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特開2022-185573コバルト触媒前駆体を用いるオレフィンのヒドロホルミル化方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185573
(43)【公開日】2022-12-14
(54)【発明の名称】コバルト触媒前駆体を用いるオレフィンのヒドロホルミル化方法
(51)【国際特許分類】
   C07C 45/50 20060101AFI20221207BHJP
   C07C 47/02 20060101ALI20221207BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20221207BHJP
【FI】
C07C45/50
C07C47/02
C07B61/00 300
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022084466
(22)【出願日】2022-05-24
(31)【優先権主張番号】21177380.9
(32)【優先日】2021-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】519414848
【氏名又は名称】エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110002538
【氏名又は名称】弁理士法人あしたば国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホウシン チャン
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ クビス
(72)【発明者】
【氏名】アルミン ベルナー
(72)【発明者】
【氏名】ロバート フランケ
【テーマコード(参考)】
4H006
4H039
【Fターム(参考)】
4H006AA02
4H006AC45
4H006BA20
4H006BA45
4H006BA82
4H006BA85
4H006BC10
4H006BC11
4H006BE20
4H006BE40
4H039CA62
4H039CL45
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コバルト触媒前駆体を用いるオレフィンのヒドロホルミル化方法を提供する。
【解決手段】a)オレフィンを加える工程と、b)コバルト触媒前駆体を加える工程であり、該コバルト触媒前駆体が[Co(acac)(C][BF]である工程と、c)合成ガスを加える工程と、d)前記工程a)~前記工程c)からの反応混合物を加熱し、前記オレフィンをアルデヒドに転化する工程と、を有する方法とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)オレフィンを加える工程と、
b)コバルト触媒前駆体を加える工程であり、該コバルト触媒前駆体が[Co(acac)(C][BF]である工程と、
c)合成ガスを加える工程と、
d)前記工程a)~前記工程c)からの反応混合物を加熱し、前記オレフィンをアルデヒドに転化する工程と、
を有する方法。
【請求項2】
前記オレフィンが、エテン、プロペン、1-ブテン、シス-2-ブテン、トランス-2-ブテン、シス-及びトランス-2-ブテンの混合物、ラフィネート 1、ラフィネート 2、イソブテン、1-ペンテン、2-ペンテン、2-メチル-1-ブテン、2-メチル-2-ブテン、1-メチルシクロヘキセン、テトラメチルエテン、1-オクテン、2-オクテン、シクロオクテン、ジ-n-ブテン、ジイソブテン、ウンデセン、ドデセン、トリイソブテン及びトリ-n-ブテンからなる群から選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記オレフィンが、1-ブテン、シス-2-ブテン、トランス-2-ブテン、イソブテン、1-ペンテン、2-ペンテン、1-オクテン、2-オクテン、ジ-n-ブテン、ジイソブテン、トリイソブテン及びトリ-n-ブテンからなる群から選択されることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記Co触媒前駆体は最初に溶液として投入されることを特徴とする請求項1~3いずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記オレフィンは、前記最初に投入されたCo触媒前駆体溶液に加えられることを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記工程c)において、前記合成ガスは、1~8MPa(10~80バール)の圧力で供給されることを特徴とする請求項1~5いずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記工程c)において、前記合成ガスは、4~6MPa(40~60バール)の圧力で供給されることを特徴とする請求項1~6いずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記d)工程において、前記反応混合物は、80~180℃の温度に加熱されることを特徴とする請求項1~7いずれか1項記載の方法。
【請求項9】
前記d)工程において、前記反応混合物は、120~160℃の温度に加熱されることを特徴とする請求項1~8いずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コバルト触媒前駆体を用いるオレフィンのヒドロホルミル化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の基礎となった技術的課題は、オレフィンをヒドロホルミル化できる方法を提供することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、その過程で収率を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、請求項1記載の方法により達成される。
a)オレフィンを加える工程と、
b)コバルト触媒前駆体を加える工程であり、該コバルト触媒前駆体が[Co(acac)(C][BF]である工程と、
c)合成ガスを加える工程と、
d)前記工程a)~前記工程c)からの反応混合物を加熱し、前記オレフィンをアルデヒドに転化する工程と、
を有する方法。
この方法では、工程a)、b)及びc)を、任意の順序で行うことができる。
【0005】
前記プロセスの1つの変形では、前記オレフィンが、エテン、プロペン、1-ブテン、シス-2-ブテン、トランス-2-ブテン、シス-及びトランス-2-ブテンの混合物、ラフィネート 1、ラフィネート 2、イソブテン、1-ペンテン、2-ペンテン、2-メチル-1-ブテン、2-メチル-2-ブテン、1-メチルシクロヘキセン、テトラメチルエテン、1-オクテン、2-オクテン、シクロオクテン、ジ-n-ブテン、ジイソブテン、ウンデセン、ドデセン、トリイソブテン及びトリ-n-ブテンからなる群から選択される。
【0006】
前記プロセスの1つの変形では、前記オレフィンが、1-ブテン、シス-2-ブテン、トランス-2-ブテン、イソブテン、1-ペンテン、2-ペンテン、1-オクテン、2-オクテン、ジ-n-ブテン、ジイソブテン、トリイソブテン及びトリ-n-ブテンからなる群から選択される。
【0007】
前記プロセスの1つの変形では、前記Co触媒前駆体は最初に溶液として投入される。
【0008】
前記プロセスの1つの変形では、前記オレフィンは、前記最初に投入されたCo触媒前駆体溶液に加えられる。
【0009】
前記プロセスの1つの変形では、前記工程c)において、前記合成ガスは、1~8MPa(10~80バール)の圧力で供給される。
【0010】
前記プロセスの1つの変形では、前記工程c)において、前記合成ガスは、4~6MPa(40~60バール)の圧力で供給される。
【0011】
前記プロセスの1つの変形では、前記d)工程において、前記反応混合物は、80~180℃の温度に加熱される。
【0012】
前記プロセスの1つの変形では、前記d)工程において、前記反応混合物は、120~160℃の温度に加熱される。
【0013】
本発明は、以下、実施例によって詳細に説明される。
【実施例0014】
【化1】
【0015】
触媒前駆体の溶液(40.1mL)を、スパージングスターラーを備えた300mLのPremexオートクレーブに添加し、合成ガスを35バールまで充填する。溶液を160℃まで加熱し、圧力を50バールに調整する。30分後、温度を140℃まで下げる。ここで、オレフィン(1-オクテン)をシリンジポンプによって触媒溶液に添加し、反応溶液を50バール、140℃で3時間撹拌する。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、圧力を解放する。収率は、ガスクロマトグラフィーにより決定される。
【0016】
反応は、異なる3つの触媒前駆体を用いて行われた。
触媒前駆体(1)及び(2)は、比較例の触媒前駆体である。
触媒前駆体:
(1)Co(CO)
(2)Co(acac)
(3)[Co(acac)(C][BF]
【0017】
反応条件:
T=140℃、p(合成ガス)=50バール、t=3h、オレフィン=1-オクテン
【0018】
実験結果を以下の表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
触媒前駆体(3)を用いる本発明の方法では、2つの比較例よりも良好な収率が達成された。
【0021】
実施例によって、本発明の目的は、本発明による方法により、達成される。
【外国語明細書】