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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187252
(43)【公開日】2022-12-19
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20221212BHJP
【FI】
A63F7/02 328
A63F7/02 350A
A63F7/02 304D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021095183
(22)【出願日】2021-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】小島 紹広
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA02
2C088CA06
2C088CA09
(57)【要約】
【課題】多種類の遊技情報を提供可能な場合に、より適切に遊技情報を提供可能な遊技場用システムを提供する。
【解決手段】特定の遊技状況となった場合に関連する第1遊技情報を表示させるために操作する操作部33f´´の近傍に、当該表示とは異なる関連した第2遊技情報を表示画面53上に重ねて表示するので、多種類の遊技情報を提供可能な場合により適切に遊技情報を提供可能となる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に対応して設けられ、当該遊技機の遊技情報を表示可能な表示画面を有する表示手段を備えた遊技場用システムにおいて、
前記表示手段は、前記対応する遊技機で特定の遊技状況となった場合に、その遊技状況に関連する第1遊技情報を表示させるために操作する操作部の近傍に位置させて、前記第1遊技情報とは異なる前記遊技状況に関連した第2遊技情報を、前記表示画面上に重ねて表示することを特徴とする遊技場用システム。
【請求項2】
前記表示手段は、前記特定の遊技状況となった場合に、前記表示画面において前記第2遊技情報の内容を示唆する情報の表示を行い、前記操作部の操作に応じて前記第2遊技情報の表示を行うことを特徴とする請求項1に記載した遊技場用システム。
【請求項3】
前記特定の遊技状況は複数設けられ、各々関連する遊技情報が対応付けられており、
前記表示手段は、前記特定の遊技状況となった場合に、その遊技状況に関連する遊技情報が前記表示画面に表示中であれば当該遊技情報と併せて第3遊技情報の表示を行う一方、当該遊技情報が前記表示画面に表示中でなければ、前記第2遊技情報についての表示を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技場用システム。
【請求項4】
前記第3遊技情報は、前記表示中の遊技情報に付随した情報であることを特徴とする請求項3に記載した遊技場用システム。
【請求項5】
前記表示手段は、前記表示画面における遊技情報の切替表示が可能であり、
前記特定の遊技状況となった場合に、その遊技状況に関連する遊技情報が前記切替表示により前記表示画面に表示中であれば当該遊技情報と併せて第3遊技情報の表示を行う一方、当該遊技情報が前記切替表示により前記表示画面に表示中でなければ、前記第2遊技情報についての表示を行うことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載した遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場では、遊技者へのサービスの一環として遊技者に遊技情報を提供しているが、提供する遊技情報が多岐に渡り、どのような遊技情報が提供されているかを把握し難いといった実情がある。そこで、例えば特許文献1では、遊技情報に基づく条件成立に応じて遊技者の操作によらず対応する遊技情報画面を切替表示することが提案されている。
このような構成によれば、提供可能な遊技情報は把握できるものの、単に切替表示するだけではどのような釦操作を行えば切替表示された遊技情報画面を表示できるのまでは把握し難い。また、遊技者の操作によらずに切替表示を行うと、切替表示前の表示画面を見ていた遊技者が不快に思う虞もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-301256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、多種類の遊技情報を提供可能な場合に、より適切に遊技情報を提供可能な遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
遊技機に対応して設けられ、当該遊技機の遊技情報を表示可能な表示画面(表示領域32としての表示画面40,41,51~54)を有する表示手段(制御部36を含む情報表示装置3)を備えた遊技場用システムにおいて、
前記表示手段は、前記対応する遊技機で特定の遊技状況となった場合に(例えばアイキャッチ条件が成立した場合に)、その遊技状況に関連する第1遊技情報(例えば図8の過去7日間データ)を表示させるために操作する操作部(例えば図7の操作釦33f´´)の近傍に位置させて、前記第1遊技情報とは異なる前記遊技状況に関連した第2遊技情報(例えば図7のアイキャッチ表示Ec3としての吹き出し文字領域の突時データ)を、前記表示画面上に重ねて表示することを特徴とする遊技場用システム。
【0006】
特定の遊技状況となった場合に関連する第1遊技情報を表示させるために操作する操作部の近傍に、当該表示とは異なる関連した第2遊技情報を表示画面上に重ねて表示するので、多種類の遊技情報を提供可能な場合により適切に遊技情報を提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態における遊技場用システムの全体構成図
図2】情報表示装置の正面図
図3】情報表示装置の電気的構成を中心に示すブロック図
図4】情報表示装置におけるメイン表示部の表示例を示す図
図5】メイン表示部でのアイキャッチ表示Ec1を例示する図
図6】メイン表示部でのアイキャッチ表示Ec2を例示する図
図7】メイン表示部でのアイキャッチ表示Ec3を例示する図
図8】メイン表示部で表示される第1遊技情報としての過去7日間データを例示する図
図9】情報表示処理の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示す概略図である。遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して遊技装置2及び情報表示装置3が設けられている。これら遊技機1、遊技装置2及び情報表示装置3は、中継装置4及びLAN5を介して遊技情報管理装置6(以下「管理装置6」と略す)と接続されている。また、遊技場にはPOSや残高精算機(何れも図示略)も設置されており、これらPOSや残高精算機も、LAN5を介して管理装置6と接続されている。尚、図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置6の管理対象となっている。
【0009】
管理装置6は、遊技場内の例えば事務室などに設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード7、モニタ8が接続されると共に、図示しないマウスやプリンタ等が接続されている。管理装置6は、遊技機側(遊技機1、遊技装置2など)から出力される遊技信号を入力することで、遊技機1毎の遊技データを遊技情報として管理する。
【0010】
遊技機1は、CR(カードリーダ)パチンコ機であり、盤面1aに玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル10、上受皿11、下受皿12を有し、盤面1aに、液晶表示部13、普図入賞口14、第1始動口15、第2始動口16、大入賞口17を有する。また、遊技機1における上受皿11上面には残高表示部11a、貸出釦11b、返却釦11cを有する。
【0011】
遊技機1は以下に示すように動作する。
(1)第1始動口15は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動口16は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。各始動口15,16への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部13にて行う図柄変動(単位遊技)にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
【0012】
(2)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。尚、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されず、第2始動口16に保留がある場合は第1始動口15の保留に優先して保留している図柄変動を実行する。
【0013】
(3)大当り抽選の当選確率(大当り確率)は1/250で、大当りがその後確変状態(確変)となる大当り(確変大当り)となる割合である確変率は、ヘソ入賞では50%であるのに対して電チューでは70%である。大当りが発生すると振分けられたラウンド(R)分だけ大入賞口17を開放する。ここでラウンドは、ヘソ入賞では全てが4Rに振分けられる一方、電チューでは10Rに50%、4Rに50%振分けられる。尚、1Rの上限入賞数は10個、上限開放時間は30秒であり、上限入賞数または上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
【0014】
(4)確変中は大当り確率が1/50に向上すると共に第2始動口16への入賞率が高くなる時短状態(時短)になる複合時短となり、大当り発生まで継続する。一方で、確変とならない通常大当りが発生した場合、100回の図柄変動が行われるまで継続する確変ではない時短(単独時短)となり、大当りが発生しなければ、その後、通常状態となる。
【0015】
(5)第2始動口16は普図入賞口14への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普図1回の変動時間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。また、開放時間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動口16の入賞率が高くなる。
【0016】
(6)初期化条件成立(例えば大当り発生やラムクリア)後に所定数(800回)の図柄変動を行う迄大当りとならなかった場合は所定数(700回)の図柄変動を行う迄時短(天井時短、天時)となるが、確変にはならないので単独時短となる。ここで、天時を発生させるための図柄変動は複合時短も含め確変中は加算対象にならないが、単独時短は確変ではないので加算対象となる。また、大当りが発生しないまま天時が終了した場合、それ以降に再度所定数(800回)の図柄変動を行っても天時は発生しない。また、大当り抽選同様に突然時短(突時)の抽選も行っており、当選した場合(当選確率=1/200)、100回の図柄変動を行う迄単独時短となる突時となる。
【0017】
このような遊技機1以外に、確変中も加算対象となるような遊技機や、所謂ST機のような構成の単独時短が発生しない遊技機、或いは大当り確率が複数設けられ、設定により変更可能な遊技機といった例示した遊技機1以外の遊技機を管理対象としてもよい。以上は、機種Aを例とするものであるが、例えば機種Bであればラウンドの振分が異なる等、機種に応じて様々となる。
【0018】
遊技機側からは、遊技者による玉の打込みや各始動口15,16への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下の遊技信号を出力する。
・アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技機1から出力される信号でもよい。
【0019】
・セーフ信号=遊技機1から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号。入賞に応じた払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としてもよい。また、玉を実際に払い出した際に出力される実セーフ信号と、入賞に応じて払い出しが予約された場合に出力される入賞セーフ信号とがあるが、入賞から出力までのタイムラグを極力省くため後者を採用することが望ましい。
【0020】
スタート信号=遊技機1から出力される始動入賞(S入賞)により変動(作動)する液晶表示部13(役物)におけるスタート処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)及びスタート(スタート処理数)を特定可能な信号。図柄変動確定時に出力されるので、信号入力に応じてスタート処理を特定する。尚、始動口15,16へ入賞したことを示すS入賞信号により代用してもよい。
【0021】
・大当り信号=遊技機1から出力される大当り期間を特定可能な信号。大当り中にレベル出力される状態信号なので大当り信号入力中を大当り中として特定する。
・特別状態信号=遊技機1から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号。第2始動口16の入賞率が向上する特別状態中(時短中(複合時短を含む))にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。尚、大当り確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であってもよい。また、大当り信号と特別状態信号の何れも入力していない期間を通常状態として特定する。
【0022】
図1に示す遊技装置2は、所謂各台計数機能付の貸出機であり、遊技機1の遊技状態や遊技装置2の状態を示す状態表示灯2a、貨幣が投入される貨幣投入口21、タッチパネル式の表示部22、持玉を払出すための払出釦23、払出された玉が通過する払出ノズル24、一般カード(持玉券)や会員カードといったICカード(図示しない記録媒体)が挿入されるカード挿入口25、遊技機1の下受皿12の下方に位置する計数受皿26等を有する。
【0023】
遊技装置2は、以下に示すように動作する。
(1)貨幣を受付けすると(貨幣受付処理)と、遊技機1と遊技装置2の双方に入金額を残高に加算して表示させる。残高がある状態で遊技機1の貸出釦11bが押下(貸出操作、付与操作)されると、貸出1単位分(例えば500円)の貸出玉(対価付与価値)を遊技機1から払い出させ(対価付与処理)、レートに応じた対価分を残高から引き落とす。貨幣は複数回分の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば1万円まで)。
【0024】
(2)計数玉を受付けした場合は計数玉を持玉として特定し、その持玉を払出釦23の押下に応じて払戻す払戻処理(持玉の再プレイ処理)を可能とし、払戻した場合にはその対価分(例えば払戻した玉数と同数)の持玉を減算する。残高や持玉が残存する状態で遊技機1の返却釦11cが押下される(発行操作を受付ける)と、遊技装置2にストックされていた残高や持玉を特定可能な持玉券を発行する。尚、持玉の一部や残高のみを発行対象とする分割発行は説明の簡略化のため不可とするが、可能としてもよい。
【0025】
(3)中継装置4とのシリアル通信(売上信号の受信)により管理装置6にて貨幣受付処理や対価付与処理、残高や持玉、貸出玉数、払戻玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、及び持玉券の受付や発行処理等の各種情報を特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としてもよい。
【0026】
図2は、情報表示装置3を拡大して示す正面図である。情報表示装置3は、対応する遊技機1の上側の位置に配置され、当該遊技機1の遊技情報を表示可能な表示画面を有する表示手段である。
情報表示装置3には、遊技者が従業員を呼出すための呼出釦30、その呼出釦30での呼出表示時や特別状態中等にイルミネーション演出を行うLEDで構成されたイルミネーション部31、及び前記表示画面として各種遊技情報等を表示する表示領域32が設けられ、その表示領域32の外面にはタッチパネル33が設けられている。
【0027】
表示領域32は、図2に示すように正面から見て左方側のサブ表示部34と、右方側のメイン表示部35とに区分されている。
サブ表示部34は、例えばLEDにより「0」~「9」の数字を表示する7セグメントディスプレイにより、大当り回数やボーナス回数等を表示する複数の表示部34a,34bで構成されている。メイン表示部35は、例えばフルカラー表示可能なLCD(Liquid Cristal Display)たる液晶表示部からなり、後述するグラフやキャラクタ等、数字以外にも様々な表示が可能で、又、複数の表示部35a~35cに区分して表示する等、多様な表示態様での表示が可能である。
【0028】
情報表示装置3の制御部36は、図3の機能ブロック図で示すように、CPU36a、ROM36b、RAM36c、I/O36d等を有するマイクロコンピュータにより構成されており、ROM36b等に記憶されているコンピュータプログラムに基づいて当該装置3全体の動作を制御する。制御部36は、信号を入出力するI/F(送受信部)37を介して中継装置4に接続されており、遊技機側からの遊技信号や管理装置6からの遊技情報を中継装置4を介して入力する。
【0029】
制御部36は、遊技機側或いは管理装置6から遊技信号を入力することにより遊技情報を特定可能で、例えば対応する遊技機1からI/F37を介して入力される大当り信号に基づき、当該対応する遊技機1での大当り回数を特定する。また、制御部36は、I/F37を介して入力される特定の遊技信号に基づいて、当該対応する遊技機1での遊技状況を特定可能である。例えば対応する遊技機1において、開店時からの累計の出玉(セーフ-アウト)の最大値が基準値(例えば30000玉)に達したとき、係る遊技状況は、遊技機側或いは管理装置6からI/F37を介して入力される遊技信号に基づき制御部36で特定することができる。
【0030】
また、図3に示すように、制御部36には、呼出釦30やタッチパネル33が接続されると共に、イルミネーション部31としてのLED、サブ表示部34としてのセグメント表示部、メイン表示部35としての液晶表示部等が接続されている。制御部36は、タッチパネル33等での操作や前記遊技情報等に基づいて、イルミネーション部31、サブ表示部34、メイン表示部35の表示制御を実行することで、図2に示す表示画面や図4以降に示す様々な表示画面を表示させることができる。
【0031】
さて、本実施形態の情報表示装置3は、上記の如く出玉の最大値が30000玉に達する等、対応する遊技機1で特定の遊技状況となった場合に、その遊技状況に関連した遊技情報或いは表示画面に表示中の遊技情報に付随した情報を、アイキャッチ表示として表示画面のメイン表示部35上に重ねてポップアップ表示するようになっている。
【0032】
ここで、アイキャッチ表示とは、特定の遊技状況を判定するために予め設定された所定のアイキャッチ条件が成立した場合に、そのアイキャッチ条件に関連した、遊技者に注目させたい遊技情報を、注目領域の情報として出現させる表示態様を称するものである。本実施形態のアイキャッチ表示は、後述する図5図7の符号Ec1~Ec3で示すように、メイン表示部35の画像に重ねて、吹き出し文字表示領域或いは丸印で囲った注目領域の遊技情報をポップアップで示すものを例とする。また、吹き出し文字表示領域や丸印は、遊技者の注目度を高めるべく、例えば黄色などの目立つ色で表わされるものとする。
以下では、先ずアイキャッチ表示を行う前の「1.情報表示装置における通常表示」について説明した後、メイン表示部35での「2.アイキャッチ条件とアイキャッチ表示の態様」「3.アイキャッチ表示の処理の流れ」について順に説明する。
【0033】
<1.情報表示装置における通常表示>
図2に示すように、情報表示装置3は通常状態時の表示として、左側のサブ表示部34における複数の表示部34a,34bに大当り回数やスタート回数等を表示する一方、右側のメイン表示部35に、複数の表示部35a~35cを区分して表示する。
詳細には、サブ表示部34は、図2に例示するように、大当り回数やボーナス回数等を表示する第1サブ表示部34aと、初期化条件成立後(営業開始や特別状態の終了などにより成立)からのスタートを表示する第2サブ表示部34bとで構成される。また、第2サブ表示部34bの下方には、対応する遊技機1の台番を示す台番表示部34cがシールとして貼付されている。
【0034】
一方、メイン表示部35は、図2に例示するように上側から順に第1メイン表示部35aと第2メイン表示部35bと第3メイン表示部35cとに区分されるものとする。第1メイン表示部35aは、対応する機種に応じた画像や大当り確率のようなスペック等を表示する。第2メイン表示部35bは、該当期間(営業日)単位にて発生した「大当り」回数や「初当り」回数(通常状態にて発生した大当り回数)、上記の出玉の推移を示す所謂出玉グラフ、大当り単位のスタートをグラフ化した所謂スタート履歴グラフを表示する。第3メイン表示部35cは、同図2の左側から順に「離席」、「メニュー」、…「かんたん→←くわしい」の文字で特定される各種の釦33a~33gを表示する。
【0035】
メイン表示部35は、少なくとも第3メイン表示部35cの部分にタッチパネル33が配置されたタッチパネル式のものであり、上記の釦33a~33gとタッチパネル33とでタッチ操作に供される操作部(以下「操作釦33a~33g」とも称する)を構成する。第3メイン表示部35cの「離席」、「メニュー」,…「かんたん→←くわしい」の操作釦33a,33b,…33gは、遊技者が離席する際に或いは各種の遊技情報を表示させるためにタッチ操作する操作部に相当する。尚、以下では便宜上、遊技者等による操作釦33a~33g等のタッチ操作を単に「操作」と称し、制御主体(制御部36)を「情報表示装置3」と称して説明を簡単化する。
【0036】
例えば、操作釦33a~33gのうち「かんたん→←くわしい」の操作釦33gが操作されると、情報表示装置3は、図2の表示画面40から図4の詳細表示画面41に遷移することにより、その表示画面40,41のメイン表示部35における遊技情報の切替表示が可能である。尚、詳細表示画面41へ遷移することに伴い、「かんたん→←くわしい」の操作釦33gも「くわしい→←かんたん」の操作釦33g´に切替表示される。
【0037】
図4に示すように、詳細表示画面41では、もとの表示画面40と比較して前記スタート履歴の件数が増加するだけでなく、「大当内訳」として大当り中の出玉と基準値との比較により「超」「中」「小」の3つに区分した各発生数や状態に応じた大当り確率といった図1よりも詳細な遊技情報が表示される。詳細表示画面41は、操作釦33g´が再度操作されることにより、図2のもとの表示画面40へ戻る。
【0038】
尚、何れの表示画面40,41でも、通常状態の場合には、上記のようにメイン表示部35にて遊技情報を各表示部35a~35cで区分して表示するが、例えば特別状態発生演出を行う際や後述する図8の如く拡大して遊技情報の表示を行う際等、メイン表示部35全体で情報表示を行う場合には、区分のない情報表示が可能である。
また、図2は、サブ表示部34とメイン表示部35を含む表示画面40全体(情報表示装置3全体)の例示であるが、メイン表示部35では、第1メイン表示部35aにキャラクタを表示する等、数字やグラフ以外にも様々な表示が可能で、又、多様な表示態様での表示を可能としている。以下の図5図8の表示画面51~54では、メイン表示部35側の部分を特化して示すものとする。
【0039】
<2.アイキャッチ条件とアイキャッチ表示の態様>
図5図8は、アイキャッチ条件乃至アイキャッチ表示に関する表示画面51~54を示しており、このうち図5は、対応する遊技機1においてアイキャッチ条件1の成立により表示される表示画面51を示している。
【0040】
即ち、情報表示装置3は、対応する遊技機1において上記の出玉の最大値が基準値(例えば30000玉)に達している状態でスタートが所定値(例えば50回)更新される毎に、アイキャッチ条件1が成立したと判定する。また、情報表示装置3は、当該アイキャッチ条件1を満たす遊技状況となった場合に、その遊技状況に関連する出玉の遊技情報が表示画面40に表示中であれば(図2の出玉グラフ参照)当該出玉の遊技情報と併せてアイキャッチ表示Ec1を行う。
ここで、アイキャッチ表示Ec1は、図5の表示画面51で例示するように、出玉グラフの部分を注目領域として囲う丸印、及び出玉グラフの近傍にて「Check! 最高出玉35480玉」とのメッセージを示す吹き出し文字領域をポップアップ表示した第3遊技情報である。このように第3遊技情報は、前記表示中の出玉グラフの遊技情報に付随した情報であり、アイキャッチ終了条件の成立により(後述する図9のS14参照)、当該アイキャッチ表示Ec1を終了する。
【0041】
一方、情報表示装置3は、対応する遊技機1において前記天井時短が発生した場合に、アイキャッチ条件2が成立したと判定する。また、情報表示装置3は、当該アイキャッチ条件2を満たす遊技状況となった場合に、その遊技状況に関連する天井時短の遊技情報が表示画面40に表示中でなければアイキャッチ表示Ec2を行う。
【0042】
アイキャッチ表示Ec2は、図6の表示画面52で例示するように、天井時短の発生に伴い「確率データ」の操作釦33fから切替表示される「天井時短データ」の操作釦33f´を注目領域として囲う丸印、及びその操作釦33f´の近傍にて「Check! 天井時短中の大当り期待獲得数」とのメッセージを示す吹き出し文字領域をポップアップ表示した遊技情報である。
尚、表示画面52上側の第1メイン表示部35aにおける「天井時短スタート 低確800」との表示はスペックを示す表示である一方、第2メイン表示部35b左下の「低確スタート」は実際の状況を示しており、同図6では正に800分のスタートが発生したことで天井時短が発生した時点を示している。
【0043】
上記のように、特定の遊技状況はアイキャッチ条件1,2として複数規定され、各々関連する遊技情報を予め対応付け可能であることから、アイキャッチ条件1,2が成立した場合に、当該遊技状況に関連するものとして対応付けられた遊技情報が表示画面40に表示中であれば当該遊技情報と併せてアイキャッチ表示Ec1を行う一方、当該遊技情報が表示画面40に表示中でなければアイキャッチ表示Ec2を行う。
【0044】
ここで、図5図6の対比から明らかなように、アイキャッチ表示Ec1では「35480玉」との数値にて第3遊技情報が示される一方、アイキャッチ表示Ec2では、そのような数値が示されず、確認すべき遊技情報項目として示される。これは現在表示されている遊技情報において、アイキャッチ表示Ec1の如く対応した出玉の遊技情報が含まれていれば更に詳細を示す第3遊技情報を当該アイキャッチ表示Ec1により表示する一方、アイキャッチ表示Ec2の如く対応した天井時短の遊技情報が含まれていなければ、その遊技情報に関連する第2遊技情報(図7の突時データ)の表示を行うべく「天井時短データ」の操作釦33f´を示すことで、その操作を促す表示としている。
【0045】
図7の表示画面53は、「天井時短データ」の操作釦33f´の操作により図6の表示画面52から表示切替されたアイキャッチ表示Ec3を例示している。
アイキャッチ表示Ec3は、その操作釦33f´の操作に伴い、当該「天井時短データ」の操作釦33f´及び「かんたん→←くわしい」の操作釦33gから、「過去7日間のデータを見る」の操作釦33f´´及び「閉じる」の操作釦33g´´への切替表示が行われるのに併せて、その操作釦33f´´,33g´´の近傍の吹き出し文字領域に、「突時データ」をポップアップ表示した第2遊技情報である。
【0046】
この場合、「突時データ」は、図7に例示するように天井時短や突然時短(突時)に関する当日の「突時回数」「突破率」「突時確率」「突時中GET大当り平均獲得数」といった遊技情報を含み、表示画面53では大当り回数のような他の遊技情報も確認可能であることから、それらの表示を見比べることで遊技者はその比較結果に基づき遊技状況を確認可能となる。
【0047】
図7の表示画面53において、「過去7日間のデータ見る」の操作釦33f´´を操作すると、第1メイン表示部35a及び第2メイン表示部35bが図8の表示画面54の如く切替表示される。
図8の表示画面54では、大当り回数やスタートのような他の遊技情報も含めて、スワイプ操作や第3メイン表示部35cでの操作による画面切替により、過去7日分の遊技情報を確認可能となる。表示画面54の遊技情報は、図7のアイキャッチ表示Ec3の内容の少なくとも一部と当該ポップアップ表示以外に表示されていた内容の少なくとも一部とを含む第1遊技情報である。
【0048】
換言すれば、図7のアイキャッチ表示Ec3は、図8の「過去7日間」の第1遊技情報の少なくとも一部を示す第2遊技情報であるが、両者は異なる内容を含んだ表示形態の遊技情報として把握される。また、アイキャッチ表示Ec3は、その第2遊技情報の内容について図6の表示画面52のアイキャッチ表示Ec2で示唆され、その上で(図7の表示画面53で)表示されるものといえる。
【0049】
尚、以下の「3.アイキャッチ表示の処理の流れ」で説明するように、例えば図2の通常状態時の表示画面40と図4の詳細表示画面41とでは表示される遊技情報が異なることから、アイキャッチ条件が成立した場合に、対応する遊技情報によっては表示画面の何れを表示しているかにより(図9のS2参照)、アイキャッチ表示Ec1とアイキャッチ表示Ec2とが選択的に表示されるようになっている(S3,S6参照)。つまり、同一のアイキャッチ条件が成立しても表示画面40,41等で表示している遊技情報に応じて異なるアイキャッチ表示が行われる。
【0050】
<3.アイキャッチ表示の処理の流れ>
図9は、アイキャッチ表示Ec1~Ec3に係る処理の流れを示しており、同図のS1,S2,…は、情報表示装置3が実行する各ステップを示している。なお、情報表示装置3では、特定の遊技状況を判定するためのアイキャッチ条件1,2が予め規定されている(RAM36c等の記憶手段に記憶されている)ものとする。
【0051】
情報表示装置3は、アイキャッチ条件1,2が何れも成立しておらず、且つアイキャッチ表示Ec1~Ec3中でないとき、S1でNO且つS13でNOと判定する待機フローを実行している。
ここで先ず、情報表示装置3は、対応する遊技機1で特定の遊技状況となったか否かを、アイキャッチ条件1,2の少なくとも一方が成立したか否かにより判定する(S1)。
【0052】
情報表示装置3は、アイキャッチ条件1,2の少なくとも一方が成立したと判定したとき(S1:YES)、その遊技状況に対応する遊技情報が表示画面で表示中か否かを判定する(S2)。
例えば、アイキャッチ条件1を満たす特定の遊技状況となった場合に、その遊技状況に関連する出玉の遊技情報が前記切替表示により表示画面40に表示中であれば(S2:YES、図2の出玉グラフ参照)、アイキャッチ表示Ec1を出現させることにより(図5参照)当該出玉の遊技情報と併せて第3遊技情報の表示を開始する(S3)。この後(リターン後、S1:NO)、アイキャッチ表示中となり(S13:YES)、アイキャッチ終了条件が成立しておらず(S14:NO)、他のアイキャッチ表示Ec2,Ec3の表示中ではない(S15:NO、且つS16:NO)と判定する待機フローに移行する。
【0053】
この場合、新たなアイキャッチ条件が成立した場合には新たな処理を行うが(S1:YES)、例えば前記アイキャッチ表示Ec1の表示開始から所定期間(例えば5秒)が経過する、或いはメイン表示部35を操作する等してアイキャッチ終了条件が成立したとき(S14:YES)、当該アイキャッチ表示Ec1を終了する(S17の後、リターンする)。
【0054】
一方、例えばアイキャッチ条件2を満たす特定の遊技状況となった場合に(S1:YES)、その遊技状況に関連する天井時短の遊技情報が前記切替表示により表示画面40に表示中でなければ(S2:NO)、第2遊技情報についての表示を行うべく、対応する図6の「天井時短データ」の操作釦33f´を表示していなければ(S4:NO)、当該操作釦33f´を表示させるとともに(S5)、アイキャッチ表示Ec2を出現させることにより(S6)、確認可能な遊技情報項目を示して操作釦33f´の操作を促す。
【0055】
ここで、操作釦33f´の操作が無ければ(S7:NO)リターンし、操作があれば(S7:YES)、アイキャッチ表示Ec2を終了して(S8)、図7のアイキャッチ表示Ec3を出現させることにより、第2遊技情報の表示を開始する(S9)。また、この場合、図6の「天井時短データ」の操作釦33f´及び「かんたん→←くわしい」の操作釦33gから、図7の「過去7日間のデータを見る」の操作釦33f´´及び「閉じる」の操作釦33g´´への切替表示を行う(S10)。
【0056】
こうして、「過去7日間のデータを見る」の操作釦33f´´の操作が無ければ(S11:NO)リターンし、操作があれば(S11:YES)、図7の表示画面53から図8の表示画面54へと切替表示することにより(S12)、第1遊技情報を表示させる。
【0057】
一方で、アイキャッチ表示Ec2を開始してリターンした場合(S7:NOの場合)、その後、アイキャッチ条件が成立せず(S1:NO)、アイキャッチ表示Ec2中となり(S13:YES)、そのアイキャッチ終了条件が成立しておらず(S14:NO,且つS15:YES)、操作釦33f´の操作が無い(S7:NO)と判定する待機フローに移行する。
この場合、上記と同様、新たなアイキャッチ条件が成立した場合には新たな処理を行い(S1:YES)、アイキャッチ終了条件が成立したとき(S14:YES)、当該アイキャッチ表示Ec2を終了し(S17の後、リターンする)、対応する操作釦33f´の表示も切替前の操作釦33fの表示に戻す。
【0058】
他方で、アイキャッチ表示Ec3を開始してリターンした場合(S11:NOの場合)、その後、アイキャッチ条件が成立せず(S1:NO)、アイキャッチ表示Ec3中となり(S13:YES)、そのアイキャッチ終了条件が成立しておらず(S14:NO)、アイキャッチ表示Ec2中ではなく、アイキャッチ表示Ec3中であり(S16:YES)、操作釦33f´´の操作が無い(S11:NO)と判定する待機フローに移行する。
この場合も、新たなアイキャッチ条件が成立した場合には新たな処理を行い(S1:YES)、アイキャッチ終了条件が成立したとき(S14:YES)、当該アイキャッチ表示Ec3を終了する(S17の後、リターンする)。尚、アイキャッチ終了条件には、図7の「閉じる」の操作釦33g´´の操作も含まれる。
【0059】
以上に説明した本実施形態によれば、次の効果を得ることができる。
情報表示装置3は、対応する遊技機1で特定の遊技状況となった場合に、その遊技状況に関連する図8の第1遊技情報を表示させるために操作する操作部(例えば図7の操作釦33f´´たる切替釦)の近傍に位置させて、第1遊技情報とは異なる前記遊技状況に関連した第2遊技情報を、アイキャッチ表示Ec3により表示画面53上に重ねてポップアップで、言わばチラ見せするので、アイキャッチ表示Ec3により既に表示画面表示中の遊技情報の少なくとも一部は確認でき、他の遊技情報を参照していた遊技者が不快に思う虞を低減できる。また、他の確認できる遊技情報とアイキャッチ表示Ec3による遊技情報とを比較することで遊技者が遊技状況を確認できるので、アイキャッチ表示Ec3における情報量を必要以上に多くする必要性を低減できる。更にアイキャッチ表示Ec3が操作釦33f´´の近傍に表示されるので、アイキャッチ表示Ec3にて表示される遊技情報に関心をもち釦操作することで所望の遊技情報を閲覧できた遊技者が釦操作に応じて表示される遊技情報を把握できるようになり、その後に釦操作により遊技情報を表示するといったように、多種類の遊技情報を提供可能とすることで操作が複雑化しても、より適切に遊技情報を提供可能となる。
【0060】
情報表示装置3は、前記特定の遊技状況となった場合に、図6の表示画面52において第2遊技情報の内容を示唆する情報の表示をアイキャッチ表示Ec2で行い、操作釦33f´の操作に応じて図7の表示画面53で第2遊技情報の表示をアイキャッチ表示Ec3で行うので、示唆された遊技情報に興味のない遊技者や他の遊技情報を視認していた遊技者等に対して、必要以上にアイキャッチ表示Ec3による情報提示を行うことで不快に思われる虞を低減できる。
【0061】
前記特定の遊技状況はアイキャッチ条件として複数設けられ、各々関連する遊技情報が対応付けられており、その遊技状況に関連する遊技情報が表示画面40に表示中であれば当該遊技情報と併せて第3遊技情報のアイキャッチ表示Ec1を行う一方、当該遊技情報が表示画面40に表示中でなければ、第2遊技情報についてのアイキャッチ表示Ec2やアイキャッチ表示Ec3を行うので、釦操作が必要な場合と不必要な場合とを遊技者に把握させることができる。
【0062】
アイキャッチ表示Ec1のような前記第3遊技情報は、前記表示中の遊技情報に付随した情報であることから、釦操作することなく当該付随した情報を確認可能となり、表示されている遊技情報が示す遊技状況を深堀できるだけでなく、その存在意義を把握させ易くなる。
【0063】
情報表示装置3は、図2図4で例示したように表示画面40,41における遊技情報の切替表示が可能であり、特定の遊技状況となった場合に、その遊技状況に関連する遊技情報が前記切替表示により前記表示画面に表示中であれば当該遊技情報と併せて第3遊技情報のアイキャッチ表示Ec1を行う一方、当該遊技情報が前記切替表示により前記表示画面に表示中でなければ、前記第2遊技情報についてのアイキャッチ表示Ec2やアイキャッチ表示Ec3表示を行うので、表示している遊技情報に応じた適切なアイキャッチ表示が可能になる。例えば図4の表示画面41を表示している際にはアイキャッチ表示Ec1により関連する遊技情報が表示されているので釦操作が不要だったのに、図2の表示画面40を表示している際にはアイキャッチ表示Ec2により関連する遊技情報を表示するために釦操作が必要だというように切替表示された遊技情報の利点や欠点を遊技者が把握できるようになる。
【0064】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形または拡張することができる。
図6の表示画面52を表示した状態での操作釦33f´の操作により図7の表示画面53を表示することを例示したが、操作によらず例えば所定時間の経過(例えば5秒)といったその他の切替条件の成立により図7の表示画面53を表示してもよい。係る表示処理については、図6の表示画面52を表示することなく図7の表示画面53を表示してもよいし、図5図6図7との表示画面51,52,53の何れか一つだけを処理対象にしてもよい。図8の表示画面54は、前の表示画面53から当該表示画面54への画面切替(画面遷移)により表示させることを例示したが、ポップアップ表示と同様にレイヤとして(画面切替せずに)重ねて表示してもよく、他の釦操作に応じた表示画面も画面切替により表示してよいし、レイヤ表示としてもよい。
【0065】
図5図6の表示画面51,52では遊技者に注目させたい情報の部分や操作釦33f´の部分を目立つ色の丸印で囲って識別出力することを示したが、例えば該当箇所を点滅させる、或いは輝度を高めるといった他の識別出力を採用してもよいし、必ずしも識別出力しなくともよい。また、図5の表示画面51では対象となる情報(出玉グラフ)が表示されていることから、数値表示するアイキャッチ表示Ec1を例示したが、例えばアイキャッチ表示Ec1を行っている状態で対象となる出玉グラフをタッチ操作することで、出玉グラフを拡大表示するといった画面切替や、対応する「グラフ」の操作釦33cを識別出力して操作を促すといった処理を行ってもよい。
【0066】
アイキャッチ条件を複数種類設定することを例示したが、単数としてアイキャッチ表示自体に対応する遊技情報を関連する遊技情報としてもよい。また、アイキャッチ条件2に関して、図6では右上に示すスペック「天井時短スタート 低確800」と、左下に示す実際の状況「低確スタート」とを表示画面52で例示したが、例えば天井時短分のスタート(例えば800回)よりも所定回数分(例えば100回)少ないスタート(例えば700回)に遊技中のスタートが達した場合にアイキャッチ条件2を成立させるようにしてもよい。更に、アイキャッチ条件を特定するための遊技情報は、遊技機側から出力される遊技信号により特定可能な遊技情報に限定する必要はなく、例えば時刻のような遊技情報により所定時刻における大当り状況を示す遊技情報を関連する遊技情報として提示するといった構成も想定でき、アイキャッチ条件としては遊技に関わるどのような条件を採用してもよい。
操作釦33gをアイキャッチ条件の成立に応じて切替表示することを例示したが、切替表示することなくアイキャッチ表示に対応した釦をアイキャッチ条件の成立に関わらず表示したままとしてもよい。
【0067】
遊技機1上方の情報表示装置3にて表示する構成を例示したが、遊技装置2のような遊技機1間に設けられる情報表示装置(表示部22)や島端に設けられる集合情報表示装置に本案を採用してもよい。
関連する設定情報(アイキャッチ条件等の情報)は予め設定されていれば遊技場管理者が任意に設定しても、管理装置6の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部や遊技機メーカ等)の管理サーバからダウンロードして設定してもよい。
【0068】
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定してもよい。また、機種としては、メーカ単位やスペック単位等、遊技機の種類を示せばどの様な区分としてもよい。
数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用してもよい。また、演算式については単なる例示であり例示した演算式と同様の値を示す、又は同様の意義を持つ演算値を演算するのであれば、どの様な演算式を採用してもよい。
【0069】
以下と未満についてはどちらを採用してもよく、「達していない」等の表現は以下或いは未満となった場合の何れにも対応する表現となる。以上と超過についても同様で、「達している」等の表現は双方に対応する表現となる。
前記表示画面について液晶表示部やセグメント表示部を含む構成を例示したが、有機EL等の他の表示方法を採用してもよい。また、前記操作部についてタッチ操作を受付けるタッチパネル式の操作釦33f~33f´´を例示したが、押圧操作を受付ける押圧式の釦で構成してもよい。
【0070】
対象となる遊技機1はパチンコ遊技機やスロットマシン等が例示でき、単位遊技は所謂図柄変動やゲームとすればよいが、その他に遊技媒体を排出せずデータ上のポイントを遊技に応じて更新する所謂封入式の遊技機等も想定できるため、玉やメダル等の遊技媒体や上記ポイントを包含する遊技価値という表現を適宜使用している。また、確変となった場合に大当りが発生するまで確変が継続する遊技機1を例示したが、時短回数のように所定数の図柄変動を行った場合に確変が終了する所謂ST機のような遊技機や、特別状態中に小当りの発生確率が高まる所謂小当りRUSH機能を備えた遊技機を対象としてもよい。
【0071】
情報表示装置3が行う処理の一部を管理装置6、遊技装置2、或いは中継装置4等にて行ってもよいし、情報表示装置3のみで全てを構成してもよい。
また、上記の例示した構成を適宜設定に応じて採用するか否かを変更してもよいし、変形例を含む例示した構成をどのように組合せてもよいし、適宜構成を除外してもよい。
【符号の説明】
【0072】
図面中、1は遊技機、3は情報表示装置(表示手段)、32は表示領域(表示画面)、33f~33f´´は操作部、36は制御部(表示手段)、40,41,51~54は表示画面、である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9