IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ユアサポの特許一覧 ▶ 損害保険ジャパン日本興亜株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-情報処理システムおよびプログラム 図1
  • 特開-情報処理システムおよびプログラム 図2
  • 特開-情報処理システムおよびプログラム 図3
  • 特開-情報処理システムおよびプログラム 図4
  • 特開-情報処理システムおよびプログラム 図5
  • 特開-情報処理システムおよびプログラム 図6
  • 特開-情報処理システムおよびプログラム 図7
  • 特開-情報処理システムおよびプログラム 図8
  • 特開-情報処理システムおよびプログラム 図9
  • 特開-情報処理システムおよびプログラム 図10
  • 特開-情報処理システムおよびプログラム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187644
(43)【公開日】2022-12-20
(54)【発明の名称】情報処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/00 20120101AFI20221213BHJP
【FI】
G06Q30/00
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021095731
(22)【出願日】2021-06-08
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年2月12日にhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000049990.htmlにて発表 令和3年2月12日にhttps://www.sompo-hd.com/-/media/hd/files/news/2021/20210212_1.pdfにて発表 令和3年2月12日にhttps://sharing-economy.jp/ja/20210212にて発表 令和3年2月10日に日本経済新聞電子版及び日経産業新聞紙面の令和3年2月10日付記事「キビタスとSOMPO、オンライン紛争解決へ実証」にて発表 令和3年3月2日にPlug and Play Japan株式会社主催のオンラインセミナーにて発表 令和3年4月1日に日刊工業新聞の令和3年4月1日付紙面及び電子版、中小・ベンチャー・中小政策面「輝け!スタートアップ(69)キビタス」にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】519444476
【氏名又は名称】株式会社ユアサポ
(71)【出願人】
【識別番号】592048110
【氏名又は名称】損害保険ジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100207619
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 知晴
(72)【発明者】
【氏名】森下 将宏
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 友太
(72)【発明者】
【氏名】轟木 博信
(72)【発明者】
【氏名】菊地 文博
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 大地
(72)【発明者】
【氏名】谷岡 哲至
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB21
(57)【要約】
【課題】より簡便な紛争の解決を補助する技術を提供することができる。
【解決手段】案件種類情報取得部80は、案件情報のうち、案件種類情報を取得する。案件詳細情報取得部82は、案件情報のうち、案件詳細情報を取得する。案件画像情報取得部84は、案件情報のうち、案件画像情報を取得する。解決方法決定部62は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、提示する解決方法の内容及び順番等を決定する。交渉環境提供部90は、交渉によるトラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。保険環境提供部92は、保険によるトラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。調停環境提供部94は、調停によるトラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。解決時処理部66は、トラブルの解決に関する各種処理を実行する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
希望者と対象者との間に生じた問題の解決に利用され得る情報処理システムであって、
前記問題に関する問題情報を取得する問題情報取得手段と、
保険により前記問題の解決に寄与し得る環境を提供する保険環境提供手段と、
前記希望者と前記対象者による交渉、又は前記希望者及び前記対象者のいずれとも異なる第三者を介した方法により前記問題の解決に寄与し得る環境を提供する紛争解決環境提供手段と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記保険環境提供手段又は前記紛争解決環境提供手段により前記問題が解決した場合に、前記問題の解決に関する処理を実行する解決時処理実行手段をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記問題は、ネットワークを介した商品又は役務の提供に関する前記希望者と前記対象者との間のトラブルである、
請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第三者を介した前記方法は法的観点を含む裁判外紛争解決手続きである、
請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記保険環境提供手段及び前記紛争解決環境提供手段が提供する環境の内容及び当該環境を提供する順番を決定する提供環境決定手段をさらに備える、
請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
(プログラム)
希望者と対象者との間に生じた問題の解決に利用され得る情報処理装置に、
前記問題に関する問題情報を取得する問題情報取得ステップと、
保険により前記問題の解決に寄与し得る環境を提供する保険環境提供ステップと、
前記希望者と前記対象者による交渉又は、前記希望者及び前記対象者と異なる第三者を介した方法により前記問題の解決に寄与し得る環境を提供する紛争解決環境提供ステップと、
を含む処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等を利用したオンライン取引が広く普及している。しかし、オンライン取引は、対面での取引と比較してコミュニケーションが不足することも多く、トラブルが発生することも少なくない。このような場合、例えば、裁判所やADR機関等の司法制度を利用するしかなかった。
この点、例えば、裁判外紛争解決手続きを簡便に行うための裁判外紛争解決手続システムに関する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-184245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の特許文献1に記載の技術は、単に裁判外紛争解決手続きの各種手続きでシステムを利用しているに過ぎず、結果的にトラブルを生じた全ての事例で裁判外紛争解決手続を行う必要がある点に変わりはない。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、特に取引で生じたトラブルを効率的に解決し得る技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理システムは、
希望者と対象者との間に生じた問題の解決に利用され得る情報処理システムであって、
前記問題に関する問題情報を取得する問題情報取得手段と、
保険により前記問題の解決に寄与し得る環境を提供する保険環境提供手段と、
前記希望者と前記対象者による交渉、又は前記希望者及び前記対象者のいずれとも異なる第三者を介した方法により前記問題の解決に寄与し得る環境を提供する紛争解決環境提供手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、より簡便な紛争の解決を補助する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態にかかる情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2図1の情報処理システムのうちサービス提供者サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図2のサービス提供者サーバ、図1の購入者端末、保険会社端末及びプラットフォーム提供者サーバの機能的構成のうち、トラブル解決処理を実行するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図4図3の購入者端末に表示される画像の一例を示す図である。
図5図3の購入者端末に表示される画像の一例を示す図であり、図4の例とは異なる例を示す図である。
図6図3の購入者端末に表示される画像の一例を示す図であり、図4及び図5の例とは異なる例を示す図である。
図7図3の購入者端末に表示される画像の一例を示す図であり、図4乃至図6の例とは異なる例を示す図である。
図8図3の購入者端末に表示される画像の一例を示す図であり、図4乃至図7の例とは異なる例を示す図である。
図9図3の購入者端末に表示される画像の一例を示す図であり、図4乃至図8の例とは異なる例を示す図である。
図10図3の購入者端末に表示される画像の一例を示す図であり、図4乃至図9の例とは異なる例を示す図である。
図11図3の機能的構成を有するサービス提供者サーバの処理のうち、トラブル解決処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
まず、図1の説明をするに先立ち、本発明の一実施形態にかかる情報処理システムの適用対象となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)について説明する。
本サービスは、例えば、インターネット等を通じたオンライン取引でトラブルが発生した場合に、そのトラブルの解決をサポートするサービスである。
例えば、オンライン取引において、利用者間でトラブルが発生した場合、本来は訴訟等を提起する必要があるものの訴訟の提起には多大な費用や時間がかかることが知られている。
そして、より簡易的な手段として、裁判所やADR機関等による裁判外紛争解決手続が知られている。しかし、この裁判外紛争解決手続であっても、多くの複雑な手続きが必要であり、特にオンライン取引のような少額の取引であれば、より簡便で効率的に解決したいという要望は強かった。
これに対して、本サービスは、利用者間の「交渉」、「保険」による救済、第三者による「調停」の3つの手段によるトラブル解決の機会を組み合わせて提供することで、トラブルの効率的な解決を目指す。
具体的に本サービスは、(1)利用者同士の交渉によりトラブルを解決する機会を提供する、(2)損害保険による救済が可能か否かを判断し、保険の適用が可能であれば直ちに損害を救済する、(3)保険による救済が難しい場合には、予め定められた中立的な第三者である調停人の介入を促し、法的観点等から合理的な解決策を提案する。すなわち、本サービスは、これらの仕組みを組み合わせて利用者に提供することで、双方の利用者が納得いく形で、トラブルを早期に解決することが期待できる。
このようなサービスの提供を受けることにより、オンライン取引等の利用者(商品の購入者)は、仮に損害が生じた場合でも保険での救済の可能性があることから安心して取引を行いことができる。オンライン取引のシステム提供者(以下、「プラットフォーム提供者」と呼ぶ)又は商品の販売者としては、利用者(商品の購入者又は商品の販売者)の増加を期待できる。
【0011】
続いて、本発明の一実施形態にかかる情報処理システム(以下、「本システム」と呼ぶ)の構成について説明する。図1は、本システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0012】
本システムは、図1に示す通り、サービス提供者サーバ1と、購入者端末2と、保険会社端末3と、プラットフォーム提供者サーバ4とを含み構成される。サービス提供者サーバ1と、購入者端末2と、保険会社端末3と、プラットフォーム提供者サーバ4とは、インターネット等のネットワークNを介して相互に接続されている。なお、ネットワークNは、その形態は特に限定されず、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、LAN(Local Area Network)、インターネット等を採用することができる。
【0013】
サービス提供者サーバ1は、本サービス全体の提供者により管理される情報処理装置である。サービス提供者サーバ1は、例えば、汎用的なパーソナルコンピュータ等で構成される。サービス提供者サーバ1は、購入者端末2、保険会社端末3及びプラットフォーム提供者サーバ4と適宜通信をしながら、後述する各種処理を実行する。
【0014】
購入者端末2は、オンライン取引の利用者のうち、商品等の購入を行う購入者により使用される情報処理端末である。購入者端末2は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等で構成される。本実施形態において、購入者は、オンライン取引で購入した商品に不満を抱えており、本サービスを利用してトラブルの解決を希望している。購入者端末2は、トラブルに関する各種情報の入力等に使用される。
【0015】
保険会社端末3は、本サービスにかかる保険の提供者により使用される情報処理端末である。保険会社端末3は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等で構成される。
保険とは、例えば、オンライン取引等において購入者等に生じた損害を填補するための損害保険であり、保険会社等により提供される。本実施形態では、本サービスの提供者と保険会社との間で事前に保険に関する合意がなされており、本サービスの提供を受ける利用者全てに提供される。具体的に例えば、購入者は、自身がオンライン取引で購入した商品が、事前に定められた条件(例えば、商品の配送時に破損していた等)に該当していた場合には、保険会社等が定める限度において、損害の填補を受けることができる。
【0016】
プラットフォーム提供者サーバ4は、オンライン取引に関するシステムを提供するプラットフォーマーにより管理される情報処理装置である。プラットフォーム提供者サーバ4は、例えば、汎用的なパーソナルコンピュータ等で構成される。プラットフォーム提供者サーバ4は、サービス提供者サーバ1、購入者端末2及び保険会社端末3と適宜通信しながら、オンライン取引に関する各種処理を実行する。
なお、図示はしないが、ネットワークNには、その他、オンライン取引の利用者のうち商品の販売者により使用される販売者端末等が適宜接続されている。例えば、販売者端末は、交渉における販売者と購入者の交渉等において、販売者に使用される。例えば、調停人端末は、調停における購入者と調停人のやり取り等において、調停人に使用される。
【0017】
図2は、図1の情報処理システムのうちサービス提供者サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0018】
サービス提供者サーバ1は、制御部11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0019】
制御部11は、CPUやGPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータ等で構成され、ROM12に記録されているプログラム、または記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、制御部11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0020】
制御部11、ROM12およびRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19およびドライブ20が接続されている。
【0021】
出力部16は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
【0022】
入力部17は、キーボードやマウス等で構成され、各種情報を入力する。
【0023】
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(例えば、購入者端末2、保険会社端末3、プラットフォーム提供者サーバ4等)との間で通信を行う。
【0024】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0025】
ここで、購入者端末2、保険会社端末3及びプラットフォーム提供者サーバ4のハードウェア構成は、いずれも図2に示すサービス提供者サーバ1のハードウェア構成と基本的に同様とすることができるので、説明を省略する。
このような本システムを構成する各種ハードウェア及び各種ソフトウェアとの協働により、本システムにおける各種処理の実行が可能となる。
【0026】
図3は、図2のサービス提供者サーバ、図1の購入者端末、保険会社端末及びプラットフォーム提供者サーバの機能的構成のうち、トラブル解決処理を実行するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0027】
まず、サービス提供者サーバ1の機能的構成を説明する。
図3に示す通り、サービス提供者サーバ1の制御部11は、案件情報取得部60と、解決方法決定部62と、解決方法提供部64と、解決時処理部66とが機能する。
【0028】
サービス提供者サーバ1の案件情報取得部60は、購入者端末2から送信されてくる購入者が解決を希望するトラブルの詳細に関する情報(以下、「案件情報」と呼ぶ)を、通信部19を介して取得する。
ここで、案件情報取得部60には、案件種類情報取得部80と、案件詳細情報取得部82と、案件画像情報取得部84とが設けられる。
案件種類情報取得部80は、案件情報のうち、購入者が解決を希望するトラブルの種類に関する情報(以下、「案件種類情報」と呼ぶ)を、通信部19を介して取得する。また案件種類情報取得部80は、取得した案件種類情報を保険会社端末3へ送信する。
案件詳細情報取得部82は、案件情報のうち、購入者が解決を希望するトラブルの詳細に関する情報(以下、「案件詳細情報」と呼ぶ)を、通信部19を介して取得する。なお、案件詳細情報は、例えば、購入者が購入者端末2に入力したテキスト情報等である。また、案件詳細情報取得部82は、取得した案件詳細情報を保険会社端末3へ送信する。
案件画像情報取得部84は、案件情報のうち、購入者が解決を希望するトラブルに関する画像の情報(以下、「案件画像情報」と呼ぶ)を、通信部19を介して取得する。なお、案件画像情報は、例えば、購入者が購入した商品(欠陥等を含む)を撮像した画像の情報である。また、案件画像情報取得部84は、取得した案件画像情報を保険会社端末3へ送信する。
また、案件種類情報、案件詳細情報及び案件画像情報の詳細は、図4乃至図6の夫々を参照しながら後述する。
【0029】
解決方法決定部62は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、提示する解決方法の内容及び順番等を決定する。なお、本実施形態では、解決方法決定部62は、「交渉」、「保険」、「調停」の順番で購入者にトラブルを解決する機会を提供する旨を決定する。
【0030】
解決方法提供部64は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、トラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。
ここで、解決方法提供部64には、交渉環境提供部90と、保険環境提供部92と、調停環境提供部94とが設けられる。
交渉環境提供部90は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、交渉によるトラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。すなわち、交渉環境提供部90は、購入者と販売者がトラブルの解決に向けて直接的に交渉するためのチャットシステムを購入者と販売者の夫々に提供する。
保険環境提供部92は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、保険によるトラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。すなわち、保険環境提供部92は、購入者が保険の適用についてのやり取りを行うためのチャットシステムを購入者に提供する。
調停環境提供部94は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、調停によるトラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。すなわち、調停環境提供部94は、購入者が調停人による調停を受けるためのやり取りを行うためのチャットシステムを購入者に提供する。
ここで、調停とは、第三者である調停人の仲介によりトラブルの当事者が互いに譲歩し合い、合意に基づいて紛争の解決を図る制度であり、いわゆる裁判外紛争解決手続の一つである。なお、調停人は、事前に本サービスの提供者等により選定される。
【0031】
解決時処理部66は、交渉環境提供部90、保険環境提供部92、調停環境提供部94のいずれかに提供された環境によりトラブルが解決した場合に、トラブルの解決に関する各種処理を実行する。例えば、解決時処理部66は、トラブルの解決により購入者に対して保険会社からの保険金の支払いが発生した場合に、当該保険金の支払処理を実行する。
【0032】
次に、購入者端末2の機能的構成を説明する。
図3に示す通り、購入者端末2の制御部100は、案件受付部120と、解決方法管理部122とが機能する。
【0033】
案件受付部120は、購入者が解決を希望するトラブルの詳細に関する情報を受け付ける。
ここで、案件受付部120には、案件種類受付部140と、案件詳細受付部142と、案件画像受付部144が設けられる。
案件種類受付部140は、購入者が解決を希望するトラブルの種類の選択を受け付ける。案件種類受付部140は、受け付けた選択に関する情報を、案件種類情報として、サービス提供者サーバ1へ送信する。
案件詳細受付部142は、購入者が解決を希望するトラブルの詳細の入力を受け付ける。案件詳細受付部142は、受け付けた入力に関する情報を、案件詳細情報として、サービス提供者サーバ1へ送信する。
案件画像受付部144は、購入者が解決を希望するトラブルの詳細に関する画像のアップロードを受け付ける。案件画像受付部144は、受け付けた画像に関する情報を、案件画像情報として、サービス提供者サーバ1へ送信する。
【0034】
解決方法管理部122は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、提供する解決方法を管理する。
ここで、解決方法管理部122には、交渉処理部150と、保険処理部152と、調停処理部154とが設けられる。
交渉処理部150は、購入者に対して、交渉によるトラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。すなわち、交渉処理部150は、購入者と販売者がトラブルの解決に向けて直接的に交渉するためのチャットシステムを提供する。また、交渉処理部150は、交渉におけるチャットシステムの各種処理を実行する。
保険処理部152は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、保険によるトラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。すなわち、保険処理部152は、購入者が保険の適用についてのやり取りを行うためのチャットシステムを購入者に提供する。また、保険処理部152は、保険におけるチャットシステムの各種処理を実行する。
調停処理部154は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、調停によるトラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。すなわち、調停処理部154は、購入者が調停人による調停を受けるためのやり取りを行うためのチャットシステムを購入者に提供する。また、調停処理部154は、調停におけるチャットシステムの各種処理を実行する。
なお、これらの各チャットシステムは、サービス提供者サーバ1及びその他の必要な情報処理装置(例えば、保険会社端末3、プラットフォーム提供者サーバ4、図示せぬ販売者の使用する情報処理端末等)に対して、適宜、必要な情報のやり取りを行うことで、汎用的なチャットシステムとして機能する。
【0035】
次に、保険会社端末3の機能的構成を説明する。
図3に示す通り、保険会社端末3の制御部200は、案件情報取得部220と、保険処理部222とが機能する。
案件情報取得部220は、サービス提供者サーバ1から送信されてくる案件情報を、通信部210を介して取得する。
ここで、案件情報取得部220には、案件種類情報取得部230と、案件詳細情報取得部232と、案件画像情報取得部234とが設けられる。
案件種類情報取得部230は、案件情報のうち、購入者が解決を希望するトラブルの種類に関する案件種類情報を、通信部210を介して取得する。
案件詳細情報取得部232は、案件情報のうち、購入者が解決を希望するトラブルの詳細に関する案件詳細情報を、通信部210を介して取得する。
案件画像情報取得部234は、案件情報のうち、購入者が解決を希望するトラブルに関する案件画像情報を、通信部210を介して取得する。
【0036】
保険処理部222は、サービス提供者サーバ1の保険環境提供部92を介して購入者と保険の適用のためのやり取り(チャット)に関する各種処理を実行する。
ここで、保険処理部222には、保険審査部240と、結果通知部242とが設けられる。
保険審査部240は、案件情報取得部220で取得された案件情報及び保険処理部222を介したやり取りの内容に基づいて、購入者が解決を希望するトラブルが、保険の適用対象か否かを審査する。なお、本実施形態では、保険の適用対象か否かの判断は、事前に定められた基準に基づいて保険会社端末3により自動で判断される。
結果通知部242は、保険審査部240の審査の結果を上述のチャットシステムを介して、購入者に通知する。
【0037】
続いて、図4乃至図6を参照しながら案件情報の具体的な内容を説明する。図4乃至図6は、いずれも図3の購入者端末に表示される画像の一例を示す図である。
具体的に図4の例では、表示領域H100に「トラブルの種類を選択してください」というメッセージが表示され、そのメッセージの直下に「商品説明と異なる」、「商品に欠陥がある」、「商品が受け取れない」、「その他」の4つの選択肢がオプションボタン形式により表示されている。ここで、「商品説明と異なる」、「商品に欠陥がある」、「商品が受け取れない」、「その他」の4つの選択肢は、いずれもオンライン取引における典型的なトラブルの種類を示している。
すなわち、本サービスの提供を希望する購入者は、まず自身に提示された選択肢のうち解決を希望するトラブルの種類を選択し、完了ボタンを押下(クリック等)する。具体的に、図4の例では、「商品に欠陥がある」というトラブルが選択されている。
【0038】
次に、図5を見ると、表示領域H200に「トラブルの詳細を入力して下さい。」というメッセージが表示され、そのメッセージの直下に任意のテキスト文章の入力するためのテキストエリアT200が設定されている。購入者は、テキストエリアT200にトラブルの詳細を入力し、完了ボタンを押下(クリック等)する。具体的に、図5の例では、「〇月×日に購入した商品にキズがあったので返品したい。」という文章が入力されている。
そして、図6を見ると、表示領域H300に「画像があればアップロードして下さい。」というメッセージが表示され、そのメッセージの直下に画像のアップロードための領域G300が設定されている。購入者は、トラブルの状況を把握するために利用できる画像(例えば、「キズがついた商品の画像」)があれば、それをアップロードすることができる。
このように購入者は、本サービスの提供を希望する場合、図4乃至図6に示すような方法により自身が解決を希望するトラブルに関する情報を入力等する。そして、これらの情報は、購入者端末2で受け付けられ、案件情報としてサービス提供者サーバ1に送信される。
【0039】
続いて、図7乃至図10を参照しながら交渉の具体的な流れについて説明する。図7乃至図10は、いずれも図3の購入者端末に表示される画像の一例を示す図である。
【0040】
図7の例では、表示領域H410において、商品の購入者と商品の販売者によるやり取り(メッセージ)の内容が表示されている。具体的に、図7の例では、購入者からの「商品にキズがあったので、支払った6000円を返金してほしいです。」というメッセージに対して、販売者から「お客様が既に使用しており、全額での返金はできません。今回のケースですと、3000円までなら返金することが可能です。」という返答がなされている。
このような交渉の結果、表示領域H400には、最終的に妥協可能な具体的な解決案が提示されている。具体的に、図7の例では、購入者が返金を希望する金額が6000円、販売者が対応可能な金額3000円が表示されている。購入者は、提示された解決案に対して、承諾する(Yes)か、承諾しない(No)のいずれかを選択する。図7の例では、Noが選択されているため、購入者に対して他の解決方法が提供されることになる。
【0041】
これに対して、図8の例では、表示領域H500において、購入者と保険会社の担当者等によるやり取り(メッセージ)の内容が表示されている。具体的に、図8の例では、購入者からの「配送された時点で商品に大きなキズがありました。代金の6000円を返金してほしいです。」というメッセージに対して、保険会社の担当者等から「申し訳ありません。今回のケースでは、商品にお客様の使用の形跡があり、配送時点のキズか、使用によるキズか判別することが困難です。したがって、今回のケースでは残念ながら保険の適用はできません。」という返答がなされている。
なお、図8の例では、全面的に保険の適用が困難であると返答されているため、「提案を受け入れますか?」というメッセージに対しては、「No」が選択されている。
【0042】
そして、図9の表示領域H600には、購入者と調停人によるやり取り(メッセージ)の内容が表示されている。具体的に、図9の例では、購入者からの「購入した商品にキズがついていたため返品したいです。なお、気が付かずに少し使用してしまったため、交渉や保険では返金が難しいと言われてしまいました。」というメッセージに対して、調停人から「今回の事情とアップロードされた写真を参考に出品者と協議します。」という返答がなされている。
さらに、図10の例では、調停人と出品者の協議の結果として6000円の商品代金のうち4500円の返金が可能である旨が表示されている。購入者は、このようにして調停人に最終的に提示された解決案を承諾する(Yes)か、承諾しない(No)のいずれかを選択することができる。なお、もし購入者が調停人による解決案を受け入れない場合は、別途、司法上の手続きを行ってもよい。
【0043】
図11は、図3の機能的構成を有するサービス提供者サーバの処理のうち、トラブル解決処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
【0044】
ステップS1において、サービス提供者サーバ1の案件種類情報取得部80は、購入者端末2から送信されてくる案件種類情報を、通信部19を介して取得する。
【0045】
ステップS2において、案件詳細情報取得部82は、購入者端末2から送信されてくる案件詳細情報を、通信部19を介して取得する。
【0046】
ステップS3において、案件画像情報取得部84は、購入者端末2から送信されてくる案件画像情報を、通信部19を介して取得する。
【0047】
ステップS4において、解決方法決定部62は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、提示する解決方法の内容及び順番等を決定する。具体的に、解決方法決定部62は、「交渉」、「保険」、「調停」の順番で購入者にトラブルを解決する機会を提供する旨を決定する。
【0048】
ステップS5において、交渉環境提供部90は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、交渉によるトラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。
そして、ステップS6において、交渉環境提供部90は、交渉の結果トラブルが解決しているか否かを判定する。交渉においてトラブルが解決した場合(ステップS6でYes)には、処理はステップS11に進み、交渉においてトラブルが解決していない場合(ステップS6でNo)には、処理はステップS7に進む。
【0049】
ステップS7において、保険処理部152は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、保険によるトラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。
そして、ステップS8において、保険処理部152は、保険によってトラブルが解決しているか否かを判定する。保険によりトラブルが解決した場合(ステップS8でYes)には、処理はステップS11に進み、保険によりトラブルが解決していない場合(ステップS8でNo)には、処理はステップS9に進む。
【0050】
ステップS9において、調停処理部154は、トラブルの解決を希望する購入者に対して、調停によるトラブルの解決に寄与し得る環境を提供する。
そして、ステップS10において、調停処理部154は、調停によってトラブルが解決しているか否かを判定する。調停によりトラブルが解決した場合(ステップS10でYes)には、処理はステップS11に進み、調停によりトラブルが解決していない場合(ステップS10でNo)には、処理はステップS1に戻される。
【0051】
ステップS11において、解決時処理部66は、交渉環境提供部90、保険環境提供部92、調停環境提供部94のいずれかに提供された環境によりトラブルが解決した場合に、トラブルの解決に関する各種処理を実行する。例えば、ステップS11において、解決時処理部66は、トラブルの解決により購入者に対して保険会社からの保険金の支払いが発生した場合に、当該保険金の支払処理を実行する。これにより、トラブル解決処理は終了する。
【0052】
以上本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0053】
また、上述の実施形態において、本システムの解決する紛争の対象をオンライン取引におけるトラブルであるものとして説明したが、限定されない。
本システムは、様々な分野のトラブルの解決に寄与することができる。したがって、上述の実施形態における例において、本システムは、オンライン取引を対象とする場合の表示画面や入力欄等が設定されているが、本システムの各種設定は、解決するトラブルの種別等に応じて、任意に設定されてもよい。
【0054】
また、上述の実施形態において、本システムは、交渉、保険、調停に機会を提供するものとして説明したが、限定されない。本システムが、交渉、保険、調停の機会を提供する順番は任意であるし、そのうちの一部が追加又は省略されてもよい。
具体的に例えば、本システムにおいて交渉、保険、調停の機会が提供され、調停によりトラブルの解決案が承認されたとする。このような場合に、本システムは、再度、当事者に対して保険の機会を提供してもよい。これにより、当事者の一人(例えば、上述の実施形態の販売者)が、事後的に解決案を放棄して金銭を支払わなかった場合であっても、被害者(例えば、上述の実施形態の購入者)を救済することが可能となる。
以上をまとめると、本システムの利点の一つは、例えば、調停(又は交渉)前に保険の適用の有無を確認することで、保険適用が可能な場合に不要なやり取り(調停や交渉)を行うことなく効率的に利用者(例えば、上述の実施形態の購入者)を救済できる点である。さらに、本システムの利点の一つは、調停や交渉の結果(相手方の参加の有無や対応の結果等)に関わらず利用者を救済できる点である。
さらに重要な点は、本システムにおいて、利用者は、トラブルの申し立てという一つの行為によって、上述の多様な解決手段の提供を受けることができ、それにより救済され得る点である。すなわち、利用者は、トラブルに関する申し立てを行うのみで、従来の裁判外訴訟手続きや通常の訴訟等の多数の複雑な手続きを経ることなく、簡便に必要かつ十分な救済を得ることが可能となる。
【0055】
また、上述の実施形態の本システムが提供する機会はいずれも例示である。特に調停は、法的な性質を含む紛争解決の手段であれば足り、例えば、仲裁やあっせん等の他の裁判外紛争解決手続であってもよい。
本システムが、提供する機会の内容や順番を変更する場合、本システムは、例えば、本サービスの提供者、プラットフォーム提供者、購入者等が任意に内容や順番を決定できる仕様を採用してもよい。
【0056】
また、上述の実施形態において、交渉環境提供部90、保険環境提供部92及び調停環境提供部94の夫々は、購入者にチャットシステムを提供するものとして説明したが、限定されない。交渉環境提供部90、保険環境提供部92及び調停環境提供部94の夫々は、夫々の目的を達成するために購入者がやり取りを行うことができる環境を提供すれば足り、例えば、音声によるやり取り(例えば、電話等)や画像及び音声によるやり取り(例えば、Web会議等)の手段を提供してもよい。
【0057】
また、上述の実施形態において、解決時処理部66は、交渉環境提供部90、保険環境提供部92、調停環境提供部94のいずれかに提供された環境によりトラブルが解決した場合に、各種処理を実行するものとして説明したが、特に限定されない。
例えば、解決時処理部66は、交渉環境提供部90、保険環境提供部92、調停環境提供部94のいずれかが提供した環境を介さない方法によりトラブルが解決された場合に、トラブルの解決に関する各種処理を実行してもよい。
この場合、例えば、トラブルの解決の条件等は、本サービスの提供者等の入力操作により取得されてもよい。
【0058】
また、上述の実施形態において、保険の適用対象か否かの判断は、事前に定められた基準に基づいて保険会社端末3により自動で判断されるものとして説明したが限定されない。例えば、保険の適用対象か否かの判断は、保険会社端末3の使用者等により人為的に行われてもよい。なお、判断が人為的に行われる場合には、保険会社端末3を介して判断の結果が保険会社端末3の管理者等により入力される。
【0059】
また、上述の実施形態において、本サービスの提供者等は、トラブルの種類として「商品説明と異なる」、「商品に欠陥がある」、「商品が受け取れない」、「その他」の4類型を採用して説明したが、限定されない。トラブルの種類として採用する項目及び項目の数等は、本サービスの提供者等が任意に決定することができる。
さらに言えば、選択肢を購入者に提示する方法もオプションボタン方式に限られない。本サービスの提供者等は、プルダウン方式、チェックボックス方式、テキストによる入力方式等の各種各様の方式を採用することができる。
【0060】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図3等の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは図3等の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、図3等の例に限定されず、任意でよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0061】
また、本システムを構成する各種ハードウェアの数や使用者は任意であるし、他のハードウェア等を含み構成されてもよい。
【0062】
また、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0063】
また、このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に提供される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成されてもよい。
【0064】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0065】
以上をまとめると、本発明が適用される情報処理システムは、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理システムは、
希望者と対象者との間に生じた問題の解決に利用され得る情報処理システムであって、
前記問題に関する問題情報を取得する問題情報取得手段(例えば、案件情報取得部60)と、
保険により前記問題の解決に寄与し得る環境を提供する保険環境提供手段(例えば、保険環境提供部92)と、
前記希望者と前記対象者による交渉、又は前記希望者及び前記対象者のいずれとも異なる第三者を介した方法により前記問題の解決に寄与し得る環境を提供する紛争解決環境提供手段(例えば、案件情報取得部60や調停環境提供部94)と、
を備えることができる。
【0066】
また、前記情報処理システムは、前記保険環境提供手段又は前記紛争解決環境提供手段により前記問題が解決した場合に、前記問題の解決に関する処理を実行する解決時処理実行手段をさらに備えることができる。
【0067】
また、前記情報処理システムにおいて、前記問題は、ネットワークを介した商品又は役務の提供に関する前記希望者と前記対象者との間のトラブルであってもよい。
【0068】
また、前記情報処理システムにおいて、前記第三者を介した前記方法は法的観点を含む裁判外紛争解決手続きであってもよい。
【0069】
また、前記情報処理システムは、前記保険環境提供手段及び前記紛争解決環境提供手段が提供する環境の内容及び当該環境を提供する順番を決定する提供環境決定手段をさらに備えることができる。
【符号の説明】
【0070】
1 サービス提供者サーバ
11 制御部
60 案件情報取得部
80 案件種類情報取得部
82 案件詳細情報取得部
84 案件画像情報取得部
62 解決方法決定部
64 解決方法提供部
90 交渉環境提供部
92 保険環境提供部
94 調停環境提供部
66 解決時処理部
2 購入者端末
100 制御部
120 案件受付部
140 案件種類受付部
142 案件詳細受付部
144 案件画像受付部
122 解決方法管理部
150 交渉処理部
152 保険処理部
154 調停処理部
3 保険会社端末
200 制御部
220 案件情報取得部
230 案件種類情報取得部
232 案件詳細情報取得部
234 案件画像情報取得部
222 保険処理部
240 保険審査部
242 結果通知部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
希望者と対象者との間に生じた問題の解決に利用され得る情報処理システムであって、
前記問題に関する問題情報を取得する問題情報取得手段と、
保険により前記問題の解決に寄与し得る環境を提供する保険環境提供手段と、
前記希望者と前記対象者による交渉、又は前記希望者及び前記対象者のいずれとも異なる第三者を介した方法により前記問題の解決に寄与し得る環境を提供する紛争解決環境提供手段と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記保険環境提供手段又は前記紛争解決環境提供手段により前記問題が解決した場合に、前記問題の解決に関する処理を実行する解決時処理実行手段をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記問題は、ネットワークを介した商品又は役務の提供に関する前記希望者と前記対象者との間のトラブルである、
請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第三者を介した前記方法は法的観点を含む裁判外紛争解決手続きである、
請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記保険環境提供手段及び前記紛争解決環境提供手段が提供する環境の内容及び当該環境を提供する順番を決定する提供環境決定手段をさらに備える、
請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
望者と対象者との間に生じた問題の解決に利用され得る情報処理装置に、
前記問題に関する問題情報を取得する問題情報取得ステップと、
保険により前記問題の解決に寄与し得る環境を提供する保険環境提供ステップと、
前記希望者と前記対象者による交渉又は、前記希望者及び前記対象者と異なる第三者を介した方法により前記問題の解決に寄与し得る環境を提供する紛争解決環境提供ステップと、
を含む処理を実行させるプログラム。