(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186294
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム
(51)【国際特許分類】
G06T 1/00 20060101AFI20221208BHJP
【FI】
G06T1/00 500A
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021094442
(22)【出願日】2021-06-04
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】荒井 観
【テーマコード(参考)】
5B057
【Fターム(参考)】
5B057BA02
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CC03
5B057CD05
5B057CE08
5B057CE09
5B057DA07
5B057DB02
5B057DB09
5B057DC31
(57)【要約】
【課題】自分で自分に対して施術を行う場合でも、他者の実在感を向上させる。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画を取得する取得部と、画像の中心を含む領域に前記第1の人物を表示し、かつ、事前に設定された表示率に応じて前記第2の人物の一部を表示する動画を生成する動画編集部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画を取得する取得部と、
画像の中心を含む領域に前記第1の人物を表示し、かつ、事前に設定された表示率に応じて前記第2の人物の一部を表示する動画を生成する動画編集部と
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記生成された動画を再生させる再生部
をさらに備えた請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記動画編集部は、前記第2の人物をトリミングすることによって、前記事前に設定された表示率に応じて前記第2の人物の一部を表示する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記動画編集部は、前記第1の人物の動きに基づいて、前記取得した動画の一部を削除する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記動画編集部は、前記取得した動画を拡大または縮小することによって、前記事前に設定された表示率に応じて前記第2の人物の一部を表示する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記動画編集部は、前記事前に設定された表示率と前記第2の人物の表示率との差が閾値よりも大きいときに、前記取得した動画を拡大または縮小する、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1の人物を特定する特定部、をさらに備え、
前記特定部は、事前に登録されている人物を前記第1の人物として特定する、あるいは、前記取得した動画において最も動きが小さい人物を前記第1の人物として特定する、あるいは、前記取得した動画おいて最も中心に表示されている人物を前記第1の人物として特定する、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記動画編集部は、前記第1の人物の中心の位置と、前記画像の中心の位置あるいは前記画像の中心から所定の範囲内の位置と、が一致するよう、前記第1の人物を表示する、請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記表示率は、前記生成された動画において前記第2の人物が表示されている領域の割合を示す、請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第2の人物が表示されている領域に対する前記第1の人物が表示されている領域の割合に基づいて、前記表示率が算出される、請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記動画編集部は、前記画像の中心を含む領域に前記第1の人物の顔を表示する、請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記生成された動画において、前記第2の人物の顔と、全身と、上半身とのうちのいずれかが表示される、請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記第1の人物は、美容に関する行為を受ける対象者であり、前記第2の人物は、前記第1の人物に対して美容に関する行為をする施術者である、請求項1から12のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
コンピュータが実行する方法であって、
少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画を取得するステップと、
画像の中心を含む領域に前記第1の人物を表示し、かつ、事前に設定された表示率に応じて前記第2の人物の一部を表示する動画を生成するステップと
を含む方法。
【請求項15】
コンピュータを、
少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画を取得する取得部、
画像の中心を含む領域に前記第1の人物を表示し、かつ、事前に設定された表示率に応じて前記第2の人物の一部を表示する動画を生成する動画編集部
として機能させるためのプログラム。
【請求項16】
少なくとも第1の人物と第2の人物を撮影する撮影部と、
前記少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画を取得する取得部と、
画像の中心を含む領域に前記第1の人物を表示し、かつ、事前に設定された表示率に応じて前記第2の人物の一部を表示する動画を生成する動画編集部と、
前記生成された動画を再生させる再生部と
を備えた情報処理システム。
【請求項17】
少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画を閲覧しながら美容に関する行為をする美容方法であって、
前記少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画は、画像の中心を含む領域に前記第1の人物を表示し、かつ、事前に設定された表示率に応じて前記第2の人物の一部を表示する動画である、美容方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、方法、プログラム、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エステティックサロン等において、エステティシャン等の施術者が、顧客に対して美容に関する行為をする美容術が知られている。顧客は、他者から美容に関する行為を受けることによる満足感を得ることができる。
【0003】
一方、施術者ではなく顧客が自身で美容に関する行為をする"セルフエステ"と呼ばれる美容術も知られている。また、顧客が自宅等で、プロの行為を模倣して自身で美容に関する行為をすることがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、自分で自分に対して施術を行っても、他者から施術を受けているかのように感じることは困難であった。
【0006】
そこで、本発明では、自分で自分に対して施術を行う場合でも、他者の実在感を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画を取得する取得部と、画像の中心を含む領域に前記第1の人物を表示し、かつ、事前に設定された表示率に応じて前記第2の人物の一部を表示する動画を生成する動画編集部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、自分で自分に対して施術を行う場合でも、他者の実在感を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】本発明の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能ブロックを示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る情報処理システムを示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る全体の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図6】本発明の一実施形態に係る動画編集の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0011】
<用語の説明>
・「美容に関する行為」とは、手、化粧用具等により行われる任意の美容に関する行為(例えば、化粧料の塗布等)である。
【0012】
<発明の概要>
図1は、本発明の概要を説明するための図である。本発明の一実施形態では、エステティシャン等の施術者が対象者に対して美容に関する行為をしているときの動画が撮影される。この動画が編集されて、対象者が画像の中心に表示され、かつ、事前に設定された表示率に応じて施術者の一部が表示された動画が生成される。対象者は、このように生成された動画を見ながら自身に対して美容に関する行為をすることによって、他者(つまり、施術者)から美容に関する行為を受けているかのように感じることができる。以下、S1~S4について説明する。
【0013】
ステップ1(S1)において、エステティシャン等の施術者(以下で説明する第2の人物の一例)は、対象者(以下で説明する第1の人物の一例)に対して美容に関する行為をする。このとき、施術者と対象者が撮影される。
【0014】
ステップ2(S2)において、情報処理装置10(以下で詳細に説明する)は、S1の施術者と対象者が撮影された動画を取得する。
【0015】
ステップ3(S3)において、情報処理装置10は、S2で取得した動画を編集して、対象者が画像の中心に表示され、かつ、事前に設定された表示率に応じて施術者の一部が表示された動画を生成する。
【0016】
ステップ4(S4)において、対象者は、S3で情報処理装置10が生成した動画(対象者が画像の中心に表示され、かつ、事前に設定された表示率に応じて施術者の一部が表示された動画)を見ながら自身に対して美容に関する行為をする。
【0017】
<全体構成>
図2は、本発明の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。
【0018】
情報処理装置10は、人物20(少なくとも第1の人物と第2の人物)を撮影した動画をもとに、第1の人物が画像の中心に表示され、かつ、事前に設定された表示率に応じて第2の人物の一部が表示された動画を生成して再生する。例えば、情報処理装置10は、カメラ(3Dカメラでもよい)機能を有するスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等である。後段で、
図3を参照しながら、情報処理装置10について詳細に説明する。
【0019】
本明細書では、情報処理装置10が1つの機器(例えば、カメラ機能を有するスマートフォン等)である場合を説明するが、情報処理装置10が複数の機器(例えば、カメラ機能を有さない機器とデジタルカメラ)から構成されてもよい。なお、動画を撮影する装置と、撮影された動画をもとに動画を生成する装置と、生成された動画を再生する装置と、が1つの機器で実装されてもよいし、少なくとも1つが別の機器で実装されてもよい。
【0020】
<情報処理装置10の機能ブロック>
図3は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置10の機能ブロックを示す図である。情報処理装置10は、撮影部101と、取得部102と、特定部103と、動画編集部104と、再生部105と、を備えることができる。また、情報処理装置10は、プログラムを実行することで、撮影部101、取得部102、特定部103、動画編集部104、再生部105、として機能することができる。以下、それぞれについて説明する。
【0021】
撮影部101は、少なくとも第1の人物と第2の人物を撮影する。第2の人物は、第1の人物に対して任意の施術(行為)を行っている(例えば、美容に関する行為をしている)。
【0022】
取得部102は、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画を取得する。なお、取得部102は、情報処理装置10が撮影した動画を取得してもよいし、情報処理装置10以外の装置が撮影した動画を取得してもよい。
【0023】
特定部103は、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画において、第1の人物を特定する。例えば、特定部103は、事前に登録されている人物を第1の人物として特定する(例えば、顔認証、虹彩認証等を用いて特定する)ことができる。例えば、特定部103は、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画において最も動きが小さい人物(つまり、動画全体の中で、最も動きが小さかった時間が長い人物)を第1の人物として特定することができる。例えば、特定部103は、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画おいて最も中心に表示されている人物(つまり、動画全体の中で、最も中心に表示されていた時間が長い人物)を第1の人物として特定することができる。
【0024】
特定部103は、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画において、第2の人物を特定する。例えば、特定部103は、第1の人物以外の人物(例えば、第1の人物に最も近い位置にいる人物)を第2の人物として特定することができる。
【0025】
動画編集部104は、画像の中心を含む領域に第1の人物(例えば、第1の人物の顔)を表示し、かつ、事前に設定された表示率(例えば、見切れている(つまり、一部が切れている)人物が他人であることを認知できる表示率)に応じて第2の人物の一部(例えば、第2の人物の顔と、全身と、上半身とのうちのいずれか)を表示する動画を生成する。
【0026】
例えば、動画編集部104は、第1の人物の顔が中心に表示され、第2の人物の手または化粧用具が第1の人物の顔に接触している部分が表示された動画を生成することができる。第1の人物は、このように生成された動画を見ながら、第2の人物の手または化粧用具の動きと同じように、自身の手または化粧用具を自身の顔に接触させることにより、第2の人物に触れられているかのように感じることができる。
【0027】
<表示率>
ここで、表示率について説明する。表示率は、生成する動画において第2の人物が表示されている領域の割合を示す。例えば、表示率は、第1の人物が表示されている領域に対する第2の人物が表示されている領域の割合である。例えば、表示率は、画像中から推定される第2の人物の全身の大きさを100パーセントとしたときの、第2の人物が表示されている領域の割合である。例えば、表示率は、画像中の全画素数のうち、第2の人物が表示されている領域の画素数の割合である。なお、表示率は、第2の人物が表示されている領域に対する第1の人物が表示されている領域の割合に基づいて、算出されてもよい。
【0028】
例えば、対象者等が、表示率そのものを指定できるようにしてもよいし、第2の人物が表示されている領域に対する第1の人物が表示されている領域の割合を指定できるようにしてもよい(第2の人物が表示されている領域に対する第1の人物が表示されている領域の割合に基づいて、表示率が算出される)。
【0029】
<不要な動画の削除>
例えば、動画編集部104は、第1の人物の動きに基づいて、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画の一部を削除することができる。具体的には、動画編集部104は、第1の人物の動きの大きさが閾値よりも大きい動画(例えば、施術中ではないときの動画)を削除したうえで、動画を生成することができる。
【0030】
<第1の人物の表示>
動画編集部104は、第1の人物(例えば、顔)の中心(例えば、鼻)の位置と、画像の中心の位置あるいは画像の中心から所定の範囲内の位置と、が一致するよう、第1の人物を表示することができる。例えば、対象者等が、所定の範囲(つまり、中心からのズレの許容範囲)を指定できるようにしてもよい。
【0031】
<第2の人物の一部の表示>
以下、第2の人物の一部の表示について、<第2の人物のトリミング>と<画像の拡大・縮小>の2つの実施例を説明する。なお、対象者等が、<第2の人物のトリミング>と<画像の拡大・縮小>の2つのいずれかを指定できるようにしてもよい。また、対象者等が、表示する第2の人物の部分(例えば、第2の人物の顔と、全身と、上半身とのうちのいずれか)を指定できるようにしてもよい。
【0032】
<第2の人物のトリミング(ズームイン・アウト無し)>
動画編集部104は、第2の人物をトリミングすることによって、事前に設定された表示率に応じて第2の人物の一部を表示する(つまり、第2の人物の一部以外の部分は表示されない)。
【0033】
<動画の拡大・縮小(ズームイン・アウト有り)>
動画編集部104は、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画を拡大または縮小することによって、事前に設定された表示率に応じて第2の人物の一部を表示する。
【0034】
例えば、動画編集部104は、事前に設定された表示率と(実際の)第2の人物の表示率との差が閾値よりも大きいときに、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画を拡大または縮小することができる。つまり、事前に設定された表示率(例えば、20パーセント)を含む許容範囲(例えば、10-30パーセント)を超えたとき(例えば、9パーセント、31パーセント)に、動画を拡大または縮小することによって、第1の人物の表示範囲を確保し、視認性が高く第1の人物が施術されていることを視覚的に明確に表現することができる。
【0035】
例えば、動画編集部104は、動画を、瞬時に拡大または縮小するのではなく、徐々に拡大または縮小することによって、再生された動画を見ている者が気分が悪くなるのを防ぐことができる。
【0036】
<背景の削除>
動画編集部104は、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画から、背景をトリミングするようにしてもよい。
【0037】
再生部105は、動画編集部104が生成した動画を再生させる。なお、動画編集部104が生成した動画は、情報処理装置10で再生されてもよいし、情報処理装置10以外の装置で再生されてもよい。
【0038】
<情報処理システム>
図4は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1を示す図である。情報処理システム1は、情報処理装置10と、撮影装置30と、再生装置40と、を含むことができる。
【0039】
上述したように、動画を撮影する装置と、撮影された動画をもとに動画を生成する装置と、生成された動画を再生する装置と、のうちの少なくとも1つが別の機器で実装されてもよい。
図4は、動画を撮影する装置(撮影装置30)と、撮影された動画をもとに動画を生成する装置(情報処理装置10(例えば、サーバ))と、生成された動画を再生する装置(再生装置40)と、が別々の機器で実装される実施形態を示す。なお、撮影装置30と再生装置40は、同一の機器であってもよい。
【0040】
撮影装置30は、撮影部101の機能を有する。撮影装置30は、撮影した元画像(少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画)を情報処理装置10へ送信する。
【0041】
情報処理装置10は、取得部102と、特定部103と、動画編集部104と、を備える。情報処理装置10は、撮影装置30から元画像(少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画)を取得して、動画編集の処理をする。また、情報処理装置10は、処理後画像(処理された動画)を再生装置40に配信する。
【0042】
再生装置40は、再生部105の機能を有する。再生装置40は、情報処理装置10から取得した動画を再生する。
【0043】
<処理方法>
以下、本発明の一実施形態に係る全体の処理方法、および、動画編集の処理方法について説明する。
【0044】
図5は、本発明の一実施形態に係る全体の処理の流れを示すフローチャートである。
【0045】
ステップ11(S11)において、撮影部101(あるいは、撮影装置30)は、元画像を撮影する。具体的には、撮影部101(あるいは、撮影装置30)は、少なくとも第1の人物と第2の人物を撮影する。第2の人物は、第1の人物に対して任意の施術(行為)を行っている(例えば、美容に関する行為をしている)。
【0046】
ステップ12(S12)において、動画編集部104は、動画編集の処理をする。具体的には、動画編集部104は、S11で撮影された元画像をもとに、動画を生成する。
【0047】
ステップ13(S13)において、再生部105(あるいは、再生装置40)は、処理後画像を再生する。具体的には、再生部105(あるいは、再生装置40)は、S12で処理された動画を再生する。
【0048】
図6は、本発明の一実施形態に係る動画編集の処理(
図5のS12)の流れを示すフローチャートである。
【0049】
ステップ101(S101)において、取得部102は、元画像(少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画)を取得する。
【0050】
ステップ102(S102)において、特定部103は、S101の元画像(少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画)を構成する静止画(フレーム)において、第1の人物を特定する。
【0051】
ステップ103(S103)において、動画編集部104は、S102で特定された第1の人物が、生成する画像の中心に配置されるよう、静止画(フレーム)を移動させる。
【0052】
ステップ104(S104)において、動画編集部104は、事前に設定された表示率に応じて、第2の人物をトリミングまたは元画像(詳細には、元画像を構成する静止画(フレーム))を拡大または縮小する。
【0053】
ステップ105(S105)において、動画編集部104は、S101で取得した元画像を構成する全フレームについての処理が終了したか否かを判断する。終了した場合には、動画編集処理を終了する。終了していない場合には、ステップ102に戻り、次の静止画(例えば、動画を構成するフレームのうち次の時間におけるフレーム)についての処理を行う。
【0054】
<美容方法>
本発明の一実施形態は、上記で説明した画像を閲覧しながら美容に関する行為をする美容方法である。すなわち、本発明の一実施形態は、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画を閲覧しながら美容に関する行為をする美容方法であって、該少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画は、画像の中心を含む領域に第1の人物を表示し、かつ、事前に設定された表示率に応じて第2の人物の一部を表示する動画である。
【0055】
<リアルタイム画像にCG画像が重畳された画像>
本発明の一実施形態では、少なくとも第1の人物と第2の人物が撮影された動画は、第1の人物がリアルタイムで撮影されている画像に、第2の人物のCG(コンピュータグラフィックス)画像が重畳された動画であってもよい。具体的には、情報処理装置10は、第1の人物がリアルタイムで撮影されている画像(リアルタイム画像という)を取得する。そして、情報処理装置10は、リアルタイム画像中の第1の人物に基づいて(例えば、第1の人物の手の位置と姿勢、あるいは、第1の人物の手や化粧用具と顔との接触点に基づいて)、第2の人物の位置および姿勢を決定し、リアルタイム画像と、決定された位置および姿勢である第2の人物のCG画像と、を重畳する。そして、情報処理装置10は、リアルタイム画像の中心を含む領域に第1の人物を表示し、かつ、事前に設定された表示率に応じて第2の人物のCG画像の一部を表示する動画を生成する。
【0056】
<効果>
このように、本発明の一実施形態では、対象者は、施術者から美容に関する行為を受けている自身(対象者)が中心に表示され、かつ、施術者の一部が表示された動画を見ながら自身に対して美容に関する行為をすることによって、他者(つまり、施術者)から美容に関する行為を受けているかのように感じることができる。
【0057】
<ハードウェア構成>
図7は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【0058】
情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003を有する。CPU1001、ROM1002、RAM1003は、いわゆるコンピュータを形成する。
【0059】
また、情報処理装置10は、補助記憶装置1004、表示装置1005、操作装置1006、I/F(Interface)装置1007、ドライブ装置1008を有することができる。
【0060】
なお、情報処理装置10の各ハードウェアは、バスBを介して相互に接続されている。
【0061】
CPU1001は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムを実行する演算デバイスである。
【0062】
ROM1002は、不揮発性メモリである。ROM1002は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムをCPU1001が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する主記憶デバイスとして機能する。具体的には、ROM1002は、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラム等を格納する、主記憶デバイスとして機能する。
【0063】
RAM1003は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリである。RAM1003は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムがCPU1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する、主記憶デバイスとして機能する。
【0064】
補助記憶装置1004は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
【0065】
表示装置1005は、情報処理装置10の内部状態等を表示する表示デバイスである。
【0066】
操作装置1006は、情報処理装置10を操作する者が情報処理装置10に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
【0067】
I/F装置1007は、ネットワークに接続し、他の装置と通信を行うための通信デバイスである。
【0068】
ドライブ装置1008は記憶媒体1009をセットするためのデバイスである。ここでいう記憶媒体1009には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記憶媒体1009には、EPROM (Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0069】
なお、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記憶媒体1009がドライブ装置1008にセットされ、該記憶媒体1009に記録された各種プログラムがドライブ装置1008により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、I/F装置1007を介して、ネットワークよりダウンロードされることでインストールされてもよい。
【0070】
情報処理装置10は、撮影装置1010を有する。撮影装置1010は、人物20を撮影する。
【0071】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0072】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
20 人物
30 撮影装置
40 再生装置
101 撮影部
102 取得部
103 特定部
104 動画編集部
105 再生部
1001 CPU
1002 ROM
1003 RAM
1004 補助記憶装置
1005 表示装置
1006 操作装置
1007 I/F装置
1008 ドライブ装置
1009 記憶媒体
1010 撮影装置