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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187193
(43)【公開日】2022-12-19
(54)【発明の名称】販売管理システム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20221212BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20221212BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20221212BHJP
   G07G 1/06 20060101ALI20221212BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20221212BHJP
【FI】
G07G1/12 321Z
G07G1/00 331Z
G07G1/01 301D
G07G1/06 B
G07G1/06 Z
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021095077
(22)【出願日】2021-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 清充
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142BA16
3E142CA17
3E142DA04
3E142DA08
3E142FA25
3E142GA16
3E142GA32
3E142GA41
3E142JA01
5L049BB44
(57)【要約】      (修正有)
【課題】グループ顧客が円滑にゲート装置を通過可能な販売管理システムを提供する。
【解決手段】販売管理システムは、顧客の操作に基づいて当該顧客が支払を行うための会計処理を実行する会計装置3と、会計装置3で支払を完了した顧客が通過するゲート装置5と、を備えた販売管理システムであって、会計装置3は、取引情報を取得する取得部と、取引情報に基づいて会計処理を実行する会計処理部と、取引情報に対応する人数情報を受付ける人数情報受付部と、会計処理部が会計処理を実行すると、支払完了情報および人数情報を出力する出力部と、を備え、ゲート装置5は、支払完了情報および人数情報が入力される入力部と、ゲート装置を通過する顧客の人数を検出する検出部と、通過可能人数として、人数情報が示す人数を報知部に報知させる報知制御部と、検出された通過人数が人数情報が示す人数を超えた場合にエラー情報を出力するエラー情報出力部と、を備える。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を購入する顧客の操作に基づいて当該顧客が支払を行うための会計処理を実行する会計装置と、前記会計装置で支払を完了した顧客が通過するゲート装置と、を備えた販売管理システムであって、
前記会計装置は、
1取引の取引情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した取引情報に基づいて会計処理を実行する会計処理部と、
前記取得部が取得した取引情報に対応する人数情報を受付ける人数情報受付部と、
前記会計処理部が取引情報に基づいて会計処理を実行すると、当該取引情報に関する支払が完了したことを示す支払完了情報および前記人数情報受付部が受付けた人数情報を出力する出力部と、を備え、
前記ゲート装置は、
前記出力部が出力した支払完了情報および人数情報が入力される入力部と、
前記ゲート装置を通過する顧客の人数を検出する検出部と、
前記入力部に入力された支払完了情報に対する通過可能人数として、前記入力部に入力された人数情報が示す人数を報知部に報知させる報知制御部と、
前記検出部によって検出された前記支払完了情報に対する通過人数が、前記人数情報が示す人数を超えた場合にエラー情報を出力するエラー情報出力部と、
を備える販売管理システム。
【請求項2】
前記会計装置は、顧客が所持する携帯端末であって、
前記会計処理部は、キャッシュレス決済に関する処理を実行し、
前記出力部は、前記携帯端末の表示部に前記支払完了情報および前記人数情報を出力する、
請求項1に記載の販売管理システム。
【請求項3】
前記会計装置は、レシートを発行するためのレシート情報を生成するレシート情報生成部をさらに備え、
前記支払完了情報は、支払が完了した取引を特定する取引特定情報であり、
前記レシート情報は、前記取引特定情報および人数情報を含む、
請求項1または2に記載の販売管理システム。
【請求項4】
前記レシート情報生成部は、顧客が所有する顧客端末で閲覧可能な電子レシートを発行するためのレシート情報を生成する、
請求項3に記載の販売管理システム。
【請求項5】
前記会計装置は、前記人数情報受付部が人数情報を受付けたことを条件に、顧客により入力された支払方法を示す情報を受付ける支払方法受付部をさらに備える、
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の販売管理システム。
【請求項6】
前記ゲート装置は、前記入力部に入力された人数情報と前記検出部が検出した人数とに基づいて、通過可能な人数を表示部に表示させる表示制御部をさらに備える、
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の販売管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、販売管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スーパーマーケットや量販店等の店舗では、人手不足を背景として、商品やサービス(以下、総称して「商品」という)を購入する顧客自身が操作して支払を行う会計装置が実用化されている。この種の会計装置としては、例えば、顧客が商品登録および支払のための操作を行うセルフPOS(Point Of Sales)端末や店員が商品登録を行った取引情報に基づいて顧客が操作して支払を行うセミセルフPOSの会計装置などが知られている。
【0003】
上記会計装置を設置する店舗においては、顧客が支払を行わずに不正に退店することを抑制するために、上記会計装置を設置した会計エリアの出口にゲート装置を設けている。ゲート装置は、会計装置が発行したレシートに印刷されたバーコードを読み取ることで、顧客が支払を完了したことを確認し、顧客が通過することを許容する。正しく支払をした顧客は、ゲート装置が何等の異常処理を行うことなく、正常に会計エリアを退出(以下、「正常退出」ともいう)できる。
【0004】
また、家族や友人など複数人からなるグループで1取引を行う顧客(以下、「グループ顧客」ともいう)が正常退出できるように、人数情報を含んだバーコードをレシートに印刷し、ゲート装置が人数をチェックするようにしたものも提案されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、会計エリア内の複数のグループ顧客が同じタイミングでゲート装置を通過しようとする場合、ゲート装置はグループ顧客の人数を正しくチェックできず、グループ顧客が円滑にゲート装置を通過することが困難であるという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、グループ顧客が円滑にゲート装置を通過可能な販売管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の販売管理システムは、商品を購入する顧客の操作に基づいて当該顧客が支払を行うための会計処理を実行する会計装置と、前記会計装置で支払を完了した顧客が通過するゲート装置と、を備えた販売管理システムであって、前記会計装置は、1取引の取引情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した取引情報に基づいて会計処理を実行する会計処理部と、前記取得部が取得した取引情報に対応する人数情報を受付ける人数情報受付部と、前記会計処理部が取引情報に基づいて会計処理を実行すると、当該取引情報に関する支払が完了したことを示す支払完了情報および前記人数情報受付部が受付けた人数情報を出力する出力部と、を備え、前記ゲート装置は、前記出力部が出力した支払完了情報および人数情報が入力される入力部と、前記ゲート装置を通過する顧客の人数を検出する検出部と、前記入力部に入力された支払完了情報に対する通過可能人数として、前記入力部に入力された人数情報が示す人数を報知部に報知させる報知制御部と、前記検出部によって検出された前記支払完了情報に対する通過人数が、前記人数情報が示す人数を超えた場合にエラー情報を出力するエラー情報出力部と、を備えたものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態の販売管理システムを含むシステムの概略を示す図である。
図2図2は、実施形態の店舗における会計エリアを示す図である。
図3図3は、実施形態の会計装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態の会計装置の機能構成を示すブロック図である。
図5図5は、実施形態の携帯端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図6図6は、実施形態の携帯端末の機能構成を示すブロック図である。
図7図7は、実施形態のセルフPOS端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図8図8は、実施形態のセルフPOS端末の機能構成を示すブロック図である。
図9図9は、実施形態のゲート装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図10図10は、実施形態のゲート装置の機能構成を示すブロック図である。
図11図11は、実施形態のレシートを示す図である。
図12図12は、実施形態の販売管理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図13図13は、実施形態の販売管理システムの動作の他の一例を示すシーケンスチャートである。
図14図14は、実施形態の携帯端末の制御部による処理の流れを示すフローチャートである。
図15図15は、実施形態の会計装置の制御部による処理を示すフローチャートである。
図16図16は、実施形態のゲート装置の制御部による処理の流れを示すフローチャートである。
図17図17は、実施形態のセルフPOS端末の制御部による処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態の販売管理システムについて説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。例えば、本実施形態では、会計装置の例として、商品登録を実行する携帯端末から取引情報を受信して会計処理を実行する会計装置、商品登録および会計処理を実行するセルフPOS端末、商品登録およびクレジット決済処理を実行する携帯端末、について説明するが、これに限らない。会計装置は、商品を購入する顧客の操作によって会計処理を実行するものであればよい。また、本実施形態のゲート装置は、当該ゲート装置を通過する顧客が正常退出でないと認められる場合、音声あるいは表示によりエラーメッセージを出力するが、開閉扉付ゲート装置の開閉扉を閉めるようにしてもよい。
【0009】
本実施形態の販売管理装置について、図面を参照して説明する。図1は、販売管理システム1を含むシステムの概略を示す図である。上記システムは、販売管理システム1、管理サーバ100、および決済サーバ110がインターネット等のネットワークを介して接続されて構成されている。
【0010】
管理サーバ100は、複数の店舗の各種情報を記憶する。例えば、管理サーバ100は、店舗毎の会員情報を管理する会員情報管理ファイルを記憶する。会員情報管理ファイルは、例えば、顧客を識別する顧客ID、クレジット情報、メールアドレス等を対応付けたファイルである。管理サーバ100は、店舗を利用する顧客が会員登録をする際に会員情報管理ファイルに記憶される各情報を顧客から取得する。また、管理サーバ100は、決済代行業者が管理する決済サーバ110とインターネット等のネットワークを介して接続されている。これにより、販売管理システム1は、決済要求とともに顧客IDと取引情報とを管理サーバ10に送信することで、クレジット決済にかかる会計処理を実行することができる。
【0011】
本実施形態の販売管理システム1は、商品を販売する店舗、例えばスーパーマーケットなどに適用される。販売管理システム1は、店舗サーバ2、複数の会計装置3、複数のセルフPOS端末4、複数のゲート装置5、および顧客が所持する携帯端末6を備える。店舗サーバ2、会計装置3、セルフPOS端末4、およびゲート装置5は、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。また、携帯端末6は、無線LAN等を介して店舗サーバ2および会計装置3と通信可能に接続されている。
【0012】
店舗サーバ2は、会計装置3、セルフPOS端末4、および携帯端末6から、会計処理が実行された商品の商品情報や決済方法等に関する決済情報を受信する。さらに、店舗サーバ2は、会計装置3、セルフPOS端末4、および携帯端末6から、売上金額を示した売上情報を受信する。店舗サーバ2は、受信した商品情報、決済情報、売上情報等を集中的に管理して、一店舗での売上管理等を行う。
【0013】
また、店舗サーバ2は、商品マスタを記憶する。商品マスタは、店舗で取り扱っている商品について、商品識別情報である商品コードと商品情報(商品名、価格等)とを対応づけたマスタファイルである。店舗サーバ2は、携帯端末6から商品コードについての問合せを受信すると、当該商品コードに対応する商品情報を商品マスタから読み出して携帯端末6に送信する。なお、店舗で取り扱う商品は日々変化するため、商品マスタは適宜更新される。また、店舗サーバ2は、更新された商品マスタをセルフPOS端末4に送信する。
【0014】
会計装置3は、顧客が自身で会計操作を行う、いわゆるセルフ式の会計装置である。会計装置3は、携帯端末6から受信した取引情報に基づいて、現金決済、あるいはクレジット決済などのキャッシュレス決済による支払に係る会計処理を実行する。会計処理とは、顧客が購入する商品の代金の支払を行うための処理である。会計処理は、現金決済においては、例えば、取引情報の表示、釣銭額の算出、釣銭の払出等であり、クレジット決済においては、店舗サーバ2、管理サーバ100等を介しての決済サーバ110との各種情報の送受信等である。取引情報とは、会計装置3が会計処理を実行するために必要な情報であって、商品の商品名や価格等の商品情報を含む情報である。
【0015】
セルフPOS端末4は、顧客の操作によって商品登録および会計処理を実行するPOS端末である。言い換えれば、セルフPOS端末4は、商品登録装置としても会計装置としても機能するものであり、会計装置の一例である。商品登録は、顧客が購入する商品の商品情報を登録(記憶)することであり、スキャナにより商品に付されたバーコード等のコードシンボルから商品コードを読み取ることによって、あるいは、タッチパネルから商品コードが入力されることによって実行される。会計処理は、上述したとおりである。
【0016】
ゲート装置5は、会計装置3やセルフPOS端末4が設置された会計エリアの出口付近に配置される。ゲート装置5は、顧客が支払を完了したことを示す情報を読取ると、当該顧客が正常退出することを許容する。ゲート装置5は、支払を完了したことが確認できない顧客が通過しようとした場合、エラー処理を実行する。エラー処理は、例えば、音声による報知、会計エリアに配置された店員への通知などである。ゲート装置5が開閉扉を備えたものである場合、エラー処理は開閉扉を閉めることなどでもよい。本実施形態においては、エラー処理は音声による報知を採用している。開閉扉を閉めて顧客の通過を強制的に禁止すると、顧客に不快感を与えるおそれがあるからである。
【0017】
携帯端末6は、顧客が所持する携帯端末である。携帯端末6は、スマートフォンなど顧客が所有する顧客端末やタブレット端末などの店舗が所有する店舗端末等で構成され、買物用アプリケーションプログラムがインストールされている。携帯端末6は、カメラによって商品に付されたバーコードなどのコードシンボルを撮像することによって商品登録を行うことができる。携帯端末6は、商品登録された商品情報を含む取引情報を会計装置3に送信可能である。これにより、顧客は会計装置3で支払を行うことができる。また、携帯端末6は、取引情報と顧客IDを店舗サーバ2に送信可能である。これにより、管理サーバ100に会員情報を登録している顧客は、会計装置3を用いることなく携帯端末6で支払を行うことができる。言い換えれば、携帯端末6は、商品登録だけでなく、クレジット決済に関しての会計処理を実行することができるものであり、登録装置としても会計装置としても機能する。すなわち、携帯端末6は、会計装置の一例である。
【0018】
図2は、店舗に設けられる会計エリアの一例を示す図である。会計エリアは、顧客が自身の操作で支払を行うための会計装置が設置されたエリアである。携帯端末6で決済完了した場合も、顧客は会計エリアを通過して退店する運用となっている。本実施形態においては、第1会計エリアXおよび第2会計エリアYが設けられている。なお、図示していないが、第1会計エリアXおよび第2会計エリアYに並列して店員が操作するPOS端末が設置された複数の会計レーンが設けられている。
【0019】
第1会計エリアXには、複数の会計装置3が設置されている。また、第1会計エリアXには、入口XAと出口XBとが設けられている。出口XB付近には、ゲート装置5が配置されている。ゲート装置5は、読取ゲート52およびセンサゲート53を備える。
【0020】
読取ゲート52は、センサゲート53よりも入口XA側に配置されている。読取ゲート52は、会計装置3が発行したレシートに印刷されたバーコード、あるいは、携帯端末6の表示部に表示された電子レシートに含まれるバーコードから情報を読取るコードリーダ54と、表示部55(ともに図9参照)とを備える。コードリーダ54が読取る情報は、顧客が支払を完了したことを示す支払完了情報、当該顧客の人数を示す人数情報等である。表示部55は各種情報を表示する。
【0021】
センサゲート53は、通過する顧客を検出する通過センサ56と、スピーカ等の音声出力部57(図9参照)と、を備える。通過センサ56は、顧客が読取ゲート52側から出口XB側に移動した顧客を検出するセンサで、公知の各種センサを用いることができる。音声出力部57は、ゲート装置5を通過する顧客、会計エリア内に存在する顧客、およびアテンダントATに情報を報知する。アテンダントATは、第1会計エリアXおよび第2会計エリアYに存在する顧客に対して会計装置3やセルフPOS端末4の操作をサポートしたり、当該顧客に不正行為がないかを監視したりする。なお、通過センサ56は、センサゲート53と別に設けられていてもよいが、この場合も通過センサ56を含めてゲート装置5が構成される。
【0022】
第2会計エリアYには、複数のセルフPOS端末4が設置されている。また、第2会計エリアYには、第1会計エリアXと同様に、入口YAと出口YBとが設けられているとともにゲート装置5が配置されている。第2会計エリアYの構成は、設置される会計装置がセルフPOS端末4である点、およびアテンダントATが配置されていない点を除いて、第1会計エリアXと同様であるので、重複する説明は省略する。
【0023】
次に、販売管理システム1を構成する会計装置3、セルフPOS端末4、ゲート装置5、および携帯端末6について詳細に説明する。
【0024】
まず、会計装置3について説明する。図3は、会計装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。会計装置3は、制御部30と、メモリ部31と、表示部32と、操作部33と、プリンタ34と、カードリーダ35と、釣銭機36と、通信部37と、を備えている。制御部30、メモリ部31、表示部22、操作部33、プリンタ34、カードリーダ35、釣銭機36、および通信部37は、バス38等を介して互いに接続されている。
【0025】
制御部30は、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303を備えたコンピュータで構成されている。CPU301、ROM302、およびRAM303は、互いにバス38を介して接続されている。
【0026】
CPU301は会計装置3の全体の動作を制御する。ROM302は、CPU301の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用され、ROM302やメモリ部31に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部30は、CPU301がROM302や、メモリ部31に記憶されRAM303に展開された制御プログラムに従って動作することによって、会計装置3の各種制御処理を実行する。
【0027】
メモリ部31は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。メモリ部31は、制御プログラム311を記憶する。
【0028】
制御プログラム311は、会計処理を実行するためのプログラム、顧客が支払を完了したことを示す支払完了情報や当該顧客の人数を示す人数情報等を示すバーコードを生成するためのプログラム、生成したバーコードを含むレシート情報を生成するためのプログラムなどである。
【0029】
表示部32は、例えば液晶パネルで構成されており、各種情報を表示する。表示部32は、例えば携帯端末6から受信した取引情報や、使用者である顧客が操作するための操作子等を表示する。表示部32に表示される操作子は、例えば現金決済やクレジット決済などの支払方法を選択するための操作ボタンなどである。
【0030】
操作部33は、例えば表示部32の表面に設けられたタッチパネルで構成されており、使用者が触れた位置に応じた情報を制御部30に入力する。操作部33は、顧客が表示部32に表示された操作子を操作すると、当該操作子に応じた情報を制御部30に入力する。
【0031】
プリンタ34は、例えば、サーマルプリンタによって構成される。プリンタ34は、ロール状のレシート用紙に、取引情報とバーコードを印刷し、レシートとして発行する。取引情報は、取引された商品名、価格、合計金額等を含む。バーコードは、顧客が支払を完了したことを示す支払完了情報および顧客の人数を示す人数情報を含む情報を示す。
【0032】
カードリーダ35は、クレジットカードから決済に必要なクレジット情報を磁気的に読み取る。また、カードリーダ35は、会員カードあるいはポイントカード等の媒体から会員を特定する会員情報を磁気的に読み取る。なお、カードリーダ35は、IC(Integrated Circuit)チップを内蔵したICカードから情報を読取るICカードリーダとしてもよい。
【0033】
釣銭機36は、顧客が商品の購入代金を現金で支払った際に、顧客の支払った紙幣と硬貨を受け付け、必要に応じて釣銭を払い出す。
【0034】
通信部37は、店舗サーバ2、セルフPOS端末4、およびゲート装置5などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部30は、通信部37を介して上記外部装置と接続されることで、当該外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0035】
続いて、会計装置3の制御部30の機能構成について説明する。図4は、会計装置3の制御部30の主要な機能構成を示すブロック図である。制御部30は、CPU301がROM302やメモリ部31に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、取得部3001、会計処理部3002、人数情報受付部3003、支払方法受付部3004、出力部3005、およびレシート情報生成部3006として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0036】
取得部3001は、1取引の取引情報を取得する。具体的には、取得部3001は、携帯端末6が商品登録登録した情報に基づく取引情報を当該携帯端末6から受信する。
【0037】
会計処理部3002は、取得部3001が取得した取引情報に基づいて会計処理を実行する。会計処理部3002は、例えば取得部3001が取得した取引情報を表示部32に表示する。また、会計処理部3002は、顧客が現金決済による支払を行う場合、釣銭機36を制御して必要な釣銭の払い出しなどを行う。会計処理部3002は、顧客がクレジット決済による支払を行う場合、カードリーダ35によってクレジット情報を読取る。そして、会計処理部3002は、店舗サーバ2、管理サーバ100等を介して決済サーバ110とクレジット決済にかかる各種情報を送受信する。
【0038】
人数情報受付部3003は、取得部3001が取得した取引情報に対応する人数情報を受付ける。具体的には、人数情報受付部3003は、顧客によって携帯端末6に入力された人数情報を当該携帯端末6から受信する。人数情報は、取得部3001が取得した取引情報に基づいて支払を行う顧客の人数であって第1会計エリアXあるいは第2会計エリアYに入場する人数を示す情報である。なお、人数情報受付部3003は、顧客が操作部33を操作することによって人数情報を受付けてもよい。この場合、顧客は携帯端末6に人数情報を入力する必要はない。
【0039】
支払方法受付部3004は、人数情報受付部3003が人数情報を受付けたことを条件に、顧客により入力された支払方法を示す情報(以下、「支払方法情報」ともいう)を受付ける。具体的には、支払方法受付部3004は、人数情報受付部3003が人数情報を受付けている場合、操作部33の操作によって入力された支払方法情報を受付ける。支払方法受付部3004は、人数情報受付部3003が人数情報を受付けていない状態で支払方法情報が入力された場合、表示部32に「人数を入力してから支払方法を選択してください」などのエラーメッセージを表示する。なお、支払方法受付部3004は、携帯端末6から支払方法情報を受付けてもよい。この場合、顧客は操作部33に人数情報を入力する必要はない。また、支払方法受付部3004は、併せてレシートの発行方法を受付ける。支払方法受付部3004は、顧客が選択した紙レシートまたは電子レシートを示す情報を受付ける。
【0040】
出力部3005は、会計処理部3002が取引情報に基づいて会計処理を実行すると、当該取引情報に関する支払が完了したことを示す支払完了情報および人数情報受付部3003が受付けた人数情報を出力する。具体的には、出力部3005は、会計処理部3002による会計処理が完了すると、支払完了情報および人数情報をレシート情報生成部3006に出力する。支払完了情報は、顧客の支払が完了したこと、例えば会計装置3で会計処理がなされたことを示す情報で、一例としては会計装置3が会計処理後に発行する取引Noなどである。本実施形態においては、支払完了情報および人数情報を示すバーコードを含むレシートを発行するために、出力部3005は支払完了情報および人数情報をレシート情報生成部3006に出力する。会計装置3が支払完了情報および人数情報を示すバーコードをレシートとは別に発行する場合、出力部3005は、当該支払完了情報および人数情報をプリンタ34あるいは店舗サーバ2に出力する。これにより、プリンタ34は上記バーコードを印刷でき、あるいは、店舗サーバ2は上記バーコードを表示可能な情報を携帯端末6に送信できる。
【0041】
レシート情報生成部3006は、レシートを発行するためのレシート情報を生成する。具体的には、レシート情報生成部3006は、取得部3001が取得した取引情報と、出力部3005が出力した支払完了情報および人数情報と、を含むレシート情報を生成する。レシート情報生成部3006は、レシート情報をプリンタ34あるいは店舗サーバ2に出力する。これにより、プリンタ34は支払完了情報および人数情報を示すバーコードを含むレシートを印刷でき、店舗サーバ2は支払完了情報および人数情報を示すバーコードを含む電子レシートをスマートフォンなどの顧客端末で閲覧可能とすることができる。携帯端末6を買物用アプリケーションプログラムがインストールされた顧客端末としている場合、顧客端末は無線LANを介して店舗サーバ2からレシート情報を取得することができる。また、携帯端末6を店舗が提供するタブレット端末としている場合、顧客端末はメールアドレスを含む会員情報を記憶した管理サーバ10を介してレシート情報を取得することができる。
【0042】
次に、携帯端末6について説明する。図5は、携帯端末6のハードウェア構成を示すブロック図である。携帯端末6は、制御部60と、メモリ部61と、表示部62と、操作部63と、撮像部64と、通信部65と、を備えている。制御部60、メモリ部61、表示部62、操作部63、撮像部64、および通信部65は、バ
ス66等を介して互いに接続されている。
【0043】
制御部60は、CPU601、ROM602、RAM603を備えたコンピュータで構成されている。CPU601、ROM602、およびRAM603は、互いにバス66を介して接続されている。
【0044】
CPU601は携帯端末6の全体の動作を制御する。ROM602は、CPU601の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM603は、取引情報記憶部604を備える。取引情報記憶部604は、一取引において、入力された商品コードに基づいて店舗サーバ2から取得した商品情報等を含む取引情報を記憶するエリアである。また、RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用され、ROM602やメモリ部61に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部60は、CPU601がROM602や、メモリ部61に記憶されRAM603に展開された制御プログラムに従って動作することによって、携帯端末6の各種制御処理を実行する。
【0045】
メモリ部61は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。メモリ部61は、制御プログラム611を記憶する。
【0046】
制御プログラム611は、買物用アプリケーションプログラムなどであり、携帯端末6を商品登録装置として機能させ、あるいはクレジット決済に関する会計処理を実行する会計装置として機能させる。
【0047】
表示部32は、例えば液晶パネルで構成されており、各種情報を表示する。表示部32は、例えば商品登録された商品の商品情報や商品登録された商品の合計金額等を表示する。また、表示部32は、使用者である顧客が操作するための操作子等の各種情報を表示する。
【0048】
操作部63は、例えば表示部62の表面に設けられたタッチパネルで構成されており、使用者が触れた位置に応じた情報を制御部60に入力する。操作部63は、顧客が表示部62に表示された操作子を操作すると、当該操作子に応じた情報を制御部60に入力する。
【0049】
撮像部64は、商品に付されたバーコードや会計装置3に表示されたバーコード等を撮像し、制御部60に撮像データを入力する。制御部60は、商品に付されたバーコードの画像から商品を識別する商品コードを読み取る。また、制御部60は、会計装置3に表示されたバーコードの画像から取引データを転送するための支払コードを読み取る。なお、携帯端末6がいわゆるオブジェクト認識を用いて商品登録を行う機能を有する場合、撮像部64は商品の外観を撮像して制御部60に入力する。
【0050】
通信部65は、店舗サーバ2、会計装置3、および管理サーバ100などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部60は、通信部65を介して上記外部装置と接続されることで、当該外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0051】
続いて、携帯端末6の制御部60の機能構成について説明する。図6は、携帯端末6の制御部60の主要な機能構成を示すブロック図である。制御部60は、CPU601がROM602やメモリ部61に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、入力部6001、商品情報取得部6002、登録部6003、取得部6004、人数情報受付部6005、支払方法受付部6006、取引情報送信部6007、会計処理部6008、出力部6009、およびレシート情報生成部6010として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0052】
入力部6001には、撮像部64が撮像した撮像データが入力される。入力部6001は、入力された撮像データからバーコードを抽出し、当該バーコードをデコードする。入力部6001は、バーコードが商品コードを示す場合、当該商品コードを商品情報取得部6002に出力し、バーコードが支払コードを示す場合、当該支払コードを取引情報送信部6007に出力する。
【0053】
商品情報取得部6002は、入力部6001から入力された商品コードに基づいて店舗サーバ2から商品情報を取得する。詳細には、商品情報取得部6002は、入力部6001から入力された商品コードを店舗サーバ2に問合せ、店舗サーバ2が当該商品コードに基づいて商品マスタから抽出した商品情報を取得する。なお、メモリ部61に商品マスタを記憶して、商品情報取得部6002がメモリ部61から商品情報を取得してもよい。
【0054】
登録部6003は、商品情報取得部6002が取得した商品情報を取引情報記憶部604に登録することで、商品登録を実行する。商品情報は、商品コードが含まれていてもよい。
【0055】
取得部6004は、1取引の取引情報を取得する。具体的には、取得部6004は、支払方法受付部6006が支払方法情報を受付けると、取引情報記憶部604から取引情報を読み出す。
【0056】
人数情報受付部6005は、取得部6004が取得した取引情報に対応する人数情報を受付ける。具体的には、人数情報受付部6005は、顧客による操作部63の操作によって入力された人数情報を受付ける。
【0057】
支払方法受付部6006は、人数情報受付部6005が人数情報を受付けたことを条件に、顧客により入力された支払方法情報を受付ける。具体的には、支払方法受付部6006は、人数情報受付部6005が人数情報を受付けている場合、操作部63の操作によって入力されたクレジット決済による支払を示す支払方法情報を受付ける。携帯端末6が実行する会計処理はクレジット決済にかかる処理のみである。なお、会計装置3と同様に、人数情報受付部6005が人数情報を受付けていない状態で支払方法情報が入力された場合、支払方法受付部6006は表示部62にエラーメッセージを表示する。
【0058】
取引情報送信部6007は、入力部6001から支払コードが入力されると、あるいは操作部43から取引情報転送指示が入力されると、取引情報記憶部604に記憶された取引情報および人数情報受付部6005が受付けた人数情報を会計装置3に送信する。顧客が会計装置3で支払を行うために、撮像部64で会計装置3に表示されたバーコードを撮像すると、あるいは操作部43によって取引情報転送指示を入力すると、取引情報および人数情報が会計装置3に送信される。
【0059】
会計処理部6008は、取得部6004が取得した取引情報に基づいて会計処理を実行する。具体的には、会計処理部6008は、支払方法受付部6006がクレジット決済による支払を示す支払方法情報を受付けると、クレジット決済するための会計処理として、店舗サーバ2、管理サーバ100等を介しての決済サーバ110とクレジット決済にかかる各種情報を送受信する。会計処理部6008が店舗サーバ2に送信する情報には取引情報や顧客IDが含まれる。携帯端末6の操作でクレジット決済を行う場合、クレジットカードを読取らせる必要はない。
【0060】
出力部6009は、会計処理部6008が取引情報に基づいて会計処理を実行すると、当該取引情報に関する支払が完了したことを示す支払完了情報および人数情報受付部6005が受付けた人数情報を出力する。具体的には、出力部6009は、会計処理部6008による会計処理が完了すると、店舗サーバ2から当該店舗サーバ2が発行した取引Noを取得し、当該取引Noを支払完了情報として人数情報とともにレシート情報生成部6010に出力する。
【0061】
レシート情報生成部6010は、レシートを発行するためのレシート情報を生成する。具体的には、レシート情報生成部6010は、取得部6004が取得した取引情報と、出力部6009が出力した支払完了情報および人数情報と、を含むレシート情報を生成する。レシート情報生成部3006は、生成したレシート情報を表示部62に出力する。表示部62は、レシート情報に基づいて支払完了情報および人数情報を示すバーコードを含んだ電子レシートを表示する。
【0062】
次に、セルフPOS端末4について説明する。図7は、セルフPOS端末4のハードウェア構成を示すブロック図である。セルフPOS端末4は、制御部40と、メモリ部41と、表示部42と、操作部43と、スキャナ44と、プリンタ45と、カードリーダ46と、釣銭機47と、通信部48と、を備えている。制御部40、メモリ部41、表示部42、操作部43、スキャナ44、プリンタ45、カードリーダ46、釣銭機47、および通信部48は、バス49等を介して互いに接続されている。
【0063】
制御部40は、CPU401、ROM402、RAM403を備えたコンピュータで構成されている。CPU401、ROM402、およびRAM403は、互いにバス49を介して接続されている。
【0064】
CPU401はセルフPOS端末4の全体の動作を制御する。ROM402は、CPU401の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM403は、取引情報記憶部404を備える。取引情報記憶部404は、一取引において、入力された商品コードに基づいて後述する商品マスタ412から読み出された商品情報等を含む取引情報を記憶するエリアである。また、RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用され、ROM402やメモリ部41に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部40は、CPU401がROM402や、メモリ部41に記憶されRAM403に展開された制御プログラムに従って動作することによって、セルフPOS端末4の各種制御処理を実行する。
【0065】
メモリ部41は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。メモリ部41は、制御プログラム411および商品マスタ412を記憶する。
【0066】
制御プログラム411は、セルフPOS端末4を商品登録装置として機能させるプログラムや会計装置として機能させるプログラムなどである。商品マスタ412は、上述したとおり、店舗で取り扱っている商品について、商品識別情報である商品コードと商品情報(商品名、価格等)とを対応づけたマスタファイルである。セルフPOS端末4は、店舗サーバ2から商品マスタを受信してメモリ部41に記憶する。
【0067】
表示部42は、例えば液晶パネルで構成されており、各種情報を表示する。表示部42は、例えば商品登録された商品の商品情報や商品登録された商品の合計金額等を表示する。また、表示部42は、使用者である顧客が操作するための操作子等の各種情報を表示する。
【0068】
操作部43は、例えば表示部42の表面に設けられたタッチパネルで構成されており、使用者が触れた位置に応じた情報を制御部40に入力する。操作部43は、顧客が表示部42に表示された操作子を操作すると、当該操作子に応じた情報を制御部40に入力する。表示部42に表示される操作子としては、例えば、商品コードを入力するための操作ボタン、商品登録を終了して会計処理を指示する操作ボタンなどである。
【0069】
スキャナ44は、顧客が購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボルを光学的にまたは撮像して認識する。そして、スキャナ44は、認識したコードシンボルをデコードし、コードシンボルが示す商品コードを読み取る。スキャナ44は、読取った商品コードを制御部40に入力する。なお、スキャナ44が認識したコードシンボルのデコードは、制御部40で行ってもよい。
【0070】
プリンタ45、カードリーダ46、および釣銭機47は、会計装置3のプリンタ34、カードリーダ35、および釣銭機36と同様の構成、機能を備えたものであるので、重複する説明を省略する。
【0071】
通信部48は、店舗サーバ2、会計装置3、およびゲート装置5などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部40は、通信部48を介して上記外部装置と接続されることで、当該外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0072】
続いて、セルフPOS端末4の制御部40の機能構成について説明する。図8は、セルフPOS端末4の制御部40の主要な機能構成を示すブロック図である。制御部40は、CPU401がROM402やメモリ部41に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、入力部4001、登録部4002、取得部4003、人数情報受付部4004、支払方法受付部4005、会計処理部4006、出力部4007、およびレシート情報生成部4008として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0073】
入力部4001には、スキャナ44が商品に付されたバーコードから読取った商品コードが入力される。商品コードは商品を識別する商品識別情報である。
【0074】
登録部4002は、入力部4001に入力された商品コードに対応する商品情報を商品マスタ412から読出し、読出した商品情報を取引情報記憶部404に登録する。これにより、商品登録が実行される。
【0075】
取得部4003は、1取引の取引情報を取得する。具体的には、取得部4003は、支払方法受付部4005が支払方法情報を受付けると、取引情報記憶部404から取引情報を読み出して取得する。
【0076】
人数情報受付部4004は、取得部4003が取得した取引情報に対応する人数情報を受付ける。具体的には、人数情報受付部4004は、顧客による操作部43の操作によって入力された人数情報を受付ける。
【0077】
支払方法受付部4005は、人数情報受付部4004が人数情報を受付けたことを条件に、顧客により入力された支払方法情報を受付ける。具体的には、支払方法受付部4005は、人数情報受付部4004が人数情報を受付けている場合、操作部43の操作によって入力された支払方法情報を受付ける。顧客は、支払方法として、現金決済、クレジット決済等の各種キャッシュレス決済を選択することができる。なお、会計装置3および携帯端末6の場合と同様に、人数情報受付部4004が人数情報を受付けていない状態で支払方法情報が入力された場合、支払方法受付部4005は表示部42にエラーメッセージを表示する。また、支払方法受付部4005は、併せてレシートの発行方法を受付ける。
【0078】
会計処理部4006は、取得部4003が取得した取引情報に基づいて会計処理を実行する。会計処理部4006は、例えば取得部4003が取得した取引情報を表示部42に表示する。また、会計処理部4006は、顧客が現金決済による支払を行う場合、釣銭機47を制御して釣銭の払い出しなどを行う。会計処理部4006は、顧客がクレジット決済による支払を行う場合、カードリーダ46によってクレジット情報を読取る。そして、会計処理部4006は、店舗サーバ2、管理サーバ100等を介して決済サーバ110とクレジット決済にかかる各種情報を送受信する。
【0079】
出力部4007は、会計処理部4006が取引情報に基づいて会計処理を実行すると、当該取引情報に関する支払が完了したことを示す支払完了情報および人数情報受付部3003が受付けた人数情報を出力する。具体的には、出力部4007は、会計処理部4006による会計処理が完了すると、支払完了情報および人数情報をレシート情報生成部3006に出力する。支払完了情報は、顧客の支払が完了したこと、例えばセルフPOS端末4で会計処理がなされたことを示す情報で、一例としてセルフPOS端末4が発行する取引Noなどである。出力部4007は、会計装置3の出力部3005と同様に、支払完了情報および人数情報をプリンタ34あるいは店舗サーバ2に出力してもよい。
【0080】
レシート情報生成部4008は、レシートを発行するためのレシート情報を生成する。具体的には、レシート情報生成部4008は、取得部4003が取得した取引情報と、出力部4007が出力した支払完了情報および人数情報と、を含むレシート情報を生成する。レシート情報生成部4008は、会計装置3のレシート情報生成部3006と同様に、レシート情報をプリンタ45あるいは店舗サーバ2に出力する。
【0081】
次に、ゲート装置5について説明する。図9は、ゲート装置5のハードウェア構成を示すブロック図である。ゲート装置5は、制御部50と、メモリ部51と、コードリーダ54と、表示部55と、通過センサ56と、音声出力部57と、通信部58と、を備えている。コードリーダ54および表示部55は、読取ゲート52に設けられている。また、通過センサ56および音声出力部57は、センサゲート53に設けられている。制御部50、メモリ部51、コードリーダ54、表示部55、通過センサ56、音声出力部57、および通信部58バス59等を介して互いに接続されている。
【0082】
制御部50は、CPU501、ROM502、RAM503を備えたコンピュータで構成されている。CPU501、ROM502、およびRAM503は、互いにバス59を介して接続されている。
【0083】
CPU501はゲート装置5の全体の動作を制御する。ROM502は、CPU501の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用され、ROM502やメモリ部51に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部50は、CPU501がROM502や、メモリ部51に記憶されRAM503に展開された制御プログラムに従って動作することによって、ゲート装置5の各種制御処理を実行する。
【0084】
メモリ部51は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。メモリ部51は、制御プログラム511を記憶する。
【0085】
制御プログラム511は、支払完了情報および人数情報を示すバーコードを読み取るためのプログラム、読取った人数情報が示す人数を報知するためのプログラム、通過センサ56のセンサ情報に基づいてセンサゲート53を通過する人数を検出するためのプログラム等である。
【0086】
コードリーダ54は、レシートに印刷されたバーコードや顧客端末に表示される電子レシートに含まれるバーコードから情報を読取る。コードリーダ54は、認識したバーコードをデコードして、支払完了情報および人数情報を読取る。なお、コードリーダ54が認識したバーコードのデコードは制御部50で行ってもよい。
【0087】
図11は、バーコードが印刷されたレシートの一例を示す図である。レシートは、取引情報領域Aおよびバーコード領域Bを有する。取引情報領域Aは、顧客が購入した商品の商品名、価格、価格の計である小計額、税額、および合計額等が印刷される。バーコード領域Bには、支払完了情報および人数情報を含む情報を示すバーコードが印刷される。
【0088】
バーコード領域Bに印刷されるバーコードは、例えば、16桁のデータから構成される。最初の6桁は取引日時を、次の2桁は顧客の人数を、次の4桁は会計処理された装置(会計装置3やセルフPOS端末4)を特定するレジNoを、最後の4桁が取引Noを、それぞれ示す。顧客の人数を示すコードは人数情報の一例であり、取引Noを示すコードは支払完了情報の一例である。また、取引Noを示すコードは取引を特定する取引特定情報の一例でもある。なお、取引NoをレジNoごとに発番し、当該レジNoおよび取引Noによって取引特定情報を構成してもよい。
【0089】
図9に戻り、ゲート装置5のハードウェアについて説明する。表示部55は、例えば液晶パネルで構成されており、各種情報を表示する。表示部55は、例えば、コードリーダ54が読取った人数情報と通過センサ56が検出した人数とに基づいて、ゲート装置5を通過可能な人数をカウントダウン表示する。
【0090】
通過センサ56は、センサゲート53を通過して会計エリアを退出する人を検出する。通過センサ56は、センサゲート53を通過する人を光学的に検出するなど、広く知られたセンサを用いることができる。
【0091】
音声出力部57は、スピーカなどで構成され、顧客やアテンダントATに情報を報知する。例えば、音声出力部57は、コードリーダ54が人数情報を読取ると、通過可能人数として当該人数情報が示す人数を周囲に報知する。音声出力部57は、報知部の一例である。
【0092】
通信部58は、店舗サーバ2、会計装置3、およびセルフPOS端末4などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部50は、通信部58を介して上記外部装置と接続されることで、当該外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0093】
続いて、ゲート装置5の制御部50の機能構成について説明する。図10は、ゲート装置5の制御部50の主要な機能構成を示すブロック図である。制御部50は、CPU501がROM502やメモリ部51に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、入力部5001、チェック部5002、検出部5003、報知制御部5004、エラー情報出力部5005、および表示制御部5006として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0094】
入力部5001には、会計装置3、セルフPOS端末4、携帯端末6のいずれかの出力部が出力した支払完了情報および人数情報が入力される。具体的には、コードリーダ54によって紙レシートまたは電子レシートのバーコードから読み取られた支払完了情報および人数情報が入力される。
【0095】
チェック部5002は、入力部5001に入力された支払完了情報が正しいものか否かチェックする。例えば、チェック部5002は、入力部5001に支払完了情報として入力された取引Noが店舗での取引に関するものであるか否かを店舗サーバ2に問い合わせることで取引完了情報のチェックを行う。
【0096】
検出部5003は、ゲート装置5を通過する顧客の人数を検出する。具体的には、検出部5003は、通過センサ56の出力に基づいて、ゲート装置5を通過して会計エリアを退出する人数を検出する。
【0097】
報知制御部5004は、入力部5001に入力された支払完了情報に対する通過可能人数として、入力部5001に入力された人数情報が示す人数を報知部に報知させる。具体的には、報知制御部5004は、支払完了情報とともに入力部5001に入力された人数情報が示す人数を、音声出力部57から出力させて周囲に報知させる。
【0098】
エラー情報出力部5005は、検出部5003によって検出された支払完了情報に対する通過人数が、人数情報が示す人数を超えた場合にエラー情報を出力する。具体的には、エラー情報出力部5005は、音声出力部57に対してエラー情報を出力することで、当該音声出力部57からエラーメッセージ、例えば「コードリーダにバーコードを翳してください」との音声を出力させる。エラー情報の出力先は、音声出力部57に限らず、エラー情報を報知する他の報知装置、例えば別途設けた表示装置等であってもよい。
【0099】
表示制御部5006は、入力部5001に入力された人数情報と検出部5003が検出した人数とに基づいて、通過可能な人数を表示部55に表示させる。例えば、表示制御部5006は、表示部55を制御して表示部55に次のような表示を行わせる。まず、コードリーダ54から入力部5001に人数情報が入力されると、表示制御部5006は当該人数情報が示す人数を表示部55に表示させる。表示制御部5006は、その状態から顧客がセンサゲート53を通過して会計エリアから退出するごとに、表示部55に表示されている人数を減らしていく。言い換えれば、表示制御部5006は、表示部55に通過可能人数についてカウントダウン表示を行わせる。
【0100】
次に、上記構成の販売管理システム1による動作について説明する。以下の説明においては、顧客が所有するスマートフォンなどの顧客端末を携帯端末6とした例について説明する。図12は、顧客が携帯端末6で商品登録を行い、会計装置3で支払を行った後、ゲート装置5を通過して会計エリアから退出する場合の動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【0101】
まず、顧客が入店して、例えば携帯端末6で店舗内に提示された入店用二次元コードを読み取ると、買物用アプリケーションプログラムが起動する(S1)。なお、顧客が携帯端末6を操作することによって買物用アプリケーションプログラムを起動させてもよい。次いで、携帯端末6は、顧客が購入しようとする商品について商品登録を行う(S2)。顧客が購入しようとする商品全ての商品登録が終わると、携帯端末6は顧客の操作によって入力された人数情報を受付ける(S3)。
【0102】
続いて、携帯端末6は、顧客の操作によって入力された取引情報送信指示を受付ける(S4)。携帯端末6は、例えば、顧客による操作部63の操作に基づいた入力を受付けることにより、あるいは、会計装置3に表示されたバーコードの画像から取引データを転送するための支払コードを読み取ることにより、取引情報送信指示を受付けることができる。携帯端末6は、取引情報記憶部604に記憶している取引情報と顧客により入力された人数情報を会計装置3に送信する(S5)。
【0103】
取引情報および人数情報を受信した会計装置3は、支払方法およびレシート発行方法を受付ける(S6)。会計装置3は、受付けた会計方法に応じた会計処理、例えば現金決済にかかる会計処理またはクレジット決済にかかる会計処理を実行する(S7)。また、会計装置3は、受付けたレシート発行方法に応じて、紙レシートまたは電子レシートを発行する(S8)。発行されるレシートには、支払完了情報かつ取引特定情報である取引Noおよび人数情報を示すバーコードが含まれる。なお、以下の説明において、紙レシートと電子レシートを区別しない場合、単にレシートという場合がある。
【0104】
顧客は会計装置3で支払を終えると、ゲート装置5を通過して退出する。ゲート装置5は、顧客が退出する際にレシートのバーコードから取引Noおよび人数情報を読取る(S9)。ゲート装置5は、読取った取引Noをチェックし(S10)、通過可能人数を音声出力する(S11)。通過可能人数は、読取った人数情報が示す人数である。その後、ゲート装置5は、センサゲート53を通過する顧客の人数を検出し(S12)、通過可能人数が通過した場合、次の取引Noおよび人数情報の読取まで待機し、当該次の読取前に顧客の通過を検出するとエラーメッセ―ジを音声出力する(S13)。
【0105】
以上の動作により、支払が済んでいない顧客の退店を抑制できるだけでなく、グループ顧客が会計エリアに入場しても、当該グループ顧客の全員が会計エリアから正常退出することができる。加えて、会計エリアから退出する1取引の顧客(1人の顧客またはグループ顧客)の人数を周囲の顧客あるいはアテンダントATに報知することで、当該顧客が会計エリアから退出しているときに他の顧客が退出することを抑制できる。1取引の顧客の人数を報知することで、当該人数がゲート装置5を通過するまで退出を待つことを、周囲の顧客に対して促すことが期待できるからである。また、ゲート装置5を通過する対象の顧客とは異なると思われる顧客がゲート装置5を通過しないようにアテンダントATが監視することができるからである。これにより、会計エリアに複数のグループ顧客がいる場合であっても、会計エリアからの顧客の退出を円滑に行うことができる。
【0106】
続いて、顧客が会計装置3を用いずに携帯端末6を用いて支払を行う場合について説明する。図13は、顧客が携帯端末6で商品登録および支払を行った後、ゲート装置5を通過して会計エリアから退出する場合の動作の流れを示すシーケンスチャートである。携帯端末6の商品登録に関する処理およびゲート装置5の処理は、図12と同様であるので、同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0107】
携帯端末6は、人数情報の受付(S3)に続いて、クレジット決済による支払を受付ける(S21)。なお、携帯端末6によるクレジット決済は、管理サーバ100にクレジット情報が登録されている顧客のみが可能となっている。携帯端末6は、クレジット決済による支払を受付けると、会計処理であるクレジット決済処理を実行する(S22)。クレジット決済に関する決済サーバ110との情報の送受信は、店舗サーバ2および管理サーバ100を介して行われる。これにより、店舗サーバ2は、携帯端末6によるクレジット決済がなされる取引についても取引情報を取得することができる。
【0108】
決済サーバ110による決済が完了すると、携帯端末6は、当該決済サーバ110から決済完了通知を受信する(S23)。携帯端末6は、併せて店舗サーバ2から当該店舗サーバ2が発行した取引Noを受信する(S24)。続いて、携帯端末6は電子レシートを発行して表示する(S25)。
【0109】
顧客はクレジット決済による支払を終えると、携帯端末6に表示された電子レシートに含まれるバーコードをゲート装置5に読み取らせる。ゲート装置5は、図12の場合と同様にS9~S13の処理を実行する。以上の動作により、顧客が携帯端末6で支払を完了させた場合でも、図12に示す動作の場合と同様の利点を得ることができる。
【0110】
次に、各装置で実行される処理について説明する。最初に携帯端末6で実行される処理について説明する。図14は、携帯端末6の制御部60による処理の流れを示すフローチャートである。
【0111】
まず、制御部60は、買物用アプリケーションプログラムを起動させ(S31)、商品に付されたバーコードの撮像データが入力部6001に入力されたか否か判断し(S32)、入力されなければ(S32のN)、S32の処理に戻って待機する。商品に付されたバーコードの撮像データが入力部6001に入力されると(S32のY)、商品情報取得部6002は、当該バーコードが示す商品コードに基づいて店舗サーバ2から商品情報を取得する(S33)。登録部6003は、商品情報取得部6002が取得した商品情報を取引情報記憶部604に記憶することで商品登録を実行する(S34)。
【0112】
続いて、制御部60は、商品登録を終了する旨の情報が入力されたか否か判断し(S35)、入力されなければ(S35のN)、S32の処理に戻る。商品登録を終了する旨の情報が入力されると(S35のY)、制御部60は、人数情報受付部6005が人数情報を受付けたか否か判断する(S36)。制御部60は、人数情報受付部6005が人数情報を受付けないと(S36のN)、S36の処理に戻って待機し、人数情報を受付けると(S36のY)、支払方法受付部6006が受付けた支払方法が会計装置3による支払か否か判断する(S37)。
【0113】
顧客により会計装置3での支払が選択されると(S37のY)、取引情報送信部6007は、取引情報記憶部604に記憶された取引情報および人数情報受付部6005が受付けた人数情報を会計装置3に送信する(S38)。このとき、会計装置3でクレジットっカードを用いずにクレジット決済が可能とするために、併せて顧客IDを会計装置3に送信してもよい。そして、制御部60は処理を終了する。これにより、顧客は会計装置3で支払を行うことができる。
【0114】
S37の処理において、顧客が選択した支払方法が会計装置3での支払でない場合(S37のN)、言い換えれば携帯端末6によるクレジット決済での支払が選択された場合、会計処理部6008はクレジット決済処理を実行する(S39)。制御部60は、決済サーバ110から受信した情報が決済を完了した旨、つまり決済OKを示す情報か否か判断する(S40)。決済がOKであれば(S40のY)、出力部6009は、店舗サーバ2から取引Noを取得し(S41)、当該取引Noを人数情報とともにレシート情報生成部6010に出力する。
【0115】
レシート情報生成部6010は、出力部6009から入力された取引Noおよび人数情報、および取引情報記憶部604に記憶された取引情報に基づいて、レシート情報を生成する(S42)。レシート情報生成部6010が生成したレシート情報に基づいて、表示部62が電子レシートを表示する。すなわち、電子レシートが発行される。そして、制御部60は処理を終了する。S40の処理において、クレジット決済がOKでない場合、すなわちクレジット決済が実行されなかった場合、制御部60は、表示部62にエラー表示を行わせて処理を終了する。
【0116】
以上の処理により、携帯端末6は、顧客が購入する商品の商品情報を登録する商品登録装置として機能する。また、携帯端末6は、クレジット決済による支払を行うとともに、支払完了情報および人数情報を含むレシート情報を生成する会計装置としてする。
【0117】
続いて、会計装置3で実行される処理について説明する。図15は、会計装置3の制御部30による処理の流れを示すフローチャートである。
【0118】
制御部30は、取得部3001が携帯端末6から取引情報および人数情報を取得したか否か判断し(S51)、取得していなければ(S51のN)、S51の処理に戻って待機する。取得部3001が取引情報および人数情報を取得すると(S51のY)、制御部30は、支払方法受付部3004が支払方法を受付けたか否か判断し(S52)、受付けなければ(S52のN)、S52の処理に戻って待機する。
【0119】
支払方法受付部3004が支払方法を受付けると(S52のY)、会計処理部3002は、現金決済、クレジット決済など支払方法受付部3004が受付けた支払方法における会計処理を実行する(S53)。続いて、レシート情報生成部3006は、取得部3001が取得した取引情報および人数情報と、会計処理が完了した際に制御部30によって発行される取引Noと、に基づいてレシート情報を生成する(S54)。
【0120】
次いで、制御部30は、支払方法受付部3004が支払方法と併せて受付けたレシートの発行方法が電子レシートの発行指示であるか否か判断する(S55)。電子レシートの発行指示であると(S55のY)、レシート情報生成部3006は、生成したレシート情報を店舗サーバ2に出力する。そして、制御部30は処理を終了する。電子レシート発行指示でない場合(S55のN)、つまり紙レシートの発行指示である場合、レシート情報生成部3006は、生成したレシート情報をプリンタ34に出力する。そして、制御部30は処理を終了する。
【0121】
以上の処理により、会計装置3は、顧客が支払を行うための会計処理を実行するとともに、支払完了情報および人数情報を含むレシート情報を生成する。
【0122】
続いて、ゲート装置5で実行される処理について説明する。図16は、ゲート装置5の制御部50による処理の流れを示すフローチャートである。
【0123】
制御部50は、入力部5001に支払完了情報および人数情報を含むコード情報が入力されたか否か判断し(S61)、入力されていなければ(S61のN)、S61の処理に戻って待機する。入力部5001にコード情報が入力されると(S61のY)、チェック部5002は、入力されたコード情報に正しく支払が完了したことを示す支払完了情報が含まれているか否かチェックする(S62)。
【0124】
正しく支払がされていると(S62のY)、報知制御部5004は、音声出力部57を制御して、通過可能人数すなわち入力部5001に入力された人数情報が示す人数を出力させる。次いで、検出部5003は、センサゲート53を通過する人数のカウントアップを開始する(S64)。表示制御部5006は、表示部55を制御して、入力部5001に入力された人数情報および検出部5003が検出した通過人数に基づいて通過可能人数をカウントダウン表示させる(S65)。
【0125】
続いて、制御部50は、コードリーダ54にバーコードを読み取らせたグループ顧客の通過可能時間内であるか否か、言い換えれば、S63の処理において通過可能人数を音声出力してから所定時間内か否か判断する(S66)。通過可能時間内であると(S66のY)、制御部50は、検出部5003が検出した人数が通過可能人数を超えたか否か判断する(S67)。
【0126】
検出部5003が検出した人数が通過可能人数を超えると(S67のY)、エラー情報出力部5005は、音声出力部57に対してエラー情報を出力する(S68)。これにより、音声出力部57は、例えば「コードリーダにバーコードを翳してください」などのエラーメッセージを出力する。次いで、検出部5003は検出人数のカウントアップを終了する(S69)。そして、制御部50は処理を終了する。
【0127】
なお、S62に処理において、入力部5001に入力されたコード情報に正しく支払が完了した支払完了情報が含まれていない場合(S62のN)、表示制御部5006は表示部55を制御して、エラー表示を行わせる。エラー表示では、例えば「お支払により発行されたレシートのバーコードをコードリーダに翳してください」などの表示がなされる。そして、制御部50は処理を終了する。
【0128】
また、S66の処理において、通過可能時間内でない場合(S66のN)、制御部50はS67の処理をスキップしてS68の処理に移行する。S67の処理において、検出部5003が検出した人数が通過可能人数を超えていない場合(S67のN)、制御部50は、検出部5003が検出した人数が通過可能人数と同数であるか否か判断する(S71)。制御部50は、検出人数と通過可能人数が同数である場合(S71のY)、S69の処理に移行し、検出人数と通過可能人数が同数でない場合(S71のN)、S65の処理に戻る。
【0129】
以上の処理により、ゲート装置5は、ゲート装置5の周囲にいる顧客やアテンダントATに対して、コードリーダ54にバーコードを読み取らせたグループ顧客の人数を報知する。また、ゲート装置5は、入力された人数情報が示す人数を超えて顧客が通過するとエラー情報を出力する。
【0130】
続いて、セルフPOS端末4で実行される処理について説明する。図17は、セルフPOS端末4の制御部40による処理の流れを示すフローチャートである。
【0131】
制御部40は、入力部4001に商品コードが入力されたか否か判断し(S81)、入力されなければS81の処理に戻って待機する。商品コードが入力されると(S81のY)、登録部4002は、入力された商品コードに対応する商品情報を商品マスタ412から読み出して、取引情報記憶部404に記憶することで商品登録を実行する(S82)。
【0132】
続いて、制御部40は、商品登録を終了する旨の情報が入力されたか否か判断し(S83)、入力されなければ(S83のN)、S81の処理に戻る。商品登録を終了する旨の情報が入力されると(S83のY)、制御部40は、人数情報受付部4004が人数情報を受付けたか否か判断し(S84)、受付けないと(S84のN)、S84の処理に戻って待機する。人数情報受付部4004が人数情報を受付けると(S84のY)、制御部40は、支払方法受付部4005が支払方法を受付けたか否か判断し(S85)、受付けないと(S85のN)、S85の処理に戻って待機する。
【0133】
支払方法受付部4005が支払方法を受付けると(S85のY)、会計処理部4006は、現金決済、クレジット決済など支払方法受付部4005が受付けた支払方法における会計処理を実行する(S86)。続いて、レシート情報生成部4008は、取得部4003が取引情報記憶部404から取得した取引情報、人数情報受付部4004が受付けた人数情報、および会計処理が完了した際に発行される制御部40によって発行される取引Noに基づいてレシート情報を生成する(S87)。
【0134】
次いで、制御部40は、支払方法受付部4005が支払方法と併せて受付けたレシートの発行方法が電子レシートの発行指示であるか否か判断する(S88)。電子レシートの発行指示であると(S88のY)、レシート情報生成部4008は、生成したレシート情報を店舗サーバ2に出力する。そして、制御部40は処理を終了する。電子レシート発行指示でない場合(S88のN)、つまり紙レシートの発行指示である場合、レシート情報生成部4008は、生成したレシート情報をプリンタ45に出力する。そして、制御部40は処理を終了する。
【0135】
以上の処理により、セルフPOS端末4は、顧客が購入する商品の商品情報を登録する商品登録装置として機能する。また、セルフPOS端末4は、顧客が支払を行うための会計処理を実行するとともに、支払完了情報および人数情報を含むレシート情報を生成する会計装置としてする。
【0136】
以上説明したとおり、上記実施形態の販売管理システムは、商品を購入する顧客の操作に基づいて当該顧客が支払を行うための会計処理を実行する会計装置と、前記会計装置で支払を完了した顧客が通過するゲート装置と、を備えた販売管理システムであって、前記会計装置は、1取引の取引情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した取引情報に基づいて会計処理を実行する会計処理部と、前記取得部が取得した取引情報に対応する人数情報を受付ける人数情報受付部と、前記会計処理部が取引情報に基づいて会計処理を実行すると、当該取引情報に関する支払が完了したことを示す支払完了情報および前記人数情報受付部が受付けた人数情報を出力する出力部と、を備え、前記ゲート装置は、前記出力部が出力した支払完了情報および人数情報が入力される入力部と、前記ゲート装置を通過する顧客の人数を検出する検出部と、前記入力部に入力された支払完了情報に対する通過可能人数として、前記入力部に入力された人数情報が示す人数を報知部に報知させる報知制御部と、前記検出部によって検出された前記支払完了情報に対する通過人数が、前記人数情報が示す人数を超えた場合にエラー情報を出力するエラー情報出力部と、を備える。
【0137】
これにより、支払が済んでいない顧客の退店を抑制できるだけでなく、グループ顧客が会計エリアに入場しても、当該グループ顧客は会計エリアから正常退出することができる。加えて、会計エリアから退出する1取引の顧客の人数を周囲の顧客あるいはアテンダントATに報知することで、当該顧客が会計エリアから退出しているときに他の顧客が退出することを抑制できる。したがって、会計エリアに複数のグループ顧客がいる場合であっても、会計エリアからの顧客の退出を円滑に行うことができる。
【0138】
また、会計装置は顧客が所持する携帯端末であって、会計処理部はキャッシュレス決済に関する処理を実行し、出力部は携帯端末の表示部に支払完了情報および人数情報を出力する。
【0139】
これにより、顧客は所持する携帯端末によって支払を行った場合、別途会計装置等で支払完了情報および人数情報を出力せずに、会計エリアから正常退出することができる。したがって、携帯端末で支払を行う顧客の利便性を向上させることができる。
【0140】
さらに、会計装置はレシートを発行するためのレシート情報を生成するレシート情報生成部をさらに備え、支払完了情報は支払が完了した取引を特定する取引特定情報であり、レシート情報は、前記取引特定情報および人数情報を含む。
【0141】
これにより、ゲート装置が顧客の正常退出をチェックするための情報を示す媒体として、取引の際に発行されるレシートを活用することができる。加えて、商品を購入した顧客が返品を行う返品処理に用いられる取引特定情報を、ゲート装置が顧客の正常退出をチェックするための支払完了情報として兼用することができる。したがって、レシート情報を簡素化することができる。
【0142】
しかも、レシート情報生成部は、顧客が所有する顧客端末で閲覧可能な電子レシートを発行するためのレシート情報を生成する。
【0143】
これにより、ゲート装置が顧客の正常退出をチェックするための情報を示す媒体として、顧客が所有する顧客端末で閲覧可能な電子レシートを活用できる。したがって、顧客が上記媒体を紛失することを抑制できる。
【0144】
加えて、会計装置は、人数情報受付部が人数情報を受付けたことを条件に、顧客により入力された支払方法を示す情報を受付ける支払方法受付部をさらに備える。
【0145】
これにより、顧客が支払を行うためには人数情報の入力が必須となり、人数情報の入力忘れを防止できる。したがって、顧客が複数人からなるグループ顧客であっても確実に正常退出することが可能となる。
【0146】
また、ゲート装置は、入力部に入力された人数情報と検出部が検出した人数とに基づいて、通過可能な人数を表示部に表示させる表示制御部をさらに備える。
【0147】
これにより、会計エリア内の顧客は、1取引に関してゲート装置を通過可能な人数を常時知ることができる。したがって、顧客の利便性を向上させることができる。
【0148】
なお、上記実施形態において、会計装置として機能する会計装置3、セルフPOS端末4、および携帯端末6で実行される制御プログラムは、CD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上記実施形態の会計装置3、セルフPOS端末4、および携帯端末6で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良く、さらには、インターネット等のネットワーク経由で提供するように構成しても良い。
【0149】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0150】
1 販売管理システム
3 会計装置
4 セルフPOS端末(会計装置)
5 ゲート装置
6 携帯端末(会計装置)
3001 取得部
3002 会計処理部
3003 人数情報受付部
3004 支払方法受付部
3005 出力部
3006 レシート情報生成部
4003 取得部
4004 人数情報受付部
4005 支払方法受付部
4006 会計処理部
4007 出力部
4008 レシート情報生成部
5001 入力部
5003 検出部
5004 報知制御部
5005 エラー情報出力部
5006 表示制御部
6004 取得部
6005 人数情報受付部
6006 支払方法受付部
6008 会計処理部
6009 出力部
6010 レシート情報生成部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0151】
【特許文献1】特開2017-187911号公報
図1
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図5
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