(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186140
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】情報入力装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/023 20060101AFI20221208BHJP
G06F 3/0354 20130101ALI20221208BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
G06F3/023 460
G06F3/0354 453
G06F3/01 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021094218
(22)【出願日】2021-06-04
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】島田 陽
【テーマコード(参考)】
5B020
5B087
5E555
【Fターム(参考)】
5B020AA11
5B020AA12
5B020BB05
5B020CC06
5B020DD04
5B020DD30
5B087AA09
5B087AB03
5B087DE03
5E555AA74
5E555BA27
5E555BB27
5E555BC01
5E555CA12
5E555CA15
5E555CB68
5E555CC01
5E555CC03
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】感染症対策に有効な情報入力装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置100が有する情報入力装置は、表示部10と、操作部20と、制御部60とを備える。表示部10は、複数の選択肢を順次表示する。操作部20は、ユーザーの足によるタッチ操作を受け付ける。制御部60は、複数の選択肢のうち操作部20にタッチ操作がなされた時点で表示部10が表示する選択肢が選択されるように制御する。例えば、複数の選択肢は、0から9までの数字、あるいは複数桁を有する数字の桁位置である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の選択肢を順次表示する表示部と、
ユーザーの足によるタッチ操作を受け付ける操作部と、
前記複数の選択肢のうち前記操作部に前記タッチ操作がなされた時点で前記表示部が表示する選択肢が選択されるように制御する制御部と、
を備えた情報入力装置。
【請求項2】
前記複数の選択肢は、0から9までの数字である、請求項1に記載の情報入力装置。
【請求項3】
前記複数の選択肢は、複数桁を有する数字の桁位置である、請求項1に記載の情報入力装置。
【請求項4】
前記操作部は、複数の足元選択肢を並列に表示するタッチパネルを有し、
前記制御部は、前記複数の足元選択肢のうち前記タッチパネルへの前記タッチ操作の位置に応じた足元選択肢が選択されるように制御する機能を更に有する、請求項1に記載の情報入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の操作入力システムは、ユーザーの手元にタッチパネルを有し、パスワードのようなセキュリティー情報をタッチパネルで受け付ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の操作入力システムでは、タッチパネルを介した人から人へのウィルス感染が考慮されていなかった。
【0005】
本発明は、感染症対策に有効な情報入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報入力装置は、表示部と、操作部と、制御部とを備える。前記表示部は、複数の選択肢を順次表示する。前記操作部は、ユーザーの足によるタッチ操作を受け付ける。前記制御部は、前記複数の選択肢のうち前記操作部に前記タッチ操作がなされた時点で前記表示部が表示する選択肢が選択されるように制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、感染症対策に有効な情報入力装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る情報入力装置を有する画像形成装置の構造の一例を示す概略図である。
【
図2】画像形成装置の回路構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】(a)は第1タッチパネルの表示の一例を示す図であり、(b)は第2タッチパネルの表示の一例を示す図である。
【
図4】(a)は第1タッチパネルの表示の他の例を示す図であり、(b)は第2タッチパネルの表示の他の例を示す図である。
【
図5】第1タッチパネルの表示の更に他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
図1を参照して、実施形態に係る情報入力装置を有する画像形成装置100について説明する。
図1は、画像形成装置100の構成の一例を示す概略図である。画像形成装置100は、例えば、複写機、プリンター、ファクシミリ、又はこれらの機能を兼ね備えた複合機である。
【0011】
図1に示されるように、画像形成装置100は、読取部1と、給送部2と、搬送部3と、画像形成部4と、定着部5と、排出部6とを備える。
【0012】
読取部1は、原稿Gの画像を読み取る。読取部1は、読み取った画像から画像データを生成する。給送部2は、複数のシートSを収容し、搬送部3へシートSを給送する。シートSは、例えば紙製又は合成樹脂製である。搬送部3は、複数の搬送ローラー対を含み、画像形成部4にシートSを搬送する。
【0013】
画像形成部4は、電子写真方式によってシートSにトナー像を形成する。画像形成部4は、感光体ドラムと、帯電装置と、露光装置と、現像装置と、補給装置と、転写装置と、クリーニング装置と、除電装置とを含む。補給装置は、消耗品であるトナーを現像装置へ補給する。
【0014】
定着部5は、トナー像を加熱及び加圧して、トナー像をシートSに定着させる。搬送部3は、トナー像の定着されたシートSを排出部6に搬送する。排出部6は、画像形成装置100の外部にシートSを排出する。
【0015】
次に、
図1及び
図2を参照して、画像形成装置100の回路構成について説明する。
図2は、画像形成装置100の回路構成の一例を示すブロック図である。
【0016】
図2に示されるように、画像形成装置100は、第1操作表示部10と、第2操作表示部20と、制御部60と、記憶部70とを更に備える。
【0017】
第1操作表示部10は、種々のユーザー操作のための入力デバイスと、ユーザーへのメッセージを表示する表示デバイスとを兼ねる。第1操作表示部10は、ユーザーが手で操作できる位置に配置される。第1操作表示部10は、例えば、第1タッチパネル11と、複数の押しボタンとを含む。第1タッチパネル11は、複数の選択肢を順次表示することができる。しかも、第1タッチパネル11の表示は、操作中のユーザー以外の人に見られないように配慮されている。第1操作表示部10は、「表示部」の一例に相当する。
【0018】
第2操作表示部20は、ユーザーの足によるタッチ操作を受け付ける入力デバイスと、ユーザーへのメッセージを表示する表示デバイスとを兼ねる。第2操作表示部20は、ユーザーが足で操作できる位置に配置される。第2操作表示部20は、例えば、第2タッチパネル21を含む。第2操作表示部20は、「操作部」の一例に相当する。
【0019】
記憶部70は、記憶装置を含み、データ及びコンピュータープログラムを記憶する。記憶部70は、半導体メモリーのような主記憶装置と、ハードディスクドライブ(HDD)のような補助記憶装置とを含む。
【0020】
制御部60は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含み、記憶部70に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、画像形成装置100の各構成を制御する。具体的に説明すると、制御部60は、読取部1、画像形成部4、第1操作表示部10、及び第2操作表示部20の動作を制御する。
【0021】
特に、制御部60は、第1操作表示部10が順次表示する複数の選択肢のうち第2操作表示部20に足でタッチ操作がなされた時点で第1操作表示部10が表示する選択肢が選択されるように制御する。
【0022】
次に、
図3(a)及び
図3(b)を参照して、4桁の数字を含むパスワードの入力を受ける場合の制御部60の動作について説明する。
図3(a)は第1タッチパネル11の表示の一例を示す図であり、
図3(b)は第2タッチパネル21の表示の一例を示す図である。
【0023】
ユーザーは、パスワードとして4桁の数字「1962」を入力することを意図している。このうち上位3桁「196」の入力が終わり、下1桁「2」の入力が将に行われようとしている。
図3(a)に示されるように、第1タッチパネル11は、既入力部分111を小さいフォントの文字で、現入力部分112を大きいフォントの文字でそれぞれ表示する。既入力部分111は変化しないが、現入力部分112は各々選択肢として0から9までの数字を順次含むように変化する。
【0024】
図3(b)に示されるように、第2タッチパネル21は、入力ボタン211を表示する。パスワードの下1桁「2」を入力したいユーザーは、第1タッチパネル11が現入力部分112に「2」を表示しているタイミングに合わせて、入力ボタン211を足でタッチ操作する。制御部60は、タッチ操作に応答して、パスワードの下1桁として0から9までの数字のうち「2」が選択されるように制御する。その結果、ユーザーは、パスワードを秘匿しつつ、第1タッチパネル11に触れることなくパスワードを入力することができる。
【0025】
次に、
図4(a)及び
図4(b)を参照して、パスワードの修正入力を受ける場合の制御部60の動作について説明する。
図4(a)は第1タッチパネル11の表示の他の例を示す図であり、
図4(b)は第2タッチパネル21の表示の他の例を示す図である。
【0026】
図4(a)に示されるように、第1タッチパネル11は、「パスワードが違います」というメッセージを表示する。一方、
図4(b)に示されるように、第2タッチパネル21は、終了ボタン212及び再入力ボタン213を含む複数の足元選択肢を並列に表示する。ユーザーが終了ボタン212を足でタッチ操作すると、制御部60は、パスワードの再入力が実行されないように制御する。ユーザーが再入力ボタン213を足でタッチ操作すると、制御部60は、
図3(a)及び
図3(b)に準じたパスワードの再入力が実行されるように制御する。つまり、制御部60は、複数の足元選択肢のうち第2タッチパネル21へのタッチ操作の位置に応じた足元選択肢が選択されるように制御する。ユーザーは、パスワードを秘匿しつつ、第1タッチパネル11に触れることなくパスワードを修正することができる。
【0027】
次に、
図5を参照して、パスワードの修正入力を受ける場合の制御部60の他の動作について説明する。
図5は、第1タッチパネル11の表示の更に他の例を示す図である。
【0028】
ユーザーは、パスワードとして入力した4桁の数字「1952」を「1962」に修正することを意図している。
図5に示されるように、第1タッチパネル11は、4桁の数字「1952」を含む既入力部分113と、4桁の数字「1952」の桁位置を指示するカーソル114とを表示する。既入力部分113は変化しないが、カーソル114が指示する桁位置は各々選択肢として順次変化する。パスワードの上から3桁目「5」を修正したいユーザーは、第1タッチパネル11においてカーソル114が上から3桁目「5」を指示しているタイミングに合わせて、
図3(b)に示された入力ボタン211を足でタッチ操作する。制御部60は、タッチ操作に応答して、パスワードの修正桁位置として上から3桁目が選択されるように制御する。第1タッチパネル11は、
図3(a)に準じたパスワード入力表示の状態に遷移する。ユーザーは、パスワードを秘匿しつつ、第1タッチパネル11に触れることなくパスワードを修正することができる。
【0029】
実施形態によれば、感染症対策に有効な情報入力装置を有する画像形成装置100が提供される。
【0030】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0031】
実施形態では、本発明に係る情報入力装置が画像形成装置100に適用されたが、これに限られない。適用対象の機器は、例えば、現金自動預け払い機(ATM)であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、情報入力装置の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0033】
10 第1操作表示部(表示部)
11 第1タッチパネル
20 第2操作表示部(操作部)
21 第2タッチパネル
60 制御部
100 画像形成装置