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特開2022-185517無線中継システム、飛行体、管理装置、管理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185517
(43)【公開日】2022-12-14
(54)【発明の名称】無線中継システム、飛行体、管理装置、管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04B 3/46 20150101AFI20221207BHJP
   H04B 7/185 20060101ALI20221207BHJP
   B64F 3/00 20060101ALI20221207BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20221207BHJP
   B64C 27/04 20060101ALI20221207BHJP
【FI】
H04B3/46
H04B7/185
B64F3/00
B64C39/02
B64C27/04
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021093259
(22)【出願日】2021-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
(74)【代理人】
【識別番号】100128691
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 弘通
(72)【発明者】
【氏名】藤井 輝也
【テーマコード(参考)】
5K072
【Fターム(参考)】
5K072AA05
5K072AA30
5K072DD12
5K072DD13
5K072DD16
5K072HH05
(57)【要約】
【課題】何らかの原因で係留線が切断したときに、飛行体の無線中継装置からの電波の送信を確実かつ迅速に停止させる。
【解決手段】本無線中継システムは、地上又は海上から上空に延びた係留線95によって係留されて飛行する飛行体60に無線中継装置20が搭載されている無線中継システムであって、前記係留線95の張力を検出する張力検出部620と、前記張力検出部620の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記無線中継装置20からの電波の送信を停止する手段630と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体に無線中継装置が搭載されている無線中継システムであって、
前記係留線の張力を検出する張力検出部と、
前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段と、を備えることを特徴とする無線中継システム。
【請求項2】
請求項1に記載の無線中継システムにおいて、
前記所定の電波送信停止条件は、前記張力検出部が検出した張力が所定値を下回るという条件を含むことを特徴とする無線中継システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の無線中継システムにおいて、
前記手段は、前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記無線中継装置からの電波の送信を停止するための送信制御信号を前記無線中継装置に送信する送信制御部を有することを特徴とする無線中継システム。
【請求項4】
請求項3に記載の無線中継システムにおいて、
前記張力検出部及び前記送信制御部は、前記飛行体に搭載されていることを特徴とする無線中継システム。
【請求項5】
請求項3に記載の無線中継システムにおいて、
前記飛行体と無線通信可能な管理装置を備え、
前記張力検出部及び前記送信制御部は、前記管理装置に搭載されていることを特徴とする無線中継システム。
【請求項6】
無線中継装置が搭載され、地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体であって、
前記係留線の張力を検出する張力検出部と、
前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段と、を備えることを特徴とする飛行体。
【請求項7】
地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する、無線中継装置が搭載された飛行体との間で無線通信可能な管理装置であって、
前記係留線の張力を検出する張力検出部と、
前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記飛行体に送信制御信号を送信して、前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段と、を備えることを特徴とする管理装置。
【請求項8】
地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体に無線中継装置が搭載されている無線中継システムの管理方法であって、
前記係留線の張力を張力検出部によって検出することと、
前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記無線中継装置からの電波の送信を停止することと、を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項9】
無線中継装置が搭載され、地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体のコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記係留線の張力を検出する張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する、無線中継装置が搭載された飛行体との間で無線通信可能な管理装置のコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記係留線の張力を検出する張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記飛行体に送信制御信号を送信して前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線中継システム、飛行体、管理装置、管理方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の無線中継システムとして有線給電ドローン無線中継システムが知られている(例えば、非特許文献1参照)。有線給電ドローン無線中継システムでは、上空で停止飛行(ホバリング)可能な飛行体としてのドローン(無人航空機)に無線中継装置(中継局)が搭載され、係留線としてみなされる給電線を介して地上給電装置から無線中継装置に電力が供給される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“有線給電ドローン無線中継システムの実証実験に成功”,[online],令和2年7月9日,ソフトバンク株式会社,ニュース,プレスリリース2020,[令和2年12月24日検索],インターネット<URL:https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2020/20200709_01/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体に無線中継装置が搭載されている無線中継システムは、何らかの原因で係留線が切断したときに電波の送信を停止することを条件として運用が認められている。そのため、何らかの原因で係留線が切断したときに、飛行体の無線中継装置からの電波の送信を確実かつ迅速に停止させることが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る無線中継システムは、地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体に無線中継装置が搭載されている無線中継システムであって、前記係留線の張力を検出する張力検出部と、前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段と、を備える。
前記無線中継システムにおいて、前記所定の電波送信停止条件は、前記張力検出部が検出した張力が所定値を下回るという条件を含んでもよい。
また、前記無線中継システムにおいて、前記手段は、前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記無線中継装置からの電波の送信を停止するための送信制御信号を前記無線中継装置に送信する送信制御部を有してもよい。
また、前記無線中継システムにおいて、前記張力検出部及び前記送信制御部は、前記飛行体に搭載されていてもよい。
また、前記無線中継システムにおいて、前記飛行体と無線通信可能な管理装置を備えていてもよく、前記張力検出部及び前記送信制御部は、前記管理装置に搭載されていてもよい。
【0006】
本発明の他の態様に係る飛行体は、無線中継装置が搭載され、地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体であって、前記係留線の張力を検出する張力検出部と、前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段と、を備える。
【0007】
本発明の更に他の態様に係る管理装置は、地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する、無線中継装置が搭載された飛行体との間で無線通信可能な管理装置であって、前記係留線の張力を検出する張力検出部と、前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記飛行体に送信制御信号を送信して、前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段と、を備える。
【0008】
本発明の更に他の態様に係る管理方法は、地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体に無線中継装置が搭載されている無線中継システムの管理方法であって、前記係留線の張力を張力検出部によって検出することと、前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記無線中継装置からの電波の送信を停止することと、を含む。
【0009】
本発明の更に他の態様に係るプログラムは、無線中継装置が搭載され、地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体のコンピュータを機能させるプログラムであって、前記係留線の張力を検出する張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段として、前記コンピュータを機能させる。
また、本発明の更に他の態様に係るプログラムは、地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する、無線中継装置が搭載された飛行体との間で無線通信可能な管理装置のコンピュータを機能させるプログラムであって、前記係留線の張力を検出する張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記飛行体に送信制御信号を送信して前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段として、前記コンピュータを機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、何らかの原因で係留線が切断したときに、飛行体の無線中継装置からの電波の送信を確実かつ迅速に停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に係るドローン無線中継システムを含む通信システムの全体構成の一例を示す説明図。
図2】構成例1に係るドローン無線中継システムにおけるドローンの電装部の主要部構成を示すブロック図。
図3】構成例2に係るドローン無線中継システムにおけるドローンの電装部の主要部構成を示すブロック図。
図4】構成例3に係るドローン無線中継システムにおけるドローンの電装部及び係留装置の主要部構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
本書に記載された実施形態に係るシステムは、地上又は海上の管理装置としての係留装置に係留されたドローン(無人航空機)等の飛行体に無線通信装置(通信中継局)が搭載されている無線中継システムである。このような無線中継システムは、例えば、災害時や山岳や森林などの遭難者の捜索時に固定基地局の圏外エリアに対して無線中継を実施する場合に利用することができる。特に、本実施形態の無線中継システムは、係留線が何らかの原因で切断したときに、無線中継装置からの電波の送信を確実かつ迅速に停止できるドローン無線中継システムである。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係るドローン無線中継システムを含む通信システムの全体構成の一例を示す説明図である。
本実施形態のドローン無線中継システムは、ドローン60に搭載された子機20のほか、係留装置90及び係留線95を含んでもよく、また、親機10を含んでもよい。
【0014】
図1において、本実施形態に係るドローン無線中継システムは、地上に位置する中継元の無線中継装置(以下「親機」という。)10及び上空に位置する中継先の無線中継装置(以下「子機」という。)20を備える。親機10及び子機20は、通信オペレータ(通信事業者)の移動通信網80のコアネットワークに接続されたeNodeB、gNodeBなどの固定基地局(以下「基地局」という。)30と、通信オペレータの無線中継エリア(子機20のセル200A)内に位置する単一又は複数の端末装置(ユーザ装置)としての移動局40との間の下り回線及び上り回線の無線通信を中継する。
【0015】
なお、同一の通信オペレータで使用される互いに周波数が異なる下り回線の複数の無線信号を中継し、同一の通信オペレータで使用される互いに周波数が異なる上り回線の複数の無線信号を中継してもよい。また、本実施形態の無線中継システムは、複数の通信オペレータで使用される互いに周波数が異なる下り回線の複数の無線信号を中継し、前記複数の通信オペレータで使用される互いに周波数が異なる上り回線の複数の無線信号を中継してもよい。
【0016】
移動通信網80には遠隔制御装置81(遠隔制御元)を設けてもよい。遠隔制御装置81は、例えば親機10及び子機20の情報を保持し、親機10及び子機20の少なくとも一方に制御情報を送信することができる。また、遠隔制御装置81は、情報の送信先として機能し、親機10及び子機20の少なくとも一方から情報を受信してもよい。なお、遠隔制御装置81は、親機10や子機20と通信可能な場所であれば、移動通信網80以外に設けてもよい。
【0017】
移動通信網80には、子機20が搭載された飛行体としてのドローン60を遠隔的に操縦する遠隔ドローン操縦装置を設けてもよい。
【0018】
遠隔制御装置81は、例えば親機10を介して子機20と通信可能な、サーバ、PC若しくはタブレット端末であってもよい。また、遠隔ドローン操縦装置は、例えば親機10を介してドローン60の制御系と通信可能な、サーバ、PC若しくはタブレット端末であってもよい。
【0019】
親機10は、基地局30のアンテナ31に向いた指向性を有するアンテナ(対基地局向けアンテナ)101を介して、基地局30との間で中継対象周波数(基地局側周波数)のf0d(下り信号)及びf0u(上り信号)の無線信号を送受信する。また、親機10は、子機20のアンテナ201に向いた指向性を有するアンテナ(対子機向けアンテナ)102を介して、中継用周波数のf1d(下り信号)及びf1u(上り信号)の無線信号を送受信する。親機10は、基地局30との間で送受信されるf0d(下り信号)及びf0u(上り信号)の無線信号と、子機20との間で送受信される中継用周波数f1d(下り信号)及びf1u(上り信号)の無線信号とを変換する周波数変換機能を有する。
【0020】
親機10は、移動体としての車両である自動車50に搭載されることにより地上の目標位置に移動することができる。自動車50は、電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池車など、親機10に長時間にわたって電力を供給可能な予備バッテリーや発電機などを備えているものであってもよい。自動車50は、ドローン60が離発着可能な離発着部を備えてもよい。また、図1の構成例は、親機10が自動車50に組み込まれた場合の例であるが、親機10が組み込まれる移動体は、道路を走行する自動車以外の車両、線路上を走行する鉄道車両、航空機、又は、河川上若しくは海上の船舶などであってもよい。
【0021】
子機20は、親機10のアンテナ102に向いた指向性を有するアンテナ(対親機向けアンテナ)201を介して、中継用周波数のf1d(下り信号)及びf1u(上り信号)の無線信号を送受信する。また、子機20は、移動局向けのアンテナ202を介して、中継対象周波数(移動局側周波数)のf0d(下り信号)及びf0u(上り信号)の無線信号を送受信する。子機20は、親機10との間で送受信される中継用周波数f1d(下り信号)及びf1u(上り信号)の無線信号と、移動局40との間で送受信されるf0d(下り信号)及びf0u(上り信号)の無線信号とを変換する周波数変換機能を有する。
【0022】
なお、親機10と子機20との通信は、光ファイバーを用いたROF(Radio on Fiber)で行ってもよい。
【0023】
子機20は、自律制御により又は外部からの制御により上空で移動可能なドローン60に搭載されている。子機20が搭載されたドローン60は、自動車(無線中継車)50により地上の目標位置に運搬され、地上から所定高度(例えば100~150m)の上空に滞在するように制御される。
【0024】
本実施形態の無線中継システムにおいて、中継先の無線中継装置である子機20と、ドローン60のプロペラを駆動するモータ及びその制御装置(フライトコントローラ)などを有するドローン飛行駆動部には、ドローン60に搭載されているバッテリーから電力が供給される。
【0025】
ただし、係留線95を介して係留装置90から電力が供給される構成としてもよい。この場合、係留線95を介してドローン60の飛行駆動部に電力を供給することにより、長時間にわたって子機20を上空に滞在させることができ、無線中継システムの要である子機20の長時間の運用が可能になる。この場合でも、何らかの原因で係留線95が切断したときは、ドローン飛行駆動部には、無線中継システムに内蔵の予備バッテリーから電力を供給することが可能であり、ドローン60を安全に着陸させて安全に運用を停止することが可能である。なお、この場合の係留装置90は、バッテリーや発電機が搭載された地上の自動車50や海上の船舶などに搭載してもよい。
【0026】
〔構成例1〕
図2は、実施形態に係るドローン無線中継システムにおけるドローン60の電装部600の主要部構成の一例(以下、本例を「構成例1」という。)を示すブロック図である。
図2において、本構成例1に係るドローン60の電装部600は、子機20と、ドローン飛行駆動部610と、張力検出部としての張力センサ620と、送信制御部としての制御部630と、バッテリー650と、を備える。
【0027】
ドローン飛行駆動部610は、バッテリー650から電力供給を受け、ドローン60を飛行させる。張力センサ620は、係留線95の張力を検出し、その検出結果を制御部630に送る。制御部630は、バッテリー650から電力供給を受け、ドローン60の全体を制御する。バッテリー650は、ドローン60上の子機20、ドローン飛行駆動部610、制御部630などの各構成部品に電力を供給する。
【0028】
本構成例1の制御部630は、張力センサ620が検出した張力(検出結果)が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、子機20からの電波の送信を停止するための送信OFF信号(送信制御信号)を、子機20の送信ON/OFF制御端子に送信する。この送信OFF信号を受信した子機20は、電波の送信を停止する。
【0029】
所定の電波送信停止条件としては、例えば、張力センサ620が検出した張力が所定値を下回るという条件が挙げられる。係留線95が切断されていない状態であれば、係留線95には相応の張力が作用しているため、張力センサ620では所定値以上の張力が検出されるところ、係留線95が切断された状態になると、係留線95に作用する張力が減少し、張力センサ620では所定値を下回る張力が検出される。よって、この条件を満たすことで、係留線95が切断されたことを確実に把握することができる。
【0030】
なお、所定の電波送信停止条件は、上記条件に限定されるものではなく、張力センサ620が検出した張力に基づいて係留線95が切断したことを判断できる条件であればよい。したがって、例えば、張力センサ620が検出した張力が所定期間にわたって所定値を下回るという条件などであってもよい。この条件であれば、係留線95が切断していない状態において何らかの理由により一時的に張力センサ620が所定値を下回る低い張力を検出した場合でも、係留線95が切断されたと誤検知することを回避できる。
【0031】
また、所定の電波送信停止条件は、例えば、張力センサ620が検出した張力の時間変化が所定の時間変化を示すときに係留線95が切断したことを判断する条件であってもよい。係留線95が切断される時(引きちぎれる時)には、係留線95に一時的に大きな張力が作用し、その後に係留線95の張力が大きく減少するという時間変化を示すことがある。上記条件によれば、このような時間変化から係留線95が切断したことを判断できるので、係留線95が切断されたことを確実に把握することができる。
【0032】
なお、所定の電波送信停止条件は、複数の条件を組み合わせた条件としてもよい。
【0033】
また、制御部630は、張力センサ620が検出した張力(検出結果)が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、ドローン60を所定の着地点(例えば、自動車50の離発着部)まで飛行するように、ドローン飛行駆動部610に降下・着陸信号(go home信号)を送信してもよい。この場合、ドローン飛行駆動部610は、この降下・着陸信号を受信すると、予め決められた降下・着陸プログラムを実行し、所定の着地点(例えば、自動車50の離発着部)に向けて自律的に移動を開始し、下降して着陸する。
【0034】
以上示したように、本構成例1のドローン無線中継システムは、係留線95が切断されたときに確実かつ即座に変化することになる係留線95の張力を張力センサ620によって検出し、その検出結果に基づいて子機20からの電波の送信が停止される。すなわち、本構成例1では、係留線95が切断されたときには確実に変化を示す係留線95の張力というパラメータに基づいて係留線95が切断されたかどうかを判断する。したがって、係留線95の張力以外のパラメータに基づいて係留線95が切断されたかどうかを判断する構成と比べて、係留線95が切断されたときに確実かつ迅速に子機20からの電波の送信を停止することができる。
【0035】
また、子機20には、一般的に設けられる制御監視機能の一つとして送信ON/OFF制御を外部から実行可能な機能(送信ON/OFF制御端子)が備わっている。本構成例1では、この既存の送信ON/OFF制御の機能を利用できることから、システム構成は簡易である。
【0036】
〔構成例2〕
図3は、本実施形態に係る無線中継システムにおけるドローン60の電装部600の主要部構成の他の例(以下、本例を「構成例2」という。)を示すブロック図である。
本構成例2に係る無線中継システムは、地上又は海上の係留装置が地上給電装置として兼用され、係留線とみなされる給電線を介して飛行体への給電が行われる有線給電型のドローン無線中継システムである。有線給電型のドローン無線中継システムは、上述した構成例1のようにドローン60上に搭載されるバッテリーから電力供給される構成と比べて、ドローン60の小型化、軽量化を実現できる。
【0037】
図3において、本構成例2に係るドローン60の電装部600は、図2の構成と同様に、子機20と、ドローン飛行駆動部610と、張力センサ620と、制御部630とを備える。なお、本構成例2では、バッテリー650に代えて、電源装置660と予備バッテリー670とスイッチ680とを備える。更に、ドローン60の電装部600は、電源装置660から子機20、ドローン飛行駆動部610、張力センサ620及び制御部630へ電力を供給する電源供給経路663と、電圧検出装置690と、を備える。
【0038】
本構成例2において、電源装置660には、係留装置(地上給電装置)90から係留線(給電線)95を介して電力が供給される。電源装置660と電力供給対象(子機20、ドローン飛行駆動部610、張力センサ620及び制御部630)との間には、電圧検出装置690とスイッチ680がある。電圧検出装置690は、電源装置660の出力の停止又は低下を検出したとき、電力供給に異常が発生したと判断し、電源装置660から電力供給対象への電力供給を、予備バッテリー670から電力供給対象への電力供給に切り替えるための切替制御信号を生成してスイッチ680に出力する。
【0039】
スイッチ680は、電圧検出装置690からの切替制御信号に基づいて、電源装置660から電力供給対象への電力供給を、予備バッテリー670から電力供給対象への電力供給に切り替える。このとき、ドローン飛行駆動部610は、予備バッテリー670から電力が供給されているので、ドローン60の飛行は継続される。また、予備バッテリー670から子機20にも電力が供給されているので、子機20からの電波の送信も継続される。したがって、係留線(給電線)95が切断したことが原因で電力供給に異常が発生した場合でも、ドローン60は、そのまま飛行を継続することができ、また、子機20からの電波の送信も継続することが可能である。
【0040】
ここで、上述のとおり、地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体に無線中継装置が搭載されている無線中継システムは、係留線が切断したときに電波の送信を停止することを条件として運用が認められている。そのため、係留線が切断したときには、飛行体の無線中継装置からの電波の送信を確実かつ迅速に停止させることが求められる。
【0041】
電圧検出装置690は、電源装置660の出力の停止又は低下を検出することができるので、係留線(給電線)95が切断したことが原因で電力供給に異常が発生したことを検出することが可能である。したがって、電圧検出装置690が電源装置660の出力の停止又は低下を検出したときに、その検出信号(電源停止信号又は電圧低下信号)を制御部630に出力すれば、制御部630により子機20からの電波の送信を停止することが可能である。
【0042】
しかしながら、電源装置660の出力の異常の原因は、係留線(給電線)95の切断だけに限られない。そのため、係留線(給電線)95が切断していないにもかかわらず、電源装置660の出力異常が発生したときにも、その検出信号(電源停止信号又は電圧低下信号)が制御部630に出力され、制御部630により子機20からの電波の送信が停止されてしまうおそれがある。
【0043】
これに対し、本構成例2においては、上述した構成例1と同様、係留線(給電線)95の張力を検出する張力センサ620が備わっており、張力センサ620の検出結果が制御部630に送られる。そして、制御部630は、張力センサ620が検出した張力(検出結果)が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、子機20からの電波の送信を停止するための送信OFF信号(送信制御信号)を、子機20の送信ON/OFF制御端子に送信する。これにより、送信OFF信号を受信した子機20は電波の送信を停止する。
【0044】
以上示したように、本構成例2においても、上述した構成例1と同様、係留線(給電線)95が切断されたときには確実に変化を示す係留線(給電線)95の張力というパラメータに基づいて係留線(給電線)95が切断されたかどうかを判断する。したがって、係留線(給電線)95の張力以外のパラメータに基づいて係留線(給電線)95が切断されたかどうかを判断する構成と比べて、係留線(給電線)95が切断されたときに確実かつ迅速に子機20からの電波の送信を停止することができる。
【0045】
特に、本構成例2のように、係留線とみなされる給電線を介して飛行体への給電が行われる有線給電型のドローン無線中継システムでは、電圧検出装置690の検出結果を用いて係留線(給電線)95が切断されたことを判断する場合よりも、確実かつ即座に係留線(給電線)95が切断されたかどうかを判断することができる。
【0046】
本構成例2において、所定の電波送信停止条件は、電圧検出装置690の検出結果を併用してもよい。すなわち、制御部630は、電圧検出装置690からの検出結果も受信し、張力センサ620の検出結果と併せて、最終的な係留線(給電線)95の切断の有無を判断するようにしてもよい。
【0047】
また、本構成例2でも、既存の送信ON/OFF制御の機能を利用できることから、システム構成は簡易である。また、係留線(給電線)95が切断されても、子機20への電力供給は予備バッテリー670により継続されることから、係留線(給電線)95が切断されても子機20における通常の送信ON/OFF制御と変らないため、子機20の装置故障を回避できる。
【0048】
〔構成例3〕
図4は、本実施形態に係る無線中継システムにおけるドローン60の電装部600及び管理装置としての係留装置90の主要部構成の更に他の例(以下、本例を「構成例3」という。)を示すブロック図である。
図4において、本構成例3に係るドローン60の電装部600は、図2の構成と同様に、子機20と、ドローン飛行駆動部610と、制御部630と、バッテリー650とを備えるが、張力センサ620は備わっていない。また、本構成例3におけるドローン60の電装部600は、受信部としての無線通信装置(例えば、移動通信システムの端末装置である携帯通信モジュール)640を備える。
【0049】
無線通信装置640は、係留線95が接続された係留装置90から、例えば移動通信システムの無線通信を介して、子機20からの電波の送信を停止するための送信停止信号(送信制御信号)を受信する。制御部630は、係留線95の切断を検知した係留装置90から前記送信停止信号を無線通信装置640から受信したとき、子機20からの電波の送信を停止するための送信OFF信号を生成して子機20に出力する。子機20は、制御部630からの送信制御信号に基づいて、子機20からの電波の送信を停止する。
【0050】
係留装置90は、張力検出部としての張力センサ910と、送信制御部としての制御部920と、送信部としての無線通信装置(例えば携帯通信モジュール)930とを備える。張力センサ910は、係留線95の張力を検出し、その検出結果を制御部920に送る。制御部920は、係留装置90の全体を制御する。
【0051】
本構成例3の制御部920は、張力センサ910が検出した張力(検出結果)が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、子機20からの電波の送信を停止するための送信停止信号(送信制御信号)を無線通信装置930に送信する。無線通信装置930は、制御部920から受信した送信停止信号を、例えば移動通信システムの無線通信を介して、ドローン60の電装部600に設けられた無線通信装置640に送信する。
【0052】
以上示したように、本構成例3においても、上述した構成例1や構成例2と同様、係留線95が切断されたときには確実に変化を示す係留線(給電線)95の張力というパラメータに基づいて係留線95が切断されたかどうかを判断する。したがって、係留線95の張力以外のパラメータに基づいて係留線95が切断されたかどうかを判断する構成と比べて、係留線95が切断されたときに確実かつ迅速に子機20からの電波の送信を停止することができる。
【0053】
また、本構成例3においては、係留装置90に設けられる張力センサ910によって係留線95の張力を検出するため、ドローン60には張力センサ910を搭載する必要がない。そのため、ドローン60の小型化、軽量化を実現できる。
【0054】
なお、本構成例3も、上述した構成例2と同様、係留線95とみなされる給電線を介して飛行体への給電が行われる有線給電型のドローン無線中継システムにも提供可能である。
また、本構成例3でも、既存の送信ON/OFF制御の機能を利用できることから、システム構成は簡易である。
【0055】
上述した実施形態においては、張力センサ620がドローン60に搭載されている例(構成例1、2)と、張力センサ910が係留装置90に設けられる例(構成例3)とについて説明したが、これに限られない。例えば、係留線95に張力検出部としての張力センサを設ける構成であってもよい。
【0056】
また、本実施形態によれば、リピータ型の無線中継システムであり、子機20はベースバンド信号の符号化及びベースバンド信号への復号化などの基地局(eNodeB、gNodeB)に特有の処理を行う必要がないことから、子機20の装置構成が簡易・軽量になる。
【0057】
なお、本明細書で説明された処理工程並びに無線中継システムを含む通信システムの構成要素は、様々な手段によって実装することができる。例えば、これらの工程及び構成要素は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの組み合わせで実装されてもよい。
【0058】
ハードウェア実装については、実体(例えば、各種無線通信装置、Node B、端末、ハードディスクドライブ装置、又は、光ディスクドライブ装置)において前記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、1つ又は複数の、特定用途向けIC(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するようにデザインされた他の電子ユニット、コンピュータ、又は、それらの組み合わせの中に実装されてもよい。
【0059】
また、ファームウェア及び/又はソフトウェア実装については、前記構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、本明細書で説明された機能を実行するプログラム(例えば、プロシージャ、関数、モジュール、インストラクション、などのコード)で実装されてもよい。一般に、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードを明確に具体化する任意のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能な媒体が、本明細書で説明された前記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段の実装に利用されてもよい。例えば、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば制御装置において、メモリに記憶され、コンピュータやプロセッサにより実行されてもよい。そのメモリは、コンピュータやプロセッサの内部に実装されてもよいし、又は、プロセッサの外部に実装されてもよい。また、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、磁気又は光データ記憶装置、などのような、コンピュータやプロセッサで読み取り可能な媒体に記憶されてもよい。そのコードは、1又は複数のコンピュータやプロセッサにより実行されてもよく、また、コンピュータやプロセッサに、本明細書で説明された機能性のある態様を実行させてもよい。
【0060】
また、前記媒体は非一時的な記録媒体であってもよい。また、前記プログラムのコードは、コンピュータ、プロセッサ、又は他のデバイス若しくは装置機械で読み込んで実行可能であればよく、その形式は特定の形式に限定されない。例えば、前記プログラムのコードは、ソースコード、オブジェクトコード及びバイナリコードのいずれでもよく、また、それらのコードの2以上が混在したものであってもよい。
【0061】
また、本明細書で開示された実施形態の説明は、当業者が本開示を製造又は使用するのを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は当業者には容易に明白になり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用可能である。それゆえ、本開示は、本明細書で説明される例及びデザインに限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲に認められるべきである。
【符号の説明】
【0062】
10 :親機
20 :子機
30 :基地局
40 :移動局
50 :自動車
60 :ドローン
80 :移動通信網
81 :遠隔制御装置
90 :係留装置
95 :係留線
600 :電装部
610 :ドローン飛行駆動部
620 :張力センサ
630 :制御部
640 :無線通信装置
650 :バッテリー
660 :電源装置
663 :電源供給経路
670 :予備バッテリー
680 :スイッチ
690 :電圧検出装置
910 :張力センサ
920 :制御部
930 :無線通信装置
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-11-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体に無線中継装置と、前記飛行体の駆動部及び前記無線中継装置に電力を供給可能なバッテリーとが搭載されている無線中継システムであって、
前記係留線の張力を検出する張力検出部と、
前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記バッテリーから電力が供給されている前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段と、を備えることを特徴とする無線中継システム。
【請求項2】
請求項1に記載の無線中継システムにおいて、
前記所定の電波送信停止条件は、前記張力検出部が検出した張力が所定値を下回るという条件を含むことを特徴とする無線中継システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の無線中継システムにおいて、
前記手段は、前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記バッテリーから電力が供給されている前記無線中継装置からの電波の送信を停止するための送信制御信号を前記無線中継装置に送信する送信制御部を有することを特徴とする無線中継システム。
【請求項4】
請求項3に記載の無線中継システムにおいて、
前記張力検出部及び前記送信制御部は、前記飛行体に搭載されていることを特徴とする無線中継システム。
【請求項5】
請求項3に記載の無線中継システムにおいて、
前記飛行体と無線通信可能な管理装置を備え、
前記張力検出部及び前記送信制御部は、前記管理装置に搭載されていることを特徴とする無線中継システム。
【請求項6】
無線中継装置が搭載され、地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体であって、
前記飛行体の駆動部及び前記無線中継装置に電力を供給可能なバッテリーと、
前記係留線の張力を検出する張力検出部と、
前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記バッテリーから電力が供給されている前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段と、を備えることを特徴とする飛行体。
【請求項7】
地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する、無線中継装置と、飛行体の駆動部及び前記無線中継装置に電力を供給可能なバッテリーとが搭載された飛行体との間で無線通信可能な管理装置であって、
前記係留線の張力を検出する張力検出部と、
前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記飛行体に送信制御信号を送信して、前記バッテリーから電力が供給されている前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段と、を備えることを特徴とする管理装置。
【請求項8】
地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体に無線中継装置と、前記飛行体の駆動部及び前記無線中継装置に電力を供給可能なバッテリーとが搭載されている無線中継システムの管理方法であって、
前記係留線の張力を張力検出部によって検出することと、
前記張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記バッテリーから電力が供給されている前記無線中継装置からの電波の送信を停止することと、を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項9】
無線中継装置と、飛行体の駆動部及び前記無線中継装置に電力を供給可能なバッテリーとが搭載され、地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する飛行体のコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記係留線の張力を検出する張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記バッテリーから電力が供給されている前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
地上又は海上から上空に延びた係留線によって係留されて飛行する、無線中継装置と、飛行体の駆動部及び前記無線中継装置に電力を供給可能なバッテリーとが搭載された飛行体との間で無線通信可能な管理装置のコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記係留線の張力を検出する張力検出部の検出結果が所定の電波送信停止条件を満たしたとき、前記飛行体に送信制御信号を送信して、前記バッテリーから電力が供給されている前記無線中継装置からの電波の送信を停止する手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。