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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186201
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】月面空洞利用のハニカム建築構造体
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/34 20060101AFI20221208BHJP
【FI】
E04B1/34 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021094303
(22)【出願日】2021-06-04
(71)【出願人】
【識別番号】521107437
【氏名又は名称】株式会社グローバルテクノ
(74)【代理人】
【識別番号】100069213
【弁理士】
【氏名又は名称】平田 功
(72)【発明者】
【氏名】御子神 智行
(57)【要約】
【課題】月面の横穴空洞を活用した建築物の構造材として、地球から月までの運搬が容易となるよう、軽量、丈夫、低コストのハニカム構造材を利用した月面空洞利用のハニカム建築構造体を提供する。
【解決手段】金属マグネシウム合金、カーボン繊維、セルロースのいずれかを主体とする建築資材5によるハニカム構造材9を使用して、月面1の横穴空洞3内に設けた基礎11上にハニカム建築物10を建設する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属マグネシウム合金、カーボン繊維、セルロースのいずれかを主体とする建築資材によるハニカム構造材を使用して、月の横穴空洞内に設けた基礎上にハニカム建築物を建設することを特徴とする月面空洞利用のハニカム建築構造体。
【請求項2】
前記ハニカム構造材その他の建築資材をロケットにより地球から月まで運搬することを特徴とする請求項1に記載の月面空洞利用のハニカム建築構造体。
【請求項3】
前記ハニカム構造材は、正面視120度間隔の3つの嵌合部、側面視185度、185度、90度間隔の3つの嵌合部、平面視及び底面視で中央の嵌合部を介して、クロス状に4つの嵌合部、を備え、これら5つの嵌合部に5つの骨材の一端それぞれが嵌合固定させるホルダにより構成され、これらをハニカム状の立体構造に組み立てることで正面視六角形格子、側面視扁平六角形格子、平面視菱形格子のハニカム建築物を形成してなることを特徴とする請求項1に記載の月面空洞利用のハニカム建築構造体。
【請求項4】
前記横穴空洞内のハニカム構造材によって形成されたハニカム建築物の正面視六角形格子の各内部には、天井材、壁材、床材により部屋を設け、ハニカム建築物の側面にはエレベータ棟を設けてなることを特徴とする請求項3に記載の月面空洞利用のハニカム建築構造体。
【請求項5】
前記横穴空洞、エレベータ棟、ハニカム建築物、部屋はそれら内部空間に常時酸素が供給され、人間の生存に支障が出ないよう、酸素製造、供給のための設備を設けることを特徴とする請求項4に記載の月面空洞利用のハニカム建築構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、月面に自然に設けられた空洞内に人間が生存するのに必要な設備を構築するための月面空洞利用のハニカム建築構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、月面には海面上の地球の大気の密度の100兆分の1以下程度しか大気がなく、常に微隕石の衝突、紫外線、X線等の各種の宇宙線にさらされる過酷な宇宙空間部分である。
【0003】
2017年10月JAXA(宇宙航空研究開発機構)の衛星「かぐや」が月に自然に形成された直径及び深さが数十メートルの縦穴と数十キロメートルの横穴の地下空洞が存在することを発見した事が発表された。月表面に地下空洞が存在すれば宇宙放射線や隕石を避けられるため、将来の月基地の候補として期待が大である。電波を使っての地下構造のデータによれば、この縦穴から西に向かって、幅100メートルほどの空洞が約50キロメートルにわたって続いていることが分かった。内部は、崩壊しておらず、地中の岩石などに氷や水が存在する可能性もある。将来、月の有人探査でこの空洞を基地に利用できれば、宇宙放射線や厳しい温度環境の影響を和らげることができ、氷や水を燃料などに活用できる可能性がある。
【0004】
具体的には特許文献1に示すように、月の横穴空洞を活用し、住居、商店街、工場、病院、官庁、町又は無人ロボット装置を、隕石や宇宙線及び紫外線が直射しない横穴に設け、縦穴を活用し、エレベータ及び階段を設け月面と月地下への移動を容易にし、又、当該エレベータ及び階段を、月面上の光合成装置等の酸素生成による酸素と、空洞内の人間から発する二酸化炭素との通路として利用するようにし、前記エレベータおよび階段の上部に前記縦穴の開口部から隕石や宇宙線及び紫外線が侵入しないように防御体を設け、前記横穴の天井部に隕石や宇宙線および紫外線からの防御体としての太陽光、地球光、温度差等による発電エレメントを設けることを特徴とする月活用システムが公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-66340号公報(特許第6684502号)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記した特許文献1の場合、月空洞内に住所、商店街、工場、病院等々の建築物を設置するシステムにおいて、これらを地球上で建設される一般の建築材料(鉄、セメント等)を月までロケットで運ぶことは作業性、経済性(コスト)に大きな問題がある。しかも、建設資材、特に容量のかさばる構造材を地球から運搬するには、大きなエネルギーを要するため、軽量化、減容化または現地での資材の生産化が必要となる。
【0007】
そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、月面の横穴空洞を活用した建築物の構造材として、軽量、丈夫、低コストのハニカム構造材を利用した月面空洞利用のハニカム建築構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明にあっては、金属マグネシウム合金、カーボン繊維、セルロースのいずれかを主体とする建築資材によるハニカム構造材を使用して、月の横穴空洞内に設けた基礎上にハニカム建築物を建設することを特徴とする。
【0009】
前記ハニカム構造材その他の建築資材をロケットにより地球から月まで運搬することを特徴とする。
【0010】
前記ハニカム構造材は、正面視120度間隔の3つの嵌合部、側面視185度、185度、90度間隔の3つの嵌合部、平面視及び底面視で中央の嵌合部を介して、クロス状に4つの嵌合部、を備え、これら5つの嵌合部に5つの骨材の一端それぞれが嵌合固定させるホルダにより構成され、これらをハニカム状の立体構造に組み立てることで正面視六角形格子、側面視扁平六角形格子、平面視菱形格子のハニカム建築物を形成してなることを特徴とする。
【0011】
前記横穴空洞内のハニカム構造材によって形成されたハニカム建築物の正面視六角形格子の各内部には、天井材、壁材、床材により部屋を設け、ハニカム建築物の側面にはエレベータ棟を設けてなることを特徴とする。
【0012】
前記横穴空洞、エレベータ棟、ハニカム建築物、部屋はそれら内部空間に常時酸素が供給され、人間の生存に支障が出ないよう、酸素製造、供給のための設備を設けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、月面の横穴空洞を活用した建築物の構造材として、軽量、丈夫、低コストのものを利用した月面空洞利用のハニカム建築構造体を提供することができる。
【0014】
すなわち、本発明は、金属マグネシウム合金、カーボン繊維、セルロースのいずれかを主体とする建築資材によるハニカム構造材を使用して、月の横穴空洞内に設けた基礎上にハニカム建築物とするので、軽量、丈夫、低コストとなるハニカム建築構造体を提供することができる。
【0015】
前記ハニカム構造材その他の建築資材をロケットにより地球から月まで運搬するので、作業性が向上し、コストも下げることができる。
【0016】
前記ハニカム構造材は、正面視120度間隔の3つの嵌合部、側面視185度、185度、90度間隔の3つの嵌合部、平面視及び底面視で中央の嵌合部を介して、クロス状に4つの嵌合部、を備え、これら5つの嵌合部に5つの骨材の一端それぞれが嵌合固定させるホルダにより構成され、これらをハニカム状の立体構造に組み立てることで正面視六角形格子、側面視扁平六角形格子、平面(底面)視菱形格子のハニカム建築物を形成してなるので、ホルダを利用してハニカム構造材を容易に組み立てることができる。
【0017】
前記横穴空洞内のハニカム構造材によって形成されたハニカム建築物の正面視六角形格子の各内部には、天井材、壁材、床材により部屋を設け、ハニカム建築物の側面にはエレベータ棟を設けてなるので、建築物の他に、酸素製造装置、発電設備、野菜工場、遊戯施設等々を工程容易にして且つ堅固に設けることができる。
【0018】
前記横穴空洞、エレベータ棟、ハニカム建築物、部屋はそれら内部空間に常時酸素が供給され、人間の生存に支障が出ないよう、酸素製造、供給のための設備を設けてなるので地球同様に安全な生活活動ができる。
【0019】
さらに、月における宇宙線や紫外線の恐れなく住居、町、工場、病院、遊戯施設を建設でき、人類が安心して月で居住することができる。地球上で治らなかった病気を治すことが出来る健康上のメリットがあり、地球上で出来なかった化学反応の研究ができ、それによる生産や新しい産業を起こすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明を実施するための一形態を示す月面空洞の断面図である。
図2】同じく月面での作業を説明する断面図である。
図3】同じく月面の縦穴に設けたエレベータを示す断面図である。
図4】同じく月面の横穴空洞に設置されたハニカム建築物を示す正面図である。
図5】同じく月面の横穴空洞に設置されたハニカム建築物を示す側面図である。
図6】同じく月面の横穴空洞に設置されたハニカム建築物を示す平面図である。
図7】ハニカム構造材の骨材をつなげるホルダを示すもので、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は底面図である。
図8図8中、(a)はホルダに骨材を装着した側面から視た断面図、(b)は(a)中のX-X断面図である。
図9図9中、(a)はホルダに3本の骨材をクランプで閉じたもの2つを装着した断面図、(b)は(a)中のY-Y断面図である。
図10図10中、(a)はホルダに3本の骨材をクランプで閉じたもの2つの断面図、(b)は2つのクランプを締結部材で結合した断面図(図9中、Z-Z断面図)である。
図11図11中、(a)はホルダに7本のハニカム構造(六角形)の骨材を装着した1部切欠側面図、(b)は同上の正面図である。
図12】月面の横穴空洞に設置されたハニカム建築物の主要部材たる骨組みを示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明に係る月面空洞利用のハニカム建築構造体の実施の一形態を詳細に説明する。
【0022】
図1に示すように、月面1に幅高さ共に約50メートルの縦穴2と、縦穴2を介して地下内部に長さ50km、幅100メートルの横穴空洞3が自然に存在する。
【0023】
図2に示すように、前記横穴空洞3に人間が使用するインフラ等を設けるために、クレーン4を縦穴2周囲に設置し、縦穴2の地下内部の横穴空洞3に建築資材5をクレーン4で下ろす。尚、前記インフラ等を作る手段としては、前記クレーン4以外にも種々な機械と技術を用いることができる。
【0024】
また、図3に示すように、横穴空洞3とつながる縦穴2の部分に建物6を立ててその内部にエレベータ棟7を横穴空洞3の底まで設置する。エレベータ棟7に内部には上下動する箱8があり、この箱8に内部には、人間はもとより、金属マグネシウム合金、カーボン繊維、セルロースを主体とする建築資材5によるハニカム構造材9、その他の建築に必要な資材が入る。また、建物6の屋根部分は、隕石、宇宙線及び紫外線等から防護するために好適なドーム状に形成すると良い。
【0025】
金属マグネシウム合金は、マグネシウムを主成分とする合金で、比重がアルミニウム合金の2/3、鉄の1/4であり、実用化されている金属の中では最も軽い。比強度と比剛性が高く、プラスチックよりも比重は大きいものの、重量当たりの強度や曲げ弾性率が高い。つまり、同じ強度を満たす部品を作った場合にはプラスチックよりも軽くできる。また、アルミニウム合金や鉄鋼と比べると、比強度が高いので、強度を犠牲にすることなく軽量化が可能になる。加えて、放熱特性、電磁波シールド性、切削性、振動衝撃吸収性、耐くぼみ性、リサイクル性などに優れている。構造材用マグネシウム合金は、用途に応じて、アルミニウム、亜鉛、ジルコニウム、希土類などの添加元素を加えて多様な特性を持たせている。なかでもマグネシウムにアルミニウム9%、亜鉛1%を添加したAZ91合金がある。
【0026】
カーボン繊維はごく細い黒鉛結晶構造を持っており、アクリル樹脂や石油、石炭等でできた有機物の繊維に特殊な熱処理をすることで作られもので、軽くて強く弾性に富んだ繊維である。この炭素が持つ特性により、導電性、耐熱性、化学安定性などを備え、熱膨張係数が小さいため温度変化による大きさの変化が小さい。また、電気伝導性が良いと同時に電磁波を遮るという性質があり、一方、X線透過性が良い。
【0027】
セルロースは、植物細胞の細胞壁および植物繊維の主成分で、天然の植物質の1/3を占め、地球上で最も多く存在する炭水化物であり、繊維素とも呼ばれる。綿はそのほとんどがセルロースである。セルロースは多数のβ-グルコース分子がグリコシド結合により直鎖状に重合した天然に存在する高分子で、所謂β-グルカンの1種である。その分子は水素結合によりシート状になっている。また、セルロースナノファイバは、鉄より硬く(鉄の半分の重さで5倍以上の力に耐える)、樹脂と混ぜると軽くて丈夫(厚さ2倍の場合、鉄より軽く同じ強度)になる。
【0028】
図4に示すように、横穴空洞3にて、箱8に入ったハニカム構造材9その他の建築資材5を取り出し、基礎11上にハニカム建築物10を建設し、これらのハニカム建築物10を複数棟並べた状態に設置する。
【0029】
すなわち、ハニカム構造材9は、正面視120度間隔の3つの嵌合部13a、13b、13c(図4乃至図6参照)、側面視185度、185度、90度間隔の3つの嵌合部13a、13c、13e(図7(a)参照)、平面視及び底面視で中央の嵌合部13aを介して横方向クロス状に4つの嵌合部13b、13c、13d、13e(図7(b)、図7(c)参照)を備え、これら5つの嵌合部13a、13b、13c、13d、13eに5つの骨材12の一端それぞれが嵌合固定させるホルダ13により構成されている。そして、このように構成される複数のホルダ13に嵌合固定された複数の骨材12をハニカム状の立体構造に組み立てることで正面視六角形格子、側面視扁平六角形格子、平面(底面)視菱形格子のハニカム建築物10を建設する(図12参照)。
【0030】
また、ハニカム建築物10の上には屋上14を設ける。また、基礎11の両側には手摺り15を設けるとともに、ハニカム建築物10の両側には、前記エレベータ棟7を各配置する。エレベータ棟7と手摺り15の間には、歩道や車道等の路面16が設けられる。そして、各ハニカム建築物10の正面視六角形格子の各内部には、天井材17、壁材18、床材19により部屋20が設けられる。尚、この部屋20は人間の生活に必要な種々な用途に使われる。
【0031】
図5に示すように、ハニカム建築物10を側面から視た場合、扁平な六角形格子が並んだ状態となる。
【0032】
図6に示すように、ハニカム建築物10を平面から視た場合、平面視菱形格子が並んだ状態となる。
【0033】
図7に示すように、ホルダ13は、平面視及び底面視で中央にある嵌合部13aを介して、クロス状に嵌合部13b、13c、13d、13eを備え、全体として5つに分岐したホルダ13の各嵌合部13a、13b、13c、13d、13eに骨材12の一端がそれぞれ嵌合している(図12参照)。
【0034】
尚、前記ホルダ13の各嵌合部13a、13b、13c、13d、13e間を不図示の補強材にて連結し、これによってハニカム構造材9、ひいてはハニカム建築物10全体を一層強固なものとすることができる。
【0035】
図8(b)に示すように、各骨材12は中心穴を有する円筒状に形成されているが、この中心穴はなくて棒状のものでも良い。
【0036】
図9図10に示すように、骨材12を3本束にしてクランプ21で閉じ、これを2組にしてそれぞれのクランプ21同士をボルト、ナット等よりなる締結部材22で固定し、この2組の骨材12をホルダ13の嵌合部13a(13b、13c、13d、13e)に嵌合する。
【0037】
さらに、図11に示すように、ハニカム構造材9の強度を高めるために、骨材12自身をも中心穴を有するハニカム構造(六角形)に形成したものを利用することができる。
これら骨材12は中心部に1個配し、その周りに6個配する。そして、これら計7個の骨材12の一端を円筒状のホルダ13内に嵌合する。
ホルダ13は2個の半円状のホルダ半体13A、13Aからなり、各ホルダ半体13A、13Aの両端にフランジ13B、13Bがそれぞれ突設されている。
【0038】
そして、両ホルダ半体13A、13A内に上記した計7個の骨材12の一端を挿入し、各ホルダ半体13A、13Aのフランジ13B、13Bを合わせた状態でボルト、ナット等からなる締結部材23で固定する。こうして円筒状のホルダ13の嵌合部13a、13b、13c、13d、13eに計7個のハニカム構造(六角形)の丈夫な骨材12が嵌合固定される。
【0039】
以上、説明したように、本実施形態では、太陽光や地球光による発電や温度差発電で得た電力は、月での活動に使用するのみならず、月で得た電力をマイクロウエブ等の手段で地球に送り、月を地球の電源とすることも可能である。
【0040】
月面1に自然に存在する横穴空洞3と、前記横穴空洞3と月面1を貫通する自然に存在する縦穴2を備えた月の構造を利用し、前記横穴空洞3に人間が使用するインフラを設け、更にこれを使用して月を活用することができる。このように月面1に自然に存在する横穴空洞3を利用することが最適であるが、月面1の他の部位に人工的に横穴空洞3を掘削して形成しても良く、月面1に限らず、火星等であっても良い。
【0041】
前記横穴空洞3に設けた工場や病院は、重力が地球の6分の1であることを利用して、地球では出来ない加工や患者の足や腰などの治療や各種リハビリや化学治療を行うことが出来る。
【0042】
前記横穴空洞3、建物6、エレベータ棟7、建築物10(部屋20を含む)等はそれら内部空間に常時酸素が供給され、人間の生存に支障が出ないよう、酸素製造、供給のための設備を設ける。
【符号の説明】
【0043】
1 月面
2 縦穴
3 横穴空洞
4 クレーン
5 建築資材
6 建物
7 エレベータ棟
8 箱
9 ハニカム構造材
10 建築物
11 基礎
12 骨材
13 ホルダ
13a、13b、13c、13d、13e 嵌合部
13A ホルダ半体
13B フランジ
14 屋上
15 手摺り
16 歩道車道
17 天井材
18 壁材
19 床材
20 部屋
21 クランプ
22 締結部材
23 締結部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12