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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185629
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】トレイ
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/44 20060101AFI20221208BHJP
   B65D 5/24 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
B65D5/44 E
B65D5/24 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021093362
(22)【出願日】2021-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】000122298
【氏名又は名称】王子ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】夏川 準司
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB15
3E060BB01
3E060BC02
3E060CD03
3E060CD12
3E060DA07
3E060DA11
3E060EA06
(57)【要約】
【課題】上下方向の力に対する桟板の強度を高めることができるトレイを提供する。
【解決手段】トレイ1であって、底板10に立ち上げられた端壁20および側壁30を備えている。また、トレイ1は、隣り合う端壁20と側壁30とに連設され、折り畳まれた状態で側壁30の外面に重ねられた中間板60と、端壁20から内側に突出している第一桟板40と、第一桟板40の下面側に折り返された第二桟板50と、備えている。側壁30の上縁部には第一支持板70が連設されるとともに、中間板60の上縁部には第一支持板70の上面に重ねられた第二支持板80が連設されている。第一桟板40と第二桟板50との間に第一支持板70および第二支持板80が挟み込まれている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板と、
前記底板の前後の縁部に立ち上げられた前後の端壁と、
前記底板の左右の縁部に立ち上げられた左右の側壁と、
隣り合う前記端壁の側縁部と前記側壁の側縁部とに連設され、折り畳まれた状態で前記側壁の外面に重ねられた中間板と、
前記端壁の上縁部から内側に突出している第一桟板と、
前記第一桟板の先端縁部に連設され、前記第一桟板の下面側に折り返された第二桟板と、備え、
前記側壁の上縁部には、内側に折り曲げられた第一支持板が連設されるとともに、
前記中間板の上縁部には、前記第一支持板の上面に重ねられた第二支持板が連設されており、
前記第一桟板と前記第二桟板との間に、前記第一支持板および前記第二支持板が挟み込まれていることを特徴とするトレイ。
【請求項2】
請求項1に記載のトレイであって、
前記第一支持板と前記第二支持板とは、折れ線を介して連設されており、
前記折れ線において前記第一支持板と前記第二支持板とが折り畳まれていることを特徴とするトレイ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のトレイであって、
前記第二桟板の左右の縁部には、前記側壁の内面に重ねられた内板が連設され、
前記内板の下縁部は、前記底板の上面に接していることを特徴とするトレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレイに関する。
【背景技術】
【0002】
段ボール製のトレイとしては、底板と、前後の端壁と、左右の側壁と、端壁の上縁部から内側に突出している桟板と、を備え、桟板の左右の縁部に連設された内板の下縁部が底板の上面に接しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-131677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記した従来のトレイでは、桟板を掴んで上方に引き上げると、桟板が上方に向けて開き易いという問題がある。
【0005】
本発明は、前記した問題を解決し、上下方向の力に対する桟板の強度を高めることができるトレイを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は、トレイであって、底板と、前記底板の前後の縁部に立ち上げられた前後の端壁と、前記底板の左右の縁部に立ち上げられた左右の側壁と、を備えている。また、前記トレイは、隣り合う前記端壁の側縁部と前記側壁の側縁部とに連設され、折り畳まれた状態で前記側壁の外面に重ねられた中間板と、前記端壁の上縁部から内側に突出している第一桟板と、前記第一桟板の先端縁部に連設され、前記第一桟板の下面側に折り返された第二桟板と、備えている。前記側壁の上縁部には、内側に折り曲げられた第一支持板が連設されるとともに、前記中間板の上縁部には、前記第一支持板の上面に重ねられた第二支持板が連設されている。前記第一桟板と前記第二桟板との間に、前記第一支持板および前記第二支持板が挟み込まれている。
【0007】
本発明のトレイでは、第一桟板および第二桟板に対して上下方向への力が作用したときに、第一桟板および第二桟板が第一支持板および第二支持板によって支持される。
これにより、第一桟板および第二桟板を掴んで上方に引き上げたときに、第一桟板および第二桟板が上方に向けて開くのを防ぐことができる。
また、本発明のトレイに他のトレイや箱体を積み重ねたときに、第一桟板および第二桟板によって他のトレイや箱体を安定して支持できる。
また、本発明のトレイでは、側壁の外面に中間板が重ねられることで、トレイの側部が多層構造となるため、横方向からの力に対するトレイの強度を高めることができる。
【0008】
前記したトレイの前記第一支持板と前記第二支持板とを折れ線を介して連設し、前記折れ線において前記第一支持板と前記第二支持板とを折り畳むことが好ましい。
この構成では、トレイの組み立て時に中間板を折り畳んで側壁の外面に重ねると、第一支持板と第二支持板とが正確に折り重なるため、トレイを組み立て易くなる。
【0009】
前記したトレイにおいて、前記第二桟板の左右の縁部に、前記側壁の内面に重ねられた内板を連設し、前記内板の下縁部が前記底板の上面に接していることが好ましい。
この構成では、第二桟板の左右の縁部を内板によって支持することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のトレイでは、第一桟板および第二桟板を第一支持板および第二支持板によって支持するとともに、側壁の外面に中間板が重ねられているため、上下方向および横方向からの力に対する強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係るトレイを後方右上から見た斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係るトレイのブランクシートを示した図である。
図3】本発明の実施形態に係るトレイの組み立て方法において、底板に対して端壁および側壁を立ち上げた状態を示した部分斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係るトレイの組み立て方法において、中間板を側壁に重ねた状態を示した部分斜視図である。
図5】本発明の実施形態に係るトレイの組み立て方法において、第一桟板に対して第二桟板を折り返した状態を示した部分斜視図である。
図6】本発明の実施形態に係るトレイを積み重ねた状態を示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
以下の説明において、前後左右方向とは、本実施形態のトレイを説明する上で便宜上設定したものであり、トレイの構成や使用状態を限定するものではない。
【0013】
本実施形態のトレイ1は、図1に示すように、底板10と、底板10に立ち上げられた前後の端壁20,20および左右の側壁30,30と、端壁20の上縁部に連設された第一桟板40と、第一桟板40に対して下面側に折り返された第二桟板50と、側壁30の外面に重ねられた中間板60と、を備えている。
【0014】
トレイ1は、図2に示すように、段ボール製のシートを切り抜いたブランクシートSを各折れ線において山折りまたは谷折りすることで形成される。図2に示すブランクシートSは内面側が見えるように配置されている。
ブランクシートSの折れ線は、ブランクシートSの表面を線状に押し込んで形成された罫線(押罫)である。なお、罫線に断続的な切れ込みを形成してもよい。このようにすると、罫線においてブランクシートSを折り曲げ易くなる。
また、シートの表面のみを切断したハーフカットの切れ込みやシートを貫通した切れ込みを断続して線状に形成することで折れ線を構成してもよい。
【0015】
底板10は、四角形に形成されている。底板10の前後の縁部には、図1に示すように、前後の端壁20,20がそれぞれ折れ線を介して連設されている。また、底板10の左右の縁部には、左右の側壁30,30がそれぞれ折れ線を介して連設されている。
底板10の左右の縁部の前部および後部には、図2に示すように、前後の係合穴11,11が形成されている。
【0016】
前後の端壁20,20は、図1に示すように、底板10の前後の縁部から上方に向けて延びている。前後の端壁20,20は、四角形の同じ形状に形成されており(図2参照)、底板10に対して垂直に形成されている。
【0017】
左右の側壁30,30は、底板10の左右の縁部から上方に向けて延びている。左右の側壁30,30は、略四角形の同じ形状に形成されており(図2参照)、底板10に対して垂直に形成されている。
【0018】
トレイ1には、前後左右の四つの中間板60が設けられている。中間板60は、隣り合う端壁20と側壁30とに連設されており、折り畳まれた状態で側壁30の外面に重ねられている。中間板60は、図2に示すブランクシートSの状態では、略四角形に形成されている。四つの中間板60は、ブランクシートSの四つの角部に配置されている。
【0019】
中間板60は、端壁20の側縁部に折れ線を介して連設されるとともに、側壁30の側縁部に折れ線を介して連設されている。
ブランクシートSの状態において、中間板60には、端壁20の側縁部と側壁30の側縁部とによって形成された角部の頂点から対角線上(底板10の角部から離れる方向)に延びている中間折れ線L1が形成されている。中間折れ線L1は、端壁20の側縁部および側壁30の側縁部に対してそれぞれ45度の角度で傾斜している。
ブランクシートSの状態における中間板60には、中間折れ線L1を挟んで端壁20側の略三角形の部位と側壁30側の略三角形の部位とが形成されている。
【0020】
ブランクシートSの状態から、図3に示すように、底板10に対して端壁20および側壁30を立ち上げると、中間板60は、端壁20および側壁30に押し込まれて、中間折れ線L1において折れ曲がる。このとき、中間板60は、外側から見て谷折りに折れ曲がる。折り畳まれた中間板60は略三角形の形状となる。
【0021】
本実施形態では、側壁30と中間板60との間の折れ線および中間折れ線L1は、それぞれ平行した二重の折れ線によって構成されている(図2参照)。このように、側壁30と中間板60との間の折れ線および中間折れ線L1が弱められている。
これにより、端壁20および側壁30を立ち上げたときに、中間板60は、側壁30と中間板60との間の折れ線および中間折れ線L1が、端壁20と中間板60との間の折れ線よりも先に折れ曲がる。
したがって、底板10に対して端壁20および側壁30を立ち上げると、折り畳まれた左右の中間板60,60が端壁20の左右の縁部から外側に張り出した状態となる。
【0022】
さらに、図4に示すように、折り畳まれた中間板60を側壁30側に折り曲げて、中間板60を側壁30の外面に重ねる。
トレイ1では、図1に示すように、側壁30の外面の前後の部位にそれぞれ中間板60,60が重ねられている。つまり、トレイ1の両側部の前後の部位は、側壁30と中間板60とによって三層構造となる。
【0023】
前側の中間板60の下縁部は、側壁30の下縁部の前端部から後方に向けて上向きに傾斜している。また、後側の中間板60の下縁部は、側壁30の下縁部の後端部から前方に向けて上向きに傾斜している。
【0024】
図4に示すように、側壁30の上縁部の前後方向の端部には、側壁30の内側に突出した第一支持板70が連設されている。図2に示すように、側壁30の上縁部において、前後の第一支持板70,70の間には第一突出片31が形成されている。
【0025】
図4に示すように、中間板60の上縁部には、側壁30の内側に突出した第二支持板80が連設されている。第二支持板80は、側壁30の外面に折り重ねられた中間板60において最も内側に配置された部位の上縁部に連設されている。
【0026】
図3に示すように、第一支持板70の側縁部と第二支持板80の側縁部とは、折れ線L2を介して連設されている。
図4に示すように、側壁30の外面に中間板60を折り重ねると、折れ線L2において第一支持板70と第二支持板80とが折り畳まれる。
そして、第一支持板70の外面に第二支持板80が重ねられた状態で、第一支持板70を側壁30に対して内側に向けて直角に折り曲げるとともに、第二支持板80を中間板60に対して内側に向けて直角に折り曲げる。
これにより、第一支持板70の上面に第二支持板80が重ねられた状態で、第一支持板70および第二支持板80は側壁30の内面側に突出している。
【0027】
側壁30の外面に折り重ねられた中間板60において最も外側に配置された部位の上縁部には、上方に向けて突出した第二突出片61が連設されている。
【0028】
図1に示すように、トレイ1の前後左右の角部は同じ構造であり、各角部には、中間板60、第一支持板70および第二支持板80がそれぞれ形成されている(図2参照)。
【0029】
前側の端壁20の上縁部には、図5に示すように、折れ線を介して第一桟板40が連設されている。第一桟板40は、端壁20の上縁部に沿って帯状に形成されている。第一桟板40は、端壁20に対して直角に折り曲げられており、端壁20の上縁部から内側に向けて突出している。第一桟板40の左右の端部は、左右の第二支持板80,80の上面に重ねられている。
【0030】
第一桟板40の先端縁部には、図4に示すように、二本の平行な折れ線を介して、第二桟板50が連設されている。二本の折れ線の間隔は、ブランクシートS(図2参照)の厚さの二枚分に設定されている。
第二桟板50は、第一桟板40の先端縁部に沿って帯状に形成されている。第一桟板40と第二桟板50との間の両折れ線の左右方向の中間部に開口部90が形成されている。
【0031】
第二桟板50は、図5に示すように、両折れ線において、第一桟板40の下面側に折り返されている。第二桟板50の先端縁部は、端壁20の内面の上部に接している。
第二桟板50の先端縁部の突起部が、端壁20の上端部に形成された穴部に差し込まれることで、第二桟板50が第一桟板40に対して下方に戻るのを防止している。
【0032】
第一桟板40と第二桟板50との折り返し部には、開口部90によって窪み部が形成されている。この窪み部は、第一桟板40および第二桟板50を持つときに手を掛ける部位である。
また、第一桟板40と第二桟板50との折り返し部に開口部90が形成されていることで、第一桟板40に対して第二桟板50を折り曲げ易くなっている。
【0033】
第二桟板50の左右の端部は、左右の第一支持板70,70の下面に重ねられている。第一桟板40の左右方向の端部と第二桟板50の左右方向の端部との間に、第一支持板70および第二支持板80が挟み込まれている。
第一桟板40および第二桟板50の左右の端部は、上下に重ねた第一支持板70および第二支持板80によってそれぞれ支持されている。
【0034】
第二桟板50の左右の縁部には、図4に示すように、折れ線を介して左右の内板52,52がそれぞれ連設されている。図5に示すように、第二桟板50を第一桟板40の下面側に折り返した状態では、内板52が第二桟板50の縁部から下方に向けて延びており、内板52は側壁30の内面に重ねられている。
【0035】
内板52の下縁部は、底板10の上面に接している。また、内板52の下縁部は、底板10の係合穴11に差し込まれている。これにより、内板52の下縁部が底板10の上面に連結されている。
【0036】
図1に示すように、後側の端壁20には、前側の端壁20と同様に、第一桟板40および第二桟板50が連設され、第二桟板50の左右の縁部には内板52が連設されている。
【0037】
次に、本実施形態のトレイ1の組み立て方法について説明する。
本実施形態のトレイ1の前部と後部は、前後対称な構造であるため、以下の説明では、トレイ1の前部を組み立てる手順について説明し、後部を組み立てる手順については省略する。
【0038】
まず、図2に示すブランクシートSの状態から、図3に示すように、底板10に対して端壁20および側壁30を立ち上げる。このとき、中間板60は、中間折れ線L1において二つ折りに折り畳まれる。
【0039】
続いて、図4に示すように、折り畳まれた中間板60を側壁30の外面に重ねる。これにより、第一支持板70と第二支持板80とが折り畳まれ、第一支持板70と第二支持板80とが正確に折り重なる。
【0040】
第一支持板70と第二支持板80とを重ねた状態で、第一支持板70を側壁30に対して内側に向けて直角に折り曲げるとともに、第二支持板80を中間板60に対して内側に向けて直角に折り曲げる。
【0041】
続いて、第一桟板40を端壁20に対して内側に向けて直角に折り曲げるとともに、第二桟板50に対して左右の内板52,52を上向きに折り曲げる。
図5に示すように、第二桟板50を第一桟板40に対して折り返すと、第二桟板50とともに両内板52,52も第一桟板40の下面側に移動して、両内板52,52が左右の側壁30,30の内面にそれぞれ重ねられる。また、内板52の下縁部が底板10の係合穴11に差し込まれる。
【0042】
なお、内板52の前下の角部には、前縁部および下縁部に対して斜めに傾斜した傾斜縁部が形成されている。これにより、内板52を第一桟板40の下面側に入り込ませるときに、内板52の前下の角部が底板10の上面に引っ掛かるのを防ぐことができる。
【0043】
第一桟板40に対して第二桟板50を折り返すと、側壁30に連設された第一支持板70と、中間板60に連設された第二支持板80とが、第一桟板40と第二桟板50との間に挟み込まれる。
【0044】
このようにして、図1に示すように、前後の第一桟板40,40および前後の第二桟板50,50を上側の開口部の前端部および後端部に形成して、トレイ1の組み立て作業を完了する。
【0045】
以上のようなトレイ1では、図5に示すように、第一桟板40および第二桟板50に対して上方への力が作用したときに、第二桟板50の左右の端部がそれぞれ第一支持板70および第二支持板80に支持される。
これにより、第一桟板40および第二桟板50を掴んで上方に引き上げたときに、第一桟板40および第二桟板50が上方に向けて開くのを防ぐことができる。
【0046】
本実施形態のトレイ1では、第一桟板40および第二桟板50に対して下方への力が作用したときに、第一桟板40の左右の端部がそれぞれ第一支持板70および第二支持板80に支持される。
また、本実施形態のトレイ1では、第二桟板50の左右の縁部が左右の内板52,52にそれぞれ支持される。
これにより、本実施形態のトレイ1に他のトレイや箱体を積み重ねたときに、第一桟板40および第二桟板50によって他のトレイや箱体を安定して支持できる。
【0047】
本実施形態のトレイ1では、側壁30の外面に中間板60が重ねられるとともに、側壁30の内面に内板52が重ねられている。このように、トレイ1の側部が多層構造であるため、横方向からの力に対するトレイ1の強度を高めることができる。
【0048】
本実施形態のトレイ1では、図3に示すように、第一支持板70と第二支持板80とは、折れ線L2を介して連設されている。この構成では、図4に示すように、中間板60を折り畳んで側壁30の外面に重ねると、第一支持板70と第二支持板80とが正確に折り重なるため、トレイ1を組み立て易い。
【0049】
図1に示すトレイ1に他のトレイや箱体を重ねたときに、左右の側壁30,30の第一突出片31,31および左右の第二突出片61,61によって他のトレイや箱体を横方向から挟み込むことができる。したがって、本実施形態のトレイ1に他のトレイや箱体を安定して積み重ねることができる。
【0050】
また、図6に示すように、二つのトレイ1,1を積み重ねたときに、下側のトレイ1の第一突出片31および両第二突出片61,61は、上側のトレイ1の前後の中間板60,60の間に配置され、前後方向への移動が規制される。これにより、上側のトレイ1が下側のトレイ1に対して前後方向にずれるのを防ぐことができる。
【0051】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
本実施形態のトレイ1では、図3に示すように、第一支持板70と第二支持板80とが折れ線L2を介して連設されているが、第一支持板70と第二支持板80とが切り離されていてもよい。
【0052】
本実施形態のトレイ1では、図1に示すように、前後の第一桟板40,40および前後の第二桟板50,50が設けられているが、前後一方のみに第一桟板40および第二桟板50を設けてもよい。
【0053】
本実施形態のトレイ1は段ボール製であるが、各種公知の板紙によってトレイを形成してもよい。
【符号の説明】
【0054】
1 トレイ
10 底板
11 係合穴
20 端壁
30 側壁
31 第一突出片
40 第一桟板
50 第二桟板
51 突起部
52 内板
60 中間板
61 第二突出片
70 第一支持板
80 第二支持板
90 開口部
S ブランクシート
図1
図2
図3
図4
図5
図6