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特開2022-187325警告制御装置、移動体、警告制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187325
(43)【公開日】2022-12-19
(54)【発明の名称】警告制御装置、移動体、警告制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20221212BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20221212BHJP
   B60W 40/02 20060101ALI20221212BHJP
【FI】
G08G1/16 D
G08G1/09 F
B60W40/02
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021095304
(22)【出願日】2021-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂川 祐太
(72)【発明者】
【氏名】井上 茂
(72)【発明者】
【氏名】呉橋 崇弘
(72)【発明者】
【氏名】堀内 守哉
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA31
3D241BA60
3D241BC01
3D241BC02
3D241CE02
3D241CE04
3D241DB01Z
3D241DB02Z
3D241DC31Z
3D241DC33Z
5H181AA01
5H181AA05
5H181AA22
5H181BB04
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF05
5H181FF22
5H181FF33
5H181LL01
5H181LL04
5H181LL07
5H181LL08
5H181LL15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】交通上の安全性を高めることができる警告制御装置、移動体、警告制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】警告制御装置は、移動体内の乗員に対して、移動体の進行先に特定の種別の対象が存在する場合に第1警告を行い、移動体の進行先に特定の種別以外の対象が存在する場合に第2警告を行う警告制御部と、移動体が移動経路上の新たな移動区間に入る場合に、端末の移動履歴情報に基づいて対象の種別を判断する外部装置から、新たな移動区間内に存在する対象の種別を受信する制御を行う受信制御部と、移動体に搭載された撮像装置によって取得された画像に基づいて、移動体が新たな移動区間を移動中に警告対象が存在するか否かを判断する判断部とを備え、警告制御部は、判断部によって新たな区間を移動中に警告対象が存在すると判断された場合に、外部装置から受信した種別に基づいて、第1警告を行うか第2警告を行うかを制御する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体内の乗員に対して、前記移動体の進行先に特定の種別の対象が存在する場合に第1警告を行い、前記移動体の進行先に前記特定の種別以外の対象が存在する場合に第2警告を行う警告制御部と、
前記移動体が移動経路上の新たな移動区間に入る場合に、端末の移動履歴情報に基づいて対象の種別を判断する外部装置から、前記新たな移動区間内に存在する対象の種別を受信する制御を行う受信制御部と、
前記移動体に搭載された撮像装置によって取得された画像に基づいて、前記移動体が前記新たな移動区間を移動中に警告対象が存在するか否かを判断する判断部と
を備え、
前記警告制御部は、前記判断部によって前記新たな区間を移動中に警告対象が存在すると判断された場合に、前記外部装置から受信した前記種別に基づいて、前記第1警告を行うか前記第2警告を行うかを制御する
警告制御装置。
【請求項2】
前記受信制御部は、前記移動体が前記新たな移動区間に入る場合に、前記外部装置から、前記新たな移動区間内の前記端末の位置及び前記種別を受信する制御を行い、
前記判断部は、前記画像に基づいて、前記外部装置から受信した前記位置に警告対象が存在するか否かを判断し、
前記警告制御部は、前記判断部によって前記外部装置から受信した前記位置に警告対象が存在すると判断された場合に、前記外部装置から受信した前記種別に基づいて、前記第1警告を行うか前記第2警告を行うかを制御する
請求項1に記載の警告制御装置。
【請求項3】
画像から認識できないエリアを特定する特定部と、
前記外部装置から受信した前記端末の位置及び前記種別に基づいて、前記特定部が特定した前記エリア内の位置に存在する対象の種別を特定し、前記特定した種別に基づいて、前記移動体に接近する対象が存在し得るリスクエリアを設定するリスクエリア設定部と
をさらに備え、
前記警告制御部は、前記警告対象が前記リスクエリア内に存在する場合に、前記種別に基づいて前記第1警告又は前記第2警告を行う
請求項2に記載の警告制御装置。
【請求項4】
前記リスクエリア設定部は、前記外部装置から受信した前記端末の位置及び前記種別に基づいて、前記特定部が特定した前記エリア内の位置に存在する対象の種別が前記特定の種別である場合に、前記リスクエリアを広く設定する
請求項3に記載の警告制御装置。
【請求項5】
前記特定の種別は、学生である
請求項4に記載の警告制御装置。
【請求項6】
前記移動体が前記新たな移動区間に入る場合に、前記新たな移動区間内に前記特定の種別の対象が存在するか否かを前記外部装置に問い合わせる問い合わせ情報の送信を制御する問い合わせ制御部
をさらに備え、
前記受信制御部は、前記問い合わせ情報の応答情報に基づいて前記新たな移動区間内に特定の種別の対象が存在すると判断される場合に、前記特定の種別の対象の位置を継続的に受信する制御を行う
請求項2から5のいずれか一項に記載の警告制御装置。
【請求項7】
前記受信制御部は、前記問い合わせ情報の応答情報に基づいて前記新たな移動区間内に特定の種別の対象が存在すると判断される場合に、前記外部装置に前記特定の種別の対象の位置を継続的に送信するよう要求する
請求項6に記載の警告制御装置。
【請求項8】
前記受信制御部は、前記問い合わせ情報の応答情報に基づいて前記新たな移動区間内に特定の種別の対象が存在すると判断される場合に、前記外部装置に前記特定の種別の対象の位置の送信を前記外部装置に継続的に要求する
請求項6に記載の警告制御装置。
【請求項9】
前記特定の種別は、学生である
請求項1から8のいずれか一項に記載の警告制御装置。
【請求項10】
前記移動体は車両である
請求項1から9のいずれか一項に記載の警告制御装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の警告制御装置を備える移動体。
【請求項12】
移動体内の乗員に対して、前記移動体の進行先に特定の種別の対象が存在する場合に第1警告を行い、前記移動体の進行先に前記特定の種別以外の対象が存在する場合に第2警告を行う警告制御段階と、
前記移動体が移動経路上の新たな移動区間に入る場合に、端末の移動履歴情報に基づいて対象の種別を判断する外部装置から、前記新たな移動区間内に存在する対象の種別を受信する制御を行う受信制御段階と、
前記移動体に搭載された撮像装置によって取得された画像に基づいて、前記移動体が前記新たな移動区間を移動中に警告対象が存在するか否かを判断する判断段階と
を備え、
前記警告制御段階は、前記判断段階において前記新たな区間を移動中に警告対象が存在すると判断された場合に、前記外部装置から受信した前記種別に基づいて、前記第1警告を行うか前記第2警告を行うかを制御する
警告制御方法。
【請求項13】
コンピュータに、
移動体内の乗員に対して、前記移動体の進行先に特定の種別の対象が存在する場合に第1警告を行い、前記移動体の進行先に前記特定の種別以外の対象が存在する場合に第2警告を行う警告制御ステップと、
前記移動体が移動経路上の新たな移動区間に入る場合に、端末の移動履歴情報に基づいて対象の種別を判断する外部装置から、前記新たな移動区間内に存在する対象の種別を受信する制御を行う受信制御ステップと、
前記移動体に搭載された撮像装置によって取得された画像に基づいて、前記移動体が前記新たな移動区間を移動中に警告対象が存在するか否かを判断する判断ステップと
を実行させ、
前記警告制御ステップは、前記判断ステップによって前記新たな区間を移動中に警告対象が存在すると判断された場合に、前記外部装置から受信した前記種別に基づいて、前記第1警告を行うか前記第2警告を行うかを制御するステップを備える
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警告制御装置、移動体、警告制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、歩行者用、車椅子用、及び/または自転車用のナビゲーション機能に関し、経路案内データに含まれる無線通信要求をすべき位置またはエリアに到着したと判別したときに、無線通信要求を送出することが開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2018-151714号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、警告制御装置が提供される。警告制御装置は、移動体内の乗員に対して、移動体の進行先に特定の種別の対象が存在する場合に第1警告を行い、移動体の進行先に特定の種別以外の対象が存在する場合に第2警告を行う警告制御部を備える。警告制御装置は、移動体が移動経路上の新たな移動区間に入る場合に、端末の移動履歴情報に基づいて対象の種別を判断する外部装置から、新たな移動区間内に存在する対象の種別を受信する制御を行う受信制御部を備える。警告制御装置は、移動体に搭載された撮像装置によって取得された画像に基づいて、移動体が新たな移動区間を移動中に警告対象が存在するか否かを判断する判断部を備える。警告制御部は、判断部によって新たな区間を移動中に警告対象が存在すると判断された場合に、外部装置から受信した種別に基づいて、第1警告を行うか第2警告を行うかを制御する。
【0004】
受信制御部は、移動体が新たな移動区間に入る場合に、外部装置から、新たな移動区間内の端末の位置及び種別を受信する制御を行ってよい。判断部は、画像に基づいて、外部装置から受信した位置に警告対象が存在するか否かを判断してよい。警告制御部は、判断部によって外部装置から受信した位置に警告対象が存在すると判断された場合に、外部装置から受信した種別に基づいて、第1警告を行うか第2警告を行うかを制御してよい。
【0005】
警告制御装置は、画像から認識できないエリアを特定する特定部を備えてよい。警告制御装置は、外部装置から受信した端末の位置及び種別に基づいて、特定部が特定したエリア内の位置に存在する対象の種別を特定し、特定した種別に基づいて、移動体に接近する対象が存在し得るリスクエリアを設定するリスクエリア設定部を備えてよい。警告制御部は、警告対象がリスクエリア内に存在する場合に、種別に基づいて第1警告又は第2警告を行ってよい。
【0006】
リスクエリア設定部は、外部装置から受信した端末の位置及び種別に基づいて、特定部が特定したエリア内の位置に存在する対象の種別が特定の種別である場合に、リスクエリアを広く設定してよい。
【0007】
特定の種別は、学生であってよい。
【0008】
警告制御装置は、移動体が新たな移動区間に入る場合に、新たな移動区間内に特定の種別の対象が存在するか否かを外部装置に問い合わせる問い合わせ情報の送信を制御する問い合わせ制御部を備えてよい。受信制御部は、問い合わせ情報の応答情報に基づいて新たな移動区間内に特定の種別の対象が存在すると判断される場合に、特定の種別の対象の位置を継続的に受信する制御を行ってよい。
【0009】
受信制御部は、問い合わせ情報の応答情報に基づいて新たな移動区間内に特定の種別の対象が存在すると判断される場合に、外部装置に特定の種別の対象の位置を継続的に送信するよう要求してよい。
【0010】
受信制御部は、問い合わせ情報の応答情報に基づいて新たな移動区間内に特定の種別の対象が存在すると判断される場合に、外部装置に特定の種別の対象の位置の送信を外部装置に継続的に要求してよい。
【0011】
特定の種別は、学生であってよい。
【0012】
移動体は車両であってよい。
【0013】
本発明の第2の態様においては、移動体が提供される。移動体は、上記警告制御装置を備える。
【0014】
本発明の第3の態様においては、警告制御方法が提供される。警告制御方法は、移動体内の乗員に対して、移動体の進行先に特定の種別の対象が存在する場合に第1警告を行い、移動体の進行先に特定の種別以外の対象が存在する場合に第2警告を行う警告制御段階を備える。警告制御方法は、移動体が移動経路上の新たな移動区間に入る場合に、端末の移動履歴情報に基づいて対象の種別を判断する外部装置から、新たな移動区間内に存在する対象の種別を受信する制御を行う受信制御段階を備える。警告制御方法は、移動体に搭載された撮像装置によって取得された画像に基づいて、移動体が新たな移動区間を移動中に警告対象が存在するか否かを判断する判断段階を備える。警告制御方法は、警告制御段階は、判断段階において新たな区間を移動中に警告対象が存在すると判断された場合に、外部装置から受信した種別に基づいて、第1警告を行うか第2警告を行うかを制御する。
【0015】
本発明の第4の態様においては、プログラムが提供される。プログラムは、コンピュータに、移動体内の乗員に対して、移動体の進行先に特定の種別の対象が存在する場合に第1警告を行い、移動体の進行先に特定の種別以外の対象が存在する場合に第2警告を行う警告制御ステップを実行させる。プログラムは、コンピュータに、移動体が移動経路上の新たな移動区間に入る場合に、端末の移動履歴情報に基づいて対象の種別を判断する外部装置から、新たな移動区間内に存在する対象の種別を受信する制御を行う受信制御ステップを実行させる。プログラムは、コンピュータに、移動体に搭載された撮像装置によって取得された画像に基づいて、移動体が新たな移動区間を移動中に警告対象が存在するか否かを判断する判断ステップを実行させる。警告制御ステップは、判断段階において新たな区間を移動中に警告対象が存在すると判断された場合に、外部装置から受信した種別に基づいて、第1警告を行うか第2警告を行うかを制御するステップを備える。
【0016】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】警告システム10の利用場面を模式的に示す。
図2】車両20のシステム構成を示す。
図3】MECサーバ52が収集した端末82の位置履歴情報のデータ構造を示す。
図4】MECサーバ52が管理する82の種別情報のデータ構造を示す。
図5】警告システム10において端末82、MECサーバ52及び車両20が実行する全体的な処理の流れを概略的に示す。
図6】特定部220が特定する見通し外エリアの一例を模式的に示す。
図7】リスクエリア設定部224が設定したリスクエリア110を模式的に示す。
図8】制御装置24が実行する制御方法に係るフローチャートを示す。
図9】コンピュータ2000の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0019】
図1は、警告システム10の利用場面を模式的に示す。警告システム10は、車両20と、基地局50及びMECサーバ52とを備える。車両20は移動体の一例である。MECサーバ52は「外部装置」の一例である。
【0020】
MECサーバ52は、モバイルエッジコンピューティングサーバである。MECサーバ52は、端末82の位置情報を継続的に収集する。MECサーバ52は、端末82の位置情報の履歴に基づいて、端末82が一定時間以上にわたって学校60の敷地内に存在する場合、端末82の所持者が学生であると判断して、端末82の識別情報に、種別情報としての「学生」を対応づける。MECサーバ52は、車両20からの問い合わせに基づいて、「学生」の種別情報が対応づけられた端末82の位置情報を車両20に提供する。
【0021】
車両20は、制御装置24及びセンサ29を備える。センサ29は、車両20の前方の画像を撮像可能であるとする。車両20の制御装置24は、道路70上の交差点を通過して新しい走行区間71に進入する場合、走行区間71に学生が存在するか否かをMECサーバ52に問い合わせる。走行区間71に学生が存在する場合、制御装置24は、「学生」の位置情報をMECサーバ52から受信する。MECサーバ52は、種別情報として「学生」が対応づけられた端末82の位置情報を制御装置24に提供する。
【0022】
制御装置24は、センサ29によって撮像された画像に対して画像認識処理を行うことによって人物80の存在を検出する。制御装置24は、MECサーバ52から受信した学生の位置の近傍で人物80が検出された場合に、車両20の乗員に対して第1警告を行う。一方、制御装置24は、MECサーバ52から受信した学生の位置から離れた位置で人物が検出された場合、第1警告より弱い第2警告を車両20の乗員に対して行う。
【0023】
一般に、学生は、夕暮れや夜間に徒歩や自転車で帰宅する場合が多い。昼間に比べると、夕暮れや夜間は歩行者や自転車を認識しづらくなる。警告システム10によれば、学生の存在を事前に把握して適切に警告を行うことができる。これにより、交通上の安全性を高めることができる。なお、「学生」とは、幼稚園児と、保育園児と、小学校生、中学校生及び高校生と、大学生とを含む概念である。
【0024】
図2は、車両20のシステム構成を示す。車両20は、センサ29と、制御装置24と、通信装置48と、情報出力装置40と、運転支援制御装置30とを備える。制御装置24は「警告制御装置」の一例である。
【0025】
センサ29は、レーダー21と、カメラ22と、GNSS受信部25と、車速センサ26とを備える。レーダー21は、LiDARやミリ波レーダー等であってよい。レーダー21は、対象物までの距離情報を取得するために使用され得る。GNSS受信部25は、GNSS衛星から発信された電波を受信する。GNSS受信部25は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、車両20の現在位置を示す情報を生成する。カメラ22は、車両20に搭載される撮像部の一例である。カメラ22は、車両20の周辺を撮像して画像情報を生成する。例えば、カメラ22は、車両20の進行方向の画像を撮像して画像情報を生成する。カメラ22は単眼カメラであってよい。カメラ22は複眼カメラであり、物体までの距離情報を取得できるカメラであってよい。なお、センサ29は、オドメータ等の位置センサや、加速度センサや姿勢センサ等のIMU(慣性計測ユニット)を備えてよい。
【0026】
運転支援制御装置30は、センサ29で検出された情報を用いて、車両20の運転支援を行う。運転支援制御装置30は、先進運転支援システム(ADAS;Advanced Driver-Assistance Systems)の機能を有するECUにより実現されてよい。
【0027】
通信装置48は、端末82との間で通信する。通信装置48は、例えばPC5インタフェースを通じて端末82と無線通信を行う。通信装置48は、基地局50を通じてMECサーバ52との間で通信する。
【0028】
情報出力装置40は、警告情報を出力する装置である。情報出力装置40は、HMI(Human Machine Interface)機能を有してよい。情報出力装置40は、ヘッドアップディスプレイやナビゲーションシステムを含んでよい。
【0029】
制御装置24は、制御部200と、記憶部280とを備える。制御部200は、例えばプロセッサを含む演算処理装置等の回路により実現される。記憶部280は、不揮発性の記憶媒体を備えて実現される。制御部200は、記憶部280に格納された情報を用いて処理を行う。制御部200は、CPU、ROM、RAM、I/O及びバス等を備えたマイクロコンピュータを備えるECU(Electronic Control Unit)によって実現されてよい。
【0030】
制御部200は、特定部220と、リスクエリア設定部224と、問い合わせ制御部210と、判断部230と、送信制御部250と、受信制御部260と、警告制御部208とを備える。制御部200には、センサ29により検出された情報が入力される。
【0031】
警告制御部208は、車両20内の乗員に対して、車両20の進行先に特定の種別の対象が存在する場合に第1警告を行い、車両20の進行先に特定の種別以外の対象が存在する場合に第2警告を行う。受信制御部260は、車両20が移動経路上の新たな移動区間に入る場合に、端末82の移動履歴情報に基づいて対象の種別を判断するMECサーバ52から、新たな移動区間内に存在する対象の種別を受信する制御を行う。判断部230は、車両20に搭載された撮像装置によって取得された画像に基づいて、車両20が新たな移動区間を移動中に警告対象が存在するか否かを判断する。警告制御部208は、判断部230によって新たな区間を移動中に警告対象が存在すると判断された場合に、MECサーバ52から受信した種別に基づいて、第1警告を行うか第2警告を行うかを制御する。
【0032】
受信制御部260は、車両20が新たな移動区間に入る場合に、MECサーバ52から、新たな移動区間内の端末82の位置及び種別を受信する制御を行う。判断部230は、画像に基づいて、MECサーバ52から受信した位置に警告対象が存在するか否かを判断する。警告制御部208は、判断部230によってMECサーバ52から受信した位置に警告対象が存在すると判断された場合に、MECサーバ52から受信した種別に基づいて、第1警告を行うか第2警告を行うかを制御する。
【0033】
特定部220は、カメラ22により取得した画像から認識できないエリアを特定する。カメラ22により取得した画像から認識できないエリアは、車両20の位置又はカメラ22が設けられた位置から見通し外となるエリアである。見通し外となるエリアは、例えば、車両20の位置から見た場合に、建物や停車中の他の車両20等の立体物によって遮蔽されることによってオクルージョンが生じたエリアである。特定部220は、画像情報及び地図情報に基づいて、見通し外エリアを特定してよい。特定部220は、他の車両20又は基地局50等の外部装置から送信された見通し外エリアの位置情報を受信し、受信した見通し外エリアの位置情報に基づいて、見通し外エリアを特定してよい。
【0034】
リスクエリア設定部224は、MECサーバ52から受信した端末82の位置及び種別に基づいて、特定部220が特定したエリア内の位置に存在する対象の種別を特定し、特定した種別に基づいて、車両20に接近する対象が存在し得るリスクエリアを設定する。特定の種別は、学生である。リスクエリア設定部224は、MECサーバ52から受信した端末82の位置及び種別に基づいて、特定部220が特定したエリア内の位置に存在する対象の種別が特定の種別である場合に、リスクエリアを広く設定する。警告制御部208は、警告対象がリスクエリア内に存在する場合に、種別に基づいて第1警告又は第2警告を行う。警告制御部208は、特定の種別の対象がリスクエリア内に存在する場合に、第2警告より強い第1警告を行う。一般に学生は素早い動きをする場合があるため、学生が存在するエリアにはリスクエリアを広く設定することで、安全性を高めることができる。
【0035】
問い合わせ制御部210は、車両20が新たな移動区間に入る場合に、新たな移動区間内に特定の種別の対象が存在するか否かをMECサーバ52に問い合わせる問い合わせ情報の送信を制御する。受信制御部260は、問い合わせ情報の応答情報に基づいて新たな移動区間内に特定の種別の対象が存在すると判断される場合に、特定の種別の対象の位置を継続的に受信する制御を行う。受信制御部260は、問い合わせ情報の応答情報に基づいて新たな移動区間内に特定の種別の対象が存在すると判断される場合に、MECサーバ52に特定の種別の対象の位置を継続的に送信するよう要求してよい。なお、受信制御部260は、問い合わせ情報の応答情報に基づいて新たな移動区間内に特定の種別の対象が存在すると判断される場合に、MECサーバ52に特定の種別の対象の位置の送信をMECサーバ52に継続的に要求してもよい。
【0036】
受信制御部260は、リスクエリア情報に対する応答情報を受信する制御を行う。警告制御部208は、応答情報に基づいて少なくとも車両20内部に警告情報を出力する制御を行う。例えば、警告制御部208は、情報出力装置40を通じて車両20の乗員に警告情報を通知してよい。
【0037】
なお、情報出力装置40がヘッドアップディスプレイを備える場合、警告制御部208は、車両20の乗員に対する警告情報を表示するための光を、ヘッドアップディプレイに出力させてよい。情報出力装置40が音声により警報情報を出力する音声出力装置を含む場合、警告制御部208は、警告情報を音声によって出力させてよい。警告制御部208は、車両20の乗員が所持する携帯端末と通信することによって、警告情報を携帯端末から出力させてよい。
【0038】
図3は、MECサーバ52が収集した端末82の位置履歴情報のデータ構造を示す。MECサーバ52は、端末82の識別情報である端末IDと、位置情報を収集した時刻と、端末82の位置とを対応づけて位置履歴情報として記憶する。端末82の位置は、例えば緯度経度情報である。
【0039】
図4は、MECサーバ52が管理する82の種別情報のデータ構造を示す。MECサーバ52は、端末IDと種別とを対応づけて記憶する。種別「学生」は、端末82の所持者が学生と判断されたことを示す。種別「非学生」は、端末82の所持者が学生でないと判断されたことを示す。MECサーバ52は、位置履歴情報に基づいて、端末82の位置が予め定められた期間を超える期間にわたって学校60の敷地内にあると判断された場合に、端末82の所持者が「学生」であると判断し、端末82の端末IDに対応づけて種別情報の種別を「学生」に設定する。なお、端末82の所持者が学生であるか否か判断は一日ごとに行われてよいし、直近の予め定められた日数にわたる位置履歴情報に基づいて行われてよい。
【0040】
図5は、警告システム10において端末82、MECサーバ52及び車両20が実行する全体的な処理の流れを概略的に示す。
【0041】
S500において、端末82は現在位置情報をMECサーバ52に定期的に送信する。S510において、MECサーバ52は、現在位置情報を記憶する。MECサーバ52は、定期的に送信される位置情報に基づいて、端末82の現在位置情報を最新の位置情報に更新する。
【0042】
S532において、問い合わせ制御部210は、車両20の現在位置情報と道路情報に基づいて車両20が新しい走行区間71に進入したと判断すると、S534において、送信制御部250を通じて、走行区間71内に学生が存在するか否かをMECサーバ52に問い合わせる。S512において、MECサーバ52は、端末82の最新の現在位置情報及び端末82の種別情報を参照して、種別「学生」が対応づけられた端末IDの端末82の現在位置が走行区間71の位置範囲内に含まれる場合に、走行区間71内に学生が存在すると判断する。S514において、MECサーバ52は、学生が存在するか否かを示す情報を制御装置24に送信する。
【0043】
S536において、車両20において、走行区間71内に学生が存在する旨の情報をMECサーバ52から受信した場合、受信制御部260は、学生の位置情報を定期的に送信するよう要求する要求情報をMECサーバ52に要求する。MECサーバ52は、要求情報を制御装置24から受信すると、S516において、端末82の最新の現在位置情報の定期的な送信を開始する。S538において、判断部230は、MECサーバ52から定期的に受信する位置情報に基づいて、車両20が学生に接近したと判断されたか否かを判断する。例えば、判断部230は、カメラ22によって撮像された画像から人物が検出された場合であって、MECサーバ52から送信される学生の位置の近くで人物が検出された場合に、車両20が学生に接近したと判断する。車両20が学生に接近したと判断すると、S548において、警告制御部208が車両20の乗員に対して警告を行う。
【0044】
図6図7及び図8に関連して、見通し外エリアに関する制御を説明する。図6は、特定部220が特定する見通し外エリアの一例を模式的に示す。車両78は道路70上に駐車している場合、車両78より車両20の進行方向側のエリア100は、車両20の位置からは、車両78に遮られて視認できない。特定部220は、このようなエリア100を見通し外エリアとして特定する。見通し外エリアに歩行者が存在する場合、歩行者の飛び出しによって歩行者が車両20に接近してしまう可能性がある。
【0045】
例えば、歩行者がP点に存在し、当該歩行者が道路70に向かって一定の速度で歩行していると仮定した場合に、車両20が進行方向においてリスクエリア100の位置に到達したタイミングで歩行者が道路70に到達している場合、歩行者が車両20に接近する可能性が高いとみなすことができる。リスクエリア設定部224は、車両20がリスクエリア100に到達するまでの間に道路70に到達する歩行者が存在し得るエリアを、リスクエリアとして設定する。
【0046】
図7は、リスクエリア設定部224が設定したリスクエリア110を模式的に示す。リスクエリア110は、エリア100内の少なくとも一部のエリアを含む。リスクエリア設定部224によってリスクエリア110が設定されると、送信制御部250は、リスクエリア110の位置情報を含むリスクエリア情報を、宛先を指定せずに送信する。例えば、送信制御部250はブロードキャストによって、リスクエリア情報を送信する。リスクエリアの位置情報は、リスクエリア110の緯度経度座標を含んでよい。例えば、リスクエリアの位置情報は、リスクエリア110の頂点の緯度経度座標を含んでよい。
【0047】
端末82は、リスクエリア情報を受信すると、リスクエリア情報に含まれる位置情報に基づいて、端末82の現在位置がリスクエリアに含まれているか否かを判断する。端末82は、端末82の現在位置がリスクエリアに含まれていると判断した場合、端末82のHMI機能を通じて端末82の所持者に通知する。これにより、リスクエリア内に存在する人物に警告を行うことができる。
【0048】
ここで、MECサーバ52から定期的に送信される学生の現在位置情報に基づいて、エリア100内に学生が存在していると判断される場合、リスクエリア設定部224は、エリア100に対して設定するリスクエリア110を広く設定する。学生は素早い動きをする場合があるため、エリア100内に学生が存在する場合にはリスクエリアを広く設定することによって、交通上の安全性を高めることができる。
【0049】
図8は、制御装置24が実行する制御方法に係るフローチャートを示す。本フローチャートの処理は、見通し外エリアが検出された場合に開始される。
【0050】
S602において、特定部220は、見通し外エリアを特定する。例えば特定部220は、カメラ22が撮像した画像情報から見通し外エリアを特定してよい。なお、特定部220は、障害物情報を含む地図情報に基づいて、既知の見通し外エリアを特定してよい。特定部220は、見通し外エリアを検出した他の車両から配信される見通し外エリア情報に基づいて、見通し外エリアを特定してよい。特定部220は、基地局50を通じて配信される見通し外エリア情報に基づいて、見通し外エリアを特定してよい。
【0051】
S604において、リスクエリア設定部224は、見通し外エリア内にリスクエリアを設定する。リスクエリア設定部224は、図7及び図8に関連して説明した手法で、リスクエリアを設定する。S606において、警告制御部208は、MECサーバ52から定期的に送信される学生の現在位置情報に基づいて、S604で設定されたリスクエリア内に学生が存在するか否かを判断する。リスクエリア内に学生が存在する場合は第1警告を実行し(S608)、リスクエリア内に学生が存在しない場合は、第2警告を実行する(S610)。
【0052】
なお、第1警告は、第2警告より強度が強い警告であってよい。第1警告は表示及び音声によって車両20の乗員に警告する処理を含んでよい。第2警告は表示のみによって車両20の乗員に警告する処理を含んでよい。第1警告及び第2警告は、端末82にリスクエリア情報を送信することによって行われる警告処理を含んでよい。リスクエリア情報は警告レベルを示す情報を含んでよい。警告制御部208は、第1警告を行う場合に第1警告レベルを示す情報をリスクエリア情報に含めてよい。警告制御部208は、第2警告を行う場合、第1警告レベルより低い第2警告レベルを示す情報をリスクエリア情報に含めてよい。端末82は、第1警告レベルを示す情報を含むリスクエリア情報を受信した場合、音声及び振動によって端末82の所持者に警告してよい。端末82は、第2警告レベルを示す情報を含むリスクエリア情報を受信した場合、音声及び振動の一方みによって端末82の所持者に警告してよい。
【0053】
なお、制御装置24と端末82との間の通信は、直接通信により実行される。例えば、制御装置24は、Cellular-V2Xにおける近距離直接通信により、端末82と直接通信を行う。Cellular-V2Xにおける近距離直接通信としては、LTE-V2X PC5や、5G-V2X PC5等(本実施形態において、「PC5」と略称する)の通信方式が含まれる。直接通信としてWi-Fi(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)を用いる形態を採用してもよい。制御装置24は、MECサーバ52を介して端末82と通信を行ってよい。直接通信として、Cellular-V2XやDSRC(登録商標)以外に、Bluetooth(登録商標)等の任意の直接通信方式を採用してもよい。制御装置24は、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)が備える通信インフラを用いて、端末82との間で直接通信をしてもよい。
【0054】
以上に説明した警告システム10によれば、学生の存在を事前に把握して適切に警告を行うことができる。これにより、交通上の安全性を高めることができる。
【0055】
なお、車両20は、輸送機器の一例である。輸送機器は、乗用車やバス等の自動車、鞍乗型車両、自転車等を含む。また、移動体としては、人物以外に、乗用車やバス等の自動車、鞍乗型車両、自転車等の輸送機器を含む。
【0056】
図9は、本発明の複数の実施形態が全体的又は部分的に具現化され得るコンピュータ2000の例を示す。コンピュータ2000にインストールされたプログラムは、コンピュータ2000に、実施形態に係る制御装置24等の装置又は当該装置の各部として機能させる、当該装置又は当該装置の各部に関連付けられるオペレーションを実行させる、及び/又は、実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2000に、本明細書に記載の処理手順及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU2012によって実行されてよい。
【0057】
本実施形態によるコンピュータ2000は、CPU2012、及びRAM2014を含み、それらはホストコントローラ2010によって相互に接続されている。コンピュータ2000はまた、ROM2026、フラッシュメモリ2024、通信インタフェース2022、及び入力/出力チップ2040を含む。ROM2026、フラッシュメモリ2024、通信インタフェース2022、及び入力/出力チップ2040は、入力/出力コントローラ2020を介してホストコントローラ2010に接続されている。
【0058】
CPU2012は、ROM2026及びRAM2014内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
【0059】
通信インタフェース2022は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。フラッシュメモリ2024は、コンピュータ2000内のCPU2012によって使用されるプログラム及びデータを格納する。ROM2026は、アクティブ化時にコンピュータ2000によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ2000のハードウエアに依存するプログラムを格納する。入力/出力チップ2040はまた、キーボード、マウス及びモニタ等の様々な入力/出力ユニットをシリアルポート、パラレルポート、キーボードポート、マウスポート、モニタポート、USBポート、HDMI(登録商標)ポート等の入力/出力ポートを介して、入力/出力コントローラ2020に接続してよい。
【0060】
プログラムは、CD-ROM、DVD-ROM、又はメモリカードのようなコンピュータ可読媒体又はネットワークを介して提供される。RAM2014、ROM2026、又はフラッシュメモリ2024は、コンピュータ可読媒体の例である。プログラムは、フラッシュメモリ2024、RAM2014、又はROM2026にインストールされ、CPU2012によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2000に読み取られ、プログラムと上記様々なタイプのハードウエアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ2000の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0061】
例えば、コンピュータ2000及び外部デバイス間で通信が実行される場合、CPU2012は、RAM2014にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2022に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース2022は、CPU2012の制御下、RAM2014及びフラッシュメモリ2024のような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取った送信データをネットワークに送信し、ネットワークから受信された受信データを、記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0062】
また、CPU2012は、フラッシュメモリ2024等のような記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM2014に読み取られるようにし、RAM2014上のデータに対し様々な種類の処理を実行してよい。CPU2012は次に、処理されたデータを記録媒体にライトバックする。
【0063】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理にかけられてよい。CPU2012は、RAM2014から読み取られたデータに対し、本明細書に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々な種類のオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々な種類の処理を実行してよく、結果をRAM2014にライトバックする。また、CPU2012は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2012は、第1の属性の属性値が指定されている、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0064】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ2000上又はコンピュータ2000近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能である。コンピュータ可読媒体に格納されたプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2000に提供してよい。
【0065】
コンピュータ2000にインストールされ、コンピュータ2000を制御部200として機能させるプログラムは、CPU2012等に働きかけて、コンピュータ2000を、制御部200の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ2000に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段である制御部200の各部として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ2000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の制御部200が構築される。
【0066】
様々な実施形態が、ブロック図等を参照して説明された。ブロック図において各ブロックは、(1)オペレーションが実行されるプロセスの段階又は(2)オペレーションを実行する役割を持つ装置の各部を表わしてよい。特定の段階及び各部が、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウエア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、及び他の論理オペレーション、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウエア回路を含んでよい。
【0067】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、処理手順又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段をもたらすべく実行され得る命令を含む製品の少なくとも一部を構成する。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0068】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0069】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はプログラマブル回路に対し、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、説明された処理手順又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段をもたらすべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0070】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0071】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0072】
10 警告システム
20 車両
21 レーダー
22 カメラ
24 制御装置
25 GNSS受信部
26 車速センサ
29 センサ
30 運転支援制御装置
40 情報出力装置
48 通信装置
50 基地局
52 MECサーバ
60 学校
70 道路
71 走行区間
80 人物
82 端末
100、110 エリア
200 制御部
208 警告制御部
210 問い合わせ制御部
220 特定部
224 リスクエリア設定部
230 判断部
250 送信制御部
260 受信制御部
280 記憶部
2000 コンピュータ
2010 ホストコントローラ
2012 CPU
2014 RAM
2020 入力/出力コントローラ
2022 通信インタフェース
2024 フラッシュメモリ
2026 ROM
2040 入力/出力チップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9