(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186633
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20221208BHJP
【FI】
H01L27/146 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086293
(22)【出願日】2022-05-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0072970
(32)【優先日】2021-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】張 敬恩
(72)【発明者】
【氏名】金 鉉哲
(72)【発明者】
【氏名】金 振泳
(72)【発明者】
【氏名】金 東▲ひょん▼
(72)【発明者】
【氏名】金 聲仁
【テーマコード(参考)】
4M118
【Fターム(参考)】
4M118AA05
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA05
4M118CA07
4M118CA09
4M118CA34
4M118CB13
4M118DD04
4M118EA16
4M118FA06
4M118FA26
4M118FA27
4M118FA28
4M118FA38
4M118GA02
4M118GA09
4M118GC08
4M118GD04
4M118GD11
4M118HA24
4M118HA25
(57)【要約】
【課題】
イメージセンサを提供する。
【解決手段】
光が入射する第1表面、及び第1表面と反対になる第2表面を有する基板、基板内のピクセル領域を取り囲むピクセル分離構造体、ピクセル領域内の光電変換領域、及びピクセル領域内のパターンを定義する素子分離層を含み、素子分離層は、ピクセル分離構造体と接触する第1部分及びピクセル分離構造体から離隔された第2部分を含み、素子分離層は、基板の第2表面から基板内に延び、基板の第1表面に垂直な方向に素子分離層の第2部分の長さは、垂直方向に素子分離層の第1部分の長さよりも短いイメージセンサである。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージセンサであって、
光が入射する第1表面、及び、前記第1表面と反対になる第2表面を有する基板と、
前記基板内のピクセル領域を取り囲むピクセル分離構造体と、
前記ピクセル領域内の光電変換領域と、
前記ピクセル領域内のパターンを定義する素子分離層と、
を含み、
前記素子分離層は、前記ピクセル分離構造体と接触する第1部分、及び、前記ピクセル分離構造体から離隔された第2部分を含み、
前記素子分離層は、前記基板の前記第2表面から前記基板内に延び、
前記基板の前記第1表面に垂直な方向への前記素子分離層の前記第2部分の長さは、垂直方向への前記素子分離層の前記第1部分の長さよりも短い、
ことを特徴とする、イメージセンサ。
【請求項2】
前記素子分離層の前記第1部分は、前記ピクセル領域の周りに沿って、前記ピクセル分離構造体と接触する、
ことを特徴とする、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記イメージセンサは、さらに、
前記ピクセル領域内で前記ピクセル分離構造体と接触する第1ドーピング領域、及び、前記パターン内の第2ドーピング領域、を含み、
前記第1ドーピング領域の不純物の導電型は、第2ドーピング領域の不純物の導電型と互いに異なり、
前記素子分離層の前記第1部分は、前記第1ドーピング領域上に位置する、
ことを特徴とする、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記ピクセル分離構造体は、前記基板の前記第1表面から前記第2表面まで、前記基板を貫通する、
ことを特徴とする、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記基板の前記第1表面における前記ピクセル分離構造体の幅は、前記基板の前記第2表面における前記ピクセル分離構造体の幅よりも狭い、
ことを特徴とする、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記イメージセンサは、さらに、
前記基板の前記第2表面から前記基板内に延びる伝送ゲート、を含む、
ことを特徴とする、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記パターンは、互いに離隔された第1パターン及び第2パターンを含み、
前記第2ドーピング領域は、前記第1パターン内に位置し、
前記イメージセンサは、前記第2パターン内の第3ドーピング領域を、さらに含み、
前記第3ドーピング領域の不純物の導電型は、前記第2ドーピング領域の不純物の導電型と互いに異なる、
ことを特徴とする、請求項3に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記素子分離層の前記第2部分の一部は、前記第1パターンと前記第2パターンとの間に延びる、
ことを特徴とする、請求項7に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
イメージセンサであって、
光が入射する第1表面、及び、前記第1表面と反対となる第2表面を有する基板と、
前記基板内にピクセル領域を定義する、深いトレンチ内のピクセル分離構造体と、
前記ピクセル領域内の光電変換領域と、
前記ピクセル領域内のパターンを定義する、第1浅いトレンチ及び第2浅いトレンチ内の素子分離層と、
を含み、
前記第1浅いトレンチは、前記基板の前記第2表面から前記基板内に前記基板の前記第1表面に垂直な方向に第1深さでリセスされて、前記深いトレンチに連結され、
前記第2浅いトレンチは、前記基板の前記第2表面から前記基板内に垂直方向に第2深さでリセスされて、前記第1浅いトレンチに連結され、
前記第1深さは、前記第2深さよりも深いこと、
を特徴とする、イメージセンサ。
【請求項10】
前記第1浅いトレンチと前記第2浅いトレンチとの境界に、前記基板の段差(step)が存在する、
ことを特徴とする、請求項9に記載のイメージセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに関し、より具体的には、CMOSイメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは、電荷結合素子(CCD:charge coupled device)イメージセンサまたはCMOSイメージセンサを含む。CMOSイメージセンサは、駆動方式が簡単であり、信号処理回路を単一チップに集積することができ、製品の小型化が可能である。CMOSイメージセンサは、電力消耗が低く、バッテリ容量が制限的な製品に適用され得る。また、CMOSイメージセンサは、CMOS工程技術を互換可能に適用することができ、製造コストを低減させ得る。また、CMOSイメージセンサは、技術開発と共に、高解像度の具現が可能となり、CMOSイメージセンサに対する消費者の要求が増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、浅いトレンチエッチング損傷によるダークレベル(dark level)電流を減少させ、ドーピング領域間の漏れ電流を減少させる浅いトレンチ構造を有する、イメージセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施例によるイメージセンサは、光が入射する第1表面、及び、前記第1表面と反対になる第2表面を有する基板、前記基板内のピクセル領域を取り囲むピクセル分離構造体、前記ピクセル領域内の光電変換領域、及び、前記ピクセル領域内のパターンを定義する素子分離層を含む。前記素子分離層は、前記ピクセル分離構造体と接触する第1部分及び前記ピクセル分離構造体から離隔された第2部分を含み、前記素子分離層は、前記基板の前記第2表面から前記基板内に延び、前記基板の前記第1表面に垂直な方向への前記素子分離層の前記第2部分の長さは、前記垂直方向への前記素子分離層の前記第1部分の長さよりも短い。
【0005】
本発明の実施例によるイメージセンサは、光が入射する第1表面、及び、前記第1表面と反対になる第2表面を有する基板、前記基板内にピクセル領域を定義する深いトレンチ内のピクセル分離構造体、前記ピクセル領域内の光電変換領域、及び、前記ピクセル領域内のパターンを定義する第1浅いトレンチ、及び、第2浅いトレンチ内の素子分離層を含み、前記第1浅いトレンチは、前記基板の前記第2表面から前記基板内に前記基板の前記第1表面に垂直な方向に第1深さにリセスされ、前記深いトレンチに連結され、前記第2浅いトレンチは、前記基板の前記第2表面から前記基板内に前記垂直方向に第2深さでリセスされて、前記第1浅いトレンチに連結され、前記第1深さは、前記第2深さよりも深い。
【0006】
本発明の実施例によるイメージセンサは、互いに対向する第1表面及び第2表面を有する基板、前記基板の前記第1表面上のマイクロレンズ、前記基板内にピクセル領域を定義する深いトレンチ内のピクセル分離構造体、前記ピクセル領域内の光電変換領域、前記ピクセル領域内で前記ピクセル分離構造体と接触する第1ドーピング領域、前記ピクセル領域内のパターンを定義する第1浅いトレンチ及び第2浅いトレンチ内の素子分離層、及び、前記パターン内の第2ドーピング領域を含み、前記第1ドーピング領域の不純物の導電型は、第2ドーピング領域の不純物の導電型とは互いに異なり、前記第1浅いトレンチは、前記基板の前記第2表面から前記基板内に前記基板の前記第1表面に垂直な方向に第1深さでリセスされて、前記深いトレンチに連結され、前記第2浅いトレンチは、前記基板の前記第2表面から前記基板内に前記垂直方向に第2深さでリセスされて、前記第1浅いトレンチに連結され、前記第1浅いトレンチは、前記第1ドーピング領域上に位置し、前記第1深さは、前記第2深さよりも深い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施例によるイメージセンサを示す平面図である。
【
図2】
図1のA-A’線に沿って見た本発明の実施例によるイメージセンサを示す断面図である。
【
図3】
図1のB-B’線に沿って見た本発明の実施例によるイメージセンサを示す断面図である。
【
図4】本発明の実施例によるイメージセンサを示す断面図である。
【
図5】本発明の実施例によるイメージセンサに含まれる複数のピクセル回路の等価回路図である。
【
図6A】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図6B】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図6C】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図6D】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図6E】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図6F】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図6G】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図6H】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図6I】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図7A】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図7B】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図7C】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図7D】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【
図7E】本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本発明の実施例によるイメージセンサ100を示す平面図である。
図2は、
図1のA-A’線に沿って見た本発明の実施例によるイメージセンサ100を示す断面図である。
図3は、
図1のB-B’線に沿って見た本発明の実施例によるイメージセンサ100を示す断面図である。
【0009】
図1-
図3を参照すれば、イメージセンサ100は、基板110、マイクロレンズ180、深いトレンチDT内のピクセル分離構造体150、光電変換領域PD、及び、第1浅いトレンチST1及び第2浅いトレンチST2内の素子分離層120を含む。一部実施例において、イメージセンサ100は、第1ドーピング領域PLAD及び第2ドーピング領域FDを、さらに含む。一部実施例において、イメージセンサ100は、第3ドーピング領域GNDを、さらに含む。一部実施例において、イメージセンサ100は、伝送ゲートTG、選択ゲートSG、及びドライブゲートDGを、さらに含む。一部実施例において、イメージセンサ100は、前面構造体130を、さらに含む。一部実施例において、イメージセンサ100は、支持基板140を、さらに含む。一部実施例において、イメージセンサ100は、背面反射防止層161を、さらに含む。一部実施例において、イメージセンサ100は、フェンス163、及びカラーフィルタ170を、さらに含む。一部実施例において、イメージセンサ100は、キャッピング層190を、さらに含む。
【0010】
基板110は、互いに反対となる第1表面110a及び第2表面110bを有することができる。第1表面110aは、光が入射する表面でもあり、垂直方向(Z方向)に鉛直にもなる。通常、第1表面110aは、背面とも呼ばれ、第2表面110bは、前面とも呼ばれる。前記基板110は、IV族半導体物質、III-V族半導体物質、またはII-VI族半導体物質のような半導体物質を含む。前記IV族半導体物質は、例えば、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、または、シリコン(Si)-ゲルマニウム(Ge)を含む。前記III-V族半導体物質は、例えば、ガリウムヒ素(GaAs)、リン化インジウム(InP)、リン化ガリウム(GaP)、インジウムヒ素(InAs)、インジウムアンチモン(InSb)、または、ヒ化インジウムガリウム(InGaAs)を含む。前記II-VI族半導体物質は、例えば、テルル化亜鉛(ZnTe)、または、硫化カドミウム(CdS)を含む。
【0011】
深いトレンチDTは、基板110内に複数のピクセル領域PXを定義することができる。すなわち、深いトレンチDTは、複数のピクセル領域PXを互いに離隔させ得る。複数のピクセル領域PXは、2次元アレイ状に配列され得る。
図1には、4個のピクセル領域PXが2×2マトリックス状に配列されていると図示されているが、ピクセル領域PXの数及び配置は、それに制限されない。例えば、基板110内に形成されるピクセル領域PXの数は、4よりも多い。
【0012】
一部実施例において、深いトレンチDTは、基板110の第1表面110aから第2表面110bまで、基板110を貫通することができる。深いトレンチDTは、基板110の第2表面110b(すなわち、前面)からエッチングされるFDTI(front-side deep trench isolation)工程によって形成され得る。
【0013】
ピクセル分離構造体150は、深いトレンチDT内に配置され得る。ピクセル分離構造体150は、複数のピクセル領域PXを取り囲むことができる。ピクセル分離構造体150は、複数のピクセル領域PXを互いに分離させ得る。深いトレンチDTがFDTIによって形成される場合、ピクセル分離構造体150は、基板110の第1表面110aから第2表面110bまで、基板110を貫通することができる。またFDTI工程によって、基板110の第1表面110aにおけるピクセル分離構造体150の幅W1は、基板110の第2表面110bにおけるピクセル分離構造体150の幅W2よりも狭い。
【0014】
ピクセル分離構造体150は、絶縁パターン154、伝導性パターン152、及びキャッピングパターン156を含む。絶縁パターン154は、深いトレンチDTの内側壁を覆うことができる。キャッピングパターン156が、絶縁パターン154上で深いトレンチDTの上部を満たすことができる。伝導性パターン152が、絶縁パターン154上で深いトレンチDTの下部を満たすことができる。キャッピングパターン156の上面は、基板110の第2表面110bと共面(coplanar)でもあり、伝導性パターン152によれば、基板110の第1表面110aと共面でもある。絶縁パターン154は、基板110の第1表面110aから第2表面110bまで延び得る。伝導性パターン152は、絶縁パターン154によって、基板110から電気的に分離され得る。一部実施例において、キャッピングパターン156は、省略され得る。その場合、伝導性パターン152が、基板110の第1表面110aから第2表面110bまで延び、伝導性パターン152の上面は、基板110の第2表面110bと共面でもある。
【0015】
一部実施例において、伝導性パターン152は、例えば、n型またはp型にドーピングされたポリシリコンのような半導体物質または金属物質を含む。一部実施例において、絶縁パターン154及びキャッピングパターン156は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、またはシリコン酸窒化物を含んでもよい。他の実施例において、絶縁パターン154は、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物のような金属酸化物を含み、そのような場合、絶縁パターン154は、負の固定電荷層(negative fixed charge layer)として作用することができる。
【0016】
複数の光電変換領域PDは、複数のピクセル領域PX内にそれぞれ配置され得る。光電変換領域PDは、光信号を電気信号に変換する。光電変換領域PDは、フォトダイオード、フォトトランジスタ(photo transistor)、フォトゲート、PINフォトダイオード(Pinned Photo Diode;PPD)、またはそれらの組合せを含む。光電変換領域PDは、基板110と反対である導電型の不純物がドーピングされたドーピング領域を含んでもよい。
【0017】
第1浅いトレンチST1及び第2浅いトレンチST2は、ピクセル領域PX内のパターンPTを定義することができる。第1浅いトレンチST1は、基板110の第2表面110bから基板110内に垂直方向(Z方向)に第1深さDaでリセスされて、深いトレンチDTに連結され得る。第2浅いトレンチST2は、基板110の第2表面110bから基板110内に垂直方向(Z方向)に第2深さDbでリセスされて、第1浅いトレンチST1に連結され得る。この際、第1深さDaは、第2深さDbよりも深い。例えば、第1深さDaは、約2000~3000オングストロームであり、第2深さDbは、約200~1000オングストロームでもあるので、第1深さDaと第2深さDbとの差は、約1000~2800オングストロームでもある。一部実施例において、第1浅いトレンチST1は、ピクセル領域PXの周りに沿って、前記深いトレンチDTに連結され得る。
【0018】
第1浅いトレンチST1と第2浅いトレンチST2との境界ST12が
図1に点線で表示されている。
図1に図示された第1浅いトレンチST1と第2浅いトレンチST2との境界ST12の形状は、例示的なものであって、多様に変形され得る。第1浅いトレンチST1の深さDaと第2浅いトレンチST2の深さDbとが互いに異なるので、第1浅いトレンチST1と第2浅いトレンチST2との境界ST12には、
図3に図示されたように段差(step)が存在し得る。
【0019】
素子分離層120は、第1浅いトレンチST1及び第2浅いトレンチST2内に配置され得る。素子分離層120は、第1浅いトレンチST1内の第1部分120a及び第2浅いトレンチST2内の第2部分120bを含む。素子分離層120の第1部分120aは、ピクセル分離構造体150と接触し、素子分離層120の第2部分120bは、ピクセル分離構造体150から離隔され得る。素子分離層120の第1部分120aは、ピクセル領域PXの周りに沿って、ピクセル分離構造体150と接触することができる。素子分離層120の上面は、基板110の第2表面110bと共面でもある。垂直方向(Z方向)に素子分離層120の第2部分120bの長さLbは、垂直方向(Z方向)に素子分離層120の第1部分120aの長さLaよりも短い。素子分離層120は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、または、それらの組合せを含んでもよい。
【0020】
パターンPTは、第1浅いトレンチST1及び第2浅いトレンチST2によって定義される基板110の一部でもある。一部実施例において、パターンPTは、互いに離隔された第1パターンPT1、第2パターンPT2、及び第3パターンPT3を含んでもよい。
図1に図示された第1パターンPT1、第2パターンPT2、及び第3パターンPT3の形状は、例示的なものであって、多様に変形され得る。第2浅いトレンチST2の一部は、第1パターンPT1と第2パターンPT2との間に延び得る。すなわち、素子分離層120の第2部分120bの一部は、第1パターンPT1と第2パターンPT2との間に延び得る。
【0021】
第1ドーピング領域PLADは、ピクセル領域PX内でピクセル分離構造体150と接触することができる。第2ドーピング領域FDは、第1パターンPT1内に位置することができる。第1ドーピング領域PLADは、素子分離層120の第1部分120aの下に位置することができる。すなわち、第1ドーピング領域PLADは、第1浅いトレンチST1の下に位置し、ピクセル分離構造体150と接触することができる。第1ドーピング領域PLADの不純物の導電型は、第2ドーピング領域FDの不純物の導電型と互いに異なってもいる。例えば、第1ドーピング領域PLADの不純物の導電型は、p型であり、第2ドーピング領域FDの不純物の導電型は、N型である。第2ドーピング領域FDは、フローティングディフュージョン領域とも呼ばれる。第1ドーピング領域PLADは、深いトレンチDTエッチング損傷によるダークレベル電流増加を緩和させ得る。
【0022】
第3ドーピング領域GNDは、第2パターンPT2内に位置する。第3ドーピング領域GNDの不純物の導電型は、第2ドーピング領域FDの不純物の導電型と互いに異なってもいる。すなわち、第3ドーピング領域GNDの不純物の導電型は、第1ドーピング領域PLADの不純物の導電型と同一である。例えば、第3ドーピング領域GNDの不純物の導電型は、p型であり、第2ドーピング領域FDの不純物の導電型は、N型であり、第1ドーピング領域FDの不純物の導電型は、p型である。第3ドーピング領域GNDは、電気的に接地され得る。
【0023】
伝送ゲートTGは、基板110の第2表面110bから基板110内に垂直方向(Z方向)に第3深さDcでリセスされ得る。伝送ゲートTGの第3深さDcは、第2浅いトレンチST2の第2深さDbよりも深い。一部実施例において、伝送ゲートTGの第3深さDcは、第1浅いトレンチST1の第1深さDaよりも深い。選択ゲートSG、ドライブゲートDG、及びリセットゲートRG(
図5参照)が、第3パターンPT3上に配置され得る。光電変換領域PD、伝送ゲートTG、フローティングディフュージョン領域FD、リセットゲートRG(
図5参照)、ドライブゲートDG、及び選択ゲートSGを含むピクセル回路PXCは、
図5を参照して詳細に後述する。
【0024】
基板110の第2表面110b上には、前面構造体130が配置され得る。前面構造体130は、複数のコンタクト134a、複数の配線134b、134c、及び複数の絶縁層136a、136b、136cを含む。複数の絶縁層136a、136b、136cは、複数のコンタクト134a及び複数の配線134b、134cを覆い包む。
【0025】
複数のコンタクト134a及び複数の配線134b、134cは、基板110の第2表面110b上の伝送ゲートTG、リセットゲートRG(
図5参照)、選択ゲートSG、ドライブゲートDG、第2ドーピング領域FD、または第3ドーピング領域GNDに電気的に連結され得る。複数の配線134b、134c及び複数のコンタクト134aは、タングステン、アルミニウム、銅、タングステンシリサイド、チタンシリサイド、タングステン窒化物、チタン窒化物、ドーピングされたポリシリコン、などを含み得る。複数の絶縁層136a、136b、136cは、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、低誘電(low-k)物質、などの絶縁物質を含んでもよい。前記低誘電物質は、例えば、FOX(Flowable Oxide)、TOSZ(Torene SilaZene)、USG(Undoped Silica Glass)、BSG(Borosilica Glass)、PSG(PhosphoSilica Glass)、BPSG(BoroPhosphoSilica Glass)、PETEOS(Plasma Enhanced Tetra Ethyl Ortho Silicate)、FSG(Fluoride Silicate Glass)、CDO(Carbon Doped silicon Oxide)、キセロゲル(Xerogel)、エアロゲル(Aerogel)、AFC(Amorphous Fluorinated Carbon)、OSG(Organo Silicate Glass)、パリレン(Parylene),BCB(bis-benzocyclobutenes)、SiLK、ポリイミド(polyimide)、多孔性ポリマー材料(porous polymeric material)、または、それらの組合せを含んでもよい。
【0026】
支持基板140は、前面構造体130上に配置され得る。一部実施例において、支持基板140と前面構造体130との間には、接着部材(図示せず)がさらに配置され得る。支持基板140は、製造段階の間、基板110の強度を補うことができる。支持基板140は、例えば、シリコン基板を含み得る。
【0027】
背面反射防止層161は、基板110の第1表面110a上に配置され得る。例えば、背面反射防止層161は、ハフニウム酸化物(HfO2)、シリコン酸化物(SiO2)、窒化シリコン(SiN)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化チタン(TiO2)、酸化ランタン(La2O3)、酸化プラセオジム(Pr2O3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化ネオジム(Nd2O3)、酸化プロメチウム(Pm2O3)、酸化サマリウム(Sm2O3)、酸化ユウロピウム(Eu2O3)、酸化ガドリニウム(Gd2O3)、酸化テルビウム(Tb2O3)、酸化ジスプロシウム(Dy2O3)、酸化ホルミウム(Ho2O3)、酸化ツリウム(Tm2O3)、酸化イッテルビウム(Yb2O3)、酸化ルテチウム(Lu2O3)、酸化イットリウム(Y2O3)、または、それらの組合せを含んでもよい。
【0028】
フェンス163は、背面反射防止層161上に配置され得る。フェンス163は、平面図上において、ピクセル分離構造体150に沿って延び得る。フェンス163は、低屈折率物質を含む。例えば、低屈折率物質は、約1.0よりも大きく、約1.4よりも小さいか、同一である屈折率を有する。例示的な実施例において、低屈折率物質は、PMMA(polymethylmetacrylate)、シリコンアクリレート(silicon acrylate)、CAB(cellulose acetatebutyrate)、シリカ(silica)、またはFSA(fluoro-silicon acrylate)を含む。例えば、低屈折率物質は、シリカ粒子が分散されたポリマー物質を含んでもよい。
【0029】
フェンス163が相対的に低い屈折率を有する低屈折率物質を含む場合、フェンス163に向かって入射される光が全反射されて、それぞれのピクセル領域PXの中心部方向に向かうように指向(directed)され得る。フェンス163は、複数のピクセル領域PXのうち1つの上に配置されるカラーフィルタ170内部に斜めに入射される光が、隣接した他のピクセル領域上に配置されるカラーフィルタ170に進入することを防止し、それにより、複数のピクセル領域PX間のクロストークが防止され得る。
【0030】
複数のカラーフィルタ170は、背面反射防止層161上に配置され、フェンス163によって、互いに分離され得る。複数のカラーフィルタ170は、例えば、緑色フィルタ、青色フィルタ、及び赤色フィルタの組合せでもある。他の実施例において、複数のカラーフィルタ170は、例えば、シアン(cyan)フィルタ、マゼンタ(magenta)フィルタ、及びイエロ(yellow)フィルタの組合せでもある。
【0031】
マイクロレンズ180が、カラーフィルタ170及びフェンス163上に配置され得る。マイクロレンズ180は、複数のピクセル領域PXにそれぞれ対応するように配置され得る。マイクロレンズ180は、透明でもある。マイクロレンズ180は、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン-アクリル共重合系樹脂、またはシロキサン系樹脂などの樹脂系材料によって、形成され得る。マイクロレンズ180は、入射光を集光し、集光された光は、カラーフィルタ170を介して、光電変換領域PDに入射され得る。
【0032】
キャッピング層190は、マイクロレンズ180上に配置されて、マイクロレンズ180を保護することができる。
【0033】
本発明によれば、第1浅いトレンチST1は、第1深さDaで深いトレンチDTに連結され、第2浅いトレンチST2は、第2深さDbで第1浅いトレンチST1に連結され、第1深さDaは、第2深さDbよりも深い。素子分離層120は、第1浅いトレンチST1及び第2浅いトレンチST2内に形成され、ピクセル分離構造体150は、深いトレンチDT内に形成され得る。したがって、素子分離層120は、ピクセル分離構造体150と接触する第1部分120a及びピクセル分離構造体150から離隔された第2部分120bを含み、素子分離層120の第2部分120bの長さLbは、素子分離層120の第1部分120aの長さLaよりも短い。
【0034】
第2浅いトレンチST2の第2深さDbが比較的浅いので、第2浅いトレンチST2のエッチングされた側面の面積が減少し得る。したがって、エッチング損傷によるダークレベル電流増加が緩和され得る。第1浅いトレンチST1の第1深さDaが比較的深いので、第1浅いトレンチST1下の第1ドーピング領域PLADと第1パターンPT1内の第2ドーピング領域FDとが互いに垂直方向に十分に離れ、第1ドーピング領域PLADと第2ドーピング領域FDとの間の漏れ電流が減少し得る。
【0035】
図4は、本発明の実施例によるイメージセンサ100aを示す断面図である。
図4は、
図1のA-A’線に沿って見た断面図に対応する。以下、
図1ないし
図3に図示されたイメージセンサ100と
図4に図示されたイメージセンサ100aとの相違点が説明される。
【0036】
図4を参照すれば、イメージセンサ100aは、ピクセル分離構造体150aを含む。ピクセル分離構造体150aは、基板110の第1表面110aから基板110内に延び得る。ピクセル分離構造体150aは、基板110の第1表面110a上の部分をさらに含む。深いトレンチDTaは、基板110の第1表面110aから基板110内にリセスされ得る。ピクセル分離構造体150aは、基板110の第1表面110aを覆って深いトレンチDTaを満たすことができる。深いトレンチDTaは、BDTI(back-side deep trench isolation)工程によって形成され得る。すなわち、深いトレンチDTaは、基板110の後面である基板110の第1表面110aからエッチングされ得る。
【0037】
第1ドーピング領域PLADaは、ピクセル分離構造体160aの基板110内に延びる部分の周りに配置され得る。伝送ゲートTGaは、基板110内にリセスされない。第1浅いトレンチST1は、深いトレンチDTaに連結されない。素子分離層120の第1部分120aは、ピクセル分離構造体150と接触しない。
【0038】
図5は、本発明の実施例によるイメージセンサに含まれる複数のピクセル回路PXCの等価回路図である。
【0039】
図5を参照すれば、複数のピクセル回路PXCは、マトリックス状に配列され得る。複数のピクセル回路PXCそれぞれは、伝送トランジスタTXとロジックトランジスタRX、SX、DXを含む。ここで、ロジックトランジスタは、リセットトランジスタRX、選択トランジスタSX、及びドライブトランジスタDX(または、ソースフォロワートランジスタ)を含む。リセットトランジスタRXは、リセットゲートRGを含み、選択トランジスタSXは、選択ゲートSGを含み、伝送トランジスタTXは、伝送ゲートTGを含み、ドライブトランジスタDXは、ドライブゲートDG(
図1参照)を含んでもよい。
【0040】
複数のピクセル回路PXCそれぞれは、光電変換領域PD及びフローティング拡散領域FDをさらに含む。光電変換領域PDは、外部から入射された光量に比例して、光電荷を生成及び蓄積することができる。
【0041】
伝送ゲートTGは、光電変換領域PDで生成された電荷を、フローティング拡散領域FDに伝送することができる。フローティング拡散領域FDは、光電変換領域PDで生成された電荷が伝送されて、累積的に保存することができる。フローティング拡散領域FDに蓄積された光電荷の量によって、ドライブトランジスタDXが制御され得る。
【0042】
リセットトランジスタRXは、フローティング拡散領域FDに蓄積された電荷を周期的にリセットさせ得る。リセットトランジスタRXのドレイン電極は、フローティング拡散領域FDと連結され、ソース電極は、電源電圧VDDに連結される。リセットトランジスタRXがターンオン(turn-on)されれば、リセットトランジスタRXのソース電極と連結された電源電圧VDDが、前記フローティング拡散領域FDに伝達され得る。リセットトランジスタRXがターンオンされるとき、フローティング拡散領域FDに蓄積された電荷が排出されて、フローティング拡散領域FDがリセットされ得る。
【0043】
ドライブトランジスタDXは、複数のピクセルPX外部に位置する電流源(図示せず)と連結されて、ソースフォロワーバッファ増幅器として機能することができる。ドライブトランジスタDXは、フローティング拡散領域FDにおける電位変化を増幅し、これを出力ラインVOUTに出力する。
【0044】
選択トランジスタSXは、行単位で複数のピクセル回路PXCを選択することができる。選択トランジスタSXがターンオンされると、電源電圧VDDが、ドライブトランジスタDXのソース電極に伝達することができる。
【0045】
図6Aないし
図6Iは、本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
図6Aないし
図6Iは、
図1のA-A’線に沿った断面図に対応する。
【0046】
図6Aを参照すれば、互いに対向する第2表面110b及び第3表面110cを有する基板110が準備される。基板110の第2表面110bから基板110内に第1深さDaにリセスされる第1浅いトレンチST1、及び、基板110の第2表面110bから基板110内に第2深さDbにリセスされる第2浅いトレンチST2が形成される。第1浅いトレンチST1は、基板110の第2表面110bから第1深さDaで基板110をエッチングすることで形成され得る。第2浅いトレンチST2は、基板110の第2表面110bから第2深さDbで基板110をエッチングすることで形成され得る。一部実施例においては、第1浅いトレンチST1が形成された後、第2浅いトレンチST2が形成され得る。他の実施例においては、第2浅いトレンチST2が先に形成されて、第1浅いトレンチST1が後で形成され得る。第1浅いトレンチST1と第2浅いトレンチST2とを形成することで、第1パターンPT1と第2パターンPT2とを含むパターンPTが定義され得る。
【0047】
図6Bを参照すれば、基板110の第2表面110b、基板110内の第1浅いトレンチST1、及び基板110内の第2浅いトレンチST2上に、素子分離層120が形成され得る。素子分離層120は、第1浅いトレンチST1を満たす部分、第2浅いトレンチST2を満たす部分、及び基板110の第2表面110bを覆う部分を含んでもよい。
【0048】
図6Cを参照すれば、素子分離層120を貫通して基板110内にリセスされる深いトレンチDTが形成され得る。深いトレンチDTは、素子分離層120及び基板110をエッチングすることで形成され得る。深いトレンチDTは、基板110を完全に貫通しない。すなわち、深いトレンチDTは、基板110の第3表面110cまで到逹しない。深いトレンチDTを形成することでピクセル領域PXが定義され得る。
【0049】
図6Dを参照すれば、第1浅いトレンチST1下の深いトレンチDTの周りに第1ドーピング領域PLADが形成され得る。第1ドーピング領域PLADは、深いトレンチDTのエッチング損傷によるダークレベル電流増加を緩和させ得る。
【0050】
図6Eを参照すれば、深いトレンチDT内にピクセル分離構造体150が形成され得る。例えば、深いトレンチDT内及び素子分離層120上に、絶縁パターン154がコンフォーマルに形成され得る。また、絶縁パターン154上に、深いトレンチDTの残り部分を満たすように、伝導性パターン152を形成することができる。例えば、エッチバック工程によって、伝導性パターン152の上部を除去することができる。伝導性パターン152及び絶縁パターン154上に、キャッピングパターン156が形成され得る。次いで、基板110の第2表面110bが露出されるように、素子分離層120、絶縁パターン154、及びキャッピングパターン156を平坦化することができる。これにより、第1浅いトレンチST1内の素子分離層120の第1部分120a、第2浅いトレンチST2内の素子分離層120の第2部分120b、及び深いトレンチDT内のピクセル分離構造体150が、残ることができる。
【0051】
図6Fを参照すれば、深いトレンチDTによって定義されるピクセル領域PX内に、光電変換領域PDが形成され得る。例えば、ピクセル領域PX内にドーピング領域を形成することで、光電変換領域PDが形成され得る。
【0052】
図6Gを参照すれば、基板110の第2表面110bから基板110内にリセスされる伝送ゲートTGが形成され得る。また、第1パターンPT1内に、第2ドーピング領域FDが形成され得る。また、第2パターンPT2内に、第3ドーピング領域GNDが形成され得る。また、リセットゲートRG(
図5参照)、ドライブゲートDG(
図1及び
図5参照)、及び選択ゲートSG(
図1及び
図5参照)が、第1パターンPT1上に形成され得る。
【0053】
図6Hを参照すれば、基板110の第2表面110b上に、前面構造体130が形成され得る。例えば、基板110の第2表面110b上に、第1絶縁層136aを形成することができる。次いで、第1絶縁層136aを貫通する複数のコンタクト134aを形成することができる。次いで、第1絶縁層136a上に、第1配線134bを形成することができる。次いで、第1絶縁層136a及び第1配線134b上に、第2絶縁層136bを形成することができる。次いで、第2絶縁層136b上に、第2配線134cを形成することができる。次いで、第2配線134c及び第2絶縁層136b上に、第3絶縁層136cを形成することができる。
【0054】
以後、前面構造体130上に、支持基板140を接着させ得る。
【0055】
図6H及び
図6Iを参照すれば、基板110の第3表面110cを研磨することで、基板110の第1表面110aが形成され得る。基板110の第1表面110aを通じて、ピクセル分離構造体150の伝導性パターン152が露出され得る。これにより、深いトレンチDT及びピクセル分離構造体150は、基板110の第1表面110aから第2表面110bまで、基板110を貫通することができる。
【0056】
図2及び
図3を参照すれば、基板110の第1表面110a及びピクセル分離構造体150上に、背面反射防止層161が形成され得る。次いで、背面反射防止層161上に、フェンス163が形成され得る。次いで、背面反射防止層161上に、カラーフィルタ170が形成され得る。次いで、カラーフィルタ170及びフェンス163上に、マイクロレンズ180が形成され得る。次いで、マイクロレンズ180上に、キャッピング層190が形成され得る。これにより、
図1ないし
図3に図示されたイメージセンサ100が完成され得る。
【0057】
図7Aないし
図7Eは、本発明の実施例によるイメージセンサ製造方法を示す断面図である。
図7Aないし
図7Eは、
図1のA-A’線に沿った断面図に対応する。
【0058】
図7Aを参照すれば、互いに対向する第2表面110b及び第3表面110cを有する基板110が準備される。基板110の第2表面110bから基板110内にリセスされる第1浅いトレンチST1及び第2浅いトレンチST2が形成される。第1浅いトレンチST1及び第2浅いトレンチST2のうち、1つが先に形成され、第1浅いトレンチST1及び第2浅いトレンチST2のうち、他の1つが後で形成され得る。
【0059】
次いで、第1浅いトレンチST1下に、第1ドーピング領域PLADaが形成され得る。
【0060】
図7Bを参照すれば、基板110内に光電変換素子PDが形成され得る。
【0061】
次いで、基板110の第2表面110b、基板110内の第1浅いトレンチST1、及び基板110内の第2浅いトレンチST2上に、素子分離層120が形成され得る。次いで、基板110の第2表面110bが露出されるように、素子分離層120が平坦化され得る。第1浅いトレンチST1を満たす素子分離層120の第1部分120a部分及び第2浅いトレンチST2を満たす素子分離層120の第2部分120bが残る。
【0062】
図7Cを参照すれば、第1パターンPT1上に、伝送ゲートTGaを形成することができる。また、第1パターンPT1内に、第2ドーピング領域FDを形成することができる。また、第2パターンPT2内に、第3ドーピング領域GNDを形成することができる。
【0063】
図7Dを参照すれば、基板110の第2表面110b及び素子分離層120上に、前面構造体130が形成され得る。選択的に、前面構造体130上に、支持基板140が形成され得る。
【0064】
図7D及び
図7Eを参照すれば、基板110の第3表面110cから基板110を研磨することで、基板110の第1表面110aが形成され得る。
【0065】
次いで、基板110の第1表面110aから基板110内に第1浅いトレンチST1に向かって延びる深いトレンチDTaが形成され得る。深いトレンチDTa及び基板110の第1表面110a上に、ピクセル分離構造体150aが形成され得る。
【0066】
図4を参照すれば、ピクセル分離構造体150a上に、背面反射防止層161が形成され得る。次いで、背面反射防止層161上に、フェンス163が形成され得る。次いで、背面反射防止層161上に、カラーフィルタ170が形成され得る。次いで、カラーフィルタ170及びフェンス163上に、マイクロレンズ180が形成され得る。次に、マイクロレンズ180上に、キャッピング層190が形成され得る。これにより、
図4に図示されたイメージセンサ100aが完成され得る。
【0067】
本発明に開示された実施例は、本発明の技術的思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、そのような実施例によって本発明の技術的思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されねばならず、それと同等な範囲内にある全ての技術的思想は、本発明の権利範囲に含まれると解釈されねばならない。
【符号の説明】
【0068】
100 イメージセンサ
110 基板
110a 第1表面
110b 第2表面
120 素子分離層
120a 第1部分
120b 第2部分
130 前面構造体
134a コンタクト
134b、134c 配線
136a、136b、136c 絶縁層
140 支持基板
150 ピクセル分離構造体
152 伝導性パターン
154 絶縁パターン
156 キャッピングパターン
161 背面反射防止層
163 フェンス
170 カラーフィルタ
180 マイクロレンズ
190 キャッピング層
DT 深いトレンチ
PD 光電変換領域
FD 第2ドーピング領域
TG 伝送ゲート
SG 選択ゲート
DG ドライブゲート
ST1 第1浅いトレンチ
ST2 第2浅いトレンチ
GND 第3ドーピング領域
PLAD 第1ドーピング領域