(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187642
(43)【公開日】2022-12-20
(54)【発明の名称】電動洗顔ブラシ
(51)【国際特許分類】
A46B 13/02 20060101AFI20221213BHJP
A46B 11/08 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
A46B13/02
A46B11/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021095728
(22)【出願日】2021-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】507199665
【氏名又は名称】株式会社I-ne
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100176337
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】孔 ▲てい▼▲てい▼
【テーマコード(参考)】
3B202
【Fターム(参考)】
3B202AA16
3B202AB15
3B202AB30
3B202BA01
3B202BC08
3B202BE10
3B202EA03
3B202EE01
3B202EF10
3B202GA01
3B202GA28
(57)【要約】 (修正有)
【課題】洗浄能力の高い電動洗顔ブラシを提供する。
【解決手段】電動洗顔ブラシ10は、本体部20と、前記本体部に取り付けられるブラシ80と、前記ブラシを音波振動させる音波振動ユニットと、前記ブラシとともにユーザの肌に接触することによって、前記肌に温感を付与する温感付与部93と、を含む。本電動洗顔ブラシによれば、ブラシおよび温感付与部がユーザの肌に接触した状態で洗顔が実施される。ユーザの肌に温感が付与されることによって、ユーザの肌の毛穴が広がった状態で洗顔できるため、洗浄能力が高い。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
前記本体部に取り付けられるブラシと、
前記ブラシを音波振動させる音波振動ユニットと、
前記ブラシとともにユーザの肌に接触することによって、前記肌に温感を付与する温感付与部と、を含む
電動洗顔ブラシ。
【請求項2】
前記温感付与部は、前記肌と接触する温感プレートを含み、
前記温感プレートを介してプラスイオンを前記肌に導出するように構成される
請求項1に記載の電動洗顔ブラシ。
【請求項3】
前記本体部に着脱可能であるアタッチメントを含み、
前記ブラシは、前記アタッチメントに接合される
請求項1または2に記載の電動洗顔ブラシ。
【請求項4】
前記ブラシは、前記本体部に対して所定角度傾くように配置され、
前記所定角度は、25°~35°の範囲に含まれる
請求項1~3のいずれか一項に記載の電動洗顔ブラシ。
【請求項5】
前記ブラシは、基部と、前記基部から突出する複数の突起を含み、
前記突起の硬度は、1N~3Nの範囲に含まれる
請求項1~4のいずれか一項に記載の電動洗顔ブラシ。
【請求項6】
前記本体部は、中空の楕円柱である部分を含む
請求項1~5のいずれか一項に記載の電動洗顔ブラシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動洗顔ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ブラシを音波振動させる電動洗顔ブラシの一例を開示している。特許文献1の電動洗顔ブラシは、本体部と、本体部に取り付けられるブラシと、ブラシを音波振動させる音波振動ユニットと、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記電動洗顔ブラシでは、例えば、ユーザの毛穴が閉じている場合、十分に洗浄できないおそれがある。このため、上記電動洗顔ブラシは、洗浄能力をさらに高める点においてなお改善の余地がある。
【0005】
本発明は、洗浄能力の高い電動洗顔ブラシを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1観点に係る電動洗顔ブラシは、本体部と、前記本体部に取り付けられるブラシと、前記ブラシを音波振動させる音波振動ユニットと、前記ブラシとともにユーザの肌に接触することによって、前記肌に温感を付与する温感付与部と、を含む。
【0007】
上記電動洗顔ブラシによれば、ブラシおよび温感付与部がユーザの肌に接触した状態で洗顔が実施される。ユーザの肌に温感が付与されることによって、ユーザの肌の毛穴が広がった状態で洗顔できるため、洗浄能力が高い。
【0008】
本発明の第2観点に係る電動洗顔ブラシは、第1観点に係る電動洗顔ブラシであって、前記温感付与部は、前記肌と接触する温感プレートを含み、前記温感プレートを介してプラスイオンを前記肌に導出するように構成される。
【0009】
肌に付着している老廃物および汚れ等は、マイナスに帯電している。上記電動洗顔ブラシによれば、プラスイオンによって、老廃物および汚れ等を吸着できる。このため、洗浄能力がより高められる。
【0010】
本発明の第3観点に係る電動洗顔ブラシは、第1観点または第2観点に係る電動洗顔ブラシであって、前記本体部に着脱可能であるアタッチメントを含み、前記ブラシは、前記アタッチメントに接合される。
【0011】
上記電動洗顔ブラシによれば、ブラシは、アタッチメントを介して本体部に着脱可能であるため、ブラシの洗浄および交換を容易に実施できる。
【0012】
本発明の第4観点に係る電動洗顔ブラシは、第1観点から第3観点のいずれか1つに係る電動洗顔ブラシであって、前記ブラシは、前記本体部に対して所定角度傾くように配置され、前記所定角度は、25°~35°の範囲に含まれる。
上記電動洗顔ブラシによれば、ブラシをユーザの顔の肌に接触させるために、ユーザの顔に対して本体部を大きく傾ける必要がないため、本体部を把持するユーザの手首の姿勢を楽な状態に維持できる。
【0013】
本発明の第5観点に係る電動洗顔ブラシは、第1観点から第4観点のいずれか1つに係る電動洗顔ブラシであって、前記ブラシは、基部と、前記基部から突出する複数の突起を含み、前記突起の硬度は、1N~3Nの範囲に含まれる。
上記電動洗顔ブラシによれば、突起が軟らかいため、ユーザの肌に強い刺激が与えられにくい。
【0014】
本発明の第6観点に係る電動洗顔ブラシは、第1観点から第5観点のいずれか1つに係る電動洗顔ブラシであって、前記本体部は、中空の楕円柱である部分を含む。
上記電動洗顔ブラシによれば、ユーザが本体部を把持した場合に、ユーザの手にフィットしやすい。
【発明の効果】
【0015】
本発明に関する電動洗顔ブラシによれば、洗浄能力が高い。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図7】
図1の電動洗顔ユニットからブラシユニットおよび充電台を取り外した状態のD7-D7線に沿う断面図。
【
図8】
図1の電動洗顔ブラシのブラシユニットの斜視図。
【
図10】
図1の電動洗顔ブラシの電気的構成を示すブロック図。
【
図11】
図1の電動洗顔ユニットからブラシユニットを取り外した状態の右側面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る電動洗顔ブラシを含む電動洗顔ユニットについて説明する。
【0018】
<1.電動洗顔ユニットの全体構成>
図1は、本実施形態に係る電動洗顔ユニット1の正面図である。
図2は、電動洗顔ユニット1の背面図である。
図3は、電動洗顔ユニット1の平面図である。
図4は、電動洗顔ユニット1の底面図である。
図5は、電動洗顔ユニット1の右側面図である。
図6は、電動洗顔ユニット1の左側面図である。
図7は、ブラシユニット60および充電台100を除いた状態における
図1のD7-D7線に沿う断面図である。
【0019】
電動洗顔ユニット1は、電動洗顔ブラシ10および充電台100を含む。電動洗顔ブラシ10は、ユーザの顔の肌に温感を付与しつつ、プラスイオンを導出することによって、老廃物および汚れ等を吸着しながら洗顔できるように構成される。電動洗顔ブラシ10は、本体部20と、ブラシユニット60と、制御基板91(
図7参照)と、音波振動ユニット92(
図7参照)と、温感付与部93(
図7参照)と、充電端子94A、94B(
図7参照)と、充電池95(
図7参照)と、を含む。
【0020】
本体部20は、収容部30、上蓋40(
図7参照)、および、底蓋50を有する。本体部20を構成する材料は、任意に選択可能である。本体部20は、電動洗顔ブラシ10を使用するユーザの負荷が低減されるように、軽量な材料によって構成されることが好ましい。軽量な材料は、例えば、ポリカーボネート(PC)またはアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)である。
【0021】
図7に示されるように、収容部30は、制御基板91、音波振動ユニット92の一部、温感付与部93の一部、充電端子94A、94Bの一部、および、充電池95を収容する。収容部30は、内部に水分等が侵入しないように密閉される。収容部30は、電動洗顔ブラシ10が使用されるとき、ユーザによって把持される。収容部30の形状は、任意に選択可能である。収容部30は、ユーザに把持された場合にユーザの手にフィットできるように、中空の楕円柱である部分を含むことが好ましい。本実施形態では、収容部30は、楕円柱の筒の上面が斜めに切断されることによって開口した形状である。
【0022】
収容部30は、上開口31、下開口32、および、内部空間Sを有する。上開口31は、収容部30にブラシユニット60が取り付けられることによって閉鎖される。下開口32は、底蓋50が取り付けられることによって閉鎖される。内部空間Sは、隔壁33によって、第1内部空間SAと、第2内部空間SBとに区画される。第1内部空間SAは、第2内部空間SBよりも下方に位置する。隔壁33は、収容部30の長手方向において、上開口31寄りの位置に配置される。このため、第1内部空間SAは、第2内部空間SBよりも広い。隔壁33の概ね中央には、音波振動ユニット92の振動モータ92Aの出力軸92Xが挿入される貫通孔33Aが形成される。
【0023】
収容部30の側面には、ボタン34が取り付けられている。本実施形態では、ボタン34は、収容部30の側面から突出していない。収容部30の側面とボタン34の表面とは、実質的に面一である。ボタン34は、制御基板91と電気的に接続される。ユーザによってボタン34が例えば、長押しされることによって、音波振動ユニット92および温感付与部93が駆動する。音波振動ユニット92および温感付与部93が駆動している状態で、例えば、ボタン34が長押しされることによって、音波振動ユニット92および温感付与部93の駆動が停止する。
【0024】
収容部30の側面には、第1内部空間SAを介して対向するように一対のアースバー35、36が取り付けられている。本実施形態では、一対のアースバー35、36は、収容部30の側面から突出していない。収容部30の側面と一対のアースバー35、36の表面とは、実質的に面一である。一対のアースバー35、36は、制御基板91と電気的に接続される。ユーザの手と一対のアースバー35、36とが接触するように収容部30が把持された場合に、プラスイオンが導出される。プラスイオンの導出の詳細については、後述する。
【0025】
上蓋40は、隔壁33と接合される。上蓋40の上面には、開口41が形成される。上蓋40と隔壁33との間には、部品収容空間SCが形成される。底蓋50は、収容部30の下開口32を閉鎖するように、収容部30と例えば、ねじによって接合される。底蓋50には、充電池95を充電するための充電端子94A、94Bが取り付けられる。充電端子94A、94Bは、制御基板91と電気的に接続される。充電端子94A、94Bは、底蓋50の下面から露出する。充電台100(
図1参照)には電源から電力が供給される。充電台100から露出する充電端子と底蓋50から露出する充電端子94A、94Bとが接続されるように、電動洗顔ブラシ10が充電台に載せられることによって、充電池95が充電される。
【0026】
<2.ブラシユニットの構成>
図8は、ブラシユニット60の斜視図である。
図9は、ブラシユニット60の右側面図である。ブラシユニット60は、アタッチメント70、および、ブラシ80を有する。アタッチメント70は、本体部20に対して着脱可能に構成される。アタッチメント70を構成する材料は、任意に選択可能である。アタッチメント70を構成する材料は、本体部20に対して容易に着脱できるように、軽量な材料によって構成されることが好ましい。軽量な材料は、例えば、ポリアミド(ナイロン)(PA)または30%ガラス繊維である。
【0027】
アタッチメント70は、ブラシ80が取り付けられるブラシ取付部71、および、ブラシ取付部71と繋がり、収容部30の上開口31を介して第2内部空間SB(
図7参照)に挿入される挿入部72を有する。ブラシ取付部71と挿入部72とは、一体的に形成される。
【0028】
ブラシ取付部71は、円形状であり、中央に貫通孔71Aが形成される。貫通孔71Aには、温感プレート93Cが挿入される。挿入部72は、ブラシ取付部71の下面の全周から下方に延びる。挿入部72の長さは、アタッチメント70の正面から背面に向かうにつれて長くなっている。挿入部72には、第2内部空間SBへの挿入性を高める観点から、複数のスリット72Aが形成されている。挿入部72の正面には、しるし72Bが形成されている。しるし72Bと上蓋40に形成されるしるし(図示略)とを合わせることによって、本体部20に対するブラシユニット60の取り付け位置をユーザが容易に把握できる。
【0029】
ブラシ80は、基部81、および、基部81から突出する複数の突起82を有する。ブラシ80を構成する材料は、任意に選択可能である。ブラシ80は、ユーザの肌と接触するため、軟らかい材料によって構成されることが好ましい。軟らかい材料は、例えば、シリコーンゴムある。基部81と複数の突起82とは、一体的に形成される。
【0030】
基部81は、例えば、接着剤によって、ブラシ取付部71に接合される。基部81は、円形状であり、中央に貫通孔81Aが形成される。貫通孔81Aの形状および大きさは、貫通孔71Aと実質的に同じである。貫通孔81Aには、温感プレート93Cが挿入される。複数の突起82は、基部81の表面からアタッチメント70と反対側に延びる。複数の突起82の長さは、概ね一定である。複数の突起82の長さは、任意に選択可能である。洗浄能力を高める観点から、複数の突起82の長さは、2.8mm~3.2mmの範囲に含まれることが好ましい。複数の突起82の硬度は、任意に選択可能である。複数の突起82の硬度は、ユーザの肌を好適に洗浄する観点、および、ユーザの肌に強い刺激を与えないようにする観点に基づいて決められることが好ましい。ユーザの肌に強い刺激を与えないようにする観点から、複数の突起82の硬度は、3N以下であることが好ましい。ユーザの肌を好適に洗浄する観点から、複数の突起82の硬度は、1N以上であることが好ましい。このため、複数の突起82の硬度は、1N~3Nの範囲に含まれることが好ましい。以下では、複数の突起82の先端によって規定される面を洗浄面XAと称する場合がある。
【0031】
図5に示されるように、ブラシ80は、洗浄面XAが、本体部20の水平面XBに対して所定角度θA傾斜するように配置される。洗浄面XAは、本体部20の背面から正面に向かうにつれて下方に傾斜する。所定角度θAは、例えば、25°~35°の範囲に含まれることが好ましい。例えば、洗浄面XAが水平面XBに対して平行である場合、洗浄面XAを肌に接触させるため、ユーザは、収容部30を把持した状態で、手首を大きく曲げる必要がある。一方、本実施形態のように、洗浄面XAが水平面XBに対して所定角度θA傾斜している場合、洗浄面XAを肌に接触させるために必要な手首の曲げ角度を小さくできる、または、実質的に手首を曲げることなく洗浄面XAを肌に接触できる。このため、収容部30を把持するユーザの手首の姿勢を楽な状態に維持できる。また、洗浄面XAを例えば、小鼻に容易に接触させることができる。
【0032】
<3.電動洗顔ブラシの電気的構成>
図10は、電動洗顔ブラシ10の電気的構成を示すブロック図である。
制御基板91は、収容部30の第1内部空間SA(
図7参照)に収容される。制御基板91は、ブースター回路および制御回路等(図示略)を含んで構成される。制御基板91は、ユーザによるボタン34の操作に応じて、音波振動ユニット92および温感付与部93の駆動状態を制御する。制御基板91は、電動洗顔ブラシ10が充電台に載せられた場合、充電池95の充電を開始する。
【0033】
音波振動ユニット92は、ブラシユニット60を音波振動させる公知の構成である。音波振動ユニット92は、振動モータ92A、および、振動モータ92Aの出力軸92Xと連結され、振動を発生させる複数の要素を含む振動部92Bを有する。音波振動ユニット92は、例えば、毎分15000回振動する。振動モータ92Aは、第1内部空間SA(
図7参照)に配置される。出力軸92Xは、第1内部空間SAおよび第2内部空間SBに跨り配置される。振動部92Bは、上蓋40の部品収容空間SC(
図7参照)に配置される。
【0034】
温感付与部93は、端子93A、ヒーター線93B、および、温感プレート93Cを有する。端子93Aは、制御基板91と電気的に接続される。ヒーター線93Bは、端子93Aおよび温感プレート93Cと電気的に接続される。ヒーター線93Bが発熱することによって、温感プレート93Cが温められる。ヒーター線93Bは、例えば、温感プレート93Cの温度が40℃~44℃の範囲に含まれるように発熱する。本実施形態では、ヒーター線93Bは、温感プレート93Cの温度が42℃となるように発熱する。温感プレート93Cは、上蓋40の開口41を閉じるように上蓋40(
図7参照)に接合される。充電池95から制御基板91の制御回路に流れる電流の一部は、端子93A、ヒーター線93B、温感プレート93C、アースバー35、36、および、充電池95の順に流れる。なお、
図7では、ヒーター線93Bの図示を省略している。
【0035】
図11は、ブラシユニット60を本体部20から取り外した状態の電動洗顔ユニット1の右側面図である。温感プレート93Cは、中空の円柱状であり、上面93CXが、本体部20の水平面XBに対して所定角度θB傾斜するように配置される。所定角度θBは、所定角度θA(
図5参照)と等しいことが好ましい。上面93CXは、本体部20の背面から前面に向かうにつれて下方に傾斜する。上面93CXの全体は、収容部30の上開口31よりも上方に位置する。
【0036】
図1に示されるように、温感プレート93Cの上面93CXは、ユーザがブラシ80の洗浄面XAを肌に接触させたときに、洗浄面XAとともに上面93CXが肌に接触できるように、洗浄面XAと実質的に面一の位置、または、洗浄面XAよりも若干低い箇所に位置する。また、温感プレート93Cの上面93CXは、ユーザの肌に接触するため、表面形状が滑らかとなるように構成される。
【0037】
充電池95は、収容部30の第1内部空間SA(
図7参照)に収容される。充電池95は、制御基板91を介して、振動モータ92Aおよびヒーター線93Bに電力を供給する。
【0038】
<4.イオン導出機能>
電動洗顔ブラシ10は、温感プレート93Cを介してプラスイオンをユーザの肌に導出するように構成される。より詳細には、制御基板91は、導線を介して温感プレート93Cと電気的に接続されているため、ユーザの手と一対のアースバー35、36とが接触するように収容部30が把持された場合に、ユーザおよび電動洗顔ブラシ10を含む電気回路が形成される。このため、充電池95から出力された電流は、制御基板91のブースター回路、制御回路、および、温感プレート93Cの順に流れ、温感プレート93Cから微弱なプラス電流として、ユーザの肌に流れる。このため、ユーザの肌に付着しているマイナスに帯電している老廃物および汚れ等、より詳細には、普段のお手入れで除去しきれない毛穴の汚れ、および、メイク残り等を吸着できる。ユーザの肌に流れた電流は、収容部30、制御基板91の制御回路、アースバー35、36、および、充電池95の順に流れる。
【0039】
<5.電動洗顔ブラシの使用方法>
電動洗顔ブラシ10の使用方法の一例について、説明する。
ユーザは、例えば、泡状の洗顔料をブラシ80の洗浄面XAに付着させる。次に、ユーザは、ボタン34を長押しする。ボタン34が長押しされることによって、制御基板91が振動モータ92Aおよびヒーター線93Bに電力を供給する。音波振動ユニット92が駆動することによって、ブラシユニット60が振動するため、洗浄面XAに付着している洗顔料がキメ細かく泡立つ。また、温感付与部93が駆動することによって、温感プレート93Cが温められる。次に、ユーザは、洗浄面XA、および、温感プレート93Cの上面93CXを肌と接触させる。ユーザは、洗浄面XAおよび上面93CXと肌とが接触している状態が維持されるように、電動洗顔ブラシ10を肌上で移動させる。ユーザは、洗顔が終了した場合、ボタン34を長押しする。ボタン34が長押しされることによって、制御基板91から振動モータ92Aおよびヒーター線93Bへの電力の供給が停止する。ユーザは、必要に応じて、ブラシユニット60を本体部20から取り外し、ブラシユニット60を洗浄できる。また、ブラシユニット60のうちの例えば、ブラシ80が劣化している場合、新しいブラシユニット60を本体部20に取り付けることができる。
【0040】
<6.電動洗顔ブラシの効果>
以上のように構成される電動洗顔ブラシ10によれば、以下の効果が得られる。
【0041】
<6-1>
ブラシ80および温感プレート93Cがユーザの肌に接触した状態で洗顔が実施される。ユーザの肌に温感が付与されることによって、ユーザの肌の毛穴が広がった状態で洗顔できるため、洗浄能力が高い。
【0042】
<6-2>
電動洗顔ブラシ10はイオン導出機能を有するため、プラスイオンによって、老廃物および汚れ等を吸着できる。このため、洗浄能力がより高められる。
【0043】
<6-3>
ブラシ80は、アタッチメント70を介して本体部20に着脱可能であるため、ブラシ80の洗浄および交換を容易に実施できる。
【0044】
<6-4>
ブラシ80は、洗浄面XAが、本体部20の水平面XBに対して所定角度θA傾斜するように配置されているため、ユーザの顔に対して収容部30を大きく傾けることなく、洗浄面XAをユーザの肌に接触させることができる。このため、収容部30を把持するユーザの手首の姿勢を楽な状態に維持できる。
【0045】
<6-5>
突起82の硬度は、3N以下であるため、ユーザの肌に強い刺激が与えられにくい。
【0046】
<6-6>
突起82の硬度は、1N以上であるため、ユーザの肌を好適に洗浄できる。
【0047】
<6-7>
収容部30は、中空の楕円柱である部分を含むため、ユーザが収容部30を把持した場合に、ユーザの手にフィットしやすい。
【0048】
<7.変形例>
上記実施形態は本発明に関する電動洗顔ブラシが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に関する電動洗顔ブラシは、実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例は、実施形態の構成の一部を置換、変更、もしくは、省略した形態、または、実施形態に新たな構成を付加した形態である。以下に実施形態の変形例の幾つかの例を示す。
【0049】
<7-1>
上記実施形態では、温感プレート93Cの周囲にブラシ80の突起82が配置されたが、温感プレート93Cと突起82との位置関係はこれに限定されない。例えば、温感プレート93Cは、突起82とともにユーザの肌と接触できるように、突起82と並べて配置されてもよい。
【0050】
<7-2>
上記実施形態では、温感付与部93は、1つの温感プレート93Cを有していたが、温感プレート93Cの数は、任意に選択可能である。温感付与部93は、2つ以上の温感プレート93Cを有していてもよい。
【0051】
<7-3>
上記実施形態では、音波振動ユニット92は、音波振動するように構成されたが、音波振動ユニット92は、超音波振動するように構成されてもよい。
【0052】
<7-4>
上記実施形態では、制御基板91は、音波振動ユニット92を一定の振動数で振動するように制御したが、制御基板91による音波振動ユニット92の制御はこれに限定されない。例えば、制御基板91は、音波振動ユニット92が駆動している状態でボタン34が短く押される度に、音波振動ユニット92の振動数が増加または減少するように音波振動ユニット92を制御してもよい。
【0053】
<7-5>
上記実施形態では、充電池95によって、制御基板91に電力が供給されたが、一次電池によって制御基板91に電力を供給するように構成されてもよい。この変形例では、ユーザが一次電池を容易に交換できるように、本体部20が構成される。
【符号の説明】
【0054】
10 :電動洗顔ブラシ
20 :本体部
70 :アタッチメント
80 :ブラシ
81 :基部
82 :突起
92 :音波振動ユニット
93 :温感付与部
93C:温感プレート