(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185730
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】塗工装置及び塗工方法
(51)【国際特許分類】
B05C 3/132 20060101AFI20221208BHJP
B05C 11/10 20060101ALI20221208BHJP
B05D 1/18 20060101ALI20221208BHJP
B05D 3/00 20060101ALI20221208BHJP
B05D 7/00 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
B05C3/132
B05C11/10
B05D1/18
B05D3/00 B
B05D3/00 C
B05D7/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021093520
(22)【出願日】2021-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福田 一人
(72)【発明者】
【氏名】畑中 基
(72)【発明者】
【氏名】田邉 正明
【テーマコード(参考)】
4D075
4F040
4F042
【Fターム(参考)】
4D075AB01
4D075AB12
4D075AB15
4D075AB31
4D075AB32
4D075AB41
4D075CA47
4D075CA48
4D075DA04
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4D075EA05
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4F040AA22
4F040AB04
4F040AB13
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4F040AC02
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4F040CC15
4F040CC19
4F042AA22
4F042BA08
4F042BA15
4F042BA25
4F042CA07
4F042CB02
4F042CB07
4F042DF23
4F042ED01
(57)【要約】
【課題】基材の両面に塗膜を形成する塗工装置にて基材開口部への塗布抜けを抑制する。
【解決手段】塗工装置20は、基材2の両面に塗液Cを塗布し、基材2の厚み方向に互いに対向する第1及び第2ブロック21,22と、第1及び第2ブロック21,22同士の隙間に塗液Cが溜まるように形成されるとともに基材2が通る液溜り部23と、を備える。液溜り部23は、基材2の搬送方向における上流側に開口し、基材2が導入される基材導入口24と、搬送方向における下流側に開口し、基材2が排出される基材排出口25と、搬送方向に直交する幅方向の両側に位置する側面部26と、を含む。基材2には、スリット3が設けられている。液溜り部23には、液溜り部23を通過する基材2の少なくとも厚み方向一方側に、幅方向に延びる中心軸Oを有する円柱状の押込部材36が配置されている。押込部材36は、基材2のスリット3に臨んで塗液Cをスリット3に押し込む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送されるシート状の基材の両面に対して塗液を塗布する塗工装置であって、
前記基材の厚み方向に互いに対向する一対のブロックと、
前記一対のブロック同士の隙間に前記塗液が溜まるように形成されるとともに、前記基材が通る液溜り部と、を備え、
前記液溜り部は、
前記基材の搬送方向における上流側に開口し、前記基材が導入される基材導入口と、
前記搬送方向における下流側に開口し、前記基材が排出される基材排出口と、
前記搬送方向に交差する幅方向の両側にそれぞれ位置する側面部と、を含み、
前記基材には、開口部が設けられており、
前記液溜り部には、該液溜り部を通過する前記基材の少なくとも厚み方向の一方側に、前記幅方向に延びる中心軸を有する円柱状の押込部材が配置されており、
前記押込部材は、前記開口部に臨んで前記塗液を該開口部に押し込むように構成されている、塗工装置。
【請求項2】
請求項1に記載の塗工装置において、
前記押込部材は、前記中心軸回りに回転可能である、塗工装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の塗工装置において、
前記押込部材は、前記基材の厚み方向の両側各々に配置されている、塗工装置。
【請求項4】
請求項3に記載の塗工装置において、
前記厚み方向の両側の各前記押込部材は、前記基材を介して前記厚み方向に互いに対向している、塗工装置。
【請求項5】
請求項3に記載の塗工装置において、
前記厚み方向の両側の各前記押込部材は、前記搬送方向において交互に配置されている、塗工装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1つに記載の塗工装置において、
前記開口部は、前記幅方向に沿って延びており、
前記開口部の前記搬送方向における開口幅は、前記幅方向における位置に従って異なっており、
前記押込部材の直径は、前記開口部の前記開口幅に対応して、前記幅方向における位置に従って異なる、塗工装置。
【請求項7】
請求項6に記載の塗工装置において、
前記開口部は、前記幅方向に並ぶとともに前記開口幅が互いに異なる第1開口部及び第2開口部を含み、
前記押込部材は、前記幅方向に並ぶとともに前記直径が互いに異なる第1押込部及び第2押込部を含み、
前記第1押込部は、前記第1開口部に臨み、
前記第2押込部は、前記第2開口部に臨み、
前記第2開口部の前記開口幅は、前記第1開口部の前記開口幅よりも小さく、
前記第2押込部の前記直径は、前記第1押込部の前記直径よりも大きい、塗工装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1つに記載の塗工装置において、
前記幅方向における少なくとも片側の前記側面部には、前記基材導入口から前記基材排出口に亘って開口する露出口が設けられており、
前記露出口からは、前記基材の前記幅方向における一部が前記液溜り部の外部に突出可能である、塗工装置。
【請求項9】
請求項8に記載の塗工装置において、
前記露出口は、前記幅方向における片側の前記側面部にのみ設けられており、
前記片側とは反対側の前記側面部は、閉塞しており、
前記押込部材は、前記閉塞した前記側面部に支持されている、塗工装置。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか1つに記載の塗工装置において、
前記幅方向における両側の前記側面部は、いずれも閉塞しており、
前記押込部材は、前記幅方向の両側における前記閉塞した前記側面部各々に支持されている、塗工装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1つに記載の塗工装置において、
前記厚み方向は、鉛直方向であり、
前記一対のブロックのうちの前記鉛直方向の上側のブロックには、前記液溜り部における気泡を除去する泡抜き部が設けられている、塗工装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1つに記載の塗工装置を用いて、前記液溜り部に前記基材を通すときに、前記押込部材によって前記塗液を前記開口部に押し込む、塗工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、塗工装置及び塗工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばロールtoロール法によって搬送されるシート状の基材の両面に塗膜を形成するための塗工装置に関して、種々の技術が開示されている。
【0003】
例えば、特許文献1に開示の塗布装置(塗工装置)では、先ず、連続搬送される長尺のシート状基材を塗液が溜められた浸漬槽に浸けることによって、基材の両面に対して塗液を塗布する。その後、基材を垂直方向に上昇させながら、一対の掻き落としロールによって、基材の両面における余分な塗液を掻き落とす。これにより、基材の両面に、一定の厚みの塗膜が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えばスリット等の開口部が設けられた基材の両面に塗膜を形成しようとした場合、当該開口部の内面に塗液が十分に行き渡らず、塗布抜けが発生することがある。
【0006】
本開示は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、搬送される基材の両面に塗膜を形成する塗工装置において、基材に設けられた開口部の内面への塗布抜けを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る塗工装置は、搬送されるシート状の基材の両面に対して塗液を塗布する塗工装置であって、上記基材の厚み方向に互いに対向する一対のブロックと、上記一対のブロック同士の隙間に上記塗液が溜まるように形成されるとともに、上記基材が通る液溜り部と、を備え、上記液溜り部は、上記基材の搬送方向における上流側に開口し、上記基材が導入される基材導入口と、上記搬送方向における下流側に開口し、上記基材が排出される基材排出口と、上記搬送方向に交差する幅方向の両側にそれぞれ位置する側面部と、を含み、上記基材には、開口部が設けられており、上記液溜り部には、上記液溜り部を通過する上記基材の少なくとも厚み方向の一方側に、上記幅方向に延びる中心軸を有する円柱状の押込部材が配置されており、上記押込部材は、上記開口部に臨んで上記塗液を上記開口部に押し込むように構成されている。
【0008】
本開示に係る塗工方法は、上記塗工装置を用いて、上記液溜り部に上記基材を通すときに、上記押込部材によって上記塗液を上記開口部に押し込む。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、搬送される基材の両面に塗膜を形成する塗工装置において、基材に設けられた開口部の内面への塗布抜けを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本開示の第1の実施形態に係る塗工装置を含む塗工システムを模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る塗工装置の正面図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る塗工装置の平面図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る塗工装置の側面図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係る塗工装置の基材排出口近傍を拡大して示す拡大正面図である。
【
図6】
図6は、第2の実施形態に係る塗工装置の平面図である。
【
図7】
図7は、第3の実施形態に係る塗工装置の平面図である。
【
図8】
図8は、第4の実施形態に係る塗工装置の正面図である。
【
図9】
図9は、第5の実施形態に係る塗工装置の側面図である。
【
図10】
図10は、第6の実施形態に係る塗工装置の側面図である。
【
図11】
図11は、第7の実施形態に係る塗工装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物あるいはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
【0012】
<第1の実施形態>
(基本構成)
図1は、本開示の第1の実施形態に係る塗工システム1を模式的に示す。塗工システム1は、基材2の両面に塗膜Fを連続的に形成するためのものである。塗工システム1は、基材供給装置10、塗工装置20及び塗液供給装置40から構成されてなる。
【0013】
基材2は、長尺のシート状に形成されている。基材2としては、例えば、金属箔、樹脂フィルム、織布、不織布、紙等がある。基材2の塗膜Fを含まない厚み寸法t(
図5参照)は、例えば1mm以下である。
【0014】
基材供給装置10は、ロールtoロール法によって、基材2を、その長手方向を搬送方向(Xで示す)として連続搬送する。具体的には、基材供給装置10は、基材2を巻出機11で巻き出して巻取機12で巻き取ることによって、基材2を連続搬送する。搬送される基材2は、途中、第1ロール13及び第2ロール14を通る。
【0015】
基材2の搬送方向において、第1ロール13と第2ロール14との間には、塗工装置20が配置されている。塗工装置20は、詳細は後述するが、連続搬送されるシート状の基材2の両面に対して塗液Cを塗布して、基材2の両面に塗膜Fを形成する。塗工装置20によって両面に塗膜Fが形成された基材2は、乾燥炉(図示せず)で乾燥されて塗膜F内に含まれる揮発成分が除去された後、巻取機12に巻き取られる。
【0016】
塗工装置20の構成について、詳細に説明する。
図2~5は本実施形態に係る塗工装置20を示し、
図2は正面図(II矢視図)、
図3は平面図(III矢視図)、
図4は側面図(IV矢視図)、
図5は後述する基材排出口25近傍の拡大正面図である。
【0017】
なお、本実施形態において、基材2の搬送方向(長手方向)及び幅方向(Yで示す)は、水平方向である。基材2の幅方向は、基材2の搬送方向に交差、具体的には直交している。基材2の厚み方向(Zで示す)は、鉛直方向である。
【0018】
塗工装置20は、
図2に示すように、一対のブロック、具体的には第1ブロック21及び第2ブロック22を備える。第1ブロック21と第2ブロック22とは、基材2の厚み方向に互いに所定の間隔を空けて配置されており、基材2の厚み方向に互いに対向している。各ブロック21,22は、略直方体状に形成されており、その長手方向が基材2の搬送方向に沿うように配置されている。第1ブロック21は、鉛直方向下側に配置されている。第2ブロック22は、鉛直方向上側に配置されている。
【0019】
図3,4において、L1は、各ブロック21,22の長さ寸法である。L2は、各ブロック21,22の幅寸法である。L3は、各ブロック21,22の厚み寸法である。各ブロック21,22の長さ寸法L1は、基材2の厚み寸法t(
図5参照)に対して、十分大きい(例えば100倍以上)ことが好ましい。本実施形態では、
図4に示すように、各ブロック21,22の幅寸法L2は、基材2の幅寸法Bよりも小さい。
【0020】
図2に示すように、一対のブロック同士の隙間23、すなわち第1ブロック21と第2ブロック22との隙間23には、塗液Cが溜まるように、液溜り部が形成されている(以下、「液溜り部23」という)。基材2が液溜り部23を通ることによって、基材2の両面に対して塗液Cが塗布されて、基材2の両面に塗膜Fが形成される。
【0021】
塗液Cは、ペースト状又はスラリー状であることが好ましい。塗液Cの粘度ηは、1mPa・s以上であることが好ましく、1Pa・s~1000Pa・sであることがより好ましい。塗液Cは、例えば、シリカ、低融点ガラス、アルミナ・酸化チタン等の金属酸化物粒子を含んだ絶縁体材料や、はんだ、銅、銀、金属被覆した粒子等の金属粒子や、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、コバルト酸リチウム、カーボン等を含んだ導電性材料や、染料、等を用いることができる。
【0022】
Hは、第1ブロック21と第2ブロック22との隙間寸法を示す。隙間寸法Hは、基材2が通過可能なように、基材2の厚み寸法t(例えば0.1mm以下)よりも大きい。隙間寸法Hは、極力小さい方がよく、0.1mm以上1mm以下であることが好ましい。
【0023】
液溜り部23は、基材2の搬送方向における上流側(
図2における左側)に開口する基材導入口24と、基材2の搬送方向における下流側(
図2における右側)に開口する基材排出口25と、を含む。基材導入口24と基材排出口25とは、搬送方向において、互いに対向している。基材2は、基材導入口24から導入されて、液溜り部23を通って、基材排出口25から排出される。
【0024】
図3,4に示すように、液溜り部23は、基材2の幅方向における両側にそれぞれ位置する側面部26を含む。側面部26とは、液溜り部23の幅方向端部を構成する搬送方向及び厚み方向に延びる面をいう。側面部26は、幅方向一方側(
図4における左側)の第1側面部26a及び幅方向他方側(
図4における右側)の第2側面部26bから構成されている。第1側面部26aと第2側面部26bとは、幅方向において、互いに対向している。
【0025】
図4に示すように、幅方向における両側の側面部26、すなわち第1側面部26a及び第2側面部26bには、露出口29がそれぞれ設けられている。各露出口29は、第1側面部26a及び第2側面部26b各々において、基材導入口24側(上流側)から基材排出口25側(下流側)に亘って、開口している(
図2参照)。すなわち、第1側面部26a及び第2側面部26bは、開放されている。
図4に示すように、露出口29からは、基材2の幅方向における一部が、液溜り部23の外部に突出可能である。
【0026】
図2,4に示すように、第1ブロック21における液溜り部23に臨む面には、塗液供給口30が設けられている。塗液供給口30は、液溜り部23に臨むとともに、液溜り部23に塗液Cを供給する。
【0027】
図2~4に示すように、塗液供給口30は、第1ブロック21の幅方向中央部において、搬送方向に並んで複数個(例えば3個)配置されている。なお、塗液供給口30は、1個でもよい。塗液供給口30の断面形状は、例えば円形や楕円形等である。塗液供給口30の直径は、1mm以上であることが好ましい。なお、塗液供給口30の断面形状は、例えば搬送方向に延びる長穴でもよい。
【0028】
塗液供給装置40(
図1参照)は、塗液Cを塗工装置20に供給するための装置であり、塗液供給ポンプ41及び塗液供給管42で構成されている。
【0029】
ここで、
図2,4に示すように、第1ブロック21の内部には、塗液供給路32が設けられている。塗液供給路32は、その上流側で塗液供給管42を介して塗液供給ポンプ41に連通しているとともに、その下流側で塗液供給口30に連通している。
【0030】
塗液供給ポンプ41は、例えば、スクリューポンプ、ダイアフラムポンプ、シリンジポンプ又はチューブポンプ等の定量供給可能なものを採用することが好ましい。塗液供給ポンプ41の代わりに、供給タンクに圧縮空気を導入して圧力送液してもよい。
【0031】
図2,4に示すように、鉛直方向上側に配置された第2ブロック22(一対のブロックのうちの鉛直方向の上側のブロック)には、泡抜き部34が設けられている。泡抜き部34は、液溜り部23における気泡を、液溜り部23から除去するものである。泡抜き部34は、泡抜き口34aと、泡抜き路34bと、泡抜き管34cと、を含む。
【0032】
泡抜き口34aは、第2ブロック22における液溜り部23に臨む面に、設けられている。泡抜き口34aは、第2ブロック22の搬送方向及び幅方向における中央部に、配置されている。泡抜き路34bは、第2ブロック22の内部を、厚み方向(鉛直方向)に延びている。泡抜き路34bは、その上流側で泡抜き口34aに連通している。泡抜き路34bの下流側には、泡抜き管34cが接続している。泡抜き管34cは、第2ブロック22の鉛直方向上側に位置している。泡抜き管34cには、泡抜きバルブ(図示せず)が設けられてもよい。
【0033】
泡抜き部34は、塗液排出機構を兼ねてもよい。この場合、泡抜き部34(塗液排出機構)は、塗工停止時において、液溜り部23に溜められた塗液Cを取り除く。
【0034】
塗液供給口30を介して液溜り部23に供給される塗液Cの量は、基材排出口25を介して液溜り部23から基材2と伴に排出される塗液C(塗膜F)の量と、略一致することが好ましい。液溜り部23における余剰の塗液Cは、泡抜き部34(塗液排出機構)によって液溜り部23から排出されてもよい。
【0035】
泡抜き経路(泡抜き口34a、泡抜き路34b、泡抜き管34c)と塗液供給経路(塗液供給口30、塗液供給路32、塗液供給管42)とは、共通でもよい。この場合、バルブ等によって、泡抜きモードと塗液供給モードとを、切り換えてもよい。
【0036】
図3に示すように、基材2には、開口部3が設けられている。本実施形態では、開口部3は、基材2の幅方向に沿って延びるスリットで構成されている(以下、「スリット3」という場合がある)。スリット3は、基材2の幅方向に長手である。スリット3の搬送方向における開口幅dは、基材2の幅方向に亘って一様である。
【0037】
なお、開口部3の態様は、スリットに限定されない。開口部3は、例えば、基材2の表面に設けられたスリット、切り欠き、貫通孔、凹部や、基材2の側面に設けられた隙間部(第3の実施形態参照)や、基材2の全体に設けられた網目、多孔質、等を包括した概念である。基材2は、本実施形態のようなフラット状に限定されない。基材2は、例えば、パンチングメタル(第2の実施形態参照)、メッシュ材、多孔質材等で構成されたり、ノコギリ形状(第3の実施形態参照)、櫛歯形状、梯子形状等に形成されたりしてもよい。
【0038】
図2~4に示すように、液溜り部23には、押込部材36が配置されている。押込部材36は、円柱状に構成されており、基材2の幅方向に延びる中心軸Oを有する。なお、円柱状には、中空の円筒状も含まれる。また、押込部材36の断面形状は、真円状に限定されず、多少楕円状であってもよい。押込部材36の直径Dは、基材2の幅方向に亘って一様である。押込部材36の材質は、特に限定されない。押込部材36の材質として、例えば、樹脂、金属、セラミック等が適用され得る。
【0039】
具体的には、押込部材36は、液溜り部23を通過する基材2の厚み方向両側各々に、配置されている。換言すると、押込部材36は、第1ブロック21と基材2との間及び第2ブロック22と基材2との間に、配置されている、基材2の厚み方向両側の各押込部材36(より詳細には、各押込部材36の中心軸O)は、基材2を介して、厚み方向に互いに対向している。押込部材36は、基材2の厚み方向両側各々において、搬送方向に並んで複数個ずつ(例えば4個ずつ)配置されている。押込部材36と基材2との隙間は、0.1mm以下であることが好ましく、0.05mm以下であることがより好ましい。
【0040】
押込部材36は、中心軸O回りに回転可能である。押込部材36は、
図4に示すように、各ブロック21,22の幅方向両側の側面に取り付けられたブラケット38(
図4において二点鎖線で示す)を介して、各ブロック21,22に、支持されている。具体的には、第1ブロック21側(鉛直方向下側)の押込部材36は、第1ブロック21の幅方向両側各々の側面に取り付けられたブラケット38を介して、第1ブロック21に支持されている。同様に、第2ブロック22側(鉛直方向上側)の押込部材36は、第2ブロック22の幅方向両側各々の側面に取り付けられたブラケット38を介して、第2ブロック22に支持されている。押込部材36は、ブラケット38(各ブロック21,22)に対して、中心軸O回りに回転する。
【0041】
押込部材36は、液溜り部23を通過する基材2との接触によって、基材2の移動に対応して、順方向(基材2を基材排出口25側へ送り出す方向)に回転する。また、押込部材36は、モータ等の駆動装置(図示せず)によって、基材2の移動とは関係なく、順方向、又は逆方向(順方向とは反対方向)に回転してもよい。
【0042】
図3に示すように、押込部材36は、液溜り部23を通過する基材2のスリット3に臨んで、塗液Cをスリット3に押し込むように構成されている。詳細には、押込部材36は、スリット3に対して、基材2の幅方向に亘って線状に、臨む(面する)。
【0043】
(塗工態様)
塗液供給ポンプ41を駆動することによって、塗液Cは、塗液供給管42及び塗液供給路32を通って、塗液供給口30から液溜り部23に供給されて、液溜り部23に溜められる。塗液Cが液溜り部23に溜められた状態で、基材2を液溜り部23に通す。これにより、基材2の両面に対して塗液Cが塗布されて、基材2の両面に塗膜Fが形成される。
【0044】
図3,4に示すように、基材2の幅方向中間部2bを、塗液Cを塗布する特定部位Pとする。一方、基材2の幅方向両端部2a各々を、塗液Cを塗布しない非特定部位Qとする。基材2を液溜り部23に通す際、基材2の各非特定部位Q(幅方向両端部2a各々)を、各露出口29から液溜り部23の外部に突出させる。これにより、基材2の特定部位Pの両面に対して塗液Cが塗布されて、基材2の特定部位Pの両面に塗膜Fが形成される。一方、基材2の各非特定部位Qの両面には、塗液Cが塗布されないので、塗膜Fが形成されない。
【0045】
基材2が基材排出口25を介して液溜り部23から排出される際、基材排出口25の近傍において、基材2の両面に塗布された塗液Cに対して、強いせん断力が加わる。このため、
図5に示すように、基材2の塗膜Fを含めた厚み寸法Tは、基材排出口25(液溜り部23)の隙間寸法Hに対して、やや小さくなる。
【0046】
基材2が液溜り部23を通過中、スリット3が押込部材36の近傍を通る。このとき、押込部材36は、スリット3に臨んで、塗液Cをスリット3に押し込む。詳細には、塗液Cが押込部材36と基材2との狭い隙間を通ろうとする際に、押込部材36によって塗液Cに対して基材2側に押し込み力が働いて、塗液Cがスリット3に押し込まれる。これにより、スリット3の内面にも塗液Cが塗布されて、スリット3の内面にも塗膜Fが形成される。
【0047】
押込部材36によって塗液Cをスリット3に押し込む際に、液溜り部23に気泡が発生することがある。気泡は、液溜り部23を鉛直方向上方に移動して、鉛直方向上側の第2ブロック22に設けられた泡抜き部34によって、除去される。具体的には、液溜り部23で発生した気泡は、鉛直方向上方に移動して、泡抜き口34aから泡抜き路34b及び泡抜き管34cを通じて、外部に放出される。
【0048】
(作用効果)
本実施形態によれば、基材2にスリット3が設けられた場合であっても、押込部材36が塗液Cをスリット3に押し込むことによって、スリット3の内面にも塗液Cが十分に行き渡るようになる。したがって、スリット3の内面にも、塗液Cを塗布して、塗膜Fを形成することができる。
【0049】
以上、搬送される基材2の両面に塗膜Fを形成する塗工装置20において、基材2に設けられたスリット3の内面への塗布抜けを抑制することができる。
【0050】
押込部材36が中心軸O回りに回転可能なので、液溜り部23を通過する基材2が押込部材36に接触したときに発生する摩擦を、押込部材36が回転不可能な場合に比較して、低減することできる。これにより、基材2の損傷を抑制することができる。
【0051】
押込部材36が基材2の厚み方向両側各々に配置されているので、基材2の厚み方向片側だけでなく厚み方向両側から、押込部材36によって、塗液Cをスリット3に押し込むことができる。これにより、押込部材36が基材2の厚み方向片側にのみ配置されている場合に比較して、より多くの塗液Cを、スリット3の内面に塗布することができる。したがって、スリット3の内面への塗布抜けを、さらに抑制することができる。
【0052】
2つの押込部材36が基材2を介して厚み方向に互いに対向するので、基材2を、液溜り部23の厚み方向中央近傍に、位置付けることができる。
【0053】
鉛直方向上側の第2ブロック22に泡抜き部34が設けられているので、押込部材36によって塗液Cをスリット3に押し込む際に、液溜り部23で発生した気泡を、液溜り部23から効率的に除去することができる。
【0054】
幅方向における少なくとも片側の側面部26に露出口29が設けられているので、基材2の幅方向における一部を、露出口29から液溜り部23の外部に突出させることができる。これにより、搬送される基材2の幅方向における特定部位Pの両面に選択的に塗膜Fを形成することができる。
【0055】
特に、本実施形態では、露出口29が幅方向両側の第1側面部26a及び第2側面部26bにそれぞれ設けられているので、基材2の幅寸法Bが各ブロック21,22の幅寸法(液溜り部23の幅寸法)L2よりも大きい場合に、基材2の幅方向両端部2aの両方を、各露出口29から液溜り部23の外部に突出させることができる。
【0056】
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係る塗工装置20について、
図6を参照しながら説明する。以下の説明において、上記実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する場合がある。
【0057】
本実施形態では、基材2は、パンチングメタルで構成されている。基材2には、開口部として、複数のパンチ穴3が空けられている。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0058】
本実施形態によれば、押込部材36が塗液Cをパンチ穴3に押し込むことによって、パンチ穴3の内面にも塗液Cが十分に行き渡るようになる。したがって、パンチ穴3の内面にも、塗液Cを塗布して、塗膜Fを形成することができる。
【0059】
<第3の実施形態>
第3の実施形態に係る塗工装置20について、
図7を参照しながら説明する。以下の説明において、上記実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する場合がある。
【0060】
本実施形態では、基材2の幅寸法Bは、各ブロック21,22の幅寸法(液溜り部23の幅寸法)L2よりも小さい。また、基材2の幅方向全体を特定部位Pとし、非特定部位Qを設けない。すなわち、基材2の幅方向全体の両面に塗液Cが塗布されて、塗膜Fが形成される(全面塗り)。
【0061】
また、基材2の幅方向両側各々の側面は、ノコギリ形状に形成されており、搬送方向に並ぶ複数の歯4が設けられている。搬送方向に隣り合う歯4同士の隙間部には、開口部3が形成されている(以下、「隙間部3」という場合がある)。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0062】
本実施形態によれば、押込部材36が塗液Cを隙間部3に押し込むことによって、隙間部3の内面(歯4の搬送方向側の側面)にも塗液Cが十分に行き渡るようになる。したがって、隙間部3の内面にも、塗液Cを塗布して、塗膜Fを形成することができる。
【0063】
<第4の実施形態>
第4の実施形態に係る塗工装置20について、
図8を参照しながら説明する。以下の説明において、上記実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する場合がある。
【0064】
本実施形態では、基材2の厚み方向両側の各押込部材36は、厚み方向に互いに対向していない。具体的には、基材2の厚み方向両側の各押込部材36(より詳細には、各押込部材36の中心軸O)は、搬送方向において交互に配置されている。すなわち、搬送方向において、第1ブロック21側の押込部材36同士の間には、第2ブロック22側の押込部材36が配置されている。同様に、搬送方向において、第2ブロック22側の押込部材36同士の間には、第1ブロック21側の押込部材36が配置されている。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0065】
本実施形態によれば、基材2は、液溜り部23を通過中、基材2側への押し込み力を、第1ブロック21側の押込部材36及び第2ブロック22側の押込部材36によって、交互に受ける。あるいは、基材2は、液溜り部23を通過中、第1ブロック21側の押込部材36及び第2ブロック22側の押込部材36に、交互に接触する。これにより、基材2は、液溜り部23を通過中、第1ブロック21側及び第2ブロック22側に、すなわち上下に、交互に揺れるようになる。基材2を揺らすことよって、スリット3への塗液Cの液回りを向上させることができる。
【0066】
<第5の実施形態>
第5の実施形態に係る塗工装置20について、
図9を参照しながら説明する。以下の説明において、上記実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する場合がある。
【0067】
本実施形態では、露出口29は、幅方向における片側の側面部26にのみ設けられている。具体的には、露出口29は、幅方向他方側の第2側面部26b(幅方向における片側の側面部)にのみ設けられている。すなわち、幅方向一方側の第1側面部26a(上記片側とは反対側の側面部)は、閉塞している。第1側面部26aは、液溜り部23の幅方向一方側を覆うサイドブロック27における液溜り部23に臨む側面で構成されている。また、基材2の幅方向一方側2cを特定部位Pとする。一方、基材2の幅方向他方側2dを非特定部位Qとする。
【0068】
押込部材36は、幅方向一方側において、閉塞した第1側面部26aに、支持されている。押込部材36は、幅方向他方側において、各ブロック21,22の幅方向他方側の側面に取り付けられたブラケット38(
図9において二点鎖線で示す)を介して、各ブロック21,22に、支持されている。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0069】
本実施形態によれば、押込部材36の幅方向一方側を、閉塞した第1側面部26aで支持することによって、第1の実施形態に比較して、押込部材36の支持構成を簡単にすることができる。例えば、第1の実施形態に比較して、ブラケット38の個数を削減することができる。
【0070】
<第6の実施形態>
第6の実施形態に係る塗工装置20について、
図10を参照しながら説明する。以下の説明において、上記実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する場合がある。
【0071】
本実施形態では、露出口29は、第1側面部26a及び第2側面部26bのいずれにも設けられていない。すなわち、第1側面部26a及び第2側面部26b(幅方向における両側の側面部)は、いずれも閉塞している。第1側面部26a及び第2側面部26bは、液溜り部23の幅方向両側を覆う2つのサイドブロック27における液溜り部23に臨む側面で構成されている。また、基材2の幅方向全体を特定部位Pとし、非特定部位Qを設けない。
【0072】
押込部材36は、幅方向両側における閉塞した側面部26各々に、支持されている。具体的には、押込部材36は、幅方向一方側において、閉塞した第1側面部26aに、支持されている。押込部材36は、幅方向他方側において、閉塞した第2側面部26bに、支持されている。その他の構成は、第5の実施形態と同様である。
【0073】
本実施形態によれば、押込部材36の幅方向両側各々を、閉塞した側面部26(第1側面部26a及び第2側面部26b)で支持することによって、第5の実施形態に比較して、押込部材36の支持構成をさらに簡単にすることができる。
【0074】
<第7の実施形態>
第7の実施形態に係る塗工装置20について、
図11を参照しながら説明する。以下の説明において、上記実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する場合がある。
【0075】
本実施形態では、スリット(開口部)3は、基材2の幅方向に沿って延びている。スリット3の搬送方向における開口幅dは、基材2の幅方向位置に従って異なる。具体的には、スリット3は、第1開口部3a及び第2開口部3bを、含む。第1開口部3a及び第2開口部3bは、基材2の幅方向に並ぶとともに、開口幅dが互いに異なる。第2開口部3bの開口幅d2は、第1開口部3aの開口幅d1よりも小さい。
【0076】
押込部材36の直径Dは、スリット3の開口幅dに対応して、基材2の幅方向位置に従って異なる。押込部材36は、第1押込部36a及び第2押込部36bを、含む。第1押込部36a及び第2押込部36bは、基材2の幅方向に並ぶとともに、直径Dが互いに異なる。第2押込部36bの直径D2は、第1押込部36aの直径D1よりも大きい。
【0077】
第1押込部36aは、第1開口部3aに対応しており、第1開口部3aに臨んで、塗液Cを第1開口部3aに押し込むように、構成されている。第2押込部36bは、第2開口部3bに対応しており、第2開口部3bに臨んで、塗液Cを第2開口部3bに押し込むように、構成されている。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0078】
本実施形態によれば、基材2の幅方向位置に従って開口幅dの異なるスリット3に対応して、押込部材36の直径Dも、基材2の幅方向位置に従って異なる。これにより、スリット3の開口幅dに応じて効率的に、押込部材36によって塗液Cをスリット3に押し込むことができる。
【0079】
特に、本実施形態では、狭い開口幅d2の第2開口部3bに大きな直径D2の第2押込部36bを対応させている。これにより、例えば塗液Cが高粘度の場合等に、大きな直径D2の第2押込部36bによって、塗液Cを、狭い開口幅d2の第2開口部3bに、効率的に押し込むことができる。
【0080】
<その他の実施形態>
以上、本開示を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。
【0081】
第7の実施形態(
図11参照)について、スリット3の開口幅dと押込部材36の直径Dとの関係は、例示された態様に限定されない。例えば、押込部材36における外径Dの大きな部分がスリット3における開口幅dの大きな部分に臨む一方、押込部材36における外径Dの小さな部分がスリット3における開口幅dの小さな部分に臨んでもよい。
【0082】
押込部材36は、中心軸O回りに回転不可能でもよい。この場合、押込部材36の構成を簡単にすることができる。
【0083】
押込部材36は、液溜り部23を通過する基材2の厚み方向両側各々に配置される必要はなく、液溜り部23を通過する基材2の少なくとも厚み方向一方側に、配置されればよい。また、押込部材36は、1個でもよい。
【0084】
第5の実施形態(
図9参照)について、第1側面部26aが鉛直方向下側に臨むとともに、第2側面部26b(露出口29)が鉛直方向上側に臨んでもよい。この場合、液溜り部23で発生した気泡は、鉛直方向上側の露出口29から外部へ放出される。したがって、泡抜き部34の個数を削減する、又は泡抜き部34を不要にすることができる。
【0085】
上記実施形態では、基材2の搬送方向は、水平方向であったが、これに限定されない。基材2は、例えば鉛直方向上方から下方へ、また鉛直方向下方から上方へ搬送されてもよい。この場合、液溜り部23で発生した気泡は、鉛直方向上側の基材導入口24又は基材排出口25から外部へ放出される。したがって、泡抜き部34の個数を削減する、又は泡抜き部34を不要にすることができる。
【0086】
上記実施形態では、塗工装置20は、ロールtoロール法によって連続搬送される基材2の両面に対して塗液Cを塗布するために用いられるが、これに限定されない。塗工装置20は、例えば、ベルトコンベヤによって搬送されるガラス基板の両面に対して塗液Cを塗布するために用いられてもよい。
【0087】
本開示に係る塗工方法は、塗工装置20を用いて、液溜り部23に基材2を通すときに、押込部材36によって塗液Cを基材2の開口部3に押し込む。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本開示は、塗工装置及び塗工方法に適用できるので、極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
【符号の説明】
【0089】
X 搬送方向
Y 幅方向
Z 厚み方向
C 塗液
F 塗膜
O 中心軸
d 開口幅
d1 開口幅
d2 開口幅
D 直径
D1 直径
D2 直径
1 塗工システム
2 基材
3 開口部(スリット、パンチ穴、隙間部)
3a 第1開口部
3b 第2開口部
20 塗工装置
21 第1ブロック(一対のブロック)
22 第2ブロック(一対のブロック)
23 液溜り部(隙間)
24 基材導入口
25 基材排出口
26 側面部
26a 第1側面部
26b 第2側面部
29 露出口
34 泡抜き部
36 押込部材
36a 第1押込部
36b 第2押込部