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特開2022-185565デバイスヘッドを作動させるためのピッチヨー作動システム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185565
(43)【公開日】2022-12-14
(54)【発明の名称】デバイスヘッドを作動させるためのピッチヨー作動システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B05C 11/10 20060101AFI20221207BHJP
   B05C 5/00 20060101ALN20221207BHJP
【FI】
B05C11/10
B05C5/00 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022070049
(22)【出願日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】63/202,244
(32)【優先日】2021-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・エリック・ミラー
(72)【発明者】
【氏名】シェーン・エドワード・アーサー
【テーマコード(参考)】
4F041
4F042
【Fターム(参考)】
4F041AA07
4F041AB01
4F041BA01
4F041BA10
4F041BA23
4F042AA09
4F042AB00
4F042BA08
4F042BA10
(57)【要約】
【課題】複数の軸に沿ってデバイスを作動させるためのシステムを提供する。
【解決手段】ピッチフレームは、ピッチヒンジを介してデバイスフレームに回動可能に結合される。ヨーフレームは、ヨーヒンジを介してピッチフレームに回動可能に結合される。ピッチアクチュエータは、ピッチ軸回りにピッチフレームを回動させる。ヨーアクチュエータは、ピッチ軸に直交するように向けられたヨー軸回りにヨーフレームを回動させる。ユニバーサルジョイント組立体は、ヨーアクチュエータをヨーフレームに結合し、線形ガイド機構に摺動可能に結合されたユニバーサルジョイントを含む。ガイド機構軸は、ピッチフレーム及びヨーフレームのうちの少なくとも1つの回動中にヨーアクチュエータとヨーフレームとの位置ズレに適応するようにユニバーサルジョイントが移動することを可能にする角度に向けられる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスヘッド(210)を作動させるためのピッチヨー作動システム(230)であって、
ピッチ軸(240)を有するピッチヒンジ(238)を介してデバイスフレーム(124)に回動可能に結合されるように構成されたピッチフレーム(232)と、
前記ピッチ軸(240)に直交するヨー軸(282)を有するヨーヒンジ(280)を介して前記ピッチフレーム(232)に回動可能に結合されるように構成されたヨーフレーム(270)と、
前記ピッチ軸(240)回りに前記ピッチフレーム(232)を回動させるように構成されたピッチアクチュエータ(250)と、
前記ヨー軸(282)回りに前記ヨーフレーム(270)を回動させるように構成されたヨーアクチュエータ(290)と、
前記ヨーアクチュエータ(290)を前記ヨーフレーム(270)に結合するように構成されたユニバーサルジョイント(302)組立体と
を備え、
前記ユニバーサルジョイント組立体が、
ガイド機構軸(318)を有する線形ガイド機構(316)と、
前記線形ガイド機構(316)に摺動可能に結合可能なユニバーサルジョイント(302)と
を含み、
前記ガイド機構軸(318)が、前記ピッチフレーム(232)及び前記ヨーフレーム(270)のうちの少なくとも1つの回動中に前記ヨーアクチュエータ(290)と前記ヨーフレーム(270)との位置ズレに適応するように前記ユニバーサルジョイント(302)が移動することを可能にする角度に向けられた、ピッチヨー作動システム。
【請求項2】
前記ヨーアクチュエータ(290)及び前記ピッチアクチュエータ(250)が前記ヨーフレーム(270)の両側に位置する、請求項1に記載のピッチヨー作動システム。
【請求項3】
前記ピッチアクチュエータ(250)及び前記ヨーアクチュエータ(290)が、各々前記ピッチ軸(240)と前記ヨー軸(282)の両方に直交するように向けられたアクチュエータ軸(258)を有する、請求項1に記載のピッチヨー作動システム。
【請求項4】
前記ピッチ軸(240)が前記ヨー軸(282)と前記ユニバーサルジョイント(302)との間に位置する、請求項1に記載のピッチヨー作動システム。
【請求項5】
前記線形ガイド機構(316)が、前記ユニバーサルジョイント(302)が前記線形ガイド機構(316)に沿って並進すると同時に、前記ガイド機構軸(318)回りに回転することを可能にするように構成された、請求項1に記載のピッチヨー作動システム。
【請求項6】
前記ピッチヨー作動システム(230)を前記ヨー軸(282)に平行な方向に沿って見たときに前記ガイド機構軸(318)が前記ピッチ軸(240)に対して鋭角に向けられた、請求項1に記載のピッチヨー作動システム。
【請求項7】
前記線形ガイド機構(316)がガイドピン(320)と、前記ガイドピン(320)を摺動可能に受けるように構成されたガイドピン孔部(322)とを備え、
前記ヨーアクチュエータ(290)がヨーアクチュエータ終端部(296)を有し、
前記ユニバーサルジョイント(302)がジョイント本体(310)を有し、
前記ガイドピン(320)が前記ヨーアクチュエータ終端部(296)に固定して結合され、
前記ガイドピン孔部(322)が前記ジョイント本体(310)内に形成される、請求項1に記載のピッチヨー作動システム。
【請求項8】
前記ヨーフレーム(270)が、処理剤を排出するように構成されたデバイスヘッド(210)を受けるように構成され、
前記ヨーフレーム(270)が、前記デバイスヘッド(210)を受けるように構成されたヨーフレーム開口部を有し、前記ピッチヨー作動システム(230)が、前記ピッチフレーム(232)の両側にそれぞれ一対のヨーヒンジ(280)を含む、請求項1に記載のピッチヨー作動システム。
【請求項9】
デバイスヘッド(210)を作動させる方法であって、
ピッチアクチュエータ(250)を使用して、ピッチフレーム(232)をヘッドフレーム(202)に結合するピッチヒンジ(238)のピッチ軸(240)回りに前記ピッチフレーム(232)を回動させるステップと、
ヨーアクチュエータ(290)を使用して、ヨーフレーム(270)を前記ピッチフレーム(232)に結合するヨーヒンジ(280)のヨー軸(282)回りに前記ヨーフレーム(270)を回動させるステップであって、前記ヨー軸(282)が前記ピッチ軸(240)と直交するように向けられ、前記ヨーアクチュエータ(290)が線形ガイド機構(316)を介して前記ヨーフレーム(270)に結合され、ユニバーサルジョイント(302)が前記線形ガイド機構(316)に摺動可能に結合される、ステップと、
前記ピッチフレーム(232)及び前記ヨーフレーム(270)のうちの少なくとも1つの回動中に前記ヨーアクチュエータ(290)と前記ヨーフレーム(270)との位置ズレに適応するように、前記線形ガイド機構(316)に対して前記ユニバーサルジョイント(302)を移動させるステップと、を含む、方法。
【請求項10】
前記ピッチ軸(240)回りに前記ピッチフレーム(232)を回動させるステップが、前記ヨー軸(282)と前記ユニバーサルジョイント(302)との間に位置する前記ピッチ軸(240)回りに前記ピッチフレーム(232)を回動させるステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記線形ガイド機構(316)に沿って前記ユニバーサルジョイント(302)を並進させるステップが、前記ヘッドフレーム(202)を前記ヨー軸(282)に平行な方向に沿って見たときに前記ピッチ軸(240)に対して鋭角に向けられたガイド機構軸(318)に沿って前記ユニバーサルジョイント(302)を並進させるステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記線形ガイド機構(316)に対して前記ユニバーサルジョイント(302)を移動させるステップが、前記ユニバーサルジョイント(302)のジョイント本体(310)内に形成されたガイドピン孔部(322)内でガイドピン(320)を摺動させるステップであって、前記ガイドピン(320)が、前記ヨーアクチュエータ(290)のヨーアクチュエータ終端部(296)に固定して結合される、ステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記ピッチ軸(240)回りに前記ピッチフレーム(232)を回動させるステップが、前記ピッチフレーム(232)の片側に一体化された前記ピッチヒンジ(238)の前記ピッチ軸(240)回りに前記ピッチフレーム(232)を回動させるステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記ヨー軸(282)回りに前記ヨーフレーム(270)を回動させるステップが、それぞれピッチフレーム(232)の両側にある一対のヨーヒンジ(280)によって画定された前記ヨー軸(282)回りに前記ヨーフレーム(270)を回動させるステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記ピッチフレーム(232)及び前記ヨーフレーム(270)によって支持されたデバイスヘッド(210)から処理剤を排出するステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、作動システムに関し、より詳細には、複数の軸に沿ってデバイスを作動させるためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
航空機の塗装は、航空機表面の膨大な表面積及び独特の幾何形状のために困難なプロセスである。例えば、航空機の機首及び尾部は、通常、かなり起伏があり、それはコーティングを正確に塗布する際の課題を提示する。課題に加えて、航空機の外装に関連する複雑な塗装方式がある。例えば、航空会社の外装は、複雑な幾何学的形状及び色の組合せを有する画像またはデザインを含む場合がある。加えて、航空機の外装は、機体及び垂直尾翼などの航空機上の異なる位置に塗布され得る航空会社の名称及びロゴを含む場合がある。航空機表面に外装を塗布するプロセスは、審美的要件を満たし、コーティングの厚さが航空機性能(例えば、重量)要件を満たす所望の許容範囲内にあることを保証するために、高レベルの精度で実行されなければならない。
【0003】
航空機を塗装する1つの方法は、単体のロボットデバイスの使用を伴う。各ロボットデバイスは、ロボットアームに取り付けられたエンドエフェクタを含む。各ロボットデバイスのロボットアームは、エンドエフェクタが航空機の外装を塗布するなどのために、様々な異なる塗料色のいずれか1つを分配する間、航空機の表面上でエンドエフェクタを移動させる。ロボットデバイスの使用は、マスキング、塗装及びマスキング解除を伴う従来の手動方法と比較して、航空機の塗装に必要な時間を短縮するが、各ロボットデバイスに単一のエンドエフェクタを使用すると、塗装プロセスが比較的長くなる。
【0004】
航空機の塗装に必要な時間を短縮するために、処理デバイスのアレイを組み立てることができ、各処理デバイスは、アレイが航空機の長さにわたって移動するにつれて航空機表面に塗料を分配するように構成される。航空機の外装を塗布する際に高いレベルの柔軟性を与えるために、各処理デバイスは複数のデバイスヘッドを含む。デバイスヘッドは、外装を塗布する際に高レベルの精度を可能にするために、互いに近接して組み立てられなければならない。加えて、各デバイスヘッドは、処理デバイスのアレイが航空機の長さに沿って移動するにつれて、各デバイスヘッドが航空機表面の変化する輪郭と相補的に向けられることを保証するために、複数の軸に沿って作動することが可能でなければならない。複数の軸に沿ってデバイスを作動させるための既存の機構は、回転型アクチュエータの使用を伴う。残念なことに、回転型アクチュエータはかさばるので、小さい領域内にまとめることは困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上のように、当技術分野では、小さい領域内にまとめることが可能な、複数の軸に沿ってデバイスを作動させるためのシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
複数の軸に沿ってデバイスを作動させることに関連する上述の必要性は、デバイスヘッドを作動させるための本開示のピッチヨー作動システムによって対処される。ピッチヨー作動システムは、ピッチフレーム、ヨーフレーム、ピッチアクチュエータ、ヨーアクチュエータ及びユニバーサルジョイント組立体を含む。ピッチフレームは、ピッチ軸を有するピッチヒンジを介してデバイスフレームに回動可能に結合されるように構成される。ヨーフレームは、ピッチ軸に直交するヨー軸を有するヨーヒンジを介してピッチフレームに回動可能に結合されるように構成される。ピッチアクチュエータは、ピッチ軸回りにピッチフレームを回動させるように構成される。ヨーアクチュエータは、ヨー軸回りにヨーフレームを回動させるように構成される。ユニバーサルジョイント組立体は、ヨーアクチュエータをヨーフレームに結合するように構成される。ユニバーサルジョイント組立体は、ガイド機構軸を有する線形ガイド機構を含む。加えて、ユニバーサルジョイント組立体は、線形ガイド機構に摺動可能に結合可能なユニバーサルジョイントを含む。ガイド機構軸は、ピッチフレーム及びヨーフレームのうちの少なくとも1つの回動中にヨーアクチュエータとヨーフレームとの位置ズレに適応するようにユニバーサルジョイントが移動することを可能にする角度に向けられる。
【0007】
ヘッドフレーム及びピッチヨー作動システムを含むデバイスヘッド組立体も開示される。ピッチヨー作動システムは、ピッチフレーム、ヨーフレーム、ピッチアクチュエータ、ヨーアクチュエータ及びユニバーサルジョイント組立体を含む。ピッチフレームは、ピッチ軸を有するピッチヒンジを介してヘッドフレームに結合される。ヨーフレームは、ピッチ軸に直交するヨー軸を有するヨーヒンジを介してピッチフレームに結合される。ヨーフレームは、デバイスヘッドを受けるように構成される。ピッチアクチュエータは、ヘッドフレームに結合され、ピッチ軸回りにピッチフレームを回動させるように構成される。ヨーアクチュエータは、ヘッドフレームに結合され、ヨー軸回りにヨーフレームを回動させるように構成される。ユニバーサルジョイント組立体は、ヨーアクチュエータをヨーフレームに結合するように構成される。ユニバーサルジョイント組立体は、ガイド機構軸を有する線形ガイド機構を含む。加えて、ユニバーサルジョイント組立体は、線形ガイド機構に摺動可能に結合可能なユニバーサルジョイントを含む。ガイド機構軸は、ピッチフレーム及びヨーフレームの回動中にヨーアクチュエータとヨーフレームとの位置ズレに適応するように線形ガイド機構に対してユニバーサルジョイントが移動することを可能にする角度に向けられる。
【0008】
加えて、ピッチアクチュエータを使用して、ピッチフレームをヘッドフレームに結合するピッチヒンジのピッチ軸回りにピッチフレームを回動させるステップを含む、デバイスヘッドを作動させる方法が開示される。加えて、方法は、ヨーアクチュエータを使用して、ヨーフレームをピッチフレームに結合するヨーヒンジのヨー軸回りにヨーフレームを回動させるステップを含む。ヨー軸は、ピッチ軸に直交するように向けられる。ヨーアクチュエータは、線形ガイド機構及び線形ガイド機構に摺動可能に結合されたユニバーサルジョイントを介してヨーフレームに結合される。方法は、ピッチフレーム及びヨーフレームのうちの少なくとも1つの回動中にヨーアクチュエータとヨーフレームとの位置ズレに適応するように、線形ガイド機構に対してユニバーサルジョイントを移動させるステップも含む。
【0009】
説明された特徴、機能及び利点は、本開示の様々な例において別々に実現することができるか、またはさらに他の例では組み合わされてもよく、他の例のさらなる詳細は、以下の説明及び以下の図面を参照して見ることができる。
【0010】
本開示のこれら及び他の特徴は、全体を通して同様の番号が同様の部分を指す図面を参照するとより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】処理デバイスシステム100が機体の長手方向に沿って移動するときに機体の表面に処理を施すための処理デバイス支持組立体によって支持される複数の処理デバイスを備える処理デバイスシステム100の一例の斜視図である。
図2図1の処理デバイスシステム100及び機体の側面図である。
図3図2の線3-3に沿って捉えられ、各々が機体を取り囲む複数の処理デバイスを支持する上部処理デバイス支持組立体及び下部処理デバイス支持組立体を示す断面図である。
図4図3の上部処理デバイス支持組立体及び下部処理デバイス支持組立体の拡大図である。
図5図2の線5に沿って捉えられた、機体ならびに上部処理デバイス支持組立体及び下部処理デバイス支持組立体の斜視図である。
図6図5の下部処理デバイス支持組立体の斜視図である。
図7】各々が複数のデバイス作動システムによって相互接続された複数の処理デバイスを備える一対のフレームアレイを支持する下部処理デバイス支持組立体の一例の斜視図である。 複数のデバイスヘッドを有する各処理デバイスを示す、複数のデバイス作動システムによって相互接続された処理デバイスのアレイの一例の斜視図である。
図8】デバイスフレームの側面に結合されたギアシステムをさらに示す、複数のデバイスヘッドを含むデバイスフレームを備える処理デバイスの一例の斜視図である。
図9図8のデバイスヘッド組立体の斜視図である。
図10】ヘッドフレームに取り付けられたピッチヨー作動システムの一例を示す、図8のデバイスヘッド組立体のうちの1つの例の前面斜視図である。
図11図10のデバイスヘッド組立体の後面斜視図である。
図12】ピッチヨー作動システムのピッチアクチュエータ及びヨーアクチュエータを示す、ヘッドフレームの下部が省略されたデバイスヘッド組立体の斜視図である。
図13】デバイスヘッドを支持するピッチヨー作動システムの背面斜視図である。
図14】ヨーフレーム、ヨーアクチュエータ、ピッチフレーム、ピッチアクチュエータ及びユニバーサルジョイント組立体を含む、ピッチヨー作動システムの構成要素の相互接続を示すピッチヨー作動システムの分解図である。
図15】ピッチフレームに結合されたピッチアクチュエータ終端部の一例を示す、図13の線15に沿って捉えられた斜視図である。
図16】デバイスヘッドを支持するピッチヨー作動システムの前面斜視図である。
図17】ヨーアクチュエータをヨーフレームに結合するユニバーサルジョイント組立体の一例を示す、図13の参照符号17によって識別されるピッチヨー作動システムの一部分の拡大図である。
図18図17の線18に沿って捉えられたユニバーサルジョイント組立体の拡大図である。
図19図17の線19に沿って捉えられたユニバーサルジョイント組立体の拡大図である。
図20図16の線20-20に沿って捉えられたピッチヨー作動システムの側面図である。
図21】定位置でデバイスヘッドを支持するピッチヨー作動システムの斜視図である。
図22】ピッチ軸回りにデバイスヘッドを下方に回動させるピッチアクチュエータの斜視図である。
図23】ピッチ軸回りにデバイスヘッドを上方に回動させるピッチアクチュエータの斜視図である。
図24】ヨー軸回りにデバイスヘッドを回動させるヨーアクチュエータの斜視図である。
図25】デバイスヘッドが定位置にあるときの線形ガイド機構上のユニバーサルジョイントの場所を示す、図21の線25に沿って捉えられたユニバーサルジョイント組立体の拡大図である。
図26】デバイスヘッドがピッチ軸回りに回動するときのユニバーサルジョイントのソケット内のボールの回転を示す、図23の線26に沿って捉えられたユニバーサルジョイント組立体の拡大図である。
図27】デバイスヘッドがヨー軸回りに回動するときのガイドピンに沿ったユニバーサルジョイントの移動を示す、図24の線27に沿って捉えられたユニバーサルジョイント組立体の拡大図である。
図28】デバイスヘッドを作動させる方法に含まれる動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで本開示の好ましい様々な例を示す図面を参照すると、図1図4には、物品420の物品表面422を処理するための処理デバイスシステム100の一例が示されている。処理デバイスシステム100は、各々が処理デバイス122のアレイ120を支持するように構成された上部処理デバイス支持組立体102及び下部処理デバイス支持組立体104を含む。図示された例では、物品420は、垂直尾翼430及び一対の水平尾翼432を有する航空機424の機体426である。機体426は、機体支持スタンド428を使用して処理施設400の床404に支持されて示されている。
【0013】
各処理デバイス支持組立体102、104の処理デバイス122は、処理デバイス122を作動させるための複数のデバイス作動システム130(図4)によって相互接続される。デバイス作動システム130は、その上を処理デバイスシステム100が移動している物品表面422に相補的に各処理デバイス122を配置するように、処理デバイス122を並進及び/または回転させるように構成される。
【0014】
図7図9に示され、以下でより詳細に記載されるように、各処理デバイス122はデバイスフレーム124を含み、各処理デバイス122は、行及び列に配置されて示され、デバイスフレーム124によって支持される1以上のデバイスヘッド210を有する。以下により詳細に記載されるように、各デバイスヘッド210は、ピッチ軸240(図10図13)及びヨー軸282(図10図13)回りにデバイスヘッド210を回動させるためのピッチヨー作動システム230(図14)を含む。各デバイスヘッド210のピッチヨー作動システム230は、処理デバイス122が物品420(図1)の上を移動するときに、デバイスヘッド210に直接隣接する物品表面422(図1)の領域の輪郭と相補的(例えば、局所的に垂直)にデバイスヘッド210を向けるように構成される。
【0015】
デバイスヘッド210の各々は、物品表面422に向けて、かつ/または物品表面422上に処理剤(図示せず)を分配するように構成される。処理剤は、下塗り、塗装、クリアコート、またはシーラントなどのコーティングであってもよい。図1図4に示された機体426などの物品420を塗装するために、デバイスヘッド210の各々は、処理デバイス122が航空機の外装を印刷するために機体426に沿って移動するときに機体426の表面上にインクを正確に分配するように構成されたインクジェットプリントヘッド214(例えば、圧電プリントヘッドまたは感熱プリントヘッド)である。他の例では、デバイスヘッド210は、溶媒、接着剤、潤滑剤、研磨粒子、または任意のタイプの気体、液体、半固体、もしくは固体(例えば、粒子)の物質などの、他のタイプの処理剤または物質を分配するように構成されてもよい。さらに別の例では、デバイスヘッド210は、物品表面422上で様々な動作のいずれか1つを実行するための放射線(例えば、電磁放射線)を放出するように構成されてもよい。
【0016】
機体426の表面を処理することに関連して説明しているが、処理デバイスシステム100は、様々な異なるタイプの物品420のいずれか1つを処理するために実装されてもよく、航空機424を処理することに限定されない。例えば、処理デバイスシステム100は、船舶、列車、またはトラック及び自動車などの他の地上ベースの動力車などのビークルを処理するために実装されてもよい。加えて、処理デバイスシステム100は、限定されないが、建物、建築物、壁及び/または様々な他のタイプの構造、システム、サブシステム、組立体、もしくはサブ組立体のいずれか1つを含む、静止物体を処理するために実装されてもよい。
【0017】
図1図4では、上部処理デバイス支持組立体102は、オーバーヘッドガントリ402(図2)に結合された中心柱106を含む。機体426は、オーバーヘッドガントリ402の長手方向に平行に向けられ、上部処理デバイス支持組立体102が機体426の長さに沿って処理デバイス122を移動させることを可能にする。中心柱106に結合された支持構造ベース108が示されている。支持構造ベース108の両側の各々には、取付柱112を支持構造ベース108に結合する柱回動ジョイント110がある。各取付柱112の下端には、一対の取付アーム114を取付柱112に結合するアーム回動ジョイント116がある。取付アーム114の端部は、アーム回動ジョイント116を介して処理デバイス122のアレイ120の両側にそれぞれ結合される。図示された例では、上部処理デバイス支持組立体102は、処理デバイス122の2つのアレイ120を支持する。
【0018】
図1図4では、下部処理デバイス支持組立体104は、上部処理デバイス支持組立体102と同様に構成される。例えば、下部処理デバイス支持組立体104は中心柱106を含み、中心柱106は、オーバーヘッドガントリ402に対して平行な関係で床404の下で長手方向に沿って延在するピット410内に取り付けられたピットガントリ408上に支持される。図2図3に示されたように、支持構造ベース108は中心柱106の上端に取り付けられる。支持構造ベース108の両側の一対の柱回動ジョイント110は、一対の取付柱112を支持構造ベース108にそれぞれ結合する。取付柱112は、一対の床開口部406を通って上方に延在する。各取付柱112の上端には、一対の取付アーム114を取付柱112に結合するアーム回動ジョイント116がある。各取付柱112から延在する一対の取付アーム114の端部は、処理デバイス122のアレイ120の両側に結合される。下部処理デバイス支持組立体104は、処理デバイス122の2つのアレイ120を支持する。
【0019】
図4図6を参照すると、処理デバイス122の2つのアレイ120を支持する上部処理デバイス支持組立体102が図示されている。処理デバイス122の2つのアレイ120を支持する下部処理デバイス支持組立体104も図示されている。物品420に対する処理デバイス122の配置を容易にするために、取付柱112は柱回動ジョイント110回りに回転可能であり、取付アーム114はアーム回動ジョイント116回りに回転可能である。取付柱112及び取付アーム114が回動可能であることにより、処理デバイス122のアレイ120が異なるサイズ及び形状の様々な物品に対して相補的に配置されることが可能になる。
【0020】
図7を参照すると、下部処理デバイス支持組立体104(図6)の処理デバイス122の単一のアレイ120が図示されている。アレイ120は、一対の取付アーム114によってそれぞれ両端で支持される。各処理デバイス122はデバイスフレーム124を含む。上述されたように、アレイ120のデバイスフレーム124は、デバイス作動システム130によって相互接続され、デバイス作動システム130は、物品表面422に対して所定の距離及び向きで各処理デバイス122を配置するように、デバイスフレーム124を互いに対して並進及び回転させる。
【0021】
各デバイス作動システム130は、駆動レール138と、少なくとも1つのギアシステム132とを含む。図7に示されたように、隣接する対の処理デバイス122のそれぞれのギアシステム132は、互いにほぼ対向する側面126にそれぞれ取り付けられ、それにより、隣接する対の処理デバイス122が駆動レール138によって相互接続されることが可能になる。各ギアシステム132は、第1の駆動ギア134及び第2の駆動ギア136を有する。駆動レール138(図7)は、隣接するデバイスフレーム124の第1の駆動ギア134と第2の駆動ギア136との間に捕捉される。第1の駆動ギア134及び第2の駆動ギア136は、各々デバイスフレーム124の側面126を通って延在する駆動シャフト(図示せず)に取り付けられ、それぞれ、デバイスフレーム124内部の第1の駆動ギアモータ(図示せず)及び第2の駆動ギアモータ(図示せず)に結合される。第2の駆動ギア136のシャフトは、デバイスフレーム124の側面126内のデバイスフレームスロット140(図8)を通って延在する。
【0022】
デバイスフレーム124を作動させるために、各ギアシステム132の第1の駆動ギア134及び第2の駆動ギア136は、互いに対してデバイスフレーム124を並進及び/または回転させるために、同じまたは異なる速度で、かつ同じまたは反対の方向に回転する。第2の駆動ギア136は、第1の駆動ギア134及び第2の駆動ギア136の差動回転中にデバイスフレーム124が駆動レール138に対して回転すると、第1の駆動ギア134を第1の駆動ギア134に対して駆動レール138と連続的に係合するように維持するために、第2の駆動ギア136に向かってまたはそれから離れるように移動する。
【0023】
さらに図7を参照すると、デバイス作動システム130は、デバイスフレーム124(すなわち、処理デバイス122)を拡張構成(図7)と収縮構成(図示せず)との間、及び中間の任意の構成の間を移動させて、処理デバイス122のアレイ120が処理デバイスシステム100(図1)によって処理される物品420(図1)の局所的なサイズ、形状及び幾何形状と一致することを可能にする。拡張構成では、処理デバイス122のアレイ120は、図1図2及び図5図7に示されたV字形構成を有する。V字形構成は、機体426(図1)の管状部分及び機体426の機首部分に外装を印刷するために実装されてもよい。尾翼部分での外装の印刷を容易にするために、処理デバイス122のアレイ120は、アレイ120が垂直尾翼430(図1)と水平尾翼432(図1)のうちの1つとの間に嵌合することを可能にするように、半収縮構成または収縮構成に移動してもよい。理解され得るように、処理デバイスシステム100は、垂直尾翼430の両側などの、機体426に加えて航空機424の他の領域と相補的な様々な構成のいずれか1つに処理デバイス122のアレイ120を配置するように操作されてもよい。
【0024】
さらに図7を参照すると、処理デバイスシステム100は、上部処理デバイス支持組立体102及び下部処理デバイス支持組立体104の構成要素の移動を制御するためのコントローラ412(図2)を含む。これに関して、コントローラ412は、柱回動ジョイント110回りの取付柱112の回動、アーム回動ジョイント116回りの取付アーム114の回動及びデバイスフレーム124を相互接続するデバイス作動システム130の移動を制御し、それにより、処理デバイス122のアレイ120が異なるサイズ及び形状の物品420(図1)に適応することが可能になる。加えて、コントローラ412は、後述されるように、物品420の局所輪郭と相補的になるように各処理デバイス122内の個々のデバイスヘッド210のピッチ方位及びヨー方位を調整するためのピッチヨー作動システム230(図14)を制御する。
【0025】
上部処理デバイス支持組立体102及び下部処理デバイス支持組立体104(図1)は、デバイスフレーム124(図1)に取り付けられた1以上のセンサ(図示せず)を含んでもよい。センサは、物品表面422(図1)を検知するように構成された撮像デバイス(例えば、カメラ)、レーザスキャナ、または他の計測デバイスとして設けられてもよい。各センサは、物品表面422のトポグラフィを連続的に走査し、処理デバイス122(図1)のアレイ120(図1)が物品420の上を移動するときに物品表面422の局所輪郭を表す表面データを連続的に生成するように構成される。例えば、各デバイスフレーム124上のセンサは、物品表面422の局所輪郭に対するデバイスヘッド210の公称分配方向128(図8)の向きを検知することに加えて、デバイスフレーム124と局所物品表面422との間の距離を連続的に検知する。公称分配方向128は、ピッチヨー作動システム230を使用してピッチ軸240(図10図13)またはヨー軸282(図10図13)回りにデバイスヘッド210を回動させる前に、デバイスヘッド210がその定位置212(図21)にあるときに、それに沿ってデバイスヘッド210から処理剤が分配される方向として記載されてもよい。
【0026】
センサは、表面データをコントローラ412(図2)に連続的に送信する。コントローラ412は、センサによって提供された表面データを処理し、各処理デバイス122のデバイスヘッド210(図7)を物品表面422(図1図3)から所定の距離(例えば、最大0.20インチ)の許容範囲帯(例えば、±0.010インチ)内に維持するように、デバイス作動システム130(図7)を制御する。加えて、コントローラ412は、各処理デバイス122(図7)のデバイスフレーム124(図7)を物品表面422の局所輪郭に対してほぼ垂直(例えば、±10度)の向きに維持するように、デバイス作動システム130(図7)を制御する。
【0027】
図7図8に示され、上述されたように、各処理デバイス122内のデバイスヘッド210は、二列に配置され、その結果、デバイスヘッド210は並んで配置される。各処理デバイス122内のデバイスヘッド210が並んで配置されたことに起因して、湾曲した物品表面422(図1)に対してほぼ垂直にデバイスフレーム124を向けると、並んだデバイスヘッド210のうちの少なくとも1つが物品表面422の局所輪郭に対して非垂直になる。さらに、各処理デバイス122のデバイス作動システム130は、ギアシステム132を含むデバイスフレーム124の側面126に垂直な軸(図示せず)回りにデバイスフレーム124を回転させることに限定され、物品表面422の複合湾曲に適応するためにデバイスフレーム124の側面126に平行な軸(図示せず)回りにデバイスフレーム124を回転させることができない。
【0028】
有利なことに、本明細書に開示されたピッチヨー作動システム230(図10)は、各デバイスヘッド210のピッチ方位及びヨー方位を調整する能力を提供し、その結果、各デバイスヘッド210の分配方向128を物品420の局所輪郭に対して相補的に(例えば、垂直に)向けることができる。より具体的には、各デバイスヘッド210のピッチヨー作動システム230は、デバイスフレーム124の側面126に平行なヨー軸282(図10)回りにデバイスヘッド210を回動させる能力を有する。加えて、各デバイスヘッド210のピッチヨー作動システム230は、ヨー軸282に直交するように向けられたピッチ軸240(図10)回りにデバイスヘッド210を回動させる能力を有する。ヨー軸282回りの回動とピッチ軸240回りの回動とを組み合わせることにより、ピッチヨー作動システム230が、各デバイスヘッド210の分配方向128を、デバイスヘッド210に直接隣接する(すなわち、真下にある)物品表面422の領域に対して局所的に直交するように、または垂直に向けることが可能になる。
【0029】
図8図9を参照すると、列及び行に配置され、デバイスフレーム124内で互いに近接して詰め込まれた複数のデバイスヘッド組立体200を含むデバイスフレーム124を備える処理デバイス122が図示されている。本例は、デバイスヘッド組立体200の2つの列及び6つの行を示すが、処理デバイス122は、単一の列及び/または単一の行を含む、デバイスヘッド組立体200の任意の数の列及び任意の数の行を含んでもよい。上述されたように、ギアシステム132は、デバイス作動システム130(図7)のうちの1つを介して隣接するデバイスフレーム124に対してデバイスフレーム124を作動させるためにデバイスフレーム124の側面126に結合される。
【0030】
図10図11を参照すると、図8図9のデバイスヘッド組立体200のうちの1つが図示されている。デバイスヘッド組立体200は、ヘッドフレーム202及びピッチヨー作動システム230を含む。図示された例では、ヘッドフレーム202は全体として中空であり、ヘッドフレーム202の断面形状を画定する長さ及び幅に対して長い奥行きを有する直交形状を有する。ヘッドフレーム202は、ヘッドフレーム上部204と、ヘッドフレーム下部206とを有する。後述されるように、ピッチヨー作動システム230は、ヘッドフレーム202の比較的長い奥行きを利用し、比較的多数のデバイスヘッド組立体200(図8)が単一のデバイスフレーム124(図8)内に詰め込まれることを可能にするように構成される。
【0031】
ピッチヨー作動システム230は、ヘッドフレーム上部204に取り付けられる。デバイスヘッド210は、ピッチヨー作動システム230によって支持される。上述されたように、デバイスヘッド210は、デバイスヘッド210の分配方向128(図8)に沿って処理剤を分配するように構成される。図示された例では、デバイスヘッド210は、インクを分配するように構成されたインクジェットプリントヘッド214である。図14に示されたように、インクジェットプリントヘッド214は、インクジェットプリントヘッド214にインクを供給し、そこからインクを戻すための一対の流体導管216を含む。可撓性データケーブル218は、インクジェットプリントヘッド214の動作を制御するためにインクジェットプリントヘッド214の下側から延在する。ピッチヨー作動システムは、インクジェットプリントヘッド214を支持することに関連して説明しているが、ピッチヨー作動システム230は、様々な異なるタイプのデバイスヘッド210のいずれか1つを支持することができる。
【0032】
図10図16を参照すると、ピッチヨー作動システム230は、ピッチフレーム232、ヨーフレーム270、ピッチアクチュエータ250、ヨーアクチュエータ290及びユニバーサルジョイント組立体300を含む。ピッチフレーム232は、ピッチヒンジ238を介してデバイスフレーム124に回動可能に結合される。より具体的には、ピッチヒンジ238は、ピッチフレーム232をヘッドフレーム202に回動可能に結合し、ヘッドフレーム202は、図8に示されたようにデバイスフレーム124に(すなわち、内側に)取り付け可能である。ピッチヒンジ238は、ピッチ軸240を有する。図14に示されたように、ピッチフレーム232は、ピッチフレーム接続部材236によって相互接続された一対のピッチフレームタブ234を含む。ピッチフレームタブ234は、デバイスヘッド210を受けるようなサイズ及び構成のピッチフレーム開口部を画定するように互いに離間している。ピッチフレーム接続部材236は、ヨー軸282回りのデバイスヘッド210の回動との干渉を回避するように成形される。
【0033】
図示された例では、ピッチヒンジ238は、ピッチフレーム232及びデバイスフレーム124に一体化されている。例えば、図14では、ピッチヒンジ238は、ヘッドフレーム上部204から上方に延在するヘッドフレームヒンジポスト208内に形成されたピッチヒンジ孔部244を含む。ピッチヒンジ孔部244は、ピッチフレーム232内にも形成される。ピッチヒンジピン242はピッチヒンジ孔部244を通って延在して、それによりピッチフレーム232をヘッドフレーム202に結合する。しかしながら、図示されていない別の例では、ピッチヨー作動システム230は、ピッチフレーム232をヘッドフレーム202に結合する別個の構成要素としてピッチヒンジ238を含んでもよい。
【0034】
ヨーフレーム270は、ヨー軸282を画定する一対のヨーヒンジ280を介してピッチフレーム232に回動可能に結合される。ヨーフレーム270は、別個の部材である第1のヨーフレーム部分272及び第2のヨーフレーム部分274から構成される。第1のヨーフレーム部分272及び第2のヨーフレーム部分274は、各々ヨーフレームタブ278を有する。加えて、第1のヨーフレーム部分272は、ヨーフレームタブ278から下方に延在するヨーフレームアーム276を有する。第1のヨーフレーム部分272は、デバイスヘッド210の片側のヨーヒンジ280を介してピッチフレームタブ234に回動可能に結合される。同様に、第2のヨーフレーム部分274は、デバイスヘッド210の反対側のヨーヒンジ280を介してピッチフレームタブ234に回動可能に結合される。各ヨーヒンジ280は、第1のヨーフレーム部分272または第2のヨーフレーム部分274内に形成されたヨーヒンジ孔部286の中に延在するヨーヒンジピン284を含む。ピッチヨー作動システム230は、ヨー軸282(図10図13)がピッチ軸240(図10図13)に直交するように構成される。
【0035】
図示された例では、デバイスヘッド210は、第1のヨーフレーム部分272及び第2のヨーフレーム部分274のそれぞれのヨーフレームタブ278にデバイスヘッド210を取り付けるための一対のデバイスヘッド取付タブ220を含む。図20に示され、以下に記載されるように、各ピッチフレームタブ234は、ヨー軸282の両側に一対の回動ストップ248を有する。図示された例では、回動ストップ248は、各ピッチフレームタブ234の下側の角度が付いた表面である。ヨー軸282(図10図13)回りのデバイスヘッド210の回動中、ヨーフレームタブ278の上面は回動ストップ248と接触し、それによってデバイスヘッド210の回動運動の範囲が制限され、これは、有利なことに、ヨー軸282回りのデバイスヘッド210の回動中に、インクジェットプリントヘッド214の流体導管216(図14)及びデータケーブル218(図14)がヘッドフレーム上部204の内側に接触しないように防止することができる。
【0036】
上述されたように、ヨーヒンジ280は、ヨーフレーム270及びピッチフレーム232に一体化されている。しかしながら、図示されていない別の例では、ヨーヒンジ280は、ヨーフレーム270及びピッチフレーム232とは別個の構成要素であってもよい。図示されていないさらに別の例では、第1のヨーフレーム部分272及び第2のヨーフレーム部分274は、好ましくはヨー軸282回りのデバイスヘッド210の回動との干渉を回避するような形状のヨーフレーム接続部材(図示せず)によって相互接続されてもよい。
【0037】
さらに図10図16を参照すると、ピッチアクチュエータ250は、ピッチ軸240回りにピッチフレーム232(及びデバイスヘッド210)を回動させるように構成される。ピッチアクチュエータ250は、ヘッドフレーム202の奥行き方向に沿って延在するアクチュエータ軸258(図12)を有する線形アクチュエータ260として構成される。ピッチアクチュエータ250は、デバイスヘッド組立体200のピッチアクチュエータ側に位置する。ピッチアクチュエータ250のアクチュエータ軸258は、ピッチ軸240とヨー軸282との両方に直交するように向けられる。
【0038】
ピッチアクチュエータ250は、ピッチアクチュエータ固定部252及びピッチアクチュエータ伸縮可能部254を有する。ピッチアクチュエータ固定部252は、ヘッドフレーム202(図10)に固定して結合可能である。ピッチアクチュエータ伸縮可能部254は、ピッチ軸240回りにデバイスヘッド210を回動させるために軸方向に移動可能である。ピッチアクチュエータ伸縮可能部254は、ピッチヒンジ238とは反対のデバイスヘッド210の側でピッチフレーム232に結合されたピッチアクチュエータ終端部256(図14)を有する。図15に示されたように、ピッチアクチュエータ終端部256は、ピッチフレーム接続部材236から突出するクレビス取付具246に結合される。
【0039】
ヨーアクチュエータ290は、ヨー軸282回りにヨーフレーム270(及びデバイスヘッド210)を回動させるように構成される。図示された例では、ヨーアクチュエータ290は、ピッチアクチュエータ250と同様の線形アクチュエータ260として構成される。ヨーアクチュエータ290及びピッチアクチュエータ250は、ヘッドフレーム202の両側に位置する。ヨーアクチュエータ290は、ピッチ軸240とヨー軸282の両方に直交するように向けられたアクチュエータ軸258を有する。加えて、ヨーアクチュエータ290のアクチュエータ軸258は、ピッチアクチュエータ250のアクチュエータ軸258にほぼ平行である。
【0040】
ピッチアクチュエータ250の上述された配置と同様に、ヨーアクチュエータ290は、ヨーアクチュエータ固定部292及びヨーアクチュエータ伸縮可能部294を有する。ヨーアクチュエータ固定部292は、ヘッドフレーム202に固定して結合可能である。ヨーアクチュエータ290は、以下でより詳細に記載されるように、ユニバーサルジョイント組立体300を介してヨーフレームアーム276に結合されたヨーアクチュエータ終端部296を有する。
【0041】
図示された例では、ピッチアクチュエータ250及びヨーアクチュエータ290は、各々ボールネジ機構(図示せず)を駆動する小型サーボモータ(図示せず)を有する電気式線形アクチュエータ260(図12)として構成される。サーボモータ及びボールネジ機構は、円筒形ハウジング262(図12)内に収容される。加えて、各電気式線形アクチュエータ260は、ボールネジ機構に螺合され、ハウジング262から延在するプッシュロッド264(図12)を有する。ハウジング262は、ジンバルマウント(図示せず)を介してヘッドフレーム202に結合されてもよい。サーボモータを介したボールネジ機構の回転は、ピッチ軸240及びヨー軸282回りにデバイスヘッド210を回動させるために、ハウジング262に対するプッシュロッド264の軸方向運動を引き起こす。電気式線形アクチュエータとして記載されているが、ピッチアクチュエータ250及びヨーアクチュエータ290は、場合によっては空気圧式線形アクチュエータとして構成されてもよい。
【0042】
図12図14及び図16図20を参照すると、ヨーアクチュエータ290をヨーフレーム270に結合するユニバーサルジョイント組立体300の一例が示されている。ユニバーサルジョイント組立体300は、線形ガイド機構316及びユニバーサルジョイント302を含む。線形ガイド機構316は、ガイド機構軸318を有する。ユニバーサルジョイント302は、線形ガイド機構316に摺動可能に結合される。ガイド機構軸318は、ピッチフレーム232及び/またはヨーフレーム270の回動中にヨーアクチュエータ290とヨーフレーム270との位置ズレに適応するように線形ガイド機構316に沿ってユニバーサルジョイント302が移動することを可能にする角度に向けられる。例えば、線形ガイド機構316は、ユニバーサルジョイント302が回転する間、ユニバーサルジョイント302が線形ガイド機構316に沿って並進することを可能にするように構成される。このようにして、ユニバーサルジョイント組立体300は、回動軸及びヨー軸282回りのデバイスヘッド210の同時回動を可能にする。
【0043】
図16図20の例では、ユニバーサルジョイント302はボールソケットジョイント304である。ボールソケットジョイント304は、球状のボール306と、ボール306を受けるように構成されたソケット314を有するジョイント本体310とを含む。ボール306は、ボールスタッド308を介してヨーフレームアーム276の端部に固定して結合される。しかしながら、ユニバーサルジョイント302は、ユニバーサル回転能力を提供する様々な代替構成のいずれか1つで提供されてもよい。例えば、図示されていないが、ユニバーサルジョイント302は、十字形部材によって相互接続された2つのヨーク取付具から構成されるフックジョイントとして構成されてもよく、一方のヨーク取付具は線形ガイド機構316に摺動可能に結合され、他方のヨーク取付具はヨーフレームアーム276に固定して結合される。
【0044】
図18図19では、線形ガイド機構316は、ヨーアクチュエータ終端部296に固定して結合されたガイドピン320である。ジョイント本体310は、ガイドピン320を摺動可能に受けるようなサイズ及び構成のガイドピン孔部322を含む。ジョイント本体310は、ヨーアクチュエータ終端部296の終端側面298(図19)と相補的に構成されたジョイント本体側面312(図18)を有する。ガイドピン320に沿ったジョイント本体310の摺動移動中、ジョイント本体側面312は、終端側面298に対して密接に平行(例えば、非接触)な関係で摺動し、それにより、ガイドピン320回りのジョイント本体310の回転が防止され、それは、そうでない場合デバイスヘッド210のヨー回動を制御するための動力学を複雑にする可能性がある。
【0045】
図は、ヨーアクチュエータ終端部296に固定して結合されたガイドピン320及びジョイント本体310内に形成されたガイドピン孔部322を示しているが、図示されていない他の例では、ガイドピン320はジョイント本体310に固定して結合されてもよく、ガイドピン孔部322はヨーアクチュエータ終端部296内に形成されてもよい。図示されていない別の配置では、ボールソケットジョイント304のボール306は、ヨーアクチュエータ終端部296に固定して結合されてもよく、ガイドピン320はヨーフレーム270に結合されてもよい。そのような配置では、ガイドピン320は、ヨーフレームアーム276に固定して結合され、ジョイント本体310内のガイドピン孔部322内で摺動可能であってもよく、またはガイドピン320は、ジョイント本体310に固定して結合され、ヨーフレームアーム276内のガイドピン孔部322内で摺動可能であってもよい。
【0046】
側面から見たピッチヨー作動システム230を示す図20を参照すると、ガイド機構軸318(例えば、ガイドピン320)は、ピッチフレーム232(図16)及び/またはヨーフレーム270(図16)の回動中にヨーアクチュエータ290(図17)とヨーフレーム270(図17)との位置ズレに適応するように線形ガイド機構316に沿ってユニバーサルジョイント302(例えば、ジョイント本体310)が移動することを可能にする角度に向けられる。図示されていないが、ピッチヨー作動システム230をピッチ軸240に平行な方向に沿って見ると、ガイド機構軸318はピッチ軸240に平行である。
【0047】
図20では、ピッチヨー作動システム230をヨー軸282に平行な方向に沿って見ると、ガイド機構軸318はピッチ軸240に対して鋭角である。一例では、ガイド機構軸318の鋭角αは、約45度(例えば、±20度)である。しかしながら、ガイド機構軸318は、デバイスヘッド210の回動運動中にヨーアクチュエータ290とヨーフレーム270との位置ズレに適応する様々な異なる方向のいずれか1つに向けられてもよい。
【0048】
さらに図20を参照すると、ピッチヨー作動システム230を側面から見ると、ユニバーサルジョイント組立体300は、ヨーヒンジ280の下に位置するピッチヒンジ238の下に位置する。しかしながら、図示されていない他の例では、ピッチヨー作動システム230は、ピッチヨー作動システム230を側面から見たときにユニバーサルジョイント組立体300がピッチヒンジ238とヨーヒンジ280との間に位置するように構成されてもよい。また、図20には、ヨー軸282回りのいずれかの方向におけるデバイスヘッド210の回動運動の範囲を制限するために、ピッチフレームタブ234に組み込まれた上述の回動ストップ248も示されている。
【0049】
図21図27を参照すると、ピッチヨー作動システム230を使用する回動運動前及び回動運動中のデバイスヘッド210の図が示されている。図21は、ピッチ軸240及びヨー軸282回りに回動する前の定位置212にあるデバイスヘッド210を示す。図25は、デバイスヘッド210が定位置212にあるときのガイドピン320上のジョイント本体310の場所を示すユニバーサルジョイント組立体300の拡大図である。図では、ボールスタッド308はほぼ垂直な向きを有する。
【0050】
図22は、ピッチ軸240回りにデバイスヘッド210を下方に回動させるピッチアクチュエータ250を示し、図23は、ピッチ軸240回りにデバイスヘッド210を上方に回動させるピッチアクチュエータ250を示す。図26は、デバイスヘッド210がピッチ軸240回りに回動するときのユニバーサルジョイント302のジョイント本体310内のボール306の回転を示す、ユニバーサルジョイント組立体300の拡大図である。ボール306の回転は、図25のボールスタッド308の軸の垂直方向に対する図26のボールスタッド308の軸の非垂直方向から明らかである。
【0051】
図24は、デバイスヘッド210がピッチ軸240回りに回動したままである間に、ヨー軸282回りにデバイスヘッド210を回動させるヨーアクチュエータ290を示す。図27は、ヨー軸282回りにするデバイスヘッド210の回動の結果として、ジョイント本体310内のボール306のわずかに多い回転を示す、ユニバーサルジョイント組立体300の拡大図である。さらに、図27は、デバイスヘッド210がヨー軸282回りに回動する結果として、線形ガイド機構316に沿って再配置されたユニバーサルジョイント302を示す。上述されたように、ジョイント本体側面312は、ジョイント本体310がガイドピン320に沿って摺動するにつれて、終端側面298に対して密接に平行な関係で摺動し、それにより、ガイドピン320回りのジョイント本体310の回転が防止される。図21図27に示されたように、ユニバーサルジョイント302と線形ガイド機構316の組合せにより、デバイスヘッド210の同時の回動運動及びヨーイング運動が可能になり、それにより、広範囲の運動内でのデバイスヘッド210の移動が容易になる。
【0052】
有利なことに、ピッチヨー作動システム230は、比較的小さい設置面積または断面積内に嵌合するように構成される。例えば、ピッチヨー作動システム230は、ピッチフレーム232、ヨーフレーム270、ピッチアクチュエータ250、ヨーアクチュエータ290及び/またはユニバーサルジョイント組立体300が、アクチュエータ軸258に平行な方向に沿って見たときにヘッドフレーム202の断面外周から突出しないように構成される。上述されたように、ピッチヨー作動システム230の小さい設置面積により、多数のデバイスヘッド組立体200を単一のデバイスフレーム124内に詰め込むことが可能になる(例えば、図8を参照)。小さい設置面積は、ヘッドフレーム202の奥行き方向に平行なピッチアクチュエータ250及びヨーアクチュエータ290の向きに部分的に起因する。これに関して、よりかさばる回転アクチュエータの代わりに回動駆動力を提供するために線形アクチュエータ260(すなわち、ピッチアクチュエータ250及びヨーアクチュエータ290)を使用することは、ヘッドフレーム202の比較的長い奥行きを活用し、インクジェットプリントヘッド214の真下の汚染に敏感な物品表面422から回動駆動力を遠ざける。
【0053】
ここで図28を参照すると、処理デバイス122のデバイスヘッド210を作動させる方法500に含まれる動作のフローチャートが示されている。上述され、図8に示されたように、複数のデバイスヘッド210は、各処理デバイス122のデバイスフレーム124内で互いに近接して支持される。図1図3は、機体表面を処理するために機体426に沿って移動する処理デバイス122のアレイ120を示す。
【0054】
方法500のステップ502は、ピッチアクチュエータ250を使用して、ピッチフレーム232をヘッドフレーム202に結合するピッチヒンジ238のピッチ軸240回りにピッチフレーム232を回動させることを含む。図10図16に示され、上述されたように、ピッチフレーム232は、ヘッドフレーム202から上方に突出するヘッドフレームヒンジポスト208に結合される。図示された例では、ピッチ軸240回りにピッチフレーム232を回動させるステップ502は、ピッチフレーム232の片側に一体化されたピッチヒンジ238のピッチ軸240回りにピッチフレーム232を回動させることを含む。図14に示され、上述されたように、ピッチヒンジピン242は、ヘッドフレームヒンジポスト208及びピッチフレーム232にそれぞれ形成されたピッチヒンジ孔部244を通って延在して、それにより、ピッチフレーム232をヘッドフレーム202に結合する。
【0055】
方法500のステップ504は、ヨーアクチュエータ290を使用して、ヨーフレーム270をピッチフレーム232に結合するヨーヒンジ280のヨー軸282回りにヨーフレーム270を回動させることを含む。図10図16に示され、上述されたように、ヨー軸282は、ピッチ軸240に直交するように向けられる。加えて、ヨーアクチュエータ290は、ユニバーサルジョイント組立体300を介してヨーフレーム270に結合される。上述されたように、ユニバーサルジョイント組立体300は、線形ガイド機構316と、線形ガイド機構316に摺動可能に結合されたユニバーサルジョイント302とを含む。図示された例では、ヨー軸282回りにヨーフレーム270を回動させるステップ504は、ピッチフレーム232及びヨーフレーム270に一体化されたヨーヒンジ280のヨー軸282回りにヨーフレーム270を回動させることを含む。加えて、ステップ504は、それぞれピッチフレーム232の両側にある一対のヨーヒンジ280によって画定されたヨー軸282回りにヨーフレーム270を回動させることを含む。例えば、図10図16に示され、上述されたように、デバイスヘッド210の両側で、ヨーヒンジピン284は、第1のヨーフレーム部分272または第2のヨーフレーム部分274のいずれかに形成されたヨーヒンジ孔部286の中に延在する。
【0056】
図示された例では、ピッチフレーム232を回動させるステップ502は、線形アクチュエータ260として構成されたピッチアクチュエータ250を介して実行される。これに関して、ピッチフレーム232を回動させるステップ502は、ボールネジ機構(図示せず)及びプッシュロッド264を軸方向に移動させるためにボールネジ機構に螺合されたプッシュロッド264を有する電気式線形アクチュエータ260として構成された線形アクチュエータ260によって実行される。同様に、ヨーフレーム270を回動させるステップ504は、上述のピッチアクチュエータ250と同様の電気式線形アクチュエータ260として構成される場合もある、線形アクチュエータ260として構成されたヨーアクチュエータ290を介して実行される。
【0057】
図10図16に示されたように、ピッチフレーム232を回動させるステップ502及びヨーフレーム270を回動させるステップ504は、それぞれ、デバイスヘッド210の両側に位置するピッチアクチュエータ250及びヨーアクチュエータ290によって実行される。図示された例では、ピッチフレーム232を回動させるステップ502は、ピッチ軸240とヨー軸282との両方に直交するように向けられたアクチュエータ軸258に沿って作動するピッチアクチュエータ250によって実行される。同様に、ヨーフレーム270を回動させるステップ504は、ピッチ軸240とヨー軸282の両方に直交するように向けられたアクチュエータ軸258に沿って作動するヨーアクチュエータ290によって実行される。上述されたように、ピッチアクチュエータ250のアクチュエータ軸258及びヨーアクチュエータ290のアクチュエータ軸258は、互いにほぼ平行である。ピッチ軸240回りにピッチフレーム232を回動させるステップ502は、図20に示されたように、ヨー軸282とユニバーサルジョイント組立体300との間に位置するピッチ軸240回りにピッチフレーム232を回動させることを含む。しかしながら、図示されていない別の例では、ユニバーサルジョイント組立体300は、ピッチ軸240とヨー軸282との間に位置してもよい。
【0058】
方法500のステップ506は、ピッチフレーム232及びヨーフレーム270のうちの少なくとも1つの回動中にヨーアクチュエータ290とヨーフレーム270との位置ズレに適応するように、線形ガイド機構316に対してユニバーサルジョイント302を移動させることを含む。上述されたように、ユニバーサルジョイント組立体300は、ヨーアクチュエータ290をヨーフレームアーム276に結合する。ユニバーサルジョイント302が、図17図19に示されたボール306を収容するソケット314を有するジョイント本体310から構成される場合、ステップ506は、線形ガイド機構316に沿ってジョイント本体310を並進させることを含む。図20を参照すると、線形ガイド機構316に沿ってユニバーサルジョイント302を並進させることは、ヘッドフレーム202をヨー軸282に平行な方向に沿って見たときにピッチ軸240に対して鋭角に向けられたガイド機構軸318に沿ってユニバーサルジョイント302を並進させることを含む。図示された例では、ユニバーサルジョイント302は、約45度の角度で向けられたガイド機構軸318に沿って並進する。
【0059】
図26図27を参照すると、線形ガイド機構316に対してユニバーサルジョイント302を移動させるステップ506は、ガイドピン孔部322内でガイドピン320を摺動させることを含む。図示された例では、ガイドピン320は、ヨーアクチュエータ終端部296に固定して結合され、ガイドピン320は、ジョイント本体310内のガイドピン孔部322内で摺動する。しかしながら、図示されていない他の例では、ガイドピン320は、ジョイント本体310に固定して結合されてもよく、ガイドピン320は、ヨーアクチュエータ終端部296内に形成されたガイドピン孔部322内で摺動する。図26に示されたように、線形ガイド機構316に対してユニバーサルジョイント302を移動させるステップ506は、ボールソケットジョイント304のジョイント本体310内に形成されたソケット314内でボール306を回動させることを含む。ボール306は、ピッチ軸240回りのデバイスヘッド210の回転中及び/またはヨー軸282回りのデバイスヘッド210の回動中にソケット314内で回転する。
【0060】
方法500は、ピッチフレーム232及びヨーフレーム270によって支持されたデバイスヘッド210から処理剤を排出するステップをさらに含む。処理剤は、ピッチ軸240及び/またはヨー軸282回りにデバイスヘッド210を回動させる前、その間及び/またはその後にデバイスヘッド210から排出される。上述されたように、デバイスヘッド210は、航空機の機体に外装を塗布するなどのために、物品420の物品表面422に向かって分配方向128に沿って処理剤を分配するように構成される。
【0061】
さらに、本開示は以下の付記項による例を含む。
【0062】
付記項1.デバイスヘッド(210)を作動させるためのピッチヨー作動システム(230)であって、当該システムが、
ピッチ軸(240)を有するピッチヒンジ(238)を介してデバイスフレーム(124)に回動可能に結合されるように構成されたピッチフレーム(232)と、
ピッチ軸(240)に直交するヨー軸(282)を有するヨーヒンジ(280)を介してピッチフレーム(232)に回動可能に結合されるように構成されたヨーフレーム(270)と、
ピッチ軸(240)回りにピッチフレーム(232)を回動させるように構成されたピッチアクチュエータ(250)と、
ヨー軸(282)回りにヨーフレーム(270)を回動させるように構成されたヨーアクチュエータ(290)と、
ヨーアクチュエータ(290)をヨーフレーム(270)に結合するように構成されたユニバーサルジョイント(302)組立体と
を備え、
ユニバーサルジョイント組立体が、
ガイド機構軸(318)を有する線形ガイド機構(316)と、
線形ガイド機構(316)に摺動可能に結合可能なユニバーサルジョイント(302)と
を含み、
ガイド機構軸(318)が、ピッチフレーム(232)及びヨーフレーム(270)のうちの少なくとも1つの回動中にヨーアクチュエータ(290)とヨーフレーム(270)との位置ズレに適応するようにユニバーサルジョイント(302)が移動することを可能にする角度に向けられた、ユニバーサルジョイント(302)組立体とを備える、ピッチヨー作動システム。
【0063】
付記項2.ピッチアクチュエータ(250)及びヨーアクチュエータ(290)のうちの少なくとも一方が線形アクチュエータ(260)である、付記項1に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0064】
付記項3.線形アクチュエータ(260)が、ボールネジ機構と、プッシュロッドを軸方向に移動させるためにボールネジ機構に螺合されたプッシュロッドとを有する電気式線形アクチュエータである、付記項2に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0065】
付記項4.ヨーアクチュエータ(290)及びピッチアクチュエータ(250)がヨーフレーム(270)の両側に位置する、付記項1に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0066】
付記項5.ピッチアクチュエータ(250)及びヨーアクチュエータ(290)が、各々ピッチ軸(240)とヨー軸(282)の両方に直交するように向けられたアクチュエータ軸(258)を有する、付記項1に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0067】
付記項6.ピッチ軸(240)がヨー軸(282)とユニバーサルジョイント(302)との間に位置する、付記項1に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0068】
付記項7.線形ガイド機構(316)が、ユニバーサルジョイント(302)が線形ガイド機構(316)に沿って並進すると同時に、ガイド機構軸(318)回りに回転することを可能にするように構成される、付記項1に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0069】
付記項8.ピッチヨー作動システム(230)をヨー軸(282)に平行な方向に沿って見たときにガイド機構軸(318)がピッチ軸(240)に対して鋭角に向けられた、付記項1に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0070】
付記項9.ガイド機構軸(318)の鋭角が約45度である、付記項8に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0071】
付記項10.ユニバーサルジョイント(302)が、ボール(306)を有するボールソケットジョイント(304)及びボール(306)を受けるように構成されたソケット(314)を有するジョイント本体(310)である、付記項1に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0072】
付記項11.線形ガイド機構(316)が、ガイドピン(320)と、ガイドピン(320)を摺動可能に受けるように構成されたガイドピン孔部(322)とを備える、付記項1に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0073】
付記項12.ヨーアクチュエータ(290)がヨーアクチュエータ終端部(296)を有し、ユニバーサルジョイント(302)がジョイント本体(310)を有し、ガイドピン(320)がヨーアクチュエータ終端部(296)に固定して結合され、ガイドピン孔部(322)がジョイント本体(310)内に形成される、付記項11に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0074】
付記項13.ピッチヒンジ(238)が、ピッチフレーム(232)及びヨーフレーム(270)の共通の側面に一体化される、付記項1に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0075】
付記項14.ヨーフレーム(270)が、処理剤を排出するように構成されたデバイスヘッド(210)を受けるように構成される、付記項1に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0076】
付記項15.ヨーフレーム(270)が、デバイスヘッド(210)を受けるように構成されたヨーフレーム開口部を有し、ピッチヨー作動システム(230)が、ピッチフレーム(232)の両側にそれぞれ一対のヨーヒンジ(280)を含む、付記項14に記載のピッチヨー作動システム(230)。
【0077】
付記項16.ヘッドフレーム(202)及びピッチヨー作動システム(230)を備えるデバイスヘッド(210)組立体であって、
ピッチ軸(240)を有するピッチヒンジ(238)を介してヘッドフレーム(202)に結合されたピッチフレーム(232)と、
ピッチ軸(240)に直交するヨー軸(282)を有するヨーヒンジ(280)を介してピッチフレーム(232)に結合されたヨーフレーム(270)であって、デバイスヘッド(210)を受けるように構成された、ヨーフレーム(270)と、
ヘッドフレーム(202)に結合され、ピッチ軸(240)回りにピッチフレーム(232)を回動させる構成されたピッチアクチュエータ(250)と、
ヘッドフレーム(202)に結合され、ヨー軸(282)回りにヨーフレーム(270)を回動させる構成されたヨーアクチュエータ(290)と、
ヨーアクチュエータ(290)をヨーフレーム(270)に結合するように構成されたユニバーサルジョイント(302)組立体と
を含み、
ユニバーサルジョイント組立体が、
ガイド機構軸(318)を有する線形ガイド機構(316)と、
線形ガイド機構(316)に摺動可能に結合可能なユニバーサルジョイント(302)とを含み、
ガイド機構軸(318)が、ピッチフレーム(232)及びヨーフレーム(270)の回動中にヨーアクチュエータ(290)とヨーフレーム(270)との位置ズレに適応するように線形ガイド機構(316)に対してユニバーサルジョイント(302)が移動することを可能にする角度に向けられた、デバイスヘッド(210)組立体。
【0078】
付記項17.ヘッドフレーム(202)がヘッドフレーム断面外周を有し、ピッチフレーム(232)、ヨーフレーム(270)、ピッチアクチュエータ(250)、ヨーアクチュエータ(290)及びユニバーサルジョイント(302)組立体のうちの少なくとも1つが、ヘッドフレーム(202)をピッチアクチュエータ(250)及びヨーアクチュエータ(290)のアクチュエータ軸(258)に平行な方向に沿って見たときにヘッドフレーム断面外周から突出しないように構成される、付記項16に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0079】
付記項18.ピッチヒンジ(238)が、ピッチフレーム(232)及びヘッドフレーム(202)に一体化され、ヨーヒンジ(280)が、ヨーフレーム(270)及びピッチフレーム(232)に一体化される、付記項16に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0080】
付記項19.ピッチアクチュエータ(250)及びヨーアクチュエータ(290)のうちの少なくとも一方が線形アクチュエータ(260)である、付記項16に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0081】
付記項20.線形アクチュエータ(260)が、ボールネジ機構と、プッシュロッドを軸方向に移動させるためにボールネジ機構に螺合されたプッシュロッドとを有する電気式線形アクチュエータである、付記項19に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0082】
付記項21.ヨーアクチュエータ(290)及びピッチアクチュエータ(250)がヨーフレーム(270)の両側に位置する、付記項16に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0083】
付記項22.ピッチアクチュエータ(250)及びヨーアクチュエータ(290)が、各々ピッチ軸(240)とヨー軸(282)の両方に直交するように向けられたアクチュエータ軸(258)を有する、付記項16に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0084】
付記項23.ピッチ軸(240)がヨー軸(282)とユニバーサルジョイント(302)との間に位置する、付記項16に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0085】
付記項24.線形ガイド機構(316)が、ユニバーサルジョイント(302)が線形ガイド機構(316)に沿って並進すると同時に、ガイド機構軸(318)回りに回転することを可能にするように構成される、付記項16に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0086】
付記項25.ヘッドフレーム(202)をヨー軸(282)に平行な方向に沿って見たときにガイド機構軸(318)がピッチ軸(240)に対して鋭角に向けられ、ヘッドフレーム(202)をピッチ軸(240)に平行な方向に沿って見たときにガイド機構軸(318)がピッチ軸(240)と平行である、付記項16に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0087】
付記項26.ガイド機構軸(318)の鋭角が約45度である、付記項25に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0088】
付記項27.ユニバーサルジョイント(302)が、ボール(306)を有するボールソケットジョイント(304)及びボール(306)を受けるように構成されたソケット(314)を有するジョイント本体(310)である、付記項16に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0089】
付記項28.線形ガイド機構(316)が、ガイドピン(320)と、ガイドピン(320)を摺動可能に受けるように構成されたガイドピン孔部(322)とを備える、付記項16に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0090】
付記項29.ヨーアクチュエータ(290)がヨーアクチュエータ終端部(296)を有し、ユニバーサルジョイント(302)がジョイント本体(310)を有し、ガイドピン(320)がヨーアクチュエータ終端部(296)に固定して結合され、ガイドピン孔部(322)がジョイント本体(310)内に形成される、付記項28に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0091】
付記項30.ピッチヒンジ(238)が、ピッチフレーム(232)及びヨーフレーム(270)の共通の側面に一体化される、付記項16に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0092】
付記項31.ヨーフレーム(270)が、デバイスヘッド(210)を受けるように構成されたヨーフレーム開口部を有し、ピッチヨー作動システム(230)が、ピッチフレーム(232)の両側にそれぞれ一対のヨーヒンジ(280)を含む、付記項16に記載のデバイスヘッド(210)組立体。
【0093】
付記項32.デバイスヘッド(210)を作動させる方法であって、
ピッチアクチュエータ(250)を使用して、ピッチフレーム(232)をヘッドフレーム(202)に結合するピッチヒンジ(238)のピッチ軸(240)回りにピッチフレーム(232)を回動させるステップと、
ヨーアクチュエータ(290)を使用して、ヨーフレーム(270)をピッチフレーム(232)に結合するヨーヒンジ(280)のヨー軸(282)回りにヨーフレーム(270)を回動させるステップであって、ヨー軸(282)がピッチ軸(240)と直交するように向けられ、ヨーアクチュエータ(290)が線形ガイド機構(316)を介してヨーフレーム(270)に結合され、ユニバーサルジョイント(302)が線形ガイド機構(316)に摺動可能に結合される、ステップと、
ピッチフレーム(232)及びヨーフレーム(270)のうちの少なくとも1つの回動中にヨーアクチュエータ(290)とヨーフレーム(270)との位置ズレに適応するように、線形ガイド機構(316)に対してユニバーサルジョイント(302)を移動させるステップと
を含む、方法。
【0094】
付記項33.ピッチフレーム(232)を回動させるステップ及びヨーフレーム(270)を回動させるステップのうちの少なくとも1つが、それぞれ、各々が線形アクチュエータ(260)として構成されたピッチアクチュエータ(250)及びヨーアクチュエータ(290)によって実行される、付記項32に記載の方法。
【0095】
付記項34.ピッチフレーム(232)を回動させるステップ及びヨーフレーム(270)を回動させるステップのうちの少なくとも一方が、それぞれ、電気式線形アクチュエータによって実行される、付記項33に記載の方法。
【0096】
付記項35.ピッチフレーム(232)を回動させるステップ及びヨーフレーム(270)を回動させるステップが、それぞれ、ピッチフレーム(232)の両側に位置するピッチアクチュエータ(250)及びヨーアクチュエータ(290)によって実行される、付記項32に記載の方法。
【0097】
付記項36.ピッチフレーム(232)を回動させるステップ及びヨーフレーム(270)を回動させるステップが、それぞれ、各々がピッチ軸(240)とヨー軸(282)の両方に直交するように向けられたアクチュエータ軸(258)に沿って作動するピッチアクチュエータ(250)及びヨーアクチュエータ(290)によって実行される、付記項32に記載の方法。
【0098】
付記項37.ピッチ軸(240)回りにピッチフレーム(232)を回動させるステップが、ヨー軸(282)とユニバーサルジョイント(302)との間に位置するピッチ軸(240)回りにピッチフレーム(232)を回動させるステップを含む、付記項32に記載の方法。
【0099】
付記項38.線形ガイド機構(316)に沿ってユニバーサルジョイント(302)を並進させるステップが、ヘッドフレーム(202)をヨー軸(282)に平行な方向に沿って見たときにピッチ軸(240)に対して鋭角に向けられたガイド機構軸(318)に沿ってユニバーサルジョイント(302)を並進させるステップを含む、付記項32に記載の方法。
【0100】
付記項39.鋭角に向けられたガイド機構軸(318)に沿ってユニバーサルジョイント(302)を並進させるステップが、約45度の角度に向けられたガイド機構軸(318)に沿ってユニバーサルジョイント(302)を並進させるステップを含む、付記項38に記載の方法。
【0101】
付記項40.線形ガイド機構(316)に対してユニバーサルジョイント(302)を移動させるステップが、ボールソケットジョイント(304)のジョイント本体(310)内に形成されたソケット(314)内でボール(306)を回転させるステップを含む、付記項32に記載の方法。
【0102】
付記項41.線形ガイド機構(316)に対してユニバーサルジョイント(302)を移動させるステップが、ガイドピン孔部(322)内でガイドピン(320)を摺動させるステップを含む、付記項32に記載の方法。
【0103】
付記項42.ガイドピン孔部(322)内でガイドピン(320)を摺動させるステップが、ユニバーサルジョイント(302)のジョイント本体(310)内に形成されたガイドピン孔部(322)内でガイドピン(320)を摺動させるステップであって、ガイドピン(320)が、ヨーアクチュエータ(290)のヨーアクチュエータ終端部(296)に固定して結合される、ステップを含む、付記項41に記載の方法。
【0104】
付記項43.ピッチ軸(240)回りにピッチフレーム(232)を回動させるステップが、ピッチフレーム(232)の片側に一体化されたピッチヒンジ(238)のピッチ軸(240)回りにピッチフレーム(232)を回動させるステップを含む、付記項32に記載の方法。
【0105】
付記項44.ヨー軸(282)回りにヨーフレーム(270)を回動させるステップが、それぞれピッチフレーム(232)の両側にある一対のヨーヒンジ(280)によって画定されたヨー軸(282)回りにヨーフレーム(270)を回動させるステップを含む、付記項32に記載の方法。
【0106】
付記項45.ピッチフレーム(232)及びヨーフレーム(270)によって支持されたデバイスヘッド(210)から処理剤を排出するステップをさらに含む、付記項32に記載の方法。
【0107】
本開示のさらなる修正及び改善が当業者には明らかであり得る。したがって、本明細書に記載され図示された部分の特定の組合せは、本開示のいくつかの例のみを表すものであり、本開示の趣旨及び範囲内の代替の例またはデバイスを限定するものとして働くものではない。
【符号の説明】
【0108】
100 処理デバイスシステム、102 上部処理デバイス支持組立体、104 下部処理デバイス支持組立体、106 中心柱、108 支持構造ベース、110 柱回動ジョイント、112 取付柱、114 取付アーム、116 アーム回動ジョイント、120 アレイ、122 処理デバイス、124 デバイスフレーム、126 側面、128 分配方向、130 デバイス作動システム、132 ギアシステム、134 第1の駆動ギア、136 第2の駆動ギア、138 駆動レール、140 デバイスフレームスロット、200 デバイスヘッド組立体、202 ヘッドフレーム、204 ヘッドフレーム上部、206 ヘッドフレーム下部、208 ヘッドフレームヒンジポスト、210 デバイスヘッド、212 定位置、214 インクジェットプリントヘッド、216 流体導管、218 可撓性データケーブル、220 デバイスヘッド取付タブ、230 ピッチヨー作動システム、232 ピッチフレーム、234 ピッチフレームタブ、236 ピッチフレーム接続部材、238 ピッチヒンジ、240 ピッチ軸、242 ピッチヒンジピン、244 ピッチヒンジ孔部、246 クレビス取付具、248 回動ストップ、250 ピッチアクチュエータ、252 ピッチアクチュエータ固定部、254 ピッチアクチュエータ伸縮可能部、256 ピッチアクチュエータ終端部、258 アクチュエータ軸、260 線形アクチュエータ、262 円筒形ハウジング、264 プッシュロッド、270 ヨーフレーム、272 第1のヨーフレーム部分、274 第2のヨーフレーム部分、276 ヨーフレームアーム、278 ヨーフレームタブ、280 ヨーヒンジ、282 ヨー軸、284 ヨーヒンジピン、286 ヨーヒンジ孔部、290 ヨーアクチュエータ、292 ヨーアクチュエータ固定部、294 ヨーアクチュエータ伸縮可能部、296 ヨーアクチュエータ終端部、298 終端側面、300 ユニバーサルジョイント組立体、302 ユニバーサルジョイント、304 ボールソケットジョイント、306 ボール、308 ボールスタッド、310 ジョイント本体、312 ジョイント本体側面、314 ソケット、316 線形ガイド機構、318 ガイド機構軸、320 ガイドピン、322 ガイドピン孔部、400 処理施設、402 オーバーヘッドガントリ、404 床、406 床開口部、408 ピットガントリ、410 ピット、412 コントローラ、420 物品、422 物品表面、424 航空機、426 機体、428 機体支持スタンド、430 垂直尾翼、432 水平尾翼、500 方法
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
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図26
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図28
【外国語明細書】