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特開2022-186137文字読取システム、文字読取方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186137
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】文字読取システム、文字読取方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06V 30/412 20220101AFI20221208BHJP
   G06V 30/24 20220101ALI20221208BHJP
   G06V 30/162 20220101ALI20221208BHJP
   G06V 30/14 20220101ALI20221208BHJP
【FI】
G06K9/20 340C
G06K9/62 650A
G06K9/38 A
G06K9/20 360B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021094211
(22)【出願日】2021-06-04
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390001041
【氏名又は名称】NECネクサソリューションズ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】増田 隆
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 清司
(72)【発明者】
【氏名】草葉 努
(72)【発明者】
【氏名】沖段 和磨
(72)【発明者】
【氏名】松中 秀
(72)【発明者】
【氏名】水野 将吏
【テーマコード(参考)】
5B029
5B064
【Fターム(参考)】
5B029AA01
5B029AA05
5B029BB02
5B029BB17
5B029CC26
5B029DD04
5B064AA10
5B064AB02
5B064AB08
5B064BA01
5B064CA03
5B064CA05
5B064DA10
5B064DA17
5B064DA32
5B064EA05
5B064FA05
(57)【要約】
【課題】打刻文字、印刷文字の何れも読み取れるようにする。
【解決手段】変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である対象画像を取得し、対象画像に対して画像処理を行い、画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出し、金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報であって、前記金属銘板の画像であるマスタ画像に前記画像処理を適用された画像から抽出された特徴量と、打刻文字および印刷文字の配置情報とが紐づけられたマスタ情報のうち、特徴量に基づいて、対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択し、選択されたマスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、画像処理を適用された対象画像に対して打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、対象画像に示される文字を読み取る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である対象画像を取得する対象画像取得部と、
前記対象画像に対して画像処理を行う画像処理部と、
前記画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出する特徴量抽出部と、
前記金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報であって、前記金属銘板の画像であるマスタ画像に前記画像処理を適用された画像から抽出された特徴量と、前記打刻文字および前記印刷文字の配置情報とが紐づけられたマスタ情報のうち、前記特徴量に基づいて、前記対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択するマスタ情報選択部と、
選択された前記マスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、前記画像処理を適用された対象画像に対して打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、前記対象画像に示される文字を読み取る文字読取部と、
を備える文字読取システム。
【請求項2】
前記文字読取部は、1つの対象画像から前記打刻文字および前記印刷文字の両方を読み取る、
請求項1に記載の文字読取システム。
【請求項3】
前記画像処理部は、二値化処理およびエッジ抽出を行う、
請求項1または請求項2に記載の文字読取システム。
【請求項4】
撮像装置と、画像処理装置と、画像識別装置と、文字読取装置と、を備え、
前記撮像装置は、変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である対象画像を撮像し、
前記画像処理装置は、前記対象画像に対して画像処理を行い、
前記画像識別装置は、
前記画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出する特徴量抽出部と、
前記金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報であって、前記金属銘板の画像であるマスタ画像に前記画像処理を適用された画像から抽出された特徴量と、前記打刻文字および前記印刷文字の配置情報とが紐づけられたマスタ情報のうち、前記特徴量に基づいて、前記対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択するマスタ情報選択部と、
を備え、
前記文字読取装置は、選択された前記マスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、前記画像処理を適用された対象画像に対して打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、前記対象画像に示される文字を読み取る、
文字読取システム。
【請求項5】
変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である対象画像を取得する工程と、
前記対象画像に対して画像処理を行う工程と、
前記画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出する工程と、
前記金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報であって、前記金属銘板の画像であるマスタ画像に前記画像処理を適用された画像から抽出された特徴量と、前記打刻文字および前記印刷文字の配置情報とが紐づけられたマスタ情報のうち、前記特徴量に基づいて、前記対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択する工程と、
選択された前記マスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、前記画像処理を適用された対象画像に対して打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、前記対象画像に示される文字を読み取る工程と、
を含む文字読取方法。
【請求項6】
コンピュータに、
変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である対象画像を取得する工程と、
前記対象画像に対して画像処理を行う工程と、
前記画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出する工程と、
前記金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報であって、前記金属銘板の画像であるマスタ画像に前記画像処理を適用された画像から抽出された特徴量と、前記打刻文字および前記印刷文字の配置情報とが紐づけられたマスタ情報のうち、前記特徴量に基づいて、前記対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択する工程と、
選択された前記マスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、前記画像処理を適用された対象画像に対して打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、前記対象画像に示される文字を読み取る工程と、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字読取システム、文字読取方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
経年変化によって文字を読み取れなくなることを防止する対策の1つとして、金属等に文字を打刻して金属等の凹みによって文字を示す打刻文字が用いられている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7-149267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電柱に設置される変圧器の金属銘板では、金属銘板を打刻した打刻文字と、金属銘板にインクを付着させて文字を示す印刷文字とを併用するといったことが行われている。これに対応するために、打刻文字、印刷文字の何れも読み取れることが好ましい。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決することのできる文字読取システム、文字読取方法およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、文字読取システムは、変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である対象画像を取得する対象画像取得部と、前記対象画像に対して画像処理を行う画像処理部と、前記画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出する特徴量抽出部と、前記金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報であって、前記金属銘板の画像であるマスタ画像に前記画像処理を適用された画像から抽出された特徴量と、前記打刻文字および前記印刷文字の配置情報とが紐づけられたマスタ情報のうち、前記特徴量に基づいて、前記対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択するマスタ情報選択部と、選択された前記マスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、前記画像処理を適用された対象画像に対して打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、前記対象画像に示される文字を読み取る文字読取部と、を備える。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、文字読取システムは、撮像装置と、画像処理装置と、画像識別装置と、文字読取装置と、を備え、前記撮像装置は、変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である対象画像を撮像し、前記画像処理装置は、前記対象画像に対して画像処理を行い、前記画像識別装置は、前記画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出する特徴量抽出部と、前記金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報であって、前記金属銘板の画像であるマスタ画像に前記画像処理を適用された画像から抽出された特徴量と、前記打刻文字および前記印刷文字の配置情報とが紐づけられたマスタ情報のうち、前記特徴量に基づいて、前記対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択するマスタ情報選択部と、を備え、前記文字読取装置は、選択された前記マスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、前記画像処理を適用された対象画像に対して打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、前記対象画像に示される文字を読み取る。
【0008】
本発明の第3の態様によれば、文字読取方法は、変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である対象画像を取得する工程と、前記対象画像に対して画像処理を行う工程と、前記画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出する工程と、前記金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報であって、前記金属銘板の画像であるマスタ画像に前記画像処理を適用された画像から抽出された特徴量と、前記打刻文字および前記印刷文字の配置情報とが紐づけられたマスタ情報のうち、前記特徴量に基づいて、前記対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択する工程と、選択された前記マスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、前記画像処理を適用された対象画像に対して打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、前記対象画像に示される文字を読み取る工程と、を含む。
【0009】
本発明の第4の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である対象画像を取得する工程と、前記対象画像に対して画像処理を行う工程と、前記画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出する工程と、前記金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報であって、前記金属銘板の画像であるマスタ画像に前記画像処理を適用された画像から抽出された特徴量と、前記打刻文字および前記印刷文字の配置情報とが紐づけられたマスタ情報のうち、前記特徴量に基づいて、前記対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択する工程と、選択された前記マスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、前記画像処理を適用された対象画像に対して打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、前記対象画像に示される文字を読み取る工程と、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、打刻文字、印刷文字の何れも読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に係る文字読取システムの装置構成の例を示す概略構成図である。
図2】変圧器の金属銘板における文字の配置の例を示す図である。
図3】実施形態に係る打刻文字読取サーバ装置の機能構成の例を示す概略ブロック図である。
図4】実施形態に係るWebサーバ装置の機能構成の例を示す概略ブロック図である。
図5】実施形態に係る画像識別サーバ装置の機能構成の例を示す概略ブロック図である。
図6】実施形態に係る印刷文字読取サーバ装置の機能構成の例を示す概略ブロック図である。
図7】実施形態に係るデータベースサーバ装置の機能構成の例を示す概略ブロック図である。
図8】実施形態に係る管理端末装置の機能構成の例を示す概略ブロック図である。
図9】実施形態に係る文字読取システムがマスタ情報を生成し登録する処理手順の例を示す図である。
図10】実施形態に係る文字読取システムが対象画像に応じたマスタ情報を選択する処理手順の例を示す図である。
図11】実施形態に係る文字読取システムがマスタ情報を用いて加工後対象画像から印刷文字および打刻文字を読み取る処理手順の例を示す図である。
図12】実施形態に係る文字読取システムの構成の例を示す図である。
図13】実施形態に係る文字読取システムの構成の、もう1つの例を示す図である。
図14】実施形態に係る文字読取方法における処理の手順の例を示すフローチャートである。
図15】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、実施形態に係る文字読取システムの装置構成の例を示す概略構成図である。図1に示す構成で、文字読取システム1は、撮像装置11と、携帯端末装置12と、打刻文字読取サーバ装置21と、Webサーバ装置22と、画像識別サーバ装置23と、印刷文字読取サーバ装置24と、データベースサーバ装置25と、管理端末装置31とを備える。
【0013】
文字読取システム1は、電柱に設置される変圧器の金属銘板(金属製の銘板)の文字を読み取る。これにより、現場で変圧器の保守点検等の作業を行う作業員が、作業記録を付ける際に、変圧器に関する情報を入力する負担を軽減することができる。文字読取システム1による文字読取の対象の金属銘板を、対象銘板とも称する。
特に、文字読取システム1は、打刻文字と印刷文字との両方が記載された金属銘板から、打刻文字および印刷文字の両方を読み取る。打刻文字は、金属銘板に文字を打刻することで記入され、金属銘板の凹みで示される文字である。印刷文字は、金属銘板に付着させるインクで示される文字である。
【0014】
印刷文字の場合、経年変化によって金属銘板からインクが落ちてしまうと、金属銘板から文字を読み取ることができなくなる。一方、打刻文字の場合、金属銘板の変形によって文字が示されていることから、印刷文字の場合よりも、経年変化によって文字が消えてしまう可能性が低い。
【0015】
一方、印刷文字の場合、例えば明度の大きい(明るい)金属銘板の表面に、黒など明度の小さいインクで文字を書き込む等により、金属銘板とインクとのコントラストを強くすることができる。一方、打刻文字の場合、金属銘板の凹みによる陰影で文字が示されるものであり、印刷文字の場合よりも背景と文字とのコントラストが弱い。このため、一般的に打刻文字は印刷文字よりも読み取りにくい。例えば、金属銘板の撮像画像に一般的なOCR(Optical Character Recognition、光学的文字認識)を適用した場合、打刻文字は、印刷文字より認識精度が低くなる。
【0016】
図2は、変圧器の金属銘板における文字の配置の例を示す図である。
図2に示す変圧器の金属銘板では、領域A11、A12、A13、A14に、それぞれ変圧器の型式、製造番号、製造年、メーカ名が示されている。これらのうち、製造番号(領域A12)は打刻文字で示されている。一方、型式(領域A11)、製造年(領域A13)、および、メーカ名(領域A14)は、いずれも印刷文字で示されている。
【0017】
文字読取システム1は、金属銘板における文字の領域の配置、および、文字の領域毎の打刻文字か印刷文字かの区別を示すマスタ情報を予め記憶しておく。変圧器の金属銘板の撮像画像を取得すると、文字読取システム1は、マスタ情報を用いて文字の読取を行う。打刻文字と印刷文字とで文字の読み取り易さが異なるため、文字読取システム1は、打刻文字と印刷文字とで異なる方法を用いて文字を読み取る。
【0018】
メーカまたは製造年が異なると、金属銘板における文字の配置、あるいは、文字の領域毎の打刻文字か印刷文字かの区別が異なる場合がある。そこで、文字読取システム1は、金属銘板のパターン毎にマスタ情報を予め記憶しておく。ここでいう金属銘板のパターンは、打刻文字および印刷文字の配置のパターンを含む金属銘板のデザインのパターンである。
金属銘板の撮像画像に示される金属銘板のパターンを、撮像画像のパターンとも称する。
文字読取システム1は、対象銘板の撮像画像に応じて何れかのマスタ情報を選択し、選択したマスタ情報を用いて対象銘板から文字を読み取る。
【0019】
マスタ情報は、金属銘板のパターン毎に選択された、金属銘板の画像に基づいて生成される。
例えば、文字読取システム1の管理者が、金属銘板のパターン毎に、マスタ情報生成に用いるための金属銘板の撮像画像を選択する。選択された画像をマスタ画像と称し、マスタ画像に示される金属銘板をマスタ銘板と称する。
【0020】
文字読取システム1は、マスタ画像に対して、コンピュータが金属銘板のパターンを識別し易くするための画像処理を行う。画像処理を適用されたマスタ画像を加工後マスタ画像と称する。文字読取システム1は、加工後マスタ画像から特徴量を抽出する。
また、文字読取システム1は、マスタ画像を表示して、マスタ画像における打刻文字、印刷文字それぞれの配置を示すユーザ操作を受け付ける。文字読取システム1は、このユーザ操作に基づいて、マスタ画像における打刻文字、印刷文字それぞれの配置情報を生成する。マスタ画像における打刻文字、印刷文字それぞれの配置情報は、マスタ銘板における打刻文字、印刷文字それぞれの配置情報と見做すことができる。
【0021】
マスタ情報は、マスタ画像、加工後マスタ画像から抽出される特徴量、および、マスタ銘板における打刻文字、印刷文字それぞれの配置情報を含む。マスタ画像は、文字読取システム1の管理者などのユーザによる確認用に用いられる。特徴量は、対象銘板の画像から抽出される特徴量との比較により、金属銘板のパターン毎のマスタ情報のうち、対象銘板のパターンに該当するマスタ情報を選択するために用いられる。文字の配置情報(打刻文字、印刷文字それぞれの配置情報)は、対象銘板の画像のうち、文字の読取を実行する対象領域を特定するために用いられる。
【0022】
撮像装置11は、変圧器が設置されている現場へ作業員によって携帯され、作業員の操作に従って対象銘板の画像を撮像する。変圧器が設置されている現場を、単に現場とも称する。
上記のように、対象銘板は、電柱に設置される変圧器の金属銘板である。したがって、対象銘板は、変圧器に設置された屋外の金属銘板である。対象銘板の撮像画像を対象画像とも称する。
撮像装置11として、デジタルカメラを用いることができる。
【0023】
携帯端末装置12は、変圧器が設置されている現場へ作業員によって携帯され、撮像装置11から対象画像を取得し、取得した対象画像を打刻文字読取サーバ装置21へ送信する。携帯端末装置12は、現場から打刻文字読取サーバ装置21と通信可能な機器である。携帯端末装置12として、スマートフォンなどの携帯電話器を用いることができる。
撮像装置11から携帯端末装置12への対象画像の受け渡しに、メモリカード等の記憶デバイスを用いるようにしてもよい。あるいは、携帯端末装置12が撮像装置11と近距離無線通信を行って対象画像を取得するようにしてもよい。
【0024】
打刻文字読取サーバ装置21は、携帯端末装置12の通信の対象となる。
打刻文字読取サーバ装置21は、携帯端末装置12から対象画像を受信し、受信した対象画像に対して画像処理を行う。打刻文字読取サーバ装置21は、画像処理を適用された対象画像をWebサーバ装置22へ送信する。画像処理を適用された対象画像を加工後対象画像とも称する。
また、打刻文字読取サーバ装置21は、Webサーバ装置22から受信するマスタ情報に基づいて、加工後対象画像から打刻文字を読み取る。打刻文字読取サーバ装置21は、読み取った打刻文字を、印刷文字読取サーバ装置24が読み取る印刷文字と共に携帯端末装置12へ送信する。
【0025】
図3は、打刻文字読取サーバ装置21の機能構成の例を示す概略ブロック図である。
図3に示す構成で、打刻文字読取サーバ装置21は、第一通信部110と、第一記憶部210と、第一制御部310とを備える。第一記憶部210は、画像処理ライブラリ記憶部211を備える。第一制御部310は、画像処理部311と、打刻文字読取処理部312とを備える。
【0026】
第一通信部110は、他の装置と通信を行う。特に、第一通信部110は、携帯端末装置12と通信を行って対象画像を画像データにて受信する。第一通信部110は、対象画像取得部の例に該当する。また、第一通信部110は、加工後対象画像からの、打刻文字および印刷文字の読取結果を携帯端末装置12へ送信する。文字の読取結果では、例えば、読み取られた文字がテキストデータで示される。
また、第一通信部110は、加工後対象画像を画像データにてWebサーバ装置22へ送信する。また、第一通信部110は、印刷文字の読取結果およびマスタ情報をWebサーバ装置22から受信する。
【0027】
第一記憶部210は、各種データを記憶する。第一記憶部210の機能は、打刻文字読取サーバ装置21が備える記憶デバイスを用いて実行される。
画像処理ライブラリ記憶部211は、画像処理ライブラリを記憶する。ここでいうライブラリは、実行可能な形式で提供されるプログラムの部品である。画像処理ライブラリは、画像処理を実行可能な、プログラムの部品である。画像処理ライブラリ記憶部211は、二値化処理およびエッジ抽出を含む画像処理ライブラリを記憶する。
【0028】
第一制御部310は、打刻文字読取サーバ装置21の各部を制御して各種処理を実行する。第一制御部310の機能は、打刻文字読取サーバ装置21が備えるCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が、第一記憶部210からプログラムを読み出して実行することで実行される。
【0029】
画像処理部311は、対象画像に対して、コンピュータが金属銘板のパターンを識別し易くするための画像処理を行う。特に、画像処理部311は、対象画像に対する画像処理として、二値化処理およびエッジ抽出を行う。画像処理部311は、画像処理ライブラリ記憶部211が記憶する画像処理ライブラリを実行することで、対象画像に対する画像処理を行う。
打刻文字読取サーバ装置21は、画像処理部311にて対象画像に対して画像処理を行う点で、画像処理装置の例に該当する。
【0030】
打刻文字読取処理部312は、加工後対象画像から打刻文字を読み取る。ここで、打刻文字読取サーバ装置21がWebサーバ装置22から受信するマスタ情報には、対象画像における打刻文字、印刷文字それぞれの配置が示されている。打刻文字読取処理部312は、マスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、加工後対象画像から打刻文字を読み取る。
【0031】
上述したように、打刻文字は印刷文字よりも読み取りにくく一般的なOCRを用いて打刻文字を読み取ったのでは高い精度を得られないと考えられる。そこで、打刻文字読取処理部312は、パターンマッチングにて打刻文字を読み取る。例えば、打刻文字読取処理部312は、打刻文字に用いられるフォントの文字を予め記憶しておき、フォントの文字とのパターンマッチングにて打刻文字を読み取る。
【0032】
加工後対象画像における打刻文字の位置は、マスタ情報によって示されている。そこで打刻文字読取処理部312は、マスタ情報に基づいて、加工後対象画像のうち打刻文字が記載されている領域の画像を抜き取る。そして、打刻文字読取処理部312は、抜き取った画像に対してパターンマッチングを行って打刻文字を読み取る。
ここでいう文字の位置は、その文字が記載されている領域の位置である。文字の位置を文字の配置とも称する。
加工後対象画像の複数の位置に打刻文字が記載されている場合、打刻文字読取処理部312は、打刻文字が記載されている複数の位置それぞれから打刻文字を読み取る。
【0033】
Webサーバ装置22は、打刻文字読取サーバ装置21から加工後対象画像を受信する。打刻文字読取サーバ装置21は、受信した加工後対象画像を画像識別サーバ装置23に送信し、その加工後対象画像に応じたマスタ情報を画像識別サーバ装置23から受信する。また、Webサーバ装置22は、加工後対象画像とマスタ情報とを印刷文字読取サーバ装置24に送信して対象画像から印刷文字を読み取らせる。Webサーバ装置22は、印刷文字読取サーバ装置24から印刷文字の読取結果を受信し、受信した読取結果を打刻文字読取サーバ装置21へ送信する。
また、Webサーバ装置22は、マスタ情報を管理する。
【0034】
図4は、Webサーバ装置22の機能構成の例を示す概略ブロック図である。
図4に示す構成で、Webサーバ装置22は、第二通信部120と、第二記憶部220と、第二制御部320とを備える。第二制御部320は、照会処理部321と、マスタ管理部322とを備える。
【0035】
第二通信部120は、他の装置と通信を行う。例えば、第二通信部120は、打刻文字読取サーバ装置21が送信する加工後対象画像を受信する。また、第二通信部120は、加工後対象画像を画像識別サーバ装置23に送信し、送信した加工後対象画像に応じたマスタ情報を受信する。
また、第二通信部120は、加工後対象画像とマスタ情報とを印刷文字読取サーバ装置24に送信し、加工後対象画像からの印刷文字読取結果を受信する。第二通信部120は、印刷文字読取結果を打刻文字読取サーバ装置21へ送信する。
【0036】
第二記憶部220は、各種データを記憶する。第二記憶部220の機能は、Webサーバ装置22が備える記憶デバイスを用いて実行される。
第二制御部320は、Webサーバ装置22の各部を制御して各種処理を実行する。第二制御部320の機能は、Webサーバ装置22が備えるCPUが、第二記憶部220からプログラムを読み出して実行することで実行される。
【0037】
照会処理部321は、画像識別サーバ装置23からマスタ情報を取得し、印刷文字読取サーバ装置24から印刷文字の読取結果を取得する。具体的には、照会処理部321は、打刻文字読取サーバ装置21から送信される加工後対象画像を、第二通信部120を介して画像識別サーバ装置23に送信し、送信した加工後対象画像に応じたマスタ情報を取得する。また、照会処理部321は、加工後対象画像とマスタ情報とを、第二通信部120を介して印刷文字読取サーバ装置24に送信し、加工後対象画像からの印刷文字読取結果を取得する。
【0038】
また、照会処理部321は、マスタ情報が示す印刷文字の領域、打刻文字の領域それぞれを、対象画像から切り出す。得らえた画像を切出画像と称する。切出画像は、作業員が文字の読取結果を確認する際に参照される。
マスタ管理部322は、マスタ情報を管理する。例えば、マスタ管理部322は、マスタ情報を生成、変更および削除するための操作画面を管理端末装置31に表示させる。
【0039】
画像識別サーバ装置23は、Webサーバ装置22から送信される加工後対象画像に応じたマスタ情報を選択する。加工後対象画像に応じたマスタ情報は、加工後対象画像に示される金属銘板のパターンに該当するマスタ情報である。画像識別サーバ装置23は、加工後対象画像から抽出される特徴量と、マスタ情報に示される特徴量とを比較することで、加工後対象画像に示される金属銘板のパターンに該当するマスタ情報を推定し選択する。
【0040】
図5は、画像識別サーバ装置23の機能構成の例を示す概略ブロック図である。
図5に示す構成で、画像識別サーバ装置23は、第三通信部130と、第三記憶部230と、第三制御部330とを備える。第三記憶部230は、画像識別ライブラリ記憶部231と、マスタ情報記憶部232とを備える。第三制御部330は、画像識別処理部331を備える。画像識別処理部331は、特徴量抽出部332と、マスタ情報選択部333とを備える。
【0041】
第三通信部130は、他の装置と通信を行う。特に、第三通信部130は、Webサーバ装置22から加工後対象画像を受信する。また、Webサーバ装置22は、加工後対象画像に応じて選択されたマスタ情報をWebサーバ装置22へ送信する。
また、第三通信部130は、金属銘板のパターン毎のマスタ情報を、データベースサーバ装置25から受信する。
【0042】
第三記憶部230は、各種データを記憶する。第三記憶部230の機能は、画像識別サーバ装置23が備える記憶デバイスを用いて実行される。
画像識別ライブラリ記憶部231は、画像識別ライブラリを記憶する。画像識別ライブラリは、加工後対象画像に示される対象銘板のパターンを識別するための、プログラムの部品である。
マスタ情報記憶部232は、金属銘板のパターン毎のマスタ情報を記憶する。
【0043】
第三制御部330は、画像識別サーバ装置23の各部を制御して各種処理を実行する。第三制御部330の機能は、画像識別サーバ装置23が備えるCPUが、第三記憶部230からプログラムを読み出して実行することで実行される。
画像識別処理部331は、マスタ情報記憶部232が金属銘板のパターン毎に記憶するマスタ情報のうち、加工後対象画像に応じたマスタ情報を選択する。
【0044】
特徴量抽出部332は、加工後対象画像の特徴量を抽出する。特徴量抽出部332は、画像識別ライブラリ記憶部231が記憶する画像識別ライブラリを実行することで、加工後対象画像の特徴量を抽出する。
マスタ情報選択部333は、マスタ情報記憶部232が記憶する金属銘板のパターン毎のマスタ情報のうち、対象画像のパターンに応じたマスタ情報を、特徴量抽出部332が抽出した特徴量に基づいて選択する。
【0045】
具体的にはマスタ情報選択部333は、マスタ情報毎に、そのマスタ情報に含まれる特徴量と、特徴量抽出部332が算出した特徴量との類似度を算出する。類似度の算出には、例えばL1ノルム、L2ノルム、または、L∞ノルムなど、公知の類似度を用いることができる。
マスタ情報選択部333は、特徴量の類似度が最も高いマスタ情報を、対象画像のパターンに応じたマスタ情報として選択する。
特徴量抽出部332とマスタ情報選択部333とを備える画像識別サーバ装置23は、画像識別装置の例に該当する。
【0046】
印刷文字読取サーバ装置24は、加工後対象画像から印刷文字を読み取る。
図6は、印刷文字読取サーバ装置24の機能構成の例を示す概略ブロック図である。
図6に示す構成で、印刷文字読取サーバ装置24は、第四通信部140と、第四記憶部240と、第四制御部340とを備える。第四記憶部240は、文字読取ライブラリ記憶部241と、フォント記憶部242とを備える。第四制御部340は、印刷文字読取処理部341を備える。
【0047】
第四通信部140は、他の装置と通信を行う。特に、第四通信部140は、Webサーバ装置22から加工後対象画像を受信する。また、第四通信部140は、加工後対象画像から読み取られた印刷文字をWebサーバ装置22へ送信する。
第四記憶部240は、各種データを記憶する。第四記憶部240の機能は、印刷文字読取サーバ装置24が備える記憶デバイスを用いて実行される。
【0048】
文字読取ライブラリ記憶部241は、文字読取ライブラリを記憶する。文字読取ライブラリは、例えば、OCRエンジンと、辞書などOCRエンジンを動作させるために用いられる情報との組み合わせである。
フォント記憶部242は、対象銘板の印刷文字に用いられるフォントを記憶する。OCRエンジンが、フォント記憶部242が記憶するフォントを用いることで、文字の読取を高精度に行えることが期待される。フォント記憶部242が文字読取ライブラリ記憶部241の一部として構成されていてもよい。
【0049】
第四制御部340は、印刷文字読取サーバ装置24の各部を制御して各種処理を実行する。第四制御部340の機能は、印刷文字読取サーバ装置24が備えるCPUが、第四記憶部240からプログラムを読み出して実行することで実行される。
印刷文字読取処理部341は、加工後対象画像から印刷文字を読み取る。文字読取ライブラリ記憶部241が記憶する文字読取ライブラリを実行することで、加工後対象画像にOCRを適用して印刷文字を読み取る。加工後対象画像における印刷文字の配置については、マスタ情報によって示されている。そこで、印刷文字読取処理部341は、マスタ情報に基づいて加工後対象画像における印刷文字の位置(印刷文字が記載されている領域の位置)を特定し、特定した位置に対してOCRを実行する。
加工後対象画像の複数の位置に印刷文字が記載されている場合、印刷文字読取処理部341は、印刷文字が記載されている複数の位置それぞれから印刷文字を読み取る。
【0050】
打刻文字読取処理部312と印刷文字読取処理部341との組み合わせは、文字読取部の例に該当する。打刻文字読取処理部312がパターンマッチングにて打刻文字を読み取るのに対し、印刷文字読取処理部341がOCRを用いて印刷文字を読み取るというように、打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、対象銘板に記載されている文字を読み取る。また、打刻文字読取処理部312と印刷文字読取処理部341との組み合わせは、1つの対象画像から打刻文字および印刷文字の両方を読み取る。
また、打刻文字読取処理部312を備える打刻文字読取サーバ装置21と、印刷文字読取処理部341を備える印刷文字読取サーバ装置24との組み合わせは、文字読取装置の例に該当する。
【0051】
データベースサーバ装置25は、マスタ情報を記憶する。また、データベースサーバ装置25は、マスタ情報を画像識別サーバ装置23へ送信する。
図7は、データベースサーバ装置25の機能構成の例を示す概略ブロック図である。
図7に示す構成で、データベースサーバ装置25は、第五通信部150と、第五記憶部250と、第五制御部350とを備える。
第五記憶部250は、マスタ情報記憶部251を備える。
第五制御部350は、マスタ情報生成部351を備える。マスタ情報生成部351は、特徴量抽出部352を備える。
【0052】
第五通信部150は、他の装置と通信を行う。特に、第五通信部150は、マスタ画像、マスタ画像における打刻文字、印刷文字それぞれの配置情報、および、加工後マスタ画像を、Webサーバ装置22を介して管理端末装置31から取得する。
また、第五通信部150は、マスタ情報を画像識別サーバ装置23へ送信する。
【0053】
第五記憶部250は、各種データを記憶する。第五記憶部250の機能は、データベースサーバ装置25が備える記憶デバイスを用いて実行される。
マスタ情報記憶部251は、金属銘板のパターン毎のマスタ情報を記憶する。
第五制御部350は、データベースサーバ装置25の各部を制御して各種処理を実行する。第五制御部350の機能は、データベースサーバ装置25が備えるCPUが、第五記憶部250からプログラムを読み出して実行することで実行される。
【0054】
マスタ情報生成部351は、金属銘板のパターン毎のマスタ情報を生成する。
例えば、マスタ情報生成部351は、マスタ画像、マスタ画像における打刻文字、印刷文字それぞれの配置情報(マスタ銘板における打刻文字、印刷文字それぞれの配置情報)、および、加工後マスタ画像を、Webサーバ装置22を経由して管理端末装置31から取得する。そして、マスタ情報生成部351は、特徴量抽出部352にて加工後マスタ画像の特徴量を抽出する。マスタ情報生成部351は、マスタ画像と、特徴量と、打刻文字、印刷文字それぞれの配置情報とを紐づけることで、マスタ情報を生成する。
また、マスタ情報生成部351は、管理端末装置31におけるユーザ操作に従って、特徴量抽出部352が記憶するマスタ情報の修正および削除を行う。
【0055】
特徴量抽出部352は、加工後マスタ画像の特徴量を抽出する。特徴量抽出部352は、画像識別サーバ装置23の特徴量抽出部332が加工後対象画像に適用する特徴量抽出処理と同じ特徴量抽出処理を加工後マスタ画像に適用することで、加工後マスタ画像の特徴量を抽出する。
【0056】
マスタ情報記憶部251と画像識別サーバ装置23のマスタ情報記憶部232とが同一のマスタ情報を記憶するようにしてもよい。例えば、マスタ情報生成部351が、マスタ情報記憶部251が記憶するマスタ情報を更新(追加、変更または削除)した場合に、マスタ情報を更新するための差分情報を、第五通信部150を介して画像識別サーバ装置23にバックグラウンド処理にて送信するようにしてもよい。
【0057】
管理端末装置31は、文字読取システム1の管理者用の端末装置である。
図8は、管理端末装置31の機能構成の例を示す概略ブロック図である。
図8に示す構成で、管理端末装置31は、第六通信部160と、第六記憶部260と、第六制御部360と、表示部460と、操作入力部560とを備える。
第六記憶部260は、画像処理ライブラリ記憶部261を備える。
第六制御部360は、マスタ画像取得部361と、画像処理部362とを備える。
【0058】
第六通信部160は、他の装置と通信を行う。特に、第六通信部160は、マスタ画像、マスタ画像における打刻文字、印刷文字それぞれの配置情報、および、加工後マスタ画像をWebサーバ装置22へ送信する。
第六記憶部260は、各種データを記憶する。第六記憶部260の機能は、管理端末装置31が備える記憶デバイスを用いて実行される。
画像処理ライブラリ記憶部261は、画像処理ライブラリ記憶部211が記憶する画像処理ライブラリと同じ画像処理ライブラリを記憶する。
【0059】
第六制御部360は、管理端末装置31の各部を制御して各種処理を実行する。第六制御部360の機能は、管理端末装置31が備えるCPUが、第六記憶部260からプログラムを読み出して実行することで実行される。
マスタ画像取得部361は、金属銘板の撮像画像を取得する。具体的には、マスタ画像取得部361は、新たなパターンの金属銘板が生成されたときなど、データベースサーバ装置25のマスタ情報記憶部251がマスタ情報を記憶していないパターンの金属銘板の撮像画像を取得する。
【0060】
マスタ画像取得部361が金属銘板の撮像画像を取得する方法は、特定の方法に限定されない。例えば、撮像装置11が撮像する金属銘板の撮像画像を、Webサーバ装置22またはデータベースサーバ装置25が記憶しておくようにしてもよい。そして、文字読取システム1の管理者などのユーザが、未だマスタ情報がデータベースサーバ装置25のマスタ情報記憶部251に登録されていないパターンの撮像画像を、Webサーバ装置22またはデータベースサーバ装置25が記憶する金属銘板の撮像画像の中から選択するようにしてもよい。この場合、マスタ画像取得部361は、選択された撮像画像を取得する。
あるいは、文字読取システム1の管理者などのユーザが、例えばカメラ等から金属銘板の撮像画像を取得して、管理端末装置31に読み込ませるようにしてもよい。この場合、マスタ画像取得部361は、ユーザが管理端末装置31に読み込ませた撮像画像を取得する。
【0061】
画像処理部362は、金属銘板の撮像画像に対して画像処理を行う。画像処理部362は、例えば金属銘板の撮像画像に対して二値化処理およびエッジ抽出を行うなど、打刻文字読取サーバ装置21の画像処理部311が対象画像に対して行う画像処理と同じ画像処理を金属銘板の撮像画像に対して行う。画像処理部362は、画像処理ライブラリ記憶部261が記憶する画像処理ライブラリを実行することで、金属銘板の撮像画像に対する画像処理を行う。
【0062】
表示部460は、例えば液晶パネルまたはLED(Light Emitting Diode)などの表示画面を備え、各種画像を表示する。特に、表示部460は、マスタ画像を表示する。
操作入力部560は、例えばキーボードおよびマウスなどの入力デバイスを備え、ユーザ操作を受け付ける。特に、操作入力部560は、表示部460がマスタ画像を表示しているときに、そのマスタ画像における打刻文字、印刷文字それぞれの配置を示すユーザ操作を受け付ける。
【0063】
次に、図9から図11を参照して、文字読取システム1の動作について説明する。
図9は、文字読取システム1がマスタ情報を生成し登録する処理手順の例を示す図である。
図9の処理で、管理端末装置31のマスタ画像取得部361は、マスタ画像を取得する(シーケンスS111)。表示部460は、マスタ画像取得部361が取得したマスタ画像を表示する(シーケンスS112)。そして、操作入力部560は、表示部460が表示しているマスタ画像における打刻文字、印刷文字それぞれの配置を示すユーザ操作を受け付ける(シーケンスS113)。
【0064】
また、画像処理部362は、マスタ画像取得部361が取得したマスタ画像に対して画像処理を行って、加工後マスタ画像を取得する(シーケンスS114)。
第六通信部160は、第六制御部360の制御に従って、マスタ画像、マスタ画像における打刻文字、印刷文字それぞれの配置情報、および、加工後マスタ画像をWebサーバ装置22へ送信し、Webサーバ装置22がデータベースサーバ装置25へ転送する(シーケンスS115)。
【0065】
データベースサーバ装置25では、特徴量抽出部352が、管理端末装置31からの加工後マスタ画像の特徴量を抽出する(シーケンスS121)。マスタ情報生成部351は、マスタ画像と、マスタ画像における打刻文字、印刷文字それぞれの配置情報と、加工後マスタ画像の特徴量とを紐付けたマスタ情報を生成する(シーケンスS122)。
【0066】
マスタ情報記憶部251は、第五制御部350の制御に従ってマスタ情報を記憶する(シーケンスS123)。また、第五通信部150は、第五制御部350の制御に従ってマスタ情報を画像識別サーバ装置23へ送信する(シーケンスS124)。
画像識別サーバ装置23では、マスタ情報記憶部251が、第三制御部330の制御に従ってデータベースサーバ装置25からのマスタ情報を記憶する(シーケンスS131)。
【0067】
図10は、文字読取システム1が対象画像に応じたマスタ情報を選択する処理手順の例を示す図である。
図10の処理で、撮像装置11は、現場にて対象銘板を撮像する(シーケンスS211)。
撮像装置11は、得られた対象画像を携帯端末装置12へ出力し、携帯端末装置12が打刻文字読取サーバ装置21へ転送する(シーケンスS212)。
【0068】
打刻文字読取サーバ装置21では、画像処理部311が、撮像装置11からの対象画像に対して画像処理を行う(シーケンスS221)。
第一通信部110は、得られた加工後対象画像を、第一制御部310の制御に従ってWebサーバ装置22へ送信し、Webサーバ装置22が画像識別サーバ装置23へ転送する(シーケンスS222)。
【0069】
画像識別サーバ装置23では、特徴量抽出部332が、打刻文字読取サーバ装置21からの加工後対象画像の特徴量を抽出する(シーケンスS231)。マスタ情報選択部333は、得られた特徴量に基づいて、マスタ情報記憶部232が金属銘板のパターン毎に記憶するマスタ情報のうち加工後対象画像に応じたマスタ情報を選択する(シーケンスS232)。
第三通信部130は、第三制御部330の制御に従って、選択されたマスタ情報をWebサーバ装置22へ送信する(シーケンスS233)。
【0070】
図11は、文字読取システム1がマスタ情報を用いて加工後対象画像から印刷文字および打刻文字を読み取る処理手順の例を示す図である。
図11の例で、Webサーバ装置22の第二通信部120は、加工後対象画像とマスタ情報とを、第二制御部320の制御に従って印刷文字読取サーバ装置24へ送信する(シーケンスS311)。
【0071】
印刷文字読取サーバ装置24では、印刷文字読取処理部341が、マスタ情報が示す印刷文字の配置に基づいて、加工後対象画像から印刷文字を読み取る(シーケンスS321)。
第四通信部140は、加工後対象画像からの印刷文字の読取結果を、第四制御部340の制御に従ってWebサーバ装置22へ送信する(シーケンスS322)。
【0072】
Webサーバ装置22では、照会処理部321が、マスタ情報が示す打刻文字、印刷文字それぞれの位置の画像を対象画像から切り出す(シーケンスS331)。
第二通信部120は、マスタ情報と、読み取られた印刷文字のテキストデータ(印刷文字読取処理部341による印刷文字の読取結果)と、対象画像からの切出画像とを、第二制御部320の制御に従って打刻文字読取サーバ装置21へ送信する(シーケンスS332)。
【0073】
打刻文字読取サーバ装置21では、打刻文字読取処理部312が、マスタ情報が示す打刻文字の配置情報に基づいて、加工後対象画像から打刻文字を読み取る(シーケンスS341)。
第一通信部110は、読み取られた印刷文字のテキストデータ(印刷文字の読取結果)、および、読み取られた打刻文字のテキストデータ(打刻文字の読取結果)と、対象画像からの切出画像とを、第一制御部310の制御に従って携帯端末装置12へ送信する(シーケンスS342)。
【0074】
携帯端末装置12は、印刷文字の読取結果および打刻文字の読取結果を、それぞれに対応する切出画像と並べて表示する(シーケンスS351)。読取結果を確認する作業員は、読取結果と切出画像とを見比べて、読取結果が正しいか否かを判定することができる。
携帯端末装置12は、表示した読取結果(印刷文字および打刻文字)に対する修正操作を受け付け、修正操作が行われた場合は操作に応じて読取結果を修正する(シーケンスS352)。
得られた打刻文字および印刷文字は、例えば、作業員が作業報告書を書く際に、作業対象の変圧器の情報として用いることができる。
【0075】
以上のように、打刻文字読取サーバ装置21の第一通信部110は、対象画像を取得する。上述したように、対象画像は、変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である。
画像処理部311は、対象画像に対して画像処理を行う。画像識別サーバ装置23の特徴量抽出部332は、画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出する。
マスタ情報選択部333は、金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報のうち、特徴量抽出部332が抽出した特徴量に基づいて、対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択する。マスタ情報は、マスタ画像に対して対象銘板に対する画像処理と同じ画像処理を適用された加工後マスタ画像から抽出された特徴量と、打刻文字および印刷文字の配置情報とが紐づけられた情報である。マスタ画像は、金属銘板のパターン毎に選ばれた金属銘板の画像である。
打刻文字読取処理部312と印刷文字読取処理部341との組み合わせは、選択されたマスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、処理後対象画像に対して打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、対象銘板に記載されている文字を読み取る。
文字読取システム1によれば、打刻文字、印刷文字の何れも読み取ることができる。
【0076】
また、打刻文字読取処理部312と印刷文字読取処理部341との組み合わせは、1つの対象画像から打刻文字および印刷文字の両方を読み取る。
文字読取システム1によれば、撮像者は、1つの金属銘板を1回撮像すればよく、この点で、撮像者の負担が軽くて済む。
【0077】
また、画像処理部311は、二値化処理およびエッジ抽出を行う。
文字読取システム1によれば、例えばピントがぼけている画像の輪郭をより明確にすることができ、この点で、高精度に文字を読み取ることができる。
【0078】
次に、図12から図14を参照して、本発明の実施形態の構成について説明する。
図12は、実施形態に係る文字読取システムの構成の例を示す図である。図12に示す文字読取システム600は、対象画像取得部601と、画像処理部602と、特徴量抽出部603と、マスタ情報選択部604と、文字読取部605と、を備える。
【0079】
かかる構成で、対象画像取得部601は、変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である対象画像を取得する。画像処理部602は、対象画像に対して画像処理を行う。特徴量抽出部603は、画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出する。マスタ情報選択部604は、金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報であって、画像処理を適用された金属銘板の画像であるマスタ画像から抽出された特徴量と、打刻文字および印刷文字の配置情報とが紐づけられたマスタ情報のうち、特徴量に基づいて、対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択する。文字読取部605は、選択されたマスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、画像処理を適用された対象画像に対して打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、対象銘板に記載されている文字を読み取る。
文字読取システム600によれば、打刻文字、印刷文字の何れも読み取ることができる。
【0080】
図13は、実施形態に係る文字読取システムの構成の、もう1つの例を示す図である。図13に示す文字読取システム610は、撮像装置611と、画像処理装置612と、画像識別装置613と、文字読取装置616と、を備える。画像識別装置613は、特徴量抽出部614と、マスタ情報選択部615と、を備える。
【0081】
かかる構成で、撮像装置611は、変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である対象画像を撮像する。画像処理装置612は、対象画像に対して画像処理を行う。特徴量抽出部614は、画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出する。マスタ情報選択部615は、金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報であって、画像処理を適用された金属銘板の画像であるマスタ画像から抽出された特徴量と、打刻文字および印刷文字の配置情報とが紐づけられたマスタ情報のうち、特徴量に基づいて、対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択する。
文字読取システム610によれば、打刻文字、印刷文字の何れも読み取ることができる。
【0082】
図14は、実施形態に係る文字読取方法における処理の手順の例を示すフローチャートである。
図14に示す処理は、対象画像取ステップ(ステップS11)と、画像処理ステップ(ステップS12)と、特徴量抽出ステップ(ステップS13)と、マスタ情報選択ステップ(ステップS14)と、文字読取ステップ(ステップS15)とを含む。
【0083】
対象画像取ステップ(ステップS11)では、変圧器に設置された屋外の金属銘板の画像であって、打刻文字と印刷文字とが記載された金属銘板の画像である対象画像を取得する。画像処理ステップ(ステップS12)では、対象画像に対して画像処理を行う。特徴量抽出ステップ(ステップS13)では、画像処理を適用された対象画像から特徴量を抽出する。マスタ情報選択ステップ(ステップS14)では、金属銘板のパターン毎に設けられるマスタ情報であって、画像処理を適用された金属銘板の画像であるマスタ画像から抽出された特徴量と、打刻文字および印刷文字の配置情報とが紐づけられたマスタ情報のうち、特徴量に基づいて、対象画像のパターンに応じたマスタ情報を選択する。文字読取ステップ(ステップS15)では、選択されたマスタ情報が示す文字の配置情報に基づいて、画像処理を適用された対象画像に対して打刻文字と印刷文字とで異なる文字認識処理を行って、対象銘板に記載されている文字を読み取る。
図14に示す文字読取方法によれば、打刻文字、印刷文字の何れも読み取ることができる。
【0084】
図15は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
図15に示す構成で、コンピュータ700は、CPU(Central Processing Unit)710と、主記憶装置720と、補助記憶装置730と、インタフェース740とを備える。
上記の打刻文字読取サーバ装置21、Webサーバ装置22、画像識別サーバ装置23、印刷文字読取サーバ装置24、データベースサーバ装置25、管理端末装置31、および、文字読取システム600のうち何れか1つ以上が、コンピュータ700に実装されてもよい。その場合、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU710は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置720に確保する。
【0085】
打刻文字読取サーバ装置21がコンピュータ700に実装される場合、第一制御部310およびその各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU710は、プログラムに従って、第一記憶部210およびその各部に対応する記憶領域を主記憶装置720に確保する。
第一通信部110による通信は、インタフェース740が通信機能を有し、CPU510の制御に従って通信を行うことで実行される。
【0086】
Webサーバ装置22がコンピュータ700に実装される場合、第二制御部320およびその各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU710は、プログラムに従って、第二記憶部220に対応する記憶領域を主記憶装置720に確保する。
第二通信部120による通信は、インタフェース740が通信機能を有し、CPU710の制御に従って通信を行うことで実行される。
【0087】
画像識別サーバ装置23がコンピュータ700に実装される場合、第三制御部330およびその各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU710は、プログラムに従って、第三記憶部230およびその各部に対応する記憶領域を主記憶装置720に確保する。
第三通信部130による通信は、インタフェース740が通信機能を有し、CPU710の制御に従って通信を行うことで実行される。
【0088】
印刷文字読取サーバ装置24がコンピュータ700に実装される場合、第四制御部340およびその各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU710は、プログラムに従って、第四記憶部240およびその各部に対応する記憶領域を主記憶装置720に確保する。
第四通信部140による通信は、インタフェース740が通信機能を有し、CPU710の制御に従って通信を行うことで実行される。
【0089】
データベースサーバ装置25がコンピュータ700に実装される場合、第五制御部350およびその各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU710は、プログラムに従って、第五記憶部250およびその各部に対応する記憶領域を主記憶装置720に確保する。
第五通信部150による通信は、インタフェース740が通信機能を有し、CPU710の制御に従って通信を行うことで実行される。
【0090】
管理端末装置31がコンピュータ700に実装される場合、第六制御部360およびその各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU710は、プログラムに従って、第六記憶部260およびその各部に対応する記憶領域を主記憶装置720に確保する。
第六通信部160による通信は、インタフェース740が通信機能を有し、CPU710の制御に従って通信を行うことで実行される。表示部460による表示は、インタフェース740が表示画面を有し、CPU710の制御に従って表示を行うことで実行される。操作入力部560によるユーザ操作の受付は、インタフェース740が入力デバイスを有してユーザ操作を受け付けることで実行される。
【0091】
文字読取システム600がコンピュータ700に実装される場合、対象画像取得部601と、画像処理部602と、特徴量抽出部603と、マスタ情報選択部604と、文字読取部605との動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
【0092】
なお、打刻文字読取サーバ装置21、Webサーバ装置22、画像識別サーバ装置23、印刷文字読取サーバ装置24、データベースサーバ装置25、管理端末装置31、および、文字読取システム600の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(オペレーティングシステム)や周辺機器等のハードウェアを含む。
「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0093】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0094】
1、600、610 文字読取システム
11、611 撮像装置
12 携帯端末装置
21 打刻文字読取サーバ装置
110 第一通信部
210 第一記憶部
211 画像処理ライブラリ記憶部
310 第一制御部
311、362、602 画像処理部
312 打刻文字読取処理部
22 Webサーバ装置
120 第二通信部
220 第二記憶部
320 第二制御部
321 照会処理部
322 マスタ管理部
23 画像識別サーバ装置
130 第三通信部
230 第三記憶部
231 画像識別ライブラリ記憶部
232 マスタ情報記憶部
330 第三制御部
331 画像識別処理部
332、352、603、614 特徴量抽出部
333、604、615 マスタ情報選択部
24 印刷文字読取サーバ装置
140 第四通信部
240 第四記憶部
241 文字読取ライブラリ記憶部
242 フォント記憶部
340 第四制御部
341 印刷文字読取処理部
25 データベースサーバ装置
150 第五通信部
250 第五記憶部
251 マスタ情報記憶部
350 第五制御部
351 マスタ情報生成部
31 管理端末装置
160 第六通信部
260 第六記憶部
261 画像処理ライブラリ記憶部
360 第六制御部
361 マスタ画像取得部
460 表示部
560 操作入力部
601 対象画像取得部
605 文字読取部
612 画像処理装置
613 画像識別装置
616 文字読取装置
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