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特開2022-187410レンズ駆動装置及びカメラモジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187410
(43)【公開日】2022-12-19
(54)【発明の名称】レンズ駆動装置及びカメラモジュール
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/04 20210101AFI20221212BHJP
   G02B 7/08 20210101ALI20221212BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20221212BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20221212BHJP
【FI】
G02B7/04 E
G02B7/08 B
G03B30/00
G02B7/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021095437
(22)【出願日】2021-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】横田 純一郎
(72)【発明者】
【氏名】長田 寛志
【テーマコード(参考)】
2H044
【Fターム(参考)】
2H044AJ06
2H044BE02
2H044BE07
2H044BE10
2H044BE16
2H044DA01
2H044DB02
(57)【要約】
【課題】より適切に制振材が取り付けられるレンズ駆動装置を提供すること。
【解決手段】レンズ駆動装置101では、レンズ体を保持可能な内周部12を有するレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2の下方に配置されるベース部材18を含む筐体HSと、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動可能に支持する板ばね6と、少なくともレンズ保持部材2の外周部12jに保持されるコイル3、及び、コイル3に対向する磁石セット5を含み、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動させる駆動機構DMと、を有する。レンズ保持部材2は、内周部12と外周部12jとの間に光軸方向に貫通する貫通部2Hを有する。ベース部材18は、貫通部2Hに挿入される突出部18Pを有する。そして、貫通部2Hを構成する壁部と突出部18Pとの間には制振材DPが配置されている。
【選択図】図13A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズ体を保持可能な内周部を有するレンズ保持部材と、
光軸方向において前記レンズ保持部材と対向して配置されるベース部材を含む筐体と、
前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する支持部材と、
少なくとも前記レンズ保持部材の外周部に保持されるコイル、及び、前記コイルに対向する磁石を含み、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動させる駆動機構と、を有するレンズ駆動装置において、
前記レンズ保持部材は、前記内周部と前記外周部との間に光軸方向に貫通する貫通部を有し、
前記ベース部材は、前記貫通部に挿入される突出部を有し、
前記貫通部を構成する壁部と前記突出部との間に制振材が配置されている、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。
【請求項2】
前記筐体は、光軸方向に沿って見た上面視において略矩形状に形成されており、
前記貫通部及び前記突出部は、前記筐体の角部に対応する位置に設けられている、
請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項3】
前記貫通部及び前記突出部は、前記筐体の四つの角部のそれぞれに対応する位置に設けられており、
前記制振材は、前記筐体の四つの角部のそれぞれに対応する位置に設けられており、
隣り合う二つの角部に対応する二つの前記突出部の間の距離よりも長い磁石が、該二つの角部の間に位置する前記筐体の側板部に沿って設けられている、
請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項4】
前記ベース部材の中央には開口が形成されており、
前記貫通部を構成する壁部は、光軸側を向く内向面を有し、
前記突出部は、前記内向面に面する対向面を有し、
前記制振材は、前記内向面と前記対向面とを繋ぐように設けられている、
請求項1乃至請求項3の何れかに記載のレンズ駆動装置。
【請求項5】
前記対向面は平面であり、
前記対向面の下側には外側へ突出する張出部が形成されている、
請求項4に記載のレンズ駆動装置。
【請求項6】
前記内向面は平面であり、前記壁部から光軸側へ突出する段差部に形成されており、
前記コイルに電流が流されていない前記レンズ駆動装置の初期状態において、前記段差部の上面と前記突出部の上面とは、光軸方向において略同一の高さに位置している、
請求項4又は請求項5に記載のレンズ駆動装置。
【請求項7】
前記コイルの巻回部は、前記レンズ保持部材の前記外周部を囲むように設けられており、光軸方向において、前記コイルの巻回部と前記突出部とは少なくとも一部が同じ高さに位置している、
請求項1乃至請求項6の何れかに記載のレンズ駆動装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7の何れかに記載のレンズ駆動装置と、
前記レンズ体と、
前記レンズ体に対向する撮像素子と、を有する、
カメラモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えばカメラ付き携帯機器等に搭載されるレンズ駆動装置、及び、レンズ駆動装置を含むカメラモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コイル及び磁石で構成されるボイスコイルモータによって駆動されるレンズ保持部材の振動を抑えるための制振材を備えたレンズ駆動装置が知られている(特許文献1参照。)。
【0003】
このレンズ駆動装置では、制振材は、レンズ保持部材の外側面とベース部材の一部である壁部との間に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2020/261657号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の構成では、例えばレンズ保持部材の前後左右に磁石が配置される場合、或いは、磁石の長さが外側面の長さより長い場合等、磁石の設置位置又はサイズ等によっては、レンズ保持部材とベース部材との間に制振材を取り付けることができなくなってしまうおそれがある。
【0006】
そこで、より適切に制振材が取り付けられるレンズ駆動装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置は、レンズ体を保持可能な内周部を有するレンズ保持部材と、光軸方向において前記レンズ保持部材と対向して配置されるベース部材を含む筐体と、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する支持部材と、少なくとも前記レンズ保持部材の外周部に保持されるコイル、及び、前記コイルに対向する磁石を含み、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動させる駆動機構と、を有するレンズ駆動装置において、前記レンズ保持部材は、前記内周部と前記外周部との間に光軸方向に貫通する貫通部を有し、前記ベース部材は、前記貫通部に挿入される突出部を有し、前記貫通部を構成する壁部と前記突出部との間に制振材が配置されている。
【発明の効果】
【0008】
上述のレンズ駆動装置には、より適切に制振材が取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】レンズ駆動装置の分解斜視図である。
図2A】レンズ駆動装置の上方斜視図である。
図2B】レンズ駆動装置の正面図である。
図3A】カバー部材及びスペーサが取り外されたレンズ駆動装置の上方斜視図である。
図3B】カバー部材及びスペーサが取り外されたレンズ駆動装置の正面図である。
図4A】レンズ保持部材の上方斜視図である。
図4B】コイルが巻かれたレンズ保持部材の上方斜視図である。
図5A】レンズ保持部材の下方斜視図である。
図5B】コイルが巻かれたレンズ保持部材の下方斜視図である。
図6】レンズ保持部材の一部の拡大図である。
図7A】金属部材及びベース部材が取り外されたレンズ駆動装置の底面図である。
図7B】金属部材、ベース部材、下側板ばね、及びレンズ保持部材が取り外されたレンズ駆動装置の底面図である。
図8A】上側板ばねの上面図である。
図8B】下側板ばねの上面図である。
図9】ベース部材の上方斜視図である。
図10】金属部材、下側板ばね、及びコイルの上方斜視図である。
図11A】端子部材が埋め込まれたベース部材の上面図である。
図11B】配線基板が取り付けられたベース部材の上面図である。
図12】配線基板の下面図である。
図13A】レンズ保持部材、コイル、磁石セット、制振材、及びベース部材の上面図である。
図13B】レンズ保持部材、コイル、制振材、及びベース部材の断面図である。
図14A】制振材が取り付けられていない突出部の上方斜視図である。
図14B】制振材が取り付けられた突出部の上方斜視図である。
図15】制振構造の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101について図面を参照して説明する。図1は、レンズ駆動装置101の分解斜視図である。図2Aは、レンズ駆動装置101の上方斜視図であり、図2Bは、X1側から見たレンズ駆動装置101の正面図である。図3Aは、スペーサ1及びカバー部材4が取り外された状態のレンズ駆動装置101の上方斜視図であり、図2Aに対応する。図3Bは、スペーサ1及びカバー部材4が取り外された状態のレンズ駆動装置101の正面図であり、図2Bに対応する。
【0011】
図1において、X1は、三次元直交座標系を構成するX軸の一方向を表し、X2は、X軸の他方向を表す。また、Y1は、三次元直交座標系を構成するY軸の一方向を表し、Y2は、Y軸の他方向を表す。同様に、Z1は、三次元直交座標系を構成するZ軸の一方向を表し、Z2は、Z軸の他方向を表す。本実施形態では、光軸OAはZ軸に平行に延びる。そして、レンズ駆動装置101のX1側は、レンズ駆動装置101の前側(正面側)に相当し、レンズ駆動装置101のX2側は、レンズ駆動装置101の後側(背面側)に相当する。また、レンズ駆動装置101のY1側は、レンズ駆動装置101の左側に相当し、レンズ駆動装置101のY2側は、レンズ駆動装置101の右側に相当する。また、レンズ駆動装置101のZ1側は、レンズ駆動装置101の上側に相当し、レンズ駆動装置101のZ2側は、レンズ駆動装置101の下側に相当する。他の図においても同様である。
【0012】
レンズ駆動装置101は、図1に示すように、レンズ体(図示せず。)を保持可能なレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2を光軸方向(Z軸方向)に沿って移動させる駆動機構DMと、レンズ保持部材2を光軸方向に移動可能に支持する支持部材としての板ばね6と、板ばね6が固定される固定側部材FBとを含む。
【0013】
レンズ体は、例えば、少なくとも1枚のレンズを備えた筒状のレンズバレルであり、その中心軸線が光軸方向に沿うように構成されている。レンズ保持部材2には、検出用磁石8及びバランス用磁石9が取り付けられている。光軸方向は、レンズ体に関する光軸OAの方向、及び、光軸OAに平行な方向を含む。
【0014】
駆動機構DMは、図1に示すように、環状に巻かれたコイル3と、コイル3と対向して配置される磁石セット5とを含む。固定側部材FBは、スペーサ1と、矩形箱状の無底のカバー部材4と、金属部材7が埋め込まれたベース部材18とを含む。ベース部材18には、配線基板10が取り付けられている。配線基板10には、磁気検出部材11及びコンデンサ14が取り付けられている。
【0015】
カバー部材4は、図2Aに示すように、ベース部材18に結合されてベース部材18とともに筐体HSを構成する。カバー部材4は、矩形筒状の外周壁部4Aと、外周壁部4Aの上端(Z1側の端)と連続するように設けられた矩形環状且つ平板状の天板部4Bとを有する。
【0016】
外周壁部4Aは、平板状に形成された四つの側板部を備えている。本実施形態では、側板部は、図2Aに示すように、互いに対向する第1側板部4A1及び第3側板部4A3と、第1側板部4A1及び第3側板部4A3のそれぞれに垂直で且つ互いに対向する第2側板部4A2及び第4側板部4A4とを有する。第1側板部4A1及び第3側板部4A3のそれぞれと第2側板部4A2及び第4側板部4A4のそれぞれとは互いに垂直である。天板部4Bの中央には略円形の開口4Kが形成されている。
【0017】
スペーサ1は、レンズ保持部材2がZ1方向に移動したときにレンズ保持部材2とカバー部材4とが衝突するのを防止できるように配置されている。すなわち、スペーサ1は、レンズ保持部材2とカバー部材4の天板部4Bとの間に空間を形成できるように配置されている。但し、別の構造等によってレンズ保持部材2とカバー部材4の天板部4Bとの間に空間を形成できるのであれば、スペーサ1は省略されてもよい。
【0018】
板ばね6は、図1に示すように、レンズ保持部材2とスペーサ1との間に配置される上側板ばね16と、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配置される下側板ばね26とを含む。下側板ばね26は、右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lを含む。
【0019】
ベース部材18に埋め込まれた金属部材7は、外部との電気的な接続をもたらす第1金属部材7A~第6金属部材7Fを含む。
【0020】
検出用磁石8は、レンズ保持部材2の位置を検出するためにレンズ保持部材2に取り付けられる永久磁石である。バランス用磁石9は、検出用磁石8の重量がレンズ保持部材2に及ぼす影響を相殺するためにレンズ保持部材2に取り付けられる永久磁石であり、検出用磁石8と同じ重量を有する。本実施形態では、検出用磁石8及びバランス用磁石9は何れも、接着剤でレンズ保持部材2に固定されている。
【0021】
磁気検出部材11は、検出用磁石8が発生させる磁界を検出する磁気センサと、コイル3に流れる電流を制御する電流制御回路が内蔵されたドライバICとを含む。磁気センサは、例えば、ホール素子である。磁気センサは、磁気抵抗効果素子であってもよい。本実施形態では、磁気検出部材11は、少なくともホール素子とドライバICを構成するチップとが一つのパッケージに収められた電子部品によって構成されている。
【0022】
コンデンサ14は、電源電圧(VDD)と接地電圧(VSS)との間に接続されるバイパスコンデンサである。
【0023】
レンズ駆動装置101は、略直方体形状を有し、撮像素子(図示せず。)を実装した基板(図示せず。)の上に取り付けられる。レンズ駆動装置101と、レンズ保持部材2に装着されたレンズ体と、レンズ体に対向するように基板に実装された撮像素子と、基板とはカメラモジュールを構成する。
【0024】
コイル3は、下側板ばね26、金属部材7、及び配線基板10を介して磁気検出部材11に接続される。磁気検出部材11に備えられた電流制御回路(ドライバIC)からコイル3に電流が流れると、駆動機構DMは、光軸方向に沿った電磁力を発生させる。
【0025】
レンズ駆動装置101は、この電磁力を利用し、撮像素子のZ1側(被写体側)で、光軸方向に沿ってレンズ保持部材2を移動させることで自動焦点調節機能を実現する。具体的には、レンズ駆動装置101は、撮像素子から離れる方向にレンズ保持部材2を移動させてマクロ撮影を可能にし、撮像素子に近づく方向にレンズ保持部材2を移動させて無限遠撮影を可能にしている。
【0026】
次に、レンズ保持部材2及び駆動機構DMについて説明する。図4Aは、レンズ保持部材2の上方斜視図であり、図4Bは、コイル3が巻かれた状態のレンズ保持部材2の上方斜視図である。図5Aは、レンズ保持部材2の下方斜視図であり、図5Bは、コイル3が巻かれた状態のレンズ保持部材2の下方斜視図である。図6は、図5Bに示す破線で囲まれた範囲R1をY2側から見たときの範囲R1の拡大図である。図7Aは、金属部材7及びベース部材18が取り外された状態のレンズ駆動装置101の底面図であり、図7Bは、更に下側板ばね26及びレンズ保持部材2が取り外された状態のレンズ駆動装置101の底面図である。
【0027】
本実施形態では、レンズ保持部材2は、液晶ポリマー(LCP)等の合成樹脂を射出成形することで作製されている。具体的には、レンズ保持部材2は、図4Aに示すように、光軸方向に沿った貫通孔を形成する内周部12と、光軸方向における撮像素子側(Z2側)に形成された第1張出部としてのフランジ部(鍔状部)52とを含む。本実施形態では、フランジ部52は、上面視における光軸OAを中心とする円の径方向外側に突出するように、すなわち、光軸方向に垂直な方向に突出するように形成されている。
【0028】
本実施形態では、内周部12の内面には、接着剤によってレンズ体が装着されるように構成されている。但し、内周部12の内面には、レンズ体を取り付けるためのねじ溝、又は、内周部12とレンズ体との接着強度を高めるための凹凸部が形成されていてもよい。また、レンズ保持部材2には、被写体側の端面に四つの台座部12dが設けられている。四つの台座部12dの上面のそれぞれには、接着剤が収容される窪み12dhが形成されている。台座部12dには、図3Aに示すように、上側板ばね16の内側部分16iが載置され、且つ、接着剤で固定される。
【0029】
レンズ保持部材2の外周面には、図4Aに示すように、コイル3を内側から支持する外壁部としての外周部12jが設けられている。本実施形態では、外周部12jは、上面視で八角環状の外形を有するコイル3を支持できるよう、上面視で八角形状の輪郭を有する。
【0030】
外周部12jの被写体側には、第1張出部としてのフランジ部52と光軸方向において対向するように径方向外側に突出した第2張出部としての庇部12hが4箇所に形成されている。本実施形態では、庇部12hは、カバー部材4の側板部に向かって、外方へ突出するように、すなわち、光軸方向に垂直な方向に突出するように形成されている。そして、図4Bに示すように、コイル3は、外周部12jに支持され且つ光軸方向において庇部12hとフランジ部52との間に挟まれるようにしてレンズ保持部材2の外周面側に環状に巻かれている。台座部12dは、庇部12hの上部に配置されている。
【0031】
フランジ部52は、レンズ保持部材2の撮像素子側(Z2側)の部分における外周面から径方向外側に突出している。フランジ部52の被写体側にはコイル3が配置されている。フランジ部52には、図5Bに示すように、レンズ体の光軸OAを挟んで切欠部52kが二つ形成されている。そして、二つの切欠部52kの一方にはコイル3を構成する線材の巻き始め側の部分である右延在部33Rが通され、二つの切欠部52kの他方にはコイル3を構成する線材の巻き終わり側の部分である左延在部33Lが通されている。
【0032】
フランジ部52は、図5Aに示すように、撮像素子側(Z2側)の面から下方(Z2方向)に突出した、角形凸状の二つの保持部72と、丸形凸状の四つの突設部2tと、を含む。 保持部72は、図5Bに示すように、コイル3(巻回部13)の巻き終わり側に対応する左保持部72Lと、コイル3(巻回部13)の巻き始め側に対応する右保持部72Rとを含む。コイル3の両端は、保持部72に巻き付けられて保持されている。
【0033】
突設部2tは、図5A及び図7Aに示すように、右下側板ばね26Rに対応する二つの突設部2tと、左下側板ばね26Lに対応する二つの突設部2tとを含む。突設部2tには、右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lのそれぞれの内側部分26iが装着されて固定されている。右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lのそれぞれの内側部分26iの固定は、内側部分26iに形成された貫通孔26t(図8B参照。)に挿通された突設部2tを熱かしめすることによって実現される。なお、熱かしめは、冷間かしめであってもよい。図5A及び図5Bでは、突設部2tは、熱かしめされた後の先端が変形した状態で図示されている。他の図においても同様である。
【0034】
次に、レンズ駆動装置101の駆動機構DMについて説明する。駆動機構DMは、図7Bに示すように、コイル3と、カバー部材4を構成する四つの側板部(第1側板部4A1~第4側板部4A4)のそれぞれに固定された磁石セット5とを含む。具体的には、磁石セット5は、駆動用磁石としての第1磁石5A~第4磁石5Dを含む。第1磁石5Aは、第1側板部4A1と対向するように配置され、第2磁石5Bは、第2側板部4A2と対向するように配置され、第3磁石5Cは、第3側板部4A3と対向するように配置され、第4磁石5Dは、第4側板部4A4と対向するように配置されている。そして、駆動機構DMは、コイル3に流れる電流と磁石セット5が発生する磁界とで駆動力(推力)を発生させ、レンズ保持部材2を光軸方向に沿って上下に移動させることができる。
【0035】
コイル3は、図5Bに示すように、レンズ保持部材2の外周部12jに導電性の線材を巻回して形成されている。コイル3は、環状に巻かれて形成された巻回部13と、巻回部13から延びて保持部72に巻き付けられる延在部33とを含む。図5Bは、明瞭化のため、巻回部13に関しては、絶縁部材で表面を被覆された導電性の線材の詳細な巻回状態の図示を省略している。巻回部13を図示する他の図についても同様である。
【0036】
延在部33は、コイル3の巻き始め側で巻回部13の内周側に位置する巻回部13の端部(巻き始め部分)に繋がっている右延在部33Rと、コイル3の巻き終わり側で巻回部13の外周側に位置する巻回部13の端部(巻き終わり部分)に繋がっている左延在部33Lとを含む。
【0037】
具体的には、右延在部33Rは、図6に示すように、右保持部72Rに巻き付けられる巻き付け部33mと、収容部82sの内底面と対向して延びる接続部33cと、切欠部52kに挿通されてフランジ部52の撮像素子側(Z2側)から被写体側(Z1側)に延びる挿通部33kとを含む。収容部82sは、コイル3の右延在部33Rと右下側板ばね26Rとを接続する導電性接着剤を収容できるように構成されている。左延在部33Lについても同様である。
【0038】
本実施形態では、右延在部33Rは、コイル3を構成する線材がレンズ保持部材2の外周に巻き付けられる前に、すなわち、巻回部13が形成される前に、レンズ保持部材2の右保持部72Rに巻き付けられる。図6に示す例では、コイル3を構成する線材の一部が右保持部72Rに3ターン巻き付けられている。これにより、巻き付け部33mが右保持部72Rに形成され、右延在部33Rの一部が右保持部72Rに保持される。但し、右延在部33Rは、コイル3を構成する線材がレンズ保持部材2の外周に巻き付けられた後で、右保持部72Rに巻き付けられてもよい。
【0039】
右保持部72Rに右延在部33Rが巻き付けられた後、レンズ保持部材2の外周部12jに線材が巻き付けられる。その際には、図6に示すように、巻き付け部33mから延びる線材は、収容部82sの内底面と対向して延びる。そして、線材は、フランジ部52の下側から切欠部52kを通ってフランジ部52の上側に延びる。このとき、収容部82sの内底面と対向する部分が右延在部33Rの接続部33cを構成し、切欠部52kを通る部分が右延在部33Rの挿通部33kを構成する。
【0040】
レンズ保持部材2の外周部12jに巻回されたコイル3の巻回部13は、図4Bに示すように、レンズ保持部材2の周囲を囲む位置に配置されている。また、巻回部13は、外周部12j(図4A参照。)により内側から支持された状態で、庇部12hとフランジ部52に挟まれるようにして、フランジ部52の被写体側に配置されている。そして、巻回部13は、接着剤によってレンズ保持部材2に固定されている。
【0041】
レンズ保持部材2の外周部12jへの線材の巻き付けが終了すると、巻回部13の巻き終わり側の端部に繋がる左延在部33Lは、フランジ部52の被写体側から切欠部52kを介してフランジ部52の撮像素子側に引き出される。具体的には、挿通部33kが切欠部52kを通過し、接続部33cが収容部82sの内底面と対向して延び、巻き付け部33mがレンズ保持部材2の左保持部72Lに巻き付けられる。左延在部33Lは、左保持部72Lに3ターン巻き付けられている。
【0042】
検出用磁石8及びバランス用磁石9は、図5Bに示すように、レンズ保持部材2の下部側(Z2側)に配置されている。図5Bでは、明瞭化のため、検出用磁石8及びバランス用磁石9にはクロスパターンが付されている。具体的には、検出用磁石8は、レンズ保持部材2の四つの辺部のうちの前側(X1側)に位置する前側辺部に形成された凹部2v1内に嵌め込まれている。バランス用磁石9は、レンズ保持部材2の四つの辺部のうちの後側(X2側)に位置する後側辺部に形成された凹部2v2内に嵌め込まれている。
【0043】
次に、カバー部材4について説明する。本実施形態では、カバー部材4は、鉄等の磁性金属で形成され、ヨークとして機能するように構成されている。そして、カバー部材4は、図7Bに示すように、コイル3及び磁石セット5を収納部4S内に収容し、且つ、図2Aに示すように、ベース部材18に結合されてベース部材18とともに筐体HSを構成する。
【0044】
但し、カバー部材4は、オーステナイト系ステンレス鋼等の非磁性金属で形成された板材に抜き加工及び絞り加工を施して作製されてもよい。この場合、カバー部材4は、デュアルカメラ型の携帯機器等においてレンズ駆動装置101に隣接して別のレンズ駆動装置が配置される場合であっても、その別のレンズ駆動装置に含まれる駆動機構に磁気的な悪影響を及ぼすことはない。
【0045】
次に、駆動機構DMを構成する磁石セット5について説明する。磁石セット5を構成する第1磁石5A~第4磁石5Dのそれぞれは、図1に示すように略直方体形状を有し、光軸方向に垂直な方向(X軸方向又はY軸方向)に延びるように配置されている。そして、第1磁石5A~第4磁石5Dは、図7Bに示すように、コイル3の外側に位置するとともに、カバー部材4を構成する外周壁部4Aの側板部に沿うように配置されている。そして、第1磁石5A~第4磁石5Dは、接着剤により、外周壁部4Aの側板部の内面に固定されている。また、第1磁石5A~第4磁石5Dのそれぞれは、例えば、内側がN極、外側がS極となるように配置されている。
【0046】
次に、図8A図8B、及び図9を参照し、板ばね6及び固定側部材FBについて説明する。図8Aは、上側板ばね16の上面図であり、図8Bは、下側板ばね26の上面図である。図9は、固定側部材FBとしてのベース部材18の構成例を示す図である。具体的には、図9(A)は、金属部材7が埋設されていないベース部材18の上方斜視図であり、図9(B)は、ベース部材18に埋設される金属部材7の上方斜視図である。図9(C)は、金属部材7が埋設されたベース部材18の上方斜視図であり、図9(D)は、下側板ばね26が組み付けられたベース部材18の上方斜視図である。
【0047】
板ばね6は、銅合金を主な材料とした金属板から作製されている。板ばね6は、図1に示すように、レンズ保持部材2とスペーサ1との間に配置される上側板ばね16と、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配置される下側板ばね26とを含む。レンズ保持部材2と板ばね6(上側板ばね16、右下側板ばね26R、及び左下側板ばね26L)とが組み合わされた状態で、板ばね6は、レンズ保持部材2が光軸方向(Z軸方向)へ移動可能となるように、レンズ保持部材2を支持している。下側板ばね26は、コイル3に電流を供給するための給電部材としても機能する。そのため、右下側板ばね26Rはコイル3の一端に電気的且つ機械的に接続され、左下側板ばね26Lはコイル3の他端に電気的且つ機械的に接続されている。
【0048】
上側板ばね16は、図8Aに示すように、上面視で略矩形環状の外形を有し、レンズ保持部材2に固定される第1支持部(可動側支持部)としての四つの内側部分16iと、固定側部材FBに固定される第2支持部(固定側支持部)としての外側部分16eと、内側部分16iと外側部分16eとの間に位置する四つの弾性腕部16gとを含む。具体的には、上面視で略矩形環状の外側部分16eは、四つの角部分16bと、それら四つの角部分16bを繋ぐ四つの桟部16fとを有している。桟部16fは、スペーサ1と磁石セット5(第1磁石5A~第4磁石5D)とで挟持されて接着剤で固定される。そして、スペーサ1、カバー部材4、及び、磁石セット5は、固定側部材FBとして機能する。
【0049】
上側板ばね16がレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、図3Aに示すように、内側部分16iは、レンズ保持部材2の台座部12d(図4A参照。)に載置される。そして、内側部分16iは、台座部12dに形成された窪み12dhに塗布された接着剤により、レンズ保持部材2に固定される。外側部分16eは、図3A及び図3Bに示すように、第1磁石5A~第4磁石5Dのそれぞれの上面(Z1側の面)に接し、スペーサ1(図3A及び図3Bでは図示せず。)と第1磁石5A~第4磁石5Dのそれぞれとの間に挟持され且つ固定される。
【0050】
上側板ばね16は、図8Aに示すように、光軸OAに関して四回回転対称となるように形成される。そして、上側板ばね16は、内側部分16iでレンズ保持部材2に固定され、外側部分16eでスペーサ1を介してカバー部材4に固定されている。そのため、上側板ばね16は、レンズ保持部材2をバランス良く支持できる。
【0051】
右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lは、図8Bに示すように、光軸OAに関して二回回転対称となるように形成され且つ配置される。そして、右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lのそれぞれは、レンズ保持部材2に固定される第1支持部(可動側支持部)としての内側部分26iと、固定側部材FBに固定される第2支持部(固定側支持部)としての外側部分26eと、内側部分26iと外側部分26eとの間に位置する二つの弾性腕部26gとを含む。
【0052】
右下側板ばね26Rの二つの弾性腕部26gは、第1弾性腕部26g1及び第2弾性腕部26g2である。そして、左下側板ばね26Lの二つの弾性腕部26gは、第3弾性腕部26g3及び第4弾性腕部26g4である。
【0053】
右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lのそれぞれの内側部分26iは、図8Bに示すように、レンズ保持部材2の突設部2t(図5A参照。)に接合される二つの内側接合部分26cと、二つの内側接合部分26cを繋ぐ連結部26pと、コイル3の延在部33と対向するコイル接続部26hとを含む。具体的には、右下側板ばね26Rは、右コイル接続部26hRを有し、左下側板ばね26Lは、左コイル接続部26hLを有する。
【0054】
右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lがレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、図5Aに示すレンズ保持部材2の四つの突設部2tのそれぞれは、図8Bに示す右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lのそれぞれの内側接合部分26cに設けられた円形の貫通孔26tに挿通される。そして、内側接合部分26cは、例えば、突設部2tに熱かしめ又は冷間かしめを施すことで、図7Aに示すように、レンズ保持部材2に固定される。これにより、右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lのそれぞれの内側部分26iは、レンズ保持部材2に位置決めされ且つ固定される。
【0055】
右下側板ばね26Rの外側部分26eは、図8Bに示すように、ベース部材18に接合される二つの固定部26dと、それら二つの固定部26dを繋ぐ桟部26fとを含む。二つの固定部26dは、第1固定部26d1及び第2固定部26d2である。同様に、左下側板ばね26Lの外側部分26eは、図8Bに示すように、ベース部材18に接合される二つの固定部26dを含む。二つの固定部26dは、第3固定部26d3及び第4固定部26d4である。右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lのそれぞれにおける固定部26dに設けられた貫通孔26sは、ベース部材18の上面に設けられた突設部18t(図9(A)参照。)を受け入れる。そして、突設部18tは、熱かしめ又は冷間かしめが施されて固定部26dに固定される。これにより、右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lのそれぞれにおける外側部分26eは、図9(D)に示すように、ベース部材18に位置決めされ且つ固定される。
【0056】
このように、右下側板ばね26Rは、二つの内側接合部分26cを介してレンズ保持部材2に接合され、二つの固定部26dを介してベース部材18に接合されている。左下側板ばね26Lについても同様である。この構成により、右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lは、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動可能な状態でバランス良く支持できる。
【0057】
次に、右下側板ばね26Rとコイル3との接続構造の一例について説明する。なお、右下側板ばね26Rに関する説明は、左下側板ばね26Lにも同様に適用される。
【0058】
右下側板ばね26Rの内側部分26iの右コイル接続部26hRは、レンズ駆動装置101が組み立てられた際に、レンズ保持部材2の右側の収容部82s(図6参照。)と対向するように構成されている。すなわち、右コイル接続部26hRの被写体側(Z1側)の面は、凹状の収容部82sと対向する。そして、コイル3の右延在部33Rの接続部33cは、右下側板ばね26Rの内側部分26i(右コイル接続部26hR)の被写体側(Z1側)の面とレンズ保持部材2の撮像素子側(Z2側)の面との間を通って延びる。
【0059】
レンズ保持部材2の右側の収容部82sは、コイル3の右延在部33Rと右下側板ばね26Rとを接続する導電性接着剤を収容できるように構成されている。右下側板ばね26Rがレンズ保持部材2に組み付けられた際には、右保持部72Rは、その先端(Z2側の端)が右下側板ばね26Rの内側部分26iよりも撮像素子側(Z2側)に位置するように、内側部分26iよりも下方(Z2方向)に突出する。また、巻き付け部33mも、その一部が内側部分26iの撮像素子側(Z2側)に位置するように右保持部72Rに巻き付けられている。
【0060】
右下側板ばね26Rとコイル3の右延在部33Rは、合成樹脂中に銀粒子等の導電性フィラーが分散された導電性接着剤で電気的且つ物理的に接続されている。具体的には、右下側板ばね26Rをレンズ保持部材2に取り付ける前に、収容部82s内に導電性接着剤が塗布され、その後、右下側板ばね26Rがレンズ保持部材2に取り付けられる。そして、レンズ保持部材2の突設部2tが熱かしめされ、且つ、導電性接着剤が熱硬化される。導電性接着剤を収容部82sへ塗布する工程から導電性接着剤を熱硬化させる工程までは、典型的には、右保持部72Rが鉛直上方に突出するようにレンズ保持部材2が逆さまに配置された状態で行われる。そのため、導電性接着剤は、流動性を有する場合であっても、所望の位置(収容部82s内の位置)に適切に保持される。そして、接続部33cの一部は、収容部82s内に配置されているため、導電性接着剤内に埋設される。なお、導電性接着剤は、熱硬化型に限らず、紫外線硬化型のものであってもよく、湿気硬化型のものであってもよい。
【0061】
また、右下側板ばね26Rとコイル3の右延在部33Rは、導電性接着剤ではなく、半田付けで電気的且つ物理的に接続されていてもよい。この場合、半田は、右下側板ばね26RのZ2側に配置され、右下側板ばね26Rと右延在部33Rとを電気的且つ物理的に接続してもよい。
【0062】
次に固定側部材FBについて説明する。固定側部材FBは、スペーサ1、カバー部材4、磁石セット5、及びベース部材18を含む。
【0063】
ベース部材18は、液晶ポリマー等の合成樹脂を用いた射出成形によって作製される。本実施形態では、ベース部材18は、図9(A)に示すように、上面視で略矩形状の外形を有する部材であり、中央に円形の開口18kが形成されている。また、ベース部材18の被写体側(Z1側)の面(上面)には、上方に向けて突出する丸形凸状の六つの突設部18t(第1突設部18t1~第6突設部18t6)が設けられている。突設部18tは、右下側板ばね26R及び左下側板ばね26Lのそれぞれにおける固定部26dに設けられた貫通孔26s(図8B参照。)に挿通される。この際、突設部18tは熱かしめが施されて固定部26dに固定される。図9(A)、図9(C)、及び図9(D)では、突設部18tは、熱かしめされた後の先端が変形した状態で図示されている。突設部18tを図示する他の図においても同様である。なお、突設部18tは冷間かしめが施されて固定部26dに固定されてもよい。
【0064】
また、ベース部材18は、図9(A)に示すように、開口18kを囲むように配置される四つの辺部18s(第1辺部18s1~第4辺部18s4)を有するように構成されている。具体的には、第1辺部18s1及び第3辺部18s3は、Y軸に略平行に延びるように構成され、第2辺部18s2及び第4辺部18s4は、X軸に略平行に延びるように構成されている。すなわち、第1辺部18s1及び第3辺部18s3のそれぞれの延在方向は、第2辺部18s2及び第4辺部18s4のそれぞれの延在方向と交差するように構成されている。
【0065】
ベース部材18には、図9(B)に示すような、銅若しくは鉄又はそれらを主成分とする合金等の材料を含む金属板から形成された金属部材7がインサート成形されて埋め込まれている。金属部材7は、互いに電気的に絶縁されている第1金属部材7A~第6金属部材7F及び第11金属部材7X~第13金属部材7Zを含む。
【0066】
第1金属部材7Aは、図9(C)に示すように、一部が板ばね接続部7APとしてベース部材18の上面(Z1側の面)に露出するように構成されている。同様に、第2金属部材7Bは、図9(C)に示すように、一部が板ばね接続部7BPとしてベース部材18の上面(Z1側の面)に露出するように構成されている。 そして、第1金属部材7Aは、図9(C)及び図9(D)に示すように、板ばね接続部7APにおいて、溶接により右下側板ばね26Rに電気的且つ機械的に接続されている。同様に、第2金属部材7Bは、板ばね接続部7BPにおいて、溶接により左下側板ばね26Lに電気的且つ機械的に接続されている。溶接は、例えば、レーザ溶接によって実現される。
【0067】
図9(D)は、第1固定部26d1に形成された貫通孔26vのところで、板ばね接続部7APと第1固定部26d1とが溶接金属WM1によって接合された状態を示している。同様に、図9(D)は、第3固定部26d3に形成された貫通孔26vのところで、板ばね接続部7BPと第3固定部26d3とが溶接金属WM2によって接合された状態を示している。
【0068】
更に、右下側板ばね26Rは、右コイル接続部26hRでコイル3の右延在部33R(図10参照。)に電気的且つ機械的に接続され、左下側板ばね26Lは、左コイル接続部26hLでコイル3の左延在部33L(図10参照。)に電気的且つ機械的に接続されている。そのため、コイル3は、金属部材7と下側板ばね26とを介して電流の供給を受けることができる。
【0069】
そして、第1金属部材7Aは、ベース部材18の正面側(X1側)の端部から下方(Z2方向)に延びる端子部7ATを介し、撮像素子を実装した基板(図示せず。)に電気的且つ機械的に接続される。同様に、第2金属部材7Bは、ベース部材18の正面側(X1側)の端部から下方(Z2方向)に延びる端子部7BTを介し、撮像素子を実装した基板(図示せず。)に電気的且つ機械的に接続される。
【0070】
また、第1金属部材7Aは、配線基板10に形成された6つの接合部TM(図11B参照。)のうちの一つである第1接合部TM1と接触する接続部7ASを有し、第2金属部材7Bは、配線基板10に形成された6つの接合部TM(図11B参照。)のうちの一つである第2接合部TM2と接触する接続部7BSを有する。
【0071】
第3金属部材7Cは、ベース部材18の前側(X1側)でベース部材18から下方(Z2方向)に突出する端子部7CTと、配線基板10に形成された6つの接合部TM(図11B参照。)のうちの一つである第3接合部TM3と接触する接続部7CSとを有する。
【0072】
第4金属部材7Dは、ベース部材18の前側(X1側)でベース部材18から下方(Z2方向)に突出する端子部7DTと、配線基板10に形成された6つの接合部TM(図11B参照。)のうちの一つである第4接合部TM4と接触する接続部7DSとを有する。
【0073】
第5金属部材7Eは、ベース部材18の前側(X1側)でベース部材18から下方(Z2方向)に突出する端子部7ETと、配線基板10に形成された6つの接合部TM(図11B参照。)のうちの一つである第5接合部TM5と接触する接続部7ESとを有する。
【0074】
第6金属部材7Fは、ベース部材18の前側(X1側)でベース部材18から下方(Z2方向)に突出する端子部7FTと、配線基板10に形成された6つの接合部TM(図11B参照。)のうちの一つである第6接合部TM6と接触する接続部7FSとを有する。
【0075】
第11金属部材7Xは、ベース部材18の角部から光軸方向に垂直な方向に外側に突出する左後側端部7XPLと右後側端部7XPRとを有する。
【0076】
第12金属部材7Yは、ベース部材18の角部から光軸方向に垂直な方向に外側に突出する左前側端部7YPLを有する。
【0077】
第13金属部材7Zは、ベース部材18の角部から光軸方向に垂直な方向に外側に突出する右前側端部7ZPRを有する。
【0078】
ベース部材18は、図2Aに示すように、カバー部材4の外周壁部4Aの下端部における内面とベース部材18の外周側面とが組み合わさって位置決めされた後で接着剤によりカバー部材4に固定される。このとき、カバー部材4の外周壁部4Aの四隅の下端部と、左後側端部7XPL、右後側端部7XPR、左前側端部7YPL、及び右前側端部7ZPRとは、レーザ溶接等によって溶接され、或いは、導電性接着剤によって接着固定される。
【0079】
次に、図10を参照し、コイル3に供給される電流について説明する。図10は、金属部材7、下側板ばね26、及びコイル3の上方斜視図である。図10は、第1金属部材7Aの端子部7ATからコイル3の右延在部33Rに向かって電流が流れ、且つ、コイル3の左延在部33Lから第2金属部材7Bの端子部7BTに向かって電流が流れるときの様子を示している。なお、以下の説明は、第2金属部材7Bの端子部7BTからコイル3の左延在部33Lに向かって電流が流れ、且つ、コイル3の右延在部33Rから第1金属部材7Aの端子部7ATに向かって電流が流れるときにも同様に適用される。また、以下の説明は、配線基板10の第1接合部TM1から第1金属部材7Aの接続部7ASを通ってコイル3の右延在部33Rに電流が流れ、且つ、コイル3の左延在部33Lから第2金属部材7Bの接続部7BSを通って配線基板10の第2接合部TM2に電流が流れるとき、或いは、その逆方向に電流が流れるときにも同様に適用される。
【0080】
右下側板ばね26Rの第1固定部26d1は、貫通孔26vのところで、溶接によって第1金属部材7Aの板ばね接続部7APに接合されている。破線DL1は、第1固定部26d1と板ばね接続部7APとが接合されることを表している。同様に、左下側板ばね26Lの第3固定部26d3は、貫通孔26vのところで、溶接によって第2金属部材7Bの板ばね接続部7BPに接合されている。破線DL2は、第3固定部26d3と板ばね接続部7BPとが接合されることを表している。なお、右下側板ばね26Rの第2固定部26d2及び左下側板ばね26Lの第4固定部26d4は、ベース部材18に接続されるのみであり、金属部材7には接合されない。
【0081】
コイル3の右延在部33Rは、導電性接着剤によって右下側板ばね26Rの右コイル接続部26hRに接続されている。破線DL3は、右延在部33Rと右コイル接続部26hRとが接続されることを表している。同様に、コイル3の左延在部33Lは、導電性接着剤によって左下側板ばね26Lの左コイル接続部26hLに接続されている。破線DL4は、左延在部33Lと左コイル接続部26hLとが接続されることを表している。
【0082】
第1金属部材7Aの端子部7ATからコイル3の右延在部33Rに向かって流れる電流は、板ばね接続部7APと右コイル接続部26hRとの間を並列に接続する二つの導電経路CP(第1導電経路CP1及び第2導電経路CP2)を通る。第1導電経路CP1は、実線の矢印で表されるように、端子部7AT、板ばね接続部7AP、第1固定部26d1、第1弾性腕部26g1、及び内側部分16iの右コイル接続部26hRを通って右延在部33Rに至る導電経路である。また、第2導電経路CP2は、破線の矢印で表されるように、端子部7AT、板ばね接続部7AP、第1固定部26d1、桟部26f、第2固定部26d2、第2弾性腕部26g2、及び内側部分16iの右コイル接続部26hRを通って右延在部33Rに至る導電経路である。
【0083】
コイル3の左延在部33Lから第2金属部材7Bの端子部7BTに向かって流れる電流は、板ばね接続部7BPと左コイル接続部26hLとの間を並列に接続する二つの導電経路CP(第3導電経路CP3及び第4導電経路CP4)を通る。第3導電経路CP3は、一点鎖線の矢印で表されるように、左延在部33L、内側部分16iの左コイル接続部26hL、第3弾性腕部26g3、第3固定部26d3、及び板ばね接続部7BPを通って端子部7BTに至る導電経路である。また、第4導電経路CP4は、二点鎖線の矢印で表されるように、左延在部33L、内側部分16iの左コイル接続部26hL、第4弾性腕部26g4、第4固定部26d4、桟部26f、第3固定部26d3、及び板ばね接続部7BPを通って端子部7BTに至る導電経路である。
【0084】
次に、図11A図11B、及び図12を参照し、配線基板10の詳細について説明する。図11Aは、金属部材7が埋め込まれたベース部材18の上面図を示し、図11Bは、配線基板10が取り付けられたベース部材18の上面図を示す。図11Aは、図11Bにおける配線基板10の図示を省略した図に相当する。図12は、配線基板10の下面図を示す。
【0085】
配線基板10は、上面(Z1側の面)及び下面(Z2側の面)に導電性の配線パターンが形成されたプリント基板である。本実施形態では、配線基板10は、フレキシブル配線基板として構成されているが、リジッド配線基板であってもよく、リジッドフレキシブル配線基板であってもよい。
【0086】
配線基板10は、図11A及び図11Bに示すように、金属部材7における6つの接続部7AS~7FSのそれぞれと磁気検出部材11とが電気的に接続されるように、ベース部材18の上面に取り付けられる。本実施形態では、配線基板10における配線パターン(第1接合部TM1~第6接合部TM6)と金属部材7における接続部7AS~7FSとは、接合材としての半田によって接合される。但し、配線パターン(第1接合部TM1~第6接合部TM6)と接続部7AS~7FSとは、接合材としての導電性接着剤によって接合されてもよい。
【0087】
図11Aは、ベース部材18の上面に形成された凹部18R内に配置された磁気検出部材11及びコンデンサ14を示しているが、磁気検出部材11及びコンデンサ14は、実際には、配線基板10の下面(Z2側の面)に半田付け等によって取り付けられた後で、配線基板10に取り付けられた状態でベース部材18に組み込まれる。具体的には、磁気検出部材11及びコンデンサ14は、図11Aに示すように、凹部18R内に収容される。
【0088】
配線基板10は、図12に示すように、磁気検出部材11における6つの接続部(図11A参照。)に接続される第1ランド部LD1~第6ランド部LD6と、コンデンサ14における二つの電極(図11A参照。)に接続される第7ランド部LD7及び第8ランド部LD8と、を含む。
【0089】
第1接合部TM1は、第1電流出力ライン(OUT1)に接続される接合部であり、第1金属部材7Aの接続部7AS(図11A参照。)と接合するように構成されている。本実施形態では、第1接合部TM1は、第5ランド部LD5に繋がっている。
【0090】
第2接合部TM2は、第2電流出力ライン(OUT2)に接続される接合部であり、第2金属部材7Bの接続部7BS(図11A参照。)と接合するように構成されている。本実施形態では、第2接合部TM2は、第6ランド部LD6に繋がっている。
【0091】
第3接合部TM3は、電源電圧(VDD)に接続される接合部であり、第3金属部材7Cの接続部7CS(図11A参照。)と接合するように構成されている。本実施形態では、第3接合部TM3は、第2ランド部LD2及び第8ランド部LD8に繋がっている。
【0092】
第4接合部TM4は、データ信号ライン(SDA)に接続される接合部であり、第4金属部材7Dの接続部7DS(図11A参照。)と接合するように構成されている。本実施形態では、第4接合部TM4は、第3ランド部LD3に繋がっている。
【0093】
第5接合部TM5は、クロック信号ライン(SCL)に接続される接合部であり、第5金属部材7Eの接続部7ES(図11A参照。)と接合するように構成されている。本実施形態では、第5接合部TM5は、第4ランド部LD4に繋がっている。
【0094】
第6接合部TM6は、接地電圧(VSS)に接続される接合部であり、第6金属部材7Fの接続部7FS(図11A参照。)と接合するように構成されている。本実施形態では、第6接合部TM6は、第1ランド部LD1及び第7ランド部LD7のそれぞれに繋がっている。
【0095】
この構成により、磁気検出部材11におけるドライバICは、例えば、第4接合部TM4を通じて、外部の制御装置等から、光軸方向におけるレンズ保持部材2の目標位置に関する指令を受けることができる。そして、ドライバICは、ホール素子が検出する磁界の大きさに基づいてレンズ保持部材2の現在位置を特定し、レンズ保持部材2の現在位置と目標位置との間の差がゼロになるようにコイル3を流れる電流の大きさを増減させることができる。すなわち、ドライバICは、光軸方向におけるレンズ保持部材2の位置のフィードバック制御を実現できる。
【0096】
また、磁気検出部材11は、例えば、不図示の電源から第3金属部材7Cの接続部7CSと第6金属部材7Fの接続部7FSとを介して電圧が加えられる。この際、第3金属部材7Cは、電源電圧(VDD)に接続されるため、電子部品で構成される磁気検出部材11は、その電源電圧(VDD)で駆動される。そして、磁気検出部材11から出力される電流は、例えば、ドライバICの制御の下、第1金属部材7Aの接続部7ASから板ばね接続部7APに流れ、更に、右下側板ばね26Rの第1固定部26d1から右コイル接続部26hRに流れ、更に、右延在部33Rからコイル3を介して左延在部33Lに流れる。その後、電流は、左下側板ばね26Lの左コイル接続部26hLから第3固定部26d3に流れ、更に、第2金属部材7Bの板ばね接続部7BPから接続部7BSに流れ、更に、配線基板10における配線パターンを通って磁気検出部材11へと流れる。
【0097】
図10に示す例では、第1金属部材7Aの接続部7ASから第2金属部材7Bの接続部7BSに向かって電流が流れるが、第2金属部材7Bの接続部7BSから第1金属部材7Aの接続部7ASに向かって電流が流れる場合、その電流は、同じ経路を逆方向に流れる。
【0098】
磁気検出部材11におけるドライバICは、第1金属部材7Aの接続部7ASと第2金属部材7Bの接続部7BSとの間を流れる電流の向き及び大きさを変えることで、駆動機構DMが発生させる電磁力の向き及び大きさを変えることができ、その結果、光軸方向におけるレンズ保持部材2の位置を制御できる。本実施形態では、磁気検出部材11におけるホール素子は、検出用磁石8が発生させる磁界を検出する。そして、ドライバICは、ホール素子が検出した磁界の大きさに基づき、光軸方向におけるレンズ保持部材2の現在位置を特定する。そして、ドライバICは、光軸方向におけるレンズ保持部材2の現在位置と目標位置との差がゼロとなるよう、第1金属部材7Aの接続部7ASと第2金属部材7Bの接続部7BSとの間を流れる電流の向き及び大きさを変化させる。このようにして、ドライバICは、光軸方向におけるレンズ保持部材2の位置をフィードバック制御できる。
【0099】
次に、図13A及び図13Bを参照し、レンズ駆動装置101におけるレンズ保持部材2の制振構造について説明する。レンズ保持部材2の制振構造は、主に、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配置された制振材DPによって実現される。
【0100】
図13Aは、レンズ保持部材2、コイル3、磁石セット5、ベース部材18、及び制振材DPの上面図である。図13Bは、レンズ保持部材2、コイル3、ベース部材18、及び制振材DPの断面図であり、図13Aにおける一点鎖線L1と光軸OAとを含む平面における断面を矢印ARで示す方向から見たときの図に相当する。なお、図13A及び図13Bでは、明瞭化のため、レンズ保持部材2、コイル3、磁石セット5、ベース部材18、及び制振材DP以外の部材の図示が省略されている。また、図13A及び図13Bでは、明瞭化のため、レンズ保持部材2に細かいドットパターンが付され、ベース部材18に粗いドットパターンが付されている。また、図13Aでは、明瞭化のため、制振材DPに細かいクロスパターンが付されている。
【0101】
制振材DPは、レンズ保持部材2の振動を抑制するための部材である。制振材DPは、レンズ保持部材2の移動に応じて弾性的に伸縮できるように構成されている。本実施形態では、制振材DPは、レンズ保持部材2の本来の動きに影響を与えることなく、レンズ保持部材2の振動を抑制できるように構成されている。レンズ保持部材2の本来の動きは、例えば、自動焦点調節機能を実現するための動きである。具体的には、制振材DPは、流動性のある接着剤を紫外線又は熱で硬化させることで形成されるゲル状ダンパー材であり、第1制振材DP1~第4制振材DP4を含む。制振材DPは、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性シリコーンゴム、又は紫外線硬化性シリコーンゴム等の他の材料で形成されていてもよい。
【0102】
ベース部材18は、図9(A)に示すように、被写体側(Z1側)の面から上方(Z1方向)に突出する凸状の四つの突出部18P(第1突出部18P1~第4突出部18P4)を含む。突出部18Pは、ベース部材18の四つの角部のそれぞれに対応するように形成されている。そして、突出部18Pは、制振材DPの一端が取り付けられるように構成されている。
【0103】
具体的には、突出部18Pは、ベース部材18の右前側の角部に対応するように形成された第1突出部18P1と、左前側の角部に対応するように形成された第2突出部18P2と、左後側の角部に対応するように形成された第3突出部18P3と、右後側の角部に対応するように形成された第4突出部18P4と、を含む。
【0104】
レンズ保持部材2は、突出部18Pを受け入れる貫通部2Hを有する。図13A及び図13Bに示す例では、貫通部2Hは、光軸方向に沿ってレンズ保持部材2を貫通する部分であり、レンズ保持部材2の四つの角部のそれぞれに対応するように形成されている。そして、貫通部2Hを構成している壁部は、制振材DPの他端が取り付けられるように構成されている。
【0105】
具体的には、貫通部2Hは、図13Aに示すように、レンズ保持部材2の右前側の角部に形成された第1貫通部2H1と、左前側の角部に形成された第2貫通部2H2と、左後側の角部に形成された第3貫通部2H3と、右後側の角部に形成された第4貫通部2H4と、を含む。
【0106】
そして、第1貫通部2H1は、第1突出部18P1を受け入れるように構成され、第2貫通部2H2は、第2突出部18P2を受け入れるように構成され、第3貫通部2H3は、第3突出部18P3を受け入れるように構成され、且つ、第4貫通部2H4は、第4突出部18P4を受け入れるように構成されている。
【0107】
より具体的には、図13Bに示すように、第1制振材DP1は、第1貫通部2H1を構成している壁部のうちの外側の壁部OPから光軸側へ突出する段差部STの内向面IPに他端が取り付けられ、第1突出部18P1の対向面FPに一端が取り付けられている。図13Bに示す例では、対向面FPは、内向面IPに対向する平面、すなわち、光軸OAを中心とする円の径方向外側を向く平面である。
【0108】
なお、図13Bは、第1貫通部2H1及び第1突出部18P1に対する第1制振材DP1の位置関係を示しているが、この位置関係は、第2貫通部2H2と第2突出部18P2との間に配置される第2制振材DP2、第3貫通部2H3と第3突出部18P3との間に配置される第3制振材DP3、及び、第4貫通部2H4と第4突出部18P4との間に配置される第4制振材DP4にも当てはまる。
【0109】
また、貫通部2Hは、図3Aに示すように、上側板ばね16の弾性腕部16gによって覆われるように配置される。この構成は、硬化後の制振材DPが対向面FP及び内向面IPから剥がれた場合であっても、その剥がれた制振材DPが貫通部2H内から抜け出してしまうのを抑制できるという効果をもたらす。
【0110】
図14A及び図14Bは、第1突出部18P1の上方斜視図である。具体的には、図14Aは、第1制振材DP1が取り付けられていない第1突出部18P1の上方斜視図であり、図14Bは、第1制振材DP1が取り付けられた第1突出部18P1の上方斜視図である。
【0111】
図14Aに示すように、第1突出部18P1の対向面FPの下側(Z2側)には径方向外側へ突出する張出部PTが形成されている。そのため、対向面FPの下側(Z2側)には段差が形成されている。なお、図14A及び図14Bでは、明瞭化のため、第1突出部18P1を含むベース部材18には粗いドットパターンが付され、第1突出部18P1のうちの張出部PTには細かいドットパターンが付されている。また、図14Bでは、明瞭化のため、第1制振材DP1には細かいクロスパターンが付されている。
【0112】
張出部PTは、対向面FPに塗布された硬化前の制振材DPが過度に下方に流れ落ちてしまうのを抑制できるように構成されている。この張出部PTの存在により、対向面FPに塗布された硬化前の制振材DPは、図14Bに示すような略円柱状の形状となるように硬化する。すなわち、硬化後の制振材DPの形状は、張出部PTによって下側が区切られた対向面FPの形状によって定められる。
【0113】
なお、本実施形態では、対向面FPと張出部PTとの間の段差の高さは、図13Bに示すように、コイル3に電流が流されていないレンズ駆動装置101の初期状態において、レンズ保持部材2のフランジ部52の底面の高さよりも高くなるように設定されている。この構成は、硬化後の制振材DPが対向面FP及び内向面IPから剥がれた場合であっても、その剥がれた制振材DPが突出部18Pと貫通部2Hとの間の隙間を通ってレンズ保持部材2の下面とベース部材18の上面との間の空間に至るのを抑制できるという効果をもたらす。
【0114】
図15は、制振構造の上面図であり、図13Aに示す破線で囲まれた範囲R2の拡大図に相当する。具体的には、図15(A)は、ベース部材18の右前側の角部に対応するように形成された第1突出部18P1の上面図である。図15(B)は、レンズ保持部材2の右前側の角部に対応するように形成された第1貫通部2H1の上面図である。図15(C)は、第1貫通部2H1内に受け入れられた第1突出部18P1の上面図である。図15(D)は、第1貫通部2H1の外側の壁部OPと第1突出部18P1の対向面FPとの間に配置された第1制振材DP1の上面図である。
【0115】
図15(C)に示すように、レンズ保持部材2は、貫通部2Hがベース部材18の突出部18Pを受け入れるように、ベース部材18の上側(Z1側)に配置される。具体的には、レンズ保持部材2は、貫通部2Hの外側の壁部OPから光軸側へ突出する段差部STの内向面IPと、ベース部材18の突出部18Pの対向面FPとが間隔GP1を空けて向き合うように配置される。より具体的には、レンズ保持部材2は、内向面IPの中心と対向面FPの中心とが上面視で向き合うように配置される。
【0116】
なお、本実施形態では、レンズ保持部材2は、間隔GP1が、貫通部2Hの内側の壁部と突出部18Pとの間の間隔GP3よりも大きく、貫通部2Hの左側(前側)の壁部と突出部18Pとの間の間隔GP2よりも小さく、且つ、貫通部2Hの右側(後側)の壁部と突出部18Pとの間の間隔GP4よりも小さくなるように配置されている。また、レンズ保持部材2は、間隔GP2と間隔GP4とが同じ大きさとなるように配置されている。但し、レンズ保持部材2は、間隔GP1~間隔GP4の全てが同じ大きさとなるように配置されていてもよい。また、レンズ保持部材2は、間隔GP1が間隔GP3よりも小さくなるように配置されていてもよく、間隔GP1が間隔GP2及び間隔GP4よりも大きくなるように配置されていてもよい。
【0117】
また、本実施形態では、レンズ保持部材2は、図13Bに示すように、段差部STの上面TP2の高さが突出部18Pの上面TP1の高さと同じになるように配置されるが、段差部STは省略されてもよい。すなわち、内向面IPは、貫通部2Hの外側の壁部OPの表面であってもよい。言い換えれば、貫通部2Hの外側の壁部OPは、図15(C)における内向面IPの位置にあってもよい。
【0118】
上述のように、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101は、図1に示すように、レンズ体を保持可能な筒状の内周部12を有するレンズ保持部材2と、光軸方向においてレンズ保持部材2と対向してレンズ保持部材2の下方に配置されるベース部材18を含む筐体HSと、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動可能に支持する支持部材としての板ばね6と、少なくともレンズ保持部材2の外周部12jに保持されるコイル3、及び、コイル3に対向する磁石(駆動用磁石としての第1磁石5A~第4磁石5D)を含み、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動させる駆動機構DMと、を有する。そして、図13A及び図13Bに示すように、レンズ保持部材2は、内周部12と外周部12jとの間に光軸方向に貫通する貫通部2Hを有し、ベース部材18は、貫通部2Hに挿入される突出部18Pを有し、貫通部2Hを構成する壁部と突出部18Pとの間には制振材DPが配置されている。
【0119】
この構成は、より適切に制振材DPが取り付けられるレンズ駆動装置101を提供できるという効果をもたらす。この構成では、制振材DPは、レンズ保持部材2の外周部12jよりも内側(光軸OAに近い位置)に配置され、駆動用磁石の大きさ及び数の違いによる影響を受けないためである。また、この構成は、制振材DPがレンズ保持部材2の外周部12jよりも内側(光軸OAに近い位置)に配置されるため、制振材DPがレンズ保持部材2の外周部12jよりも外側(光軸OAから遠い位置)に配置される場合に比べ、レンズ駆動装置101の外形寸法を小さくできるという効果をもたらす。また、この構成は、壁部で構成される貫通部2Hが光軸方向にレンズ保持部材2を貫通しているので、すなわち、貫通部2Hが上方に開口しているので、制振材DPの塗布が容易になるという効果をもたらす。
【0120】
筐体HSは、図2Aに示すように、光軸方向に沿って見た上面視において略矩形状となるように形成されている。そして、貫通部2H及び突出部18Pは、図13Aに示すように、筐体HSの角部に対応する位置に設けられている。具体的には、図13Aに示す例では、第1貫通部2H1及び第1突出部18P1は、筐体HS(カバー部材4)の右前側の角部に対応する位置に設けられている。すなわち、第1貫通部2H1及び第1突出部18P1は、光軸OAから見た右前側の角部の方向と、光軸OAから見た第1貫通部2H1の方向と、光軸OAから見た第1突出部18P1の方向とが一致するように設けられている。同様に、第2貫通部2H2及び第2突出部18P2は、筐体HS(カバー部材4)の左前側の角部に対応する位置に設けられ、第3貫通部2H3及び第3突出部18P3は、筐体HS(カバー部材4)の左後側の角部に対応する位置に設けられ、第4貫通部2H4及び第4突出部18P4は、筐体HS(カバー部材4)の右後側の角部に対応する位置に設けられている。
【0121】
この構成は、筐体HSの角部に対応した位置(どのような用途にも利用されていない部分)に制振材DPが配置されるので、レンズ駆動装置101が大きくなるのを抑制できる、或いは、レンズ駆動装置101の小型化を実現できるという効果をもたらす。すなわち、この構成は、制振構造を実現するための新たなスペースをレンズ保持部材2の外側に確保することなく、制振材DPをレンズ保持部材2の内部に配置できるため、レンズ駆動装置101が大きくなるのを抑制できるという効果をもたらす。或いは、この構成は、レンズ保持部材2の外側に制振材が配置される構成に比べ、レンズ駆動装置101の小型化を実現できるという効果をもたらす。
【0122】
貫通部2H及び突出部18Pは、図13Aに示すように、筐体HSの四つの角部のそれぞれに対応する位置に設けられている。そして、制振材DPは、図13Aに示すように、筐体HSの四つの角部のそれぞれに対応する位置に設けられている。そして、隣り合う二つの角部に対応する二つの突出部18Pの間の距離よりも長い磁石が、それら二つの角部の間に位置する筐体HSの側板部に沿って設けられている。図13Aに示す例では、第1突出部18P1は、筐体HS(カバー部材4)の右前側の角部に対応する位置に設けられ、第2突出部18P2は、筐体HS(カバー部材4)の左前側の角部に対応する位置に設けられ、第3突出部18P3は、筐体HS(カバー部材4)の左後側の角部に対応する位置に設けられ、第4突出部18P4は、筐体HS(カバー部材4)の右後側の角部に対応する位置に設けられている。そして、隣り合う二つの角部に対応する二つの突出部18Pである、第2突出部18P2と第3突出部18P3との間の距離LG1より長い長さLG2を有する第2磁石5Bは、それら二つの角部の間に位置する筐体HS(カバー部材4)の第2側板部4A2に沿って設けられている。
【0123】
この構成は、筐体HS内に配置される駆動用磁石を大きくできるので、駆動機構DMによる推力を高めることができるという効果をもたらす。具体的には、この構成は、駆動用磁石が発生させる磁束のうちの、コイル3の巻回部13を垂直に横切る磁束の数を高め、ひいては、コイル3に作用するローレンツ力を高めることができるので、駆動機構DMによる推力を高めることができるという効果をもたらす。
【0124】
ベース部材18の中央には開口18kが形成されている。そして、貫通部2Hを構成する壁部は、図13Bに示すように、光軸OAの側を向く内向面IPを有し、突出部18P(第1突出部18P1)は、内向面IPに面する対向面FPを有し、制振材DP(第1制振材DP1)は、内向面IPと対向面FPとを繋ぐように設けられている。
【0125】
この構成では、レンズ駆動装置101の落下等によって、仮に制振材DPがレンズ保持部材2及びベース部材18から脱落した場合であっても、制振材DPは、貫通部2Hから出にくい。制振材DPは、突出部18Pの外側(ベース部材18の開口18kから遠い側)に配置されているためである。すなわち、制振材DPは、突出部18Pによって突出部18Pの内側(ベース部材18の開口18kに近い側)への移動が妨げられるためである。そのため、この構成は、脱落した制振材DPがベース部材18の開口18kを通って撮像素子側に移動するのを抑制できる。
【0126】
典型的には、図13Bに示すように、対向面FPは平面であり、対向面FPの下側には外側へ突出する張出部PTが段差を介して形成されている。
【0127】
この構成は、硬化後の制振材DPの下側への移動を張出部PT(段差)によって抑制できるという効果をもたらす。なお、対向面FPは、曲面であってもよい。
【0128】
また、典型的には、図13Bに示すように、内向面IPは平面であり、外側の壁部OPから光軸側へ突出する段差部STに形成されている。そして、コイル3に電流が流されていないレンズ駆動装置101の初期状態において、突出部18Pの上面TP1(図14A参照。)と段差部STの上面TP2(図15(B)参照。)とは、光軸方向において略同一の高さHT1に位置している。なお、図13Bに示す例では、高さHT1は、ベース部材18の底面からの高さである。
【0129】
この構成は、制振材DPが硬化したときの制振材DPの高さ(上端の位置)が突出部18Pの上面TP1と段差部STの上面TP2とによって規制されるため、硬化後の制振材DPの高さ(上端の位置)が安定するという効果をもたらす。なお、内向面IPは、曲面であってもよい。
【0130】
コイル3の巻回部13は、図4A及び図4Bに示すように、レンズ保持部材2の外周部12jを囲むように設けられている。そして、図13Bに示すように、コイル3の巻回部13とベース部材18の突出部18Pとは、光軸方向において、少なくとも一部が同じ高さに位置するように構成されている。図13Bに示す例では、フランジ部52の上面の高さHT2以上で且つ第1突出部18P1の上面TP1の高さHT1以下の範囲で、コイル3の巻回部13とベース部材18の第1突出部18P1とは、光軸方向に垂直な方向(右前側の角部の方向)から見たときに重なっている。
【0131】
この構成は、コイル3の巻回部13とベース部材18の突出部18Pとが光軸方向に垂直な方向から見たときに重ならない構成に比べ、レンズ駆動装置101の高さ寸法を小さくできるという効果をもたらす。
【0132】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に制限されることはない。上述した実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形及び置換が適用され得る。また、上述の実施形態を参照して説明された特徴のそれぞれは、技術的に矛盾しない限り、適宜に組み合わされてもよい。
【0133】
例えば、上述の実施形態では、磁石セット5は、第1側板部4A1~第4側板部4A4のそれぞれに沿うように四つの磁石(第1磁石5A~第4磁石5D)を含む。しかしながら、磁石セット5は、第1側板部4A1及び第3側板部4A3のそれぞれに沿うように二つだけ配置されていてもよく、第2側板部4A2及び第4側板部4A4のそれぞれに沿うように二つだけ配置されていてもよい。
【0134】
例えば、自動焦点調節機能を実現する上述の実施形態では、図10に示すように、右下側板ばね26Rと右延在部33Rとが電気的に接続され、且つ、左下側板ばね26Lと左延在部33Lとが電気的に接続される構成としたが、本発明は、この構成に限定されない。本発明は、例えば、手振れ補正機能付きのレンズ駆動装置においては、上側板ばね16が二つに分割され、その一方が右延在部33Rに電気的に接続され、且つ、他方が左延在部33Lに電気的に接続される構成を含んでいてもよい。この構成では、上側板ばね16は、磁石ホルダとレンズ保持部材2とを繋ぐように配置され、且つ、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動可能に支持するように構成される。磁石ホルダは、レンズ保持部材2に保持されたコイル3に対向する磁石セット5を保持する部材であり、典型的には、サスペンションワイヤを介してベース部材18に接続され、サスペンションワイヤにより、光軸方向に垂直な方向に移動可能に支持される。具体的には、磁石ホルダは、磁石セット5と、磁石セット5に対向するようにベース部材18上に設置された、コイル3とは別のコイルとによって構成される駆動機構によって光軸方向に垂直な方向に移動できるように構成されている。この場合、保持部72は、上側板ばね16が配置される側であるレンズ保持部材2の上端部に設けられていてもよい。また、磁気検出部材11は、磁石ホルダに保持されるのが好ましい。なお、磁石ホルダは、光軸方向へ移動するレンズ保持部材2とは異なり、光軸方向へは移動しない部材である。このため、手振れ補正機能付きのレンズ駆動装置においては、磁石ホルダは、固定側部材を構成する。
【0135】
また、上述の実施形態では、コイル3は、光軸方向に延びるコイル軸を有するようにレンズ保持部材2の周囲に巻かれている。しかしながら、本発明はこの構成に限定されない。コイル3は、レンズ保持部材2の四つの側面のうちの二つ又は四つのそれぞれに保持される、光軸方向に垂直なコイル軸を有する小判形(オーバル形状)のコイルで構成されていてもよい。
【0136】
また、上述の実施形態では、磁気検出部材11は、ホール素子とドライバICとを内蔵した電子部品で構成されているが、ドライバICを含まずに、ホール素子又は磁気抵抗効果素子等の磁気検出素子で構成されていてもよい。この場合には、磁気検出素子は、レンズ駆動装置101の外部にある制御部に向けて検出信号を出力する。そして、制御部は、検出信号に基づき、制御部からコイル3に供給される電流を制御する。
【0137】
また、上述の実施形態では、突出部18Pは、四角柱状の形状を有するが、円柱状、楕円柱状、又は多角柱状等の他の形状を有していてもよい。また、突出部18Pの張出部PTは、突出部18Pの根元側ではなく先端側に形成されていてもよい。この場合、対向面FPは、張出部PTに形成されていてもよい。或いは、突出部18Pの張出部PTは、省略されてもよい。
【0138】
また、上述の実施形態では、貫通部2Hは、上面視で略矩形の輪郭を有する貫通孔であるが、上面視で円形、楕円形、又は多角形等の他の形状を有する貫通孔であってもよい。貫通部2Hが貫通孔として構成されることで、すなわち、上方に開口するように構成されることで、制振材DPは、貫通部2Hの内向面IPと突出部18Pの対向面FPとの間に上方から容易に塗布される。なお、貫通部2Hは、切欠であってもよい。
【0139】
また、上述の実施形態では、制振材DPは、突出部18Pの四つの側面のうちの一つと貫通部2Hの四つの壁面のうちの一つとの間に配置されている。しかしながら、制振材DPは、突出部18Pの四つの側面のうちの二つ以上の側面と貫通部2Hの四つの壁面のうちの二つ以上の壁面との間に配置されていてもよい。例えば、制振材DPは、突出部18Pの側面の全周と貫通部2Hの壁面の全周とに付着するように配置されていてもよい。更に、制振材DPは、ベース部材18の突出部18Pの上面TP1に付着するように配置されてもよく、レンズ保持部材2の段差部STの上面TP2に付着するように配置されてもよい。
【符号の説明】
【0140】
1・・・スペーサ 2・・・レンズ保持部材 2H・・・貫通部 2H1・・・第1貫通部 2H2・・・第2貫通部 2H3・・・第3貫通部 2H4・・・第4貫通部 2t・・・突設部 3・・・コイル 4・・・カバー部材 4A・・・外周壁部 4A1・・・第1側板部 4A2・・・第2側板部 4A3・・・第3側板部 4A4・・・第4側板部 4B・・・天板部 4K・・・開口 4S・・・収納部 5・・・磁石セット 5A・・・第1磁石 5B・・・第2磁石 5C・・・第3磁石 5D・・・第4磁石 6・・・板ばね 7・・・金属部材 7A・・・第1金属部材 7AP・・・板ばね接続部 7AS・・・接続部 7AT・・・端子部 7B・・・第2金属部材 7BP・・・板ばね接続部 7BS・・・接続部 7BT・・・・端子部 7C・・・第3金属部材 7CS・・・接続部 7CT・・・・端子部 7D・・・第4金属部材 7DS・・・接続部 7DT・・・・端子部 7E・・・第5金属部材 7ES・・・接続部 7ET・・・・端子部 7F・・・第6金属部材 7FS・・・接続部 7FT・・・・端子部 7X・・・第11金属部材 7XPL・・・左後側端部 7XPR・・・・右後側端部 7Y・・・第12金属部材 7YPL・・・左前側端部 7Z・・・第13金属部材 7ZPR・・・右前側端部 8・・・検出用磁石 9・・・バランス用磁石 10・・・配線基板 11・・・磁気検出部材 12・・・内周部 12d・・・台座部 12dh・・・窪み 12h・・・庇部 12j・・・外周部 13・・・巻回部 14・・・コンデンサ 16・・・上側板ばね 16b・・・角部分 16e・・・外側部分 16f・・・桟部 16g・・・弾性腕部 16i・・・内側部分 18・・・ベース部材 18k・・・開口 18P・・・突出部 18P1・・・第1突出部 18P2・・・第2突出部 18P3・・・第3突出部 18P4・・・第4突出部 18R・・・凹部 18s・・・辺部 18s1・・・第1辺部 18s2・・・第2辺部 18s3・・・第3辺部 18s4・・・第4辺部 18t・・・突設部 18t1・・・第1突設部 18t2・・・第2突設部 18t3・・・第3突設部 18t4・・・第4突設部 18t5・・・第5突設部 18t6・・・第6突設部 26・・・下側板ばね 26c・・・内側接合部分 26d・・・固定部 26d1・・・第1固定部 26d2・・・第2固定部 26d3・・・第3固定部 26d4・・・第4固定部 26e・・・外側部分 26f・・・桟部 26g・・・弾性腕部 26g1・・・第1弾性腕部 26g2・・・第2弾性腕部 26g3・・・第3弾性腕部 26g4・・・第4弾性腕部 26h・・・コイル接続部 26hL・・・左コイル接続部 26hR・・・右コイル接続部 26i・・・内側部分 26L・・・左下側板ばね 26p・・・連結部 26R・・・右下側板ばね 26s、26t、26v・・・貫通孔 33・・・延在部 33c・・・接続部 33k・・・挿通部 33L・・・左延在部 33m・・・巻き付け部 33R・・・右延在部 52・・・フランジ部 52k・・・切欠部 72・・・保持部 72L・・・左保持部 72R・・・右保持部 82s・・・収容部 101・・・レンズ駆動装置 CP・・・導電経路 CP1・・・第1導電経路 CP2・・・第2導電経路 DM・・・駆動機構 DP・・・制振材 DP1・・・第1制振材 DP2・・・第2制振材 DP3・・・第3制振材 DP4・・・第4制振材 FB・・・固定側部材 FP・・・対向面 HS・・・筐体 IP・・・内向面 LD1・・・第1ランド部 LD2・・・第2ランド部 LD3・・・第3ランド部 LD4・・・第4ランド部 LD5・・・第5ランド部 LD6・・・第6ランド部 LD7・・・第7ランド部 LD8・・・第8ランド部 OA・・・光軸 OP・・・壁部 PT・・・張出部 ST・・・段差部 TM・・・接合部 TM1・・・第1接合部 TM2・・・第2接合部 TM3・・・第3接合部 TM4・・・第4接合部 TM5・・・第5接合部 TM6・・・第6接合部 TP1、TP2・・・上面
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図15