(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022186891
(43)【公開日】2022-12-15
(54)【発明の名称】衣類スチーマ
(51)【国際特許分類】
D06F 75/14 20060101AFI20221208BHJP
D06F 75/20 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
D06F75/14 Z
D06F75/20
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170559
(22)【出願日】2022-10-25
(62)【分割の表示】P 2021122188の分割
【原出願日】2019-11-08
(31)【優先権主張番号】P 2018216141
(32)【優先日】2018-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】河阪 雅之
(72)【発明者】
【氏名】甲田 幸大
(72)【発明者】
【氏名】中山 祐介
(72)【発明者】
【氏名】大畦 真吾
(57)【要約】
【課題】タンクの着脱が容易であると共に、タンク側の接続部及びタンク接続部側の接続部の接続や接続解除における接続不良や破損等の軽減を可能とすること。
【解決手段】衣類スチーマ500は、タンク50と、タンク接続部510とを有し、突出部514が設けられ、突出部514を挿抜可能な凹部504が設けられており、タンク50に連通した第一接続部506を有し、気化室28に液体を供給する管路に繋がる第二接続部516がタンク接続部510に設けられ、第一接続部506及び第二接続部516を接続することで、タンク50から気化室28に液体を供給可能であり、第一接続部506及び第二接続部516の一方が突出し、他方に向けて差し込んで接続でき、突出部514を凹部504に対して挿入することで、タンク50とタンク接続部510とが接続され第一接続部506と第二接続部516とが接続される。
【選択図】
図20
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱部により加熱された気化室に液体を供給することで、前記気化室からスチームを吐出させるものであって、
前記気化室へ供給される液体を貯留するタンクと、
前記タンクが取り外し可能なように接続されるタンク接続部とを有し、
前記タンク接続部に対する前記タンクの接続離反方向に向けて突出する突出部が、前記タンク及び前記タンク接続部の少なくともいずれか一方に設けられ、
前記突出部を前記接続離反方向に向けて挿抜可能な凹部が、前記タンク及び前記タンク接続部において、前記突出部に対応する位置に設けられており、
前記タンクの内部に連通した第一接続部が前記タンクに設けられ、
前記気化室に向けて液体を供給する管路に繋がる第二接続部が前記タンク接続部に設けられ、
前記第一接続部及び前記第二接続部を接続することにより、前記タンクから前記気化室に向けて液体を供給可能になるものであり、
前記第一接続部及び前記第二接続部のいずれか一方が前記接続離反方向に向けて突出し、他方に向けて差し込んで接続可能とされており、
前記突出部を、対応する前記凹部に対して挿入することにより、前記タンクと前記タンク接続部とが接続されると共に、前記第一接続部と前記第二接続部とが接続されることを特徴とする、衣類スチーマ。
【請求項2】
前記第二接続部の突出量は、前記突出部の突出量より小さいことを特徴とする、請求項1に記載の衣類スチーマ。
【請求項3】
前記タンクは、当該装置の正面側から背面側に押し込むことにより前記タンク接続部に配されることを特徴とする、請求項1または2に記載の衣類スチーマ。
【請求項4】
前記タンクの周面に、指を掛けるための窪みを2か所に有することを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の衣類スチーマ。
【請求項5】
前記加熱部及び前記気化室を有するヘッド部と、
前記気化室からスチームを吐出するスチーム吐出部と、
前記タンクを有する底部と、
前記ヘッド部と前記底部との間を延びるよう設けられて持ち手となるハンドル部とを備えることを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の衣類スチーマ。
【請求項6】
前記ハンドル部は、前記タンク接続部に前記タンクが配された状態で前記タンクを固定するロック機構を解除するタンク用ボタンを有することを特徴とする、請求項5に記載の衣類スチーマ。
【請求項7】
前記タンク内の液体を吸い込む管部を備え、
前記タンクは、前記管部の端部を位置決めするための位置決め部材を有することを特徴とする、請求項1~6のいずれかに記載の衣類スチーマ。
【請求項8】
前記タンク内の液体を吸い込む管部を備え、
前記タンクは、当該衣類スチーマが前傾姿勢となった状態で、液体が集まる集合部を有することで、前記管部から前記集合部における液体が吸い上げられることを特徴とする、請求項1~6のいずれかに記載の衣類スチーマ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類などのしわ伸ばし等に用いられる衣類スチーマに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に開示されているような織物クランプを備えた衣類スチーマが提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、気化室へ供給される液体(例えば水)を貯留するタンクを着脱自在に備えた衣類スチーマにおいては、タンクの着脱が容易に行えるようにしたいという要望がある。また、タンク側に貯留されている液体を、衣類スチーマの本体等に設けられたタンク接続部側に向けて供給可能なように接続するための接続部材として、タンク側の接続部(第一接続部)、及びタンク接続部側の接続部(第二接続部)を設ける場合、タンクの着脱と共に、第一接続部及び第二接続部の接続や接続解除もできるようにしたいとの要望がある。タンクの着脱と共に、第一接続部及び第二接続部の接続や接続解除もできるようにする場合、タンクを着脱方向に移動させる際に、第一接続部及び第二接続部が接続不良や破損等を起こす虞がある。
【0005】
本発明は、タンクの着脱が容易であると共に、タンク側の接続部及びタンク接続部側の接続部の接続や接続解除における接続不良や破損等の軽減が可能な衣類スチーマの提供を目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決すべく提供される本発明の衣類スチーマは、加熱部により加熱された気化室に液体を供給することで、前記気化室からスチームを吐出させるものであって、前記気化室へ供給される液体を貯留するタンクと、前記タンクが取り外し可能なように接続されるタンク接続部とを有し、前記タンク接続部に対する前記タンクの接続離反方向に向けて突出する突出部が、前記タンク及び前記タンク接続部の少なくともいずれか一方に設けられ、前記突出部を前記接続離反方向に向けて挿抜可能な凹部が、前記タンク及び前記タンク接続部において、前記突出部に対応する位置に設けられており、前記タンクの内部に連通した第一接続部が前記タンクに設けられ、前記気化室に向けて液体を供給する管路に繋がる第二接続部が前記タンク接続部に設けられ、前記第一接続部及び前記第二接続部を接続することにより、前記タンクから前記気化室に向けて液体を供給可能になるものであり、前記第一接続部及び前記第二接続部のいずれか一方が前記接続離反方向に向けて突出し、他方に向けて差し込んで接続可能とされており、前記突出部を、対応する前記凹部に対して挿入することにより、前記タンクと前記タンク接続部とが接続されると共に、前記第一接続部と前記第二接続部とが接続されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、上述した課題を解決可能な衣類スチーマを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る衣類スチーマを示す斜視図である。
【
図6】
図1に示した衣類スチーマの一部を破断しつつ背面側から見た状態を示す要部拡大斜視図である。
【
図7】
図1に示した衣類スチーマの底部を破断しつつ天面側から見た状態を示す要部拡大斜視図である。
【
図8】
図1に示した衣類スチーマが備えている電装部を示す斜視図である。
【
図9】
図1に示した衣類スチーマが備えているスチーム吐出部を正面側から見た状態を示す分解斜視図である。
【
図10】
図1に示した衣類スチーマが備えているスチーム吐出部を背面側から見た状態を示す分解斜視図である。
【
図11】変形例に係る衣類スチーマの要部を拡大した断面図である。
【
図12】変形例に係る衣類スチーマの要部を拡大した斜視図である。
【
図13】第一変形実施形態に係る衣類スチーマを一部切り欠いた状態を示す斜視図である。
【
図14】第一変形実施形態に係る衣類スチーマを一部切り欠いた状態を示す平面図である。
【
図15】第二変形実施形態に係る衣類スチーマを一部切り欠いた状態を示す斜視図である。
【
図17】第三変形実施形態に係る衣類スチーマを示す分解斜視図である。
【
図18】第四変形実施形態に係る衣類スチーマを示す断面図である。
【
図19】(a)は
図18の衣類スチーマに用いられるタンクを示した斜視図、(b)は(a)とは異なる角度から透視した状態を示す斜視図である。
【
図20】第四変形実施形態に係る衣類スチーマを示す分解断面図である。
【
図21】(a)は
図20の衣類スチーマからタンクを取り外した状態を示す斜視図、(b)は
図20の衣類スチーマに用いられているタンクを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態に係る衣類スチーマ10について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明においては、特に断りのない限り、
図1に示した状態を基準として上下左右等の位置関係について説明する。
【0010】
衣類スチーマ10は、例えば衣類などのしわ伸ばし等に用いられるものである。
図1~4に示すように、衣類スチーマ10は、本体部20と、スチーム吐出部60とを有する。衣類スチーマ10は、本体部20を手に持ちつつ、スチーム吐出部60を衣類等に向けた状態としてスチームを吐出させることにより、衣類のしわ伸ばし等を行うことができる。
【0011】
本体部20は、ヘッド部22と、中間部24と、底部26とを有する。ヘッド部22は、
図1のように配置した状態において本体部20の上端側に存在しており、後に詳述するスチーム吐出部60に接続される部分である。
図4に示すように、ヘッド部22の内部には、気化室28や加熱部30が内蔵されている。気化室28は、液体を気化させてスチームを形成するための空間を構成するものである。気化室28は、例えばアルミダイカスト等の熱伝導性の良い素材により形成すると良い。気化室28は、幅方向(略水平方向)に長い略矩形状の断面形状を有する箱体とされている。気化室28には、底部26に設けられたタンク50に貯留されているスチーム形成用の液体(本実施形態では水)を供給するための給水管(図示せず)が接続されている。
【0012】
加熱部30は、スチーム形成用の液体(本実施形態では水)を加熱して気化させるためのものである。加熱部30は、例えばシーズヒータ等の通電により発熱するものとされている。加熱部30は、例えばサーモスタット等によって構成される過昇温防止装置の作用により、所定の適正温度を超えて過度に高温にならないように出力調整可能とされている。加熱部30は、気化室28に設けられている。そのため、加熱部30を作動させつつ、給水管(図示せず)を介してタンク50から気化室28に水を供給することにより、気化室28において水を気化させてスチームを形成できる。気化室28は、正面側(スチーム吐出部60側)に開口(図示せず)を有し、この開口を介してスチームを後に詳述するスチーム吐出部60側に吐出可能とされている。
【0013】
中間部24は、ヘッド部22と底部26との中間をなす部分である。中間部24は、衣類スチーマ10の持ち手となるハンドル部32を構成する。本体部20は、中間部24において中空で筒状とされている。
図4~
図6に示すように、中間部24には、隔壁34や、基板36、板操作部38、操作受付部40、ロック部42等が設けられている。
【0014】
隔壁34は、中間部24において上下方向に連通した空間を衣類スチーマ10の正面側と背面側とに仕切る壁面である。隔壁34には、中間部24の正面側と背面側との間を連通するように形成された連通孔34aが設けられている。また、基板36は、隔壁34の正面側に取り付けられている。基板36の正面側の面には、スイッチ36aが実装されている。スイッチ36aは、後に詳述する操作受付部40の背面側に設けられた突起40bに対応する位置に設けられている。そのため、スイッチ36aは、操作受付部40を背面側に押し込む操作を行うことにより、突起40bにより押圧可能とされている。
【0015】
板操作部38は、後に詳述するスチーム吐出部60の第二板部64を操作するために設けられた操作部材である。板操作部38は、側面視において略L字型に屈曲し、背面側において開口した形状とされている。板操作部38は、中間部24をなす筒状部において正面側に設けられた開口部分に嵌め込まれている。また、板操作部38は、下端側(底部26側)の端部近傍において、中間部24を横断するように取り付けられた回動軸46を支点として揺動可能なように支持されている。
【0016】
板操作部38には、操作受付部40の少なくとも一部を収容する空間部38aが内部に設けられている。
図4及び
図5に示すように、空間部38aは、板操作部38の正面側に操作受付部40を嵌め込み可能なように開口した開口部38bを有し、奥行き方向(衣類スチーマ10の正面から背面に至る方向)に形成された中空の部分である。また、空間部38aは、板操作部38の背面側に固定されたリブ部材44により閉塞されている。空間部38aの内周には、係止爪38cが設けられている。係止爪38cは、空間部38aに嵌め込まれた操作受付部40の背面側の位置に設けられている。そのため、衣類スチーマ10は、使用者が操作受付部40の近傍を握って空間部38aの奥側(背面側)に押し込む操作を行うことにより、操作受付部40だけでなく板操作部38も一緒に操作することができる。
【0017】
操作受付部40は、上述したように板操作部38に設けられた空間部38aに嵌め込まれ、押圧操作可能とされた部材である。操作受付部40は、操作受付部本体40aと、突起40bとを有する。操作受付部本体40aは、樹脂等によって構成され、背面側が開口したブロック状の部材である。突起40bは、操作受付部本体40aに対して正面側から背面側に向けて突出するように立設されている。突起40bは、操作受付部本体40aの背面側の開口部分よりもさらに突出し、先端がスイッチ36aの近傍に到達している。突起40bには、バネ40cが装着されている。これにより、操作受付部本体40aは、背面側から正面側に向けて付勢されている。従って、操作受付部40は、バネ40cの付勢力に反して操作受付部本体40aを正面側から背面側に押し込むことにより、突起40bによってスイッチ36aを押圧する操作を行うことができる。また、前述の押圧力を解除することにより、操作受付部本体40aは、バネ40cから付勢力を受けて所定の位置まで復帰させ、スイッチ36aの押圧を解除することができる。
【0018】
リブ部材44は、上下方向に延びる板状の部材である。リブ部材44は、上述した基板36を配置するための部材としての役割や、板操作部38を付勢するための付勢部48の座としての役割を果たす部材である。リブ部材44は、被係合部44a、屈曲部44b、及び座部44cを有する。被係合部44aは、リブ部材44を板操作部38に対して取り付けた状態において、空間部38aに相当する位置あるいはこの近傍に設けられている。被係合部44aには、上下方向に連通した被係合孔44dが設けられている。屈曲部44bは、被係合部44aが設けられた部分よりも下方側であって、被係合部44aと座部44cとの間にある。リブ部材44は、屈曲部44bにおいて屈曲しており、これよりも下方側に座部44cを有する。板操作部38に対して固定されたリブ部材44は、座部44cが板操作部38の背面側から空間部38aに入り込んだ状態となる。これよりも下方側にある座部44cが板操作部38の背面側から内側に入り込んだ状態で板操作部38に対して固定されている。これにより、座部44cと隔壁34との間に空隙44eが形成されている。座部44cの下端は、回動軸46の近傍まで到達している。空隙44eには、付勢部48が設けられており、隔壁34側からリブ部材44及び板操作部38に向けて付勢力が作用している。付勢部48は、付勢力を発揮可能なものであればいかなるものによって構成されていても良いが、本実施形態では付勢部48が用いられている。付勢部48が設けられているため、板操作部38は、付勢部48により正面側に突出するように付勢されると共に、付勢力に反して中間部24の内側に向けて押し込む操作を行うことができる。
【0019】
ロック部42は、上述した板操作部38を中間部24の内側に押し込んだ状態で離反しないようにロックするためのものである。
図5や
図6に示すように、ロック部42は、ロック操作部42aを有する。ロック操作部42aは、中間部24の背面側において使用者が自由に操作可能なように設けられている。具体的には、ロック操作部42aは、スライド部42bと、係合部42cとを有する。スライド部42bは、中間部24の背面側に形成された開口24aに嵌め込まれており、所定方向(本実施形態では上下方向)にスライド操作可能なものとされている。また、係合部42cは、スライド部42bと一体的に形成され、スライド部42bのスライド方向(本実施形態では上方)に向けて突出するように形成された片状の部分である。
【0020】
ロック部42は、ロック操作部42aに設けられた係合部42cと、上述したリブ部材44の被係合部44aとを含めた構成とされている。すなわち、リブ部材44の被係合部44aは、ロック部42の一部をなすものとして機能する。また、係合部42cは、隔壁34の連通孔34aから被係合部44aが露出するまで板操作部38を中間部24の内側に向けて押し込んだ状態において、スライド部42bを上方に向けてスライドさせることにより、被係合部44aの被係合孔44dに係合可能なものとされている。
【0021】
図1~
図4に示すように、本体部20は、上述した中間部24に対して下方側に底部26を有する。底部26は、略円錐台状の外観形状とされている。底部26には、タンク50と、電装部52とが設けられている。タンク50は、底部26のうち正面側の領域に設けられている。
【0022】
タンク50は、スチーム形成用の液体(水)を貯留するためのものである。タンク50は、底部26から自由に着脱可能とされている。そのため、タンク50は、本体部20から取り外して水を補充することができる。
図7に示すように、タンク50の周面54は、平面視で正面側に凸形状となるように湾曲した形状(本実施形態では略半円状)とされている。そのため、衣類スチーマ10の使用時に、衣類スチーマ10が前傾姿勢(ヘッド部22側が底部26側よりも衣類側に傾斜した姿勢)とされると、周面54のうち最も外側(正面側)に膨出した部分あるいはこの近傍(集合部54a)に水が集まる。タンク50を底部26に装着することにより、電装部52側から延びるように設けられた吸水管50aがタンク50内に差し込まれた状態になる。
【0023】
吸水管50aは、タンク50から水を吸い出すための配管である。吸水管50aの一端側は、上述したヘッド部22の気化室28まで到達するように本体部20内に設けられた配管(図示せず)に接続されている。また、吸水管50aの他端側は、衣類スチーマ10の幅方向略中央部において背面側から正面側に延びるように設けられている。また、吸水管50aは、タンク50を底部26に取り付けた状態において、タンク50の底近傍に届くように屈曲されている。また、吸水管50aは、周面54のうち、上述した集合部54aあるいはこの近傍に到達するように形成されている。そのため、タンク50内に残存している水が少なくても、衣類スチーマ10を前傾姿勢(ヘッド部22側が底部26側よりも衣類側に傾斜した姿勢)とすることにより、水を吸い上げることができる。
【0024】
電装部52は、タンク50から水を吸い上げるためのポンプ56aや、その他の電機機器、電装部品等を収容した部分である。また、電装部52には、電源ケーブル56bが差し込まれ、ポンプ56a等に電力供給可能なように接続されている。
【0025】
ここで、上述した吸水管50aは、電装部52を通過してタンク50側に到達するように配置されている。また、電装部52は、本体部20の中間部24と連通している。中間部24には、吸水管50aを介してヘッド部22の気化室28まで到達するように本体部20内に設けられた配管(図示せず)が配索されている。このような構造とされていることを考慮し、
図8に示すように、電装部52には、ポンプ56aをはじめとする電装部品等、水に濡れることで悪影響が生じる懸念がある部分を覆うカバー58が設けられている。
【0026】
スチーム吐出部60は、上述した気化室28で形成されたスチームを吐出する部分である。
図9や
図10等に示すように、スチーム吐出部60は、第一板部62及び第二板部64を有する。
【0027】
第一板部62は、金属製で板状の部材であり、気化室28の正面側に接続されている。そのため、第一板部62は、気化室28からの伝熱により昇温させることができる。第一板部62には、複数(本実施形態では6個)の吐出孔62aが、上下方向の中央近傍において幅方向(略水平方向)に一列に並ぶように設けられている。上述したように気化室28が幅方向に長い略矩形状の断面形状を有する箱体とされている。そのため、気化室28内において形成されたスチームは、各吐出孔62aから略均一に吐出される。また、第一板部62の表面には、放射状に延びる溝62bが複数形成されている。各溝62bは、各吐出孔62aが設けられた位置から僅かに上下方向に離れた位置から第一板部62の外周側に延びるように形成されている。これにより、各吐出孔62aから吐出されたスチームを、溝62bを介して第一板部62の表面において略全体に行き渡らせることができる。
【0028】
第二板部64は、樹脂や金属、セラミックス等の素材により形成された板状の部材である。第二板部64には、複数(本実施形態では6個)の吐出孔64aが設けられている。第二板部64の表面には、溝64bが複数形成されている。各溝64bは、吐出孔64aが設けられた位置、及び幅方向両端の吐出孔64aよりもさらに幅方向外側に外れた位置において上下に延びるように形成されている。第二板部64は、第一板部62に対して正面側に隣接する位置に設けられている。第二板部64は、第一板部62に対して所定の間隔を介して接離可能とされている。
【0029】
具体的には、第二板部64は、上述した板操作部38に連結されており、板操作部38の操作に連動して回動軸46を支点として揺動する。衣類スチーマ10の使用者が中間部24を持ち、板操作部38を握る操作を行うことにより、第二板部64が第一板部62に近接し、両者の間に殆ど隙間のない状態とすることができる。また、第二板部64を第一板部62に近接させた状態においては、両者に設けられた吐出孔62a,64aが略連通した状態になる。そのため、第二板部64を第一板部62に対して近接させることにより、吐出孔62a,64aを介してスチームをスムーズに吐出させることができる。また、第二板部64が第一板部62に近接させる前に、両者の間に衣類を挟み込むことにより、衣類をプレスし、衣類に折り目を付ける等の使い方ができる。
【0030】
また、第二板部64を第一板部62に近接させた状態において、上述したロック部42を操作して被係合部44aの被係合孔44dに係合部42cを係合させることにより、第一板部62及び第二板部64を近接させた状態でロックすることができる。一方、ロック部42を解除状態としつつ板操作部38を握る力を弱めると、付勢部48から板操作部38に作用している付勢力の影響により、第二板部64が第一板部62から離反した状態になる。
【0031】
第一板部62及び第二板部64は、正面視した状態において幅方向両側に上下方向に延出した延出部62c,64cを有する。延出部62c,64cは、衣類にスチームを当てる際に衣類スチーマ10を衣類に対して相対移動させる方向を使用者に示唆することができる。また、第一板部62及び第二板部64において延出部62c,64cが設けられた部分は、他の部分に比べて上下方向への大きさ(長さ)が大きい。そのため、折り目を付ける等のために第一板部62及び第二板部64の間に衣類を挟み込む際には、延出部62c,64cが設けられている分だけ一度に広い領域をプレスすることができる。
【0032】
上述したように、本実施形態の衣類スチーマ10は、気化室28からのスチームを吐出可能とされた板状の第一板部62に対し、板状の第二板部64が付勢部48による付勢力により離れる方向に付勢されている。また、衣類スチーマ10は、板操作部38を操作することにより、前述の付勢力に反して第二板部64を第一板部62に近接させ、両者の間に衣類を挟み込むことができる。そのため、本実施形態の衣類スチーマ10は、板操作部38による操作力を調整することにより、使用者の要望に即した挟持力を衣類に対して作用させやすい。
【0033】
また、上述した本実施形態の衣類スチーマ10は、付勢部48による付勢力により第二板部64が第一板部62から離れるように付勢されている。そのため、衣類スチーマ10は、第一板部62と第二板部64との間に衣類を挟み込む作業が行いやすく、使い勝手が良い。
【0034】
上述したように、本実施形態の衣類スチーマ10は、操作受付部40及び板操作部38の双方がハンドル部32に設けられている。そのため、衣類スチーマ10は、スチームを吐出させる操作と、第一板部62と第二板部64との間に衣類を挟み込む操作の双方を、ハンドル部32を握ったままの状態で行うことができ、操作性の面においても優れている。
【0035】
さらに具体的には、上述した衣類スチーマ10は、板操作部38が、操作受付部40の少なくとも一部を収容する空間部38aを有し、板操作部38に形成された開口部38bから一部が露出するよう、板操作部38内に収容されている。また、上述した衣類スチーマ10は、操作受付部40及び板操作部38が同時に操作可能なように配置されている。さらに、衣類スチーマ10は、操作受付部40及び板操作部38が同時に操作可能なように配置されている。具体的には、衣類スチーマ10は、空間部38aに嵌め込まれた操作受付部40の背面側の位置に到来するように係止爪38cを設けることにより、使用者が操作受付部40の近傍を握って空間部38aの奥側(背面側)に押し込む操作を行うことにより、操作受付部40だけでなく板操作部38も一緒に操作できる構成とされている。このような構成とされているため、衣類スチーマ10は、空間部38aが設けられた辺りであって、開口部38bから操作受付部40が露出している辺りにおいてハンドルを持てば、板操作部38及び操作受付部40の操作を容易に両立することができる。そのため、本実施形態の衣類スチーマ10は、第一板部62と第二板部64との間に衣類を挟み込みつつ、衣類にスチームを当ててしわを伸ばすといった使い方が容易に実現できる。
【0036】
なお、本実施形態においては、操作受付部40及び板操作部38の双方がハンドル部32に設けることに加え、板操作部38に空間部38aや開口部38bを形成し、この中に操作受付部40を収容させることにより操作性の高い構成とした例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、空間部38aや開口部38bを設けず、ハンドル部32の他の部分や、ハンドル部32を外れた他の位置に操作受付部40を設ける等しても良い。なお、上記実施形態で示したのとは異なる構成とする場合についても、衣類スチーマ10の操作性の観点からすると、板操作部38及び操作受付部40を同時に操作可能なように配置することが望ましい。具体的には、例えば、板操作部38及び操作受付部40をハンドル部32において上下に並ぶように配置した構成等とすることにより、使用者が片手で両者の操作ができるようにすると良い。
【0037】
上述したように、本実施形態の衣類スチーマ10は、第一板部62に第二板部64が接した状態で両者が離反しないようにロックするロック部42を備えている。そのため、衣類スチーマ10は、第一板部62及び第二板部64を近接させた状態で使用したい場合などに、付勢部48による付勢力に反して第一板部62に対して第二板部64を近接させる操作をし続ける必要がない。具体的には、衣類スチーマ10は、例えば、第一板部62及び第二板部64を近接させ、吐出孔62a,64aを連通させてスチームを吐出させたい場合や、第一板部62及び第二板部64の間に衣類を挟み込んだ状態でしばらく維持したい場合などに、第一板部62に対して第二板部64を近接させるために板操作部38を握り続ける必要がなく、快適に使用できる。
【0038】
上述したように、衣類スチーマ10において、ロック部42が、板操作部38に設けられた被係合部44aと、ロック操作部42aに設けられた係合部42cとを有する。また、板操作部38を握って第二板部64を第一板部62に対して近接させることにより、被係合部44aが係合部42cと係合可能な位置に到来するように形成されている。そのため、衣類スチーマ10は、板操作部38を握った状態でロック操作部42aをスライドさせる操作を行うだけで、被係合部44aと係合部42cと係合させ、第一板部62が第二板部64と略隙間なく並んだ状態で固定することができる。なお、上述したロック部42は、第一板部62及び第二板部64を近接させた状態でロックするための構成の一例を示したものに過ぎず、同様の作用効果が得られるのであれば他の構成により代替されても良い。
【0039】
上述した衣類スチーマ10は、付勢部48をなすコイルバネが、板操作部38側にて一端が支持され、ハンドル部32側にて他端が支持されるものである。このような構成とされているため、板操作部38とハンドル部32との間に確実に付勢力を作用させることができる。
【0040】
≪変形例≫
衣類スチーマ10は、上述した構成に限定されるものではなく、例えば付勢部48を上述したものとはことなる構成としても良い。以下、衣類スチーマ10の変形例として、付勢部48に代えて付勢部148を設けたものについて図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、変形例に係る衣類スチーマ10についての説明において、上記実施形態において説明したものと同一の構成については同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
【0041】
図11及び
図12に示すように、本変形例に係る衣類スチーマ10は、付勢部148を備えている。付勢部148は、上記実施形態の付勢部48と同様に板操作部38とハンドル部32との間に付勢力を作用させるものである。
【0042】
具体的には、上記実施形態において例示した付勢部48がコイルバネによる付勢力を利用するものであるのに対し、付勢部148は、「く」の字状に形成された、いわゆるトーションバネ148a(ねじりコイルバネ)を用いている点において相違している。
【0043】
本変形例の衣類スチーマ10においても、付勢部148をなすトーションバネ148aの一端が板操作部38側にて支持され、他端がハンドル部32側にて支持されている。具体的には、板操作部38と一体化されたリブ部材44には、トーションバネ148aの一端側(第一腕部148b)を差し込んで係合させるための差込部44xが設けられている。一方、ハンドル部32側には、中間部24において上下方向に延びるように形成された隔壁34に切欠部34xが設けられている。切欠部34xは、トーションバネ148aの他端側(第二腕部148c)を差し込み可能とされている。
【0044】
トーションバネ148aは、第一腕部148b及び第二腕部148cの中間にあるコイル部148dの中心に回動軸46を差し込むと共に、板操作部38側においてリブ部材44に形成された差込部44xに第一腕部148bを差し込み、ハンドル部32側の切欠部34xに第二腕部148cを差し込んだ状態で設置される。
【0045】
本変形例の衣類スチーマ10は、上述したようにトーションバネ148aが配置されているため、付勢部48を設けた場合と同様に、板操作部38は、付勢部48により正面側に突出するように付勢されると共に、付勢力に反して中間部24の内側に向けて押し込む操作を行うことができる。従って、トーションバネ148aを用いた衣類スチーマ10についても、第一板部62に対して第二板部64が離れる方向に付勢されている。
【0046】
本変形例のような構成とした場合についても、衣類スチーマ10は、板操作部38を操作することにより、トーションバネ148aにより発揮される付勢力に反して第二板部64を第一板部62に近接させ、両者の間に衣類を挟み込むことができる。そのため、本変形例の衣類スチーマ10は、板操作部38による操作力を調整することにより、使用者の要望に即した挟持力を衣類に対して作用させやすい。
【0047】
以上説明したように本発明の実施形態における衣類スチーマ10は、加熱部30により加熱された液体を気化室28に供給することで、気化室28からスチームを吐出させるものであって、気化室28からのスチームを吐出可能とされた板状の第一板部62と、第一板部62に対して接離可能とされた板状の第二板部64と、第一板部62に対して第二板部64が離れる方向に付勢する付勢部48と、第二板部64を第一板部62に対して近接する方向に操作するための板操作部38と、を備えることを特徴とするものである。
本実施形態の衣類スチーマ10は、気化室28からのスチームを吐出可能とされた板状の第一板部62に対し、板状の第二板部64が付勢部48による付勢力により離れる方向に付勢されている。また、本実施形態の衣類スチーマ10は、板操作部38を操作することにより、前述の付勢力に反して第二板部64を第一板部62に近接させ、両者の間に衣類を挟み込むことができる。そのため、本実施形態の衣類スチーマ10は、板操作部38による操作力を調整することにより、使用者の要望に即した挟持力を衣類に対して作用させやすい。
また、本実施形態の衣類スチーマ10は、付勢部48による付勢力により第二板部64が第一板部62から離れるように付勢されている。そのため、本実施形態の衣類スチーマ10は、第一板部62と第二板部64との間に衣類を挟み込む作業が行いやすく、使い勝手が良い。
【0048】
上述した本実施形態の衣類スチーマ10は、ハンドル部32と、スチームを吐出させるための操作を受け付ける操作受付部40とを備え、操作受付部40及び板操作部38がハンドル部32に設けられているものであると良い。
【0049】
本実施形態の衣類スチーマ10は、操作受付部40及び板操作部38が共にハンドル部32に設けられている。そのため、本実施形態の衣類スチーマ10は、スチームを吐出させる操作と、第一板部62と第二板部64との間に衣類を挟み込む操作の双方とも、ハンドル部32を握ったままの状態で行うことができる。従って、本実施形態によれば、操作性に優れた衣類スチーマ10を提供できる。
【0050】
上述した本実施形態の衣類スチーマ10は、板操作部38が、操作受付部40の少なくとも一部を収容する空間部38aを有するものであると良い。
【0051】
かかる構成によれば、空間部38aが設けられた辺りにおいてハンドル部32を持てば、板操作部38及び操作受付部40の操作を容易に両立することができる。そのため、本実施形態の衣類スチーマ10は、第一板部62と第二板部64との間に衣類を挟み込みつつ、スチームを衣類に当てるといった使い方が容易な操作により実現できる。従って、本実施形態によれば、より一層操作性に優れた衣類スチーマ10を提供できる。
【0052】
上述した本実施形態の衣類スチーマ10は、操作受付部40が、板操作部38に形成された開口部38bから一部が露出するよう、板操作部38内に収容されるものであると良い。
【0053】
かかる構成によれば、板操作部38の開口部38bから操作受付部40が露出している辺りにおいてハンドルを持てば、板操作部38及び操作受付部40の操作を容易に両立することができる。そのため、本実施形態の衣類スチーマ10は、第一板部62と第二板部64との間に衣類を挟み込みつつ、衣類にスチームを当ててしわを伸ばすといった使い方が容易に実現できる。従って、本実施形態によれば、より一層操作性に優れた衣類スチーマ10を提供できる。
【0054】
上述した本実施形態の衣類スチーマ10は、操作受付部40及び板操作部38が同時に操作可能なように配置されているものであると良い。
【0055】
本実施形態のように、操作受付部40及び板操作部38を同時に操作可能な構成とすれば、第一板部62と第二板部64との間に衣類を挟み込みつつ、スチームを衣類に当てる形態での使用が容易に実現できる。
【0056】
上述した本実施形態の衣類スチーマ10は、第一板部62に第二板部64が接した状態で両者が離反しないようにロックするロック部42を備えるものであると良い。
【0057】
本実施形態の衣類スチーマ10は、ロック部42を作用させることにより、第一板部62に第二板部64が接して離反しないように維持することができる。そのため、本実施形態の衣類スチーマ10は、例えば、第一板部62及び第二板部64の間に衣類を挟み込む形態で使用する必要がない場合や、第一板部62及び第二板部64の間に衣類を挟み込んだ状態でしばらく維持したい場合などに好適に利用できる。
【0058】
上述した本実施形態の衣類スチーマ10は、ロック部42が、板操作部38が備える被係合部44aと、被係合部44aに係合可能な係合部42cと、を含み、第二板部64を第一板部62に対して近接する方向に板操作部38を操作することにより、被係合部44aが係合部42cと係合可能な位置に到来するように形成されているものであると良い。
【0059】
かかる構成によれば、第二板部64を第一板部62に対して近接する方向に板操作部38を操作することにより、被係合部44aと係合部42cと係合させることが可能となる。そのため、本実施形態によれば、第一板部62に第二板部64が接した状態で両者が離反しないように確実にロック可能な衣類スチーマ10を提供できる。
【0060】
上述した本実施形態の衣類スチーマ10は、付勢部48が、板操作部38側にて一端が支持され、ハンドル部32側にて他端が支持されるものであると良い。
【0061】
かかる構成によれば、板操作部38とハンドル部32との間に確実に付勢力を作用させることができる。
【0062】
本発明は、上述した実施形態に示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示及び精神から他の実施形態があり得ることは当業者に容易に理解できよう。以下、実施形態の例について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態のものと同一のものについては同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
【0063】
≪第一変形実施形態≫
ここで、従来公知の衣類スチーマ等においては、スチームを発生させるために設けられた加熱部30において、例えば水等の液体を滴下すると、いわゆるライデンフロスト現象等により、液体が玉状になって十分気化しないまま外部に吐出され、吹きこぼれ等の原因になる懸念があった。そのため、衣類スチーマにおいては、前述のライデンフロスト現象のような現象が起こりにくく、スチームを想定通りに吐出させることができるような構成とすることが望ましい。
【0064】
かかる課題を解決すべく提供される第一変形実施形態の衣類スチーマ100は、以下のようなものである。
【0065】
(1-1)第一変形実施形態の衣類スチーマ100は、加熱部30により加熱された気化室28に液体を供給することで、前記気化室28からスチームを吐出させるものであって、前記気化室28は、前記供給される液体が滴下される滴下部106がメッシュ状に形成されていることを特徴とするものである。
【0066】
かかる構成によれば、例えば滴下された液体をメッシュ状に形成された滴下部106において拡散させる等して、上述したライデンフロスト現象等の発生を抑制し、加熱部30において滴下された液体をより一層確実に気化させてスチームとすることができる。
【0067】
(1-2)上述した衣類スチーマ100は、気化室28に液体を供給するパイプ102を有し、前記パイプ102に形成された吐出口104を介して前記滴下部106に液体を滴下するものであり、前記滴下部106に形成されたメッシュの目開きが、前記吐出口104の開口よりも小さいことを特徴とするものであると良い。
【0068】
このように、滴下部106に形成されたメッシュの目開きを吐出口104の開口よりも小さいものとすることにより、滴下部106における液体の拡散効果を高め、加熱部30に滴下された液体の気化をより一層促進してスチームとすることができる。
【0069】
[第一実施形態の具体例について]
以下、第一変形実施形態の衣類スチーマ100について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、衣類スチーマ100は、大略、上記実施形態に係る衣類スチーマ10と構成が共通するため、同一の構成については同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
【0070】
図13や
図14に示すように、衣類スチーマ100は、タンク50側から供給されてきた液体(本実施形態では水)を気化室28に供給するパイプ102を備えている。パイプ102は、先端部に吐出口104を有する。パイプ102は、気化室28の底面よりも上方側に吐出口104が到来するように配置されている。そのため、衣類スチーマ100においては、吐出口104から気化室28の底面28aに向けて液体を滴下することができる。
【0071】
気化室28は、パイプ102の吐出口104から液体が滴下される部分(滴下部106)がメッシュ状とされている。上述したように、本実施形態では、気化室28の底面28aが滴下部106とされているため、底面28aにメッシュ状(網目状)の部分(メッシュ部28b)が設けられている。メッシュ部28bは、例えば吐出口104の直下を含む所定範囲内等、底面28aの一部のみに設けられていても、底面28aの全体に亘って設けられていても良い。また、メッシュ部28bの目開きは、例えば液体の気化効率等を考慮して設定すると良い。例えば、いわゆるライデンフロスト現象の抑制を目的として、メッシュ部28bの目開きを、パイプ102の吐出口104の開口の大きさよりも小さくすることにより、液体の気化効率を高めることができる。なお、メッシュ部28bは、気化室28の底面自体がメッシュ状に凹凸を有した構成であってもよいし、気化室28の底面に金属製のメッシュ部材を配する構成であってもよい。
【0072】
≪第二変形実施形態≫
ここで、本発明者らが鋭意検討したところ、上述した衣類スチーマ10のように第一板部62及び第二板部64を備え、第一板部62及び第二板部64が接した状態(閉状態)と、第一板部62及び第二板部64が離れた状態(開状態)とに切り替え可能なものとした場合、少なくともどちらか一方の状態であるかを検知できれば、例えば、動作の最適化や、安全対策のための報知等、様々な用途において有効であるとの知見を得た。
【0073】
かかる知見に基づいて提供される第二変形実施形態の衣類スチーマ200は、以下のようなものである。
【0074】
(2-1)第二変形実施形態の衣類スチーマ200は、加熱部30により加熱された気化室28に液体を供給することで、前記気化室28からスチームを吐出させるものであって、前記気化室28からのスチームを吐出可能とされた板状の第一板部62と、前記第一板部62に対して接離可能とされた板状の第二板部64と、前記第一板部62に前記第二板部64が接した閉状態、及び前記第一板部62から前記第二板部64が離れた開状態のいずれか一方又は双方を検出する検出部202とを備えることを特徴とするものである。
【0075】
かかる構成によれば、第一板部62及び第二板部64が、開状態及び閉状態のいずれの状態であるのかを直接的、あるいは間接的に検出することができる。具体的には、検出部が開状態及び閉状態の双方を検出可能な場合には、第一板部62及び第二板部64がいずれの状態であるのかを直接的に検出できる。また、検出部が開状態及び閉状態のうち一方を検出可能な場合には、第一板部62及び第二板部64が開状態及び閉状態のうちいずれか一方であることを直接的に検出できると共に、他方の状態を間接的に検出できる。さらに詳細には、例えば、検出部が開状態を検出可能な場合には、第一板部62及び第二板部64が開状態であることを直接的に検出できると共に、閉状態であることを間接的に検出できる。
【0076】
(2-2)上述した衣類スチーマ200は、前記検出部202による検出結果に応じて、前記衣類スチーマ200の動作制御を行う制御部204を有することを特徴とするものであると良い。
【0077】
かかる構成によれば、第一板部62及び第二板部64の状態に応じて、適切な動作を行うように制御可能な衣類スチーマ200を提供できる。
【0078】
ここで、本発明者らが鋭意検討した結果、上述したように第一板部62及び第二板部64を備えた構成とした場合、第一板部62及び第二板部64が接した状態(閉状態)と、第一板部62及び第二板部64が離れた状態(開状態)とで、必要とされるスチーム量が相違するのではないかとの知見に至った。具体的には、開状態において使用される場合には、例えば、スチームをかける対象となる衣類等が第一板部62及び第二板部64の間に挟んで使用される等の使用形態が想定される。かかる使用形態を想定すると、開状態においては、多量のスチームを吐出させなくても、衣類等に対して十分にスチームが到達する可能性が高い。一方、閉状態において使用される場合には、スチームをかける対象となる衣類等を、スチーム吐出部60からある程度離れた位置に配した状態で使用する使用形態が想定される。かかる使用形態を想定すれば、閉状態においては、開状態よりも多くのスチームを吐出させることが望ましい可能性が高い。
【0079】
このように、第一板部62及び第二板部64を接離可能なように設けた構成とした場合は、開閉いずれの状態であるのかに応じて、吐出させるスチーム量を異ならせるように制御可能なものとすることが好ましい。かかる課題を解決すべく、第二変形実施形態の衣類スチーマ200は、以下のようなものとされている。
【0080】
(2-3)すなわち、第二変形実施形態の衣類スチーマ200は、加熱部30により加熱された気化室28に液体を供給することで、前記気化室28からスチームを吐出させるものであって、前記気化室28からのスチームを吐出可能とされた板状の第一板部62と、前記第一板部62に対して接離可能とされた板状の第二板部64と、前記第一板部62に前記第二板部64が接した閉状態と、前記第一板部62から前記第二板部64が離れた開状態とで、吐出させるスチーム量を異ならせるよう制御する制御部204とを備えることを特徴とするものである。
【0081】
かかる構成によれば、開状態及び閉状態における使用形態に応じて適した量のスチームを吐出可能な衣類スチーマを提供できる。
【0082】
(2-4)上述した衣類スチーマは、前記閉状態におけるスチーム量が、前記開状態におけるスチーム量よりも多いことを特徴とするものであると良い。
【0083】
かかる構成によれば、閉状態において、例えばスチームをかける対象となる衣類等が第一板部62及び第二板部64の間に挟んで使用される等の使用形態で使用される場合等において、適切な量のスチームを吐出させることができる。これにより、第一板部62と第二板部64との間において、余剰なスチームが液化して水滴が付着する等の問題が発生するのを抑制する効果も期待できる。また、上述した構成によれば、開状態において、例えば、スチームをかける対象となる衣類等を離れた位置に配した状態で使用する使用形態等で使用したとしても、十分にスチームを到達させることができる。
【0084】
(2-5)上述した衣類スチーマは、前記制御部204が、スチームを吐出中よりもスチームの吐出待機中の方が低温になるように前記気化室28の温度制御を行うことを特徴とするものであると良い。
【0085】
かかる構成によれば、スチームの吐出待機中に気化室28が高温になるのを抑制できる。これにより、衣類スチーマ200の待機電力を抑制できる。また、スチームの吐出待機中に気化室28が高温になると、次にスチームの吐出を開始するとき等に、第一変形実施形態において説明したライデンフロスト現象等が生じる可能性がある。しかしながら、上述したようにスチームの吐出待機中における気化室28の温度を、スチームの吐出中よりも低温にする制御を行うことにより、ライデンフロスト現象等が発生する可能性を抑制できる。
【0086】
[第二実施形態の具体例について]
以下、第二変形実施形態の衣類スチーマ200について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、衣類スチーマ200は、大略、上記実施形態に係る衣類スチーマ10,100と構成が共通するため、同一の構成については同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
【0087】
図15や
図16に示すように、衣類スチーマ200は、上述した衣類スチーマ10と同様に、第一板部62及び第二板部64を備えている。衣類スチーマ200は、レバー状に形成された板操作部38の操作により、第一板部62と第二板部64とが接触した閉状態と、第一板部62と第二板部64とが離反した開状態とにヘッド部22の状態を適宜切り替えて使用可能とされている。
【0088】
図9等に示すように、第一板部62は、板状であり、気化室28からのスチームを吐出可能とされた吐出孔62a(第一スチーム吐出孔)を具備している。また、第二板部64は、第一板部62に対して接離可能な板状体とされている。第二板部64は、吐出孔62aに対応する位置に設けられた吐出孔64a(第二スチーム吐出孔)を具備している。衣類スチーマ300は、閉状態として第一板部62と第二板部64とを接触させることにより、吐出孔62aと吐出孔64aとを連通させ、この状態でスチームを吐出することができる。
【0089】
衣類スチーマ200は、検出部202を備えている。検出部202は、ヘッド部22が閉状態及び開状態のいずれの状態であるのかを検出するものである。検出部202は、例えば、板操作部38の操作状態を検出するためのスイッチを設ける等して閉状態であること及び開状態であることの少なくともいずれか一方を検出することにより、間接的にヘッド部22の開閉状態を検知するものや、第一板部62及び第二板部64の近接離反を直接的に検知するもの等とすると良い。本実施形態では、閉状態において第二板部64が第一板部62から離反しないようにロックするためのロック部42の動作を検知可能なものを検出部202としている。
【0090】
具体的には、衣類スチーマ200は、上述した衣類スチーマ10と同様に、ロック部42を備えている。ロック部42は、中間部24の背面側において使用者が操作可能なように設けられたロック操作部42aを有する。ロック部42は、ロック操作部42aの一部をなす係合部42cを有し、ロック操作部42aのスライド操作に連動して、上下方向に移動可能とされている。ロック部42は、ロック操作部42aのスライド操作に連動して、板操作部38の背面側に固定されたリブ部材44が備える被係合孔44dに対して係合部42cを係脱させることにより、第一板部62及び第二板部64が閉状態でロックされた状態や、開状態となるようにロック解除された状態に切り替えることができる。また、ロック部42は、ロック操作部42aと係合部42cとの間に、突出部42dを有する。突出部42dは、係合部42cのうち被係合孔44d側を一端、その反対側を他端とした場合、他端側において係合部42cから分岐して、係合部42cが延びる方向に沿って同一方向に延びている。換言すると、突出部42dは、ロック操作部42aに沿って上下方向に延びるように形成されていると表現することもできる。そのため、ロック操作部42aをスライド操作すると、これに連動して突出部42dも上下方向に移動する。また、突出部42dの一端は、係合部42cの一端よりも延びており、被係合部44dを基準に反対側に配される検出部202に、ロック操作部42aのスライド操作により近づいたり、離れたりする。
【0091】
本実施形態の衣類スチーマ200では、上述した被係合孔44dに対して上方に、検出部202が配置されている。検出部202は、例えばスイッチやセンサ等によって構成できるが、本実施形態ではスイッチが採用されている。この場合、被係合孔44dに対して係合部42cが係合する場合には、突出部42dは検出部202に当接し、被係合孔44dに対して係合部42cが外れる場合には、突出部42dは検出部202から離れ、非接触となる。検出部202は、係合部42cが被係合孔44dから上方に突出し、ロック部42がロックされた状態になると、検出部202側に向けて侵入してきた突出部42dによってスイッチ202aが押圧されてオン状態になる。これにより、検出部202は、第一板部62及び第二板部64が閉状態であることを検出することができる。一方、係合部42cが被係合孔44dよりも下方に移動し、ロック解除された状態になると、突出部42dによる検出部202のスイッチ202aの押圧が解除されて検出部202がオフ状態になる。これにより、検出部202は、第一板部62及び第二板部64が開状態であることを検出することができる。なお、検出部202は、本実施形態で例示する接触式のスイッチ202aに代えて、あるいは加えて、光センサ等のセンサや他の形式のスイッチ等を用いても良い。検出部202として例えば光センサ(発光部と受光部)を用いる場合、ロック操作部42aのスライド操作に応じて被係合部44dよりも突出部42dの一端が突出して受光部における受光を妨げ、一方、被係合部44dよりも突出部42dの一端が退避して受光部における受光が可能な構成としておけば、検出部202は、スイッチを用いる場合と同様に第一板部62及び第二板部64が開状態か閉状態なのかを検出することができる。
【0092】
衣類スチーマ200は、基板36に実装された電子回路によって構成される制御部204を備えている。制御部204は、検出部202による検出結果に応じて、衣類スチーマ200の動作制御を行う。制御部204による動作制御は、例えば第一板部62及び第二板部64が開状態あるいは閉状態であることを示す報知ランプ等の報知手段の動作制御や、ヘッド部22において吐出させるスチーム量の制御、気化室28の温度制御等とすると良い。
【0093】
具体的には、制御部204は、ヘッド部22において第一板部62及び第二板部64が開状態あるいは閉状態のいずれであるかによって、ヘッド部22から吐出させるスチーム量を異ならせるよう制御すると良い。さらに詳細には、制御部204は、閉状態におけるスチーム量が、開状態におけるスチーム量よりも多くなるように、スチーム量の調整制御を行うと良い。
【0094】
また、衣類スチーマ200は、スチームの吐出量を複数段階に切り替えるスイッチを設けることも可能である。具体的には、衣類スチーマ200は、スチームの吐出量が多い強モード、スチームの吐出量が少ない弱モードの2段階にスチームの吐出量を切り替え可能とすることが可能である。このように、スチームの吐出量の異なる複数の動作モードで動作可能とする場合についても、ヘッド部22において第一板部62及び第二板部64が開状態あるいは閉状態のいずれであるかによって、各モードにおけるスチームの吐出量を調整するようにすると良い。さらに具体的には、強モードかつ開状態である場合のスチーム吐出量をa、強モードかつ閉状態である場合のスチーム吐出量をb(b>a)、弱モードかつ開状態である場合のスチーム吐出量をc、弱モードかつ閉状態である場合のスチーム吐出量をd(d>c)といったように、各動作モードと、ヘッド部22における第一板部62及び第二板部64の開閉状態との組み合わせにより、スチーム吐出量を変動させるようにすると良い。
【0095】
また、衣類スチーマ200は、スチームの吐出中よりも、スチームの吐出待機中の方が低温になるように、制御部204によって気化室28の温度制御を行うようにすると良い。このような制御を行うことにより、スチームの吐出待機中に気化室28が高温になるのを抑制できる。これにより、衣類スチーマ200の待機電力を抑制できる。また、スチームの吐出待機中における気化室28の温度を、スチームの吐出中よりも低温にする制御を行うことにより、ライデンフロスト現象等が発生する可能性を抑制できる。
【0096】
≪第三変形実施形態≫
ここで、上述した衣類スチーマ10のように第一板部62及び第二板部64を備えたものとした場合、スチームを吐出可能とするためには、第一板部62に吐出孔62a(第一スチーム吐出孔)を設けると共に、第二板部64において吐出孔62aに対応する位置に吐出孔64a(第二スチーム吐出孔)を設けた構成とすることが考えられる。かかる構成とした場合、吐出孔62a及び吐出孔64aを介して、いかに効率良く、スムーズにスチームを吐出させることができるかが、使用感等に大きな影響を与える可能性がある。
【0097】
このような課題に着目し、本発明者らが鋭意検討したところ、吐出孔62a及び吐出孔64aの大小関係が、スチームの吐出効率に影響を与えるとの知見を得た。かかる知見に基づいて提供される第三変形実施形態の衣類スチーマ300は、以下のようなものである。
【0098】
(3)第三変形実施形態の衣類スチーマ300は、加熱部30により加熱された気化室28に液体を供給することで、前記気化室28からスチームを吐出させるものであって、板状の第一板部62と、前記第一板部62に対して接離可能とされた板状の第二板部64と、を備えており、前記第一板部62が、前記気化室28からのスチームを吐出可能とされた吐出孔62aを備え、前記第二板部64が、前記吐出孔62aに対応する位置に設けられた吐出孔64aを備え、前記第一板部62と前記第二板部64とを接触させることにより、前記吐出孔62aと前記吐出孔64aとが連通するものであり、前記吐出孔64aが、前記吐出孔62aよりも大きく開口していることを特徴とするものである。
【0099】
かかる構成によれば、吐出孔62aから出たスチームが、第一板部62及び第二板部64の間に滞る等せずに、スムーズに吐出孔64aから吐出される。そのため、衣類スチーマ300によれば、吐出孔62a及び吐出孔64aを介して効率良く、スムーズにスチームを吐出させることができる。
【0100】
[第三実施形態の具体例について]
以下、第三変形実施形態の衣類スチーマ300について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、衣類スチーマ300は、大略、上記実施形態に係る衣類スチーマ10,100,200と構成が共通するため、同一の構成については同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
【0101】
図17に示すように、衣類スチーマ300は、上述した衣類スチーマ10や衣類スチーマ200と同様に、第一板部62及び第二板部64を備えている。衣類スチーマ300は、板操作部38の操作により、第一板部62と第二板部64とが接触した閉状態と、第一板部62と第二板部64とが離反した開状態とに適宜切り替えて使用可能とされている。
【0102】
第一板部62は、板状であり、気化室28からのスチームを吐出可能とされた吐出孔62a(第一スチーム吐出孔)を具備している。また、第二板部64は、第一板部62に対して接離可能な板状体とされている。第二板部64は、吐出孔62aに対応する位置に設けられた吐出孔64a(第二スチーム吐出孔)を具備している。衣類スチーマ300は、閉状態として第一板部62と第二板部64とを接触させることにより、吐出孔62aと吐出孔64aとを連通させ、この状態でスチームを吐出することができる。
【0103】
ここで、衣類スチーマ300においては、気化室28側にある第一板部62に設けられた吐出孔62aが、第一板部62と対向する第二板部64に設けられた吐出孔64aよりも小さく開口している。このような構成とされているため、衣類スチーマ300においては、吐出孔62aから出たスチームが、第一板部62及び第二板部64の間に滞ったり、液化したりせずに、スムーズに吐出孔64aから吐出される。従って、衣類スチーマ300は、閉状態での使用状態において、吐出孔62a及び吐出孔64aを介して高効率かつスムーズにスチームを吐出させることができる。
【0104】
≪第四変形実施形態≫
ここで、上述した衣類スチーマ10のように、気化室28へ供給される液体(例えば水)を貯留するタンク50と、タンク50内の液体を吸い込む管部(吸水管402)とを備えると共に、管部がタンク50の内部に導入され、底部に向かって延びる吸水管50a(タンク内管部)を備えたものとした場合、吸水管50aの端部に形成された吸水口となる開口が閉塞されてしまうと、気化室28に向けて液体を供給できなくなってしまうという課題がある。また、例えばゴムや樹脂素材等で形成された管等によって吸水管50aを形成した場合、吸水管50aがタンク50内において所定の位置から外れて予期せぬ位置に移動してしまい、タンク50の底面53や側面等によって端部が閉塞されてしまう可能性がある。そのため、吸水管50aを設ける場合には、タンク50内において予期せぬ場所に吸水管50aが移動したとしても、液体を吸い込み可能なようにしておくことが望ましい。
【0105】
かかる課題を解決すべく提供される第四変形実施形態の衣類スチーマ400は、以下のようなものである。
【0106】
(4-1)第四変形実施形態の衣類スチーマ400は、加熱部30により加熱された気化室28に液体を供給することで、前記気化室28からスチームを吐出させるものであって、前記気化室28へ供給される液体を貯留するタンク50と、前記タンク50内の液体を吸い込む管部と、を備え、前記管部は、前記タンク50の内部に導入され、底部に向かって延びる吸液管402を有し、前記吸液管402の端部に切欠408を有することを特徴とするものである。
【0107】
かかる構成によれば、タンク50内において予期せぬ場所に吸液管402が移動したとしても、切欠408を介してタンク50内の液体を吸い込むことが可能となる。これにより、気化室28に対する液体の供給不良を抑制することができる。
【0108】
(4-2)上述した衣類スチーマ400は、前記吸液管402が、液体を吸い込む吸込口を端部に有する管404と、前記管404において前記吸込口側に設けられる端部構成部406とを有し、前記吸込口が、前記端部構成部406の内側において開口しており、前記切欠408が、前記端部構成部406の内外を連通するように形成されていることを特徴とするものであると良い。
【0109】
かかる構成によれば、タンク50内において予期せぬ場所に吸液管402が移動したとしても、端部構成部406に設けられた切欠408を介して吸込口に液体を供給することが可能となる。これにより、気化室28に対する液体の供給不良を抑制することができる。
【0110】
(4-3)上述した衣類スチーマ400は、前記タンク50の内部において、前記吸液管402の端部を位置決めする位置決め部材410を有し、前記位置決め部材410が、前記吸液管402を挿通可能な挿通部412を備え、前記吸液管402を前記挿通部412に挿通した状態で位置決め可能とされており、前記吸液管402の端部が、前記挿通部412を通過不能な大きさに形成されていることを特徴とするものであると良い。
【0111】
上述した構成とした場合、位置決め部材410の挿通部を介して吸液管402の端部を挿通した状態で、吸液管402を位置決めすることができる。また、上述したように吸液管402の端部が位置決め部材410の開口よりも大きく形成することにより、位置決め部材410から吸液管402の端部が外れる可能性を最小限に抑制できる。従って、上述した構成によれば、タンク50内において予期せぬ場所に吸液管402が移動することによる、液体の吸い込み不良を抑制できる。
【0112】
[第四実施形態の具体例について]
以下、第四変形実施形態の衣類スチーマ400について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、衣類スチーマ400は、大略、上記実施形態に係る衣類スチーマ10,100,200,300と構成が共通するため、同一の構成については同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
【0113】
図18や
図19に示すように、衣類スチーマ400は、上述した衣類スチーマ10と同様に、スチームを形成するための液体(本実施形態では水)を貯留するためのタンク50を備えている。また、タンク50から液体を吸い出すための管部として、上述した衣類スチーマ10の吸水管50aに代えて、吸水管402を備えている。
【0114】
吸水管402は、吸水管50aと概ね同様の構成とされているが、一部の構成が相違している。具体的には、吸水管402は、吸水管50aとは異なり、タンク50内に配置される部分と、本体部20内に設けられた配管(図示せず)部分とで接続及び切り離し可能なものとされている。吸水管402は、タンク50内に配置される部分をなすパイプ状の管404を有する。また、吸水管402は、端部に端部構成部406を備えている。
【0115】
管404は、衣類スチーマ10の幅方向略中央部において背面側から正面側に延びるように設けられている。また、管404は、タンク50を底部26に取り付けた状態において、タンク50の底近傍に届くように屈曲されている。また、吸水管402は、周面54のうち、最も外側(正面側)に膨出した部分あるいはこの近傍(集合部54a)に到達するように形成されている。集合部54aは、衣類スチーマ10の使用時に、衣類スチーマ10が前傾姿勢とされた際に水が集まる部分である。
【0116】
端部構成部406は、管404の終端側の位置に設けられている。端部構成部406は、管404を挿入可能なように開口したチューブ状のものとされている。端部構成部406に対して管404を挿入すると、管404の内周面および端部構成部406の外周面の間に一定の摩擦力が作用する。そのため、端部構成部406は、前述の摩擦力を越えるような過剰に大きな外力が作用しない限り、管404に沿って位置ズレ等することなく、当初の取り付け位置に留まる。また、端部構成部406を管404に装着すると、管404の終端部において吸込口が、端部構成部406の内側において開口した状態になる。また、端部構成部406が管404の外周に取り付けられるため、吸水管402は、端部構成部406の分だけ管404の終端部において膨出した形状とされている。
【0117】
また、端部構成部406には、切欠408が設けられている。切欠408は、管404への装着状態において、管404の終端側に向く位置に形成されている。切欠408は、端部構成部406の周方向に少なくとも一つ設けられている。また、切欠408は、端部構成部406の径方向外側と内側を連通するように形成されている。そのため、端部構成部406は、切欠408が設けられた側の端部がタンク50の底面53等によって閉塞されたとしても、周部に設けられた切欠408を通じて内側に液体を導入し、管404の吸込口に供給することができる。
【0118】
上述した吸水管402は、位置決め部材410により、終端部がタンク50の底部側において位置決めされている。位置決め部材410は、上述した集合部54aをなす部分において、タンク50の底面53及び周面54に亘って斜めに取り付けられる片状の部材である。位置決め部材410には、上述した吸水管402を挿通可能な挿通部412が設けられている。挿通部412は、管404を挿通可能であるが、端部構成部406を挿通不能な大きさとされている。位置決め部材410は、タンク50の底面53や周面54と位置決め部材410とによって囲まれた領域内に端部構成部406を配し、管404を挿通部412に挿通した状態としてタンク50に対して取り付けられている。
【0119】
上述したように、衣類スチーマ400は、管404の終端に設けられた吸込口が、端部構成部406の内側において開口すると共に、切欠408が、端部構成部406の内外を連通するように形成されている。このような構成とされているため、衣類スチーマ400は、タンク50内において予期せぬ場所に吸水管402が移動して端部構成部406の端部が閉塞されたとしても、端部構成部406の周部に設けられた切欠408を介してタンク50内の液体を吸い込むことが可能となる。これにより、気化室28に対する液体の供給不良を抑制することができる。
【0120】
上述したように、衣類スチーマ400は、吸水管402の端部が位置決め部材410により位置決めされている。また、位置決め部材410に設けられた挿通部412は、吸水管402の端部をなす端部構成部406が、前記挿通部412を通過不能な大きさに形成されている。そのため、衣類スチーマ400においては、位置決め部材410から吸水管402の端部が抜け落ちる可能性を最小限に抑制し、吸水管402を所定位置において位置決めすることができる。
【0121】
なお、上述した衣類スチーマ400は、吸水管402の終端部に端部構成部406を設け、これに切欠408を設けた例を示したが、例えば端部構成部406を設けず、管404自身の端部に切欠408を設けても良い。また、衣類スチーマ400は、吸水管402の終端部に端部構成部406を設けることで、端部において径方向外側に膨出した形状とした例を示したが、例えば、管404自身の端部が膨出した構成等としても良い。
【0122】
≪第五変形実施形態≫
ここで、上述した衣類スチーマ10のように、気化室28へ供給される液体(例えば水)を貯留するタンク50を着脱自在に備えたものにおいては、タンク50の着脱が容易に行えるようにしたいという要望がある。また、タンク50側に貯留されている液体を、衣類スチーマ10の本体等に設けられたタンク接続部510側に向けて供給可能なように接続するための接続部材として、タンク50側の接続部(第一接続部506)、及びタンク接続部510側の接続部(第二接続部516)を設ける場合、タンク50の着脱と共に、第一接続部506及び第二接続部516の接続や接続解除もできるようにしたいとの要望がある。
【0123】
ここで、本発明者らが鋭意検討したところ、上述したようにタンク50の着脱と共に、第一接続部506及び第二接続部516の接続や接続解除もできるようにする場合、タンク50を着脱方向に移動させる際に、第一接続部506及び第二接続部516が接続不良や破損等を起こさないように、衣類スチーマの本体とタンク50との相対移動方向や、第一接続部506及び第二接続部516の相対移動方向が適切な方向に向くようにガイドできる構成とすることにより、上述した要望を満足しつつ、使用しやすい衣類スチーマを提供できるとの知見に至った。
【0124】
かかる知見に基づいて提供される第五変形実施形態の衣類スチーマ500は、以下のようなものである。
【0125】
(5)第五変形実施形態の衣類スチーマ500は、加熱部30により加熱された気化室28に液体を供給することで、前記気化室28からスチームを吐出させるものであって、前記気化室28へ供給される液体を貯留するタンク50と、前記タンク50が取り外し可能なように接続されるタンク接続部510とを有し、前記タンク接続部510に対する前記タンク50の接続離反方向に向けて突出する突出部514が、前記タンク50及び前記タンク接続部510の少なくともいずれか一方に設けられ、前記突出部514を前記接続離反方向に向けて挿抜可能な凹部504が、前記タンク50及び前記タンク接続部510において、前記突出部514に対応する位置に設けられており、前記タンク50の内部に連通した第一接続部506が前記タンク50に設けられ、前記気化室28に向けて液体を供給する管路に繋がる第二接続部516が前記タンク接続部510に設けられ、前記第一接続部506及び前記第二接続部516を接続することにより、前記タンク50から前記気化室28に向けて液体を供給可能になるものであり、前記第一接続部506及び前記第二接続部516のいずれか一方が前記接続離反方向に向けて突出し、他方に向けて差し込んで接続可能とされており、前記突出部514を、対応する前記凹部504に対して挿入することにより、前記タンク50と前記タンク接続部510とが接続されると共に、前記第一接続部506と前記第二接続部516とが接続されることを特徴とするものである。
【0126】
かかる構成によれば、タンク50及びタンク接続部510は、接続離反方向に突出した突出部514を、凹部504に対して挿抜することにより、位置決め固定できる。すなわち、上述した衣類スチーマ500においては、突出部514及び凹部504がタンク50及びタンク接続部510が所定の接続離反方向に向けて動作するように規定するガイドとして機能する。また、上述した衣類スチーマ500においては、液体を供給可能に接続するための第一接続部506及び第二接続部516のうち、一方が前述した接続離反方向に向けて突出し、他方に向けて差し込み可能とされている。そのため、タンク50及びタンク接続部510を突出部514及び凹部504に沿って所定の接続離反方向に移動させることで、第一接続部506及び第二接続部516を所定方向に相対移動させて接続、及び接続解除を行うことができる。そのため、衣類スチーマ500においては、突出部514及び凹部504が第一接続部506及び第二接続部516が所定の接続離反方向に向けて動作するように規定するガイドとして機能する。従って、上述した構成によれば、タンク50の着脱を容易に行えると共に、第一接続部506及び第二接続部516の接続や接続解除も接続不良や破損等を起こさないように行える衣類スチーマ500を提供できる。
【0127】
[第五実施形態の具体例について]
以下、第五変形実施形態の衣類スチーマ500について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、衣類スチーマ500は、大略、上記実施形態に係る衣類スチーマ10,100,200,300,400と構成が共通するため、同一の構成については同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
【0128】
図20や
図21に示すように、衣類スチーマ500は、上述した衣類スチーマ10と同様に、スチームを形成するための液体(本実施形態では水)を貯留するためのタンク50を備えている。また、タンク50から液体を吸い出すための管部として、上記第四実施形態で例示した吸水管402を備えている。衣類スチーマ500は、本体部20の下方側に、タンク50を着脱するためのタンク接続部510を備えている。衣類スチーマ500は、ヘッド部22を正面視した状態において、タンク接続部510においてタンク50を正面側から背面側に押し込むことにより、タンク50をタンク接続部510に配置することができる。本実施形態では、タンク50を固定するためのロック機構を備えており、タンク50をタンク接続部510に押し込むことにより、タンク50を固定することができる。また、衣類スチーマ500は、ハンドル部32に設けられたタンク用ボタン502の操作により、前述のロック機構を解除できる。衣類スチーマ500は、ロック機構を解除した状態で、タンク50の周面54に設けられた2箇所の窪み54bに指をあてがい、タンク50を背面側から正面側に引き出すことにより、タンク50を取り外すことができる。すなわち、衣類スチーマ500は、タンク50の接続離反方向(正面から背面に向かう方向、及びその逆方向)にタンク50をスライドさせることにより、タンク50を着脱できる。
【0129】
タンク50は、気化室28へ供給される液体を貯留するものである。タンク50は、タンク接続部510側を向く面(背面側)に、凹部504と第一接続部506とを備えている。凹部504は、接続離反方向に向けて窪んだ形状とされている。凹部504は、後に詳述するタンク接続部510側の突出部514を挿入するためのものである。凹部504は、衣類スチーマ500を正面視した状態において、幅方向に所定の間隔を開けて2つ設けられている。
【0130】
また、タンク50は、上述した2つの凹部504,504の中間位置に第一接続部506を有する。第一接続部506は、後に詳述するタンク接続部510側の第二接続部516を差し込んで接続可能なものである。第一接続部506は、タンク50の内部空間に繋がるように形成されている。第一接続部506は、タンク50の内側に向けて、背面側から正面側に向かう方向(接続離反方向)に退入している。また、第一接続部506には、弁508が内蔵されている。弁508は、バネ等の付勢部材によって発現する付勢力によって付勢された弁体508aを備えている。弁508は、常時は弁体508aによって第一接続部506を閉塞している。弁508は、後述の第二接続部516を第一接続部506に差し込むことにより、前述の付勢力に反して弁体508aを押し動かして開状態とすることができる。
【0131】
タンク接続部510は、本体部20側において、タンク50が接続される部分である。タンク接続部510は、突出部514と、第二接続部516とを備えている。突出部514は、上述したタンク50の凹部504に対応する位置に2つ設けられている。突出部514は、凹部504に嵌め込み可能な大きさ及び形状とされており、タンク接続部510に対するタンク50の接続離反方向に向けて突出している。
【0132】
第二接続部516は、2つ設けられた突出部514,514の中間位置において、突出部514と同様に接続離反方向に向けて突出している。第二接続部516は、第一接続部506に対応する位置に設けられている。第一接続部506及び第二接続部516を接続することにより、タンク50から気化室28に向けて液体を供給可能なように連通した状態になる。すなわち、上述したように、第二接続部516を第一接続部506に差し込むと、両者が接続されると共に、第一接続部506に内蔵されている弁508の弁体508aが第二接続部516によって押し動かされ、開状態となる。これにより、第一接続部506及び第二接続部516が連通した状態になる。
【0133】
ここで、上述した第二接続部516の突出量は、突出部514の突出量よりも小さい。そのため、衣類スチーマ500においてタンク50をタンク接続部510に接続する際には、先ず第一接続部506の側方に設けられた凹部504,504に対し、第二接続部516の側方に設けられた突出部514,514を差し込み、突出部514,514に沿ってタンク50をタンク接続部510側に押し込むことにより、タンク50を接続離反方向にガイドしつつ移動させることができる。タンク50がタンク接続部510に向けて一定量だけ押し込まれると、タンク50がタンク接続部510に対して接続離反方向以外の方向に殆どぶれないようにタンク50をタンク接続部510に向けて押し込み可能な状態になる。このような状態からさらにタンク50を押し込むと、やがて第一接続部506に対して第二接続部516が侵入し、両者が接続された状態になる。また、タンク50の取り外しは、前述したのとは逆の動作を実施することにより行える。
【0134】
上述したように、衣類スチーマ500は、接続離反方向に突出した突出部514を、凹部504に対して挿抜することにより、タンク50及びタンク接続部510を位置決め固定できる。衣類スチーマ500においては、突出部514及び凹部504がタンク50及びタンク接続部510が所定の接続離反方向に向けて動作するように規定するガイドとして機能するため、タンク50の着脱をスムーズに行える。
【0135】
また、上述した衣類スチーマ500においては、タンク50及びタンク接続部510を突出部514及び凹部504に沿って所定の接続離反方向に移動させることで、第一接続部506及び第二接続部516を所定方向に相対移動させて接続、及び接続解除を行うことができる。そのため、衣類スチーマ500においては、突出部514及び凹部504が第一接続部506及び第二接続部516が所定の接続離反方向に向けて動作するように規定するガイドとしても機能する。従って、上述した衣類スチーマ500は、タンク50の着脱を容易に行えると共に、第一接続部506及び第二接続部516の接続や接続解除に伴う接続不良や破損等のトラブルを最小限に抑制できる。
【0136】
なお、本実施形態では、凹部504及び凹状の第一接続部506をタンク50側に設け、突出部514及び突起状の第二接続部516をタンク接続部510に設けた例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、タンク50側に突出部514や第二接続部516を設け、タンク接続部510側に凹部504や第一接続部506を設けたもの等としても良い。
【0137】
本発明は、上述した実施形態や変形例等として示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示および精神から他の実施形態があり得る。上述した実施形態の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また実施形態の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成してもよい。これらについても本願の補正または分割出願等において権利取得する意思を有する。
【産業上の利用可能性】
【0138】
本発明は、衣類などのしわ伸ばし等に用いられる衣類スチーマ全般において好適に利用できる。
【符号の説明】
【0139】
10 :衣類スチーマ
28 :気化室
30 :加熱部
32 :ハンドル部
38 :板操作部
38a:空間部
38b:開口部
40 :操作受付部
42 :ロック部
42c:係合部
44a:被係合部
48 :付勢部
62 :第一板部
64 :第二板部
148 :付勢部