(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186025
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】フィルター、フィルターを備えたストレーナ及びストレーナを備えた冷凍サイクル装置
(51)【国際特許分類】
B01D 35/02 20060101AFI20221208BHJP
F16L 55/24 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
B01D35/02 A
F16L55/24 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021094032
(22)【出願日】2021-06-04
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】久下 洋介
(72)【発明者】
【氏名】藤原 奨
【テーマコード(参考)】
4D116
【Fターム(参考)】
4D116AA16
4D116BA01
4D116BC22
4D116BC25
4D116BC29
4D116DD01
4D116DD02
4D116FF12B
4D116UU03
4D116UU07
4D116VV18
4D116ZZ01
(57)【要約】
【課題】変形抑制のために剛性を高めたフィルター、このフィルターを備えたストレーナ及びこのストレーナを備えた冷凍サイクル装置を得る。
【解決手段】メッシュ素材の本体部と、本体部にシームレスに形成された、メッシュ素材のリブとを有し、本体部とリブが流体を濾過するフィルターであって、フィルターは、流体が流れる筒状の配管内に設けられるものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が流れる筒状の配管と、
前記配管内に設けられたフィルターと
を備え、
前記フィルターは、
メッシュ素材の本体部と、
前記本体部にシームレスに形成された、前記メッシュ素材のリブと
を有し、
前記本体部と前記リブが前記流体を濾過する
ストレーナ。
【請求項2】
前記リブは放射状であり、
前記放射状の前記リブの中央が前記本体部の中央に位置する
請求項1に記載のストレーナ。
【請求項3】
前記本体部は、底面が開口した中空の球冠状であり、
前記配管の内壁面と前記本体部との間には第1の隙間が形成され、
前記配管の前記内壁面と前記リブとの間には第2の隙間が形成された
請求項1又は2に記載のストレーナ。
【請求項4】
前記本体部の球冠状の高さ方向における、前記リブの長手方向に沿った前記フィルターの断面では、前記リブが前記フィルターの外形線の長さの半分以上を占める
請求項3に記載のストレーナ。
【請求項5】
前記リブは、前記本体部の前記球冠状の底面とは反対の方向に向かって凸状である
請求項3又は4に記載のストレーナ。
【請求項6】
前記本体部の球冠状の高さ方向における、前記リブの長手方向に沿った前記フィルターの断面では、前記第2の隙間は、前記本体部の球冠状の底面側から前記フィルターの頂部側に向かって徐々に広くなる
請求項3~5のいずれか一項に記載のストレーナ。
【請求項7】
前記本体部の球冠状の高さ方向における、前記リブの長手方向に沿った前記フィルターの断面では、前記第2の隙間の広さが一定である
請求項3~5のいずれか一項に記載のストレーナ。
【請求項8】
前記リブは、
前記メッシュ素材が曲げられて形成された
請求項1~7のいずれか一項に記載のストレーナ。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のストレーナを備えた冷凍サイクル装置。
【請求項10】
メッシュ素材の本体部と、
前記本体部にシームレスに形成された、前記メッシュ素材のリブと
を有し、
前記本体部と前記リブが流体を濾過する
フィルター。
【請求項11】
前記リブは放射状であり、
前記放射状の前記リブの中央が前記本体部の中央に位置する
請求項10に記載のフィルター。
【請求項12】
前記本体部は、底面が開口した中空の球冠状であり、
前記本体部の球冠状の高さ方向における、前記リブの長手方向に沿った前記フィルターの断面では、前記リブが前記フィルターの外形線の長さの半分以上を占める
請求項10又は11に記載のフィルター。
【請求項13】
前記リブは、前記本体部の前記球冠状の底面とは反対の方向に向かって凸状である
請求項12に記載のフィルター。
【請求項14】
前記リブは、
前記メッシュ素材が曲げられて形成された
請求項10~13のいずれか一項に記載のフィルター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流体から異物を除去するフィルター、このフィルターを備えたストレーナ及びこのストレーナを備えた冷凍サイクル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ストレーナとして、例えば、特許文献1には、媒体が流通する管内に挿入され、媒体から望ましくない粒子を除去するためのストレーナ素子を備えたストレーナ装置が開示されている。このストレーナ装置は、冷媒から望ましくない粒子を除去するために、冷媒が流通する導管に装着されるものである。ストレーナ装置が備えるストレーナ素子が、望ましくない粒子を補足するフィルター機能を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ストレーナが装着された導管を流れる流体は、相状態及び流れの状態の分布が変化することがある。例えば、特許文献1に記載のストレーナ装置は、冷暖房装置に使用される。冷暖房装置の運転条件により冷媒は、液相、気相、又はこれらの混合である二相などの様々な相状態でストレーナ装置を流れる。相状態の変化により冷媒の流れにおける分布が変化する。このため、フィルターとして機能するストレーナ素子に加わる応力の大きさ及び応力の方向が変化することになる。そうすると、冷暖房装置の使用期間が長くなるにつれて、ストレーナ素子が変形し、網目が詰まったり広がったりすることで、粒子の除去が十分に行えなくなる。
【0005】
本開示は、上記のような課題を背景としてなされたものであり、変形抑制のために剛性を高めたフィルター、このフィルターを備えたストレーナ及びこのストレーナを備えた冷凍サイクル装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るストレーナは、流体が流れる筒状の配管と、前記配管内に設けられたフィルターとを備え、前記フィルターは、メッシュ素材の本体部と、前記本体部にシームレスに形成された、前記メッシュ素材のリブとを有し、前記本体部と前記リブが前記流体を濾過するものである。
【0007】
また、本開示に係るフィルターは、メッシュ素材の本体部と、前記本体部にシームレスに形成された、前記メッシュ素材のリブとを有し、前記本体部と前記リブが流体を濾過するものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、フィルターはリブを有するため、リブによりフィルターの剛性が高まる。また、リブはメッシュ素材なので、流体がリブを通過することができる。したがって、本開示の構成によれば、流体が通過するフィルターの表面積をリブが減らすことがないため、フィルターでの圧力損失を増やすことなく、フィルターの剛性を高めることができる。また、流体がリブを通過するため、フィルターの濾過効果及び整流効果を損なうことなく、フィルターの剛性を高めることができる。さらに、フィルターの剛性が高まることで、フィルターの変形を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係るフィルターを備えたストレーナの一構成例を模式的に示す概略斜視図である。
【
図2】実施の形態1に係るストレーナのフィルターを模式的に示す概略正面図である。
【
図3】実施の形態1に係るストレーナのフィルターのリブを模式的に示す概略図である。
【
図4】実施の形態1に係るストレーナのフィルターを斜めから見た概略斜視図である。
【
図5】実施の形態1に係るストレーナのフィルターを斜めから見た概略斜視図である。
【
図6】実施の形態1に係るストレーナのフィルターを模式的に示す概略平面図である。
【
図7】
図6のA-A線の位置で切断した断面図である。
【
図8】
図6のB-B線の位置で切断した断面図である。
【
図9】実施の形態1に係るストレーナのフィルターを、
図6のA-A線の位置で配管と共に切断した断面図である。
【
図10】実施の形態2に係るストレーナのフィルターを模式的に示す概略正面図である。
【
図11】実施の形態2に係るストレーナのフィルターのリブを模式的に示す概略図である。
【
図12】実施の形態2に係るストレーナのフィルターを斜めから見た概略斜視図である。
【
図13】実施の形態2に係るストレーナのフィルターを斜めから見た概略斜視図である。
【
図14】実施の形態2に係るストレーナのフィルターを模式的に示す概略平面図である。
【
図17】実施の形態2に係るストレーナのフィルターを
図14のC-C線の位置で配管と共に切断した断面図である。
【
図18】実施の形態2に係るストレーナの変形後のフィルターを模式的に示す概略断面図である。
【
図19】実施の形態3に係る冷凍サイクル装置の冷媒回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施の形態に係るフィルター、フィルターを備えたストレーナ及びストレーナを備えた冷凍サイクル装置について、図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含むものである。また、図面に示すフィルター、ストレーナ及び冷凍サイクル装置は、構成の一例を示すものであり、図面に示されたフィルター、ストレーナ及び冷凍サイクル装置によって本開示の構成が限定されるものではない。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。なお、各図面では、各構成部材の相対的な寸法関係又は形状等が実際のものとは異なる場合がある。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るフィルター2を備えたストレーナ100の一構成例を模式的に示す概略斜視図である。
図1に示されるように、ストレーナ100は、流体が流れる筒状の配管1とフィルター2を備える。フィルター2は、メッシュ素材の本体部3とメッシュ素材のリブ4を有する。リブ4は、本体部3とシームレスに形成される。配管1を流れる流体は、本体部3とリブ4を通過することで濾過され、流体に含まれる粒子や異物が除去される。
【0012】
図1に示すように、フィルター2の本体部3は、底面が開口した中空の球冠状である。フィルター2は、球冠状の底面の反対側に頂部5を有する。本明細書では、球冠状の高さ方向Hdにおいて、底面と最も離れたフィルター2の部分を頂部5と称する。頂部5は、本体部3に位置することもあれば、リブ4に位置することもある。
図1では、頂部5はリブ4に位置する。また、本明細書では、本体部3の球冠状の底面が開口6である。
【0013】
(ストレーナの構成)
図1の矢印は、流体が流れる方向を示してしている。
図1では、フィルター2の開口6から流体が流入するストレーナ100の例を示している。しかし、
図1は、ストレーナ100及びフィルター2の配置方向並びに流体が流れる方向を限定するものではない。フィルター2が、フィルター2の頂部5から流体が流入するように配管1に設けられてもよい。また、ストレーナ100の配置方向を変更することで、流体がフィルター2に流入する方向を変更してもよい。
図1を例にすると、フィルター2の頂部5が紙面の上側に位置するように、フィルター2ではなくストレーナ100を回転させることで、フィルター2の頂部5から流体が流入するようにできる。
【0014】
(フィルターの構成)
フィルター2の詳細について、
図2~
図9を用いて以下に説明する。
図2は、実施の形態1に係るストレーナ100のフィルター2を模式的に示す概略正面図である。
図3は、実施の形態1に係るストレーナ100のフィルター2のリブ4を模式的に示す概略図であり、フィルター2を頂部側から見た図である。
図4及び
図5は、実施の形態1に係るストレーナ100のフィルター2を斜めから見た概略斜視図である。
図6は、実施の形態1に係るストレーナ100のフィルター2を模式的に示す概略平面図であり、フィルター2を開口側から見た図である。
図7は、
図6のA-A線の位置で切断した断面図である。
図8は、
図6のB-B線の位置で切断した断面図である。
図9は、実施の形態1に係るストレーナ100のフィルター2を、
図6のA-A線の位置で配管1と共に切断した断面図である。
【0015】
図2~
図9に示されるように、リブ4は本体部3に形成される。また、本体部3及びリブ4は、メッシュ素材であり、本体部3にリブ4がシームレスに形成されているため、配管1に流入した流体は、本体部3及びリブ4を通過することができる。本体部3及びリブ4のメッシュ素材は、複数の線材が交差されて形成されており、隣り合う線材の間の空間の寸法がフィルター2の目開きとなる。また、本明細書では、メッシュ素材の線材に囲まれたすきまの部分を網目と称する。リブ4は、メッシュ素材の隣り合う線材のそれぞれの中心線の間の長さ以上の幅を有する。したがって、リブ4には目開きが必ず存在することになり、流体が通ることができる。つまり、リブ4は、フィルター2の濾過効果と整流効果を損なうことなく、フィルター2の剛性を高めることができる。
【0016】
リブ4は、メッシュ素材の本体部3を曲げて加工することで、本体部3とシームレスに一体的に形成することができる。また、メッシュ素材をプレス加工することにより、本体部3及びリブ4を、1つの工程で形成してもよい。本実施の形態1に係るストレーナ100では、フィルター2の剛性を高めるリブ4が、メッシュ素材の本体部3にシームレスに一体的に構成されている。つまり、フィルター2の剛性を高めるために、補強部材を別部品として作成し、フィルター2に取り付ける作業が必要ない。したがって、材料や組立作業のコストを削減することができる。
【0017】
図2、
図4、
図5、及び
図7~
図9では、本体部3から、開口6とは反対の方向に向かって凸状に形成されたリブ4の例が示されている。このため、フィルター2の頂部5はリブ4に位置する。
図2に示すように、リブ4は、球冠状の本体部3に沿うように円弧状に形成される。なお、本明細書では、球冠状の本体部3を図示して説明しているが、本体部3は平板状であってもよい。また、本体部3が球冠状の場合、リブ4は、開口6に向かって凸状であってもよい。リブ4が開口6に向かって凸状に形成されている場合、フィルター2の頂部5は、リブ4ではなく本体部3に位置することになる。
【0018】
図3及び
図6では、本体部3に十字状に形成されたリブ4が示されている。
図3及び
図6では、十字状のリブ4の中央がフィルター2の中央に位置するよう、リブ4が本体部3に形成されている。本明細書では、十字状のリブ4を図示して説明しているが、リブ4の形状は十字状に限定されず、一文字状でもよい。また、リブ4が3方向以上に放射状に広がる形状であってもよい。さらに、リブ4が格子状に形成されてもよい。また、リブ4の中央が、必ずしもフィルター2の中央に位置する必要はない。例えば、十字状のリブ4の中央が、フィルター2の中央からずれた部分に位置するように、本体部3にリブ4を形成してもよい。さらに、リブ4が十字状である場合、正十字状である必要はなく、中央から広がる放射状の各部分がそれぞれ異なる長さを有してもよい。
【0019】
本明細書では、上述したようにリブ4の形状は特に限定されない。しかし、
図2において、フィルター2の球冠状の円弧部分の少なくとも半分以上の長さにわたって、リブ4が設けられているとよい。また、本明細書では、リブ4の最も長い部分に沿う方向を、リブ4の長手方向と称することとする。
図6のA-A線は、フィルター2を半分に切断する位置である。また、
図6のA-A線は、十字状のリブ4を長手方向に切断する位置でもある。
図7は、
図6のA-A線の位置でフィルター2を球冠状の高さ方向Hdに切断した断面図である。よって、
図7には、高さ方向Hdの断面における、フィルター2の外形線の長さが最も長く、リブ4がフィルター2の外形線に占める長さが最も長い部分のフィルター2の断面が示されている。
図7に示されるように、フィルター2の外形線の長さの半分以上の部分をリブ4が占める。なお、本明細書では、高さ方向Hdの断面におけるフィルター2、本体部3、及びリブ4の外形線をそれぞれ、フィルター2の外形線、本体部3の外形線、及びリブ4の外形線と称することとする。
【0020】
図6のB-B線は、フィルター2を半分に切断する位置である。また、
図6のB-B線は、フィルター2の外形線に占める十字状のリブ4の長さが最も短い部分を切断する位置である。
図8は、
図6のB-B線の位置でフィルター2を球冠状の高さ方向Hdに切断した断面図である。よって、
図8には、本体部3の外形線が最も長く、リブ4がフィルター2の外形線に占める長さが最も短い部分のフィルター2の断面が示されている。
図8に示されるように、フィルター2の外形線の大部分を本体部3が占め、リブ4がフィルター2の外形線に占める部分は少ない。
【0021】
図4及び
図5では、本体部3から開口6とは反対の方向に向かって、凸状に形成されたリブ4が示されている。
図4及び
図5では、リブ4の長辺部分は、本体部3から略垂直に突起しており、本体部3とリブ4とが出会う入隅は直角より角度がわずかに大きい略直角である。また、リブ4の長辺部分は本体部3から突起した後さらに折り曲げられた形状であり、リブ4の出隅は直角である。しかし、本体部3からのリブ4が突起する部分及びリブ4の曲げ部分の形状は適宜変更してもよい。例えば、メッシュ素材の本体部3を曲げてリブ4を形成する場合、曲げ部分を曲線とする方が容易であることがある。また、本体部3にリブ4をプレス加工で形成する場合、リブ4の本体部3から突起する部分及びリブ4の曲げ部分が曲線である方が、プレス加工用の金型の製作が容易であることがある。このような場合、リブ4を
図4及び
図5に示す形状にする必要はなく、リブ4が本体部3から突起する部分及びリブ4の曲げ部分を曲線としてもよい。なお、本明細書では本体部3からリブ4が突起する部分を、リブ4の根元と称する。
【0022】
また、リブ4が本体部3から突起する高さは、特に制限はない。
図2では、リブ4は、外形線が球冠状の本体部3に沿うように円弧状に形成されていて、リブ4が本体部3から突起する高さが、開口6から頂部5に向かって徐々に高くなっている。しかし、リブ4の本体部3から突起する高さは、一律であってもよい。
【0023】
図9では、フィルター2を、
図6のA-A線の位置で、フィルター2が設けられた配管1と一緒に切断した断面が示されている。
図9に示すように、配管1の内壁面と本体部3との間には第1の隙間GP1が形成されている。また、配管1の内壁面とリブ4との間には第2の隙間GP2が形成されている。流体が、フィルター2を通過した後、第1の隙間GP1及び第2の隙間GP2を通過することができるため、フィルター2の表面積を大きくしても流路を狭くすることにはならない。
【0024】
本体部3が球冠状であるため、球冠状の高さ方向Hdにおけるフィルター2の断面では、第1の隙間GP1は、本体部3の開口側からフィルター2の頂部側に向かって徐々に広くなる。また、リブ4も、
図7及び
図9に示すように、球冠状の本体部3に沿って円弧状である。よって、球冠状の高さ方向Hdにおけるフィルター2の断面では、第2の隙間GP2も、本体部3の開口側からフィルター2の頂部側に向かって徐々に広くなる。
【0025】
以上のように、実施の形態1に係るフィルター2は、メッシュ素材の本体部3と、本体部3にシームレスに形成された、メッシュ素材のリブ4とを有し、本体部3とリブ4が流体を濾過する。また、実施の形態1に係るストレーナ100は、流体が流れる筒状の配管1と、前記配管内に設けられたフィルター2とを備える。
【0026】
当該構成によれば、本体部3にリブ4が形成されることにより、フィルター2の剛性が高まる。したがって、フィルター2が変形しにくくなる。また、リブ4はメッシュ素材であり、配管1を流れる流体が通過することができる。つまり、流体が通過できるフィルター2の表面積を減らすことなくリブ4が形成されている。したがって、圧力損失を上げることなく、フィルター2の剛性を高め、フィルター2の変形を抑制することができる。
【0027】
また、当該構成によれば、フィルター2の剛性を高めるために、別部品で補強部材を設ける必要がない。そのため、別部品で補強部材を設ける場合のように、材料及び組立作業が増加し、さらにストレーナ100の製作コストが増加することがない。また、本体部3にシームレスにリブ4が形成されるので、補強部材を別部品で設ける場合のように、フィルター2の網目が補強部材により塞がって流体が通過できるフィルター2の表面積が減ることがない。したがって当該構成によれば、低コストでフィルター2の剛性を高め、フィルター2の変形を抑制することができる。
【0028】
また、実施の形態1に係るストレーナ100の構成では、リブ4は放射状であり、放射状のリブ4の中央が本体部3の中央に位置する。当該構成によれば、リブ4がフィルター2の中央に位置することで、フィルター2の中央から各方位に対してバランスよくフィルター2の剛性を高めることができる。
【0029】
また、実施の形態1に係るストレーナ100の構成では、本体部3は、底面が開口した中空の球冠状であり、配管1の内壁面と本体部3との間には第1の隙間GP1が形成され、配管1の内壁面とリブ4との間には第2の隙間GP2が形成される。当該構成によれば、本体部3が球冠状なので、フィルター2の表面積を板状のフィルターよりも大きくすることができる。また、配管1の内壁面とフィルター2との間に、第1の隙間GP1及び第2の隙間GP2があるため、流体が通過することができる。したがって、表面積を大きくしたフィルター2を流体が通過するため、フィルター2の濾過効果及び整流効果を高めることができる。
【0030】
また、実施の形態1に係るストレーナ100の構成では、本体部3の球冠状の高さ方向Hdにおける、リブ4の長手方向に沿ったフィルター2の断面では、リブ4がフィルター2の外形線の長さの半分以上を占める。当該構成によれば、リブ4の最も長い部分の断面において、フィルター2の外形線の長さの半分以上をリブ4が占めるため、フィルター2の剛性を高めることができる。
【0031】
また、実施の形態1に係るストレーナ100の構成では、リブ4は、本体部3の球冠状の底面とは反対の方向に向かって凸状である。言い換えると、リブ4は、球冠状の本体部3が膨らむ方向と同一方向に凸状である。当該構成では、本体部3とリブ4が同一方向に凸状であるため、本体部3とリブ4が逆方向に凸状、すなわちリブ4が本体部3の球冠状の底面に向かって凸状である場合よりも、フィルター2の変形後の形状を予測しやすい。
【0032】
また、メッシュ素材に対するプレス加工により、球冠状の本体部3にリブ4を形成する場合、リブ4を本体部3と同一方向に凸状に加工すると、本体部3とリブ4とによって形成される入隅は、鈍角となる。他方、リブ4を本体部3と逆方向に凸状に加工すると、本体部3とリブ4とによって形成される入隅は、鋭角となる。前者の方が、メッシュ素材に対するプレス加工により、リブ4を形成する際に、プレスの応力が小さくてすむため、加工機が小さくてすむ。よって、プレス加工に係るコストが小さくなる。また、後者は前者に対し、プレス加工時の所望の形状が得にくいため、加工機の調整が増え、加工作業の工数が増える。また、メッシュ素材に対してプレス加工により、リブ4を本体部3と逆方向に凸状に形成する場合、本体部3におけるリブ4の根元を固定した上で、リブ4を変形させる必要があり、加工の難易度が高い。これに比べ、本体部3とリブ4が同一方向に凸状である場合には、メッシュ素材に対する加工が容易である。
【0033】
また、実施の形態1に係るストレーナ100の構成では、本体部3の球冠状の高さ方向Hdにおける、リブ4の長手方向に沿ったフィルター2の断面では、第2の隙間GP2は、本体部3の球冠状の底面側からフィルター2の頂部側に向かって徐々に広くなる。当該構成によれば、配管1の内壁面とリブ4との間の距離を長くすることができる。ストレーナ100の使用が長期化するにつれて、リブ4が変形することが想定されるが、配管1の内壁面とリブ4との間の距離が長いと、配管1にリブ4が接触するまでの期間が長くなる。したがって当該構成によれば、リブ4が配管1の内壁面に接触することでフィルター2の機能が想定外の影響を受ける状況に至るまでの期間が長くなるため、フィルター2の設計時の機能を長く維持することができる。
【0034】
また、実施の形態1に係るストレーナ100の構成では、リブ4は、メッシュ素材が曲げられて形成される。言い換えると、リブ4は、曲げ加工により本体部3に一体的に形成される。当該構成により、フィルター2を製造する工程において、メッシュ素材で本体部3及びリブ4を同時に形成することが可能である。このため、リブ4を別途製造する材料及び製造工程を増やすことなく、リブ4を有するフィルター2を製造することができる。したがって、コストが増加することなくフィルター2の剛性を高めることができる。
【0035】
実施の形態2.
次に、実施の形態2に係るストレーナ100について説明する。実施の形態2に係るストレーナ100は、リブ4の形状が実施の形態1に係るストレーナ100と異なる。その他の構成については実施の形態1と同一または同等である。以下の説明において、上述した実施の形態1と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0036】
ストレーナ100が、例えば、冷凍サイクル装置200に設けられる場合、冷媒がストレーナ100を流れる。冷凍サイクル装置200の運転条件により、ストレーナ100を流れる冷媒の相状態は、液相、気相、又はこれらの混合である二相などに変化する。また、相状態の変化により冷媒の流れの分布が変化する。さらに、冷凍サイクル装置200の設計時には想定することができなかった原因により、冷凍サイクル装置200の運転中に、フィルター2に想定外の力が働くことがある。このため、フィルター2に加わる応力の大きさや応力の方向は一定ではなく変化する。フィルター2は、冷凍サイクル装置200の運転に伴い、フィルター2にかかる応力の大きさや方向が変化することで、予測が困難な形状に変形することがある。また、フィルター2の変形は、ストレーナ100が冷凍サイクル装置200に使用されるから引き起こされるというわけではない。冷凍サイクル装置以外の装置、例えば変速機や水中ポンプなどにストレーナ100が使用された場合でも、フィルター2の変形は引き起こされる。実施の形態2に係るストレーナ100は、フィルター2が変形することを想定したリブ4の形状を有する。
【0037】
実施の形態2に係るストレーナ100のリブ4の形状について、
図10~
図17を用いて、以下に説明する。
図10は、実施の形態2に係るストレーナ100のフィルター2を模式的に示す概略正面図である。
図11は、実施の形態2に係るストレーナ100のフィルター2のリブ4を模式的に示す概略図であり、フィルター2を頂部側から見た図である。
図12及び
図13は、実施の形態2に係るストレーナ100のフィルター2を斜めから見た概略斜視図である。
図14は、実施の形態2に係るストレーナ100のフィルター2を模式的に示す概略平面図であり、フィルター2を開口側から見た図である。
図15は、
図14のC-C線の位置で切断した断面図である。
図16は、
図14のD-D線の位置で切断した断面図である。
図17は、実施の形態2に係るストレーナ100のフィルター2を、
図14のC-C線の位置で配管1と共に切断した断面図である。
【0038】
図10、
図12、
図13、及び
図15~
図17では、本体部3から、開口6とは反対の方向に向かって凸状に形成されたリブ4の例が示されている。
図10及び
図13に示すように、リブ4は、本体部3から外側に向かって垂直に延びている。そして、フィルター2の頂部5に向かって直角に折れ曲がり、頂部5を通って直線状に延びた後、本体部3の対向する位置につながるよう、本体部3に向かってさらに直角に折れ曲がっている。
図11には、本体部3に十字状のリブ4が形成された例が示されている。
図11に示すように、フィルター2を頂部側から見た図では、実施の形態1のリブ4の形状と実施の形態2のリブ4の形状に違いはない。また、
図14に示すように、フィルター2を開口側から見た平面図においても、実施の形態1のリブ4の形状と実施の形態2のリブ4の形状に違いはない。
【0039】
実施の形態1のリブ4と実施の形態2のリブ4との相違点は、実施の形態1のリブ4が、
図2に示すように、球冠状の本体部3に沿うように円弧状に形成されるのに対し、実施の形態2のリブ4が、
図10に示すように、円弧状ではなく矩形状に形成される点である。実施の形態2のリブ4は、球冠状の高さ方向Hdにおいて、開口6と対向するリブ4の端部が開口6と平行な形状に形成される。したがって、
図10において、紙面の下側に位置するフィルター2の端部をリブ4の底部と称した場合、開口6からリブ4の底部まで長さが一定である。なお、実施の形態2のリブ4を平面視した場合の形状は、実施の形態1のリブ4を平面視した場合の形状と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、リブ4が、本体部3から突起する部分及びリブ4の曲げ部分の形状についても実施の形態1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0040】
図14のC-C線は、フィルター2を半分に切断する位置である。また、
図14のC-C線は、十字状のリブ4を長手方向に切断する位置でもある。
図15は、
図14のC-C線の位置でフィルター2を球冠状の高さ方向Hdに切断した断面図である。よって、
図15には、フィルター2の外形線が最も長く、リブ4がフィルター2の外形線に占める長さが最も長い部分のフィルター2の断面が示されている。
図15に示されるように、フィルター2の外形線の半分以上の部分をリブ4が占める。また、リブ4が、開口6からリブ4の底部までの距離が一定となるように形成されているため、リブ4の長手方向に沿った、フィルター2の球冠状の高さ方向Hdの断面の形状は開放した箱状である。
【0041】
図14のD-D線は、フィルター2を半分に切断する位置である。また、
図14のD-D線は、フィルター2の外形線に占める十字状のリブ4の長さが最も短い部分を切断する位置である。
図16は、
図14のD-D線の位置でフィルター2を球冠状の高さ方向Hdに切断した断面図である。よって、
図16には、本体部3の外形線が最も長く、リブ4がフィルター2の外形線に占める長さが最も短い部分のフィルター2の断面が示されている。
図16に示されるように、フィルター2の外形線の大部分を本体部3が占め、リブ4がフィルター2の外形線に占める部分は少ない。実施の形態1及び実施の形態2のそれぞれのフィルター2を、フィルター2が半分になる位置で、本体部3の外形線が最も長い部分を切断すると、
図8と
図16に示すように、実施の形態1のフィルター2の断面の形状と実施の形態2のフィルター2の断面の形状は同一である。
【0042】
図17では、フィルター2を、
図14のC-C線の位置で、フィルター2が設けられた配管1と一緒に切断した断面が示されている。
図17に示すように、配管1の内壁面と本体部3との間には第1の隙間GP1が形成されている。また、配管1の内壁面とリブ4との間には第2の隙間GP2が形成されている。流体が、フィルター2を通過した後、第1の隙間GP1及び第2の隙間GP2を通過することができるため、リブ4の底部が矩形状に形成されても流路を狭くすることにはならない。
【0043】
本体部3が球冠状であるため、球冠状の高さ方向Hdにおけるフィルター2の断面では、第1の隙間GP1は、本体部3の底面側からフィルター2の頂部側に向かって徐々に広くなる。一方、リブ4の底部が矩形状に形成されているため、球冠状の高さ方向Hdにおけるフィルター2の断面では、第2の隙間GP2の広さは、
図17に示すように一定である。
【0044】
(変形後のフィルター)
次に、実施の形態2における変形後のフィルター2について説明する。
図18は、実施の形態2に係るストレーナ100の変形後のフィルター2を模式的に示す概略断面図である。
図18の矢印は、流体が流れる方向を示している。
図18では、フィルター2は、開口6から流体が流入するように配管1に設けられている。
【0045】
図17に示すように、球冠状の高さ方向Hdにおけるフィルター2の断面では、第2の隙間GP2の広さが一定である。したがって、リブ4が配管1の内壁面に向かって押し広げられて変形した場合、
図18に示すように、リブ4が配管1の内壁面に接触することになる。また、
図17のリブ4の形状及び
図16の本体部3の形状から理解されるように、配管1の内壁面とリブ4との間の距離は、配管1の内壁面と本体部3との間の距離よりも近い。よって、フィルター2が変形する際には、
図16の本体部3が配管1の内壁面に接触する前に、
図17のリブ4が配管1の内壁面に接触することになる。また、変形したリブ4が配管1の内壁面に接触することで、フィルター2の剛性は増すことになる。したがって、フィルター2は、リブ4が変形して配管1の内壁面に接触する前よりも変形しにくくなり、フィルター2の変形の進行を抑制することができる。
【0046】
また、
図10~
図14に示すようにリブ4が十字状に形成されている場合、リブ4が配管1の内壁面に接触してフィルター2の剛性が高まることで、十字状のリブ4の間に位置する本体部3は変形しづらい状態が保たれることとなる。そのため、リブ4の一部が配管1の内壁面に接触したとしても、配管1の内壁面に接触していない本体部3のメッシュ素材の網目は閉塞されないため、流体が流れる流路を確保することができる。このため、フィルター2の全体の濾過機能の性能が低下することを防ぐことができる。
【0047】
なお、フィルター2では、本体部3の球冠状の高さ方向Hd及び球冠状の径方向の2つの方向で変形が進行する。高さ方向Hdの方向にフィルター2の変形が進行した場合、流体が通過する部分の形状は変形するが、閉塞部は形成されない。よって、フィルター2の濾過機能及び整流機能が大きく変化することはない。また、径方向の変形が進行した場合、リブ4が配管1の内壁面に接触した部分は閉塞するが、フィルター2の変形の進行が抑制される。よって、フィルター2全体の表面積に対して、閉塞部が占める面積はごく一部であり、フィルター2の濾過機能及び整流機能が大きく変化することはない。つまり、フィルター2が変形する方向によって、フィルター2の濾過機能及び整流機能が大きく変化することはない。
【0048】
以上説明した本実施の形態2に係るストレーナ100によれば、本体部3の球冠状の高さ方向Hdにおける、リブ4の長手方向に沿ったフィルター2の断面では、第2の隙間GP2の長さが一定である。当該構成により、上述のように、フィルター2が変形し始める段階でリブ4を配管1の内壁面に接触させて、フィルター2の剛性を高めることができる。このため、フィルター2の変形の進行を抑制して、フィルター2全体としての濾過機能を維持することができる。
【0049】
実施の形態3.
実施の形態3は、実施の形態1又は実施の形態2に係るストレーナ100を備えた冷凍サイクル装置200に関するものである。
【0050】
図19は、実施の形態3に係る冷凍サイクル装置200の冷媒回路を示す図である。冷凍サイクル装置200は、圧縮機201と、凝縮器202と、減圧装置としての膨張弁203と、蒸発器204と、実施の形態1又は実施の形態2に係るストレーナ100を備えている。圧縮機201と、凝縮器202と、膨張弁203と、蒸発器204とは冷媒配管で接続されており、冷媒が冷媒配管を流れる。ストレーナ100は、冷媒配管の一部に設けられ、冷媒がストレーナ100を流れる。
【0051】
実施の形態3に係る冷凍サイクル装置200では、圧縮機201は、冷媒を吸入して圧縮した後、吐出する。圧縮機201から吐出された冷媒は凝縮器202に流入し、凝縮器202を通過する空気と熱交換したあと、凝縮器202から流出する。凝縮器202から流出した冷媒は、膨張弁203で減圧されたあと、蒸発器204に流入する。蒸発器204に入流した冷媒は、蒸発器204を通過する空気と熱交換したあと、蒸発器204から流出する。蒸発器204から流出した冷媒は、ストレーナ100を通過することで、濾過される。ストレーナ100を通って濾過された冷媒は、再び圧縮機201に吸入される。
【0052】
なお、冷凍サイクル装置200は、除湿機、空気調和機、及び冷蔵冷凍庫などに適用することができる。また、
図19では、蒸発器204と圧縮機201との間にストレーナ100が設けられる例を示したが、冷媒回路においてストレーナ100が設けられる位置は、
図19に限定されない。ストレーナ100は、冷媒回路のどこに設けられてもよい。
【0053】
以上説明した本実施の形態3に係る冷凍サイクル装置200によれば、実施の形態1又は実施の形態2に係るストレーナ100を備える。実施の形態1又は実施の形態2に係るストレーナ100は、フィルター2がリブ4を有するため変形しにくい。
【0054】
例えば、フィルター2が変形してメッシュ素材の網目が目詰まりすると、冷凍サイクル装置200を循環する冷媒がストレーナ100を通過する際の抵抗が増加するため、冷凍サイクル装置200の性能が悪化する。また、フィルター2が変形してメッシュ素材の網目が部分的に広がり、冷媒の異物が除去されなくなると、異物が圧縮機201に侵入し圧縮機201の故障の原因となる。また、フィルター2が変形することで、フィルター2の剛性や固有振動数が変化し、冷凍サイクル装置200の振動や振動音の原因になることがある。つまり、ストレーナ100のフィルター2が変形することで、冷凍サイクル装置200の性能の悪化や不具合が発生することになる。
【0055】
しかし、実施の形態3に係る冷凍サイクル装置200では、ストレーナ100のフィルター2が変形しにくいため、ストレーナ100に起因する冷凍サイクル装置200の性能の悪化や圧縮機201の故障を抑制することができる。このため、冷凍サイクル装置200の製品寿命を長くすることが可能である。
【0056】
以上、実施の形態1~3について説明したが、フィルター2、ストレーナ100及び冷凍サイクル装置200は、上述の実施の形態1~3に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。また、実施の形態1~3では、フィルター2を、冷媒が流れる配管に設けられるストレーナ100に適用した例を示したが、フィルター2は、冷媒に限らず流体から異物を除去するために使用することができる。
【符号の説明】
【0057】
1 配管、2 フィルター、3 本体部、4 リブ、5 頂部、6 開口、100 ストレーナ、200 冷凍サイクル装置、201 圧縮機、202 凝縮器、203 膨張弁、204 蒸発器、GP1 第1の隙間、GP2 第2の隙間、Hd 球冠状の高さ方向。