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特開2022-186820表示方法、プログラム、及び表示システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186820
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】表示方法、プログラム、及び表示システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/048 20220101AFI20221208BHJP
   G06F 21/31 20130101ALI20221208BHJP
【FI】
G06F3/048
G06F21/31
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166371
(22)【出願日】2022-10-17
(62)【分割の表示】P 2019086737の分割
【原出願日】2019-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 一穂
(72)【発明者】
【氏名】阪本 健二
(72)【発明者】
【氏名】菊山 善久
(72)【発明者】
【氏名】坂東 浩
(57)【要約】
【課題】データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ること。
【解決手段】認証方法は、1又は複数の施設F1内における監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システム1の複数のサーバ2に関する。複数のサーバ2は、少なくとも第1サーバ21と第2サーバ22とを含む。認証方法は、第1ステップと第2ステップと第3ステップとを含む。第1ステップにて、第1サーバ21に対する第1アクセスのための認証を受け付ける。第2ステップにて、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1アクセスを可能にする。第3ステップにて、第1アクセスのための認証に成功した場合に、さらに第2サーバ22に対する第2アクセスに関する認証処理を実行して、第2アクセスを可能にする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数の施設内における監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システムの複数のサーバに関する情報を、画面表示する表示部を有した表示システムの表示方法であって、前記複数のサーバは、少なくとも第1サーバと第2サーバとを含み、
前記第1サーバに対する第1アクセスのための認証を受け付ける認証ウィンドウを前記表示部に表示する認証表示ステップと、
前記第1アクセスのための認証に成功した場合に、前記第1サーバから取得される第1情報に関する主ウィンドウを、前記表示部に表示する主表示ステップと、
前記主ウィンドウ上における選択操作に応じて、前記第2サーバに対する第2アクセスにより前記第2サーバから取得される第2情報に関する副ウィンドウを、前記表示部に表示する副表示ステップと、
を含む、
表示方法。
【請求項2】
前記主ウィンドウは、前記第1サーバ又は前記第2サーバを特定可能な情報を含む、
請求項1に記載の表示方法。
【請求項3】
前記主ウィンドウは、前記第1サーバ及び前記第2サーバに対するアクセスの状態を示す状態情報を含む、
請求項1又は請求項2に記載の表示方法。
【請求項4】
前記主ウィンドウは、操作領域を含み、
前記副表示ステップにて、前記操作領域に対する選択操作に応じて、前記副ウィンドウを含む複数の副ウィンドウに関する画面遷移を実行する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の表示方法。
【請求項5】
前記第1情報は、前記第1サーバが管轄する第1エリアで発生するイベントに関する第1イベント情報を少なくとも含み、
前記第2情報は、前記第2サーバが管轄する第2エリアで発生するイベントに関する第2イベント情報を少なくとも含み、
前記主ウィンドウは、前記第1イベント情報と前記第2イベント情報の両方を表示するための表示領域を含む、
請求項1~4のいずれか1項に記載の表示方法。
【請求項6】
前記第1情報は、前記第1サーバが管轄する第1エリアに関する第1マップ情報を少なくとも含み、
前記第2情報は、前記第2サーバが管轄する第2エリアに関する第2マップ情報を少なくとも含み、
前記主ウィンドウは、前記第1マップ情報と前記第2マップ情報とを切り替えるための
操作領域を含み、
前記副表示ステップは、前記操作領域に対する選択操作に応じて、前記第1マップ情報を示す第1副ウィンドウと、前記副ウィンドウとしての前記第2マップ情報を示す第2副ウィンドウと、を切り替える切替ステップを含む、
請求項1~5のいずれか1項に記載の表示方法。
【請求項7】
1以上のプロセッサに、請求項1~6のいずれか1項に記載の表示方法を実行させるためのプログラム。
【請求項8】
1又は複数の施設内における監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システムの複数のサーバに関する情報を、画面表示する表示部を備えた表示システムであって、前記複数のサーバは、少なくとも第1サーバと第2サーバとを含み、
前記第1サーバに対する第1アクセスのための認証を受け付ける認証ウィンドウを前記表示部に表示させる画像処理部を、更に備え、
前記画像処理部は、
前記第1アクセスのための認証に成功した場合に、前記第1サーバから取得される第1情報に関する主ウィンドウを、前記表示部に表示させ、
前記主ウィンドウ上における選択操作に応じて、前記第2サーバに対する第2アクセスにより前記第2サーバから取得される第2情報に関する副ウィンドウを、前記表示部に表示させる、
表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、表示方法、プログラム、及び表示システムに関する。より詳細には、本開示は、監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システムの複数のサーバに関する情報を画像表示する表示方法、プログラム、及び表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来例として、特許文献1に記載の入退管理システム(統合システム)を例示する。この入退管理システムは、利用者が所持する識別子を持つ識別体と、建物に存在する管理領域の出入口における扉近傍に設けられる識別装置と、認証成立とみなすと扉の解錠を許可する指示を行う制御装置としてのコントローラと、を備える。コントローラは、遠隔地に設置されて建物以外の他の建物を含む管理対象となる建物毎の管理領域における全ての扉の解錠の成否に関するデータを管理する入退室センタ装置と、通信回線を介して接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-89161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、統合システムにおいて、複数の施設における全ての扉の解錠の成否に関するデータを入退室センタ装置で一括管理する場合、入退室センタ装置の管理者や監視者にとっては、表示部を通じてデータの閲覧が可能であることが望まれる場合がある。しかし、表示部によるデータの閲覧が可能になると、データ管理のセキュリティ面を考慮すると、グループ単位(1又は複数のコントローラに接続されるサーバ単位)でアクセス用の認証処理を行うことが望ましい。一方で、管理者又は監視者にとって、グループ毎にその都度認証用の入力が必要となると、管理又は監視等の業務が煩雑になる可能性がある。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされ、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることができる、表示方法、プログラム、及び表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の表示方法は、1又は複数の施設内における監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システムの複数のサーバに関する情報を、画面表示する表示部を有した表示システムの表示方法である。前記複数のサーバは、少なくとも第1サーバと第2サーバとを含む。前記表示方法は、認証表示ステップと、主表示ステップと、副表示ステップと、を含む。前記認証表示ステップにて、前記第1サーバに対する第1アクセスのための認証を受け付ける認証ウィンドウを前記表示部に表示する。前記主表示ステップにて、前記第1アクセスのための認証に成功した場合に、前記第1サーバから取得される第1情報に関する主ウィンドウを、前記表示部に表示する。前記副表示ステップにて、前記主ウィンドウ上における選択操作に応じて、前記第2サーバに対する第2アクセスにより前記第2サーバから取得される第2情報に関する副ウィンドウを、前記表示部に表示する。
【0007】
本開示の一態様のプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の表示方法を実行させるためのプログラムである。
【0008】
本開示の一態様の表示システムは、1又は複数の施設内における監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システムの複数のサーバに関する情報を、画面表示する表示部を備える。前記複数のサーバは、少なくとも第1サーバと第2サーバとを含む。前記表示システムは、前記第1サーバに対する第1アクセスのための認証を受け付ける認証ウィンドウを前記表示部に表示させる画像処理部を、更に備える。前記画像処理部は、前記第1アクセスのための認証に成功した場合に、前記第1サーバから取得される第1情報に関する主ウィンドウを、前記表示部に表示させる。また前記画像処理部は、前記主ウィンドウ上における選択操作に応じて、前記第2サーバに対する第2アクセスにより前記第2サーバから取得される第2情報に関する副ウィンドウを、前記表示部に表示させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、一実施形態に係る認証システム及び表示システムを備えた統合システムの構成を示す概念図である。
図2図2は、同上の表示システムにおける認証ウィンドウ及び主ウィンドウを説明するための概念図である。
図3図3は、同上の表示システムにおける主ウィンドウ及び副ウィンドウを説明するための概念図である。
図4図4は、同上の表示システムにおける主ウィンドウ及び副ウィンドウを説明するための概念図である。
図5図5は、同上の統合システムにおける動作例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1)概要
以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0012】
本実施形態に係る認証方法は、1又は複数(図1では2つ)の施設F1内における監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システム1の複数のサーバ2に関する認証方法である(図1参照)。複数のサーバ2は、少なくとも第1サーバ21と第2サーバ22と(図1ではこの2つのみ図示)を含む。さらにここでは、複数のサーバ2は、ID管理サーバ8も更に含む。
【0013】
以下では一例として、統合システム1は、オフィスビル等の施設F1における入退室の管理、及び施設F1内の1又は複数のエリア4の監視を行うための、入退室管理システムとしての機能を有することを想定する。言い換えると、統合システム1は、施設F1内における「管理」及び「監視」を行う。しかし、統合システム1は、入退室管理の機能の代わりに(又は加えて)、施設F1内における電気機器の「制御」及び「管理」を行うBEMS(Building Energy Management System)としての機能を有してもよい。また施設F1は、オフィスビル以外に、劇場、映画館、公会堂、遊技場、複合施設、飲食店、百貨店、学校、ホテル、旅館、病院、老人ホーム、幼稚園、図書館、博物館、美術館、地下街、駅、空港等の非住宅施設でもよい。また施設F1は、非住宅施設以外に、戸建住宅、又はマンション等の集合住宅でもよい。
【0014】
統合システム1が管理及び監視する施設F1が複数ある場合、複数の施設F1は、特定の地域内(例えば同一町内)に存在する施設であってもよいし、互いに離れた地域(例えば都道府県を跨ぐ地域)にそれぞれ存在する施設でもよい。
【0015】
第1サーバ21及び第2サーバ22は、2つの施設F1に関する情報を、それぞれ管轄する。第1サーバ21の管轄する施設F1を、第1施設F11と呼び、第2サーバ22の管轄する施設F1を、第2施設F12と呼ぶこともある。ただし、各サーバ2が管轄する対象は、施設F1の単位でなくてもよく、例えば、第1サーバ21は、ある施設F1の低層階を管轄し、第2サーバ22は、同施設F1の高層階を管轄してもよい。
【0016】
ここで認証方法は、第1ステップと、第2ステップと、第3ステップと、を含む。第1ステップにて、第1サーバ21に対する第1アクセスのための認証を受け付ける。第2ステップにて、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1アクセスを可能にする。第3ステップにて、第1アクセスのための認証に成功した場合に、さらに第2サーバ22に対する第2アクセスに関する認証処理を実行して、第2アクセスを可能にする。なお、以下では、認証方法の第1~第3ステップが、統合システム1のID管理サーバ8(図1参照)で実行されることを想定する。
【0017】
この構成によれば、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第2サーバ22に対する第2アクセスのための認証を受け付けることなく、第2アクセスに関する認証処理を実行して、第2アクセスを可能にする。そのため、統合システム1を利用するユーザ(例えば施設F1の管理者又は監視者)にとっては、第1アクセスのための認証に関する入力を行った後に、さらに第2アクセスのための認証に関する入力を行うといった手間が省ける。その結果、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることができる。
【0018】
また本実施形態の一の態様に係る表示方法は、統合システム1の複数のサーバ2に関する情報を、画面表示する表示部61を有した表示システム6(図1参照)の表示方法である。ここでは、表示システム6は、ID管理サーバ8とは別体の監視装置5に適用される。
【0019】
ここで表示方法は、第1ステップと、第2ステップと、を含む。第1ステップにて、第1サーバ21に対する第1アクセスのための認証を受け付ける第1ウィンドウ(認証ウィンドウW1:図2参照)を表示部61に表示する。第2ステップにて、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第2ウィンドウ(主ウィンドウW2:図2参照)を、表示部61に表示する。第2ウィンドウ(主ウィンドウW2)は、第1サーバ21から取得される第1情報と、認証の成功に伴って実行される第2サーバ22に対する第2アクセスにより第2サーバ22から取得される第2情報と、に関する。
【0020】
この構成によれば、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1サーバ21から取得される第1情報と、第2サーバ22から取得される第2情報と、に関する第2ウィンドウ(主ウィンドウW2)が表示される。そのため、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることができる。
【0021】
また本実施形態の別の態様に係る表示方法は、認証表示ステップと、主表示ステップと、副表示ステップと、を含む。認証表示ステップにて、第1サーバ21に対する第1アクセスのための認証を受け付ける認証ウィンドウW1を表示部61に表示する。主表示ステップにて、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1サーバ21から取得される第1情報に関する主ウィンドウW2を、表示部61に表示する。副表示ステップにて、主ウィンドウW2上における選択操作に応じて、第2サーバ22に対する第2アクセスにより第2サーバ22から取得される第2情報に関する副ウィンドウW3を、表示部61に表示する。
【0022】
この構成によれば、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1サーバ21から取得される第1情報に関する主ウィンドウW2が表示され、第2サーバ22から取得される第2情報に関する副ウィンドウW3が表示される。そのため、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることができる。
【0023】
(2)詳細
以下、本実施形態に係る統合システム1の全体構成について、図1図5を参照しながら詳しく説明する。
【0024】
(2.1)全体構成
本実施形態に係る統合システム1は、図1に示すように、監視装置5と、ID管理サーバ8(認証サーバ)と、第1施設F11を管轄する第1グループG1と、第2施設F12を管轄する第2グループG2と、を備えている。統合システム1は、上述の通り一例として、入退室管理システムとしての機能を有する。
【0025】
(2.2)入退室管理
以下、第1グループG1及び第2グループG2について説明する。
【0026】
第1グループG1は、図1に示すように、例えば、第1サーバ21と、複数(図示例では3つ)のコントローラ3(設備)とから構成される。第1グループG1は、第1施設F11内における1又は複数のエリア4に設置される1又は複数の撮像部(設備:例えばカメラ)を更に含んでもよい。第1グループG1は、1又は複数のエリア4内に設置されてエリア4内に存在する人を検知する1又は複数の人感センサ(設備)を更に含んでもよい。各エリア4は、例えば1フロアに相当してもよい。
【0027】
各コントローラ3は、例えば、第1施設F11において入館や入室等に対して制限を設けるべき領域の扉(セキュリティゲート)近傍に設置されて、当該扉の解錠及び施錠の制御を行う。各コントローラ3は、例えば、特定の権限が付与された識別情報を有する非接触IC(Integrated Circuit)カードから、識別情報を読み取ることが可能なカードリーダーと通信可能に接続される。第1施設F11を利用する利用者が、非接触ICカードを、カードリーダーに近づけることで、コントローラ3は、識別情報の認証を行い、認証に成功すれば、扉の解錠を実行する。各コントローラ3は、暗証番号を入力する操作パネルと通信可能に接続されてもよい。各コントローラ3は、指紋、虹彩、又は声紋等の認証機能を有する機器と通信可能に接続されてもよい。
【0028】
第1サーバ21は、本開示における「複数のサーバ2」を構成する1つのサーバである。第1サーバ21は、例えばWebサーバである。第1サーバ21は、第1施設F11内の部屋(サーバ管理室等)に設置される。第1サーバ21は、第1グループG1に属する複数のコントローラ3、撮像部、及び人感センサ等と通信可能(有線でも無線でもよい)に接続されている。第1サーバ21は、「第1対象」に関する管理を行う。ここで言う「第1対象」とは、第1施設F11の、複数のコントローラ3(設備)及びエリア4である。ここでは、第1サーバ21は、1台のサーバ装置から構成されることを想定するが、複数台のサーバ装置から構成されてもよい。
【0029】
第1サーバ21は、第1グループG1の各コントローラ3から、当該コントローラ3を識別可能な識別子、及び扉の開閉情報等を含む信号を受信する。また第1サーバ21は、第1グループG1の各撮像部から、当該撮像部を識別可能な識別子、及び撮像された映像(情報)を含む信号を受信する。また第1サーバ21は、第1グループG1の各人感センサから、当該人感センサを識別可能な識別子、及び人を検知した旨等を含む検知信号を受信する。すなわち、第1サーバ21は、第1グループG1のコントローラ3等の設備から受信した各種情報を管理する管理サーバである。また第1サーバ21は、第1施設F11における1又は複数のエリア4のマップ情報(1又は複数の第1エリア41の第1マップ情報)を管理する。
【0030】
第1サーバ21は、インターネット等の公衆網と接続されている第1施設F11内のゲートウェイを介して、監視装置5及びID管理サーバ8と通信可能である。第1サーバ21は、監視装置5から、ID管理サーバ8における認証処理に必要なID情報(オペレータID)及びパスワードを受信すると、ID管理サーバ8に転送する。第1サーバ21は、ID管理サーバ8から認証結果を受信すると、監視装置5に送信する。また第1サーバ21は、第1グループG1に属するコントローラ3等の設備から受信した情報、及び第1マップ情報等を、(後述する第1アクセスのための認証に成功した場合に)監視装置5に送信する。
【0031】
第2グループG2は、図1に示すように、例えば、第2サーバ22と、複数(図示例では3つ)のコントローラ3(設備)とから構成される。第2グループG2は、第1グループG1と同様に、1又は複数の撮像部(設備:例えばカメラ)、及び1又は複数の人感センサ(設備)を更に含んでもよい。
【0032】
第2グループG2の各コントローラ3は、実質的に第1グループG1のコントローラ3と共通の構成を有しているため、説明を省略する。
【0033】
第2サーバ22は、本開示における「複数のサーバ2」を構成する1つのサーバである。第2サーバ22は、例えばWebサーバである。第2サーバ22は、第2施設F12内の部屋(サーバ管理室等)に設置される。第2サーバ22は、第2グループG2に属する複数のコントローラ3、撮像部、及び人感センサ等と通信可能(有線でも無線でもよい)に接続されている。第2サーバ22は、「第2対象」に関する管理を行う。ここで言う「第2対象」とは、第2施設F12の、複数のコントローラ3(設備)及びエリア4である。つまり、第2サーバ22は、第1サーバ21の「第1対象」とは異なる「第2対象」に関する管理を行う。ここでは、第2サーバ22は、1台のサーバ装置から構成されることを想定するが、複数台のサーバ装置から構成されてもよい。
【0034】
第2サーバ22は、第2グループG2の各コントローラ3から、当該コントローラ3を識別可能な識別子、及び扉の開閉情報等を含む信号を受信する。また第2サーバ22は、第2グループG2の各撮像部から、当該撮像部を識別可能な識別子、及び撮像された映像(情報)を含む信号を受信する。また第2サーバ22は、第2グループG2の各人感センサから、当該人感センサを識別可能な識別子、及び人を検知した旨等を含む検知信号を受信する。すなわち、第2サーバ22は、第2グループG2のコントローラ3等の設備から受信した各種情報を管理する管理サーバである。また第2サーバ22は、第2施設F12における1又は複数のエリア4のマップ情報(1又は複数の第2エリア42の第2マップ情報)を管理する。
【0035】
第2サーバ22は、インターネット等の公衆網と接続されている第2施設F12内のゲートウェイを介して、監視装置5及びID管理サーバ8と通信可能である。第2サーバ22は、監視装置5から、ID管理サーバ8における認証処理に必要なID情報(オペレータID)及びパスワードを受信すると、ID管理サーバ8に転送する。第2サーバ22は、ID管理サーバ8から認証結果を受信すると、監視装置5に送信する。また第2サーバ22は、第2グループG2のコントローラ3等の設備から受信した情報、及び第2マップ情報等を、(後述する第1アクセスのための認証に成功した場合に)監視装置5に送信する。
【0036】
(2.3)監視装置
監視装置5は、複数の施設F1を一括的に監視する監視者(又は管理者)によって利用され得る。監視装置5は、複数のサーバ2と通信可能である。監視装置5は、例えば、警備会社、又は複数の施設F1のいずれかにおける、監視室等に設置される。監視装置5は、例えば、後述の表示部61が付設されたパーソナルコンピュータとして構成される。
【0037】
監視装置5は、画像処理部60及び表示部61等を有している。画像処理部60及び表示部61は、本開示における「表示システム6」を構成する。
【0038】
表示部61は、図2図4に示すように、例えば液晶ディスプレイからなる表示画面610を有している。表示部61は、画像処理部60にて生成された画像を表示する。表示部61は、画像処理部60を収容する筐体と一体となって設けられてもよいし、別体に設けられてもよい。
【0039】
画像処理部60は、例えば、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしての1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを主構成とする。コンピュータシステムの1以上のメモリに記録されたプログラムを1以上のプロセッサが実行することによって、画像処理部60の機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムの1以上のメモリに予め記録されている。なお、プログラムは、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0040】
画像処理部60は、複数のサーバ2に関する情報を表示部61に画面表示させる。
【0041】
画像処理部60は、第1サーバ21に対する第1アクセスのための認証を受け付けるための認証ウィンドウW1(図2参照)を、表示部61の表示画面610に表示させる。具体的には、認証ウィンドウW1は、第1サーバ21への第1アクセスするために必要な情報の入力を受け付けるための入力領域を含む。入力領域は、図2に示すように、監視者に与えられているID情報(オペレータID)及びパスワード(以下、まとめて単に「入力情報」と呼ぶこともある)を入力するための2つの領域を含む。認証ウィンドウW1は、入力情報の入力後に、入力情報の第1サーバ21への送信を確定する送信ボタン領域を更に含む。監視者が、マウスを用いてカーソルを入力領域に合わせて入力情報を入力し、それからポインターで送信ボタン領域にクリック操作すると、監視装置5は、入力情報を含む認証要求信号を第1サーバ21へ送信する。
【0042】
認証ウィンドウW1は、入力領域の他にも上端にメニューバーを含む。認証ウィンドウW1は、メニューバーの右端の「×」印の領域をポインターでクリック操作することで、閉じることができる。
【0043】
認証ウィンドウW1は、監視装置5に予めインストールされている専用の管理アプリケーションソフト(以下、単に「管理ソフト」と呼ぶ)を起動することにより、後述する主ウィンドウW2(アプリケーション画面)と共に、表示部61に表示される。認証ウィンドウW1は、例えば、Webブラウザ形式で画面表示される。
【0044】
画像処理部60は、上述の通り、管理ソフトを起動することにより、主ウィンドウW2を、表示部61に表示させる。主ウィンドウW2は、複数のサーバ2から取得される情報を提示するための、縦長のウィンドウである。主ウィンドウW2は、認証ウィンドウW1とは別枠のウィンドウであり、認証ウィンドウW1の左横に並んで出力される。
【0045】
主ウィンドウW2は、図2図4に示すように、操作領域B1と、表示領域B2とを、含む。
【0046】
操作領域B1は、「1」~「5」でそれぞれ示される5つの正方形の小領域B10(図2参照)を含む。以下、5つの小領域B10を互い区別する場合には、左から順に小領域B11~B15と呼ぶこともある。5つの小領域B10は、(ID管理サーバ8を除く)複数のサーバ2にそれぞれ関する接続状態が「接続」か「未接続」か(状態情報)を、色の違いにより、監視者に提示する。例えば、小領域B11の色は、第1サーバ21に関する接続状態を示し、小領域B12の色は、第2サーバ22に関する接続状態を示す。また小領域B13~B15は、第3~第5サーバ(図1では図示を省略)に関する接続状態を示す。つまり、主ウィンドウW2(第2ウィンドウ)は、第1サーバ21及び第2サーバ22に対するアクセスの状態を示す状態情報を含む。
【0047】
管理ソフトの起動直後で、第1サーバ21へのアクセスのための認証が未だ完了していない場合、5つの小領域B10の色は、全て、「未接続」であることを表す灰色(図2参照:図示例では淡いドットハッチング)である。サーバ2に対する接続状態が「接続」になると、画像処理部60は、例えば、当該サーバ2に対応する小領域B10の色を、白色に変更する。
【0048】
また操作領域B1は、監視者からの選択操作を受け付ける領域として機能する。サーバ2に対する接続状態が「接続」であれば、監視者は、例えばマウスを用いてポインターで、接続中を示す白色の小領域B10をクリック操作して選択することが可能である。画像処理部60は、選択された小領域B10に対応するサーバ2に関する情報を、後述する副ウィンドウW3として、表示部61に表示させる。また画像処理部60は、選択された小領域B10の色を、白色から、緑色(図3及び図4参照:図示例では濃いドットハッチング)に変更する。
【0049】
主ウィンドウW2は、図2図4に示すように、施設F1の名称を文字で表示するための名称領域B3を、更に含む。名称領域B3は、操作領域B1の直ぐ下に配置される。監視装置5は、自機の記憶部に、例えば各サーバ2の識別情報と名称情報とを対応付けしたデータを記憶している。記憶部は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等から選択されるデバイスで構成される。画像処理部60は、記憶部内のデータを参照して、操作領域B1にて現在選択中にある(緑色の)小領域B10に対応するサーバ2の名称(名称情報)を表示部61に表示させる。なお、全てのサーバ2に対する接続状態が「未接続」で、選択中の小領域B10が存在しなければ、図2に示すように、名称領域B3は、空欄状態である。
【0050】
表示領域B2は、イベント情報を表示するための領域である。画像処理部60は、接続状態が「接続」である全てのサーバ2(ID管理サーバ8を除く)から取得する情報に基づいて、サーバ2で発生したイベントに関する情報(報知情報)を、文字で表示領域B2に出力する。言い換えると、主ウィンドウW2は、認証に成功した監視者(ユーザ)に報知するための、情報(第1サーバ21から取得する第1情報及び第2サーバ22から取得する第2情報を含む)に基づく報知情報を含む。
【0051】
表示領域B2における「No.001」、「No.002」、「No.003」・・・で示される複数のイベント欄B20は、それぞれ、1つのイベント情報を提示する。各イベント欄B20は、例えば、5行の内容表示領域B21を含む。
【0052】
各イベント欄B20の1行目の内容表示領域B21には、例えば、イベントが発生した日時に関する日時情報が出力され得る。
【0053】
各イベント欄B20の2行目の内容表示領域B21には、例えば、イベントが発生した場所に関する場所情報が出力され得る。場所情報は、施設F1を特定可能な情報や、サーバ2を特定可能な情報、コントローラ3を特定可能な情報、コントローラ3が対応する扉を特定可能な情報等である。特定可能な情報は、名称情報でも、コード情報でもよい。要するに、報知情報は、サーバ2が管轄する場所情報を含むため、第1サーバ21又は第2サーバ22を特定可能な情報を含む、と言える。したがって、主ウィンドウW2を通じて、どのサーバ2に関する報知情報かを知ることができるため、管理又は監視等の業務がより改善される。
【0054】
各イベント欄B20の3行目~5行目の内容表示領域B21には、イベントの種類を特定可能な情報が出力され得る。イベントの種類は、一例として、通信異常、施解錠異常、通信異常の復旧、及び不審者検知等である。
【0055】
画像処理部60は、接続状態が「接続」である全てのサーバ2(ID管理サーバ8を除く)におけるイベント情報を、リアルタイムでイベント欄B20に出力する。最新のイベント情報は、常に「No.001」のイベント欄B20に出力される。最新のイベント情報が出力される度に、古いイベント情報は、「No.002」、「No.003」へと順に繰り下げられて出力される。
【0056】
画像処理部60は、主ウィンドウW2上における操作領域B1への選択操作に応じて、第2アクセスにより第2サーバ22から取得される第2情報に関する副ウィンドウW3(図4参照:後述の第2副ウィンドウW32)を、表示部61に画面表示させる。特に、画像処理部60は、主ウィンドウW2上における操作領域B1への選択操作に応じて、複数の副ウィンドウW3に関する画面遷移を実行する。
【0057】
複数の副ウィンドウW3は、例えば、第1副ウィンドウW31(図3参照)と、第2副ウィンドウW32(図4参照)と、を含む。各副ウィンドウW3は、例えば、Webブラウザ形式で画面表示される。第1副ウィンドウW31は、第1サーバ21が管轄する1又は複数の第1エリア41に関する第1マップ情報を示す。第2副ウィンドウW32は、第2サーバ22が管轄する1又は複数の第2エリア42に関する第2マップ情報を示す。第1マップ情報は、第1情報に含まれ得る。第2マップ情報は、第2情報に含まれ得る。
【0058】
例えば、第1サーバ21の接続状態が「接続」であることを示す、白色の小領域B11をクリック操作すると、画像処理部60は、第1マップ情報を示す第1副ウィンドウW31を表示部61に表示させる。ここでさらに第2サーバ22の接続状態が「接続」であることを示す、白色の小領域B12をクリック操作すると、画像処理部60は、第1副ウィンドウW31を、第2副ウィンドウW32へ切り替える。この場合、画像処理部60は、第1副ウィンドウW31を閉じて非表示にしてもよいし、第2副ウィンドウW32の裏側に隠れるように第1副ウィンドウW31を移動させて非表示にしてもよい。要するに、主ウィンドウW2は、第1マップ情報と第2マップ情報とを切り替えるための操作領域B1を含み、操作領域B1に対する選択操作に応じて、第1副ウィンドウW31と第2副ウィンドウW32とが切り替え可能となっている。
【0059】
なお、マップ情報の切り替えは、操作領域B1へのクリック操作による第1副ウィンドウW31と第2副ウィンドウW32との切り替えに連動していなくてもよい。例えば、主ウィンドウW2に、マップ切替用の操作領域が表示されて、そのマップ切替用の操作領域に対する操作に応じて、第1副ウィンドウW31に表示させるマップ情報をフロア単位で切り替えできてもよい。あるいは、例えば、第1副ウィンドウW31上に各フロアに相当するアイコンを表示させて、当該アイコンへのクリック操作によって、第1副ウィンドウW31に表示させるマップ情報をフロア単位で切り替えできてもよい。
【0060】
副ウィンドウW3は、他にも、上端にメニューバーを含む。第1エリア41が複数存在する場合(複数フロアが存在する場合)、第1副ウィンドウW31に表示される第1マップ情報は、メニューバーを通じて、複数の第1エリア41から1つを選択できてもよい。同様に、第2エリア42が複数存在する場合、第2副ウィンドウW32に表示される第2マップ情報は、メニューバーを通じて、複数の第2エリア42から1つを選択できてもよい。
【0061】
(2.4)ID管理サーバ
ID管理サーバ8は、複数のオペレータID及びパスワードを一括的に管理し、認証処理を実行する。ID管理サーバ8は、第1サーバ21及び第2サーバ22と通信可能である。ID管理サーバ8は、本開示における「複数のサーバ2」を構成する1つのサーバである。ID管理サーバ8は、例えば自機の記憶部に、複数のオペレータID及びパスワードが対応付けされた参照データを記憶する。記憶部は、ROM、RAM、又はEEPROM等から選択されるデバイスで構成される。参照データにおいては、各オペレータIDは、サーバ2から取得される情報の閲覧に関する権限レベルとも紐づけされている。例えば権限レベルが最高レベルに設定されたオペレータIDが付与されている監視者は、全ての情報を閲覧でき、権限レベルが下がるにつれて閲覧可能な情報が多く制限されている。
【0062】
ID管理サーバ8は、1台のサーバ装置から構成されることを想定するが、複数台のサーバ装置から構成されてもよい。特にID管理サーバ8の機能は、例えば、第1サーバ21及び第2サーバ22のそれぞれに設けられてもよい。またID管理サーバ8は、施設F1を利用する利用者が所有するICカードに関する識別情報についても一括的に管理してもよい。
【0063】
ID管理サーバ8は、監視装置5と同様に、例えば、警備会社、又は複数の施設F1のいずれかにおける、監視室等に設置されてもよいし、監視装置5とは異なる場所に設置されてもよい。
【0064】
ID管理サーバ8は、図1に示すように、制御部70を有している。制御部70は、例えば、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしての1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを主構成とする。コンピュータシステムの1以上のメモリに記録されたプログラムを1以上のプロセッサが実行することによって、制御部70の機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムの1以上のメモリに予め記録されている。なお、プログラムは、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0065】
制御部70は、受付部71と認証処理部72とを有している。言い換えると、制御部70は、受付部71としての機能と、認証処理部72としての機能とを有している。受付部71及び認証処理部72は、本開示における「認証システム7」を構成する。
【0066】
受付部71は、第1サーバ21に対する第1アクセスのための認証を受け付けるように構成される。すなわち、ID管理サーバ8は、監視装置5にて認証ウィンドウW1に入力情報(オペレータID及びパスワード)が入力されると、監視装置5から、第1サーバ21を介して、入力情報を含む認証要求信号を受信する。受付部71は、認証要求信号の受信により、第1アクセスのための認証(要求)を受け付ける。
【0067】
認証処理部72は、第1アクセスのための認証の成否に関する認証処理を実行するように構成される。認証処理部72は、認証処理にて、ID管理サーバ8の記憶部内の参照データに、受信した認証要求信号に含まれる入力情報と一致するデータがあるか検索する。一致するデータが存在すれば、認証処理部72は、「認証成功」と判定する。一致するデータが存在しなければ、認証処理部72は、「認証失敗」と判定する。
【0068】
認証処理部72は、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1アクセスを可能にする。すなわち、認証処理部72は、第1サーバ21の「認証成功」と判定した場合、第1アクセスを許可させる指示を含む認証結果信号を、第1サーバ21を介して、監視装置5へ送信する。すなわち、第1サーバ21も、認証に成功したという情報を得る。監視装置5は、第1アクセスを許可させる指示を含む認証結果信号を受信すると、第1サーバ21に対応する小領域B11の色を、灰色から白色に変更して、第1サーバ21の接続状態が「接続」であることを提示する。監視装置5は、「認証成功」の旨を含むメッセージを表示部61に表示させることが望ましい。そして、監視装置5は、第1アクセスが許可されたことで、第1サーバ21から第1情報(マップ情報等)を取得可能となり、表示部61に表示可能となる。
【0069】
認証処理部72は、第1サーバ21の「認証失敗」と判定した場合、第1アクセスを不許可させる指示を含む認証結果信号を、第1サーバ21を介して、監視装置5へ送信する。すなわち、第1サーバ21も、認証に失敗したという情報を得る。監視装置5は、第1アクセスを不許可させる指示を含む認証結果信号を受信すると、第1サーバ21に対応する小領域B11の色を灰色のままに維持し、第1サーバ21の接続状態が「未接続」であることを提示する。監視装置5は、「認証失敗」の旨を含むメッセージを表示部61に表示させることが望ましい。監視装置5は、第1アクセスが不許可されたことで、第1サーバ21から第1情報(マップ情報等)を取得不能となる。
【0070】
ここで本実施形態の認証処理部72は、第1アクセスのための認証に成功した場合に、さらに第2サーバ22に対する第2アクセスに関する認証処理を実行して、(認証に成功すれば)第2アクセスを可能にする。つまり、受付部71が、第2サーバ22に対する第2アクセスのための認証(要求)を受け付けることなく、認証処理部72は、第2アクセスに関する認証処理を自動的に実行する。そのため、監視者は、認証ウィンドウW1に、第2サーバ22に対する第2アクセスの許可を得るための入力情報を入力する必要がない。
【0071】
ここでは一例として、オペレータIDは、第1サーバ21への第1アクセスの権限だけでなく、第2サーバ22及び第3~第5サーバへのアクセスの権限も持つように、参照データ内で紐づけされている。要するに、第1サーバ21のオペレータIDと、第2サーバ22のオペレータIDとは、例えば共通である。したがって、通信エラー等の異常や、オペレータID及びパスワード等の設定ミスが無い限り、第2サーバ22に対する第2アクセスに関する認証処理が実行されると、第2アクセスは実質的に許可される。
【0072】
パスワードは、第1サーバ21と第2サーバ22とで異なることが望ましい。ID管理サーバ8は、第1サーバ21用の第1パスワードと、第2サーバ22用の第2パスワードとを紐づけた情報を記憶する。入力情報が第1パスワードを含む場合、第2アクセスに関する認証処理を自動的に実行する際には、当該第1パスワードに紐づけされている第2パスワードを用いる。
【0073】
ただし、パスワードは、オペレータIDと同様に、第1サーバ21と第2サーバ22とで共通でもよい。さらに逆に、パスワードは、第1サーバ21と第2サーバ22とで共通で、オペレータIDが、第1サーバ21と第2サーバ22とで異なってもよい。この場合、ID管理サーバ8は、第1サーバ21用の第1オペレータIDと、第2サーバ22用の第2オペレータIDとを紐づけた情報を記憶してもよい。入力情報が第1オペレータIDを含む場合、第2アクセスに関する認証処理を自動的に実行する際には、当該第1オペレータIDに紐づけされている第2オペレータIDを用いる。
【0074】
認証処理部72は、第2アクセスのための認証に成功した場合に、第2アクセスを可能にする。認証処理部72は、第2サーバ22の「認証成功」と判定した場合、第2アクセスを許可させる指示を含む認証結果信号を、第2サーバ22を介して、監視装置5へ送信する。すなわち、第2サーバ22も、認証に成功したという情報を得る。監視装置5は、第2アクセスを許可させる指示を含む認証結果信号を受信すると、第2サーバ22に対応する小領域B12の色を、灰色から白色に変更して、第2サーバ22の接続状態が「接続」であることを提示する。監視装置5は、第2サーバ22の「認証成功」の旨を含むメッセージを表示部61に表示させることが望ましい。そして、監視装置5は、第2アクセスが許可されたことで、第2サーバ22から第2情報(マップ情報等)を取得可能となり、表示部61に表示可能となる。
【0075】
認証処理部72は、第2サーバ22の「認証失敗」と判定した場合、第2アクセスを不許可させる指示を含む認証結果信号を、第2サーバ22を介して、監視装置5へ送信する。すなわち、第2サーバ22も、認証に失敗したという情報を得る。監視装置5は、第2アクセスを不許可させる指示を含む認証結果信号を受信すると、第2サーバ22に対応する小領域B12の色を灰色のままに維持し、第2サーバ22の接続状態が「未接続」であることを提示する。監視装置5は、「認証失敗」の旨を含むメッセージを表示部61に表示させることが望ましい。監視装置5は、第2アクセスが不許可されたことで、第2サーバ22から第2情報(マップ情報等)を取得不能となる。第2サーバ22の「認証失敗」は、上述の通り、通信エラーや、オペレータID及びパスワード等の設定ミスが原因である可能性が高いため、その旨を含むメッセージを表示部61に表示させることが望ましい。
【0076】
認証処理部72は、第1サーバ21以外のサーバ2に関する認証処理について「認証失敗」と判定しても、対象となるサーバ2を変えて認証処理を実行する。具体的には、認証処理部72は、第2サーバ22に関して「認証失敗」と判定しても、第3~第5サーバに関する認証処理を順次実行する。認証処理部72は、第2サーバ22以降の認証処理で「認証失敗」と判定した場合、当該認証処理を、少なくとも1回リトライしてもよい。
【0077】
(2.5)統合システムの動作
以下、監視者が監視装置5を用いた監視業務を行う際における、統合システム1の動作について説明する。
【0078】
[認証に関する動作例]
まず、認証に関する動作例について、図5を参照しながら説明する。
【0079】
監視者は、監視装置5にて、管理ソフトを起動する(ステップS1)。監視装置5は、認証ウィンドウW1及び主ウィンドウW2を、表示部61に表示する(ステップS2)。言い換えると、第1サーバ21に対する第1アクセスのための認証を受け付ける認証ウィンドウW1(第1ウィンドウ)が、表示部61に表示される(表示方法の第1ステップ、及び表示方法の認証表示ステップ)。なお、この時点で、主ウィンドウW2は表示されていなくてもよい。
【0080】
監視者は、認証ウィンドウW1に、オペレータID及びパスワード(入力情報)を入力する(ステップS3)。監視者が入力情報を入力して送信ボタン領域にクリック操作をすると、認証ウィンドウW1は、閉じられてもよい。
【0081】
監視装置5は、監視者から入力情報を受け付けると、入力情報を含む認証要求信号を第1サーバ21へ送信する(ステップS4)。第1サーバ21は、監視装置5から受信した認証要求信号をID管理サーバ8に送信する(ステップS5)。
【0082】
ID管理サーバ8は、第1サーバ21から受信した認証要求信号を受信する。言い換えると、ID管理サーバ8の受付部71は、第1サーバ21に対する第1アクセスのための認証を受け付ける(ステップS6:認証方法の第1ステップ)。
【0083】
ID管理サーバ8の認証処理部72は、入力情報に基づき、認証処理を実行する(ステップS7)。そして、第1アクセスのための認証に成功した場合、ID管理サーバ8は、第1アクセスを可能にする(認証方法の第2ステップ)。すなわち、ID管理サーバ8は、第1アクセスを許可させる指示を含む認証結果信号を、第1サーバ21へ送信する(ステップS8)。なお、認証に失敗した場合、ID管理サーバ8は、第1アクセスを不許可させる指示を含む認証結果信号を、第1サーバ21へ送信する。第1サーバ21は、ID管理サーバ8から受信した認証結果信号を監視装置5に送信する(ステップS9)。
【0084】
ここでID管理サーバ8の認証処理部72は、第1アクセスのための認証に成功した場合に、さらに第2サーバ22に対する第2アクセスに関する認証処理(ステップS10)を実行して、第2アクセスを可能にする(認証方法の第3ステップ)。すなわち、ID管理サーバ8は、第1アクセスのための認証の成功後に、さらに第2アクセスのための認証に成功した場合に、第2アクセスを許可させる指示を含む認証結果信号を、第2サーバ22へ送信する(ステップS11)。第2サーバ22は、ID管理サーバ8から受信した認証結果信号を監視装置5に送信する(ステップS12)。
【0085】
その結果、監視装置5においては、第1サーバ21に対する第1アクセスが許可され、さらに第2サーバ22に対する第2アクセスも許可される。すなわち、監視装置5は、第1サーバ21から第1情報(マップ情報等)を取得可能(ステップS13)となり、表示部61に表示可能となる。また監視装置5は、第2サーバ22から第2情報(マップ情報等)を取得可能(ステップS13)となり、表示部61に表示可能となる。監視装置5は、主ウィンドウW2における操作領域B1の小領域B11及びB12の色を白色にして、第1サーバ21及び第2サーバ22の接続状態が「接続」であることを提示する。
【0086】
なお、認証に失敗した場合には、監視装置5は、該当するサーバ2から情報を取得できない。特に第1サーバ21に対する第1アクセスのための認証に失敗すると、第2サーバ22に対する第2アクセスのための認証処理も実行されないため、監視装置5は、第1サーバ21及び第2サーバ22から情報を取得できない。
【0087】
以降、監視装置5の画像処理部60は、接続状態が「接続」である全てのサーバ2(ここでは第1~第4サーバ)におけるイベント情報(報知情報)を、「最新警報表示」として、リアルタイムで主ウィンドウW2の表示領域B2に出力する(ステップS14)。言い換えると、画像処理部60は、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1情報(第1イベント情報)と第2情報(第2イベント情報)とに関する主ウィンドウW2(第2ウィンドウ)を、表示部(61)に表示させる。(表示方法の第2ステップ)。さらに言い換えると、画像処理部60は、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1サーバ21から取得される第1情報に関する主ウィンドウW2を、表示部61に表示させる(表示方法の主表示ステップ)。
【0088】
すなわち、表示領域B2は、第1イベント情報と第2イベント情報の両方を表示する。第1イベント情報は、第1サーバ21から取得される。第1イベント情報は、第1サーバ21が管轄する第1エリア41(図3参照)で発生するイベントに関する情報である。第2イベント情報は、第1アクセスのための認証の成功に伴って実行される第2サーバ22に対する第2アクセスにより第2サーバ22から取得される。第2イベント情報は、第2サーバ22が管轄する第2エリア42(図4参照)で発生するイベントに関する情報である。このように、第1情報(第1イベント情報)と第2情報(第2イベント情報)を含む報知情報が主ウィンドウW2に表示されるため、監視者は、主ウィンドウW2を通じて、報知情報を知ることができるため、管理又は監視等の業務がより改善される。
【0089】
なお、詳細な説明を省略するが、ID管理サーバ8は、第2サーバ22に対する第2アクセスに関する認証処理の実行後、他のサーバ2(他の3つの施設F1をそれぞれ管轄する第3~第5サーバ)についても順次認証処理を実行する。図3及び図4の例では、監視装置5は、第3~第5サーバに対するアクセスのための認証結果を受信して、小領域B13及びB14の色を白色にして、第3サーバ及び第4サーバの接続状態も「接続」であることを提示する。図示例では、第5サーバは、認証に失敗している。監視装置5は、小領域B15の色を灰色のままに維持して、第5サーバの接続状態が「未接続」であることを提示する。
【0090】
[認証後の動作例]
次に、認証後の動作例について、図3及び図4を参照しながら説明する。
【0091】
監視者は、主ウィンドウW2における(接続中を示す)白色を示す小領域B11(「1」)をポインターでクリック操作する(「1」の選択)。
【0092】
監視装置5は、当該クリック操作に応じて、小領域B11の色を、白色から選択中であることを示す緑色に変更し、さらに、第1マップ情報を示す第1副ウィンドウW31(図3参照)を、主ウィンドウW2の右横に並ぶように、表示部61に表示させる。第1副ウィンドウW31は、第1サーバ21が管轄する第1エリア41の第1マップ情報(例えば平面見取図)を含む。第1マップ情報は、扉、コントローラ3、撮像部、及び人感センサ等の位置を示すマーカを含んでもよい。
【0093】
また監視装置5は、主ウィンドウW2の名称領域B3に、現在選択中の第1サーバ21を特定可能な情報として、第1サーバ21が管轄する第1施設F11の名称「オフィスA棟」を表示する。言い換えると、主ウィンドウW2は、第1サーバ21を特定可能な情報を含む。
【0094】
監視者が、例えば、第1副ウィンドウW31が示す第1マップ情報上の撮像部のマーカをポインターでクリック操作すると、当該撮像部が現在撮像中の映像を示す別のウィンドウが、第1副ウィンドウW31上に重複するようにポップアップ表示されてもよい。また監視者が、第1副ウィンドウW31が示す第1マップ情報上のコントローラ3のマーカをポインターでクリック操作すると、当該コントローラ3に関する識別情報等、及び施解錠に関する履歴情報等がポップアップ表示されてもよい。
【0095】
例えば、監視者は、第1サーバ21が管轄する第1エリア41の監視業務を終えて、次に第2サーバ22が管轄する第2エリア42の監視業務を行うとする。監視者は、主ウィンドウW2における(接続中を示す)白色を示す小領域B12(「2」)をポインターでクリック操作する(「2」の選択)。
【0096】
すると監視装置5は、当該クリック操作に応じて、小領域B12の色を、白色から選択中であることを示す緑色に変更し、さらに、第2マップ情報を示す第2副ウィンドウW32(図4参照)を、主ウィンドウW2の右横に並ぶように、表示部61に表示させる。すなわち、監視装置5は、操作領域B1に対する選択操作に応じて、第2サーバ22に対する第2アクセスにより第2サーバ22から取得される第2情報に関する副ウィンドウW3を、表示部61に表示させる(表示方法の副表示ステップ)。さらに言い換えると、監視装置5は、操作領域B1に対する選択操作に応じて、第1マップ情報を示す第1副ウィンドウW31から、第2マップ情報を示す第2副ウィンドウW32へ切り替える(画面遷移:副表示ステップの切替ステップ)。
【0097】
第2副ウィンドウW32は、第2サーバ22が管轄する第2エリア42の第2マップ情報(例えば平面見取図)を含む。第2マップ情報は、第1マップ情報と同様に、扉、コントローラ3、撮像部、及び人感センサ等の位置を示すマーカを含んでもよい。
【0098】
また監視装置5は、主ウィンドウW2の名称領域B3に、現在選択中の第2サーバ22を特定可能な情報として、第2サーバ22が管轄する第2施設F12の名称「オフィスB棟」を表示する。言い換えると、主ウィンドウW2は、第2サーバ22を特定可能な情報を含む。
【0099】
同様に、監視者が小領域B13(又は小領域B14)をポインターでクリック操作すると、当該クリック操作に応じて、第3サーバ(又は第4サーバ)が管轄するエリアのマップ情報を示す副ウィンドウW3に切り替わる。
【0100】
本実施形態においては、上述した動作例の通り、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第2サーバ22に対する第2アクセスのための認証を受け付けることなく、第2アクセスに関する認証処理を実行して、第2アクセスを可能にする。そのため、統合システム1を利用するユーザ(例えば施設F1の管理者又は監視者)にとっては、第1アクセスのための認証に関する入力操作を行った後に、さらに第2アクセスのための認証に関する入力操作を行うといった手間が省ける。その結果、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることができる。
【0101】
またID管理サーバ8にて、認証方法の第1~第3ステップが実行されるため、例えば監視装置5(管理端末)にて実行される場合に比べて、監視装置5の構成の簡素化を図ることができる。
【0102】
また上述した動作例の通り、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1サーバ21から取得される第1情報と、第2サーバ22から取得される第2情報と、に関する主ウィンドウW2(第2ウィンドウ)が表示される。そのため、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることができる。
【0103】
さらに上述した動作例の通り、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1サーバ21から取得される第1情報に関する主ウィンドウW2が表示され、第2サーバ22から取得される第2情報に関する副ウィンドウW3が表示される。そのため、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることができる。
【0104】
また上述した動作例の通り、主ウィンドウW2(第2ウィンドウ)は、第1サーバ21及び第2サーバ22に対するアクセスの状態を示す状態情報(操作領域B1の小領域B10の色の違い)を含む。そのため、主ウィンドウW2を通じて、サーバ2に対するアクセスの状態を知ることができるため、管理又は監視等の業務がより改善される。また、操作領域B1に対する選択操作に応じて、画面遷移が実行されるため、管理業務がより改善される。
【0105】
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。上記実施形態に係る認証システム7は、認証方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。また上記実施形態に係る表示システム6と同様の機能は、表示方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
【0106】
以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。以下では、上記実施形態を「基本例」と呼ぶこともある。
【0107】
本開示における表示システム6及び認証システム7は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における表示システム6及び認証システム7としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0108】
また、表示システム6及び認証システム7の各々における複数の機能が、1つのハウジング内に集約されていることは表示システム6及び認証システム7に必須の構成ではない。表示システム6及び認証システム7の各々の構成要素は、複数のハウジングに分散して設けられていてもよい。反対に、表示システム6及び認証システム7の各々における複数の機能が、1つのハウジング内に集約されてもよい。さらに、表示システム6及び認証システム7の各々の少なくとも一部の機能、例えば、表示システム6及び認証システム7の各々の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0109】
基本例では、認証方法の第1~第3ステップは、ID管理サーバ8にて実行される。しかし、認証方法の第1~第3ステップは、ID管理サーバ8を除く他のサーバ2で実行されてもよいし、監視装置5(管理端末)で実行されてもよい。認証方法の第1~第3ステップが他のサーバ2又は監視装置5で実行される場合、専用の認証サーバ(ID管理サーバ8)が不要となり、例えば設置コスト等を削減できる。特にID管理サーバ8の機能は、例えば、第1サーバ21及び第2サーバ22のそれぞれに設けられてもよい。この場合においても、監視者は、第1サーバ21へのログインに成功すれば、第2サーバ22へのログインも自動的に可能となる。同様に、監視者は、第2サーバ22へのログインに成功すれば、第1サーバ21へのログインも自動的に可能となる。サーバ2の数が増えても(第3サーバ及び第4サーバ等)、これらの複数のサーバ2のそれぞれに、ID管理サーバ8の機能が設けられることで、どのサーバ2からログインを開始しても、他のサーバ2へのログインも自動的に可能となる。
【0110】
基本例では、第1サーバ21の第1対象は、第1施設F11の、複数のコントローラ3(設備)及びエリア4で、第2サーバ22の第2対象は、第2施設F12の、複数のコントローラ3(設備)及びエリア4である。しかし、第1対象が、第1施設F11のコントローラ3で、第2対象が同じ第1施設F11のエリア4でもよい。
【0111】
基本例における認証ウィンドウW1、主ウィンドウW2、副ウィンドウW3は、上端にメニューバーを含むウィンドウ表示形式のものである。しかし、認証ウィンドウW1、主ウィンドウW2、副ウィンドウW3は、単なる画面(画像領域)でもよい。認証ウィンドウW1は、認証画面と置換可能である。主ウィンドウW2は、主画面と置換可能である。副ウィンドウW3は、副画面と置換可能である。
【0112】
基本例では、第1サーバ21を起点として、第1アクセスするための認証を最初に行なっているが、第2サーバ22を起点として、第2アクセスするための認証を最初に行なえてもよい。例えば、認証ウィンドウW1のメニューバーから、最初にアクセスしたいサーバ2を(例えばURL情報で)指定できてもよい。
【0113】
監視装置5は、例えばタブレット型の携帯端末でもよい。表示部61は、タッチパネル型のディスプレイでもよい。例えば、操作領域B1へのタッチ操作によって、複数の副ウィンドウW3の画面遷移が可能であってもよい。
【0114】
(4)まとめ
以上説明したように、第1の態様に係る認証方法は、1又は複数の施設(F1)内における監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システム(1)の複数のサーバ(2)に関する認証方法である。複数のサーバ(2)は、少なくとも第1サーバ(21)と第2サーバ(22)とを含む。認証方法は、第1ステップと、第2ステップと、第3ステップと、を含む。第1ステップにて、第1サーバ(21)に対する第1アクセスのための認証を受け付ける。第2ステップにて、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1アクセスを可能にする。第3ステップにて、第1アクセスのための認証に成功した場合に、さらに第2サーバ(22)に対する第2アクセスに関する認証処理を実行して、第2アクセスを可能にする。第1の態様によれば、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることができる認証方法を提供できる。
【0115】
第2の態様に係る認証方法に関して、第1の態様において、第1サーバ(21)は、第1対象に関する監視、管理、及び制御の少なくとも1つを行う。第2サーバ(22)は、第1対象とは異なる第2対象に関する監視、管理、及び制御の少なくとも1つを行う。第1対象は、1又は複数の施設(F1)内における、設備(コントローラ3)及びエリア(4)の少なくとも1つである。第2の態様によれば、互いに対象が異なる第1サーバ(21)及び第2サーバ(22)に対して、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることができる。
【0116】
第3の態様に係る認証方法に関して、第1の態様又は第2の態様において、統合システム(1)における、管理端末(例えば監視装置5)にて、第1ステップ、第2ステップ、及び第3ステップを実行する。管理端末(例えば監視装置5)は、第1サーバ(21)及び第2サーバ(22)に通信可能に接続される。第3の態様によれば、専用の認証サーバが不要となり、例えば設置コスト等を削減できる。
【0117】
第4の態様に係る認証方法に関して、第1の態様又は第2の態様において、複数のサーバ(2)のいずれかのサーバ(例えばID管理サーバ8)にて、第1ステップ、第2ステップ、及び第3ステップを実行する。第4の態様によれば、例えば管理端末(例えば監視装置5)にて実行される場合に比べて、管理端末の構成の簡素化を図ることができる。
【0118】
第5の態様に係る表示方法は、1又は複数の施設(F1)内における監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システム(1)の複数のサーバ(2)に関する情報を、画面表示する表示部(61)を有した表示システム(6)の表示方法である。複数のサーバ(2)は、少なくとも第1サーバ(21)と第2サーバ(22)とを含む。表示方法は、第1ステップと、第2ステップと、を含む。第1ステップにて、第1サーバ(21)に対する第1アクセスのための認証を受け付ける第1ウィンドウ(認証ウィンドウW1)を表示部(61)に表示する。第2ステップにて、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第2ウィンドウ(主ウィンドウW2)を、表示部(61)に表示する。第2ウィンドウ(主ウィンドウW2)は、第1サーバ(21)から取得される第1情報と、認証の成功に伴って実行される第2サーバ(22)に対する第2アクセスにより第2サーバ(22)から取得される第2情報と、に関する。第5の態様によれば、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることができる表示方法を提供できる。
【0119】
第6の態様に係る表示方法に関して、第5の態様において、第2ウィンドウ(主ウィンドウW2)は、認証に成功したユーザに報知するための、第1情報及び第2情報に基づく報知情報を含む。第6の態様によれば、第2ウィンドウ(主ウィンドウW2)を通じて、報知情報を知ることができるため、管理又は監視等の業務がより改善される。
【0120】
第7の態様に係る表示方法に関して、第6の態様において、報知情報は、第1サーバ(21)又は第2サーバ(22)を特定可能な情報を含む。第7の態様によれば、第2ウィンドウ(主ウィンドウW2)を通じて、どのサーバ(2)に関する報知情報かを知ることができるため、管理又は監視等の業務がより改善される。
【0121】
第8の態様に係る表示方法に関して、第5~第7の態様のいずれか1つにおいて、第2ウィンドウ(主ウィンドウW2)は、第1サーバ(21)及び第2サーバ(22)に対するアクセスの状態を示す状態情報を含む。第8の態様によれば、第2ウィンドウ(主ウィンドウW2)を通じて、サーバ(2)のアクセスの状態を知ることができるため、管理又は監視等の業務がより改善される。
【0122】
第9の態様に係る表示方法は、1又は複数の施設(F1)内における監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システム(1)の複数のサーバ(2)に関する情報を、画面表示する表示部(61)を有した表示システム(6)の表示方法である。複数のサーバ(2)は、少なくとも第1サーバ(21)と第2サーバ(22)とを含む。表示方法は、認証表示ステップと、主表示ステップと、副表示ステップと、を含む。認証表示ステップにて、第1サーバ(21)に対する第1アクセスのための認証を受け付ける認証ウィンドウ(W1)を表示部(61)に表示する。主表示ステップにて、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1サーバ(21)から取得される第1情報に関する主ウィンドウ(W2)を、表示部(61)に表示する。副表示ステップにて、主ウィンドウ(W2)上における選択操作に応じて、第2サーバ(22)に対する第2アクセスにより第2サーバ(22)から取得される第2情報に関する副ウィンドウ(W3)を、表示部(61)に表示する。第9の態様によれば、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることができる表示方法を提供できる。
【0123】
第10の態様に係る表示方法に関して、第9の態様において、主ウィンドウ(W2)は、第1サーバ(21)又は第2サーバ(22)を特定可能な情報を含む。第10の態様によれば、主ウィンドウ(W2)を通じて、サーバ(2)を特定できるため、管理又は監視等の業務がより改善される。
【0124】
第11の態様に係る表示方法に関して、第9の態様又は第10の態様において、主ウィンドウ(W2)は、第1サーバ(21)及び第2サーバ(22)に対するアクセスの状態を示す状態情報を含む。第11の態様によれば、主ウィンドウ(W2)を通じて、サーバ(2)のアクセスの状態を知ることができるため、管理又は監視等の業務がより改善される。
【0125】
第12の態様に係る表示方法に関して、第9~第11の態様のいずれか1つにおいて、主ウィンドウ(W2)は、操作領域(B1)を含む。副表示ステップにて、操作領域(B1)に対する選択操作に応じて、副ウィンドウ(W3)を含む複数の副ウィンドウ(W3)に関する画面遷移を実行する。第12の態様によれば、操作領域(B1)に対する選択操作に応じて画面遷移が実行されるため、管理又は監視等の業務がより改善される。
【0126】
第13の態様に係る表示方法に関して、第9~第12の態様のいずれか1つにおいて、第1情報は、第1サーバ(21)が管轄する第1エリア(41)で発生するイベントに関する第1イベント情報を少なくとも含む。第2情報は、第2サーバ(22)が管轄する第2エリア(42)で発生するイベントに関する第2イベント情報を少なくとも含む。主ウィンドウ(W2)は、第1イベント情報と第2イベント情報の両方を表示するための表示領域(B2)を含む。第13の態様によれば、表示領域(B2)を通じて、第1イベント情報と第2イベント情報の両方を知ることができるため、管理又は監視等の業務がより改善される。
【0127】
第14の態様に係る表示方法に関して、第9~第13の態様のいずれか1つにおいて、第1情報は、第1サーバ(21)が管轄する第1エリア(41)に関する第1マップ情報を少なくとも含む。第2情報は、第2サーバ(22)が管轄する第2エリア(42)に関する第2マップ情報を少なくとも含む。主ウィンドウ(W2)は、第1マップ情報と第2マップ情報とを切り替えるための操作領域(B1)を含む。副表示ステップは、操作領域(B1)に対する選択操作に応じて、第1マップ情報を示す第1副ウィンドウ(W31)と、副ウィンドウ(W3)としての第2マップ情報を示す第2副ウィンドウ(W32)と、を切り替える切替ステップを含む。第14の態様によれば、第1副ウィンドウ(W31)と、第2副ウィンドウ(W32)との切り替えを容易に行えるため、管理又は監視等の業務がより改善される。
【0128】
第15の態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、第1~第4の態様のいずれか1つにおける認証方法、又は第5~第14の態様のいずれか1つにおける表示方法を実行させるためのプログラムである。第15の態様によれば、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることが可能な機能を提供できる。
【0129】
第16の態様に係る認証システム(7)は、1又は複数の施設(F1)内における監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システム(1)の複数のサーバ(2)に関する認証を行う。複数のサーバ(2)は、少なくとも第1サーバ(21)と第2サーバ(22)とを含む。認証システム(7)は、受付部(71)と、認証処理部(72)と、を備える。受付部(71)は、第1サーバ(21)に対する第1アクセスのための認証を受け付ける。認証処理部(72)は、第1アクセスのための認証の成否に関する認証処理を実行し、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1アクセスを可能にする。認証処理部(72)は、第1アクセスのための認証に成功した場合に、さらに第2サーバ(22)に対する第2アクセスに関する認証処理を実行して、第2アクセスを可能にする。第16の態様によれば、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることが可能な認証システム(7)を提供できる。
【0130】
第17の態様に係る表示システム(6)は、1又は複数の施設(F1)内における監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システム(1)の複数のサーバ(2)に関する情報を、画面表示する表示部(61)を備える。複数のサーバ(2)は、少なくとも第1サーバ(21)と第2サーバ(22)とを含む。表示システム(6)は、第1サーバ(21)に対する第1アクセスのための認証を受け付ける第1ウィンドウ(認証ウィンドウW1)を表示部(61)に表示させる画像処理部(60)を、更に備える。画像処理部(60)は、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第2ウィンドウ(主ウィンドウW2)を、表示部(61)に表示させる。第2ウィンドウ(主ウィンドウW2)は、第1サーバ(21)から取得される第1情報と、認証の成功に伴って実行される第2サーバ(22)に対する第2アクセスにより第2サーバ(22)から取得される第2情報と、に関する。第17の態様によれば、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることが可能な表示システム(6)を提供できる。
【0131】
第18の態様に係る表示システム(6)は、1又は複数の施設(F1)内における監視、管理及び制御の少なくとも1つを行う統合システム(1)の複数のサーバ(2)に関する情報を、画面表示する表示部(61)を備える。複数のサーバ(2)は、少なくとも第1サーバ(21)と第2サーバ(22)とを含む。表示システム(6)は、第1サーバ(21)に対する第1アクセスのための認証を受け付ける認証ウィンドウ(W1)を表示部(61)に表示させる画像処理部(60)を、更に備える。画像処理部(60)は、第1アクセスのための認証に成功した場合に、第1サーバ(21)から取得される第1情報に関する主ウィンドウ(W2)を、表示部(61)に表示させる。また画像処理部(60)は、主ウィンドウ(W2)上における選択操作に応じて、第2サーバ(22)に対する第2アクセスにより第2サーバ(22)から取得される第2情報に関する副ウィンドウ(W3)を、表示部(61)に表示させる。第18の態様によれば、データ管理に関するセキュリティの低下を抑制しつつ、管理又は監視等の業務の改善を図ることが可能な表示システム(6)を提供できる。
【0132】
第2~第4の態様に係る構成については、第1の態様に係る認証方法に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。また第6~第8の態様に係る構成については、第5の態様に係る表示方法に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。また第10~第14の態様に係る構成については、第9の態様に係る表示方法に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0133】
1 統合システム
2 サーバ
21 第1サーバ
22 第2サーバ
3 コントローラ(設備)
4 エリア
41 第1エリア
42 第2エリア
5 監視装置(管理端末)
6 表示システム
60 画像処理部
61 表示部
7 認証システム
71 受付部
72 認証処理部
8 ID管理サーバ(サーバ)
B1 操作領域
B2 表示領域
F1 施設
W1 認証ウィンドウ(第1ウィンドウ)
W2 主ウィンドウ(第2ウィンドウ)
W3 副ウィンドウ
W31 第1副ウィンドウ
W32 第2副ウィンドウ
図1
図2
図3
図4
図5