(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185687
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】車載電気機器
(51)【国際特許分類】
B60K 1/00 20060101AFI20221208BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20221208BHJP
B60L 53/22 20190101ALI20221208BHJP
【FI】
B60K1/00
B60L50/60
B60L53/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021093457
(22)【出願日】2021-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺岡 優樹
【テーマコード(参考)】
3D235
5H125
【Fターム(参考)】
3D235AA01
3D235BB16
3D235CC13
3D235DD02
3D235FF07
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC23
5H125AC24
5H125FF16
(57)【要約】
【課題】車載電気機器のケースに対するコネクタの取付性を良好に確保しつつ、当該ケースの表面から後方に突出するコネクタの保護を図る。
【解決手段】本開示の車載電気機器は、車両のフロントコンパートメントに搭載されるものであり、少なくとも1つの電子部品と、電子部品を収容するケースと、ケース内の電子機器に接続されると共にケースの表面から後方に突出するコネクタと、ケースの下部から延出されると共に車両の車体に締結される締結部と、ケースの下部からコネクタの一方の側面に沿って上方に延びると共にコネクタの後端面から更に後方に突出するように締結部と一体に形成された保護壁とを含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの電子部品と、前記電子部品を収容するケースとを含み、車両のフロントコンパートメントに搭載される車載電気機器において、
前記ケース内の前記電子機器に接続されると共に前記ケースの表面から後方に突出するコネクタと、
前記ケースの下部から延出されると共に前記車両の車体に締結される締結部と、
前記ケースの下部から前記コネクタの一方の側面に沿って上方に延びると共に前記コネクタの後端面から更に後方に突出するように前記締結部と一体に形成された保護壁と、
を備える車載電気機器。
【請求項2】
請求項1に記載の車載電気機器において、
前記ケースは、
前記締結部および前記保護壁を含む下側ケースと、前記下側ケースの上端部に連結される上側ケースとを含み、
前記上側ケースは、前記コネクタの前記一方の側面に沿って後方に延びると共に前記コネクタの前記後端面から更に後方に突出する第2の保護壁を含む車載電気機器。
【請求項3】
請求項2に記載の車載電気機器において、
前記保護壁と前記第2の保護壁とは、前記車載電気機器を上方からみたときに少なくとも部分的に重なり合う車載電気機器。
【請求項4】
請求項2または3に記載の車載電気機器において、
前記保護壁と前記第2の保護壁との上下方向における間には、工具の通過を許容する隙間が形成されている車載電気機器。
【請求項5】
請求項2から4の何れか一項に記載の車載電気機器において、
前記上側ケースは、前記コネクタの前記一方の側面とは反対側の他方の側面に沿って後方に延びると共に前記コネクタの前記後端面から更に後方に突出する第3の保護壁を含む車載電気機器。
【請求項6】
請求項5に記載の車載電気機器において、
前記保護壁、前記第2の保護壁および前記第3の保護壁は、前記コネクタの前記後端面と間隔をおいて対向する平面まで達するように前記下側ケースまたは前記上側ケースから延出されている車載電気機器。
【請求項7】
請求項5または6に記載の車載電気機器において、
前記車両は、前記コネクタの後方に間隔をおいて配置される車載部品を含み、
前記保護壁と前記第3の保護壁との前記車両の幅方向における間隔と、前記第2の保護壁と前記第3の保護壁との前記幅方向における間隔とは、前記車載部品の前記幅方向における寸法よりも短い車載電気機器。
【請求項8】
請求項5から7の何れか一項に記載の車載電気機器において、
前記第2および第3の保護壁は、上下方向にずらして前記上側ケースに形成され、
前記コネクタは、前記第2および第3の保護壁の間に配置されるコネクタ本体と、前記第2の保護壁の上方または下方に位置するように前記コネクタ本体から延出された第1突出部と、前記第3の保護壁の下方または上方に位置するように前記コネクタ本体から延出された第2突出部とを含む車載電気機器。
【請求項9】
請求項8に記載の車載電気機器において、
前記第3の保護壁は、前記第2の保護壁に対して下方にずらして前記上側ケースに形成され、
前記第1突出部は、前記第2の保護壁の下方に位置するように前記コネクタ本体から延出されると共に、前記上側ケースに締結され、
前記第2突出部は、前記第3の保護壁の上方に位置するように前記コネクタ本体から延出されると共に、前記上側ケースに締結され、
前記コネクタは、前記保護壁の上方に位置するように前記コネクタ本体から延出された第3突出部と、前記第3の保護壁の下方に位置するように前記コネクタ本体から延出された第4突出部とを更に含む車載電気機器。
【請求項10】
請求項1から9の何れか一項に記載の車載電気機器において、
前記車両は、車輪に駆動力を出力する電動機と、前記電動機に電力を供給するバッテリとを含む電動車両であり、前記コネクタは、前記車載電気機器と前記バッテリまたは前記電動機を駆動する電力制御装置との接続に供される車載電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、少なくとも1つの電子部品と、当該電子部品を収容するケースとを含み、車両のフロントコンパートメントに搭載される車載電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車載電気機器として、ハイブリッド車のフロントコンパートメント内で走行用モータを収容するトランスアクスル上に固定される電力制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この電力制御装置の上面の後部には、低電圧コネクタが設置されており、フロントコンパートメントの車両後方側には金属製のカウルパネルが配置されている。更に、電力制御装置の低電圧コネクタの両側には、当該低電圧コネクタよりも車両後方に延びる一対のプロテクタが配置されている。これにより、車両の衝突により電力制御装置が後退したときには、一対のプロテクタがカウルパネルを後方へ押し退けることで、低電圧コネクタが保護されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載された電力制御装置では、少なくとも一方のプロテクタの基部が当該電力制御装置の側面から延出された専用のボルト座にボルトを介して固定されることから、装置全体の体格が増加してしまう。一方、ハイブリッド車や電気自動車といった電動車両では、バッテリの搭載スペースを確保するためのロングホイールベース化や、ロングホイールベース化に伴う前輪の最大総舵角の増加等により、フロントコンパートメントにおける車載電気機器の搭載スペースが制限されることがある。このため、特許文献1に記載の電力制御装置を搭載した車両では、フロントコンパートメントの狭隘な搭載スペースで電力制御装置にコネクタを取り付ける際の作業性(取付性)を良好に確保し得なくなるおそれがある。
【0005】
そこで、本開示は、車載電気機器のケースに対するコネクタの取付性を良好に確保しつつ、当該ケースの表面から後方に突出するコネクタの保護を図ることを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の車載電気機器は、少なくとも1つの電子部品と、前記電子部品を収容するケースとを含み、車両のフロントコンパートメントに搭載される車載電気機器において、前記ケース内の前記電子機器に接続されると共に前記ケースの表面から後方に突出するコネクタと、前記ケースの下部から延出されると共に前記車両の車体に締結される締結部と、前記ケースの下部から前記コネクタの一方の側面に沿って上方に延びると共に前記コネクタの後端面から更に後方に突出するように前記締結部と一体に形成された保護壁とを含むものである。
【0007】
本開示の車載電気機器は、少なくとも1つの電子部品と、電子部品を収容するケースとを含み、車両のフロントコンパートメントに搭載されるものである。更に、当該車載電気機器は、コネクタと、締結部と、保護壁とを含む。コネクタは、ケース内の電子機器に接続されると共にケースの表面から後方に突出する。締結部は、ケースの下部から延出されると共に車両の車体に締結される。そして、保護壁は、ケースの下部からコネクタの一方の側面に沿って上方に延びると共にコネクタの後端面から更に後方に突出するように締結部と一体に形成される。これにより、車載電気機器全体の体格の増加を抑制して、フロントコンパートメントの狭隘な搭載スペースでケースに対してコネクタを取り付ける際の作業性(取付性)を良好に確保することができる。更に、車両の衝突により車載電気機器が後方に移動した際には、保護壁がコネクタよりも先に後方の部材に衝突して当該部材を押し退けることで当該コネクタが保護される。この結果、車載電気機器のケースに対するコネクタの取付性を良好に確保しつつ、当該ケースの表面から後方に突出するコネクタの保護を図ることが可能となる。加えて、保護壁をケースの締結部と一体に形成することで、車載電気機器の重量増や部品点数の増加によるコストアップを抑制することもできる。
【0008】
また、前記ケースは、前記締結部および前記保護壁を含む下側ケースと、前記下側ケースの上端部に連結される上側ケースとを含むものであってもよく、前記上側ケースは、前記コネクタの前記一方の側面に沿って後方に延びると共に前記コネクタの前記後端面から更に後方に突出する第2の保護壁を含むものであってもよい。これにより、車両の衝突が発生した際にコネクタの一方の側面や後端面に荷重が印加されるのを良好に抑制することが可能となる。
【0009】
更に、前記保護壁と前記第2の保護壁とは、前記車載電気機器を上方からみたときに少なくとも部分的に重なり合ってもよい。
【0010】
また、前記保護壁と前記第2の保護壁との上下方向における間には、工具の通過を許容する隙間が形成されてもよい。これにより、フロントコンパートメントの狭隘な搭載スペースで車載電気機器のケースに対してコネクタを取り付ける際の作業性を良好に確保することが可能となる。
【0011】
更に、前記上側ケースは、前記コネクタの前記一方の側面とは反対側の他方の側面に沿って後方に延びると共に前記コネクタの前記後端面から更に後方に突出する第3の保護壁を含むものであってもよい。これにより、車両の衝突により車載電気機器が後方に移動した際には、保護壁および第2の保護壁に加えて、第3の保護壁がコネクタよりも先に後方の部材に衝突して当該部材を押し退けることから、当該コネクタを極めて良好に保護することが可能となる。
【0012】
また、前記保護壁、前記第2の保護壁および前記第3の保護壁は、前記コネクタの前記後端面と間隔をおいて対向する平面まで達するように前記下側ケースまたは前記上側ケースから延出されてもよい。
【0013】
更に、前記車両は、前記コネクタの後方に間隔をおいて配置される車載部品を含むものであってもよく、前記保護壁と前記第3の保護壁との前記車両の幅方向における間隔と、前記第2の保護壁と前記第3の保護壁との前記幅方向における間隔とは、前記車載部品の前記幅方向における寸法よりも短くてもよい。これにより、車両の衝突により車載電気機器が後方に移動した際に、車載部品が保護壁および第2の保護壁と第3の保護壁との間のコネクタに衝突するのを良好に抑制することが可能となる。
【0014】
また、前記第2および第3の保護壁は、上下方向にずらして前記上側ケースに形成されてもよく、前記コネクタは、前記第2および第3の保護壁の間に配置されるコネクタ本体と、前記第2の保護壁の上方または下方に位置するように前記コネクタ本体から延出された第1突出部と、前記第3の保護壁の下方または上方に位置するように前記コネクタ本体から延出された第2突出部とを含むものであってもよい。これにより、ケースにコネクタを取り付ける際に、第2および第3の保護壁によって、コネクタ本体の車両の幅方向における移動を規制すると共に、第1および第2突出部すなわちコネクタ本体の上下方向における移動を規制することができる。この結果、コネクタの保護を図りつつ、当該コネクタが周辺の部材に接触するのを抑制しながらケースに対してコネクタを容易に取り付けることが可能となる。
【0015】
更に、前記第3の保護壁は、前記第2の保護壁に対して下方にずらして前記上側ケースに形成されてもよく、前記第1突出部は、前記第2の保護壁の下方に位置するように前記コネクタ本体から延出されると共に、前記上側ケースに締結されてもよく、前記第2突出部は、前記第3の保護壁の上方に位置するように前記コネクタ本体から延出されると共に、前記上側ケースに締結されてもよく、前記コネクタは、前記保護壁の上方に位置するように前記コネクタ本体から延出された第3突出部と、前記第3の保護壁の下方に位置するように前記コネクタ本体から延出された第4突出部とを更に含むものであってもよい。
【0016】
また、前記車両は、車輪に駆動力を出力する電動機と、前記電動機に電力を供給するバッテリとを含む電動車両であってもよく、前記コネクタは、前記車載電気機器と前記バッテリまたは前記電動機を駆動する電力制御装置との接続に供されてもよい。すなわち、本開示の車載電気機器では、車両の衝突が発生した際に、高電圧部品であるコネクタを良好に保護することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本開示の車載電気機器を搭載した車両を示す概略構成図である。
【
図2】本開示の車載電気機器を搭載した車両を示す平面図である。
【
図3】本開示の車載電気機器の要部を示す拡大斜視図である。
【
図4】本開示の車載電気機器を後方からみた拡大図である。
【
図5】本開示の車載電気機器を側方からみた拡大図である。
【
図6】本開示の車載電気機器の変形態様を示す拡大図である。
【
図7】本開示の車載電気機器の他の変形態様を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
【0019】
図1は、本開示の車載電気機器としての電力供給ユニット(以下、「ESU」という。)10を搭載した車両である電気自動車1を示す概略構成図である。同図に示す電気自動車1は、ESU10に加えて、バッテリ(高圧バッテリ)3と、システムメインリレーSMRと、電力制御装置(以下、「PCU」という。)4と、モータジェネレータMGとを含む。電気自動車1は、本実施形態において前輪駆動車両であるが、後輪駆動車両あるいは4輪駆動車両であってもよい。
【0020】
バッテリ3は、直列に接続される複数の電池モジュール(電池スタック)と、当該複数の電池モジュールを収容するバッテリケースとを含み、例えば、後部座席付近の電気自動車1の床下(フロアパネルの下方)に搭載される。バッテリ3の各電池モジュールは、直列または並列に接続された図示しない複数の電池セルを含み、各電池セルは、例えば、リチウムイオン二次電池あるいはニッケル水素二次電池等である。バッテリ3の正極端子には、システムメインリレーSMRの正極側リレーを介して正極側電力ラインPLが接続され、バッテリ3の負極端子には、システムメインリレーSMRの負極側リレーを介して負極側電力ラインNLが接続される。
【0021】
PCU4は、正極側電力ラインPL、負極側電力ラインNLおよびシステムメインリレーSMRを介してバッテリ3に接続される。PCU4は、モータジェネレータMGを駆動するインバータ(駆動回路)4aや、バッテリ3からの電力を昇圧すると共にモータジェネレータMG側からの電圧を降圧することができる昇圧コンバータ4b、充放電可能なコンデンサ(図示省略)等を含む。
【0022】
モータジェネレータMGは、同期発電電動機(三相交流電動機)であり、当該モータジェネレータMGのロータは、減速機およびデファレンシャルギヤを含むギヤ機構を介して駆動輪DWに連結されたドライブシャフトDSに連結される。モータジェネレータMGは、PCU4(バッテリ3)からの電力により駆動されてドライブシャフトDSに駆動トルク(駆動力)を出力すると共に、電気自動車1の制動に際してドライブシャフトDSに回生制動トルクを出力する。本実施形態において、モータジェネレータMG、減速機およびデファレンシャルギヤは、トランスアクスルケース内に収容され、当該トランスアクスルケースと共にトランスアクスル5を構成する。
【0023】
ESU10は、家庭用電源等の交流電源80や、スタンドに設置された急速充電器といった外部充電装置(直流電源)90からの電力によりバッテリ3を充電可能にするために電気自動車1に搭載される。ESU10は、
図1に示すように、充電制御装置(充電ECU)11と、AC充電器12と、充電リレーCHRおよびDCRと、DC/DCコンバータ13と、図示しないバスバーユニットと、これらの電子部品を収容するケース100とを含む。充電制御装置11は、図示しないCPUやROM,RAM等を含むマイクロコンピュータであり、AC充電器12およびDC/DCコンバータ13を制御すると共に、充電リレーCHRおよびDCRを開閉制御する。
【0024】
AC充電器12は、交流電力を直流電力に変換するAC/DCコンバータや、当該AC/DCコンバータから出力される直流電力を昇圧するDC/DCコンバータ(何れも図示省略)等を含む。AC充電器12のAC/DCコンバータは、ケース100に取り付けられるコネクタ18およびケーブルを介して交流電源80のコンセント81と結合可能なコンセントプラグ8に接続される。また、AC充電器12のDC/DCコンバータは、充電リレーCHR、ケース100に取り付けられるコネクタ14および電力ラインを介して、システムメインリレーSMRとPCU4との間で正極側電力ラインPLおよび負極側電力ラインNLに接続される。コンセントプラグ8がコンセント81に結合され、かつシステムメインリレーSMRおよび充電リレーCHRが閉成された状態でAC充電器12を作動させることにより、交流電源80からの電力(交流電力)によりバッテリ3を充電することが可能となる。
【0025】
充電リレーDCRは、ケース100に取り付けられるコネクタ15および電力ラインを介して、システムメインリレーSMRとPCU4との間で正極側電力ラインPLおよび負極側電力ラインNLに接続される。また、充電リレーDCRは、ケース100に取り付けられるコネクタ19およびケーブルを介して受電コネクタ9に接続される。受電コネクタ9は、外部充電装置90の送電コネクタ91と結合可能なものであり、電気自動車1の図示しない充電リッドに設置される。受電コネクタ9に送電コネクタ91が結合され、かつシステムメインリレーSMRおよび充電リレーDCRが閉成された状態で外部充電装置90を作動させることにより、当該外部充電装置90からの電力(直流電力)によりバッテリ3を充電することが可能となる。
【0026】
DC/DCコンバータ13は、ケース100に取り付けられるコネクタ15および電力ラインを介して、システムメインリレーSMRとPCU4との間で正極側電力ラインPLおよび負極側電力ラインNLに接続される。また、DC/DCコンバータ13の出力端子は、ケース100に取り付けられるコネクタ17および電力ラインを介して、図示しない補機バッテリ(低圧バッテリ)や各種補機に接続される。これにより、DC/DCコンバータ13によって正極側電力ラインPLおよび負極側電力ラインNLからの電力を降圧して補機バッテリや各種補機に供給することが可能となる。
【0027】
上述のようなESU10は、
図2に示すように、トランスアクスル5と共に電気自動車1のフロントコンパートメントFCに搭載される。すなわち、本実施形態において、電気自動車1の車体(モノコック)2には、フロントコンパートメントFC内のトランスアクスル5の上方で平行かつ電気自動車1の車幅方向に延在するように2本の梁部材6が固定されている。そして、ESU10は、トランスアクスル5の上方、ラジエータ7の後方かつダッシュパネル(隔壁)DPの前方に位置するように、2本の梁部材6(車体2)に対して複数のボルトを介して締結(固定)される。
【0028】
図3は、ESU10の要部を示す拡大斜視図であり、
図4は、ESU10を後方からみた拡大図であり、
図5は、ESU10を側方からみた拡大図である。
【0029】
図3から
図5に示すように、ESU10のケース100は、角筒状の下側ケース110と、有底角筒状の上側ケース120と、下側カバー130と、上側カバー140とを含む。本実施形態において、下側ケース110および上側ケース120は、アルミ合金等により形成された鋳造品であり、下側カバー130よび上側カバー140は、鋼板等により形成されている。上側ケース120は、複数のボルトを介して下側ケース110の上端部に連結(固定)される。下側カバー130は、複数のボルトを介して下側ケース110の下端部に連結(固定)され、当該下側ケース110の底部を形成する。上側カバー140は、複数のボルトを介して上側ケース120の上端部に連結(固定)され、当該上側ケース120を覆う。また、下側ケース110内には、例えば、AC充電器12やDC/DCコンバータ13、充電リレーCHR等が収容され、上側ケース120内には、例えば、充電制御装置11、充電リレーDCR、バスバーユニット等が収容される。ただし、例えば、充電リレーCHRは、
図1において二点鎖線で示すように、ケース100の外部に配置されてもよい。
【0030】
下側ケース110は、それぞれ当該下側ケース110の対応するコーナー部の下部(下縁部)から外方に突出する複数(本実施形態では、例えば4個)の締結部111(
図2参照)を有する。各締結部111は、それぞれ対応する梁部材6にボルトを介して締結(固定)される。また、上側ケース120は、急速充電用の充電リレーDCRと正極側および負極側電力ラインPL,NL(バッテリ3)とを接続する上記コネクタ15が差し込まれる接続口120o(
図4参照)を有する。接続口120oは、下側ケース110の各締結部111が対応する梁部材6に締結された際に電気自動車1の後部側で車幅方向に延在すると共にダッシュパネルDPと対向する上側ケース120の側壁部(後壁部)120w(
図4参照)の一方の端部(本実施形態では、電気自動車1の左側面側の端部)に形成されている。
【0031】
更に、上側ケース120は、外側保護壁(第2の保護壁)121と、内側保護壁(第3の保護壁)122と、第1ボス部120aと、第2ボス部120bとを含む。外側保護壁121は、
図4に示すように、接続口120oの側方で側壁部120wの一端(本実施形態では、左端)から後方に突出するように上側ケース120に形成されている。また、内側保護壁122は、接続口120oに関して外側保護壁121の反対側で側壁部120wから後方に突出するように上側ケース120に形成されている。本実施形態において、外側保護壁121は、上側ケース120の上端部に近接するように当該上側ケース120に形成され、内側保護壁122は、外側保護壁121に対して下方にずらして上側ケース120に形成されている。更に、外側保護壁121と内側保護壁122との車幅方向における間隔L1(
図4参照)は、ESU10の後方に位置するダッシュパネルDPの車幅方向における寸法よりも短い。また、上側ケース120の第1ボス部120aは、
図4に示すように、外側保護壁121の下方に位置するように側壁部120wに形成されている。更に、第2ボス部120bは、内側保護壁122の上側側に位置するように側壁部120wに形成されている。これらの第1および第2ボス部120a,120bには、ボルトBが螺合されるネジ孔が形成されている。
【0032】
一方、コネクタ15は、側壁部120wの接続口120oに差し込まれる差し込み部(図示省略)を有するコネクタ本体150を含む。コネクタ本体150は、上側ケース120の外側および内側保護壁121,122の間隔L1よりも短い幅を有し、コネクタ15が接続口120oに差し込まれた際に、外側および内側保護壁121,122の間で側壁部120wの表面から後方に突出する。
【0033】
また、コネクタ15は、
図3および
図4に示すように、コネクタ本体150の一方の側面(
図4における左側面)から幅方向かつ外方に延出された第1突出部151と、コネクタ本体150の他方の側面(
図4における右側面)から幅方向かつ外方に延出された第2突出部152とを含む。第1突出部151は、コネクタ15が接続口120oに差し込まれた際に、上側ケース120の外側保護壁121の下方に位置するようにコネクタ本体150に形成されている。これに対し、第2突出部152は、コネクタ15が接続口120oに差し込まれた際に、上側ケース120の内側保護壁122の上方に位置するように第1突出部151に対して上方にずらしてコネクタ本体150に形成されている。これらの第1および第2突出部151,152には、ボルトBの軸部が挿通されるボルト孔が形成されている。
【0034】
更に、コネクタ15は、
図3および
図4に示すように、コネクタ本体150の一方の側面(
図4における左側面)から幅方向かつ外方に延出された第3突出部153と、コネクタ本体150の他方の側面(
図4における右側面)から幅方向かつ外方に延出された第4突出部154とを含む。第3突出部153は、第1突出部151の後方かつ下方に位置するようにコネクタ本体150に形成されている。また、第4突出部154は、第2突出部152の後方かつ下方に位置するようにコネクタ本体150に形成され、コネクタ15が接続口120oに差し込まれた際に、上側ケース120の内側保護壁122の下方に位置する。
【0035】
そして、本実施形態のESU10では、下側ケース110に保護壁115が形成されている。保護壁115は、上側ケース120の側壁部120wの下方に位置する下側ケース110の側壁部110wの一端(本実施形態では、左端)から後方に突出するように、当該側壁部110wの一端に近接した締結部111と一体に形成されている。また、
図3および
図4からわかるように、下側ケース110の保護壁115は、ESU10を上方からみたときに、上側ケース120の外側保護壁121と少なくとも部分的に重なり合い、当該保護壁115と外側保護壁121の上下方向における間には、
図3および
図5に示すように、隙間Gが形成される。更に、保護壁115と内側保護壁122との車幅方向における間隔L2(
図4参照)は、ESU10の後方に位置するダッシュパネルDPの車幅方向における寸法よりも短い。
【0036】
上述のように構成されるESU10のコネクタ15は、電力ラインを介して正極側電力ラインPLおよび負極側電力ラインNL(バッテリ3)に接続されると共に、ケース100が梁部材6(車体2)に対して固定された後、当該ケース100の上側ケース120に取り付けられる。コネクタ15を接続口120oに差し込む際には、下側ケース110の保護壁115と上側ケース120の外側保護壁121との隙間Gにコネクタ本体150の第1および第3突出部151,153を挿入すると共に、上側ケース120の内側保護壁122をコネクタ本体150の第2および第4突出部152,154の隙間に挿入していく。これにより、外側および内側保護壁121,122によって、コネクタ本体150の車幅方向における移動が規制される。更に、保護壁115と外側保護壁121とによってコネクタ本体150の第1および第3突出部151,153すなわちコネクタ本体150の上下方向における移動が規制され、内側保護壁122によって第2および第4突出部152,154すなわちコネクタ本体150の上下方向における移動が規制される。
【0037】
この結果、コネクタ15が周辺の部材に接触するのを抑制しながら上側ケース120(ケース100)に対して当該コネクタ15(コネクタ本体150)を容易に差し込むことが可能となる。また、上側ケース120に対してコネクタ15を差し込んだ後、第1および第2突出部151,152のボルト孔にボルトBを挿通し、各ボルトBを上側ケース120の第1または第2ボス部120a,120bに螺合する。この際、ESU10では、締結工具を保護壁115と外側保護壁121との隙間Gに挿通して第1突出部151に挿通されたボルトBを第1ボス部120aに螺合することができる。これにより、フロントコンパートメントFCの狭隘な搭載スペースでESU10のケース100に対してコネクタ15を取り付ける際の作業性(取付性)を良好に確保すると共に、コネクタ15をケース100(上側ケース120)に対して強固に固定することが可能となる。
【0038】
コネクタ15がケース100に対して取り付けられた際、下側ケース110の保護壁115は、
図3および
図5に示すように、当該下側ケース110の下部からコネクタ本体150(コネクタ15)の一方の側面に沿って上方に延びると共にコネクタ本体150(コネクタ15)の後端面150sから更に後方に突出する。また、
図3および
図5に示すように、上側ケース120の外側保護壁121は、コネクタ本体150の一方の側面に沿って後方に延びると共にコネクタ本体150の後端面150sから更に後方に突出し、上側ケース120の内側保護壁122は、コネクタ本体150の他方の側面に沿って後方に延びると共にコネクタ本体150の後端面150sから更に後方に突出する。更に、保護壁115、外側および内側保護壁121,122の端部は、
図5に示すように、コネクタ本体150の後端面150sと間隔をおいて対向する仮想平面Pまで達する。
【0039】
これにより、電気自動車1の衝突(前突、斜め衝突、あるいはオフセット衝突等)が発生し、当該衝突によりESU10が後方に移動した際には、下側ケース110の保護壁115、上側ケース120の外側保護壁(第2の保護壁)121および内側保護壁(第3の保護壁)122がコネクタ15よりも先に後方のダッシュパネルDPに衝突して当該ダッシュパネルDPを押し退ける。この結果、側壁部120wから後方に突出する高電圧部品としてのコネクタ15を極めて良好に保護することが可能となる。更に、電気自動車1の衝突が発生した際にコネクタ本体150(コネクタ15)の一方の側面(側面全体)や後端面に荷重が印加されるのを保護壁115および外側保護壁121により良好に抑制すると共に、コネクタ本体150の他方の側面に荷重が印加されるのを内側保護壁122により良好に抑制することができる。
【0040】
以上説明したように、ESU10は、AC充電器12や充電リレーCHR,DCR、DC/DCコンバータ13といった複数の電子部品と、当該複数の電子部品を収容するケース100とを含み、電気自動車1のフロントコンパートメントFCに搭載されるものである。更に、ESU10は、上側ケース120(ケース100)内の充電リレーDCRに接続されると共に上側ケース120の側壁部120wの表面から後方に突出するコネクタ15と、下側ケース110(ケース100)の下部から延出されると共に車体2(梁部材6)に締結される複数の締結部111と、下側ケース110に形成された保護壁115とを含む。
【0041】
そして、ESU10において、保護壁115は、ケース100すなわち下側ケース110の下部からコネクタ15の一方の側面に沿って上方に延びると共にコネクタ15の後端面150sから更に後方に突出するように当該コネクタ15に近接した何れかの締結部111と一体に形成される。これにより、ESU10全体の体格の増加を抑制して、フロントコンパートメントFCの狭隘な搭載スペースで上側ケース120に対してコネクタ15を取り付ける際の作業性(取付性)を良好に確保することができる。更に、電気自動車1の衝突によりESU10が後方に移動した際には、保護壁115がコネクタ15よりも先に後方のダッシュパネルDPに衝突して当該ダッシュパネルDPを押し退けることで当該コネクタ15が保護される。この結果、ESU10では、ケース100に対するコネクタ15の取付性を良好に確保しつつ、当該ケース100の表面から後方に突出するコネクタ15の保護を図ることが可能となる。加えて、保護壁115を何れかの締結部111と一体に形成することで、ESU10の重量増や部品点数の増加によるコストアップを抑制することもできる。
【0042】
また、ESU10のケース100は、複数の締結部111および保護壁115とを含む下側ケース110と、下側ケース110の上端部に連結される上側ケース120とを含み、上側ケース120は、コネクタ15(コネクタ本体150)の一方の側面に沿って後方に延びると共にコネクタ15の後端面150sから更に後方に突出する第2の保護壁としての外側保護壁121を含む。これにより、電気自動車1の衝突が発生した際にコネクタ15の一方の側面(側面全体)や後端面に荷重が印加されるのを下側ケース110の保護壁115および上側ケース120の外側保護壁121の双方により良好に抑制することが可能となる。
【0043】
更に、保護壁115と外側保護壁121とは、ESU10を上方からみたときに少なくとも部分的に重なり合い、当該保護壁115と外側保護壁121との上下方向における間には、締結工具の通過を許容する隙間Gが形成されている。これにより、フロントコンパートメントFCの狭隘な搭載スペースでESU10のケース100に対してコネクタ15を取り付ける際の作業性を良好に確保することが可能となる。
【0044】
また、上側ケース120は、コネクタ15の一方の側面とは反対側の他方の側面に沿って後方に延びると共にコネクタ15の後端面150sから更に後方に突出する内側保護壁122を含む。かかる内側保護壁122は、保護壁115および外側保護壁121と同様にコネクタ15の後端面150sと間隔をおいて対向する仮想平面Pまで達するように下側ケース110または上側ケース120から延出されている。これにより、電気自動車1の衝突によりESU10が後方に移動した際には、保護壁115および外側保護壁121に加えて、内側保護壁122がコネクタ15よりも先に後方のダッシュパネルDPに衝突して当該ダッシュパネルDPを押し退けることから、コネクタ15を極めて良好に保護することが可能となる。
【0045】
更に、電気自動車1は、ESU10のコネクタ15の後方に間隔をおいて配置される車載部品としてのダッシュパネルDPを含み、外側保護壁121と内側保護壁122との車幅方向における間隔L1と、保護壁115と内側保護壁122との車幅方向における間隔L2は、ESU10の後方に位置するダッシュパネルDPの車幅方向における寸法よりも短い。これにより、電気自動車1の衝突によりESU10が後方に移動した際に、ダッシュパネルDPが保護壁115および外側保護壁121と内側保護壁122との間のコネクタ15に衝突するのを良好に抑制することが可能となる。
【0046】
また、ESU10において、内側保護壁122は、外側保護壁121に対して下方にずらして上側ケース120に形成される。更に、コネクタ15は、外側および内側保護壁121,122の間に配置されるコネクタ本体150と、外側保護壁121の下方に位置するようにコネクタ本体150から延出された第1突出部151と、内側保護壁122の上方に位置するようにコネクタ本体150から延出された第2突出部152と、保護壁115の上方に位置するようにコネクタ本体150から延出された第3突出部153と、内側保護壁122の下方に位置するようにコネクタ本体150から延出された第4突出部154とを含む。これにより、コネクタ15の保護を図りつつ、当該コネクタ15が周辺の部材に接触するのを抑制しながらケース100に対してコネクタ15を容易に取り付けることが可能となる。また、内側保護壁122は、外側保護壁121に対して上方にずらして上側ケース120に形成されてもよく、第1突出部151は、外側保護壁121の上方に位置するようにコネクタ本体150から延出されてもよく、第2突出部152は、内側保護壁122の下方に位置するようにコネクタ本体150から延出されてもよい。更に、コネクタ15から第3および第4突出部153,154が省略されてもよい。
【0047】
なお、上記ESU10は、バッテリ3およびモータジェネレータMGを含む電気自動車1に搭載されるものとして説明されたが、これに限られるものではない。すなわち、ESU10は、例えばプラグイン式のハイブリッド車に搭載されてもよい。また、ESU10において、コネクタ15以外のコネクタ14,16-19の少なくとも何れか1つ、あるいはバッテリ3またはPCU4に接続されるケーブルに設けられた高電圧コネクタがケース100の表面から後方に突出するように当該ケース100に取り付けられてもよく、コネクタ14,16-19の少なくとも何れか1つに対して保護壁115等が設けられてもよい。
【0048】
更に、ESU10において、上側ケース120の外側保護壁121は、
図6に示すように、上側ケース120の第1ボス部120aと一体に形成されてもよい。また、ESU10において、上側ケース120の内側保護壁122が当該上側ケース120の第2ボス部120bと一体に形成されてもよい。更に、保護壁115を何れかの締結部111と一体に形成する代わりに、
図6に示すように、コネクタ15の一方の側面に沿って上方に延びると共に当該コネクタ15の後端面150sから更に後方に突出する保護壁135が下側カバー130と一体に形成されてもよい。また、
図6に示すように、上側カバー140に対して、ESU10を上方からみたときに下側ケース110の保護壁115および上側ケース120の外側保護壁121と少なくとも部分的に重なり合うように、保護壁141が形成されてもよい。保護壁141は、コネクタ15の全体を上方から覆うものであってもよく、上記側壁部120wの全体に沿って延在するものであってもよい。更に、保護壁115、外側保護壁121および内側保護壁122の少なくとも何れか1つは、別部材を下側ケース110または上側ケース120に固定することにより形成されてもよい。例えば、
図7に示すように、電気自動車1の衝突が発生した際に図示しないタワーバーと係合してESU10が慣性により前方に移動するのを規制する衝突ブラケット125が外側保護壁として機能するように上側ケース120に固定(締結)されてもよい。
【0049】
そして、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記実施形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本開示の発明は、車載電気機器の製造産業等において利用可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 電気自動車、2 車体、3 バッテリ、4 電力制御装置(PCU)、4a インバータ、4b 昇圧コンバータ、5 トランスアクスル、6 梁部材、7 ラジエータ、
8 コンセントプラグ、80 交流電源、81 コンセント、9 受電コネクタ、90 外部充電装置、91 送電コネクタ、10 電力供給ユニット(ESU)、11 充電制御装置、12 AC充電器、13 DC/DCコンバータ、14,15,16,17,18,19 コネクタ、150 コネクタ本体、17,18,19 コネクタ、100 ケース、110 下側ケース、110w 側壁部、111 締結部、115 保護壁、120 上側ケース、120a 第1ボス部、120b 第2ボス部、120o 接続口、120w 側壁部、121 外側保護壁、122 内側保護壁、125 衝突ブラケット、130 下側カバー、135 保護壁、140 上側カバー、141 保護壁、150 コネクタ本体、150s 後端面、151 第1突出部、152 第2突出部、153 第3突出部、154 第4突出部、B ボルト、CHR,DCR 充電リレー、MG モータジェネレータ、NL 負極側電力ライン、PL 正極側電力ライン SMR システムメインリレー。