(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186801
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】光走査装置
(51)【国際特許分類】
G02B 26/10 20060101AFI20221208BHJP
G02B 26/08 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
G02B26/10 104Z
G02B26/08 E
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164753
(22)【出願日】2022-10-13
(62)【分割の表示】P 2018122611の分割
【原出願日】2018-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】北澤 正吾
(57)【要約】
【課題】設置スペースを抑えて広い走査対象領域を走査することができる光走査装置を提供する。
【解決手段】光走査装置1が、第1光源101と、第2光源102と、両面のうちの一方に第1光源101からの照射光を反射する第1反射面111が形成され、他方に第2光源102からの照射光を反射する第2反射面112が形成された反射板110と、反射板110の面方向に延在する第1回動軸121を中心に反射板110を回動可能に支持する第1支持部120と、第1回動軸121を中心に反射板110を回動させる駆動部130と、を備えることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1光源と、
第2光源と、
両面のうちの一方に前記第1光源からの照射光を反射する第1反射面が形成され、他方に前記第2光源からの照射光を反射する第2反射面が形成された反射板と、
前記反射板の面方向に延在する軸であって当該軸に対する直交方向について前記反射板を長さが異なる2つの領域に二分する第1回動軸を中心に前記反射板を回動可能に支持する第1支持部と、
前記2つの領域のうち前記長さが短い方の領域に駆動力を作用させることで前記第1回動軸を中心に前記反射板を回動させる駆動部と、
を備えることを特徴とする光走査装置。
【請求項2】
第1光源と、
第2光源と、
両面のうちの一方に前記第1光源からの照射光を反射する第1反射面が形成され、他方に前記第2光源からの照射光を反射する第2反射面が形成された反射板と、
前記反射板の面方向に延在する第1回動軸を中心に前記反射板を回動可能に支持する第1支持部と、
前記第1回動軸を中心に前記反射板を回動させる駆動部と、
を備え、
前記反射板との間に間隙を開けるとともに、当該反射板を前記面内方向に囲む枠形状から、前記第1光源からの前記照射光及び前記第2光源からの前記照射光それぞれが反射された反射光の出射側の一部が除かれて当該出射側が開放された開放枠形状のフレームを更に備え、
前記第1支持部は、前記反射板と前記フレームとの間の間隙に設けられていることを特徴とする光走査装置。
【請求項3】
前記駆動部は、前記反射板の前記第1回動軸とずれた位置に取付けられる第1磁気素子、及び、前記第1磁気素子に対して磁気を加えて、前記第1回動軸を中心に前記反射板を回動させる第1磁気アクチュエータ、を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
【請求項4】
前記第1回動軸とは異なる方向に延在する第2回動軸を中心に前記反射板を回動可能に支持する第2支持部を備え、
前記駆動部は、前記反射板において、前記第1回動軸に対して前記第1磁気素子と同じ側にずれた位置に、当該第1磁気素子との間に前記第2回動軸を挟んで取り付けられる第2磁気素子、及び、当該第2磁気素子に磁気を加え、前記第1磁気アクチュエータと協働して前記第1回動軸及び前記第2回動軸それぞれを中心に前記反射板を回動させる第2磁気アクチュエータ、を有していることを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
【請求項5】
前記第1支持部が、その延在方向について伸縮可能な伸縮構造を有することで、前記第1回動軸とは異なる方向に延在する第2回動軸を中心とした回動についても可能に前記反射板を支持するものであり、
前記駆動部は、前記反射板において、前記第1回動軸に対して前記第1磁気素子と同じ側にずれた位置に、当該第1磁気素子との間に前記第2回動軸を挟んで取り付けられる第2磁気素子、及び、当該第2磁気素子に磁気を加え、前記第1磁気アクチュエータと協働して前記第1回動軸及び前記第2回動軸それぞれを中心に前記反射板を回動させる第2磁気アクチュエータ、を有していることを特徴とする請求項3又は4のうち何れか一項に記載の光走査装置。
【請求項6】
前記第1回動軸が、前記反射板を、前記第1回動軸に対する直交方向について長さが異なる2つの領域に二分し、
前記第2回動軸が、前記反射板を、前記第2回動軸に対する直交方向について二等分し、
前記第1磁気素子及び前記第2磁気素子は、前記長さが短い方の領域が前記第2回動軸
で二等分された2つの領域部分に、それぞれ取り付けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の光走査装置。
【請求項7】
光を検出する第1受光素子と、
前記光とは異なる光路の光を検出する第2受光素子と、
前記第1光源からの前記照射光で第1走査対象領域が走査された結果、当該第1走査対象領域から戻って前記第1反射面で反射された戻り光を前記第1受光素子に導光する第1光学素子と、
前記第2光源からの前記照射光で第2走査対象領域が走査された結果、当該第2走査対象領域から戻って前記第2反射面で反射された戻り光を前記第2受光素子に導光する第2光学素子と、
を備えることを特徴とする請求項1~6のうち何れか一項に記載の光走査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源からの照射光で走査対象領域を走査する光走査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光源からの照射光で走査対象領域を走査し、その走査対象領域からの戻り光が光ディテクタで検出されるまでの時間に基づいて、走査対象領域に存在する物体までの距離等を測定する光走査装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の光走査装置では、光源からの照射光が反射板で反射されて走査対象領域へと照射される。反射板の回動によって照射光の反射方向が変わり、これにより走査が行われる。走査対象領域からの戻り光は、反射板で反射されて光ディテクタへと向かう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記の光走査装置によってなるべく広い走査対象領域を走査したいとの要望がある。このような要望に応えるために、光走査装置を複数台並べて配置することが考えられる。このとき、上記の光走査装置では、反射板の回動が、磁気回路を用いて行われている。このため、光走査装置を複数台並べて配置するに当たっては、磁気回路どうしの磁気的な干渉を回避するために、ある程度の間隔を開けて光走査装置を配置する必要がある。その結果、このように複数台の光走査装置を用いて広い走査対象領域を走査する構成では、設置に相当な広さの設置スペースが必要となる。
【0005】
したがって、本発明の課題は、設置スペースを抑えて広い走査対象領域を走査することができる光走査装置を提供すること等が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の光走査装置は、第1光源と、第2光源と、両面のうちの一方に前記第1光源からの照射光を反射する第1反射面が形成され、他方に前記第2光源からの照射光を反射する第2反射面が形成された反射板と、前記反射板の面方向に延在する軸であって当該軸に対する直交方向について前記反射板を長さが異なる2つの領域に二分する第1回動軸を中心に前記反射板を回動可能に支持する第1支持部と、前記2つの領域のうち前記長さが短い方の領域に駆動力を作用させることで前記第1回動軸を中心に前記反射板を回動させる駆動部と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の第1実施例に係る光走査装置を示す模式図である。
【
図2】
図1に示されている光走査装置によって第1走査対象領域及び第2走査対象領域の走査が行われる様子を示す模式図である。
【
図3】
図1及び
図2に模式的に示されている反射板及び駆動部を詳細に示す図である。
【
図4】
図3に示されている反射板及び駆動部を、図中の矢印V11方向から見た側面図である。
【
図5】第2実施例における反射板の支持構造及び駆動部を示した斜視図である。
【
図6】
図5に示されている反射板の支持構造及び駆動部を、図中の矢印V21方向から見た平面図、及び、その支持構造及び駆動部の側面図である。
【
図7】
図5に示されている反射板の支持構造及び駆動部を、図中の矢印V22方向から見た正面図である。
【
図8】第3実施例における反射板の支持構造及び駆動部を示した斜視図である。
【
図9】
図8に示されている反射板の支持構造及び駆動部を、図中の矢印V31方向から見た平面図、及び、その支持構造及び駆動部の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態に係る光走査装置は、第1光源と、第2光源と、反射板と、第1支持部と、駆動部と、を備える。反射板は、両面のうちの一方に第1光源からの照射光を反射する第1反射面が形成され、他方に第2光源からの照射光を反射する第2反射面が形成されている。第1支持部は、反射板の面方向に延在する第1回動軸を中心に反射板を回動可能に支持する。そして、駆動部は、第1回動軸を中心に反射板を回動させる。
【0009】
本実施形態の光走査装置によれば、両面反射タイプの反射板における各反射面で反射された各光源からの照射光が、反射板が回動したときに各反射面での反射範囲に応じた走査対象領域を走査することとなる。これにより、2つの走査対象領域を足し合わせた広い走査対象領域を走査することができる。そして、このような広い走査対象領域が、両面反射タイプの1枚の反射板を用いた1台の光走査装置で実現されていることから、設置スペースを抑えることができる。
【0010】
ここで、本実施形態の光走査装置では、駆動部は、反射板の第1回動軸とずれた位置に取付けられる第1磁気素子、及び、この第1磁気素子に対して磁気を加えて、第1回動軸を中心に反射板を回動させる第1磁気アクチュエータ、を有している。これにより、第1磁気アクチュエータで第1磁気素子を磁気駆動するという簡単な構造で反射板を確実に回動させることができるので好適である。
【0011】
また、本実施形態の光走査装置では、第1回動軸が、反射板を、第1回動軸に対する直交方向について長さが異なる2つの領域に二分し、第1磁気素子が、長さが短い方の領域に取り付けられている。
【0012】
これにより、2つの領域のうちの長い方の領域について、第1磁気素子の駆動量に対して、第1回動軸を中心とした大きな回動量を得ることができる。照射光や戻り光は、第1磁気素子を避けて、この長い方の領域で反射されることとなるので、第1磁気素子の駆動量に対して大きな走査量を得ることができるので、一層広い走査対象領域を走査することができる。
【0013】
また、本実施形態の光走査装置は、反射板との間に間隙を開けるとともに、第1光源からの照射光及び第2光源からの照射光それぞれが反射された反射光の出射側を除いて反射板を囲むように面内方向に延在するフレームを更に備えている。そして、第1支持部は、反射板とフレームとの間の間隙に設けられている。
【0014】
これにより、反射板を所定の取付け箇所に、上記のフレームを利用することで容易に取り付けることができる。そして、そのフレームが、上記の反射光の出射側を除いて反射板を囲むように面内方向に延在することから、その反射光や、走査対象領域からの戻り光を、フレームが遮ることで走査可能な領域を狭めてしまうといった事態を回避することができる。
【0015】
また、本実施形態の光走査装置は、第1回動軸とは異なる方向に延在する第2回動軸を中心に反射板を回動可能に支持する第2支持部を備えている。そして、駆動部は、第2磁気素子及び第2磁気アクチュエータを有している。第2磁気素子は、反射板において、第1回動軸に対して第1磁気素子と同じ側にずれた位置に、当該第1磁気素子との間に第2回動軸を挟んで取り付けられる。また、第2磁気アクチュエータは、第2磁気素子に磁気を加え、第1磁気アクチュエータと協働して第1回動軸及び第2回動軸それぞれを中心に反射板を回動させる。
【0016】
これにより、反射板を、第1回動軸と第2回動軸との二軸で回動させることができる。つまり、走査対象領域を二次元的に走査可能な光走査装置を構築することができる。
【0017】
また、本実施形態の光走査装置は、以下の構成を有するものであってもよい。即ち、第1支持部が、その延在方向について伸縮可能な伸縮構造を有することで、第1回動軸とは異なる方向に延在する第2回動軸を中心とした回動についても可能に反射板を支持するものであってもよい。この場合にも、駆動部は、第2磁気素子及び第2磁気アクチュエータを有している。第2磁気素子は、反射板において、第1回動軸に対して第1磁気素子と同じ側にずれた位置に、当該第1磁気素子との間に第2回動軸を挟んで取り付けられる。第2磁気アクチュエータは、第2磁気素子に磁気を加え、第1磁気アクチュエータと協働して第1回動軸及び第2回動軸それぞれを中心に反射板を回動させる。
【0018】
このような構成によっても、反射板を、第1回動軸と第2回動軸との二軸で回動させることができる。つまり、走査対象領域を二次元的に走査可能な光走査装置を構築することができる。
【0019】
また、反射板を二軸で回動させる本実施形態の光走査装置では、第1回動軸が、反射板を、第1回動軸に対する直交方向について長さが異なる2つの領域に二分し、第2回動軸が、反射板を、第2回動軸に対する直交方向について二等分する。そして、第1磁気素子及び第2磁気素子は、長さが短い方の領域が第2回動軸で二等分された2つの領域部分に、それぞれ取り付けられている。
【0020】
これにより、第1回動軸を中心とした反射板の回動によって一層広い走査対象領域を走査することができ、反射板を二等分する第2回動軸を中心とした反射板の回動によってバランスよく走査することができる。
【0021】
また、本実施形態の光走査装置は、第1受光素子、第2受光素子、第1光学素子、及び第2光学素子を備えている。第1受光素子は、光を検出する素子であり、第2受光素子は、その光とは異なる光路の光を検出する素子である。第1光学素子は、第1光源からの照射光で第1走査対象領域が走査された結果、当該第1走査対象領域から戻って第1反射面で反射された戻り光を第1受光素子に導光する素子である。また、第2光学素子は、第2光源からの照射光で第2走査対象領域が走査された結果、当該第2走査対象領域から戻って第2反射面で反射された戻り光を第2受光素子に導光する素子である。
【0022】
これにより、第1走査対象領域及び第2走査対象領域それぞれについての走査結果を、第1受光素子及び第2受光素子での検出結果という数値データとして取得し、様々な処理装置での利用に供することができる。
【実施例0023】
以下、本発明の実施例について図を参照して具体的に説明する。まず、第1実施例について説明する。
【0024】
図1は、本発明の第1実施例に係る光走査装置を示す模式図である。
【0025】
図1に示されている光走査装置1は、第1光源101、第2光源102、第1受光素子103、第2受光素子104、第1光学素子105、第2光学素子106、反射板110、第1支持部120、及び駆動部130、を備える。
【0026】
この光走査装置1は、第1光源101からの照射光L11で第1走査対象領域AL11を走査し、第2光源102からの照射光L12で第2走査対象領域AL12を走査する装置である。
【0027】
この光走査装置1では、第1光源101からの照射光L11は、ビームスプリッタとしての第1光学素子105を通過し、反射板110の両面のうちの一方に形成された第1反射面111で反射されて第1走査対象領域AL11に照射される。第1走査対象領域AL11から戻って第1反射面111で反射された戻り光L13は、第1光学素子105で更に反射されて第1受光素子103へと導光されて検出される。
【0028】
第2光源102からの照射光L12は、第1光学素子105と同様のビームスプリッタとしての第2光学素子106を通過し、反射板110の両面のうちの他方に形成された第2反射面112で反射されて第2走査対象領域AL12に照射される。第2走査対象領域AL12から戻って第2反射面112で反射された戻り光L14は、第2光学素子106で更に反射されて第2受光素子104へと導光されて検出される。
【0029】
反射板110は、この反射板110の面方向に延在する第1回動軸121を中心に、図中に矢印で示されている回動方向D11に回動可能となるように、第1支持部120によって支持されている。そして、駆動部130が、この反射板110を、第1回動軸121を中心に回動させるように構成されている。駆動部130が、反射板110を回動方向D11に回動させることで、第1光源101及び第2光源102それぞれからの照射光L11,L12の反射方向が変えられて第1走査対象領域AL11及び第2走査対象領域AL12の走査が行われる。
【0030】
図2は、
図1に示されている光走査装置によって第1走査対象領域及び第2走査対象領域の走査が行われる様子を示す模式図である。
【0031】
駆動部130は、反射板110を、第1支持部120で定められる第1回動軸121を中心とした回動方向D11に、図中左側の第1限界位置P11と右側の第2限界位置P12の間で回動させる。その結果、第1光源101からの照射光L11は、第1限界位置P11の反射板110で反射されたときの反射方向と、第2限界位置P12の反射板110で反射されたときの反射方向と、の間を第1走査対象領域AL11として走査する。また、第2光源102からの照射光L12も、第1限界位置P11の反射板110で反射されたときの反射方向と、第2限界位置P12の反射板110で反射されたときの反射方向と、の間を第2走査対象領域AL12として走査する。このように、光走査装置1では、
図2に示されているように、第1走査対象領域AL11と第2走査対象領域AL12とを合わせた広い領域について走査可能となっている。なお、第1光源101及び第2光源102光源として、ラインビームを照射可能な光源を使用し、第1受光素子103及び第2受光素子104として、光センサを複数並べるように形成されたライン受光素子を使用することとしてもよい。この場合、第1走査対象領域AL11及び第2走査対象領域AL12のそれぞれを2次元の走査対象領域とすることができる。
【0032】
第1走査対象領域AL11からの戻り光L13が第1光学素子105を経て第1受光素子103で検出されるまでの時間に基づいて、第1走査対象領域AL11に存在する物体までの距離等が測定される。また、第2走査対象領域AL12からの戻り光L14が第2受光素子104で検出されるまでの時間に基づいて、第2走査対象領域AL12に存在する物体までの距離等が測定される。
【0033】
次に、反射板110及び駆動部130について詳細に説明する。
【0034】
図3は、
図1及び
図2に模式的に示されている反射板及び駆動部を詳細に示す図であり、
図4は、
図3に示されている反射板及び駆動部を、図中の矢印V11方向から見た側面図である。
【0035】
反射板110は、円板部110aと矩形板部110bとを有しており、円板部110aの両面に金もしくはアルミニウム等の蒸着により第1反射面111及び第2反射面112が形成されている。この反射板110における円板部110aが、第1支持部120によって、フレーム107に対して、反射板110の面方向に延在する第1回動軸121を中心に回動可能に支持されている。反射板110、第1支持部120、及びフレーム107は、シリコン材で一体に形成されている。
【0036】
フレーム107は、反射板110との間に間隙を開けて反射板110を囲むように、反射板110の面内方向に延在する四角枠である。ただし、フレーム107は、
図3及び
図4における上方側となる、第1光源101からの照射光L11及び第2光源102からの照射光L12それぞれが反射された反射光L111,L121の出射側を除いて反射板110を囲んでいる。なお、フレーム107の形状は、四角には限定されず、任意の形状とすることができる。
【0037】
第1支持部120は、反射板110とフレーム107との間の間隙に設けられている。第1支持部120は、面方向について反射板110を両側から支持し、この反射板110の第1回動軸121を定めるように一対が設けられている。反射板110は、この一対の第1回動軸121によってフレーム107に連結されており、一対の第1支持部120は、第1回動軸121を中心に捩れるトーションバーとなっている。
【0038】
駆動部130は、第1磁気素子131及び第1磁気アクチュエータ132を有している。第1磁気素子131は、反射板110における第1回動軸121とずれた位置、具体的には反射板110の矩形板部110bに取り付けられる永久磁石である。第1磁気アクチュエータ132は、第1磁気素子131に対して磁気を加えて、第1回動軸121を中心に反射板110を回動させる。
【0039】
ここで、本実施例では、第1回動軸121が、反射板110を、第1回動軸121に対する直交方向について長さが異なる2つの領域110c,110dに二分する。駆動部130における第1磁気素子131は、長さが短い方の領域110dに位置する矩形板部110bに取り付けられている。
【0040】
第1磁気アクチュエータ132は、第1磁気素子131に磁気を加える位置に1つ設けられた電磁石であり、ヨーク132aとコイル132bとを備えている。この第1磁気アクチュエータ132が、第1磁気素子131に磁気を加えて、この第1磁気素子131を第1回動軸121を中心に反射板110を回動させる方向に動かす。
【0041】
第1磁気素子131は永久磁石であり、常時に磁界を発している。この第1磁気素子131に対し、第1磁気アクチュエータ132が磁界を発生したとすると、これら2つの磁界の相互間の反発と吸引とにより、第1磁気素子131には駆動力が生じる。この駆動力により、反射板110は、第1支持部120で定められる第1回動軸121を中心に回動することとなる。このときの回動量は、不図示の制御部により第1磁気アクチュエータ132が発生する磁界の強さを制御することで調整される。また、回動方向は、第1磁気アクチュエータ132が発生する磁界の向きを制御することで調整される。
【0042】
図1及び
図2に示されている光走査装置1では、駆動部130が反射板110を上記のように回動させながら反射板110が照射光L11,L12を反射することで、第1走査対象領域AL11及び第2走査対象領域AL12が走査されることとなる。
【0043】
本実施例の光走査装置1によれば、反射板110の第1反射面111及び第2反射面112で反射された2つの照射光L11,L12が、反射板110の回動によって第1走査対象領域AL11及び第2走査対象領域AL12を走査することとなる。これにより、第1走査対象領域AL11及び第2走査対象領域AL12を足し合わせた広い走査対象領域を走査することができる。そして、このような広い走査対象領域が、両面反射タイプの1枚の反射板110を用いた1台の光走査装置1で実現されていることから、設置スペースを抑えることができる。
【0044】
ここで、本実施例の光走査装置1では、駆動部130は、永久磁石である第1磁気素子131と、電磁石である第1磁気アクチュエータ132と、を有している。これにより、第1磁気アクチュエータ132で第1磁気素子131を磁気駆動するという簡単な構造で反射板110を確実に回動させることができるので好適である。
【0045】
また、本実施例の光走査装置1では、反射板110において第1回動軸121によって二分される2つの領域110c,110dのうち、長さが短い方の領域110dに第1磁気素子131が取り付けられている。
【0046】
これにより、2つの領域110c,110dのうちの長い方の領域110cについて、第1磁気素子131の駆動量に対して、第1回動軸121を中心とした大きな回動量を得ることができる。照射光L11,L12や戻り光L13,L14は、第1磁気素子131を避けて、この長い方の領域110cで反射されることとなる。その結果、第1磁気素子131の駆動量に対して大きな走査量を得ることができるので、一層広い走査対象領域を走査することができる。
【0047】
また、本実施例の光走査装置1は、第1光源101及び第2光源102からの照射光L11,L12それぞれが反射された反射光L111,L121の出射側を除いて反射板110を囲むフレーム107を更に備えている。そして、第1支持部120は、反射板110とフレーム107との間の間隙に設けられている。
【0048】
これにより、反射板110を所定の取付け箇所に、上記のフレーム107を利用することで容易に取り付けることができる。そして、そのフレーム107が、上記の反射光L111,L121の出射側を除いて反射板110を囲むように面内方向に延在する。このため、反射光L111,L121や戻り光L13,L14を、フレーム107が遮ることで走査可能な領域を狭めてしまうといった事態を回避することができる。
【0049】
また、本実施例の光走査装置1によれば、第1走査対象領域AL11及び第2走査対象領域AL12それぞれについての走査結果が、第1受光素子103及び第2受光素子104での検出結果という数値データとして取得される。このため、その走査結果を、様々な処理装置での利用に供することができる。
【0050】
次に第2実施例について説明する。この第2実施例は、反射板の支持構造及び駆動部が、上述した第1実施例とは異なっている。一方で、光走査装置における他の構成は、
図1及び
図2に示されている第1実施例の光走査装置1と同じである。以下では、第2実施例について、第1実施例との相違点である反射板の支持構造及び駆動部に注目して説明を行ない、同一点である光走査装置の構成については説明を割愛する。
【0051】
図5は、第2実施例における反射板の支持構造及び駆動部を示した斜視図である。また、
図6は、
図5に示されている反射板の支持構造及び駆動部を、図中の矢印V21方向から見た平面図、及び、その支持構造及び駆動部の側面図である。また、
図7は、
図5に示されている反射板の支持構造及び駆動部を、図中の矢印V22方向から見た正面図である。
【0052】
まず、本実施例では、反射板210が、上述した第1実施例と同様に、両面のうちの一方に第1反射面211が形成され他方に第2反射面212が形成された両面反射タイプの反射板となっている。そして、この反射板210が、第1実施例と同様の第1支持部220と、第2支持部240と、で支持されている。第2支持部240は、一対の第1支持部220で定められる第1回動軸221と直交する方向に延在する第2回動軸241を中心に反射板210を回動可能に支持するように一対が設けられている。本実施例では、反射板210が、一対の第1支持部220及び一対の第2支持部240によって二軸で支持されている。
【0053】
ここで、第1支持部220は、反射板210との間に間隙を開けて、この反射板210を全周に亘って囲むように、反射板210の面方向に延在する四角枠である内フレーム207に対して反射板210を回動可能に支持している。なお、内フレーム207の形状は、四角には限定されず、任意の形状とすることができる。第1支持部220は、反射板210と内フレーム207との間隙に設けられている。
【0054】
他方、第2支持部240は、上記の内フレーム207との間に間隙を開けて、内フレーム207を全周に亘って囲むように、反射板210の面方向に延在する四角枠である外フレーム208に対して内フレーム207を回動可能に支持している。なお、内フレーム208の形状についても、四角には限定されず、任意の形状とすることができる。第2支持部240は、外フレーム208に対して内フレーム207を回動可能に支持することで、反射板210を間接的に支持している。
【0055】
本実施例では、反射板210、内フレーム207、外フレーム208、一対の第1支持部220、一対の第2支持部240、がシリコン材で一体に形成されている。そして、一対の第1支持部220が、第1回動軸221を中心に捩れるトーションバーとなっており、一対の第2支持部240が、第2回動軸241を中心に捩れるトーションバーとなっている。
【0056】
駆動部230は、第1磁気素子231及び第1磁気アクチュエータ232のセットと、第2磁気素子233及び第2磁気アクチュエータ234のセットと、を有している。第1磁気素子231及び第2磁気素子233は、いずれも永久磁石であって、反射板210において、第1回動軸221に対して互いに同じ側にずれた位置に、相互間に第2回動軸241を挟んで取り付けられる。
【0057】
反射板210は、第1実施例と同様に円板部210aと矩形板部210bとを有している。ただし、本実施例の反射板210における矩形板部210bは、第1実施例の反射板110における矩形板部110bよりも長めに形成されている。本実施例では、この長めに形成された矩形板部210bに、第1磁気素子231及び第2磁気素子233が、相互間に第2回動軸241を挟むように配列されている。
【0058】
また、本実施例では、第1回動軸221が、反射板210を、第1回動軸221に対する直交方向について長さが異なる2つの領域210c,210dに二分する。他方、第2回動軸241は、反射板210を、第2回動軸241に対する直交方向について互いに同等な2つの領域210eに二等分する。第1磁気素子231及び第2磁気素子233は、長さが短い方の領域210d、具体的には矩形板部210bが第2回動軸241で二等分された2つの領域部分に、それぞれ取り付けられている。
【0059】
第1磁気アクチュエータ232は、第1磁気素子231に対して磁気を加えて、第1回動軸221を中心に反射板210を回動させる電磁石であり、ヨーク232aとコイル232bとを備えている。また、第2磁気アクチュエータ234は、第2磁気素子233に対して磁気を加えて、第1回動軸221を中心に反射板210を回動させる電磁石であって、ヨーク234aとコイル234bとを備えている。
【0060】
このとき、第1磁気アクチュエータ232及び第2磁気アクチュエータ234の相互間で、発生させる磁界の強さや向きを制御することで、第2回動軸241を中心に反射板210を回動させるように構成されている。即ち、第1磁気アクチュエータ232及び第2磁気アクチュエータ234は、互いに協働して第1回動軸221及び第2回動軸241それぞれを中心に反射板210を回動させるものとなっている。
【0061】
以上に説明した第2実施例によっても、上述した第1実施例と同様に、設置スペースを抑えて広い走査対象領域を走査することができることは言うまでもない。
【0062】
また、本実施例によれば、反射板210を、第1回動軸221と第2回動軸241との二軸で回動させ、走査対象領域を二次元的に走査することができる。
【0063】
また、本実施例によれば、長さが短い方の領域210dに取り付けられた第1磁気素子231及び第2磁気素子233を駆動することで、第1回動軸221を中心とした反射板210の回動によって一層広い走査対象領域を走査することができる。そして、第1磁気素子231及び第2磁気素子233が、第2回動軸241で二等分された領域210eに取り付けられていることで、第2回動軸241を中心とした反射板210の回動によってバランスよく走査することができる。
【0064】
次に第3実施例について説明する。この第3実施例も、反射板の支持構造及び駆動部が、上述した第1実施例とは異なっている。一方で、光走査装置における他の構成は、
図1及び
図2に示されている第1実施例の光走査装置1と同じである。以下では、第3実施例についても、上述の第2実施例と同様、第1実施例との相違点である反射板の支持構造及び駆動部に注目して説明を行ない、同一点である光走査装置の構成については説明を割愛する。
【0065】
図8は、第3実施例における反射板の支持構造及び駆動部を示した斜視図である。また、
図9は、
図8に示されている反射板の支持構造及び駆動部を、図中の矢印V31方向から見た平面図、及び、その支持構造及び駆動部の側面図である。
【0066】
本実施例でも、反射板310は、上述した第1実施例と同様に、両面のうちの一方に第1反射面311が形成され他方に第2反射面312が形成された両面反射タイプの反射板となっている。そして、この反射板310が、第1実施例と同様に、第1反射面311及び第2反射面312での反射光の出射側を除いて反射板310を囲むフレーム307に対して一対の第1支持部320によって支持されている。
【0067】
ここで、本実施例では、第1支持部320が、その延在方向について伸縮可能な伸縮構造322を有している。この伸縮構造322は、第1支持部320の一部が延在方向と交差する方向に屈曲を繰り返して形成されたバネ構造である。
【0068】
第1支持部320は、第1実施例における第1支持部120と同様に、第1回動軸321を定めるように、反射板310を面方向に挟んで一対が設けられて、反射板310を、第1回動軸321を中心に回動可能に支持している。このとき、各第1支持部320が上記の伸縮構造322を有することで、反射板310は、第1回動軸321と直交する第2回動軸341を中心とした回動についても可能となっている。
【0069】
一対の第1支持部320が定める第1回動軸321は、反射板310を、第1回動軸321に対する直交方向について長さが異なる2つの領域310c,310dに二分する。
【0070】
また、一対の第1支持部320における伸縮構造322が互いに同等であるために、反射板310は、一対の第1支持部320それぞれの側において互いに同程度に回動可能となっている。このため、伸縮構造322によって可能となる回動の回動軸たる第2回動軸341は、反射板310を、互いに同等な領域310eに二等分するように生じる。
【0071】
このように、本実施例では、各々が伸縮構造322を有する一対の第1支持部320によって、反射板310が、第1回動軸321及び第2回動軸341それぞれを中心に二軸で回動可能に支持されている。
【0072】
そして、反射板310を二軸で回動させるために、上述した第2実施形態と同様の駆動部330が設けられている。
【0073】
即ち、駆動部330は、第2実施例と同様に、第1磁気素子331及び第1磁気アクチュエータ332のセットと、第2磁気素子333及び第2磁気アクチュエータ334のセットと、を有している。いずれも永久磁石である第1磁気素子331及び第2磁気素子333が、円板部310aと矩形板部310bとを有する反射板310における矩形板部310bに、相互間に第2回動軸341を挟んで取り付けられる。
【0074】
第1磁気アクチュエータ332は、第1磁気素子331に対して磁気を加えて、第1回動軸321を中心に反射板210を回動させる電磁石であり、ヨーク332aとコイル332bとを備えている。また、第2磁気アクチュエータ334は、第2磁気素子333に対して磁気を加えて、第1回動軸321を中心に反射板210を回動させる電磁石であって、ヨーク334aとコイル334bとを備えている。そして、これらの第1磁気アクチュエータ332及び第2磁気アクチュエータ334が、互いに協働して第1回動軸321及び第2回動軸341それぞれを中心に反射板310を回動させるものとなっている。
【0075】
以上に説明した第3実施例によっても、上述した第1実施例と同様に、設置スペースを抑えて広い走査対象領域を走査することができることは言うまでもない。
【0076】
また、本実施例によれば、反射板310を支持する第1支持部320に伸縮構造322を持たせることで、反射板310を第1回動軸321と第2回動軸341との二軸で回動させることができる。つまり、本実施例によっても、上述した第2実施例と同様に走査対象領域を二次元的に走査することができる。
【0077】
尚、本発明は、以上に説明した実施例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
【0078】
例えば、上述した第1~第3実施例では、本発明にいう第1磁気素子の一例として永久磁石の第1磁気素子131,231,331が例示されている。同様に、本発明にいう第2磁気素子の一例として、永久磁石の第2磁気素子232,332が例示されている。しかしながら、本発明にいう第1磁気素子や第2磁気素子は、これらに限るものではなく、例えば電流が流されて磁界を受けると駆動力が生じるコイル等であってもよい。この場合、このコイルを動かす磁気アクチュエータは永久磁石であってもよい。
【0079】
また、上述した第1~第3実施例では、本発明にいう反射板の一例として円板部110a,210a,310aと矩形板部110b,210b,310bとを備えた反射板110,310が例示されている。しかしながら、本発明にいう反射板はこれらに限るものではない。本発明にいう反射板は、両面に反射領域が形成されたものであれば、単純な円板状であっても矩形板状であってもよく、その具体的形状を問うものではない。
【0080】
また、上述した第1~第3実施例では、本発明にいう第1磁気素子や第2磁気素子の各一例として、反射板110,210,310の一方の面に取り付けられた第1磁気素子131,231,331や第2磁気素子233,333が例示されている。しかしながら、本発明にいう第1磁気素子や第2磁気素子はこれらに限るものではない。本発明にいう第1磁気素子や第2磁気素子は、例えば反射板の両方の面に取り付けてもよい。又は、反射板の磁石取付位置に開口を設け、そこに第1磁気素子や第2磁気素子をはめ込んでもよい。この場合、反射板の両方の面に第1磁気素子や第2磁気素子が現れることになる。第1磁気素子や第2磁気素子を両面に取り付けた場合、又は開口にはめ込んだ場合は、反射板が縦になるように取り付けても、反射板の回動軸に対してバランスがとれた状態にできる。このため、例えば非駆動時において反射板が回動して一方に傾いてしまうことがない。
【0081】
また、上述した第1~第3実施例では、本発明にいう第1磁気素子や第2磁気素子の各一例として、長手方向を有する長方形の形状の第1磁気素子131,231,331や第2磁気素子233,333が例示されている。しかしながら、本発明にいう第1磁気素子や第2磁気素子はこれらに限るものではない。本発明にいう第1磁気素子や第2磁気素子は、反射板を回動駆動させるのに十分な力が得られるのであれば、磁気素子の形状やサイズは任意に設定してよく、例えば正方形に形成した磁気素子を用いることもできる。
【0082】
また、上述した第2及び第3実施例では、本発明にいう第1磁気素子や第2磁気素子の各一例として、互いに別体に形成され、個別に反射板210,310に取り付けられた第1磁気素子231,331や第2磁気素子233,333が例示されている。しかしながら、本発明にいう第1磁気素子や第2磁気素子はこれらに限るものではない。本発明にいう第1磁気素子や第2磁気素子は、例えば、長尺に形成された1個の磁石を反射板に取り付け、その一端側を第1磁気素子として使用し、他端側を第2磁気素子として使用するものであってもよい。
【0083】
また、上述した第2及び第3実施例では、本発明にいう駆動部の一例として、反射板210,310の二軸回動のために、第1磁気素子231,331や第2磁気素子233,333という2つの磁気素子を横並びに配列した駆動部230,330が例示されている。また、各実施例の駆動部230,330では、これら2つの磁気素子を駆動すべく第1磁気アクチュエータ232,332や第2磁気アクチュエータ234,334が横並びに配列されている。しかしながら、本発明にいう駆動部は、二軸回動のためのものであっても、第2及び第3実施例に例示された構造に限るものではなく、磁気素子や磁気アクチュエータの数や配置は任意に設定し得る。例えば、反射板や、これを囲むフレームに、反射面を三方から囲むように3つの磁気素子を配置し、各磁気素子を駆動すべく3つの磁気アクチュエータを設けることとしてもよい。この場合、1つの磁気素子と磁気アクチュエータで1つの回動軸を中心として反射板を回動させ、他の2つの磁気素子と磁気アクチュエータでもう1つの回動軸を中心として反射板を回動させることとなる。このように、本発明にいう駆動部は、第1回動軸を中心に前記反射板を回動させるものであれば、他の回動軸を中心とした回動構造の有無を含めて、その具体的な構成を問うものではない。