装置12は、CPU20Aにより、画像形成制御部34を介した画像形成部24及び搬送部25の作動の制御と、通信回線I/F部36を介した通信データの送受信の制御と、を各々実行する。また、画像形成装置12は、CPU20Aにより、送受信制御部40によるファクシミリI/F部38を介したファクシミリデータの送受信の制御を実行する。さらに、画像形成装置12は、CPU20Aにより、操作入力検出部30によって検出された操作情報に基づくユーザインタフェース22における操作内容の把握が行われ、この操作内容に基づく各種の制御を実行する。
【0037】
続いて、本実施形態に係る携帯端末装置14の電気系の要部構成について説明する。図3は、本実施形態に係る情報処理システム10における携帯端末装置14の電気系の要部構成を示すブロック図である。
【0038】
本実施形態に係る携帯端末装置14は、図3に示すように、プロセッサの一例としてのCPU14A、ROM14B、RAM14C、ストレージ14D、操作部14E、表示部14F、通信回線I/F(インタフェース)部14G、及び撮影部14Hを備えている。CPU14Aは、携帯端末装置14の全体の動作を司る。ROM14Bは、各種制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶される。RAM14Cは、CPU14Aによる各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる。ストレージ14Dは、各種のデータやアプリケーション・プログラム等が記憶される。操作部14Eは各種の情報を入力するために用いられる。表示部14Fは、各種の情報を表示するために用いられる。撮影部14Hは、撮影によって得られる画像情報を出力する。通信回線I/F部14Gは、各種ネットワーク等の通信回線に接続された他の装置と各種データの送受信を行う。また、通信回線I/F部14Gは、周知の各種の無線通信を用いて、携帯端末装置14と各種データの送受信を行う。以上の携帯端末装置14の各部はシステムバス14Iにより電気的に相互に接続されている。なお、本実施形態に係る携帯端末装置14では、ストレージ14Dを記憶部として適用しているが、ストレージ14Dは、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の各種不揮発性の記憶部が一例として適用される。
【0039】
以上の構成により、本実施形態に係る携帯端末装置14は、CPU14Aにより、ROM14B、RAM14C、及びストレージ14Dに対するアクセス、操作部14Eを介した各種データの取得、撮影部14Hによる撮影、表示部14Fに対する各種情報の表示を各々実行する。また、携帯端末装置14は、CPU14Aにより、通信回線I/F部14Gを介した通信データの送受信の制御を実行する。
【0040】
また、本実施形態に係る情報処理システム10では、携帯端末装置14に予めインストールしたアプリケーションを操作することで、画像形成装置12のジョブ関連のパラメータを設定し、設定した設定群を設定情報として対象の画像形成装置12に通知する機能を有している。そして、画像形成装置12では、携帯端末装置14から通知されたパラメータの値でジョブが実行される。なお、ここでジョブとは、複写や画像読み取り、情報格納等の画像形成装置12の各種機能の実行を指すものとする。
【0041】
また、携帯端末装置14では、アプリケーション上で、よく使用する設定群を「お気に入り」として登録しておき、それらを呼び出すことで設定操作を簡単に行えるようになっている。
【0042】
ところで、複数の画像形成装置12A、12Bが存在する環境で、アプリケーションの「お気に入り」に登録している設定群が、画像形成装置12Aでは実行可能だが、画像形成装置12Bでは実行不可な場合がある。すなわち、画像形成装置12Aに固有の情報をお気に入りとして予め設定した設定情報を用いた処理が、画像形成装置12Bでは不可能な場合がある。
【0043】
この場合、実行不可であることが、実行時にエラーとなるまで分からない。また、指定した「お気に入り」設定を画像形成装置12Bで実行できるように変更する必要があるが、ユーザがどの設定をどう変更すればいか分からない、もしくは分かるために手間を要する。さらに、画像形成装置12Bで実行できるように変更した設定群を「お気に入り」として登録したい場合、画像形成装置12B向けの「お気に入り」として別途登録する必要がある。その結果、画像形成装置12の台数分「お気に入り」を登録する必要があり、「お気に入り」の管理と操作性が悪くなってしまう。
【0044】
そこで、本実施形態では、携帯端末装置14を操作して、アプリケーションから「お気に入り」設定を呼び出し、画像形成装置12Bに近づいて近距離通信を確立したときに、「お気に入り」設定に関連する画像形成装置12の構成や登録情報を取得する。
【0045】
そして、携帯端末装置14のアプリケーションは、取得した情報から、ユーザが呼び出した「お気に入り」で変更が必要なパラメータが存在した場合は、以下のケース毎に処理を実行するようになっている。
【0046】
パラメータ値の変更候補が1つしかない場合は、該当パラメータを自動的にその値に変更する。
【0047】
パラメータ値の変更候補が2つ以上存在する場合は、どれに変更するかをユーザに通知し、ユーザの選択結果に従ってパラメータを変更する。
【0048】
パラメータ値の変更候補が存在しない場合は、アプリケーションから画像形成装置12に対して必要な登録操作を行い、その結果を受けてパラメータを自動的に変更する。
【0049】
ここで、実際のパラメータの具体例を挙げて「お気に入り」設定を用いた処理について図4を参照して説明する。以下では、「お気に入り」設定が親展ボックス保存の場合を一例として説明する。なお、親展ボックス保存とは、予め設定した親展ボックスに読み取り文書や受信文書等の情報を保存する機能を指すものとし、例えば、親展ボックスNo.がパラメータの値となる。なお、親展ボックスに配信先を登録することで、受信した文書を自動的に配信先に送信してもよい。配信先としては、ファクス宛先や、電子メールの宛先、フォルダ等があり、親展ボックスに登録した配信先についてもパラメータの値としてもよい。図4は、本実施形態に係る情報処理システム10において、携帯端末装置14で「お気に入り」設定を用いた処理例を説明するための図である。
【0050】
まず、図4に示すように、携帯端末装置14にインストールされたアプリケーションを起動して、認証を行う。図4の例では、ユーザアカウント設定を「UserA」でログインする。
【0051】
アプリケーションを操作して、画像形成装置12Aに対して、お気に入り設定A、お気に入り設定B、お気に入り設定C・・・のように、よく使うパラメータの設定群を保存して次回以降に再利用可能とする。これにより、画像形成装置12に近づくことにより、近距離通信により画像形成装置12Aと通信することで、ログインしたユーザIDで認証を行って画像形成装置12Aに対してお気に入り設定でジョブが実行される。例えば、画像形成装置12A向けに設定したパラメータ群として、親展ボックスNo.1に保存する設定をお気に入り設定Aとして登録する。なお、画像形成装置12Aでは、親展ボックスNo.1が「UserA」の親展ボックスとされ、親展ボックスNo.2が「UserB」の親展ボックスに設定されているものとする。
【0052】
ユーザが、お気に入り設定Aで、画像形成装置12Bでジョブを実行したい場合、ユーザは「お気に入り」設定の中から、お気に入り設定Aの親展ボックス保存を選択し、画像形成装置12Bに近づく。これにより、携帯端末装置14は画像形成装置12と近距離通信が確立され、ログインしたユーザIDで認証が行われる。
【0053】
携帯端末装置14のアプリケーションは、親展ボックスの設定から機種依存のパラメータを識別する。識別した結果、親展ボックス番号を抽出し、画像形成装置12Bから親展ボックスの登録情報を取得する。
【0054】
取得した結果の中から、アプリケーションに登録されているユーザIDを基に、そのユーザが保存可能なボックス番号を検索する。検索した結果によって、以下のケース毎に処理を実行する。
(1)該当ボックス番号が1つしかない場合は、そのボックス番号をターゲットとする。例えば、図4に示しように、画像形成装置12Bに「UserA」が保存可能なボックス番号が親展ボックスNo.2の1つしかない場合には、当該ボックス番号をターゲットとしてパラメータの値を変更する。図4の例では、パラメータの値としての親展ボックス番号を親展ボックスNo.2に変更する。
(2)該当ボックス番号が複数ある場合は、ユーザに提示し、ユーザの選択結果をターゲットとしてパラメータの値を変更する。
(3)該当ボックス番号が1つもない場合は、アプリケーションから画像形成装置12Bに対して新規にボックスの登録を行い、そのボックス番号をターゲットとしてパラメータの値を変更する。
(4)新規にボックスの登録を行う際に、ボックスを登録する権限がなかった場合は、読み取り文書を画像形成装置12から携帯端末装置14等のモバイル端末に転送することを可能とする。
【0055】
上記の結果から「お気に入り」設定のボックス番号を、該当の番号でパラメータを置き換えて、置き換えた設定で、画像形成装置12Bに対して親展ボックス保存を実行する。そして、ジョブ実行後、置き換えたボックスの情報をユーザに通知する。
【0056】
これにより、ユーザ毎、かつ画像形成装置12毎に自分のボックス番号を意識する必要がなくなる。
【0057】
また、ユーザは、「お気に入り」設定を画像形成装置12毎に登録する必要がなくなる。また、画像形成装置12側の構成及び登録情報に変更があっても、アプリケーション側の「お気に入り」設定を変更する必要がなくなる。
【0058】
さらに、そのままジョブを実行するとエラーになる設定を、エラーとならないように設定が自動で変更される。
【0059】
続いて、上述のように構成された本実施形態に係る情報処理システム10の各部で行われる具体的な処理について説明する。なお、以下では、画像形成装置12Aでジョブを実行した際に、ジョブ実行時の設定を画像形成装置12A向けのお気に入り設定として保存し、当該お気に入り設定を用いて画像形成装置12Bでジョブを実行する場合を一例として説明する。
【0060】
まず、画像形成装置12Aでジョブを実行してお気に入り設定を登録する際に、携帯端末装置14で行われる処理について説明する。図5は、本実施形態に係る情報処理システム10において、ジョブを実行してお気に入り設定を登録する際に、携帯端末装置14で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図5の処理は、携帯端末装置14に予めインストールしたアプリケーションを起動して、ユーザIDを入力して認証された場合に開始するものとして説明する。
【0061】
ステップ100では、CPU14Aが、ジョブ実行時のパラメータを設定する予め定めたパラメータ設定画面を表示部14Fに表示してステップ102へ移行する。
【0062】
ステップ102では、CPU14Aが、設定が終了したか否かを判定する。該判定は、パラメータ設定画面に対して操作部14Eを操作して設定が終了したか否かを判定する。該判定が肯定されるまで待機してステップ104へ移行する。
【0063】
ステップ104では、CPU14Aが、ジョブ実行が指示されたか否かを判定する。該判定は、ジョブ実行を指示する操作が操作部14Eによって行われたか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ106へ移行し、肯定された場合にはステップ108へ移行する。
【0064】
ステップ106では、CPU14Aが、ジョブ実行中止が指示されたか否かを判定する。該判定は、ジョブ実行中止を指示する操作が操作部14Eによって行われたか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ104に戻って上述の処理を繰り返し、肯定された場合には一連の処理を終了する。
【0065】
一方、ステップ108では、CPU14Aが、実行指示を画像形成装置12に送信してステップ110へ移行する。ここでは、画像形成装置12Aに対して近距離通信により設定されたパラメータでのジョブの実行を指示する。
【0066】
ステップ110では、CPU14Aが、お気に入り設定として登録するか否かを判定する。例えば、ステップ100のパラメータ設定画面で設定されたパラメータをお気に入り登録する指示が操作部14Eによって行われたか否かを判定する。該判定が否定された場合にはそのまま一連の処理を終了し、判定が肯定された場合にはステップ112へ移行する。
【0067】
ステップ112では、CPU14Aが、パラメータ設定をお気に入り設定として保存して一連の処理を終了する。
【0068】
続いて、上述のようにお気に入り設定が登録された後に、お気に入り設定を行った画像形成装置12A以外の他の画像形成装置12Bでお気に入り設定を用いてジョブを実行する場合に携帯端末装置14で行われる処理について説明する。図6は、お気に入り設定が登録された後に、お気に入り設定を行った画像形成装置12A以外の他の画像形成装置12Bでお気に入り設定を用いてジョブを実行する場合に携帯端末装置14で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図6の処理は、例えば、携帯端末装置14を操作して、お気に入り設定を用いたジョブの実行を指示するための画面を表示する操作が行われた場合に開始する。
【0069】
ステップ200では、CPU14Aが、お気に入り設定の選択及び読み出しを行ってステップ202へ移行する。例えば、アプリケーションを起動して、お気に入り設定を選択することによりお気に入り設定を読み出す。
【0070】
ステップ202では、CPU14Aが、ユーザが画像形成装置12Bに近づくことにより、近距離通信を確立してステップ204へ移行する。なお、近距離通信が確立されない場合には、一定時間経過後にエラー表示してもよいし、通信回線16を介して通信を確立してもよい。
【0071】
ステップ204では、CPU14Aが、機器情報を画像形成装置12Bから近距離通信により取得してステップ206へ移行する。すなわち、近距離通信が確立した場合に、画像形成装置12に対して機器情報の送信要求を行うことにより、画像形成装置12から機器情報を取得する。
【0072】
ステップ206では、CPU14Aが、取得した機器情報に基づいて、お気に入り設定が実行不可能であるか否かを判定する。該判定が肯定された場合にはステップ208へ移行し、否定された場合にはステップ220へ移行する。なお、判定が肯定された場合に、お気に入り設定がそのままの状態では実行不可能である旨を表示部14Fに表示してもよい。
【0073】
ステップ208では、CPU14Aが、パラメータ変更候補があるか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ210へ移行し、肯定された場合にはステップ212へ移行する。
【0074】
ステップ210では、CPU14Aが、パラメータ設定要求処理を行ってステップ222へ移行する。パラメータ設定要求処理は、画像形成装置12に対してお気に入り設定のパラメータを新たに登録する処理であり、処理の詳細については後述する。
【0075】
ステップ212では、CPU14Aが、パラメータ変更候補が複数あるか否かを判定する。該判定が肯定された場合にはステップ214へ移行し、否定された場合にはステップ218へ移行する。
【0076】
ステップ214では、CPU14Aが、変更候補を表示部14Fに表示してステップ216へ移行する。すなわち、パラメータの変更候補をユーザに提示して選択させる。
【0077】
ステップ216では、CPU14Aが、変更候補が選択されたか否かを判定する。該判定は、変更候補を選択する操作が操作部14Eによって行われたか否かを判定する。該判定が肯定されるまで待機してステップ218へ移行する。
【0078】
ステップ218では、CPU14Aが、お気に入り設定のパラメータを変更してステップ220へ移行する。すなわち、変更候補が1つの場合には変更候補のパラメータをターゲットとしてパラメータの値を変更し、変更候補が複数の場合には、ユーザによって選択された変更候補のパラメータをターゲットとしてパラメータの値を変更する。
【0079】
ステップ220では、CPU14Aが、ジョブ実行を画像形成装置12に送信することにより、ジョブ実行を指示してステップ222へ移行する。すなわち、お気に入り設定が実行可能な場合にはお気に入り設定でジョブ実行が指示され、お気に入り設定が実行不可能な場合にはパラメータの値を変更してジョブの実行が指示される。なお、ジョブ実行を送信する際には、例えば、画像形成装置12に携帯端末装置14をタッチして画像形成装置12が携帯端末装置14を認識してから送信してもよい。これにより、意図しない画像形成装置12に対するジョブ実行の送信が防止される。
【0080】
ステップ222では、CPU14Aが、パラメータを変更している場合にユーザに変更したパラメータを通知して一連の処理を終了する。例えば、親展ボックス番号を変更した場合には変更した親展ボックスの情報をユーザに通知する。
【0081】
続いて、上述のパラメータ設定要求処理の詳細について説明する。図7は、パラメータ設定要求処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0082】
ステップ300では、CPU14Aが、お気に入りのパラメータ設定要求を画像形成装置12に対して行ってステップ302へ移行する。例えば、親展ボックスの登録等の要求を行う。
【0083】
ステップ302では、CPU14Aが、設定結果を画像形成装置12から近距離通信により受信したか否かを判定する。該判定が肯定されるまで待機してステップ304へ移行する。
【0084】
ステップ304では、CPU14Aが、設定が失敗したか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ306へ移行し、肯定された場合にはステップ310へ移行する。
【0085】
ステップ306では、CPU14Aが、画像形成装置12から受信した設定結果を基にパラメータの値を変更してステップ308へ移行する。
【0086】
ステップ308では、CPU14Aが、ジョブ実行を画像形成装置12に送信することにより、ジョブ実行を指示して一連の処理を終了する。すなわち、変更されたパラメータ値とされたお気に入り設定でジョブ実行が指示される。
【0087】
一方、ステップ310では、CPU14Aが、ジョブ設定の代替案を表示部14Fに表示してステップ312へ移行する。例えば、親展ボックス設定等のお気に入りのパラメータ設定が実行できない旨を表示部14Fに表示することによりユーザに通知し、代替案として読み取り文書を携帯端末装置14等のモバイル端末に直接転送する案をユーザに提示する。或いは、読み取り文書を指定の送信先に送信する案をユーザに提示してもよい。なお、印刷条件がお気に入りとして設定されているような場合には、代替案の処理としては、予め定めた印刷条件へのパラメータの変更を行ってもよい。
【0088】
ステップ312では、CPU14Aが、代替案を受け入れたか否かを判定する。該判定は、例えば、代替案を許可する操作が操作部14Eによって行われたか否かを判定する。該判定が否定された場合にはそのまま処理を終了し、肯定された場合にはステップ3014へ移行する。
【0089】
ステップ314では、CPU14Aが、ジョブ設定の代替案でジョブ実行を画像形成装置12に送信することにより、ジョブ実行を指示して一連の処理を終了する。すなわち、代替案のパラメータの値が設定されたお気に入り設定でジョブ実行が指示される。
【0090】
続いて、本実施形態に係る情報処理システム10の画像形成装置12側で行われる処理について説明する。図8は、本実施形態に係る情報処理システム10の画像形成装置12で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図8の処理は、携帯端末装置14と近距離通信が確立されて、上述のステップ204により携帯端末装置14のアプリケーションから機器情報の送信要求が行われた場合に開始する。
【0091】
ステップ400では、CPU20Aが、機器情報を携帯端末装置14に送信してステップ302へ移行する。
【0092】
ステップ402では、CPU20Aが、ジョブ実行か否かを判定する。該判定は、ジョブ実行を携帯端末装置14のアプリケーションから受信したか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ404へ移行し、否定された場合には後述のステップ414へ移行する。なお、ステップ402は、ジョブの実行がユーザインタフェース22を介して指示されたか否かを判定してもよい。
【0093】
ステップ404では、CPU20Aが、パラメータ設定要求を携帯端末装置14から受信したか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ402に戻って上述の処理を繰り返し、判定が肯定された場合にはステップ406へ移行する。
【0094】
ステップ406では、CPU20Aが、要求されたパラメータの設定が可能であるか否かを判定する。該判定は、例えば、パラメータ設定要求が親展ボックスの設定要求の場合には親展ボックスの設定が可能であるか否か判定する。また、パラメータ設定要求が情報の送信先設定の場合には送信先の設定が可能であるか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ408へ移行し、肯定された場合にはステップ410へ移行する。
【0095】
ステップ408では、CPU20Aが、設定結果として設定不可を携帯端末装置14に送信して一連の処理を終了する。
【0096】
一方、ステップ410では、CPU20Aが、設定結果として設定可能を携帯端末装置14に送信してステップ412へ移行する。
【0097】
ステップ412では、CPU20Aが、ジョブ実行か否かを判定する。該判定は、ジョブ実行を携帯端末装置14のアプリケーションから受信したか否かを判定する。該判定が肯定されるまで待機してステップ414へ移行する。なお、ステップ412は、ジョブの実行がユーザインタフェース22を介して指示されたか否かを判定してもよい。また、上述したように、携帯端末装置14がジョブ実行を送信する際に、例えば、画像形成装置12に携帯端末装置14の接近又は接触を検知するセンサを設けて携帯端末装置14を検知して画像形成装置12が携帯端末装置14を認識してから携帯端末装置14に送信を要求してジョブ実行を受信してもよい。これにより、意図しない画像形成装置12に対するジョブ実行の送信が抑制される。
【0098】
ステップ414では、CPU20Aが、ジョブ実行に従ってパラメータを設定してステップ416へ移行する。
【0099】
ステップ416では、CPU20Aが、指示されたジョブを実行して一連の処理を終了する。
【0100】
なお、上記の実施形態では、「お気に入り」設定を用いた処理の具体例として、親展ボックス保存の場合を一例として説明したが、親展ボックス保存の処理に限定されるものではない。例えば、「お気に入り」設定として印刷条件を設定して、印刷を行う場合に適用してもよいし、読み取り文書を予め指定した送信先に転送する処理を行う場合に適用してもよいし、画像形成装置12の他の機能を行う場合に適用してもよい。
【0101】
また、上記の実施形態において、CPUをプロセッサの一例として説明したが、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0102】
また、上記の実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0103】
また、上記の実施形態に係る情報処理システム10の各部で行われる処理は、ソフトウエアで行われる処理としてもよいし、ハードウエアで行われる処理としてもよいし、双方を組み合わせた処理としてもよい。また、情報処理システム10の各部で行われる処理は、プログラムとして記憶媒体に記憶して流通させるようにしてもよい。
【0104】
また、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0105】
10 情報処理システム
12 画像形成装置
14 携帯端末装置
14A CPU
図1
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図8