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  • 特開-測定装置及びそのプローブセット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186584
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】測定装置及びそのプローブセット
(51)【国際特許分類】
   G01R 1/067 20060101AFI20221208BHJP
【FI】
G01R1/067 C
G01R1/067 Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022011680
(22)【出願日】2022-01-28
(31)【優先権主張番号】202110622902.9
(32)【優先日】2021-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521290706
【氏名又は名称】迪科特測試科技(蘇州)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100101878
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 茂
(72)【発明者】
【氏名】劉 俊良
【テーマコード(参考)】
2G011
【Fターム(参考)】
2G011AA01
2G011AA04
2G011AB01
2G011AC14
2G011AE22
2G011AF07
(57)【要約】
【課題】プローブセットの弾性が高められ、さらに構造の安定性を向上させる。
【解決手段】本発明は、測定装置及びそのプローブセットを開示する。測定装置は、回路基板と、それぞれ独立して一定の間隔で配列される複数のプローブセットと、第1のケースと、第2のケースとを備える。複数のプローブセットの各々は、複数のストリップ貫通穴が開口され、対向する第1の側辺と第2の側辺を含む本体と、第1の側辺に接続される第1の接触段と、第2の側辺に接続される第2の接触段とを有する。また、第1の接触段の本体に対する延伸方向と第2の接触段の本体に対する延伸方向が異なり、第1の接触段の第1の端部が被測定対象に当接し、第2の接触段の第2の端部が回路基板に当接する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する第1の側辺と第2の側辺を有し、複数のストリップ貫通穴が開口される本体と、
前記第1の側辺に接続される第1の接触段と、
前記第2の側辺に接続される第2の接触段と、
を備え、
また、前記第2の接触段の前記本体に対する延伸方向と前記第1の接触段の前記本体に対する延伸方向が異なることを特徴とするプローブセット。
【請求項2】
少なくとも2つの前記ストリップ貫通穴は、同じ寸法及び形状を有することを特徴とする請求項1に記載のプローブセット。
【請求項3】
少なくとも2つの前記ストリップ貫通穴は、上下に並べて設置されることを特徴とする請求項1に記載のプローブセット。
【請求項4】
前記ストリップ貫通穴の数、ピッチ、寸法及び/又は形状を調整することにより、前記プローブセットの弾性係数を変化させることを特徴とする請求項1に記載のプローブセット。
【請求項5】
前記プローブセットの厚さは40μm~50μmにあることを特徴とする請求項1に記載のプローブセット。
【請求項6】
前記プローブセットの前記本体は、前記第1の側辺と前記第2の側辺に、それぞれ段差構造が形成されることを特徴とする請求項1に記載のプローブセット。
【請求項7】
回路基板と、
前記本体、前記第1の接触段及び前記第2の接触段の中の少なくとも1つに複数のストリップ貫通穴が開口され、前記第1の接触段の第1の端部が被測定対象に当接され、前記第2の接触段の第2の端部が前記回路基板に当接されるように、それぞれ独立して一定の間隔で配列される、複数の請求項1~6の中のいずれか一つに記載のプローブセットと、
各前記プローブセットの前記第1の側辺に押し当てるように、各前記プローブセットの上に設けられる第1のケースと、
各前記プローブセットの前記第2の側辺に押し当てるように、各前記プローブセットの下に設けられる第2のケースと、
を備えることを特徴とする測定装置。
【請求項8】
前記被測定対象は、前記プローブセットの各々にそれぞれ当接される複数の接触点を有することを特徴とする請求項7に記載の測定装置。
【請求項9】
複数の前記プローブセットの中の少なくとも2つの前記プローブセットが、前記被測定対象の前記接触点の各々に当接されることを特徴とする請求項8に記載の測定装置。
【請求項10】
少なくとも2つの前記プローブセットが一体形成されることを特徴とする請求項8に記載の測定装置。
【請求項11】
複数の前記プローブセット、前記第1のケース及び前記第2のケースは、モジュール又は受け台として整合されることを特徴とする請求項7に記載の測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定装置及びそのプローブセットに関し、特に、全体構造の弾性を高めるように、ストリップ貫通穴が開口される測定装置及びそのプローブセットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、測定デバイスのプローブセットは、その両端がそれぞれ被測定対象(例えば、IC)と回路基板(例えば、測定ボード)に接触して、回路基板を被測定対象に電気的に接続させることで、被測定対象に関連する測定を行う。
従来技術におけるプローブセットは、主に、2つの弾性のあるプラスチックロッドがそれぞれプローブセットの上側および下側に押し当てられることにより、プローブセットと回路基板および被測定体との接触がそれぞれ確保される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、プラスチックロッド自身の安定性を予測・制御することは困難であり、例えば、高い測定条件ではプラスチックロッドの弾性が変化し、また、各プローブセットが近接している場合に、異なるプローブセットへのプラスチックロッドの弾性を正確に制御することは容易でない。そのため、測定工程において、このような技術手段では、プローブセットが回路基板に傷をつけたり、プローブセットと被測定対象との電気的接触が悪くなったりしやすい。
そこで、如何に構造設計を工夫して、これらの欠点を克服することは、重要な課題の一つとなる。
【0004】
本発明の解決しようとする技術課題は、従来技術の「プローブセットが回路基板に傷をつけたり、プローブセットと被測定対象との電気的接触が悪くなったりしやすいという」欠点を克服した測定装置及びそのプローブセットを提供することである。
即ち、プローブセット自体の弾性が高められ、測定装置の性能安定性を向上させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の技術問題を解決するために、本発明に採用される一つの技術手段では、回路基板と、それぞれ独立して一定の間隔で配列される複数のプローブセットと、第1のケースと、第2のケースとを備える測定装置を提供する。
プローブセットの各々は、本体と、第1の接触段と、第2の接触段とを有する。本体、第1の接触段及び第2の接触段の中の少なくとも1つに複数のストリップ貫通穴が開口され、且つ本体が、対向する第1の側辺及び第2の側辺を有する。第1の接触段は、第1の側辺に接続され、第2の接触段は、第2の側辺に接続される。第1の接触段の本体に対する延伸方向と第2の接触段の本体に対する延伸方向が異なる。第1の接触段の第1の端部は、被測定対象に当接され、第2の接触段の第2の端部は、回路基板に当接される。第1のケースは、各プローブセットの第1の側辺に押し当てるように、各プローブセットの上に設けられる。第2のケースは、各プローブセットの第2の側辺に押し当てるように、各プローブセットの下に設けられる。
【0006】
少なくとも2つのストリップ貫通穴は、同じ寸法及び形状を有することが好ましい。少なくとも2つのストリップ貫通穴は、上下に並べて設置されることが好ましい。
ストリップ貫通穴の数、ピッチ、寸法及び/又は形状を調整することにより、プローブセットの弾性係数を変化させることが好ましい。
【0007】
各プローブセットの厚さは40μm~50μmにあることが好ましい。
各プローブセットの本体は、第1のケースと第2のケースがそれぞれ本体に押し当てるように、第1の側辺と第2の側辺に、それぞれ段差構造が形成されることが好ましい。
各プローブセットは、被測定対象の各接触点に当接することが好ましい。
少なくとも2つのプローブセットは、被測定対象の各接触点に当接することが好ましい。
少なくとも2つのプローブセットは、一体形成されることが好ましい。
【0008】
また、上記の技術的問題を解決するために、本発明に採用されるもう一つの技術手段は、対向する第1の側辺と第2の側辺を有し、複数のストリップ貫通穴が開口される本体と、第1の側辺に接続され、被測定対象に当接する第1の端部を含む第1の接触段と、第2の側辺に接続され、回路基板に当接する第2の端部を含む第2の接触段とを備え、第2の接触段の本体に対する延伸方向と第1の接触段の本体に対する延伸方向が異なるプローブセットを提供する。
【0009】
少なくとも2つのストリップ貫通穴は、同じ寸法及び形状を有することが好ましい。少なくとも2つのストリップ貫通穴は、上下に並べて設置されることが好ましい。
ストリップ貫通穴の数、ピッチ、寸法及び/又は形状を調整することにより、プローブセットの弾性係数を変化させることが好ましい。
プローブセットの厚さは40μm~50μmにあることが好ましい。
プローブセットの本体は、第1の側辺と第2の側辺に、それぞれ段差構造が形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るプローブセットによれば、本発明の一つの有利な効果は、「本体に複数のストリップ貫通穴が開口される」の技術手段により、プローブセットの弾性が高められることにある。
また、本発明に係る測定装置によれば、「本体に複数のストリップ貫通穴が開口される」、「複数のプローブセットがそれぞれ独立して一定の間隔で配列される」の技術手段により、外部のプラスチックロッドのない場合でも、プローブセットの全体構造の弾性が高められ、さらに構造の安定性が向上されることにある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例におけるプローブセットの一つの模式的な斜視図である。
図2】本発明に係る測定装置及びそのプローブセットの一つの実施形態を示す模式図である。
図3】本発明に係る測定装置及びそのプローブセットの他の一つの実施形態を示す模式図である。
図4】本発明の複数のプローブセットが被測定対象に当接している場合の部分構造模式図である。
図5】本発明の複数のプローブセットが被測定対象に当接している場合の部分構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、特定の具体的な実施例により、本発明に開示される「測定装置及びそのプローブセット」に関する実施形態を説明するが、当業者が、本明細書に開示される内容により本発明の利点及び効果を把握することができる。本発明は、他の異なる具体的な実施例により実施や適用されてよく、本明細書の詳細は、本発明の概念を逸脱しない範囲で、異なる見解や用途に基づいて様々な修正や変更が行われてよい。
なお、注意すべきなのは、本発明の特徴および技術内容をさらに理解するために、以下の本発明の詳細な説明および添付の図面を参照してよいが、添付の図面は参照および説明のみを目的として提供され、本発明を限定することを意図していない。また、本発明の図面は、簡単に説明するためのものであり、実際の寸法で描かれるものでない。以下の実施形態において、本発明に係る技術内容をより詳しく説明するが、開示内容は、本発明の保護範囲を限定するためのものでない。
【0013】
本明細書において、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語で様々な素子を表すが、これらの素子がこれらの用語に制限されないことが理解される。これらの用語は、主に、一方の素子と他方の素子を区別するためのものである。なお、本明細書に使用される「又は」の用語は、実際状況に応じて、挙げされる関連項目の中の何れの1つ又は複数の組合せを含むことを意味する。
【0014】
(実施例)
本発明に係るプローブセットの模式的な斜視図である図1を参照すると、本発明は、本体10と、第1の接触段11と、第2の接触段12とを備える一枚構成のプローブセット1を提供する。
本体10は、対向する第1の側辺101及び第2の側辺102を有する。第1の接触段11は、第1の側辺101に接続され、第2の接触段12は、第2の側辺102に接続される。
第2の接触段12の本体10に対する延伸方向は、第1の接触段11の本体10に対する延伸方向と異なり、具体的には、第1の接触段11が、本体10に対して+Z軸方向へ延伸し、第2の接触段12が、本体10に対して-Z軸方向へ延伸し、且つ、第1の接触段11と第2の接触段12がそれぞれ本体10の対角領域に設けられる。
【0015】
なお、本体10に、複数のストリップ貫通穴100が開口される。複数のストリップ貫通穴100の中の少なくとも一部は、同じ寸法及び形状を有する。複数のストリップ貫通穴100の中の少なくとも一部は、上下に並べて設置される。
注意すべきなのは、本発明では、ストリップ貫通穴100の具体的な形状、寸法及び数が制限されない。なお、例えば、プローブセット1の厚さTは、40μm~50μmにある。
また、注意すべきなのは、図1に示すプローブセット1は、単に例示として説明するためのものであり、プローブセット1の具体的な形状が限定されない。例えば、図2図3でのプローブセット1に示すように、本発明に係るプローブセット1は、様々な実施形態を有してもよい。
【0016】
さらには、図2図3に示すように、図2図3は、それぞれ本発明に係る測定装置及びそのプローブセット1の2つの実施形態を示す模式図である。注意すべきなのは、図2図3は、複数のプローブセット1が並べて設置される組合せ、詳しく言うと、3つのプローブセット1が並べて設置される組合せを例として説明している。しかしながら、図2図3は、X軸方向から見た図であるが、全体構造を容易に示すために、Y軸方向から見た図である図4図5のように示してもよい。
【0017】
上記のように、測定装置Dは、回路基板Sと、複数のプローブセット1と、第1のケース2と、第2のケース3とを備える。
複数のプローブセット1は、それぞれ独立して一定の間隔で配列される(図4又は図5に示す)。各プローブセット1は、本体10と、第1の接触段11と、第2の接触段12とを備える(図2又は図3に示す)。本体10、第1の接触段11及び第2の接触段12の中の少なくとも1つに、複数のストリップ貫通穴100が開口される。
【0018】
本体10は、対向する第1の側辺101と第2の側辺102を有する。第1の接触段11は、第1の側辺101に接続され、第2の接触段12は、第2の側辺102に接続される。
第1の接触段11の本体10に対する延伸方向は、第2の接触段12の本体10に対する延伸方向と異なる。第1の接触段11の第1の端部111は、被測定対象Mに当接され、第2の接触段12の第2の端部121は、回路基板Sに当接される。
例えば、被測定対象Mは、例えば、ICチップであるが、それに限定されなく、回路基板Sは、プリント基板(Printed Circuit Board,PCB)又はフレキシブルプリント基板(Flexible Printed Circuit Board,FPCB)であってもよいが、本発明が、それらに限定されない。
【0019】
第1のケース2は、複数のプローブセット1の第1の側辺101に押し当てるように、複数のプローブセット1の上に設けられる。第2のケース3は、複数のプローブセット1の第2の側辺102に押し当てるように、複数のプローブセット1の下に設けられる。本発明の他の実施例において、複数のプローブセット1、第1のケース2及び第2のケース3は、モジュール(module)又は受け台(socket)として整合されてもよい。
【0020】
再び図2を参照すると、図2での測定装置Dにおけるプローブセット1は、基本的に不規則な形状を呈し、また、複数のストリップ貫通穴100がほぼ均一に第1の接触段11及び第2の接触段12に配置される。第1の接触段11の第1の端部111は、被測定対象Mに当接され、第2の接触段12の第2の端部121は、回路基板Sに当接される。本体10は、第1の側辺101と第2の側辺102にそれぞれ段差構造101A、102Aが形成される。
【0021】
具体的には、第1のケース2は、第1の側辺101の段差構造101Aに押し当て、第2のケース3は、第2の側辺102の段差構造102Aに押し当てる。
これにより、プローブセット1が被測定対象M及び回路基板Sに接触すると、複数のストリップ貫通穴100に形成される空隙によって、別の弾性体アセンブリを配設しなくても、プローブセット1自分の構造的な弾性を高めることができる。第1のケース2と第2のケース3によりプローブセット1が水平方向にしっかりと固定されるので、プローブセット1は、第1接触セグメント11を上下に移動させる垂直方向の力のみを受け、水平方向にスライドしないので、回路基板Sの傷を減らし、プローブセット1と被測定対象Mとの接触をしっかりと維持することができる。
【0022】
再び図3を参照すると、図3での測定装置Dにおけるプローブセット1は、基本的に多角形を呈し、また、複数のストリップ貫通穴100がほぼ均一に本体10に配置される。
第1の接触段11の第1の端部111は、被測定対象Mでの接触点、即ち、錫ボールM1に当接し、第2の接触段12の第2の端部121は、回路基板Sに当接する。
これにより、被測定対象Mと回路基板Sとが、プローブセット1を介して電気的接続される。注意すべきなのは、被測定対象Mは、1つ又は複数の接触点(錫ボールM1)を有してもよいが、図3の実施例において、各プローブセット1は、被測定対象Mの各接触点(錫ボールM1)に当接される。
【0023】
第1のケース2は、第1の側辺101の段差構造101Aに押し当て、第2のケース3は、第2の側辺102の段差構造102Aに押し当てる。プローブセット1が被測定対象M及び回路基板Sに接触すると、複数のストリップ貫通穴100に形成される空隙によって、別の弾性体アセンブリを配設しなくても、プローブセット1自分の構造的な弾性を高めることができる。
第1のケース2と第2のケース3によりプローブセット1が水平方向にしっかりと固定されるので、プローブセット1は、第1の接触段11を上下に移動させる垂直方向の力のみを受け、水平方向にスライドしないので、回路基板Sの傷を減らし、プローブセット1と被測定対象Mとの接触をしっかりと維持することができる。
【0024】
本発明において、複数のストリップ貫通穴100の数、ピッチ、寸法及び/又は形状を調整することにより、プローブセット1の弾性係数を変化させる。
図2図3を比較するとわかるように、図2のプローブセット1と図3のプローブセット1の形状はかなり異なり、図2のプローブセット1の中の複数のストリップ貫通穴100と、図3のプローブセット1及び複数のストリップ貫通穴100とは、形状、寸法及び分布位置が異なることが分かれる。
換言すれば、本発明は、プローブセット1の具体的な形状や、ストリップ貫通穴100の具体的な形状、寸法及び数を限定するものではない。
【0025】
なお、本発明に係る複数のプローブセット1が被測定対象に当接している場合の部分構造模式図である図4及び図5を再び参照すると、複数のプローブセット1は、それぞれ独立して一定の間隔で配列され、各プローブセット1の厚さTが40μm~50μmにある。
具体的には、図4及び図5には、複数のプローブセット1の第1の接触段11のみが、被測定対象Mの錫ボールM1として示される接触点に当接されることが図示されている。具体的には、図4及び図5の実施例において、複数のプローブセット1の中の少なくとも2つのプローブセット1が、被測定対象Mの各接触点(錫ボールM1)に当接され、さらに、少なくとも2つのプローブセット1が一体形成されてよい。より好ましくは、被測定対象は、パッケージされたIC又はパッケージされたモジュールであってよい。接触点は、ピン(pin)又はパッド(pad)であって良い。プローブセット、第1のケース及び第2のケースは、モジュール(module)又は受け台(socket)として整合されてもよい。
【0026】
本発明に係る複数のプローブセット1は、それぞれ独立して一定の間隔で配列されるような構成設計を有するので、複数のプローブセット1自分の弾性構造(即ち、ストリップ貫通穴100)により、被測定対象Mである錫ボールM1との好適な電気的接触を維持することができ、さらに、複数のストリップ貫通穴100の数、ピッチ、寸法及び/又は形状を調整することにより、複数のプローブセット1の弾性係数を変化させることができる。
具体的には、図4に示すように、図4での錫ボールM1は、3つのプローブセット1の中央上部に設けられるので、中央のプローブセット1の第1の接触段11が垂直方向の大きい力で下へ移動して、錫ボールM1が3つのプローブセット1の第1の接触段11にも接触するようになる。
ただし、3つのプローブセット1は、一体形成されてもよい。
【0027】
さらに、図5に示すように、図5での錫ボールM1は、3つのプローブセット1の上の右側に設けられるので、中央及び右側の2つのプローブセット1の第1の接触段11が、垂直方向の大きい力を受けて下へ移動して、錫ボールM1が3つのプローブセット1の第1の接触段11にも接触するようになる。
換言すれば、本発明に係る複数のプローブセット1は、それぞれ独立して一定の間隔で配列される構成設計を有するので、プローブセット1が錫ボールM1に届かないことはない。
これにより、3つのプローブセット1と錫ボールM1との接触面積が一致に維持され、さらに、被測定対象Mと回路基板Sとの信号伝送が安定に維持される。
【0028】
(実施例の有利な効果)
本発明に提供されるプローブセット1によれば、本発明の一つの有利な効果は、「本体10に複数のストリップ貫通穴100が開口される」の技術手段により、プローブセット1の弾性が高められる。
また、本発明に提供される測定装置Dによれば、本発明の一つの有利な効果は、「本体10に複数のストリップ貫通穴100が開口される」、「複数のプローブセット1がそれぞれ独立して一定の間隔で配列される」の技術手段により、外部のプラスチックロッドのない場合でも、プローブセット1の全体構造の弾性が高められ、さらに構造の安定性が向上されることにある。
【0029】
さらには、プローブセット1は、複数のストリップ貫通穴100に形成される空隙によって、別の弾性体アセンブリを配設しなくても、プローブセット1自体の構造的な弾性を高めることができる。
また、第1のケース2と第2のケース3によりプローブセット1が水平方向にしっかりと固定されるので、プローブセット1は、垂直方向の力のみを受けて上下に移動し、水平方向にスライドしないので、回路基板Sの傷を減らし、且つ、プローブセット1と被測定対象Mとの間の接触をしっかりと維持することができる。
【0030】
さらに、本発明に係る複数のプローブセット1は、それぞれ独立して一定の間隔で配列されるような構成設計を有するので、複数のプローブセット1自体の弾性構造(即ち、ストリップ貫通穴100)により、被測定対象Mである錫ボールM1との接触面積が一定に維持されて、好適な電気的接触が維持され、さらに、被測定対象Mと回路基板Sとの間の安定な信号伝送を維持することができる。
【0031】
上記の開示内容は、本発明の好ましい実現可能な実施例に過ぎず、本発明の特許請求の範囲の保護範囲を限定するものでないので、本明細書および添付図面の内容による等価な技術的変形は、いずれも本発明の特許請求の範囲の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0032】
1 プローブセット
2 第1のケース
3 第2のケース
10 本体
11 第1の接触段
12 第2の接触段
100 ストリップ貫通穴
101 第1の側辺
102 第2の側辺
111 第1の接触段の第1の端部
121 第2の接触段の第2の端部
S 回路基板
T プローブセット1の厚さ
M 被測定対象
図1
図2
図3
図4
図5