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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187340
(43)【公開日】2022-12-19
(54)【発明の名称】車輌用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/19 20180101AFI20221212BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20221212BHJP
   F21S 43/31 20180101ALI20221212BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20221212BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20221212BHJP
   F21V 7/00 20060101ALI20221212BHJP
   F21W 103/00 20180101ALN20221212BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221212BHJP
【FI】
F21S43/19
F21S43/14
F21S43/31
F21S2/00 663
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21V19/00 450
F21V7/00 320
F21V7/00 510
F21W103:00
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021095325
(22)【出願日】2021-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100116942
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 雅信
(74)【代理人】
【識別番号】100167704
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 裕人
(72)【発明者】
【氏名】松永 幸久
【テーマコード(参考)】
3K013
【Fターム(参考)】
3K013BA01
3K013CA05
3K013CA16
(57)【要約】
【課題】 特定の方向において特に周知性を高めた上で広範囲への光の照射状態を確保する。
【解決手段】 ランプハウジングとカバーによって構成され内部空間が灯室として形成された灯具外筐と、灯室に配置された取付ベースと、取付ベースに取り付けられた光源基板と、光源基板に搭載され少なくとも二つが光の出射方向が異なる複数の光源と、複数の光源から出射される光をそれぞれ制御する複数の光制御部材とを備え、複数の光制御部材として光源から出射される光を収束させる制御を行う第1の光制御部材と光源から出射される光を拡散させる制御を行う第2の光制御部材とが設けられ、第1の光制御部材によって制御された光と第2の光制御部材によって制御された光とが異なる方向へ向けて照射される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプハウジングとカバーによって構成され内部空間が灯室として形成された灯具外筐と、
前記灯室に配置された取付ベースと、
前記取付ベースに取り付けられた光源基板と、
前記光源基板に搭載され少なくとも二つが光の出射方向が異なる複数の光源と、
前記複数の光源から出射される光をそれぞれ制御する複数の光制御部材とを備え、
前記複数の光制御部材として前記光源から出射される光を収束させる制御を行う第1の光制御部材と前記光源から出射される光を拡散させる制御を行う第2の光制御部材とが設けられ、
前記第1の光制御部材によって制御された光と前記第2の光制御部材によって制御された光とが異なる方向へ向けて照射される
車輌用灯具。
【請求項2】
前記複数の光源として車輌の進行方向へ光を出射する第1の光源と車輌の進行方向に対して斜め方向又は直交する方向へ光を出射する第2の光源とが設けられ、
前記第1の光源から出射される光が前記第1の光制御部材によって制御され、
前記第2の光源から出射される光が前記第2の光制御部材によって制御される
請求項1に記載の車輌用灯具。
【請求項3】
前記取付ベースが左右対称な形状に形成された
請求項1又は請求項2に記載の車輌用灯具。
【請求項4】
前記光制御部材としてリフレクターが用いられた
請求項1、請求項2又は請求項3に記載の車輌用灯具。
【請求項5】
少なくとも前記取付ベースと前記光源基板と前記複数の光源と前記複数の光制御部材とによってランプユニットが構成され、
前記ランプユニットが複数設けられ、
前記複数のランプユニットのうち少なくとも二つの前記ランプユニットの向きが異なる状態にされた
請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の車輌用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源基板に搭載された複数の光源から光が出射されて外部へ向けて照射される車輌用灯具についての技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
車輌用灯具には、カバーとランプハウジングによって構成された灯具外筐の内部に光を出射する複数の光源が配置され、各光源から出射される光を制御して外部へ向けて照射するタイプがある(例えば、特許文献1参照)。このような車輌用灯具には、例えば、パトロールカーや工事用車輌やタクシー等のルーフの他に白バイ等のパトロールバイクの車体に取り付けられ、警告灯等の標識灯として用いられるものがある。
【0003】
特許文献1に記載された車輌用灯具においては、複数の光源が周方向に離隔した状態で光源基板に搭載され、複数の光源基板の中心部にリフレクター(反射柱)が配置されている。特許文献1に記載された車輌用灯具において、光が光源から出射されると、出射された光の一部がリフレクターの反射面によって反射されて外部へ向けて照射されると共に反射面に向かわなかった光が直射光として外部へ向けて照射される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9-330604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、車輌用灯具、例えば、警告灯等の標識灯においては、車外に存在する多くの者に車輌の存在や車輌が走行中であることを周知するために、可能な限り広範囲に光が照射されることが望ましいが、特定の方向において特に周知性を高めたい場合もある。例えば、車輌の進行方向においては安全性の確保等の観点から特に周知性を高めたいが、他の方向においては必要な周知性が確保されれば車輌の進行方向ほど高い周知性が不要である場合もある。
【0006】
そこで、本発明車輌用灯具は、特定の方向において特に周知性を高めた上で広範囲への光の照射状態を確保することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る車輌用灯具は、ランプハウジングとカバーによって構成され内部空間が灯室として形成された灯具外筐と、前記灯室に配置された取付ベースと、前記取付ベースに取り付けられた光源基板と、前記光源基板に搭載され少なくとも二つが光の出射方向が異なる複数の光源と、前記複数の光源から出射される光をそれぞれ制御する複数の光制御部材とを備え、前記複数の光制御部材として前記光源から出射される光を収束させる制御を行う第1の光制御部材と前記光源から出射される光を拡散させる制御を行う第2の光制御部材とが設けられ、前記第1の光制御部材によって制御された光と前記第2の光制御部材によって制御された光とが異なる方向へ向けて照射されるものである。
【0008】
これにより、第1の光制御部材によって制御されて収束された光と第2の光制御部材によって制御されて拡散された光とが異なる方向へ向けて照射される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、第1の光制御部材によって制御されて収束された光と第2の光制御部材によって制御されて拡散された光とが異なる方向へ向けて照射されるため、特定の方向において特に周知性を高めた上で広範囲への光の照射状態を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図2乃至図8と共に本発明車輌用灯具の実施の形態を示すものであり、本図は、車輌用灯具の斜視図である。
図2】ランプユニットの斜視図である。
図3】ランプユニットにおける光の照射状態を示す平面図である。
図4】左右の一方の第2の取付部への光源基板の取付を行わない構成にして使用する例を示す平面図である。
図5】第2の取付部が左右に離隔して位置され第2の取付部間に第1の取付部が位置された構成の例を示す平面図である。
図6】第2の取付部が左右に離隔して位置され第2の取付部間に第1の取付部が位置された別の構成の例を示す平面図である。
図7】灯室に二つのランプユニットが反対側を向く状態で配置された構成の例を示す平面図である。
図8】灯室に複数のランプユニットが周方向に離隔した状態で配置された構成の例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明車輌用灯具を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。
【0012】
車輌用灯具1は、例えば、パトロールカーや工事用車輌等のルーフ等に取り付けられたり、パトロールバイク等の所謂白バイ等の車体に取り付けられて警告灯等の標識灯として用いられる。但し、車輌用灯具1は警告灯等の標識灯に限られることはなく、車輌の車体に取り付けられて用いられる他の車輌用灯具であってもよい。尚、以下には、車輌用灯具1からの光の出射方向を前方として前後上下左右の方向を説明する。但し、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本発明の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
【0013】
車輌用灯具1は上端に開口を有するランプハウジング2とランプハウジング2の開口を閉塞するカバー3とを備えている(図1参照)。ランプハウジング2は、例えば、浅い容器状に形成され、カバー3は、例えば、縦長のキャップ状に形成されている。ランプハウジング2とカバー3によって灯具外筐4が構成され、灯具外筐4の内部空間が灯室5として形成されている。灯具外筐4は、例えば、外周部が略円筒状に形成され、全体として縦長の形状に形成されている。
【0014】
灯室5にはランプユニット6が配置されている。ランプユニット6は取付ベース7と複数の光源基板8と複数の光源9と複数の光制御部材10とを有している(図2及び図3参照)。
【0015】
取付ベース7は上下方向を向くベース板部11と水平方向を向く基板取付板部12、12、・・・とを有し、例えば、左右対称の形状に形成されている。ベース板部11からは脚部13、13、13が下方に突出され、脚部13、13、13がランプハウジング2の底面部にネジ止め等により取り付けられている。
【0016】
ベース板部11は、例えば、左右に位置された二つの三角形状の部分によって構成され、ベース板部11の下面には脚部13、13、13に干渉しない位置に制御基板14が取り付けられている。
【0017】
基板取付板部12は、例えば、四つが左右に連続して設けられ、縦長の矩形状に形成されている。基板取付板部12、12、・・・は、例えば、前後方向を向く第1の取付部12a、12aと第1の取付部12a、12aに対して側方に傾斜された第2の取付部12b、12bとによって構成され、何れも下端部がベース板部11の各端部に連続されている。第1の取付部12a、12aは左右に離隔して位置され、第2の取付部12b、12bは第1の取付部12a、12a間において第1の取付部12a、12aに連続して位置されている。
【0018】
第2の取付部12b、12bは、例えば、90度の角度で連続され、左右方向における一方の端部がそれぞれ第1の取付部12a、12aの一方の端部に連続され、左右方向における他方の端部が第1の取付部12a、12aより前側において連続されている。従って、第2の取付部12b、12bは全体として前方に凸の形状に形成され、上方から見てV字状にされている。
【0019】
光源基板8、8、・・・は、例えば、縦長の矩形状に形成され、第1の取付部12a、12aの前面にそれぞれ取り付けられた第1の基板8a、8aと第2の取付部12b、12bの前斜め側方を向く面にそれぞれ取り付けられた第2の基板8b、8bとによって構成されている。
【0020】
光源9としては、例えば、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が用いられている。光源9、9、・・・は、例えば、二つずつが上下に離隔した状態でそれぞれ光源基板8、8、・・・に搭載されている。但し、一つの光源基板8に搭載される光源9の数は二つに限られることはなく、一つの光源基板8に一つ又は三つ以上の光源9が搭載されていてもよい。
【0021】
第1の基板8aに搭載された光源9は第1の光源9aとして設けられ、第1の基板8aが前後方向を向く状態にされているため、第1の光源9aからは光が前方へ向けて出射され、第1の光源9aの光軸方向は前後方向にされている。一方、第2の基板8bに搭載された光源9は第2の光源9bとして設けられ、第2の基板8bが前後方向に対して斜め方向を向く状態にされているため、第2の光源9bからは光が前斜め左方又は前斜め右方へ向けて出射され、第2の光源9bの光軸方向は前後方向に対して斜め方向にされている。
【0022】
光制御部材10としては、例えば、リフレクターが用いられ、光制御部材10には中央部に光源9を配置する配置孔が形成されている。但し、光制御部材10はリフレクターに限られることはなく、例えば、光制御部材10としてインナーレンズ等の光源9から出射される光の制御が可能な他の部材が用いられていてもよい。光制御部材10は光源基板8に光源9を囲む状態で取り付けられている。
【0023】
光制御部材10、10、・・・は光を収束(集光)させる制御を行う第1の光制御部材10a、10a、・・・と光を拡散させる制御を行う第2の光制御部材10b、10b、・・・とによって構成されている。
【0024】
第1の光制御部材10a、10a、・・・は、例えば、第1の基板8a、8aに取り付けられ、第2の光制御部材10b、10b、・・・は、例えば、第2の基板8b、8bに取り付けられている。従って、第1の基板8a、8aに搭載された第1の光源9a、9a、・・・から出射された前方へ向かう光は、それぞれ第1の光制御部材10a、10a、・・・によって制御され、カバー3を透過されて収束された状態で前方へ向けて照射される(図3に示す光P)。一方、第2の基板8b、8bに搭載された第2の光源9b、9b、・・・から出射された前斜め側方へ向かう光は、それぞれ第2の光制御部材10b、10b、・・・によって制御され、カバー3を透過されて拡散された状態で前斜め側方へ向けて照射される(図3に示す光Q)。
【0025】
このように車輌用灯具1においては、第1の光制御部材10aによって制御され収束された光が前方へ向けて照射され、第2の光制御部材10bによって制御され拡散された光が前方から側方に亘る範囲へ向けて照射されるため、車輌の進行方向である前方において特に周知性が高まると共に前方から側方の広範囲において光が照射される。
【0026】
尚、光源9から出射された光は、一部が上方又は斜め上方へ向かうが、上方又は斜め上方へ向かう光が不要な場合には、例えば、シェードによって上方又は斜め上方へ向かう光を遮蔽する構成にすることが可能である。具体的には、例えば、光制御部材10の上面に庇となるようにシェードが取り付けられてもよく、取付ベース7の上端部から前方へ突出されたシェードが設けられてもよい。この場合にシェードが取付ベース7に一体に形成される構成にすることにより、部品点数の増大を来すことなく不要な光を遮蔽することができる。
【0027】
また、例えば、バイク等の車体に車輌用灯具1が取り付けられた場合に、車輌用灯具1の車体に対する取付位置によっては上方側へ向かう光が搭乗者に対する幻惑光になるおそれがあるが、シェードによって上方側へ向かう光を遮蔽することにより搭乗者に対する幻惑光の発生を防止することができる。
【0028】
以上に記載した通り、車輌用灯具1にあっては、複数の光制御部材10として光源9から出射される光を収束させる制御を行う第1の光制御部材10aと光源9から出射される光を拡散させる制御を行う第2の光制御部材10bとが設けられ、第1の光制御部材10aによって制御された光と第2の光制御部材10bによって制御された光とが異なる方向へ向けて照射される。
【0029】
従って、第1の光制御部材10aによって制御されて収束された光と第2の光制御部材10bによって制御されて拡散された光とが異なる方向へ向けて照射されるため、特定の方向において特に周知性を高めた上で広範囲への光の照射状態を確保することができる。
【0030】
また、第1の光制御部材10aによって制御されて収束された光と第2の光制御部材10bによって制御されて拡散された光とが異なる方向へ向けて照射されるため、特に周知性を高めて注意喚起したい方向にのみ収束された光を照射すればよく、不必要な光の照射を軽減することができると共に消費電力の低減を図ることができる。
【0031】
特に、車輌用灯具1には、車輌の進行方向へ光を出射する第1の光源9aと車輌の進行方向に対して斜め方向又は直交する方向へ光を出射する第2の光源9bとが設けられ、第1の光源9aから出射される光が第1の光制御部材10aによって制御され、第2の光源9bから出射される光が第2の光制御部材10bによって制御される。
【0032】
従って、車輌の進行方向へ出射された光が収束された状態で照射され車輌の進行方向に対して斜め方向又は直交する方向へ出射された光が拡散された状態で照射されるため、車輌の進行方向において高い注意喚起機能を確保することができると共に車輌の進行方向以外の方向において広範囲の高い被視認性を確保することができる。
【0033】
また、車輌用灯具1においては、取付ベース7が左右対称な形状に形成されており、例えば、左右の一方の第1の取付部12a又は第2の取付部12bへの光源基板8の取付を行わない構成にして使用することが可能である(図4参照)。例えば、オートバイ等の車体の左側の部分に車輌用灯具1が取り付けられる構成において、右方へ向けての光の照射が不要な場合もあり、この場合には右側の第2の取付部12bに光源基板8の取付を行わず、前方へ向けての光の照射と前方から左方へ亘る範囲への光の照射とが行われる構成にすることが可能である。
【0034】
このように取付ベース7が左右対称な形状に形成されていることにより、取付ベース7の各部における左右の一方又は両方に光源基板8を取り付けて光源9から出射される光の照射状態を変更することが可能になり、車種や用途に応じて光の照射状態を自由に設定することができる。
【0035】
さらに、光制御部材10としてリフレクターが用いられることにより、光制御部材10としてインナーレンズが用いられた場合のように光源9の全体を光制御部材10によって覆う必要がないため、灯室5における光制御部材10の配置スペースを小さくすることが可能になり、車輌用灯具1の小型化を図ることができる。
【0036】
上記には、取付ベース7の第1の取付部12a、12aが左右に離隔して位置され第2の取付部12b、12bが第1の取付部12a、12a間に位置された構成を示したが、逆に、第2の取付部12b、12bが左右に離隔して位置され第2の取付部12b、12b間に第1の取付部12a、12aが位置された構成にすることも可能である(図5及び図6参照)。
【0037】
この場合に、例えば、第2の取付部12b、12bが左右方向において第1の取付部12a、12aから離隔するに従って前方に変位するように傾斜された構成にされていてもよく(図5参照)、第2の取付部12b、12bが左右方向において第1の取付部12a、12aから離隔するに従って後方に変位するように傾斜された構成にされていてもよい(図6参照)。
【0038】
また、上記には、二つの第1の取付部12aと二つの第2の取付部12bとによって取付ベース7が構成された例を示したが、取付ベース7は少なくとも一つずつの第1の取付部12aと第2の取付部12bが設けられていればよく、第1の取付部12aと第2の取付部12bの数は任意である。但し、前方への光の左右方向における照射範囲を広くするために、少なくとも二つの第1の取付部12aが設けられていることが望ましい。
【0039】
さらに、上記には、灯室5に一つのランプユニット6が配置された車輌用灯具1の例を示したが、車輌用灯具1においては灯室5に複数のランプユニット6が配置された構成にすることも可能である(図7及び図8参照)。
【0040】
例えば、二つのランプユニット6、6が反対側を向く状態で配置された構成にすることが可能である(図7参照)。このような構成にすることにより、例えば、光が前方及び後方へ向けて収束された状態で照射されると共に光が前斜め側方から後斜め側方へ向けて拡散された状態で照射されるため、前後方向において高い注意喚起機能を確保することができると共に全周方向のうち前後方向以外の方向において広範囲の高い被視認性を確保することができる。
【0041】
また、二つのランプユニット6、6が反対側を向く状態で配置された構成にすることにより、灯室5におけるランプユニット6、6の配置スペースが不必要に大きくならないため、大型化を来すことなくそれぞれの方向において高い注意喚起機能と広範囲の高い被視認性を確保することができる。
【0042】
また、例えば、複数のランプユニット6、6、・・・が周方向に離隔した状態で配置された構成にすることが可能である(図8参照)。このような構成にすることにより、全周方向において一層高い注意喚起機能とより広範囲の高い被視認性を確保することができる。
【0043】
さらに、上記のように、少なくとも二つのランプユニット6、6の向きが異なる状態で配置されることにより、光源9、9、・・・から出射される光の出射方向を任意に変更することが可能になり、車種や用途に応じて光の照射状態を自由に設定することができる。
【符号の説明】
【0044】
1…車輌用灯具、2…ランプハウジング、3…カバー、4…灯具外筐、5…灯室、6…ランプユニット、7…取付ベース、8…光源基板、9…光源、9a…第1の光源、9b…第2の光源、10…光制御部材、10a…第1の光制御部材、10b…第2の光制御部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8