(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186029
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】距離計測装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 7/60 20170101AFI20221208BHJP
G01B 11/03 20060101ALI20221208BHJP
G06T 7/11 20170101ALI20221208BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20221208BHJP
【FI】
G06T7/60 180B
G01B11/03
G06T7/11
G06T7/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021094040
(22)【出願日】2021-06-04
(71)【出願人】
【識別番号】000232254
【氏名又は名称】日本電気通信システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】河野 研二
(72)【発明者】
【氏名】青木 教之
(72)【発明者】
【氏名】高岡 真則
(72)【発明者】
【氏名】上野 悟己
(72)【発明者】
【氏名】安達 ゆり
【テーマコード(参考)】
2F065
5L096
【Fターム(参考)】
2F065AA23
2F065AA24
2F065CC14
2F065FF05
2F065FF11
2F065FF31
2F065QQ00
2F065QQ15
2F065QQ21
2F065QQ33
2F065QQ34
2F065QQ41
5L096AA02
5L096AA06
5L096AA09
5L096BA08
5L096DA02
5L096EA05
5L096EA06
5L096FA06
5L096FA14
5L096FA15
5L096FA66
5L096GA55
5L096MA07
(57)【要約】
【課題】オブジェクトが複雑な形状である場合や物理的に計測が困難な場所に存在する場合でも、オブジェクト間の最短距離、水平距離、垂直距離の計測を容易かつ正確に行うことに貢献することができる距離計測装置等を提供すること。
【解決手段】距離計測装置は、3次元点群データをオブジェクト毎の点群に分割する処理を行うように構成されたオブジェクト分割部と、オブジェクト分割部で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している2点を算出する処理と、算出された2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測する処理と、を行うように構成された距離計測部と、を備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元点群データをオブジェクト毎の点群に分割する処理を行うように構成されたオブジェクト分割部と、
前記オブジェクト分割部で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している2点を算出する処理と、算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測する処理と、を行うように構成された距離計測部と、
を備える、距離計測装置。
【請求項2】
前記2点を算出する処理では、KDTreeによる最近傍探索により前記2点を算出する処理を行う、
請求項1記載の距離計測装置。
【請求項3】
前記分割する処理では、
クラスタリングによりオブジェクト毎の点群に分割する処理、
3次元センサの反射強度を用いてオブジェクト毎の点群に分割する処理、及び、
3次元センサのRGB値を用いてオブジェクト毎の点群に分割する処理、
のいずれか一の処理を行う、
請求項1又は2記載の距離計測装置。
【請求項4】
ユーザによって操作された情報を入力する入力部をさらに備え、
前記2点を算出する処理では、
前記入力部に入力された指定情報に基づいて、前記オブジェクト分割部で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群を選択する処理と、
選択された前記2つのオブジェクトの各点群から、前記2点を算出する処理と、
を行う、
請求項1乃至3のいずれか一に記載の距離計測装置。
【請求項5】
前記2点を算出する処理では、
前記オブジェクト分割部で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、予め設定された検出モデルに該当する2つのオブジェクトの点群を検出する処理と、
検出された前記2つのオブジェクトの各点群から、前記2点を算出する処理と、
を行うように構成されている、
請求項1乃至3のいずれか一に記載の距離計測装置。
【請求項6】
前記距離計測部は、
前記オブジェクト分割部で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、1つの基準オブジェクトの点群を選択する処理と、
選択された前記基準オブジェクトの点群から所定の距離以内に存在する障害オブジェクトの点群を抽出する処理と、
前記基準オブジェクト及び前記障害オブジェクトの各点群から、前記基準オブジェクトと前記障害オブジェクトとが互いに最も近接している2点を算出する処理と、
算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測する処理と、
をさらに行うように構成されている、
請求項1乃至5のいずれか一に記載の距離計測装置。
【請求項7】
前記距離計測部は、
前記オブジェクト分割部で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、1つの実オブジェクトの点群を選択する処理と、
前記実オブジェクトの点群を含む前記3次元点群データに仮想オブジェクトの点群を生成する処理と、
前記実オブジェクト及び前記仮想オブジェクトの各点群から、前記実オブジェクトと前記仮想オブジェクトとが互いに最も近接している2点を算出する処理と、
算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測する処理と、
さらに行うように構成されている、
請求項1乃至6のいずれか一に記載の距離計測装置。
【請求項8】
前記3次元点群データに対し、重力方向が下向きになるように角度変換を行うように構成された角度変換部をさらに備え、
前記オブジェクト分割部は、前記角度変換部で角度変換された前記3次元点群データを用いて処理するように構成されている、
請求項1乃至7のいずれか一に記載の距離計測装置。
【請求項9】
ハードウェア資源を用いて距離を計測する距離計測方法であって、
3次元点群データをオブジェクト毎の点群に分割するステップと、
分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している2点を算出するステップと、
算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測するステップと、
を含む、距離計測方法。
【請求項10】
距離を計測する処理をハードウェア資源に実行させるプログラムであって、
3次元点群データをオブジェクト毎の点群に分割する処理と、
分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している2点を算出する処理と、
算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測する処理と、
を前記ハードウェア資源に実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、距離計測装置、方法、及びプログラムに関し、特に、3次元点群データを用いてオブジェクト間の距離を計測する距離計測装置、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電力会社では、感電災害の防止のため、電線とその周辺構造物(周辺障害物)との間の離隔距離の規定(有線電気通信設備令)を守る必要がある。離隔距離の測定は、作業員が計測器具を用いて定期的に行われている。離隔距離の計測において、計測する観点は複数存在する。例えば、計測対象物となる電線とその周辺構造物との間の離隔距離の計測において、例えば、電線と周辺構造物との間の最短距離を計測する場合や、電線と周辺構造物との間の水平距離、あるいは垂直距離を計測する場合などが挙げられる。
【0003】
測定対象となる電線の数は膨大であるため、離隔距離の計測の容易化が求められている。また、手作業での計測は計測結果が作業員の計測技量に依存するため、作業員の技量に依存しない正確な計測手法が求められる。離隔距離の計測の容易化及び正確化の1つに、3次元センサを活用した離隔距離計測の自動化が挙げられる。
【0004】
離隔距離計測を自動化する技術として、特許文献1には、架空線を自走する自走機を走行させながら、当該自走機に取り付けた3台以上のカメラにて送電線及び樹木を複数回同期撮影し、同期撮影して得られた1組の画像に対して対応付けを行い、同期撮影した送電線及び樹木の3次元座標データを求め、送電線を表す直線と樹木の全ての対応ペア決定点或いは予め指定された範囲の対応ペア決定点との距離を計算し、最短の距離を送電線と樹木の離隔距離として出力する測定対象物計測方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、形状寸法と配置等が知られた送電線支持構造物間に、既知の線種の送電線が架け渡され、その送電線に近接する樹木等の対象物の位置を特定すると共に、その対象物と送電線との離隔距離を計測するシステムであって、二以上の撮影位置から送電線支持構造物と対象物とが含まれる状態で撮影された二以上の画像情報が入力され、入力された各画像中の送電線支持構造物に基づき、画像の座標と実際の空間座標との変換式が求められ、各画像中の対象物に基づき、空間座標における各撮影位置から対象物への方向が求められ、各画像について求められた対象物への方向の交点に基づいて、対象物の実際の位置が求められ、送電線の線種情報等を利用して、送電線式が求められ、対象物の位置と送電線式とに基づいて、対象物と送電線との離隔距離が求められる、送電線近接物の離隔距離計測システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007-107962号公報
【特許文献2】特開2002-174510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以下の分析は、本願発明者により与えられる。
【0008】
これらの離隔距離の計測には、技術的な課題を孕んでいる。例えば、最短距離の計測においては、2つの物体の間で最も近接している箇所を特定して計測する必要があるが、最も近接している箇所は形式的に決まるものではなく、例えば、植生のように周辺構造物が凹凸の激しい複雑な形状である場合、特許文献1~2に記載の技術では、電線に対する最短距離となる箇所の特定が困難である。
【0009】
また、水平距離や垂直距離の計測においては、電線から周辺構造物まで水平あるいは垂直に距離を計測する必要があるが、特許文献1~2に記載の方法では、電線と周辺構造物とが直交する位置関係にない環境では正確な計測が困難である。
【0010】
本発明の主な課題は、オブジェクトが複雑な形状である場合や物理的に計測が困難な場所に存在する場合でも、オブジェクト間の最短距離、水平距離、垂直距離の計測を容易かつ正確に行うことに貢献することができる距離計測装置、方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の視点に係る距離計測装置は、3次元点群データをオブジェクト毎の点群に分割する処理を行うように構成されたオブジェクト分割部と、前記オブジェクト分割部で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している2点を算出する処理と、算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測する処理と、を行うように構成された距離計測部と、を備える。
【0012】
第2の視点に係る距離計測方法は、ハードウェア資源を用いて距離を計測する距離計測方法であって、3次元点群データをオブジェクト毎の点群に分割するステップと、分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している2点を算出するステップと、算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測するステップと、を含む。
【0013】
第3の視点に係るプログラムは、距離を計測する処理をハードウェア資源に実行させるプログラムであって、3次元点群データをオブジェクト毎の点群に分割する処理と、分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している2点を算出する処理と、算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測する処理と、を前記ハードウェア資源に実行させる。
【0014】
なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。また、本開示では、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。プログラムは、コンピュータ装置に入力装置又は外部から通信インタフェイスを介して入力され、記憶装置に記憶されて、プロセッサを所定のステップないし処理に従って駆動させ、必要に応じ中間状態を含めその処理結果を段階毎に表示装置を介して表示することができ、あるいは通信インタフェイスを介して、外部と交信することができる。そのためのコンピュータ装置は、一例として、典型的には互いにバスによって接続可能なプロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インタフェイス、及び必要に応じ表示装置を備える。
【発明の効果】
【0015】
前記第1~第3の視点によれば、オブジェクトが複雑な形状である場合や物理的に計測が困難な場所に存在する場合でも、オブジェクト間の最短距離、水平距離、垂直距離の計測を容易かつ正確に行うことに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態1に係る距離計測装置を用いてオブジェクト間の最短距、水平距離、及び垂直距離を計測する例を示したイメージ図である。
【
図2】実施形態1に係る距離計測装置の構成を模式的に示したブロック図である。
【
図3】実施形態1に係る距離計測装置の動作を模式的に示したフローチャートである。
【
図4】実施形態1に係る距離計測装置の距離計測に係る動作を模式的に示したイメージ図である。
【
図5】実施形態2に係る距離計測装置の構成を模式的に示したブロック図である。
【
図6】ハードウェア資源の構成を模式的に示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本出願において図面参照符号を付している場合は、それらは、専ら理解を助けるためのものであり、図示の態様に限定することを意図するものではない。また、下記の実施形態は、あくまで例示であり、本発明を限定するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。さらに、本願開示に示す回路図、ブロック図、内部構成図、接続図などにおいて、明示は省略するが、入力ポート及び出力ポートが各接続線の入力端及び出力端のそれぞれに存在する。入出力インタフェイスも同様である。プログラムはコンピュータ装置を介して実行され、コンピュータ装置は、例えば、プロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インタフェイス、及び必要に応じ表示装置を備え、コンピュータ装置は、通信インタフェイスを介して装置内又は外部の機器(コンピュータを含む)と、有線、無線を問わず、交信可能に構成される。
【0018】
[実施形態1]
実施形態1に係る距離計測装置について図面を用いて説明する。
図1は、実施形態1に係る距離計測装置を用いてオブジェクト間の最短距、水平距離、及び垂直距離を計測する例を示したイメージ図である。
図2は、実施形態1に係る距離計測装置の構成を模式的に示したブロック図である。
【0019】
距離計測装置200は、3次元点群データ100を解析してオブジェクト間(例えば、
図1では電線10と樹木20との間)の距離(
図1では最短距離D、水平距離H、垂直距離V)を計測する装置である(
図2参照)。距離計測装置200は、オブジェクトの選択は行わずに、3次元点群データ100から任意の2点を選択し、選択された2点間の距離(直線距離、水平距離、垂直距離)を計測するようにしてもよい。また、距離計測装置200は、オブジェクト間の距離計測処理を最短距離から最長距離に代えて、オブジェクト間の最長距離を計測するようにしてもよい。距離計測装置200は、例えば、電力業界における電線、建設業界におけるワイヤ、鉄道業界における架線、通信業界における通信線等と周辺構造物との距離の計測に用いることができる。距離計測装置200は、3次元センサ(
図1の300)と通信(無線通信、有線通信)可能に接続してもよい。距離計測装置200は、3次元センサ300から、計測対象物(
図1では電線10等)に係る3次元点群データ100を取得する。
【0020】
ここで、3次元センサ300は、計測対象物(
図1では電線10等)の表面を3次元的にセンシングして撮影する装置である(
図1参照)。3次元センサ300は、距離計測装置200と通信可能に接続してもよい。3次元センサ300は、計測対象物(
図1では電線10等)を撮影することによって所定のフォーマットの3次元点群データ100を生成し、生成された3次元点群データ100を距離計測装置200に向けて出力する。なお、3次元点群データ100は、3次元センサ300で生成しないで、距離計測装置200で生成するようにしてもよい。3次元センサ300には、例えば、ToF(Time of Flight)カメラ、ステレオカメラ、3次元-LIDAR(Laser Imaging Detection And Ranging)、デプスセンサ、測距センサ、距離カメラ等を用いることができる。3次元センサ300は、作業員によって操作される。なお、3次元点群データ100は、3次元センサ300によって所定のフォーマットで生成されたデータであり、点群(XYZ座標(3次元座標)情報を持った多数の点の集まり)で描画された点群データである(
図2参照)。3次元センサ300は、顧客の要望に応じて様々な出力形式のセンサ装置に変更することが可能である。
【0021】
距離計測装置200は、コンピュータを構成する機能部(例えば、プロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インタフェイス、及び表示装置)を備えた装置(コンピュータ装置)を用いることができ、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末などを用いることができる。距離計測装置200は、所定のプログラムを実行することによって、前処理部210と、計測部220と、ユーザインタフェイス部230と、を備えた構成を実現する(
図2参照)。
【0022】
前処理部210は、入力された3次元点群データ100に対して前処理を行う機能部である(
図2参照)。前処理部210は、フォーマット変換部211と、ノイズ除去部212と、を備える。
【0023】
フォーマット変換部211は、前処理として、入力された3次元点群データ100のフォーマットを、距離計測装置200において共通に使える共通フォーマットに変換する機能部である(
図2参照)。フォーマット変換部211は、変換された共通フォーマットの3次元点群データ100を、ノイズ除去部212に向けて出力する。なお、3次元点群データ100のフォーマットがもともと共通フォーマットの場合は、フォーマット変換部211でのフォーマット変換処理を省略してもよい。
【0024】
ノイズ除去部212は、前処理として、フォーマット変換部211からの3次元点群データ100における点群の中からノイズ(計測に不要な点群)を除去する機能部である(
図2参照)。ノイズ除去部212は、ノイズが除去された3次元点群データ100を、計測部220の角度変換部221に向けて出力する。ノイズ除去方法として、例えば、平滑化処理、フィルタリング(例えば、移動平均フィルタ処理、メディアンフィルタ処理など)、外れ値除去処理(例えば、カイの二乗検定による外れ値除去処理)などが挙げられる。なお、ノイズがほとんどない状態であれば、ノイズ除去部212でのノイズ除去処理を省略してもよい。また、ノイズ除去について、エッジ検出によって抽出した点群以外をノイズとして除去してもよい。
【0025】
計測部220は、前処理された3次元点群データ100の中から、ユーザによって指定されたオブジェクト間の距離(最短距離、水平距離、垂直距離など)を計測(算出)する機能部である。計測部220は、角度変換部221と、オブジェクト分割部222と、距離計測部223と、を備える。
【0026】
角度変換部221は、計測の前処理として、ノイズ除去部212からの3次元点群データ100に対し、角度変換を行う機能部である(
図2参照)。角度変換部221は、3次元点群データ100に対し、重力方向(鉛直方向)が下向きになるように角度変換を行う。重力方向の角度変換方法として、例えば、IMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)センサ(図示せず)を用いて、撮影時の3次元点群データ100の傾きを重力方向に合わせて角度を変換する方法が挙げられる。また、重力方向の角度変換方法として、3次元点群データ100に基づいて建物の壁面を検出し、検出された壁面が垂直面となるように角度変換を行ってもよい。また、重力方向の角度変換方法として、3次元点群データ100に基づいて地面(
図1の30)を検出し、検出された地面30が水平面になるように角度変換を行ってもよい。また、重力方向の角度変換方法として、3次元点群データ100に基づいて電柱(
図1の40又は41)を検出し、検出された電柱40、41の延在方向が垂直になるように角度変換を行ってもよい。さらに、重力方向の角度変換方法として、ユーザの操作(手動)で角度変換を行ってもよい。角度変換部221は、角度変換された3次元点群データ100をオブジェクト分割部222に向けて出力する。
【0027】
オブジェクト分割部222は、角度変換された3次元点群データ100をオブジェクト毎の点群に分割(抽出)する機能部である(
図2参照)。分割方法については、例えば、クラスタリングによるオブジェクトの分割が挙げられる。また、分割方法について、3次元センサ300の反射強度を用いてオブジェクトを分割してもよい。さらに、分割方法について、3次元センサ300のRGB(Red Green Blue)値を用いてオブジェクトを分割してもよい。
【0028】
距離計測部223は、オブジェクト間(
図1では電線10と樹木20との間)の距離(
図1では最短距離D、水平距離H、垂直距離V)を計測する機能部である(
図2参照)。距離計測部223は、オブジェクト分割部222で分割されたオブジェクトの点群のうち、ユーザによる入力部232の操作によって指定された2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している(最近傍にある)2点(一方のオブジェクトの点群の中の1点、及び、他方のオブジェクトの点群の中の1点)を算出する。距離計測部223は、オブジェクト分割部222で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、予め設定された検出モデルに該当する2つのオブジェクトの点群を検出し、検出された2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している2点を算出するようにしてもよい。距離計測部223は、3つ以上のオブジェクトが指定された場合、各オブジェクト間の距離を計測するようにしてもよい。また、距離計測部223は、オブジェクト分割部222で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、ユーザによる入力部232の操作によって指定された1つの基準オブジェクト(例えば、電線10;予め設定された検出モデルに該当するオブジェクトでも可)の点群を選択し、選択された基準オブジェクトの点群から所定の距離以内に存在する障害オブジェクト(例えば、樹木20)の点群を抽出し、基準オブジェクト及び障害オブジェクトの各点群から、基準オブジェクトと障害オブジェクトとが互いに最も近接している2点を算出し、算出された2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測するようにしてもよい。また、距離計測部223は、オブジェクト分割部222で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、ユーザによる入力部232の操作によって指定された1つの実オブジェクト(例えば、電線10;予め設定された検出モデルに該当するオブジェクトでも可)の点群を選択し、選択された実オブジェクトの点群を含む3次元点群データ100に仮想オブジェクトの点群(例えば、将来建てられるであろう建物の点群)を生成し、実オブジェクト及び仮想オブジェクトの各点群から、実オブジェクトと仮想オブジェクトとが互いに最も近接している2点を算出し、算出された2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測するようにしてもよい。距離計測部223は、計測処理された距離の計測結果をユーザインタフェイス部230に向けて出力する。
【0029】
ユーザインタフェイス部230は、ユーザと距離計測装置200との間を仲介する機能部である(
図2参照)。ユーザインタフェイス部230は、表示部231と、入力部232と、を備える。
【0030】
表示部231は、オブジェクト分割部222の分割結果、距離計測部223の計測結果等の情報を表示する機能部である(
図2参照)。表示部231は、ユーザによる入力部232の操作によって指定された計測対象物となる基準オブジェクト(例えば、電線10)を基準として、基準オブジェクトから所定の距離以内の領域を、離隔違反領域として表示するようにしてもよい。
【0031】
入力部232は、ユーザが操作した情報を入力する機能部である(
図2参照)。入力部232は、ユーザが操作によりオブジェクトの分割結果の中から指定されたオブジェクトに係る指定情報を入力する。なお、オブジェクトの選択方法については、ユーザの操作の代わりに、予め設定された検出モデルを用いて自動的にオブジェクトを検出、選択するようにしてもよい。
【0032】
上記のような距離計測装置200は、
図1の例では、計測現場にて、3次元センサ300を用いて計測対象物となるオブジェクト(電線10、樹木20等)を撮影し、電線10の3次元点群データ100を取得する。距離計測装置200は、取得した3次元点群データ100を読み込み、内部処理にて3次元点群データ100をオブジェクト毎に分割し、分割結果を表示する。分割結果から、離隔計測したいオブジェクトをユーザが指定(又は選択)する。距離計測装置200は、指定されたオブジェクト間の距離(最短距離、水平距離、垂直距離)を自動計測(算出)し、算出結果を画面に表示する。以上により、非接触でオブジェクト間(
図1では電線10と樹木20との間)の距離を計測することができる。
【0033】
次に、実施形態1に係る距離計測装置の動作について図面を用いて説明する。
図3は、実施形態1に係る距離計測装置の動作を模式的に示したフローチャートである。なお、距離計測装置の構成については
図2及びその説明を参照されたい。
【0034】
まず、距離計測装置200の前処理部210は、3次元センサ300によって撮影されて生成された計測対象物となるオブジェクト(例えば、電線10、樹木20)に係る3次元点群データ100を取得する(ステップA1)。
【0035】
次に、距離計測装置200の前処理部210のフォーマット変換部211は、前処理として、取得した3次元点群データ100のフォーマットを、距離計測装置200において共通に使える共通フォーマットに変換する(ステップA2)。
【0036】
次に、距離計測装置200の前処理部210のノイズ除去部212は、前処理として、フォーマット変換部211でフォーマット変換された3次元点群データ100における点群の中からノイズを除去する(ステップA3)。
【0037】
次に、距離計測装置200の計測部220の角度変換部221は、前処理部210で前処理された3次元点群データ100に対して、重力方向が鉛直下向きになるように角度変換する(ステップA4)。
【0038】
次に、距離計測装置200の計測部220のオブジェクト分割部222は、角度変換された3次元点群データ100に対してオブジェクト毎に分割(抽出)する(ステップA5)。
【0039】
次に、距離計測装置200は、ユーザによるユーザインタフェイス部230の入力部232の操作によって、オブジェクトの分割結果の中から指定された計測対象物となるオブジェクトに係る指定情報を取得する(ステップA6)。
【0040】
次に、距離計測装置200の計測部220の距離計測部223は、取得した指定情報に係るオブジェクト間(
図1では電線10と樹木20との間)の距離(
図1では最短距離D、水平距離H、垂直距離V)を計測する(ステップA7)。
【0041】
次に、距離計測装置200のユーザインタフェイス部230の表示部231は、計測結果を表示し(ステップA8)、その後、終了する。
【0042】
次に、実施形態1に係る距離計測装置の距離計測の動作について図面を用いて説明する。
図4は、実施形態1に係る距離計測装置の距離計測に係る動作を模式的に示したイメージ図である。
【0043】
図3のステップA7のオブジェクト間の距離計測のイメージを
図4に示す。
【0044】
距離計測では、まず、計測対象物となる2つのオブジェクト(
図4では電線10、樹木20)に対して、互いに最も近接している2点を、それぞれのオブジェクトを構成する点群から算出する。算出方法については、例えば、KDTree(K-Dimensional Tree)による最近傍探索、最近傍決定則などが挙げられる。
【0045】
次に、距離計測を行う。距離計測において、
図4のようにオブジェクト間の最短距離に該当する2点を(x
1,y
1,z
1)、(x
2,y
2,z
2)とすると、2点間の最短距離Dは数式1のように表すことができ、2点間の水平距離Hは数式2のように表すことができ、2点間の垂直距離Vは数式3のように表すことができる。
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
実施形態1によれば、オブジェクトが複雑な形状である場合や物理的に計測が困難な場所に存在する場合でも、計測対象物のクラスタを構成する点群に対して最近傍探索等を用いて計測点を特定しているので、オブジェクト間の最短距離、水平距離、垂直距離等の計測を容易かつ正確に行うことに貢献することができる。
【0050】
また、実施形態1によれば、3次元点群データからオブジェクトを自動的に検出し、特定のオブジェクト間の最短距離、水平距離、垂直距離を自動で計測することができる。なお、特許文献2には、オブジェクト間の最短距離計測について、オブジェクトのどの部分を計測点とするかについて、樹木なら頂部や枝先端、構造物なら頂部や隅角部等の記載があるが、計測点の具体的な特定方法については明記されていない。
【0051】
また、実施形態1によれば、3次元センサ300で撮影されたオブジェクトの3次元点群データ100を用いることで、非接触で、オブジェクト間との最短距離を計測することができ、距離計測コストを低減させることができる。なお、特許文献1に記載の技術では、非接触で距離計測を行うことができるが、架空送電線および対象物の座標を取得するために自走機を架空送電線の端から端まで走行させる必要があり、距離計測コストがかかる。
【0052】
また、実施形態1によれば、計測処理の自動化によって、計測作業が不慣れなユーザでも容易に計測を行うことができる。
【0053】
また、実施形態1によれば、例えば、電線10と樹木20との間に設けられた遮蔽物によって最短距離、水平距離および垂直距離の計測が物理的に困難な環境でも、容易に計測を行うことができる。
【0054】
さらに、実施形態1によれば、3次元センサを用いているため、例えば、オブジェクトの形状が前後対称である場合、前半分を撮影した点群座標から後ろ半分の点群座標を推測し、その推測した後ろ半分と架空送電線との最短距離を算出することができる。なお、特許文献1、2に記載の技術では、カメラで撮影した範囲でしか最短距離を算出できない。
【0055】
[実施形態2]
実施形態2に係る距離計測装置について図面を用いて説明する。
図5は、実施形態2に係る距離計測装置の構成を模式的に示したブロック図である。
【0056】
距離計測装置200は、3次元点群データ100に基づいて、2つのオブジェクト間の距離を計測する装置である。距離計測装置200は、オブジェクト分割部222と、距離計測部223と、を備える。
【0057】
オブジェクト分割部222は、3次元点群データ100をオブジェクト毎の点群に分割する処理を行うように構成されている。距離計測部223は、オブジェクト分割部222で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している2点を算出する処理と、算出された2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測する処理と、を行うように構成されている。
【0058】
実施形態2によれば、オブジェクトが複雑な形状である場合や物理的に計測が困難な場所に存在する場合でも、計測対象物のクラスタを構成する点群に対して最近傍探索等を用いて計測点を特定しているので、オブジェクト間の最短距離、水平距離、垂直距離等の計測を容易かつ正確に行うことに貢献することができる。
【0059】
なお、実施形態1、2に係る距離計測装置は、いわゆるハードウェア資源(情報処理装置、コンピュータ)により構成することができ、
図6に例示する構成を備えたものを用いることができる。例えば、ハードウェア資源1000は、内部バス1004により相互に接続される、プロセッサ1001、メモリ1002、ネットワークインタフェイス1003等を備える。
【0060】
なお、
図6に示す構成は、ハードウェア資源1000のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。ハードウェア資源1000は、図示しないハードウェア(例えば、入出力インタフェイス)を含んでもよい。あるいは、装置に含まれるプロセッサ1001等のユニットの数も
図6の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のプロセッサ1001がハードウェア資源1000に含まれていてもよい。プロセッサ1001には、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等を用いることができる。
【0061】
メモリ1002には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等を用いることができる。
【0062】
ネットワークインタフェイス1003には、例えば、LAN(Local Area Network)カード、ネットワークアダプタ、ネットワークインタフェイスカード等を用いることができる。
【0063】
ハードウェア資源1000の機能は、上述の処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ1002に格納されたプログラムをプロセッサ1001が実行することで実現される。また、そのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。即ち、上記処理モジュールが行う機能は、何らかのハードウェアにおいてソフトウェアが実行されることによって実現できればよい。
【0064】
上記実施形態の一部または全部は以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0065】
[付記1]
3次元点群データをオブジェクト毎の点群に分割する処理を行うように構成されたオブジェクト分割部と、
前記オブジェクト分割部で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している2点を算出する処理と、算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測する処理と、を行うように構成された距離計測部と、
を備える距離計測装置。
[付記2]
前記2点を算出する処理では、KDTreeによる最近傍探索により前記2点を算出する処理を行う、
付記1記載の距離計測装置。
[付記3]
前記分割する処理では、
クラスタリングによりオブジェクト毎の点群に分割する処理、
3次元センサの反射強度を用いてオブジェクト毎の点群に分割する処理、及び、
3次元センサのRGB値を用いてオブジェクト毎の点群に分割する処理、
のいずれか一の処理を行う、
付記1又は2記載の距離計測装置。
[付記4]
ユーザによって操作された情報を入力する入力部をさらに備え、
前記2点を算出する処理では、
前記入力部に入力された指定情報に基づいて、前記オブジェクト分割部で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群を選択する処理と、
選択された前記2つのオブジェクトの各点群から、前記2点を算出する処理と、
を行う、
付記1乃至3のいずれか一に記載の距離計測装置。
[付記5]
前記2点を算出する処理では、
前記オブジェクト分割部で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、予め設定された検出モデルに該当する2つのオブジェクトの点群を検出する処理と、
検出された前記2つのオブジェクトの各点群から、前記2点を算出する処理と、
を行うように構成されている、
付記1乃至3のいずれか一に記載の距離計測装置。
[付記6]
前記距離計測部は、
前記オブジェクト分割部で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、1つの基準オブジェクトの点群を選択する処理と、
選択された前記基準オブジェクトの点群から所定の距離以内に存在する障害オブジェクトの点群を抽出する処理と、
前記基準オブジェクト及び前記障害オブジェクトの各点群から、前記基準オブジェクトと前記障害オブジェクトとが互いに最も近接している2点を算出する処理と、
算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測する処理と、
をさらに行うように構成されている、
付記1乃至5のいずれか一に記載の距離計測装置。
[付記7]
前記距離計測部は、
前記オブジェクト分割部で分割されたオブジェクト毎の点群のうち、1つの実オブジェクトの点群を選択する処理と、
前記実オブジェクトの点群を含む前記3次元点群データに仮想オブジェクトの点群を生成する処理と、
前記実オブジェクト及び前記仮想オブジェクトの各点群から、前記実オブジェクトと前記仮想オブジェクトとが互いに最も近接している2点を算出する処理と、
算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測する処理と、
さらに行うように構成されている、
付記1乃至6のいずれか一に記載の距離計測装置。
[付記8]
前記3次元点群データに対し、重力方向が下向きになるように角度変換を行うように構成された角度変換部をさらに備え、
前記オブジェクト分割部は、前記角度変換部で角度変換された前記3次元点群データを用いて処理するように構成されている、
付記1乃至7のいずれか一に記載の距離計測装置。
[付記9]
ハードウェア資源を用いて距離を計測する距離計測方法であって、
3次元点群データをオブジェクト毎の点群に分割するステップと、
分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している2点を算出するステップと、
算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測するステップと、
を含む、距離計測方法。
[付記10]
距離を計測する処理をハードウェア資源に実行させるプログラムであって、
3次元点群データをオブジェクト毎の点群に分割する処理と、
分割されたオブジェクト毎の点群のうち、2つのオブジェクトの各点群から、当該2つのオブジェクトが互いに最も近接している2点を算出する処理と、
算出された前記2点間の最短距離、垂直距離、及び水平距離のいずれかを計測する処理と、
を前記ハードウェア資源に実行させる、プログラム。
【0066】
なお、上記の特許文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとし、必要に応じて本発明の基礎ないし一部として用いることが出来るものとする。本発明の全開示(特許請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択(必要により不選択)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲及び図面を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、本願に記載の数値及び数値範囲については、明記がなくともその任意の中間値、下位数値、及び、小範囲が記載されているものとみなされる。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本願発明の趣旨に則り、本願発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれる(属する)ものと、みなされる。
【符号の説明】
【0067】
10 電線
20 樹木
30 地面
40、41 電柱
100 3次元点群データ
200 距離計測装置
210 前処理部
211 フォーマット変換部
212 ノイズ除去部
220 計測部
221 角度変換部
222 オブジェクト分割部
223 距離計測部
230 ユーザインタフェイス部
231 表示部
232 入力部
300 3次元センサ
1000 ハードウェア資源
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 ネットワークインタフェイス
1004 内部バス