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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185723
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】ヘッダー及び温水マット
(51)【国際特許分類】
   F24D 3/10 20060101AFI20221208BHJP
   F24D 3/16 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
F24D3/10 N
F24D3/16 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021093510
(22)【出願日】2021-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】513026399
【氏名又は名称】三菱ケミカルインフラテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086911
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100144967
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 隆之
(72)【発明者】
【氏名】柴田 一範
(72)【発明者】
【氏名】梅田 一徳
(72)【発明者】
【氏名】浅川 和樹
(72)【発明者】
【氏名】横山 康晴
【テーマコード(参考)】
3L070
【Fターム(参考)】
3L070AA02
3L070AA03
3L070AA04
3L070BC16
3L070BC20
(57)【要約】
【課題】温水配管の数が多く、しかも各温水配管に温水を略均等に流すことができる温水マット及びそのためのヘッダーを提供する。
【解決手段】ボイラからの温水は、主配管接続口31から水路孔35、中継接続口33,51、水路孔55の順に流れ、各副配管接続口41,46,43,48,61,66,63,68から温水が各温水配管3a~3hに供給される。各温水配管3a,3c,3f,3hからの戻り温水は、副配管接続口64,62,67,65から水路孔56に流入し、中継接続口52,33を経て水路孔36に流入する。温水配管3b,3d,3g,3eからの戻り温水は、副配管接続口42,44,47,45から水路孔36に流入する。水路孔36からは主配管接続口32を介してボイラに戻る。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主配管とn(nは8又は10)本の副配管とを接続するためのヘッダーであって、
直棒状のボディー部と、
往側又は戻側主配管が接続されるように該ボディー部から突設された主配管接続口と、
第1~第nの副配管が接続されるように該ボディー部の長側辺から同一方向に突設された第1~第nの副配管接続口と、
前記主配管接続口と各副配管接続口とを連通する水路孔と
を有し、
該第1~第nの副配管接続口は、該ボディー部の長手方向一端側から他端側に向ってこの順に設けられていることを特徴とするヘッダー。
【請求項2】
前記主配管接続口は、前記ボディー部の長手方向中間に設けられている請求項1のヘッダー。
【請求項3】
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第1基板列と、
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第2基板列と、
該第2基板列の配列方向一端側の一端側基板に設けられたヘッダー配置用スペースと、
該ヘッダー配置用スペース内に配置された請求項1又は2に記載の第1ヘッダー及び第2ヘッダーと、
一端が該第1ヘッダーの前記第1ないし第(n/2)副配管接続口に接続され、他端が第2ヘッダーの第(n/2)ないし第1副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第1基板列の各基板の該溝内に配置された第1温水配管と、
一端が該第1ヘッダーの前記第(n/2+1)ないし第n副配管接続口に接続され、他端が第2ヘッダーの第nないし第(n/2+1)副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第2基板列の各基板の該溝内に配置された第2温水配管と、
を備え、
各ヘッダーは、該ヘッダー配置用スペース内に略一直線上に位置するように配置されており、
該第1~第(n/2)の温水配管と第(n/2+1)~第nの温水配管とが該ヘッダー配置用スペース内で交差している温水マット。
【請求項4】
主配管と、n(nは4又は5)本の副配管及び他のヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
第1長側辺、第2長側辺、第1短辺及び第2短辺を有した方形のボディー部と、
往側主配管及び戻側主配管が接続されるように該ボディー部の第1短辺からそれぞれ突設された第1主配管接続口及び第2主配管接続口と、
該ボディー部の該第1長側辺から突設された第1~第nの副配管接続口と、
該ボディー部の第2長側辺から突設された第(n+1)~第2nの副配管接続口と、
該ボディー部の第2短辺から突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と
を有し、
該第1~第nの副配管接続口及び第(n+1)~第2nの副配管接続口は、それぞれ、前記第1短辺から第2短辺に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーは、水路孔として、
該第1主配管接続口と一部(nが4の場合は第1,第3,第6及び第8、nが5の場合は第1,第3,第5,第7及び第9)の副配管接続口及び第1中継接続口とを連通する第1水路孔と、
第2主配管接続口と一部(nが4の場合は第2,第4,第5及び第7、nが5の場合は第2,第4,第6,第8及び第10)の副配管接続口及び第2中継接続口とを連通する第2水路孔と
を有し、
該第1水路孔の一部は、第1主配管接続口と第1中継接続口との間で直線状に延在しており、
該第2水路孔の一部は、第2主配管接続口と第2中継接続口との間で直線状に延在していることを特徴とするヘッダー。
【請求項5】
n(nは4又は5)本の副配管と他のヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
第1長側辺、第2長側辺、第1短辺及び第2短辺を有した方形のボディー部と、
往側主配管及び戻側主配管が接続されるように該ボディー部の第1短辺からそれぞれ突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と、
該ボディー部の該第1長側辺から突設された第1~第nの副配管接続口と、
該ボディー部の第2長側辺から突設された第(n+1)~第2nの副配管接続口と
を有し、
該第1~第nの副配管接続口及び第(n+1)~第2nの副配管接続口は、それぞれ、前記第1短辺から第2短辺に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーは水路孔として、
一部(nが4の場合は第1,第3,第6及び第8、nが5の場合は第2,第4,第6,第8及び第10)の副配管接続口と第1中継接続口とを連通する第1水路孔と、
一部(nが4の場合は第2,第4,第5及び第7、nが5の場合は第1,第3,第5,第7及び第9)の副配管接続口と第2中継接続口とを連通する第2水路孔と
を有し、
該第1水路孔の一部は、第1中継接続口から第2短辺の近傍まで直線状に延在しており、
該第2水路孔の一部は、第2中継接続口から第2短辺の近傍まで直線状に延在していることを特徴とするヘッダー。
【請求項6】
主配管と、4本の副配管及び他のヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
第1長側辺、第2長側辺、第1短辺及び第2短辺を有した方形のボディー部と、
往側主配管及び戻側主配管が接続されるように該ボディー部の第1短辺からそれぞれ突設された第1主配管接続口及び第2主配管接続口と、
該ボディー部の該第1長側辺から突設された第1~第4の副配管接続口と、
該ボディー部の第2長側辺から突設された第5~第8の副配管接続口と、
該ボディー部の第2短辺から突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と
を有し、
該第1~第4の副配管接続口及び第5~第8の副配管接続口は、それぞれ、前記第1短辺から第2短辺に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーは、水路孔として、
該第1主配管接続口と第1,第3,第6及び第8の副配管接続口及び第1中継接続口とを連通する第1水路孔と、
第2主配管接続口と第2,第4,第5及び第7の副配管接続口及び第2中継接続口とを連通する第2水路孔と
を有し、
該第1水路孔は、第1主配管接続口と第1,第6,第3及び第8副配管接続口並びに第1中継接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在しており、
該第2水路孔は、第2主配管接続口と第5,第2,第7及び第4副配管接続口並びに第2中継接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在していることを特徴とするヘッダー。
【請求項7】
4本の副配管と他のヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
第1長側辺、第2長側辺、第1短辺及び第2短辺を有した方形のボディー部と、
該ボディー部の第1短辺からそれぞれ突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と、
該ボディー部の該第1長側辺から突設された第1~第4の副配管接続口と、
該ボディー部の第2長側辺から突設された第5~第8の副配管接続口と
を有し、
該第1~第4の副配管接続口及び第5~第8の副配管接続口は、それぞれ、前記第1短辺から第2短辺に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーは、水路孔として、
該第1中継接続口と第1,第3,第6及び第8の副配管接続口とを連通する第1水路孔と、
第2中継接続口と第2,第4,第5及び第7の副配管接続口とを連通する第2水路孔と
を有し、
該第1水路孔は、第1中継接続口と第1,第6,第3及び第8副配管接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在しており、
該第2水路孔は、第2中継接続口と第5,第2,第7及び第4副配管接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在していることを特徴とするヘッダー。
【請求項8】
主配管と、5本の副配管及び他のヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
第1長側辺、第2長側辺、第1短辺及び第2短辺を有した方形のボディー部と、
往側主配管及び戻側主配管が接続されるように該ボディー部の第1短辺からそれぞれ突設された第1主配管接続口及び第2主配管接続口と、
該ボディー部の該第1長側辺から突設された第1~第5の副配管接続口と、
該ボディー部の第2長側辺から突設された第6~第10の副配管接続口と、
該ボディー部の第2短辺から突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と
を有し、
該第1~第5の副配管接続口及び第6~第10の副配管接続口は、それぞれ、前記第1短辺から第2短辺に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーは、水路孔として、
該第1主配管接続口と第1,第3,第5,第7及び第9の副配管接続口及び第1中継接続口とを連通する第1水路孔と、
第2主配管接続口と第2,第4,第6,第8及び第10の副配管接続口及び第2中継接続口とを連通する第2水路孔と
を有し、
該第1水路孔は、第1主配管接続口と第1,第7,第3及び第9副配管接続口並びに第1中継接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在しており、
該第2水路孔は、第2主配管接続口と第6,第2,第8、第4及び第10副配管接続口並びに第2中継接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在していることを特徴とするヘッダー。
【請求項9】
5本の副配管と他のヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
第1長側辺、第2長側辺、第1短辺及び第2短辺を有した方形のボディー部と、
該ボディー部の第1短辺からそれぞれ突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と、
該ボディー部の該第1長側辺から突設された第1~第5の副配管接続口と、
該ボディー部の第2長側辺から突設された第6~第10の副配管接続口と
を有し、
該第1~第5の副配管接続口及び第6~第10の副配管接続口は、それぞれ、前記第1短辺から第2短辺に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーは、水路孔として、
該第1中継接続口と第1,第3,第5,第7及び第9副配管接続口とを連通する第1水路孔と、
第2中継接続口と第2,第4,第6,第8及び第10副配管接続口とを連通する第2水路孔と
を有し、
該第1水路孔は、第1中継接続口と第1,第7,第3、第9及び第5副配管接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在しており、
該第2水路孔は、第2中継接続口と第6,第2,第8、第4及び第10副配管接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在していることを特徴とするヘッダー。
【請求項10】
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第1基板列と、
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第2基板列と、
該第2基板列の配列方向一端側の一端側基板に設けられたヘッダー配置用スペースと、
該ヘッダー配置用スペース内に配置された請求項4(ただしn=8)又は6に記載のヘッダー(以下、ヘッダーAという。)及び請求項5(ただしn=8)又は7に記載のヘッダー(以下、ヘッダーBという。)と、
一端が該ヘッダーAの前記第1副配管接続口~第4副配管接続口に接続され、他端がヘッダーBの第4副配管接続口~第1副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第1基板列の各基板の該溝内に配置された第1温水配管と、
一端が該ヘッダーAの第5副配管接続口~第8副配管接続口に接続され、他端がヘッダーBの第8副配管接続口~第5副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第2基板列の各基板の該溝内に配置された第2温水配管と、
を備え、
ヘッダーAの第1中継接続口とヘッダーBの第1中継接続口とが第1接続管で接続され、
ヘッダーAの第2中継接続口とヘッダーBの第2中継接続口とが第2接続管で接続されていることを特徴とする温水マット。
【請求項11】
前記ヘッダーBの水路孔の内径がヘッダーAの水路孔の内径よりも大きい請求項10の温水マット。
【請求項12】
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第1基板列と、
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第2基板列と、
該第2基板列の配列方向一端側の一端側基板に設けられたヘッダー配置用スペースと、
該ヘッダー配置用スペース内に配置された請求項4(ただしn=10)又は8に記載のヘッダー(以下、ヘッダーCという。)及び請求項5(ただしn=10)又は9に記載のヘッダー(以下、ヘッダーDという。)と、
一端が該ヘッダーCの前記第1副配管接続口~第5副配管接続口に接続され、他端がヘッダーBの第5副配管接続口~第1副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第1基板列の各基板の該溝内に配置された第1温水配管と、
一端が該ヘッダーCの第6副配管接続口~第10副配管接続口に接続され、他端がヘッダーDの第10副配管接続口~第6副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第2基板列の各基板の該溝内に配置された第2温水配管と、
を備え、
ヘッダーCの第1中継接続口とヘッダーDの第1中継接続口とが第1接続管で接続され、
ヘッダーCの第2中継接続口とヘッダーDの第2中継接続口とが第2接続管で接続されていることを特徴とする温水マット。
【請求項13】
前記ヘッダーDの水路孔の内径がヘッダーCの水路孔の内径よりも大きい請求項12の温水マット。
【請求項14】
前記第1接続管及び第2接続管はそれぞれ直管状である請求項10~13のいずれかの温水マット。
【請求項15】
温水マット本体、2個のヘッダーa、2個のヘッダーb、及び中継ヘッダーを有する温水マットであって、
該ヘッダーaは、主配管とm(mは4又は5)本の副配管及び中継ヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
直棒状のボディー部と、
往側又は戻側主配管が接続されるように該ボディー部の一端面から突設された主配管接続口と、
第1~第mの副配管が接続されるように該ボディー部の長側辺から同一方向に突設された第1~第mの副配管接続口と、
該ボディー部の他端面から突設された中継接続口と、
前記主配管接続口と各副配管接続口及び中継接続口とを連通する水路孔と
を有し、
該第1~第mの副配管接続口は、該ボディー部の長手方向一端側から他端側に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーbは、中継ヘッダーとm本の副配管とを接続するためのヘッダーであって、
直棒状のボディー部と、
該ボディー部の一端面から突設された中継接続口と、
第1~第mの副配管が接続されるように該ボディー部の長側辺から同一方向に突設された第1~第mの副配管接続口と、
該中継接続口と各副配管接続口とを連通する水路孔と
を有し、
該第1~第mの副配管接続口は、該ボディー部の長手方向一端側から他端側に向ってこの順に設けられており、
該中継ヘッダーは、
一辺及び他辺を有した盤状のボディー部と、
該ボディー部の該一辺から突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と、
該ボディー部の該他辺から突設された第3中継接続口及び第4中継接続口と、
該第1中継接続口と第4中継接続口とを連通する第1水路孔と、
該第2中継接続口と第3中継接続口とを連通する第2水路孔と
を有しており、
該第1中継接続口と第3中継接続口とが同一直線上に位置し、第2中継接続口と第4中継接続口とが同一直線上に位置し、
該第1水路孔と第2水路孔とは交差方向に延在しており、
該温水マット本体は、
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第1基板列と、
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第2基板列と、
該第2基板列の配列方向一端側の一端側基板に設けられたヘッダー配置用スペースと
を備えており、
該ヘッダー配置用スペース内に第1ヘッダーa及び第2ヘッダーaと、第1ヘッダーb及び第2ヘッダーbと、中継ヘッダーとが配置されており、
第1ヘッダーaと第1ヘッダーbとが一直線状に配置され、
第2ヘッダーaと第2ヘッダーbとが一直線状に配置され、
第1ヘッダーaの中継接続口と中継ヘッダーの第1中継接続口とが第1接続管で接続され、
第2ヘッダーaの中継接続口と中継ヘッダーの第2中継接続口とが第2接続管で接続され、
第1ヘッダーbの中継接続口と中継ヘッダーの第3中継接続口とが第3接続管で接続され、
第2ヘッダーbの中継接続口と中継ヘッダーの第4中継接続口とが第4接続管で接続されており、
第1~第mの温水配管の一端が該第1ヘッダーaの前記第1~第m副配管接続口に接続され、他端が第1ヘッダーbの第m~第1副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第1基板列の各基板の該溝内に配置されており、
第(m+1)~第2mの温水配管の一端が該第2ヘッダーaの前記第1~第m副配管接続口に接続され、他端が第2ヘッダーbの第m~第1副配管接続口に接続されている温水マット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の部屋の床、壁、天井等の暖房を行うための温水マットに係り、特に、板面に配管配設用の溝及びヘッダー配置用スペースが設けられた略方形の基板と、該スペース内に配置されたヘッダーと、該ヘッダーの各副配管接続口に接続され、該溝内に引き回された温水循環用の温水配管とを備えた温水マットに関する。
【背景技術】
【0002】
基板の上面の溝に温水配管を引き回した温水マットを床に敷設した床暖房構造が周知である。
【0003】
この温水配管を複数本引き回し、各温水配管をヘッダー及び主配管を介してボイラに接続し、温水が温水配管とボイラとの間を循環するように構成した温水マットが用いられている(特許文献1,2)。
【0004】
特許文献1,2では、ヘッダーは、水路孔が設けられた平盤状のヘッダー本体と、該ヘッダー本体に設けられた主配管接続口及び副配管接続口とを有している。主配管接続口としては、温水往き用及び戻り用に2本設けられている。副配管接続口としては、温水配管の往き側(往側)が接続される往き用副配管接続口と、温水配管の戻り側(戻側)が接続される戻り用副配管接続口とが設けられている。
【0005】
特許文献1,2では、温水配管が4本設けられており、副配管接続口はヘッダーに合計8個設けられている。主配管接続口と副配管接続口とは、ヘッダー本体内の水路孔を介して連通している。
【0006】
特許文献1,2では、ヘッダー本体は長方形状であり、主配管接続口は長方形の一短辺に配置されている。また、副配管接続口は長方形の両長側辺に設けられている。水路孔は、一方の長側辺の副配管接続口と他方の長側辺の副配管接続口とを斜め方向(長方形の長辺と斜交方向)に連通するようにジグザグ状に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006-29676号公報
【特許文献2】特開2007-322080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1,2では、温水配管は4本設けられているが、高出力化し低温水を利用可能とし、温水マットの温度ムラを少なくし、全面的になるべく均一温度となるように加温するためには、温水配管の本数を多くし、マット面における温水配管同士の間隔をなるべく小さくすることが望ましい。
【0009】
しかしながら、特許文献1,2のヘッダーの場合、温水配管本数の増大に合わせて副配管接続口の数を多くすると、ヘッダー内の通水経路が長くなるため通水抵抗が大きくなり、主配管接続口から遠い側の副配管接続口に連なる温水配管に温水が流れにくくなる。
【0010】
本発明は、温水配管の数が多く、しかも各温水配管に温水を略均等に流すことができる温水マット及びそのためのヘッダーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、次の構成により上記課題を解決する。
【0012】
[1] 主配管とn(nは8又は10)本の副配管とを接続するためのヘッダーであって、
直棒状のボディー部と、
往側又は戻側主配管が接続されるように該ボディー部から突設された主配管接続口と、
第1~第nの副配管が接続されるように該ボディー部の長側辺から同一方向に突設された第1~第nの副配管接続口と、
前記主配管接続口と各副配管接続口とを連通する水路孔と
を有し、
該第1~第nの副配管接続口は、該ボディー部の長手方向一端側から他端側に向ってこの順に設けられていることを特徴とするヘッダー。
【0013】
[2] 前記主配管接続口は、前記ボディー部の長手方向中間に設けられている[1]のヘッダー。
【0014】
[3] 板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第1基板列と、
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第2基板列と、
該第2基板列の配列方向一端側の一端側基板に設けられたヘッダー配置用スペースと、
該ヘッダー配置用スペース内に配置された[1]又は[2]に記載の第1ヘッダー及び第2ヘッダーと、
一端が該第1ヘッダーの前記第1ないし第(n/2)副配管接続口に接続され、他端が第2ヘッダーの第(n/2)ないし第1副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第1基板列の各基板の該溝内に配置された第1温水配管と、
一端が該第1ヘッダーの前記第(n/2+1)ないし第n副配管接続口に接続され、他端が第2ヘッダーの第nないし第(n/2+1)副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第2基板列の各基板の該溝内に配置された第2温水配管と、
を備え、
各ヘッダーは、該ヘッダー配置用スペース内に略一直線上に位置するように配置されており、
該第1~第(n/2)の温水配管と第(n/2+1)~第nの温水配管とが該ヘッダー配置用スペース内で交差している温水マット。
【0015】
[4] 主配管と、n(nは4又は5)本の副配管及び他のヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
第1長側辺、第2長側辺、第1短辺及び第2短辺を有した方形のボディー部と、
往側主配管及び戻側主配管が接続されるように該ボディー部の第1短辺からそれぞれ突設された第1主配管接続口及び第2主配管接続口と、
該ボディー部の該第1長側辺から突設された第1~第nの副配管接続口と、
該ボディー部の第2長側辺から突設された第(n+1)~第2nの副配管接続口と、
該ボディー部の第2短辺から突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と
を有し、
該第1~第nの副配管接続口及び第(n+1)~第2nの副配管接続口は、それぞれ、前記第1短辺から第2短辺に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーは、水路孔として、
該第1主配管接続口と一部(nが4の場合は第1,第3,第6及び第8、nが5の場合は第1,第3,第5,第7及び第9)の副配管接続口及び第1中継接続口とを連通する第1水路孔と、
第2主配管接続口と一部(nが4の場合は第2,第4,第5及び第7、nが5の場合は第2,第4,第6,第8及び第10)の副配管接続口及び第2中継接続口とを連通する第2水路孔と
を有し、
該第1水路孔の一部は、第1主配管接続口と第1中継接続口との間で直線状に延在しており、
該第2水路孔の一部は、第2主配管接続口と第2中継接続口との間で直線状に延在していることを特徴とするヘッダー。
【0016】
[5]n(nは4又は5)本の副配管と他のヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
第1長側辺、第2長側辺、第1短辺及び第2短辺を有した方形のボディー部と、
往側主配管及び戻側主配管が接続されるように該ボディー部の第1短辺からそれぞれ突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と、
該ボディー部の該第1長側辺から突設された第1~第nの副配管接続口と、
該ボディー部の第2長側辺から突設された第(n+1)~第2nの副配管接続口と
を有し、
該第1~第nの副配管接続口及び第(n+1)~第2nの副配管接続口は、それぞれ、前記第1短辺から第2短辺に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーは水路孔として、
一部(nが4の場合は第1,第3,第6及び第8、nが5の場合は第2,第4,第6,第8及び第10)の副配管接続口と第1中継接続口とを連通する第1水路孔と、
一部(nが4の場合は第2,第4,第5及び第7、nが5の場合は第1,第3,第5,第7及び第9)の副配管接続口と第2中継接続口とを連通する第2水路孔と
を有し、
該第1水路孔の一部は、第1中継接続口から第2短辺の近傍まで直線状に延在しており、
該第2水路孔の一部は、第2中継接続口から第2短辺の近傍まで直線状に延在していることを特徴とするヘッダー。
【0017】
[6] 主配管と、4本の副配管及び他のヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
第1長側辺、第2長側辺、第1短辺及び第2短辺を有した方形のボディー部と、
往側主配管及び戻側主配管が接続されるように該ボディー部の第1短辺からそれぞれ突設された第1主配管接続口及び第2主配管接続口と、
該ボディー部の該第1長側辺から突設された第1~第4の副配管接続口と、
該ボディー部の第2長側辺から突設された第5~第8の副配管接続口と、
該ボディー部の第2短辺から突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と
を有し、
該第1~第4の副配管接続口及び第5~第8の副配管接続口は、それぞれ、前記第1短辺から第2短辺に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーは、水路孔として、
該第1主配管接続口と第1,第3,第6及び第8の副配管接続口及び第1中継接続口とを連通する第1水路孔と、
第2主配管接続口と第2,第4,第5及び第7の副配管接続口及び第2中継接続口とを連通する第2水路孔と
を有し、
該第1水路孔は、第1主配管接続口と第1,第6,第3及び第8副配管接続口並びに第1中継接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在しており、
該第2水路孔は、第2主配管接続口と第5,第2,第7及び第4副配管接続口並びに第2中継接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在していることを特徴とするヘッダー。
【0018】
[7] 4本の副配管と他のヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
第1長側辺、第2長側辺、第1短辺及び第2短辺を有した方形のボディー部と、
該ボディー部の第1短辺からそれぞれ突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と、
該ボディー部の該第1長側辺から突設された第1~第4の副配管接続口と、
該ボディー部の第2長側辺から突設された第5~第8の副配管接続口と
を有し、
該第1~第4の副配管接続口及び第5~第8の副配管接続口は、それぞれ、前記第1短辺から第2短辺に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーは、水路孔として、
該第1中継接続口と第1,第3,第6及び第8の副配管接続口とを連通する第1水路孔と、
第2中継接続口と第2,第4,第5及び第7の副配管接続口とを連通する第2水路孔と
を有し、
該第1水路孔は、第1中継接続口と第1,第6,第3及び第8副配管接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在しており、
該第2水路孔は、第2中継接続口と第5,第2,第7及び第4副配管接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在していることを特徴とするヘッダー。
【0019】
[8] 主配管と、5本の副配管及び他のヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
第1長側辺、第2長側辺、第1短辺及び第2短辺を有した方形のボディー部と、
往側主配管及び戻側主配管が接続されるように該ボディー部の第1短辺からそれぞれ突設された第1主配管接続口及び第2主配管接続口と、
該ボディー部の該第1長側辺から突設された第1~第5の副配管接続口と、
該ボディー部の第2長側辺から突設された第6~第10の副配管接続口と、
該ボディー部の第2短辺から突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と
を有し、
該第1~第5の副配管接続口及び第6~第10の副配管接続口は、それぞれ、前記第1短辺から第2短辺に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーは、水路孔として、
該第1主配管接続口と第1,第3,第5,第7及び第9の副配管接続口及び第1中継接続口とを連通する第1水路孔と、
第2主配管接続口と第2,第4,第6,第8及び第10の副配管接続口及び第2中継接続口とを連通する第2水路孔と
を有し、
該第1水路孔は、第1主配管接続口と第1,第7,第3及び第9副配管接続口並びに第1中継接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在しており、
該第2水路孔は、第2主配管接続口と第6,第2,第8、第4及び第10副配管接続口並びに第2中継接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在していることを特徴とするヘッダー。
【0020】
[9] 5本の副配管と他のヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
第1長側辺、第2長側辺、第1短辺及び第2短辺を有した方形のボディー部と、
該ボディー部の第1短辺からそれぞれ突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と、
該ボディー部の該第1長側辺から突設された第1~第5の副配管接続口と、
該ボディー部の第2長側辺から突設された第6~第10の副配管接続口と
を有し、
該第1~第5の副配管接続口及び第6~第10の副配管接続口は、それぞれ、前記第1短辺から第2短辺に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーは、水路孔として、
該第1中継接続口と第1,第3,第5,第7及び第9副配管接続口とを連通する第1水路孔と、
第2中継接続口と第2,第4,第6,第8及び第10副配管接続口とを連通する第2水路孔と
を有し、
該第1水路孔は、第1中継接続口と第1,第7,第3、第9及び第5副配管接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在しており、
該第2水路孔は、第2中継接続口と第6,第2,第8、第4及び第10副配管接続口とをこの順に連通するようにジグザグ状に延在していることを特徴とするヘッダー。
【0021】
[10] 板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第1基板列と、
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第2基板列と、
該第2基板列の配列方向一端側の一端側基板に設けられたヘッダー配置用スペースと、
該ヘッダー配置用スペース内に配置された[4](ただしn=8)又は[6]に記載のヘッダー(以下、ヘッダーAという。)及び[5](ただしn=8)又は[7]に記載のヘッダー(以下、ヘッダーBという。)と、
一端が該ヘッダーAの前記第1副配管接続口~第4副配管接続口に接続され、他端がヘッダーBの第4副配管接続口~第1副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第1基板列の各基板の該溝内に配置された第1温水配管と、
一端が該ヘッダーAの第5副配管接続口~第8副配管接続口に接続され、他端がヘッダーBの第8副配管接続口~第5副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第2基板列の各基板の該溝内に配置された第2温水配管と、
を備え、
ヘッダーAの第1中継接続口とヘッダーBの第1中継接続口とが第1接続管で接続され、
ヘッダーAの第2中継接続口とヘッダーBの第2中継接続口とが第2接続管で接続されていることを特徴とする温水マット。
【0022】
[11] 前記ヘッダーBの水路孔の内径がヘッダーAの水路孔の内径よりも大きい請求項[10]の温水マット。
【0023】
[12] 板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第1基板列と、
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第2基板列と、
該第2基板列の配列方向一端側の一端側基板に設けられたヘッダー配置用スペースと、
該ヘッダー配置用スペース内に配置された[4](ただしn=10)又は[8]に記載のヘッダー(以下、ヘッダーCという。)及び[5](ただしn=10)又は[9]に記載のヘッダー(以下、ヘッダーDという。)と、
一端が該ヘッダーCの前記第1副配管接続口~第5副配管接続口に接続され、他端がヘッダーBの第5副配管接続口~第1副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第1基板列の各基板の該溝内に配置された第1温水配管と、
一端が該ヘッダーCの第6副配管接続口~第10副配管接続口に接続され、他端がヘッダーDの第10副配管接続口~第6副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第2基板列の各基板の該溝内に配置された第2温水配管と、
を備え、
ヘッダーCの第1中継接続口とヘッダーDの第1中継接続口とが第1接続管で接続され、
ヘッダーCの第2中継接続口とヘッダーDの第2中継接続口とが第2接続管で接続されていることを特徴とする温水マット。
【0024】
[13] 前記ヘッダーDの水路孔の内径がヘッダーCの水路孔の内径よりも大きい[12]の温水マット。
【0025】
[14] 前記第1接続管及び第2接続管はそれぞれ直管状である[10]~[13]のいずれかの温水マット。
【0026】
[15] 温水マット本体、2個のヘッダーa、2個のヘッダーb、及び中継ヘッダーを有する温水マットであって、
該ヘッダーaは、主配管とm(mは4又は5)本の副配管及び中継ヘッダーとを接続するためのヘッダーであって、
直棒状のボディー部と、
往側又は戻側主配管が接続されるように該ボディー部の一端面から突設された主配管接続口と、
第1~第mの副配管が接続されるように該ボディー部の長側辺から同一方向に突設された第1~第mの副配管接続口と、
該ボディー部の他端面から突設された中継接続口と、
前記主配管接続口と各副配管接続口及び中継接続口とを連通する水路孔と
を有し、
該第1~第mの副配管接続口は、該ボディー部の長手方向一端側から他端側に向ってこの順に設けられており、
該ヘッダーbは、中継ヘッダーとm本の副配管とを接続するためのヘッダーであって、
直棒状のボディー部と、
該ボディー部の一端面から突設された中継接続口と、
第1~第mの副配管が接続されるように該ボディー部の長側辺から同一方向に突設された第1~第mの副配管接続口と、
該中継接続口と各副配管接続口とを連通する水路孔と
を有し、
該第1~第mの副配管接続口は、該ボディー部の長手方向一端側から他端側に向ってこの順に設けられており、
該中継ヘッダーは、
一辺及び他辺を有した盤状のボディー部と、
該ボディー部の該一辺から突設された第1中継接続口及び第2中継接続口と、
該ボディー部の該他辺から突設された第3中継接続口及び第4中継接続口と、
該第1中継接続口と第4中継接続口とを連通する第1水路孔と、
該第2中継接続口と第3中継接続口とを連通する第2水路孔と
を有しており、
該第1中継接続口と第3中継接続口とが同一直線上に位置し、第2中継接続口と第4中継接続口とが同一直線上に位置し、
該第1水路孔と第2水路孔とは交差方向に延在しており、
該温水マット本体は、
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第1基板列と、
板面に配管配設用の溝が設けられた略方形の基板を複数枚配列してなる第2基板列と、
該第2基板列の配列方向一端側の一端側基板に設けられたヘッダー配置用スペースと
を備えており、
該ヘッダー配置用スペース内に第1ヘッダーa及び第2ヘッダーaと、第1ヘッダーb及び第2ヘッダーbと、中継ヘッダーとが配置されており、
第1ヘッダーaと第1ヘッダーbとが一直線状に配置され、
第2ヘッダーaと第2ヘッダーbとが一直線状に配置され、
第1ヘッダーaの中継接続口と中継ヘッダーの第1中継接続口とが第1接続管で接続され、
第2ヘッダーaの中継接続口と中継ヘッダーの第2中継接続口とが第2接続管で接続され、
第1ヘッダーbの中継接続口と中継ヘッダーの第3中継接続口とが第3接続管で接続され、
第2ヘッダーbの中継接続口と中継ヘッダーの第4中継接続口とが第4接続管で接続されており、
第1~第mの温水配管の一端が該第1ヘッダーaの前記第1~第m副配管接続口に接続され、他端が第1ヘッダーbの第m~第1副配管接続口に接続され、該一端側基板の該溝を通って前記第1基板列の各基板の該溝内に配置されており、
第(m+1)~第2mの温水配管の一端が該第2ヘッダーaの前記第1~第m副配管接続口に接続され、他端が第2ヘッダーbの第m~第1副配管接続口に接続されている温水マット。
【発明の効果】
【0027】
本発明によると、温水マットの8本又は10本の温水配管に略均等に温水を流し、温水マット全体を均等に加温することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】実施の形態に係る温水マットの平面図である。
図2図1の一部の拡大図である。
図3図1のヘッダーの平面図である。
図4】別の実施の形態に係る温水マットの平面図である。
図5図4の一部の拡大図である。
図6図4のヘッダーの平面図である。
図7】ヘッダーの別例を示す平面図である。
図8】ヘッダーの別例を示す平面図である。
図9】ヘッダーの別例を示す平面図である。
図10】温水マットの一部の厚み方向の断面図である。
図11】ヘッダーの別例を示す平面図である。
図12】ヘッダーの別例を示す平面図である。
図13】ヘッダーの別例を示す平面図である。
図14】ヘッダーの別例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
【0030】
図1は第1の実施の形態に係る温水マットの平面図であり、図2はそのヘッダー部分の拡大図、図3はヘッダーの平面図である。
【0031】
なお、以下の説明において、左右方向及び上下方向とは図1,2,4,5における左右方向及び上下方向と合致する。
【0032】
この温水マット1は、それぞれ略長方形状の基板A~Hを備えている。
【0033】
基板A~Dがこの順に左から右へ一列に配列され、基板E~Gがこの順に左から右へ、且つ該基板A~Dに隣接するように一列に配列されている。
【0034】
基板A~D及びE~Gは、それぞれ、互いの長辺同士を突き合わせるように配置されている。また、基板A~Dの列(第1基板列)と基板E~Gの列(第2基板列)との間では、基板A,E同士、B,F同士、C,G同士及びD,H同士が、それぞれ、互いの短辺同士を突き合わせるように配置されている。
【0035】
基板A,B間、B,C間、C,D間、D,E間、E,F間、F,G間、G,H間及びA,E間において、それぞれ各突き合わせ部を跨いで一方の基板から他方の基板に連続して温水配管3が引き回されている。この実施の形態では8本の温水配管3が設けられている。
【0036】
図10の通り、基板A~Fは、それぞれ、長方形状の樹脂ボード10を備えている。なお、小根太がさらに設けられてもよい。
【0037】
樹脂ボード10の上面には、配管収容用の溝2が延設されている。温水配管3は、溝2内に配置されている。
【0038】
この温水マットでは、各溝2の内面から各樹脂ボード10の上面まで延在する均熱板6を設けても良い。この均熱板6は、各溝2の内面に沿うU字部と、該U字部の両端(上端)から各樹脂ボード10の上面に沿って側方に延出する1対のフランジ部とを有した略Ω字形断面形状のものである。
【0039】
この均熱板6のU字部が各溝2内に配置され、その上から、温水配管3,4がこのU字部内に嵌め込まれるようにして各溝2に収容されている。
【0040】
図1から3の通り、この温水マット1では、基板Eのヘッダー配置用スペースとしての切欠部12に2個のヘッダー20(20L,20R)が配置されている。各ヘッダー20は、主配管接続口21と、8個の副配管接続口22~29を備えている。主配管接続口21がボイラ等の給湯器の出湯口と戻り口に主配管を介して接続される。
【0041】
主配管接続口21は、各副配管接続口22~29に水路孔20bを介して連通している。図2,3の通り、ヘッダー20は、直棒状(この実施の形態では角柱形)のボディー部20aを有しており、このボディー部20aの長手方向中間付近の一側面にノズル状の主配管接続口21が設けられている。ボディー部20aの反対側の側面にノズル状の副配管接続口22~29が設けられている。各副配管接続口22~29は、ボディー部20aの長手方向に等間隔で配置されている。
【0042】
図3の通り、ボディー部20aの長手方向に水路孔20bが設けられており、主配管接続口21及び副配管接続口22~29がそれぞれ水路孔20bに連通している。
【0043】
図1から3の通り、4本の温水配管3(3a,3b,3c,3d)は、その基端が左側のヘッダー20(20L)の左半側の副配管接続口22~25に接続され、基板E,A,B,C,Dを引き回された後、Uターンして基板C,B,A,Eを通り、右側のヘッダー20(20R)の左半側の副配管接続口25~22に接続されている。
【0044】
残りの4本の温水配管3(3e,3f,3g,3h)は、その基端がヘッダー20(20L)の右半側の副配管接続口26~29に接続され、基板E,F,G,Hを引き回された後、Uターンして基板G,F,Eを通り、ヘッダー20Rの副配管接続口29~26に接続されている。ボイラからの温水は、ヘッダー20Lから各温水配管3を流れてヘッダー20Rに到達し、ボイラに戻る。
【0045】
図2の通り、温水マット1の切欠部12内において、ヘッダー20L,20Rは、左右方向に延在しており、かつヘッダー20L,20Rが一直線状に配置されている。各ヘッダー20L,20Rの副配管接続口22~29は、図1,2で上方向を指向している。
【0046】
配管3a~3hのうち、ヘッダー20Lの副配管接続口22~29に連なる基端側及びヘッダー20Rの副配管接続口22~29に連なる他端側は、それぞれ切欠部12から樹脂ボード10の溝2に入り込んでいる。
【0047】
切欠部12内においては、図2の通り、ヘッダー20Lに連なる配管3b~3hの基端側の下位側(床側)に、ヘッダー20Rに連なる配管3a~3d、3f~3hの他端側が引き通されているが、この上下関係は逆とされてもよい。
【0048】
また、右側のヘッダー20Rを往き側とし、左側のヘッダー20Lを戻り側としてもよい。
【0049】
この実施の形態では、温水マット1の左右幅は3333mm、上下幅は2424mmである。温水マット1の厚みは5~15mmである。温水配管3の直径は温水マット1の厚みの20~100%、特に50~70%程度が好適である。図1の左右方向における温水配管3の配列ピッチは約35mm、であり、従来品(市販品)の約75mmに比べて小さいものとなっている。
【0050】
この実施の形態では、温水配管3の直径は温水マット1の厚みを超えても良い。この場合の温水マット1において均熱板6等で上から押さえつけることにより温水配管3を扁平させる。このことにより、均熱板6と温水配管3の接触面積が増えるため、温水マットの温度ムラをより少なくすることができる。また、温水配管3の直径を大きくすることにより通水抵抗をより少なくすることができる。
【0051】
この実施の形態では、ヘッダー20内の水路孔20bは、ボディー部20aの長手方向に一直線状に延在しており、水路孔20bの通水抵抗が少ない。そのため、各温水配管3に温水が均等に流れる。このようなことから、この温水マット1は、全体として均一に加温される。
【0052】
図4~6を参照して第2の実施の形態について説明する。
【0053】
この実施の形態では、ヘッダー20(20L,20R)の代りにヘッダー30,50が用いられている。
【0054】
ヘッダーAとしてのヘッダー30は、図6の通り、長方形平盤状のボディー部30aと、ボディー部30aの一方の短辺部に設けられたノズル状の主配管接続口31,32と、他方の短辺部に設けられた、ヘッダー50との接続用の中継接続口33,34と、一方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口41~44と、他方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口45~48と、主配管接続口31と副配管接続口41,46,43,48及び中継接続口33とを連通する水路孔35と、主配管接続口32と副配管接続口45,42,47,44及び中継接続口34とを連通する水路孔36とを有する。
【0055】
水路孔35,36は、それぞれ主配管接続口31,32と中継接続口33,34とを一直線状に結ぶように延在する縦方向部分と、該縦方向部分から横方向(直交方向)に延在して該縦方向部分と各副配管接続口とを連通する横方向部分とを有する。
【0056】
ヘッダーBとしてのヘッダー50は、ヘッダー30から中継接続口33,34を省略した構成のものであり、長方形の平盤状のボディー部50aと、ボディー部50aの一方の短辺部に設けられたノズル状の中継接続口51,52と、一方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口61~64と、他方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口65~68と、中継接続口51と副配管接続口61,66,63,68とを連通する水路孔55と、中継接続口52と副配管接続口65,62,67,64とを連通する水路孔56とを有する。
【0057】
水路孔55,56は、中継接続口51,52からボディー部50aの他方の短辺の近傍まで縦方向(ボディー部50aの長手方向)に延在している。
【0058】
なお、ヘッダー30,50にあっては、水路孔35,55はヘッダー30,50の上面側に近い側を延在しており、水路孔36,56は下面側に近い側を延在しており、水路孔35,36同士、55,56同士がボディー部30a,50a内で連通することはない。
【0059】
図4,5の通り、ヘッダー30,50は、ボディー部30a,50aの長手方向が図4,5の上下方向となるように、かつヘッダー50がヘッダー30よりも図4,5の上側となるように、かつ中継接続口33,34と中継接続口51,52とが対峙するように配置される。ヘッダー30の中継接続口33とヘッダー50の中継接続口51が直管状の接続配管33a(第1接続管)で接続され、中継接続口34,52が直管状の接続配管34a(第2接続管)で接続される。
【0060】
8本の温水配管3のうち、4本(3a~3d)は、第1の実施の形態と同様に基板Eから基板A~Dに引き回され、残りの4本(3e~3h)は基板E~Hに引き回される。
【0061】
図5,6の通り、基板E,A~Dに引き回される温水配管3(3a~3d)のうち、温水配管3aの一端はヘッダー30の副配管接続口41に接続され、他端はヘッダー50の副配管接続口64に接続されている。温水配管3bは、副配管接続口42,63に接続される。温水配管3cは、副配管接続口43,62に接続され、温水配管3dは、副配管接続口44,61に接続される。
【0062】
基板E~Hに引き回される温水配管3(3e~3h)のうち、温水配管3eは、副配管接続口45,68に接続され、温水配管3fは、副配管接続口46,67に接続される。温水配管3gは、副配管接続口47,66に接続され、副配管接続口3hは、副配管接続口48,65に接続される。
【0063】
ボイラからの温水は、主配管接続口31から水路孔35、中継接続口33,51、水路孔55の順に流れ、各副配管接続口41,46,43,48,61,66,63,68から温水が各温水配管3a~3hに供給される。各温水配管3a,3c,3f,3hからの戻り温水は、副配管接続口64,62,67,65から水路孔56に流入し、中継接続口52,33を経て水路孔36に流入する。温水配管3b,3d,3g,3eからの戻り温水は、副配管接続口42,44,47,45から水路孔36に流入する。水路孔36からは主配管接続口32を介してボイラに戻る。なお、温水の循環方向はこれと逆方向であってもよい。
【0064】
この実施の形態では、ヘッダー50の水路孔55,56の内径はヘッダー30の水路孔35,36よりも大きいものとされている。
【0065】
このように、図4~6では、ヘッダー30,50の水路孔35,36,55,56の縦方向部分を一直線状に揃えると共に、水路孔55,56の内径を大きくしているので、温水配管3a~3hの流量がほぼ同等となり、温水マット1の全体が均等に加温される。
【0066】
図6の第2の実施の形態では、水路孔35,36,55,56は縦方向及び横方向に設けられているが、図7のヘッダー30A,50Aのようにジグザグ状に設けられてもよい。上記ジグザク状とはZ字状に直線が折れ曲がる形状であるが、本発明においてはこれに限定されず、波形形状等を含んでも良い。
【0067】
図7のヘッダー30Aは、図6と同様に、長方形平盤状のボディー部30aと、ボディー部30aの一方の短辺部に設けられたノズル状の主配管接続口31,32と、他方の短辺部に設けられた、ヘッダー50Aとの接続用の中継接続口33,34と、一方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口41~44と、他方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口45~48と、主配管接続口31と副配管接続口41,46,43,48及び中継接続口33とをこの順に順次に連通するジグザグ状の水路孔35Aと、主配管接続口32と副配管接続口45,42,47,44及び中継接続口34とをこの順に順次に連通するジグザグ状の水路孔36Aとを有する。
【0068】
水路孔35A,36Aは、中継接続口33,34の近傍(副配管接続口44,48よりも中継接続口33,34側)においてX字状に交差している。
【0069】
図7のヘッダー50Aは、ヘッダー30Aから中継接続口33,34を省略した構成のものであり、長方形の平盤状のボディー部50aと、ボディー部50aの一方の短辺部に設けられたノズル状の中継接続口51,52と、一方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口61~64と、他方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口65~68と、中継接続口51と副配管接続口61,66,63,68とをこの順に順次に連通するジグザグ状の水路孔55Aと、中継接続口52と副配管接続口65,62,67,64とをこの順に順次に連通するジグザグ状の水路孔56Aとを有する。
【0070】
なお、ヘッダー30A,50Aにあっては、水路孔35A,36A及び55A,56Aは、それぞれ各ヘッダー30A,50Aの平面視において交差しているが、水路孔35A,55Aはヘッダー30A,50Aの上面側に近い側を延在しており、水路孔36A,56Aは下面側に近い側を延在しており、水路孔35A,36A同士、55A,56A同士がボディー部30a,50a内で連通することはない。
【0071】
ヘッダー30A,50Aは、ヘッダー30,50同士の連結方式と同じく、ボディー部30a,50aの長手方向が図7の上下方向となるように、かつヘッダー50Aがヘッダー30Aよりも図7の上側となるように、かつ中継接続口33,34と中継接続口51,52とが対峙するように配置される。ヘッダー30Aの中継接続口33とヘッダー50の中継接続口51が直管状の接続配管33a(第1接続管)で接続され、中継接続口34,52が直管状の接続配管34a(第2接続管)で接続される。
【0072】
8本の温水配管3のうち、4本(3a~3d)は、第1の実施の形態と同様に基板Eから基板A~Dに引き回され、残りの4本(3e~3h)は基板E~Hに引き回される。
【0073】
基板E,A~Dに引き回される温水配管3(3a~3d)のうち、温水配管3aの一端はヘッダー30Aの副配管接続口41に接続され、他端はヘッダー50Aの副配管接続口64に接続されている。温水配管3bは、副配管接続口42,63に接続される。温水配管3cは、副配管接続口43,62に接続され、温水配管3dは、副配管接続口44,61に接続される。
【0074】
基板E~Hに引き回される温水配管3(3e~3h)のうち、温水配管3eは、副配管接続口45,68に接続され、温水配管3fは、副配管接続口46,67に接続される。温水配管3gは、副配管接続口47,66に接続され、副配管接続口3hは、副配管接続口48,65に接続される。
【0075】
ボイラからの温水は、主配管接続口31から水路孔35A、中継接続口33,51、水路孔55Aの順に流れ、各副配管接続口41,46,43,48,61,66,63,68から温水が各温水配管3a~3hに供給される。各温水配管3a,3c,3f,3hからの戻り温水は、副配管接続口64,62,67,65から水路孔56Aに流入し、中継接続口52,33を経て水路孔36Aに流入する。温水配管3b,3d,3g,3eからの戻り温水は、副配管接続口42,44,47,45から水路孔36に流入する。水路孔36Aからは主配管接続口32を介してボイラに戻る。なお、温水の循環方向はこれと逆方向であってもよい。
【0076】
この実施の形態でも、ヘッダー50Aの水路孔55A,56Aの内径はヘッダー30Aの水路孔35A,36Aよりも大きいものとされている。これにより、温水配管3a~3hの流量がほぼ同等となり、温水マット1の全体が均等に加温される。
【0077】
上記各実施の形態では、8本の温水配管が設けられているが、10本の温水配管が設けられてもよい。
【0078】
図8は、図6の態様のヘッダーを温水配管10本タイプとした場合のヘッダー30B,50Bを示している。
【0079】
ヘッダーCとしてのヘッダー30Bは、長方形平盤状のボディー部30aの他方の短辺部に設けられた、ヘッダー50Bとの接続用の中継接続口33,34と、一方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口41~44,101と、他方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口45~48,102と、主配管接続口31と副配管接続口41,46,43,48,101及び中継接続口33とを連通する水路孔35Bと、主配管接続口32と副配管接続口45,42,47,44,102及び中継接続口34とを連通する水路孔36Bとを有する。ヘッダー30Bのその他の構成はヘッダー30と同じである。
【0080】
ヘッダーDとしてのヘッダー50Bは、ボディー部50aの一方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口103,61~64と、他方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口104,65~68と、中継接続口51と副配管接続口104,61,66,63,68とを連通する水路孔56Bと、中継接続口52と副配管接続口103,65,62,67,64とを連通する水路孔56Bとを有する。ヘッダー50Bのその他の構成はヘッダー50と同一である。
【0081】
ヘッダー30Bの中継接続口33とヘッダー50Bの中継接続口51が直管状の接続配管33aで接続され、中継接続口34,52が直管状の接続配管34aで接続される。
【0082】
10本の温水配管3のうち、5本(3a~3d,3i)は、基板Eから基板A~Dに引き回され、残りの5本(3e~3h,3j)は基板E~Hに引き回される。
【0083】
温水配管3aの一端はヘッダー30Bの副配管接続口41に接続され、他端はヘッダー50Bの副配管接続口64に接続されている。温水配管3bは、副配管接続口42,63に接続される。温水配管3cは、副配管接続口43,62に接続され、温水配管3dは、副配管接続口44,61に接続される。温水配管3iは副配管接続口101,103に接続される。
【0084】
温水配管3eは、副配管接続口45,68に接続され、温水配管3fは、副配管接続口46,67に接続される。温水配管3gは、副配管接続口47,66に接続され、副配管接続口3hは、副配管接続口48,65に接続され、温水配管3jは副配管接続口102,104に接続される。
【0085】
図9は、図7の態様のヘッダーを温水配管10本タイプとした場合のヘッダー30C,50Cを示している。
【0086】
ヘッダーCとしてのヘッダー30Cは、長方形平盤状のボディー部30aの他方の短辺部に設けられた、ヘッダー50Cとの接続用の中継接続口33,34と、一方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口41~44,101と、他方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口45~48,102と、主配管接続口31と副配管接続口41,46,43,48,101及び中継接続口33とをこの順に順次に連通するジグザグ状の水路孔35Cと、主配管接続口32と副配管接続口45,42,47,44,102及び中継接続口34とをこの順に順次に連通するジグザグ状の水路孔36Cとを有する。ヘッダー30Cのその他の構成はヘッダー30Aと同じである。
【0087】
ヘッダーDとしてのヘッダー50Cは、ボディー部50aの一方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口103,61~64と、他方の長辺部に設けられたノズル状の副配管接続口104,65~68と、中継接続口51と副配管接続口104,61,66,63,68とをこの順に順次に連通するジグザグ状の水路孔55Cと、中継接続口52と副配管接続口103,65,62,67,64とをこの順に順次に連通するジグザグ状の水路孔56Cとを有する。ヘッダー50Cのその他の構成はヘッダー50と同一である。
【0088】
ヘッダー30Cの中継接続口33とヘッダー50Cの中継接続口51が直管状の接続配管33aで接続され、中継接続口34,52が直管状の接続配管34aで接続される。
【0089】
10本の温水配管3のうち、5本(3a~3d,3i)は、基板Eから基板A~Dに引き回され、残りの5本(3e~3h,3j)は基板E~Hに引き回される。
【0090】
温水配管3aの一端はヘッダー30Cの副配管接続口41に接続され、他端はヘッダー50Cの副配管接続口64に接続されている。温水配管3bは、副配管接続口42,63に接続される。温水配管3cは、副配管接続口43,62に接続され、温水配管3dは、副配管接続口44,61に接続される。温水配管3iは副配管接続口101,103に接続される。
【0091】
温水配管3eは、副配管接続口45,68に接続され、温水配管3fは、副配管接続口46,67に接続される。温水配管3gは、副配管接続口47,66に接続され、副配管接続口3hは、副配管接続口48,65に接続され、温水配管3jは副配管接続口102,104に接続される。
【0092】
図1~9では、温水マット上の隣接する温水配管3同士で温水が流れる方向が逆となっているので、温水マットの温度ムラが著しく小さい。
【0093】
ただし、本発明では、温水流れ方向が一方向の4又は5本の温水配管が並列し、温水流れ方向がそれとは逆方向の4又は5本の温水配管が並列するよう構成されてもよい。その一例を図11~14に示す。
【0094】
図11では、2個のヘッダー70(70L,70R)と2個のヘッダー80(80L,80R)と、中継ヘッダー90とが用いられている。ヘッダー70は、直棒状のボディー部70aの長側辺に、長手方向に一定間隔をおいてノズル状の副配管接続口71~74が設けられ、一端面に主配管接続口79が設けられ、他端面に中継接続口75が設けられている。各副配管接続口71~74及び中継接続口75と主配管接続口79とは直線状に延在する水路孔70bによって連通している。
【0095】
ヘッダー80は、ヘッダー70から中継接続口75を省略した構成のものである。即ち、直棒状のボディー部80aの長側辺に、長手方向に一定間隔をおいてノズル状の副配管接続口81~84が設けられ、一端面に中継接続口89が設けられている。各副配管接続口81~84と中継接続口89とは直線状に延在する水路孔80bによって連通している。
【0096】
中継ヘッダー90は、方形盤状のボディー部97の一方の辺に中継接続口91,92が設けられ、他方の辺に中継接続口93,94が設けられている。中継接続口91,94が水路孔95で連通され、中継接続口92,93が水路孔96で連通されている。水路孔95,96はX字状に交差している。水路孔95,96は、一方がボディー部97の上面側に配置され、他方が下面側に配置されているので、ボディー部97内で連通することはない。
【0097】
ヘッダー70,80間に中継ヘッダー90が配置され、中継接続口91,93と左側ヘッダー70L,80Lの中継接続口75,89が対峙し、中継接続口92,94と右側のヘッダー70R,80Rの中継接続口75’,89’が対峙する。
ヘッダー70Lの中継接続口75と中継接続口91とが接続配管(図11では図示略)で接続され、ヘッダー70Rの中継接続口75と中継接続口92とが接続配管で接続され、ヘッダー80Lの中継接続口89と中継接続口93とが接続配管で接続され、ヘッダー80Rの中継接続口89と中継接続口94とが接続配管で接続されている。
【0098】
左側のヘッダー70(70L)の副配管接続口71~74に各温水配管3a~3dの一端を接続し、左側のヘッダー80(80L)の副配管接続口84~81に各温水配管3a~3dの他端を接続する。右側のヘッダー70(70R)の副配管接続口71~74に各温水配管3e~3hの一端を接続し、右側のヘッダー80(80R)の副配管接続口84~81に各温水配管3e~3hの他端を接続する。
【0099】
左側のヘッダー70Lの主配管接続口79にボイラからの温水が供給され、右側のヘッダー70Rの主配管接続口79からボイラに戻り温水が送水される。
【0100】
このヘッダー70,80を用いた温水マットにあっては、4本の温水配管3a~3dが4列に並列し、残りの4本の温水配管3e~3hが4列に並列するので、温水マットの温度ムラが前記実施の形態に比べて大きい。しかしながら、往き側温水の温度と戻り側温水の温度との温度差が小さいので、上記の基板温度のムラの程度はわずかである。
【0101】
図11では、各ヘッダー70L,70R,80L,80R,90を別体としている。
【0102】
図12~14にさらに他の構成のヘッダーを示す。
【0103】
図12では、2個のヘッダー70L.70Rを合体させた構成の1個のヘッダー70Aと、2個のヘッダー80L.80Rを合体させた構成の1個のヘッダー80Aと、前記中継ヘッダー90とを用いている。ヘッダー70A,80Aの一長側辺に副配管接続口71~74,81~84が設けられ、他長側辺に副配管接続口71’~74’,81’~84’が設けられている。
【0104】
ヘッダー70Aの一短辺に主配管接続口79,79’が設けられ、他短辺に中継接続口75,75’が設けられている。
【0105】
主配管接続口79と副配管接続口71~74、中継接続口75が水路孔70bで連通され、主配管接続口79’と副配管接続口71’~74’、中継接続口75’が水路孔70b’で連通されている。
【0106】
ヘッダー80Aの一短辺に中継接続口89,89’が設けられている。中継接続口89と副配管接続口81~84が水路孔80bで連通され、中継接続口89’と副配管接続口81’~84’が水路孔80b’で連通されている。その他の構成は図11と同様であり、同一符号は同一部分を示している。
【0107】
図13では、ヘッダー70A,90を一体化させたヘッダー70Bと、前記ヘッダー80Aとが用いられている。
【0108】
ヘッダー70Bの一短辺に主配管接続口79,79’が設けられ、他短辺に中継接続口93,94が設けられている。主配管接続口79と副配管接続口71~74、中継接続口94とが水路孔70b,95を介して連通し、主配管接続口79’と副配管接続口71’~74’と中継接続口93とが水路孔70b’,96とを介して連通している。
【0109】
図13のその他の構成は図12と同一であり、同一符号は同一部分を示している。
【0110】
図14では、ヘッダー80A,90を一体化させたヘッダー80Bと、前記ヘッダー70Aとが用いられている。
【0111】
ヘッダー80Bの一短辺に中継接続口91,92が設けられている。中継接続口91と副配管接続口81’~84’とが水路孔95,80b’を介して連通し、中継接続口92と副配管接続口81~84とが水路孔96,80bを介して連通している。
【0112】
図14のその他の構成は図12と同一であり、同一符号は同一部分を示している。
【0113】
上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明は上記以外の形態とされてもよい。例えば、上記実施の形態では、最左端側の基板Eにヘッダーが配置されているが、最右端側の基板Hにヘッダーが配置されてもよい。基板の数は図示以外でもよい。
【符号の説明】
【0114】
1 温水マット
2 溝
3,3a~3j 温水配管
20,30,30A,30B,30C,50,50A,50B,50C,70,70A,70B,80,80A,80B ヘッダー
21,22,31,32,79 主配管接続口
22~29,41~48,61~68,71~78,81~88,101~104 副配管接続口
20a,30a,50a,70a,97 ボディー部
20b,35,36,55,56,70b,80b,95,96 水路孔
33,34,51,52、91~94 中継接続口
33a 接続配管(第1接続管)
34a 接続配管(第2接続管)
90 中継ヘッダー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14