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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187392
(43)【公開日】2022-12-19
(54)【発明の名称】駐車料金設定システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221212BHJP
   G07B 15/00 20110101ALI20221212BHJP
【FI】
G06Q50/10
G07B15/00 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021095409
(22)【出願日】2021-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000004651
【氏名又は名称】日本信号株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109221
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 充広
(74)【代理人】
【識別番号】100181146
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 啓
(72)【発明者】
【氏名】菅原 佑允
(72)【発明者】
【氏名】金森 崇
【テーマコード(参考)】
3E127
5L049
【Fターム(参考)】
3E127AA18
3E127CA21
3E127CA36
3E127CA39
3E127CA47
3E127EA04
3E127EA18
3E127FB06
5L049CC13
(57)【要約】
【課題】駐車場の適切な料金設定を、簡易かつ確実に行える駐車料金設定システムを提供すること。
【解決手段】駐車料金設定システム100は、駐車料金看板SGの作成フォーマットに基づいて、料金表示画像FIから駐車料金データTDを抽出するデータ抽出部DEと、データ抽出部DEにより抽出された駐車料金データTDに基づき駐車場の料金設定をする駐車料金設定部FSとを備えることで、駐車料金設定部FSにおいて駐車場の料金設定をするに際して、駐車料金看板の作成フォーマットに基づいて抽出された駐車料金データTDを使用し、料金表示画像FIに示す内容と一致した状態に維持する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車料金看板の作成フォーマットに基づいて、料金表示画像から駐車料金データを抽出するデータ抽出部と、
前記データ抽出部により抽出された前記駐車料金データに基づき駐車場の料金設定をする駐車料金設定部と
を備える駐車料金設定システム。
【請求項2】
前記データ抽出部は、前記料金表示画像における表示位置に応じて、抽出する前記駐車料金データを構成する各データの種別を判定する、請求項1に記載の駐車料金設定システム。
【請求項3】
前記データ抽出部は、前記料金表示画像に含まれる駐車場特定情報を抽出し、抽出した前記駐車場特定情報を前記駐車料金データに紐づけて前記駐車料金設定部に伝送する、請求項1及び2のいずれか一項に記載の駐車料金設定システム。
【請求項4】
前記料金表示画像として、駐車場に設置された看板の撮像画像を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の駐車料金設定システム。
【請求項5】
撮像部により撮像して前記料金表示画像を生成する携帯型端末を備え、
前記携帯型端末は、前記撮像部による撮像時に際しての位置情報を前記料金表示画像と紐づける、請求項1~4のいずれか一項に記載の駐車料金設定システム。
【請求項6】
前記携帯型端末は、前記データ抽出部を含み、前記位置情報を前記駐車料金データに紐づけて前記駐車料金設定部に伝送する、請求項5に記載の駐車料金設定システム。
【請求項7】
前記データ抽出部は、駐車場管理サーバに設けられ、
前記駐車料金設定部は、現場に設置された精算機に設けられ、
前記駐車場管理サーバは、外部から伝送された前記料金表示画像から前記駐車料金データを抽出して、該当する前記精算機に伝送する、請求項1~5のいずれか一項に記載の駐車料金設定システム。
【請求項8】
前記料金表示画像として、看板製作用の版下画像を含み、
前記駐車料金設定部は、前記版下画像に対応する看板の設置の確認後、駐車場の料金設定を開始する、請求項1~7のいずれか一項に記載の駐車料金設定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場に設置する駐車料金看板に関する情報を利用して、駐車料金の設定を行う駐車料金設定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スキャナ等によって得られる画像から住所等種々の文字列を抽出する技術が知られている(例えば、特許文献1等参照)。この一方で、駐車場の料金を表示する料金表示システムとしては、単位時間当たりの料金を変更するものが知られている(特許文献2参照)。
【0003】
しかしながら、近年、料金体系の複雑化に伴って、例えば精算機における設定の作業に時間がかかることや、設定ミスにより看板と料金が異なってトラブルになることが問題となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-60474号公報
【特許文献2】実用新案登録第3151090号公報
【発明の概要】
【0005】
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、駐車場の適切な料金設定を、簡易かつ確実に行える駐車料金設定システムを提供することを目的とする。
【0006】
上記目的を達成するための駐車料金設定システムは、駐車料金看板の作成フォーマットに基づいて、料金表示画像から駐車料金データを抽出するデータ抽出部と、データ抽出部により抽出された駐車料金データに基づき駐車場の料金設定をする駐車料金設定部とを備える。
【0007】
上記駐車料金設定システムでは、データ抽出部により料金表示画像から抽出された駐車料金データに基づいて、駐車料金設定部において駐車場の料金設定ができ、特に、駐車料金看板の作成フォーマットに基づいて上記駐車料金データの抽出がなされることで、的確な読取りがなされ、料金体系が複雑なものであっても、料金表示画像に示す内容と一致した状態に維持された駐車場の料金設定が簡易かつ確実に行える。
【0008】
本発明の具体的な側面では、データ抽出部は、料金表示画像における表示位置に応じて、抽出する駐車料金データを構成する各データの種別を判定する。ここで、駐車料金看板の作成フォーマットについては、貸し駐車場に関する業界内において、看板中における各項目の表示位置や大きさ等が、ある程度定められている。したがって、この場合、上記作成フォーマットに基づいてデータの抽出を行うことで、料金体系に関する的確な情報収集が可能となる。
【0009】
本発明の別の側面では、データ抽出部は、料金表示画像に含まれる駐車場特定情報を抽出し、抽出した駐車場特定情報を駐車料金データに紐づけて駐車料金設定部に伝送する。この場合、駐車料金設定を行う対象となっている駐車場との照合を、料金表示画像から抽出した駐車場特定情報に基づいて行える。
【0010】
本発明のさらに別の側面では、料金表示画像として、駐車場に設置された看板の撮像画像を含む。この場合、駐車場の存在する現場において撮像した看板の撮像画像に基づいて、駐車料金設定が行える。
【0011】
本発明のさらに別の側面では、撮像部により撮像して料金表示画像を生成する携帯型端末を備え、携帯型端末は、撮像部による撮像時に際しての位置情報を料金表示画像と紐づける。この場合、撮像時の位置情報を、駐車場の存在する現場を示す情報として利用できる。
【0012】
本発明のさらに別の側面では、携帯型端末は、データ抽出部を含み、位置情報を駐車料金データに紐づけて駐車料金設定部に伝送する。この場合、携帯型端末において必要なデータ抽出を行うことで、迅速な処理が可能となる。
【0013】
本発明のさらに別の側面では、データ抽出部は、駐車場管理サーバに設けられ、駐車料金設定部は、現場に設置された精算機に設けられ、駐車場管理サーバは、外部から伝送された料金表示画像から駐車料金データを抽出して、該当する精算機に伝送する。この場合、駐車場管理サーバで抽出された駐車料金データに基づき、現場に設置された精算機において精算処理を行うことができる。
【0014】
本発明のさらに別の側面では、料金表示画像として、看板製作用の版下画像を含み、駐車料金設定部は、版下画像に対応する看板の設置の確認後、駐車場の料金設定を開始する。この場合、看板製作用の版下画像に基づいて駐車場の料金設定が行える。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態に係る駐車料金設定システムの概要を説明するための概念図である。
図2】駐車料金設定のためのデータ抽出について概要を示す図である。
図3】(A)及び(B)は、料金表示画像あるいは料金表示画像となるべき撮像対象としての看板について一例を示す画像図である。
図4】料金表示画像から抽出された文字データの情報について一例を示すデータ表である。
図5】抽出された文字データの情報に基づいて作成される駐車料金データについて一例を示すデータ表である。
図6】駐車料金設定システムの一構成例を説明するためのブロック図である。
図7】駐車料金設定システムの一変形例について概要を説明するための概念図である。
図8】第2実施形態に係る駐車料金設定システムの概要を説明するための概念図である。
図9】駐車料金設定システムの一変形例について概要を説明するための概念図である。
図10】第3実施形態に係る駐車料金設定システムの概要を説明するための概念図である。
図11】第4実施形態に係る駐車料金設定システムの概要を説明するための概念図である。
図12】第5実施形態に係る駐車料金設定システムの概要を説明するための概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔第1実施形態〕
以下、図1等を参照して、第1実施形態に係る駐車料金設定システムについて一例を説明する。図1等に示すように、本実施形態に係る駐車料金設定システム100は、料金表示画像を生成する携帯型端末10と、駐車場についての各種情報を管理する駐車場管理サーバ50と、例えば精算機等のように駐車場の現場に設置される現場端末70とを備える。
【0017】
携帯型端末10は、例えば、スマートフォン(スマホ)等で構成され、撮像部を構成するカメラCAを含むとともに、駐車場管理サーバ50と通信可能となっており、カメラCAで撮像した画像データを含む各種データの送信を行う。ここでの一例では、専用アプリを予めインストールしておくこと等により、携帯型端末10は、撮像した画像データから各種データを抽出するデータ抽出部DEを備えているものとする。
【0018】
駐車場管理サーバ50は、物理的なサーバやクラウド型サーバ等種々の態様とすることが可能であり、携帯型端末10等からの情報等、駐車場に関する各種情報を取り扱う。ここでは、特に、携帯型端末10から送信される駐車料金に関する情報についての管理を行うものとする。
【0019】
現場端末70は、既述のように、例えば、現場である駐車場に設置される精算機等で構成され、駐車料金の精算といった現場における駐車管理のための各種処理を担う。ここでの一例では、現場端末70は、駐車場管理サーバ50と通信可能となっており、駐車場管理サーバ50から送信される駐車料金データに基づいて、駐車料金の体系について、設定を行う。このため、現場端末70には、駐車料金設定部FSが設けられている。
【0020】
以下、上記構成の駐車料金設定システム100における駐車料金の設定手順について概要を説明する。
【0021】
図示の一例では、駐車料金設定システム100のうち、まず、携帯型端末10において、現場に設置された駐車料金看板SGを、カメラCAにより撮像して、料金表示画像FI(例えば図2図3等参照)を生成する。この場合、駐車場に設置された駐車料金看板SGの撮像画像が、料金表示画像FIとなる。携帯型端末10は、データ抽出部DEにより、取得した料金表示画像FIから文字列の抽出等を行い、最終的に、駐車場における駐車料金の設定を可能にするデータである駐車料金データTD(例えば図5等参照)を生成する。駐車料金データTDは、駐車料金看板SGに記載された料金体系に対応した駐車料金の計算を可能にするデータとなっており、精算処理を行うに際して、適用可能とすべく、例えばCSV形式等で構成されている。以上のように、携帯型端末10において、データ抽出部DEは、駐車料金看板SGを撮像した料金表示画像FIから、駐車料金の精算処理に適用可能な駐車料金データTDを抽出する。つまり、データ抽出部DEは、料金表示画像FIを駐車料金データTDに変換する。携帯型端末10は、生成された駐車料金データTDを、駐車場管理サーバ50に伝送(送信)する。なお、この際、併せて料金表示画像FI等を送信するものとしてもよい。
【0022】
次に、駐車場管理サーバ50において、携帯型端末10からの駐車料金データTD等の情報を受信すると、これらを格納して、管理下に置くとともに、当該駐車料金データTDに対応する現場端末70に対して、これを送信する。
【0023】
現場端末70は、駐車場管理サーバ50から送信された駐車料金データTDを受け付けると、駐車料金設定部FSにより、受け付けた駐車料金データTDに基づいて、駐車料金設定を行う。すなわち、現場端末70は、現場に設置された精算機として、駐車料金データTDに基づく精算処理を行う。
【0024】
以上のようにして、駐車料金設定システム100における駐車料金の設定がなされ、現場に設置された駐車料金看板SGに記載された内容に合致した料金設定に基づく精算処理が駐車場においてなされるものとなる。
【0025】
以下、図2を参照して、駐車料金設定のためのデータ抽出について概要を説明する。図2においては、駐車料金設定システム100のうち、特に、データ抽出部DEに関する一構成例をブロック図により概念的に示している。データ抽出部DEは、例えば電子回路、あるいは、CPUやストレージデバイス等で構成され、各種プログラムや、データに基づく情報処理が可能となっている。図示の一例では、データ抽出部DEは、プログラム部分として、文字列抽出プログラムLEと、種別判定プログラムTJと、駐車料金データ作成プログラムFCとを含む。また、データ抽出部DEは、各種データを格納する格納部として、駐車料金看板の作成フォーマット格納部FDと、駐車料金データ格納部PDとを含む。ここでは、破線で示す吹き出しの領域BLにあるように、データ抽出部DEを構成する各部において処理がなされることで、駐車料金看板SGを撮像して取得された料金表示画像FIから文字列の抽出等が行われ、最終的に、テキストデータ等としてデータ化された駐車料金データTDが生成される。
【0026】
データ抽出部DEを構成するプログラム部分のうち、文字列抽出プログラムLEは、料金表示画像FIから文字画像オブジェクトを抽出し、抽出した文字画像オブジェクトに相当する文字あるいは数字等の判定(当てはめ)をする。つまり、文字列抽出プログラムLEは、文字の画像データをテキストデータに変換するOCR処理を行う。また、この際、読み取られてデータ化された文字あるいは文字列(以下、文字データともする。)についての画像内における位置や、画像全体に対する相対的比率(大きさ)、また、必要に応じて、書体や色等の情報についても、併せて抽出される。なお、文字列抽出プログラムLEについては、駐車料金看板の作成に際して使用される文字や数字に特化した変換処理を行うようにしてもよい。例えば、上記当てはめに際して、2種類以上の候補があがった場合に、駐車料金看板に使用することが多いものを優先的に採用したり、駐車料金看板に使用する可能性のない文字を予め候補から除外しておいたりすることが考えられる。
【0027】
データ抽出部DEのうち、種別判定プログラムTJは、文字列抽出プログラムLEにより抽出された文字列(文字データ)について、種別を判定する。例えば、種別判定プログラムTJは、料金表示画像FIにおける表示位置に応じて、抽出する駐車料金データを構成する各データの種別を判定する。より具体的に説明すると、抽出された文字列が、料金の数値を示すものであるのか、日時を示すものか、駐車場の位置を示すものか、といった、どのような内容を含む情報であるかについて、看板における位置や大きさ等から判断をする。この際、種別判定プログラムTJは、駐車料金看板の作成フォーマット格納部FDに格納された情報を参照することで、駐車料金看板を作成する上での原則に基づいて、上記種別を決定する。具体的には、当該文字データが、数字で構成されているか文字で構成されているか、あるいは、文字の大きさや書体がどのようなものであるか、さらには、隣接する他の文字の内容がどのようなものであるか等から、作成フォーマットの要領を勘案して、判定対象の文字列に含まれている情報の特性がどのようなものであるとすべきかを決定する。
【0028】
駐車料金データ作成プログラムFCは、種別判定プログラムTJにより種別が定められた各文字列の情報や各文字列の相対的配置関係等から、駐車料金データTDを作成する。より具体的には、駐車料金データ作成プログラムFCは、駐車料金データTDとして、駐車料金看板SG(図1参照)に示されている料金体系に応じた駐車料金の換算式に相当するデータを作成する。
【0029】
データ抽出部DEを構成する格納部のうち、駐車料金看板の作成フォーマット格納部FDは、上記のように、駐車料金看板を作成する上での原則等に関する各種データを格納する。すなわち、駐車料金看板の作成フォーマット格納部FDには、曜日や、時間帯、最大料金や単位時間当たりの料金、駐車場の場所を特定可能にする文字列等についての駐車料金用の看板作成における配置や、大きさ、相対的な位置関係等についての一般的なルールや原則、あるいは貸し駐車場業界におけるガイドライン等に関する各種データが格納されている。種別判定プログラムTJは、文字列抽出プログラムLEにより抽出された文字列について、その位置や大きさ、文字内容を、駐車料金看板の作成フォーマット格納部FDに格納されているデータと比較することで、当該文字列の属性、すなわち種別を判定する。また、データ抽出部DEにおける文字の当てはめに際しても、例えば、駐車料金看板の作成フォーマット格納部FDに含まれる文字列から、対応するものを選択(採択)するものとしてもよい。
【0030】
駐車料金データ格納部PDは、駐車料金データ作成プログラムFCにおいて作成された駐車料金データTDを保存するデータ格納領域である。
【0031】
データ抽出部DEは、これを構成する各部が上記のように機能することで、料金表示画像FIから生成された駐車料金データTDを、駐車料金設定部FSに対して出力する。なお、図1に示す一例の場合、駐車料金データTDは、データ抽出部DEを含む携帯型端末10において生成され、駐車場管理サーバ50を介して、駐車料金設定部FSを含む現場端末70(精算機)に送信される。現場端末70において駐車料金データTDに基づく駐車場の料金設定がなされることで、現場端末70は、駐車料金に関する精算処理が可能な精算機として機能する。
【0032】
図3(A)及び図3(B)は、料金表示画像FIあるいは料金表示画像FIとなるべき撮像対象としての看板(駐車料金看板SG)について一例を示す画像図である。なお、図示の各例は、例えば貸し駐車場業界におけるガイドライン等に対応した形式で作成されている。
【0033】
図3(A)は、曜日別料金の適用があり、さらに、最大料金についての繰り返し適用がある場合の一例を示している。一方、図3(B)は、曜日別料金の適用があるが、最大料金についての繰り返し適用がない場合の一例を示している。図示のように、例えば最大料金を示す金額表示についてであれば、料金表示画像FI(駐車料金看板SG)において、中央に大きく表示される。また、太字で赤色といった目立つ態様となっている。また、曜日については、例えば、平日(月~金)と土・日・祝日とで、左右に分けて設けられ、分けられた各々において、最大料金を示す金額表示の左上の位置に、最大料金とは異なる色を使用し、また、文字の大きさも最大料金を示す金額表示よりは小さくなっている。このほか、例えば、最大料金についての繰り返し適用については、図3(A)の例では、最大料金を示す金額表示の近傍に、適用ありを示す旨の文言が示されている。一方、図3(B)の例では、同じく金額表示の近傍に、適用なしを示す旨の文言が示されている。また、料金表示画像FI(駐車料金看板SG)には、駐車料金看板SGが設置されるべき駐車場を特定可能にする駐車場特定情報が含まれている。具体的には、図3(A)及び図3(B)に示す料金表示画像FIのうち、下側中央寄りに、住所や駐車場名といったものが映り込まれており、ここから文字列を抽出することで、料金表示画像FIに含まれる駐車場特定情報が読み取られる。なお、図示等を省略するが、料金表示画像FIに含まれる駐車場特定情報としては、上記以外にも、特定のための専用の文字データ(コード番号)等を併せて含ませるようにしていてもよい。また、読み取られた駐車場特定情報は、駐車料金看板SGを特定する看板IDとしても機能する。
【0034】
以下、図4等を参照して、取り扱われるデータの一例について説明する。図4は、データ抽出部DEにおいて、図3(A)等に例示した料金表示画像FIから抽出された文字データの情報について一例を示すデータ表である。また、図5は、例えば図4に示した抽出された文字データの情報に基づいて作成される駐車料金データTDについて一例を示すデータ表である。
【0035】
図4においてデータ表として示す抽出結果データLDは、データ抽出部DEのうち、画像データからテキストデータ(文字データ)への変換を行う文字列抽出プログラムLEと、変換された文字データについての種別判定を行う種別判定プログラムTJとに基づき作成されるものである。図示の一例では、抽出結果データLDには、まず、料金表示画像FIあるいは駐車料金看板SG、さらにはこれが設置されるべき駐車場を特定する駐車場特定情報(看板ID)SS1が含まれている。つまり、図2に例示したデータ抽出部DEは、料金表示画像FIに含まれる駐車場特定情報SS1を抽出し、抽出した駐車場特定情報SS1を駐車料金データTDに紐づけて駐車料金設定部FSに伝送する。また、駐車場特定情報SS1に併せて、駐車料金看板SGの撮像時、すなわち料金表示画像FIの生成時の位置データDDpが、携帯型端末10としてのスマホのGPS機能(図6を参照して後述)等により、付与されているものとする。この上で、抽出結果データLDの主要データDDとして、文字列抽出プログラムLEにより抽出された文字データDD1とこれに付随するデータとしての書体及び色データDD2や、画像内位置・相対的比率(大きさ)データDD3が抽出されている。さらに、種別判定プログラムTJにおいて、これらの各データDD1~DD3を、駐車料金看板の作成フォーマット格納部FDに格納されたデータと比較することで得られる種別判定の結果としての内容種別データDD4が抽出されている。
【0036】
また、図4の抽出結果データLDに基づいて、データ抽出部DEの駐車料金データ作成プログラムFCにより、例えば図5においてデータ表(テーブルデータ)として示す駐車料金データTDが作成される。なお、図5の一例では、駐車場特定情報SS1及び位置データDDpに加えて、図4の主要データDDや駐車料金看板の作成フォーマット格納部FDに基づいて作成された曜日ごとの入庫時間に対する出庫時間の一覧表LSを、駐車料金データTDとして例示しているが、駐車料金の設定に必要なデータとして成立していれば、これに限らず、例えば入庫時と出庫時の時刻データをインプットとして、アウトプットとしての駐車料金を計算する換算式についてのデータ等、種々の態様とすることができる。
【0037】
以下、図6として示すブロック図を参照して、駐車料金設定システム100の一構成例について説明する。
【0038】
まず、既述のように、駐車料金設定システム100は、携帯型端末10と、駐車場管理サーバ50と、現場端末70とを備え、これらのうち、携帯型端末10は、スマホ等で構成され、現場端末70は、駐車場の精算機で構成される。
【0039】
携帯型端末10は、制御部11と、入力受付部としてのタッチパネル12と、ディスプレイ等で構成される表示部13と、カメラCAで構成される撮像部14と、GPS受信部15と、通信部16とを備える。また、制御部11は、例えば電子回路、あるいは、CPUやストレージデバイス等で構成され、データ抽出部DEとして機能する。なお、携帯型端末10は、例えばカメラやGPS機能等を備える既存のスマホに、データ抽出部DE等として機能するための専用アプリをインストールすることで、構成可能である。なお、携帯型端末10において、カメラCAでの撮像時に、GPS受信部15において位置情報の受信をすることで、料金表示画像FIに位置データDDp(図4参照)を付随させることができる。
【0040】
なお、制御部11は、タッチパネル12を介した各種操作指令(入力信号)を受け付けるとともに、撮像部14(カメラCA)による撮像結果(画像データ)をはじめとする各種データを表示部13に出力し、また、データ抽出部DEとして各種処理を行うことで、抽出結果データLD、さらには駐車料金データTDを生成し、駐車料金データTD等の所各種処理結果としてのデータを、通信部16から駐車場管理サーバ50に対して伝送する。なお、この際、駐車料金データTDの送信に併せて、抽出結果データLDや料金表示画像FIの送信を行うものとしてもよい。
【0041】
駐車場管理サーバ50は、既述のように、種々の態様のサーバで構成可能であり、ここでは、制御部51と、通信部52とを備えるものとする。なお、制御部51には、駐車料金データTD等の駐車管理に関する各種データを格納する駐車管理データベース51dが含まれるものとする。つまり、携帯型端末10から送信される駐車料金データTD等は、駐車管理データベース51dにおいて、保存され、管理される。
【0042】
また、制御部51は、通信部52を介して、駐車料金データTDに付された駐車場特定情報SS1や位置データDDpに基づいて、対応する駐車場に設置された現場端末70に対して、データ送信を行う。
【0043】
現場端末70は、既述のように、例えば駐車場(現場)に設置された精算機AMで構成され、制御部71と、通信部72とを備えるものとする。制御部71は、例えば電子回路、あるいは、CPUやストレージデバイス等で構成され、駐車料金設定部FSや、精算処理部PTとして機能する。すなわち、制御部71は、通信部72を介して、駐車場管理サーバ50から受け取った駐車料金データTDに基づいて駐車料金の設定を行うことで、駐車料金設定部FSとして機能する。また、制御部71は、駐車料金設定部FSとして設定した駐車料金の体系に従って、車両の出庫時における精算処理を行うことで、精算処理部PTとして機能する。すなわち、現場端末70は、精算機AMとして機能する。また、例えば、現場端末70(精算機AM)は、駐車場管理サーバ50に対して、精算処理についての結果を都度送信することで、駐車場管理サーバ50において料金に関する管理を行う態様としてもよい。
【0044】
なお、現場端末70のうち、通信部72を利用した情報受付けに関しては、必要な情報すなわち駐車料金データTDの受け取りが可能となっておれば、無線通信等によるものとする場合に限らず、例えば、物理的に存在するUSBメモリやSDカード等のストレージデバイスを受け付け可能とする情報受付部REにより、駐車料金データTD等の情報受取を可能とする構成としてもよい。
【0045】
以上のような構成とすることで、上述した駐車料金設定システム100による駐車料金の設定が達成可能となる。
【0046】
以下、図7を参照して、駐車料金設定システム100の一変形例について概要を説明する。なお、図7は、図1に対応する図であり、データ抽出部DEが、駐車場管理サーバ50に設けられている点において、図1等に例示した場合と異なっている。
【0047】
すなわち、図7に示す一変形例の場合、携帯型端末10においては、駐車料金に関する文字データの抽出処理(OCR処理)等は行われず、携帯型端末10から駐車場管理サーバ50へは、撮像部14(カメラCA)で撮像された画像データである料金表示画像FIが伝送される。なお、この場合、携帯型端末10については、例えば専用アプリ等を要さず、駐車場管理サーバ50等にとっては、画像データを送信するだけのいわば外部機器であると捉えることもできる。ただし、駐車料金看板SGの撮像時、すなわち料金表示画像FIの生成時の位置データDDpについては、外部機器である携帯型端末10から料金表示画像FIとともに送信されるものとしてもよい。
【0048】
駐車場管理サーバ50は、携帯型端末10からの料金表示画像FIについて、データ抽出部DEにより各種データの抽出を行い、抽出した結果としての駐車料金データTDを、対応する現場端末70に送信する。これにより、駐車料金設定システム100による駐車料金の設定が達成可能となる。なお、この場合、駐車場管理サーバ50は、外部(携帯型端末10)から伝送された料金表示画像FIから駐車料金データTDを抽出して、該当する精算機としての現場端末70に伝送する態様となっている、と捉えることができる。
【0049】
以上のように、本実施形態における駐車料金設定システム100は、駐車料金看板SGの作成フォーマットに基づいて、料金表示画像FIから駐車料金データTDを抽出するデータ抽出部DEと、データ抽出部DEにより抽出された駐車料金データTDに基づき駐車場の料金設定をする駐車料金設定部FSとを備える。この場合、データ抽出部DEにより料金表示画像FIから抽出された駐車料金データTDに基づいて、駐車料金設定部FSにおいて駐車場の料金設定をするに際して、特に、駐車料金看板の作成フォーマットに基づいて駐車料金データTDの抽出がなされることで、的確な読取りがなされ、料金体系が複雑なものであっても、料金表示画像FIに示す内容と一致した状態に維持された駐車場の料金設定が簡易かつ確実に行える。
【0050】
〔第2実施形態〕
以下、図8等を参照しつつ、第2実施形態に係る駐車料金設定システム100について一例を説明する。本実施形態では、第1実施形態の一例として説明した駐車料金設定システム100と比較して、駐車場管理サーバ50から駐車場の利用者端末TIに対して駐車料金データTDが伝送(送信)され、利用者端末TIが駐車料金設定部FSを含む精算機として機能している点において、第1実施形態と異なっている。なお、上記観点以外についての駐車料金設定システム100の全体構成としては、第1実施形態の場合と同様であるので、全体構成のうち、同符号で示す各構成要素についての詳細な説明を省略する。
【0051】
図8は、本実施形態に係る駐車料金設定システム100の概要を説明するための概念図であり、図1に対応する図である。本実施形態では、図示のように、また、既述のように、駐車料金データTDが、駐車場管理サーバ50から利用者端末TIに対して送信(伝送)される。
【0052】
ここで、利用者端末TIについては、例えば駐車場の利用者が所持するスマホ等であり、決済等のための事前登録がなされており、事前登録の内容については、駐車場管理サーバ50において管理されている。駐車場の利用者は、自己が所持する利用者端末TI上で駐車料金の支払いが可能となっている。つまり、利用者端末TIは、精算処理を行う精算機として機能する。なお、利用者端末TIの態様としては、例えば利用者が所持するスマホに専用アプリをインストールすることで、当該スマホそのものが精算機として機能する態様としたり、あるいは、利用者が所持するスマホにおいて、決済用のウェブサイトへアクセスすることで、決済処理を行う態様としたりすること等が考えられる。例えば、スマホそのものが精算機として機能する利用者端末TIとなる場合、専用アプリのインストール等に伴って、駐車料金データTDが駐車場管理サーバ50から送信されることで、利用者端末TIが駐車料金設定部FSを含み、駐車料金データTDに対応して駐車料金設定部FSにより設定された料金体系に基づく駐車料金の支払いが、利用者端末TIにおいてなされることになる。
【0053】
なお、図7に対応する図である図9に示すように、データ抽出部DEが、駐車場管理サーバ50に設けられている場合においても、同様に、駐車場管理サーバ50から駐車場の利用者端末TIに対して送信(伝送)される態様とすることができる。
【0054】
また、図8図9を参照して説明した態様において、利用者端末TIと並行して、図1等を参照して説明した現場端末70を設置し、現場端末70による精算も利用可能な態様としてもよい。
【0055】
以上のように、本実施形態においても、データ抽出部DEにより料金表示画像FIから抽出された駐車料金データTDに基づいて、駐車料金設定部FSにおいて駐車場の料金設定をするに際して、特に、駐車料金看板の作成フォーマットに基づいて駐車料金データTDの抽出がなされることで、的確な読取りがなされ、料金体系が複雑なものであっても、料金表示画像FIに示す内容と一致した状態に維持された駐車場の料金設定が簡易かつ確実に行える。特に、本実施形態の場合、利用者端末TIにおいて、駐車場の料金設定や決済処理(駐車料金の支払い)が可能となる。
【0056】
〔第3実施形態〕
以下、図10を参照しつつ、第3実施形態に係る駐車料金設定システム100について一例を説明する。本実施形態では、第1実施形態の一例として説明した駐車料金設定システム100と比較して、携帯型端末10から現場端末70に対して駐車料金データTDが伝送(送信)される点において、第1実施形態と異なっている。なお、この場合、駐車場管理サーバ50については、存在せず、現場端末70によりスタンドアローンで駐車管理がなされる構成としてもよい。上記観点以外についての駐車料金設定システム100の全体構成としては、第1実施形態の場合と同様であるので、全体構成のうち、同符号で示す各構成要素についての詳細な説明を省略する。
【0057】
図10は、本実施形態に係る駐車料金設定システム100の概要を説明するための概念図であり、図1に対応する図である。本実施形態では、図示のように、また、既述のように、駐車料金データTDが、携帯型端末10から現場端末70に対して直接的に送信(伝送)される。この場合、携帯型端末10と現場端末70とは、ともに現場である駐車場に存在すると考えられ、例えばこれらの間において近距離無線通信を行うことで、駐車料金データTD等の必要な情報の伝送を行う態様としてもよい。さらに、現場端末70については、通信部が存在せず、物理的に存在するUSBメモリやSDカード等のストレージデバイスを受け付け可能とする情報受付部により、駐車料金データTD等の情報受取を可能とする構成としてもよい。
【0058】
なお、図示のように、駐車場管理サーバ50が存在する場合には、例えば破線の矢印で示すように、事後的に携帯型端末10から駐車場管理サーバ50に対して駐車料金データTDを送信(伝送)する態様とすることが考えられる。あるいは、駐車料金データTDについての駐車場管理サーバ50への送信後、現場端末70において駐車場管理サーバ50からの回答を待って、当該駐車料金データTDに基づく精算処理を開始する、という運用としてもよい。
【0059】
以上のように、本実施形態においても、データ抽出部DEにより料金表示画像FIから抽出された駐車料金データTDに基づいて、駐車料金設定部FSにおいて駐車場の料金設定をするに際して、特に、駐車料金看板の作成フォーマットに基づいて駐車料金データTDの抽出がなされることで、的確な読取りがなされ、料金体系が複雑なものであっても、料金表示画像FIに示す内容と一致した状態に維持された駐車場の料金設定が簡易かつ確実に行える。特に、本実施形態では、データ抽出部DEを携帯型端末10に設ける一方、駐車料金設定部FSを、現場である駐車場において設置する態様となっている。
【0060】
〔第4実施形態〕
以下、図11を参照しつつ、第4実施形態に係る駐車料金設定システム100について一例を説明する。本実施形態では、第1実施形態等の一変形例である。
【0061】
図11は、本実施形態に係る駐車料金設定システム100の概要を説明するための概念図であり、例えば第3実施形態の一例として参照した図10等に対応する図である。本実施形態では、図10を参照して説明した駐車料金設定システム100と比較して、携帯型端末10から現場端末70に対して料金表示画像FIが伝送(送信)され、料金表示画像FIから駐車料金データTDへの変換が、現場端末70においてなされている点において、第3実施形態と異なっている。つまり、本実施形態では、データ抽出部DEが、現場端末70に設けられている。
【0062】
本実施形態の場合、まず、携帯型端末10においは、駐車料金に関する文字データの抽出処理(OCR処理)等は行われず、カメラCAで撮像された画像データである料金表示画像FIが、現場端末70へ直接的に伝送される。現場端末70は、携帯型端末10からの料金表示画像FIについて、データ抽出部DEにより各種データの抽出を行い、抽出した結果としての駐車料金データTDを生成する。すなわち、料金表示画像FIから駐車料金データTDへの変換がなされる。さらに、駐車料金データTDに基づき、現場端末70の駐車料金設定部FSにおいて駐車場の料金設定がなされる。
【0063】
なお、破線の矢印で示すように、駐車料金データTDは、事後的に、現場端末70から駐車場管理サーバ50に対して伝送(送信)される。あるいは、駐車料金データTDについての駐車場管理サーバ50への送信後、現場端末70において駐車場管理サーバ50からの回答を待って、当該駐車料金データTDに基づく精算処理を開始する、という運用としてもよい。
【0064】
以上のように、本実施形態においても、データ抽出部DEにより料金表示画像FIから抽出された駐車料金データTDに基づいて、駐車料金設定部FSにおいて駐車場の料金設定をするに際して、特に、駐車料金看板の作成フォーマットに基づいて駐車料金データTDの抽出がなされることで、的確な読取りがなされ、料金体系が複雑なものであっても、料金表示画像FIに示す内容と一致した状態に維持された駐車場の料金設定が簡易かつ確実に行える。特に、本実施形態では、データ抽出部DE及び駐車料金設定部FSを、現場である駐車場において設置する態様となっている。
【0065】
〔第5実施形態〕
以下、図12を参照しつつ、第5実施形態に係る駐車料金設定システム100について一例を説明する。本実施形態では、第1実施形態等の一変形例である。
【0066】
図12は、本実施形態に係る駐車料金設定システム100の概要を説明するための概念図であり、図1等に対応する図である。図示のように、本実施形態では、看板製作用の版下画像BIを、料金表示画像FIとして利用している点において、他の実施形態と異なっている。
【0067】
駐車料金看板SGの製作においては、その前段として、看板製作業者あるいは看板デザイナー等によって、看板製作や設置の前段階として、例えばPCに組み込まれた描画ソフト等により、版下画像BIが、PDFファイル等として作成されている場合がある。
【0068】
本実施形態では、このような版下画像BIの画像データを、料金表示画像FIとして取り扱うことで、他の実施形態の場合と同様に、駐車場の料金設定がなされる。すなわち、料金表示画像FIとしての版下画像BIから駐車料金データTDへの変換がなされる。
【0069】
図示の一例では、料金表示画像FI(版下画像BI)が、データ抽出部DEを備える駐車場管理サーバ50に伝送(送信)されると、駐車場管理サーバ50において、版下画像BIから駐車料金データTDへの変換がなされ、駐車料金設定部FSを備える現場端末70や利用者端末TIに対して、駐車料金データTDが伝送(送信)される。さらに、駐車料金データTDに基づき、現場端末70や利用者端末TIの駐車料金設定部FSにおいて駐車場の料金設定がなされる。また、以上の場合、駐車場管理サーバ50は、外部であるPCから料金表示画像FIとしての版下画像BIが伝送され、伝送された版下画像BIから駐車料金データTDを抽出して、該当する精算機としての現場端末70に伝送する態様となっている、と捉えることができる。
【0070】
なお、以上において、例えば現場端末70にカメラCAαを、駐車場に設置された駐車料金看板SGを撮像可能な位置に設けておき、カメラCAαで撮像した駐車料金看板SGの画像データについて解析を行って、例えば駐車場特定情報SS1(図5等参照)に対応する情報を抽出し、駐車料金設定部FSにおいて、駐車料金データTDとの照合を行うようにしてもよい。上記照合を行うことで、駐車場管理サーバ50を経由して取得された駐車料金データTDが、実際に設置された駐車料金看板SGの内容と一致しているか否かを判定することができる。この場合、上記照合を利用して、例えば、駐車料金設定部FSにおいて、版下画像BIに対応する駐車料金看板SGの設置が確認された後、駐車場の料金設定を開始する、という態様としてもよい。なお、上記カメラCAαを利用した確認は、現場において、自動で、すなわち無人で、あるいは、遠隔操作で、行われるものとしてもよい。また、上記のようなカメラCAαを設けない構成としてもよく、カメラCAα以外の手法により上記確認を行うものとすることも考えられる。
【0071】
以上のように、本実施形態においても、データ抽出部DEにより料金表示画像FIから抽出された駐車料金データTDに基づいて、駐車料金設定部FSにおいて駐車場の料金設定をするに際して、特に、駐車料金看板の作成フォーマットに基づいて駐車料金データTDの抽出がなされることで、的確な読取りがなされ、料金体系が複雑なものであっても、料金表示画像FIに示す内容と一致した状態に維持された駐車場の料金設定が簡易かつ確実に行える。特に、本実施形態では、看板製作用の版下画像BIを、料金表示画像FIとして利用可能な態様となっている。
【0072】
〔その他〕
この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
【0073】
まず、上記では、データ抽出部DEについて、種々の態様を説明したが、これに限らず、さらに別の態様とすることも可能である。例えば、料金表示画像FIから抽出結果データLDを抽出するまでの処理部分と、抽出結果データLDから駐車料金データTDを生成するまでの処理部分とを別の箇所で行う態様とすることも考えられる。
【0074】
また、上記のうち、データ抽出部DEによる駐車料金データTDの作成手法についても、種々の態様が考えられ、例えば、典型的な既知の料金表示画像(駐車料金看板)について深層学習を行う、すなわち料金表示画像FIの各部における部分画像が何を示しているかの解析を可能とするための人工知能を準備し、これを利用して、料金表示画像FIから駐車料金データTDを生成することも考えられる。
【符号の説明】
【0075】
10…携帯型端末、11…制御部、12…タッチパネル、13…表示部、14…撮像部、15…GPS受信部、16…通信部、50…駐車場管理サーバ、51…制御部、51d…駐車管理データベース、52…通信部、70…現場端末、71…制御部、72…通信部、100…駐車料金設定システム、AM…精算機、BI…版下画像、BL…領域、CA…カメラ、CA…撮像部14(カメラ、CAα…カメラ、DD…主要データ、DD1~DD4…データ、DDp…位置データ、DE…データ抽出部、FC…駐車料金データ作成プログラム、FD…作成フォーマット格納部、FI…料金表示画像、FS…駐車料金設定部、LD…抽出結果データ、LE…文字列抽出プログラム、LS…一覧表、PD…駐車料金データ格納部、PT…精算処理部、RE…情報受付部、SG…駐車料金看板、SS1…駐車場特定情報、TD…駐車料金データ、TI…利用者端末、TJ…種別判定プログラム
図1
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