(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186062
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】ネットワーク同期システム、およびネットワークシステムの同期方法
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20221208BHJP
【FI】
H04W56/00 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021094087
(22)【出願日】2021-06-04
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 智昭
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD25
5K067EE10
5K067EE16
(57)【要約】
【課題】地理的に離れたネットワーク間において、ネットワークの同期を実現する、ネットワーク同期システム、およびネットワークシステムの同期方法を提供する。
【解決手段】ネットワーク同期システムは、第1地点に位置する第1の通信装置と、上記第1地点とは異なる第2地点に位置する第2の通信装置と、上記第1の通信装置および上記第2の通信装置と通信する第3の通信装置であって、上記第1の通信装置から上記第1の通信装置の同期情報を受信した後に、上記第2の通信装置へ上記第1の通信装置の同期情報を送信する第3の通信装置と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1地点に位置する第1の通信装置と、前記第1地点とは異なる第2地点に位置する第2の通信装置と、前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置と通信する第3の通信装置であって、前記第1の通信装置から前記第1の通信装置の同期情報を受信した後に、前記第2の通信装置へ前記第1の通信装置の同期情報を送信する第3の通信装置と、を含む、
ネットワーク同期システム。
【請求項2】
前記第2の通信装置は、自装置の同期情報と前記第3の通信装置から受信した前記第1の通信装置の同期情報とを比較して、同期情報の比較結果が規定内か否かを判定する、
請求項1に記載のネットワーク同期システム。
【請求項3】
前記第3の通信装置は、前記第2の通信装置から前記第2の通信装置の同期情報を受信した後に、前記第1の通信装置へ前記第2の通信装置の同期情報を送信する、
請求項1又は請求項2に記載のネットワーク同期システム。
【請求項4】
前記第1の通信装置は、自装置の同期情報と前記第3の通信装置から受信した前記第2の通信装置の同期情報とを比較して、同期情報の比較結果が規定内か否かを判定する、
請求項3に記載のネットワーク同期システム。
【請求項5】
前記第3の通信装置は無線端末であり、前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置は前記第3の通信装置と通信を行う基地局である、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のネットワーク同期システム。
【請求項6】
前記第1の通信装置の同期情報及び前記第2の通信装置の同期情報は、同一の同期源からの同期情報が異なる経路でもたらされた同期情報である、
請求項2、請求項4又は請求項5に記載のネットワーク同期システム。
【請求項7】
請求項2、請求項4又は請求項6に記載のネットワーク同期システムと、
前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置を監視するネットワーク監視装置であって、前記同期情報の比較結果が規定内でないと判定した前記第1の通信装置又は前記第2の通信装置からの通知を受信するネットワーク監視装置と、を含む、
ネットワーク監視システム。
【請求項8】
第1地点に位置する第1の通信装置及び前記第1地点とは異なる第2地点に位置する第2の通信装置と通信する情報端末であって、
前記第1の通信装置から前記第1の通信装置の同期情報を受信した後に、前記第2の通信装置へ前記第1の通信装置の同期情報を送信する、或いは前記第2の通信装置から前記第2の通信装置の同期情報を受信した後に、前記第1の通信装置へ前記第2の通信装置の同期情報を送信する、
情報端末。
【請求項9】
前記第1の通信装置の同期情報及び前記第2の通信装置の同期情報を取得する同期情報取得部と、取得した前記第1の通信装置の同期情報と取得した前記第2の通信装置の同期情報とを比較して、同期情報の比較結果が規定内か否かを判定する同期情報演算部と、を含む、
請求項8に記載の情報端末。
【請求項10】
第1地点に位置する第1の通信装置、第1地点とは異なる第2地点に位置する第2の通信装置、及び前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置と通信する第3の通信装置を含むネットワークシステムの同期方法であって、
前記第3の通信装置は、前記第1の通信装置から前記第1の通信装置の同期情報を受信した後に、前記第2の通信装置へ前記第1の通信装置の同期情報を送信する、
ネットワークシステムの同期方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク同期システム、およびネットワークシステムの同期方法に関し、特に地理的に離れた2点間に位置するネットワークの同期に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク上で、その装置間の同期を行うためにPrecision Time Protocol(PTP)というプロトコルが用いられる。そして、このPTPを用いて、異なる2点に配置された基地局を高精度で同期させるという手法がある。この高精度な同期は、移動体端末との通信を行う(ハンドオーバーや、複数アンテナとの通信を行うMIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)など)ために必要な技術の一つであるが、この同期の精度については使用するアプリケーションによりさまざまな規定があり、3GPP(Third Generation Partnership Project)などにおいて検討・規定化されている。
【0003】
しかしながら、現状のシステム上では、2つのネットワーク装置間、特に地理的に離れた2点間に位置する基地局間などにおいて、その2装置の同期精度(相対的な同期誤差:Relative Time Error)が、システムとして要求する値に入っているかどうかについて観測する方法は、その2点間の装置を物理的に一つの測定装置に接続して計測をする以外に現状存在しない。また運用上の2点間の基地局を一つの計測装置に接続して計測する方法は、常に実施することができないことは自明である。
【0004】
特許文献1は、セル範囲の異なる基地局が混在するようなネットワークシステムにおける基地局間の信号の同期に関するものであり、GPS(Global Positioning System)、IEEE1588およびネットワークリスニングを用いることなく、基地局間の同期を実現することが提案されている。特許文献1では、移動局がフェムト基地局との下り同期に用いられる第1のリファレンス信号と、マクロ基地局との下り同期に用いられる第2のリファレンス信号とを用いること、が提案されている。さらに特許文献1では、移動局が、第2のリファレンス信号の受信タイミングに応じたタイミングで、eNB系列番号(基地局間同期用の識別情報となる系列番号)に対応するRACH-P(RACH Preamble)信号をフェムト基地局に対して送信すること、やフェムト基地局が、eNB系列番号に対応するRACH-P信号の受信タイミングに応じたタイミングで、第1のリファレンス信号を移動局に対して送信することが提案されている。
【0005】
特許文献2は、基地局間の同期制御に関するものであり、移動局が、接続中の基地局から所定タイミングでデータを受信し、さらに隣接する基地局から信号を受信することでこれらの受信タイミングを測定することが提案されている。さらに特許文献2では、測定されたこれらの受信タイミングを移動局が接続中の基地局へ送信することにより、各受信タイミング差が所定閾値以内であるか否かを上記接続中の基地局が判定することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013-093730号公報
【特許文献2】特開2009-235568号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】ITU-T G.8271勧告,インターネット<https://www.itu.int/rec/T-REC-G.8271-202003-I>
【非特許文献2】ITU-T G.8260勧告,インターネット<https://www.itu.int/rec/T-REC-G.8260-202003-I>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した背景技術の同期方法には以下のような課題がある。
【0009】
2つのネットワーク装置間、特に地理的に離れた2点間に位置する基地局間などにおいて、その2装置の同期精度が、システムとして要求する値に入っているかどうかについて、現状確かめる方法は、物理的に一つの測定装置に接続して計測をする以外になく、実際にその時その時にどのような同期精度の状態にあるかを簡便に確かめる方法がない。
【0010】
特許文献1では、受信した信号に同期した状態やタイミングで送信しなければならない、という制約があり、同期のための送信時にタイミングを合わせる待ち合わせなどが必要となる、という課題がある。
【0011】
特許文献2では、受信のタイミングについて移動局が全て測定する必要があるため、タイミングの測定のために移動局のコストアップを招く、という課題がある。
【0012】
本発明の目的は、地理的に離れたネットワーク間において、ネットワークの同期を実現する、ネットワーク同期システム、およびネットワークシステムの同期方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するため、本発明に係るネットワーク同期システムは、
第1地点に位置する第1の通信装置と、上記第1地点とは異なる第2地点に位置する第2の通信装置と、上記第1の通信装置及び上記第2の通信装置と通信する第3の通信装置であって、上記第1の通信装置から上記第1の通信装置の同期情報を受信した後に、上記第2の通信装置へ上記第1の通信装置の同期情報を送信する第3の通信装置と、を含む。
【0014】
本発明に係る情報端末は、第1地点に位置する第1の通信装置及び上記第1地点とは異なる第2地点に位置する第2の通信装置と通信する情報端末であって、
上記第1の通信装置から上記第1の通信装置の同期情報を受信した後に、上記第2の通信装置へ上記第1の通信装置の同期情報を送信する、或いは上記第2の通信装置から上記第2の通信装置の同期情報を受信した後に、上記第1の通信装置へ上記第2の通信装置の同期情報を送信する。
【0015】
本発明に係るネットワークシステムの同期方法は、第1地点に位置する第1の通信装置、第1地点とは異なる第2地点に位置する第2の通信装置、及び上記第1の通信装置及び上記第2の通信装置と通信する第3の通信装置を含むネットワークシステムの同期方法であって、
上記第3の通信装置は、上記第1の通信装置から上記第1の通信装置の同期情報を受信した後に、上記第2の通信装置へ上記第1の通信装置の同期情報を送信する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、地理的に離れたネットワーク間において、ネットワークの同期を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の上位概念の実施形態によるネットワーク同期システム、およびネットワークシステムの同期方法を説明するためのブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるネットワーク同期システムが適用されるネットワークシステムの構成を説明するためのブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるネットワーク同期システムが適用されるネットワークシステムの構成を説明するためのブロック図である
【
図4A】2つのネットワーク装置間の同期として、通信装置a―通信装置b間の同期の一例を説明するためのブロック図である。
【
図4B】2つのネットワーク装置間の同期として、通信装置a―通信装置b間の同期の他の一例を説明するためのブロック図である。
【
図5】ネットワーク装置間の同期について、
図2や
図3の通信装置aの動作を説明するためのフローチャートである。
【
図6】ネットワーク装置間の同期について、
図2や
図3の通信装置bの動作を説明するためのフローチャートである。
【
図7】ネットワーク装置間の同期について、
図2や
図3の通信装置cの動作を説明するためのフローチャートである。
【
図8A】通信装置aおよび通信装置bによる同期情報の受信や差分の演算を説明するためのシーケンスチャートである。
【
図8B】
図8Aの内容を詳細に示す、通信装置aおよび通信装置bによる同期情報の受信や差分の演算を説明するためのシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(実施形態の概要)
本発明の実施形態によるネットワーク同期システムは、2つのネットワーク装置と、その双方と通信を行う情報端末によって構成される。本発明の実施形態によるネットワーク同期システムでは、2つのネットワーク装置のそれぞれの同期情報を、間に位置する情報端末を介して送受信し、それぞれの同期情報を比較することで、2つのネットワーク装置間の同期状態(精度)を監視できる状態にすることを特徴とする。
【0019】
本発明の実施形態によるネットワーク同期システムでは、2つのネットワーク装置間の一例として地理的に離れた2点間を移動する情報端末などの装置を介して、同期情報をやり取りすることにより、2つのネットワーク装置間での同期精度を常時監視することが可能となり、システムの異常を迅速に検出することが可能となる。
【0020】
〔上位概念の実施形態〕
具体的な実施形態について説明する前に、本発明の上位概念の実施形態によるネットワーク同期システム、およびネットワークシステムの同期方法を説明する。
図1は、本発明の上位概念の実施形態によるネットワーク同期システム、およびネットワークシステムの同期方法を説明するためのブロック図である。
【0021】
図1のネットワーク同期システムは、第1地点に位置する第1の通信装置の一例としての通信装置11と、上記第1地点とは異なる第2地点に位置する第2の通信装置の一例としての通信装置12と、を含む。第1地点に位置する通信装置11と、第2地点に位置する通信装置12とは、お互いに地理的に離れており、直接的にはお互いに同期情報を送受信できない状態を想定する。
【0022】
さらに
図1のネットワーク同期システムは、通信装置11および通信装置12と通信する第3の通信装置の一例としての通信装置10を含む。
図1の第3の通信装置の一例としての通信装置10は、例えば、通信装置11から通信装置11の同期情報を受信した後に、通信装置12へ通信装置11の同期情報を送信する。また
図1の第3の通信装置の一例としての通信装置10は、例えば、通信装置12から通信装置12の同期情報を受信した後に、通信装置11へ通信装置12の同期情報を送信する。
【0023】
本実施形態のネットワーク同期システム、およびネットワーク同期システムによれば、通信装置10を介して、通信装置11の同期情報および通信装置12の同期情報をやり取りすることにより、通信装置11―通信装置12間で同期情報の比較ができるようになる。これにより、地理的に離れたネットワーク間において、ネットワークの同期を実現できる。
【0024】
さらに本実施形態では、特許文献1のような、異なる2地点間の通信装置の同期を実現するために、受信した信号に同期した状態やタイミングで送信しなければならない、という制約を受けない。これにより特許文献1では必要となる、同期のための送信時にタイミングを合わせる待ち合わせを不要にしながら、異なる2地点間の通信装置の同期を実現することができる。
【0025】
さらに本実施形態では、特許文献2のような、移動局による基地局からの受信のタイミングの測定を必要とせずに、異なる2地点間の通信装置の同期を実現することができる。これにより本実施形態によれば、移動局において、基地局からの受信のタイミングの測定に必要な構成を必要とせずに、異なる2地点間の通信装置の同期を実現することができる。以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
〔一実施形態〕
本発明の一実施形態によるネットワーク同期システム、情報端末、およびネットワークシステムの同期方法について、説明する。
図2は、本発明の一実施形態によるネットワーク同期システムが適用されるネットワークシステムの構成を説明するためのブロック図である。
図3は、本発明の一実施形態によるネットワーク同期システムが適用されるネットワークシステムの構成を説明するためのブロック図である。
【0027】
(実施形態の構成)
本実施形態のネットワーク同期システムは
図2や
図3に示すように、通信装置10、通信装置11、および通信装置12を含む。
【0028】
図2に示すように、通信装置10(通信装置cとも称する)は、送受信部101、および制御部102を含む。送受信部101は、通信装置10のユーザデータを送受信し、このユーザデータをやり取りする。
【0029】
送受信部101は、送受信処理部1011、送受信処理部1012、同期情報取得・制御部1013、同期情報取得・制御部1014、通信アンテナ1015、および通信アンテナ1016を含む。
【0030】
送受信処理部1011、および送受信処理部1012は、ユーザデータを送受信する。同期情報取得・制御部1013は、通信アンテナ1015を介して接続されている対向通信装置との同期情報を取得し、同期に関する処理を実施する。同期情報取得・制御部1014は、通信アンテナ1016を介して接続されている対向通信装置との同期情報を取得し、同期に関する処理を実施する。
【0031】
通信アンテナ1015、および通信アンテナ1016は、通信装置10の通信アンテナである。通信アンテナ1015を介してネットワーク30の対向通信装置の一例としての通信装置11(通信装置aとも称する)に接続され、通信アンテナ1016を介してネットワーク30の対向通信装置の一例としての通信装置12(通信装置bとも称する)に接続される。
【0032】
制御部102は、通信装置10の同期情報を管理し、意図しない同期外れが発生したことを判定する。制御部102は、同期情報格納・演算部1021、および管理情報通信部1022を含む。
【0033】
同期情報格納・演算部1021は、同期情報取得・制御部1013、および同期情報取得・制御部1014で取得した対向装置との同期情報を格納すると共に、同期情報に関して演算を行う。上述した同期情報取得・制御部1013、同期情報取得・制御部1014、および同期情報格納・演算部1021では、同期情報の取得・制御、同期情報の格納および同期情報に関する演算を行うために、Precision Time Protocol(PTP)に関する処理が行える機能を備える。
【0034】
ネットワーク30には、通信装置11(通信装置aとも称する)、通信装置12(通信装置bとも称する)、対向通信装置13、対向通信装置14、およびネットワーク監視装置20が接続されている。
【0035】
ネットワーク監視装置20は、通信装置10の状態を管理する。制御部102の管理情報通信部1022は、ネットワーク30のネットワーク監視装置20と接続され、通信装置10の状態に変化が生じた場合、もしくはネットワーク監視装置20から通信装置10の状態取得要求があった場合に、ネットワーク監視装置20と通信を行う。
【0036】
図3に示すように、通信装置11(通信装置aとも称する)は、送受信部111、および制御部112を含む。送受信部111は、通信装置10のユーザデータを送受信し、このユーザデータをやり取りする。制御部112は、通信装置11の同期情報を管理し、意図しない同期外れが発生したことを判定する。
【0037】
送受信部111は、送受信処理部1111、送受信処理部1112、同期情報取得・制御部1113、同期情報取得・制御部1114、通信ポート1115、および通信アンテナ1116を含む。
【0038】
送受信部111の送受信処理部1111、および送受信処理部1112は、ユーザデータを送受信する。送受信部111の同期情報取得・制御部1113は、通信ポート1115を介して接続されている対向通信装置13との同期情報を取得し、同期に関する処理を実施する。送受信部111の同期情報取得・制御部1114は、通信アンテナ1116を介して接続されている対向通信装置との同期情報を取得し、同期に関する処理を実施する。
【0039】
通信ポート1115は、対向通信装置13に接続されている。通信アンテナ1116は、通信装置11の通信アンテナであり、通信アンテナ1116を介して通信装置10(通信装置cとも称する)に接続される。
【0040】
通信装置11の制御部112は、同期情報格納・演算部1121、および管理情報通信部1122を含む。管理情報通信部1122は、
図2に示される、ネットワーク30のネットワーク監視装置20に接続される。
【0041】
同期情報格納・演算部1121は、同期情報取得・制御部1113、および同期情報取得・制御部1114で取得した対向装置との同期情報を格納すると共に、同期情報に関して演算を行う。上述した同期情報取得・制御部1113、同期情報取得・制御部1114、および同期情報格納・演算部1121では、同期情報の取得・制御、同期情報の格納および同期情報に関する演算を行うために、Precision Time Protocol(PTP)に関する処理が行える機能を備える。
【0042】
さらに
図3に示すように、通信装置12(通信装置bとも称する)は、送受信部121、および制御部122を含む。送受信部121は、通信装置12のユーザデータを送受信し、このユーザデータをやり取りする。制御部122は、通信装置12の同期情報を管理し、意図しない同期外れが発生したことを判定する。
【0043】
送受信部121は、送受信処理部1211、送受信処理部1212、同期情報取得・制御部1213、同期情報取得・制御部1214、通信ポート1215、および通信アンテナ1216を含む。
【0044】
送受信部121の送受信処理部1211、および送受信処理部1212は、ユーザデータを送受信する。送受信部121の同期情報取得・制御部1213は、通信ポート1215を介して接続されている対向通信装置14との同期情報を取得し、同期に関する処理を実施する。送受信部121の同期情報取得・制御部1214は、通信アンテナ1216を介して接続されている対向通信装置との同期情報を取得し、同期に関する処理を実施する。
【0045】
通信ポート1215は、対向通信装置14に接続されている。通信アンテナ1216は、通信装置12の通信アンテナであり、通信アンテナ1216を介して通信装置10(通信装置cとも称する)に接続される。
【0046】
通信装置12の制御部122は、同期情報格納・演算部1221、および管理情報通信部1222を含む。管理情報通信部1222は、
図2に示される、ネットワーク30のネットワーク監視装置20に接続される。
【0047】
同期情報格納・演算部1221は、同期情報取得・制御部1213、および同期情報取得・制御部1214で取得した対向装置との同期情報を格納すると共に、同期情報に関して演算を行う。上述した同期情報取得・制御部1213、同期情報取得・制御部1214、および同期情報格納・演算部1221では、同期情報の取得・制御、同期情報の格納および同期情報に関する演算を行うために、Precision Time Protocol(PTP)に関する処理が行える機能を備える。
【0048】
管理情報通信部1122は、通信装置11の状態を管理するネットワーク監視装置20と接続され、通信装置11の状態に変化が生じた場合、もしくはネットワーク監視装置20から通信装置11の状態取得要求があった場合に、ネットワーク監視装置20と通信を行う。
【0049】
(同期情報の様式)
本実施形態の同期情報としては、例えば非特許文献1のAppendix I.6や、非特許文献2の6.4節や6.5節に示されたものを用いることが考えられる。
【0050】
(実施形態の動作)
図4A、
図4B、
図5、
図6および
図7を用いて、本実施形態のネットワーク同期システムの動作、ネットワークシステムの同期方法、および同期精度の監視方法について説明する。
図4Aは、2つのネットワーク装置間の同期として、通信装置a―通信装置b間の同期の一例を説明するためのブロック図である。
図4Bは、2つのネットワーク装置間の同期として、通信装置a―通信装置b間の同期の他の一例を説明するためのブロック図である。
【0051】
図5は、ネットワーク装置間の同期について、
図2や
図3の通信装置aの動作を説明するためのフローチャートである。
図6は、ネットワーク装置間の同期について、
図2や
図3の通信装置bの動作を説明するためのフローチャートである。
図7は、ネットワーク装置間の同期について、
図2や
図3の通信装置cの動作を説明するためのフローチャートである。
【0052】
図4Aに示すように、同期源16と通信装置o(通信装置15)は接続されており、通信装置oと通信装置a(通信装置11)は接続されており、通信装置oと通信装置b(通信装置12)は接続されている。同期源16からの同期情報を通信装置aは、通信装置oを経由して得て動作しており、同期源16からの同期情報を通信装置bは、通信装置oを経由して得て動作しており、通信装置aと通信装置bとは地理的に離れているものとする。
図4Aでは、通信装置aは移動体通信システムの一つの基地局であり、セル内の通信装置cの一例としての情報端末と通信し、通信装置bは移動体通信システムの一つの基地局であり、セル内の通信装置cの一例としての情報端末と通信する。
【0053】
図4Bに示すように、同期源16と通信装置o(通信装置15)は接続されており、通信装置oと通信装置a(通信装置11)との間は通信装置p(通信装置15p)および通信装置q(通信装置15q)を介して接続されている。さらに、通信装置oと通信装置b(通信装置12)との間は通信装置n(通信装置15n)および通信装置m(通信装置15m)を介して接続されている。同期源16からの同期情報を通信装置aは、通信装置o、通信装置pおよび通信装置qを経由して得て動作しており、同期源16からの同期情報を通信装置bは、通信装置o、通信装置nおよび通信装置mを経由して得て動作しており、通信装置aと通信装置bとは地理的に離れているものとする。
図4Bでは、通信装置aは移動体通信システムの一つの基地局であり、セル内の通信装置cの一例としての情報端末と通信し、通信装置bは移動体通信システムの一つの基地局であり、セル内の通信装置cの一例としての情報端末と通信する。
【0054】
通信装置aおよび通信装置bは、PTPを用いて
図4Aや
図4Bの同期源16に同期されているとする。また、通信装置cを介して送受信される同期情報は、PTPを前提とする。
【0055】
まず、通信装置aの動作について説明する。通信装置aは、
図5に示すように、通信装置cが通信装置aとの通信可能に入ったか否かを判定する(ステップS11)。通信装置cが通信可能範囲の一例としての送受信可能領域に入ったとき、送受信可能となった装置間(通信装置a―通信装置c間)で同期情報に関する通信を開始する。すなわち、通信が可能となった通信装置aは、自装置の同期情報を通信装置cに送信する(ステップS11)。この時、通信装置cは通信装置aから送られてきた同期情報を処理してもよいし、廃棄してもよい。
【0056】
続いて通信装置aは、通信装置cから通信装置bの同期情報を受信したかを判定し(ステップS13)、通信装置cから通信装置bの同期情報を受信するまで通信装置aはこの判定を繰り返す。
【0057】
通信装置cから通信装置bの同期情報を受信したと判定(ステップS13のYes)したときには、通信装置aは自装置の同期情報と、通信装置cから受信した通信装置bの同期情報とを比較して、同期情報の比較結果が規定内か規定外かを判定する(ステップS14)。ステップS14の判定において、同期情報の比較結果が規定内であるときにはこの判定を繰り返す。同期情報の比較結果が規定外のときは、通信装置aはネットワーク監視装置20へ同期外れ発生を通知する。
【0058】
次に、通信装置bの動作について説明する。通信装置bは、
図6に示すように、通信装置cが通信装置bとの通信可能に入ったか否かを判定する(ステップS21)。通信装置cが通信可能範囲の一例としての送受信可能領域に入ったとき、送受信可能となった装置間(通信装置b-通信装置c間)で同期情報に関する通信を開始する。すなわち、通信が可能となった通信装置bは、自装置の同期情報を通信装置cに送信する(ステップS21)。この時、通信装置cは通信装置bから送られてきた同期情報を処理してもよいし、廃棄してもよい。
【0059】
続いて通信装置bは、通信装置cから通信装置aの同期情報を受信したかを判定し(ステップS23)、通信装置cから通信装置aの同期情報を受信するまで通信装置bはこの判定を繰り返す。
【0060】
通信装置cから通信装置aの同期情報を受信したと判定(ステップS23のYes)したときには、通信装置bは自装置の同期情報と、通信装置cから受信した通信装置aの同期情報とを比較して、同期情報の比較結果が規定内か規定外かを判定する(ステップS24)。ステップS24の判定において、同期情報の比較結果が規定内であるときにはこの判定を繰り返す。同期情報の比較結果が規定外のときは、通信装置bはネットワーク監視装置20へ同期外れ発生を通知する。
【0061】
次に、通信装置cの動作について説明する。通信装置cが通信装置aもしくは通信装置bいずれか一方との送受信可能領域に入ったとき、送受信可能となった装置間で同期情報に関する通信を開始する。
【0062】
通信が可能となった通信装置aもしくは通信装置bから通信装置cは、それぞれの同期情報を通信装置cは受信する。通信装置cは、通信装置aもしくは通信装置bから同期情報を受信したかを判定し(ステップS31)、通信装置aもしくは通信装置bいずれか一方から同期情報を受信するまで判定を繰り返す。ステップS31で通信装置aから同期情報を受信したと判定したときは、ステップS32へ進み、通信装置bから同期情報を受信したと判定したときは、ステップS34へ進む。
【0063】
次に、通信装置cが上記で通信を開始していないほうとの送受信可能領域に入ったとき、新たに送受信可能となった装置間で同期情報に関する通信を開始する。このとき、通信装置aおよび通信装置bと同期情報に関する通信が行われる状態になっているとする。ステップS32で通信装置cは、通信装置bから同期情報を受信したかを判定し(ステップS32)、通信装置bから同期情報を受信するまでこの判定を繰り返す。ステップS32で通信装置bから同期情報を受信したときは、通信装置cは通信装置bへ通信装置aの同期情報を送信する(ステップS33)。ステップS34で通信装置cは、通信装置aから同期情報を受信したかを判定し(ステップS34)、通信装置aから同期情報を受信するまでこの判定を繰り返す。ステップS34で通信装置aから同期情報を受信したときは、通信装置cは通信装置aへ通信装置bの同期情報を送信する(ステップS35)。
【0064】
このようにして、通信装置aは、通信装置cを介して通信装置bの同期情報を得ることができる。同様に通信装置bは、通信装置cを介して通信装置aの同期情報を得ることができる。
【0065】
ここで得られた同期情報と、通信装置a・通信装置bがそれぞれ同期源16から同期している同期情報を通信装置a、通信装置bでそれぞれ比較することにより、同期源16からそれぞれの装置がどの程度の精度で同期しているのか、あるいは同期にズレは発生していないか、を監視することが可能となる。
【0066】
(実施形態の効果)
本実施形態によれば、以下に列挙するような効果を奏する。
【0067】
異なる2地点間の通信装置の同期精度について、その2地点間に存在する情報端末のような通信装置を介して同期情報を取得するということが可能になる。これにより、2地点間それぞれの通信装置にて、それぞれの通信装置の同期精度を知ることができるようになる。これにより、特別な測定器具を用意することなく、異なる2地点間の通信装置の同期精度について測定が行えるようになる。
【0068】
図4Aに示すシステムの場合、背景技術では通信装置a-通信装置o間、通信装置b-通信装置o間にとどまっていた同期を、本実施形態では通信装置cを介して同期情報をやり取りすることで、通信装置a-通信装置b間で同期情報の比較ができるようになる。
【0069】
異なる2地点間の通信装置の同期精度について、特別な測定器具を用意することなく測定が行えるようになる。これにより、規定値を外れるなどの障害状態になったときに検出、通知を行うことができるようになる。これにより、通信障害につながる要因に対し素早い処置が行えるようになる。
【0070】
さらに本実施形態によれば、特許文献1のような、異なる2地点間の通信装置の同期を実現するために、受信した信号に同期した状態やタイミングで送信しなければならない、という制約を受けない。これにより特許文献1では必要となる、同期のための送信時にタイミングを合わせる待ち合わせを不要にしながら、異なる2地点間の通信装置の同期を実現することができる。
【0071】
さらに本実施形態によれば、特許文献2のような、移動局による基地局からの受信のタイミングの測定を必要とせずに、異なる2地点間の通信装置の同期を実現することができる。これにより本実施形態によれば、移動局において、基地局からの受信のタイミングの測定に必要な構成を必要とせずに、異なる2地点間の通信装置の同期を実現することができる。
【0072】
さらに、ネットワーク監視装置20に
図4Aに示す同期源16から通信装置aおよび通信装置bまでの通信装置(通信装置o、通信装置aおよび通信装置b)が接続されている場合は、以下の効果も奏することができる。
【0073】
通信装置aおよび通信装置bの同期の精度に関してネットワーク監視装置20による監視が行えるようになるため、ネットワークの同期状態に関して規定値を外れるなどの障害状態を検出した際に、ネットワークの同期状態を復旧させるために、同期源16から通信装置aおよび通信装置bまでの各通信装置において、同期に関するキャリブレーションをネットワーク監視装置20から指示することができる。これにより、同期ズレの復旧を試みることができる。
【0074】
〔その他の実施形態〕
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0075】
実施形態で用いる同期情報としては、非特許文献1や非特許文献2で示されたものには限られない。例えば、
(1)通信装置aが上位装置に従属し、得ている同期情報(時刻情報):tREFaと、通信装置aが通信装置cから得た通信装置bの同期情報(時刻情報)の差分を演算したもの:tREFa - tREFb
(2)通信装置bが上位装置に従属し、得ている同期情報(時刻情報):tREFbと、通信装置bが通信装置cから得た通信装置aの同期情報(時刻情報)の差分を演算したもの:tREFb - tREFa
とし、これらを通信装置aや通信装置bが通信装置cを介して送りあって、前段に自装置で演算した差分と受信した差分の演算結果の比較をすることでも同期精度を確かめることができる。
【0076】
図8Aに、このような通信装置aおよび通信装置bによる同期情報の受信や差分の演算を説明するためのシーケンスチャートを示す。さらに
図8Bに、より詳細な通信装置aおよび通信装置bによる同期情報の受信や差分の演算を説明するためのシーケンスチャートを示す。
図8Bの通信装置aについて説明すると、通信装置aは上位装置に従属して得ている同期情報(時刻情報):t
REFa0と、これからの遅延時間:delay
a(1-0)と、通信装置cを介して得た通信装置bの同期情報(時刻情報):t
REFb0とから、同期情報(時刻情報)の差分を演算したもの:t
REFa1 - t
REFb0 (= delay
a(1-0))を得て、さらに遅延時間:delay
a(2-1)と、通信装置cを介して得た通信装置bの同期情報(時刻情報):t
REFb1とから、同期情報(時刻情報)の差分を演算したもの:t
REFa2 - t
REFb1 (= delay
a(2-1))を得る。このシーケンスの前段に自装置で演算した差分と受信した差分の演算結果の比較をすることで、同期精度を確かめることができる。
図8Bの通信装置bによる同期情報の受信や差分の演算も、同様に行うことができる。
【0077】
上述した実施形態では、同期精度の比較を通信装置aもしくは通信装置bで実施しているが、同期精度の比較を通信装置cで実施することも可能である。
図3に示すように、通信装置aは制御部112に同期情報格納・演算部1121を有しており、通信装置bは制御部122に同期情報格納・演算部1221を有しており、通信装置aは同期情報格納・演算部1121で同期精度の比較を行うことができ、通信装置bは同期情報格納・演算部1221で同期精度の比較を行うことができる。一方、
図2に示すように、通信装置cは制御部102に同期情報格納・演算部1021を有しており、通信装置cは同期情報格納・演算部1021で同期精度の比較を行うことができる。通信装置cでは、
図7のステップS32のYesあるいはステップS34のYesとなった状態で、通信装置aの同期情報と通信装置bの同期情報とを受信できた状態となっており、これら同期情報を用いて同期精度の比較を通信装置cで実施することも可能である。
【0078】
また上述した実施形態では、同期精度の比較を通信装置aおよび通信装置b双方で実施しているが、通信装置aもしくは通信装置b片方で実施することも可能である。
【0079】
上述した本発明の好ましい実施形態は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
【0080】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)第1地点に位置する第1の通信装置と、前記第1地点とは異なる第2地点に位置する第2の通信装置と、前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置と通信する第3の通信装置であって、前記第1の通信装置から前記第1の通信装置の同期情報を受信した後に、前記第2の通信装置へ前記第1の通信装置の同期情報を送信する第3の通信装置と、を含む、
ネットワーク同期システム。
(付記2)前記第2の通信装置は、自装置の同期情報と前記第3の通信装置から受信した前記第1の通信装置の同期情報とを比較して、同期情報の比較結果が規定内か否かを判定する、
付記1に記載のネットワーク同期システム。
(付記3)前記第3の通信装置は、前記第2の通信装置から前記第2の通信装置の同期情報を受信した後に、前記第1の通信装置へ前記第2の通信装置の同期情報を送信する、
付記1又は付記2に記載のネットワーク同期システム。
(付記4)前記第1の通信装置は、自装置の同期情報と前記第3の通信装置から受信した前記第2の通信装置の同期情報とを比較して、同期情報の比較結果が規定内か否かを判定する、
付記3に記載のネットワーク同期システム。
(付記5)前記第3の通信装置は無線端末であり、前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置は前記第3の通信装置と通信を行う基地局である、
付記1乃至4のいずれか一つに記載のネットワーク同期システム。
(付記6)前記第1の通信装置の同期情報及び前記第2の通信装置の同期情報は、同一の同期源からの同期情報が異なる経路でもたらされた同期情報である、
付記2、付記4又は付記5に記載のネットワーク同期システム。
(付記7)付記2、付記4又は付記6に記載のネットワーク同期システムと、
前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置を監視するネットワーク監視装置であって、前記同期情報の比較結果が規定内でないと判定した前記第1の通信装置又は前記第2の通信装置からの通知を受信するネットワーク監視装置と、を含む、
ネットワーク監視システム。
(付記8)第1地点に位置する第1の通信装置及び前記第1地点とは異なる第2地点に位置する第2の通信装置と通信する情報端末であって、
前記第1の通信装置から前記第1の通信装置の同期情報を受信した後に、前記第2の通信装置へ前記第1の通信装置の同期情報を送信する、或いは前記第2の通信装置から前記第2の通信装置の同期情報を受信した後に、前記第1の通信装置へ前記第2の通信装置の同期情報を送信する、
情報端末。
(付記9)前記第1の通信装置の同期情報及び前記第2の通信装置の同期情報を取得する同期情報取得部と、取得した前記第1の通信装置の同期情報と取得した前記第2の通信装置の同期情報とを比較して、同期情報の比較結果が規定内か否かを判定する同期情報演算部と、を含む、
付記8に記載の情報端末。
(付記10)第1地点に位置する第1の通信装置、第1地点とは異なる第2地点に位置する第2の通信装置、及び前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置と通信する第3の通信装置を含むネットワークシステムの同期方法であって、
前記第3の通信装置は、前記第1の通信装置から前記第1の通信装置の同期情報を受信した後に、前記第2の通信装置へ前記第1の通信装置の同期情報を送信する、
ネットワークシステムの同期方法。
(付記11)前記第2の通信装置は、自装置の同期情報と前記第3の通信装置から受信した前記第1の通信装置の同期情報とを比較して、同期情報の比較結果が規定内か否かを判定する、
付記10に記載のネットワークシステムの同期方法。
(付記12)前記第3の通信装置は、前記第2の通信装置から前記第2の通信装置の同期情報を受信した後に、前記第1の通信装置へ前記第2の通信装置の同期情報を送信する、
付記10又は付記11に記載のネットワークシステムの同期方法。
(付記13)前記第1の通信装置は、自装置の同期情報と前記第3の通信装置から受信した前記第2の通信装置の同期情報とを比較して、同期情報の比較結果が規定内か否かを判定する、
付記12に記載のネットワークシステムの同期方法。
(付記14)付記11又は付記13に記載の前記ネットワークシステムは、前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置を監視するネットワーク監視装置をさらに含み、
前記ネットワーク監視装置は、前記同期情報の比較結果が規定内でないと判定した前記第1の通信装置又は前記第2の通信装置からの通知を受信する、
ネットワークシステムの同期方法。
【符号の説明】
【0081】
10、11、12、15 通信装置
13、14 対向通信装置
16 同期源
20 ネットワーク監視装置
30 ネットワーク
101、111、121 送受信部
102、112、122 制御部
1013、1014、1113、1114、1213、1214 同期情報取得・制御部
1021、1121、1221 同期情報格納・演算部