(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186197
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】包装装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
B65B 57/00 20060101AFI20221208BHJP
B65B 51/10 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
B65B57/00 C
B65B57/00 D
B65B51/10 W
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021094299
(22)【出願日】2021-06-04
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】000152125
【氏名又は名称】株式会社プレッシオ
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】石黒 琢也
(72)【発明者】
【氏名】神戸 暢之
(72)【発明者】
【氏名】染矢 丈
【テーマコード(参考)】
3E094
【Fターム(参考)】
3E094AA20
3E094BA11
3E094BA20
3E094CA06
3E094CA12
3E094EA02
3E094FA05
3E094FA13
3E094GA05
3E094HA08
3E094HA20
(57)【要約】
【課題】包装材の溶着不良及び切断不良を防止することができる包装装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】包装装置100は、耐熱性の受部材42と、受部材42に対して離接可能に設けたブレード41と、ブレード41を加熱するヒータ44と、受部材42とブレード41の間を通して被包装物を間に挟んだ2枚のフィルムF1、F2を搬送する搬送路Hと、ヒータ44に接触する吸熱位置とヒータ44から離間して受部材42に熱的に接触する伝熱位置との間で移動可能に設けた押え部材43と、当該包装装置100のイニシャライズ動作時に、ブレード41を受部材42に伝熱可能な距離で近接させるとともに、押え部材43を吸熱位置と伝熱位置との間で複数回移動させる制御部50と、を有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐熱性の受部材と、
前記受部材に対して離接可能に設けたブレードと、
前記ブレードを加熱するヒータと、
前記受部材と前記ブレードの間を通して被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を搬送する搬送路と、
前記ヒータに接触する吸熱位置と前記ヒータから離間して前記受部材に熱的に接触する伝熱位置との間で移動可能に設けた伝熱部材と、
当該包装装置のイニシャライズ動作時に、前記ブレードを前記受部材に伝熱可能な距離で近接させるとともに、前記伝熱部材を前記吸熱位置と前記伝熱位置との間で複数回移動させる制御部と、
を有する包装装置。
【請求項2】
耐熱性の受部材と、
前記受部材に対して離接可能に設けたブレードと、
前記ブレードを加熱するヒータと、
前記受部材と前記ブレードの間を通して被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を搬送する搬送路と、
前記ヒータに接触する吸熱位置と前記ヒータから離間して前記受部材に熱的に接触する伝熱位置との間で移動可能に設けた伝熱部材と、
当該包装装置のイニシャライズ動作時に、前記伝熱部材を前記吸熱位置と前記伝熱位置との間で複数回移動させる制御部と、
を有する包装装置。
【請求項3】
耐熱性の受部材と、
前記受部材に対して離接可能に設けたブレードと、
前記ブレードを加熱するヒータと、
前記受部材と前記ブレードの間を通して被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を搬送する搬送路と、
前記ブレードに接触する吸熱位置と前記ブレードから離間して前記受部材に熱的に接触する伝熱位置との間で移動可能に設けた伝熱部材と、
当該包装装置のイニシャライズ動作時に、前記ブレードを前記受部材に伝熱可能な距離で近接させるとともに、前記伝熱部材を前記吸熱位置と前記伝熱位置との間で複数回移動させる制御部と、
を有する包装装置。
【請求項4】
耐熱性の受部材と、
前記受部材に対して離接可能に設けたブレードと、
前記ブレードを加熱するヒータと、
前記受部材と前記ブレードの間を通して被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を搬送する搬送路と、
前記ブレードに接触する吸熱位置と前記ブレードから離間して前記受部材に熱的に接触する伝熱位置との間で移動可能に設けた伝熱部材と、
当該包装装置のイニシャライズ動作時に、前記伝熱部材を前記吸熱位置と前記伝熱位置との間で複数回移動させる制御部と、
を有する包装装置。
【請求項5】
前記伝熱部材は、前記2枚の包装材を前記受部材に押え付ける押え部材である、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項の包装装置。
【請求項6】
前記伝熱部材は、熱伝導性を有する金属により形成されている、
請求項1乃至請求項5のいずれか1項の包装装置。
【請求項7】
被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を加熱したブレードによって受部材に押し付けて溶着及び切断することにより前記被包装物を前記2枚の包装材によって包装する包装装置の制御方法であって、
前記ブレードを加熱する工程と、
前記ブレードを前記受部材に伝熱可能な距離で近接させる工程と、
前記ブレードを加熱するヒータに接触する吸熱位置と前記ヒータから離間して前記受部材に熱的に接触する伝熱位置との間で伝熱部材を複数回移動させる伝熱工程と、を有し、
当該包装装置のイニシャライズ動作時に前記ブレードが前記包装材の溶融温度に達するまで前記伝熱工程を繰り返す、
包装装置の制御方法。
【請求項8】
被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を加熱したブレードによって受部材に押し付けて溶着及び切断することにより前記被包装物を前記2枚の包装材によって包装する包装装置の制御方法であって、
前記ブレードを加熱する工程と、
前記ブレードを加熱するヒータに接触する吸熱位置と前記ヒータから離間して前記受部材に熱的に接触する伝熱位置との間で伝熱部材を複数回移動させる伝熱工程と、を有し、
当該包装装置のイニシャライズ動作時に前記ブレードが前記包装材の溶融温度に達するまで前記伝熱工程を繰り返す、
包装装置の制御方法。
【請求項9】
被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を加熱したブレードによって受部材に押し付けて溶着及び切断することにより前記被包装物を前記2枚の包装材によって包装する包装装置の制御方法であって、
前記ブレードを加熱する工程と、
前記ブレードを前記受部材に伝熱可能な距離で近接させる工程と、
前記ブレードに接触する吸熱位置と前記ブレードから離間して前記受部材に熱的に接触する伝熱位置との間で伝熱部材を複数回移動させる伝熱工程と、を有し、
当該包装装置のイニシャライズ動作時に前記ブレードが前記包装材の溶融温度に達するまで前記伝熱工程を繰り返す、
包装装置の制御方法。
【請求項10】
被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を加熱したブレードによって受部材に押し付けて溶着及び切断することにより前記被包装物を前記2枚の包装材によって包装する包装装置の制御方法であって、
前記ブレードを加熱する工程と、
前記ブレードに接触する吸熱位置と前記ブレードから離間して前記受部材に熱的に接触する伝熱位置との間で伝熱部材を複数回移動させる伝熱工程と、を有し、
当該包装装置のイニシャライズ動作時に前記ブレードが前記包装材の溶融温度に達するまで前記伝熱工程を繰り返す、
包装装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、新聞をフィルムで包装する包装装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
新聞をフィルムで包装する包装装置は、一般に、2つのロールから引き出したフィルムの間に新聞を挟んで新聞の周りでフィルム同士を熱溶着する。そして、熱溶着と同時にフィルムを切断し、次の新聞の投入を待機する。
【0003】
フィルムを溶着して切断する機構は、例えば、加熱ナイフと耐熱性のスポンジを備える。フィルムを溶着する場合、フィルムの溶着箇所を加熱ナイフとスポンジの間に配置し、フィルムの溶融温度まで加熱した加熱ナイフをフィルムを介してスポンジに押し付ける。これにより、フィルムの溶着と同時にフィルムを切断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
包装装置のイニシャライズ動作のすぐ後にフィルムを溶着する場合、フィルムの溶融温度まで加熱した加熱ナイフが外気温と略同じ温度のスポンジに熱的に接触する。冬場など外気温が低い場合には、加熱ナイフとスポンジの温度差が大きいため、加熱ナイフから多くの熱がスポンジに逃げてしまう。
【0006】
この場合、イニシャライズ動作によって加熱ナイフをフィルムの溶融温度まで加熱していたとしても、加熱ナイフの温度がフィルムの溶融温度を下回る温度まで低下してしまう可能性があり、フィルムの溶着が不完全となり、フィルムをきれいに切断することができなくなる。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、包装材の溶着不良及び切断不良を防止することができる包装装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の包装装置の一態様は、耐熱性の受部材と、受部材に対して離接可能に設けたブレードと、ブレードを加熱するヒータと、受部材とブレードの間を通して被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を搬送する搬送路と、ヒータに接触する吸熱位置とヒータから離間して受部材に熱的に接触する伝熱位置との間で移動可能に設けた伝熱部材と、当該包装装置のイニシャライズ動作時に、ブレードを受部材に伝熱可能な距離で近接させるとともに、伝熱部材を吸熱位置と伝熱位置との間で複数回移動させる制御部と、を有する。
【0009】
本発明の包装装置の一態様は、耐熱性の受部材と、受部材に対して離接可能に設けたブレードと、ブレードを加熱するヒータと、受部材とブレードの間を通して被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を搬送する搬送路と、ヒータに接触する吸熱位置とヒータから離間して受部材に熱的に接触する伝熱位置との間で移動可能に設けた伝熱部材と、当該包装装置のイニシャライズ動作時に、伝熱部材を吸熱位置と伝熱位置との間で複数回移動させる制御部と、を有する。
【0010】
本発明の包装装置の一態様は、耐熱性の弾性部材と、弾性部材に対して離接可能に設けたブレードと、ブレードを加熱するヒータと、弾性部材とブレードの間を通して被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を搬送する搬送路と、ブレードに接触する吸熱位置とブレードから離間して弾性部材に熱的に接触する伝熱位置との間で移動可能に設けた伝熱部材と、当該包装装置のイニシャライズ動作時に、ブレードを弾性部材に伝熱可能な距離で近接させるとともに、伝熱部材を吸熱位置と伝熱位置との間で複数回移動させる制御部と、を有する。
【0011】
本発明の包装装置の一態様は、耐熱性の弾性部材と、弾性部材に対して離接可能に設けたブレードと、ブレードを加熱するヒータと、弾性部材とブレードの間を通して被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を搬送する搬送路と、ブレードに接触する吸熱位置とブレードから離間して弾性部材に熱的に接触する伝熱位置との間で移動可能に設けた伝熱部材と、当該包装装置のイニシャライズ動作時に、伝熱部材を吸熱位置と伝熱位置との間で複数回移動させる制御部と、を有する。
【0012】
本発明の包装装置の制御方法は、被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を加熱したブレードによって受部材に押し付けて溶着及び切断することにより被包装物を2枚の包装材によって包装する包装装置の制御方法であって、記ブレードを加熱する工程と、ブレードを受部材に伝熱可能な距離で近接させる工程と、ブレードを加熱するヒータに接触する吸熱位置とヒータから離間して受部材に熱的に接触する伝熱位置との間で伝熱部材を複数回移動させる伝熱工程と、を有し、当該包装装置のイニシャライズ動作時にブレードが包装材の溶融温度に達するまで伝熱工程を繰り返す。
【0013】
本発明の包装装置の制御方法は、被包装物を間に挟んだ2枚の包装材を加熱したブレードによって受部材に押し付けて溶着及び切断することにより被包装物を2枚の包装材によって包装する包装装置の制御方法であって、ブレードを加熱する工程と、ブレードを加熱するヒータに接触する吸熱位置とヒータから離間して受部材に熱的に接触する伝熱位置との間で伝熱部材を複数回移動させる伝熱工程と、を有し、当該包装装置のイニシャライズ動作時にブレードが包装材の溶融温度に達するまで伝熱工程を繰り返す。
【0014】
本発明の包装装置の制御方法は、被包装物を間に挟んだ2枚の包装材をブレードによって弾性部材に押し付けて溶着及び切断することにより被包装物を2枚の包装材によって包装する包装装置の制御方法であって、ブレードを加熱する工程と、ブレードを弾性部材に伝熱可能な距離で近接させる工程と、ブレードに接触する吸熱位置とブレードから離間して弾性部材に熱的に接触する伝熱位置との間で伝熱部材を複数回移動させる伝熱工程と、を有し、当該包装装置のイニシャライズ動作時にブレードが包装材の溶融温度に達するまで伝熱工程を繰り返す。
【0015】
本発明の包装装置の制御方法は、被包装物を間に挟んだ2枚の包装材をブレードによって弾性部材に押し付けて溶着及び切断することにより被包装物を2枚の包装材によって包装する包装装置の制御方法であって、ブレードを加熱する工程と、ブレードに接触する吸熱位置とブレードから離間して弾性部材に熱的に接触する伝熱位置との間で伝熱部材を複数回移動させる伝熱工程と、を有し、当該包装装置のイニシャライズ動作時にブレードが包装材の溶融温度に達するまで伝熱工程を繰り返す。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一態様によれば、包装材の溶着不良及び切断不良を防止することができる包装装置及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る包装装置を示す外観斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1の包装装置の内部構造を示す概略図である。
【
図4】
図4は、
図3の要部をF4-F4で切断した断面図である。
【
図5】
図5は、
図4の溶着切断部の押え部材を吸熱位置に回動した状態を示す概略図である。
【
図6】
図6は、
図5の押え部材を伝熱位置に回動し且つブレードを受部材に押し付けた状態を示す概略図である。
【
図7】
図7は、
図4の溶着切断部の動作を制御する制御系を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、
図4の溶着切断部のイニシャライズ動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態に係る包装装置100について図面を参照して説明する。なお、各図において、矢印Xで示す方向を後方とし、X方向と逆方向を前方とする。また、各図において、矢印Yで示す方向を右方向とし、矢印Yと逆方向を左方向とする。また、各図において、矢印Zで示す方向を上方とし、矢印Zと逆方向を下方とする。つまり、以下の説明では、包装装置100を矢印X方向から見て、前後方向、左右方向、及び上下方向を規定する。
【0019】
図1に示すように、包装装置100は、装置の外殻をなす略矩形箱状の筐体101を有する。筐体101は、その上方に、包装装置100の上部を大きく開く開口部を有する。筐体101は、この開口部を開閉するための天板102を有する。天板102は、筐体101の後方に設けた図示しないヒンジを介して回動可能に設けられている。天板102は、ヒンジから離間した前方の端部に、作業員が把持するハンドル102aを備える。天板102は、図示の閉じ位置と不図示の開放位置との間で開閉可能である。
【0020】
天板102は、被包装物P(
図2参照)を投入するスリット状の投入口103を有する。投入口103は、被包装物Pを挿通可能な大きさ及び形状の開口部である。被包装物Pとして、例えば、複数枚の新聞紙を重ねて折り畳んだ新聞などがある。この他に、被包装物Pとして、冊子や扁平な箱などがある。投入口103は、包装装置100の左右方向に延設されており、投入口103を開閉するシャッタなどを備えてもよい。
【0021】
投入口103の右側の筐体101の上面には、作業員による各種操作入力を受け付けるとともに作業員に対する各種操作案内などを表示する操作・表示パネル104が設けられている。筐体101の前面右側には、電源スイッチ105が設けられている。
【0022】
筐体101の下方には、被包装物PをフィルムF1、F2(
図2)で包装した包装品W(図示省略)を受ける排出トレイ106が設けられている。排出トレイ106は、底部にキャスターを備え、筐体101の内部に収容した図示の状態と筐体101から前方に引き出した不図示の状態に配置可能である。筐体101は、その底部に、移動のためのキャスター107を備える。
【0023】
図2に示すように、筐体101の内部には、長尺な樹脂製のフィルムF1(包装材)を円筒状の巻き芯C1に巻回したロールR1、及び長尺な樹脂製のフィルムF2(包装材)を円筒状の巻き芯C2に巻回したロールR2が収容配置されている。各ロールR1、R2の巻き芯C1、C2は、その内部にわずかな遊びを有して軸S1、S2を挿通可能な内径を有する。軸S1、S2は、その両端において、それぞれ、図示しない支持機構を介して、筐体101に対して上下に移動可能な状態で支持されている。
【0024】
軸S1、S2は、紙面と垂直な左右方向に延設され、ロールR1、R2が互いに干渉しない距離だけ前後に離れた位置で筐体1に取り付けられている。具体的には、一方のロールR1は、投入口103より前方に配置され、他方のロールR2は、投入口103より後方に配置されている。ロールR1、R2は、それぞれ、軸S1、S2に対して自由に回転可能となっている。また、ロールR1、R2は、軸S1、S2の両端を筐体101から取り外すことにより、交換可能となっている。
【0025】
図2で左側(前方)のロールR1は、フィルムF1の引き出しにより図示時計回り方向に回転する向きで筐体101内に取り付けられている。右側(後方)のロールR2は、フィルムF2の引き出しにより図示反時計回り方向に回転する向きで筐体101内に取り付けられている。ロールR1、R2は、フィルムF1、F2を引き出す動作によって軸S1、S2を中心に回転する。
【0026】
各ロールR1、R2の下方には、それぞれ、ロールR1、R2の外周面に外周面を接触せしめてロールR1、R2を下から支える支持ローラ9a、9bが設けられている。支持ローラ9a、9bの回転軸は紙面と垂直な左右方向に延設されている。支持ローラ9a、9bの回転軸の両端は、筐体101に対して回転可能に取り付けられている。
【0027】
各ロールR1、R2は、上述したように、その軸S1、S2の両端を筐体101に対して上下に移動可能に支持されているため、対応する支持ローラ9a、9bに対してそれぞれ自重により押し付けられる。このため、支持ローラ9a、9bは、ロールR1、R2に対してそれぞれ従動回転可能となっている。
【0028】
被包装物Pの投入方向に沿って投入口103の下流側には、左右に延びた2つのガイドローラ2a、2bが設けられている。被包装物Pの投入方向は、上から下に向かう重力方向である。ガイドローラ2a、2bは、各ロールR1、R2から互いに近付く方向に引き出されたフィルムF1、F2をそれぞれ掛け回して下方へ案内する。
【0029】
ガイドローラ2a、2bは、被包装物Pの厚みより大きく投入口103の前後方向の幅よりわずかに狭い間隔で互いに前後に離間して投入口103の近くに配置されている。ガイドローラ2a、2bの間を通って案内されたフィルムF1、F2は、下方に引き出される。投入口103を介して筐体101内に投入された被包装物Pは、2枚のフィルムF1、F2の間に通される。筐体101内の左右方向の略中央には、ガイドローラ2a、2bの間を通って排出トレイ106に至る搬送路Hが設けられている。
【0030】
フィルムF1、F2の引き出し方向に沿ってガイドローラ2a、2bの下流側には、引き出し方向と略平行に延設したガイド板3a、3bが設けられている。フィルムF1の前方に配置した一方のガイド板3aは、フィルムF1が被包装物Pの通路に対向する面と反対の背面側に対向配置されている。フィルムF2の後方に配置したもう一方のガイド板3bは、フィルムF2が被包装物Pの通路に対向する面と反対の背面側に対向配置されている。ガイド板3a、3bは、フィルムF1、F2の引き出し方向の先端を、後述する溶着切断部4のブレード4aと受部材4bの間に指向させるとともに、フィルムF1、F2のばたつきを抑えるように機能する。
【0031】
フィルムF1、F2の引き出し方向に沿ってガイド板3a、3bのさらに下流側には、2枚のフィルムF1、F2を溶着して切断する溶着切断部4が設けられている。溶着切断部4は、ロールR1から下方に引き出されたフィルムF1の前方に配置したブレード41と、ブレード41に対向してロールR2から下方に引き出されたフィルムF2の後方に配置した受部材42と、フィルムF1の前方でブレード41の上方に配置した押え部材43(伝熱部材)と、を有する。ブレード41、受部材42、及び押え部材43は、少なくともフィルムF1、F2の左右方向の幅を超える長さを有する。
【0032】
押え部材43を受部材42に向けて回動させると、2枚のフィルムF1、F2が受部材42に押し付けられる。ブレード41を図示の位置から受部材42に向けて右方向(後方)へ移動すると、2枚のフィルムF1、F2がブレード41と受部材42の間に挟まれて互いに接触し、ブレード41の熱により2枚のフィルムF1、F2が溶着される。フィルムF1、F2の溶着部分より下流側の包装品Wが下方へ搬送されると、溶着部分の上下方向の略中央位置でフィルムF1、F2が引き千切られる。
【0033】
この結果、溶着切断部4を通過した包装品Wの2枚のフィルムF1、F2の引き出し方向の後端同士が溶着され、引き出し方向に沿って溶着切断部4の上流側の2枚のフィルムF1、F2の引き出し方向の先端同士が溶着された状態となる。ブレード41を受部材42から離間させたホームポジションに移動させた後、溶着切断部4の上流側の2枚のフィルムF1、F2の引き出し方向の先端は、受部材42の搬送路H側の一面42aに貼り付く。
【0034】
フィルムF1、F2の引き出し方向に沿って溶着切断部4の上流側で且つガイド板3a、3bの下流側には、被包装物Pの通過を検知するためのセンサ5が設けられている。また、フィルムF1、F2の引き出し方向に沿って溶着切断部4の下流側には、被包装物Pの通過を検知するためのセンサ6が設けられている。センサ5、6は、それぞれ、被包装物Pの搬送経路を間に挟んだ前後両側に発光素子と受光素子を有する透過型の光電センサである。
【0035】
つまり、センサ5は、溶着切断部4の上流側でその光線が被包装物Pの搬送経路を横切る位置に配置され、センサ6は、溶着切断部4の下流側でその光線が被包装物Pの搬送経路を横切る位置に配置されている。なお、センサ5、6の光線は、フィルムF1、F2を透過するため、フィルムF1、F2の間に挟まれた被包装物Pの通過を検知することができる。センサ5、6は、被包装物Pで反射された反射光を検出する反射型の光電センサであってもよい。
【0036】
フィルムF1、F2の引き出し方向に沿ってセンサ6のさらに下流側には、2枚のフィルムF1、F2の間に被包装物Pを挟んだ積層体Tを挟持拘束して搬送路Hを介して引き出し方向に搬送する搬送機構8が配置されている。搬送機構8は、積層体Tの搬送路Hの前後(図示左右両側)に略同じ構造の搬送ユニット8F、8Rを有する。
【0037】
積層体Tの搬送路Hの前方(図示左側)の搬送ユニット8Fは、重力方向に互いに離間した駆動ローラ8aと従動ローラ8bに無端状の搬送ベルト8cを巻回した構造を有する。駆動ローラ8aと従動ローラ8bの回転軸は、紙面と直交する方向に延設されている。搬送ユニット8Fは、搬送ベルト8cが積層体Tの図示左側の表面(フィルムF1の背面)に接触して走行する位置に配置されている。
【0038】
積層体Tの搬送路Hの後方(図示右側)の搬送ユニット8Rは、搬送ユニット8Fに対して積層体Tの反対側で、搬送ベルト8cが積層体Tの図示右側の表面(フィルムF2の背面)に接触して走行する位置に配置されている。この搬送ユニット8Rは、図示しないプーリやタイミングベルトを介して搬送ユニット8Fの駆動軸に接続されてもよく、搬送ユニット8Fに同期して駆動されるようになっている。
【0039】
搬送ユニット8Fの搬送ベルト8cの走行方向は
図2で時計回り方向であり、搬送ユニット8Rの搬送ベルト8cの走行方向は反時計回り方向である。搬送路Hを介して搬送されてフィルムF1、F2によって包装された包装品Wは、搬送機構8を駆動させることにより、搬送路Hを介して、筐体101の下方に配置した排出トレイ106に向けて排出される。排出トレイ106は、搬送路Hを通して送り込まれた包装品Wを順次積み重ねて収容する。
【0040】
なお、ここでは図示及び説明を省略するが、包装装置100は、この他に、積層体TのフィルムF1、F2の左右両側をシールするサイドシール機構を有する。つまり、排出トレイ106に排出される包装品Wは、被包装物Pを挟んだ2枚のフィルムF1、F2を被包装物Pの全周でシールした状態となる。
【0041】
上述した包装装置100は以下のように動作する。
投入口103を介して作業員によって被包装物Pが投入されると、センサ5の光線を被包装物Pの先端が遮る。包装装置100は、センサ5の光線が被包装物Pにより遮断されているか否かを監視して、センサ5がOFFになった(光線が被包装物Pによって遮断された)時点で搬送機構8を駆動する。包装装置100は、この後、センサ6の状態を監視して、センサ6がONになった(光線を受光部が受光した)時点で搬送機構8を停止させる。この状態で、積層体Tが搬送機構8によって挟持拘束された状態で停止される。
【0042】
包装装置100は、この後、溶着切断部4のブレード41を受部材42に向けて移動し、フィルムF1、F2をブレード41と受部材42の間に一定時間だけ挟んで積層体Tの上方でシールする。このとき、包装装置100は、図示しないサイドシール機構を動作させ、フィルムF1、F2の左右端をシールする。
【0043】
さらに、この後、包装装置100は、搬送機構8を駆動し、包装品Wを排出トレイ106に向けて排出する。
【0044】
ここで、上述した溶着切断部4の構造について、
図3乃至
図6を参照してさらに詳しく説明する。なお、
図3、4において、図示明瞭化のため、各ロールR1、R2から引き出されたフィルムF1、F2の図示を省略している。
溶着切断部4は、上述したように、それぞれ、包装装置100の左右方向に延設された、ブレード41、受部材42、及び押え部材43を備える。
【0045】
ブレード41は、長尺なアルミニウム板をその長手方向に沿って断面略L字状に折り曲げた形状を有し、受部材42に対向する後端側の縁41a(以下、先端縁41aと称する)が、その板厚が徐々に薄くなるように先細に形成されている。ブレード41は、図示しない支持部材を介して受部材42に対して離接する前後方向に移動可能に取り付けられている。
【0046】
ブレード41は、その上面にヒータ44を備える。ヒータ44は、ブレード41の略全長にわたって設けられている。ヒータ44に通電することによりブレード41をフィルムF1、F2の溶融温度まで加熱することができる。ブレード41は、その下面側の一部に例えば熱電対をベースにした温度センサ45を備える。温度センサ45は、ブレード41の温度を検出する。
【0047】
受部材42は、ブレード41の先細の先端縁41aが押し込まれた際に弾性変形可能で且つ耐熱性のあるゴム材料などにより形成されている。受部材42は、長尺な矩形ブロック状である。受部材42は、搬送路Hに対向する一面42aがブレード41の先端縁41aに対向する向きで、支持部材42bを介して包装装置100の図示しないフレームに固定されている。
【0048】
押え部材43は、熱を伝えやすい金属、例えばアルミニウムを板状に形成したものである。押え部材43は、左右方向に延設した回動軸43aを基端部に備え、回動の先端43bを受部材42の一面42aに押し付ける伝熱位置(
図3、4、6に示す位置)と、先端43bがヒータ44に接触する吸熱位置(
図5に示す位置)と、の間で回動可能に取り付けられている。言い換えると、押え部材43の回動軸43aは、押え部材43の回動の途中でその先端43bがヒータ44及び受部材42に接触可能な位置に取り付けられている。押え部材43は、
図4に示す伝熱位置に配置した状態で、2枚のフィルムF1、F2を受部材42の一面42aに押え付ける。
【0049】
図5に示す吸熱位置に押え部材43を配置したとき、押え部材43の先端43bがブレード41に接触するようにしてもよい。
図6は、押え部材43の先端43bをヒータ44から離間させて受部材42の一面42aに押し付け、且つブレード41の先端縁41aを受部材42の一面42aに押し付けた状態を示す。
【0050】
図7に示すように、包装装置100は、溶着切断部4のブレード41及び押え部材43の動作を制御する制御部50を備える。制御部50には、上述した電源スイッチ105、操作・表示パネル104、及び温度センサ45が接続されている。
【0051】
また、制御部50には、ブレード41を加熱するためのヒータ44、ブレード41を受部材42に対して離接する方向へ移動させるためのステッピングモータ52、及び押え部材43を上述した吸熱位置と伝熱位置の間で回動させるためのソレノイド54が接続されている。
【0052】
ステッピングモータ52は、ブレード41の先端縁41aが受部材42の一面42aに押し付けられる位置と、ブレード41の先端縁41aが受部材42の一面42aからわずか(例えば5mm程度)に離間した位置と、ブレード41を搬送路Hより前方に離れたホームポジションに退避させた位置に、ブレード41を移動させる。
【0053】
ソレノイド54に通電することにより、押え部材43は、伝熱位置に配置され、その先端43bが受部材42の一面42aに接触する。ソレノイド54に対する通電を切ると、押え部材43は、吸熱位置に配置され、その先端43bがヒータ44に接触する。
【0054】
以下、
図4乃至
図7を参照するとともに
図8に示すフローチャートを参照して、上述した溶着切断部4のイニシャライズ動作について説明する。溶着切断部4のイニシャライズ動作は、包装装置100の電源スイッチ105をONにしたときや包装装置100の初期化処理の際に一度だけ行うものである。
【0055】
例えば、ユーザによって包装装置100の電源スイッチ105がONされると、イニシャライズ動作が開始され、制御部20は、まず、ステッピングモータ52を制御してブレード41を受部材42の一面42aに近接させた位置に配置する(
図8、ステップ1)。このとき、制御部50は、例えば、ブレード41の先端縁41aと受部材42の一面42aとの間の距離が5mm程度となる距離までブレード41を受部材42に近付ける。この距離は、ブレード41の熱を受部材42に伝えることができる程度の(伝熱可能な)距離であればよく、5mmに限るものではない。この状態を
図4に示す。
【0056】
ステップ1でブレード41の先端縁41aを受部材42の一面42aに近付けたとき、フィルムF1、F2がブレード41の先端縁41aと受部材42の一面42aの間に存在する場合がある。このため、本実施形態では、ブレード41の先端縁41aを受部材42の一面42aに近付けた状態で、フィルムF1、F2がブレード41の先端縁41aに接触しないように、ソレノイド54に通電して押え部材43の先端43bによってフィルムF1、F2を受部材42に押し付けておくようにした。
【0057】
ステップ1でブレード41を受部材42に伝熱可能な距離で近接させた状態(
図4に示す状態)で、制御部50は、ヒータ44をONにして、ブレード41の加熱を開始する(ステップ2)。制御部50は、この後、イニシャライズ動作を終了するまで、温度センサ45の出力を監視する。ステップ2でヒータ44をONにすると、ブレード41が加熱されて昇温を開始されるとともに、ブレード41の先端縁41aが伝熱可能な距離で近接している受部材42にもブレード41から熱が伝えられて、受部材42も昇温を開始される。
【0058】
仮に、ステップ1でブレード41の先端縁41aを受部材42の一面42aに近付ける距離を(5mmより)短くすると、受部材42を昇温させる効果を高めることができる。しかし、フィルムF1、F2がブレード41の先端縁41aと受部材42の一面42aの間に存在する場合、フィルムF1、F2がブレード41の先端縁41aに接触する可能性が高くなってしまう。このため、ブレード41の先端縁41aを受部材42の一面42aに近付ける距離は適切な値に設定する必要がある。
【0059】
ステップ2の後、制御部50は、受部材42を昇温させるため、ソレノイド54を複数回ON/OFF動作させて、押え部材43を上述した吸熱位置(ステップ4)と上述した伝熱位置(ステップ5)との間で複数回移動させる。押え部材43を吸熱位置に配置した状態を
図5に示し、押え部材43を伝熱位置に配置した状態を
図6に示す。このとき、制御部50は、ブレード41の温度を温度センサ45を介して監視して、ブレード41の温度がフィルムF1、F2の溶融温度に達する(ステップ3がYESとなる)まで、押え部材43の移動(ステップ4、5)を繰り返す。本実施形態では、押え部材43の往復移動を終了する温度(目標温度)をフィルムF1、F2の溶融温度に設定したが、目標温度は溶融温度以外にすることもできる。
【0060】
ステップ4で押え部材43を吸熱位置に配置してその先端43bをヒータ44(或いはブレード41)に接触させると、ヒータ44の熱が押え部材43にも伝えられて押え部材43が加熱される。そして、ステップ4の直後に、ステップ5で押え部材43を伝熱位置に配置したその先端43bを受部材42の一面42aに接触させると、ステップ4で押え部材43に伝えられた熱が受部材42に伝えられ、受部材42が加熱される。受部材42の昇温は、押え部材43と同じ温度になるまで可能である。
【0061】
ステップ4、5を繰り返すに連れて、受部材42が徐々に昇温され、ブレード41がフィルムF1、F2の溶融温度まで加熱された時点(ステップ3;YES)で、受部材42が所定温度まで加熱される。この所定温度とは、そのときの環境温度より高い温度であり、押え部材43の温度以下である。受部材42の昇温は、ブレード41の先端縁41aを受部材42の一面42aに近接させたことと、押え部材43を複数回移動させたことによる伝熱によるものであるため、実際には、ここで言う所定温度は、例えば、環境温度より10℃程高い温度となる。
【0062】
すなわち、本実施形態のようにイニシャライズ動作においてステップ4、5の処理を繰り返した場合、ステップ4、5の処理をしない場合と比較して、受部材42の温度を高くすることができる。このため、例えば、冬場などの環境温度が低い場合などには、イニシャライズ動作でブレード41を加熱すると同時に受部材42も効果的に加熱することができ、ブレード41から受部材42に逃げる熱量を少なくすることができ、イニシャライズ動作の直後にフィルムF1、F2を溶着・切断する際に、溶着不良を生じたり切断不良を生じたりする不具合を防止することができる。
【0063】
フィルムF1、F2の2回目以降の溶着・切断においては、フィルムF1、F2の溶融温度(例えば、210℃程度)まで加熱したブレード41を受部材42に既に一度は接触させているため、受部材42が十分に昇温されており、ブレード41から受部材42に熱が逃げることはなく、溶着不良を生じたり切断不良を生じたりすることはない。
【0064】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上述した実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【実施例0065】
環境温度が25℃の場所に設置した包装装置100に電源を投入した後、ブレード41を受部材42に近接配置するとともに、押え部材43を吸熱位置に配置し且つ伝熱位置に配置する動作を1サイクルとし、1サイクルを30秒で実施し、ブレード41が溶融温度に達する3分間(6サイクル)イニシャライズ動作を実施した。イニシャライズ動作の後、ブレード41の温度は210℃であり、受部材42の温度は35℃であった。イニシャライズ動作の直後に、フィルムF1、F2を溶着・切断した。
【0066】
また、比較のため、環境温度が25℃の場所に設置した包装装置100に電源を投入した後、押え部材43を吸熱位置に配置して伝熱位置に配置する動作を行わず、ブレード41を受部材42に近接配置した状態で3分間待機して、その後にフィルムF1、F2を溶着・切断した。
【0067】
その結果、前者のように、押え部材43を吸熱位置に配置して伝熱位置に配置する動作を複数回繰り返した後に、フィルムF1、F2を溶着・切断した場合には、フィルムF1、F2の溶着不良を生じることはなく、切断不良を生じることもなく、被包装物Pをきれいに包装することができた。
【0068】
一方、後者のように、押え部材43を吸熱位置に配置して伝熱位置に配置する動作をせずに、フィルムF1、F2を溶着・切断した場合には、フィルムF1、F2の溶着不良を生じ、且つ切断不良を生じて、きれいに包装することができなかった。
4…溶着切断部、41…ブレード、41a…先端縁、42…受部材、42a…一面、43…押え部材、43a…回動軸、43b…先端、44…ヒータ、45…温度センサ、50…制御部、52…ステッピングモータ、54…ソレノイド、F1、F2…フィルム、H…搬送路、P…被包装物、T…積層体。