(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187320
(43)【公開日】2022-12-19
(54)【発明の名称】制御装置、移動体、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/09 20060101AFI20221212BHJP
G16Y 10/20 20200101ALI20221212BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20221212BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20221212BHJP
【FI】
G08G1/09 F
G16Y10/20
G16Y20/20
G16Y40/10
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021095297
(22)【出願日】2021-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂川 祐太
(72)【発明者】
【氏名】井上 茂
(72)【発明者】
【氏名】呉橋 崇弘
(72)【発明者】
【氏名】堀内 守哉
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB13
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF27
5H181FF33
5H181FF35
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL07
5H181LL08
5H181LL09
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両に正確な警報情報を送信することができ、正しい警告情報に基づいて適切に制御を行うことができる制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置は、移動体に搭載された撮像装置によって撮像された画像から認識された警告対象の位置及び警告対象の数を示す情報を取得する取得部と、取得部が取得した警告対象の位置の付近に存在する複数の外部端末から、複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡を示す軌跡情報を受信する制御を行う受信制御部と、複数の外部端末の数が取得部が取得した警告対象の数より多い場合に、複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、複数の外部端末の中から警告情報の送信対象となる1つ以上の外部端末を選択する選択部と、選択部が選択した1つ以上の外部端末に警告情報を送信する制御を行う送信制御部とを備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に搭載された撮像装置によって撮像された画像から認識された警告対象の位置及び前記警告対象の数を示す情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記警告対象の位置の付近に存在する複数の外部端末から、前記複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡を示す軌跡情報を受信する制御を行う受信制御部と、
前記複数の外部端末の数が前記取得部が取得した前記警告対象の数より多い場合に、前記複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、前記複数の外部端末の中から警告情報の送信対象となる1つ以上の外部端末を選択する選択部と、
前記選択部が選択した前記1つ以上の外部端末に警告情報を送信する制御を行う送信制御部と
を備える制御装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記移動体に設けられ、
前記送信制御部は、前記取得部が取得した前記警告対象の位置を含む情報を、宛先を指定せずに送信する制御をさらに行い、
前記受信制御部は、前記送信制御部の制御により送信された前記情報の応答として、前記複数の外部端末から前記軌跡情報を受信する制御を行い、
前記送信制御部は、前記選択部が選択した前記1つ以上の外部端末に宛先を指定して前記警告情報を送信する制御を行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記送信制御部は、前記複数の外部端末の数が前記取得部が取得した前記警告対象の数と一致する場合に、前記複数の外部端末に警告情報を送信する制御を行う
請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記選択部は、前記複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、前記複数の外部端末のうち前記移動体が走行可能なエリアに出ていない外部端末を特定し、前記特定した外部端末を警告情報の送信対象から除外する
請求項2又は3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記送信制御部は、前記取得部が取得した前記警告対象の位置の座標情報を含む位置情報を送信する制御を行う
請求項2から4のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記制御装置は、前記移動体の外部のサーバに設けられ、
前記取得部は、前記移動体から、前記警告対象の位置及び前記警告対象の数を示す情報を受信し、
前記制御装置は、
外部端末の現在位置情報を取得する現在位置情報取得部と、
前記現在位置情報に基づいて、前記移動体から受信した前記警告対象の位置の近傍に存在する外部端末を特定する特定部と
をさらに備え、
前記特定部が特定した外部端末の数が前記移動体から受信した前記警告対象の数より多い場合に、
前記受信制御部は、前記外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡を示す軌跡情報を受信する制御を行い、
前記選択部は、前記複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、前記複数の外部端末の中から警告情報の送信対象となる1つ以上の外部端末を選択する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項7】
前記送信制御部は、前記特定部が特定した外部端末の数が前記移動体から受信した前記警告対象の数と一致する場合に、前記特定部が特定した外部端末に警告情報を送信する制御を行う
請求項6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記移動体は車両である
請求項1から7のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項9】
請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置を備える移動体。
【請求項10】
移動体に搭載された撮像装置によって撮像された画像から認識された警告対象の位置及び前記警告対象の数を示す情報を取得する段階と、
前記取得された前記警告対象の位置の付近に存在する複数の外部端末から、前記複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡を示す軌跡情報を受信する制御を行う段階と、
前記複数の外部端末の数が前記取得された前記警告対象の数より多い場合に、前記複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、前記複数の外部端末の中から警告情報の送信対象となる1つ以上の外部端末を選択する段階と、
前記選択された前記1つ以上の外部端末に警告情報を送信する制御を行う段階と
を備える制御方法。
【請求項11】
コンピュータに、
移動体に搭載された撮像装置によって撮像された画像から認識された警告対象の位置及び前記警告対象の数を示す情報を取得するステップと、
前記取得された前記警告対象の位置の付近に存在する複数の外部端末から、前記複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡を示す軌跡情報を受信する制御を行うステップと、
前記複数の外部端末の数が前記取得された前記警告対象の数より多い場合に、前記複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、前記複数の外部端末の中から警告情報の送信対象となる1つ以上の外部端末を選択するステップと、
前記選択された前記1つ以上の外部端末に警告情報を送信する制御を行うステップと
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、移動体、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、検知されていた歩行者が検知されなくなったとき、記憶されている歩行者の位置を時系列的な変化から歩行者の移動軌跡を追跡し、歩行者の現在位置を推定して記憶する技術が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2008-021269号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、制御装置が提供される。制御装置は、移動体に搭載された撮像装置によって撮像された画像から認識された警告対象の位置及び警告対象の数を示す情報を取得する取得部を備える。制御装置は、取得部が取得した警告対象の位置の付近に存在する複数の外部端末から、複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡を示す軌跡情報を受信する制御を行う受信制御部を備える。制御装置は、複数の外部端末の数が取得部が取得した警告対象の数より多い場合に、複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、複数の外部端末の中から警告情報の送信対象となる1つ以上の外部端末を選択する選択部を備える。制御装置は、選択部が選択した1つ以上の外部端末に警告情報を送信する制御を行う送信制御部を備える。
【0004】
制御装置は、移動体に設けられてよい。送信制御部は、取得部が取得した警告対象の位置を含む情報を、宛先を指定せずに送信する制御をさらに行ってよい。受信制御部は、送信制御部の制御により送信された情報の応答として、複数の外部端末から軌跡情報を受信する制御を行ってよい。送信制御部は、選択部が選択した1つ以上の外部端末に宛先を指定して警告情報を送信する制御を行ってよい。
【0005】
送信制御部は、複数の外部端末の数が取得部が取得した警告対象の数と一致する場合に、複数の外部端末に警告情報を送信する制御を行ってよい。
【0006】
選択部は、複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、複数の外部端末のうち移動体が走行可能なエリアに出ていない外部端末を特定し、特定した外部端末を警告情報の送信対象から除外してよい。
【0007】
送信制御部は、取得部が取得した警告対象の位置の座標情報を含む位置情報を送信する制御を行ってよい。
【0008】
制御装置は、移動体の外部のサーバに設けられてよい。取得部は、移動体から、警告対象の位置及び警告対象の数を示す情報を受信してよい。制御装置は、外部端末の現在位置情報を取得する現在位置情報取得部を備えてよい。制御装置は、現在位置情報に基づいて、移動体から受信した警告対象の位置の近傍に存在する外部端末を特定する特定部を備えてよい。特定部が特定した外部端末の数が移動体から受信した警告対象の数より多い場合に、受信制御部は、外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡を示す軌跡情報を受信する制御を行い、選択部は、複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、複数の外部端末の中から警告情報の送信対象となる1つ以上の外部端末を選択してよい。
【0009】
送信制御部は、特定部が特定した外部端末の数が移動体から受信した警告対象の数と一致する場合に、特定部が特定した外部端末に警告情報を送信する制御を行ってよい。
【0010】
移動体は車両であってよい。
【0011】
本発明の第2の態様においては、移動体が提供される。移動体は、上記制御装置を備える。
【0012】
本発明の第3の態様においては、制御方法が提供される。制御方法は、移動体に搭載された撮像装置によって撮像された画像から認識された警告対象の位置及び警告対象の数を示す情報を取得する段階を備える。制御方法は、取得された警告対象の位置の付近に存在する複数の外部端末から、複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡を示す軌跡情報を受信する制御を行う段階を備える。制御方法は、複数の外部端末の数が取得された警告対象の数より多い場合に、複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、複数の外部端末の中から警告情報の送信対象となる1つ以上の外部端末を選択する段階を備える。制御方法は、選択された1つ以上の外部端末に警告情報を送信する制御を行う段階を備える。
【0013】
本発明の第4の態様においては、プログラムが提供される。プログラムは、コンピュータに、移動体に搭載された撮像装置によって撮像された画像から認識された警告対象の位置及び警告対象の数を示す情報を取得するステップを実行させる。プログラムは、コンピュータに、取得された警告対象の位置の付近に存在する複数の外部端末から、複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡を示す軌跡情報を受信する制御を行うステップを実行させる。プログラムは、コンピュータに、複数の外部端末の数が取得された警告対象の数より多い場合に、複数の外部端末のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、複数の外部端末の中から警告情報の送信対象となる1つ以上の外部端末を選択するステップを実行させる。プログラムは、コンピュータに、選択された1つ以上の外部端末に警告情報を送信する制御を行うステップを実行させる。
【0014】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】警告システム10の利用場面を模式的に示す。
【
図4】端末82、MECサーバ52及び車両20が実行する処理の流れを概略的に示す。
【
図5】端末82及び車両20が実行する処理の流れを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0017】
図1は、警告システム10の利用場面を模式的に示す。警告システム10は、車両20と、端末82a及び端末82bと、基地局50及びMECサーバ52とを備える。
【0018】
端末82a及び端末82bは、それぞれ人物80a及び人物80bが所持する端末である。本実施形態において、人物80a及び人物80bを「人物80」と総称する場合がある。また、端末82a及び82bを「端末82」と総称する場合がある。なお、本実施形態では、端末82は人物80の近くに位置しているとみなして制御を行う。つまり、端末82を選択することは、人物80を選択することと同じ意味を持つとする。
【0019】
車両20は移動体の一例である。車両20は、センサ29と制御装置24とを備える。センサ29は、カメラを含んで構成される。制御装置24は、センサ29が取得した情報を処理する機能と、通信機能とを備える。
【0020】
図1において、車両20は、道路70に沿って走行しているとする。人物80aは家屋62の敷地から外に出ている人物であるとする。人物80bは家屋62の敷地内の庭60で作業している人物であるとする。端末82は、端末82の現在位置情報を比較的に短い周期で取得して、取得した時系列の位置情報を移動軌跡を示す軌跡情報として端末82内に記憶する。一例として、軌跡情報として記憶する位置情報の期間は、例えば最新の数分から数十分程度の期間であってよい。端末82は、予め定められた周期で現在位置情報をMECサーバ52に送信する。これにより、MECサーバ52は、端末82の最新の現在位置を記憶する。
【0021】
車両20の制御装置24は、センサ29のカメラ機能で得られた画像から人物80aを認識すると、認識した人物80aの位置を示す位置情報(「認識位置情報」と呼ぶ)及び認識した人物80の人数(「認識者数」と呼ぶ)を含む認識情報を、基地局50を通じてMECサーバ52に送信する。
図1の例では、制御装置24は庭60に存在する人物80bは認識していないため、認識者数は1である。
【0022】
MECサーバ52は、端末82の最新の現在位置と、制御装置24から受信した認識情報に含まれる認識位置情報とに基づいて、認識位置情報が示す位置を含む予め定められた範囲内に存在する端末82を、警告対象候補として特定する。端末82bは端末82aの比較的に近くに位置しているため、警告対象候補として端末82a及び端末82bを選択する。よって、警告対象候補として選択された端末82の数は2である。警告対象候補として選択された端末の数を「警告対象候補数」と呼ぶ。
【0023】
MECサーバ52は、警告対象候補数が認識者数より多い場合、警告対象候補として選択した端末82から軌跡情報を受信する。MECサーバ52は、軌跡情報に基づいて、警告対象候補の中から特定の警告対象を選択する。例えば、MECサーバ52は、軌跡情報に基づいて、端末82bが予め定められた期間にわたって家屋62の敷地外の道路に出ていないと判断して、端末82bを警告対象から除外する。MECサーバ52は、軌跡情報に基づいて端末82aが家屋62の敷地外の道路に出ていると判断して、端末82aを警告対象に含める。
【0024】
MECサーバ52は、警告対象として選択した端末82に警告情報を送信する。また、MECサーバ52は、警告対象として選択した端末82の位置を含む警告情報を、車両20の制御装置24に送信する。制御装置24は、警告情報に基づいて、車両20の乗員に対する警告情報を車両20に表示させる。
【0025】
なお、車両20の制御装置24は、認識情報を送信する場合に、MECサーバ52宛ではなく、宛先を指定せずに端末82で受信可能となるように送信してよい。端末82は、認識情報を受信すると、軌跡情報を含む応答情報を制御装置24に送信してよい。制御装置24は、受信した応答情報の送信元の端末82の数が認識者数より多い場合に、軌跡情報に基づいて警告対象となる端末82を選択してよい。なお、警告対象となる端末82を選択する手法は、MECサーバ52が警告対象となる端末82を選択する手法と同じ手法を採用することができる。制御装置24は、警告対象として選択した端末82に警告情報を送信するとともに、車両20の乗員に対する警告情報を車両20に表示させる。
【0026】
警告システム10によれば、庭60で作業中の人物80bが所持する端末82bに警告情報を送信することを抑制することができる。これにより無駄に警報を送信することを抑制することができる。また、車両20に正確な警報情報を送信することができる。そのため、車両20は正しい警告情報に基づいて適切に制御を行うことができる。
【0027】
図2は、車両20のシステム構成を示す。車両20は、センサ29と、制御装置24と、通信装置48と、情報出力装置40と、運転支援制御装置30とを備える。
【0028】
センサ29は、カメラ22と、GNSS受信部25と、車速センサ26と、レーダー21とを備える。レーダー21は、LiDARやミリ波レーダー等であってよい。GNSS受信部25は、GNSS衛星から発信された電波を受信する。GNSS受信部25は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、車両20の現在位置を示す情報を生成する。カメラ22は、車両20に搭載される撮像部の一例である。カメラ22は、車両20の周辺を撮像して画像情報を生成する。例えば、カメラ22は、車両20の進行方向の画像を撮像して画像情報を生成する。カメラ22は単眼カメラであってよい。カメラ22は複眼カメラであり、物体までの距離情報を取得できるカメラであってよい。なお、センサ29は、オドメータ等の位置センサや、加速度センサや姿勢センサ等のIMU(慣性計測ユニット)を備えてよい。
【0029】
運転支援制御装置30は、センサ29で検出された情報を用いて、車両20の運転支援を行う。運転支援制御装置30は、先進運転支援システム(ADAS;Advanced Driver-Assistance Systems)の機能を有するECUにより実現されてよい。
【0030】
通信装置48は、端末82及びMECサーバ52との間の直接通信を担う。通信装置48は、PC5インタフェースを通じて端末82と通信してよい。
【0031】
制御装置24は、制御部200と、記憶部280とを備える。制御部200は、例えばプロセッサを含む演算処理装置等の回路により実現される。記憶部280は、不揮発性の記憶媒体を備えて実現される。制御部200は、記憶部280に格納された情報を用いて処理を行う。制御部200は、CPU、ROM、RAM、I/O及びバス等を備えたマイクロコンピュータを備えるECU(Electronic Control Unit)によって実現されてよい。
【0032】
情報出力装置40は、警報情報を出力する装置である。情報出力装置40は、HMI(Human Machine Interface)機能を有してよい。情報出力装置40は、ヘッドアップディスプレイやナビゲーションシステムを含んでよい。情報出力装置40は、車両20の乗員が所持する携帯端末であってもよい。情報出力装置40は、音声により警報情報を出力する音声出力装置であってよい。
【0033】
制御部200は、取得部220と、選択部240と、出力制御部208と、送信制御部250と、受信制御部260とを備える。
図2に示す機能ブロックのうちの一部の機能を制御部200が有しない形態を採用してよい。例えば、制御部200には取得部220及び選択部240の機能のみが実装され、他の機能はセンサ29等の他の回路の機能として実装される形態を採用してよい。
【0034】
取得部220は、車両20に搭載されたカメラ22によって撮像された画像から認識された警告対象の位置及び警告対象の数を示す情報を取得する。例えば、取得部220は、カメラ22によって撮像された画像に対して人物を認識する処理を行うことによって、人物80の位置及び数を示す情報を取得してよい。
【0035】
受信制御部260は、取得部220が取得した警告対象の位置の付近に存在する複数の端末82から、複数の端末82のそれぞれの過去の移動軌跡を示す軌跡情報を受信する制御を行う。選択部240は、複数の端末82の数が取得部220が取得した警告対象の数より多い場合に、複数の端末82のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、複数の端末82の中から警告情報の送信対象となる1つ以上の端末82を選択する。送信制御部250は、選択部240が選択した1つ以上の端末82に警告情報を送信する制御を行う。
【0036】
送信制御部250は、取得部220が取得した警告対象の位置を含む情報を、宛先を指定せずに送信する制御を行ってよい。送信制御部250は、警告対象の位置を含む情報をブロードキャストにより送信する制御を行ってよい。
【0037】
受信制御部260は、送信制御部250の制御により送信された情報の応答として、複数の端末82から軌跡情報を受信する制御を行ってよい。送信制御部250は、選択部240が選択した1つ以上の端末82に宛先を指定して警告情報を送信する制御を行ってよい。
【0038】
送信制御部250は、複数の端末82の数が取得部220が取得した警告対象の数と一致する場合に、複数の端末82に警告情報を送信する制御を行ってよい。これにより、軌跡情報を端末82から取得せずに警告情報を送信することができる。
【0039】
選択部240は、複数の端末82のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、複数の端末82のうち車両20が走行可能なエリアに出ていない端末82を特定し、特定した端末82を警告情報の送信対象から除外してよい。
【0040】
送信制御部250は、取得部220が取得した警告対象の位置の座標情報を含む位置情報を送信する制御を行ってよい。警告対象の位置の座標情報は、人物を認識した範囲を示す複数の座標情報を含んでよい。座標情報は、地理的な位置を表す座標情報であってよい。人物を認識した範囲が多角形の場合、人物を認識した範囲の座標情報は多角形の頂点の座標情報であってよい。人物を認識した範囲を、特定の座標情報と当該座標情報が示す位置からの距離情報を含んでよい。例えば、人物を認識した範囲内の特定の地点の座標情報と、当該地点を基準とした人物を認識した範囲の広さを表す距離情報を含んでよい。
【0041】
出力制御部208は、車両20の運転支援又は車両20の乗員に対する警告の実行を制御してよい。例えば、出力制御部208は、選択部240が選択した端末82に関する警告情報を情報出力装置40に出力させる。一例として、出力制御部208は、運転支援制御装置30を制御することにより、車両20の走行を制御してよい。情報出力装置40がヘッドアップディスプレイを備える場合において、出力制御部208は、選択部240が選択した端末82の位置に人物80が存在することを示すマークをヘッドアップディプレイに表示させてよい。出力制御部208は、端末82の位置に対応する表示領域にマークを形成するための光を、ヘッドアップディプレイに出力させる。出力制御部208は、車両20のウインドシールドに設けられたマークを表示させてよい。出力制御部208は、音声や文字によって警告情報を出力してもよい。出力制御部208は、運転支援制御装置30を通じて車両20の走行を制御してもよい。
【0042】
図3は、MECサーバ52のシステム構成を示す。MECサーバ52は、通信装置348と、制御部300と、記憶部380とを備える。
【0043】
制御部300は、通信装置348の制御を行う。通信装置348は、端末82及び制御装置24との間の通信を担う。制御部200は、例えばプロセッサを含む演算処理装置等の回路により実現される。記憶部380は、不揮発性の記憶媒体を備えて実現される。制御部300は、記憶部380に格納された情報を用いて処理を行う。制御部300は、CPU、ROM、RAM、I/O及びバス等を備えたマイクロコンピュータによって実現されてよい。
【0044】
制御部300は、現在位置情報取得部310と、特定部330と、取得部320と、特定部330と、選択部340と、送信制御部350と、受信制御部360とを備える。MECサーバ52は、特定部330と、取得部320と、特定部330と、選択部340と、送信制御部350と、受信制御部360とを備える「制御装置」として機能し得る。なお、
図3に示す機能ブロックのうちの一部の機能を制御部300が有しない形態を採用してよい。例えば、制御部200には取得部320及び選択部340の機能のみが実装され、他の機能はセンサ29等の他の回路の機能として実装される形態を採用してよい。
【0045】
取得部320は、車両20に搭載されたカメラ22によって撮像された画像から認識された警告対象の位置及び警告対象の数を示す情報を取得する。具体的には、取得部320は、車両20から、警告対象の位置及び警告対象の数を示す情報を受信する。より具体的には、取得部320は、制御装置24から受信した認識情報から、警告対象の位置及び警告対象の数を示す情報を取得してよい。
【0046】
選択部340は、受信制御部360と、取得部320が取得した警告対象の位置の付近に存在する複数の端末82から、複数の端末82のそれぞれの過去の移動軌跡を示す軌跡情報を受信する制御を行う。複数の端末82の数が取得部220が取得した警告対象の数より多い場合に、複数の端末82のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、複数の端末82の中から警告情報の送信対象となる1つ以上の端末82を選択する。送信制御部250は、選択部340が選択した1つ以上の端末82に警告情報を送信する制御を行う。
【0047】
現在位置情報取得部310は、端末82の現在位置情報を取得する。特定部330は、現在位置情報に基づいて、車両20から受信した警告対象の位置の近傍に存在する端末82を特定する。特定部330が特定した端末82の数が車両20から受信した警告対象の数より多い場合に、受信制御部260は、端末82のそれぞれの過去の移動軌跡を示す軌跡情報を受信する制御を行い、選択部340は、複数の端末82のそれぞれの過去の移動軌跡に基づいて、複数の端末82の中から警告情報の送信対象となる1つ以上の端末82を選択する。なお、送信制御部250は、特定部330が特定した端末82の数が車両20から受信した警告対象の数と一致する場合に、特定部330が特定した端末82に警告情報を送信する制御を行う。
【0048】
図4は、端末82、MECサーバ52及び車両20が実行する処理の流れを概略的に示す。
図4は、MECサーバ52が軌跡情報に基づいて警告対象を選択する処理を担う場合の処理の流れを示す。
【0049】
S512において、端末82aは、端末82aの位置情報を時系列で記憶することによって移動軌跡を端末82a内に記憶する処理を繰り返す。同様に、S502において、端末82bは、端末82bの位置情報を時系列で記憶することによって移動軌跡を端末82b内に記憶する処理を繰り返す。S514において、端末82aは、端末82aの現在位置情報を定期的にMECサーバ52に送信する。同様に、S504において、端末82bは、端末82bの現在位置情報を定期的にMECサーバ52に送信する。S522において、MECサーバ52の現在位置情報取得部310は、取得した端末82の最新の現在位置情報を記憶部380に記憶させる。S502、S512、S504、S514の処理は継続的に行われる。
【0050】
S542において、車両20の取得部220は、カメラ22で取得した画像に対して人物80を認識する処理を行い、認識した人物80の位置及び数を取得する。S544において、取得部220は、警告対象とする人物80を選択する。例えば取得部220は、車両20からの距離が予め定められた距離以下の位置の人物80を、警告対象の人物として選択してよい。
【0051】
S546において、認識位置情報及び認識者数を含む認識情報を、MECサーバ52に送信する。S524において、MECサーバ52が認識情報を受信すると、特定部330は、記憶部380に記憶している端末82の現在位置情報と、認識情報に含まれる認識位置情報とに基づいて、警告対象候補となる端末82を特定する。本実施形態において、特定部330は、認識位置情報が示す位置から予め定められた距離内に位置する端末82a及び端末82bを、認識対象候補として特定する。
【0052】
S526において、特定部330が特定した警告対象候補数と、認識情報に含まれる認識者数とを比較して、警告対象候補数が認識者数より多いか否かを判断する。
図1に示す状況下では、認識者数が1であるのに対し、警告対象候補数が2であるため、警告対象候補数が認識者数より多いと判断される。この場合、S528において、送信制御部250は、特定部330が特定した端末82a及び端末82b宛に、移動軌跡を要求する要求情報を送信する。
【0053】
端末82aは、S516において、移動軌跡の要求情報に対する応答情報として、軌跡情報をMECサーバ52に送信する。また、端末82bは、S506において、移動軌跡の要求情報に対する応答情報として、軌跡情報をMECサーバ52に送信する。S530において、選択部340は、端末82a及び端末82bから受信した軌跡情報に基づいて、警告対象を選択する。例えば、選択部340は、端末82bの軌跡情報に基づいて、現在から予め定められた時間だけ前までの期間にわたって道路70に出ている端末82を、警告対象として選択する。例えば、選択部340は、端末82aが道路70に出ていると判断して、端末82aを警告対象として選択する。一方、選択部340は、端末82bが道路70に出ていないと判断して、端末82bを警告対象として選択しない。
【0054】
S532において、送信制御部350は、選択部340が選択した端末82aに警告情報を送信する。また、S534において、送信制御部350は、選択部340が選択した端末82aの位置情報を含む警告情報を車両20に送信する。
【0055】
S518において、端末82aは、MECサーバ52から警告情報を受信すると、警告動作を行う。例えば端末82aは、端末82aが備えるHMI機能により警告情報を通知する。S548において、制御装置24は、MECサーバ52から警告情報を受信すると、警告動作を行う。例えば出力制御部208は、情報出力装置40が備えるHMI機能を通じて、警告情報を車両20内の乗員へ警告情報を通知させる。
【0056】
なお、S526の判断において、警告対象候補数と認識者数とが一致すると判断した場合、S528、S506、S516の処理を行わず、S530において、選択部340は、特定部330が警告対象候補として特定した端末82を警告対象の端末として選択する。
【0057】
図5は、端末82及び車両20が実行する処理の流れを概略的に示す。
図5は、制御装置24が軌跡情報に基づいて警告対象を選択する処理を担う場合の処理の流れを示す。なお、制御装置24と端末82との間の通信はPC5インタフェースを通じて行われてよい。
【0058】
S512、S502、及びS542、S544の処理は、
図4のS512、S502、及びS542、S544の処理と同じ処理であるので、説明を省略する。
【0059】
S646において、認識位置情報を含む認識情報を、端末82に送信する。端末82aは、認識情報を受信すると、S616において、認識情報に対する応答情報として、軌跡情報を制御装置24に送信する。また、端末82bは、S606において、認識情報に対する応答情報として、軌跡情報を制御装置24に送信する。
【0060】
S645において、軌跡情報を含む応答情報の受信数と認識者数とを比較して、応答情報の受信数が認識者数より多いか否かを判断する。
図1に示す状況下では、認識者数が1であるのに対し、応答情報の受信数は2となるため、応答情報の受信数が認識者数より多いと判断される。この場合、S646において、選択部240は、端末82a及び端末82bから受信した軌跡情報に基づいて、警告対象を選択する。例えば、選択部240は、端末82bの軌跡情報に基づいて、現在から予め定められた時間だけ前までの期間にわたって道路70に出ている端末82を、警告対象として選択する。例えば、選択部240は、端末82aが道路70に出ていると判断して、端末82aを警告対象として選択する。一方、選択部240は、端末82bが道路70に出ていないと判断して、端末82bを警告対象として選択しない。
【0061】
S648において、送信制御部250は、選択部240が警告対象として選択した端末82aに、警告情報を送信する。
【0062】
S618において、端末82aは、制御装置24から警告情報を受信すると、
図4のS518と同様の警告動作を行う。また、S650において、制御装置24は警告動作を行う。例えば出力制御部208は、情報出力装置40が備えるHMI機能を通じて、警告情報を車両20内の乗員へ警告情報を通知させる。
【0063】
なお、S645の判断において、応答情報の受信数と認識者数とが一致すると判断した場合、S646において、選択部240は、応答情報の送信元の端末82を警告対象の端末として選択する。
【0064】
なお、
図5に関連して説明した処理によれば、MECサーバ52を介さずに、警告対象を選択することができる。制御装置24は、MECサーバ52と通信できない場合に、
図5に関連して説明した処理を行い、MECサーバ52と通信できる場合に、
図4に関連して説明した処理を行ってよい。
図4に関連して説明した処理と
図5に関連して説明した処理とを並行して行う形態を採用してもよい。
【0065】
なお、制御装置24と端末82との間の通信は、直接通信により実行されてよい。例えば、制御装置24は、Cellular-V2Xにおける近距離直接通信により、端末82と直接通信を行う。Cellular-V2Xにおける近距離直接通信としては、LTE-V2X PC5や、5G-V2X PC5等(本実施形態において、「PC5」と略称する)の通信方式が含まれる。直接通信としてWi-Fi(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)を用いる形態を採用してもよい。制御装置24は、基地局50を介して直接通信を行ってよい。直接通信として、Cellular-V2XやDSRC(登録商標)以外に、Bluetooth(登録商標)等の任意の直接通信方式を採用してもよい。制御装置24は、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)が備える通信インフラを用いて、端末82との間で直接通信をしてもよい。
【0066】
以上に説明した警告システム10によれば、家の中にいる人物や庭を散歩している人物等のように道路に出ていない人物に車両20の接近を知らせる警告が行われる可能性を低減することができる。これにより、人物に対して無駄な警告が行われることを抑制することができる。また、道路に出ていないような人物が存在することを車両20の乗員に対して警告されることを抑制することができる。そのため、車両20の乗員に対してより正しく警告を行うことができる。
【0067】
なお、車両20は、輸送機器の一例である。輸送機器は、乗用車やバス等の自動車、鞍乗型車両、自転車等を含む。また、移動体としては、人物以外に、乗用車やバス等の自動車、鞍乗型車両、自転車等の輸送機器を含む。
【0068】
図6は、本発明の複数の実施形態が全体的又は部分的に具現化され得るコンピュータ2000の例を示す。コンピュータ2000にインストールされたプログラムは、コンピュータ2000に、実施形態に係る制御装置24及びMECサーバ52等の装置又は当該装置の各部として機能させる、当該装置又は当該装置の各部に関連付けられるオペレーションを実行させる、及び/又は、実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2000に、本明細書に記載の処理手順及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU2012によって実行されてよい。
【0069】
本実施形態によるコンピュータ2000は、CPU2012、及びRAM2014を含み、それらはホストコントローラ2010によって相互に接続されている。コンピュータ2000はまた、ROM2026、フラッシュメモリ2024、通信インタフェース2022、及び入力/出力チップ2040を含む。ROM2026、フラッシュメモリ2024、通信インタフェース2022、及び入力/出力チップ2040は、入力/出力コントローラ2020を介してホストコントローラ2010に接続されている。
【0070】
CPU2012は、ROM2026及びRAM2014内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
【0071】
通信インタフェース2022は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。フラッシュメモリ2024は、コンピュータ2000内のCPU2012によって使用されるプログラム及びデータを格納する。ROM2026は、アクティブ化時にコンピュータ2000によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ2000のハードウエアに依存するプログラムを格納する。入力/出力チップ2040はまた、キーボード、マウス及びモニタ等の様々な入力/出力ユニットをシリアルポート、パラレルポート、キーボードポート、マウスポート、モニタポート、USBポート、HDMI(登録商標)ポート等の入力/出力ポートを介して、入力/出力コントローラ2020に接続してよい。
【0072】
プログラムは、CD-ROM、DVD-ROM、又はメモリカードのようなコンピュータ可読媒体又はネットワークを介して提供される。RAM2014、ROM2026、又はフラッシュメモリ2024は、コンピュータ可読媒体の例である。プログラムは、フラッシュメモリ2024、RAM2014、又はROM2026にインストールされ、CPU2012によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2000に読み取られ、プログラムと上記様々なタイプのハードウエアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ2000の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0073】
例えば、コンピュータ2000及び外部デバイス間で通信が実行される場合、CPU2012は、RAM2014にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2022に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース2022は、CPU2012の制御下、RAM2014及びフラッシュメモリ2024のような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取った送信データをネットワークに送信し、ネットワークから受信された受信データを、記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0074】
また、CPU2012は、フラッシュメモリ2024等のような記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM2014に読み取られるようにし、RAM2014上のデータに対し様々な種類の処理を実行してよい。CPU2012は次に、処理されたデータを記録媒体にライトバックする。
【0075】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理にかけられてよい。CPU2012は、RAM2014から読み取られたデータに対し、本明細書に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々な種類のオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々な種類の処理を実行してよく、結果をRAM2014にライトバックする。また、CPU2012は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2012は、第1の属性の属性値が指定されている、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0076】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ2000上又はコンピュータ2000近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能である。コンピュータ可読媒体に格納されたプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2000に提供してよい。
【0077】
コンピュータ2000にインストールされ、コンピュータ2000を制御部200として機能させるプログラムは、CPU2012等に働きかけて、コンピュータ2000を、制御部200の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ2000に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段である制御部200の各部として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ2000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の制御部200が構築される。
【0078】
コンピュータ2000にインストールされ、コンピュータ2000をMECサーバ52として機能させるプログラムは、CPU2012等に働きかけて、コンピュータ2000を、MECサーバ52の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ2000に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段であるMECサーバ52の各部として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ2000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有のMECサーバ52が構築される。
【0079】
様々な実施形態が、ブロック図等を参照して説明された。ブロック図において各ブロックは、(1)オペレーションが実行されるプロセスの段階又は(2)オペレーションを実行する役割を持つ装置の各部を表わしてよい。特定の段階及び各部が、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウエア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、及び他の論理オペレーション、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウエア回路を含んでよい。
【0080】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、処理手順又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段をもたらすべく実行され得る命令を含む製品の少なくとも一部を構成する。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0081】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0082】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はプログラマブル回路に対し、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、説明された処理手順又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段をもたらすべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0083】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0084】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0085】
10 警告システム
20 車両
21 レーダー
22 カメラ
24 制御装置
25 GNSS受信部
26 車速センサ
29 センサ
30 運転支援制御装置
40 情報出力装置
48 通信装置
50 基地局
52 MECサーバ
70 道路
80 人物
82 端末
200 制御部
208 出力制御部
220 取得部
250 送信制御部
260 受信制御部
280 記憶部
300 制御部
320 取得部
330 特定部
340 選択部
350 送信制御部
360 受信制御部
380 記憶部
2000 コンピュータ
2010 ホストコントローラ
2012 CPU
2014 RAM
2020 入力/出力コントローラ
2022 通信インタフェース
2024 フラッシュメモリ
2026 ROM
2040 入力/出力チップ