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特開2022-185508通知判断装置、通知判断方法および通知判断プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185508
(43)【公開日】2022-12-14
(54)【発明の名称】通知判断装置、通知判断方法および通知判断プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/127 20060101AFI20221207BHJP
【FI】
G08G1/127 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021093248
(22)【出願日】2021-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100106149
【弁理士】
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【弁理士】
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】松本 真聡
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA06
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF18
5H181FF25
5H181FF33
5H181LL09
5H181MA29
5H181MA37
(57)【要約】
【課題】車室内に所定の情報を通知されたか否かを判断することができる通知判断装置、通知判断方法および通知判断プログラムを提供する。
【解決手段】予定情報取得部71は、車両100の動作予定に関する予定情報を取得する。情報通知部14は、車室101内に予定情報を通知するが、情報通知部14に何らかの不具合があると、予定情報が車室101内に通知されない場合がある。通知判断部74は、情報通知部14によって車室101内に予定情報が通知されたか否かを判断する。通知判断部74を有するので、車室101内に予定情報が通知されてか否かを運転者が確認する必要がなく、また自動運転車両の場合では、通知判断部74によって確認作業を行うことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(100)の動作予定に関する予定情報を取得する予定情報取得部(71)と、
車室内に前記予定情報を通知する情報通知部(14)によって前記車室内に前記予定情報が通知されたか否かを判断する通知判断部(74)と、を含む通知判断装置。
【請求項2】
前記情報通知部が通知した通知情報を取得する通知情報取得部(72)と、
前記予定情報取得部が取得した前記予定情報と、前記通知情報取得部が取得した前記通知情報とを比較し、2つの情報の一致性を算出する一致性算出部(73)と、をさらに含み、
前記通知判断部は、前記一致性算出部が算出した前記一致性を用いて、前記車室内に前記予定情報が通知されたか否かを判断する請求項1に記載の通知判断装置。
【請求項3】
前記車室内の乗員によって操作される少なくとも1つの操作部(17,51)の操作情報を取得する操作情報取得部(78)をさらに含み、
前記通知判断部は、前記操作情報取得部が取得した前記操作情報が、前記乗員によって前記予定情報を確認したことを示す確認操作情報である場合には、前記車室内に前記予定情報が通知されたと判断する請求項1または2に記載の通知判断装置。
【請求項4】
少なくとも1つの前記操作部は、前記車室内に設けられている請求項3に記載の通知判断装置。
【請求項5】
少なくとも1つの前記操作部は、前記車室内の前記乗員が携帯する情報携帯端末(50)に備えられている請求項3または4に記載の通知判断装置。
【請求項6】
前記車室内の乗員数を取得する乗員数取得部(75)をさらに含み、
前記通知判断部は、前記乗員数取得部が取得した乗員数に対して前記操作情報取得部が前記確認操作情報を取得した人数が所定の人数比以上の場合には、前記車室内に前記予定情報が通知されたと判断する請求項3~5のいずれか1つに記載の通知判断装置。
【請求項7】
前記通知判断部は、前回の通知後から所定の第1確認期間にわたって前記予定情報が通知されていないと判断した場合には、前記予定情報を前回通知時とは異なる通知形式で通知するように前記情報通知部を制御する請求項1~6のいずれか1つに記載の通知判断装置。
【請求項8】
前記情報通知部は、通知方法が異なる複数の通知機(61,62,63)を有し、
前記通知判断部は、前回の通知後から所定の第2確認期間にわたって前記予定情報が通知されていないと判断した場合には、前記予定情報を前回通知時とは通知方法が異なる前記通知機で通知するように前記情報通知部を制御する請求項1~7のいずれか1つに記載の通知判断装置。
【請求項9】
前回の通知後から所定の第3確認期間にわたって前記通知判断部によって前記予定情報が通知されていないと判断された場合には、前記予定情報に基づく動作を禁止または変更する指令を前記予定情報に基づく動作を実行する制御装置に出力する予定変更部(76)をさらに含む請求項1~8のいずれか1つに記載の通知判断装置。
【請求項10】
前回の通知後から所定の第4確認期間にわたって前記通知判断部によって前記予定情報が通知されていないと判断された場合には、前記車両の外部に位置する外部装置に警告情報を出力する警告部(77)をさらに含む請求項1~9のいずれか1つに記載の通知判断装置。
【請求項11】
前記車両は、動力源として内燃機関を有する車両であり、
前記情報通知部は、前記車両が前記内燃機関を有する場合には、前記内燃機関を停止状態から前記内燃機関を駆動させたときに発生する振動を用いて前記予定情報を通知する請求項1~10のいずれか1つに記載の通知判断装置。
【請求項12】
少なくとも1つのプロセッサ(10)によって実行される処理に、
車両(100)の動作予定に関する予定情報を取得すること、
車室内に前記予定情報を通知する情報通知部(14)によって前記車室内に前記予定情報が通知されたか否かを判断すること、を含む通知判断方法。
【請求項13】
少なくとも1つのプロセッサ(10)によって実行される処理に、
車両(100)の動作予定に関する予定情報を取得し、
車室内に前記予定情報を通知する情報通知部(14)によって前記車室内に前記予定情報が通知されたか否かを判断する、ことを含む処理を実行させる通知判断プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この明細書における開示は、車室内に情報が適切に通知されたか否かを判断する通知判断装置、通知判断方法および通知判断プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
路線バスでは、車内の乗客に対して次に停まる停留所を案内する車内放送、および停留所にてバスを待っていた乗客に対してバスの行き先を知らせる車外放送が行われている。これらの放送は、運転者による所定の操作に応じてその音声出力が開始される。そして特許文献1には、運転者の音声出力の操作を支援する放送制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-200635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の放送制御装置では、音声出力の操作自体は自動化されるなど簡易化されているが、正しく音声が出力されたか否かの確認作業は運転者が行う必要がある。また、運転者がいない自動運転車両の場合は、確認作業する人がいないという問題がある。
【0005】
そこで、開示される目的は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、車室内に所定の情報を通知されたか否かを判断することができる通知判断装置、通知判断方法および通知判断プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
【0007】
ここに開示された通知判断装置は、車両(100)の動作予定に関する予定情報を取得する予定情報取得部(71)と、車室内に予定情報を通知する情報通知部(14)によって車室内に予定情報が通知されたか否かを判断する通知判断部(74)と、を含む通知判断装置である。
【0008】
ここに開示された通知判断方法は、少なくとも1つのプロセッサ(10)によって実行される処理に、車両(100)の動作予定に関する予定情報を取得すること、車室内に予定情報を通知する情報通知部(14)によって車室内に予定情報が通知されたか否かを判断すること、を含む通知判断方法である。
【0009】
ここに開示された通知判断プログラムは、少なくとも1つのプロセッサ(10)によって実行される処理に、車両(100)の動作予定に関する予定情報を取得し、車室内に予定情報を通知する情報通知部(14)によって車室内に予定情報が通知されたか否かを判断する、ことを含む処理を実行させる通知判断プログラムである。
【0010】
このような通知判断装置、通信判断方法および通知判断プログラムに従えば、車両の動作予定に関する予定情報を取得する。車両の動作予定は、たとえば出発、ドアの開閉など、車両がこれから行う動作の予定である。情報通知部は、車室内に予定情報を通知するが、情報通知部に何らかの不具合があると、予定情報が車室内に通知されない場合がある。また環境要因によって、予定情報が適切に車室内に通知されないことがある。たとえば踏切音があり、情報通知部が音によって予定情報を通知する場合、乗員が予定情報を聴別できないことがあるので、この場合には、予定情報が、乗員に聞こえるようには車室内に通知されていない。そこで情報通知部によって車室内に予定情報が通知されたか否かを判断する。これによって車室内に予定情報が通知されてか否かを運転者が確認する必要がなく、また自動運転車両の場合では、確認作業を行うことができる。
【0011】
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】通知判断装置10の構成を示すブロック図。
図2】車両100の構成を簡略化して示す斜視図。
図3】情報通知部14の構成を示すブロック図。
図4】通知判断装置10の処理を示すフローチャート。
図5】情報通知部14の処理を示すフローチャート。
図6】情報通知部14の他の処理を示すフローチャート。
図7】情報携帯端末50の処理を示すフローチャート。
図8】通知判断装置10の通知確認処理を示すフローチャート。
図9】通知判断装置10の認知確認処理を示すフローチャート。
図10】通知判断装置10の確認処理を示すフローチャート。
図11】通知判断装置10の音声に関する処理を示すフローチャート。
図12】通知判断装置10の映像に関する処理を示すフローチャート。
図13】通知判断装置10の振動に関する処理を示すフローチャート。
図14】通知判断装置10の確認操作に関する処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1実施形態)
本開示の第1実施形態に関して、図1図14を用いて説明する。本実施形態の通知判断装置10は、車両100に搭載され、車両100の車室101に対して、所定の情報が通知されたか否かを判断する。そして通知判断装置10は、通知がされていないと判断した場合には、再度の通知を促す、または外部の装置に支援要請を行うように各部を制御する。
【0014】
通知判断装置10は、車両100に複数搭載された車載コンピュータのうちの一つである。通知判断装置10は、車両100に搭載される他の装置と情報を送受信して、通知判断処理などの各種の処理を実施する。
【0015】
車両100には、図1に示すように、車内マイク11、車内カメラ12、振動検出部13、情報通知部14、人数カウンタ15、走行センサ群16、車載通信器18、車載記憶部19、車載操作部17および通知判断装置10が搭載されている。本実施形態の車両100は、運転者による運転操作がない状態で自律走行可能な自動運転バスであり、車外の通信ネットワーク200と通信可能なコネクテッドカーである。また本実施形態の車両100は、動力源として内燃機関を有する車両100である。
【0016】
車両100には、図2に示すように、例えば所定の定員、たとえば数名から数十名程度まで乗客を搭乗させることが可能な車室101が設けられている。車室101には、乗客が着座可能な多数の座席が客席として設置されている。車両100に搭乗している人を、乗客または乗員という。車室101は、客室ともいう。
【0017】
走行センサ群16は、車両100の走行に関する各種の情報を検出する。走行センサ群16は、車外の情報を取得する車外センサ、および車両100の走行情報を示す状態情報を取得する車載センサを含む。走行センサ群16は、取得した情報を車内ネットワークに出力する。
【0018】
車外センサは、自律走行に必要な車外の情報を取得する構成である。車外センサには、例えばカメラユニット、ライダユニット、ミリ波レーダユニットおよび車外マイク等に加えて、地図データベースと組み合わされたGNSS(Global Navigation Satellite System)受信器等が含まれている。カメラユニット、ライダユニット及びミリ波レーダユニットは、歩行者及び他車両等の移動物体、並びに交通信号、道路標識及び区画線等の静止物体を検出する。車外マイクは、車外の音を検出する。GNSS受信器は、車両100の現在位置を特定するための情報として、複数の人工衛星から送信された測位信号を受信する。
【0019】
車載センサは、車両100の状態を検出する複数のセンサである。車載センサには、例えば車速センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ等が含まれている。
【0020】
人数カウンタ15は、車室101の乗員数を検出し、検出した情報を車内ネットワークに出力する。人数カウンタ15は、各座席に設置された感圧センサ及びシートベルトスイッチ等の検出情報が用いて人数を検出する。また人数カウントは、車両100と無線接続されている情報携帯端末50の数を人数として検出してもよい。さらに人数カウンタ15は、車内カメラ12などの監視デバイスを用いて人数を検出してもよい。
【0021】
また車両100には、図1に示すように、車両100の各部を制御する車両用制御装置であって、自立走行を担うユニットとして、たとえば自動運転制御ユニット20、走行制御ユニット30および自動運転インターフェースユニット40等が搭載されている。
【0022】
自動運転インターフェースユニット40は、プロセッサ、RAM、メモリ装置及び入出力インターフェースを有する制御回路を主体に構成された車載コンピュータである。自動運転インターフェースユニット40は、自動運転制御ユニット20及び走行制御ユニット30の間に介在し、車両100の自律走行を統合的に管理する。自動運転インターフェースユニット40は、走行センサ群16の出力に基づく情報を、自動運転制御ユニット20および走行制御ユニット30に提供する。また自動運転インターフェースユニット40は、自動運転制御ユニット20から取得する制御コマンドに基づいて、走行制御ユニット30の制御指令を出力する。
【0023】
自動運転インターフェースユニット40は、通知判断装置10および車載通信器18と電気的に接続されている。自動運転インターフェースユニット40は、車室101に搭乗する乗客の状況を反映した走行制限指令を、通知判断装置10から取得する。加えて自動運転インターフェースユニット40は、車載通信器18を通じて管理センタ92からも走行制限指令を取得する。自動運転インターフェースユニット40は、これらの走行制限指令に基づき、自動運転制御ユニット20から取得する制御コマンドに対して、走行制御ユニット30へ出力する制御指令を調整する。したがって管理センタ92からの走行制限指令によって、車両100が遠隔制御される。また通知判断装置10が車室101内に通知できていないと判断した場合には、走行制限指令によって出発禁止などの制御を実施することができる。
【0024】
自動運転制御ユニット20は、自動運転インターフェースユニット40と電気的に接続されている。自動運転制御ユニット20は、車両100の状態を示す状態情報を、自動運転インターフェースユニット40から取得する。自動運転制御ユニット20は、プロセッサ、RAM、メモリ装置及び入出力インターフェースを有する制御回路を主体に構成された車載コンピュータである。自動運転制御ユニット20は、メモリ装置に記憶された自律走行プログラムをプロセッサによって実行し、位置推定部21、環境認識部22、ルート生成部23及び自律走行制御部24等の機能部を実装する。
【0025】
位置推定部21は、走行センサ群16が取得した測位信号及び検出情報等に基づき、車両100の現在位置を高精度に推定する。環境認識部22は、位置推定部21にて特定された位置情報、位置情報に基づき地図データベースから取得する地図データ、及びカメラユニット等の検出情報を組み合わせて、車両100の周囲の走行環境、及び当該周囲の障害物等を認識する。環境認識部22は、車両100の周囲の認識結果に基づき、車両100の周囲の走行環境を再現した仮想空間を生成する。
【0026】
ルート生成部23は、環境認識部22によって認識された走行環境、及び自動運転インターフェースユニット40から取得する車両100の状態情報に基づき、車両100を自律走行させるための走行計画を生成する。自律走行制御部24は、ルート生成部23によって生成された走行計画に基づき、走行計画に従った走行を実現させる駆動、制動及び操舵の各制御量を演算する。自律走行制御部24は、各制御量を指示する制御コマンドを生成し、自動運転インターフェースユニット40へ向けて逐次出力する。
【0027】
自律走行制御部24は、予定情報も自動運転インターフェースユニット40へ向けて逐次出力する。自立走行制御部は、ルート生成部23によって生成された停留所における走行計画に基づき、挙動変化を予定情報として出力する。停留所における走行計画は、たとえば停留所からの発車、停留所への停車、停留所におけるドアの開閉などである。また予定情報は、走行状態からの停止、信号などの停止状態からの発車なども含む。
【0028】
走行制御ユニット30は、車両100に搭載された走行センサ群16及び車載アクチュエータ群と直接的又は間接的に電気接続されている。車載アクチュエータ群は、車両100の加減速制御及び操作制御等を実行する。車載アクチュエータ群には、例えば、駆動用及び回生用のモータジェネレータ駆動用モータ、ブレーキアクチュエータ、並びにステアリングアクチュエータ等が含まれている。
【0029】
走行制御ユニット30は、プロセッサ、RAM、メモリ装置及び入出力インターフェースを有する制御回路を主体に構成された車載コンピュータである。走行制御ユニット30は、自動運転インターフェースユニット40と電気的に接続されている。走行制御ユニット30は、駆動、制動及び操舵等の制御指令を自動運転制御ユニット20から取得する。走行制御ユニット30は、取得した制御指令に基づき、車載アクチュエータ群を作動させ、走行計画に基づく自動走行を実施する。
【0030】
次に、情報通知部14に関して説明する。情報通知部14は、車室101内に設置され、車室101の乗客に予定情報を含む各種の情報を通知する。予定情報は、車両100の動作予定に関する情報であり、たとえば発車、停車、ドア開、ドア閉および急ブレーキなどの動作予定である。動作予定は、挙動変化の予定ともいう。予定情報は、車両100の挙動変化前に、乗員に対し情報を通知すべき情報である。予定情報を事前に通知することで、乗員が動作に対して備えることができる。したがって予定情報は、乗員に対して注意を喚起する注意喚起情報とも言える。
【0031】
予定情報は、自動運転インターフェースユニット40から車内ネットワークに出力される。情報通知部14は、予定情報の他には、広告、ニュース、車両100の運行情報、警告情報等を車室101に対して通知する。情報通知部14は、通知方法が異なる複数の通知機を有する。本実施形態の通知機は、図3に示すように3種類であり、モニタ61、スピーカ62およびバイブレータ63である。これら3種類の通知機による通知方法は、それぞれ、画像による通知する方法、音により通知する方法、振動により通知する方法である。
【0032】
モニタ61は、例えば液晶ディスプレイであり、画像表示によって情報を通知する。モニタ61は、映像通知部64によって表示画像が制御される。モニタ61は、バスの運行に関する運行表の情報、および運転者に関する個人情報をバスの車内および車外に表示する。モニタ61は、たとえば系統情報を乗客に向けて表示する。モニタ61は、具体的には、たとえば次の停留所、運賃、行き先経路、途中停留所などを表示する。またモニタ61は、運転者の氏名を表示する。モニタ61は、車内向け、および車外向けに用途に応じて、複数配置される。
【0033】
スピーカ62は、音声出力によって、情報を通知する。スピーカ62は、音声通知部65によって出力される音が制御される。したがってスピーカ62は、音声で案内するための音出力部である。スピーカ62は、音声メッセージおよび音を乗客に向けて出力する。スピーカ62は、たとえば次の停留所を案内する音声、停留所に到着したことを案内する音声、停留所を出発することを案内する音声などを出力する。
【0034】
バイブレータ63は、振動によって、情報を通知する。バイブレータ63は、振動通知部66によって出力される振動が制御される。バイブレータ63は、たとえば座席、つり革、および手すりなど内蔵されている。バイブレータ63は、情報種別ごとに異なる振動パターンで振動させる。またバイブレータ63は、車両100の走行駆動源である内燃機関によって実現され、内燃機関を停止状態から内燃機関を駆動させたときに発生する振動によって情報を通知してもよい。
【0035】
車載操作部17は、車室101内に設けられ、乗客によって操作される操作部である。車載操作部17は、乗客によって操作されると、操作された操作内容を示す操作情報を車内ネットワークに出力する。車載操作部17は、たとえば次の停留所で降車する場合に、降車を伝えるために乗客によって操作される。また車載操作部17は、たとえば情報通知部14が情報を通知し、乗員が通知内容を確認した場合に、確認したことを伝えるために操作される。車載操作部17は、複数、車室101に設けられ、たとえば座席毎、またはつり革毎に車室101の壁および座席などに設置される。
【0036】
次に、車室101内を監視する監視デバイスに関して説明する。監視デバイスは、車室101内を監視するとともに、情報通知部14が通知した情報を監視する。監視デバイスは、車内カメラ12、車内マイク11および振動検出部13である。監視デバイスは、図2に示すように、例えば車室101の天井に設置されている。
【0037】
車内カメラ12は、車室101およびモニタ61を撮影し、生成した車室101の映像を通知判断装置10へ向けて逐次出力する。車内カメラ12は、広角レンズと組み合わされており、車室101内に死角ができない配置で設置されている。車内カメラ12は、可視光域の光に加えて、近赤外線域の光を検出可能な構成であってもよく、又はレーザスキャナ等と組み合わされていてもよい。
【0038】
車内マイク11は、車室101の音を検出した車室音声を、通知判断装置10へ向けて逐次出力する。車室101の音には、スピーカ62が出力した音を含む。振動検出部13は、車室101の振動、およびバイブレータ63の振動を検出し、検出した振動のセンサ情報を通知判断装置10へ向けて逐次出力する。したがって振動検出部13は、座席、手すりおよびつり革につけられたバイブレータ63が実際振動したか否かを検出する。さらに振動検出部13は、発車前にアイドルストップからのエンジン始動等による車両100全体に及ぶ振動が発生したかを検出する。
【0039】
車載通信器18は、車室101内の情報携帯端末50と無線通信可能である。車載通信器18および情報携帯端末50はそれぞれ、通信範囲が例えば最大でも数十メートル程度となる所定の近距離無線通信規格に準拠した近距離無線通信を実施可能に構成されている。近距離無線通信規格としては、例えばBluetooth Low Energy(Bluetoothは登録商標)や、Wi-Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)等を採用することができる。
【0040】
また車載通信器18は、車外の通信ネットワーク200と無線通信可能である。通信ネットワーク200には、車両100の外部に位置する外部装置として、たとえばクラウドサーバ90等に構築された監視システム91、多数の車両100の運行を管理する管理センタ92、及び病院などの救急センタ99のシステム等が接続されている。管理センタ92には、運行管理コンピュータ93及びオペレータ端末94等が設置されている。車載通信器18は、監視システム91、管理センタ92及び救急センタ99との間で情報を送受信する。
【0041】
情報携帯端末50は、乗客によって携帯され、端末操作部51、端末制御部52および端末通信部53を有する。端末通信部53は、通信ネットワーク200と通信可能であり、かつ近距離通信機能を備えている。端末操作部51は、操作部であって、操作されることで各種の操作情報が入力可能である。端末制御部52は、端末操作部51の操作情報に応じて、情報携帯端末50の各部を制御する。
【0042】
情報携帯端末50は、専用機あってもよく、スマートフォンおよびタブレット端末などに機能の一部として搭載してもよい。情報携帯端末50が近距離通信として送信する信号には、送信元情報が含まれている。送信元情報は、例えば携帯端末に割り当てられた固有の識別情報である端末IDである。端末IDは他の通信端末と携帯端末とを識別するための情報として機能する。
【0043】
情報携帯端末50は、所定の近距離無線通信を用いた電波を送受信する。端末操作部51が操作されると、操作内容に基づく信号が端末制御部52に与えられる。情報携帯端末50は、車両100からリクエスト信号を受信した場合には、そのリクエスト信号に応答するレスポンス信号を送信する。このときレスポンス信号に端末IDを含ませる。
【0044】
情報携帯端末50は、車載通信器18と接続された状態で、端末操作部51が、乗客によって操作されると、操作された操作内容を示す操作情報の少なくとも一部を車内ネットワークに出力することができる。したがって情報携帯端末50は、車両100と接続された状態では、端末操作部51が前述の車載操作部17と同様の機能を実現する。具体的には、端末操作部51は、たとえば次の停留所で降車する場合に、降車を伝えるために乗客によって操作される。また端末操作部51は、たとえば情報通知部14が情報を通知し、乗員が通知内容を確認した場合に、確認したことを伝えるために操作される。
【0045】
情報携帯端末50は、予定情報を設定された言語に翻訳する翻訳機能を有することが望ましい。これによって情報携帯端末50は、予定情報などの各種情報を設定した母国語などの言語へ翻訳する。したがって情報携帯端末50の所持者は、予定情報を設定した母国語などの言語によって確認することができる。
【0046】
次に、通知判断装置10に関して説明する。通知判断装置10は、情報通知部14が適切に機能しているかを監視するための監視機能を有する車載コンピュータである。通知判断装置10は、プロセッサ、RAM、メモリ装置及び入出力インターフェースを有する制御回路を主体に構成されている。プロセッサは、RAMと結合された演算処理のためのハードウェアであって、種々のプログラムを実行可能である。メモリ装置は、不揮発性の記憶媒体を含む構成であって、プロセッサによって実行される種々のプログラムを格納している。メモリ装置に格納されたプログラムには、情報通知部14を監視する監視プログラムおよび車室101内への通知の可否を判断する通知判断プログラムが少なくとも含まれている。
【0047】
通知判断装置10は、車室101内に、車両100の挙動変化の前に予定情報が通知されたかを確認する。通知判断装置10は、機能ブロックとして、予定情報取得部71、通知情報取得部72、一致性算出部73、通知判断部74、乗員数取得部75、予定変更部76、警告部77および操作情報取得部78を含んで構成される。
【0048】
予定情報取得部71は、車両100の動作予定に関する予定情報を取得する。予定情報は、たとえば停留所を定刻で出発する前に、事前にドアを閉める予定を示す情報である。予定情報取得部71は、予定情報を自動運転インターフェースユニット40から取得する。
【0049】
通知情報取得部72は、情報通知部14が通知した通知情報を取得する。通知情報取得部72は、監視デバイスが検出したデータから通知情報を取得する。通知情報取得部72は、たとえば車内マイク11が検出した車内アナウンスの音声情報を通知情報として取得する。また通知情報取得部72は、たとえば車内カメラ12が撮影したモニタ61の映像情報を通知情報として取得する。さらに通知情報取得部72は、たとえば振動検出部13が検出したバイブレータ63の振動を通知情報として取得する。
【0050】
一致性算出部73は、予定情報取得部71が取得した予定情報と、通知情報取得部72が取得した通知情報とを比較し、2つの情報の一致性を算出する。情報通知部14が正常に動作しており、環境要因による外乱がない場合には、予定情報と通知情報とは一致するこれに対して、情報通知部14に外乱および故障などがある場合には、情報通知部14によって予定情報が適切に出力されないので、予定情報と通知情報との一致性は低下する。たとえば情報通知部14のモニタ61の表示面の一部が欠落している場合は、予定情報が全て表示されてないおそれがあるので、車内カメラ12が取得した通知情報と予定情報とは一致しない可能性が高い。
【0051】
操作情報取得部78は、車室101内の乗員によって操作される車載操作部17の操作情報および端末操作部51の操作情報を取得する。操作情報取得部78は、車載通信器18を介して、情報携帯端末50から操作情報を取得する。乗員数取得部75は、車室101内の乗員数を取得する。乗員数取得部75は、人数カウンタ15が検出した人数を取得する。
【0052】
通知判断部74は、情報通知部14によって車室101内に予定情報が通知されたか否かを判断する。通知判断部74は、一致性算出部73が算出した一致性を用いて、車室101内に予定情報が通知されたか否かを判断する。一致性は、たとえば0%から100%で算出され、予定情報と通知情報とが完全に一致する場合は、100%であり、予定情報と通知情報との間に一致する部分がない場合には、0%となる。
【0053】
適切に車室101内に予定情報が通知された場合は、一致性の度合いの所定の正確度合い、たとえば80%よりも高い。一致性の度合いが高い場合には、車室101内に予定情報が通知された判断する。これに対して、適切に車室101内に予定情報が通知されていない場合には、一致性の度合いが正確度合いよりも低いので、予定情報が通知されていないと判断する。
【0054】
警告部77は、前回の通知後から所定の第4確認期間にわたって通知判断部74によって予定情報が通知されていないと判断された場合には、外部に位置する外部装置に警告情報を出力する。第4確認期間は、たとえば数秒に設定される。また警告部77は、各部に異常が発生した場合、たとえば情報通知部14に異常が発生した場合には、警告情報を出力する。
【0055】
次に、通知判断装置10の通知判断方法に関して、図4のフローチャートを用いて説明する。図4に示す処理は、車両100のイグニッションがオン状態において、短時間に繰り返し実行される。
【0056】
ステップS11では、予定情報を受信したか否かを判断し、予定情報を受信した場合には、ステップS12に移り、予定情報を受信していない場合には、本フローを終了する。予定情報の受信は、予定情報取得部71によって行われる。
【0057】
ステップS12では、予定情報を受信したので、情報通知部14に予定情報を通知するように予定情報を送信し、ステップS13に移る。ステップS13では、車両100に無線接続されている情報携帯端末50に予定情報を送信し、本フローを終了する。
【0058】
このように通知判断装置10は、情報通知部14および車載通信器18を制御する。通知判断装置10は、予定情報を受信すると、情報通知部14によって予定情報を通知するように、また車室101内にて無線接続されている情報携帯端末50に予定情報を送信するように車載通信器18を制御する。
【0059】
次に、情報通知部14の処理に関して、図5および図6のフローチャートを用いて説明する。図5および図6に示す処理は、車両100のイグニッションがオン状態において、短時間に繰り返し実行される。まず、図5に示す処理に関して説明する。
【0060】
ステップS21では、予定情報を受信したか否かを判断し、予定情報を受信した場合には、ステップS22に移り、予定情報を受信していない場合には、本フローを終了する。
【0061】
ステップS22では、予定情報を受信したので、通知するための通知パラメータを設定し、ステップS23に移る。通知パラメータは、予定情報を通知するために設定される設定値である。スピーカ62の通知パラメータは、音声通知部65によって設定され、たとえば音量および音調などである。モニタ61の通知パラメータは、映像通知部64によって設定され、たとえば表示位置、表示色、輝度などである。バイブレータ63の通知パラメータは、振動通知部66によって設定され、たとえば振動の長さ、振動の周期、振動の強さなどである。またバイブレータ63の通知パラメータとして、個別のバイブレータ63の設定値でなく、振動させるバイブレータ63の選択を通知パラメータとしてもよい。たとえば座席に内蔵されたバイブレータ63を選択する場合、およびエンジンをバイブレータ63として選択する場合がある。エンジンをバイブレータ63として選択した場合は、車両100全体を振動させるアイドルストップ状態からのエンジンを始動して車両100全体を振動させる。
【0062】
ステップS23では、ステップS22で設定された通知パラメータで予定情報を通知し、本フローを終了する。これによってモニタ61は、予定情報を画像によって表示する。またスピーカ62は、予定情報の音声を車室101に向けて再生する。またバイブレータ63は、予定情報を振動によって通知する。このように情報通知部14は、通知パラメータを設定して、予定情報を受信すると、予定情報を通知する。
【0063】
次に、図6に示す処理に関して説明する。ステップS31では、再通知要求を受信したか否かを判断し、再通知要求を受信した場合には、ステップS32に移り、再通知要求を受信していない場合には、本フローを終了する。再通知要求は、予定情報を再度通知する要求である。再通知要求は、前回の通知では、通知の確認がなかった場合に与えられる。
【0064】
ステップS32では、再通知要求を受信したので、通知パラメータを再設定し、ステップS33に移る。再通知要求は、前回の通知パラメータでは通知できなかった可能性があるので、通知パラメータを前回の通知パラメータから通知の可能性が上がるように変更する。スピーカ62の通知パラメータを、たとえば音量を大きくおよび音調を高くなるように設定する。またスピーカ62の通知パラメータを、たとえば検出したノイズの周波数を避ける値に設定する。モニタ61の通知パラメータを、たとえば表示位置の変更、また周囲の明るさなどを踏まえて、表示色および輝度を変更するように設定する。バイブレータ63の通知パラメータを、たとえば振動期間を長く、振動強度を強くするように設定する。
【0065】
ステップS33では、ステップS32で再設定された通知パラメータで予定情報を通知し、本フローを終了する。
【0066】
次に、情報携帯端末50の処理に関して、図7のフローチャートを用いて説明する。図7に示す処理は、情報携帯端末50の電源がオン状態において、短時間に繰り返し実行される。
【0067】
ステップS41では、予定情報を受信したか否かを判断し、予定情報を受信した場合には、ステップS42に移り、予定情報を受信していない場合には、本フローを終了する。予定情報を受信した場合には、受信完了を示す受信完了信号を送信元に返信してもよい。また予定情報が通信エラーによって受信できない場合には、エラー信号を送信元に返信してもよい。
【0068】
ステップS42では、予定情報を受信したので、予定情報を所持者に対して通知し、ステップS43に移る。情報携帯端末50は、予定情報を、画像、振動および音声などによって通知する。また予定情報そのものは情報携帯端末50によって通知せずに、情報通知部14から通知された予定情報の確認を促す情報を予定情報として通知してもよい。
【0069】
ステップS43では、予定情報を確認した操作が端末操作部51によってされたか否かを判断し、確認操作がされた場合には、ステップS44に移り、確認操作がされていない場合には、ステップS45に移る。
【0070】
ステップS45では、確認操作がされていないので、予定情報を受信してから所定の第5確認期間T5が経過したか否かを判断し、第5確認期間T5を経過した場合には、本フローを終了し、経過していない場合には、ステップS43に戻る。第5確認期間T5は、たとえば数秒に設定される。
【0071】
ステップS44では、第5確認期間T5内に確認操作がされたので、確認操作情報を通知判断装置10に送信するように端末通信部53を制御し、本フローを終了する。このように情報携帯端末50は、予定情報を受信すると、予定情報を表示し、所持者によって確認操作がされると、確認操作情報を送信する。
【0072】
次に、通知判断装置10の通知判断方法に関して、図8図10を用いて説明する。図8図10に示す処理は、車両100のイグニッションがオン状態において、短時間に繰り返し実行される。まず、図8に示す処理に関して説明する。
【0073】
ステップS51では、予定情報を受信したか否かを判断し、予定情報を受信した場合には、ステップS52に移り、予定情報を受信していない場合には、本フローを終了する。ステップS52では、情報通知部14によって車室101に予定情報が通知されたか否かを判断する確認処理を実施、ステップS53に移る。確認処理に関しては、後述する。
【0074】
ステップS53では、確認処理によって正常と判断されたか否かを判断し、正常の場合には、ステップS54に移り、正常でない場合には、ステップS57に移る。正常とは、車室101内に予定情報が通知された場合である。正常でない場合とは、車室101内に予定情報が通知されていない場合である。
【0075】
ステップS54では、最初の処理開始から所定の第1期間T1が経過したか否かを判断し、経過した場合には、ステップS56に移り、経過していない場合には、ステップS55に移る。第1期間T1は、たとえば数秒に設定される。第1期間T1は、第1確認期間に対応する。
【0076】
ステップS55では、第1期間T1が経過していないので、情報通知部14へ再度、予定情報を通知するように制御し、本フローを終了する。情報通知部14への再度の通知要求には、前回の予定情報を前回通信時とは異なる通知形式、または異なる通知方法で通知する情報が含まれる。
【0077】
ステップS56では、第1期間T1が経過後も正常と判定されていないので、通知確認=NGとして、予定変更部76に出力し、本フローを終了する。ステップS57では、正常と判定されたので、通知確認=OKとして、予定変更部76に出力し、本フローを終了する。
【0078】
このように通知判断部74は、前回の通知後から所定の第1期間T1にわたって予定情報が通知されていないと判断した場合には、予定情報を前回通知時とは異なる通知形式で通知するように情報通知部14を制御する。
【0079】
次に、図9に示す処理に関して説明する。ステップS61では、予定情報を受信したか否かを判断し、予定情報を受信した場合には、ステップS62に移り、予定情報を受信していない場合には、本フローを終了する。
【0080】
ステップS62では、情報携帯端末50によって乗客に予定情報が認知されたか否かを判断する確認処理を実施、ステップS63に移る。確認処理に関しては、後述する。ステップS63では、確認処理によって正常と判断されたか否かを判断し、正常の場合には、ステップS64に移り、正常でない場合には、ステップS67に移る。正常とは、情報携帯端末50を有する乗客によって予定情報が認知された場合である。正常でない場合とは、情報携帯端末50を有する乗客によって予定情報が認知されていない場合である。
【0081】
ステップS64では、最初の処理開始から所定の第2期間T2が経過したか否かを判断し、経過した場合には、ステップS66に移り、経過していない場合には、ステップS65に移る。第2期間T2は、たとえば数秒に設定される。第2期間T2は、第1確認期間に対応する。
【0082】
ステップS65では、第2期間T2が経過していないので、情報通知部14へ再度、予定情報を通知するように制御し、本フローを終了する。情報通知部14への再度の通知要求には、前回の予定情報を前回通信時とは異なる通知形式、または異なる通知方法で通知する情報が含まれる。
【0083】
ステップS66では、第2期間T2が経過後も正常と判定されていないので、認知確認=NGとして、予定変更部76に出力し、本フローを終了する。ステップS67では、正常と判定されたので、認知確認=OKとして、予定変更部76に出力し、本フローを終了する。
【0084】
このように通知判断部74は、前回の通知後から所定の第2期間にわたって予定情報が乗客によって認知されていないと判断した場合には、予定情報を前回通知時とは異なる通知形式で通知するように情報通知部14を制御する。
【0085】
次に、図10に示す処理に関して説明する。ステップS71では、予定変更部76が受信した通知判定はOKであるか否かを判断し、OKである場合には、ステップS72に移り、OKでない場合には、ステップS73に移る。ステップS72では、予定変更部76が受信した認知判定はOKであるか否かを判断し、OKである場合には、ステップS76に移り、OKでない場合には、ステップS73に移る。
【0086】
ステップS73では、通知確認または認知確認の少なくともいずれか一方がOKでないので、人による安全確認を実施する旨を車室101に通知するように、情報通知部14および車載通信器18を制御し、ステップS74に移る。通知確認または認知確認がNGであるので、情報通知部14に何らかの異常が発生している可能性がある。したがって通常よりも処理に時間がかかるので、乗客に不安を与えないためにステップS73の処理を行う。通知方法は、音声など正常に動作している可能性が高い情報通知部14であればよい。
【0087】
ステップS74では、遠隔オペレータに対応を依頼する警告情報を出力し、ステップS75に移る。ステップS74の処理は、警告部77によって行われる。本実施形態では、車両100は自動運転車両であるが、車両100を管理する管理人、たとえばドライバーが乗車している場合には、対応を依頼する警告情報を出力してもよい。これによって所定の第4確認期間以上、確認完了の判断を下せない場合、管理センタ92にいるオペレータを自動で呼出し、判断の代行を依頼することができる。
【0088】
ステップS75では、処理完了したか否かを判断し、処理が完了した場合はステップS76に移り、処理が完了するまでステップS75の処理を繰り返す。ステップS74にて、オペレータへの対応を依頼したので、対応が完了したら処理完了となる。換言すると、人によって予定情報の通知がされたことを確認できた、または他の方法によって予定情報の通知が完了した場合に、対応完了が人によって入力される。
【0089】
ステップS76では、予定情報に基づく挙動変更を許可することを車両システムに出力し、ステップS77に移る。車両システムは、具体的には自動運転インターフェースユニット40である。これによって自動運転インターフェースユニット40は、予定情報を実行するように、自動運転制御ユニット20、および走行制御ユニット30を制御する。換言すると、事前通知の確認済み信号、乗員乗客の認識済み信号の少なくとも一方がOKになるまで、走行許可信号をOKとしない。ステップS77では、一連の処理の結果をログして車載記憶部19に記憶するように制御し、本フローを終了する。
【0090】
図10では、ステップS74にて外部への対応を依頼しているが、外部へ対応の依頼できない場合には、予定情報に基づく動作を禁止または変更する指令を他の制御装置に出力することが好ましい。他の制御装置は、予定情報に基づく動作を実行する制御装置、本実施形態では自動運転インターフェースユニット40を介して自動運転制御ユニット20に出力される。前回の予定情報の通知後から所定の第3確認期間にわたって通知判断部74によって予定情報が通知されていないと判断された場合には、安全確認ができてないおそれがあるからである。
【0091】
また急ブレーキおよび停車等、乗客に認知に関わらず実施しなければならない挙動変更は、極力乗客認知を待ち、待てない場合は車両システムの判断で、下限速度を最大限緩め実施することが好ましい。
【0092】
通知判断装置10は、監視デバイスが検出したデータ、および通知判断部74の判断結果を車載記憶部19に保存する。したがって仮に転倒事故などがおきた場合に、保存されている通知判断部74の判断履歴を参照して、転倒事故の要因調査の参考にすることができる。また通知判断装置10は、車両100が走行中は、車両100の各種のセンサからのセンサ情報を取得し、車載記憶部19に保存する。通知判断装置10は、たとえば道路交通法によって定められた運行記録に関するデータを車載記憶部19に保存する。また通知判断装置10は、走行センサ群16などと連携し、記録したデータなどを車載記憶部19に保存する。さらに通知判断装置10は、ドライバー異常時対応システムに記録されたドライバー情報と車両状況を車載記憶部19に保存する。ドライバー情報は、運転に影響する可能性がある運転者の情報であり、たとえば運転者の顔画像、体温および心拍数などである。
【0093】
また通知判断装置10は、情報通知部14の異常箇所、および異常内容は記録し、同一の異常が連続する場合は、異常が発生している部分を故障と判定する。また故障が発生した場合には、オペレータなど車両100の外部に位置する外部装置へ警告情報を通知することが好ましい。
【0094】
次に、図8のステップS52における通知判断装置10の確認処理に関して、図11図13を用いて説明する。図11図13に示す処理は、図8においてステップS52に移ると開始される。図11に示す処理は、車内マイク11が検出した音声の確認処理である。
【0095】
ステップS81では、車内マイク11によって取得した音声情報について音声認識処理を実施し、ステップS82に移る。音声認識処理は、車内マイク11が検出した音を予定情報と比較できるように処理する。たとえば車内マイク11が検出した音から、ノイズを除去して、日本語などの言語を抽出する。音声認識処理は、通知情報取得部72によって行われ、情報通知部14が通知した通知情報を取得する処理である。
【0096】
ステップS82では、通知音声と認識結果が一致するか否かを判断し、一致する場合にはステップS83に移り、一致しない場合には、ステップS84に移る。ステップS82の処理は、一致性算出部73によって行われる。一致する場合は、完全一致に限るものではなく、確実に聞き取れなければならないキーワード、たとえば発車、停止のみ一致している場合も一致すると判断してもよい。また周囲の雑音レベルと比較し、一定値以上の音量で予定情報が検出した場合には、正常と判定してもよい。ステップS83では、予定情報と通知情報とが一致しているので、正常と判定し、本フローを終了する。
【0097】
ステップS84では、認識結果を分析し、ステップS85に移る。ステップS85では、分析結果に基づいて、変更すべき通知パラメータを設定し、ステップS86に移る。たとえば周囲雑音の性質を踏まえ、通知パラメータを変更する。ステップS86では、異常と判定し、本フローを終了する。
【0098】
次に、図12の処理に関して説明する。図12に示す処理は、車内カメラ12が検出した映像の確認処理である。ステップS91では、車内カメラ12によって取得した映像について映像認識処理を実施し、ステップS92に移る。映像認識処理は、車内カメラ12が撮影した映像を予定情報と比較できるように処理する。たとえば車内カメラ12が撮影した映像した音から、モニタ61の部分を抽出し、表示された文字を識別する。映像認識処理は、通知情報取得部72によって行われ、情報通知部14が通知した通知情報を取得する処理である。
【0099】
ステップS92では、通知映像と認識結果が一致するか否かを判断し、一致する場合にはステップS93に移り、一致しない場合には、ステップS94に移る。ステップS92の処理は、一致性算出部73によって行われる。一致する場合は、完全一致に限るものではなく、キーワード、たとえば発車、停止のみ一致している場合も一致すると判断してもよい。ステップS93では、予定情報と通知情報とが一致しているので、正常と判定し、本フローを終了する。
【0100】
ステップS94では、認識結果を分析し、ステップS95に移る。ステップS95では、分析結果に基づいて、変更すべき通知パラメータを設定し、ステップS96に移る。たとえばモニタ61において正しく表示されている部分に、重要な情報を表示するように通知パラメータを設定する。また周囲の状況を踏まえ、表示色、輝度等の通知パラメータを設定する。ステップS96では、異常と判定し、本フローを終了する。
【0101】
次に、図13の処理に関して説明する。図13に示す処理は、振動検出部13が検出した振動の確認処理である。ステップS101では、振動検出部13によって取得した振動について振動認識処理を実施し、ステップS102に移る。振動認識処理は、振動検出部13が検出した振動を予定情報と比較できるように処理する。たとえば振動検出部13が検出した振動の長さおよび強さ、周期を解析する。振動認識処理は、通知情報取得部72によって行われ、情報通知部14が通知した通知情報を取得する処理である。
【0102】
ステップS102では、通知振動と認識結果が一致するか否かを判断し、一致する場合にはステップS103に移り、一致しない場合には、ステップS104に移る。ステップS102の処理は、一致性算出部73によって行われる。ステップS102では、たとえば通知内容と一致した振動パターンを検出した時のみ、正常と判断する。ステップS103では、予定情報と通知情報とが一致しているので、正常と判定し、本フローを終了する。
【0103】
ステップS104では、認識結果を分析し、ステップS105に移る。ステップS105では、分析結果に基づいて、変更すべき通知パラメータを設定し、ステップS106に移る。ステップS106では、異常と判定し、本フローを終了する。
【0104】
このように図11図13の処理では、通知情報と予定情報とを比較し、一致している場合は、正常と判定し、一致していない場合には、通知パラメータを再設定する。これによって再通知要求を行うときに、前回とは異なる通知パラメータで通知することができる。前回と異なる通知パラメータとして、乗員の個別の通知確認が取れない場合の対応手段として、アイドルストップ活用して車両100を振動させて通知確認を促してもよい。
【0105】
次に、図9のステップS62における通知判断装置10の確認処理に関して、図14を用いて説明する。図14に示す処理は、図9においてステップS62に移ると開始される。ステップS111では、第6確認期間T6における確認操作をカウントし、ステップS112に移る。確認操作のカウント方法は、受信した確認操作情報の数をカウントする。第6確認期間T6は、予定情報を送信してからの経過時間である。第6確認期間T6は、たとえば数秒に設定される。ステップS111の処理は、操作情報取得部78によって行われる。
【0106】
ステップS112では、所定のカウント数以上であるか否かを判断し、所定のカウント数以上である場合には、ステップS113に移り、所定のカウント数以上でない場合には、ステップS114に移る。所定のカウント数は、予定情報を送信済みの情報携帯端末50の数に応じて設定される。複数の情報携帯端末50に送信済みの場合、送信済みの過半数を所定のカウント数として設定してもよく、送信済み情報携帯端末50の数を所定のカウント数と設定してもよい。また送信済みの情報携帯端末50の数によらず、たとえば所定のカウント数は1であってもよい。したがって少なくとも1つの情報携帯端末50から確認操作情報が送信された場合には、車室101内に予定情報を送信済みと判断してもよい。また予定情報が送信された情報携帯端末50の数は、乗員数取得部75によって取得された人数を用いてもよい。
【0107】
ステップS113では、所定のカウント数以上であるので、正常と判定し、本フローを終了する。ステップS113の処理は、通知判断部74によって判断される。ステップS114では、所定のカウント数未満であるので、異常と判定し、本フローを終了する。ステップS114の処理は、通知判断部74によって判断される。
【0108】
このように乗客によって予定情報が確認されたか否かを、確認操作をカウントするによって判断している。そして所定のカウント数以上の情報携帯端末50によって確認操作がなされた場合には、正常と判定している。
【0109】
したがって通知判断部74は、ステップS112に示したように、操作情報取得部78が取得した操作情報が、乗員によって通知情報を確認したことを示す確認操作情報である場合には、車室101内に予定情報が通知されたと判断する。
【0110】
また通知判断部74は、ステップS112に示したように、乗員数取得部75が取得した乗員数に対して、操作情報取得部78が操作確認情報を取得した人数が所定の人数比以上の場合には、車室101内に予定情報が通知されたと判断する。所定の人数比は、過半数であってもよく、10%以上であってもよい。また通知判断部74は、情報携帯端末50によって個人を特定できる場合は、事前に登録した特定の乗員からの応答がない場合は、異常と判断してもよい。
【0111】
以上説明したように本実施形態の通知判断装置10によれば、予定情報取得部71は、車両100の動作予定に関する予定情報を取得する。情報通知部14は、車室101内に予定情報を通知するが、情報通知部14に何らかの不具合があると、予定情報が車室101内に通知されない場合がある。また環境要因によって、予定情報が適切に車室101内に通知されないことがある。たとえば踏切音があり、情報通知部14が音によって予定情報を通知する場合、乗員が予定情報を聴別できないことがあるので、この場合には、予定情報が乗員に聞こえるようには車室101内に通知されていない。そこで通知判断部74は、情報通知部14によって車室101内に予定情報が通知されたか否かを判断する。通知判断部74を有するので、車室101内に予定情報が通知されてか否かを運転者が確認する必要がなく、また自動運転車両の場合では、通知判断部74によって確認作業を行うことができる。
【0112】
車両100の乗員の安全を守るためには、車両100の挙動変化を乗員に事前に知らせ、認知してもらうことが必要である。しかし、乗員への事前通知が行き渡ったか、認知されたかを常時正しく判断することは、運転者などにとって困難である。特に、運転者が聴覚等に障碍がある場合は、さらに困難の度合いが上がる。さらに自動運転のような運転手不在の車両100では、判断の主体さえいないこともある。そこで事前通知の実施、認知度合いを自動認識することで事故低減に貢献することができる。
【0113】
具体的には、予定情報として、車両100の挙動変化前に、乗員に対し予定情報を通知し、予定情報を乗員が認識したことを確認することで、事故低減を図ることができる。高齢および障碍等のある運転者の判断が困難な場合に対して、通知判断装置10によって、より正確に予定情報の通知確認をすることができる。また日本語を理解できない外国人運転者に対しても、自動判定によってより予定情報の通知を確認することができる。さらには、自動運転の場合は、運転者がいない場合もあり、判断の主体自体が存在しないが、その場合に自動判定することで、安全に自動運転車両の運行を実現することができる。
【0114】
また本実施形態では、予定情報取得部71が取得した予定情報と、通知情報取得部72が取得した通知情報とを比較し、2つの情報の一致性を一致性算出部73が算出する。そして通知判断部74は、一致性算出部73が算出した一致性を用いて、車室101内に予定情報が通知されたか否かを判断する。これによって予定情報と通知情報との比較を処理装置によって実現することができるので、いわば自動的に通知の可否を判断することができる。
【0115】
さらに本実施形態では、通知判断部74は、操作情報取得部78が取得した操作情報が、乗員によって通知情報を確認したことを示す確認操作情報である場合には、車室101内に予定情報が通知されたと判断する。これによって処理装置を用いなくとも、乗員によって、通知の可否を判断することができる。
【0116】
また操作部は、車室101内に設けられる車載操作部17と、車室101内の乗員が携帯する情報携帯端末50の端末操作部51を含む。これによって2種類の操作部を組み合わせて通知の可否を判断することができる。
【0117】
また本実施形態では、操作情報取得部78によって、情報携帯端末50に対して情報通知が実際送信されたかを確認することができる。情報携帯端末50への通知確認は、受信確認通知を受信することによって行うことができる。通知判断装置10は、情報携帯端末50から定期的に未受信情報を受信する。そして通知判断装置10は、未受信信号を検知しなくなったことをトリガに送信成功を判断してもよい。
【0118】
さらに本実施形態では、通知判断部74は、乗員数取得部75が取得した乗員数に対して、操作情報取得部78が所定の乗員数以上から確認操作情報を取得した場合には、車室101内に予定情報が通知されたと判断する。これによってより高精度に通知の可否を判断することができる。
【0119】
また本実施形態では、通知判断部74は、前回の通知後から所定の第1確認期間にわたって予定情報が通知されていないと判断した場合には、予定情報を前回通知時とは異なる通知形式で通知するように情報通知部14を制御する。これによって、再通知時に予定情報が適切に通知される可能性を高めることができる。
【0120】
さらに本実施形態では、情報通知部14は、内燃機関を停止状態から内燃機関を駆動させたときに発生する振動を用いて予定情報を通知する。内燃機関を停止状態したアイドルストップ状態から内燃機関を駆動させた場合には、車両100全体に振動が発生する。この振動によって、乗員に予定情報を通知することができる。たとえば出発するときに予定情報の確認がとれない場合には、一度、アイドルストップした後、再始動することで乗員に予定情報の確認を促すことができる。また再始動するときに、他の通知方式の予定情報、たとえばスピーカ62によって予定情報を通知することで、より確認する可能性を高めることができる。
【0121】
また本実施形態では、通知判断部74は、前回の通知後から所定の第2確認期間にわたって予定情報が通知されていないと判断した場合には、予定情報を前回通知時とは異なる通知方式の通知機で通知するように情報通知部14を制御してもよい。たとえば予定情報は、前回通知時はスピーカ62のみで通知した場合は、今回は異なる通知方式の通知機としてモニタ61によって通知してもよい。また複数のスピーカ62のうち、1つのスピーカ62のみで通知した場合には、前回通知時とは異なるスピーカ62を用いて通知してもよい。またたとえば、アイドルストップ等との連携で、車両100全体に振動を与えるで、通知の確認を乗客に促すことができる。これによって1つの通知機が故障した場合でも、他の通知機によって予定情報を通知することができる。
【0122】
(その他の実施形態)
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は前述した実施形態に何ら制限されることなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
【0123】
前述の実施形態の構造は、あくまで例示であって、本開示の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本開示の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
【0124】
前述の第1実施形態では、車両100は動力源として内燃機関を有する車両であったが、このような車両に限るものではない。車両は、内燃機関を有さない車両、たとえば電動車両であってもよい。また自動運転車両に限るものではなく、運転者が乗車している車両であってもよく、少なくとも一部を遠隔操作している車両であってもよい。また車両は、図2に示すような小型の車両に限るものではなく、大型バスであってもよい。また車両が内燃機関を有さない場合は、前述の第1実施形態のイグニッションのオンオフに応じた処理は、電源のオンオフに応じた処理となるは明らかである。
【0125】
前述の第1実施形態では、乗員によって確認操作がされたか否かを判断しているが、このような乗員が判断する構成がなくともよい。したがって乗員による確認操作を用いずに、通知判断部74は、一致性算出部73が算出した一致性を用いて予定情報の通知可否を判断してもよい。また逆に、一致性算出部73を有さずに、乗員による確認操作によって通知可否を判断してもよい。
【0126】
前述の第1実施形態では、複数の同一の通知機および複数の異なる通知機を有しているが、このような構成に限るものではない。同一の通知機は、1つであってもよい。また1つの種類の通知機のみであってもよい。また通知判断装置10は車両100で用いられているが、車両100に搭載された状態に限定されるものではなく、少なくとも一部が車両100に搭載されていなくてもよい。
【0127】
前述の第1実施形態では、通知判断装置10は、車内への通知確認のみを判断しているが、車内に限るものではない。通知判断装置10は、スピーカ62からのアナウンスが車外に通知されているか否かを、車外マイクが検出した音によって判断してもよい。これによって車外への予定情報の通知可否も判断することができる。
【0128】
前述の第1実施形態において、通知判断装置10によって実現されていた機能は、前述のものとは異なるハードウェアおよびソフトウェア、またはこれらの組み合わせによって実現してもよい。通知判断装置10は、たとえば他の制御装置と通信し、他の制御装置が処理の一部または全部を実行してもよい。通知判断装置10が電子回路によって実現される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって実現することができる。
【符号の説明】
【0129】
10…通知判断装置 11…車内マイク 12…車内カメラ 13…振動検出部
14…情報通知部 15…人数カウンタ 16…走行センサ群
17…車載操作部(操作部) 18…車載通信器 19…車載記憶部
50…情報携帯端末 51…端末操作部(操作部) 52…端末制御部
53…端末通信部 61…モニタ(通知機) 62…スピーカ(通知機)
63…バイブレータ(通知機) 71…予定情報取得部 72…通知情報取得部
73…一致性算出部 74…通知判断部 75…乗員数取得部 76…予定変更部
77…警告部 78…操作情報取得部 100…車両 101…車室
200…通信ネットワーク
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