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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185948
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】頭皮ケア装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 15/00 20060101AFI20221208BHJP
   A61H 7/00 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
A61H15/00 340C
A61H7/00 320Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021093892
(22)【出願日】2021-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100141449
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 隆芳
(74)【代理人】
【識別番号】100142446
【弁理士】
【氏名又は名称】細川 覚
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】小野 秀夫
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AD13
4C100AD15
4C100AD19
4C100AE07
4C100AE11
4C100AE15
4C100AF03
4C100AF04
4C100AF05
4C100AF07
4C100BB03
4C100BC03
4C100CA01
4C100DA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より確実に施術突起を頭皮に接触させることが可能な頭皮ケア装置を提供する。
【解決手段】頭皮ケア装置は、出力軸を駆動させる駆動源が収容された本体部と、出力軸の駆動により出力軸の軸方向と直交する平面P4に沿って回転運動を行う施術子33を有する施術部32と、を備える。また、施術子33は施術突起332を有する。施術突起332は、先端が施術部32の中心軸C1を向くように出力軸の軸方向に対して傾斜した傾斜施術突起333を有する。
【選択図】図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力軸を駆動させる駆動源が収容された本体部と、
前記出力軸の駆動により前記出力軸の軸方向と直交する平面に沿って回転運動を行う施術子を有する施術部と、
を備え、
前記施術子が施術突起を有しており、
前記施術突起は、先端が前記施術部の中心軸を向くように前記出力軸の軸方向に対して傾斜した傾斜施術突起を有する、
頭皮ケア装置。
【請求項2】
前記傾斜施術突起の前記出力軸の軸方向に対する傾斜角度よりも、前記中心軸とは反対側に位置する面の前記出力軸の軸方向に対する傾斜角度の方が大きい、
請求項1に記載の頭皮ケア装置。
【請求項3】
前記施術突起の先端面が前記中心軸に向かって傾斜する面になっている、
請求項1または請求項2に記載の頭皮ケア装置。
【請求項4】
前記施術突起の先端部には延出小突起が設けられており、
前記延出小突起は、先端が前記中心軸を向くように前記出力軸の軸方向に対して傾斜している、
請求項1~3のうちいずれか1項に記載の頭皮ケア装置。
【請求項5】
前記傾斜施術突起は、先端が前記中心軸を向くように前記出力軸の軸方向に対して傾斜する傾斜芯材部と、前記傾斜芯材部を覆った状態において先端が前記中心軸を向くように前記出力軸の軸方向に対して傾斜する傾斜弾性部と、を有しており、
前記傾斜芯材部と前記傾斜弾性部とが別部材で形成されており、
前記傾斜弾性部は、前記傾斜芯材部を覆った際に弾性変形することで前記傾斜芯材部の突出方向に沿って突出するように構成されている、
請求項1~4のうちいずれか1項に記載の頭皮ケア装置。
【請求項6】
前記施術子が複数の施術突起を備えており、
前記複数の施術突起は、基底部の前記出力軸の軸方向の位置が異なるように前記施術子に設けられている、
請求項1~5のうちいずれか1項に記載の頭皮ケア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、頭皮ケア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、頭皮ケア装置として、次の特許文献1に開示されているように、出力軸を駆動させるモータが収容された装置本体と、モータの駆動により動作するマッサージ突子を有するマッサージヘッドと、備えるものが知られている。
【0003】
この特許文献1では、マッサージ突子が出力軸の軸方向に対して傾斜した状態で出力軸に接続されており、出力軸を回転させた際には、マッサージ突子が出力軸の軸方向に対して傾斜した状態で出力軸を中心として回転するようにしている。こうすることで、マッサージ突子に設けられたマッサージ突出部(施術突起)を回転させながら頭皮1に接触させて、回転による刺激を頭皮に付与できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6220173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、頭皮は概ね凸状の曲面になっているため、回転の位置によっては、マッサージ突出部(施術突起)が頭皮に対し有効な角度で接触させることができなくなってしまうことがある。
【0006】
そこで、本開示は、より確実に施術突起を頭皮に接触させることが可能な頭皮ケア装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示における頭皮ケア装置は、出力軸を駆動させる駆動源が収容された本体部と、前記出力軸の駆動により前記出力軸の軸方向と直交する平面に沿って回転運動を行う施術子を有する施術部と、を備え、前記施術子が施術突起を有しており、前記施術突起は、先端が前記施術部の中心軸を向くように前記出力軸の軸方向に対して傾斜した傾斜施術突起を有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、より確実に施術突起を頭皮に接触させることが可能な頭皮ケア装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本体部に第1施術アタッチメントが装着された頭皮ケア装置を一方向から見た斜視図。
図2】本体部に第1施術アタッチメントが装着された頭皮ケア装置を他の方向から見た斜視図。
図3】本体部に第2施術アタッチメントが装着された頭皮ケア装置を一方向から見た斜視図。
図4】本体部に第2施術アタッチメントが装着された頭皮ケア装置を他の方向から見た斜視図。
図5】本体部を一方向から見た斜視図。
図6】本体部を他の方向から見た斜視図。
図7】本体部を分解して示す斜視図。
図8】第1施術アタッチメントを一方向から見た斜視図。
図9】第1施術アタッチメントを他の方向から見た斜視図。
図10】第1施術アタッチメントの第1施術部をヘッド部から取り外した状態を示す斜視図。
図11】第1施術アタッチメントのヘッド部を分解して示す斜視図。
図12】第1施術アタッチメントの第1施術部を分解して示す斜視図。
図13】第1施術アタッチメントの裏面図。
図14】第1施術アタッチメントに設けられた減速機構の動作を説明するための図。
図15】第1施術アタッチメントの平面図。
図16図13のA-A断面図。
図17図13のB-B断面図。
図18図15のC-C断面図。
図19図15のD-D断面図。
図20】第1施術アタッチメントが備える第1施術子を拡大して示す斜視図。
図21図16の一部を拡大して示す図。
図22図17の一部を拡大して示す図。
図23】金型を用いて第1施術子が有する施術突起の芯材部を形成する方法を説明する図。
図24】ゴムカバーフレームを取り外した状態におけるゴムカバーの一部を拡大して示す図。
図25】金型を用いて第1施術子が有する施術突起の弾性部を形成する方法を説明する図。
図26】ゴムカバーの一変形例を示す図。
図27】ゴムカバーの他の変形例を示す図。
図28】第2施術アタッチメントを一方向から見た斜視図。
図29】第2施術アタッチメントを他の方向から見た斜視図。
図30】第2施術アタッチメントの側面図。
図31】第2施術アタッチメントの第2施術部をヘッド部から取り外した状態を示す斜視図。
図32】第2施術アタッチメントのヘッド部を分解して示す斜視図。
図33】第2施術アタッチメントの第2施術部を分解して示す斜視図。
図34】第2施術アタッチメントの裏面図。
図35】第2施術アタッチメントに設けられた減速機構の動作を説明するための図。
図36】第2施術アタッチメントに設けられた第2施術子の動作を説明するための図。
図37】第2施術アタッチメントを一方側の第2施術子の出力軸方向に沿って見た図。
図38図34のE-E断面図。
図39図34のF-F断面図。
図40】施術子基台からゴムカバーを取り外した状態を示す断面図。
図41】施術子基台およびゴムカバーフレームにゴムカバーを取り付けた状態を示す断面図。
図42】金型を用いて第2施術子が有する施術突起の芯材部を形成する方法を説明する図。
図43】金型を用いて第2施術子が有する施術突起の芯材部を形成する方法を説明する図。
図44図35のG-G断面図。
図45図37のH-H断面図。
図46図37のI-I断面図。
図47図37のJ-J断面図。
図48】第2施術アタッチメントの第2施術部を示す斜視図。
図49】第2施術アタッチメントの施術突起を拡大して示す斜視図。
図50】比較例にかかる施術突起の使用例を示す図。
図51】先端面を傾斜させた施術突起の使用例を説明する図。
図52】第2施術アタッチメントが備える第2施術子の動作を説明する図。
図53】第2施術子の動作の第1変形例を説明する図。
図54】第2施術子の動作の第2変形例を説明する図。
図55】第2施術子の動作の第3変形例を説明する図。
図56】第2施術子の動作の第4変形例を説明する図。
図57】第2施術子の動作の第5変形例を説明する図。
図58】第2施術子の動作の第6変形例を説明する図。
図59】第2施術子の動作の第7変形例を説明する図。
図60】第2施術子の動作の第8変形例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
【0011】
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0012】
また、以下では、施術アタッチメントを本体部に着脱させる際に施術アタッチメントが本体部に対して相対移動する方向を上下方向と規定して説明する。また、本体部の下方に施術アタッチメントが位置するようにした状態で上方および下方を規定して説明する。
【0013】
[頭皮ケア装置の一例]
本実施の形態にかかる頭皮ケア装置10は、駆動源としてのモータ235が収容された本体部20と、本体部20に付け替え可能に着脱される複数の施術アタッチメントと、を備えている。
【0014】
このように、本実施の形態にかかる頭皮ケア装置10では、本体部20に複数の施術アタッチメントを付け替え可能に着脱させることができるようになっている。
【0015】
また、本実施の形態では、図1図4に示すように、本体部20に付け替え可能に着脱させることができる複数の施術アタッチメントとして、第1施術アタッチメント30および第2施術アタッチメント40を例示している。
【0016】
すなわち、本実施の形態では、頭皮ケア装置10が、第1施術アタッチメント30および第2施術アタッチメント40の2種類の施術アタッチメントを備えており、それぞれの施術アタッチメントが共通の本体部20に着脱されるようになっている。
【0017】
そして、本体部20に装着される施術アタッチメントを取り換えることで、異なる頭皮ケア効果が得られるようにしている。
【0018】
本実施の形態では、第1施術アタッチメント30が回転動作であるスパイラル動作を行うアタッチメントとなっており、第2施術アタッチメント40が、図36に示す状態で左右方向に動くスライド動作を行うアタッチメントとなっている。
【0019】
したがって、以下では、左右方向に動くスライド動作と回転動作であるスパイラル動作とを、アタッチメント(第1施術アタッチメント30および第2施術アタッチメント40)により本体(本体部20)に対して交換可能な頭皮エステ装置(頭皮ケア装置10)について説明する。
【0020】
[本体部の一例]
本実施の形態では、本体部20は、図5図7に示すように、外郭を構成するハウジング21を備えている。このハウジング21は、例えば、絶縁性を有する合成樹脂材料を用いて形成することができる。
【0021】
また、本実施の形態では、ハウジング21は、複数の分割体を継ぎ合わせることで形成されており、分割体を継ぎ合わせて形成したハウジング21の内部には空洞が形成されている。そして、この空洞内には各種電気部品が収容されている。具体的には、ハウジング21の内部に形成される空洞には、モータ235、モータ235に電力を供給する充電池232、電源のオン・オフ(モータ235の駆動のオン・オフ)を制御する制御基板22等が内蔵されている。
【0022】
また、本実施の形態では、ハウジング21は、上下方向に貫通する略筒状の筒状壁部211と、筒状壁部211の上側開口を覆うように配置される上蓋部212と、筒状壁部211の下側開口を覆うように配置される防水ベース213と、を備えている。
【0023】
筒状壁部211の施術アタッチメントが装着される一端側(下端側)には、略四角形状の開口部が形成されている。そして、筒状壁部211の他端側(上端側)には、一端側(下端側)に形成される開口部よりも開口面積が小さな略四角形状の開口部が形成されている。
【0024】
また、筒状壁部211は、上下方向の途中位置において、一端側(下端側)および他端側(上端側)に形成される開口部よりも縮径された形状をしている。具体的には、筒状壁部211は、上下方向の一端側から途中位置に向けて徐々に縮径するとともに、他端側から途中位置に向けて徐々に縮径する形状をしている。なお、本実施の形態では、筒状壁部211の縮径部分は、他端側(上端側)に形成される開口部寄りとなる位置に形成されている。
【0025】
このように、筒状壁部211の上下方向の途中に縮径部分を設けることで、頭皮ケア装置10の使用時に、使用者が、筒状壁部211の縮径部分を把持して使用することができるようにしている。すなわち、本実施の形態では、筒状壁部211の縮径部分が本体部20の把持部20aとなっている。
【0026】
そして、筒状壁部211の上下方向の他端側(上端側)に形成される開口部が上蓋部212によって閉塞されている。本実施の形態では、上蓋部212は、他端側(上端側)に形成される開口部を封止する防水パネル2122と、防水パネル2122の上側に配置される上壁としてのパネル2121と、を備えている。
【0027】
防水パネル2122は、防水パネル締結ネジ214によってハウジング21に固定されている。そして、防水パネル2122をハウジング21に固定した状態で、筒状壁部211の内面と防水パネル2122との間の隙間がシール部材によってシールされるようにしている。
【0028】
また、上蓋部212には、電源のオン・オフ(モータ235の駆動のオン・オフ)を切り替える押圧式の電源スイッチ(図示せず)を操作するためのスイッチボタン222が上方に露出するように設けられている。
【0029】
本実施の形態では、防水パネル2122の下側に制御基板22が配置されており、この制御基板22に電源スイッチが載置されている。具体的には、防水パネル2122には、上下方向に貫通する貫通孔2122aが形成されており、電源スイッチは、制御基板22の上側における貫通孔2122aと重なる位置に実装されている。このとき、電源スイッチと貫通孔2122aとの間の隙間が、防水パネル2122に一体形成されたパッキン221で覆われるようにしている。こうすることで、貫通孔2122aから内部に水が浸入してしまわないようにしている。
【0030】
また、パネル2121にも上下方向に貫通する貫通孔2121aが形成されており、この貫通孔2121aにスイッチボタン222が挿入されている。なお、本実施の形態では電源スイッチとして押圧式の電源スイッチを例示したが、電源をオン・オフできるスイッチであればスライド式やその他のスイッチであってもよい。
【0031】
また、制御基板22にはモータ235がリード線を介して電気的に接続されている。本実施の形態では、モータ235は、制御基板22の下方に配置されるモータ基台23に保持された状態でハウジング21に内蔵されている。このモータ基台23は、モータ基台締結ネジ231によってハウジング21に固定されている。
【0032】
そして、モータ基台23の上部にモータ235が保持されており、モータ基台23の下部に充電池232が保持されている。なお、充電池232としては、リチウムイオン充電池、ニッケル水素充電池等を用いることができる。
【0033】
さらに、本実施の形態では、モータ基台23には、インターロック検出スイッチ233が取り付けられている。このインターロック検出スイッチ233は、施術アタッチメントが本体部20に装着された際に、施術アタッチメントの後述するインターロックスイッチの押圧を検知するものである。そして、このインターロック検出スイッチ233がインターロックスイッチの押圧を検知することでモータ235を駆動させることができるようにしている。すなわち、本実施の形態では、インターロック検出スイッチ233がインターロックスイッチの押圧を検知していない状態では、スイッチボタン222を操作してもモータ235が駆動されないようにしている。
【0034】
また、図7に示すように、筒状壁部211には充電端子223がOリング224によりシールされた状態で外方に露出するように取り付けられており、図示省略した充電ケーブル等を挿し込むことができるようになっている。すなわち、充電端子223に充電ケーブル等を挿し込むことで、充電池232の充電を行えるようにしている。なお、充電池232を充電させる方法は、充電端子223に充電ケーブル等を挿し込む方法に限られるものではなく、例えば、非接触給電による充電方法、電力送電システムを用いた遠距離送電による充電方法等とすることも可能である。
【0035】
また、本実施の形態では、モータ235は、モータ本体2351とモータ軸2352とを備えており、モータ軸2352がモータ本体2351よりも下方に突出するようにした状態でモータ基台23に保持されている。すなわち、モータ235は、回転軸方向を上下方向に略一致させた状態でハウジング21の空洞に内蔵されている。
【0036】
そして、上方に突出するモータ軸2352には、本体側駆動伝達部26が本体側減速機構24を介して接続されている。
【0037】
本体側減速機構24は、モータ軸2352に取り付けられるピニオンギヤ241を備えている。このピニオンギヤ241は、モータ軸2352とともに回転するようにモータ軸2352に取り付けられている。
【0038】
また、本体側減速機構24は、ピニオンギヤ241に噛合し、上下方向を中心に回転する第1減速ギヤ242と、上下方向に延在した状態で第1減速ギヤ242が取り付けられる第1軸2421と、を備えている。
【0039】
さらに、本体側減速機構24は、第1減速ギヤ242に噛合し、上下方向を中心に回転する第2減速ギヤ243と、上下方向に延在し、第2減速ギヤ243が取り付けられる第2軸2431と、を備えている。
【0040】
また、本体側減速機構24は、第2減速ギヤ243に噛合し、上下方向を中心に回転する第3減速ギヤ244と、上下方向に延在し、第3減速ギヤ244が取り付けられる第3軸2441と、を備えている。
【0041】
また、本体側減速機構24は、第3減速ギヤ244に噛合し、上下方向を中心に回転する出力ギヤ245と、上下方向に延在し、出力ギヤ245が取り付けられる出力軸246と、を備えている。この出力軸246は軸受け247によって保持されている。
【0042】
そして、出力軸246の下端に本体側駆動伝達部26が接続されている。この本体側駆動伝達部26は、モータ235の駆動(回転)を、本体部20に装着された施術アタッチメントの施術子に伝達するものである。
【0043】
このような構成とすることで、本体部20に装着された施術アタッチメントにモータ235の回転数よりも少ない回転数での駆動が伝達されるようにしている。なお、本体側駆動伝達部26は、本体部20の裏面視(本体部20と施術アタッチメントとの着脱方向である上下方向の下側から本体部20を見た状態)で正六角形状(多角形状)をしている。こうすることで、後述する施術アタッチメント側駆動伝達部を本体側駆動伝達部26に空回りが抑制された状態で取り付けることができるようになっている。この本体側駆動伝達部26および施術アタッチメント側駆動伝達部は空回りが抑制された状態で取り付けられていればよく、多角形状に限定されるものではない。例えば、Dカット構造とすることも可能であるし、本体側駆動伝達部26と施術アタッチメント側駆動伝達部との間の摩擦力を高める手段を用いることで、空回りを抑制できるようにしてもよい。
【0044】
また、本実施の形態では、筒状壁部211の一端側(下端側)に形成された開口部は、防水ベース213によってシールされている。この防水ベース213は、防水ベース締結ネジ215によってハウジング21に固定されている。
【0045】
本実施の形態では、防水ベース213は板状をしており、この防水ベース213の水平方向に延在する平坦な下面213aが、施術アタッチメントが装着される側の端面となっている。
【0046】
また、防水ベース213の上側には、充電池収容凹部2131が形成されており、防水ベース213をハウジング21に固定した状態で、充電池232の下部が充電池収容凹部2131内に収容されるようにしている。
【0047】
また、防水ベース213の下側には、下方に突出して径外方向に開口するフック収容部2132が形成されており、このフック収容部2132内に、施術アタッチメントの後述する係合部に係合されるフック28が収容されている。このフック28は、図示省略した付勢ばねにより径外方向に付勢された状態でフック収容部2132内に収容されている。
【0048】
また、防水ベース213には、上下方向に貫通して出力軸246が挿入される出力軸挿入孔2134が形成されている。そして、防水パッキン25によって、出力軸246を挿入した際に出力軸246の外面と出力軸挿入孔2134の内面との間に形成される隙間がシールされるようにしている。この防水パッキン25は、パッキン押さえ板27によって押さえられることで、出力軸246の外面と出力軸挿入孔2134の内面との間に形成される隙間をシールしている。
【0049】
パッキン押さえ板27は、パッキン押さえ板締結ネジ216によって防水ベース213に固定されている。具体的には、防水ベース213の下側には、パッキン押さえ板収容凹部2133が形成されており、パッキン押さえ板27は、パッキン押さえ板収容凹部2133内に収容された状態でパッキン押さえ板締結ネジ216によって防水ベース213に固定されている。
【0050】
さらに、防水ベース213には、上下方向に貫通する貫通孔2135が形成されており、この貫通孔2135には、インターロック検出スイッチカバー234が挿入されている。
【0051】
このように、本実施の形態では、本体部20を止水構造としており、ハウジング21内の空洞に水が浸入してしまうことが抑制されるようにしている。
【0052】
[第1施術アタッチメントの一例]
次に、図8図25を用いて第1施術アタッチメントの一例について説明する。
【0053】
第1施術アタッチメント30は、本体部20に着脱可能に装着されるヘッド部31と、ヘッド部31の一端側(上端側)に着脱可能に取り付けられる第1施術部(施術部)32と、を備えている。
【0054】
ヘッド部31は、ヘッド部31の外郭を構成するヘッドハウジング310を備えている。このヘッドハウジング310は、例えば、絶縁性を有する合成樹脂材料を用いて形成することができる。
【0055】
また、ヘッドハウジング310は、複数の分割体を継ぎ合わせることで形成されており、分割体を継ぎ合わせて形成したヘッドハウジング310の内部には空洞が形成されている。そして、この空洞内には、後述する第1施術アタッチメント側減速機構35が収容されている。
【0056】
具体的には、ヘッドハウジング310は、裏面視で略四角形状をしており、下方に開口するアタッチメントケース311と、アタッチメントケース311の開口を覆うように配置されるアタッチメント基台312と、を備えている。このアタッチメント基台312は、アタッチメント基台締結ネジ3121によってアタッチメントケース311に固定されている。
【0057】
アタッチメントケース311は、周壁3111と、周壁3111の上端に連設される天壁3112と、を備えている。この周壁3111は、本体部20に装着される側である上端側から下端側に向けて徐々に拡径する形状をしている。また、天壁3112は、板状をしており、この天壁3112の水平方向に延在する平坦な天面3112aが、本体部20に装着される側の端面となっている。そして、第1施術アタッチメント30を本体部20に装着させた状態で、天面3112aが、下面(本体部の施術アタッチメントが装着される側の端面)213aと実質的に同一の平面となるように構成されている。
【0058】
こうすることで、本体部20に第1施術アタッチメント30を装着した際に、結合部分で滑らかに連続するように、本体部20および第1施術アタッチメント30の形状を容易にデザインできるようにしている。
【0059】
また、本実施の形態では、本体部20と施術アタッチメントとの結合部分が平坦な面となるようにしている。こうすることで、結合部分で滑らかに連続させつつ、他の部分の形状をより容易に様々な形状とできるようにしている。すなわち、複数の施術アタッチメントを付け替え可能な構成とした頭皮ケア装置10のデザイン性を向上させつつ、本体部20や施術アタッチメントのデザイン自由度を向上させることができるようにしている。
【0060】
さらに、本体部20と第1施術アタッチメント30との結合部分を平面にすることで、Oリングやパッキンを用いて内部空間を容易に封止することができるようにしている。本実施の形態では、本体部20を止水構造としている。こうすることで、例えば、入浴時等に、第1施術アタッチメント30を本体部20に装着させることで形成される頭皮ケア装置10を用いて洗髪(頭皮1の洗浄)や頭皮1のマッサージなどのケア(頭皮ケア)を行えるようにしている。
【0061】
また、天壁3112には、上下方向に貫通する貫通孔3112bが形成されており、この貫通孔3112bに第1施術アタッチメント側駆動伝達部352が挿入されている。第1施術アタッチメント側駆動伝達部352は、第1施術アタッチメント30の平面視(上下方向の上側からヘッド部31を見た状態)で正六角形状(多角形状)の空間が上方に開口するように形成されている。この正六角形状(多角形状)の空間は、本体側駆動伝達部26の外径とほぼ同じ大きさとなるように形成されている。そして、第1施術アタッチメント30を本体部20に装着した際には、この正六角形状(多角形状)の空間内に本体側駆動伝達部26が挿入されるようになっている。
【0062】
また、天壁3112には、第1施術アタッチメント30を本体部20に装着させた際に、本体部20のフック収容部2132およびフック28が挿入されるフック挿入凹部3112cが形成されている。そして、このフック挿入凹部3112c内には、第1施術アタッチメント30を本体部20に装着させた際にフック28と係合する係合部3112dが形成されている。
【0063】
さらに、天壁3112には、上下方向に貫通する貫通孔3112eも形成されており、この貫通孔3112eには、インターロックスイッチ341が付勢ばね342によって上方に付勢された状態で挿入されている。そして、第1施術アタッチメント30を本体部20に装着させた際に、このインターロックスイッチ341がインターロック検出スイッチカバー234を上方に押圧するようにしている。こうすることで、インターロック検出スイッチ233がインターロックスイッチ341の押圧(第1施術アタッチメント30が本体部20に装着されたこと)を検知し、スイッチボタン222の操作によりモータ235を駆動させることができるようにしている。
【0064】
そして、下方に開口するアタッチメントケース311内の空間に第1施術アタッチメント側減速機構35が配置されるようにしている。
【0065】
このように、本実施の形態では、アタッチメント(第1施術アタッチメント30)の動作を減速させるために、本体(本体部20)に減速ギヤ(本体側減速機構24)を設け、さらに、アタッチメント(第1施術アタッチメント30)にも減速ギヤ(第1施術アタッチメント側減速機構35)を設けている。
【0066】
第1施術アタッチメント側減速機構35は、上下方向を中心に回転する継ぎ手ギヤ351と、上下方向に延在した状態で継ぎ手ギヤ351が取り付けられる継ぎ手軸3511と、を備えている。本実施の形態では、継ぎ手ギヤ351の上端部に第1施術アタッチメント側駆動伝達部352が形成されており、継ぎ手ギヤ351の下端部にギヤ部3521が形成されている。第1施術アタッチメント側駆動伝達部352とギヤ部3521とは一体に形成されている。
【0067】
また、第1施術アタッチメント側減速機構35は、ギヤ部3521に噛合し、上下方向を中心に回転する駆動伝達ギヤ353と、上下方向に延在し、駆動伝達ギヤ353が取り付けられる駆動伝達軸3531と、を備えている。
【0068】
また、第1施術アタッチメント側減速機構35は、上下方向を中心に回転する4つの出力ギヤ354を備えている。本実施の形態では、4つの出力ギヤ354のうち継ぎ手ギヤ351に近い側の2つの出力ギヤ354がギヤ部3521に噛合しており、継ぎ手ギヤ351から遠い位置に配置される2つの出力ギヤ354が駆動伝達ギヤ353に噛合している。また、4つの出力ギヤ354のそれぞれが出力ギヤ軸受け3541によって支持されている。
【0069】
さらに、4つの出力ギヤ354のそれぞれには、回転基台355が固定されている。この回転基台355は、円板部の中心から上方に突出する出力軸3551と、円板部の中心から偏心した位置で下方に突出する偏心軸3552と、を備えている。そして、出力軸3551を出力ギヤ軸受け3541および出力ギヤ354の中央部に形成された貫通孔に挿入した状態で回転基台締結ネジ3553によって固定している。こうすることで、出力ギヤ354と回転基台355との間に出力ギヤ軸受け3541を介在させた状態で、出力ギヤ354と回転基台355とが取り付けられるようにしている。
【0070】
また、本実施の形態では、出力ギヤ軸受け3541と出力ギヤ354との間にアタッチメント基台312が介在するようにしている。そして、アタッチメント基台312に4つの貫通孔312aを形成することで、出力ギヤ354に取り付けられた回転基台355が、回転可能な状態でアタッチメント基台312の下方に露出するようにしている。
【0071】
このような第1施術アタッチメント側減速機構35を設けるようにすれば、4つの回転基台355は下記のように動作することになる。以下では、モータ235の駆動(回転)が伝達された際に、継ぎ手ギヤ351が図14に示す状態で反時計回りに回転した場合について説明する。継ぎ手ギヤ351が逆回転する場合、それぞれのギヤ等も以下の説明とは反対側に回転することになる。
【0072】
まず、継ぎ手ギヤ351が図14に示す状態で反時計回りに回転すると、駆動伝達ギヤ353および継ぎ手ギヤ351に近い側の2つの出力ギヤ354が時計回りに回転する。すなわち、継ぎ手ギヤ351に近い側の2つの回転基台355も時計回りに回転する。
【0073】
一方、継ぎ手ギヤ351から遠い位置に配置される2つの出力ギヤ354、すなわち、継ぎ手ギヤ351から遠い位置に配置される2つの回転基台355は、反時計回りに回転する。
【0074】
このとき、回転基台355は、出力軸3551を中心として回転している。そのため、回転基台355に設けられた偏心軸3552も出力軸3551を中心とした円周上を回転することになる。すなわち、偏心軸3552は、出力軸3551の軸方向(上下方向)と直交する平面(水平面P4)に沿って回転運動を行っている。
【0075】
そして、このような構成をしたヘッド部31には、第1施術部32が着脱可能に装着されている。
【0076】
第1施術部32は、ヘッド部31に着脱可能に装着されるゴムカバーフレーム322と、ゴムカバーフレーム322に取り付けられるゴムカバー321と、を備えている。
【0077】
ゴムカバー321は、例えば、エラストマ等の可撓性を有する部材で構成することができ、ヘッド部31と略同形状・同サイズとなる大きさに設定されている。
【0078】
そして、このゴムカバー321には、可撓性を有する部材で構成されるゴムカバー321よりも硬質材料で構成されるゴムカバーフレーム322が取り付けられている。
【0079】
具体的には、ゴムカバーフレーム322の各辺の略中央部には、上方に突出する取付突起3222が設けられている。そして、この取付突起3222を、ゴムカバー321の外周縁部の各辺の略中央において上下方向に貫通するように設けられた取付孔3212に嵌合させることで、ゴムカバーフレーム322にゴムカバー321が取り付けられるようにしている。このとき、ゴムカバー321の中央に形成されて上方に突出する突起部3211を、ゴムカバーフレーム322の中央に形成されて下方に突出する挿入リブ3221に挿入嵌合させている。
【0080】
このように、可撓性を有するゴムカバー321に剛性の高いゴムカバーフレーム322を取り付けることで、第1施術部32をヘッド部31に容易に着脱させることができるようにしている。また、ゴムカバー321におけるゴムカバーフレーム322が取り付けられていない部位が追従変形部3213となっており、この追従変形部3213に施術子基台323が嵌め込まれている。本実施の形態では、ゴムカバーフレーム322の中心に対して対称となる位置に4つの円形の孔が形成されており、ゴムカバー321における4つの円形の孔に対応する部位が追従変形部3213となっている。すなわち、本実施の形態では、ゴムカバー321には、4つの円形の追従変形部3213が形成されている。
【0081】
また、施術子基台323は、ゴムカバー321よりも剛性の高い樹脂等により形成されており、変形しにくい部材となっている。この施術子基台323は、回転基台355の偏心軸3552に装着されるベース部3231と、ベース部3231の下面から下方に突出するように設けられた芯材部3232と、を備えている。本実施の形態では、それぞれの施術子基台323に4つの芯材部3232が設けられている。
【0082】
そして、ベース部3231の上面には挿入孔3231aが形成されており、この挿入孔3231aに回転基台355の偏心軸3552を挿入することで、施術子基台323が回転基台355に取り付けられるようにしている。こうすることで、施術子基台323の動作に追従して追従変形部3213が変形するようにしている。
【0083】
ここで、上述したように、本実施の形態では、偏心軸3552は、出力軸3551を中心とした円周上を回転するようにしている。すなわち、偏心軸3552は、出力軸3551の軸方向(上下方向)と直交する平面(水平面P4)に沿って回転運動を行っている。
【0084】
そのため、偏心軸3552が回転すると、偏心軸3552の回転に伴って、偏心軸3552のそれぞれに取り付けられた第1施術子(施術子)33も出力軸3551を中心とした円周上を回転することになる。
【0085】
このように、本実施の形態では、各第1施術子33が、出力軸3551の軸方向(上下方向)と直交する平面(水平面P4)に沿って回転運動(周回運動)を行っている。そのため、第1施術子33を動作させた際に描く軌跡T1の形状が出力軸3551を中心とする円周となる(図14参照)。なお、本実施の形態では、第1施術子33は水平面P4に沿って平行移動しながら回転することになる。
【0086】
ここで、本実施の形態では、4つの回転基台355は、近い位置(対角ではない位置)で互いに隣り合う回転基台355に設けられた偏心軸3552が、180度の位相のずれをもって回転するように配置されている。こうすることで、近い位置(対角ではない位置)で互いに隣り合う回転基台355に設けられた偏心軸3552が、近づいたり離れたりしながら回転するようにしている。したがって、それぞれの偏心軸3552に取り付けられた第1施術子33も隣り合う第1施術子33に対して近づいたり離れたりしながら回転することになる。
【0087】
さらに、本実施の形態では、各第1施術子33は、接近した際にすれ違うように周回動作する2つの第1施術子33と、接近した際に同じ方向に移動するように周回動作する2つの第1施術子33と、が存在するようにしている。こうすることで、第1施術子33を頭皮1に接触させた際に、頭皮1の挟み揉みやひねり揉みを行えるようにしている。
【0088】
さらに、本実施の形態では、本体部20と第1施術アタッチメント30との着脱方向(上下方向)に沿って見た状態で、それぞれの第1施術子33が描く軌跡T1が第1施術アタッチメント側駆動伝達部352を通る直線(対称線C2)に対して線対称となるように、複数(4つ)の第1施術子33を配置している。
【0089】
具体的には、4つの回転基台355は、第1施術アタッチメント30(第1施術部32)の上下方向(本体部20と第1施術アタッチメント30との着脱方向)に延在する中心軸C1に対して対称となる位置に配置されている。
【0090】
そして、4つの回転基台355は、同一の形状をしている。そのため、偏心軸3552の出力軸3551からの偏心量もそれぞれ同一となっている。したがって、それぞれの第1施術子33が描く軌跡T1は、中心軸C1を通る平面P1に対し面対称になっており、この中心軸C1を通る平面P1を対称面P2としている。そして、本体部20と第1施術アタッチメント30との着脱方向(上下方向)に沿って見た状態では、対称面P2は中心軸C1を通る直線になっており、この直線を対称線C2としている。そして、この対称線C2上に第1施術アタッチメント側駆動伝達部352が配置されるようにしている。
【0091】
こうすることで、複数(4つ)の第1施術子33を、それぞれの第1施術子33が描く軌跡(円周)T1が、第1施術アタッチメント側駆動伝達部352を通る直線(対称線C2)に対して線対称となるように、配置している。
【0092】
そして、このような構成とすることで、複数(4つ)の第1施術子33にモータ(駆動源)235の駆動を伝達させる第1施術アタッチメント側減速機構35の構成を簡素化させることができるようにしている。こうすることで、第1施術アタッチメント30の小型化を図れるようにしている。
【0093】
さらに、本実施の形態では、ゴムカバー321の追従変形部3213に施術子基台323を嵌め込むことで、第1施術子33が形成されるようにしている。すなわち、本実施の形態では、第1施術子33は、比較的剛性の高い部材である施術子基台323に、施術子基台323とは別部材であり比較的剛性の低い部材であるゴムカバー321を組み付けることで形成されている。
【0094】
この第1施術子33は、基部331と、基部331の天面(下面)331aから下方に向けて突出し、頭皮ケア装置10の使用時に頭皮1に接触させる施術突起332と、を備えている。
【0095】
基部331は、施術子基台323のベース部3231をゴムカバー321で覆うことで形成されている。また、施術突起332は、施術子基台323の芯材部3232をゴムカバー321で覆うことで形成されており、ゴムカバー321における芯材部3232を覆う部分が弾性部32131となっている。このように、本実施の形態では、施術突起332が、芯材部3232と芯材部3232を覆う弾性部32131とを有している。そして、芯材部3232と弾性部32131とが別部材で形成されている。
【0096】
このように、本実施の形態では、スパイラル動作をするアタッチメント(第1施術アタッチメント30)が、頭皮1に密着し頭皮1をケアする複数のブリスル(施術突起332)を有するようにしている。そして、ブリスル(施術突起332)を、別々に成形させた硬質の樹脂と可撓性を有する弾性材料とを用い、硬質の樹脂に可撓性を有する弾性材料で覆って組み立てる構成としている。
【0097】
また、本実施の形態では、4つの第1施術子33のそれぞれに、4つの施術突起332が設けられており、各施術突起332の先端部3322には3つの延出小突起33222が設けられている。
【0098】
ここで、本実施の形態では、少なくとも1つの第1施術子33が、先端が第1施術部32の中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜した傾斜施術突起333を少なくとも1つ有するようにしている。具体的には、図21および図22に示すように、4つの第1施術子33の全てが、先端が第1施術部32の中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜した傾斜施術突起333を少なくとも1つ有するようにしている。
【0099】
本実施の形態では、各第1施術子33に設けられた4つの施術突起332の全てを、先端が第1施術部32の中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜させている。すなわち、各第1施術子33が有する4つの施術突起332の全てを、先端が第1施術部32の中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜した傾斜施術突起333としている。こうすることで、第1施術アタッチメント30に設けられた全ての施術突起332の先端が中心軸C1を向くようにし、施術突起332の先端を頭皮1にフィットさせやすくしている。このように、本実施の形態では、スパイラル動作をするアタッチメント(第1施術アタッチメント30)は、アタッチメント(第1施術アタッチメント30)の先端に、頭皮1に密着し頭皮1をケアするブリスル(施術突起332)を有している。さらに、このブリスル(施術突起332)が、機器中心軸方向(第1施術部32の中心軸C1)に傾けて配置されるようにしている。
【0100】
そして、このような構成とすれば、第1施術子33が回転運動のどの位置にあっても、先端が第1施術部32の中心軸C1を向くようにすることができ、施術突起332を頭皮1に垂直に近い角度で接触させることが可能になる。その結果、施術突起332の先端を頭皮1に、より確実に密着させることが可能になって、使用感や効果をより確実に頭皮1に付与することが可能になる。
【0101】
また、先端が第1施術部32の中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜させた施術突起332の上下方向(出力軸3551の軸方向)に対する傾斜角度よりも、中心軸C1とは反対側に位置する面(外周面3322b)の出力軸3551の軸方向に対する傾斜角度の方が大きくなるようにしている。
【0102】
本実施の形態では、施術突起332の上下方向(出力軸3551の軸方向)に対する傾斜角度θを約9度とし、外周面3322bの出力軸3551の軸方向に対する傾斜角度が約10度となるようにしている。こうすることで、施術突起332の形状が、基底部3321側から先端部3322に向けて徐々に先細りとなるようにしている。
【0103】
このように、外周面3322bの傾斜角度を施術突起332の傾斜角度θよりも大きな角度となるようにすれば、金型を用いて施術突起332を形成する際に、金型構造を簡略化させることができる。その結果、施術突起332の成形性を向上させたり低コスト化を図ったりすることが可能になる。
【0104】
ここで、本実施の形態では、傾斜施術突起333が、先端が第1施術部32の中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜する傾斜芯材部3332を有するようにしている。
【0105】
そして、先端が第1施術部32の中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜させた傾斜芯材部3332の上下方向(出力軸3551の軸方向)に対する傾斜角度よりも、中心軸C1とは反対側に位置する面(傾斜芯材部3332の外周面3332b)の出力軸3551の軸方向に対する傾斜角度の方が大きくなるようにしている。すなわち、傾斜芯材部3332の形状が、基底部側から先端部に向けて徐々に先細りとなるようにしている。
【0106】
こうすることで、金型を用いて傾斜芯材部3332を形成する際に、金型構造を簡略化させることができるようにしている。
【0107】
このような傾斜芯材部3332は、例えば、上型51および下型52を有する金型50を用いて形成することが可能である(図23参照)。
【0108】
ここで、本実施の形態では、上述したように、傾斜芯材部3332の形状を、基底部側から先端部に向けて徐々に先細りとなる形状としている。したがって、傾斜芯材部3332の成形後に、上型51を上方(金型50の抜け方向:金型50のパーティングラインPLに垂直な方向)へ移動させるだけで、上型51を傾斜芯材部3332から抜くことができるようになっている。このように、本実施の形態では、傾斜ピンやスライド機構を使用しないで上型51を構成することができるようにしている。こうすることで、少なくとも上型51の構成を簡略化させることができるようにしている。その結果、傾斜芯材部3332の成形性を向上させたり低コスト化を図ったりすることが可能になる。なお、図23は、金型を用いて第1施術子が有する施術突起の芯材部を形成する方法を説明するための図であって、図23には金型50の概要を示している。
【0109】
また、本実施の形態では、傾斜施術突起333が、傾斜芯材部3332を覆った状態において先端が中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜する傾斜弾性部3331を有するようにしている。なお、本実施の形態では、施術突起332を構成する全ての芯材部3232が傾斜芯材部3332に相当しており、施術突起332を構成する全ての弾性部32131が傾斜弾性部3331に相当している。
【0110】
そして、傾斜弾性部3331と傾斜芯材部3332とを別部材で形成し、傾斜芯材部3332を覆った際に弾性変形することで傾斜芯材部3332の突出方向に沿って突出するように、傾斜弾性部3331を構成している(図22および図24参照)。
【0111】
具体的には、傾斜芯材部3332を覆っていない状態における傾斜弾性部3331の突出方向を、傾斜芯材部3332の突出方向とは異なる方向となるようにしている。本実施の形態では、傾斜弾性部3331が、傾斜芯材部3332を覆っていない状態で、施術子基台323をゴムカバー321に取り付ける際に施術子基台323が移動する方向(図22の上方)に突出するようにしている。なお、施術子基台323をゴムカバー321に取り付ける際に施術子基台323が移動する方向は、第1施術アタッチメント30を組み立てた状態では、出力軸3551の軸方向とほぼ一致している。
【0112】
したがって、施術子基台323をゴムカバー321に取り付ける際には、出力軸3551の軸方向に沿って突出している傾斜弾性部3331が、先端が第1施術部32の中心軸C1を向くように弾性変形することになる。そして、傾斜芯材部3332の突出方向に沿うように傾斜した状態で傾斜芯材部3332を覆うことになる。
【0113】
こうすることで、金型を用いて傾斜弾性部3331を形成する際に、金型構造を簡略化させることができるようにしている。
【0114】
このような傾斜弾性部3331は、例えば、上型61および下型62を有する金型60を用いて形成することが可能である(図25参照)。
【0115】
本実施の形態では、上述したように、傾斜弾性部3331が、傾斜芯材部3332を覆っていない状態(自然状態)では、図25に示す状態における上方に突出するようにしている。そのため、傾斜弾性部3331の成形後に、上型61を上方へ移動させつつ下型62を下方へ移動させるだけで、上型61および下型62を傾斜弾性部3331から抜くことができるようになっている。このように、本実施の形態では、傾斜弾性部3331の傾斜芯材部3332を覆っていない状態(自然状態)における突出方向を、金型60の抜け方向(金型60のパーティングラインPLに垂直な方向)に略一致させている。こうすることで、傾斜ピンやスライド機構を使用しないで金型60を構成することができるようにし、金型60の構成を簡略化させることができるようにしている。すなわち、傾斜弾性部3331を成形する金型60をシンプルな構成とすることができるようにしている。こうすれば、傾斜弾性部3331の成形性を向上させたり低コスト化を図ったりすることが可能になる。なお、図25は、金型を用いて第1施術子が有する施術突起の弾性部を形成する方法を説明するための図であって、図25には金型60の概要を示している。
【0116】
また、図22に示すように、1つの第1施術子33に設けられた複数(4つ)の施術突起332は、基底部3321の出力軸3551の軸方向の位置(高さ位置)が異なるようにした状態で第1施術子33に設けられている。
【0117】
本実施の形態では、図20に示すように、基部331の天面(下面)331aの高さ位置を異ならせることで、複数(4つ)の施術突起332の基底部3321の高さ位置が異なるようにしている。そして、複数(4つ)の施術突起332の基底部3321の高さ位置は、中心軸C1に近い側が本体部20側(図20の下側)となるように(階段状に)している。こうすることで、第1施術アタッチメント30に設けられた全ての施術突起332の先端によって形成される仮想の湾曲面が頭皮1の凸曲面に近くなるようにしている。
【0118】
さらに、本実施の形態では、基底部3321の出力軸3551の軸方向における位置を変えることで、複数の施術突起332を階段状に配置させている。こうすることで、施術突起332の突出長さを、髪通り性の確保と強度の確保を両立することができる長さとしつつ、複数の施術突起332を階段状に配置させるようにしている。こうすれば、施術突起332の頭皮1への接触が髪によって邪魔されてしまうことを抑制しつつ、施術突起332が破損してしまうことを抑制することが可能になる。さらに、複数の施術突起332を階段状に配置させるようにすれば、全ての施術突起332を頭皮1に当てやすくすることができるため、使用感や効果をより確実に頭皮1に付与することが可能になる。
【0119】
このように、本実施の形態では、スパイラル動作をするアタッチメント(第1施術アタッチメント30)が、頭皮1に密着し頭皮1をケアする複数のブリスル(施術突起332)を有するようにしている。そして、ブリスル(施術突起332)の基底部位置がブリスル(施術突起332)により異なるようにしている。なお、ブリスル(施術突起332)の高さがブリスル(施術突起332)により異なるようにしてもよい。
【0120】
また、図26に示すように、施術突起332の先端面3322aを、中心軸C1に向かって傾斜する面とすることも可能である。すなわち、施術突起332の先端面3322aを、中心軸C1に向かって傾斜する傾斜面や曲面とすることも可能である。
【0121】
こうすれば、頭皮ケア装置10の使用時に、施術突起332が変形したとしても、施術突起332の先端を頭皮に当てやすくすることができる(図50および図51参照)。すなわち、ブリスル(施術突起332)の先端面を機器中心軸(中心軸C1)に向かって傾斜または曲面形成させることにより、ブリスル(施術突起332)の頭皮追従性を向上させることができる。このように、施術突起332の先端の頭皮追従性を向上させるようにすれば、使用感や効果をより確実に頭皮1に付与することが可能になる。
【0122】
なお、スパイラル動作をするアタッチメント(図26に示す第1施術アタッチメント)も、頭皮1に密着し頭皮1をケアする複数のブリスル(施術突起332)を有するようにするのが好ましい。
【0123】
また、図27に示すように、施術突起332の先端部3322に設けられた延出小突起33222を、先端が中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜させることも可能である。
【0124】
こうすることでも、施術突起332の先端の頭皮追従性を向上させることができるため、使用感や効果をより確実に頭皮1に付与することが可能になる。
【0125】
また、施術突起332の先端面3322aを傾斜させつつ、延出小突起33222も傾斜させるようにすることも可能である。
【0126】
次に、このような構成をした第1施術アタッチメント30の使用方法の一例を説明する。
【0127】
まず、第1施術アタッチメント30を本体部20に装着して第1施術アタッチメント側駆動伝達部352を本体側駆動伝達部26に取り付ける。そして、この状態で、スイッチボタン222を押圧してモータ235を駆動させることで、本体側駆動伝達部26を回転させる。
【0128】
こうすれば、本体側駆動伝達部26の回転が第1施術アタッチメント側駆動伝達部352に伝達されて第1施術アタッチメント側駆動伝達部352が本体側駆動伝達部26とともに回転することになる。このとき、第1施術アタッチメント側駆動伝達部352に取り付けられた継ぎ手ギヤ351のギヤ部3521、駆動伝達ギヤ353も、第1施術アタッチメント側駆動伝達部352とともに回転することになる。
【0129】
そして、ギヤ部3521および駆動伝達ギヤ353が回転することで、4つの出力ギヤ354が減速された状態で回転することになる。
【0130】
このように、4つの出力ギヤ354が回転すると、4つの出力ギヤ354にそれぞれ連結された4つの回転基台355も回転することになる。
【0131】
このとき、それぞれの回転基台355に設けられた偏心軸3552は、出力軸3551の軸方向(上下方向)と直交する平面(水平面P4)に沿って回転運動を行う。
【0132】
そのため、偏心軸3552が回転すると、偏心軸3552の回転に伴って、偏心軸3552のそれぞれに取り付けられた第1施術子33も出力軸3551を中心とした円周上を回転することになる。そして、第1施術子33の回転に追従して各第1施術子33に設けられた施術突起332も回転することになる。このとき、施術突起332は、水平面P4に沿って平行移動しながら回転することになる。
【0133】
そして、このような状態で、施術突起332を頭皮1に接触させるようにすれば、回転する施術突起332によって頭皮1の洗浄やマッサージなどのケア(頭皮ケア)を行うことができる。
【0134】
[第2施術アタッチメントの一例]
次に、図28図52を用いて第2施術アタッチメントの一例について説明する。
【0135】
第2施術アタッチメント40は、本体部20に着脱可能に装着されるヘッド部41と、ヘッド部41の一端側(上端側)に着脱可能に取り付けられる第2施術部(施術部)42と、を備えている。
【0136】
ヘッド部41は、ヘッド部41の外郭を構成するヘッドハウジング410を備えている。このヘッドハウジング410は、例えば、絶縁性を有する合成樹脂材料を用いて形成することができる。
【0137】
また、ヘッドハウジング410は、複数の分割体を継ぎ合わせることで形成されており、分割体を継ぎ合わせて形成したヘッドハウジング410の内部には空洞が形成されている。そして、この空洞内には、後述する第2施術アタッチメント側減速機構45が収容されている。
【0138】
具体的には、ヘッドハウジング410は、裏面視で略四角形状をしており、下方に開口するアタッチメントケース411と、アタッチメントケース411の開口を覆うように配置されるアタッチメント基台412と、を備えている。このアタッチメント基台412は、アタッチメント基台締結ネジ4123によってアタッチメントケース411に固定されている。
【0139】
アタッチメントケース411は、周壁4111と、周壁4111の上端に連設される天壁4112と、を備えている。この周壁4111は、本体部20に装着される側である上端側から下端側に向けて徐々に拡径する形状をしている。また、天壁4112は、板状をしており、この天壁4112の水平方向に延在する平坦な天面4112aが、本体部20に装着される側の端面となっている。そして、第2施術アタッチメント40を本体部20に装着させた状態で、天面4112aが、下面(本体部の施術アタッチメントが装着される側の端面)213aと実質的に同一の平面となるように構成されている。
【0140】
こうすることで、本体部20に第2施術アタッチメント40を装着した際に、結合部分で滑らかに連続するように、本体部20および第2施術アタッチメント40の形状を容易にデザインできるようにしている。
【0141】
また、本実施の形態では、本体部20と施術アタッチメントとの結合部分が平坦な面となるようにしている。こうすることで、結合部分で滑らかに連続させつつ、他の部分の形状をより容易に様々な形状とできるようにしている。すなわち、複数の施術アタッチメントを付け替え可能な構成とした頭皮ケア装置10のデザイン性を向上させつつ、本体部20や施術アタッチメントのデザイン自由度を向上させることができるようにしている。
【0142】
さらに、本体部20と第2施術アタッチメント40との結合部分を平面にすることで、Oリングやパッキンを用いて内部空間を容易に封止することができるようにしている。本実施の形態では、上述したように、本体部20を止水構造としている。こうすることで、例えば、入浴時等に、第2施術アタッチメント40を本体部20に装着させることで形成される頭皮ケア装置10を用いて洗髪(頭皮1の洗浄)や頭皮1のマッサージなどのケア(頭皮ケア)を行えるようにしている。
【0143】
また、天壁4112には、上下方向に貫通する貫通孔4112bが形成されており、この貫通孔4112bに第2施術アタッチメント側駆動伝達部452が挿入されている。第2施術アタッチメント側駆動伝達部452は、第2施術アタッチメント40の平面視(上下方向の上側からヘッド部41を見た状態)で正六角形状(多角形状)の空間が上方に開口するように形成されている。この正六角形状(多角形状)の空間は、本体側駆動伝達部26の外径とほぼ同じ大きさとなるように形成されている。そして、第2施術アタッチメント40を本体部20に装着した際には、この正六角形状(多角形状)の空間内に本体側駆動伝達部26が挿入されるようになっている。
【0144】
また、天壁4112には、第2施術アタッチメント40を本体部20に装着させた際に、本体部20のフック収容部2132およびフック28が挿入されるフック挿入凹部4112cが形成されている。そして、このフック挿入凹部4112c内には、第2施術アタッチメント40を本体部20に装着させた際にフック28と係合する係合部4112dが形成されている。
【0145】
さらに、天壁4112には、上下方向に貫通する貫通孔4112eも形成されており、この貫通孔4112eには、インターロックスイッチ441が付勢ばね442によって上方に付勢された状態で挿入されている。そして、第2施術アタッチメント40を本体部20に装着させた際に、このインターロックスイッチ441がインターロック検出スイッチカバー234を上方に押圧するようにしている。こうすることで、インターロック検出スイッチ233がインターロックスイッチ441の押圧(第2施術アタッチメント40が本体部20に装着されたこと)を検知し、スイッチボタン222の操作によりモータ235を駆動させることができるようにしている。
【0146】
そして、下方に開口するアタッチメントケース411内の空間に第2施術アタッチメント側減速機構45が配置されるようにしている。
【0147】
このように、本実施の形態では、アタッチメント(第2施術アタッチメント40)の動作を減速させるために、本体(本体部20)に減速ギヤ(本体側減速機構24)を設け、さらに、アタッチメント(第2施術アタッチメント40)にも減速ギヤ(第2施術アタッチメント側減速機構45)を設けている。
【0148】
第2施術アタッチメント側減速機構45は、上下方向を中心に回転する継ぎ手ギヤ451と、上下方向に延在した状態で継ぎ手ギヤ451が取り付けられる継ぎ手軸4511と、を備えている。本実施の形態では、継ぎ手ギヤ451の上端部に第2施術アタッチメント側駆動伝達部452が形成されており、継ぎ手ギヤ451の下端部にギヤ部4521が形成されている。第2施術アタッチメント側駆動伝達部452とギヤ部4521とは一体に形成されている。
【0149】
また、第2施術アタッチメント側減速機構45は、ギヤ部4521に噛合し、上下方向を中心に回転する駆動伝達ギヤ453と、上下方向に延在し、駆動伝達ギヤ453が取り付けられる駆動伝達軸4533と、を備えている。
【0150】
また、第2施術アタッチメント側減速機構45は、駆動伝達ギヤ453に噛合する2つの出力ギヤ454を備えており、2つの出力ギヤ454のそれぞれが出力ギヤ軸受け4541によって支持されている。
【0151】
ここで、本実施の形態では、2つの出力ギヤ454の回転方向が、上下方向に対して下側が中心軸C1に向けて傾いた方向となるようにしている。こうすることで、後述する出力軸4551を、先端が第2施術部42の中心軸C1を向くように傾斜させている。
【0152】
具体的には、駆動伝達ギヤ453が、水平方向に延在してギヤ部4521に噛合する上段ギヤ4531と、下端側が中心軸C1を向くように傾斜し、2つの出力ギヤ454が噛合する下段ギヤ4532と、を備えている。そして、2つの出力ギヤ454の回転方向が上下方向に対して約15度傾斜するように、2つの出力ギヤ454を下段ギヤ4532に噛合させている。
【0153】
さらに、2つの出力ギヤ454のそれぞれには、回転基台455が固定されている。この回転基台455は、円板部の中心から上方に突出する出力軸4551と、円板部の中心から偏心した位置で下方に突出する偏心軸4552と、を備えている。そして、出力軸4551を出力ギヤ軸受け4541および出力ギヤ454の中央部に形成された貫通孔に挿入した状態で回転基台締結ネジ4553によって固定している。こうすることで、出力ギヤ454と回転基台455とを間に出力ギヤ軸受け4541を介在させた状態で取り付けている。
【0154】
また、本実施の形態では、出力ギヤ軸受け4541と出力ギヤ454との間にアタッチメント基台412が介在するようにしている。
【0155】
具体的には、アタッチメント基台412は、水平面P4に対して約15度傾斜した一対の回転基台載置板を有しており、この回転基台載置板には、回転基台収容凹部4121がそれぞれ形成されている。また、回転基台収容凹部4121には貫通孔4121aが形成されており、出力軸4551が挿通されるようになっている。こうすることで、出力ギヤ454に取り付けられた回転基台455が、回転基台収容凹部4121に回転可能な状態で収容されてアタッチメント基台412の下方に露出するようにしている。
【0156】
このような第2施術アタッチメント側減速機構45を設けるようにすれば、2つの回転基台455は下記のように動作することになる。以下では、モータ235の駆動(回転)が伝達された際に、継ぎ手ギヤ451が図35に示す状態で反時計回りに回転した場合について説明する。継ぎ手ギヤ451が逆回転する場合、それぞれのギヤ等も以下の説明とは反対側に回転することになる。
【0157】
まず、継ぎ手ギヤ451が図35に示す状態で反時計回りに回転すると、駆動伝達ギヤ453が時計回りに回転する。
【0158】
そして、駆動伝達ギヤ453が、図35に示す状態で時計回りに回転すると、2つの出力ギヤ454が反時計回りに回転する。すなわち、2つの回転基台455が、図36に示す状態で時計回りに回転する。
【0159】
このとき、回転基台455は、出力軸4551を中心として回転している。そのため、回転基台455に設けられた偏心軸4552も出力軸4551を中心とした円周上を回転することになる。すなわち、偏心軸4552は、出力軸4551の軸方向と直交する平面P3に沿って回転運動を行っている。
【0160】
さらに、本実施の形態では、偏心軸4552の回転運動を往復直線運動に変換できるようにしている。
【0161】
具体的には、ガイドレール46と、ガイドレール46のレール部461に沿って移動することが可能なスライド基台47と、を設けることで、偏心軸4552の回転運動を往復直線運動に変換している。
【0162】
本実施の形態では、各回転基台455に対して2つのガイドレール46が用いられており、各ガイドレール46には取り付けリブ462が設けられている。そして、アタッチメント基台412に形成されたガイドレール収容凹部4122にガイドレール46を収容した状態で、ガイドレール締結ネジ4124を取り付けリブ462に挿入することで、ガイドレール46をアタッチメント基台412に固定している。このとき、2つのガイドレール46は、それぞれに形成されたレール部461の開口が回転基台455を挟んで対向するようにした状態で、アタッチメント基台412に固定されている。
【0163】
また、スライド基台47は、略箱状をした本体部471と、本体部471の上端に連設された一対のフランジ部472と、を備えている。そして、一対のフランジ部472が互いに対向するレール部461に挿入されている。こうすることで、スライド基台47が、ガイドレール46のレール部461に沿って往復直線運動させることができるようにしている。また、本体部471には、偏心軸収容部4711が形成されており、この偏心軸収容部4711内に偏心軸4552が収容されるようにしている。
【0164】
このような構成とすることで、偏心軸4552を回転させた際に、本体部471が偏心軸4552によって押圧されてレール部461に沿って往復直線運動するようにしている。
【0165】
そして、このような構成をしたヘッド部41には、第2施術部42が着脱可能に装着されている。
【0166】
第2施術部42は、ヘッド部41に着脱可能に装着されるゴムカバーフレーム422と、ゴムカバーフレーム422に取り付けられるゴムカバー421と、を備えている。
【0167】
ゴムカバー421は、例えば、エラストマ等の可撓性を有する部材で構成することができ、ヘッド部41と略同形状・同サイズとなる大きさに設定されている。
【0168】
そして、このゴムカバー421には、可撓性を有する部材で構成されるゴムカバー421よりも硬質材料で構成されるゴムカバーフレーム422が取り付けられている。
【0169】
具体的には、ゴムカバーフレーム422の各辺に沿って、上方に突出する取付突起4224が設けられている。そして、この取付突起4224を、ゴムカバー421の外周縁部の各辺に沿って上下方向に貫通するように設けられた取付孔4212に嵌合させることで、ゴムカバーフレーム422にゴムカバー421が取り付けられるようにしている。このとき、ゴムカバー421に形成されて上方に突出する突起部4211を、ゴムカバーフレーム422に形成されて下方に突出する挿入リブ4223に挿入嵌合させている。
【0170】
このように、可撓性を有するゴムカバー421に剛性の高いゴムカバーフレーム422を取り付けることで、第2施術部42をヘッド部41に容易に着脱させることができるようにしている。また、ゴムカバー421におけるゴムカバーフレーム422が取り付けられていない部位が追従変形部4213となっており、この追従変形部4213に施術子基台423が嵌め込まれている。本実施の形態では、ゴムカバーフレーム422は、枠部4221と桟部4222と、を備えており、ゴムカバーフレーム422の中心に対して対称となる位置に2つの四角形状の孔が形成されている。そして、ゴムカバー421における2つの四角形状の孔に対応する部位が追従変形部4213となっている。すなわち、本実施の形態では、ゴムカバー421には、2つの四角形状の追従変形部4213が形成されている。
【0171】
また、施術子基台423は、ゴムカバー421よりも剛性の高い樹脂等により形成されており、変形しにくい部材となっている。この施術子基台423は、スライド基台47の本体部471に装着されるベース部4231と、ベース部4231の下面から下方に突出するように設けられた芯材部4232と、を備えている。本実施の形態では、それぞれの施術子基台423に9個の芯材部4232が設けられている。
【0172】
そして、ベース部4231にはスライド基台収容部4231aが形成されており、このスライド基台収容部4231aにスライド基台47の本体部471を挿入することで、施術子基台423が回転基台455に取り付けられるようにしている。こうすることで、施術子基台423の動作に追従して追従変形部4213が変形するようにしている。
【0173】
ここで、上述したように、本実施の形態では、偏心軸4552は、出力軸4551を中心とした円周上を回転するようにしている。すなわち、偏心軸4552は、出力軸4551の軸方向と直交する平面P3に沿って回転運動を行っている。
【0174】
そして、ガイドレール46およびスライド基台47によってこの回転運動が往復直線運動に変換されている。
【0175】
そのため、偏心軸4552が回転すると、偏心軸4552の回転に伴って、偏心軸4552のそれぞれに取り付けられた第2施術子(施術子)43は、出力軸4551の軸方向と直交する平面P3に沿って往復直線運動を行うことになる。
【0176】
このように、本実施の形態では、各第2施術子43が、出力軸4551の軸方向と直交する平面P3に沿って往復直線運動(往復運動)を行っている。そのため、第2施術子43を動作させた際に描く軌跡T1の形状が直線となる(図52参照)。
【0177】
このように、本実施の形態では、互いに動きの異なる施術子を有するアタッチメント(第1施術アタッチメント30および第2施術アタッチメント40)を備えている。
【0178】
具体的には、第1施術子33を動作(周回運動)させた際に描く軌跡T1の形状(円周)と第2施術子43を動作(往復運動)させた際に描く軌跡T1の形状(直線)とが異なるようにしている。
【0179】
また、本実施の形態では、複数の第2施術子43のうち少なくともいずれかの第2施術子43が、先端が第2施術部42の中心軸C1を向くように傾斜する出力軸4551に接続されるようにしている。
【0180】
こうすることで、第2施術子43を頭皮1の凸状の曲面にフィットさせやすくしている。
【0181】
ここで、本実施の形態では、2つの回転基台455に設けられた偏心軸4552が、180度の位相のずれをもって回転するように配置されている。こうすることで、それぞれの回転基台455に設けられた偏心軸4552が、近づいたり離れたりしながら回転するようにしている。したがって、それぞれの偏心軸4552にスライド基台47を介して取り付けられた第2施術子43は、互いに近づいたり離れたりしながら往復直線運動することになる。
【0182】
さらに、本実施の形態では、本体部20と第2施術アタッチメント40との着脱方向(上下方向)に沿って見た状態で、それぞれの第2施術子43が描く軌跡T1が第2施術アタッチメント側駆動伝達部452を通る直線(対称線C2)に対して線対称となるように、複数(2つ)の第2施術子43を配置している。
【0183】
具体的には、2つの回転基台455は、第2施術アタッチメント40(第2施術部42)の上下方向(本体部20と第2施術アタッチメント40との着脱方向)に延在する中心軸C1に対して対称となる位置に配置されている。したがって、複数(2つ)の第2施術子43が、第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1に対して面対称となる位置に配置されることになる。こうすれば、複数の第2施術子43にモータ(駆動源)235の駆動を伝達させる機構の構成を簡素化させることができ、頭皮ケア装置10の小型化を図ることが可能になる。
【0184】
そして、2つの回転基台455は、同一の形状をしている。そのため、偏心軸4552の出力軸4551からの偏心量もそれぞれ同一となっている。したがって、それぞれの第2施術子43が描く軌跡T1は、中心軸C1を通る平面P1に対し面対称になっており、この中心軸C1を通る平面P1を対称面P2としている。そして、本体部20と第2施術アタッチメント40との着脱方向(上下方向)に沿って見た状態では、対称面P2は中心軸C1を通る直線になっており、この直線を対称線C2としている。そして、この対称線C2上に第2施術アタッチメント側駆動伝達部452が配置されるようにしている。
【0185】
こうすることで、複数(2つ)の第2施術子43を、それぞれの第2施術子43が描く軌跡(直線)T1が、第2施術アタッチメント側駆動伝達部4522を通る直線(対称線C2)に対して線対称となるように、配置している。
【0186】
そして、このような構成とすることで、複数(2つ)の第2施術子43にモータ(駆動源)235の駆動を伝達させる第2施術アタッチメント側減速機構45の構成を簡素化させることができるようにしている。こうすることで、第2施術アタッチメント40の小型化を図れるようにしている。
【0187】
さらに、本実施の形態では、複数(2つ)の第2施術子43は、往復運動する際にそれぞれの第2施術子43が描く軌跡T1の一端T1aに到達して反転するタイミングおよび他端T1bに到達して反転するタイミングが、第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1に対し面対称に連動するように動作している。
【0188】
こうすることで、頭皮ケア装置10の使用時に第2施術子43が受ける反力を相殺することができるようにしている。
【0189】
このとき、複数(2つ)の第2施術子43は、往復運動する際の各地点におけるベクトル方向aが、第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1に対し面対称に連動するように動作することにもなる。なお、ベクトル方向aは、往復運動の描く軌跡T1が曲線の場合各地点における接線方向となる。
【0190】
また、複数(2つ)の第2施術子43は、第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1との距離の増加減少の方向も面対称に連動するように動作することになる。
【0191】
このように、本実施の形態では、複数(2つ)の第2施術子43をスライド動作させるアタッチメント(第2施術アタッチメント40)において、図36に示す状態で左右方向に動くスライド動作が面対称運動となるようにしている。
【0192】
さらに、本実施の形態では、ゴムカバー421の追従変形部4213に施術子基台423を嵌め込むことで、第2施術子43が形成されるようにしている(図40および図41参照)。すなわち、本実施の形態では、第2施術子43は、比較的剛性の高い部材である施術子基台423に、施術子基台423とは別部材であり比較的剛性の低い部材であるゴムカバー421を組み付けることで形成されている。
【0193】
この第2施術子43は、基部431と、基部431の天面(下面)431aから下方に向けて突出し、頭皮ケア装置10の使用時に頭皮1に接触させる施術突起432と、を備えている。
【0194】
基部431は、施術子基台423のベース部4231をゴムカバー421で覆うことで形成されている。また、施術突起432は、施術子基台423の芯材部4232をゴムカバー421で覆うことで形成されており、ゴムカバー421における芯材部4232を覆う部分が弾性部42131となっている。このように、本実施の形態では、施術突起432が、芯材部4232と芯材部4232を覆う弾性部42131とを有している。そして、芯材部4232と弾性部42131とが別部材で形成されている。
【0195】
このように、本実施の形態では、スライド動作をするアタッチメント(第2施術アタッチメント40)が、頭皮1に密着し頭皮1をケアする複数のブリスル(施術突起432)を有するようにしている。そして、ブリスル(施術突起432)を、別々に成形させた硬質の樹脂と可撓性を有する弾性材料とを用い、硬質の樹脂に可撓性を有する弾性材料で覆って組み立てる構成としている。
【0196】
また、本実施の形態では、2つの第2施術子43のそれぞれに、13の施術突起432が設けられており、各施術突起432の先端部4322には3つの延出小突起4322cが設けられている。
【0197】
ここで、本実施の形態では、図47図49に示すように、少なくとも1つの第2施術子43が、先端が第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くように出力軸4551の軸方向に対して傾斜した傾斜施術突起433を少なくとも1つ有するようにしている。具体的には、図38および図39に示すように、2つの第2施術子43の全てが、先端が第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くように出力軸4551の軸方向に対して傾斜した傾斜施術突起433を少なくとも1つ有するようにしている。
【0198】
本実施の形態では、各第2施術子43が有する13の施術突起432のうち、中心軸C1を通る平面P1から遠い側にある施術突起432の一部を、先端が第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くように出力軸4551の軸方向に対して傾斜させている。具体的には、中心軸C1を通る平面P1から遠い側にある7つの施術突起432のうちの5つの施術突起432を、先端が第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くように出力軸4551の軸方向に対して傾斜させている。
【0199】
なお、本実施の形態では、先端を第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くように出力軸4551の軸方向に対して傾斜させた5つの傾斜施術突起433は、第1施術突起43Aおよび第2施術突起43Bとなっている。ここで、第1施術突起43Aおよび第2施術突起43Bとは、後述するように、芯材部4232と弾性部42131とを有する施術突起432のことである。
【0200】
また、本実施の形態では、上述したように、先端が第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くように出力軸4551を傾斜させている。したがって、出力軸4551の軸方向に対して傾斜させていない施術突起432も、出力軸4551の傾斜角度とほぼ同じ角度だけ、先端が第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くように傾斜することになる。こうすることで、出力軸4551の軸方向に対して傾斜させていない施術突起432も先端が中心軸C1を通る平面P1を向くようにしている。
【0201】
さらに、本実施の形態では、中心軸C1を通る平面P1から遠い側にある5つの施術突起432(傾斜施術突起433)については、先端が第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くように出力軸4551の傾斜角度よりも大きな角度(より寝かせた状態)で傾斜するようにしている。
【0202】
こうすることで、中心軸C1を通る平面P1から遠い側にある5つの施術突起432(傾斜施術突起433)の先端を、より確実に頭皮1に接触させることができるようにしている。このように、本実施の形態では、第2施術アタッチメント40に設けられたそれぞれの施術突起432の先端が、より適した角度で中心軸C1を通る平面P1を向くようにすることで、施術突起432の先端を頭皮1にフィットさせやすくしている。
【0203】
そして、このような構成とすれば、第2施術子43が往復直線運動のどの位置にあっても、先端が第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くようにすることができ、施術突起432を頭皮1に垂直に近い角度で接触させることが可能になる。その結果、施術突起432の先端を頭皮1に、より確実に密着させることが可能になって、使用感や効果をより確実に頭皮1に付与することが可能になる。
【0204】
また、先端が第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くように出力軸4551の軸方向に対して傾斜させた施術突起432(傾斜施術突起433)は、施術突起432自身の出力軸4551の軸方向に対する傾斜角度よりも、中心軸C1を通る平面P1側とは反対側に位置する面(外周面4322b)の出力軸4551の軸方向に対する傾斜角度の方が大きくなるようにしている。
【0205】
本実施の形態では、施術突起432の上下方向(出力軸4551の軸方向)に対する傾斜角度θを約8度とし、外周面4322bの出力軸4551の軸方向に対する傾斜角度が約9度となるようにしている。こうすることで、施術突起432の形状が、基底部4321側から先端部4322に向けて徐々に先細りとなるようにしている。
【0206】
このように、外周面4322bの傾斜角度を施術突起432の傾斜角度θよりも大きな角度となるようにすれば、金型を用いて施術突起432を形成する際に、金型構造を簡略化させることができる。その結果、施術突起432の成形性を向上させたり低コスト化を図ったりすることが可能になる。
【0207】
ここで、本実施の形態では、傾斜施術突起433が、先端が第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くように出力軸4551の軸方向に対して傾斜する傾斜芯材部4332を有するようにしている。
【0208】
そして、先端が第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くように出力軸4551の軸方向に対して傾斜させた傾斜芯材部4332の出力軸4551の軸方向に対する傾斜角度よりも、中心軸C1を通る平面P1とは反対側に位置する面(傾斜芯材部4332の外周面4332b)の出力軸4551の軸方向に対する傾斜角度の方が大きくなるようにしている。すなわち、傾斜芯材部4332の形状が、基底部側から先端部に向けて徐々に先細りとなるようにしている。
【0209】
こうすることで、金型を用いて傾斜芯材部4332を形成する際に、金型構造を簡略化させることができるようにしている。
【0210】
このような傾斜芯材部4332は、例えば、上型71および下型72を有する金型70を用いて形成することが可能である(図42参照)。
【0211】
ここで、本実施の形態では、上述したように、傾斜芯材部4332の形状を、基底部側から先端部に向けて徐々に先細りとなる形状としている。したがって、傾斜芯材部4332の成形後に、上型71を上方(金型70の抜け方向:金型70のパーティングラインPLに垂直な方向)へ移動させるだけで、上型71を傾斜芯材部4332から抜くことができるようになっている。このように、本実施の形態では、傾斜ピンやスライド機構を使用しないで上型71を構成することができるようにしている。こうすることで、少なくとも上型71の構成を簡略化させることができるようにしている。その結果、傾斜芯材部4332の成形性を向上させたり低コスト化を図ったりすることが可能になる。なお、図42は、金型を用いて第2施術子が有する施術突起の芯材部を形成する方法を説明するための図であって、図42には金型70の概要を示している。
【0212】
また、本実施の形態では、傾斜施術突起433が、傾斜芯材部4332を覆った状態において先端が中心軸C1を通る平面P1を向くように出力軸4551の軸方向に対して傾斜する傾斜弾性部4331を有するようにしている。なお、本実施の形態では、傾斜施術突起433を構成する芯材部4232が傾斜芯材部4332に相当しており、傾斜施術突起433を構成する弾性部42131が傾斜弾性部4331に相当している。
【0213】
そして、傾斜弾性部4331と傾斜芯材部4332とを別部材で形成し、傾斜芯材部4332を覆った際に弾性変形することで傾斜芯材部4332の突出方向に沿って突出するように、傾斜弾性部4331を構成している(図40および図41参照)。
【0214】
具体的には、傾斜芯材部4332を覆っていない状態における傾斜弾性部4331の突出方向を、傾斜芯材部4332の突出方向とは異なる方向となるようにしている。本実施の形態では、傾斜弾性部4331が、傾斜芯材部4332を覆っていない状態で、施術子基台423をゴムカバー421に取り付ける際に施術子基台423が移動する方向(図43の上方)に突出するようにしている。なお、施術子基台423をゴムカバー421に取り付ける際に施術子基台423が移動する方向は、第2施術アタッチメント40を組み立てた状態では、出力軸4551の軸方向とほぼ一致している。
【0215】
したがって、施術子基台423をゴムカバー421に取り付ける際には、出力軸4551の軸方向に沿って突出している傾斜弾性部4331が、先端が第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1を向くように弾性変形することになる。そして、傾斜芯材部4332の突出方向に沿うように傾斜した状態で傾斜芯材部4332を覆うことになる。
【0216】
こうすることで、金型を用いて傾斜弾性部4331を形成する際に、金型構造を簡略化させることができるようにしている。
【0217】
このような傾斜弾性部4331は、例えば、上型81および下型82を有する金型80を用いて形成することが可能である(図43参照)。
【0218】
本実施の形態では、上述したように、傾斜弾性部4331が、傾斜芯材部4332を覆っていない状態(自然状態)では、図43に示す状態における上方に突出するようにしている。そのため、傾斜弾性部4331の成形後に、上型81を上方へ移動させつつ下型82を下方へ移動させるだけで、上型81および下型82を傾斜弾性部4331から抜くことができるようになっている。このように、本実施の形態では、傾斜弾性部4331の傾斜芯材部4332を覆っていない状態(自然状態)における突出方向を、金型80の抜け方向(金型80のパーティングラインPLに垂直な方向)に略一致させている。こうすることで、傾斜ピンやスライド機構を使用しないで金型80を構成することができるようにし、金型80の構成を簡略化させることができるようにしている。すなわち、傾斜弾性部4331を成形する金型80をシンプルな構成とすることができるようにしている。こうすれば、傾斜弾性部4331の成形性を向上させたり低コスト化を図ったりすることが可能になる。なお、図43は、金型を用いて第2施術子が有する施術突起の弾性部を形成する方法を説明するための図であって、図43には金型80の概要を示している。
【0219】
また、施術突起432の先端面4322aを、中心軸C1を通る平面P1に向かって傾斜する面とすることも可能である。すなわち、施術突起432の先端面4322aを、中心軸C1を通る平面P1に向かって傾斜する傾斜面や曲面とすることも可能である。
【0220】
施術突起432の先端面4322aを傾斜させない場合、図50に示すように、頭皮ケア装置10の使用時に施術突起432が移動すると、施術突起432が撓んで先端面4322aの角が当たりやすくなってしまう。そして、先端面4322aの角が頭皮1に当たると、施術突起432や延出小突起4322cを適切な角度で頭皮1に当てることができなくなって、狙った使用感や効果を得られなくなってしまう。
【0221】
一方、施術突起432の先端面4322aを傾斜させると、図50に示すように、頭皮ケア装置10の使用時に施術突起432を移動させたとしても、より確実に先端面4322aや延出小突起4322cを適切な角度で頭皮1に当てることができるようになる。このように、施術突起432の先端面4322aを、中心軸C1を通る平面P1に向かって傾斜する傾斜面や曲面とすれば、頭皮ケア装置10の使用時に、施術突起432が変形したとしても、施術突起432の先端を頭皮に当てやすくすることができる。すなわち、スライド動作をするアタッチメントにおいて、ブリスル(施術突起432)の先端面を、機器中心軸(中心軸C1)を通る平面P1に向かって傾斜または曲面形成させることにより、ブリスル(施術突起432)の頭皮追従性を向上させることも可能である。そして、施術突起332の先端の頭皮追従性を向上させるようにすれば、施術突起432の先端の頭皮追従性を向上させることができ、使用感や効果をより確実に頭皮1に付与することが可能になる。
【0222】
なお、ブリスル(施術突起332)の先端面を機器中心軸(中心軸C1)に向かって傾斜または曲面形成させることにより、ブリスル(施術突起332)の頭皮追従性を向上させることも可能である。また、このような構成とする場合にも、頭皮1に密着し頭皮1をケアする複数のブリスル(施術突起332)を有するようにするのが好ましい。
【0223】
また、施術突起432の先端部4322に設けられた延出小突起4322cを、先端が中心軸C1を通る平面P1を向くように出力軸4551の軸方向に対して傾斜させることも可能である。
【0224】
こうすることでも、施術突起432の先端の頭皮追従性を向上させることができるため、使用感や効果をより確実に頭皮1に付与することが可能になる。
【0225】
また、施術突起432の先端面4322aを傾斜させつつ、延出小突起4322cも傾斜させるようにすることも可能である。
【0226】
また、本実施の形態では、各第2施術子43に複数の施術突起432が設けられている。そして、施術突起432が、第1施術突起43Aと、第1施術突起43Aよりも剛性が低い第2施術突起43Bと、を有している。本実施の形態では、内部に存在する芯材部4232の量を異ならせることで、第1施術突起43Aと第2施術突起43Bとの剛性を異ならせている。
【0227】
そして、複数の第2施術子43における第2施術部42の中心軸C1から遠い側の領域に少なくとも1つの第1施術突起43Aが存在し、第2施術部42の中心軸C1に近い側の領域に少なくとも1つの第2施術突起43Bが存在するようにしている。
【0228】
さらに、本実施の形態では、第1施術突起43Aの本数が、第2施術部42の中心軸C1から遠い側の領域で多くなるようにしている。また、第2施術突起43Bの本数が、第2施術部42の中心軸C1に近い側の領域で多くなるようにしている。このように、本実施の形態では、第1施術突起43Aの割合が、第2施術部42の中心軸C1に近い側の領域よりも第2施術部42の中心軸C1から遠い側の領域で高くなるようにしている。
【0229】
こうすれば、第2施術部42の中心軸C1に近い側に比較的柔らかい第2施術突起43Bが存在し、それよりも遠い位置に比較的硬い第1施術突起43Aが存在する構成とすることができる。このように、第2施術部42の中心軸C1から離れた位置に比較的硬い第1施術突起43Aが存在するようにすれば、外側の施術突起(第1施術突起43A)を内側の施術突起(第2施術突起43B)よりも強く当てることが可能になる。その結果、より広い面積で施術されている感触を得やすくなって、頭皮ケア装置10の使用感を向上させることが可能になる。
【0230】
このように、本実施の形態では、スライド動作をするアタッチメント(第2施術アタッチメント40)は、アタッチメント(第2施術アタッチメント40)の先端に、頭皮1に密着し頭皮1をケアする複数のブリスル(施術突起432)を有している。そして、複数のブリスル(施術突起432)においては、機器外周側に配置されるブリスル(施術突起432)の剛性が、内側のブリスル(施術突起432)よりも高くなるようにしている。
【0231】
さらに、本実施の形態では、各第2施術子43には、第1施術突起43Aおよび第2施術突起43Bの他に、芯材部4232が存在しない補助施術突起43Cも設けられている。
【0232】
また、本実施の形態では、施術突起432の先端部4322が、第2施術部42の中心軸C1を通る平面P1に向かって先細りとなる形状をしている。具体的には、施術突起432の先端部4322の内側にC面を形成することで、テーパ部43221を形成している。
【0233】
こうすれば、髪通り性を確保することが可能になって、施術突起432の頭皮1への接触が髪によって邪魔されてしまうことを抑制することが可能になる。
【0234】
なお、スライド動作をするアタッチメント(第2施術アタッチメント40)においても、頭皮1に密着し頭皮1をケアする複数のブリスル(施術突起432)を有し、ブリスル(施術突起432)の基底部位置がブリスル(施術突起432)により異なるようにしてもよい。また、ブリスル(施術突起432)の高さがブリスル(施術突起432)により異なるようにしてもよい。
【0235】
次に、このような構成をした第2施術アタッチメント40の使用方法の一例を説明する。
【0236】
まず、第2施術アタッチメント40を本体部20に装着して第2施術アタッチメント側駆動伝達部452を本体側駆動伝達部26に取り付ける。そして、この状態で、スイッチボタン222を押圧してモータ235を駆動させることで、本体側駆動伝達部26を回転させる。
【0237】
こうすれば、本体側駆動伝達部26の回転が第2施術アタッチメント側駆動伝達部452に伝達されて第2施術アタッチメント側駆動伝達部452が本体側駆動伝達部26とともに回転することになる。このとき、第2施術アタッチメント側駆動伝達部452に取り付けられた継ぎ手ギヤ451のギヤ部4521、駆動伝達ギヤ453も、第2施術アタッチメント側駆動伝達部452とともに回転することになる。
【0238】
そして、ギヤ部4521および駆動伝達ギヤ453が回転することで、2つの出力ギヤ454が減速された状態で回転することになる。
【0239】
このように、2つの出力ギヤ454が回転すると、2つの出力ギヤ454にそれぞれ連結された2つの回転基台455も回転することになる。
【0240】
このとき、それぞれの回転基台455に設けられた偏心軸4552は、出力軸4551の軸方向と直交する平面P3に沿って回転運動を行う。
【0241】
そして、偏心軸4552が回転すると、偏心軸4552の回転に伴って、偏心軸4552のそれぞれに取り付けられたスライド基台47および第2施術子43が往復直線運動することになる。このとき、第2施術子43の往復直線運動に追従して各第2施術子43に設けられた施術突起432も往復直線運動することになる。
【0242】
そして、このような状態で、施術突起432を頭皮1に接触させるようにすれば、往復直線運動する施術突起432によって頭皮1の洗浄やマッサージなどのケア(頭皮ケア)を行うことができる。
【0243】
このとき、出力軸4551を、先端が第2施術部42の中心軸C1を向くように傾斜させている。そのため、ブラシとしての機能を有する第2施術子43が往復直線運動を行う駆動平面(出力軸4551の軸方向と直交する平面P3)が、水平面P4に対して所定角度(約15度)だけ傾いている。こうすることで、第2施術子43を頭皮1にフィットさせやすくしている。
【0244】
このように、本実施の形態にかかる第2施術アタッチメント(スライド動作をするアタッチメント)40では、ブラシ(第2施術子43)の駆動平面(出力軸4551の軸方向と直交する平面P3)が動作時に頭皮1に当たり易い角度となるように傾いている。
【0245】
なお、出力軸4551の軸方向と直交する平面P3に沿って往復運動を行う第2施術子43が描く軌跡T1の形状は、様々な形状とすることが可能である。
【0246】
例えば、図53図60に示す軌跡T1を描く第2施術子43を備えるようにすることが可能である。このとき、折り返すタイミング等が対称となるように第2施術子43を運動させるようにするのが好ましい。
【0247】
図53では、一方の第2施術子43が往復直線運動をし、他方の第2施術子43が円弧状に往復運動するものを例示している。
【0248】
図54では、2つの第2施術子43が、円弧状に往復運動するものを例示している。この2つの円弧状の軌跡T1は同一の大きさをしている。
【0249】
図55では、2つの第2施術子43が、往復直線運動し、残りの2つの第2施術子43が、円弧状に往復運動するものを例示している。ここでは、2つの直線状の軌跡T1の長さが異なり、2つの円弧状の軌跡T1の大きさが異なっている。
【0250】
図56では、2つの第2施術子43が、円弧状に往復運動するものを例示している。この2つの円弧状の軌跡T1の大きさが異なっている。
【0251】
図57では、4つの第2施術子43が、放射状に往復直線運動するものを例示している。ここでは、4つの直線状の軌跡T1の長さがそれぞれ異なっている。
【0252】
図58では、一方の第2施術子43が途中で反転せずに湾曲する曲線状に往復運動し、他方の第2施術子43が途中で反転するように湾曲する曲線状に往復運動するものを例示している。
【0253】
図59では、5つの第2施術子43が、5角形の辺にそれぞれ沿うようにした状態で往復直線運動するものを例示している。
【0254】
図60では、2つの第2施術子43が、往復直線運動し、残りの2つの第2施術子43が、回転運動するものを例示している。ここでは、2つの直線状の軌跡T1の長さが同一であり、2つの円周の軌跡T1の大きさが同一となっている。
【0255】
[作用・効果]
以下では、上記実施の形態およびその変形例で示した頭皮ケア装置の特徴的構成およびそれにより得られる効果を説明する。
【0256】
(1) 上記実施の形態およびその変形例で示した頭皮ケア装置10は、出力軸3551を駆動させるモータ(駆動源)235が収容された本体部20を備えている。また、頭皮ケア装置10は、出力軸3551の駆動により出力軸3551の軸方向と直交する平面(水平面P4)に沿って回転運動を行う第1施術子(施術子)33を有する第1施術部(施術部)32を備えている。また、第1施術子33は施術突起332を有している。そして、施術突起332は、先端が第1施術部32の中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜した傾斜施術突起333を有している。
【0257】
こうすれば、第1施術子33が回転運動のどの位置にあっても、先端が第1施術部32の中心軸C1を向くようにすることができる。そのため、施術突起332を頭皮1に垂直に近い角度で接触させることが可能になる。その結果、施術突起332の先端を頭皮1により確実に密着させることが可能なって、使用感や効果をより確実に頭皮1に付与することが可能になる。
【0258】
このように、上記実施の形態およびその変形例で示した頭皮ケア装置10とすれば、より確実に施術突起332を頭皮1に接触させることが可能になる。
【0259】
(2) また、傾斜施術突起333の出力軸3551の軸方向に対する傾斜角度よりも、中心軸C1とは反対側に位置する面(外周面3332b)の出力軸3551の軸方向に対する傾斜角度の方が大きくなるようにしてもよい。
【0260】
このように、外周面3322bの傾斜角度を施術突起332の傾斜角度よりも大きな角度となるようにすれば、金型を用いて施術突起332を形成する際に、金型構造を簡略化させることができる。その結果、施術突起332の成形性を向上させたり低コスト化を図ったりすることが可能になる。
【0261】
(3) また、施術突起332の先端面3322aが中心軸C1に向かって傾斜する面になっていてもよい。
【0262】
こうすれば、頭皮ケア装置10の使用時に、施術突起332が変形したとしても、施術突起332の先端を頭皮に当てやすくすることができる。その結果、施術突起332の先端の頭皮追従性を向上させることができ、使用感や効果をより確実に頭皮1に付与することが可能になる。
【0263】
(4) また、施術突起332の先端部3322に延出小突起33222が設けられていてもよい。そして、延出小突起33222は、先端が中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜していてもよい。
【0264】
こうすることでも、施術突起332の先端の頭皮追従性を向上させることができるため、使用感や効果をより確実に頭皮1に付与することが可能になる。
【0265】
(5) また、傾斜施術突起333は、先端が中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜する傾斜芯材部3332と、傾斜芯材部3332を覆った状態において先端が中心軸C1を向くように出力軸3551の軸方向に対して傾斜する傾斜弾性部3331と、を有していてもよい。さらに、傾斜芯材部3332と傾斜弾性部3331とが別部材で形成されていてもよい。そして、傾斜弾性部3331が、傾斜芯材部3332を覆った際に弾性変形することで傾斜芯材部3332の突出方向に沿って突出するように構成されていてもよい。
【0266】
こうすれば、傾斜弾性部3331を有する場合であっても傾斜弾性部3331を成形する金型をシンプルな構成とすることが可能になる。そのため、弾性部32131の成形性を向上させたり低コスト化を図ったりすることが可能になる。
【0267】
(6) また、第1施術子33が複数の施術突起332を備えており、複数の施術突起332は、基底部3321の出力軸3551の軸方向の位置が異なるように第1施術子33に設けられるようにしてもよい。
【0268】
このように、基底部3321の出力軸3551の軸方向における位置を変えるようにすれば、施術突起332の突出長さを、髪通り性の確保と強度の確保を両立することができる長さとしつつ、複数の施術突起332を階段状に配置させることができる。こうすれば、施術突起332の頭皮1への接触が髪によって邪魔されてしまうことを抑制しつつ、施術突起332が破損してしまうことを抑制することが可能になる。さらに、複数の施術突起332を階段状に配置させるようにすれば、全ての施術突起332を頭皮1に当てやすくすることができるため、使用感や効果をより確実に頭皮1に付与することが可能になる。
【0269】
[その他]
以上、本開示にかかる頭皮ケア装置の内容を説明したが、これらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
【0270】
例えば、上記実施の形態およびその変形例で示した構成を適宜組み合わせた頭皮ケア装置とすることが可能である。
【0271】
また、上記実施の形態およびその変形例では、1種類の本体部20に様々なアタッチメントを装着させるようにしたものを例示したが、回転モータの性能や充電池の容量が異なる複数種類の本体部を備えるようにすることも可能である。すなわち、頭皮ケア装置10が、共通の本体側駆動伝達部を有する複数種類の本体部を備えるようにすることも可能である。
【0272】
また、上記実施の形態およびその変形例では、出力軸3551の軸方向と直交する平面(水平面P4)に沿って回転運動を行う第1施術子33を有する第1施術アタッチメント30を本体部20に着脱可能に装着させる頭皮ケア装置10を例示している。しかしながら、頭皮ケア装置10の構成はこのようなものに限られるものではなく、例えば、施術部のみを着脱させることができるようにした頭皮ケア装置とすることも可能である。また、本体部と施術部とが一体化された(施術部を本体部から取り外すことができない)頭皮ケア装置とすることも可能である。
【0273】
また、施術子や施術突起、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0274】
以上のように、本開示にかかる頭皮ケア装置は、より確実に施術突起を頭皮に接触させることが可能になるので、家庭用および業務用をはじめとする各種の頭皮ケア装置に利用できる。
【符号の説明】
【0275】
10 頭皮ケア装置
20 本体部
235 モータ(駆動源)
32 第1施術部(施術部)
32131 弾性部
3232 芯材部
33 第1施術子(施術子)
332 施術突起
3321 基底部
3322 先端部
3322a 先端面
3322b 外周面
33222 延出小突起
333 傾斜施術突起
3331 傾斜弾性部
3332 傾斜芯材部
3332b 外周面
3551 出力軸
C1 中心軸
P4 出力軸に直交する平面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
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図42
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図44
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図46
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図50
図51
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図59
図60