(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187323
(43)【公開日】2022-12-19
(54)【発明の名称】情報処理装置および工作機械
(51)【国際特許分類】
G05B 19/4093 20060101AFI20221212BHJP
G05B 19/4069 20060101ALI20221212BHJP
【FI】
G05B19/4093 H
G05B19/4069
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021095301
(22)【出願日】2021-06-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】000146847
【氏名又は名称】DMG森精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134430
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 卓士
(72)【発明者】
【氏名】浮田 裕基
(72)【発明者】
【氏名】津久井 陽司
(72)【発明者】
【氏名】上原 正也
(72)【発明者】
【氏名】松岡 興治
【テーマコード(参考)】
3C269
【Fターム(参考)】
3C269AB01
3C269BB08
3C269EF02
3C269EF39
3C269QB02
3C269QE02
3C269QE03
3C269QE07
3C269QE10
3C269QE12
3C269QE22
3C269QE26
(57)【要約】
【課題】工作機械でユーザが効率的にCLデータやNCプログラムを修正すること。
【解決手段】工具を取り付け可能な工具取付部を備えた工作機械であって、工具取付部の移動を制御する工作処理部と、ツールパスを含むCL(Cutter Location)データを取得するCLデータ取得部と、前記取得したCLデータに含まれる前記ツールパスを表示する表示画面を生成する表示画面生成部と、前記ツールパスの変更指示を取得する変更指示取得部と、前記変更指示に基づいて変更されたツールパスに対応して、変更されたNCプログラムを生成するNCプログラム生成部と、を備え、前記工作処理部は、前記変更されたNCプログラムに基づいて前記工具取付部の移動を制御する工作機械。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具を取り付け可能な工具取付部を備えた工作機械であって、
前記工具取付部の移動を制御する工作処理部と、
ツールパスを含むCL(Cutter Location)データを取得するCLデータ取得部と、
前記取得したCLデータに含まれる前記ツールパスを表示する表示画面を生成する表示画面生成部と、
前記ツールパスの変更指示を取得する変更指示取得部と、
前記変更指示に基づいて変更されたツールパスに対応して、変更されたNCプログラムを生成するNCプログラム生成部と、
を備え、
前記工作処理部は、前記変更されたNCプログラムに基づいて前記工具取付部の移動を制御する工作機械。
【請求項2】
前記変更指示取得部は、
前記CLデータに含まれる前記ツールパスの一覧から、変更すべきツールパスの選択指示を取得することで前記表示画面に表示されたツールパスの変更指示を取得し、
前記NCプログラム生成部は、前記一覧から選択されたツールパスのパラメータを変更する変更指示に基づいて、前記変更されたNCプログラムを生成し、または、前記表示画面上で前記ツールパスを変更する変更指示に基づいて、前記変更されたNCプログラムを生成する請求項1に記載の工作機械。
【請求項3】
工作機械に搭載された情報処理装置であって、
ツールパスを含むCL(Cutter Location)データを取得するCLデータ取得部と、
前記ツールパスに対する変更指示を取得する変更指示取得部と、
前記変更指示に基づいて変更されたツールパスに対応して、NCプログラムを変更するNCプログラム生成部と、
を備えた情報処理装置。
【請求項4】
前記取得したCLデータに含まれる前記ツールパスを表示する表示画面を生成する表示画面生成部を更に備え、
前記変更指示取得部は、前記表示画面上の少なくとも1つのツールパスを変更または削除する指示を取得する請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記変更指示取得部は、前記ツールパスのパラメータを表示し、前記パラメータの変更指示を取得する請求項3または4に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および工作機械に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1には、CAD/CAMプログラムで生成されたCLデータから変換されたNCプログラムに基づいて、CNC機械でシミュレーション/検証を行い、無駄な位置決め経路または切削経路がある場合にCAD/CAMプログラムでCLデータを修正する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献に記載の技術では、CAD/CAMプログラムを実行する装置が工作機械から離れて配置されていることが多いため、工作機械でユーザが効率的にCLデータやNCプログラムを修正することができなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る工作機械は、
工具を取り付け可能な工具取付部を備えた工作機械であって、
前記工具取付部の移動を制御する工作処理部と、
ツールパスを含むCL(Cutter Location)データを取得するCLデータ取得部と、
前記取得したCLデータに含まれる前記ツールパスを表示する表示画面を生成する表示画面生成部と、
前記ツールパスの変更指示を取得する変更指示取得部と、
前記変更指示に基づいて変更されたツールパスに対応して、変更されたNCプログラムを生成するNCプログラム生成部と、
を備え、
前記工作処理部は、前記変更されたNCプログラムに基づいて前記工具取付部の移動を制御する工作機械である。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理装置は、
工作機械に搭載された情報処理装置であって、
ツールパスを含むCL(Cutter Location)データを取得するCLデータ取得部と、
前記ツールパスに対する変更指示を取得する変更指示取得部と、
前記変更指示に基づいて変更されたツールパスに対応して、NCプログラムを変更するNCプログラム生成部と、
を備えた情報処理装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、工作機械でユーザが効率的にCLデータやNCプログラムを修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態に係る工作機械の構成を示すブロック図である。
【
図2】第2実施形態に係る工作機械を含むシステムの構成を示すブロック図である。
【
図3A】第2実施形態に係る工作機械を含むシステムの動作手順を示すシーケンス図である。
【
図3B】第2実施形態に係る工作機械を含むシステムの動作手順を示すシーケンス図である。
【
図4A】第2実施形態に係るHMIを説明する図である。
【
図4B】第2実施形態に係るHMIを説明する図である。
【
図4C】第2実施形態に係るHMIを説明する図である。
【
図4D】第2実施形態に係るHMIを説明する図である。
【
図5】第2実施形態に係る工作機械を含むシステムの処理手順を示すフローチャートである。
【
図6A】第2実施形態に係る情報処理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【
図6B】第2実施形態に係る情報処理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】第3実施形態に係るHMIを説明する図である。
【
図8】第3実施形態に係るHMIを説明する図である。
【
図9】第4実施形態に係るHMIを説明する図である。
【
図10】第4実施形態に係る情報処理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【
図11】第5実施形態に係る工作機械を含むシステムの構成を示すブロック図である。
【
図12】第5実施形態に係る工作機械を含むシステムの動作手順を示すシーケンス図である。
【
図13A】第5実施形態に係るワークの設定位置の測定を説明する図である。
【
図13B】第5実施形態に係るHMIを説明する図である。
【
図14】第5実施形態に係る情報処理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【
図15】第6実施形態に係る工作機械を含むシステムの構成を示すブロック図である。
【
図16】第7実施形態に係る工作機械を含むシステムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素は単なる例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0011】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての工作機械100について、
図1を用いて説明する。工作機械100は、工具120を取り付け可能な取付部110を備える装置である。
【0012】
図1に示すように、工作機械100は、工作処理部101と、CLデータ取得部102と、表示画面生成部103と、変更指示取得部104と、NCプログラム生成部105と、を含む。工作処理部101は、取付部110の移動を制御する。CLデータ取得部102は、ツールパスの情報を含むCL(Cutter Location)データを取得する。表示画面生成部103は、取得したCLデータからツールパスを生成しツールパスを表示する表示画面を生成する。変更指示取得部104は、ツールパスに対する変更指示を取得する。NCプログラム生成部105は、変更指示に基づいて変更されたツールパスに対応した変更されたNCプログラムを生成する。そして、工作処理部101は、変更されたNCプログラムに基づいて取付部110の移動を制御する。
【0013】
本実施形態によれば、工作機械でユーザが効率的にCLデータやNCプログラムを修正することができる。すなわち、CLデータの生成元に出向いてCLデータを修正する必要がなく、工作機械においてユーザが効率的にCLデータやNCプログラムを修正することができる。
【0014】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る工作機械について説明する。本実施形態に係る工作機械は、工作機械に搭載されたパス変更アプリケーション(以下、パス変更アプリ)によって実現される情報処理装置により制御される。本実施形態に係る情報処理装置は、工作機械のHMIにおいて、ツールパスの一覧を表示し、ユーザが選択したツールパスのパラメータを設定可能に表示し、さらに、ツールパスを画像表示することで、ユーザが簡単な操作でCLデータとNCプログラムとを変更(修正)することができる。
【0015】
<情報処理装置を含むシステム>
(システム構成)
図2は、工作機械210を含むシステム構成の図であり、パス変更アプリからなる情報処理装置200を搭載する工作機械210と、CAM(Computer Aided Manufacturing)装置250と、CAD(Computer-Aided Design)装置260と、を備える。
【0016】
CAD装置260は、工作対象の製品を、コンピュータを用いて設計する装置である。CAM装置250は、CAD装置260で生成された製品の設計データに基づいて、工作機械を動作させるCL(Cutter Location)データあるいはNC(Numerical Control)プログラムを生成する装置である。なお、本実施形態において、CAM装置250は、メインプロセッサ251を備え、製品の設計データからCLデータを生成して出力する。
【0017】
工作機械は210、搭載された情報処理装置200と、表示部と操作部として機能するHMI211と、工作処理部212とを含む。HMI211は、工作機械210が有するユーザインタフェースであり、HMI211を介してユーザは工作機械210の状態を把握すると共に、工作機械210に対してユーザによる操作あるいはデータ入力を行う。工作処理部212は、工作機械210の工作を行う構成であり、例えば、NCプログラムを解釈して指令を出力する数値制御部や、指令に基づき各機械要素を制御する機械制御部や、機械制御部により制御された工具による工作を行う機械要素を含む。
【0018】
搭載された情報処理装置200は、CLデータ取得部201と、表示画面生成部202と、変更指示取得部203と、NCプログラム生成部204と、を有する。CLデータ取得部201は、CAM装置250からツールパスを記述したCLデータを取得する。
【0019】
表示画面生成部202は、HMI211に表示する表示画面を生成する。表示画面生成部202は、ツールパス一覧画面生成部221と、パラメータ設定画面生成部222と、ツールパス画像生成部223と、パス削除画面生成部224と、処理メニュー画面生成部225と、機能選択画面生成部226と、を有する。
【0020】
ツールパス一覧画面生成部221は、取得したCLデータに対応するツールパスの一覧画面を生成して、HMI211に表示させる。パラメータ設定画面生成部222は、ユーザに選択された対象のツールパスにおけるパラメータを設定するための画面を生成して、HMI211に表示させる。ツールパス画像生成部223は、工具の移動パスを示す画像であるツールパス画像を生成する。パス削除画面生成部224は、ツールパスから必要でないパスの削除指示が可能なパスを削除する画面を生成する。処理メニュー画面生成部225は、パス変更アプリの処理メニュー画面を生成する。機能選択画面生成部226は、処理メニューから選択された機能選択が指示可能な画面を生成する。なお、表示画面生成部202は、上述した全ての機能を有する必要はなく、HMI211を介したユーザ操作に対応して選択された機能が設けられる。
【0021】
変更指示取得部203は、HMI211からユーザが入力指示したツールパスの変更を取得して、NCプログラム生成部204にツールパスの変更を通知する。変更指示取得部203は、HMI211からユーザが入力指示した、ツールパスのどのパスに対してどんな変更をするかを、表示画面生成部202と協働して取得する指示パス変更取得部231を有する。NCプログラム生成部204は、HMI211からユーザが入力指示したパスの変更に対応して取得したCLデータを変更し、変更されたCLデータをNCプログラムに変換する。NCプログラム生成部204は、HMI211からユーザが入力指示したパスの変更に対応して取得したCLデータを変更するCLデータ変更部241と、変更されたCLデータをNCプログラムに変換するNCプログラム変更部242と、を有する。
【0022】
(動作シーケンス)
図3Aおよび
図3Bは、情報処理装置200を含むシステムの動作手順を示すシーケンス図である。
図3Aにおいて、まず、ステップS301において、情報処理装置200としてのパス変更アプリが工作機械210にインストールされ起動される。
【0023】
情報処理装置200のCLデータ取得部201は、ステップS303において、CAM装置250から取得したCLファイルをパス変更アプリにインポートする。そして、CLデータを表示画面生成部202およびNCプログラム生成部204に送る。NCプログラム生成部204は、ステップS305において、CLデータからNCプログラムを生成するためCLデータを保持する。
【0024】
表示画面生成部202は、ステップS307において、CLデータに基づいてツールパスの一覧画面を生成して、HMI211に送る。HMI211は、ステップS309において、ツールパスの一覧画面を表示する。HMI211においては、ユーザによる変更対象のツールパスの選択入力を待って、ツールパスの選択入力があるとステップS311において、ツールパスの選択入力を表示画面生成部202に返す。表示画面生成部202は、ステップS313において、選択されたツールパスが含むパラメータの設定画面を生成して、変更指示取得部203およびHMI211に送る。HMI211は、ステップS317において、パラメータの設定画面から選択されたパラメータの設定値(変更値)の入力があれば、変更指示取得部203に送る。
【0025】
変更指示取得部203は、ステップS319において、パラメータの設定値(変更値)の入力を取得し、ステップS321において、NCプログラム生成部204にCLデータの変更を指示する。NCプログラム生成部204は、ステップS323において、CLデータの変更指示に対応してCLデータを変更する。
【0026】
図3Bにおいて、表示画面生成部202は、ステップS325において、修正の対象となるツールパスの画面を生成して、変更指示取得部203およびHMI211に送る。HMI211は、ステップS327において、ツールパスの画面を表示して、ユーザによる必要のないパスの検証を待つ。必要のないパスとは、例えば、ワークに工具が届いていない場合の切削パスなどである。HMI211において、ユーザから必要のないパスが選択されると、ステップS329において、削除するパスの情報を変更指示取得部203に送る。変更指示取得部203は、ステップS331において、削除するパスを取得すると、ステップS333において、パスの削除に対応するCLデータの変更指示をNCプログラム生成部204に対して行う。NCプログラム生成部204は、ステップS335において、CLデータの変更指示に対応してCLデータを変更する。
【0027】
NCプログラム生成部204は、ステップS337において、変更したCLデータに基づいて、NCプログラムを生成して、工作処理部212に送る。工作処理部212は、ステップS339において、取得したNCプログラムにより工作機械を動作させ確認する。なお、ステップS313~S323の処理と、ステップS325~S335の処理とは、並列して実行される処理であっても、あるいは、逆の手順であってもよい。さらに、ステップS321およびS323の処理と、ステップS333およびS335の処理とは、パラメータ設定(変更)とパス削除との取得後に共通に実行されてもよい。
【0028】
<工作機械のHMI>
図4Aは、
図3AのステップS309において、ツールパスの一覧表示がされ、かつ、ツールパスを示す画像413が表示された状態を示している。HMI211の“ファイルを開く”アイコン411を選択することで、パス変更アプリにCLファイルがインポートされて、ツールパスの一覧表示412がされ、
図4Aでは加工処理一覧から“加工平面(傾斜面加工指令)”413が選択され、その中の複数のツールパスが一覧表示されている。そして、“加工平面(傾斜面加工指令)”413に対応する画像413が表示されている。
【0029】
図4Bは、
図3AのステップS311のツールパスの選択と、ステップS313およびS315のパラメータ設定画面の表示の状態、かつ、
図3BのステップS325およびS327の対象ツールパスの表示423を示している。HMI211における“加工平面(傾斜面加工指令)”413の複数のツールパスが一覧表示から、“G42 Mill(3APT0003)”が選択されて、そのツールパスにおける4つのパラメータ422が表示されている。そして、選択された“G42 Mill(3APT0003)”に対応する対象ツールパスの画像423が表示されている。
【0030】
図4Cは、
図3AのステップS317の選択したパラメータの変更の状態、かつ、パラメータの変更に対応するツールパスの画像433を示している。HMI211の4つのパラメータ422から“Zアプローチ長さ(Lh)”431が変更するパラメータとして選択され、矢印432で示すように
図4Bの“10.0”から
図4Cの“6.0”に変更されている。そして、“Zアプローチ長さ(Lh)”431の変更に対応した対象ツールパスの画像433に変更される。
【0031】
図4Dは、
図3AのステップS317~S323のパラメータの変更に対応するCLデータの変更,および
図3BのステップS329~S335の不必要なパスの削除に対応するCLデータの変更を示している。パラメータ422の中から“Zアプローチ長さ(Lh)”が“6.0”に変更される。そして、対象ツールパスの画像433は、ワークから離れたパス(切削パス)442が必要でないとして、ユーザによるカーソル440の指示により削除されたパス441のみの画像443に変更される。
【0032】
そして、HMI211の“NCプログラム作成”アイコン451が選択されると、CLデータのツールパス“2.5D Mill G42(3軸加工、APT-003)”のパラメータ“Zアプローチ長さ(Lh)”が変更され、かつ、パス(切削パス)442が削除されることで変更されたNCプログラム452が生成されて、工作処理部212に送られる。
【0033】
<システムの処理手順>
図5は、
図3のシステムにおける処理手順のフローチャートであり、ステップS501およびS503はCAM装置250の処理、ステップS505~S511は工作機械210の処理である。その内、ステップS505が情報処理装置200の処理である。
【0034】
CAM装置250は、ステップS501において、CAMでパラメータを設定する。そして、CAM装置250は、ステップS503において、CAMでCLデータを生成して出力する。
【0035】
工作機械210では、情報処理装置200が、ステップS505において、ユーザからの指示によりCLデータの変更(修正)をして、変更(修正)されたCLデータに基づいてNCプログラムを生成する。ステップS505は、工作機械上のパス変更アプリへCLデータをインポートするステップS551と、パス変更アプリでCLデータを設定(変更)するステップS553と、設定されたCLデータからNCプログラムを生成するステップS555と、を含む。
【0036】
ステップS507においては、NCプログラムによる工作機械の動作が確認されて、修正が必要であればステップS509において、CLデータの変更を指示する。情報処理装置200が、ステップS553とS555を修正が必要でなくなるまで繰り返す。工作機械210は、ステップS511において、調整されたNCプログラムによる加工処理を行う。
【0037】
(情報処理装置の処理手順)
図6Aおよび
図6Bは、
図5のステップS505に対応する情報処理装置200の処理手順を詳細に示すフローチャートである。なお、このフローチャートは、工作機械210あるいは情報処理装置200が備えたCPUがRAMを使用して実行し、
図2の情報処理装置200の構成要素を実現する。
【0038】
図6Aにおいて、情報処理装置200は、ステップS601において、CAM装置250から取得したCLデータをインポートする。情報処理装置200は、ステップS603において、CLデータからツールパスの一覧画面を生成する。情報処理装置200は、ステップS605において、HMI211に、ツールパスの一覧表示を指示する。そして、情報処理装置200は、ステップS607において、HMI211からの、修正の対象とするツールパスの選択を待つ。HMI211からツールパスの選択を受信すると、情報処理装置200は、ステップS609において、対象となったツールパスのパラメータ設定画面を生成する。情報処理装置200は、ステップS611において、HMI211に、パラメータ設定画面の表示を指示する。また、情報処理装置200は、ステップS613において、修正の対象となるツールパスの画面を生成して、ステップS615において、HMI211に送って表示させる。
【0039】
図6Bにおいて、情報処理装置200は、ステップS617において、HMI211からの、修正の対象とするパラメータの選択か否かを判定する。HMI211からのパラメータの選択を受信すると、情報処理装置200は、ステップS619において、パラメータの変更値(修正値)の入力を待つ。HMI211からパラメータの値を受信すると、情報処理装置200は、ステップS621において、受信したパラメータの値に従って、CLデータを変更する。
【0040】
パラメータの選択でなければ、情報処理装置200は、ステップS627において、ユーザによるHMI211からの削除するパスの選択入力か否かを判定する。削除するパスの選択入力があると、情報処理装置200は、ステップS629において、パスの削除に従ったCLデータの変更を行う。なお、本実施形態では、不必要なパスの削除を説明したが、必要に応じてパスの追加もユーザの簡単な操作で同様に可能である。
【0041】
そして、情報処理装置200は、ステップS623において、変更したCLデータに基づいて、NCプログラムを生成する。情報処理装置200は、ステップS625において、工作処理部212に生成したNCプログラムを設定する。なお、CLデータの変更がなければ、変更前のCLデータに基づいてNCプログラムを生成する。
【0042】
本実施形態によれば、ユーザによる、工作機械の表示画面に表示されたパラメータの簡単な設定やツールパス画像での削除などの操作により、工作機械でユーザが効率的にCLデータやNCプログラムを修正することができる。
【0043】
すなわち、切削パスを修正する場合は通常はCAM機能が必要だが、それ以外のパスの修正(削除)であればCAM機能は不要である。工作機械の実機動作確認の結果から、パスを修正したくなるケースは多く、実機上で簡単に加工パス修正ができるのは大きな利点となる。また、一般に、CAM機能においては、3D形状からパスを計算し、大きなメモリや高性能のCPUが必須となるため、実機上にCAM機能を搭載するのは困難である。これに対し、本実施形態は、単純なパスの修正に限定するため高負荷な演算を必要とせず、実機上に搭載されているHMIなどの情報処理装置に搭載することが可能となる。
【0044】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る工作機械について説明する。本実施形態に係る工作機械は、上記第2実施形態と比べると、HMIに表示された工具の移動経路を表すツールパス画像からユーザがパラメータの変更や削除をする対象パスを選択できる点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0045】
<システム構成>
本実施形態において、表示画面生成部202のツールパス画像生成部223は、工具の移動パスを示す画像であるツールパス画像を生成してHMI211に表示し、ユーザからのツールパスの操作をより簡単とする。
【0046】
<工作機械のHMI>
図7においては、HMI211にツールパス画像711が表示されている。ユーザは、上図のツールパス画像711において、修正を望む変更部分、本例では、“Zアプローチ長さ(Lh)”を指712でタッチすると、下図のように、“Zアプローチ長さ(Lh)”の設定ウインドウ713が表示される。設定ウインドウ713には数値を入力する枠714が設けられている。なお、枠714には、ユーザが数値を入力してもよいが、例えば、ロールアップ/ロールダウンで数値選択する方式でもよい。
【0047】
また、
図8の上図は、ツールパス画像生成部223が生成して、HMI211に表示されたツールパス画像811である。ユーザは、ツールパス画像811から削除したいパスを指812でタッチする。本例では、工具がワーク(素材)に届いていない切削パスの削除を指示する。
図8の下図は、パス削除画面生成部224が生成した、指示した切削パスが削除されたツールパス画像である。切除パス削除後の画像の表示と共に、切削パスが削除されたツールパスに対応してCLデータが変更されNCプログラムが変更される。なお、本実施形態では、不必要なパスの削除を説明したが、必要に応じてパスの追加もユーザの簡単な操作で同様に可能である。
【0048】
本実施形態によれば、他の実施形態の効果に加えて、工作機械の表示画面に表示されたツールパス画像から修正対象のパラメータを指示したり、削除対象の不必要なパスを指定したりできるので、工作機械でのユーザのより簡単な操作でツールパスのパラメータを変更(修正)することができる。
【0049】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る工作機械について説明する。本実施形態に係る後先機械は、上記第2実施形態および第3実施形態と比べると、機能選択画面(ダイアログ)から、ユーザが簡単な操作で選択したオペレーション間動作に従って、CLデータとNCプログラムとを変更(修正)する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態および第3実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0050】
<システム構成>
本実施形態の表示画面生成部202は、処理メニュー画面生成部225がパス変更アプリの処理メニュー画面を生成し、機能選択画面生成部226が、処理メニューから選択された機能選択が指示可能な画面を生成する。
【0051】
<工作機械のHMI>
図9において、上図は、HMI211による、処理メニュー画面生成部225が生成した画面911の表示を示す図である。処理メニューから“機能選択画面”912が選択されると、
図9の中図にように、機能選択画面生成部226が生成した機能選択ダイアログ913がHMI211に表示される。機能選択ダイアログ913において、カーソル914により、オペレーション間動作において、工具を直線的ではなく曲線915に沿って移動させるよう選択する。そして、OKボタン916が押されると、曲線915に沿った工具移動がCLデータに組み込まれ、NCプログラム917が変更される。
【0052】
(情報処理装置の処理手順)
図10において、
図6Aおよび
図6Bと同様のステップには同じステップ番号を付して、重複する説明は省略する。情報処理装置200は、ステップS1003において、HMI211に処理メニュー画面の表示を指示する。情報処理装置200は、ステップS1007において、ユーザの処理選択を待って、ユーザにより機能選択処理が選択されると、ステップS1009において、HMI211に、機能選択ダイアロクの表示を指示する。なお、処理メニューで他の処理が選択されると、他の処理を実行する。
【0053】
情報処理装置200は、ステップS1015において、機能選択処理内の選択を待って、オペレーション間動作の選択が指示されると、ステップS1017において、オペレーション間動作の選択に従ってCLデータを変更する。なお、オペレーション間動作でない他の処理が選択されると、他の処理を実行する。
【0054】
本実施形態によれば、ユーザが工作機械の表示画面からオペレーション間動作の設定(選択)をするので、他の実施形態の効果に加えて、工作機械でのユーザの簡単な操作で、CAMからのCLデータでは調整できないオペレーション間動作の設定(選択)をすることができる。
【0055】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る工作機械について説明する。本実施形態に係る工作機械は、上記第2実施形態から第4実施形態と比べると、工作機械におけるワークの配置位置を、表示画面からユーザが簡単な操作で入力し、ワークの配置位置に従って、CLデータとNCプログラムとを変更(修正)する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第5実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0056】
<情報処理装置を含むシステム>
(システム構成)
図11において、
図2と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明は省略する。工作機械1810に搭載される情報処理装置1100は、表示画面生成部1102と、変更指示取得部1103と、を備える。表示画面生成部1102は、工作機械にワークがどのように設置されているかの情報を設定するための、ワーク位置の設定画面を生成するワーク位置設定画面生成部1121を有する。変更指示取得部1103は、ワーク位置の設定画面から入力されたワーク位置のCAM装置250からのCLデータに対応する位置からのズレを取得し、ワーク位置に対応してCLデータの変更を指示するワーク位置変更取得部1131を有する。なお、表示画面生成部1102には、
図2の表示画面生成部202が有する機能構成部を記載していないが、これらの機能構成部を有してもよい。
【0057】
(動作シーケンス)
図12において、
図3Aおよび
図3Bと同様のステップには同じステップ番号を付して、重複する説明を省略する。表示画面生成部1102は、ステップS1213において、対象ワークの配置位置の入力画面を生成して、変更指示取得部1103およびHMI211に送る。HMI211は、ステップS1215において、ワーク配置位置の入力画面を表示して、ユーザによるワークの配置位置情報の入力を待つ。
【0058】
ステップS1216において、ユーザは、工作機械に設定したワークの配置位置を計測する。そして、HMI211において、ユーザから計測したワークの配置位置情報が入力されると、ステップS1217において、ワークの配置位置情報を変更指示取得部1103に送る。変更指示取得部1103は、ステップS1219において、ワークの配置位置情報を取得すると、ステップS1221において、ワークの配置位置に対応するCLデータの変更指示をNCプログラム生成部204に対して行い、以降
図3Bと同様に、CLデータおよびNCプログラムの変更が行われる。
【0059】
なお、
図3Aおよび
図3Bと、
図12を組み合わせた場合には、ステップS313~S323の処理と、ステップS325~S335の処理と、ステップS1213~S1223の処理は、並列して実行される処理であっても、あるいは、異なる順序であってもよい。さらに、ステップS321およびS323の処理と、ステップS333およびS335の処理と、ステップS1221およびS1223は、ワークの配置取得とパラメータ設定(変更)とパス削除との取得後に共通に実行されてもよい。
【0060】
(ワークの設定位置の測定)
図13Aは、工作機械に配置されたワークの設定位置の測定1310を説明する図である。ワークの設定位置として、工作機械上で上面のずれ1311を計測して、ワーク位置のずれによる工作機械の第1回転軸の補正値を取得する。また、工作機械上で側面のずれ1312を計測して、ワーク位置のずれによる第2回転軸の補正値を取得する。
【0061】
<工作機械のHMI>
図13Bは、
図12のステップS1215およびS1217におけるHMI211の表示画面1321および補正値入力1322を示している。HMI211の表示画面1321は、第1回転軸の補正値[degree]と第2回転軸の補正値[degree]との入力枠を有している。そして、第1回転軸の補正値[degree]として“0.065”が入力され、第2回転軸の補正値[degree]として“1.230”が入力された状態を示している。この補正値に基づいて、ツールパスの第1回転軸と第2回転軸とを補正するようにCLデータが修正され、NCプログラム1323が修正される。
【0062】
(情報処理装置の処理手順)
図14において、
図6Aおよび
図6Bと同様のステップには同じステップ番号を付して、重複する説明は省略する。情報処理装置1100は、ステップS1509において、対象のツールパスにおけるワークの配置位置を入力する画面を生成する。情報処理装置1100は、ステップS1411において、HMI211に、ワークの配置位置入力画面の表示を指示する。情報処理装置1100は、ステップSS1415において、ユーザによるワークの配置位置の入力を待って、ワークの配置位置の入力があると、ステップS1417において、ワークの配置位置に従ってCLデータを変更する。
【0063】
本実施形態によれば、ワークの配置に合わせてCLデータおよびNCプログラムによりツールパスを調整するので、他の実施形態の効果に加えて、ワークを正確に配置する操作を簡略化し、ワークの配置に対応した失敗のない加工をすることができる。
【0064】
すなわち、特に大きなワークではワークを平行に設置しなおすよりもプログラム指令を回転させた方が早いため、ワークの設置状態を計測して設置の傾き角度を取得し、工作機械上のアプリでXYZ方向の回転値をアプリで指定することで、調整されたNCプログラムが出力されるので、利便性が高い。
【0065】
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係る工作機械について説明する。本実施形態に係る工作機械は、上記第2実施形態から第5実施形態と比べると、工作機械のHMIの表示画面からユーザが簡単な操作でツールパスの変更入力し、ツールパスの変更に従って直接、NCプログラムを変更(修正)する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第7実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0066】
<システム構成>
図15において、
図2および
図11と同様な構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。工作機械1510に搭載される情報処理装置1500は、NCプログラム生成部1504を備える。NCプログラム生成部1504は、変更指示取得部203が取得したユーザのツールパスの修正指示に対応して、CLデータを修正することなく、直接にNCプログラム変更部1542においてNCプログラムを修正する。
【0067】
なお、本実施形態では、第2実施形態に対応する処理の例を示したが、第3から第5実施形態の処理であってもよい。
【0068】
本実施形態によれば、NCプログラムを直接修正するため、他の実施形態の効果に加えて、CLデータの修正を省くことができるので、より高速にツールパスの変更(修正)をすることができる。
【0069】
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態に係る工作機械について説明する。本実施形態に係る工作機械は、上記第2実施形態から第6実施形態と比べると、CAM装置からNCプログラムを取得し、情報処理装置(パス変更アプリ)では取得したNCプログラムを変更(修正)する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第6実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0070】
<システム構成>
図16において、
図2、
図11および
図15と同様に構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
図15のCAM装置1650は、ポストプロセッサ部1652を有し、CLデータからNCプログラムを生成して出力する。
【0071】
工作機械1610に搭載される情報処理装置1600は、NCプログラム生成部1604を備える。NCプログラム生成部1604は、CAM装置1650から出力されるNCプログラムを取得する。そして、NCプログラム生成部1604は、変更指示取得部203が取得したユーザのツールパスの修正指示に対応して、変更すべきツールパスに限定したCLデータの変更をCLデータ変更部1641で行い、NCプログラムの変更をNCプログラム変更部1642で行う。そして、CAM装置1650から取得されたNCプログラムの一部を変更されたNCプログラムに置き換えて、工作処理部212に設定する。
【0072】
なお、本実施形態では、第2実施形態に対応する処理の例を示したが、第3から第6実施形態の処理であってもよい。
【0073】
本実施形態によれば、工作機械では、CAM装置が生成したNCプログラムの一部を修正するので、他の実施形態の効果に加えて、情報処理装置(パス変更アプリ)の負荷を軽減して、工作機械でより複雑なツールパスの変更(修正)をすることができる。
【0074】
本実施形態によれば、工作機械では、CLデータからツールパスを生成し工作機械が備える画面上でツールパスを表示する。従来は、CAM装置でしかできなかったことを実現している。工作機械は、CLデータがあれば、CLデータからツールパスを生成し、さらにツールパスを編集し、編集後のツールパスに基づいたNCプログラムを生成できる。
【0075】
[他の実施形態]
上記実施形態においては、情報処理装置を工作機械に搭載されたパス変更アプリとして説明したが、このパス変更アプリが搭載された携帯端末からツールパスの変更(修正)を行うこともでき、同様の効果を奏する。
【0076】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の技術的範囲で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0077】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に供給され、内蔵されたプロセッサによって実行される場合にも適用可能である。本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるサーバも、プログラムを実行するプロセッサも本発明の技術的範囲に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の技術的範囲に含まれる。
【手続補正書】
【提出日】2021-11-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具を取り付け可能な工具取付部を備えた工作機械であって、
前記工具取付部の移動を制御する工作処理部と、
ツールパスを含むCL(Cutter Location)データを取得するCLデータ取得部と、
前記取得したCLデータに含まれる前記ツールパスを表示する表示画面を生成する表示画面生成部と、
前記ツールパスの変更指示を取得する変更指示取得部と、
前記変更指示に基づいて変更されたツールパスに対応して前記CLデータを変更するCLデータ変更部と、
前記変更されたCLデータをNCプログラムに変換するNCプログラム変更部と、
を備え、
前記工作処理部は、前記変更されたCLデータから変換された前記NCプログラムに基づいて前記工具取付部の移動を制御する工作機械。
【請求項2】
前記変更指示取得部は、
前記CLデータに含まれる前記ツールパスの一覧から、変更すべきツールパスの選択指示を取得することで前記表示画面に表示されたツールパスの変更指示を取得し、
前記CLデータ変更部は、前記一覧から選択されたツールパスのパラメータを変更する変更指示に基づいて、前記CLデータを変更し、または、前記表示画面上で前記ツールパスを変更する変更指示に基づいて、前記CLデータを変更する請求項1に記載の工作機械。
【請求項3】
工作機械に搭載された情報処理装置であって、
ツールパスを含むCL(Cutter Location)データを取得するCLデータ取得部と、
前記ツールパスに対する変更指示を取得する変更指示取得部と、
前記変更指示に基づいて変更されたツールパスに対応して前記CLデータを変更するCLデータ変更部と、
前記変更されたCLデータをNCプログラムに変換するNCプログラム変更部と、
を備えた情報処理装置。
【請求項4】
前記取得したCLデータに含まれる前記ツールパスを表示する表示画面を生成する表示画面生成部を更に備え、
前記変更指示取得部は、前記表示画面上の少なくとも1つのツールパスを変更または削除する指示を取得する請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記変更指示取得部は、前記ツールパスのパラメータを表示し、前記パラメータの変更指示を取得する請求項3または4に記載の情報処理装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る工作機械は、
工具を取り付け可能な工具取付部を備えた工作機械であって、
前記工具取付部の移動を制御する工作処理部と、
ツールパスを含むCL(Cutter Location)データを取得するCLデータ取得部と、
前記取得したCLデータに含まれる前記ツールパスを表示する表示画面を生成する表示画面生成部と、
前記ツールパスの変更指示を取得する変更指示取得部と、
前記変更指示に基づいて変更されたツールパスに対応して前記CLデータを変更するCLデータ変更部と、
前記変更されたCLデータをNCプログラムに変換するNCプログラム変更部と、
を備え、
前記工作処理部は、前記変更されたCLデータから変換された前記NCプログラムに基づいて前記工具取付部の移動を制御する工作機械である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理装置は、
工作機械に搭載された情報処理装置であって、
ツールパスを含むCL(Cutter Location)データを取得するCLデータ取得部と、
前記ツールパスに対する変更指示を取得する変更指示取得部と、
前記変更指示に基づいて変更されたツールパスに対応して前記CLデータを変更するCLデータ変更部と、
前記変更されたCLデータをNCプログラムに変換するNCプログラム変更部と、
を備えた情報処理装置である。