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特開2022-185433遠隔支援システム、遠隔支援者端末、受付システム、及び遠隔支援方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185433
(43)【公開日】2022-12-14
(54)【発明の名称】遠隔支援システム、遠隔支援者端末、受付システム、及び遠隔支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20120101AFI20221207BHJP
【FI】
G06Q40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021093123
(22)【出願日】2021-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】福田 幸貴
(72)【発明者】
【氏名】梶間 寛親
(72)【発明者】
【氏名】岡山 義博
(72)【発明者】
【氏名】傍嶋 真由
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB29
(57)【要約】      (修正有)
【課題】施設内の被支援者に対して施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者が施設に対して行う要求をスムーズに実行することを容易にする遠隔支援システム、遠隔支援者端末、受付システム及び遠隔支援方法を提供する。
【解決手段】遠隔支援システム1は、施設内の被支援者に対して施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者が使用する遠隔支援者端末と、施設内に設置され、施設の訪問者から第1の要求を受け付けると、第1の要求を待ち行列に保持する受付システム30と、を備える。遠隔支援者端末は、遠隔支援者から受け付けた第2の要求を受付システムへ送信する。受付システムは、第2の要求を遠隔支援者端末から受信すると、第2の要求を待ち行列に保持する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設内の被支援者に対して当該施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者が使用する遠隔支援者端末と、
前記施設内に設置され、当該施設の訪問者から第1の要求を受け付けると、当該第1の要求を待ち行列に保持する受付システムと
を備え、
前記遠隔支援者端末は、前記遠隔支援者から受け付けた第2の要求を前記受付システムへ送信し、
前記受付システムは、前記第2の要求を前記遠隔支援者端末から受信すると、当該第2の要求を前記待ち行列に保持する、
遠隔支援システム。
【請求項2】
前記遠隔支援者端末は、前記第2の要求を実行する人物を特定する情報を更に前記受付システムへ送信する、請求項1に記載の遠隔支援システム。
【請求項3】
前記遠隔支援者端末は、前記第2の要求を実行する場所を特定する情報を更に前記受付システムへ送信する、請求項1に記載の遠隔支援システム。
【請求項4】
前記遠隔支援者端末は、複数の要求を表示し、当該複数の要求から選択された要求を、前記第2の要求として前記受付システムへ送信する、請求項1に記載の遠隔支援システム。
【請求項5】
前記遠隔支援者端末は、前記第2の要求の緊急度を更に前記受付システムへ送信し、
前記受付システムは、前記緊急度を前記遠隔支援者端末から受信すると、前記待ち行列における前記第2の要求の優先順位を、当該緊急度に応じた優先順位とする、請求項1に記載の遠隔支援システム。
【請求項6】
前記受付システムは、前記第2の要求の実行の進捗情報を前記遠隔支援者端末へ送信し、
前記遠隔支援者端末は、前記進捗情報を前記受付システムから受信すると、当該進捗情報を出力する、請求項1に記載の遠隔支援システム。
【請求項7】
前記進捗情報は、前記第2の要求の実行が開始されたことを示す情報、及び、前記第2の要求を実行している人物を示す情報の少なくとも何れか一方を含む、請求項6に記載の遠隔支援システム。
【請求項8】
前記遠隔支援者端末は、前記遠隔支援者から前記第2の要求の実行が完了した旨の情報が入力されると、当該第2の要求の実行が完了した旨の情報を前記受付システムへ送信する、請求項1に記載の遠隔支援システム。
【請求項9】
前記受付システムは、前記待ち行列から一の要求が読み出された際に、当該一の要求が前記第1の要求であるか前記第2の要求であるかに応じて、音の出力に関する異なる処理を行う、請求項1に記載の遠隔支援システム。
【請求項10】
前記受付システムは、前記一の要求が前記第1の要求であれば、第1の態様で音を出力し、前記一の要求が前記第2の要求であれば、当該第1の態様とは異なる第2の態様で音を出力する、請求項9に記載の遠隔支援システム。
【請求項11】
前記受付システムは、前記一の要求が前記第1の要求であれば、音を出力し、前記一の要求が前記第2の要求であれば、音を出力しない、請求項9に記載の遠隔支援システム。
【請求項12】
前記受付システムは、前記待ち行列に含まれる前記第1の要求に関する情報を、第1の態様で表示部に表示し、前記待ち行列に含まれる前記第2の要求に関する情報を、当該第1の態様とは異なる第2の態様で当該表示部に表示する、請求項1に記載の遠隔支援システム。
【請求項13】
前記受付システムは、前記待ち行列に含まれる前記第2の要求に関する情報を、当該第2の要求を実行する人物用の第1の表示部に表示し、前記訪問者用の第2の表示部に表示しない、請求項1に記載の遠隔支援システム。
【請求項14】
施設内に設置され、当該施設の訪問者から第1の要求を受け付けると、当該第1の要求を待ち行列に保持する受付システムと通信可能に構成されるとともに、当該施設内の被支援者に対して当該施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者によって操作される遠隔支援者端末であって、
前記遠隔支援者による操作に応じて、第2の要求を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記第2の要求を前記受付システムへ送信する送信部と
を備える、遠隔支援者端末。
【請求項15】
施設内に設置され、当該施設の訪問者から第1の要求を受け付けると、当該第1の要求を待ち行列に保持する受付システムであって、
前記施設内の被支援者に対して当該施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者が使用する遠隔支援者端末から、第2の要求を受信する受信部と、
前記受信部により前記第2の要求を受信すると、当該第2の要求を前記待ち行列に保持する保持部と
を備える、受付システム。
【請求項16】
施設内の被支援者に対して当該施設外から遠隔支援者が遠隔支援を行う遠隔支援システムにおける遠隔支援方法であって、
前記施設内に設置された受付システムが、当該施設の訪問者から第1の要求を受け付けるステップと、
前記受付システムが、前記第1の要求を待ち行列に保持するステップと、
前記遠隔支援者が使用する遠隔支援者端末が、第2の要求を受け付けるステップと、
前記遠隔支援者端末が、前記第2の要求を前記受付システムへ送信するステップと、
前記受付システムが、前記第2の要求を前記遠隔支援者端末から受信するステップと、
前記受付システムが、前記第2の要求を前記待ち行列に保持するステップと
を含む、遠隔支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔支援システム、遠隔支援者端末、受付システム、及び遠隔支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、アプリケーションサーバは、Webサーバを介してオペレータ端末から顧客端末に送られた操作指示命令に応じた画面を顧客端末に表示させ、操作指示命令に応じた画面に従って顧客端末から入力されWebサーバを介してオペレータ端末に送られた入力情報に応じた画面をオペレータ端末に表示させる窓口業務処理用サーバ装置が記載されている。
【0003】
特許文献2には、複数の自動取引装置が備えられたロビーにおいて、顧客が取引内容を入力することで取引内容に応じて、最適な自動取引装置あるいは窓口に誘導する窓口案内装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-144602号公報
【特許文献2】特開2003-150795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
施設内の被支援者に対して施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者が、施設に対して、例えば、現地支援者による被支援者に対するタスクの要求を行う場合がある。このような場合に、施設がその要求をスムーズに実行することは難しい。
【0006】
本発明の目的は、施設内の被支援者に対して施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者が施設に対して行う要求をスムーズに実行することを容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的のもと、本発明は、施設内の被支援者に対して施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者が使用する遠隔支援者端末と、施設内に設置され、施設の訪問者から第1の要求を受け付けると、第1の要求を待ち行列に保持する受付システムとを備え、遠隔支援者端末は、遠隔支援者から受け付けた第2の要求を受付システムへ送信し、受付システムは、第2の要求を遠隔支援者端末から受信すると、第2の要求を待ち行列に保持する、遠隔支援システムを提供する。
【0008】
遠隔支援者端末は、第2の要求を実行する人物を特定する情報を更に受付システムへ送信する、ものであってよい。
【0009】
遠隔支援者端末は、第2の要求を実行する場所を特定する情報を更に受付システムへ送信する、ものであってよい。
【0010】
遠隔支援者端末は、複数の要求を表示し、複数の要求から選択された要求を、第2の要求として受付システムへ送信する、ものであってよい。
【0011】
遠隔支援者端末は、第2の要求の緊急度を更に受付システムへ送信し、受付システムは、緊急度を遠隔支援者端末から受信すると、待ち行列における第2の要求の優先順位を、緊急度に応じた優先順位とする、ものであってよい。
【0012】
受付システムは、第2の要求の実行の進捗情報を遠隔支援者端末へ送信し、遠隔支援者端末は、進捗情報を受付システムから受信すると、進捗情報を出力する、ものであってよい。その場合、進捗情報は、第2の要求の実行が開始されたことを示す情報、及び、第2の要求を実行している人物を示す情報の少なくとも何れか一方を含む、ものであってよい。
【0013】
遠隔支援者端末は、遠隔支援者から第2の要求の実行が完了した旨の情報が入力されると、第2の要求の実行が完了した旨の情報を受付システムへ送信する、ものであってよい。
【0014】
受付システムは、待ち行列から一の要求が読み出された際に、一の要求が第1の要求であるか第2の要求であるかに応じて、音の出力に関する異なる処理を行う、ものであってよい。その場合、受付システムは、一の要求が第1の要求であれば、第1の態様で音を出力し、一の要求が第2の要求であれば、第1の態様とは異なる第2の態様で音を出力する、ものであってよい。或いは、受付システムは、一の要求が第1の要求であれば、音を出力し、一の要求が第2の要求であれば、音を出力しない、ものであってもよい。
【0015】
受付システムは、待ち行列に含まれる第1の要求に関する情報を、第1の態様で表示部に表示し、待ち行列に含まれる第2の要求に関する情報を、第1の態様とは異なる第2の態様で表示部に表示する、ものであってよい。
【0016】
受付システムは、待ち行列に含まれる第2の要求に関する情報を、第2の要求を実行する人物用の第1の表示部に表示し、訪問者用の第2の表示部に表示しない、ものであってよい。
【0017】
また、本発明は、施設内に設置され、施設の訪問者から第1の要求を受け付けると、第1の要求を待ち行列に保持する受付システムと通信可能に構成されるとともに、施設内の被支援者に対して施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者によって操作される遠隔支援者端末であって、遠隔支援者による操作に応じて、第2の要求を取得する取得部と、取得部により取得された第2の要求を受付システムへ送信する送信部とを備える、遠隔支援者端末も提供する。
【0018】
更に、本発明は、施設内に設置され、施設の訪問者から第1の要求を受け付けると、第1の要求を待ち行列に保持する受付システムであって、施設内の被支援者に対して施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者が使用する遠隔支援者端末から、第2の要求を受信する受信部と、受信部により第2の要求を受信すると、第2の要求を待ち行列に保持する保持部とを備える、受付システムも提供する。
【0019】
更にまた、本発明は、施設内の被支援者に対して施設外から遠隔支援者が遠隔支援を行う遠隔支援システムにおける遠隔支援方法であって、施設内に設置された受付システムが、施設の訪問者から第1の要求を受け付けるステップと、受付システムが、第1の要求を待ち行列に保持するステップと、遠隔支援者が使用する遠隔支援者端末が、第2の要求を受け付けるステップと、遠隔支援者端末が、第2の要求を受付システムへ送信するステップと、受付システムが、第2の要求を遠隔支援者端末から受信するステップと、受付システムが、第2の要求を待ち行列に保持するステップとを含む、遠隔支援方法も提供する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、施設内の被支援者に対して施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者が施設に対して行う要求をスムーズに実行することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施の形態における遠隔支援システムの全体構成例を示した図である。
図2】本発明の実施の形態における遠隔支援者端末の機能構成例を示したブロック図である。
図3】本発明の実施の形態における遠隔支援者端末の表示部に表示される遠隔支援画面の一例を示した図である。
図4】本発明の実施の形態における受付機の機能構成例を示したブロック図である。
図5】本発明の実施の形態における受付機の記憶部に記憶される待ち行列の一例を示した図である。
図6】本発明の実施の形態における受付機の表示部に表示される来店目的選択画面の一例を示した図である。
図7】行員用ディスプレイに表示される待ち行列画面の一例を示した図である。
図8】顧客用ディスプレイに表示される待ち行列画面の一例を示した図である。
図9】(a)~(c)は、現地支援者端末が表示する画面の一例を示した図である。
図10-1】本発明の実施の形態における遠隔支援システムの動作例を示したシーケンス図である。
図10-2】本発明の実施の形態における遠隔支援システムの動作例を示したシーケンス図である。
図11】(a),(b)は、追加実施例2の仕組みを実現するためのデータベースの一例を示した図である。
図12】追加実施例2において、隣の押印欄の職位に応じて印章を斜めに押下する際の押印イメージの例を示した図である。
図13】(a),(b)は、追加実施例3における顧客用ディスプレイと窓口との位置関係及び顧客誘導画面の第1の例を示した図である。
図14】(a),(b)は、追加実施例3における顧客用ディスプレイと窓口との位置関係及び顧客誘導画面の第2の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0023】
本実施の形態は、施設内の被支援者に対して施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者が使用する遠隔支援者端末と、施設内に設置され、施設の訪問者から第1の要求を受け付けると、第1の要求を待ち行列に保持する受付システムとを備える遠隔支援システムにおいて、遠隔支援者端末が、遠隔支援者から受け付けた第2の要求を受付システムへ送信し、受付システムが、第2の要求を遠隔支援者端末から受信すると、第2の要求を待ち行列に保持する、というものである。
【0024】
ここで、施設としては、病院、市役所等も考えられるが、以下では、金融機関、特に銀行を例にとって説明する。また、以下では、遠隔支援者がいる遠隔地に対して、施設の位置を「現地」と呼ぶことがあるものとする。
【0025】
[遠隔支援システムの全体構成]
図1は、本実施の形態における遠隔支援システム1の全体構成例を示した図である。図示するように、遠隔支援システム1は、遠隔支援者端末10と、被支援者端末20と、受付システム30とが、通信回線80を介して接続されることにより構成されている。
【0026】
遠隔支援者端末10は、銀行にいる被支援者に対して遠隔地から取引、相談等の支援を行う遠隔支援者が使用する端末装置である。遠隔支援者端末10には、カメラ、マイク等が備わっており、遠隔支援者は、被支援者の顔を見ながら会話を行うことにより、取引、相談等の支援を行うことが可能となっている。特に、本実施の形態における遠隔支援者端末10は、遠隔支援者が現地支援者に依頼するタスク(以下、「遠隔依頼タスク」という)の要求を受け付け、この遠隔依頼タスクの要求を受付システム30へ送信する。遠隔依頼タスクは、従来銀行で現地支援者が被支援者に対し行ってきたタスクであって、機械では代替できないタスクである。遠隔依頼タスクとしては、お茶出し、貨幣処理機のエラー解除、銀行印の押印、現地にいる上長による謝罪等が例示される。本実施の形態では、施設内の被支援者に対して施設外から遠隔支援を行う遠隔支援者が使用する遠隔支援者端末の一例として、遠隔支援者端末10を設けている。また、本実施の形態では、遠隔支援者から受け付けた第2の要求の一例として、遠隔依頼タスクの要求を用いており、第2の要求を受付システムへ送信する遠隔支援者端末の一例としても、遠隔支援者端末10を設けている。
【0027】
被支援者端末20は、銀行に設置され、銀行にいる被支援者が遠隔支援者から取引、相談等の支援を受ける際に使用する端末装置である。被支援者端末20には、マイク等が備わっており、被支援者は、遠隔支援者と会話を行うことにより、取引、相談等の支援を受けることが可能となっている。
【0028】
受付システム30は、銀行に設置され、銀行を訪問した顧客、つまり、現地の顧客が銀行に依頼するタスク(以下、「現地依頼タスク」という)の要求を受け付け、この現地依頼タスクの要求を待ち行列に保持する。現地依頼タスクは、銀行が一般的なサービスを顧客に提供するタスクである。現地依頼タスクとしては、振込み、預入れ、引出し等の処理、各種相談、各種届出への対応等が例示される。特に、本実施の形態における受付システム30は、遠隔支援者端末10から遠隔依頼タスクの要求を受信した場合に、この遠隔依頼タスクも現地依頼タスクと同様に待ち行列に保持する。本実施の形態では、施設の訪問者から受け付ける第1の要求の一例として、現地依頼タスクの要求を用いており、施設内に設置され、第1の要求を受け付けると、第1の要求を待ち行列に保持する受付システムの一例として、受付システム30を設けている。また、本実施の形態では、第2の要求を遠隔支援者端末から受信すると、第2の要求を待ち行列に保持する受付システムの一例としても、受付システム30を設けている。
【0029】
図示するように、受付システム30は、受付機40と、行員用ディスプレイ50と、顧客用ディスプレイ60と、現地支援者端末70とを含む。
【0030】
受付機40は、銀行を訪問した顧客が画面を操作することで現地依頼タスクを要求すると、現地依頼タスクの要求を受け付け、顧客に受付番号を発行し、現地依頼タスクを待ち行列に保持する。特に、本実施の形態における受付機40は、遠隔支援者端末10から遠隔依頼タスクを受信した場合に、この遠隔依頼タスクも現地依頼タスクと同様に待ち行列に保持する。
【0031】
行員用ディスプレイ50は、例えば通常行員がいる行員エリアに向けて設置された表示装置である。行員用ディスプレイ50は、受付機40の待ち行列における現地依頼タスク及び遠隔依頼タスクの状況を表示する。本実施の形態では、第2の要求を実行する人物用の第1の表示部の一例として、行員用ディスプレイ50を設けている。
【0032】
顧客用ディスプレイ60は、例えば通常顧客がいる待合エリアに向けて設置された表示装置である。顧客用ディスプレイ60は、受付機40の待ち行列における少なくとも現地依頼タスクの状況を表示する。顧客用ディスプレイ60は、受付機40の待ち行列における遠隔依頼タスクの状況を更に表示してもよいが、以下では、遠隔依頼タスクの状況を表示しない場合を例にとって説明する。本実施の形態では、訪問者用の第2の表示部の一例として、顧客用ディスプレイ60を設けている。
【0033】
現地支援者端末70は、遠隔支援者から依頼を受けて現地で被支援者に対する支援を行う現地支援者が使用する端末装置である。現地支援者端末70は、例えば、窓口の行員が使用するテラーモニタであってよい。現地支援者端末70は、銀行を訪問した顧客のうち待ち行列における次の顧客に発行された受付番号を少なくとも表示し、現地支援者が次の顧客を呼び出す操作を行うと、音声出力装置(不図示)を用いて、その顧客を窓口へ案内するための音声を出力する。
【0034】
通信回線80は、遠隔支援者端末10と被支援者端末20との間、及び、遠隔支援者端末10と受付システム30との間で情報の通信を行うための回線である。通信回線80は、これには限らないが、例えば、インターネットを用いるとよい。
【0035】
[遠隔支援者端末の機能構成]
図2は、本実施の形態における遠隔支援者端末10の機能構成例を示したブロック図である。図示するように、遠隔支援者端末10は、装置全体を制御する制御部11と、データ等を記憶する記憶部12と、情報を表示する表示部13と、情報を入力する際に操作される操作部14と、通信回線80を介して他の装置との間で通信を行う通信部15とを備えている。
【0036】
制御部11は、CPU(不図示)、ROM(不図示)、RAM(不図示)により構成される。ROMには、CPUにより実行される基本ソフトウェア(オペレーティングシステム)や各種の設定等が記憶されている。CPUは、RAMを作業エリアとして使用し、ROMから読み出した基本ソフトウェア及び記憶部12から読み出したアプリケーションプログラムを実行する。
【0037】
制御部11は、操作受付部111と、送信部112と、受信部113と、表示制御部114とを備えている。
【0038】
操作受付部111は、遠隔支援者が操作部14を用いて遠隔依頼タスクを要求する操作を行うと、操作部14からこの操作を受け付ける。例えば、遠隔支援者は、表示部13に表示された複数の遠隔依頼タスクの中から遠隔依頼タスクを選択して要求するとよい。また、遠隔支援者は、遠隔依頼タスクを要求する際に、その遠隔依頼タスクを実行する現地支援者の情報、その遠隔依頼タスクを実行する場所の情報、その他の備考情報を指定してもよい。備考情報とは、遠隔依頼タスクがお茶出しのタスクであれば、例えば「温かいお茶で」等の情報であり、遠隔依頼タスクが現地にいる上長による謝罪のタスクであれば、例えば「お客様お怒り中」等の情報である。更に、遠隔支援者は、遠隔依頼タスクを要求する際に、その緊急度を指定してもよい。これにより、操作受付部111は、遠隔依頼タスクの要求を受け付ける。本実施の形態では、遠隔支援者による操作に応じて第2の要求を取得する取得部の一例として、操作受付部111を設けている。
【0039】
操作受付部111は、遠隔依頼タスクの開始後に遠隔支援者が操作部14を用いて遠隔依頼タスクが完了した旨の情報を入力する操作を行うと、操作部14からこの操作を受け付ける。例えば、遠隔支援者は、カメラ(不図示)で撮影された動画を確認することにより、遠隔依頼タスクが完了したことを認識し、遠隔依頼タスクが完了した旨の情報を入力する操作を行えばよい。
【0040】
送信部112は、操作受付部111が遠隔依頼タスクを要求する操作を受け付けた場合、遠隔依頼タスクの要求を受付機40へ送信する。例えば、操作受付部111が複数の遠隔依頼タスクの中から選択された遠隔依頼タスクを要求する操作を受け付けた場合、送信部112は、この選択された遠隔依頼タスクの要求を送信する。また、操作受付部111が遠隔依頼タスクを実行する現地支援者の情報、遠隔依頼タスクを実行する場所の情報、その他の備考情報、遠隔依頼タスクの緊急度の何れかを指定する操作を受け付けた場合、送信部112は、その指定された情報も遠隔依頼タスクの要求に含めて受付機40へ送信する。本実施の形態では、取得部により取得された第2の要求を受付システムへ送信する送信部の一例として、送信部112を設けている。また、本実施の形態では、複数の要求から選択された要求を、第2の要求として受付システムへ送信する手段の一例としても、送信部112を設けている。更に、本実施の形態では、第2の要求を実行する人物を特定する情報を受付システムへ送信する手段、第2の要求を実行する場所を特定する情報を受付システムへ送信する手段、第2の要求の緊急度を受付システムへ送信する手段の一例としても、送信部112を設けている。
【0041】
送信部112は、操作受付部111が遠隔依頼タスクが完了した旨の情報を入力する操作を受け付けた場合、遠隔依頼タスクの完了通知を受付機40へ送信する。本実施の形態では、遠隔支援者から第2の要求の実行が完了した旨の情報が入力されると、第2の要求の実行が完了した旨の情報を受付システムへ送信する手段の一例として、送信部112を設けている。
【0042】
受信部113は、受付機40が遠隔依頼タスクの要求を受信した後にその遠隔依頼タスクの進捗情報を送信するので、これを受信する。例えば、受付機40は遠隔依頼タスクの要求を待ち行列に記憶すると遠隔依頼タスクの記憶通知を送信するので、受信部113は進捗情報の1つとしてこれを受信する。また、受付機40は遠隔依頼タスクが開始されると遠隔依頼タスクの開始通知を送信するので、受信部113は進捗情報の1つとしてこれを受信する。遠隔依頼タスクの開始通知は、その遠隔依頼タスクを実行している現地支援者の情報を含んでもよい。
【0043】
表示制御部114は、遠隔支援者が選択する遠隔依頼タスクの候補として複数の遠隔依頼タスクを表示部13に表示するように制御する。ここで表示部13に表示する複数の遠隔依頼タスクは、要求される可能性が高い遠隔依頼タスクとすればよい。本実施の形態では、複数の要求を表示する手段の一例として、表示制御部114を設けている。
【0044】
表示制御部114は、受信部113が遠隔依頼タスクの進捗情報を受信すると、この進捗情報を表示部13に表示するように制御する。例えば、表示制御部114は、受信部113が遠隔依頼タスクの記憶通知を受信すると、遠隔依頼タスクが待ち状態にある旨を表示部13に表示するように制御する。また、表示制御部114は、受信部113が遠隔依頼タスクの開始通知を受信すると、遠隔依頼タスクが開始された旨を表示部13に表示するように制御する。遠隔依頼タスクの開始通知が、その遠隔依頼タスクを実行している現地支援者の情報を含む場合、表示制御部114は、その現地支援者の情報も表示部13に表示するように制御する。ここで、表示制御部114は、進捗情報として、遠隔依頼タスクの記憶通知及び開始通知の両方を必ずしも表示するように制御する必要はなく、何れか一方を表示するように制御してもよい。本実施の形態では、進捗情報を受付システムから受信すると、進捗情報を出力する手段の一例として、表示制御部114を設けている。また、本実施の形態では、第2の要求の実行が開始されたことを示す情報、及び、第2の要求を実行している人物を示す情報の少なくとも何れか一方を出力する手段の一例としても、表示制御部114を設けている。
【0045】
ここで、遠隔支援者端末10が表示部13に表示する画面例について説明する。
【0046】
図3は、表示部13に表示される遠隔支援画面130の一例を示した図である。図示するように、遠隔支援画面130は、被支援者表示領域131と、遠隔支援者表示領域132と、支援内容表示領域133と、進捗情報表示領域134と、完了ボタン135とを含む。
【0047】
被支援者表示領域131は、被支援者の情報を表示する領域である。この領域には、被支援者の氏名、被支援者が受けている遠隔支援の種別(図では「相談内容」)、被支援者の顔画像等が配置されている。
【0048】
遠隔支援者表示領域132は、遠隔支援者の情報を表示する領域である。この領域には、遠隔支援者の氏名、遠隔支援者の顔画像等が配置されている。
【0049】
支援内容表示領域133は、被支援者が受けている遠隔支援の詳細な内容を表示する領域である。ここでは、被支援者が受けている遠隔支援が住宅ローンの新規借入れに関する支援である場合を例として示している。
【0050】
進捗情報表示領域134は、遠隔依頼タスクの進捗情報を表示する領域である。この領域には、まず、遠隔依頼タスクの内容(図では「お茶出し」)が配置されている。そして、「待ち」、「実行中」、「完了」のステータスが配置されている。ここでは、「実行中」を太線で囲むことにより、現在お茶出しタスクを実行中であることが示されている。
【0051】
完了ボタン135は、遠隔支援者が例えば被支援者表示領域131の画像で遠隔依頼タスクが完了したことを認識した場合に押下するボタンである。完了ボタン135が押下されることにより、進捗情報表示領域134で現在「実行中」であったステータスが「完了」に変更され、遠隔依頼タスクの完了通知が受付機40へ送信される。
【0052】
[受付機の機能構成]
図4は、本実施の形態における受付機40の機能構成例を示したブロック図である。図示するように、受付機40は、装置全体を制御する制御部41と、データ等を記憶する記憶部42と、情報を表示する表示部43と、情報を入力する際に操作される操作部44と、通信回線80を介して他の装置との間で通信を行う通信部45と、情報を印刷する印刷部46とを備えている。
【0053】
制御部41は、CPU(不図示)、ROM(不図示)、RAM(不図示)により構成される。ROMには、CPUにより実行される基本ソフトウェア(オペレーティングシステム)や各種の設定等が記憶されている。CPUは、RAMを作業エリアとして使用し、ROMから読み出した基本ソフトウェア及び記憶部42から読み出したアプリケーションプログラムを実行する。
【0054】
制御部41は、表示制御部411と、操作受付部412と、受信部413と、記憶制御部414と、印刷制御部415と、送信部416とを備えている。
【0055】
表示制御部411は、銀行を訪問した顧客が現地依頼タスクを要求するための画面を表示部43に表示するように制御する。
【0056】
操作受付部412は、銀行を訪問した顧客が表示部43上で現地依頼タスクを要求する操作を行うと、表示部43からこの操作を受け付ける。例えば、銀行を訪問した顧客は、表示部43に表示された複数の現地依頼タスクの中から現地依頼タスクを選択して要求するとよい。これにより、操作受付部412は、現地依頼タスクの要求を受け付ける。
【0057】
受信部413は、遠隔支援者端末10から遠隔依頼タスクの要求を受信する。また、遠隔支援者端末10が遠隔依頼タスクを実行する現地支援者の情報、遠隔依頼タスクを実行する場所の情報、その他の備考情報、遠隔依頼タスクの緊急度の何れかを送信した場合、受信部413は、その送信された情報を受信する。本実施の形態では、遠隔支援者端末から第2の要求を受信する受信部の一例として、受信部413を設けている。
【0058】
受信部413は、現地支援者端末70からタスクの呼び出し要求を受信する。タスクの呼び出し要求には、現地支援者端末70を使用している現地支援者の識別情報である担当者IDが含まれる。
【0059】
記憶制御部414は、操作受付部412が現地依頼タスクを要求する操作を受け付けた場合、現地依頼タスクに対して受付番号を発行し、この受付番号を含めて現地依頼タスクの要求を記憶部42の待ち行列に記憶する。一方、記憶制御部414は、受信部413が遠隔依頼タスクの要求を受信した場合、遠隔依頼タスクに対して受付番号を発行し、この受付番号を含めて遠隔依頼タスクの要求を記憶部42の待ち行列に記憶する。例えば、受信部413が遠隔依頼タスクを実行する現地支援者の情報、遠隔依頼タスクを実行する場所の情報、その他の備考情報の何れかを受信した場合、記憶制御部414は、その受信した情報も記憶部42の待ち行列に記憶する。また、受信部413が遠隔依頼タスクの緊急度を受信した場合、記憶制御部414は、待ち行列におけるその遠隔依頼タスクの優先順位を緊急度に応じて繰り上げる。例えば、ある遠隔依頼タスクの緊急度が最大であれば、現地依頼タスク又は他の遠隔依頼タスクが存在しても、その遠隔依頼タスクの優先順位を最優先で処理されるような優先順位とすればよい。本実施の形態では、受信部により第2の要求を受信すると、第2の要求を待ち行列に保持する保持部の一例として、記憶制御部414を設けている。また、本実施の形態では、緊急度を遠隔支援者端末から受信すると、待ち行列における第2の要求の優先順位を、緊急度に応じた優先順位とする手段の一例としても、記憶制御部414を設けている。
【0060】
ここで、現地依頼タスクの要求を記憶する待ち行列と遠隔依頼タスクの要求を記憶する待ち行列とは同じ待ち行列であってよい。この場合、現地依頼タスクの要求と遠隔依頼タスクの要求とは、例えばこれらに異なる体系の受付番号を付与することにより区別するとよい。或いは、現地依頼タスクの要求を記憶する待ち行列と遠隔依頼タスクの要求を記憶する待ち行列とは異なる待ち行列であってもよい。この場合は、ある現地依頼タスクの要求とある遠隔依頼タスクの要求の何れを優先させるかを、受付時刻によって判定するとよい。
【0061】
尚、記憶部42や記憶制御部414は、受付機40とは別体の装置に設けられてもよい。例えば、記憶部42や記憶制御部414を専用のサーバに設け、そのサーバと受付機40との間で情報を送受信可能な構成としてもよい。
【0062】
印刷制御部415は、記憶制御部414が発行した受付番号を印刷部46で印刷するように制御する。
【0063】
送信部416は、遠隔支援者端末10から受信した遠隔依頼タスクの進捗情報を遠隔支援者端末10へ送信する。例えば、送信部416は、遠隔支援者端末10から受信した遠隔依頼タスクの要求を記憶部42の待ち行列に記憶すると、遠隔依頼タスクの記憶通知を進捗情報の1つとして送信する。また、送信部416は、遠隔依頼タスクが開始されると、遠隔依頼タスクの開始通知を進捗情報の1つとして送信する。遠隔依頼タスクの開始通知は、その遠隔依頼タスクを実行している現地支援者の情報を含んでもよい。本実施の形態では、第2の要求の実行の進捗情報を遠隔支援者端末へ送信する手段の一例として、送信部416を設けている。また、本実施の形態では、第2の要求の実行が開始されたことを示す情報、及び、第2の要求を実行している人物を示す情報の少なくとも何れか一方を遠隔支援者端末へ送信する手段の一例としても、送信部416を設けている。
【0064】
送信部416は、記憶部42の待ち行列に記憶された現地依頼タスクの情報及び遠隔依頼タスクの情報を表示するように行員用ディスプレイ50へ送信する。その際、送信部416は、現地依頼タスクと遠隔依頼タスクとを異なる態様で(例えば、異なる色で)表示するように、これらの情報を行員用ディスプレイ50へ送信してもよい。本実施の形態では、待ち行列に含まれる第1の要求に関する情報を、第1の態様で表示部に表示し、待ち行列に含まれる第2の要求に関する情報を、第1の態様とは異なる第2の態様で表示部に表示する手段の一例として、送信部416を設けている。また、送信部416は、遠隔依頼タスクが記憶部42の待ち行列に記憶された際に、その旨を現地支援者が認識するための特殊な報知を、例えば行員用ディスプレイ50へ送信してもよい。
【0065】
送信部416は、記憶部42の待ち行列に記憶された現地依頼タスクの要求に関する情報を表示するように顧客用ディスプレイ60へ送信する。一方で、送信部416は、記憶部42の待ち行列に記憶された遠隔依頼タスクの要求に関する情報を、顧客用ディスプレイ60へ送信せず、よって、これらの情報は顧客用ディスプレイ60に表示されない。本実施の形態では、待ち行列に含まれる第2の要求に関する情報を、第1の表示部に表示し、第2の表示部に表示しない手段の一例として、送信部416を設けている。
【0066】
送信部416は、現地支援者端末70からタスク呼び出し要求を受信すると、記憶部42に記憶された待ち行列で次の優先順位のタスクの要求に関する情報を現地支援者端末70へ送信する。その際、送信部416は、次の優先順位のタスクの要求が現地依頼タスクの要求であるか遠隔依頼タスクの要求であるかに応じて音の出力に関する異なる処理を行うように制御する情報を現地支援者端末70へ送信する。例えば、送信部416は、次の優先順位のタスクの要求が現地依頼タスクの要求であるか遠隔依頼タスクの要求であるかで異なる音を出力するように制御する情報を現地支援者端末70へ送信するとよい。或いは、送信部416は、次の優先順位のタスクの要求が現地依頼タスクの要求であれば音を出力するように制御する情報を現地支援者端末70へ送信し、次の優先順位のタスクの要求が遠隔依頼タスクの要求であれば音を出力するように制御する情報を現地支援者端末70へ送信しないようにしてもよい。本実施の形態では、待ち行列から一の要求が読み出された際に、一の要求が第1の要求であるか第2の要求であるかに応じて、音の出力に関する異なる処理を行う手段の一例として、送信部416を設けている。また、本実施の形態では、一の要求が第1の要求であれば、第1の態様で音を出力し、一の要求が第2の要求であれば、第1の態様とは異なる第2の態様で音を出力する手段の一例としても、送信部416を設けている。更に、本実施の形態では、一の要求が第1の要求であれば、音を出力し、一の要求が第2の要求であれば、音を出力しない手段の一例としても、送信部416を設けている。
【0067】
ここで、記憶部42に記憶される待ち行列の一例について説明する。尚、ここでは、現地依頼タスクと遠隔依頼タスクとを同じ待ち行列に記憶する例を示す。
【0068】
図5は、待ち行列の一例を示した図である。図示するように、待ち行列は、受付番号と、受付日付と、受付時刻と、タスク内容と、担当者IDと、ブースIDと、備考情報と、開始フラグと、完了フラグとを含む。
【0069】
受付番号は、上述したように、操作受付部412が現地依頼タスクを受け付けた際、又は、受信部413が遠隔依頼タスクを受信した際に、発行される一連番号である。受付番号は、例えば、現地依頼タスクと遠隔依頼タスクとで異なる体系にし、更に現地依頼タスクについてはタスク内容に応じて異なる体系にするとよい。ここでは、受付番号を、タスクが現地依頼タスクである場合は、タスク内容が「振込・税金」であれば100番台とし、タスク内容が「預入・引出」であれば300番台とし、タスクが遠隔依頼タスクである場合は、900番台としている。
【0070】
受付日付は、操作受付部412が現地依頼タスクを受け付けた日付又は受信部413が遠隔依頼タスクを受信した日付である。また、受付時刻は、操作受付部412が現地依頼タスクを受け付けた時刻又は受信部413が遠隔依頼タスクを受信した時刻である。
【0071】
タスク内容は、操作受付部412が表示部43上での操作から取得した現地依頼タスクの内容又は受信部413が遠隔支援者端末10から受信した遠隔依頼タスクの内容である。
【0072】
担当者IDは、遠隔依頼タスクを実行する現地支援者の情報の一例である。ここでは、現地支援者の識別情報である担当者IDを記憶している。
【0073】
ブースIDは、遠隔依頼タスクを実行する場所の情報の一例である。ここでは、遠隔支援者の被支援者に対する遠隔支援を銀行内のブースで行うものとし、ブースの識別情報であるブースIDを記憶している。
【0074】
備考情報は、遠隔依頼タスクに関して遠隔支援者が指定した付随情報である。ここでは、遠隔依頼タスクのタスク内容「お茶出し」に対し、備考情報として「温かいお茶で」という付随情報を記憶している。
【0075】
開始フラグは、タスクが開始されたことを示すフラグである。ここでは、タスクが待ち状態にあって開始されていない場合は、開始フラグを設定せず、タスクが開始された場合に、開始フラグを「ON」に設定する。
【0076】
完了フラグは、タスクの実行が完了したことを示すフラグである。ここでは、タスクが待ち状態にある場合や、タスクが開始されたが実行が完了していない場合は、完了フラグを設定せず、タスクの実行が完了した場合に、完了フラグを「ON」に設定する。
【0077】
次に、受付機40が表示部43に表示する画面例について説明する。
【0078】
図6は、表示部43に表示される来店目的選択画面430の一例を示した図である。図示するように、来店目的選択画面430は、来店目的ボタン431~436を含む。
【0079】
来店目的ボタン431~436は、銀行を訪問した顧客が来店目的を銀行に知らせて現地依頼タスクを銀行に要求するために押下するボタンである。また、来店目的ボタン431~436は、来店目的ごとの待ち人数及び待ち時間を顧客に知らせることもできるようになっている。銀行を訪問した顧客が来店目的ボタン431~436の何れかを押下すると、受付機40は、現地依頼タスクの要求を、押下されたボタンに対応するタスク内容と関連付けて、待ち行列に記憶する。
【0080】
次に、行員用ディスプレイ50が表示する画面例について説明する。
【0081】
図7は、行員用ディスプレイ50に表示される待ち行列画面530の一例を示した図である。図示するように、待ち行列画面530は、待ち情報531~536と、待ち情報537とを含む。
【0082】
待ち情報531~536は、現地依頼タスクの待ち状況を示す情報である。待ち情報531~536は、タスク内容ごとの待ち人数及び待ち時間を示している。ここでは、待ち情報531によって、振込・税金の処理を1人の顧客が待っており、その待ち時間が1分であることが示されている。
【0083】
待ち情報537は、遠隔依頼タスクの待ち状況を示す情報である。ここでは、待ち情報537によって、遠隔依頼タスクがお茶出しタスクであり、担当者ID「1」の現地支援者がブースID「2」のブースの被支援者に対してお茶出しタスクを実行すべきことが示されている。また、お茶出しタスクで温かいお茶を提供すべきことや、被支援者の待ち時間が3分であることも示されている。
【0084】
次に、顧客用ディスプレイ60が表示する画面例について説明する。
【0085】
図8は、顧客用ディスプレイ60に表示される待ち行列画面630の一例を示した図である。図示するように、待ち行列画面630は、待ち情報631~634を含む。
【0086】
待ち情報631~634は、現地依頼タスクの待ち状況を示す情報である。待ち情報631~634は、タスク内容ごとの待ち人数を示している。ここでは、待ち情報631によって、振込・税金の処理を1人の顧客が待っていることが示されている。
【0087】
次に、現地支援者端末70が表示する画面について説明する。
【0088】
図9(a)は、現地支援者端末70が表示するサインイン画面710の一例を示した図である。図示するように、サインイン画面710は、担当者ID入力欄711と、サインインボタン712と、テンキー713とを含む。現地支援者は、テンキー713を用いて、その識別情報である担当者IDを担当者ID入力欄711に入力する。ここでは、担当者IDとして「1」が入力された状態が示されている。現地支援者は、この状態で、サインインボタン712を押下する。
【0089】
図9(b)は、図9(a)でサインインボタン712が押下された場合に表示される呼び出し前画面720の一例を示した図である。図示するように、呼び出し前画面720は、呼び出し前タスク表示欄721と、呼び出しボタン722とを含む。ここでは、呼び出し前タスク表示欄721に、受付番号が「900」のお茶出しのタスクの情報と、受付番号が「101」の振込・税金のタスクの情報とが示されている。そして、呼び出しボタン722には、最も優先順位が高いタスクの受付番号である「900」が示されている。現地支援者は、この状態で、呼び出しボタン722を押下することにより、受付番号「900」のタスクを呼び出す。
【0090】
図9(c)は、図9(b)で呼び出しボタン722が押下された場合に表示される呼び出し中画面730の一例を示した図である。図示するように、呼び出し中画面730は、呼び出し中タスク表示欄731と、呼び出しボタン732とを含む。ここでは、呼び出し中タスク表示欄731に、受付番号が「900」のお茶出しのタスクが呼び出し中のタスクとして示されている。また、呼び出し中のタスクについては、そのタスクを実行するのに必要な情報(図では「温かいお茶で」及びお茶出しを行うブースのIDである「2」)も示されている。現地支援者は、これらの情報が表示されることにより、お茶出しタスクを実行する。尚、このとき、呼び出しボタン732には、次に優先順位が高いタスクの受付番号である「101」が示されている。
【0091】
[遠隔支援システムの動作]
図10-1及び図10-2は、本実施の形態における遠隔支援システム1の動作例を示したシーケンス図である。尚、図10-1及び図10-2における遠隔支援者端末10及び受付機40の各動作は、定期的に実行されるものとする。
【0092】
図10-1に示すように、受付機40では、まず、操作受付部412が、現地依頼タスクの要求を受け付ける(ステップ401)。
【0093】
すると、記憶制御部414が、ステップ401で受け付けた現地依頼タスクの要求を記憶部42の待ち行列に記憶する(ステップ402)。その際、記憶制御部414は、受付番号を発行し、システム時刻から受付日付及び受付時刻を取得し、表示部43に表示された画面上の選択情報から現地依頼タスクの内容を取得し、これらも記憶部42の待ち行列に記憶する。
【0094】
そして、送信部416が、ステップ402で記憶部42の待ち行列に記憶された現地依頼タスクの情報を、行員用ディスプレイ50及び顧客用ディスプレイ60へ送信する(ステップ403)。これにより、現地依頼タスクの情報は、行員用ディスプレイ50及び顧客用ディスプレイ60の両方に表示される。
【0095】
一方、遠隔支援者端末10では、遠隔支援者が操作部14を用いて遠隔依頼タスクを要求する操作を行うと、操作受付部111が、操作部14から遠隔依頼タスクの要求を受け付ける(ステップ101)。その際、操作受付部111は、上述したように、その遠隔依頼タスクを実行する現地支援者の情報、その遠隔依頼タスクを実行する場所の情報、その他の備考情報、その遠隔依頼タスクの緊急度の何れかを受け付けることがあるものとする。
【0096】
すると、送信部112が、ステップ101で受け付けた遠隔依頼タスクの要求を受付機40へ送信する(ステップ102)。その際、送信部112は、操作受付部111がその遠隔依頼タスクを実行する現地支援者の情報、その遠隔依頼タスクを実行する場所の情報、その他の備考情報、その遠隔依頼タスクの緊急度の何れかを受け付けた場合には、その受け付けた情報を送信する。
【0097】
これにより、受付機40では、受信部413が、遠隔支援者端末10から、ステップ102で送信された遠隔依頼タスクの要求を受信する(ステップ404)。その際、受信部413は、送信部112がその遠隔依頼タスクを実行する現地支援者の情報、その遠隔依頼タスクを実行する場所の情報、その他の備考情報、その遠隔依頼タスクの緊急度の何れかを送信した場合には、その送信した情報を受信する。
【0098】
すると、記憶制御部414が、ステップ404で受信した遠隔依頼タスクの要求を記憶部42の待ち行列に記憶する(ステップ405)。その際、記憶制御部414は、受付番号を発行し、システム時刻から受付日付及び受付時刻を取得し、遠隔依頼タスクの要求からその内容を取得する。また、記憶制御部414は、受信部413がその遠隔依頼タスクを実行する現地支援者の情報、その遠隔依頼タスクを実行する場所の情報、その他の備考情報、その遠隔依頼タスクの緊急度の何れかを受信した場合には、その受信した情報を取得する。そして、これらも記憶部42の待ち行列に記憶する。更に、記憶制御部414は、通常は、遠隔依頼タスクの要求を記憶部42の待ち行列の最も低い優先順位の位置に記憶するが、受信部413がその遠隔依頼タスクの緊急度を受信した場合には、遠隔依頼タスクの要求を記憶部42の待ち行列のその緊急度に応じた優先順位の位置に記憶する。
【0099】
そして、送信部416が、ステップ405で記憶部42の待ち行列に記憶された現地依頼タスクの情報を、行員用ディスプレイ50へ送信する(ステップ406)。これにより、現地依頼タスクの情報は、行員用ディスプレイ50のみに表示される。
【0100】
また、送信部416は、ステップ405で遠隔依頼タスクの要求が記憶部42の待ち行列に記憶されたことを示す遠隔依頼タスクの要求の記憶通知を遠隔支援者端末10へ送信する(ステップ407)。
【0101】
これにより、遠隔支援者端末10では、受信部113が、受付機40から、ステップ407で送信された遠隔依頼タスクの要求の記憶通知を受信する(ステップ103)。
【0102】
すると、表示制御部114が、遠隔依頼タスクが待ち状態にある旨を表示部13に表示するように制御する(ステップ104)。
【0103】
その後、図10-2に示すように、受付機40では、受信部413が、現地支援者端末70から、タスクの呼び出し要求を受信する(ステップ451)。
【0104】
これにより、記憶制御部414が、記憶部42の待ち行列に記憶されたタスクの要求のうち、その現地支援者端末に応じたタスクの要求の中で、最も優先順位が高いタスクの要求を読み出す(ステップ452)。ここで、現地支援者端末70に応じたタスクとは、例えば、現地支援者端末70が設置された窓口で処理又は対応可能な現地依頼タスクや、現地支援者端末70を使用している現地支援者が実行することが指定された遠隔依頼タスク等である。
【0105】
そして、送信部416が、ステップ452で読み出されたタスクの要求に関する情報を現地支援者端末70へ送信する(ステップ453)。送信部416は、ステップ452で読み出されたタスクの要求が現地依頼タスクの要求であるか遠隔依頼タスクの要求であるかに応じて音の出力に関する異なる処理を行うように制御する情報を付加して送信してもよい。例えば、送信部416は、ステップ452で読み出されたタスクの要求が現地依頼タスクの要求であれば、第1の態様で音を出力するように制御する情報を送信し、ステップ452で読み出されたタスクの要求が遠隔依頼タスクの要求であれば、第2の態様で音を出力するように制御する情報を送信するとよい。或いは、送信部416は、ステップ452で読み出されたタスクの要求が現地依頼タスクの要求であれば、音を出力するように制御する情報を送信し、ステップ452で読み出されたタスクの要求が遠隔依頼タスクの要求であれば、音を出力するように制御する情報を送信しないようにしてもよい。
【0106】
また、記憶制御部414が、記憶部42の待ち行列において、ステップ453で現地支援者端末70へ送信されたタスクの要求に対応する開始フラグを「ON」に設定する(ステップ454)。
【0107】
更に、送信部416は、ステップ453で現地支援者端末70へ送信されたタスクの情報が遠隔依頼タスクの情報であれば、遠隔依頼タスクの開始通知を遠隔支援者端末10へ送信する(ステップ455)。その際、送信部416は、遠隔支援者端末10を使用する遠隔支援者、つまり、遠隔依頼タスクを実行する遠隔支援者の情報を、遠隔支援者端末10へ送信してもよい。
【0108】
これにより、遠隔支援者端末10では、受信部113が、受付機40から、ステップ455で送信された遠隔依頼タスクの開始通知を受信する(ステップ151)。その際、受信部113は、送信部416が遠隔支援者端末10を実行する遠隔支援者の情報を送信した場合には、その送信された情報を受信する。
【0109】
すると、表示制御部114が、遠隔依頼タスクが開始された旨を表示部13に表示するように制御する(ステップ152)。その際、表示制御部114は、受信部113が遠隔支援者端末10を実行する遠隔支援者の情報を受信した場合には、その受信した情報を表示部13に表示するように制御してもよい。
【0110】
そして、遠隔依頼タスクの完了を確認した遠隔支援者が操作部14を用いて遠隔依頼タスクが完了した旨を入力する操作を行うと、操作受付部111が、操作部14から遠隔依頼タスクが完了した旨を受け付ける(ステップ153)。
【0111】
すると、送信部112が、遠隔依頼タスクの完了通知を受付機40へ送信する(ステップ154)。
【0112】
これにより、受付機40では、受信部413が、遠隔支援者端末10から、ステップ154で送信された遠隔依頼タスクの完了通知を受信する(ステップ456)。
【0113】
すると、記憶制御部414が、記憶部42の待ち行列において、ステップ456で完了通知を受信した遠隔依頼タスクの要求に対応する完了フラグを「ON」に設定する(ステップ457)。
【0114】
[追加実施例1]
上記の遠隔支援システム1では、顧客が受付機40を操作して、来店目的を選択し、受付番号が印字された券を受け取る。その際、タッチパネル及び発券装置を不特定多数の人間が操作するため、新型コロナウィルス等の感染症対策の一環として、除菌及び消毒を行う必要がある。
【0115】
本追加実施例は、この除菌及び消毒を行うタイミングを、受付機40を操作した人数から自動で判定し、行員に除菌及び消毒の作業を促すものである。具体的には、受付機40が、自機を操作した人数をカウントしておく。そして、受付機40は、操作した人数が予め設定された人数を超えた場合、自機が除菌及び消毒の作業タイミングである旨を行員用ディスプレイ50に表示する。
【0116】
また、本追加実施例は、受付機40が銀行内の両替機、税公金処理機等に顧客を誘導した場合に、各機器の除菌及び消毒を行うタイミングを、その誘導人数から自動で判定し、行員に除菌及び消毒の作業を促すものでもよい。具体的には、受付機40が、各機器へ誘導した人数をカウントしておく。そして、受付機40は、ある機器へ誘導した人数が予め設定された人数を超えた場合、その機器が除菌及び消毒の作業タイミングである旨を行員用ディスプレイ50に表示する。
【0117】
尚、上記では、除菌及び消毒の作業タイミングである旨を行員用ディスプレイ50に表示することとしたが、例えば、役席モニタに表示してもよい。或いは、行員用ディスプレイ50等に表示する前に、受付機40の記憶部42の待ち行列にタスクとして記憶するようにしてもよい。
【0118】
また、上記では、受付機40の操作人数を除菌及び消毒を行うタイミングの判定に用いたが、受付機40の操作累積時間を除菌及び消毒を行うタイミングの判定に用いてもよい。
【0119】
[追加実施例2]
上記の遠隔支援システム1では、遠隔依頼タスクの一例として、銀行印を押印するタスクを示したが、ここでは、この銀行印について検討する。
【0120】
従来のワークフローシステムは、各種書類(見積書、稟議書等)の作成、起案、回覧、申請、承認又は否認、保存までをサポートする仕組みである。このようなワークフローシステムにおいて、起案時に各種書類に担当者、上長、決裁者の印鑑イメージを添付することは可能で、かつ、一部システムには、角印、サイン等の電子化を可能とし、回覧を行うシステムも存在する。しかしながら、印章サイズ及び印章型を社内の職位に応じて自由に変更可能とする仕組みは現時点で存在しない。
【0121】
本追加実施例は、金融機関内特有の職位及び役職に応じて印章サイズ及び印章型を自動で変更可能とする仕組みである。
【0122】
図11は、この仕組みを実現するためのデータベース(DB)の一例を示した図である。図11(a)に、検印ランクDBの一例を示す。検印ランクDBは、行員IDと氏名と職位と検印ランクとを対応付けたものである。また、図11(b)に、検印DBの一例を示す。検印DBは、検印ランクと検印とを対応付けたものである。ここでは、検印ランクAの検印は印章型が角型であり、検印ランクBの検印は印章サイズが大で印章型が丸型であり、検印ランクCの検印は印章サイズが小で印章型が丸型であることが示されている。
【0123】
具体的には、本追加実施例は、次のような動作を行う。尚、本追加実施例の前提として、人事ファイルを有する人事システムと、各銀行員が使用する営業店の端末とに接続された接続システムが存在するものとする。
(1)職位及び役職の変更(昇進、降格)が発生すると、接続システムが、人事システムの人事ファイルを取得する。
(2)接続システムは、(1)で取得した人事ファイルから、変更(昇進、降格)があった行員の行員IDを抽出する。
(3)接続システムは、図11(a)の検印ランクDBにおいて、(2)で抽出した行員IDに対応する検印ランクを、変更後の職位に対する検印ランクに変更する。
(4)接続システムは、(2)で抽出した行員IDの行員の検印の印章サイズ及び印章型を、変更後の検印ランク、及び、図11(b)を参照して説明した検印ランクと印章サイズ及び印章型との対応に基づいて変更する。
(5)接続システムは、退職した行員の印章を削除する。
【0124】
また、本追加実施例は、隣の押印欄の職位に応じて印章を斜めに押下することも可能とするものである。
【0125】
図12は、隣の押印欄の職位に応じて印章を斜めに押下する際の押印イメージの例を示した図である。接続システムは、検印ランクCの行員が作成欄に押印する際、図示するように、隣の押印欄である検印欄の検印に対応する職位の方が高いので、印章が斜めになるように押印する。ここで、印章が斜めになるように押印する際の角度は設定により変更可能であるものとする。
【0126】
[追加実施例3]
上記の遠隔支援システム1では、顧客用ディスプレイ60に表示される画面として待ち行列画面630のみを示したが、本追加実施例では、顧客を窓口へ呼び出す際の顧客誘導画面640も表示する。
【0127】
本追加実施例は、顧客用ディスプレイ60と窓口との位置関係に応じた顧客誘導画面640を表示することで、顧客が窓口から呼び出された際にどの窓口へ行けばよいのかスムーズに把握できるようにするものである。また、顧客誘導画面640に窓口の名称や窓口への矢印も表示することでより分かり易くするものである。
【0128】
具体的には、次のような運用の流れとなる。
(1)銀行は、顧客が待つ際に座る椅子から見た顧客用ディスプレイ60と窓口との位置関係に合わせて表示の設定を行う。
(2)顧客用ディスプレイ60は、顧客を呼び出す際に、顧客誘導画面640において、呼び出している窓口の位置を表示し案内する。
(3)顧客は、呼び出されたら、顧客用ディスプレイ60の顧客誘導画面640を見て、窓口に向かう。
【0129】
図13(a),(b)は、顧客用ディスプレイ60と窓口との位置関係及び顧客誘導画面640の第1の例を示した図である。図13(a)に、顧客用ディスプレイ60と窓口の位置関係の第1の例を示す。この第1の例では、顧客が椅子651に普通に座った状態で、正面に窓口652があり、その左側に顧客用ディスプレイ60がある。そして、窓口は、椅子651に座った顧客が正面を向いた状態で左から1番窓口、2番窓口、3番窓口、4番窓口となっている。図13(b)に、このときの顧客誘導画面640の例を示す。顧客誘導画面640では、1番窓口、2番窓口、3番窓口、4番窓口をそれぞれ表す窓口オブジェクト641a~641dが左から順に配置され、顧客が1番窓口に向かうべきことを示す上向きの矢印オブジェクト642が表示されている。
【0130】
図14(a),(b)は、顧客用ディスプレイ60と窓口との位置関係及び顧客誘導画面640の第2の例を示した図である。図14(a)に、顧客用ディスプレイ60と窓口の位置関係の第2の例を示す。この第2の例では、顧客が椅子651に普通に座った状態で、右側に窓口652があり、その奥側に顧客用ディスプレイ60がある。そして、窓口は、椅子651に座った顧客が右側を向いた状態で左から1番窓口、2番窓口、3番窓口、4番窓口となっている。図14(b)に、このときの顧客誘導画面640の例を示す。顧客誘導画面640では、1番窓口、2番窓口、3番窓口、4番窓口をそれぞれ表す窓口オブジェクト646a~646dが上から順に配置され、顧客が4番窓口に向かうべきことを示す右向きの矢印オブジェクト647が表示されている。
【符号の説明】
【0131】
10…遠隔支援者端末、20…被支援者端末、30…受付システム、40…受付機、50…行員用ディスプレイ、60…顧客用ディスプレイ、70…現地支援者端末
図1
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図10-1】
図10-2】
図11
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