IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電産コパル株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-モータ装置 図1
  • 特開-モータ装置 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185729
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】モータ装置
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/22 20060101AFI20221208BHJP
【FI】
H02K5/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021093519
(22)【出願日】2021-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】000001225
【氏名又は名称】日本電産コパル株式会社
(72)【発明者】
【氏名】池田 俊介
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 智
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 義明
【テーマコード(参考)】
5H605
【Fターム(参考)】
5H605BB05
5H605CC01
5H605CC02
5H605EA02
(57)【要約】
【課題】
設置部材を用いなくても安定してモータをステアリング等の取付部分に固定することができるモータ装置の提供。
【解決手段】
本発明の一つの形態のモータ装置1は、モータ本体2と、モータ本体2に固定され、固定された状態で少なくとも一部がモータ本体2の外面と連続する同一表面形状を有するブラケット3と、モータ本体2およびブラケット3を取付ける取付台4と、ブラケット3もしくはモータ本体2と取付台4を固定する固定部材5とを備え、取付台4は、モータ本体2およびブラケット3の連続する同一表面形状と対向して重ね合う形状の表面形状を有する固定部分4Aを持つ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ本体と、
モータ本体に固定され、固定された状態で少なくとも一部が前記モータ本体の外面と連続する同一表面形状を有するブラケットと、
前記モータ本体および前記ブラケットを取付ける取付台と、
前記ブラケットもしくは前記モータ本体と前記取付台を固定する固定部材と、を備え、
前記取付台は、前記モータ本体および前記ブラケットの前記連続する同一表面形状と重なり合う形状の表面形状を有する固定部分を持つことを特徴とするモータ装置。
【請求項2】
前記固定部材は、少なくとも1ヶ所で前記連続する同一表面形状部分と前記固定部分とを固定することを特徴とする、請求項1に記載のモータ装置。
【請求項3】
前記ブラケットは、前記連続する同一表面形状を含む部分が延出した延長部を有することを特徴とする請求項1または2に記載のモータ装置。
【請求項4】
前記延長部と、前記固定部分とが前記固定部材により固定されることを特徴とする、請求項3に記載のモータ装置。
【請求項5】
前記ブラケットは、前記ブラケットから突出する少なくとも1つの突出部を備え、当該突出部は、前記取付台の前記固定部分とは異なる部分に接触することを特徴とする、請求項1に記載のモータ装置。
【請求項6】
前記突出部と前記取付台とが前記固定部材により固定されることを特徴とする、請求項5に記載のモータ装置。
【請求項7】
前記連続する同一表面形状および前記固定部分は円弧形状であることを特徴とする、請求項1~6の何れか一項に記載のモータ装置。








【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の運転者に機器の操作状況等を振動にて報知する目的の為、例えばステアリングに振動モータ装置が搭載される。このような振動モータ装置の振動モータは、引用文献1にあるように、ホルダーを介して固定される
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008―295198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
振動モータは、その外形が円筒状、または円弧状となっているものがあり、一方、そのような振動モータの取付部分は平坦な形状となっている為、モータをステアリング等の取付部分に取り付ける場合には、ホルダーなどの設置部材を介して固定する必要があり、それにより、部品点数が多くなり、また、取付工数やコストも大きくなるなどの課題があった。
【0005】
本発明の一つの形態は、設置部材を用いなくても安定してモータをステアリング等の取付部分に固定することができるモータ装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの形態のモータ装置は、モータ本体と、モータ本体に固定され、固定された状態で少なくとも一部が前記モータ本体の外面と連続する同一表面形状を有するブラケットと、前記モータ本体および前記ブラケットを取付ける取付台と、前記ブラケットもしくは前記モータ本体と前記取付台を固定する固定部材と、を備え、前記取付台は、前記モータ本体および前記ブラケットの前記連続する同一表面形状と重ね合う形状の表面形状を有する固定部分を持つ。
【0007】
また、前記固定部材は、少なくとも1ヶ所で前記連続する同一表面形状部分と前記固定部分とを固定する。
【0008】
また、前記ブラケットは、前記連続する同一表面形状を含む部分が延出した延長部を有する。
【0009】
また、前記延長部と、前記固定部分とが前記固定部材により固定される。
【0010】
また、前記ブラケットは、前記ブラケットから突出する少なくとも1つの突出部を備え、当該突出部は、前記取付台の前記固定部分とは異なる部分に接触する。
【0011】
また、前記突出部と前記取付台とが前記固定部材により固定される。
【0012】
さらに、前記連続する同一表面形状および前記固定部分は円弧形状である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一つの形態によれば、設置部材を使用しなくてもモータを安定してステアリング等の取付部分に固定することができるモータ装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の一つの実施例のモータ装置の分解斜視図である。
図2図2は、本発明の他の実施例のモータ装置の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の各実施例に係るモータ装置について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内で任意に変更可能である。
【0016】
図面においては回転軸6の延びる方向を「軸方向」と呼び、回転軸6周りの週方向を単に「周方向」と呼び、回転軸6に対する径方向を単に「径方向」と呼ぶ。
【実施例0017】
図1は本発明の一つの実施例のモータ装置の分解斜視図である。
【0018】
図1に示すように、モータ装置1は、モータ本体2と、モータ本体2に固定され、固定された状態で少なくとも一部がモータ本体2の外面と連続する同一表面形状を有するブラケット3と、モータ本体2およびブラケット3を取付ける取付台4と、ブラケット3もしくはモータ本体2と取付台4を固定する固定部材5とを備える。
【0019】
ブラケット3には軸受8が固定されており、モータ本体2から突出している回転軸6を回転自在に支持している。なお、7はモータ本体2に電流を供給する為の給電端子となる。
【0020】
取付台4は、モータ本体2およびブラケット3の連続する同一表面形状と径方向に対向し重ね合う形状の表面形状を有する固定部分4Aを持つ。また、固定部分4Aは、後述する固定部材5を固定する為の取付穴4Bを持つ。
【0021】
ブラケット3は、周方向の表面の形状が、モータ本体2の周方向の表面と連続する同一表面形状を有しており、例えば加締め等の手段でモータ本体2に固定される。
【0022】
モータ本体2及びブラケット3の連続する同一表面形状は径方向の面で円弧状となっており、取付台4の固定部分4Aは、その円弧状に合わせた円弧状の凹部となっている。
その為、モータ本体2及びブラケット3は、取付台4に隙間なく取り付けることができる。
【0023】
ブラケット3は、固定部分4Aと対向する面が、モータ本体2とは逆の方向に突出する延長部3Aを有する。
【0024】
延長部3Aには、例えばネジ等の固定部材5が差し込まれる取付穴3Bが形成されている。
【0025】
本実施例のモータ装置1は、モータ本体2と、モータ本体2に固定されたブラケット3の表面形状の一部がモータ本体2の表面と連続する同一表面の円弧状となっており、取付台4は、その固定部分4Aにおいて、モータ本体2とブラケット3の連続する同一表面形状と同じ形状の円弧状凹部となっており、モータ本体2とブラケット3が、取付台4に設置される。ブラケット3に形成された延長部3Aと取付台4の固定部分4Aにそれぞれ成形された取付穴3B、4Bに、ネジ等の固定部材5を固定することで、モータ本体2及びブラケット3が取付台4に固定される。
【0026】
上述したように、本実施例のモータ装置1は、取付台4に形成された円弧状凹部の固定部分4Aに、モータ本体2とこれに固定されたブラケット3の同一形状となる円弧状の連続する同一表面を重ね合わせて設置し、固定部材5にて固定する為、モータ本体2およびブラケット3が取付台4に対してズレ等無く強固に固定することができる。
また、平坦な取付台ではなく、円弧状の部分と円弧状凹部を重ね合わせて固定する為、モータと取付台の固定位置の位置合わせも容易となる。
【実施例0027】
図2は本発明の他の実施例のモータ装置の分解斜視図であり、実施例1と同構造のものについては、同じ符号を付与しその説明を省略する。
【0028】
図2のモータ装置101は、実施例1のモータ装置1とは、ブラケット103と取付台104の構成が異なっている。
【0029】
実施例2のブラケット103は、2つの突出部103Aを持ち、突出部103Aは、取付台104のモータ本体2とブラケット103とが設置される固定部分104Aとは異なる位置に接触する。
【0030】
突出部103Aには固定部材5を差し込む取付穴103Bが形成され、取付台104にも取付穴103Bに対応する位置に、取付穴104Bが形成されている。
【0031】
本実施例のモータ装置101は、モータ本体2とブラケット103が、取付台104に設置されると共に、突出部103Aが取付台104の固定部分104Aとは異なる位置に接触して設置される。突出部103Aと取付台104にはそれぞれ取付穴103B、104Bが形成されており、ネジ等の固定部材5を固定することで、モータ本体2及びブラケット103が取付台104に固定される。
【0032】
上述したように、本実施例のモータ装置101は、取付台104に形成された円弧状凹部の固定部分104Aに、モータ本体2とこれに固定されたブラケット103の同一形状となる円弧状の連続する同一表面を重ね合わせて設置し、かつ、突出部103Aが固定部分104Aとは異なる位置に接触し、固定部材5にて固定される為、モータ本体2およびブラケット103が取付台104に、より一層ズレ等無く強固に固定することができる。
【0033】
以上、本発明の実施例を説明したが、実施例における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施例によって限定されることはない。
【0034】
本発明のモータ本体とブラケットの同一形状となる連続する同一表面が、円弧状ではなく平面状であり、平面状の部分を取付台に接触させ、取付部材にて固定しても良い。但し、固定強度や位置合わせの面で本実施例のほうが好ましい。
【0035】
固定部材の取付穴は、実施例ではブラケットと取付台に形成されているが、モータ本体に取付穴を形成し、固定を行っても良い。
【0036】
本実施例では、固定方法としてネジを使用したが、これに限定されず、例えば接着や溶接等の方法でモータ本体およびブラケットと取付台を固定しても良い。
【0037】
また、本実施例では同一形状の連続する同一表面を円弧状としたが、これに限定されず、例えば、連続する同一表面を平面形状とし、固定部分が断面矩形状の溝となり、モータ本体およびブラケットを取付台に嵌め込むような構造でも良い。
【符号の説明】
【0038】
1、101…モータ装置、2…モータ本体、3、103…ブラケット、3A…延長部、3B、4B、103B、104B…取付穴、4、104取付台、4A、104A…固定部分、5…固定部材、6…回転軸、7…給電端子、8…軸受、103A…突出部
図1
図2